JP3704563B2 - 感温塗料を用いた物体表面の熱流束分布計測方法及びその装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、物体表面における熱流束分布を画像計測する手法及び、その手法を用い熱流体機器一般、例えばロケットや航空機等の機体表面の熱流束分布の測定に適した熱流束分布画像計測システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、感温塗料を用いて熱流束を算出するための画像計測技術としては、いくつかの算出手法が発表されている。例えば、非特許文献1や非特許文献2に示される手法で、物体表面に感温塗料を塗布し、その発光状態を検出して熱流束を算出する手法であるが、これは熱流束の算出においていくつかの制限を受ける手法である。例えば非特許文献1では、画像上での発光強度と熱流束値の関連づけをIn-situ手法を用いて行い、また別解析手法では熱流束が時間的に定常であるとの仮定を用いた算出が用いられ、2種類の解析法が提示されている。In-situ手法というのは実験を行ないつつ較正特性を取得する手法であり、この文献では計測対象である物体表面に設置された数点の熱流束センサからのデータと感温塗料からの発光強度を関連付け較正特性を算出している。また、別解析手法として、熱流束が時間的に定常であるとの仮説を用いた算出が用いられているが、これは熱流束が時間的に変化する現象には対応していないため、任意に変動する現象には適用できない。また非特許文献2においては定常熱伝導を仮定した熱流束算出が行われており、この手法は非定常現象や短時間現象への適用性に制限が生じる。
また感温塗料以外を用いた手法としては計測対象物体をセラミックで製作し、そのセラミック中に感温フォスファーを混ぜておく方法と赤外線カメラを用いる方法があり、これらは例えば、非特許文献3や非特許文献4に示されている。非特許文献3では計測物体がセラミックに限定されるものであるため、任意の材質からなる物体に適用可能な手法ではない。また非特許文献4の手法は本質的に輻射率の低い金属などへの適用は困難である。また、非特許文献3および非特許文献4ともに熱流束が時間的に定常であるとの仮定を用いた算出が用いられており、非定常現象に適用することはできない。
【0003】
【非特許文献1】
J. P. Hubner et. al., "Heat-Transfer Measurements in Hypersonic Flow Using Luminescent Coating Techniques", Journal of Thermophysics and Heat Transfer, Vol. 6, No. 4, 2002.
【非特許文献2】
T. Liu,et al., "Heat Transfer Measurement on a Waverider at Mach 10 Using Fluorescent Paint", Journal of Thermophysics and Heat Transfer, Vol.9, No.4, 1995.
【非特許文献3】
G. M. Buck, "Simultaneous Global Pressure and Temperature Measurement Technique for Hypersonic Wind Tunnels," AIAA 2000-2649, 2000.
【非特許文献4】
小山忠勇、津田尚一、「赤外線サーモグラフィーによる空力加熱測定」、可視化情報Vol.19,No.75(1999年10月)
【0004】
【特許が解決しようとする課題】
物体表面における熱流束分布をその熱流束が非定常現象や短時間現象であっても計測することが可能で、かつ前記物体の材質を問わない手法を提示すると共に、この手法を用いた物体表面の熱流束分布計測システムを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の物体表面の熱流束計測方法は、感温塗料が塗布された任意の材質からなる物体表面に励起光を照射した状態において、物体表面温度に対応して変化する感温塗料の発光強度を、画像情報として短時間間隔で時系列的に取得検出し、物質表面の各区分領域毎の温度変化から該領域における熱流束を算出するものとする。
用いる感温塗料は希土類錯体、遷移金属錯体、多環式芳香族化合物、ポルフィリン系、フタロシアニン系のいずれかを含むものとする。
また、本発明の物体表面の熱流束計測方法では、正確な温度情報を得るため熱流束算出の前処理として、温度と感温塗料の発光強度を関連付ける較正によって取得された特性情報に基いて取得された画像データを温度データに変換するようにした。
本発明の物体表面の熱流束計測装置は、感温塗料が塗布された被測定物体表面を照射する励起光源と、前記被測定物体を撮像する高速撮像装置と、前記感温塗料の温度と発光強度の特性データに基き物質表面の各区分領域毎の温度を割り出す手段と、各区分領域毎の温度の時間的変化から該領域における熱流束を算出する手段とを備えるものとした。また、算出した各区分領域毎の熱流束データを被測定物体表面位置に対応させて画像情報化する手段を備え、該画像をディスプレイ上に表示する機能を備えるようにした。更に物質表面の各区分領域データは撮像装置のCCD1画素情報を用いることを提示した。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明は、物体表面における熱流束分布を計測するために、温度に応じて発光強度が変化する感温塗料を塗布した被計測物体の画像を撮像し、該撮像情報から物体表面の温度分布データを得、該温度データから熱流束を算出する従来の技術において、上記したような算出手法に基く制約を解消して、熱流束が非定常現象であったり短時間現象であったとしても計測することが可能で、かつ被計測物体の材質を問わない手法を提示することに出発するものである。そもそも、感温塗料の発光原理は蛍光を発する化学物質の中に、温度に感応して発光強度が著しく変化する物質が存在する。この種の物質は温度が上昇すると振動によって励起分子は無輻射で基底状態に落ち、発光が弱くなる温度消光現象と呼ばれる現象を示し、ある温度範囲に限って発光強度の比の対数が温度の逆数に比例するという関係が成立する。理論式が導かれているが、一般にはその理論式どおりの現象を示すものは少なく、塗料サンプルの較正試験によって得られた経験式が用いられる。
【0007】
本発明においては、被計測物体表面に温度に対応して発光強度が変化する感温塗料を塗布する。この感温塗料からの発光を得るためには励起光としてキセノン光源、LED、レーザなどを光源とし、使用する感温塗料の励起に適した波長の光を供給する必要がある。感温塗料からの発光強度を検出し温度に変換するためには、可視光CCDカメラを用いて被計測物体表面各部分の発光強度をデジタル画像として計測する。ある時点における温度情報では無く熱流束情報、しかも非定常的な過渡現象や短時間の変動をもとらえたい本発明では、時間的に連続する温度情報、すなわち画像が必要となるため、このCCDカメラも高速CCDビデオカメラを用いて対応するものとする。これによって検出された表面温度分布を示す発光強度のデジタル画像を事前に発光強度と温度の関連付けを行う較正によって得られた特性値を用いて温度画像に変換する。前述したように用いられる感温塗料によって温度−発光強度特性が異なるので、予め較正試験によって得られた較正特性を蓄積情報としてして準備しておくことが必要である。そして、この時間的に連続する温度画像を公知の熱流束算出式 を用いて熱流束に変換する
本発明では気体から被計測物体(模型)への熱流束を求める手法として表面温度の温度履歴計測法(Cook and Feldermann の方法)を採用する。この熱流束計測手法自体は公知であるが、従来は温度の検出子として測温抵抗体若しくは熱電対を用いた模型上の点における熱流束を計測するものであった。本発明ではこの手法を感温塗料を用いた温度物体表面の温度分布画像データを得、該画像データの形態をとっている温度データから熱流束を算出するものとして採用した。
【0008】
ここに表面温度の温度履歴計測法を示す。まず、表面温度計測であるが、図1に示す模式図のように外気により物体が加熱されていてある時点tにおける表面温度がTであったとき、加熱率q(t)として、考える。
1次源熱伝導、半無限深さを仮定した場合の表面温度上昇は次ぎのような1次元熱伝導方程式によって表すことができる。
【数2】
Figure 0003704563
上式においてT:初期温度からの上昇温度,x:表面からの深さ,q:熱流束,ρ:計測対象物体の密度,c:計測対象物体の比熱,k:被計測物体の熱伝導率である。
この式(1)から表面温度上昇は
【数3】
Figure 0003704563
これを書き直して、加熱率は
【数4】
Figure 0003704563
この式の[ ]内第2項は0/0の形を含むので、数値解法には温度計測点間を線形で補間し、修正を行なった次式が用いられる。
【数5】
Figure 0003704563
本発明では被計測物体の表面の区分領域毎の温度分布を示す画像情報にこの手法を適用することで各区分領域毎の熱流束情報が得られるわけであるが、本発明の大きな特徴点は、この各区分領域毎の熱流束情報を温度分布を示す画像と同様に被計測物体の形状を再現させた形態で熱流束分布を画像表示する点にある。これによって、被計測物体の表面における熱流束が該物体の表面位置と対応させて一目瞭然に表示することが出来る。しかも高速度撮像装置を用いて検出レートを高くしているのでその時系列情報が細かく取得され、時間的に連続な熱流束画像を得ることが出来、これによって従来困難であった非定常的な過渡現象や短期間の特異変化についても対応して計測することが出来る。
【0009】
【実施例】
次ぎに本発明の1実施例を示す。図2に計測装置の基本構成を示す。1は被計測物体である機体模型で半球状の頂部をもつ円筒体の形を取り、寸法は直径が20mm長さが50mmに形成し、表面に塗装する感温塗料としては、例えばポリメタクリル酸メチルやポリアクリル酸等のバインダーとしてのポリマーに感温色素(例えばレーザ色素やルテニウム錯体)を含んだものを用いるのが適当であるが、本実施例では感温色素としてルテニウム錯体の1種であるDichlorotris(1,10-phenanthroline)-ruthenium(II)hydrate)を、バインダーとしてポリアクリル酸を用いた。塗装した感温塗料の膜の厚さはほぼ1μm。感温塗料からの発光を得るためには感温塗料の吸収線に合わせた励起光が必要であり、この励起光源2としてはYAGレーザやArレーザが用いられるが、本実施例ではArレーザを採用した。この感温塗料からの発光強度を計測する撮像装置3としては10bit以上のA/D分解能を備えかつ1kHz以上の計測能力を持つ可視光用高速CCDビデオカメラを用い、1mS毎の画像を撮像した。また事前に採用した感温塗料の発光強度と温度を関係付ける特性データを較正試験によって取得し、図示していないデータ処理を実行するコンピュータ内に記憶しておく。なお、この発光強度と温度との関係特性は励起光の光量によっても変ってくるので異なる励起光の光量に対応して幅広く較正特性を得ておけば、光源の光強度の変動に対しても補償を行なうことが可能となる。
【0010】
この機体模型1を風洞内に設置して測定を実行するのであるが、この実施例の実験では航空宇宙技術研究所の0.44m極超音速衝撃風洞内に設置し、マッハ10の気流を当てて実験を行なった。このときの気流温度はほぼ1200°Kである。風洞内に設置された機体模型1に対して、励起光源2からレーザ光を照射し、その表面からの励起発光を撮像装置である高速CCDビデオカメラ3によって撮像し、機体模型1の温度分布情報を示す元画像データとして取得検出する。まず、実験開始前に既知温度で一様の温度分布状態での機体模型1の画像を撮り参照画像として記憶する。実験開始後の試験画像データはこの参照画像データで割って発光量比画像として規格化する。これは機体模型1の表面の感温塗料の塗りムラや励起光源からの光の当たり具合のムラを補償するためである。温度分布を示す各領域毎の情報はCCDカメラを用いた本実施例ではCCDの1画素情報と対応させて扱うことができる。また、数画素を平均や適当な重み付け処理をした群として区分領域情報とすることも可能である。この撮像した元画像データを参照画像で規格化した画像データを、記憶してある前記の発光強度と温度との関係特性データに基いて較正して温度分布画像を得る。その温度分布画像をハードコピーしたものを図3に示す。この図では5mS毎の画像が表示してあるが、実際の画像は1mSごとに撮影されている。図中のグラフは頂点部の温度データを時間(1mS)毎にプロットしたグラフである。当初は熱風の吹きつけはなく、グラフから見て判るように温度上昇が認められる−4mSのタイミングが熱気流の吹きつけが開始された時である。当初は温度が安定しており、マッハ10の熱気流の吹きつけが開始された時点から頂部の急激な温度上昇が開始されていくことが見て取れる。なお、この較正画像は温度分布に対応した階調画像であるが、明細書に添付の図面は2値化した電子画像という制約があり、この階調情報を鮮明に表現することが出来ないので図3にはこの階調画像を加工処理して等高線形態で表示したものを示すこととし、カラー階調で表現したオリジナル画像は別途添付試料として提出することとした。
【0011】
次ぎに画像データとして取得検出したこの機体模型1の温度分布情報に対して先に式(4)として示した熱流束算出式を用いて各区分領域毎の熱流束データを演算して取得する。この熱流束データも機体模型1の各区分領域毎に得られるので、これを先の温度分布画像と同様に機体模型1の各区分領域に対応させた画像情報として変換しディスプレイ上に表示したり、プリンターによってハードコピー出力できる。この熱流束分布画像もまた階調画像であるが、明細書に添付の図面は2値化した電子画像という制約があり、この階調情報を鮮明に表現することが出来ないので図4にはこの階調画像を加工処理して等高線形態で表示したものを示すこととし、カラー階調で表現したオリジナル画像は別途添付試料として提出することとした。図4には図3と同様5mS毎の画像情報を示してあるが、実際の画像は1mS毎に得られる。図中のグラフは頂点部の熱流束データを時間(1mS)毎にプロットしたグラフである。図4特にグラフに顕著示されるように熱流束は頂部においてマッハ10の熱気流の吹きつけが開始された時点で急激な増加が見られ、その後は徐々に下がっていく様子が観察できる。本実施例では検出レートすなわち、画像取得レートが高い高速CCDビデオカメラを用いたので、機体模型1の温度分布情報を示す元画像データは、時々刻々の時系列画像情報を時間的に密に検出されるので、時間的に連続する温度分布画像及び熱流束分布画像を得て蓄積すること、またそれを時系列的に表示することができる。上記の実験結果は瞬時に起こる過渡現象をそして非定常的な変化について検出が可能であることを示している。また、画像表示ということで機体模型1の区分領域に対応して熱流束データを一目瞭然に表示することができる。
【0012】
【発明の効果】
本発明の物体表面の熱流束計測方法は、感温塗料が塗布された任意の材質からなる物体表面に励起光を照射した状態において、物体表面温度に対応して変化する感温塗料の発光強度を、画像情報として高速レート、例えば100Hz以上で時系列的に取得検出し、物質表面の各区分領域毎の温度変化から該領域における熱流束をCook and Feldermann の方法により算出するものであるから、定常はもとより非定常な熱流束変化をもつ現象に対しても時間的に高速かつ画像としての熱流束の計測が可能となる。測定対象物体としても、感温塗料を塗装することにより本発明が適用可能となるため、材質を選ばずに熱流束の画像計測を可能とする。感温塗料として希土類錯体、遷移金属錯体、多環式芳香族化合物、ポルフィリン系、フタロシアニン系のいずれかを含むものを採用した本発明は、物質表面の温度変化に対し高感度に発光強度が応答するため、精度のよい熱流束の画像計測を可能とする。
取得された画像データを、熱流束算出の前処理として、温度と感温塗料の発光強度を関連付ける較正によって取得された特性情報に基いて温度データに変換するようにした本発明の物体表面の熱流束計測方法は、その物体表面の表面に塗装された感熱塗料の発光強度から正確に表面温度を検出することができる。
【0013】
本発明の物体表面の熱流束計測装置は、感温塗料が塗布された被測定物体表面を照射する励起光源と、前記被測定物体を撮像する高速撮像装置と、前記感温塗料の温度と発光強度の特性データに基き物質表面の各区分領域毎の温度を割り出す手段と、各区分領域毎の温度の時間的変化から該領域における熱流束を算出する手段とを備えたものであるから、簡単な構成でありながら定常はもとより非定常な熱流束変化をもつ現象に対しても時間的に高速かつ画像としての熱流束の計測が可能な装置が実現できる。しかも感温塗料の温度と発光強度の特性データと熱流束を算出式を記憶しておくだけでデータ処理を迅速に実行することが出来る。
算出した各区分領域毎の熱流束データを被測定物体表面位置に対応させて画像情報化する手段を備え、該画像をディスプレイ上に表示する機能を備えた本発明の物体表面の熱流束計測装置は、位置情報と温度又は熱流束情報がセットで蓄積されるので、CAD情報に変換する等所望の加工が可能であり、被測定対象物体の位置に対応した画像情報としてディスプレイに表示したり、プリンターにハードコピーとして出力することができるので、その分布を一目瞭然に表示することができる。
撮像装置としてCCDビデオカメラを採用した本発明の物体表面の熱流束計測装置は、物質表面の各区分領域データとして撮像装置のCCD1画素情報をそのまま利用することができ、検出データの処理が極めて簡便に実行できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】物体表面の加熱の基く熱流束の現象を示す模式図である。
【図2】本発明の物体表面の熱流束計測装置における基本構成と取得画像の処理プロセスを示す図である。
【図3】本発明の実施例で取得した画像を処理して得た温度分布画像を時系列的に示したものである。
【図4】本発明の実施例で取得した画像を処理して得た熱流束分布画像を時系列的に示したものである。
【符号の説明】
1 被計測物体
2 励起光源
3 撮像装置

Claims (6)

  1. 感温塗料が塗布された任意の材質からなる物体表面に励起光を照射した状態において、物体表面温度に対応して変化する感温塗料の発光強度を、画像情報として高速レートで時系列的に取得検出し、物質表面の各区分領域毎の温度変化から該領域における熱流束を次式で算出することを特徴とする物体表面の熱流束計測方法。
    Figure 0003704563
  2. 感温塗料は希土類錯体、遷移金属錯体、多環式芳香族化合物、ポルフィリン系、フタロシアニン系のいずれかを含むことを特徴とする請求項1に記載の物体表面の熱流束計測方法。
  3. 取得された画像データは、熱流束算出の前処理として、温度と感温塗料の発光強度を関連付ける較正によって取得された特性情報に基いて温度データに変換されることを特徴とする請求項1または2に記載の物体表面の熱流束計測方法。
  4. 感温塗料が塗布された被測定物体表面を照射する励起光源と、前記被測定物体を撮像する高速撮像装置と、前記感温塗料の温度と発光強度の特性データに基き物質表面の各区分領域毎の温度を割り出す手段と、各区分領域毎の温度の時間的変化から該領域における熱流束を算出する手段とを備えた物体表面の熱流束計測装置。
  5. 算出した各区分領域毎の熱流束データを被測定物体表面位置に対応させて画像情報化する手段を備え、該画像をディスプレイ上に表示する機能を備えた請求項4に記載の物体表面の熱流束計測装置。
  6. 物質表面の各区分領域データは撮像装置のCCD1画素情報である請求項4または5に記載の物体表面の熱流束計測装置。
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