JP3700506B2 - 直接挿入式ジルコニア酸素計 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ボイラや鉄鋼関連の炉、ゴミ焼却炉、汚泥焼却炉等における燃焼管理、及び公害計測等において、計測対象気体中に直接挿入されてその酸素濃度を測定する直接挿入式ジルコニア酸素計に関する。
【0002】
【従来の技術】
図5は、直接挿入式ジルコニア酸素計(以下では単にジルコニア酸素計と略称する)の従来例の構造を示す部分断面外観図であり、図6はその主要部の構造を示す断面図であり、図7は保温材3とセラミックパイプ5との位置関係等の詳細を示す部分斜視図である。
【0003】
このジルコニア酸素計は、酸素濃度の検出素子であるジルコニア製のセンサエレメント1と、センサエレメント1を加熱するためにその外周部に配置され、且つ測定ガスを導入する先端に石英フィルタ21を備えたセラミックヒータ2と、センサエレメント1及びセラミックヒータ2を保温するためにこれらの側面を覆うアルミナ製の保温材3と、保温材3の外面に彫られた数本の溝に埋め込まれ、且つ校正ガス9を校正ガス入口41からセンサエレメント2に導くためのアルミナ製のセラミックパイプ5と、これら部材を収納し、且つ測定ガスを導入する先端にセラミックフィルタ42を備えたステンレス鋼製またはチタン合金製の本体ケーシング(図では単にケーシングと記す)4と、セラミックヒータ2に保温材3を固定し、両者間の気密性を確保するためのシール材61と、保温材3及びセラミックパイプ5と本体ケーシング4との気密性を確保するためのシール材62と、本体ケーシング4にセラミックヒータ2を固定し、両者間の気密性を確保するためのパッキン7と、セラミックヒータ2にセンサエレメント1を固定し、両者間の気密性を確保するためのシール材63とで構成されている。シール材61等にはセラミック接着剤が用いられている。
【0004】
アルミナ製の保温材3は、保温性を良くするために、アルミナのシートを何重にも丸め重ねて、シート間に空気層を挟みながら焼成されているので、その肉厚や形状の精度が悪く、良品率が低い。
セラミックパイプ5はその先端を塞がれ、その側面にはガス吹出し孔51が穿たれている。それぞれのセラミックパイプ5は、それぞれのガス吹出し孔51が中央のセンサエレメント1に向かうように向きを決められて、保温材3の溝に図示していないセラミック接着剤によって固定されている。
【0005】
ジルコニア酸素計の特性を校正する際には、校正ガス9が、校正ガス入口41から導入されて、図6に示した矢印の方向に流れて、保温材3に固定されたセラミックパイプ5内を通過し、ガス吹出し孔51から中央に向かって吹き出され、石英フィルタ21を通ってセンサエレメント1に達する。ガス吹出し孔51から中央に向かって吹き出された校正ガス9は、最終的には、セラミックフィルタ42を通過して、本体ケーシング4の外に流出する。この校正ガス9の流出が、セラミックフィルタ42からの測定ガスの流入を阻止するので、センサエレメント2の周囲の気体がほぼ校正ガス9になり、特性を校正することができる。校正ガス9が止められると、測定ガスがセラミックフィルタ42を通過して本体ケーシング4内に流入し、内部の校正ガス9を置換するので、測定ガスの濃度が測定できる。
【0006】
なお、校正ガス入口41から測定ガスが漏れないように、校正ガス入口41には逆止弁8が取り付けられている。
このようなジルコニア酸素計は、フローガイドチューブと呼ばれるガスサンプリングチューブに、その挿入部が挿入され、Oリング43を挟んで密閉固定されてている。ガスサンプリングチューブに挿入されるので、その挿入部を非常に細くする必要がある。数値で示すと、フローガイドチューブの最小の内径はφ25mmであり、これに対応するジルコニア酸素計の挿入部、すなわち本体ケーシング4のパイプ部の太さはφ22mmとされている。
【0007】
このように挿入部を非常に細くする必要があるため、アルミナ製の保温材3の肉厚が厚くできない。それに加えて、保温材3は、保温性を良くするために、上述したようなシートの積層構造になっている。これらの結果として、セラミックパイプ5を埋め込むための溝を保温材3に形成する加工では、保温材3が破損し易く、この加工は非常に面倒な加工となっている。
【0008】
更に、セラミックパイプ5も当然ながら細いパイプとする必要があり、その先端を塞ぎ、側面にガス吹出し孔51を穿つ作業は、技術と工数を必要とし、製造作業的にもコスト的にも問題の作業となっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
以上の説明から明らかなように、従来のジルコニア酸素計の校正ガス9の供給通路を構成するセラミックパイプ5の製作とこれを保持する保温材3の溝の加工とは、その構造上から、非常に難しい作業となっており、コスト的にも製造作業的にも問題である。
【0010】
この発明の課題は、上記の校正ガスの供給通路に関連した問題点を解消して、特性の校正が確実に実行でき、製作が容易で、且つコストが安いジルコニア酸素計を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明においては、
酸素濃度の検出素子であるジルコニア製のセンサエレメントと、このセンサエレメントを加熱するためのヒータと、センサエレメント及びヒータを保温するためにこれらを覆う保温材と、これらの部材を収納し、且つ先端に計測ガスを導入する開口部を有する本体ケーシングと、校正ガスの供給手段とを備えた直接挿入式ジルコニア酸素計において、保温材と本体ケーシングとの間隙が、校正ガスの供給手段における、校正ガス導入口からセンサエレメントへの校正ガスの通路とされ、前記間隙の寸法が校正ガスの流速を所定範囲内に収めるように設定され、且つ、前記間隙の校正ガスの出口に対向して、この出口から吹き出される校正ガスの流れをセンサエレメント側に転向させるガス流転向板が備えられている(請求項1の発明)。
【0012】
保温材と本体ケーシングとの間隙が、所定の流速をもつ校正ガスの通路とされ、ガス流転向板で校正ガスの流れをセンサエレメント側に転向させているので、製作が面倒なセラミックパイプが不要となり、加工の困難な保温材の溝加工も不要となる。
また、酸素濃度の検出素子であるジルコニア製のセンサエレメントと、このセンサエレメントを加熱するためのヒータと、センサエレメント及びヒータを保温するためにこれらを覆う保温材と、これらの部材を収納し、且つ先端に計測ガスを導入する開口部を有する本体ケーシングと、校正ガスの供給手段とを備えた直接挿入式ジルコニア酸素計において、保温材と本体ケーシングとの間隙が、校正ガスの供給手段における、校正ガス導入口からセンサエレメントへの校正ガスの通路とされ、保温材と本体ケーシングとの間隙の校正ガス出口側に、校正ガスの通路を絞り校正ガスに所定の流速を与えるための絞り金具が備えられ、且つ、絞り金具に対向する位置に、絞り金具から吹き出される校正ガスの流れをセンサエレメント側に転向させるガス流転向板が備えられている(請求項2の発明)。
【0013】
保温材と本体ケーシングとの間隙が、校正ガスの通路とされ、絞り金具で校正ガスの流れが絞られて校正ガスの流速が所定値まで高められ、ガス流転向板で校正ガスの流れをセンサエレメント側に転向させているので、製作が面倒なセラミックパイプが不要となり、加工の困難な保温材の溝加工も不要となり、更に、寸法精度の悪い保温材も使用することができる。
【0014】
請求項1の発明または請求項2の発明において、
前記ガス流転向板は、その周辺部を本体ケーシングの開口部の直近に保持されており、ガス流転向板の形状が、中央に向かうにしたがって本体ケーシングの開口部から離れ、且つその中央部に開口部を有する形状である(請求項3の発明)。
【0015】
ガス流転向板の開口部が、測定ガスの供給口となって、ジルコニア酸素計の本来の機能を維持させ、中央に向かうにしたがって本体ケーシングの開口部から離れる部分が、保温材と本体ケーシングとの間隙側から送られてきた校正ガスの流れをセンサエレメント側へ転向させ、センサエレメントへの測定ガスの流れを遮蔽してセンサエレメントへ校正ガスを供給する。しかも、このような形状のガス流転向板はプレス加工によって容易に製作することができる。
【0016】
ガス流転向板の中央部の開口部の大きさが、センサエレメントの太さと同等である(請求項4の発明)。
この発明の発明者の検討結果によると、ガス流転向板の開口部の大きさとセンサエレメントの太さとが同等である場合において、測定の応答性が良く、且つ必要な校正の精度を確保することもできる。開口部が大きくなると、測定の応答性は良いが校正の精度が低下し、開口部が小さくなると、校正の精度は良くなるが測定の応答性が悪くなる。
【0017】
【発明の実施の形態】
この発明によるジルコニア酸素計の実施の形態について実施例を用いて説明する。なお、従来技術と同じ機能の部分には同じ符号を付した。
この実施例は、従来技術におけるセラミックパイプを、加工の容易な絞り金具10とガス流転向板20とに置き換えたものである。絞り金具10は、校正ガスのガス流速を所定値まで高めるために設置され、ガス流転向板20は、絞り金具10から吹き出された校正ガスの流れをセンサエレメント方向に転向させるために設置される。
【0018】
図1は、この発明による直接挿入式ジルコニア酸素計の実施例の構造を示す部分断面外観図であり、図2は、実施例の主要部の構造を示す断面図であり、図3は絞り金具10を示す斜視図、図4はガス流転向板20を示す斜視図である。この実施例は、酸素濃度の検出素子であるジルコニア製のセンサエレメント1と、センサエレメント1を加熱するためにその外周部に配置され、且つ測定ガスを導入する先端に石英フィルタ21を備えたセラミックヒータ2と、センサエレメント1及びセラミックヒータ2を保温するためにこれらの側面を覆うアルミナ製の保温材3aと、これらの部材を収納し、且つ測定ガスを導入する先端にセラミックフィルタ42を備えたステンレス鋼製またはチタン合金製の本体ケーシング(図では単にケーシングと記す)4と、保温材3aの測定ガス導入側の端部で、セラミックヒータ2と本体ケーシング4との間に嵌め込まれたリング状のステンレス鋼板製またはチタン合金板製の絞り金具10と、絞り金具10に対向する位置に、絞り金具10から吹き出される校正ガスの流れをセンサエレメント側に転向させるための、中央部に開口部203 をもつステンレス鋼板製またはチタン合金板製のガス流転向板20と、セラミックヒータ2に保温材3aを固定するためのシール材61a と、本体ケーシング4にセラミックヒータ2を固定し、両者間の気密性を確保するためのパッキン7と、セラミックヒータ2にセンサエレメント1を固定し、両者間の気密性を確保するためのシール材63と、セラミックヒータ2に絞り金具10を固定し、両者間の隙間を埋めるためのシール材64と、本体ケーシング4に絞り金具10を固定するための図示されていないシール材とで構成されている。シール材61a 等にはセラミック接着剤が用いられている。
【0019】
絞り金具10には、90°毎に4箇所の切欠き部102 が設けられており、校正ガス9はここからガス流転向板20に向かって吹き出される。ガス流転向板20は、セラミックフィルタ42の内側にその保持部201 をセラミックフィルタ42に重ねられ、ガス転向部202 が内側になるようにして、本体ケーシング4の端部に保持されている。
【0020】
また、セラミックフィルタ42は、アルミナの粒子を原料として、50μm 程度の大きさの孔を有する多孔質に焼成したものであり、その厚さは2mmである。石英フィルタ21は石英ファイバを紙状に固めたものである。
このジルコニア酸素計の特性を校正する際には、校正ガス9が、校正ガス入口41から導入されて、図2に示した矢印の方向に流れて、保温材3aと本体ケーシング4との間隙を通過し、絞り金具10によってその流路を絞られて、絞り金具10の切欠き部102 から所定の流速に加速されて吹き出され、その対向位置に設置されているガス流転向板20のガス流転向部202 に当たって、その方向をセンサエレメント1向きに転向され、石英フィルタ21を通ってセンサエレメント1に達する。校正ガス9の流れをセンサエレメント1に向かわせることによって、センサエレメント1の周囲の気体の校正ガス9への置換が促進される。ガス流転向板20のガス流転向部202 に当たってその方向をセンサエレメント1向きに転向された校正ガス9は、最終的には、セラミックフィルタ42を通過して、本体ケーシング4の外に流出する。この校正ガス9の流出が、セラミックフィルタ42からの測定ガスの流入を阻止するので、センサエレメント1の周囲の気体がほぼ校正ガス9になり、特性を校正することができる。校正ガス9が止められると、測定ガスがセラミックフィルタ42を通過して本体ケーシング4内に流入し、内部の校正ガス9を置換するので、測定ガスの濃度が測定できる。
【0021】
なお、校正ガス入口41から測定ガスが漏れないように、校正ガス入口41には逆止弁8が取り付けられている。
参考までに、絞り金具10及びガス流転向板20の寸法例を示すと下記の通りである。
絞り金具10は、板厚が0.1 mm、外径がφ18.3mm、切欠き部102 は90°毎に4箇所あって、円周方向の幅が2.5mm で直径方向の幅が1.9mm である。
【0022】
ガス流転向板20は、板厚が0.3 mm、外径がφ18.3mm、開口部203 の直径がφ9.0 mm、ガス流転向部202 の傾きが24〜29°である。
なお、開口部203 の直径は、センサエレメント1の直径とほぼ同じであり、小さくし過ぎると、測定の応答性が悪くなり、大きくし過ぎると、校正ガス9を転向させる効果が不十分となり、校正の精度が悪くなる。
【0023】
図8は、この実施例及び従来例を用いて測定したエレメント出力と校正ガス流量との関係を示す特性線図であり、(a)は実施例の特性、(b)は従来例の特性である。校正ガスとしては、酸素濃度が1.89%のガスを使用し、測定ガスとしては、実ガスではなく酸素濃度が9.62%のガスを使用した。図において、パラメータはガスサンプリングチューブ内の測定ガス流量である。測定ガス流量の10L/min は約0.34m/sec の測定ガス流速に相当し、実施例における校正ガス流量の1.0 L/min は、絞り金具10の切欠き部102 における約0.9 m/sec の校正ガス流速に相当する。ガス流量とガス流速は比例関係にあると考えられる。参考までに、従来技術におけるセラミックパイプのガス吹出し孔の大きさは、φ1.5 mmであり、校正ガス流量の1.0 L/min に相当するガス吹出し孔部の流速は、約2.4 m/sec である。
【0024】
図8において、校正ガス流量が多い領域では、エレメント出力が一定値に集中しており、この値が、校正ガス9の酸素濃度1.89%に相当するエレメント出力と判断することができる。この値を基準にして(a)と(b)とを比較すると、同じ校正ガスの流量において、(a)の方が明らかに校正精度が高いことが分かる。すなわち、この発明によって、校正精度が向上したことを示している。
【0025】
エレメント出力の要求精度は±1mVであるので、これを基準にして更に細かく検討する。従来例においては、校正ガス流量が0.5 L/min の場合には、測定ガス流量が8.0 L/min を越えると、要求精度を満たせていない。これに対して、実施例においては、校正ガス流量が0.5 L/min の場合でも、測定ガス流量が10.0L/min まで、十分な余裕をもって要求精度を満たしており、校正ガス流量が0.5 L/min でも、十分に校正できることを示している。
【0026】
以上の結果は、実施例の方が従来例よりも測定ガスの流入を阻止する能力に優れていることを示している。これは、セラミックパイプのガス吹出し孔から吹き出されるビーム状の気流に比べて、ガス流転向板20に当たって広げられてセンサエレメント1に向かう気流の方が、均一にセラミックフィルタ41を流出して測定ガスをより有効に阻止していると考えることができ、校正ガスの吹き出し速度よりも流量やその流し方の方が、校正精度を高めるためにより重要であることを示している。
【0027】
上記の構成であると、保温材3aと本体ケーシング4との間隙は、校正ガス9の単なる通路であるから、ある程度の間隙が確保されていればよい。したがって、保温材3aの寸法精度が従来技術の項で説明したように悪くても、実用上問題になることは殆どない。更に、保温材3aには溝を加工する必要もなく、セラミックパイプも使用しないし、プレス加工で容易に製作することができる絞り金具10とガス流転向板20とで、セラミックパイプの機能を十分に余裕をもって実現できるので、従来技術における保温材とセラミックパイプとに絡む問題点を完全に解消することができる。
【0028】
上記の実施例においては、絞り金具10の切欠き部102 は4箇所であったが、この数を変えることもできる。この場合には、切欠き部102 の面積を総計で同じになるように変えればよい。また、絞り金具10をなくして、保温材3aと本体ケーシング4との間隔を校正ガス9の流速が所定値になるように設定しても、同様の特性を得ることができる。但し、この場合には、保温材3aと本体ケーシング4との間隔を所定の精度に納めることが必要となる。しかし、現状の保温材3aの焼成上がりの寸法精度ではその精度に納まる割合が非常に低いので、後加工によって必要な精度に仕上げることが必要である。
【0029】
【発明の効果】
この発明によれば、
酸素濃度の検出素子であるジルコニア製のセンサエレメントと、このセンサエレメントを加熱するためのヒータと、センサエレメント及びヒータを保温するためにこれらを覆う保温材と、これらの部材を収納し、且つ先端に計測ガスを導入する開口部を有する本体ケーシングと、校正ガスの供給手段とを備えた直接挿入式ジルコニア酸素計において、保温材と本体ケーシングとの間隙が、校正ガスの供給手段における、校正ガス導入口からセンサエレメントへの校正ガスの通路とされ、前記間隙の寸法が校正ガスの流速を所定範囲内に収めるように設定され、且つ、前記間隙の校正ガスの出口に対向して、この出口から吹き出される校正ガスの流れをセンサエレメント側に転向させるガス流転向板が備えられているので、製作が面倒なセラミックパイプが不要となり、加工の困難な保温材の溝加工も不要となる。したがって、特性の校正が確実に実行でき、製作が容易で、且つコストが安いジルコニア酸素計を提供することができる(請求項1の発明)。
【0030】
また、酸素濃度の検出素子であるジルコニア製のセンサエレメントと、このセンサエレメントを加熱するためのヒータと、センサエレメント及びヒータを保温するためにこれらを覆う保温材と、これらの部材を収納し、且つ先端に計測ガスを導入する開口部を有する本体ケーシングと、校正ガスの供給手段とを備えた直接挿入式ジルコニア酸素計において、保温材と本体ケーシングとの間隙が、校正ガスの供給手段における、校正ガス導入口からセンサエレメントへの校正ガスの通路とされ、保温材と本体ケーシングとの間隙の校正ガス出口側に、校正ガスの通路を絞り校正ガスに所定の流速を与えるための絞り金具が備えられ、且つ、絞り金具に対向する位置に、絞り金具から吹き出される校正ガスの流れをセンサエレメント側に転向させるガス流転向板が備えられているので、製作が面倒なセラミックパイプが不要となり、加工の困難な保温材の溝加工も不要となり、更に、寸法精度の悪い保温材を使用することができる。したがって、特性の校正が確実に実行でき、製作がより容易で、且つコストがより安いジルコニア酸素計を提供することができる(請求項2の発明)。
【0031】
請求項1の発明または請求項2の発明において、
前記ガス流転向板は、その周辺部を本体ケーシングの開口部の直近に保持されており、ガス流転向板の形状が、中央に向かうにしたがって本体ケーシングの開口部から離れ、且つその中央部に開口部を有する形状である。ガス流転向板の開口部が、測定ガスの供給口となって、ジルコニア酸素計の本来の機能を維持させ、中央に向かうにしたがって本体ケーシングの開口部から離れる部分が、保温材と本体ケーシングとの間隙側から送られてきた校正ガスの流れをセンサエレメント側へ転向させ、センサエレメントへの測定ガスの流れを遮蔽してセンサエレメントへ校正ガスを供給する。しかも、このような形状のガス流転向板はプレス加工によって容易に製作することができる。したがって、特性の校正が確実に実行でき、製作が容易で、且つコストが安いジルコニア酸素計を確実に提供することができる(請求項3の発明)。
【0032】
ガス流転向板の中央部の開口部の大きさが、センサエレメントの太さと同等である。この発明の発明者の検討結果によると、ガス流転向板の開口部の大きさとセンサエレメントの太さとが同等である場合において、測定の応答性が良く、且つ必要な校正の精度を確保することもできる。開口部が大きくなると、測定の応答性は良いが校正の精度が低下し、開口部が小さくなると、校正の精度は良くなるが測定の応答性が悪くなる。したがって、測定の応答性が良く、且つ校正の精度も高く、製作が容易で、且つコストが安いジルコニア酸素計を確実に提供することができる(請求項4の発明)。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による直接挿入式ジルコニア酸素計の実施例の構造を示す部分断面外観図
【図2】実施例の主要部の構造を示す断面図
【図3】絞り金具を示す斜視図
【図4】ガス流転向板を示す斜視図
【図5】直接挿入式ジルコニア酸素計の従来例の構造を示す部分断面外観図
【図6】従来例の主要部の構造を示す断面図
【図7】保温材とセラミックパイプとの詳細を示す部分斜視図
【図8】エレメント出力と校正ガス流量との関係を示し、(a)は実施例による特性線図、(b)は従来例による特性線図
【符号の説明】
1 センサエレメント
2 セラミックヒータ 21 石英フィルタ
3, 3a 保温材
4 ケーシング 41 校正ガス入口
42 セラミックフィルタ 43 Oリング
5 セラミックパイプ 51 ガス吹出し孔
61, 61a, 62, 63, 64 シール材
7 パッキン
8 逆止弁
9 校正ガス
10 絞り金具 101 遮蔽部
102 切欠き部
20 ガス流転向板 201 保持部
202 ガス反転部 203 開口部

Claims (4)

  1. 酸素濃度の検出素子であるジルコニア製のセンサエレメントと、このセンサエレメントを加熱するためのヒータと、センサエレメント及びヒータを保温するためにこれらを覆う保温材と、これらの部材を収納し、且つ先端に計測ガスを導入する開口部を有する本体ケーシングと、校正ガスの供給手段とを備えた直接挿入式ジルコニア酸素計において、
    保温材と本体ケーシングとの間隙が、校正ガスの供給手段における、校正ガス導入口からセンサエレメントへの校正ガスの通路とされ、
    前記間隙の寸法が、校正ガスの流速を所定範囲内に収めるように設定され、
    且つ、前記間隙の校正ガスの出口に対向して、この出口から吹き出される校正ガスの流れをセンサエレメント側に転向させるガス流転向板が備えられている
    ことを特徴とする直接挿入式ジルコニア酸素計。
  2. 酸素濃度の検出素子であるジルコニア製のセンサエレメントと、このセンサエレメントを加熱するためのヒータと、センサエレメント及びヒータを保温するためにこれらを覆う保温材と、これらの部材を収納し、且つ先端に計測ガスを導入する開口部を有する本体ケーシングと、校正ガスの供給手段とを備えた直接挿入式ジルコニア酸素計において、
    保温材と本体ケーシングとの間隙が、校正ガスの供給手段における、校正ガス導入口からセンサエレメントへの校正ガスの通路とされ、
    前記間隙の校正ガス出口側に、校正ガスの通路を絞り校正ガスに所定の流速を与えるための絞り金具が備えられ、
    且つ、絞り金具に対向する位置に、絞り金具から吹き出される校正ガスの流れをセンサエレメント側に転向させるガス流転向板が備えられている
    ことを特徴とする直接挿入式ジルコニア酸素計。
  3. 前記ガス流転向板は、その周辺部を本体ケーシングの開口部の直近に保持されており、
    ガス流転向板の形状が、中央に向かうにしたがって本体ケーシングの開口部から離れ、且つその中央部に開口部を有する形状である
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の直接挿入式ジルコニア酸素計。
  4. ス流転向板の中央部の開口部の大きさが、センサエレメントの太さと同等であることを特徴とする請求項3に記載の直接挿入式ジルコニア酸素計。
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