JP3700057B2 - カラージーンズの脱色方法及び該方法によるカラージーンズ製品 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、厚地カラージーンズの脱色方法及び該方法による脱色カラージーンズ製品に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ジーンズは若年層の間にカジュアルウェアとして広く普及している。近年に於いて、ジーンズは洗濯をし着古した感じの色褪せた状態で着用するほうが好まれる傾向にあり、このようなソフト感覚のファッション動向が定着してきた。従って、ジーンズを色褪せた状態にするための各種の処理技術が開発され、この処理技術により所望の程度まで脱色或いは褪色させた状態で市販されるものが増えている。
【0003】
上記脱色或いは褪色技術としては、ストンウォッシュ法やケミカル洗浄法がある。
ストンウォッシュ法は、特殊な洗濯装置にジーンズと加工用石材を入れて70℃前後の温水で30分〜60分程度洗濯処理する方法で、着古し感を強調し且つソフト感を付与するものである。この方法では、充分な褪色効果とソフト感を得るためには処理時間は長くなり、且つ併用した石材が処理中に破砕されてジーンズの縫い目などに付着し、この石材を除去し難いという問題点があった。
【0004】
ケミカル洗浄法としては、ジーンズを酵素を利用して洗濯するバイオウォッシュ法、或いは酸化系漂白剤である次亜塩素酸ソーダや亜塩素酸ソーダの希釈水溶液にジーンズを浸漬し洗濯するブリーチアウト法などがある。前者のバイオウオッシュ法では、使用する酵素の働きがPH、温度、その他条件の影響を受けやすいためその各条件を固定するのが困難であり、後者のブリーチアウト法では、該漂白剤中の有効塩素濃度が高く刺激性が強いため処理に格段の配慮が必要となる。また後者のブリーチアウト法に於いては、脱色反応が緩慢で処理時間がかかり、漂白剤の大量投入が必要となるばかりか、脱色中に生成される塩素の中和処理や脱色後の水溶液を中和する処理工程が不可欠となるなどの問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の如き問題点を解決するためになされたものであり、迅速且つ低コストで厚地カラージーンズを所望の程度まで脱色或いは褪色させることのできるカラージーンズの脱色方法及び該方法による風変わりな色調の脱色カラージーンズ製品を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、厚地カラージーンズと還元漂白剤溶液を浴比1:15〜50になした槽中に浸漬すると共に、この槽中の溶液温度を凡そ85℃程度になした酸性下で脱色処理したことを特徴とする。処理対象である厚地カラージーンズは10〜15オンスのものである。この処理溶液に使用する還元漂白剤は、好ましくはハイドロサルファイトであり、その場合1〜10g/lの濃度となして使用する。また、酸性下のPHは酢酸バッファー溶液を用いるのが好ましく、凡そPH4.5に調整される。
【0007】
本発明は、又、上記方法により所望程度に脱色或いは褪色させた厚地カラージーンズを水洗し、脱水乾燥させ、またこの脱水乾燥後の表面を適宜掻削処理を施して風変わりな色調の醸し出される脱色カラージーンズとなすのである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に於ける好適な実施の形態について、詳細に説明する。
本発明では、厚地カラージーンズ織物の染料を酸性下で還元漂白剤を使用することにより還元して所望条件に脱色するのであり、具体的には、厚地カラージーンズの表層面をある程度の濃淡度にまで退色(色落とし)させるだけで内層部までに到る完全な脱色が行われないようにするのである。
【0009】
本発明実施の形態に係るカラージーンズは、反応染料或いは直接染料で染色し織り上げたセルロース系繊維で織成されたものであり、詳しくは綿糸或いは再生セルロース繊維などの単独又は混紡したもののほか、弾性繊維であるスパンデックスを芯にその周辺をセルロース系繊維で被覆したコアスパンヤーンで製織される布帛或いは織物である。紡績は通常の紡績法により行われ、10〜15オンスの厚地のカラージーンズに織成される。この際、カラージーンズは先染めした経糸と未染色の緯糸とを用いて製織したものでも、或いは先に未染色の経糸及び緯糸で布帛を製織し、その後常法により染色したものでもよい。
【0010】
還元漂白剤としては、スルフィン系還元剤としてハイドロサルファイト、次亜硫酸ナトリウム、二酸化チオ尿素、ロンガリットなど、スズ系還元剤としては塩化第一スズなどが挙げられる。なかでもハイドロサルファイトは簡便に取り扱え且つ堅牢度向上効果が高く好ましい。
【0011】
上記還元漂白剤を用いた脱色の処理温度及び処理時間は、その使用濃度により異なるが、処理温度は凡そ80℃〜90℃の範囲、好ましくは85℃程度、処理時間は5分〜30分、好ましくは10分〜20分程度である。而して、還元漂白剤の濃度は1.0g/l〜10.0g/lとなされる。
【0012】
酸性下でのPHは、1.5〜5.0となされるが、凡そ4.5が好ましく用いられる。PHの調整には有機酸及び無機酸の何れも用いることができるが、酢酸バッファー溶液が簡便に取り扱える上で好ましい。ここに、酸性条件下で還元漂白剤による脱色を行うことにより脱色処理は短時間で行われ、これにより繊維の強度低下を抑制し、且つ織物内の染料を脱色しないで表層面のみを均一且つ色調豊かに褪色させることができることを解明した。
【0013】
上記脱色処理は厚地カラージーンズを上記還元漂白剤溶液に対する浴比で1:15〜50、好ましくは1:20〜30の範囲で行われる。厚地カラージーンズは織地肉厚寸法で言えば凡そ0.7mmへ1.2mmのものである。
【0014】
上記の脱色を施した厚地カラージーンズは水洗し、必要に応じて機能性薬剤として、撥水剤、柔軟剤、静電防止剤などの仕上げ剤を適宜付与することにより所望の仕上げ加工が施される。この水洗は任意に設定されるが、凡そ40℃程度の温水による5分間程度の洗浄を2回程度行うだけで繊維間に付着した還元漂白剤は充分に除去される。
【0015】
本発明の目的たる脱色カラージーンズは、上記の如き所望の脱色処理を行った後、適宜脱水、乾燥して得られるのであり、このものは従来品に比して表層面のみが所望に脱色され内層部分は未脱色状態で残るため、種々に色相の変化の富んだものとなすことができる。而して、この脱色カラージーンズの表層部を適宜掻削処理して、未脱色の部分を無作為に露出させたりすると、恰も着古したかのような独特な色調を呈するものとなるのであり、この掻削処理としては、任意の処理手段が可能であるが、一般的にストンウォッシュ法やサンドペーパーを用いて擦る方法が行われる。
【0016】
上記実施の形態に基づいて実施した実施例を以下に説明する。
(実施例1)
綿100%の6番手の単糸からなる経糸を反応染料で先染めしたものと未染色の緯糸とにより経糸密度62〜66本/インチ、緯糸密度42〜44本/インチに綾織りされた濃紫色カラージーンズを、ハイドロサルファイト3g/lを入れ且つ酢酸バッファー溶液0.5g/lを用いて酸性濃度をPH4.5に調整した凡そ85℃の浴槽に対し、1:30の浴比で凡そ20分間浸漬したのち、取り出す。その後、凡そ40℃の温水で2回水洗した後、同じく40℃程度の柔軟剤を含有する温水に10分間程度浸漬し柔軟処理を施したものを、常法により脱水、乾燥した。この乾燥させたジーンズは表層部は薄く脱色されるが内層部は脱色されないままの状態であって、従って薄い藤紫色を呈するものに変色されるものとなった。図1はこの状態を織布地の肉厚方向断面図で示すものであり、表裏のa,c部分が変色された部分である。
次に、このジーンズの表層部をサンドペーパーで擦って無作為に未脱色部分を露出させた。このものは、図2に示す如く内層のb部分の織地色が部分的に顕出されて、これは全体的に恰も着古したような雰囲気の色相を呈するものとなった。
【0017】
ところで、上記に対する比較例として水酸化ナトリウムによるアルカリ条件下で一般的に行われる脱色処理を行った。この場合、カラージーンズには濃淡の変化は見られず、従って掻削処理を施しても微妙な色相の変化を醸し出すことはできなかった。
【0018】
また、酸化系漂白剤である次亜塩素酸ソーダを用い酸性条件下で同様の脱色処理を行った。この場合も上記と同様であった。
【0019】
【発明の効果】
本発明は以上の如く構成するものであって、一定の肉厚地となしたカラージーンズを還元系漂白剤による脱色処理を酸性条件下で行うことにより、還元系漂白剤の脱色反応が促進される特殊な褪色処理を行うのである。即ち、上記処理で、一定の肉厚地となしたカラージーンズを上記処理で所定表層部を効率良く所望程度に脱色し、これに対し内層部は未脱色のままの状態で残すのであり、且つあとの適宜掻削処理との併用で着古した感じ或いは特別風変わりな色調のものでも安価且つ効率良く生産できるものとなった。
【0020】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る厚地カラージーンズの肉厚方向断面図である。
【図2】図1の厚地カラージーンズに掻削処理を施した状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
a 厚地カラージーンズの表部
b 厚地カラージーンズの裏部
c 厚地カラージーンズの内層部

Claims (6)

  1. 厚地カラージーンズと還元漂白剤溶液を浴比1:15〜50になした槽中に浸漬すると共に、槽中の溶液温度を凡そ85℃程度になした酸性下で脱色処理したことを特徴とするカラージーンズの脱色方法。
  2. 厚地カラージーンズの布地は凡そ10〜15オンスのものを使用したことを特徴とする請求項1記載のカラージーンズの脱色方法。
  3. 還元漂白剤はハイドロサルファイトを1〜10g/lの濃度となしたことを特徴とする請求項1記載のカラージーンズの脱色方法。
  4. 酸性下のPHは酢酸バッファー溶液を用い凡そPH4.5に調整したことを特徴とする請求項1又は2記載のカラージーンズの脱色方法。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載したカラージーンズの脱色方法により脱色したカラージーンズを水洗し、脱水乾燥させたことを特徴とするカラージーンズ製品。
  6. 脱水乾燥したカラージーンズの表面に掻削処理を施したことを特徴とする請求項5記載のカラージーンズ製品。
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