JP3696363B2 - ポリアセタール樹脂組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はポリアセタール樹脂と他の熱可塑性樹脂とから成るポリマーブレンドにおける樹脂間の親和性を改良し、ポリアセタール樹脂の熱的特性を損なうことなく良好なウエルド特性を示し、かつ低比重化や耐衝撃性の向上などを実現した樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
ポリアセタール樹脂は熱的特性、機械的特性、電気的特性、成形性等において優れた特性を持っており、構造材料や機構部品等として電気機器、自動車部品、精密機械部品等に広く使用されている。しかしながら、現在の市場では、構造材料や機構部品材料の軽量化や耐衝撃性の向上を求める傾向が強まっている。ポリアセタール樹脂についても例外でなく、軽量化や耐衝撃強度の向上が求められている。これらの期待に応えるためにはポリアセタール樹脂に他の熱可塑性樹脂をブレンドする方法が考えられるが、添加した樹脂とポリアセタール樹脂との親和性が良くないために、単純に溶融混練しただけでは分散不良が起き、成形品にフローマーク等の外観不良や表層剥離が生じたり、両樹脂間の界面結合強度が不十分なために、ポリアセタール樹脂の優れた特性、特にウエルド特性が損なわれるという欠点がある。このためポリアセタール樹脂と他の熱可塑性樹脂との親和性を改善する試みが検討されているが、いまだ充分な改善には至っていない。
【0003】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者等はかかる点について鋭意検討した結果、ポリアセタール樹脂と水酸基を含有する熱可塑性樹脂との親和性がホウ酸化合物を極微量添加することで改善され、ポリアセタール樹脂の優れた特性を失うことなく、良好なウエルド特性を備え、低比重化や耐衝撃性を向上させることに成功し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は
(A) ポリアセタール樹脂 100重量部に対して
(B) 水酸基を含有する熱可塑性樹脂1〜100 重量部
(C) ホウ酸化合物 0.001〜1重量部
を配合してなるポリアセタール樹脂組成物に関するものである。
【0004】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成成分について説明する。
本発明におけるポリアセタール樹脂とは、オキシメチレン単位(-CH2O-)を主たる繰り返し構成単位とする高分子化合物を主成分とする熱可塑性樹脂で、ホルムアルデヒドもしくはトリオキサン、テトラオキサン等を通常の方法にて単独重合したもの、又はこれらの2種以上から成る共重合体、又は該単量体とエチレンオキシド、プロピレンオキシド、オキサシクロブタン、1,3 −ジオキソラン等の環状エーテル、β−プロピオラクトン、γ−ブチロラクトン等の環状エステル、あるいはある種のビニル化合物等との共重合体が、(A) 成分として使用される。また、該ポリアセタール樹脂はその分子末端の一部がエーテル結合、エステル結合等に変換されていてもよい。
更に、該ポリアセタール樹脂の一部または全部が、例えば下記に示すような方法にて製造された水酸基含有量の多いポリアセタール樹脂(以下、富水酸基ポリアセタール樹脂と称する)であればさらに好ましく、かかる場合には本発明の効果はより顕著である。また、この場合においてポリアセタール樹脂中の水酸基含有量が30mmol/kg 以上になれば、特に好ましい結果が得られる。
上記富水酸基ポリアセタール樹脂を製造する方法としては、例えば、トリオキサンをBF3 等のカチオン開始剤にて重合を行う際に、水、エチレングリコール、グリセリン、グリシドール等の水酸基を含有する化合物を少量添加する方法等があるが、その製法は特に限定されるものではない。また、その重合度や分岐の有無、ホモポリマーか共重合体か、あるいはランダム、ブロック、グラフト等の共重合タイプを問わない。又、水酸基の結合部位も特に制限するものではない。
【0005】
本発明の(B) 成分は、水酸基を含有する熱可塑性樹脂であり、例えば熱可塑性ポリウレタン系樹脂、熱可塑性ポリエステル系樹脂、水酸基変性ポリオレフィン系樹脂、水酸基変性ポリアクリル系樹脂等が挙げられる。好ましくは溶融フロー温度が 210℃以下の熱可塑性樹脂である。
以下、(B) 成分として用いられる樹脂について、いくつか例を紹介する。
〔ポリウレタン系樹脂〕(B-1)
熱可塑性ポリウレタン系樹脂は、主鎖にウレタン結合を有する高分子であり、通常、ポリマー鎖の末端にヒドロキシル基などの反応性官能基を有していたり、主鎖からヒドロキシル基などを含む官能基が懸垂している場合が多い。ポリウレタン系樹脂には、例えば、ポリイソシアネート成分(例えば、脂肪族、脂環族、芳香族ポリイソシアネートなどのポリイソシアネート成分)とポリオール成分(例えば、脂肪族、脂環族、芳香族ポリオールなどの低分子量ポリオール成分、またはポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、ポリカーボネートジオールなど)との反応により生成する熱可塑性ポリウレタンなどが含まれる。ポリウレタンの調製に際しては、鎖伸長剤(例えば、ジオール又はジアミンなど)を用いてもよい。また、ポリウレタン系樹脂には、ポリウレタンエラストマーも含まれる。これらのポリウレタン系樹脂は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
ポリウレタン系樹脂は、熱可塑性を維持できる範囲に限り、直鎖状のみならず分岐鎖構造を有していてもよく、また架橋されていてもよい。これらのポリウレタン系樹脂のうち、ジイソシアネート成分とジオール成分との反応により生成するポリウレタンおよびポリウレタンエラストマーなどが好ましい。
ポリウレタンの分子量は特に制限されず、例えば、10,000〜1,000,000 、好ましくは30,000〜700,000 、さらに好ましくは50,000〜500,000 程度の範囲から選択できる。
【0006】
ジイソシアネート成分としては、例えば、脂肪族ジイソシアネート(例えば、1,6 −ヘキサメチレンジイソシアネートなど)、脂環族ジイソシアネート(例えば、イソホロンジイソシアネートなど)、芳香族ジイソシアネート(例えば、2,4 −トルエンジイソシアネート、2,6 −トルエンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネートなど)などが挙げられる。
ジオール成分としては、例えば、C210アルキレンジオール、ポリオキシアルキレングリコール〔例えば、ポリ(オキシエチレン)グリコール、ポリ(オキシプロピレン)グリコール、ポリ(オキシテトラメチレン)グリコール、又はこれらの共重合体のグリコール(例えば、ポリエチレンオキシド−ポリプロピレンオキシドブロック共重合体など)など〕、ポリエステルジオール(例えば、末端にヒドロキシル基を有するポリエチレンアジペートやポリブチレンアジペートなどのC412脂肪族ジカルボン酸とC26 脂肪族ジオールとの重縮合により生成するポリエステルジオールなど)などが例示できる。
【0007】
また、ポリウレタンとして、ポリウレタンエラストマーを使用することも可能であり、ポリウレタンエラストマーは成形品の耐衝撃性などを大きく改善する上で有用である。ポリウレタンエラストマーは、例えば、前記ジイソシアネート成分と、ポリオキシアルキレングリコール又はポリオキシアルキレングリコール単位を含むポリエステルジオールなどのジオール成分との反応により生成するポリウレタンエラストマーが含まれる。
【0008】
〔ポリエステル系樹脂〕(B-2)
熱可塑性ポリエステル系樹脂は、主鎖にエステル結合を有する高分子であり、ポリマー鎖の末端にヒドロキシル基を有していたり、主鎖からヒドロキシル基を含む官能基が懸垂している場合が多い。
ポリエステル系樹脂には、例えば、ポリアルキレンテレフタレート(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリC24 アルキレンテレフタレート)、ポリアルキレンナフタレート(例えば、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレートなどのポリC24 アルキレンナフタレート)、アルキレンテレフタレート及び/又はアルキレンナフタレートを主たる繰返し単位とし、テレフタル酸及び/又はナフタレンジカルボン酸の一部が他のジカルボン酸で置換した酸成分またはアルキレングリコールの一部が他のジオールで置換したジオール成分などの共重合成分を含むコポリエステル(以下、これらを総称して単にポリエステル系共重合体という)、芳香族ポリエステル(例えば、ビスフェノールAなどの芳香族ジオールと、テレフタル酸、イソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸とのエステル化により生成するポリアリレートなど)などが含まれる。ポリエステル系樹脂には、ポリエステルエラストマーや液晶性ポリエステルも含まれる。これらのポリエステル系樹脂は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
【0009】
ポリエステル系樹脂は、溶融成形性などを損なわない限り、直鎖状のみならず分岐鎖構造を有していてもよく、また架橋されていてもよい。これらのポリエステル系樹脂のうち、ポリアルキレンテレフタレート、ポリアルキレンナフタレート、アルキレンテレフタレート及び/又はアルキレンナフタレートを主たる繰り返し単位とするポリエステル系共重合体、およびポリエステルエラストマーなどが好ましい。
ポリエステル系樹脂の分子量は特に制限されず、例えば、10,000〜1,000,000 、好ましくは30,000〜700,000 、さらに好ましくは50,000〜500,000 程度の範囲から選択できる。
ポリエステル系樹脂の固有粘度は特に制限されないが、良好な分散状態を得るためには、溶融混練温度においてポリアセタール樹脂の溶融粘度に近い又は重複する溶融粘度となるように、ポリエステル系樹脂の固有粘度を選択するのが望ましい。ポリエステル系樹脂の固有粘度は、例えば、 0.3〜1.2 、好ましくは0.4 〜0.8 程度である。固有粘度は溶媒としてフェノール/テトラクロロエタン混合溶媒を用い、40℃で測定された値である。
【0010】
また、ポリエステル系樹脂としてポリエステル系共重合体を用いることもできる。 ポリエステル系共重合体は、テレフタル酸及び/又はナフタレンジカルボン酸99〜50モル%(好ましくは95〜55モル%)およびテレフタル酸及び/又はナフタレンジカルボン酸以外のジカルボン酸成分(例えば、脂肪族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸)1〜50モル%(好ましくは5〜45モル%)で構成された酸成分と、ジオール成分との重縮合により得られるコポリエステルである。
テレフタル酸及び/又はナフタレンジカルボン酸以外のジカルボン酸成分としては、例えば、脂肪族ジカルボン酸(例えば、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、ヘキサデカンジカルボン酸、ダイマー酸などの炭素数6〜40程度のジカルボン酸、好ましくは炭素数6〜14程度のジカルボン酸)、脂環族ジカルボン酸(例えば、1,4 −シクロヘキサンジカルボン酸、1,3 −シクロヘキサンジカルボン酸、1,2 −シクロヘキサンジカルボン酸などの炭素数8〜12程度のジカルボン酸)、芳香族ジカルボン酸(例えば、イソフタル酸、フタル酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸などの炭素数8〜14程度のジカルボン酸)が挙げられる。また、ジカルボン酸成分としては、テトラヒドロフタル酸、テトラヒドロテレフタル酸、テトラヒドロイソフタル酸、ハイミック酸などの脂環族ジカルボン酸、テトラブロモフタル酸、テトラブロモテレフタル酸、テトラクロロフタル酸、ヘット酸などのハロゲン含有ジカルボン酸も使用できるとともに、等価な成分としてp−β−ヒドロキシエトキシ安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシフェニル酢酸、グリコール酸、ヒドロキシカプロン酸などのヒドロキシカルボン酸、プロピオラクトン、ブチロラクトン、カプロラクトン、バレロラクトンなどのラクトンなどを使用してもよい。テレフタル酸及び/又はナフタレンジカルボン酸以外のジカルボン酸成分は単独で又は二種以上組み合わせて使用してもよい。
さらに、必要に応じて、熱可塑性を維持できる範囲で、トリメリット酸、ピロメリット酸などの多価カルボン酸などを併用してもよい。
好ましいテレフタル酸及び/又はナフタレンジカルボン酸以外のジカルボン酸成分には、アジピン酸、セバシン酸などの炭素数6〜14程度(好ましくは炭素数6〜12程度)の脂肪族ジカルボン酸、イソフタル酸、フタル酸などの炭素数8〜12程度の芳香族ジカルボン酸、又はこれらの誘導体(酸無水物若しくは低級アルキルエステルなど)が含まれる。さらに好ましいジカルボン酸成分としては、アジピン酸、イソフタル酸などが挙げられる。
ジオール成分としては、炭素数2〜12程度のアルキレンジオール(例えば、エチレングリコール、トリメチレングリコール、プロピレングリコール、1,4 −ブタンジオール、1,3 −ブタンジオール、ヘキサメチレングリコール、オクタンジオール、デカメチレングリコール、ネオペンチルグリコールなどの炭素数2〜10程度の脂肪族グリコール)、ポリオキシアルキレングリコール〔アルキレン基の炭素数が2〜4程度であり、複数のオキシアルキレン単位を有するグリコール、例えば、ジ(オキシエチレン)グリコール、ジ(オキシプロピレン)グリコール、ジ(オキシテトラメチレン)グリコール、トリ(オキシエチレン)グリコール、トリ(オキシプロピレン)グリコール、トリ(オキシテトラメチレン)グリコールなど〕、両末端にヒドロキシル基を有するポリエステルオリゴマーで構成されたジオール、脂環族ジオール(例えば、1,1 −シクロヘキサンジメチロール、1,4 −シクロヘキサンジメチロール、水素化ビスフェノールAなど)、芳香族ジオール〔例えば、2,2 −ビス−(4−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2 −ビス−(4−β−ヒドロキシプロポキシフェニル)プロパン、2,2 −ビス−(4−β−ヒドロキシエトキシフェニル)スルホン、キシレングリコールなど〕が挙げられる。
ジオール成分としては、例えば、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールAのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイドやプロピレンオキサイドなど)付加物などのハロゲン化ジオールも使用できる。さらに、熱可塑性を維持できる範囲で、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトールなどのポリオールを併用してもよい。
これらのジオール成分は単独で又は二種以上組み合わせて使用してもよい。好ましいジオール成分は、炭素数2〜6程度の直鎖状アルキレングリコール(エチレングリコール、1,4 −ブタンジオールなど)、繰り返し数が2〜4程度のオキシアルキレン単位を有するポリオキシアルキレングリコール〔ジエチレングリコールなどのポリ(オキシ−直鎖状C24 アルキレン)単位を含むグリコール〕、1,4 −シクロヘキサンジメチロールから選ばれた少なくとも一種である。さらに好ましいジオール成分は、▲1▼直鎖状C24 アルキレングリコール(特に1,4 −ブタンジオール又はエチレングリコール)から選ばれた少なくとも一種のジオール、又は▲2▼上記直鎖状C24 アルキレングリコール▲1▼の一部がジエチレングリコールおよび1,4 −シクロヘキサンジメチロールから選択された少なくとも一種で置換されたジオールが含まれ、二種以上の直鎖状C24 アルキレングリコールを用いる場合には、1,4 −ブタンジオールとエチレングリコールとを組み合わせてジオールを構成してもよい。
【0011】
好ましいポリエステル系共重合体には、テレフタル酸及び/又はナフタレンジカルボン酸の一部が、イソフタル酸、アジピン酸から選択された少なくとも一種の他のジカルボン酸で置換された酸成分と、▲1▼直鎖状C24 アルキレングリコールから選ばれたジオール(特に、1,4 −ブタンジオール又はエチレングリコール)、若しくは▲2▼このジオール▲1▼の一部が、エチレングリコール(1,4 −ブタンジオールを使用した場合)、ジエチレングリコール、1,4 −シクロヘキサンジメチロールから選ばれた少なくとも一種で置換されたジオール成分とからなるコポリエステルが含まれる。
特に好ましい共重合体は、90〜60モル%のテレフタル酸及び/又はナフタレンジカルボン酸と10〜40モル%のイソフタル酸とで構成された酸成分と、エチレングリコール、1,4 −ブタンジオール、1,4 −シクロヘキサンジメチロールから選ばれた少なくとも一種のジオール成分とを共重合したコポリエステルである。
【0012】
また、ポリエステルとして、ポリエステルエラストマーを使用することも可能であり、ポリエステルエラストマーは成形品の耐衝撃性などを大きく改善する上で有用である。ポリエステルエラストマーには、ポリエステルブロック共重合体、例えば、低分子量ジオールを含むポリエステル単位で構成されたハードセグメントと、ポリエーテルジオール又は脂肪族ポリエステルジオールを含む(ポリ)エステル単位で構成されたソフトセグメントとを含有するブロック共重合体が含まれる。前記ハードセグメントとソフトセグメントとの割合は、5/95〜95/5(重量%)程度の範囲から選択でき、25/75〜75/25(重量%)程度である場合が多い。
ポリエステルのハードセグメントを形成するジカルボン酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6 −ナフタレンジカルボン酸、1,5 −ナフタレンジカルボン酸、ビス−(4−カルボキシフェニル)メタンなどの芳香族ジカルボン酸、1,4 −シクロヘキサンジカルボン酸、シクロペンタンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸、およびアジピン酸、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸などが挙げられる。機械的特性や耐熱性の点から、ジカルボン酸成分の少なくとも50モル%以上(例えば、60〜100 モル%)は芳香族ジカルボン酸であるのが好ましく、芳香族ジカルボン酸としては、特に、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸が好ましい。
ハードセグメントを形成するジオール成分としては、炭素数2〜12程度の脂肪族ジオール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4 −ブタンジオール、1,4 −ブテンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5 −ペンタンジオール、1,6 −ヘキサンジオールなどの炭素数2〜6程度の脂肪族ジオール)、脂環族ジオール(例えば、1,4 −シクロヘキサンジオール、1,4 −シクロヘキサンジメチロールなど)、芳香族ジオール〔例えば、ビス−(p−ヒドロキシ)ジフェニル)、ビス−(p−ヒドロキシジフェニル)メタン、ビス−(p−ヒドロキシジフェニル)プロパンなどのビスフェノールなど〕、およびそれらの混合物が使用できる。好ましいジオール成分には炭素数2〜8の脂肪族ジオール、特に炭素数2〜4程度の脂肪族ジオールが含まれる。
ハードセグメントは、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリC24 アルキレン−テレフタレート単位又は対応するポリC24 アルキレン−イソフタレート単位、ポリブチレンテレフタレート単位などで構成する場合が多い。
ポリエステルエラストマーのソフトセグメントを構成するジカルボン酸成分としては前記ハードセグメントを構成する酸成分が使用され、ジオール成分としては、ポリエーテルジオール〔特にポリ(オキシアルキレン)グリコール〕や脂肪族ポリエステルジオールが好適である。
ポリ(オキシアルキレン)グリコールには、例えば、ポリ(オキシエチレン)グリコール、ポリ(オキシトリメチレン)グリコール、ポリ(オキシプロピレン)グリコール、ポリ(オキシテトラメチレン)グリコール、ポリエチレンオキシド−ポリプロピレンオキシドブロック共重合体のグリコール、ポリエチレンオキシド−ポリ(オキシテトラメチレン)ブロック共重合体のグリコールなどが例示される。これらのポリエーテルジオールは、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。好ましいポリエーテルジオールにはポリ(オキシ−直鎖状C24 アルキレン)グリコールが含まれ、特にポリ(オキシテトラメチレン)グリコールを用いる場合が多い。ポリエーテルジオールの数平均分子量は、例えば、約 200〜6000程度の範囲から選択できる。
脂肪族ポリエステルジオールには、前記脂肪族ジカルボン酸と脂肪族ジオールとの重縮合により生成する両末端にヒドロキシル基を有するジオール、例えば、C415脂肪族ジカルボン酸とC26 脂肪族ジオールとの重縮合により生成するポリエステルジオールが含まれる。好ましいポリエステルジオールにはC412脂肪族ジカルボン酸とC24 脂肪族ジオールとの重縮合により生成するポリエステルジオールが含まれ、特に両末端にヒドロキシル基を有するポリエチレンアジペート又はポリブチレンアジペートを用いる場合が多い。ポリエステルジオールの数平均分子量は、例えば、約 200〜6000程度の範囲から選択できる。
ソフトセグメントは、ポリオキシテトラメチレングリコールなどのポリ(オキシ−直鎖状C24 アルキレン)グリコールと、テレフタル酸、イソフタル酸及びナフタレンジカルボン酸から選ばれた芳香族ジカルボン酸とのエステルで構成する場合が多い。
ポリエステルエラストマーは、慣用の方法で製造できるとともに、市販品として入手することも可能である。
好ましいポリエステルエラストマーは、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブテンテレフタレート又はポリエチレンナフタレート単位をハードセグメントとし、分子量 200〜6000程度のポリオキシエチレングリコール又はポリオキシテトラメチレングリコールとテレフタル酸及び/又はイソフタル酸とのエステルをソフトセグメントとするポリエステルエラストマーである。
【0013】
〔水酸基変性ポリオレフィン系樹脂〕(B-3)
水酸基変性オレフィン系樹脂(B-3) は、ヒドロキシル基を含有する変性ポリオレフィン系樹脂である。変性オレフィン系樹脂(B-3) は、水酸基を適当な部位、例えば、主鎖の末端や側鎖に有していてもよい。グラフト共重合体などのように側鎖に水酸基を有する変性オレフィン系樹脂に比べて、主鎖の末端に反応性基を有する変性オレフィン系樹脂は、ポリアセタールを有効に改質でき、アロイ化により機械的特性、摺動特性などを大きく改善できる。
前記反応性基は、対応する単量体の共重合、オレフィン系樹脂の変性(例えば、酸化など)などにより導入することができる。水酸基変性オレフィン系樹脂を構成するオレフィン系樹脂としては、例えば、エチレン、プロピレン、ブテン、4−メチルペンテン−1、ヘキセン、オクテン、ノネン、デセン、ドデセンなどのα−オレフィンの単独又は共重合体(ランダム、ブロック、又はグラフト共重合体)、前記α−オレフィンと共重合性単量体との共重合体(ランダム、ブロック、又はグラフト共重合体)などが例示でき、前記共重合性単量体としては、例えば、共役ジエン成分(ブタジエン、イソプレン、ピペリレンなど)、非共役ジエン成分(1,4 −ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、2,5 −ノルボナジエンなど)、(メタ)アクリル酸又はそのエステルなどの誘導体(メタクリル酸メチルなど)、(メタ)アクリロニトリル、芳香族ビニル単量体(スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−t−ブチルスチレンなど)、ビニルエステル(酢酸ビニルなど)、ビニルエーテル(ビニルメチルエーテルなど)などが例示できる。
好ましい水酸基変性オレフィン系樹脂には、水酸基変性ポリエチレン系樹脂(例えば、低密度、中密度又は高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体など)、水酸基変性ポリプロピレン系樹脂(例えば、アイソタクチックポリプロピレンなどのポリプロピレンホモポリマー)、プロピレンとα−オレフィン(例えば、エチレン、ブテン、ヘキサンなど)とのランダム共重合体、プロピレン−α−オレフィンブロック共重合体など)、水酸基変性ポリ(4−メチルペンテン−1)などが例示できる。
前記反応性基を導入するための単量体としては、例えば、ヒドロキシル基を有する単量体〔例えば、アリルアルコール、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなど〕が例示できる。
水酸基を有する単量体による変性量は、オレフィン系樹脂に対して、 0.1〜20重量%、好ましくは 0.5〜10重量%程度である。変性オレフィン系樹脂の平均分子量は特に限定されない。
【0014】
〔水酸基変性ポリアクリル系樹脂〕(B-4)
水酸基変性ポリアクリル系樹脂(B-4) は、繰り返し単位が(メタ)アクリル酸エステルであり、水酸基を含有するポリ(メタ)アクリル酸エステルの重合体である。また、これらの重合体には、その性質を大幅に損なわない範囲でビニル化合物、ジエン系化合物等のモノマー、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリロニトリル、ブタジエン、塩素化エチレン、スチレン等と共重合させた重合体も含まれる。
水酸基を含有する重合体を調製するためには、▲1▼これらのモノマーをメタクリル酸2−ヒドロキシエチル等の水酸基を含有するモノマーと共重合する、▲2▼ジエン系化合物モノマーと共重合し得られた重合体の不飽和二重結合をオキソ化、Friedel −Crafts反応を利用したフェノール付加等で変性する、▲3▼水酸基を含有する開始剤を用いて重合する、▲4▼(メタ)アクリル酸等のカルボン酸を有するモノマーを共重合して得られた重合体の還元によって水酸基を導入する等の方法がある。
【0015】
熱可塑性樹脂には、融点が明瞭に現れる樹脂(例えば、結晶性高分子)と融点が明瞭に現れない樹脂(例えば、非晶性高分子など)が存在する。そのため、本明細書では、「溶融温度」とは熱可塑性樹脂の「融点」又は「溶融フロー温度」を意味する。なお、「融点」とは、示差熱走査熱量計(DSC)を用い、JIS K 7121に規定する測定法に従って測定したときの融解ピーク温度を意味する。また、「溶融フロー温度」とは、ノズル(内径1mm)を備えたフローテスター(島津製作所(株)製)中にペレットを充填し、荷重 500kgを作用させて温度を上昇させたときの流動開始温度を意味する。
前記熱可塑性樹脂(B) は、樹脂組成物の混練性、成形性や成形品の特性を改善するため、適当な溶融温度、例えば、 100〜210 ℃(例えば、 130〜210 ℃)、好ましくは 150〜200 ℃、さらに好ましくは 190℃以下(例えば、 150〜190 ℃程度)の溶融温度を有しているのが望ましい。
【0016】
また、(B) 熱可塑性樹脂の配合量は、(A) ポリアセタール樹脂100 重量部に対し1〜100 重量部、特に好ましくは5〜70重量部である。 (B) 熱可塑性樹脂が1重量部未満ではポリアセタール樹脂とのアロイ化により期待される特性の発現が十分でなく、100 重量部を越えるとポリアセタール樹脂がマトリックスからドメインへ相変化し、ポリアセタール樹脂の持つ優れた特性が失われ、好ましくない。
本発明のポリアセタール樹脂組成物に必須成分の一つとして用いられる(C) ホウ素化合物は、下記一般式(I)または(II)で示されるホウ素化合物、またはそれらの縮合体あるいは塩の中から選ばれた無機と有機ホウ素化合物が含まれる。
【0017】
【化1】
Figure 0003696363
【0018】
(但し、式(I)および(II)中、X, Y, Z およびR',X',Y',Z'は、-OR または1価の有機基である。ここでR は、H または1価の有機基である。X, Y, Z あるいはR',X',Y',Z'のうちの各々が同一であっても相異なっていてもよい、またこれらの2つ以上が連結して環を形成してもよい。)
無機ホウ素化合物としては、オルトホウ酸、メタホウ酸、四ホウ酸等のホウ酸化合物、二酸化二ホウ素、三酸化二ホウ素、三酸化四ホウ素、五酸化四ホウ素等の酸化ホウ素、ホウ酸のアンモニウム塩、ホウ酸のアルカリ金属塩(メタホウ酸カリウム、四ホウ酸ナトリウム等)あるいはアルカリ土類金属塩(ホウ酸カルシウム、ホウ酸亜鉛、オルトホウ酸マグネシウム、オルトホウ酸バリウム等)等が挙げられる。これらの中でも、オルトホウ酸、メタホウ酸、四ホウ酸、酸化ホウ素は効果が高く、好ましく用いられ、且つこれらのホウ酸化合物は市販品を用いることが出来る。
有機ホウ素化合物としては、ボロキシン、フェニルホウ酸、ジフェニルホウ酸、またはホウ酸とアルコール化合物あるいはフェノール化合物とのホウ酸エステル化合物等が挙げられる。例えば、C1〜C20 の脂肪族モノアルコール、多価アルコール(エチレングリコール、テトラブチレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトールなど)、フェノール化合物(フェノール、カテコール、レゾルシノール、ハイドロキノン、クレゾールなど)とのホウ酸モノ、ジ、トリあるいはテトラエステル化合物やそれらの混合物、さらにはそれらの金属塩が挙げられる。これらの中でも、ボロキシンまたはフェニルホウ酸は効果が高く、好ましく用いられる。
また、使用されるホウ素化合物の粒径は、特に制限はないが、酸化ホウ素、ホウ酸塩の場合は、粒子系が小さい方が効果に優れ、10μm 以下のものが好ましく用いられる。
本発明において、上記の如き(C) ホウ素化合物の配合量は、(A) ポリアセタール樹脂100 重量部に対し 0.001〜1重量部、特に好ましくは 0.005〜0.5 重量部である。この様に、少量の配合により、顕著な相容性改善効果が発現する。添加量が 0.001重量部未満では本発明の企図する相容性の改善効果が乏しく、1重量部を越えると過剰なホウ素化合物が材料物性を低下させる。
【0019】
本発明の組成物には、使用目的に応じて無機充填剤を配合することができ、無機充填剤としては、各種の繊維状、粉粒状、板状の充填剤が挙げられる。
例えば、繊維状充填剤としては、ガラス繊維、アスベスト繊維、シリカ繊維、シリカ・アルミナ繊維、アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化ホウ素繊維、窒化珪素繊維、カーボン繊維、ボロン繊維、チタン酸カリウム繊維、さらにステンレス、アルミニウム、チタン、銅、真鍮等の金属繊維等の無機質繊維状物質が挙げられる。
一方、粉粒状充填剤としては、カーボンブラック、黒鉛、シリカ、石英粉末、ガラスビーズ、ミルドファイバー、ガラスバルーン、ガラス粉、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、カオリン、クレー、珪藻土、ウォラストナイトの如き珪酸塩、酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、三酸化アンチモン、アルミナの如き金属の酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムの如き金属の炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウムの如き硫酸塩、その他フェライト、炭化珪素、窒化珪素、窒化ホウ素、各種金属粉末等が挙げられる。
また、板状充填剤としては、マイカ、ガラスフレーク、タルク、各種の金属箔等が挙げられる。
これらの無機充填剤は1種または2種以上併用することが出来る。
また、本発明に用いられる無機充填剤は、所望される物性によって公知の表面処理剤を併用することも可能である。例を示せば、エポキシ系化合物、イソシアネート系化合物、チタネート系化合物、シラン系化合物等の官能性化合物である。
これらの充填剤はあらかじめ表面処理を施して用いるか、または材料の調製の際、同時に添加しても良い。
ここで、無機充填剤の配合量は組成物全量に対し、1〜80重量%が好ましい。
【0020】
また、本発明の組成物には酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、離型剤、染料、顔料を含む着色剤、帯電防止剤、界面活性剤、耐熱性有機充填剤などの通常の添加剤を1種以上添加することもできる。
【0021】
本発明の組成物の調製は、従来の樹脂組成物調製法として一般に用いられる公知の方法により容易に調製される。例えば、各成分を混合した後、押出機により練り込み押出してペレットを調製する方法、一旦組成の異なるペレットを調製し、そのペレットを所定量混合して成形に供し、成形後に目的組成の成形品を得る方法、成形機に各成分の1または2以上を直接仕込む方法等、何れも使用できる。
また、本発明の必須成分であるホウ素化合物は、その全部または一部をポリアセタール樹脂および/または水酸基を有する熱可塑性樹脂の製造・加工工程中の任意の時期に加えることも可能である。
【0022】
【実施例】
以下に、実施例及び比較例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
【0023】
実施例1〜13、比較例1〜13
表1〜表4に示す配合量及び種類の、(A) ポリアセタール樹脂、(B) 水酸基含有熱可塑性樹脂、(C) オルトホウ酸を混合し、30mm二軸押出機にて、200 ℃で溶融混練してペレットを調製し、評価を行った。
なお、成形品の剥離試験および機械的特性は次のようにして評価した。
〔ウエルド特性〕
ゲートを両端に有し、厚み2mmのウェルド試験片を用い、ASTM D-638に準じて、ウエルド引張強度とウエルド引張伸度を測定した。
〔アイゾット衝撃強度〕
ASTM D-256に準拠して、ノッチ付き試験片について、アイゾット衝撃強度を測定した。
〔表層剥離試験〕
試験片の表面にセロハンテープを貼り付け、急速に引き剥がした後、成形品表面の剥離状況を目視で観察し、以下の4段階で評価した。
◎:剥離は全くない
○:極僅かに剥離がある
△:少し剥離がある
×:テープを貼着した面積の半分以上が剥離する
また、実施例及び比較例では、下記のポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリアクリル系樹脂を用いた。
〔(B) 熱可塑性樹脂〕
B-1 :熱可塑性ポリウレタン(日本ミラクトラン(株)製、ミラクトランE375 MSJP-1)(溶融フロー温度 110℃)
B-2-1 :イソフタル酸30モル%を含む酸成分を用いて得られた変性ポリブチレンテレフタレート(溶融フロー温度 160℃、固有粘度IV=0.5 )
B-2-2 :ポリエステルエラストマー(大日本インキ(株)製、グリラックスEL -95-405 )(溶融フロー温度 175℃)
B-3 :水酸基変性ポリプロピレン(大日本インキ(株)製、ダイナールHB-380)(溶融フロー温度 160℃)
B-4 :ヒドロキシエチルメチルアクリレート5モル%を共重合させた水酸基含有ポリメチルメタアクリレート(溶融フロー温度 190℃)
【0024】
【表1】
Figure 0003696363
【0025】
【表2】
Figure 0003696363
【0026】
【表3】
Figure 0003696363
【0027】
【表4】
Figure 0003696363
【0028】
【発明の効果】
本発明の樹脂組成物は、ポリアセタール樹脂に水酸基を含有する熱可塑性樹脂とホウ酸化合物を配合したことにより、ポリアセタール樹脂の熱的特性を損なうことなく、ウエルド特性、耐衝撃性を改善されている。

Claims (7)

  1. (A) ポリアセタール樹脂 100重量部に対して、
    (B) 水酸基を含有する熱可塑性樹脂1〜100 重量部、
    (C) ホウ酸化合物 0.001〜1重量部
    を配合してなるポリアセタール樹脂組成物。
  2. (B) 水酸基を含有する熱可塑性樹脂が、溶融フロー温度が 210℃以下のものである請求項1記載のポリアセタール樹脂組成物。
  3. (B) 水酸基含有熱可塑性樹脂が、熱可塑性ポリウレタン系樹脂(B-1) である請求項1又は2記載のポリアセタール樹脂組成物。
  4. (B) 水酸基含有熱可塑性樹脂が、熱可塑性ポリエステル系樹脂(B-2) である請求項1又は2記載のポリアセタール樹脂組成物。
  5. (B) 水酸基含有熱可塑性樹脂が、水酸基変性ポリオレフィン系樹脂(B-3) である請求項1又は2記載のポリアセタール樹脂組成物。
  6. (B) 水酸基含有熱可塑性樹脂が、水酸基変性ポリアクリル系樹脂(B-4) である請求項1又は2記載のポリアセタール樹脂組成物。
  7. (C) ホウ酸化合物が、オルトホウ酸、メタホウ酸、四ホウ酸、酸化ホウ素、ホウ酸のアルカリ金属塩及びホウ酸のアルカリ土類金属塩の中から選ばれた少なくとも1種である請求項1〜6の何れか1項記載のポリアセタール樹脂組成物。
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