JP3692870B2 - 2-SQUID magnetometer and driving method thereof - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は高温超電導材料の応用分野のうち、SQUID(超電導量子干渉素子:Superconducting QUantum Interference Device)を使用した超高感度の磁束計を用いた高感度磁場計測システム、たとえば、心磁や脳磁などの生体磁気計測システムや非破壊検査に適用して有用なSQUIDおよび磁束計の素子構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
液体窒素の沸点よりも高い臨界温度を持つ高温超電導材料が発見されて以来、冷却に液体窒素や冷凍機を用いた超電導素子の応用が検討されている。SQUIDは半導体など他の素子では得られない超高感度の磁気センサであり、脳や心臓などから発生する生体磁気の測定が無侵襲でできる他、航空機の機体の微細欠陥などを非破壊で検査できる。
【0003】
現在、高温超電導SQUIDには、高品質な薄膜試料が得られることからYBa2Cu3yなどのいわゆる123系超電導体が主に用いられている。また、磁束計の構造としてはNbなどの低温超電導体の磁束計では多層プロセスを用いて作製される集積型SQUIDの磁束計が主流であるが、高温超電導体では単層の超電導薄膜で形成できるダイレクトカップル型磁束計が主流である。これは、高温超電導体ではまだ十分に信頼できる多層構造形成プロセスが確立されていないためである。
【0004】
SQUIDは図1(a)に示すように、超電導薄膜1の切り欠き部2と弱結合3を2つ含む超電導リング4と電流・電圧端子5とで構成される。SQUID6の素子面積は数十μm×数十μmから数百μm×数百μm程度である。素子面積が小さいためSQUID単体6の磁束捕獲面積は小さい。通常、数十mm×数十mm程度の大きさの超電導薄膜からなる検出コイル7をSQUID6に結合させて磁束捕獲面積を大きくし、感度を向上させている。単体のSQUIDと検出コイルを含めてSQUIDとよぶ場合もあるが、本発明ではSQUID単体6を単にSQUIDと呼び、検出コイルを含める場合は磁束計8と呼ぶ。
【0005】
磁束計の磁場分解能SB 1/2は数1で与えられる。
【0006】
【数1】

Figure 0003692870
【0007】
ここで、Aeffは有効面積、SΦ 1/2は回路のノイズを含めた磁束換算雑音、ΦSQはSQUIDに固有の雑音、Vnは回路から発生する雑音電圧である。
【0008】
また、dV/dΦは磁束−電圧変換係数で、V−Φ特性の最大傾きで与えられ、変調電圧振幅ΔVを用いてπΔVで近似できる。磁場分解能SB 1/2を下げるためには回路のノイズを含めた磁束換算雑音SΦ 1/2を下げ、有効面積Aeffを増加させることが必要となる。また、SΦ 1/2はSQUIDに固有の雑音と回路から発生する雑音からなっているが、上記数1からわかるように雑音は二乗和の平方根の形で加算されるため、支配的な雑音を下げることが磁場分解能の向上につながる。最高の感度を得るためには、ΦSQとVn/(π・ΔV)が同程度になるように設計する。
【0009】
変調電圧振幅ΔVは、熱雑音を考慮した数値計算により導出された数2から数4で見積もることができる(たとえば、円福ら、ジャパニーズ・ジャーナル・オブ・アプライド・フィジックス、第32巻(1993年)L1407頁(K.Enpuku, Jpn. J. Appl. Phys. 32 (1993) L1407))。
【0010】
【数2】
Figure 0003692870
【0011】
ただし
【0012】
【数3】
Figure 0003692870
【0013】
【数4】
Figure 0003692870
【0014】
ここでLはSQUIDリングのインダクタンス、IcとRnはそれぞれ弱結合の臨界電流と接合抵抗、Tは動作温度、KBはボルツマン定数、δΦnは雑音磁束と呼ばれ、熱雑音によりインダクタンスに生じる雑音を示す。つまり、数2の第2項は熱雑音によるΔVの減衰を示す。δΦnは温度TとインダクタンスLの関数であるが、77Kではインダクタンスのみで決まり、インダクタンスが小さいほど熱雑音の項は小さくなる。また、βはインダクタンスパラメーターと呼ばれており、通常1〜5程度になるように設計する。数2〜数4より、インダクタンスを小さくすることでΔVが増加することが判るが、インダクタンスを小さくすると検出コイルとの結合が弱くなり有効面積が減少する。
【0015】
別のアプローチとして、同じ特性のSQUIDを直列に接続することで有効面積が同じまま大きなΔVを実現することが可能である。理想的な場合、n個のSQUIDを直列にした場合の出力は、単体SQUIDのΔVのn倍になる。ただし、個々のSQUIDの臨界電流および磁場−電圧特性(図2)の周期と位相が揃っている必要がある。
【0016】
一方、直列に接続することで個々のSQUIDの電圧ノイズも積算されるが、電圧ノイズの位相はランダムであるためSQUIDに固有の雑音ΦSQは√n倍にしかならない。したがって、直列にすることにより磁束計の磁場分解能を向上させることができる。
【0017】
Schultzeらは検出コイル7が直接SQUIDリング4に接続された構造のダイレクトカップル型磁束計において、図1(b)に示すように2つのSQUID6を直列に接続することでSQUIDが一つのもののほぼ2倍の変調電圧振幅が得られることをアイ・イー・イー・イー、トランザクションズ オン アプライド スーパーコンダクティビティ,第9巻、3279頁(1999年)(V. Schultze et al, IEEE TRANSACTIONS ON APPLIED SUPERCONDUCTIVITY VOL.9 P.3279 (1999))で報告している。
【0018】
ダイレクトカップル型磁束計では3つ以上のSQUIDを直列に接続することができないが、単層の高温超電導薄膜で構成できる。彼らの磁束計(2−SQUIDダイレクトカップル型磁束計9と呼ぶことにする)は検出コイル7を備えており磁場分解能も大きいが、SQUID6を2つしか直列にしていないため、含まれる2つのSQUIDの臨界電流および磁場−電圧特性(図2)の周期と位相がほぼ完全に揃っていないと直列にしたことの効果、即ちΔVの増加を得ることができない。
【0019】
磁場−電圧特性(図2)の周期は2つのSQUIDのインダクタンスを同じ値にすることで実現でき、これは通常の微細加工技術を用いて比較的容易に実現できる。一方、SQUIDの臨界電流および磁場−電圧特性(図2)の位相を一致させるためには接合特性(接合の臨界電流と接合抵抗)をそろえる必要がある。
【0020】
しかし、現在、弱結合として最も広く高温超電導SQUIDの作製に用いられている粒界ジョセフソン接合ではよくても20−30%程度の接合特性のばらつきがあるため、接合特性が揃った磁束計の歩留まりが低いのが現状である。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術で述べたように、高温超電導薄膜により作製されたSQUIDおよびそれらで構成される磁束計は様々な改良がなされてきた。本発明はその延長線上にあり、SQUIDおよび磁束計の性能を一層向上させることを課題としている。
【0022】
本発明では大きな変調電圧振幅ΔVを実現することで電圧−磁束換算係数を増加させ、最終的にSQUIDの磁場分解能を向上させることを可能とするものである。特に、ΔVを約2倍に向上させることを狙いとした単層の高温超電導薄膜を用いて作製可能な2−SQUIDダイレクトカップル型磁束計において、含まれる2つのSQUIDの臨界電流および磁場−電圧特性(図2)の周期と位相のばらつきにより変調電圧振幅ΔVの増加が抑制されるという問題を解決するものである。
【0023】
【課題を解決するための手段】
本発明では、単層の高温超電導薄膜で形成された2つの弱結合を含む超電導リング4と電流、電圧端子5で構成される2つのSQUID6を直列に接続するとともに、それぞれのSQUID6が共通の検出コイル7と直接結合させられた2−SQUIDダイレクトカップル型磁束計9において、あらかじめその検出コイルの異なる位置に複数の電極を設ける。そして、2つのSQUIDの臨界電流および磁場−電圧特性の位相がたとえずれていても、その特性に応じて適した電極を使用し複数の経路でバイアス電流を流すことで、変調電圧振幅ΔVを最大で2つのSQUIDのΔVを足し合わせた値にまで増加できる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、実施例をあげて本発明をより具体的に説明するが、以下の開示は本発明の一実施例にすぎず、本発明の技術範囲を何ら限定するものではない。
【0025】
(実施例1)
以下、本発明の第1の実施例を述べる。図3(a)に本実施例の磁束計の上から見た模式図、(b)にその断面模式図、(c)に等価回路を示す。10は基板であり、たとえば、SrTiO3(100)バイクリスタル基板である。上記基板10上には、超電導リング4、切り欠き2、2つの弱結合3および電流・電圧端子14,15よりなるSQUID12,13が超電導薄膜1により2つ形成され、その2つのSQUID12,13が同じ超電導薄膜1により形成された検出コイル7と直接結合している。
【0026】
すなわち、検出コイル7の一部である入力コイル11と超電導リング4とが兼用されている。2つのSQUID12,13から外側に形成された電流・電圧端子14,15には外部接続線を接続するための貴金属薄膜よりなる端子16,17が形成される。また、検出コイル7に上にも外部接続線を接続するための貴金属薄膜よりなる端子18〜23が複数個形成される。ここで、便宜上、図の上側のSQUID12をQ1、下側のSQUID13をQ2と呼び区別することにする。
【0027】
本発明の第1の実施例では2つのSQUIDQ1,Q2を、検出コイル7を2分割する位置に配置し、2つのSQUIDを結ぶ線を中心として左右それぞれに3個、合計6個の電極18〜23を検出コイル上に形成した。等価回路には検出コイルのインダクタンス24よりはるかに小さいSQUIDのインダクタンスは省略している。ちなみに、検出コイルのインダクタンスは数nH、SQUIDのインダクタンスは50−100pH程度である。
【0028】
図4は、図3に示した実施例の作製プロセスを説明する図である。図3(a)に示すA−A’の位置で矢印方向に見た作製プロセスの各過程での断面図の概要である。
【0029】
まず、基板41として10mm角のSrTiO3(100)バイクリスタル基板を用いた。接合角としては24゜、30゜、36゜および45゜などが使用できるが、本実施例では30゜を使用した。上記以外の接合角も作製可能であるが、特注品となるため価格が高い。
【0030】
基板上に膜厚150nmのYBa2Cu3y(以下YBCOと略す)超電導膜42をKrFエキシマレーザを用いたレーザ蒸着法で作製した。ターゲットには直径20mmの円盤状のYBCO焼結体を用いた。基板温度は800℃、成膜時の雰囲気は300mTorrの純酸素とし、レーザエネルギ70mJ、レーザエネルギ密度1〜2J/cm2、レーザ発信周波数2Hz、基板とターゲットの間隔を約4cmとして成膜を行った。この際、ターゲットがなるべく均一に削れるように、ターゲットを自転させるとともに、膜厚の分布を抑えるためレーザ光線をターゲット上でラスタースキャンさせ、また基板も回転させた。
【0031】
成膜後、酸素分圧を5Torrまで増加させ、760℃から10℃/分の速度で200℃以下まで薄膜試料を冷却し、成膜装置から取り出した。ここで、43は基板の結晶粒界、44は超電導膜42の結晶粒界である(図4(a))。
【0032】
つぎに、抵抗加熱蒸着法で電極パッド用の貴金属電極層45としてAu薄膜を、メタルマスク46を使用して必要な部分にのみ蒸着した。その後、電気炉で純酸素フロー中、500℃の熱処理を行い、YBCO薄膜を十分に酸化するとともにAuとYBCOの界面抵抗を低減した(図4(b))。
【0033】
つぎに、作製した薄膜に膜厚600nmの電子線描画用のレジスト(製品名ZEP520、日本ゼオン製)をスピンコートした。160℃、10分のプリベークを行った後、電子線描画法で下部YBCO超電導膜用のパターンを露光し、キシレンで現像することでレジストパターン47を形成した。このパターンは、図3(a)に示す磁束計のパターンである(図4(c))。
【0034】
つぎに、ArイオンビームエッチングでレジストパターンをYBCO超電導薄膜に転写した。Arのガス圧は1.1×10-4Torr、加速電圧は500Vとした。また、イオン衝撃による試料温度の上昇を緩和するため、3分間のエッチングと3分間の休憩を交互に繰り返した。この条件でのYBCO薄膜とレジストのエッチング速度はそれぞれ12nm/分および16nm/分程度であった。下部YBCO薄膜の膜厚150nmに対してエッチング深さは200nmとし、約50nmのオーバーエッチングを行った。残ったレジストは2−ブタノン中で超音波洗浄することで除去した(図4(d))。
【0035】
実施例1で作製した磁束計に含まれる2つのSQUIDの特性を表1に示す。どちらのSQUIDも同じ膜厚、同じ接合幅の粒界ジョセフソン接合からなっているが、接合特性のばらつきのため臨界電流2Icが異なっている。この表1で、Ic、Rnは接合1つ当たりの臨界電流と接合抵抗を表している。SQUIDは2つの接合からなるので、SQUIDの臨界電流は2Icである。
【0036】
ΔVobsとIb optはそれぞれのSQUIDの最大の変調電圧振幅とそのときのバイアス電流値(最適バイアス電流値)である。この最適バイアス電流値はほぼ臨界電流値に等しい。また、Aeff、Ls、Lpは有効面積、SQUIDのインダクタンス、検出コイルのインダクタンスである。
【0037】
【表1】
Figure 0003692870
【0038】
図5(a)に従来方法での2−SQUID磁束計の測定回路を示す。測定回路には磁場印加用のコイルとその電源は省略した。図5(b)に測定した電圧−磁束特性(V−Φ特性)を示す。Q1(12)からでている電極16に電源51の正極を可変抵抗50を介して接続し、Q2(13)からでている電極17に電源51の負極を接続した。これは検出コイルの電極を使用しない従来の方法である。また、Q1からでている電極16とオシロスコープの正の入力を、Q2からでている電極17とオシロスコープの負の入力を接続した。
【0039】
図5(b)はバイアス電流値を変えて測定した電圧−磁束特性を多重露光で一枚の写真に撮影したものであり、バイアス電流が大きいほど電圧が大きくなっている。
【0040】
バイアス電流が小さい場合(下側)では、臨界電流が小さい方のSQUIDの特性、つまりQ1のV−Φ特性が現れる。バイアス電流を増加させると出力電圧が増加するとともに臨界電流が大きいQ2の特性が現れ始める。しかし、Q2の変調電圧振幅ΔVが最大になるバイアス電流では、Q1に対してはバイアス電流が過剰となり、そのΔVは小さくなっている。また、SQUIDの出力電圧ピークの磁場に対する位置(位相)がQ1とQ2で異なっている。
【0041】
図5(c)にΔVのバイアス電流依存性(実線)を示すが、グラフからわかるようにQ1、Q2それぞれの最適バイアス電流値でΔVが2つの極大値を持っており、その値は表1に示したそれぞれのSQUID単体のΔV程度であり、ΔVは増加していない。
【0042】
つぎに、検出コイルの電極を使用した本発明の方法で特性を評価した。まず、図5(a)と同じ電極配置で、電流を臨界電流が少ないQ1の最適バイアス電流まで流した。バイアス電流の値は47μAであった。図5(c)からわかるように、このときのΔVは35μVである。
【0043】
つづいて、図6(a)に示すように第2のバイアス電源52として別のバイアス電源を用いてQ2から直接でている電極17と検出コイル上の電極のいずれかを接続してQ2のジョセフソン接合に電流を流した。検出コイル上の電極には正極を接続した。このように電流を流すことで、Q1のジョセフソン接合部分には電流を流すことなく、Q2のジョセフソン接合部分に電流を流すことができ、Q1、Q2の両方に最適なバイアス電流を流すことができる。
【0044】
検出コイル上の電極を順番に第2のバイアス電源52の正極に接続して6通りの電流経路で調べた。図6(a)に示すように左上の電極21とQ2から直接でている電極17を接続した場合に最も大きなΔVが得られた。
【0045】
このときのΔVと第2のバイアスの関係を図6(b)に示す。第2のバイアス電流が2つのSQUIDの臨界電流の差にほぼ等しい26μAのときにΔVが最大値の65μVになった。これは図6(a)に矢印で示したように第2のバイアス電流の一部が、臨界電流が小さいQ1のSQUIDリングを流れ、その電流が生成する磁束によりQ1のV−Φ特性の位相がQ2のV−Φ特性の位相と一致するように変化したためである。
【0046】
この場合、検出コイルのインダクタンスがSQUID自体のインダクタンスよりもはるかに大きなことを考えるとQ1を経由する経路とQ1を経由しない経路のインダクタンスがほぼ等しいので、流した第2のバイアス電流の約半分がQ1を経由して流れていると考えられる。
【0047】
本発明の磁束計では検出コイルに複数の電極を形成しており、第2のバイアス電源52の接続位置を変えることで臨界電流が小さい方のSQUIDリングに流れる電流の量と方向を変えることができる。
【0048】
例えば、第2のバイアス電源52の正極と検出コイルの右中の電極19を接続した場合には臨界電流が小さいQ1のSQUIDリングを流れる電流は図6(a)とは逆向きになる。また、検出コイルの左中の電極22から直接Q2に流れる経路の方のインダクタンスがQ1を経由する経路よりインダクタンスが小さいので、Q1に流れる電流の絶対値も図6(a)より小さくなっている。
【0049】
このように、本発明の磁束計では第2のバイアス電源の接続位置を変えQ1あるいはQ2に流れる電流の向きと大きさを制御することで、たとえ2つのSQUIDの臨界電流とV−Φ特性の位相がずれていても、そのずれを補正して大きなΔVを得ることができる。本実施例では検出コイルに6個の電極を作製したが、より多くの電極を作製することでより細かく2つのSQUIDの特性のずれを補正できることは明らかである。
【0050】
(実施例2)
以下、本発明の第2の実施例を述べる。磁束計としては実施例1と同じものを用いた。実施例1では2つのバイアス電源を用いたが本実施例では図7に示すように1つのバイアス電源51を用いて、可変抵抗50で分割することで2つの経路で電流を流した。流した電流値は実施例1と同じになるように可変抵抗50の値を調整した。その結果、実施例1と同じように65μVのΔVを得ることができた。
【0051】
(実施例3)
以下、本発明の第3の実施例を述べる。磁束計としては実施例1と同じ構造であるが15×15mm2の基板を用いて一回り大きな磁束計を作製した。大きな基板を使用することで検出コイルの面積を大きくでき、より感度が高い磁束計を作製できる。
【0052】
本実施例は、実施例1とはパターンが異なるが、作製プロセスは同じであるので説明を省略する。
【0053】
表1に実施例3の磁束計に含まれる2つのSQUIDの特性を示す。SQUIDの臨界電流は40μAと38μAとほぼ一致しており、最適バイアス電流もほぼ一致していた。しかしながら、SQUIDを形成する2つの接合特性が異なっていたため、2つのSQUIDのV−Φ特性は位相が大きくずれており、図5(a)のように電源を接続して38から40μAの電流を流しても最高で38μVのΔVしか得られなかった。これは2つのSQUIDのΔVの合計値60μVよりも小さな値である。
【0054】
つぎに、図6(a)のように2つのバイアス電源を用いて測定したが、2つのSQUIDの臨界電流がほぼ等しいため第2のバイアス電流が数μAと小さく、どの電極を用いてもあまり変化が見られなかった。
【0055】
そこでつぎに第1のバイアス電源51はQ1の接合にだけ電流が流れるように、第2のバイアス電源52はQ2の接合にだけ電流が流れるように電源を接続した。図8にその一例を示す。この場合、第1のバイアス電源の負極を検出コイル上の6個の電極18から23のいずれかと接続し、第1のバイアス電源の正極は可変抵抗50を経由してQ1から直接でている電極16と接続する。
【0056】
したがって、第1のバイアス電源51について6通りの接続の仕方がある。また、第2のバイアス電源52の正極を可変抵抗50を経由して検出コイル上の6個の電極18〜23のいずれかと接続し、第2のバイアス電源の負極はQ2から直接でている電極17と接続する。第2のバイアス電源52についても6通りの接続の仕方がある。したがって、第1のバイアス電源51はQ1の接合にだけ電流が流れるように、第2のバイアス電源52はQ2の接合にだけ電流が流れるように電源を接続する方法として6通りかける6通りで36通りの異なる接続が可能である。
【0057】
異なる接続では電流の分布が異なるため、2つのSQUIDのV−Φ特性は36通りの異なる位相差を持つ。その中から最も位相差が少ないもの、すなわち最もΔVが大きくなる組み合わせを選択した。実施例のSQUIDでは図8のように電源を接続することで2つのSQUIDのΔVの合計値60μVにほぼ一致する59μVのΔVを得た。
【0058】
このように、本発明によると2つのSQUIDの臨界電流が異なっていても、一致していても大きなΔVを得ることができる。本実施例では2つのバイアス電源を用いているが、実施例2のように周辺回路を工夫して電流の分布をうまく制御すれば、1つのバイアス電源でも本実施例と同じように電流を流すことができる。
【0059】
(実施例4)
以下、本発明の第4の実施例を述べる。図9に本実施例の磁束計の模式図を示す。10は基板であり、実施例1と同様、SrTiO3(100)バイクリスタル基板である。上記基板10上には、超電導リング4、切り欠き2、弱結合3および電流・電圧端子14,15よりなるSQUID12,13が超電導薄膜により形成される。
【0060】
第1の実施例と同様に、その2つのSQUID12,13が同じ超電導薄膜1により形成された検出コイルと直接結合している。すなわち、検出コイル7の一部である入力コイル11と超電導リング4とが兼用となっている。2つのSQUID12,13から外側に形成された電流・電圧端子14,15には外部接続線を接続するための貴金属薄膜よりなる端子16,17が形成される。また、検出コイルの上にも外部接続線を接続するための貴金属薄膜よりなる端子25〜33を複数個形成している。
【0061】
本実施例では2つのSQUID12,13を隣接して配置している。図1(b)に示した従来から知られている磁束計と似ているが、本発明の磁束計では検出コイルに上に多数の電極が形成される。実施例では9個の電極25〜33を作製した。本実施例は、実施例1とはパターンが異なるが、作製プロセスは同じであるので説明を省略する。
【0062】
表1に実施例4の磁束計に含まれる2つのSQUIDの特性を示す。
【0063】
図10は本実施例の磁束計の等価回路と測定回路である。等価回路には検出コイルのインダクタンスよりはるかに小さいSQUIDのインダクタンスは省略している。実施例2と同様に1つのバイアス電源51でふたつの経路にバイアス電流を流した。
【0064】
1つの経路ではQ1側の電極16からQ2側の電極17へと、バイアス電流が2つのSQUIDの両方に流れている。この経路で流した電流は臨界電流が少ないQ1のSQUIDの最適バイアス電流である40μAとした。
【0065】
ふたつめの経路では検出コイル上の電極25〜33のいずれかから、Q2側の電極17へと、バイアス電流をQ2の接合にのみ流した。流すべき電流量はQ1とQ2の最適バイアス電流値の差に相当する25μAである。
【0066】
本実施例の構造では、検出コイル上の電極から流した電流はQ1のSQUIDリングを必ず反時計回りに流れる。しかしながら、検出コイル上には9個の電極25〜33があるので、Q1のSQUIDリングを流れる電流値を9段階で変化させることが可能である。V−Φ特性は磁束量子Φ0を周期とした周期関数なので、2つのV−Φ特性の位相差を0から2πまで調節できれば必ず2つのSQUIDのV−Φ特性の位相を合わせることができる。
【0067】
位相差を0から2πまで調節するのに必要な電流量はSQUIDのインダクタンスのうち、実際に位相調整のための電流が流れる部分のインダクタンス、すなわち検出コイルと重なっている部分のインダクタンス、Lsq.cで決まる。
【0068】
本実施例ではLsq.cは約50pHである。この場合、位相差を2π変化させるのに必要な電流はΦ0/Lsq.c=2×10-15/50×10-12=40μAである。本実施例の磁束計ではQ1とQ2の最適バイアス電流値の差が25μAであったので、図10の測定系では位相差を0から2πまで調節することはできなかったが、図10の電極配置でQ1とQ2のΔVの和に相当する約65μVのΔVを得た。図10の電極配置で位相を0からΦ0まで調節するためには、2つのSQUIDの臨界電流の差がΦ0/Lsq.cよりも大きい必要がある。また、Lsq.cを大きくすることで少ない電流で大きく位相を変化できることは明らかである。
【0069】
(実施例5)
以下、本発明の第5の実施例を述べる。作製した磁束計は図9に示した実施例4と基本的に同じ構造である。しかし、SQUIDインダクタンスを100pHと大きくし、またQ1の接合幅を1.5μm、Q2の接合幅を3μmとして、2つのSQUIDの臨界電流を意図的に変えた。その結果、表1に示すようにQ1、Q2の臨界電流はそれぞれ32μA、60μAとなり、その差は28μAであった。
【0070】
また、Lsq.cは約90pH、位相を2π変化させるのに必要な電流は22μAとなり、1つのバイアス電源を用いた図10の測定系でも、位相差を0から2πまで調節することが可能となった。実際に最適な電極配置を調べることで、2つのSQUIDのΔVの和に相当する47μVの変調電圧振幅を得た。
【0071】
以上の5つの実施例からわかるように、本発明によれば、いずれの実施例でも2つのSQUIDの直列接続が効果的に作用していることが分かる。また、SQUIDの重要な構成要素である弱結合は、実施例では、バイクリスタル基板を用いた粒界接合としたが、段差基板でも、ランプエッジ型や積層型のSNS接合でも、またこれら以外の構造の弱結合でもよいのは言うまでもない。
【0072】
【発明の効果】
本発明によれば、接合特性にばらつきがある2−SQUID磁束計でも、高い磁場分解能の磁束計を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例のSQUIDと検出コイルを含む磁束計の構成を示す平面図。
【図2】磁束計の典型的な電圧−磁場特性を示す波形図。
【図3】本発明の第1の実施例の磁束計の平面図(a)、断面模式図(b)および等価回路図(c)。
【図4】本発明の第1の実施例の磁束計の作製プロセスを示す断面図。
【図5】図3の磁束計と従来例の測定回路の回路図(a)、種々のバイアス電流値で測定した上記磁束計の電圧−磁束特性図(b)および変調電圧振幅ΔVのバイアス電流依存性の測定図(c)。
【図6】本発明の第1の実施例の磁束計にと本発明の実施例における測定回路の回路図(a)および変調電圧振幅ΔVの第2のバイアス電流依存性の測定図(b)。
【図7】本発明の第2の実施例の測定回路図。
【図8】本発明の第3の実施例の測定回路図。
【図9】本発明の第4の実施例の磁束計の構造を示す平面図。
【図10】本発明の第4の実施例の測定回路図。
【符号の説明】
1…超電導薄膜、2…切り欠き、3…弱結合、4…超電導リング、5…電流・電圧端子、6…SQUID、7…検出コイル、8…磁束計、9…2−SQUIDダイレクトカップル磁束計、10…基板、11…入力コイル、12…Q1、13…Q2、14…Q1のSQUIDから外側に形成された電流・電圧端子、15…Q2のSQUIDから外側に形成された電流・電圧端子、16…Q1のSQUIDから外側に形成された電流・電圧端子の電極、17…Q2のSQUIDから外側に形成された電流・電圧端子の電極、18−23…検出コイル上に形成した電極、24…検出コイルのインダクタンス、25−33…検出コイル上に形成した電極、41…バイクリスタル基板、42…超電導薄膜、43…基板の結晶粒界、44…超電導薄膜の結晶粒界、45…貴金属薄膜、46…貴金属薄膜用のメタルマスク、47…レジスト、50…可変抵抗、51…第1のバイアス電源、52…第2のバイアス電源。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention is a high-sensitivity magnetic field measurement system using a supersensitive magnetometer using a SQUID (Superconducting Quantum Interference Device) among application fields of high-temperature superconducting materials, such as a magnetocardiogram and a magnetoencephalogram. It is related with the element structure of SQUID and a magnetometer which are useful when applied to a biomagnetic measurement system and a nondestructive inspection.
[0002]
[Prior art]
Since the discovery of high-temperature superconducting materials having a critical temperature higher than the boiling point of liquid nitrogen, the application of superconducting elements using liquid nitrogen or refrigerators for cooling has been studied. SQUID is an ultra-sensitive magnetic sensor that cannot be obtained by other elements such as semiconductors. It can perform non-invasive measurement of biomagnetism generated from the brain, heart, etc., and non-destructive inspection of aircraft aircraft defects. it can.
[0003]
Currently, high-temperature superconducting SQUIDs can be obtained from YBa because high-quality thin film samples can be obtained.2CuThreeOySo-called 123 series superconductors are mainly used. As for the structure of the magnetometer, an integrated SQUID magnetometer manufactured by using a multilayer process is the mainstream in a magnetometer of a low-temperature superconductor such as Nb, but a high-temperature superconductor can be formed of a single-layer superconducting thin film. Direct couple type magnetometers are the mainstream. This is because a sufficiently reliable multilayer structure forming process has not yet been established for high-temperature superconductors.
[0004]
As shown in FIG. 1A, the SQUID includes a superconducting ring 4 including two notches 2 and two weak couplings 3 of the superconducting thin film 1 and a current / voltage terminal 5. The element area of the SQUID 6 is about several tens μm × several tens μm to several hundreds μm × several hundreds μm. Since the element area is small, the magnetic flux capture area of the SQUID unit 6 is small. Usually, the detection coil 7 made of a superconducting thin film with a size of several tens of mm × several tens of mm is coupled to the SQUID 6 to increase the magnetic flux trapping area and improve sensitivity. Although the SQUID including the single SQUID and the detection coil may be referred to as SQUID, in the present invention, the SQUID single 6 is simply referred to as SQUID, and when the detection coil is included, it is referred to as the magnetometer 8.
[0005]
Magnetic field resolution S of the magnetometerB 1/2Is given by equation (1).
[0006]
[Expression 1]
Figure 0003692870
[0007]
Where AeffIs the effective area, SΦ 1/2Is magnetic flux equivalent noise including circuit noise, ΦSQIs the noise inherent to SQUID, VnIs a noise voltage generated from the circuit.
[0008]
DV / dΦ is a magnetic flux-voltage conversion coefficient, which is given by the maximum slope of the V-Φ characteristic, and can be approximated by πΔV using the modulation voltage amplitude ΔV. Magnetic field resolution SB 1/2To reduce the magnetic flux conversion noise S including the circuit noiseΦ 1/2Effective area AeffNeed to be increased. SΦ 1/2Is composed of noise inherent to the SQUID and noise generated from the circuit. As can be seen from Equation 1, the noise is added in the form of the square root of the sum of squares. It leads to improvement. For best sensitivity,SQAnd VnIt is designed so that / (π · ΔV) is approximately the same.
[0009]
The modulation voltage amplitude ΔV can be estimated by Equations 2 to 4 derived by numerical calculation considering thermal noise (for example, Enfuku et al., Japanese Journal of Applied Physics, Vol. 32 (1993)). ) L1407 (K. Enpuku, Jpn. J. Appl. Phys. 32 (1993) L1407)).
[0010]
[Expression 2]
Figure 0003692870
[0011]
However,
[0012]
[Equation 3]
Figure 0003692870
[0013]
[Expression 4]
Figure 0003692870
[0014]
Where L is the inductance of the SQUID ring, IcAnd RnAre the critical current and junction resistance of the weak coupling, T is the operating temperature, KBIs the Boltzmann constant, δΦnIs called noise magnetic flux and indicates noise generated in the inductance due to thermal noise. In other words, the second term of Equation 2 indicates the attenuation of ΔV due to thermal noise. δΦn is a function of the temperature T and the inductance L, but at 77K, it is determined only by the inductance. The smaller the inductance, the smaller the thermal noise term. Β is called an inductance parameter, and is usually designed to be about 1 to 5. From Equations 2 to 4, it can be seen that ΔV increases when the inductance is reduced. However, when the inductance is reduced, the coupling with the detection coil is weakened and the effective area is reduced.
[0015]
As another approach, it is possible to realize a large ΔV while maintaining the same effective area by connecting SQUIDs having the same characteristics in series. In an ideal case, the output when n SQUIDs are connected in series is n times the ΔV of a single SQUID. However, the period and phase of the critical current and magnetic field-voltage characteristics (FIG. 2) of each SQUID must be aligned.
[0016]
On the other hand, voltage noises of individual SQUIDs are integrated by connecting them in series. However, since the phase of the voltage noise is random, the noise ΦSQ inherent to the SQUID is only √n times. Therefore, the magnetic field resolution of the magnetometer can be improved by making it in series.
[0017]
Schultze et al. In a direct-coupled magnetometer having a structure in which the detection coil 7 is directly connected to the SQUID ring 4, two SQUIDs 6 are connected in series as shown in FIG. Double modulation voltage amplitude can be obtained. IEE, Transactions on Applied Superconductivity, Vol. 9, p. 3279 (1999) (V. Schultze et al, IEEE TRANSACTIONS ON APPLIED SUPERCONDUCTIVITY VOL. 9 P.3279 (1999)).
[0018]
A direct-coupled magnetometer cannot connect three or more SQUIDs in series, but can be composed of a single-layer high-temperature superconducting thin film. Their magnetometer (referred to as 2-SQUID direct-coupled magnetometer 9) has a detection coil 7 and a large magnetic field resolution, but only two SQUIDs 6 are connected in series, so the two SQUIDs included. If the period and phase of the critical current and magnetic field-voltage characteristics (FIG. 2) are not almost perfectly aligned, the effect of serial connection, that is, an increase in ΔV cannot be obtained.
[0019]
The period of the magnetic field-voltage characteristic (FIG. 2) can be realized by setting the inductances of the two SQUIDs to the same value, which can be realized relatively easily by using a normal microfabrication technique. On the other hand, in order to match the phases of the SQUID critical current and the magnetic field-voltage characteristics (FIG. 2), it is necessary to align the junction characteristics (the junction critical current and the junction resistance).
[0020]
However, at present, the grain boundary Josephson junction, which is the most widely used for the production of high-temperature superconducting SQUID as a weak coupling, has a variation in junction characteristics of about 20-30%. Currently, the yield is low.
[0021]
[Problems to be solved by the invention]
As described in the above prior art, various improvements have been made to SQUIDs made of high-temperature superconducting thin films and magnetometers composed of them. This invention exists on the extension line, and makes it the subject to improve the performance of SQUID and a magnetometer further.
[0022]
In the present invention, by realizing a large modulation voltage amplitude ΔV, it is possible to increase the voltage-magnetic flux conversion coefficient and finally improve the magnetic field resolution of the SQUID. In particular, the critical current and magnetic field-voltage characteristics of two included SQUIDs in a 2-SQUID direct-coupled magnetometer that can be fabricated using a single-layer high-temperature superconducting thin film aimed at improving ΔV by about twice. This solves the problem that the increase in the modulation voltage amplitude ΔV is suppressed by the variation in the period and phase in FIG.
[0023]
[Means for Solving the Problems]
In the present invention, a superconducting ring 4 including two weak couplings formed of a single-layer high-temperature superconducting thin film and two SQUIDs 6 composed of current and voltage terminals 5 are connected in series, and each SQUID 6 is commonly detected. In the 2-SQUID direct couple type magnetometer 9 directly coupled to the coil 7, a plurality of electrodes are provided in advance at different positions of the detection coil. Even if the critical current and magnetic field-voltage characteristics of the two SQUIDs are out of phase, the modulation voltage amplitude ΔV can be maximized by flowing a bias current through a plurality of paths using electrodes suitable for the characteristics. Thus, ΔV of two SQUIDs can be increased to a value obtained by adding them.
[0024]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to examples. However, the following disclosure is only an example of the present invention and does not limit the technical scope of the present invention.
[0025]
Example 1
The first embodiment of the present invention will be described below. FIG. 3A is a schematic diagram viewed from above the magnetometer of the present embodiment, FIG. 3B is a schematic sectional view thereof, and FIG. 3C is an equivalent circuit. 10 is a substrate, for example, SrTiOThreeA (100) bicrystal substrate. Two SQUIDs 12 and 13 comprising a superconducting ring 4, a notch 2, two weak couplings 3, and current / voltage terminals 14 and 15 are formed on the substrate 10 by the superconducting thin film 1, and the two SQUIDs 12 and 13 are formed. It is directly coupled to a detection coil 7 formed by the same superconducting thin film 1.
[0026]
That is, the input coil 11 that is a part of the detection coil 7 and the superconducting ring 4 are also used. Current / voltage terminals 14 and 15 formed outside the two SQUIDs 12 and 13 are formed with terminals 16 and 17 made of a noble metal thin film for connecting an external connection line. A plurality of terminals 18 to 23 made of a noble metal thin film for connecting an external connection line are also formed on the detection coil 7. Here, for the sake of convenience, the upper SQUID 12 in the figure is called Q1, and the lower SQUID 13 is called Q2.
[0027]
In the first embodiment of the present invention, two SQUIDs Q1 and Q2 are arranged at a position where the detection coil 7 is divided into two, and three on each of the left and right around the line connecting the two SQUIDs, a total of six electrodes 18 to 23 was formed on the detection coil. In the equivalent circuit, the inductance of the SQUID that is much smaller than the inductance 24 of the detection coil is omitted. Incidentally, the inductance of the detection coil is several nH, and the inductance of the SQUID is about 50-100 pH.
[0028]
FIG. 4 is a diagram for explaining a manufacturing process of the embodiment shown in FIG. It is the outline | summary of sectional drawing in each process of the preparation process seen in the arrow direction in the position of A-A 'shown to Fig.3 (a).
[0029]
First, 10 mm square SrTiO as the substrate 41ThreeA (100) bicrystal substrate was used. As the joining angle, 24 °, 30 °, 36 °, 45 °, and the like can be used, but in this embodiment, 30 ° was used. Join angles other than the above can be produced, but the price is high because it is a custom-made product.
[0030]
YBa with a film thickness of 150 nm on the substrate2CuThreeOyA superconducting film 42 (hereinafter abbreviated as YBCO) was produced by a laser vapor deposition method using a KrF excimer laser. A disk-shaped YBCO sintered body having a diameter of 20 mm was used as the target. The substrate temperature is 800 ° C., the atmosphere during film formation is 300 mTorr pure oxygen, the laser energy is 70 mJ, and the laser energy density is 1 to 2 J / cm.2The film was formed with a laser transmission frequency of 2 Hz and a distance between the substrate and the target of about 4 cm. At this time, the target was rotated so that the target was shaved as uniformly as possible, and the laser beam was raster scanned on the target to suppress the film thickness distribution, and the substrate was also rotated.
[0031]
After film formation, the oxygen partial pressure was increased to 5 Torr, the thin film sample was cooled from 760 ° C. to 200 ° C. or less at a rate of 10 ° C./min, and taken out from the film forming apparatus. Here, 43 is a crystal grain boundary of the substrate, and 44 is a crystal grain boundary of the superconducting film 42 (FIG. 4A).
[0032]
Next, an Au thin film was deposited as a noble metal electrode layer 45 for an electrode pad by a resistance heating vapor deposition method only on a necessary portion using a metal mask 46. Thereafter, heat treatment was performed at 500 ° C. in a pure oxygen flow in an electric furnace to sufficiently oxidize the YBCO thin film and reduce the interface resistance between Au and YBCO (FIG. 4B).
[0033]
Next, an electron beam drawing resist (product name: ZEP520, manufactured by Nippon Zeon Co., Ltd.) having a film thickness of 600 nm was spin-coated on the prepared thin film. After prebaking at 160 ° C. for 10 minutes, a pattern for the lower YBCO superconducting film was exposed by an electron beam drawing method, and developed with xylene to form a resist pattern 47. This pattern is the pattern of the magnetometer shown in FIG. 3A (FIG. 4C).
[0034]
Next, the resist pattern was transferred to the YBCO superconducting thin film by Ar ion beam etching. The gas pressure of Ar is 1.1 × 10-FourTorr and acceleration voltage were 500V. Further, in order to mitigate the rise in the sample temperature due to ion bombardment, etching for 3 minutes and break for 3 minutes were repeated alternately. The etching rates of the YBCO thin film and the resist under these conditions were about 12 nm / min and 16 nm / min, respectively. The etching depth was 200 nm with respect to the film thickness of 150 nm of the lower YBCO thin film, and over-etching of about 50 nm was performed. The remaining resist was removed by ultrasonic cleaning in 2-butanone (FIG. 4D).
[0035]
Table 1 shows the characteristics of the two SQUIDs included in the magnetometer manufactured in Example 1. Both SQUIDs are composed of grain boundary Josephson junctions with the same film thickness and the same junction width.cIs different. In this Table 1, Ic, RnRepresents the critical current and junction resistance per junction. Since the SQUID consists of two junctions, the critical current of the SQUID is 2IcIt is.
[0036]
ΔVobsAnd Ib optIs the maximum modulation voltage amplitude of each SQUID and the bias current value (optimum bias current value) at that time. This optimum bias current value is approximately equal to the critical current value. Aeff, Ls, LpIs the effective area, the inductance of the SQUID, and the inductance of the detection coil.
[0037]
[Table 1]
Figure 0003692870
[0038]
FIG. 5A shows a measurement circuit of a 2-SQUID magnetometer in the conventional method. In the measurement circuit, the coil for applying the magnetic field and its power source are omitted. FIG. 5B shows the measured voltage-magnetic flux characteristics (V-Φ characteristics). The positive electrode of the power source 51 was connected to the electrode 16 extending from Q1 (12) via the variable resistor 50, and the negative electrode of the power source 51 was connected to the electrode 17 protruding from Q2 (13). This is a conventional method that does not use the electrodes of the detection coil. Further, the electrode 16 coming from Q1 and the positive input of the oscilloscope were connected, and the electrode 17 coming from Q2 and the negative input of the oscilloscope were connected.
[0039]
FIG. 5B shows the voltage-magnetic flux characteristics measured by changing the bias current value in a single photograph by multiple exposure. The voltage increases as the bias current increases.
[0040]
When the bias current is small (lower side), the SQUID characteristic with the smaller critical current, that is, the V-Φ characteristic of Q1 appears. When the bias current is increased, the output voltage increases and the characteristic of Q2 having a large critical current starts to appear. However, in the bias current at which the modulation voltage amplitude ΔV of Q2 is maximized, the bias current is excessive with respect to Q1, and the ΔV is small. Further, the position (phase) of the output voltage peak of the SQUID with respect to the magnetic field is different between Q1 and Q2.
[0041]
FIG. 5 (c) shows the bias current dependency (solid line) of ΔV. As can be seen from the graph, ΔV has two maximum values at the optimum bias current values of Q1 and Q2, and the values are shown in Table 1. It is about (DELTA) V of each SQUID shown in (5), and (DELTA) V has not increased.
[0042]
Next, the characteristics were evaluated by the method of the present invention using the electrodes of the detection coil. First, with the same electrode arrangement as in FIG. 5A, the current was passed to the optimum bias current of Q1 with a small critical current. The value of the bias current was 47 μA. As can be seen from FIG. 5C, ΔV at this time is 35 μV.
[0043]
Subsequently, as shown in FIG. 6A, another bias power source is used as the second bias power source 52 to connect either the electrode 17 directly coming from Q2 and the electrode on the detection coil to connect the Josephson of Q2. A current was passed through the Son junction. A positive electrode was connected to the electrode on the detection coil. By flowing current in this way, current can be passed through the Josephson junction portion of Q2 without passing current through the Josephson junction portion of Q1, and an optimum bias current is passed through both Q1 and Q2. Can do.
[0044]
The electrodes on the detection coil were sequentially connected to the positive electrode of the second bias power source 52, and the six current paths were examined. As shown in FIG. 6A, the largest ΔV was obtained when the upper left electrode 21 and the electrode 17 directly from Q2 were connected.
[0045]
FIG. 6B shows the relationship between ΔV and the second bias at this time. ΔV reached a maximum value of 65 μV when the second bias current was 26 μA, which was almost equal to the difference between the critical currents of the two SQUIDs. As shown by the arrows in FIG. 6A, a part of the second bias current flows through the SQUID ring of Q1 having a small critical current, and the phase of the V-Φ characteristic of Q1 is generated by the magnetic flux generated by the current. Is changed so as to coincide with the phase of the V-Φ characteristic of Q2.
[0046]
In this case, considering that the inductance of the detection coil is much larger than the inductance of the SQUID itself, the inductance of the path that passes through Q1 and the path that does not pass through Q1 are almost equal. It is thought that it flows via Q1.
[0047]
In the magnetometer of the present invention, a plurality of electrodes are formed in the detection coil, and the amount and direction of the current flowing through the SQUID ring having the smaller critical current can be changed by changing the connection position of the second bias power source 52. it can.
[0048]
For example, when the positive electrode of the second bias power supply 52 and the right middle electrode 19 of the detection coil are connected, the current flowing through the SQUID ring of Q1 having a small critical current is opposite to that shown in FIG. Further, since the inductance of the path flowing directly from the left middle electrode 22 of the detection coil to Q2 is smaller than that of the path passing through Q1, the absolute value of the current flowing through Q1 is also smaller than that in FIG. .
[0049]
Thus, in the magnetometer of the present invention, by changing the connection position of the second bias power supply and controlling the direction and magnitude of the current flowing through Q1 or Q2, the critical current and the V-Φ characteristics of the two SQUIDs are controlled. Even if the phase is shifted, a large ΔV can be obtained by correcting the shift. In this embodiment, six electrodes are produced in the detection coil, but it is clear that the deviation in the characteristics of the two SQUIDs can be corrected more finely by producing more electrodes.
[0050]
(Example 2)
The second embodiment of the present invention will be described below. The same magnetometer as in Example 1 was used. In the first embodiment, two bias power sources are used, but in this embodiment, as shown in FIG. 7, a single bias power source 51 is used, and current is passed through two paths by dividing the variable resistor 50. The value of the variable resistor 50 was adjusted so that the value of the current passed was the same as in Example 1. As a result, a ΔV of 65 μV could be obtained in the same manner as in Example 1.
[0051]
(Example 3)
The third embodiment of the present invention will be described below. The magnetometer has the same structure as that of Example 1, but 15 × 15 mm.2A larger magnetometer was made using the substrate. By using a large substrate, the area of the detection coil can be increased, and a magnetometer with higher sensitivity can be manufactured.
[0052]
Although the pattern of this example is different from that of Example 1, the manufacturing process is the same, and the description thereof is omitted.
[0053]
Table 1 shows the characteristics of two SQUIDs included in the magnetometer of the third embodiment. The critical current of SQUID was almost the same as 40 μA and 38 μA, and the optimum bias current was also almost the same. However, since the two junction characteristics forming the SQUID are different, the V-Φ characteristics of the two SQUIDs are greatly out of phase, and a current of 38 to 40 μA can be obtained by connecting a power source as shown in FIG. Even when flowing, only a maximum ΔV of 38 μV was obtained. This is a value smaller than the total value 60 μV of ΔV of two SQUIDs.
[0054]
Next, measurement was performed using two bias power sources as shown in FIG. 6A. However, since the critical currents of the two SQUIDs are almost equal, the second bias current is as small as several μA, and no matter which electrode is used. There was no change.
[0055]
Then, the first bias power source 51 is connected to a power source so that current flows only through the junction of Q1, and the second bias power source 52 is connected so that current flows only through the junction of Q2. An example is shown in FIG. In this case, the negative electrode of the first bias power source is connected to one of the six electrodes 18 to 23 on the detection coil, and the positive electrode of the first bias power source is an electrode directly from Q1 via the variable resistor 50. 16 is connected.
[0056]
Therefore, there are six ways of connection for the first bias power supply 51. In addition, the positive electrode of the second bias power source 52 is connected to one of the six electrodes 18 to 23 on the detection coil via the variable resistor 50, and the negative electrode of the second bias power source is an electrode directly from Q2. 17 is connected. The second bias power supply 52 can be connected in six ways. Accordingly, the first bias power source 51 has six ways of connecting the power source so that the current flows only to the junction of Q1 and the second bias power source 52 so that the current flows only to the junction of Q2. Different street connections are possible.
[0057]
Since the current distribution is different in different connections, the V-Φ characteristics of the two SQUIDs have 36 different phase differences. Among them, the combination having the smallest phase difference, that is, the combination having the largest ΔV was selected. In the SQUID of the example, by connecting a power source as shown in FIG. 8, a ΔV of 59 μV that substantially matches the total value 60 μV of the ΔV of two SQUIDs was obtained.
[0058]
Thus, according to the present invention, a large ΔV can be obtained regardless of whether the critical currents of the two SQUIDs are different or coincident. In the present embodiment, two bias power supplies are used. However, if the current distribution is controlled well by devising the peripheral circuit as in the second embodiment, a single bias power supply allows a current to flow as in the present embodiment. be able to.
[0059]
Example 4
The fourth embodiment of the present invention will be described below. FIG. 9 shows a schematic diagram of the magnetometer of the present embodiment. Reference numeral 10 denotes a substrate, which is SrTiO as in Example 1.ThreeA (100) bicrystal substrate. On the substrate 10, SQUIDs 12 and 13 including a superconducting ring 4, a notch 2, a weak coupling 3, and current / voltage terminals 14 and 15 are formed by a superconducting thin film.
[0060]
Similar to the first embodiment, the two SQUIDs 12 and 13 are directly coupled to a detection coil formed by the same superconducting thin film 1. That is, the input coil 11 which is a part of the detection coil 7 and the superconducting ring 4 are combined. Current / voltage terminals 14 and 15 formed outside the two SQUIDs 12 and 13 are formed with terminals 16 and 17 made of a noble metal thin film for connecting an external connection line. A plurality of terminals 25 to 33 made of a noble metal thin film for connecting an external connection line are also formed on the detection coil.
[0061]
In this embodiment, two SQUIDs 12 and 13 are arranged adjacent to each other. Although it is similar to the conventionally known magnetometer shown in FIG. 1B, in the magnetometer of the present invention, a number of electrodes are formed on the detection coil. In the example, nine electrodes 25 to 33 were produced. Although the pattern of this example is different from that of Example 1, the manufacturing process is the same, and the description thereof is omitted.
[0062]
Table 1 shows characteristics of two SQUIDs included in the magnetometer of the fourth embodiment.
[0063]
FIG. 10 shows an equivalent circuit and a measurement circuit of the magnetometer of the present embodiment. In the equivalent circuit, the inductance of the SQUID that is much smaller than the inductance of the detection coil is omitted. In the same manner as in the second embodiment, a bias current was passed through two paths with one bias power source 51.
[0064]
In one path, a bias current flows from both the Q1 side electrode 16 to the Q2 side electrode 17 in both of the two SQUIDs. The current passed through this path was set to 40 μA, which is the optimum bias current of the SQUID of Q1 having a small critical current.
[0065]
In the second path, a bias current was supplied from only one of the electrodes 25 to 33 on the detection coil to the electrode 17 on the Q2 side only at the junction of Q2. The amount of current to flow is 25 μA corresponding to the difference between the optimum bias current values of Q1 and Q2.
[0066]
In the structure of this embodiment, the current flowing from the electrode on the detection coil always flows counterclockwise through the SQUID ring of Q1. However, since there are nine electrodes 25 to 33 on the detection coil, the value of the current flowing through the SQUID ring of Q1 can be changed in nine steps. V-Φ characteristic is flux quantum Φ0Therefore, if the phase difference between the two V-Φ characteristics can be adjusted from 0 to 2π, the phases of the V-Φ characteristics of the two SQUIDs can always be matched.
[0067]
The amount of current necessary to adjust the phase difference from 0 to 2π is the inductance of the SQUID inductance where the current for phase adjustment actually flows, that is, the inductance of the portion overlapping the detection coil, Lsq.cDetermined by.
[0068]
In this embodiment, Lsq.cIs about 50 pH. In this case, the current required to change the phase difference by 2π is Φ0/ Lsq.c= 2 × 10-15/ 50 × 10-12= 40 μA. In the magnetometer of this example, the difference between the optimum bias current values of Q1 and Q2 was 25 μA, so the phase difference could not be adjusted from 0 to 2π in the measurement system of FIG. A ΔV of about 65 μV corresponding to the sum of ΔV of Q1 and Q2 was obtained in the arrangement. Phase is changed from 0 to Φ in the electrode arrangement of FIG.0The critical current difference between the two SQUIDs is Φ0/ Lsq.cNeed to be bigger than. Lsq.cIt is clear that the phase can be changed greatly with a small current by increasing.
[0069]
(Example 5)
The fifth embodiment of the present invention will be described below. The produced magnetometer has basically the same structure as that of Example 4 shown in FIG. However, the critical current of the two SQUIDs was intentionally changed by increasing the SQUID inductance to 100 pH, the junction width of Q1 to 1.5 μm, and the junction width of Q2 to 3 μm. As a result, as shown in Table 1, the critical currents of Q1 and Q2 were 32 μA and 60 μA, respectively, and the difference was 28 μA.
[0070]
Lsq.cIs about 90 pH and the current required to change the phase by 2π is 22 μA, and the phase difference can be adjusted from 0 to 2π even in the measurement system of FIG. 10 using one bias power source. By actually examining the optimum electrode arrangement, a modulation voltage amplitude of 47 μV corresponding to the sum of ΔV of two SQUIDs was obtained.
[0071]
As can be seen from the above five embodiments, according to the present invention, it can be seen that the serial connection of two SQUIDs works effectively in any of the embodiments. In the embodiment, the weak coupling, which is an important component of the SQUID, is a grain boundary junction using a bicrystal substrate, but it may be a stepped substrate, a lamp edge type or a stacked type SNS junction, or other than these. Needless to say, the structure may be weakly coupled.
[0072]
【The invention's effect】
According to the present invention, even a 2-SQUID magnetometer with variations in bonding characteristics can provide a magnetometer with high magnetic field resolution.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a plan view showing a configuration of a conventional magnetometer including a SQUID and a detection coil.
FIG. 2 is a waveform diagram showing typical voltage-magnetic field characteristics of a magnetometer.
FIG. 3 is a plan view (a), a schematic cross-sectional view (b), and an equivalent circuit diagram (c) of the magnetometer of the first embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a cross-sectional view showing a manufacturing process of the magnetometer according to the first embodiment of the present invention.
5A is a circuit diagram of the magnetometer of FIG. 3 and a conventional measurement circuit, FIG. 5B is a voltage-magnetic flux characteristic diagram of the magnetometer measured at various bias current values, and a bias current having a modulation voltage amplitude ΔV. Dependency measurement diagram (c).
FIG. 6 is a circuit diagram (a) of the measurement circuit in the first embodiment of the present invention and the measurement circuit in the embodiment of the present invention, and a measurement diagram (b) of the second bias current dependency of the modulation voltage amplitude ΔV. .
FIG. 7 is a measurement circuit diagram of a second embodiment of the present invention.
FIG. 8 is a measurement circuit diagram of a third embodiment of the present invention.
FIG. 9 is a plan view showing the structure of a magnetometer according to a fourth embodiment of the present invention.
FIG. 10 is a measurement circuit diagram of a fourth embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ... Superconducting thin film, 2 ... Notch, 3 ... Weak coupling, 4 ... Superconducting ring, 5 ... Current / voltage terminal, 6 ... SQUID, 7 ... Detection coil, 8 ... Magnetometer, 9 ... 2-SQUID direct couple magnetometer DESCRIPTION OF SYMBOLS 10 ... Board | substrate, 11 ... Input coil, 12 ... Q1, 13 ... Q2, 14 ... Current / voltage terminal formed outside from SQUID of Q1, 15 ... Current / voltage terminal formed outside from SQUID of Q2 16... Current / voltage terminal electrodes formed outward from the SQUID of Q1, 17... Current / voltage terminal electrodes formed outward from the SQUID of Q2, 18-23... Electrodes formed on the detection coil, 24. Inductance of detection coil, 25-33 ... Electrode formed on detection coil, 41 ... Bicrystal substrate, 42 ... Superconducting thin film, 43 ... Grain boundary of substrate, 44 ... Connection of superconducting thin film Grain boundary, 45 ... noble metal thin film, 46 ... metal mask for noble metal thin film, 47 ... resist, 50 ... variable resistor, 51 ... first bias power supply, 52 ... second bias power.

Claims (4)

基板上に形成された高温超電導材料からなる薄膜に2つの弱結合を含む超電導リングと電流・電圧端子で構成されるSQUIDを2個パターンニングするとともに、2つのSQUIDに共通の検出コイルを接続し、その検出コイルに2つのSQUIDのV−Φ特性の位相差を調整するための複数の電流・電圧端子を設けたことを特徴とする2−SQUID磁束計。A thin film made of a high-temperature superconducting material formed on a substrate is patterned with two SQUIDs composed of two superconducting rings including two weak couplings and current / voltage terminals, and a common detection coil is connected to the two SQUIDs. The 2-SQUID magnetometer is provided with a plurality of current / voltage terminals for adjusting the phase difference between the V-Φ characteristics of the two SQUIDs in the detection coil. 2つのSQUIDの最適バイアス電流値が異なっていることを特徴とした請求項1記載の2−SQUID磁束計。The 2-SQUID magnetometer according to claim 1, wherein the optimum bias current values of the two SQUIDs are different. 複数の電流経路にバイアス電流を流し、そのバイアス電流の分布を制御することで2つのSQUID間の最適バイアス電流値とV−Φ特性の位相のずれを同時に調整し、2つのSQUIDの両端に発生する電圧の和を出力としたことを特徴とした請求項1または2に記載の磁束計の駆動方法。By supplying bias currents to multiple current paths and controlling the distribution of the bias currents, the optimum bias current value between the two SQUIDs and the phase shift of the V-Φ characteristics are simultaneously adjusted, and generated at both ends of the two SQUIDs. The magnetometer driving method according to claim 1, wherein a sum of voltages to be output is used as an output. 単一のバイアス電源を用いて、電流を分割することで複数の電流経路にバイアス電流を流すことを特徴とした請求項3記載の磁束計の駆動方法。4. The method of driving a magnetometer according to claim 3, wherein a bias current is caused to flow through a plurality of current paths by dividing the current using a single bias power source.
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