JP3692797B2 - Steel plate for cans with good surface properties and excellent can stability - Google Patents

Steel plate for cans with good surface properties and excellent can stability Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、表面性状が良好で、かつ、2ピース缶として深絞り加工し、更に1回以上の再絞りを行って深い円筒とする用途に用いられて好適な、板厚が0.2 mm程度以下の缶用鋼板に関するものであり、より詳しくは、実生産での安定製造性を阻害する主な不具合現象である破胴( 平板状のブランクから絞り成形、しごき成形などで深いカップ形状に成形する過程で、胴(壁)の部分が破断することをいい、一般に生産性を大きく低下させる重大なトラブルの原因となる。)を極力抑制することが可能な優れた局部変形能を有する鋼板を提案しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】
薄鋼板のプレス成形(円筒形状の容器を成形する深絞り成形)においては、成形工程において種々の不均一(例えば、潤滑、しわ押さえ力などの不均一)が生じた場合に、製缶工程において割れを起こし、安定した高速の製缶作業が困難となることがある。このような割れは、製缶工程が高能率、高速度であればあるほど大きな問題となる。この割れに対処するには、素材である缶用鋼板について、前述のような不均一が発生した場合でも、余裕を持って塑性変形し、割れを生じないという特性を具備すること、すなわち局部変形能の向上が重要となる。
【0003】
したがって、極薄物の2ピース缶用としての鋼板は、この局部変形能を向上させることが重要である。特に昨今では、素材の薄肉化を行うことで一缶当たりの素材使用量を削減しようとする志向が強く、このためストレッチドロー成形と呼ばれるしごきと絞りの一体化した成形法が用いられることが多くなっているが、この成形法は鋼板にとって極めて厳しい加工になるため、破胴という形態での破断が生じ易い。したがって、このようなしごきを含む絞り変形下であっても破胴しない、局部変形能の優れた鋼板の重要性が増している。
【0004】
局部変形能の向上には、特開昭63−192846号公報に開示されるような介在物の組成制御による介在物の低融点化を図る方法、特開平2−220735号公報に開示されるような鋼中の溶存酸素を調整してTiN 、MnS の析出を制御する方法などが提案されている。しかしながら、圧延段階で長く延びるMnS や鋼中の酸化物の存在により局部変形能が劣化してしまうので、このような加工形態に対していまだ十分な変形能を得ることは困難であった。
また、Tiを含有する鋼では、めっき後の表面に筋状の模様を生じて外観不良を生じることがある。この点、特開平5−9549号公報では、更にCaを添加して鋼中のサルファイド介在物を他の複合介在物に変化させる方法が開示されている。しかし、この方法では、介在物はCaO −Al2O3 系となって、錆の起点となり、耐食性が劣化するという問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、従来技術が抱える上述した問題点を解決するために実験、調査、検討を加えた結果、開発したものであり、錆の少なく、介在物、析出物による変形能の劣化がほとんどなく、かつ、介在物による表面性状の低下がほとんどない、製缶の安定性に優れる缶用鋼板を提案することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
発明者らは、上記の目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、鋼中に残留する酸化物系介在物の組成を制御し、これにより鋼中に存在する酸化物及び硫化物を制御することが、表面性状及び極薄鋼板の加工性、なかでも局部変形能の向上に有効であるとの結論に達した。すなわち、巨大クラスター状介在物の生成を抑制して50μm 以下の大きさの介在物に微細分散化を図り、かつ、鋼中のMnS の量を低減して、鋼中の全ての酸化物、硫化物を微細化し、かつ、圧延により長く延びるような変形の起きにくい非延性とすることにより、加工性、特に局部変形能に極めて優れる特性が得られ、併せて鋼板を製造する際の鋳造ノズル詰まりや発錆、表面性状の劣化といった諸問題も解決できることを見出した。
【0007】
この発明は、上記の知見に立脚するものである。
すなわち、この発明は、
【請求項1】
C:0.001 〜0.1 wt%、
Si:0.2 wt%以下、
Mn:0.05〜1.0 wt%、
P:0.02wt%以下、
Ti:0.015 〜0.04wt%、
Al:0.001 〜0.01wt%
N:0.01wt%以下及び
Ca,REM の1種又は2種を合計で0.0005〜0.01wt%
を含み、更に、
S及びCa,REM の1種又は2種の含有量が次式
S−5×((32/40) Ca+(32/140) REM) ≦0.0014wt%
の関係を満たして残部はFe及び不可避的不純物の組成になり、かつ、粒径1〜 50 μ m の酸化物系介在物が Ti 酸化物: 20wt %以上 90wt %以下、 CaO REM 酸化物の1種又は2種の合計: 10wt %以上 40wt %以下、 Al 2 O 3 40wt %以下( Ti 酸化物、 CaO REM 酸化物の1種又は2種、 Al 2 O 3 の合計は 100wt %以下)の組成を有する、引張強度が450 MPa 以下で、|Δr|が0.2 以下、板厚が0.2 mm以下である表面性状が良好で製缶の安定性に優れる缶用鋼板、及び
C:0.001 〜0.1 wt%、
Si:0.2 wt%以下、
Mn:0.05〜1.0 wt%、
P:0.02wt%以下、
Ti:0.015 〜0.04wt%、
Al:0.001 〜0.01wt%
N:0.01wt%以下及び
Ca,REM の1種又は2種を合計で0.0005〜0.01wt%
を含み、かつ、
Ni:0.005 〜1.0 wt%、
Cr:0.005 〜1.0 wt%、
Nb:0.002 〜0.04wt%、
の1種又は2種以上を含有し、更に、
S及びCa,REM の1種又は2種の含有量が次式
S−5×((32/40) Ca+(32/140) REM) ≦0.0014wt%
の関係を満たして残部はFe及び不可避的不純物の組成になり、かつ、粒径1〜 50 μ m の酸化物系介在物が Ti 酸化物: 20wt %以上 90wt %以下、 CaO REM 酸化物の1種又は2種の合計: 10wt %以上 40wt %以下、 Al 2 O 3 40wt %以下( Ti 酸化物、 CaO REM 酸化物の1種又は2種、 Al 2 O 3 の合計は 100wt %以下)の組成を有する、引張強度が450 MPa 以下で、|Δr|が0.2 以下、板厚が0.2 mm以下である表面性状が良好で製缶の安定性に優れる缶用鋼板である。
【0008】
この発明においては、基地組織が粒径10μm 以下の微細結晶粒からなることが、より好適である。
【0009】
なお、この発明の缶用鋼板は、主に2ピース缶(胴部と底部が一体で成形され、それに蓋が組み合わされることで構成される缶)用に用いられる缶用鋼板を対象とするが、なかでもいわゆるDI缶(Drawn and Wall Ironed Can )や絞り−再絞り工程での積極的な薄肉化処理を組み合わせたDTR缶(Drawn and Thin Redrawn Can)、更に、それにしごき加工を付与したような高度な技術を適用した缶用の鋼板にとりわけ適している。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の基礎となった研究結果を述べる。
この発明では、Alが0.001 wt%以上0.01wt%以下、Tiが0.015 wt%以上であって、S及び/又はREM が0.0005wt%以上の条件を満たす成分組成とすることにより、表面性状が良好で、製缶の安定性に優れる缶用鋼板とする。このとき、介在物はTi2O3 −Ca/REM 酸化物−Al2O3 −SiO2の酸化物となっており、かつ、介在物中のCa濃度が40wt%以下であると、錆の起点となることがない。Alの量が0.01wt%を超えると、介在物はAl2O3 −CaO 及び/又はREM 酸化物系となるので、介在物中のCaO 濃度が50wt%程度となり、錆の起点となって耐食性を悪化させるため缶用鋼板としては甚だ好ましくない。
【0011】
2ピース缶製造工程におけるしごきの加わる変形下での局部変形能の向上のためには、
1)鋼中の酸化物を粗大化させないこと、
2)鋼中の硫化物を粗大化させないこと及び、
3)結晶粒を微細・均一化すること(なお、均一とは混粒でないことを意味する。)
が重要である。これは、鋼中の酸化物、硫化物が粗大化すると、大きな内部欠陥があることと等価となり、しごきとともに絞り変形が加わるような加工の際には、その缶胴部分に変形が集中するため、かかる部分に粗大な介在物が存在すると、その部分を起点に破胴が発生し易いからである。
【0012】
上記1)の酸化物については、Alが0.001wt %以上0.01wt%以下、Tiが0.015 wt%以上であって、Ca及び/又はREM が0.0005wt%以上の条件を満たすことで、酸化物がAl2O3 主体からTi系の酸化物に変化し、このTi系酸化物が溶鋼との濡れ性が良く、クラスターを形成し難いため、Al2O3 主体の介在物のように粗大化しなくなる。
【0013】
また、上記2)の硫化物については、凝固時に析出するMnS の抑制が重要であり、MnS があると圧延時に延びて、加工時の割れを助長する。この解決のため、鋼中のSを、より安定な硫化物をつくるCa及び/又はREM によって固定(無害化)する。このためには、S量と、Ca量,REM 量とについて、
S−5 × ((32/40) Ca+(32/140) REM))≦0.0014wt%
(式中、SはS量(wt%)を、CaはCa量(wt%)を、REM はREM 量(wt%)をそれぞれ示す。)
なる関係を満足することが必要との考えに至った。すなわち、CaS ,REM 硫化物の生成によりSを固定するためには、Ca,REM の添加量は多いほど良く、その下限値は上記の不等式で示される。すなわち、有害な状態にあるSが0.0014%以下であることが必要であるとの実験結果を得た。
【0014】
更に、上記3)の結晶粒微細化については、鋼板の結晶粒の粒径を10μm 以下にすることが重要であり、そのためには鋼成分の調整とともに製造条件の調整が重要である。
【0015】
発明者らは以上の実験結果をもとに種々検討した結果、以下のようにこの発明を限定した。
以下、各々の成分について限定理由を示す。
(C:0.001 〜0.1 wt%)
この発明は、深絞り成形その他の過酷なプレス成形を行う缶用鋼板に関するものであり、鋼板の強度はより低いことが望ましい。したがって、Cは鋼を固溶強化、あるいは炭化物により微細化強化、析出強化するため、極力低減することが望ましい。また、C量を低減することは、r値(ランクフォード値)を向上させるので、この発明が対象とする2ピース缶の用途においては特に有効である。好ましい上限値は0.1 wt%であり、0.007 wt%であればより好ましい。しかしながら、Cが極めて少ない場合は結晶粒径が粗大化し、成形時に肌荒れ現象を生じて成形性が低下する。また、このように結晶粒径が粗大化した場合は深絞り成形後の耐二次加工脆性も悪化する傾向にある。以上のことから好ましい下限値は0.001 wt%であり、0.0012wt%以上であればより好ましい。
【0016】
(Si:0.2 wt%以下(0 を含まない))
Siは、溶製時の脱酸に有効な成分である。もっとも、多過ぎると加工硬化が顕著となり、熱間圧延性、冷間圧延性が大幅に低下するとともに、製品の延性の面では有害な成分であるので、0.2 wt%を上限とした。また、好ましい上限値は0.05wt%であり、0.02wt%以下であればより望ましい。
【0017】
(Mn:0.05〜1.0 wt%)
Mnは、Siと同様、溶製時の脱酸に有効である。また、熱間脆性を抑制する効果もある。これらの望ましい効果を発揮させるためには、おおむね0.05wt%以上の添加が望ましい。一方、この発明は2ピース缶用として極めて厳しい成形を行う鋼板に関するものであり、延性の向上が望まれる。Mnは1.0 wt%以下であれば、その含有による延性の低下量は少ない。したがって、Mnは1.0 wt%を上限とした。0.7 wt%以下であればより望ましい。
【0018】
(P:0.02wt%以下)
Pは鋼の耐食性を低下させる成分であり、この発明が対象とする種々の深絞り成形後の缶体の二次加工脆性にも脆化成分として働くため極力低減することが望ましい。その添加量が0.02wt%以下であればほぼ問題のない耐二次加工脆性のレベルを達成し、優れた深絞り成形性を確保することができる。0.01wt%以下であれば更に好適である。下限については特に規定されず、脱燐に必要な製造コストのアップ代と特性改善効果とのバランスで決定される。
【0019】
(Ti:0.015 〜0.04wt%)
Tiはこの発明において重要な成分であり、Ti脱酸により、50μm 以下のサイズの微細酸化物系介在物を形成させ、冷延−焼鈍時の粒成長性を制御して、強度−伸びバランスを向上させる。更に、この微細酸化物は、熱延板の微細化にも有効であるため、冷延−焼鈍後に{111}再結晶集合組織が発達してr値が向上する。また、このような機構を応用して集合組織を制御することで特にr値の面内異方性を改善することができ、これはイヤリングの発生が問題とされる2ピース缶用の鋼板としては極めて重要である。その添加量が0.015 wt%未満では、添加効果すなわち微細酸化物の量の生成が不十分であり、集合組織、結晶粒径制御が十分に達成されない。したがって、0.015 wt%以上と限定した。しかしながら、Tiが0.04wt%を超えて添加された場合は熱間圧延時の変形抵抗が顕著に増大し、更に冷間圧延が大きい極薄の鋼板では極めて重要である冷間圧延性が顕著に低下するため冷間圧延が困難となる。これらのことから、Ti添加量は0.015 〜0.04wt%とした。
【0020】
(Al:0.001 〜0.01wt%)
Alはこの発明において特に重要な成分であり、Al含有量が0.01wt%を超えると、Al脱酸になり、巨大Al2O3 クラスターが多量に生成し、表面性状を劣化させるとともに、冷延−焼鈍時の粒成長性を制御できる50μm 以下の微細酸化物が少なくなるため、強度伸びバランスが低下する。更に、この発明が対象とする2ピース缶に適用した場合はこれにより不可避的に混入する巨大なアルミナ(クラスター)に起因する製缶工程での割れの発生が顕著となる。これは、製缶作業の安定性を著しく損なうものである。以上のことから、Al含有量は、0.01wt%以下と限定した。更に重要なことは、Al量がこれよりも多いと介在物組成がAl2O3 −CaO 及び/又はAl2O3 −REM 酸化物系となって、錆の起点となり、耐食性を劣化させることである。この観点からもAlの上限は0.01wt%とする。Al量の下限は、脱ガス、連続鋳造の操業安定化の観点から、0.001 wt%とする。
【0021】
(N:0.01wt%以下(0 を含まない))
Nは、固溶強化成分として寄与するため、この発明のごとく極めて厳しい塑性加工に適用する場合は延性の低下につながるため、極力低減することが望ましい。0.01wt%を上限とすることで上記の問題が顕在化することを防止できる。なお、好ましい下限値は特に限定されないが、各製造工程で侵窒を防止するための製造コストアップと機械的特性の変化を勘案すれば0.001 wt%である。また、好ましい上限値は0.005 wt%であり、0.003 wt%以下であればより好ましい。
【0022】
(Ca及び/又は金属REM :合計で0.0005〜0.01wt%)
Ca及び金属REM (La、Ceなどの希土類元素をいう)は、この発明において重要な成分であり、Ca及びREM のいずれか1種又は2種を0.0005wt%以上添加する必要がある。すなわち、Ti脱酸した後、さらに0.0005wt%以上になるようにCa及びREM のいずれか1種又は2種を添加して、溶鋼中の酸化物組成を、Ti酸化物:20wt%以上90wt%以下、好ましくは85wt%以下、CaO 及び/又はREM 酸化物:5wt%以上40wt%以下、Al2O3 が40wt%以下である低融点の酸化物系介在物とする。そうすると、連続鋳造時に、地金を含んだTi酸化物のノズルへの付着を有効に防止でき、ノズルの閉塞を防止できる。さらに、CaO 及び/又はREM 酸化物は、微細な粒子として鋼中に存在し、熱延板の細粒化に寄与できる。しかもこの介在物は冷延・焼鈍後における鋼板の機械的特性を改善することにも有効に寄与する。これらのことから、Ca,REM の1 種又は2 種を合計で0.0005wt%以上含有させるが、添加量が合計で0.01wt%を上回ると逆に鋼板の耐食性が顕著に低下するため缶用鋼板としての適用は極めて困難なものとなる。以上のことから0.0005〜0.01wt%の範囲とした。
【0023】
(S− 5×((32/40) Ca+(32/140) REM) ≦0.0014wt%)
Sは鋼の加工性に対しては有害な成分であるので極力低減することが望ましい。しかし、過度の脱硫処理はコストアップの要因になるので、これと機械的特性の改善効果とを勘案して、上限は0.01wt%とする。より好ましい上限値は0.005 wt%である。
また、Sは、鋼中で種々の硫化物として存在し得るが、MnS 系の介在物として存在する場合は熱間圧延時に圧延方向に顕著に展伸して、特に圧延方向に直交する方向の機械的性質を悪化させる。これはすなわち、この発明が対象とする加工性、特に局部変形能の低下につながる。
この点、Ca、REM を添加することにより硫化物の形態及び非延性が改善され、この発明が主眼とする局部延性の改善が顕著となる。発明者らの調査によれば、Ca、REM の添加により、理由は不明であるが原子比でこれらの元素の約5 倍のSまでが無害の硫化物となると考えられる。したがって、有害なS量、すなわちS− 5×((32/40) Ca+(32/140) REM) の値が十分小さければ、硫化物による耐二次加工脆性の低下は生じない。調査により、有害なS量は0.0014wt%以下であれば、問題ないことがわかった。
【0024】
(O:0.010 wt%以下)
Oは不可避的混入成分であり、特に限定するものではないが、微細な酸化物を生成させるためにある程度は必要な成分である。しかし、0.010 wt%を超えて含有させると粗大なAl2O3 を多量に生成させて、深絞り成形性に代表される加工性が低下するので、0.010 wt%を上限とした。なお、好ましい上限値は0.007 wt%であり、0.005 wt%以下であればより望ましい。
【0025】
(Ni:0.005 〜1.0 wt%)
(Cr:0.005 〜1.0 wt%)
Ni及びCrは、鋼板を固溶強化することなく組織を微細化することで、あるいは高歪み速度環境での変形を容易化することで、この発明が目標とする製缶工程での破胴現象などの不具合の発生を防止できる。したがって、この発明では必要に応じてNi及びCrの1 種又は2 種以上を添加することができる。両者とも0.005 wt%以上の添加で顕著な効果を発揮し、複合して添加した場合でもこの効果は相殺されることはない。しかし、1.0 wt%を超えて添加してもその効果は飽和する傾向にあり、製造コストの顕著な上昇につながるため、いずれも上限を1.0 wt%とした。材質の安定化という観点では0.01〜0.5 wt%の範囲が更に好適である。
【0026】
(Nb:0.002 〜0.04wt%)
NbもNiやCr同様に鋼板の結晶粒の微細化に極めて有効である。したがって、この発明では必要に応じてNbを添加することができる。0.002 wt%以上の添加で顕著な効果を発揮する。しかし、0.04wt%を超えてNbを添加してもその効果は飽和する傾向にあり、また、顕著な材質の硬化が起こるため熱間圧延性と冷間圧延性とがいずれも低下する。このため、Nbの添加量は0.002 〜0.04wt%の範囲とした。材質の安定化という観点では0.005 〜0.02wt%が更に好適である。
【0027】
以上の成分組成範囲を満足する鋼において、粒径1 〜50μm の酸化物系介在物がTi酸化物及びCaO ,REM 酸化物の1 種又は2 種を含有する介在物であることが、この発明では重要である。かかる脱酸生成物としての介在物が、Ti酸化物及びCaO ,REM 酸化物の1 種又は2 種を含有するもの、より詳しくは、Ti酸化物−CaO 及び/又はREM 酸化物−Al2O3 −SiO2系の酸化物系の介在物になることにより、錆の少なく、介在物、析出物による変形能の劣化がほとんどなく、かつ、クラスター状介在物による表面欠陥がなく、しかも地金を含んだTi酸化物のノズルへの付着がない、この発明で所期した缶用鋼板となる。
なお、この発明で規定する酸化物系介在物を粒径1 〜50μm のものに限定しているのは、かかる範囲の介在物が脱酸により生成した介在物と見なすことができるからであり、粒径が50μm を超える介在物は一般に、スラグかモールドパウダーなどの外来性の介在物が主因である。なお、Al2O3 系クラスターには、これより巨大なものもあるが、粒径50μm 以下の介在物の酸化物組成が上記要件を満たしていれば、巨大なAl2O3 系クラスターも十分減少しているとみなすことができる。
【0028】
上述の粒径1 〜50μm の酸化物系介在物の組成は、Ti酸化物:20wt%以上90wt%以下、CaO ,REM 酸化物の1 種又は2 種の合計:10wt%以上40wt%以下、Al2O3 :40wt%以下(Ti酸化物、CaO ,REM 酸化物の1 種又は2 種、Al2O3 の合計は100wt%以下)である。
【0029】
上記介在物のTi酸化物が20wt%に満たない場合はTi脱酸鋼ではなく、Al脱酸鋼となり、Al2O3 濃度が高まるためにノズル詰まりが発生する。また、CaO, REM酸化物濃度が高くなると耐発錆性が劣化するため、Ti酸化物濃度は20wt 以下とする。一方、Ti酸化物濃度が90wt%を超えると、CaO, REM酸化物の割合が少なくなって、かえってノズル詰まりが発生することから、Ti酸化物濃度は20wt%以上90wt%以下とする。より好ましくは30wt%以上80wt%以下とする。
【0030】
また、上記介在物中のCaO ,REM 酸化物の1 種又は2 種の合計が10wt%に満たないと、介在物が低融点とならず、前述のようにノズルの閉塞を引き起こす。一方、40wt%を超えると介在物がその後にSを吸収して水溶性に変化し、錆の起点となるため耐食性が低下する。なお、より好ましい範囲は20〜40wt%である。
【0031】
また、上記介在物中のAl2O3 については、40wt%を超えると高融点組成となるためにノズル閉塞が起きるだけでなく、介在物の形状がクラスター状になり、製品板での非金属介在物性の欠陥が増加する。なお、鋼中にAlがほとんど含有していない場合には、介在物中のAl2O3 もほとんど無視し得るだけの濃度になる。
【0032】
なお、上記酸化物系介在物中には、上掲したもの以外の酸化物が混入する場合もあり、その場合に上掲したもの以外の酸化物の量については、特に限定するものではないが、SiO2については、30wt%以下、MnO については、15wt%以下に制御するのが好ましい。この理由は、これらがそれぞれの量を上回ると、この発明で対象とするチタンキルド鋼とはいえないし、こうした組成のもとでは、Ca添加を行わなくてもノズル詰まりはなく、発錆の問題も無くなるためである。しかも、介在物中にSiO2, MnO を含有させるためには、酸化物の形成傾向を考慮すると溶鋼のSi, Mn濃度をMn/Ti>100 、Si/Ti>50にすることが好ましいのであるが、この場合、鋼の硬質化、表面性状の劣化などを招く。
この発明の鋼板は、板厚0.2 mm以下の鋼板である。これより厚い鋼板においては、この発明の手法を用いずとも充分に安定した製缶作業の実施が可能であるためである。
【0033】
この発明の鋼板は、結晶粒径が10μm 以下の均一かつ微細な結晶粒からなる組織である場合に、極薄鋼板においても成形後の表面荒れによる外観不良、これに起因する伸びの低下などの問題を回避することが可能となる。したがって、結晶粒径が10μm 以下の均一かつ微細な結晶粒からなる組織とすることは好ましく、粒径が7μm 以下とすることはさらに好適である。なお、かかる組織は、鋼組成と熱延条件(後述するスラブ加熱温度、仕上温度など)を調整することにより、得ることができる。
【0034】
また、引張強度は450MPa以下とする。これは、450MPaを超えると製缶を行う場合にしわの発生等で安定した成形が困難となるためである。
【0035】
また、|Δr|は0.2 以下とする。この、|Δr|は鋼板のr値の面内異方性を評価するものであり、製缶工程においては、耳の発生(イヤリング)に対応するものである。|Δr|の測定は、充分な伸びがある素材の場合には、通常の引張法によるが、伸びが足りない場合にはJIS に定める共振法によって求めてもよい。|Δr|が0.2 を超えるとイヤリングが顕著となり、歩留り低下につながる他缶胴部の板厚分布も不均一化し、後のネックイン加工でのしわ発生、フランジ加工での割れなどの原因となる。
【0036】
次に、この発明の鋼の製造方法について説明する。
この発明において、調整成分としてのTiを、Ti:0.015 wt%以上とする理由は、Tiが0.015 wt%未満では脱酸素能力が弱く、溶鋼中の全酸素濃度が高くなり、伸び、絞りなどの材料特性が悪化するためである。この場合、Si, Mnの濃度を高めて脱酸力を増加することも考えられるが、Tiが0.015 wt%未満ではSiO2又はMnO 含有介在物が大量に生成し、鋼材質の硬化やめっき性の劣化を招く。これを防ぐには (wt%Mn)/ (wt%Ti) <100 とするようにTiを含有させることが必要となる。その場合、介在物中のTi酸化物濃度は20%以上となる。
【0037】
この発明に係るチタンキルド鋼板の製造にあたっては、まず、溶鋼をFeTiなどのTi含有合金により脱酸し、鋼中にTi酸化物を主体とする酸化物系介在物を生成させる。その介在物は、Alで脱酸した時のような巨大クラスター状ではなく、1〜50μm 程度の大きさの粒状、破断状のものが多くを占める。ただし、このときAl濃度が0.010 wt%を超えていると、巨大なAl2O3 クラスターが生成する。このようなAl2O3 クラスターは、Ti合金を添加してTi濃度を増加しても還元できず、鋼中にクラスター状介在物として残存する。したがって、この発明に係る鋼板については、製造の段階で、まず溶鋼中にTi酸化物を生成させることが好ましい。
【0038】
なお、この発明のもとでは、Alで脱酸する従来方法に比べると、Ti合金の歩留りが悪く、しかも、Ca, REM を含有するため介在物組成調整用合金は高価である。このことから、かかる合金の溶鋼中への添加は、介在物の組成制御が可能な範囲内でできるかぎり少量で済むように行うのが経済的で好ましい。この意味において、Ti含有合金などの脱酸剤の添加の前には、溶鋼中の溶存酸素、スラブ中のFeO, MnOを低下させるために溶存酸素濃度が200 ppm 以下になるように予備脱酸することが望ましい。この予備脱酸は、真空中での溶鋼攪拌、少量のAlによる脱酸(脱酸後の溶鋼中のAlが0.010 wt%以下)、SiやFeSi, MnやFeMnの添加によって行うのが好ましい。
なお、予備脱酸の直後にTiによる脱酸を行うと、改質が不十分な介在物が溶鋼中に多数残存することとなり、目的の介在物組成にコントロールするのが困難となる。そこで、予備脱酸剤の添加後3 〜4 分、Ti添加後8 〜9 分の攪拌を行うことにより、介在物がTi酸化物:20wt%以上90wt%以下、CaO ,REM 酸化物の1 種又は2 種の合計:10wt%以上40wt%以下、Al2O3 :40%以下の組成となり、Ti脱酸に支配される介在物となる。
【0039】
上述したように、Ti脱酸により生成したTi2O3 ≧70%のTi酸化物系介在物というのは、2 〜20μm 程度の大きさにて鋼中に分散するため、クラスター状の介在物による表面欠陥はなくなる。しかしながら、Ti酸化物は溶鋼中では固相状態であり、また、極低炭素鋼は凝固の温度が高いために、地金を取り込んだ形でタンディッシュノズルの内面に成長し、ノズルの閉塞を誘発する。
【0040】
そこで、この発明に係る鋼板では、Ti合金により脱酸した後、さらに0.0005wt%以上になるようにCa及びREM のいずれか1種又は2種を添加して、溶鋼中の粒径1 〜50μm の酸化物系介在物を、Ti酸化物:20wt%以上90wt%以下、好ましくは85wt%以下、CaO 及び/又はREM 酸化物:5 wt%以上40wt%以下、Al2O3 が40wt%以下である低融点の酸化物系介在物とする。そうすると、地金を含んだTi酸化物のノズルへの付着を有効に防止することが可能になる。より好ましい介在物の組成は、Ti酸化物:30wt%以上80wt%以下、CaO ,REM 酸化物(La2O3 、Ce2O3 など):10wt%以上40wt%以下、Al2O3 :20%以下、その他(SiO2,MnO 等):10%以下である。
かかる酸化物系介在物の組成の測定は、EPMAを用いて、あるいはEDX 機能のある走査型電子顕微鏡を用いて、各介在物ことに定量分析を行うことで行われる。このようにして分析された鋼中の介在物の全てが上記の組成を満たすことは最も望ましいところではあるが、実用上は1 〜50μm の大きさの介在物のうち個数で50%以上のものが上記組成範囲となっていれば、この発明の目的とする鋼板の諸特性が達成される。なお、粒径は、各粒における最大径を用いるものとする。
【0041】
この発明において、生成する介在物の組成を上記のように制御した場合、連続鋳造時にタンディッシュノズル及びモールドの浸漬ノズル内面に酸化物などが付着するのを完全に防止することができる。したがって、タンディッシュや浸漬ノズル内に、酸化物などの付着防止のためのArやN2などのガスを吹き込む必要がなくなる。その結果、連続鋳造時のパウダー巻き込みによる鋳片のパウダー性欠陥や、吹き込んだガスによる気泡性の欠陥が鋳片に発生するのを防止できるという効果が得られる。
【0042】
連続鋳造後の熱間圧延工程に関して、スラブ加熱温度は1000〜1300℃であることが好ましい。1000℃未満のスラブ加熱温度では、特に粗圧延時の荷重負荷が高くなりすぎ、操業上の問題が生じる。一方、1300℃を超える高い温度では、圧延前の結晶粒径が大きくなりすぎるため、熱延板を均一かつ微細化することが困難となり缶用鋼板としては肌荒れなどが顕著となるため好ましくない。したがって、スラブ加熱温度はスラブ加熱温度は1000〜1300℃とした。なかでも、1200℃以下のスラブ加熱温度が深絞り性の観点からは好ましい。また、連続鋳造されたスラブを温片で加熱炉に挿入するDHCR(ダイレクトホットチャージローリング)や、直送圧延(CC-DR )は省エネルギーの観点から好ましい。
【0043】
熱間圧延終了温度は、850 〜960 ℃であることが好ましい。というのは、850 ℃未満では熱延母板の組織が不均一となりこれが冷延−焼鈍した後も悪影響を及ぼし、加工後に表面あれなどの問題を生ずる。960 ℃を超えるとスケール疵の発生の危険性が大となる。
また、熱間圧延後のコイル巻取り温度は、高温ほど析出物の粗大化に有利であるが、高すぎるとスケールが厚くなり過ぎるなどの問題が生じるので、400 〜750 ℃が好ましい。
熱間圧延後は酸洗し、冷間圧延を施してから焼鈍を行う。
酸洗は特殊な条件を必要としない。すなわち、通常行われるように塩酸あるいは硫酸により表面の酸化スケール層を除去する。
【0044】
冷間圧延についても特別な条件はないが、製品の厚みが薄いことから、一般の冷延鋼板に比較して冷間圧下率は85%以上と高くなる。冷間圧延のより好ましい圧下率は85〜95%であり、95%を超えると|Δr|の値が大きくなって|Δr|を0.2 以下とするのが困難となる。
焼鈍工程においては、高度の加工性を得るために、完全な再結晶組織とする必要がある。このため、焼鈍は再結晶温度以上とする。焼鈍法としては連続焼鈍、バッチ焼鈍のいずれでも良いが、効率及び材質均一性の観点から連続焼鈍が推奨される。
鋼板の強度や硬度を高めるために、焼鈍後に、二次冷間圧延を行うことも可能である。この場合は、高強度化と同時に鋼板の薄肉化も達成できる利点があるが、鋼板の延性は低下する傾向を示すので、概ね30%以下にとどめることが望ましい。
【0045】
上述のようにして製造された鋼板に、錫めっき、ニッケルめっき、錫−ニッケルめっき、クロムめっきなどを行うことも可能であり、更に、これらのめっきの上に又はめっきなしに直接、PETなどのフィルムをラミネートすることも可能である。
粒径を10μm 以下とすることは、これらの鋼組成、製造条件を最適な範囲で組合わすことで達成される。たとえば、Ti,Mn等の添加を多目にする、仕上圧延終了温度やコイル巻取温度および焼鈍温度を低目にする等を組み合わせることが有効である。
【0046】
【実施例】
(実施例1)
転炉出鋼後、300 ton の溶鋼をRH脱ガス装置にて脱炭処理し、C=0.014 wt%、Si=0.01wt%、Mn=0.25wt%、P=0.010 wt%、S=0.004 〜0.008 wt%に調整するとともに、溶鋼温度を1585〜1615℃に調整した。この溶鋼中に、Alを0.2 〜0.8kg/ton 添加して、3〜4分の予備脱酸を行い溶鋼中の溶存酸素濃度を55〜260ppmまで低下させた。このときの溶鋼中のAl濃度は0.001 〜0.005 wt%であった。そしてこの溶鋼に、70wt%Ti−Fe合金を0.8 〜1.8kg/ton 添加して8〜9分かけてTi脱酸した。その後、成分調整を行った後に、溶鋼中には30wt%Ca−60wt%Si合金や、それに金属Ca, Fe, 5 〜15wt%のREM を混合した添加剤、又は、90wt%Ca−5 wt%Ni合金などのCa合金、REM 合金のFe被覆ワイヤーを0.05〜0.5kg/ton 添加し処理を行った。この処理の後のTi濃度は0.026 〜0.058 wt%、Al濃度は0.001 〜0.005 wt%、Ca濃度は0.0000〜0.0034wt%、REM 濃度は0.0000〜0.0020wt%、CaとREM との濃度の和は0.0006〜0.0043wt%であった。
【0047】
次に、この鋼を2ストランドスラブ連続鋳造装置にて鋳造し連鋳スラブを製造した。鋳造時にはタンディッシュならびに浸漬ノズル内にArガスを吹き込まなかった。連続鋳造後に観察したところでは、タンディッシュならびに浸漬ノズル内には付着物はほとんどなかった。
【0048】
次に、上記連鋳スラブを板厚1.7 mmに熱間圧延した。熱延条件はスラブ加熱温度:1130℃、仕上圧延温度:890 ℃、熱延巻取り温度:620 ℃であった。熱延鋼板を酸洗し、冷延して板厚0.18mmの冷延板とした。その後、740 ℃で20 s均熱の連続焼鈍型の短時間焼鈍を行い、破胴発生率試験及び錆発生の調査を行った。鋼組成及び破胴発生率についての調査結果を表1に示す。なお、このときの酸化物系介在物のサイズは大部分が幅(最大径)が50μm 以下のものであった。また、酸化物の内訳は、Ti2O3 :60〜70%、CaO +REM 酸化物:20〜30%、Al2O3 :15%以下であった。この冷延板にはヘゲ、スリーバー、スケールなどの非金属介在物性の欠陥は0.00〜0.02個/1000m−コイル以下しか認められなかった。
【0049】
【表1】

Figure 0003692797
【0050】
一方、比較のために、転炉出鋼後、300 ton の溶鋼をRH真空脱ガス装置にて脱炭処理し、C=0.014 wt%、Si=0.01wt%、Mn=0.25wt%、P=0.010 wt%、S=0.004 〜0.008 wt%に調整するとともに、S=0.001 〜0.008 wt%に調整するとともに、溶鋼温度を1590℃に調整した。この溶鋼中に、Alを1.2 〜1.6kg/ton 添加し脱酸処理を行った。脱酸処理後の溶鋼中のAl濃度は0.035 wt%であった(Alキルド鋼)。その後、FeTiを添加するとともに、成分調整を行った。この処理の後のTi濃度は0.040 wt%であった。
【0051】
次に、この溶鋼を2ストランドスラブ連続鋳造装置にて鋳造し連鋳スラブを製造した。なお、このときの、タンディッシュ内溶鋼の介在物の平均的な組成は、95〜98wt%Al2O3, 5%以下のTi2O3 のクラスター状の介在物が主体であった。
【0052】
鋳造時にタンディッシュならびに浸漬ノズル内にArガスを吹き込まなかった場合には、著しくノズルにAl2O3 が付着し、3チャージ目にスライディングノズルの開度が著しく増加し、ノズル詰まりにより鋳込みを中止した。また、Arガスを吹いた場合にも、ノズル内にはAl2O3 が大量に付着しており、8チャージ目にはモールド内の湯面の変動が大きくなり鋳込みを中止した。
【0053】
次に、上記連鋳スラブはスラブ加熱温度:1150℃、仕上圧延温度:890 ℃、巻取り温度:680 ℃で1.8 mmまで熱間圧延したのち、酸洗・冷延して板厚0.18mmの冷延板とした。その後、750 ℃で20 s均熱の連続焼鈍型の短時間焼鈍を行い、介在物の調査、成形性調査試験(破胴発生率試験)及び錆発生の調査を行った。この冷延鋼板にはヘゲ、スリーバー、スケールなどの非金属介在物性の欠陥は0.45個/1000m−コイル認められた。
【0054】
得られた冷延板の破胴発生率試験の結果を、S− 5×((32/40) Ca+(32/140) REM) との関係で表1に示す。ここで、比較例1〜6は、S、Ca、REM の関係以外はこの発明に従い製造した鋼であり、比較例7は比較用に溶製したAlキルド鋼である。なお、この破胴発生率試験は、鋼板の潤滑条件を実製缶条件よりも悪い状態で絞り−再絞り−再々絞り成形を行い、割れを生ずる割合を比較するものである。なお成形の寸法は市販の350 ml缶サイズである。この発明が対象とする極薄の缶用鋼板では加工の限界を決定する要因の一つであり、より低い値が要求される。
【0055】
表1より、この発明の鋼板の好適な方法で溶製し、かつ、S− 5×((32/40) Ca+(32/140) REM) が0.0014wt%以下の鋼板は、優れた、すなわち低い破胴発生率を示した。なお、鋼板の錆発生率(0℃、湿度95%中に10時間放置後)については、発明鋼、比較鋼とも問題のない値であった。
【0056】
(実施例2)
表2に示す成分組成を含み、残部は実質的に鉄からなる鋼をこの発明の好適な方法に従い転炉で溶製し、この鋼スラブを表3に示す条件で熱間圧延、冷間圧延、連続焼鈍、そして調質圧延を行い、最終仕上板厚を0.17mmとした。ただし、比較例である鋼No. 14はこの通常のアルミキルド鋼の溶製法に従い溶製した。そして、表面処理層として金属クロム層とクロム酸化物層を施し表面処理鋼板とした。
【0057】
【表2】
Figure 0003692797
【0058】
【表3】
Figure 0003692797
【0059】
このようにして得られたティンフリー鋼板の鋼板特性の調査を行った。これらの調査方法は以下のとおりである。なお、表4中の酸化物系介在物組成は粒径1〜50μm の介在物を調査し、平均値(介在物サイズによる重み付けはせず)をとった。本発明の成分組成範囲になる試料は、介在物の個数の50%以上がTi酸化物:20wt%以上90wt%以下、CaO ,REM 酸化物の1種又は2種の合計:10wt%以上40wt%以下、Al2O3 :40%以下の範囲内になることを確認している。
(A) 金属組織評価
製品断面を研磨、エッチングをした後、光学顕微鏡により金属組織を観察し、結晶粒径の測定を行った。
(B) 製品板の引張特性
JIS 5号引張試験片を使用し、製品板の各種引張特性を調査した。なお、平均r値及びΔrは以下の式で求めた。
平均r値=(rL +rC + 2rD )/4
Δr=(rL +rC − 2rD )/2
で求めた。ただし、rL 、rC 、rD は、それぞれ圧延方向に対して0 度、90度、45度の方向のr値を示す。
なお、製缶後の耳発生率を低減するには、Δrを±0.2 以内に収めることが必要である。
【0060】
(c) 製缶性及び製缶後の評価
表面処理鋼板の両面に厚さ20μm 、融点230 ℃のポリエステルフィルムを熱接着することにより樹脂フィルム被覆鋼板を得た。この樹脂フィルム被覆鋼板に予めパーム油を塗布し、直径179 mmの円盤に打ち抜き、常法に従い、浅絞りカップに成形した。次いで、第1次の再絞り加工、第2次再絞り加工及びしごき工程で成形し、カップ径63mm、カップ高さ127 mmの深絞りカップを得た。製缶時の破胴発生率はこの時の破胴発生率を測定した。この後、常法に従ってボトム成形を行った後、パーム油を洗浄水で脱脂した。耳発生量はこの時の耳高さの平均値により評価した。その後、トリミングを行い、次いでネックイン加工を行った。製缶後の肌あれについては、特に肌あれが発生し易い同じタイプの缶と比較して、その優劣を比較評価した。このような方法で1000缶の製缶実験を行い、各種評価を行った。
【0061】
これらの調査結果より、肌荒れの防止には、製品板の平均結晶粒径を10μm 以下とし、製缶後の耳発生率を低減するにはΔrを±0.2 以内に収めることが必要であることも判明した。これらの結果を表4に示す。
【0062】
【表4】
Figure 0003692797
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明に係る極薄板厚の極低炭素冷延鋼板は、その製造にあたり、連続鋳造時に浸漬ノズルの閉塞を引き起こすことがなく、極めて安定した連続鋳造が可能であり、圧延鋼板の表面は非金属介在物に起因する表面欠陥がほとんど皆無で極めて清浄である。更に、板厚が薄いにも関わらず極めて厳しいプレス成形を行った際の広範囲な成形可能範囲と耐食性に優れた性質を有する鋼板として缶用などとしての広範な用途に用いることができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
This invention has a good surface property and is deeply drawn as a two-piece can, and is suitable for use as a deep cylinder by further redrawing once or more, with a plate thickness of about 0.2 mm or less. In more detail, it is related to the steel plate for cans, and more specifically, it is a main defect phenomenon that hinders stable manufacturability in actual production (from a flat blank to a deep cup shape by drawing, ironing, etc. Proposes a steel plate with excellent local deformability that can suppress as much as possible, which means that the body (wall) part breaks in the process, and generally causes serious troubles that greatly reduce productivity. It is something to try.
[0002]
[Prior art]
In press forming of thin steel sheets (deep drawing forming a cylindrical container), when various non-uniformities (for example, non-uniformity of lubrication, wrinkle holding force, etc.) occur in the forming process, Cracking may occur, making stable high-speed can-making work difficult. Such cracks become more serious as the can-making process becomes more efficient and faster. In order to cope with this crack, the steel plate for cans, which is a material, has the property that even if the above-mentioned non-uniformity occurs, it has a characteristic that it is plastically deformed with a margin and does not cause cracking, that is, local deformation. It is important to improve performance.
[0003]
Therefore, it is important to improve the local deformability of a steel sheet for an extremely thin two-piece can. In recent years, in particular, there is a strong desire to reduce the amount of material used per can by reducing the thickness of the material. For this reason, an integrated molding method called ironing and drawing called stretch draw molding is often used. However, since this forming method is extremely strict processing for the steel sheet, it is easy to break in the form of a broken cylinder. Therefore, the importance of a steel plate having excellent local deformability that does not break down even under the drawing deformation including ironing is increasing.
[0004]
In order to improve the local deformability, a method for lowering the melting point of inclusions by controlling the composition of the inclusions as disclosed in JP-A-63-192846, as disclosed in JP-A-2-220735. A method for controlling the precipitation of TiN and MnS by adjusting dissolved oxygen in various steels has been proposed. However, since the local deformability deteriorates due to the presence of MnS and the oxide in the steel that extend long in the rolling stage, it is still difficult to obtain sufficient deformability for such a processing form.
Moreover, in steel containing Ti, a streak-like pattern is produced on the surface after plating, and an appearance defect may be caused. In this regard, Japanese Patent Laid-Open No. 5-9549 discloses a method in which Ca is further added to change sulfide inclusions in steel to other complex inclusions. However, in this method, inclusions are CaO-Al2OThreeThere was a problem that the system became a starting point of rust and the corrosion resistance deteriorated.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
This invention has been developed as a result of adding experiments, investigations, and studies to solve the above-mentioned problems of the prior art, has little rust, and there is almost no deterioration of deformability due to inclusions and precipitates. And it aims at proposing the steel plate for cans which is excellent in the stability of can making which there is almost no fall of the surface property by inclusions.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to achieve the above object, the inventors have controlled the composition of oxide inclusions remaining in the steel, thereby controlling the oxides and sulfides present in the steel. It was concluded that this is effective in improving the surface texture and workability of ultra-thin steel sheets, especially the local deformability. In other words, the formation of large cluster inclusions is suppressed to achieve fine dispersion into inclusions with a size of 50 μm or less, and the amount of MnS in the steel is reduced to reduce all oxides and sulfides in the steel. By making the material finer and making it non-ductile, which does not easily deform as long as it is rolled, it is possible to obtain properties that are extremely excellent in workability, especially local deformability, and clogging of the casting nozzle when manufacturing steel sheets It has been found that various problems such as rusting and surface property degradation can be solved.
[0007]
  The present invention is based on the above findings.
  That is, this invention
[Claim 1]
  C: 0.001 to 0.1 wt%,
  Si: 0.2 wt% or less,
  Mn: 0.05 to 1.0 wt%,
  P: 0.02 wt% or less,
  Ti: 0.015-0.04wt%,
  Al: 0.001 to 0.01 wt%
  N: 0.01 wt% or less and
  0.0005 ~ 0.01wt% in total of one or two of Ca and REM
In addition,
The content of one or two of S, Ca and REM
S-5 × ((32/40) Ca + (32/140) REM) ≦ 0.0014wt%
And the balance is the composition of Fe and inevitable impurities, andParticle size 1 50 μ m Of oxide inclusions Ti Oxide: 20wt %that's all 90wt %Less than, CaO , REM Sum of one or two oxides: 10wt %that's all 40wt %Less than, Al 2 O Three : 40wt %Less than( Ti Oxide, CaO , REM One or two oxides, Al 2 O Three The sum of 100wt % Or less)A steel plate for cans having a tensile strength of 450 MPa or less, a | Δr | of 0.2 or less, a plate thickness of 0.2 mm or less and good surface properties and excellent can stability; and
  C: 0.001 to 0.1 wt%,
  Si: 0.2 wt% or less,
  Mn: 0.05 to 1.0 wt%,
  P: 0.02 wt% or less,
  Ti: 0.015-0.04wt%,
  Al: 0.001 to 0.01 wt%
  N: 0.01 wt% or less and
  0.0005 ~ 0.01wt% in total of one or two of Ca and REM
Including, and
  Ni: 0.005 to 1.0 wt%,
  Cr: 0.005 to 1.0 wt%,
  Nb: 0.002 to 0.04 wt%,
1 type or 2 types or more, and
The content of one or two of S, Ca and REM
S-5 × ((32/40) Ca + (32/140) REM) ≦ 0.0014wt%
And the balance is the composition of Fe and inevitable impurities, andParticle size 1 50 μ m Of oxide inclusions Ti Oxide: 20wt %that's all 90wt %Less than, CaO , REM Sum of one or two oxides: 10wt %that's all 40wt %Less than, Al 2 O Three : 40wt %Less than( Ti Oxide, CaO , REM One or two oxides, Al 2 O Three The sum of 100wt % Or less)It is a steel plate for cans having a tensile strength of 450 MPa or less, | Δr | of 0.2 or less, and a plate thickness of 0.2 mm or less, excellent surface properties and excellent can stability.
[0008]
  In this invention, GroupIt is more preferable that the texture is composed of fine crystal grains having a particle size of 10 μm or less.
[0009]
In addition, although the steel plate for cans of this invention is mainly intended for the steel plate for cans used for two-piece cans (cans that are formed by integrally forming the trunk and the bottom and combining the lid with it). In particular, so-called DI cans (Drawn and Wall Ironed Can), DTR cans (Drawn and Thin Redrawn Can) combined with aggressive thinning process in the drawing-redrawing process, and ironing processing added to it It is particularly suitable for steel plates for cans using advanced technology.
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the results of research on which the present invention was based will be described.
In this invention, the surface property is good by using a component composition that satisfies the condition that Al is 0.001 wt% or more and 0.01 wt% or less, Ti is 0.015 wt% or more, and S and / or REM is 0.0005 wt% or more. Therefore, the steel plate for cans is excellent in the stability of can manufacturing. At this time, the inclusion is Ti2OThree-Ca / REM oxide-Al2OThree-SiO2If the Ca concentration in the inclusions is 40 wt% or less, the starting point of rust does not occur. When the amount of Al exceeds 0.01 wt%, inclusions are Al2OThreeSince it is based on -CaO and / or REM oxides, the CaO concentration in inclusions is about 50 wt%, which becomes a starting point of rust and deteriorates the corrosion resistance.
[0011]
In order to improve local deformability under deformation with ironing in the two-piece can manufacturing process,
1) Do not coarsen the oxides in the steel,
2) Do not coarsen the sulfides in the steel;
3) Making crystal grains fine and uniform (in addition, uniform means not mixed grains).
is important. This is equivalent to the presence of large internal defects when oxides and sulfides in steel are coarsened, and deformation is concentrated on the can body part during processing that causes drawing deformation along with ironing. This is because if there are coarse inclusions in such a portion, a broken body is likely to occur from that portion.
[0012]
With respect to the oxide of 1) above, by satisfying the condition that Al is 0.001 wt% or more and 0.01 wt% or less, Ti is 0.015 wt% or more, and Ca and / or REM is 0.0005 wt% or more, the oxide Al2OThreeIt changes from the main to Ti-based oxide, and since this Ti-based oxide has good wettability with molten steel and it is difficult to form clusters, Al2OThreeIt does not become coarse like the inclusions of the main body.
[0013]
In addition, with respect to the sulfide 2), it is important to suppress MnS precipitated during solidification, and if MnS is present, it extends during rolling and promotes cracking during processing. For this solution, S in the steel is fixed (detoxified) by Ca and / or REM which forms a more stable sulfide. For this purpose, the S content, the Ca content, and the REM content are
S-5 x ((32/40) Ca + (32/140) REM)) ≤ 0.0014wt%
(In the formula, S represents the amount of S (wt%), Ca represents the amount of Ca (wt%), and REM represents the amount of REM (wt%).)
It came to the thought that it was necessary to satisfy the relationship. That is, in order to fix S by the formation of CaS and REM sulfide, the larger the amount of Ca and REM added, the better, and the lower limit is shown by the above inequality. That is, an experimental result was obtained that S in a harmful state needs to be 0.0014% or less.
[0014]
Furthermore, for the above-mentioned 3) grain refinement, it is important to set the grain size of the steel sheet to 10 μm or less. For this purpose, it is important to adjust the production conditions as well as the steel components.
[0015]
As a result of various studies based on the above experimental results, the inventors limited the present invention as follows.
Hereafter, the reason for limitation is shown about each component.
(C: 0.001 to 0.1 wt%)
The present invention relates to a steel plate for cans that performs deep drawing or other severe press forming, and the strength of the steel plate is preferably lower. Therefore, it is desirable to reduce C as much as possible because C strengthens the solution by solid solution, or refines and strengthens precipitation by carbide. Further, reducing the amount of C improves the r value (Rankford value), and thus is particularly effective in the application of the two-piece can targeted by the present invention. A preferable upper limit is 0.1 wt%, and 0.007 wt% is more preferable. However, when C is extremely small, the crystal grain size becomes coarse, and a rough skin phenomenon occurs at the time of molding, thereby reducing the moldability. Further, when the crystal grain size becomes coarse in this way, the secondary work brittleness resistance after deep drawing tends to deteriorate. From the above, the preferable lower limit is 0.001 wt%, and more preferably 0.0012 wt% or more.
[0016]
(Si: 0.2 wt% or less (excluding 0))
Si is a component effective for deoxidation during melting. However, if the amount is too large, the work hardening becomes remarkable, and the hot rollability and cold rollability are significantly lowered. In addition, since it is a harmful component in terms of product ductility, 0.2 wt% was set as the upper limit. Moreover, a preferable upper limit is 0.05 wt%, and it is more desirable if it is 0.02 wt% or less.
[0017]
(Mn: 0.05-1.0 wt%)
Mn, like Si, is effective for deoxidation during melting. It also has the effect of suppressing hot brittleness. In order to exert these desirable effects, addition of 0.05 wt% or more is generally desirable. On the other hand, the present invention relates to a steel sheet that is subjected to extremely severe forming for a two-piece can, and an improvement in ductility is desired. If Mn is 1.0 wt% or less, the decrease in ductility due to its inclusion is small. Therefore, the upper limit of Mn is 1.0 wt%. If it is 0.7 wt% or less, it is more desirable.
[0018]
(P: 0.02 wt% or less)
P is a component that lowers the corrosion resistance of the steel, and it is also desirable to reduce it as much as possible because it also acts as an embrittlement component in the secondary work brittleness of the cans after various deep-drawing moldings targeted by the present invention. If the added amount is 0.02 wt% or less, a level of secondary work embrittlement resistance having almost no problem can be achieved, and excellent deep drawability can be secured. If it is 0.01 wt% or less, it is more suitable. The lower limit is not particularly defined, and is determined by a balance between an increase in production cost necessary for dephosphorization and a characteristic improvement effect.
[0019]
(Ti: 0.015-0.04wt%)
Ti is an important component in the present invention, and Ti deoxidation forms fine oxide inclusions with a size of 50 μm or less, controls grain growth during cold rolling and annealing, and balances strength and elongation. Improve. Furthermore, since this fine oxide is also effective for miniaturization of a hot-rolled sheet, a {111} recrystallization texture develops after cold rolling-annealing and the r value is improved. In addition, by controlling the texture by applying such a mechanism, the in-plane anisotropy of the r value can be particularly improved. This is a steel plate for a two-piece can where the occurrence of earrings is a problem. Is extremely important. When the addition amount is less than 0.015 wt%, the addition effect, that is, the generation of the fine oxide amount is insufficient, and the texture and crystal grain size control cannot be sufficiently achieved. Therefore, it was limited to 0.015 wt% or more. However, when Ti is added in excess of 0.04 wt%, the resistance to deformation during hot rolling is significantly increased, and the cold rolling property, which is extremely important for ultra-thin steel sheets with large cold rolling, is remarkable. Since it falls, cold rolling becomes difficult. For these reasons, the amount of Ti added was set to 0.015 to 0.04 wt%.
[0020]
(Al: 0.001 to 0.01 wt%)
Al is a particularly important component in the present invention. When the Al content exceeds 0.01 wt%, Al deoxidation occurs, and a huge Al2OThreeA large amount of clusters are formed, the surface properties are deteriorated, and fine oxides of 50 μm or less capable of controlling the grain growth property during cold rolling and annealing are reduced, so that the strength elongation balance is lowered. Furthermore, when the present invention is applied to a two-piece can, cracks in the can-making process due to enormous alumina (clusters) inevitably mixed therein become prominent. This significantly impairs the stability of the can making operation. From the above, the Al content was limited to 0.01 wt% or less. More importantly, if the Al content is higher than this, the inclusion composition is Al.2OThree-CaO and / or Al2OThree-REM It becomes an oxide system, becomes a starting point of rust, and deteriorates corrosion resistance. From this viewpoint, the upper limit of Al is 0.01 wt%. The lower limit of the Al amount is 0.001 wt% from the viewpoint of degassing and stabilizing the operation of continuous casting.
[0021]
(N: 0.01wt% or less (excluding 0))
Since N contributes as a solid solution strengthening component, when applied to extremely severe plastic working as in the present invention, it leads to a decrease in ductility, so it is desirable to reduce it as much as possible. The upper limit of 0.01 wt% can prevent the above problem from becoming obvious. A preferable lower limit value is not particularly limited, but is 0.001 wt% in consideration of an increase in manufacturing cost and a change in mechanical properties for preventing nitriding in each manufacturing process. Moreover, a preferable upper limit is 0.005 wt%, and if it is 0.003 wt% or less, it is more preferable.
[0022]
(Ca and / or metal REM: 0.0005 to 0.01 wt% in total)
Ca and metal REM (referring to rare earth elements such as La and Ce) are important components in the present invention, and one or two of Ca and REM must be added in an amount of 0.0005 wt% or more. That is, after deoxidizing Ti, one or two of Ca and REM are added so that the content becomes 0.0005 wt% or more, and the oxide composition in the molten steel is changed to Ti oxide: 20 wt% or more and 90 wt%. Or less, preferably 85 wt% or less, CaO and / or REM oxide: 5 wt% to 40 wt%, Al2OThreeIs a low-melting oxide oxide inclusion with a content of 40 wt% or less. If it does so, the adhesion to the nozzle of the Ti oxide containing a base metal can be prevented effectively at the time of continuous casting, and clogging of a nozzle can be prevented. Furthermore, CaO and / or REM oxide is present in the steel as fine particles, and can contribute to the refinement of the hot rolled sheet. Moreover, this inclusion also contributes effectively to improving the mechanical properties of the steel sheet after cold rolling and annealing. For these reasons, one or two of Ca and REM are added in a total amount of 0.0005 wt% or more. However, if the added amount exceeds 0.01 wt%, the corrosion resistance of the steel plate is significantly reduced. As an application, it becomes extremely difficult. From the above, the range was 0.0005 to 0.01 wt%.
[0023]
(S-5 x ((32/40) Ca + (32/140) REM) ≤ 0.0014 wt%)
Since S is a harmful component to the workability of steel, it is desirable to reduce it as much as possible. However, excessive desulfurization treatment increases costs, so the upper limit is set to 0.01 wt% in consideration of this and the improvement effect of mechanical properties. A more preferred upper limit is 0.005 wt%.
Further, S can exist as various sulfides in steel, but when it exists as MnS-based inclusions, it significantly extends in the rolling direction during hot rolling, and particularly in the direction perpendicular to the rolling direction. Deteriorates mechanical properties. In other words, this leads to a decrease in workability targeted by the present invention, particularly local deformability.
In this respect, the addition of Ca and REM improves the morphology and non-ductility of the sulfide, and the improvement in local ductility, which is the main focus of the present invention, becomes significant. According to the investigation by the inventors, the addition of Ca and REM is not clear for reasons, but it is considered that harmless sulfides up to about 5 times S of these elements by atomic ratio become harmless sulfides. Therefore, if the harmful amount of S, that is, the value of S-5 × ((32/40) Ca + (32/140) REM) is sufficiently small, the secondary work brittleness resistance is not lowered by sulfide. According to the investigation, it was found that there is no problem if the harmful amount of S is 0.0014 wt% or less.
[0024]
(O: 0.010 wt% or less)
O is an unavoidable component and is not particularly limited. However, O is a component necessary to some extent to produce a fine oxide. However, if it exceeds 0.010 wt%, coarse Al2OThreeIs produced, and the workability represented by deep drawability deteriorates, so 0.010 wt% was made the upper limit. In addition, a preferable upper limit is 0.007 wt%, and if it is 0.005 wt% or less, it is more desirable.
[0025]
(Ni: 0.005 to 1.0 wt%)
(Cr: 0.005 to 1.0 wt%)
  Ni and Cr are made by refining the structure without solid solution strengthening of the steel sheet, or by facilitating deformation in a high strain rate environment. It is possible to prevent the occurrence of problems such as. Therefore, in the present invention, one or more of Ni and Cr can be added as necessary. In both cases, the addition of 0.005 wt% or more exhibits a remarkable effect, and this effect is not offset even when added in combination. However, even if added in excess of 1.0 wt%, the effect tends to saturate, leading to a significant increase in manufacturing cost. In both cases, the upper limit was set to 1.0 wt%. From the viewpoint of stabilizing the material, the range of 0.01 to 0.5 wt% is more preferable.
[0026]
(Nb: 0.002 to 0.04 wt%)
Nb, as well as Ni and Cr, is extremely effective in reducing the grain size of steel sheets. Therefore, in this invention, Nb can be added as needed. A remarkable effect is exhibited by addition of 0.002 wt% or more. However, even if Nb is added in excess of 0.04 wt%, the effect tends to saturate, and since remarkable hardening of the material occurs, both hot rollability and cold rollability deteriorate. For this reason, the amount of Nb added is in the range of 0.002 to 0.04 wt%. From the viewpoint of stabilizing the material, 0.005 to 0.02 wt% is more preferable.
[0027]
In the steel satisfying the above component composition range, the oxide inclusions having a particle size of 1 to 50 μm are inclusions containing one or two of Ti oxide, CaO and REM oxide. Then it is important. The inclusion as such a deoxidation product contains one or two of Ti oxide and CaO, REM oxide, more specifically, Ti oxide-CaO and / or REM oxide-Al.2OThree-SiO2Ti-based oxide inclusions cause little rust, almost no deterioration of deformability due to inclusions and precipitates, and no surface defects due to cluster-like inclusions. The steel plate for cans as expected in the present invention has no adhesion of oxide to the nozzle.
The reason why the oxide inclusions defined in the present invention are limited to those having a particle diameter of 1 to 50 μm is because inclusions in such a range can be regarded as inclusions generated by deoxidation, Inclusions with particle sizes greater than 50 μm are generally due to extraneous inclusions such as slag or mold powder. Al2OThreeSome clusters are larger than this, but if the oxide composition of inclusions with a particle size of 50 μm or less satisfies the above requirements, a huge Al2OThreeIt can be considered that the system cluster is also sufficiently reduced.
[0028]
  The composition of the oxide inclusions having a particle size of 1 to 50 μm is as follows: Ti oxide: 20 wt% or more and 90 wt% or less, total of one or two kinds of CaO and REM oxide: 10 wt% or more and 40 wt% or less, Al2OThree : 40wt% Or less (Ti oxide, CaO, REM oxide 1 or 2 types, Al2OThree The total is 100wt% Or less)The
[0029]
  When the inclusion Ti oxide is less than 20wt%, it is not Ti deoxidized steel but Al deoxidized steel.2OThree Nozzle clogging occurs due to increased concentration. In addition, as the CaO and REM oxide concentration increases, the rust resistance deteriorates.20wt %The following. On the other hand, when the Ti oxide concentration exceeds 90 wt%, the ratio of CaO and REM oxide decreases and nozzle clogging occurs. Therefore, the Ti oxide concentration is set to 20 wt% or more and 90 wt% or less. More preferably, it is 30 wt% or more and 80 wt% or less.
[0030]
Further, if the total of one or two of CaO and REM oxides in the inclusion is less than 10 wt%, the inclusion does not have a low melting point and causes the nozzle to be blocked as described above. On the other hand, if it exceeds 40 wt%, the inclusions will subsequently absorb S and change to water-solubility, which becomes the starting point of rust, thus reducing the corrosion resistance. A more preferable range is 20 to 40 wt%.
[0031]
In addition, Al in the inclusion2OThreeWhen the content exceeds 40 wt%, not only the nozzle clogging occurs due to the high melting point composition, but also the inclusions are clustered, increasing non-metallic inclusion physical defects in the product plate. In addition, when Al is hardly contained in steel, Al in inclusions2OThreeIs almost negligible.
[0032]
The oxide inclusions may contain oxides other than those listed above, and the amount of oxides other than those listed above is not particularly limited. , SiO2Is preferably controlled to 30 wt% or less, and MnO is preferably controlled to 15 wt% or less. The reason for this is that if these amounts exceed the respective amounts, it cannot be said that the titanium killed steel is an object of the present invention, and under such a composition, there is no nozzle clogging even without adding Ca, and there is also a problem of rusting. This is because it disappears. Moreover, SiO in the inclusions2In order to contain MnO, it is preferable to set the Si and Mn concentrations of the molten steel to Mn / Ti> 100 and Si / Ti> 50 in consideration of the oxide formation tendency. Cause deterioration of surface properties.
The steel plate of the present invention is a steel plate having a thickness of 0.2 mm or less. This is because a thicker steel plate can perform a sufficiently stable can making operation without using the method of the present invention.
[0033]
When the steel sheet according to the present invention has a structure composed of uniform and fine crystal grains having a crystal grain size of 10 μm or less, even in an ultra-thin steel sheet, such as a poor appearance due to surface roughness after forming, a decrease in elongation caused by this, etc. Problems can be avoided. Therefore, it is preferable to have a structure composed of uniform and fine crystal grains having a crystal grain size of 10 μm or less, and it is more preferable that the grain size be 7 μm or less. Such a structure can be obtained by adjusting the steel composition and hot rolling conditions (slab heating temperature, finishing temperature, etc. described later).
[0034]
The tensile strength is 450 MPa or less. This is because when it exceeds 450 MPa, stable molding becomes difficult due to generation of wrinkles or the like when making cans.
[0035]
Also, | Δr | is 0.2 or less. This | Δr | evaluates the in-plane anisotropy of the r value of the steel sheet, and corresponds to the occurrence of ears (earrings) in the can manufacturing process. The measurement of | Δr | is performed by a normal tensile method in the case of a material having sufficient elongation, but may be obtained by a resonance method defined in JIS when the elongation is insufficient. If | Δr | exceeds 0.2, the earrings become prominent, the plate thickness distribution of the other can body becomes uneven, which leads to a decrease in yield, and causes wrinkles in the subsequent neck-in process and cracks in the flange process. .
[0036]
Next, the manufacturing method of the steel of this invention is demonstrated.
In this invention, the reason why Ti as an adjustment component is Ti: 0.015 wt% or more is that if the Ti content is less than 0.015 wt%, the oxygen removal capacity is weak, the total oxygen concentration in the molten steel becomes high, elongation, drawing, etc. This is because the material characteristics deteriorate. In this case, it is conceivable to increase the concentration of Si and Mn to increase the deoxidizing power, but if Ti is less than 0.015 wt%, SiO2Or a large amount of inclusions containing MnO causes hardening of the steel material and deterioration of plating properties. In order to prevent this, it is necessary to contain Ti so that (wt% Mn) / (wt% Ti) <100. In that case, the Ti oxide concentration in the inclusions is 20% or more.
[0037]
In producing the titanium killed steel sheet according to the present invention, first, the molten steel is deoxidized with a Ti-containing alloy such as FeTi, and oxide inclusions mainly composed of Ti oxide are generated in the steel. The inclusions are not in the form of large clusters as in the case of deoxidation with Al, but are mostly granular and ruptured with a size of about 1 to 50 μm. However, if the Al concentration exceeds 0.010 wt% at this time, huge Al2OThreeA cluster is generated. Such Al2OThreeEven if the Ti alloy is added to increase the Ti concentration, the cluster cannot be reduced and remains in the steel as cluster-like inclusions. Therefore, with respect to the steel sheet according to the present invention, it is preferable to first produce Ti oxide in the molten steel at the stage of production.
[0038]
Under the present invention, the yield of the Ti alloy is poor compared to the conventional method of deoxidizing with Al, and the inclusion composition adjusting alloy is expensive because it contains Ca and REM. For this reason, it is economically preferable to add such an alloy into the molten steel so that the amount of the alloy is as small as possible within the range in which the composition of inclusions can be controlled. In this sense, prior to the addition of a deoxidizer such as a Ti-containing alloy, pre-deoxidation is performed so that the dissolved oxygen concentration is 200 ppm or less in order to reduce dissolved oxygen in the molten steel and FeO and MnO in the slab. It is desirable to do. This preliminary deoxidation is preferably performed by stirring the molten steel in a vacuum, deoxidizing with a small amount of Al (the Al in the molten steel after deoxidation is 0.010 wt% or less), and adding Si, FeSi, Mn, or FeMn.
If deoxidation with Ti is performed immediately after preliminary deoxidation, a large number of inclusions that are insufficiently modified remain in the molten steel, making it difficult to control the target inclusion composition. Therefore, by stirring for 3 to 4 minutes after the addition of the predeoxidizer and 8 to 9 minutes after the addition of Ti, the inclusions are Ti oxide: 20 wt% or more and 90 wt% or less, one of CaO and REM oxide Or total of 2 types: 10wt% or more and 40wt% or less, Al2OThree: The composition is 40% or less and becomes an inclusion governed by Ti deoxidation.
[0039]
As mentioned above, Ti produced by Ti deoxidation2OThreeSince ≧ 70% Ti oxide inclusions are dispersed in steel with a size of about 2 to 20 μm, surface defects due to cluster inclusions are eliminated. However, Ti oxide is in a solid state in molten steel, and ultra-low carbon steel has a high solidification temperature, so it grows on the inner surface of the tundish nozzle in the form of taking in the metal, and clogs the nozzle. Trigger.
[0040]
Therefore, in the steel sheet according to the present invention, after deoxidizing with a Ti alloy, either one or two of Ca and REM are further added so as to be 0.0005 wt% or more, and the grain size in the molten steel is 1 to 50 μm. Ti oxide: 20 wt% or more and 90 wt% or less, preferably 85 wt% or less, CaO and / or REM oxide: 5 wt% or more and 40 wt% or less, Al2OThreeIs a low-melting oxide oxide inclusion with a content of 40 wt% or less. If it does so, it will become possible to prevent effectively adhesion to the nozzle of Ti oxide containing bullion. More preferable inclusions are Ti oxide: 30 wt% to 80 wt%, CaO 2 REM oxide (La2OThree, Ce2OThreeEtc.): 10wt% or more and 40wt% or less, Al2OThree : 20% or less, other (SiO2, MnO, etc.): 10% or less.
The composition of such oxide inclusions is measured by performing quantitative analysis on each inclusion using EPMA or a scanning electron microscope having an EDX function. Although it is most desirable that all the inclusions in the steel analyzed in this way satisfy the above composition, in practice, the number of inclusions having a size of 1 to 50 μm is 50% or more. Is within the above composition range, the various characteristics of the steel sheet aimed at by the present invention are achieved. In addition, the largest diameter in each grain shall be used for a particle size.
[0041]
In this invention, when the composition of the inclusions to be generated is controlled as described above, it is possible to completely prevent oxides and the like from adhering to the inner surface of the tundish nozzle and the immersion nozzle of the mold during continuous casting. Therefore, Ar and N are used to prevent adhesion of oxides in tundish and immersion nozzles.2It is no longer necessary to blow in gas. As a result, it is possible to prevent the occurrence of powder defects in the slab due to powder entrainment during continuous casting and bubble defects due to the blown gas in the slab.
[0042]
Regarding the hot rolling process after continuous casting, the slab heating temperature is preferably 1000 to 1300 ° C. When the slab heating temperature is less than 1000 ° C., the load load particularly during rough rolling becomes too high, resulting in operational problems. On the other hand, a high temperature exceeding 1300 ° C. is not preferable because the crystal grain size before rolling becomes too large, and it becomes difficult to make the hot-rolled sheet uniform and fine, and the rough surface of the steel sheet for cans becomes remarkable. Therefore, the slab heating temperature was set to 1000 to 1300 ° C. Of these, a slab heating temperature of 1200 ° C. or lower is preferable from the viewpoint of deep drawability. Further, DHCR (direct hot charge rolling) in which a continuously cast slab is inserted into a heating furnace with a hot piece and direct feed rolling (CC-DR) are preferable from the viewpoint of energy saving.
[0043]
The hot rolling end temperature is preferably 850 to 960 ° C. This is because when the temperature is lower than 850 ° C., the structure of the hot-rolled base plate becomes non-uniform, which adversely affects even after cold rolling and annealing, and causes problems such as surface roughness after processing. Above 960 ° C, the risk of scale flaws increases.
The coil winding temperature after hot rolling is more advantageous for the coarsening of precipitates as the temperature is higher, but if it is too high, problems such as excessively thick scales occur, so 400 to 750 ° C. is preferable.
After hot rolling, pickling and cold rolling are performed before annealing.
Pickling does not require special conditions. That is, the surface oxide scale layer is removed with hydrochloric acid or sulfuric acid as is usually done.
[0044]
There are no special conditions for cold rolling, but since the product is thin, the cold rolling reduction is as high as 85% or more compared to a general cold-rolled steel sheet. A more preferable rolling reduction of cold rolling is 85 to 95%. If it exceeds 95%, the value of | Δr | becomes large and it becomes difficult to make | Δr |
In the annealing process, it is necessary to have a complete recrystallized structure in order to obtain a high degree of workability. For this reason, annealing is made more than the recrystallization temperature. The annealing method may be either continuous annealing or batch annealing, but continuous annealing is recommended from the viewpoint of efficiency and material uniformity.
In order to increase the strength and hardness of the steel sheet, secondary cold rolling can be performed after annealing. In this case, there is an advantage that the steel sheet can be thinned at the same time as increasing the strength.
[0045]
It is also possible to perform tin plating, nickel plating, tin-nickel plating, chrome plating, etc. on the steel plate produced as described above, and directly on or without these platings such as PET. It is also possible to laminate films.
The particle size of 10 μm or less can be achieved by combining these steel compositions and production conditions in an optimum range. For example, it is effective to combine many additions of Ti, Mn, etc., to lower the finish rolling finish temperature, coil winding temperature, and annealing temperature.
[0046]
【Example】
Example 1
After converter steelmaking, 300 ton molten steel was decarburized by RH degassing equipment, C = 0.014 wt%, Si = 0.01 wt%, Mn = 0.25 wt%, P = 0.010 wt%, S = 0.004 〜 While adjusting to 0.008 wt%, the molten steel temperature was adjusted to 1585-1615 ° C. In this molten steel, Al was added in an amount of 0.2 to 0.8 kg / ton, and preliminary deoxidation was performed for 3 to 4 minutes to reduce the dissolved oxygen concentration in the molten steel to 55 to 260 ppm. The Al concentration in the molten steel at this time was 0.001 to 0.005 wt%. And 70 wt% Ti-Fe alloy was added to this molten steel 0.8-1.8kg / ton, and Ti deoxidation was carried out over 8-9 minutes. Then, after adjusting the components, the molten steel contains 30wt% Ca-60wt% Si alloy, an additive mixed with metal Ca, Fe, 5-15wt% REM, or 90wt% Ca-5wt% Processing was performed by adding 0.05 to 0.5 kg / ton of Fe-coated wire of Ca alloy such as Ni alloy and REM alloy. After this treatment, the Ti concentration is 0.026 to 0.058 wt%, the Al concentration is 0.001 to 0.005 wt%, the Ca concentration is 0.0000 to 0.0034 wt%, the REM concentration is 0.0000 to 0.0020 wt%, and the sum of the Ca and REM concentrations is It was 0.0006-0.0043 wt%.
[0047]
Next, this steel was cast with a two-strand slab continuous casting apparatus to produce a continuous cast slab. Ar gas was not blown into the tundish and immersion nozzle during casting. As observed after continuous casting, there was almost no deposit in the tundish and the immersion nozzle.
[0048]
Next, the continuous cast slab was hot-rolled to a plate thickness of 1.7 mm. The hot rolling conditions were slab heating temperature: 1130 ° C, finish rolling temperature: 890 ° C, and hot rolling coiling temperature: 620 ° C. The hot-rolled steel sheet was pickled and cold-rolled to obtain a cold-rolled sheet having a thickness of 0.18 mm. After that, short-time annealing was performed in a continuous annealing type with a soaking temperature of 20 s at 740 ° C., and a fracture rate test and investigation of rust generation were conducted. Table 1 shows the results of the investigation on the steel composition and the fracture rate. At this time, most of the oxide inclusions had a width (maximum diameter) of 50 μm or less. The breakdown of oxide is Ti2OThree: 60-70%, CaO + REM oxide: 20-30%, Al2OThree: 15% or less. In this cold-rolled sheet, defects of non-metallic inclusion physical properties such as heges, slivers, and scales were found to be 0.00 to 0.02 pieces / 1000 m-coil or less.
[0049]
[Table 1]
Figure 0003692797
[0050]
On the other hand, for comparison, 300 ton of molten steel was decarburized by RH vacuum degassing equipment after the converter steel, C = 0.014 wt%, Si = 0.01 wt%, Mn = 0.25 wt%, P = While adjusting to 0.010 wt% and S = 0.004 to 0.008 wt%, S was adjusted to 0.001 to 0.008 wt%, and the molten steel temperature was adjusted to 1590 ° C. The molten steel was deoxidized by adding 1.2 to 1.6 kg / ton of Al. The Al concentration in the molten steel after deoxidation treatment was 0.035 wt% (Al killed steel). Thereafter, FeTi was added and the components were adjusted. The Ti concentration after this treatment was 0.040 wt%.
[0051]
Next, this molten steel was cast with a two-strand slab continuous casting apparatus to produce a continuous cast slab. At this time, the average composition of inclusions in the molten steel in the tundish is 95 to 98 wt% Al.2OThree, Ti below 5%2OThreeThe cluster-like inclusions were mainly.
[0052]
If Ar gas is not blown into the tundish and immersion nozzle during casting, the nozzle2OThreeAttached, the opening of the sliding nozzle increased significantly at the third charge, and casting was stopped due to nozzle clogging. Even when Ar gas is blown, Al2OThreeA large amount of was attached, and the fluctuation of the molten metal surface in the mold increased at the 8th charge, and casting was stopped.
[0053]
Next, the continuous cast slab was hot-rolled to 1.8 mm at a slab heating temperature of 1150 ° C, a finish rolling temperature of 890 ° C and a winding temperature of 680 ° C, and then pickled and cold-rolled to a thickness of 0.18 mm. Cold-rolled sheet was used. After that, short-time annealing was performed in a continuous annealing mold of 20 s soaking at 750 ° C. to investigate inclusions, formability investigation test (destructive rate test), and rust generation. This cold-rolled steel sheet was found to have defects of non-metallic inclusions such as heges, three bars, and scales of 0.45 / 1000 m-coil.
[0054]
Table 1 shows the results of the fracture rate test of the obtained cold-rolled sheet in relation to S-5 × ((32/40) Ca + (32/140) REM). Here, Comparative Examples 1 to 6 are steels manufactured according to the present invention except for the relationship of S, Ca, and REM, and Comparative Example 7 is Al killed steel melted for comparison. In this case, the ratio of occurrence of cracking is performed by performing drawing-redrawing-redrawing with the steel sheet lubrication conditions worse than the actual can conditions, and comparing the ratio of occurrence of cracks. The molding dimensions are those of a commercially available 350 ml can. The ultra-thin steel plate for cans targeted by the present invention is one of the factors that determine the processing limit, and a lower value is required.
[0055]
From Table 1, a steel plate having a S-5 × ((32/40) Ca + (32/140) REM) of 0.0014 wt% or less is excellent, ie, melted by a preferred method of the steel plate of the present invention, that is, It showed a low incidence of demolition. The rust generation rate of the steel sheet (after standing for 10 hours in 0 ° C. and 95% humidity) was a value with no problem for both the inventive steel and the comparative steel.
[0056]
(Example 2)
The steel composition comprising the composition shown in Table 2 and the balance being substantially iron is melted in a converter according to the preferred method of the present invention, and this steel slab is hot-rolled and cold-rolled under the conditions shown in Table 3. Then, continuous annealing and temper rolling were performed, and the final finished thickness was 0.17 mm. However, Steel No. 14, which is a comparative example, was melted in accordance with this ordinary aluminum killed steel melting method. And the metal chromium layer and the chromium oxide layer were given as a surface treatment layer, and it was set as the surface treatment steel plate.
[0057]
[Table 2]
Figure 0003692797
[0058]
[Table 3]
Figure 0003692797
[0059]
The steel plate characteristics of the tin-free steel plate thus obtained were investigated. These survey methods are as follows. The oxide inclusions in Table 4 were investigated for inclusions having a particle size of 1 to 50 μm and averaged (not weighted by inclusion size). In the sample within the composition range of the present invention, 50% or more of the number of inclusions is Ti oxide: 20 wt% or more and 90 wt% or less, and the total of one or two of CaO and REM oxide: 10 wt% or more and 40 wt% Hereafter, Al2OThree : Confirmed to be within the range of 40% or less.
(A) Metal structure evaluation
After polishing and etching the cross section of the product, the metal structure was observed with an optical microscope, and the crystal grain size was measured.
(B) Tensile properties of product plate
 JIS No. 5 tensile test pieces were used to investigate various tensile properties of product plates. The average r value and Δr were determined by the following formula.
Average r value = (rL+ RC+ 2rD) / 4
Δr = (rL+ RC-2rD) / 2
I asked for it. Where rL, RC, RDIndicates r values in directions of 0 degrees, 90 degrees, and 45 degrees with respect to the rolling direction, respectively.
In order to reduce the incidence of ears after canning, it is necessary to keep Δr within ± 0.2.
[0060]
(c) Can-making ability and evaluation after can-making
A resin film-coated steel sheet was obtained by thermally bonding a polyester film having a thickness of 20 μm and a melting point of 230 ° C. to both surfaces of the surface-treated steel sheet. Palm oil was previously applied to the resin film-coated steel sheet, punched into a disk having a diameter of 179 mm, and formed into a shallow drawn cup according to a conventional method. Next, molding was performed by the first redrawing process, the second redrawing process, and the ironing process to obtain a deep drawn cup having a cup diameter of 63 mm and a cup height of 127 mm. The rate of occurrence of broken bodies during can making was measured at this time. Thereafter, bottom molding was performed according to a conventional method, and then palm oil was degreased with washing water. Ear generation amount was evaluated by the average value of ear height at this time. Thereafter, trimming was performed, and then neck-in processing was performed. The skin roughness after canning was evaluated by comparing its superiority and inferiority compared to the same type of cans that are particularly susceptible to skin roughness. In this way, 1000 cans were manufactured and evaluated in various ways.
[0061]
From these survey results, to prevent rough skin, it is necessary to keep the average crystal grain size of the product plate to 10 μm or less, and to reduce Δr within ± 0.2 in order to reduce the incidence of ears after canning. found. These results are shown in Table 4.
[0062]
[Table 4]
Figure 0003692797
[0063]
【The invention's effect】
As explained above, the ultra-thin carbon cold-rolled steel sheet having an ultra-thin thickness according to the present invention is capable of extremely stable continuous casting without causing a clogging of the immersion nozzle during continuous casting. The surface of the steel sheet is extremely clean with almost no surface defects due to non-metallic inclusions. Furthermore, it can be used for a wide range of uses such as for cans as a steel plate having a wide range of formability and excellent corrosion resistance when extremely severe press forming is performed despite its thin plate thickness.

Claims (3)

C:0.001 〜0.1 wt%、
Si:0.2 wt%以下、
Mn:0.05〜1.0 wt%、
P:0.02wt%以下、
Ti:0.015 〜0.04wt%、
Al:0.001 〜0.01wt%
N:0.01wt%以下及び
Ca,REM の1種又は2種を合計で0.0005〜0.01wt%
を含み、更に、
S及びCa,REM の1種又は2種の含有量が次式
S−5×((32/40) Ca+(32/140) REM) ≦0.0014wt%
の関係を満たして残部はFe及び不可避的不純物の組成になり、かつ、粒径1〜 50 μ m の酸化物系介在物が Ti 酸化物: 20wt %以上 90wt %以下、 CaO REM 酸化物の1種又は2種の合計: 10wt %以上 40wt %以下、 Al 2 O 3 40wt %以下( Ti 酸化物、 CaO REM 酸化物の1種又は2種、 Al 2 O 3 の合計は 100wt %以下)の組成を有する、引張強度が450 MPa 以下で、|Δr|が0.2 以下、板厚が0.2 mm以下である表面性状が良好で製缶の安定性に優れる缶用鋼板。
C: 0.001 to 0.1 wt%,
Si: 0.2 wt% or less,
Mn: 0.05 to 1.0 wt%,
P: 0.02 wt% or less,
Ti: 0.015-0.04wt%,
Al: 0.001 to 0.01 wt%
N: 0.01 wt% or less and
0.0005 ~ 0.01wt% in total of one or two of Ca and REM
In addition,
The content of one or two of S, Ca and REM is the following formula S-5 × ((32/40) Ca + (32/140) REM) ≦ 0.0014wt%
The balance being the Fe and unavoidable impurities satisfies the relationship, and the particle size. 1 to 50 mu m oxide inclusions of Ti oxides: more than 20 wt% 90 wt% or less, CaO, of REM oxides Total of 1 type or 2 types: 10wt % or more and 40wt % or less, Al 2 O 3 : 40wt % or less ( Ti oxide, CaO , REM oxide, one or two, Al 2 O 3 Total has the following composition 100 wt%) of a tensile strength of 450 MPa or less, | [Delta] r | is 0.2 or less, a steel sheet for cans is surface texture plate thickness is less than 0.2 mm is excellent in the stability of good canning .
C:0.001 〜0.1 wt%、
Si:0.2 wt%以下、
Mn:0.05〜1.0 wt%、
P:0.02wt%以下、
Ti:0.015 〜0.04wt%、
Al:0.001 〜0.01wt%
N:0.01wt%以下及び
Ca,REM の1種又は2種を合計で0.0005〜0.01wt%
を含み、かつ、
Ni:0.005 〜1.0 wt%、
Cr:0.005 〜1.0 wt%、
Nb:0.002 〜0.04wt%、
の1種又は2種以上を含有し、更に、
S及びCa,REM の1種又は2種の含有量が次式
S−5×((32/40) Ca+(32/140) REM) ≦0.0014wt%
の関係を満たして残部はFe及び不可避的不純物の組成になり、かつ、粒径1〜 50 μ m の酸化物系介在物が Ti 酸化物: 20wt %以上 90wt %以下、 CaO REM 酸化物の1種又は2種の合計: 10wt %以上 40wt %以下、 Al 2 O 3 40wt %以下( Ti 酸化物、 CaO REM 酸化物の1種又は2種、 Al 2 O 3 の合計は 100wt %以下)の組成を有する、引張強度が450 MPa 以下で、|Δr|が0.2 以下、板厚が0.2 mm以下である表面性状が良好で製缶の安定性に優れる缶用鋼板。
C: 0.001 to 0.1 wt%,
Si: 0.2 wt% or less,
Mn: 0.05 to 1.0 wt%,
P: 0.02 wt% or less,
Ti: 0.015-0.04wt%,
Al: 0.001 to 0.01 wt%
N: 0.01 wt% or less and
0.0005 ~ 0.01wt% in total of one or two of Ca and REM
Including, and
Ni: 0.005 to 1.0 wt%,
Cr: 0.005 to 1.0 wt%,
Nb: 0.002 to 0.04 wt%,
1 type or 2 types or more, and
The content of one or two of S, Ca and REM is the following formula S-5 × ((32/40) Ca + (32/140) REM) ≦ 0.0014wt%
The balance being the Fe and unavoidable impurities satisfies the relationship, and the particle size. 1 to 50 mu m oxide inclusions of Ti oxides: more than 20 wt% 90 wt% or less, CaO, of REM oxides Total of 1 type or 2 types: 10wt % or more and 40wt % or less, Al 2 O 3 : 40wt % or less ( Ti oxide, CaO , REM oxide, one or two, Al 2 O 3 Total has the following composition 100 wt%) of a tensile strength of 450 MPa or less, | [Delta] r | is 0.2 or less, a steel sheet for cans is surface texture plate thickness is less than 0.2 mm is excellent in the stability of good canning .
請求項1又は2において、鋼板が粒径 10 μ m 以下の結晶粒からなる表面性状が良好で製缶の安定性に優れる缶用鋼板。According to claim 1 or 2, a steel sheet for cans which the surface properties of the steel sheet is made of particle diameter 10 mu m or less of crystal grains is excellent in the stability of the good can manufacturing.
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