JP3692777B2 - Braking assist device for vehicle - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば十分な制動力が発揮されるように制動を補助する車両の制動補助装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
このような車両の制動補助装置としては、例えば特開平9−164930号公報に記載されるものがある。この制動補助装置は、ブレーキペダルの操作速度を検出し、その操作速度が大きいときには緊急時と判断し、ブレーキペダルの操作量とは個別に、ホイールシリンダ等の制動手段への制動流体圧を増圧制御(又は通常よりも大きい増圧勾配を選択制御)するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の制動力制御装置では、ブレーキペダルの操作速度だけで緊急時の判断を行っているだけなので、その緊急を回避するためにどの程度の車両減速度が必要なのか分からず、必然的に制動流体圧を最大にして緊急を回避しなければならない。そのため、多少余裕のある緊急時(例えば0.7G程度の減速度で回避できるヒヤリシーン)でも、常時最大の制動力がアシストされるという問題が発生する。
【0004】
本発明は、前方対象物と自車両との車間距離を検出することで必要な減速度を求め、その減速度が達成されるように制動流体圧を制御することにより、個々の状況に則した制動力の補助ができる車両の制動補助装置を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記諸問題を解決するために、本発明のうち請求項1に係る車両の制動補助装置は、供給される制動流体圧に応じて各車輪を制動する制動手段と、ブレーキペダルの操作量とは個別に制動流体圧を調整可能な制動流体圧調整手段と、自車両と前方対象物との車間距離を検出する車間距離検出手段と、自車両の走行速度を検出する走行速度検出手段と、前記車間距離検出手段で検出された車間距離及び走行速度検出手段で検出された自車両の走行速度から、自車両が前方対象物の手前で停止するために必要な自車両の減速度を算出する減速度算出手段と、ブレーキペダルの操作量を検出するブレーキペダル操作量検出手段と、前記減速度算出手段で算出された自車両の減速度及びブレーキペダル操作量検出手段で検出されたブレーキペダルの操作量に基づいて前記制動流体圧調整手段を制御して、当該必要な自車両の減速度が達成されるように前記制動手段への制動流体圧を増圧制御する制動流体圧制御手段と、ブレーキペダルの踏力を検出するブレーキペダル踏力検出手段とを備え、前記制動流体圧制御手段は、前記ブレーキペダル操作量検出手段で検出されたブレーキペダルの操作量から単位時間当たりのブレーキストローク速度を算出すると共に、このブレーキストローク速度と前記ブレーキペダル踏力検出手段で検出されたブレーキペダルの踏力との積値から運転者によるブレーキペダルへの仕事率を算出し、このブレーキペダルへの仕事率が所定値以上のときに前記制動流体圧の増圧制御を行うことを特徴とするものである。
【0006】
また、本発明のうち請求項2に係る車両の制動補助装置は、前記請求項1の発明において、前記制動流体圧制御手段は、前記減速度算出手段で算出された自車両の減速度が所定値以上のときに前記制動流体圧の増圧制御を行うことを特徴とするものである。
【0007】
また、本発明のうち請求項3に係る車両の制動補助装置は、前記請求項1又は2の発明において、前記制動流体圧制御手段は、前記ブレーキペダル操作量検出手段で検出されたブレーキペダルの操作量から単位時間当たりのブレーキストローク速度を算出し、このブレーキストローク速度が所定値以上のときに前記制動流体圧の増圧制御を行うことを特徴とするものである。
【0009】
また、本発明のうち請求項に係る車両の制動補助装置は、前記請求項1乃至の発明において、前記制動流体圧制御手段は、前記走行速度検出手段で検出された自車両の走行速度が所定値以上のときに前記制動流体圧の増圧制御を行うことを特徴とするものである。
【0010】
また、本発明のうち請求項に係る車両の制動補助装置は、前記請求項1乃至の発明において、前記制動流体圧制御手段は、前記制動流体圧の増圧制御の継続中に、前記減速度算出手段で算出された自車両の減速度が大きくなったときには、当該大きくなった自車両の減速度に応じて、必要な制動流体圧の値を更新することを特徴とするものである。
【0011】
また、本発明のうち請求項に係る車両の制動補助装置は、前記請求項1乃至の発明において、前記制動流体圧制御手段は、前記制動流体圧の増圧制御の継続中に、前記減速度算出手段で算出された自車両の減速度が小さくなったときには、それまでの自車両の減速度に応じた制動流体圧の値を保持することを特徴とするものである。
【0012】
また、本発明のうち請求項に係る車両の制動補助装置は、前記請求項1乃至の発明において、前記制動流体圧制御手段は、前記制動手段の応答特性に応じて制動流体圧の増圧制御を行うことを特徴とするものである。
【0013】
また、本発明のうち請求項に係る車両の制動補助装置は、前記請求項1乃至の発明において、減速による自車両の姿勢変化を検出する姿勢変化検出手段を備え、前記制動流体圧制御手段は、前記姿勢変化検出手段で自車両の姿勢変化が検出されたときには、自車両で必要な減速度を所定値に設定することを特徴とするものである。
【0014】
また、本発明のうち請求項に係る車両の制動補助装置は、前記請求項の発明において、前記姿勢変化検出手段は、前記車間距離検出手段で検出された車間距離が不連続で且つ所定値であるときに自車両の姿勢が変化したことを検出するものであることを特徴とするものである。
【0015】
また、本発明のうち請求項10に係る車両の制動補助装置は、前記請求項又はの発明において、前記自車両で必要な減速度の所定値は、車両が最短距離で停止できる値であることを特徴とするものである。
【0016】
【発明の効果】
而して、本発明のうち請求項1に係る車両の制動補助装置によれば、自車両と前方対象物との車間距離及び自車両の走行速度から、自車両が前方対象物の手前で停止するために必要な自車両の減速度を算出し、この自車両の減速度及びブレーキペダルの操作量に基づいて、当該必要な自車両の減速度が達成されるようにホイールシリンダ等の制動手段への制動流体圧を増圧制御する構成としたため、緊急度の大きさに応じた減速度が可能となり、個々の状況に則した制動力を補助することができると共に、運転者によるブレーキペダルへの仕事率が所定値以上のときに制動流体圧の増圧制御を行う構成としたため、運転者がブレーキペダルに及ぼす仕事率が大きな緊急時にだけ制動力を補助することが可能となる。
【0017】
また、本発明のうち請求項2に係る車両の制動補助装置によれば、算出された自車両の減速度が所定値以上のときに制動流体圧の増圧制御を行う構成としたため、必要とする自車両の減速度が大きい緊急時にだけ制動力を補助することが可能となる。
【0018】
また、本発明のうち請求項3に係る車両の制動補助装置によれば、単位時間当たりのブレーキストローク速度が所定値以上のときに制動流体圧の増圧制御を行う構成としたため、ブレーキペダルの踏込みが速い緊急時にだけ制動力を補助することが可能となる。
【0020】
また、本発明のうち請求項に係る車両の制動補助装置によれば、自車両の走行速度が所定値以上のときに制動流体圧の増圧制御を行う構成としたため、渋滞路や煩雑路等での低速走行時に不要な制動力が補助されてしまうのを回避することができる。
【0021】
また、本発明のうち請求項に係る車両の制動補助装置によれば、制動流体圧の増圧制御の継続中に、必要な自車両の減速度が大きくなったときには、その減速度に応じて、必要な制動流体圧の値を更新する構成としたため、例えば前方対象物との間に他の対象物が現れたときや前方対象車両の減速度が大きいときなどに、必要な減速度の増加に合わせて、補助される制動力を増加することが可能となる。
【0022】
また、本発明のうち請求項に係る車両の制動補助装置によれば、制動流体圧の増圧制御の継続中に、必要な自車両の減速度が小さくなったときには、それまでの自車両の減速度に応じた制動流体圧の値を保持する構成としたため、例えば前方対象物がなくなったときや前方対象車両が加速して遠ざかったときなどに、運転者がブレーキペダルを踏み込んでいるにも係わらず、勝手に減速度が減少してしまうのを防止することができる。
【0023】
また、本発明のうち請求項に係る車両の制動補助装置によれば、ホイールシリンダ等の制動手段の応答特性に応じて制動流体圧の増圧制御を行う構成としたため、例えば空走時間等を含んだ寄り実車的な制動力の補助が可能となる。
【0024】
また、本発明のうち請求項に係る車両の制動補助装置によれば、減速による自車両の姿勢変化が検出されたときには、自車両で必要な減速度を、例えば最大限速度等の所定値に設定する構成としたため、例えばノーズダイブ等の減速に伴う姿勢変化で、正確な車間距離の検出ができなくなったときでも、前方対象物の手前で停止することができる程度の制動力を補助することが可能となる。
【0025】
また、本発明のうち請求項に係る車両の制動補助装置によれば、検出される車間距離が不連続で且つ所定値であるときに自車両の姿勢が変化したことを検出する構成としたため、例えばノーズダイブ等の減速に伴う姿勢変化で、正確な車間距離の検出ができなくなったことを正確に検出することができる。
【0026】
また、本発明のうち請求項10に係る車両の制動補助装置によれば、自車両で必要な減速度の所定値を、車両が最短距離で停止できる値としたため、前方対象物の手前で確実に停止することが可能となる。
【0027】
【発明の実施の形態】
これ以下、本発明の車両の制動補助装置の第1実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0028】
図1は本発明の車両の制動補助装置を、所謂FFタイプの車両の制動補助装置として展開した一例である。この制動補助装置は、ブレーキペダル21の操作量とは個別に、マスタシリンダからの出力圧,つまり制動流体圧を増圧可能な負圧ブースタ25を備えて構成されている。この負圧ブースタ25でマスタシリンダ26の内圧を倍増し、そのマスタシリンダ26からの出力圧が、制動手段である各ホイールシリンダに供給される。
【0029】
ここで、前記負圧ブースタの詳細について図2を用いながら説明する。図示されないブレーキペダルが踏込まれると、連結ロッド16がオペレーティングロッド6を図示左方に移動し、このオペレーティングロッド6によってリアクションディスク9及びプッシュロッド8が図示左方に押され、このプッシュロッド8の左方に設けられている図示されないピストンによってマスタシリンダ26の内圧が増圧される。このとき、マスタシリンダ26側の負圧室2内はエンジンの吸入圧で常時負圧状態になっており、一方、変圧室1内には大気弁4から大気が導入され、これにより両者の間に差圧が生じ、この差圧でダイアフラム14がピストン10を図示左方に移動し、このピストン10によって前記リアクションディスクが図示左方に押されるので、プッシュロッド8にはブレーキペダルの踏力以上の押圧力が作用し、これによりマスタシリンダ26の内圧が倍増される。
【0030】
なお、前記変圧室1と負圧室2とは、ブレーキ非作動時に連通路11を介して連通されており、従ってブレーキ非作動時には、変圧室1内も負圧状態となっている。これに対して、ブレーキペダルが踏込まれると連結ロッド16が図示左動し、同時にリターンスプリング13bを介して外側シリンダ12が図示左動し、この外側シリンダ12に内装されている真空弁3が連通路11を閉塞する。これと同時に、同じく外側シリンダ12に内装されている大気弁4がシール座12から離間し、変圧室2は大気に開放される。また、図中の符号15は、前記ピストン10や外側シリンダ12を図示右方に戻すリターンスプリングである。
【0031】
一方、前記ピストン10にはソレノイド5が内装されている。そして、このソレノイド5を励磁すると、前記外側シリンダ12の内側に設けられた内側シリンダ7が図示左方に移動される。この内側シリンダ7の図示右方端部はリターンスプリング13aを介して前記真空弁3及び大気弁4に連結されている。また、同じく内側シリンダ7の図示右方端部はリターンスプリング17を介して前記オペレーティングロッド6に連結されている。従って、ソレノイド5の励磁によって内側シリンダ7が図示左動すると、前記ブレーキペダルの踏込み時と同様に、真空弁3が連通路11を閉塞し且つ大気弁4が変圧室1を大気に開放し、同時にオペレーティングロッド6が図示左動されるので、リアクションディスク9及びプッシュロッド8が図示左方に押され、このプッシュロッド8の左方に設けられている図示されないピストンによってマスタシリンダ26の内圧が増圧されるように構成されている。
【0032】
一方、図1に示すように、車両には、前記ソレノイド5を駆動して、制動流体圧を制御するためのコントローラ29が搭載されている。このコントローラ29は、後述する演算処理を行うためのマイクロコンピュータや、このマイクロコンピュータからの制御信号を、ソレノイド5駆動のための適切な駆動信号に変換するドライバー等を備えている。また、このコントローラ29のマイクロコンピュータでの演算処理に必要な情報を得るために、車両には車間距離検出手段としてのレーザレーダ31や、ブレーキペダル操作量検出手段としてブレーキペダル21の操作量を検出するブレーキストロークセンサ23が取付けられている。また、本実施形態では、車両に作用する前後加速度を検出する前後加速度センサ32や、マスタシリンダ26からの出力圧,即ち制動流体圧を検出する圧力センサ33も取付けられている。また、各車輪には図示されない車輪速度センサが取付けられている。
【0033】
前記マイクロコンピュータは、A/D変換器等を備えて前記各センサからの検出信号を適切な形態で取り込むための入力インタフェースや、読込まれた情報を用いて所定の演算処理を行うCPU等の演算処理装置や、この演算処理に必要なプログラムや制御マップ,テーブル等が記憶されていたり、必要な情報を一時的に記憶したりするためのROM,RAM等の記憶装置や、D/A変換器等を備えて演算処理装置からの制御信号を適切な形態で出力するための出力インタフェース等を備えて構成される。また、車体に取付けられているレーザレーダ31は、例えば自らレーザ光を車両前方に向けて発光し、その反射光の到達時間から、車両前方対象物までの距離,即ち車間距離を検出するものである。また、ブレーキストロークセンサ23は例えばロータリエンコーダ等で構成され、ブレーキペダル21の踏込み量を操作量として検出する。なお、前記マイクロコンピュータは、その動作周波数が大変に高いことから、当該マイクロコンピュータからパルス幅変調されたディジタルデータの基準矩形波制御信号を出力するようにし、ドライバは単にそれをソレノイド作動に適した駆動信号に変換,増幅するだけのものとして構成されている。また、前記レーザレーダ31は、たとえばレーザ反射光を受光できず、その結果、正確な車間距離の検出が行えないときには、例えば100m程度の所定値LEXTRA に相当する車間距離Lの検出信号が出力されるものとする。
【0034】
次に、前記コントローラ29内のマイクロコンピュータで実行される演算処理について図3のフローチャートに従って説明する。この演算処理は所定のサンプリング時間(例えば10msec)ΔT毎にタイマ割込処理として実行される。なお、これ以後の演算処理では、何れも特に通信のためのステップを設けていないが、マイクロコンピュータ内の演算処理装置で必要なプログラムやマップ、或いは必要なデータは随時記憶装置から読込まれるし、逆に演算処理装置で算出されたデータは随時記憶装置に更新記憶されるものとする。
【0035】
この演算処理では、まずステップS1で、図示されない個別の演算処理に従って、自車速Vmを検出する。具体的には、従動輪である前左右輪速の平均値を自車速Vmとする。
【0036】
次にステップS2に移行して、図示されない個別の演算処理に従って、前記レーザレーダ31による前方対象物との車間距離Lを検出する。
次にステップS3に移行して、図示されない個別の演算処理に従って、前記ステップS2で読込まれた車間距離Lの時間微分値,車間距離変化率dL/dtを算出する。具体的には、例えば前回のサンプリング時刻に読込まれた車間距離の前回値L(n-1) と今回値L(n) との差分値を前記所定サンプリング時間ΔTで除したり、或いは所定の位相進みを有するハイパスフィルタ処理を施したりすることによって得られる。
【0037】
次にステップS4に移行して、前記ステップS1乃至ステップS3で検出されたり算出されたりした自車速Vm,車間距離L,車間距離変化率dL/dtを用いて、下記1式に従って、自車両で必要な目標減速度Gtを算出する。なお、1式は、自車速Vmの持つ運動エネルギーが、前方対象物までの距離,即ち車間距離L内で、自車両と前方対象物との相対速度の持つ運動エネルギーに変化するための減速度を導出する運動方程式から導かれる。
【0038】
Gt=(Vm2 −(Vm−dL/dt)2 )/2L ……… (1)
次にステップS8に移行して、前記目標減速度Gtから、例えば図4の制御マップを参照するなどの個別の演算処理に従って、目標制動流体圧Ptを算出する。この実施形態,即ち図4の制御マップでは、目標減速度Gtが大きい領域でのブレーキパッドの摩擦係数低下を補償するために、次第にゲインを高めるような非線型特性としているが、摩擦係数低下が顕著でないブレーキ部品の場合には線型特性としてもよい。
【0039】
次にステップS9に移行して、図示されない個別の演算処理に従って、ブレーキストロークセンサ23の検出信号からブレーキペダル21の操作量として、ブレーキストロークSを検出する。
【0040】
次にステップS10に移行して、図示されない個別の演算処理に従って、前記ステップS9で読込まれたブレーキストロークSの時間微分値,ストローク速度dS/dtを算出する。具体的には、例えば前回のサンプリング時刻に読込まれた車間距離の前回値S(n-1) と今回値S(n) との差分値を前記所定サンプリング時間ΔTで除したり、或いは所定の位相進みを有するハイパスフィルタ処理を施したりすることによって得られる。
【0041】
次にステップS11に移行して、下記2式に従って、運転者がブレーキペダル21に施した仕事率Jを算出する。なお、2式の導出原理は、仕事率の物理的定義そのものである。
【0042】
J=k・S・dS/dt ……… (2)
但し、式中、
k:ブレーキストロークSを踏力に換算するための係数
である。
【0043】
次にステップS12に移行して、図示されない個別の演算処理に従って、ブレーキペダルの踏込み中であるか否かを判定し、ブレーキペダル踏込み中である場合にはステップS13に移行し、そうでない場合にはステップS14に移行する。
【0044】
前記ステップS14では、制動補助制御フラグFBAを“0”にリセットしてからステップS15に移行する。
また、前記ステップS13では、前記ステップS1で検出した自車速Vmが、例えば50km/h程度に予め設定された所定値Vm0 より大きいか否かを判定し、当該自車速Vmが所定値Vm0 より大きい場合にはステップS16に移行し、そうでない場合には前記ステップS15に移行する。
【0045】
前記ステップS16では、制動補助制御フラグFBAが“0”のリセット状態であるか否かを判定し、当該制動補助制御フラグFBAがリセット状態である場合にはステップS17に移行し、そうでない場合にはステップS18に移行する。
【0046】
前記ステップS17では、前記ステップS11で算出した仕事率Jが、緊急時に運転者がブレーキペダル21に施す仕事率に相当する所定値J0 より大きいか否かを判定し、当該仕事率Jが所定値J0 より大きい場合には前記ステップS18に移行し、そうでない場合には前記ステップS15に移行する。
【0047】
前記ステップS18では、制動補助制御フラグFBAを“1”にセットしてからステップS19に移行する。
前記ステップS19では、前記ステップS8で算出した目標制動流体圧の今回値Pt(n) が、前回サンプリング時刻における前回値Pt(n-1) より大きいか否かを判定し、当該目標制動流体圧の今回値Pt(n) が前回値Pt(n-1) より大きい場合にはステップS20に移行し、そうでない場合にはステップS22に移行する。
【0048】
前記ステップS20では、前記ステップS8で算出した目標制動流体圧の今回値Pt(n) を最終的な目標制動流体圧Ptに更新設定してからステップS23に移行する。
【0049】
また、前記ステップS22では、前回サンプリング時刻における前回値Pt(n-1) を最終的な目標制動流体圧Ptに更新設定する,つまり前回値を保持してから前記ステップS23に移行する。
【0050】
前記ステップS23では、図示されない個別の演算処理に従って、前記圧力センサ33の検出信号から実際のマスタシリンダの出力圧,実制動流体圧Prを検出してからステップS24に移行する。
【0051】
前記ステップS24では、前記目標制動流体圧Ptが実制動流体圧Prより大きいか否かを判定し、当該目標制動流体圧Ptが実制動流体圧Prより大きい場合にはステップS25に移行し、そうでない場合には前記ステップS15に移行する。
【0052】
前記ステップS25では、図示されない個別の演算処理に従って、制動流体圧の増圧アシスト制御を行ってからメインプログラムに復帰する。具体的には、例えば目標制動流体圧Ptと実制動流体圧Prとの差分値から、それを補うためのブレーキストロークを求め、そのブレーキストロークに相当する踏力を前記ソレノイドで発生させるための当該ソレノイドへの供給電流値を求め、その供給電流値に応じたデューティ比制御信号を出力する。このデューティ比制御信号については、例えば従来既存のデューティ比によるPWM(Pulse Width Modulation)制御等が適用できるので、その詳細な説明については省略する。
【0053】
一方、前記ステップS26では、前記ステップS25で行うような増圧アシスト制御を解除してからメインプログラムに復帰する。
次に、本実施形態の作用について説明する。本実施形態では、図3の演算処理のステップS1乃至ステップS4で、前記所定サンプリング時間ΔT毎に、自車両が前方対象物の手前で停止するのに必要な目標減速度Gtを求め、続くステップS8で、この目標減速度Gtを達成するための目標制動流体圧Ptを算出し、ステップS23乃至ステップS25では、原則的に、この目標制動流体圧Ptに実制動流体圧Prが一致するように制動流体圧の増圧アシスト制御を行う。従って、車間距離Lや、自車速Vm,前方対象物との相対速度などの要素を含む緊急度の大きさに合わせて目標減速度Gtが設定されるように構成することで、個々の状況に則した制動力を補助することが可能となる。
【0054】
また、図3の演算処理のステップS13では、自車速Vmが、例えば50km/h程度の所定値Vm0 以下のときには、ステップS15に移行して制動流体圧の増圧アシスト制御を解除してしまうので、渋滞路や煩雑路等での低速走行時に不要な制動力が補助されてしまうのを回避することが可能となる。
【0055】
また、図3の演算処理のステップS17では、運転者がブレーキペダル21に施す仕事率Jが、例えば緊急時のそれに相当する所定値J0 以下のときには、ステップS15に移行して制動流体圧の増圧アシスト制御を解除してしまうので、運転者がブレーキペダルを大きく且つ速く踏込むような,即ちブレーキペダルに及ぼす仕事率が大きな緊急時にだけ制動力を補助することが可能となる。
【0056】
また、図3の演算処理のステップS19乃至ステップS22では、例えば前記ステップS4で算出される目標減速度Gtが大きくなり、その結果、ステップS8で算出される目標制動流体圧の今回値Pt(n) が前回値Pt(n-1) より大きいときにだけ、当該目標制動流体圧の今回値Pt(n) を最終的な目標制動流体圧Ptとして更新し、そうでないときには最終的な目標制動流体圧Ptを前回値Pt(n-1) に設定,つまり保持する。これにより、例えば前方対象物との間に他の対象物が現れたときや前方対象車両の減速度が大きいときなど、変化する目標減速度Gtの増加に合わせて、補助される制動力を増加することが可能となる。また、例えば前方対象物がなくなったときや前方対象車両が加速して遠ざかったときなどに、運転者がブレーキペダルを踏み込んでいるにも係わらず、勝手に減速度が減少してしまうのを防止することが可能となる。
【0057】
以上より、前記各ホイールシリンダが本発明の制動手段を構成し、以下同様に、前記ソレノイド5を含む負圧ブースタ25が制動流体圧調整手段を構成し、前記レーザレーダ31及び図3の演算処理のステップS2が車間距離検出手段を構成し、前記図3の演算処理のステップS1が走行速度検出手段を構成し、前記図3の演算処理のステップS4が減速度算出手段を構成し、前記ブレーキストロークセンサ23及び図3の演算処理のステップS9がブレーキペダル操作量検出手段を構成し、前記図3の演算処理のステップS12乃至ステップS25が制動流体圧制御手段を構成し、図3の演算処理のステップS10及びステップS11がブレーキペダル踏力検出手段を構成している。
【0058】
次に、本発明の制動補助装置の第2実施形態について説明する。この実施形態の車両構成,制動流体圧調整手段としての負圧ブースタ,電子制御を司る電気回路は前記第1実施形態の図1及び図2のものと同様である。この実施形態では、制動流体圧増圧アシスト制御を司る演算処理が前記図3のものから図5のものに変更されている。この実施形態の図5の演算処理も、前記第1実施形態の図3の演算処理に類似しており、同等の演算処理ステップもある。そこで、同等の演算処理ステップには同等の符号を付して、その詳細な説明を省略する。この図5の演算処理と図3の演算処理との具体的な差異は、前記ステップS4とステップS8との間にステップS5乃至ステップS7が挿入されている点である。つまり、前記ステップS4で目標減速度Gtを算出したら、ステップS5以後に移行する。
【0059】
このうち、前記ステップS5では、前記ステップS2で検出された車間距離の今回値L(n) から前回サンプリング時刻に検出された車間距離の前回値L(n-1) を減じた値が、予め設定されている車間距離変化の所定値ΔL0 より大きいか否かを判定し、当該車間距離の今回値L(n) から前回値L(n-1) を減じた値が所定値ΔL0 より大きい場合にはステップS6に移行し、そうでない場合には前記ステップS8に移行する。
【0060】
前記ステップS6では、前記ステップS2で検出された車間距離の今回値L(n) が、例えば100m程度に予め設定されている前記所定値LEXTRA に等しいか否かが判定され、当該車間距離の今回値L(n) が所定値LEXTRA に等しい場合にはステップS7に移行し、そうでない場合には前記ステップS8に移行する。
【0061】
前記ステップS7では、目標減速度Gtを、例えば1.0G程度に予め設定されている最大減速所定値Gt0 に設定し直してから前記ステップS8に移行する。
【0062】
つまり、本実施形態では、検出されている前方対象物との車間距離Lが、例えば前記所定値ΔL0 より大きく,不連続に変化し且つその変化後の値が、前記レーザレーダ31によって正確な車間距離が検出できないときの所定値LEXTRA であるときには、目標減速度Gtを最大減速所定値Gt0 に強制的にすげ替えてしまう。
【0063】
一般にレーザレーダのように、自ら発射した光(波)の反射の状態,或いはその反射所要時間で車間距離を検出する車間距離検出手段は、車体に取付けられて、通常の車体姿勢で車両の前方に向けて真直ぐ光(波)を発射するに過ぎない。ところが、緊急時の制動では、その大きな制動力によって車体が激しく前方に傾き,所謂ノーズダイブが発生してしまうので、前方対象物に向けて常時正確に光(波)を発射できなくなる虞れがある。より具体的には、照射された光(波)は路面で一度反射し、そのまま前方対象物に当たらないで通り過ぎてしまうか、或いは当たっても、その反射を自ら正確に捕らえられない状態になってしまう。このようなときには、正確な車間距離検出が不可能になったとして、前記検出された車間距離Lを前記所定値LEXTRA とするのである。また、この状態になるときは、或る時刻を境に、検出されている車間距離Lが、ステップ的に長じる。そこで、これらの二つの条件が重なったときには、車体に大きな姿勢変化が生じ、その結果、正確な車間距離検出が不可能になったとして、目標減速度Gtを最大減速所定値Gt0 にすげ替え、最終的に、この大きな減速度で車両を最短距離で停止できるように、制動流体圧を増圧アシスト制御する。
【0064】
このように本実施形態では、前記第1実施形態の格別の作用・効果に加えて、ノーズダイブ等の減速に伴う姿勢変化で、正確な車間距離の検出ができなくなったときでも、前方対象物の手前で停止することができる程度の制動力を補助することが可能となる。また、検出される車間距離Lが所定値ΔL0 以上に不連続で且つその後の車間距離Lが正確な車間距離検出困難時の所定値LEXTRA であるときに自車両の姿勢が変化したものとするため、正確な車間距離の検出ができなくなったことを正確の検出することができる。また、目標減速度Gtの所定値を、前記最大減速所定値Gt0 ,即ち車両が最短距離で停止できる値とすることにより、前方対象物の手前で確実に停止することが可能となる。
【0065】
以上より、前記各ホイールシリンダが本発明の制動手段を構成し、以下同様に、前記ソレノイド5を含む負圧ブースタ25が制動流体圧調整手段を構成し、前記レーザレーダ31及び図5の演算処理のステップS2が車間距離検出手段を構成し、前記図5の演算処理のステップS1が走行速度検出手段を構成し、前記図5の演算処理のステップS4が減速度算出手段を構成し、前記ブレーキストロークセンサ23及び図5の演算処理のステップS9がブレーキペダル操作量検出手段を構成し、前記図5の演算処理のステップS5及びステップS6が姿勢変化検出主菜を構成し、前記図5の演算処理のステップS7及びステップS12乃至ステップS25が制動流体圧制御手段を構成し、図5の演算処理のステップS10及びステップS11がブレーキペダル踏力検出手段を構成している。
【0066】
なお、上記各実施形態には、算出された目標減速度Gtの大きさによって制動流体圧の増圧アシスト制御の実行・解除を選別できるようにしてもよい。即ち、算出される目標減速度Gtは、正に緊急度の大きさであるから、例えばこの目標減速度Gtが所定値Gt0 より大きいときに増圧アシスト制御を行うようにし、逆に目標減速度Gtが所定値Gt0 以下のときには増圧アシスト制御を解除することで、必要とする自車両の減速度が大きい緊急時にだけ制動力を補助することが可能となる。
【0067】
また、上記各実施形態には、算出されたブレーキストローク速度dS/dtの大きさによって制動流体圧の増圧アシスト制御の実行・解除を選別できるようにしてもよい。即ち、前述した仕事率Jと同様に、運転者がブレーキペダルを速く踏込むのも緊急度の大きなときであるから、例えばこのストローク速度dS/dtが所定値より大きいときに増圧アシスト制御を行うようにし、逆に所定値以下のときには増圧アシスト制御を解除することで、ブレーキペダルを速く踏込む緊急時にだけ制動力を補助することが可能となる。
【0068】
また、上記各実施形態では、ホイールシリンダ等の制動手段の応答特性に応じて制動流体圧の増圧アシスト制御を行うようにしてもよい。即ち、実車には必ず空走時間等の応答遅れがあるから、これを見込んで制動流体圧の増圧アシスト制御を行えば、より実車的な制動力の補助が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の制動補助装置の一例を示す構成図である。
【図2】図1の負圧ブースタの構成図である。
【図3】図1のコントローラで実行される演算処理の第1実施形態を示すフローチャートである。
【図4】図3の演算処理で用いられる目標制動流体圧設定のための制御マップの一例である。
【図5】図1のコントローラで実行される演算処理の第2実施形態を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1は変圧室
2は負圧室
3は真空弁
4は大気弁
5はソレノイド
6はオペレーティングロッド
7は内側シリンダ
8はプッシュロッド
9はリアクションディスク
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a braking assistance device for a vehicle that assists braking so that a sufficient braking force is exerted, for example.
[0002]
[Prior art]
An example of such a vehicle braking assist device is disclosed in Japanese Patent Laid-Open No. 9-164930. This brake assist device detects the operation speed of the brake pedal, and when the operation speed is high, it judges that it is an emergency, and increases the brake fluid pressure to the braking means such as the wheel cylinder independently of the operation amount of the brake pedal. Pressure control (or selective control of a pressure increase gradient larger than normal) is performed.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, since the conventional braking force control device only makes an emergency determination based on the operating speed of the brake pedal, it does not know how much vehicle deceleration is necessary to avoid the emergency. The braking fluid pressure must be maximized to avoid emergency. Therefore, there is a problem that the maximum braking force is always assisted even in an emergency with a little margin (for example, a near scene that can be avoided with a deceleration of about 0.7 G).
[0004]
The present invention obtains the necessary deceleration by detecting the inter-vehicle distance between the front object and the own vehicle, and controls the brake fluid pressure so that the deceleration is achieved, thereby conforming to each situation. It is an object of the present invention to provide a braking assist device for a vehicle that can assist braking force.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
  In order to solve the above-described problems, a braking assist device for a vehicle according to claim 1 of the present invention includes a braking means that brakes each wheel according to a supplied braking fluid pressure, and an operation amount of a brake pedal. Braking fluid pressure adjusting means capable of individually adjusting the braking fluid pressure; inter-vehicle distance detecting means for detecting an inter-vehicle distance between the host vehicle and a front object; a traveling speed detecting means for detecting a traveling speed of the host vehicle; A reduction that calculates the deceleration of the host vehicle necessary for the host vehicle to stop before the front object from the inter-vehicle distance detected by the inter-vehicle distance detection unit and the traveling speed of the host vehicle detected by the traveling speed detection unit. Speed calculation means, brake pedal operation amount detection means for detecting the operation amount of the brake pedal, and deceleration of the host vehicle calculated by the deceleration calculation means and operation of the brake pedal detected by the brake pedal operation amount detection means. The brake fluid by controlling the pressure adjusting means based on the amount, and the pressure increase control of the brake fluid pressure to the braking means Gosuru brake hydraulic pressure control unit as the deceleration of the required vehicle is achievedA brake pedal depressing force detecting means for detecting a depressing force of the brake pedal, wherein the brake fluid pressure control means determines a brake stroke speed per unit time from an operation amount of the brake pedal detected by the brake pedal operation amount detecting means. And calculating the work rate to the brake pedal by the driver from the product value of the brake stroke speed and the brake pedal depression force detected by the brake pedal depression force detecting means, and the work rate to the brake pedal is predetermined. When the pressure exceeds the value, the brake fluid pressure increase control is performed.It is characterized by this.
[0006]
According to a second aspect of the present invention, there is provided a vehicle braking assistance device according to the first aspect, wherein the braking fluid pressure control means has a predetermined deceleration of the host vehicle calculated by the deceleration calculation means. The brake fluid pressure increase control is performed when the value is greater than or equal to the value.
[0007]
According to a third aspect of the present invention, there is provided a vehicle brake assist device according to the first or second aspect, wherein the brake fluid pressure control means is a brake pedal operation amount detection means detected by the brake pedal operation amount detection means. The brake stroke speed per unit time is calculated from the operation amount, and the brake fluid pressure increase control is performed when the brake stroke speed is equal to or higher than a predetermined value.
[0009]
  Further, the present invention claims4The vehicle braking assist device according to claim 1 is the above-described claims.3In this invention, the braking fluid pressure control means performs pressure-increasing control of the braking fluid pressure when the traveling speed of the host vehicle detected by the traveling speed detection means is a predetermined value or more. is there.
[0010]
  Further, the present invention claims5The vehicle braking assist device according to claim 1 is the above-described claims.4In this invention, the braking fluid pressure control means is configured to increase the self-reduction speed when the deceleration of the host vehicle calculated by the deceleration calculation means increases while the braking fluid pressure increase control is continued. In accordance with the deceleration of the vehicle, the required brake fluid pressure value is updated.
[0011]
  Further, the present invention claims6The vehicle braking assist device according to claim 1 is the above-described claims.5In this invention, when the deceleration of the host vehicle calculated by the deceleration calculation unit decreases during the continuation of the brake fluid pressure increasing control, the braking fluid pressure control unit The brake fluid pressure value corresponding to the deceleration is maintained.
[0012]
  Further, the present invention claims7The vehicle braking assist device according to claim 1 is the above-described claims.6In the invention, the brake fluid pressure control means performs an increase control of the brake fluid pressure in accordance with a response characteristic of the brake means.
[0013]
  Further, the present invention claims8The vehicle braking assist device according to claim 1 is the above-described claims.7In this invention, the vehicle is provided with posture change detecting means for detecting the posture change of the own vehicle due to deceleration, and the braking fluid pressure control means is necessary for the own vehicle when the posture change detecting means detects the posture change of the own vehicle. This is characterized by setting a specific deceleration to a predetermined value.
[0014]
  Further, the present invention claims9A braking assist device for a vehicle according to claim 18In the invention, the posture change detecting means detects that the posture of the host vehicle has changed when the inter-vehicle distance detected by the inter-vehicle distance detecting means is discontinuous and has a predetermined value. It is what.
[0015]
  Further, the present invention claims10A braking assist device for a vehicle according to claim 18Or9In this invention, the predetermined value of the deceleration required for the host vehicle is a value at which the vehicle can stop at the shortest distance.
[0016]
【The invention's effect】
  Thus, according to the braking assist device for a vehicle according to claim 1 of the present invention, the host vehicle stops in front of the front object from the distance between the host vehicle and the front object and the traveling speed of the host vehicle. Braking means such as a wheel cylinder so that the necessary deceleration of the host vehicle is achieved based on the deceleration of the host vehicle and the amount of operation of the brake pedal. Since the brake fluid pressure is controlled to be increased, deceleration according to the degree of urgency is possible, and the braking force can be assisted according to the individual situation.In addition, since the brake fluid pressure increase control is performed when the driver's work rate on the brake pedal is greater than or equal to a predetermined value, the braking force is assisted only in an emergency where the driver's work rate on the brake pedal is large. It becomes possible.
[0017]
Further, according to the braking assist device for a vehicle according to claim 2 of the present invention, since the configuration is such that the braking fluid pressure increase control is performed when the calculated deceleration of the host vehicle is equal to or greater than a predetermined value, The braking force can be assisted only in an emergency where the deceleration of the host vehicle is large.
[0018]
According to the third aspect of the present invention, the braking assist device for a vehicle according to the present invention is configured to perform the brake fluid pressure increase control when the brake stroke speed per unit time is equal to or higher than a predetermined value. It is possible to assist the braking force only in an emergency where the stepping is quick.
[0020]
  Further, the present invention claims4According to the braking assist device for a vehicle according to the present invention, since the braking fluid pressure increase control is performed when the traveling speed of the host vehicle is equal to or higher than a predetermined value, unnecessary control is performed when traveling at a low speed on a congested road or a complicated road. It can be avoided that power is assisted.
[0021]
  Further, the present invention claims5When the required deceleration of the host vehicle increases during the brake fluid pressure increase control, the required brake fluid pressure value is determined according to the deceleration. Since, for example, when another object appears between the front object and when the deceleration of the front object vehicle is large, the system is assisted with an increase in the required deceleration. The power can be increased.
[0022]
  Further, the present invention claims6When the necessary deceleration of the host vehicle becomes smaller during the continuation of the braking fluid pressure increase control, the braking fluid pressure according to the previous deceleration of the host vehicle is reduced. Therefore, even if the driver depresses the brake pedal when the front object disappears or the front object vehicle accelerates away, It is possible to prevent the decrease.
[0023]
  Further, the present invention claims7According to the vehicle brake assisting device according to the present invention, the brake fluid pressure increase control is performed according to the response characteristic of the braking means such as the wheel cylinder. Can be supported.
[0024]
  Further, the present invention claims8According to the braking assist device for a vehicle according to the present invention, when a change in posture of the host vehicle due to deceleration is detected, the deceleration required for the host vehicle is set to a predetermined value such as a maximum speed. Even when it becomes impossible to accurately detect the inter-vehicle distance due to the posture change accompanying the deceleration of the dive or the like, it is possible to assist the braking force to such an extent that the vehicle can stop before the front object.
[0025]
  Further, the present invention claims9According to the braking assist device for a vehicle according to the present invention, it is configured to detect that the posture of the own vehicle has changed when the detected inter-vehicle distance is discontinuous and a predetermined value. It is possible to accurately detect that an accurate inter-vehicle distance cannot be detected due to the posture change.
[0026]
  Further, the present invention claims10According to the braking assist device for a vehicle according to the above, since the predetermined value of the deceleration necessary for the host vehicle is set to a value at which the vehicle can be stopped at the shortest distance, the vehicle can be reliably stopped before the front object.
[0027]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, a first embodiment of a braking assistance device for a vehicle according to the present invention will be described with reference to the accompanying drawings.
[0028]
FIG. 1 shows an example in which the braking assist device for a vehicle according to the present invention is developed as a so-called FF type braking assist device for a vehicle. This braking assist device includes a negative pressure booster 25 capable of increasing the output pressure from the master cylinder, that is, the braking fluid pressure, separately from the operation amount of the brake pedal 21. The negative pressure booster 25 doubles the internal pressure of the master cylinder 26, and the output pressure from the master cylinder 26 is supplied to each wheel cylinder as a braking means.
[0029]
Here, the details of the negative pressure booster will be described with reference to FIG. When a brake pedal (not shown) is depressed, the connecting rod 16 moves the operating rod 6 to the left in the drawing, and the reaction disc 9 and the push rod 8 are pushed to the left in the drawing by the operating rod 6. The internal pressure of the master cylinder 26 is increased by a piston (not shown) provided on the left side. At this time, the inside of the negative pressure chamber 2 on the master cylinder 26 side is always in a negative pressure state due to the suction pressure of the engine. On the other hand, the atmosphere is introduced into the variable pressure chamber 1 from the atmospheric valve 4, thereby The differential pressure causes the diaphragm 14 to move the piston 10 to the left in the figure, and the piston 10 pushes the reaction disk to the left in the figure. A pressing force acts, and thereby the internal pressure of the master cylinder 26 is doubled.
[0030]
The variable pressure chamber 1 and the negative pressure chamber 2 communicate with each other via the communication path 11 when the brake is not operated. Therefore, when the brake is not operated, the variable pressure chamber 1 is also in a negative pressure state. On the other hand, when the brake pedal is depressed, the connecting rod 16 moves to the left in the drawing, and at the same time, the outer cylinder 12 moves to the left through the return spring 13b, and the vacuum valve 3 built in the outer cylinder 12 moves. The communication path 11 is closed. At the same time, the atmospheric valve 4 also housed in the outer cylinder 12 is separated from the seal seat 12, and the variable pressure chamber 2 is opened to the atmosphere. Reference numeral 15 in the figure denotes a return spring that returns the piston 10 and the outer cylinder 12 to the right in the drawing.
[0031]
On the other hand, a solenoid 5 is built in the piston 10. When the solenoid 5 is excited, the inner cylinder 7 provided inside the outer cylinder 12 is moved to the left in the figure. The illustrated right end of the inner cylinder 7 is connected to the vacuum valve 3 and the atmospheric valve 4 via a return spring 13a. Similarly, the right end of the inner cylinder 7 in the figure is connected to the operating rod 6 via a return spring 17. Accordingly, when the inner cylinder 7 moves to the left by the excitation of the solenoid 5, the vacuum valve 3 closes the communication path 11 and the atmospheric valve 4 opens the variable pressure chamber 1 to the atmosphere, as in the case of depression of the brake pedal. At the same time, since the operating rod 6 is moved to the left in the drawing, the reaction disk 9 and the push rod 8 are pushed to the left in the drawing, and the internal pressure of the master cylinder 26 is increased by a piston (not shown) provided on the left of the push rod 8. It is comprised so that it may be pressed.
[0032]
On the other hand, as shown in FIG. 1, the vehicle is equipped with a controller 29 for driving the solenoid 5 to control the brake fluid pressure. The controller 29 includes a microcomputer for performing arithmetic processing, which will be described later, and a driver for converting a control signal from the microcomputer into an appropriate drive signal for driving the solenoid 5. In addition, in order to obtain information necessary for calculation processing by the microcomputer of the controller 29, the vehicle detects a laser radar 31 as an inter-vehicle distance detection means and an operation amount of the brake pedal 21 as a brake pedal operation amount detection means. A brake stroke sensor 23 is attached. In this embodiment, a longitudinal acceleration sensor 32 that detects longitudinal acceleration acting on the vehicle and a pressure sensor 33 that detects an output pressure from the master cylinder 26, that is, a braking fluid pressure, are also attached. Each wheel is provided with a wheel speed sensor (not shown).
[0033]
The microcomputer includes an A / D converter and the like, an input interface for taking in detection signals from the sensors in an appropriate form, and an arithmetic operation such as a CPU that performs predetermined arithmetic processing using the read information. A processing device, a storage device such as a ROM or a RAM for storing a program, a control map, a table or the like necessary for this arithmetic processing, or temporarily storing necessary information, or a D / A converter And an output interface for outputting a control signal from the arithmetic processing device in an appropriate form. The laser radar 31 attached to the vehicle body emits laser light by itself toward the front of the vehicle, and detects the distance to the object ahead of the vehicle, that is, the inter-vehicle distance, from the arrival time of the reflected light. is there. Moreover, the brake stroke sensor 23 is comprised, for example with a rotary encoder etc., and detects the depression amount of the brake pedal 21 as an operation amount. Since the microcomputer has an extremely high operating frequency, the microcomputer outputs a reference rectangular wave control signal of digital data that has been subjected to pulse width modulation, and the driver simply applies it to solenoid operation. It is configured to only convert and amplify the drive signal. Further, when the laser radar 31 cannot receive laser reflected light, for example, and as a result, cannot accurately detect the inter-vehicle distance, the predetermined value L of, for example, about 100 m is used.EXTRAA detection signal of the inter-vehicle distance L corresponding to is output.
[0034]
Next, arithmetic processing executed by the microcomputer in the controller 29 will be described with reference to the flowchart of FIG. This calculation process is executed as a timer interrupt process every predetermined sampling time (for example, 10 msec) ΔT. In the subsequent arithmetic processing, none of the communication steps is provided, but a program, a map, or necessary data necessary for the arithmetic processing device in the microcomputer is read from the storage device as needed. Conversely, the data calculated by the arithmetic processing unit is updated and stored in the storage device as needed.
[0035]
In this calculation process, first, in step S1, the vehicle speed Vm is detected according to an individual calculation process (not shown). Specifically, the average value of the front left and right wheel speeds which are driven wheels is defined as the host vehicle speed Vm.
[0036]
Next, the process proceeds to step S2, and the inter-vehicle distance L from the front object by the laser radar 31 is detected according to an individual calculation process (not shown).
Next, the process proceeds to step S3, and the time differential value of the inter-vehicle distance L and the inter-vehicle distance change rate dL / dt read in step S2 are calculated according to individual calculation processing (not shown). Specifically, for example, the previous value L of the inter-vehicle distance read at the previous sampling time(n-1)And current value L(n)Is obtained by dividing the difference value by the predetermined sampling time ΔT, or by performing a high-pass filter process having a predetermined phase advance.
[0037]
Next, the process proceeds to step S4, where the own vehicle speed Vm, the inter-vehicle distance L, and the inter-vehicle distance change rate dL / dt detected or calculated in steps S1 to S3 are A required target deceleration Gt is calculated. Note that Formula 1 is a deceleration for changing the kinetic energy of the host vehicle speed Vm to the kinetic energy of the relative speed between the host vehicle and the front object within the distance to the front object, that is, the inter-vehicle distance L. Derived from the equation of motion to derive
[0038]
Gt = (Vm2− (Vm−dL / dt)2) / 2L ……… (1)
Next, the process proceeds to step S8, and the target braking fluid pressure Pt is calculated from the target deceleration Gt according to an individual calculation process such as referring to the control map of FIG. In this embodiment, that is, in the control map of FIG. 4, in order to compensate for the decrease in the friction coefficient of the brake pad in the region where the target deceleration Gt is large, the non-linear characteristic is set such that the gain is gradually increased. In the case of a brake component that is not prominent, linear characteristics may be used.
[0039]
Next, the process proceeds to step S9, and the brake stroke S is detected as the operation amount of the brake pedal 21 from the detection signal of the brake stroke sensor 23 according to an individual calculation process (not shown).
[0040]
Next, the process proceeds to step S10, and the time differential value and the stroke speed dS / dt of the brake stroke S read in step S9 are calculated according to individual calculation processing (not shown). Specifically, for example, the previous value S of the inter-vehicle distance read at the previous sampling time.(n-1)And current value S(n)Is obtained by dividing the difference value by the predetermined sampling time ΔT, or by performing a high-pass filter process having a predetermined phase advance.
[0041]
Next, the process proceeds to step S11, and the work rate J applied to the brake pedal 21 by the driver is calculated according to the following two equations. The derivation principle of the two formulas is the physical definition of the work rate itself.
[0042]
J = k · S · dS / dt (2)
However, in the formula,
k: Coefficient for converting the brake stroke S into pedal effort
It is.
[0043]
Next, the process proceeds to step S12, where it is determined whether or not the brake pedal is being depressed according to an individual calculation process (not shown). If the brake pedal is being depressed, the process proceeds to step S13. Proceeds to step S14.
[0044]
In step S14, the braking assist control flag FBAIs reset to "0" and then the process proceeds to step S15.
In step S13, the vehicle speed Vm detected in step S1 is set to a predetermined value Vm set in advance to about 50 km / h, for example.0It is determined whether or not the vehicle speed Vm is greater than the predetermined value Vm.0If it is larger, the process proceeds to step S16, and if not, the process proceeds to step S15.
[0045]
In step S16, the braking assist control flag FBAIs a reset state of “0”, and the braking assist control flag FBAIf is in the reset state, the process proceeds to step S17, and if not, the process proceeds to step S18.
[0046]
In step S17, the power J calculated in step S11 is a predetermined value J corresponding to the power applied to the brake pedal 21 by the driver in an emergency.0It is determined whether or not the power ratio J is greater than the predetermined value J.0If it is larger, the process proceeds to step S18, and if not, the process proceeds to step S15.
[0047]
In step S18, the braking assist control flag FBAIs set to "1" and then the process proceeds to step S19.
In step S19, the current value Pt of the target braking fluid pressure calculated in step S8.(n)Is the previous value Pt at the previous sampling time.(n-1)It is determined whether or not it is greater than the current value Pt of the target braking fluid pressure(n)Is the previous value Pt(n-1)If it is larger, the process proceeds to step S20, and if not, the process proceeds to step S22.
[0048]
In step S20, the current value Pt of the target braking fluid pressure calculated in step S8.(n)Is updated to the final target braking fluid pressure Pt, and then the process proceeds to step S23.
[0049]
In step S22, the previous value Pt at the previous sampling time.(n-1)Is updated to the final target braking fluid pressure Pt, that is, the previous value is held, and the process proceeds to step S23.
[0050]
In step S23, the actual output pressure of the master cylinder and the actual braking fluid pressure Pr are detected from the detection signal of the pressure sensor 33 according to an individual calculation process (not shown), and then the process proceeds to step S24.
[0051]
In step S24, it is determined whether or not the target brake fluid pressure Pt is greater than the actual brake fluid pressure Pr. If the target brake fluid pressure Pt is greater than the actual brake fluid pressure Pr, the process proceeds to step S25. If not, the process proceeds to step S15.
[0052]
In step S25, the brake fluid pressure increase assist control is performed according to an individual calculation process (not shown), and then the process returns to the main program. Specifically, for example, the solenoid for obtaining a brake stroke for compensating for it from the difference value between the target brake fluid pressure Pt and the actual brake fluid pressure Pr and generating the pedal force corresponding to the brake stroke by the solenoid. A supply current value is obtained, and a duty ratio control signal corresponding to the supply current value is output. For this duty ratio control signal, for example, PWM (Pulse Width Modulation) control using a conventional duty ratio can be applied, and the detailed description thereof is omitted.
[0053]
On the other hand, in step S26, the pressure increase assist control as performed in step S25 is canceled, and then the process returns to the main program.
Next, the operation of this embodiment will be described. In the present embodiment, in steps S1 to S4 of the arithmetic processing in FIG. 3, the target deceleration Gt required for the host vehicle to stop before the front object is obtained every predetermined sampling time ΔT, and the following steps In step S8, a target braking fluid pressure Pt for achieving the target deceleration Gt is calculated. In steps S23 to S25, in principle, the actual braking fluid pressure Pr matches the target braking fluid pressure Pt. Brake fluid pressure increase assist control is performed. Therefore, by configuring the target deceleration Gt according to the degree of urgency including factors such as the inter-vehicle distance L, the host vehicle speed Vm, and the relative speed with the front object, each situation can be set. It is possible to assist the braking force in accordance with the law.
[0054]
Further, in step S13 of the calculation process of FIG. 3, the host vehicle speed Vm is, for example, a predetermined value Vm of about 50 km / h.0In the following cases, the process proceeds to step S15 and the brake fluid pressure increase assist control is released, so that unnecessary braking force is not assisted during low-speed traveling on a congested road or a complicated road. Is possible.
[0055]
Further, in step S17 of the arithmetic processing in FIG. 3, the work rate J applied to the brake pedal 21 by the driver is, for example, a predetermined value J corresponding to that in an emergency.0In the following cases, the process proceeds to step S15, and the brake fluid pressure increase assist control is released, so that the driver depresses the brake pedal large and quickly, that is, in an emergency where the work rate exerted on the brake pedal is large. Only the braking force can be assisted.
[0056]
Further, in steps S19 to S22 of the calculation process of FIG. 3, for example, the target deceleration Gt calculated in step S4 increases, and as a result, the current value Pt of the target braking fluid pressure calculated in step S8.(n)Is the previous value Pt(n-1)Only when it is larger, the current value Pt of the target braking fluid pressure(n)Is updated as the final target braking fluid pressure Pt, otherwise the final target braking fluid pressure Pt is changed to the previous value Pt.(n-1)Set to, that is, hold. As a result, for example, when another object appears between the front object and the deceleration of the front object vehicle is large, the assisting braking force is increased in accordance with the changing target deceleration Gt. It becomes possible to do. In addition, for example, when the front object disappears or the front target vehicle accelerates away, the deceleration is prevented from decreasing without permission even though the driver depresses the brake pedal. It becomes possible to do.
[0057]
From the above, each wheel cylinder constitutes a braking means of the present invention, and similarly, the negative pressure booster 25 including the solenoid 5 constitutes a braking fluid pressure adjusting means, and the arithmetic processing of the laser radar 31 and FIG. Step S2 of FIG. 3 constitutes an inter-vehicle distance detecting means, step S1 of the arithmetic processing of FIG. 3 constitutes a traveling speed detecting means, step S4 of the arithmetic processing of FIG. 3 constitutes a deceleration calculating means, and the brake The stroke sensor 23 and step S9 of the calculation process of FIG. 3 constitute the brake pedal operation amount detection means, and steps S12 to S25 of the calculation process of FIG. 3 constitute the brake fluid pressure control means, and the calculation process of FIG. Steps S10 and S11 constitute brake pedal depression force detecting means.
[0058]
Next, a second embodiment of the braking assistance device of the present invention will be described. The vehicle configuration, the negative pressure booster as the braking fluid pressure adjusting means, and the electric circuit for controlling the electronic control in this embodiment are the same as those in FIGS. 1 and 2 of the first embodiment. In this embodiment, the arithmetic processing for controlling the braking fluid pressure increase assist control is changed from that of FIG. 3 to that of FIG. The arithmetic processing of FIG. 5 of this embodiment is similar to the arithmetic processing of FIG. 3 of the first embodiment, and there are equivalent arithmetic processing steps. Therefore, equivalent arithmetic processing steps are denoted by the same reference numerals, and detailed description thereof is omitted. A specific difference between the arithmetic processing of FIG. 5 and the arithmetic processing of FIG. 3 is that steps S5 to S7 are inserted between the steps S4 and S8. That is, when the target deceleration Gt is calculated in step S4, the process proceeds to step S5 and subsequent steps.
[0059]
Among these, in the step S5, the current value L of the inter-vehicle distance detected in the step S2.(n)The previous value L of the inter-vehicle distance detected at the previous sampling time from(n-1)Is a predetermined value ΔL of the change in the inter-vehicle distance that is set in advance.0It is determined whether it is greater than the current value L(n)To previous value L(n-1)Is a predetermined value ΔL0If it is larger, the process proceeds to step S6, and if not, the process proceeds to step S8.
[0060]
In step S6, the current value L of the inter-vehicle distance detected in step S2(n)Is, for example, the predetermined value L set in advance to about 100 m.EXTRAIs equal to the current value L of the inter-vehicle distance.(n)Is the predetermined value LEXTRAIf it is equal to, the process proceeds to step S7, and if not, the process proceeds to step S8.
[0061]
In step S7, the target deceleration Gt is set to a maximum deceleration predetermined value Gt that is preset to, for example, about 1.0 G.0Then, the process proceeds to step S8.
[0062]
That is, in the present embodiment, the inter-vehicle distance L with respect to the detected front object is, for example, the predetermined value ΔL.0A larger and discontinuous change and the value after the change is a predetermined value L when the laser radar 31 cannot detect an accurate inter-vehicle distance.EXTRAWhen the target deceleration Gt is the maximum deceleration predetermined value Gt0It will be forcibly replaced.
[0063]
In general, like a laser radar, an inter-vehicle distance detection means for detecting an inter-vehicle distance based on the reflected state of light (wave) emitted by itself or the time required for the reflection is attached to the vehicle body, and the front of the vehicle in a normal vehicle body posture. It just launches a light (wave) straight toward the. However, in emergency braking, the large braking force causes the vehicle body to lean forward and a so-called nose dive occurs, so there is a risk that light (waves) cannot always be accurately emitted toward the front object. is there. More specifically, the irradiated light (waves) is reflected once on the road surface and passes without hitting the front object as it is, or even if it hits, the reflection cannot be accurately captured by itself. End up. In such a case, it is determined that accurate inter-vehicle distance detection becomes impossible, and the detected inter-vehicle distance L is set to the predetermined value L.EXTRAIt is. Further, when this state is reached, the detected inter-vehicle distance L increases stepwise from a certain time. Therefore, when these two conditions overlap, a large attitude change occurs in the vehicle body, and as a result, it becomes impossible to accurately detect the inter-vehicle distance, and the target deceleration Gt is set to the maximum deceleration predetermined value Gt.0Finally, the brake fluid pressure is increased and assist-controlled so that the vehicle can be stopped at the shortest distance with this large deceleration.
[0064]
As described above, in the present embodiment, in addition to the special action and effect of the first embodiment, even when the vehicle distance cannot be detected accurately due to the posture change accompanying deceleration such as a nose dive, the front object Thus, it is possible to assist the braking force to such an extent that the vehicle can be stopped before. The detected inter-vehicle distance L is a predetermined value ΔL.0Predetermined value L when discontinuous and the following distance L is difficult to detect accuratelyEXTRAIn this case, it is assumed that the posture of the host vehicle has changed, so that it is possible to accurately detect that the distance between the vehicles cannot be detected accurately. Further, the predetermined value of the target deceleration Gt is set to the maximum deceleration predetermined value Gt.0In other words, by setting the value so that the vehicle can be stopped at the shortest distance, the vehicle can be stopped reliably before the front object.
[0065]
From the above, each wheel cylinder constitutes a braking means of the present invention, and similarly, the negative pressure booster 25 including the solenoid 5 constitutes a braking fluid pressure adjusting means, and the arithmetic processing of the laser radar 31 and FIG. Step S2 of FIG. 5 constitutes an inter-vehicle distance detecting means, step S1 of the arithmetic processing of FIG. 5 constitutes a traveling speed detecting means, step S4 of the arithmetic processing of FIG. 5 constitutes a deceleration calculating means, and the brake The stroke sensor 23 and step S9 of the calculation process of FIG. 5 constitute the brake pedal operation amount detection means, and step S5 and step S6 of the calculation process of FIG. 5 constitute the posture change detection main dish, and the calculation of FIG. Steps S7 and S12 to S25 of the process constitute the brake fluid pressure control means, and steps S10 and S11 of the calculation process of FIG. Constitute a Rekipedaru pedal force detection means.
[0066]
In each of the above embodiments, execution / cancellation of the braking fluid pressure increase assist control may be selected based on the calculated target deceleration Gt. That is, since the calculated target deceleration Gt is exactly the magnitude of urgency, for example, the target deceleration Gt is a predetermined value Gt.0When it is larger, the pressure increase assist control is performed, and conversely, the target deceleration Gt is a predetermined value Gt.0By canceling the pressure increase assist control in the following cases, the braking force can be assisted only in an emergency where the required deceleration of the host vehicle is large.
[0067]
Further, in each of the above embodiments, execution / release of the braking fluid pressure increase assist control may be selected based on the magnitude of the calculated brake stroke speed dS / dt. That is, as with the power factor J described above, the driver depresses the brake pedal quickly when the degree of urgency is high. For example, when the stroke speed dS / dt is greater than a predetermined value, the pressure increase assist control is performed. In contrast, when the pressure increase assist control is canceled when the value is equal to or lower than the predetermined value, the braking force can be assisted only in an emergency in which the brake pedal is depressed quickly.
[0068]
Further, in each of the above embodiments, the brake fluid pressure increase assist control may be performed according to the response characteristics of the braking means such as the wheel cylinder. In other words, since a real vehicle always has a response delay such as an idle running time or the like, if the brake fluid pressure increasing assist control is performed in consideration of this, it becomes possible to assist the braking force more realistically.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a configuration diagram showing an example of a braking assistance device of the present invention.
FIG. 2 is a configuration diagram of the negative pressure booster of FIG. 1;
FIG. 3 is a flowchart showing a first embodiment of arithmetic processing executed by the controller of FIG. 1;
4 is an example of a control map for setting a target braking fluid pressure used in the calculation processing of FIG. 3;
FIG. 5 is a flowchart showing a second embodiment of calculation processing executed by the controller of FIG. 1;
[Explanation of symbols]
1 is the transformer room
2 is a negative pressure chamber
3 is a vacuum valve
4 is the atmospheric valve
5 is solenoid
6 is the operating rod
7 is the inner cylinder
8 is a push rod
9 is the reaction disk

Claims (10)

供給される制動流体圧に応じて各車輪を制動する制動手段と、ブレーキペダルの操作量とは個別に制動流体圧を調整可能な制動流体圧調整手段と、自車両と前方対象物との車間距離を検出する車間距離検出手段と、自車両の走行速度を検出する走行速度検出手段と、前記車間距離検出手段で検出された車間距離及び走行速度検出手段で検出された自車両の走行速度から、自車両が前方対象物の手前で停止するために必要な自車両の減速度を算出する減速度算出手段と、ブレーキペダルの操作量を検出するブレーキペダル操作量検出手段と、前記減速度算出手段で算出された自車両の減速度及びブレーキペダル操作量検出手段で検出されたブレーキペダルの操作量に基づいて前記制動流体圧調整手段を制御して、当該必要な自車両の減速度が達成されるように前記制動手段への制動流体圧を増圧制御する制動流体圧制御手段と、ブレーキペダルの踏力を検出するブレーキペダル踏力検出手段とを備え、前記制動流体圧制御手段は、前記ブレーキペダル操作量検出手段で検出されたブレーキペダルの操作量から単位時間当たりのブレーキストローク速度を算出すると共に、このブレーキストローク速度と前記ブレーキペダル踏力検出手段で検出されたブレーキペダルの踏力との積値から運転者によるブレーキペダルへの仕事率を算出し、このブレーキペダルへの仕事率が所定値以上のときに前記制動流体圧の増圧制御を行うことを特徴とする車両の制動補助装置。The braking means for braking each wheel according to the supplied braking fluid pressure, the braking fluid pressure adjusting means capable of adjusting the braking fluid pressure independently from the operation amount of the brake pedal, and the distance between the host vehicle and the front object From the inter-vehicle distance detecting means for detecting the distance, the traveling speed detecting means for detecting the traveling speed of the own vehicle, the inter-vehicle distance detected by the inter-vehicle distance detecting means and the traveling speed of the own vehicle detected by the traveling speed detecting means. , Deceleration calculation means for calculating the deceleration of the host vehicle necessary for the host vehicle to stop before the front object, brake pedal operation amount detection means for detecting the operation amount of the brake pedal, and the deceleration calculation The braking fluid pressure adjusting means is controlled based on the deceleration of the own vehicle calculated by the means and the brake pedal operation amount detected by the brake pedal operation amount detecting means, and the necessary deceleration of the own vehicle is reached. Comprising the the pressure increase control of the brake fluid pressure to the braking means Gosuru brake fluid pressure control means so as to be, a brake pedal depressing force detecting means for detecting a depression force of the brake pedal, the brake fluid pressure control means, said brake The brake stroke speed per unit time is calculated from the brake pedal operation amount detected by the pedal operation amount detection means, and the product value of this brake stroke speed and the brake pedal depression force detected by the brake pedal depression force detection means A braking assist device for a vehicle , wherein a braking force applied to a brake pedal by a driver is calculated from the vehicle, and the braking fluid pressure is increased when the braking power is equal to or higher than a predetermined value . 前記制動流体圧制御手段は、前記減速度算出手段で算出された自車両の減速度が所定値以上のときに前記制動流体圧の増圧制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の車両の制動補助装置。  2. The brake fluid pressure control means according to claim 1, wherein the brake fluid pressure increase control is performed when the deceleration of the host vehicle calculated by the deceleration calculation means is a predetermined value or more. A vehicle braking assist device. 前記制動流体圧制御手段は、前記ブレーキペダル操作量検出手段で検出されたブレーキペダルの操作量から単位時間当たりのブレーキストローク速度を算出し、このブレーキストローク速度が所定値以上のときに前記制動流体圧の増圧制御を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の車両の制動補助装置。  The brake fluid pressure control means calculates a brake stroke speed per unit time from the brake pedal operation amount detected by the brake pedal operation amount detection means, and when the brake stroke speed is a predetermined value or more, the brake fluid The vehicle braking assist device according to claim 1, wherein pressure increase control is performed. 前記制動流体圧制御手段は、前記走行速度検出手段で検出された自車両の走行速度が所定値以上のときに前記制動流体圧の増圧制御を行うことを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の車両の制動補助装置。The brake fluid pressure control device, of claims 1 to 3 running speed of the vehicle detected by said running speed detecting means and performs a pressure increasing control of the brake fluid pressure when the predetermined value or more The braking assistance device for a vehicle according to any one of claims. 前記制動流体圧制御手段は、前記制動流体圧の増圧制御の継続中に、前記減速度算出手段で算出された自車両の減速度が大きくなったときには、当該大きくなった自車両の減速度に応じて、必要な制動流体圧の値を更新することを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の車両の制動補助装置。When the deceleration of the host vehicle calculated by the deceleration calculation unit becomes large while the braking fluid pressure increase control is continued, the braking fluid pressure control unit increases the deceleration of the host vehicle. The braking assist device for a vehicle according to any one of claims 1 to 4 , wherein a value of a necessary brake fluid pressure is updated according to the control. 前記制動流体圧制御手段は、前記制動流体圧の増圧制御の継続中に、前記減速度算出手段で算出された自車両の減速度が小さくなったときには、それまでの自車両の減速度に応じた制動流体圧の値を保持することを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の車両の制動補助装置。When the deceleration of the host vehicle calculated by the deceleration calculation unit becomes small during the continuation of the control for increasing the braking fluid pressure, the braking fluid pressure control unit adjusts the deceleration of the host vehicle until then. The braking assistance device for a vehicle according to any one of claims 1 to 5 , wherein a value of the corresponding braking fluid pressure is maintained. 前記制動流体圧制御手段は、前記制動手段の応答特性に応じて制動流体圧の増圧制御を行うことを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の車両の制動補助装置。The vehicle braking assist device according to any one of claims 1 to 6 , wherein the braking fluid pressure control means performs an increase control of the braking fluid pressure according to a response characteristic of the braking means. 減速による自車両の姿勢変化を検出する姿勢変化検出手段を備え、前記制動流体圧制御手段は、前記姿勢変化検出手段で自車両の姿勢変化が検出されたときには、自車両で必要な減速度を所定値に設定することを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の車両の制動補助装置。It includes posture change detection means for detecting a posture change of the host vehicle due to deceleration, and the braking fluid pressure control means provides a deceleration required for the host vehicle when the posture change detection unit detects the posture change of the host vehicle. The vehicle braking assist device according to any one of claims 1 to 7 , wherein the braking assist device is set to a predetermined value. 前記姿勢変化検出手段は、前記車間距離検出手段で検出された車間距離が不連続で且つ所定値であるときに自車両の姿勢が変化したことを検出するものであることを特徴とする請求項に記載の車両の制動補助装置。The posture change detection means detects that the attitude of the host vehicle has changed when the inter-vehicle distance detected by the inter-vehicle distance detection means is discontinuous and has a predetermined value. The braking assistance device for a vehicle according to claim 8 . 前記自車両で必要な減速度の所定値は、車両が最短距離で停止できる値であることを特徴とする請求項又はに記載の車両の制動補助装置。The braking assist device for a vehicle according to claim 8 or 9 , wherein the predetermined value of the deceleration required for the host vehicle is a value at which the vehicle can stop at the shortest distance.
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