JP3691747B2 - Polymerization apparatus and method for producing vinyl chloride polymer using the same - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、大型の重合容器を用いるにもかかわらず、重合容器内でのスケールの付着が起こりにくく、高品質の重合体を効率良く製造することができる重合装置、及びこれを用いた塩化ビニル系重合体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ビニル系単量体の重合装置としては、重合容器に、冷却用ジャケットと還流コンデンサーとからなる冷却手段、攪拌装置、原料仕込み用ノズル、及び重合体抜き出し用ノズル等を備えた重合装置が知られている。このような重合装置は、懸濁重合、乳化重合、塊状重合、溶液重合等の各種重合法に用いられ、主に回分式が採られている。
【0003】
回分式の場合、生産性を向上させるためには、重合容器をできるだけ大型にして、一回の重合に仕込まれるビニル系単量体量をできるだけ多くすること、さらにはビニル系単量体と同時に仕込む脱イオン水の量(DW)を減量すること、が必要となる。
【0004】
また、ジャケットによる除熱を考えると、その冷却面積を大きくするため、内径(D)に対する直胴部の長さ(L)をできるだけ大きくすることが有効である。しかしながら、Lが長くなりすぎると、重合容器内の上下流とその混合が悪くなり、得られる重合体の粒度分布が広くなったり、重合体をシート化した際フィッシュアイが多くなってしまう。また、攪拌翼の段数を多くすることも可能であるが、重合容器内の上下で均一混合を考えると限界がある。これは、ビニル系単量体量(M)と脱イオン水の量(DW)の比(M/DW)が大きくなることによりさらに顕著となる。
【0005】
一方、攪拌翼の段数を1または2段といった様に少なくすると、攪拌翼の間隔が大きくなってしまい、攪拌翼と攪拌翼の間に流動の悪い部分が形成され、粒度分布が広くなる。さらにM/DW比が大きい場合にはこの影響は特に大きく、粒が形成できなかったり、さらには重合体がブロック状になってしまったりした。
【0006】
また、重合に際し、重合容器の内壁、バッフル、攪拌翼等には、いわゆる重合体スケールが付着し易い。このスケールは、重合容器の伝熱抵抗を増加させるため、冷却手段の除熱能力を低下させ、或いはスケールのコンタミネーションにより、得られた重合体の品質が低下する等の問題点を生じる。したがって、重合容器の内壁等に付着したスケールは、溶剤洗浄、高圧ジェッター等による定期的なスケール除去作業が必要となる。
【0007】
溶剤洗浄や、高圧ジェッターでは十分にスケールを除去することができない。また、スケール付着防止剤の開発もなされてはいるが、大型の重合装置では、重合容器の内壁、バッフル、攪拌翼等に均一にスケール付着防止剤を塗布するのが困難であるため、十分なスケール付着防止効果は期待できない。また、特に、還流コンデンサーを備えた大型の重合装置では、還流された凝縮液の混合が不十分になるため、重合容器の気液界面でのスケール付着が顕著になるという欠点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、大型の重合容器を用いるにもかかわらず、重合容器内でのスケールの付着が起りにくく、冷却手段による除熱効率が良好で、高品質の重合体を効率良く製造することができる重合装置、及びこれを用いた塩化ビニル系重合体の製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は上記課題を達成するものとして、第1に、略円筒形の直胴部とその上下を閉鎖する蓋部と底部とからなる重合容器と、前記直胴部の中心線を軸として回転し、重合容器内を攪拌するパドル翼と、該パドル翼による内容物の攪拌流をじゃまするバッフルとを備えた重合装置において、
重合容器は、内容積が100m3以上、内径(D)に対する直胴部の長さ(L)の比(L/D)が1.5〜2.5であり、
パドル翼は直胴部の中心線上に沿って3〜4段配置され、かつ最上段のパドル翼は、翼のブレード縦幅の中心線の位置が、重合容器の直胴部の上端位置から下方向へ0.35L(但し、Lは前記と同義である)の範囲内に配置され、最下段のパドル翼は、翼のブレード縦幅の中心線の位置が、直胴部の下端位置から上方向へ0.25Dの範囲内にくるように配置され、残りのパドル翼(1〜2段)は、前記最上段翼の中心線と最下段翼の中心線との間の距離を(n−1)等分した位置から、上下方向へ±0.25D/nの範囲内に当該翼のブレード縦幅の中心線がくる様に配置され(ここでnはパドル翼の総段数である)、
さらに、長尺のバッフルが重合容器の内壁に沿って上下方向に配置され、バッフルの長さ(P)は、次式:
0.85L≦P≦L(式中、Lは前記と同義である)
を満足し、かつバッフルの上端が、重合容器の直胴部の上端位置から上方向へ0.1Dの位置から下方向へ0.25Dの範囲内にくるように配置された重合装置を提供する。
【0010】
また、第2に、前記記載の重合装置を用い、塩化ビニル単量体又はこれを主体とするビニル系単量体の混合物を重合する塩化ビニル系重合体の製造方法を提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
(重合装置)
本発明の重合装置は、例えば、図1に示すように、略円筒形の直胴部とその上下を閉鎖する蓋部と底部とからなる重合容器1と前記直胴部の中心線Aを軸として回転し、重合容器内を攪拌するパドル翼2と、該重合容器の内壁に沿って上下方向に配置されたバッフル3とを備える。
【0012】
本発明に用いる重合容器1は、内容積が100m3以上、好ましくは、100〜250m3の大型容器である。また重合容器1の内径(D)に対する直胴部の長さ(L)の比(L/D)は、1.5〜2.5であり、好ましくは、1.7〜2.0である。この比が1.5未満のときには、重合容器の容積に対する冷却面積が小さくなるため、効率的に冷却することができない。またこの比が大きすぎると、重合容器内の上下間で混合不良を生じる場合がある。
【0013】
本発明に用いるパドル翼は、図2に示すように、回転軸Bを中心に板状で略矩形の複数のブレード4を放射状に備えた攪拌翼である。ブレード4の数としては、通常2〜6、好ましくは2である。
ブレード4の大きさは、回転に影響がない限り特に制限はないが、下記関係式を満たすものが好ましい。
0.35≦d/D≦0.55であり、かつ0.10≦n・w/D≦0.16
(式中、Dは前記と同義であり、dは、図2に示すように、パドル翼の翼径であり、wはブレード4の縦幅であり、nはパドル翼の段数である)
本発明の重合装置では、このようなパドル翼2を、図1に示すように、上記重合容器の直胴部の中心線Aに沿って3〜4段配置する。
【0014】
そして、最上段のパドル翼は、図2に示すブレード縦幅の中心線C(以下、中心線Cという)の高さが、図1に示す重合容器1の直胴部の上端位置TL(Tangential Line )から下方向へ0.35L(但し、Lは前記と同義である)の範囲内に、最下段のパドル翼は、翼の中心線Cの高さが、直胴部の下端位置TLから上方向へ0.25D範囲内にくるように配置され;
最上段翼と最下段翼の間に位置する残りのパドル翼(1〜2段)は前記最上段翼の中心線Cと前記最下段翼の中心線Cとの間の距離を(n−1)等分した位置から、直胴部の中心線Aに沿って、上下方向へ±0.25・D/nの範囲内に当該翼の中心線Cがくる様に配置する。
【0015】
パドル翼2はこのような取付け位置に、直胴部の中心線Aに設けられたシャフト7を介して設置され、シャフト7はこれに回転力を与える攪拌モーター等の駆動装置8に連結される。駆動装置の駆動力は、重合容器の内容物の重量(t)当たり、7.8×102〜1.7×103W(80〜170kg・m/s) が好ましい。なお、駆動装置の設置位置は、重合容器1の上部又は下部の何れでもよい。
【0016】
本発明に用いるバッフル3は、図1に示すように、重合容器の内壁に沿って上下方向に配置されている。バッフル3の形状としては、特に制限はなく、公知の形状でよく、例えば、平板状、パイプ状等のものを挙げることができる。バッフルの長さ(P)は、次式:
0.85L≦P≦L(式中、Lは前記と同義である)
を満足する長さである。長さ(P)が、この範囲から外れるときには、仕込んだ内容物の混合が不均一になるため、得られる塩化ビニル系重合体の粒度分布が広くなったり、嵩比重が低下したり、フィッシュアイが多く発生する等の品質低下をきたし、また、重合容器内に重合体スケールが付着しやすくなる。
【0017】
バッフル3の設置位置は、バッフル3の上端が、重合容器の直胴部上端位置TLから上方へ0.1Dの位置から下方へ0.25Dの範囲内にくるようにする。バッフル3の設置位置が、この範囲を外れるときには、重合容器内の気液界面付近でのスケール付着量が増大する。
バッフル3の数は、特に制限はないが、1〜8が好ましい。
又、特開平7−233202の様に、となり合う2本のバッフルの間に冷媒が通される蛇行配管を設置してもよい。
【0018】
本発明の重合装置は、冷却手段を備えたものが好ましい。冷却手段としては、重合容器の内容物を冷却できるものであれば、特に制限はなく、公知の冷却手段を用いることができ、例えば、図1に示すように、重合容器の外周面に設けられ、冷却水等の冷媒を通導する冷却ジャケット5、重合容器の上部に設けられ、重合容器内で発生した単量体蒸気を凝縮し、これを重合容器に還流する還流コンデンサー6等を挙げることができる。本発明に用いる還流コンデンサー6は、還流コンデンサー6による除熱量が全重合発熱量の5%以上のものが好ましい。
本発明の重合装置に用いる重合容器の内面、バッフル、パドル翼、シャフト等の材質としては、高クロム高純度フェライト系ステンレス鋼、2相ステンレス鋼、オーステナイト系ステンレス鋼等のステンレス鋼が好ましい。
【0019】
(重合方法)
本発明の塩化ビニル系重合体の製造方法は、上記重合装置を用いる。
本発明の製造方法に用いる単量体としては、塩化ビニルをはじめとし、その他、塩化ビニルを主体とし、これと共重合し得る他のビニル系単量体との混合物(塩化ビニルが50重量%以上)を用いることができる。
【0020】
塩化ビニルと共重合させるビニル系単量体(コモノマー)としては、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル;アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル等のアクリル酸又はそのエステル;メタクリル酸、メタクリル酸メチル等のメタクリル酸又はそのエステル;エチレン、プロピレン等のオレフィン;無水マレイン酸;アクリロニトリル;スチレン;塩化ビニリデン;その他塩化ビニルと共重合可能な単量体が挙げられ、これらは単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0021】
上記単量体を重合する方法は、特に制限されないが、本発明の重合装置を用いる場合、重合方法としては、懸濁重合、乳化重合等のような水性媒体中での重合方法が好ましい。また、重合に際しては、水性媒体中で塩化ビニル系重合体を重合するのに用いる安定分散剤や重合開始剤を常用量添加することができる。
【0022】
上記安定分散剤としては、例えばメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等の水溶性セルロースエーテル;水溶性部分けん化ポリビニルアルコール;油溶性部分けん化ポリビニルアルコール;アクリル酸重合体;ゼラチン等の水溶性高分子;ソルビタンモノラウレート、ソルビタントリオレート、グリセリントリステアレート、エチレンオキシドプロピレンオキシドブロックコポリマー等の油溶性乳化剤;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレングリセリンオレート、ラウリン酸ナトリウムの水溶性乳化剤等を挙げることができ、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらの安定分散剤の添加量は、仕込み単量体100重量部に対し、通常0.01〜5重量部である。
【0023】
上記重合開始剤としては、例えば、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジエトキシエチルパーオキシジカーボネート等のパーカーボネート化合物;t−ブチルパーオキシピバレート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、α−クミルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシネオヘプタノエート等のパーエステル化合物;アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキシド、2,4,4−トリメチルペンチル−2−パーオキシフェノキシアセテート、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキシド等の過酸化物;アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物;更には、加硫酸カリウム、加硫酸アンモニウム、過酸化水素等を挙げることができ、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0024】
これらの重合開始剤の添加量は、仕込み単量体100重量部に対し、通常0.01〜3重量部である。また、必要に応じ連鎖移動剤(例えば、2−メルカプトエタノールなどの一般的なもの)を添加してもよい。
【0025】
また、本発明の重合装置を用いるに際し、予め、重合容器の内壁や、撹拌軸、、パドル翼、バッフル、コンデンサ、ヘッダ、サーチコイル、ボルト、ナット等のような、重合中に単量体が接触する他の部位に、スケール付着防止剤を塗布し、これを乾燥させたスケール付着防止性塗膜を形成させるのが好ましい。
【0026】
スケール付着防止剤としては、公知のものでよく、例えば、多価フェノール類及び多価ナフトール類の自己縮合物(特開昭54-7487 号公報);1−ナフトールとホルムアルデヒドとの縮合物(特開昭57-164107 号公報);フェノール化合物トアルデヒド類の縮合物(特開昭54-36389号公報);キノン−アミン化合物と有機シリカゾルとの混合溶液(特開平1-135802号公報);ナフトール類スルフィド化合物(特開平4-311702号公報);電子供与性の染料とアリールスルホン酸との混合物及び/又は反応生成物(特開平5-70505 号公報);フェノチアジン誘導体(特開平5-501892号公報);キノン化合物及び/又はその還元処理物(特開平5-279404号公報);ケトン樹脂とフェノール性化合物との反応生成物(特開昭62-236804 号公報);染料、顔料、共役π結合を5個以上有する芳香族化合物、共役π結合を5個以上有する複素環式化合物(USP-4,757,124 );ポリ芳香族アミン(USP-4,024,330 );カチオン化合物とアニオン化合物との塩(GB-2,170,604);ポリビニルアルコールとアミノ安息香酸との反応生成物(EP-0498142A1) ;フェノール類とアルデヒド類との初期縮合変性物(特開平3-501884号公報)等を挙げることができる。
【0027】
なお、塗布液を重合容器の内壁面等に塗布する方法は、特に限定されず、例えばハケ塗り、スプレー塗布、重合体スケール付着防止剤で重合容器を満たした後に抜き出す方法等を始めとして、そのほか特開昭57−61001号公報、同55−36288号公報、特公昭56−501116号公報、同56−501117号公報、特開昭59−11303号公報等に記載の自動塗布方法を用いることもできる。
【0028】
塗布液を塗布後の濡れた状態の表面を乾燥する方法も限定されることはなく、例えば次のような方法を使用することができる。すなわち、重合体スケール付着防止剤を塗布した後、適当に昇温した温風を塗布面に当てる方法、あるいは重合体スケール付着防止剤を塗布すべき重合器内壁面及びその他の表面を予め、例えば30〜80℃に加熱しておき、その加熱した表面に重合体スケール付着防止剤を直接塗布する方法等を使用することができる。そして塗布面の乾燥後は、その塗布面を必要に応じて水洗する。
【0029】
このようにして得られた塗膜は、乾燥後の総塗布量が、通常、0.001〜5g/m2 、特に、0.05〜2g/m2 であることが好ましい。
【0030】
塩化ビニル系単量体の重合に用いる水性媒体は、通常、脱イオン水が使用される。さらに、この重合系には、必要に応じて、塩化ビニル系単量体の重合に適宜使用される重合調整剤、連鎖移動剤、pH調整剤、ゲル化改良剤、帯電防止剤、架橋剤、安定剤、充填剤、酸化防止剤、緩衝剤等を添加することもできる。
【0031】
この重合に際しての他の条件、重合容器への水性媒体、塩化ビニル単量体、場合によっては他のコモノマー、懸濁剤、重合開始剤等の仕込み方法は、従来と同様にして行えばよく、これらの仕込み割合等の条件もまた同様でよく、重合温度は通常の塩化ビニルの重合温度の範囲20〜80℃の範囲でよい。
【0032】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。本発明はこれら実施例に限定されない。実施例における各種条件及び実験結果を表1に示す。
【0033】
(実施例1)
図1に示すように、重合容器1、パドル翼2、バッフル3、冷却ジャケット5、還流コンデンサー6、及び駆動装置8を備えた重合装置を構成した。なお、重合容器の内容積は130m3 、内径(D)は4,200mm、直胴部の長さ(L)は7,900mmであった〔L/D=1.88〕。
パドル翼2は、図2に示すように2枚のブレード4を備え、図3(a)のパドル翼概略配置図に示すように、3段設置し、最上段のパドル翼は、翼の中心線Cが、直胴部の上端位置TLから2200mm下に、最下段のパドル翼は、翼の中心線Cを直胴部の下端位置TLに一致させ、中段のパドル翼は、最下段のパドル翼の中心線Cから3000mm上に配置した。バッフル3は、平板状で長さが7200mmのものを用い、バッフル3の上端が、直胴部の上端位置TLから450mm下にくるように配置した。
【0034】
このような重合装置の重合容器1に、イオン交換水54,900kg、部分ケン化ポリビニルアルコール13.8kg、ヒドロキシプロピルメチルセルロース9.2kgを仕込んだ。次いで、真空ポンプで内圧が7.98kPa(ゲージ圧)になるまで排気した後、塩化ビニル単量体47,700kgを仕込み、パドル翼2で攪拌しながら、重合開始剤として、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート25.3kgを重合容器内に圧入した。なお、重合開始時の駆動装置8による攪拌動力は、重合容器の内容物の重量(t)当り、1.3×103W(130kg・m/秒)であった。
【0035】
そして、冷却ジャケット2に熱水を通し、重合温度を53℃に保ちながら重合反応を行い、重合器の内圧が588kPa(ゲージ圧)に達した時点で重合を停止し、未反応単量体を回収し、得られた重合体をスラリー状で器外に抜き出し、器内のスケール付着状況を観察すると共に、重合体を脱水乾燥して下記の方法による試験に供した。
・重合器内スケールの付着状況:
評価は下記の判断基準で行った。
A……スケールの付着がほとんどない。
B……気液界面付近の重合容器内全周にスケールが付着した。
C……バッフル頂部、及び気液界面付近の重合容器内にスケールが付着した。
D……重合容器の直胴部、及びバッフルの裏側にスケールが付着した。
・嵩比重の測定:
得られた重合体について、JIS K-6721にしたがって測定した。
・粒度分布の測定:
得られた重合体について、JIS Z-8801に準じた #60、#100、#200の各篩を用いて篩分けし、通過量を計量して重量%で表した。
・フィッシュアイ量の測定:
得られた重合体 100重量部、DOP50重量部、ステアリン酸バリウム 0.1重量部、ステアリン酸カドミウム 0.1重量部、セタノール 0.8重量部、すず系安定剤 2.0重量部、二酸化チタン 0.5重量部及びカーボンブラック 0.1重量部を、 140℃の6インチロールで5分間混合混練し、厚さ 0.3mmのシートとして分取し、このシートの 100cm2 中の白色透明粒子の数で示した。
【0036】
(実施例2)
パドル翼2の位置を図3(b)に示すように、最上段のパドル翼は、翼の中心線Cが、直胴部の上端位置TLから1800mm下に、最下段のパドル翼は、翼の中心線Cを直胴部の下端位置TLから500mm上にし、中段のパドル翼は、最下段のパドル翼の中心線Cから2900mm上に配置した以外は実施例1と同様に重合した。
【0037】
(比較例1)
図3(c)に示すように、最上段のパドル翼の取り付け位置を、翼の中心線Cが、直胴部の上端位置TLから3500mm下(0.35Lの範囲外)にくるように配置し、下段翼の取り付け位置を直胴部の下端位置TLに一致させ、中段のパドル翼は最上段と最下段の中心に配置した以外は実施例1と同様に重合した。
【0038】
(比較例2)
図4(d)に示すように、最上段のパドル翼の取り付け位置を、翼の中心線Cが、直胴部の上端位置TLから2200mm下(0.35Lの範囲内)にくるように配置し、下段翼の取り付け位置を直胴部の下端位置TLに一致させ、中段のパドル翼を下段翼から3300mm上に配置した以外は実施例1と同様に重合した。
【0039】
(比較例3)
図4(e)に示すように、パドル翼の段数を5段とし、最上段のパドル翼の取り付け位置を、翼の中心線Cが、直胴部の上端位置TLから1800mm下(0.35Lの範囲内)にくるように配置し、最下段翼の取り付け位置を直胴部の下端位置TLに一致させ、最上段と最下段の間の3段の攪拌翼を均一に、すなわち、1525mm間隔で配置した以外は実施例1と同様に重合した。
【0040】
(比較例4)
図4(f)に示すように、パドル翼の段数を2段とし、最上段のパドル翼の取り付け位置を、翼の中心線Cが、直胴部の上端位置TLから2500mm下(0.35Lの範囲内)にくるように配置し、最下段翼の取り付け位置を直胴部の下端位置TLから1000mm上に配置した以外は実施例1と同様に重合した。
【0041】
(比較例5)
バッフル3の上端が、直胴部の上端位置TLから250mm上(TL+200mmの範囲外)にくるように配置したほかは、実施例1と同様の重合装置を用いて重合反応を行い、器内のスケール付着状況を観察すると共に、重合体を上記の方法による試験に供した。
【0042】
(比較例6)
バッフル3の長さ(P)を、6000mm(0.85L≦P≦Lの範囲外)にしたほかは、実施例1と同様の重合装置を用いて重合反応を行い、器内のスケール付着状況を観察すると共に、重合体を上記の方法による試験に供した。
上記実施例1〜2の試験結果を表1に、比較例1〜6の試験結果を表2に示す。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、大型の重合容器を用いるにもかかわらず、重合容器内でのスケールの付着が起りにくく、冷却手段による除熱効率が良好で、高品質の重合体を効率良く製造することができる。得られる重合体は、嵩比重が大きく、粒度分布も狭く、これをシート化したものはフィッシュアイが少ないものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の重合装置を例示する概念図である。
【図2】 本発明に用いるパドル翼を例示する側面図である。
【図3】 実施例及び比較例におけるパドル翼の配置を示す概略図である。
【図4】 比較例におけるパドル翼の配置を示す概略図である。
【符号の説明】
1・・・重合容器
2・・・パドル翼
3・・・バッフル
4・・・ブレード
5・・・冷却ジャケット
6・・・還流コンデンサー
7・・・シャフト
8・・・駆動装置[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a polymerization apparatus capable of producing a high-quality polymer efficiently, and a vinyl chloride using the same, in which scale adhesion in the polymerization container hardly occurs despite the use of a large polymerization container. The present invention relates to a method for producing a polymer.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as a polymerization apparatus for vinyl monomers, a polymerization apparatus having a polymerization vessel provided with a cooling means including a cooling jacket and a reflux condenser, a stirring device, a raw material charging nozzle, a polymer extraction nozzle, and the like. Are known. Such a polymerization apparatus is used in various polymerization methods such as suspension polymerization, emulsion polymerization, bulk polymerization, and solution polymerization, and mainly adopts a batch system.
[0003]
In the case of batch type, in order to improve productivity, the polymerization vessel should be made as large as possible, and the amount of vinyl monomer charged in one polymerization should be increased as much as possible. It is necessary to reduce the amount (DW) of deionized water to be charged.
[0004]
Considering heat removal by the jacket, it is effective to increase the length (L) of the straight body portion with respect to the inner diameter (D) as much as possible in order to increase the cooling area. However, when L becomes too long, the upstream and downstream in the polymerization vessel and the mixing thereof become worse, the particle size distribution of the resulting polymer becomes wider, and the fish eye increases when the polymer is made into a sheet. Although it is possible to increase the number of stages of the stirring blades, there is a limit when considering uniform mixing in the upper and lower portions in the polymerization vessel. This becomes more remarkable when the ratio (M / DW) of the amount of vinyl monomer (M) and the amount of deionized water (DW) is increased.
[0005]
On the other hand, if the number of stages of the stirring blades is reduced to one or two, the interval between the stirring blades is increased, a poorly flowing portion is formed between the stirring blades and the stirring blade, and the particle size distribution is widened. Further, when the M / DW ratio was large, this influence was particularly great, and grains could not be formed, or the polymer became block-like.
[0006]
In the polymerization, a so-called polymer scale is likely to adhere to the inner wall, baffle, stirring blade and the like of the polymerization vessel. Since this scale increases the heat transfer resistance of the polymerization vessel, there arises a problem that the heat removal capability of the cooling means is reduced or the quality of the obtained polymer is deteriorated due to contamination of the scale. Therefore, the scale adhering to the inner wall of the polymerization vessel needs to be periodically removed by solvent cleaning, a high-pressure jetter or the like.
[0007]
Solvent cleaning and high-pressure jetter cannot sufficiently remove the scale. Although a scale adhesion inhibitor has been developed, it is difficult to apply a scale adhesion inhibitor uniformly on the inner wall, baffle, stirring blade, etc. of a polymerization vessel in a large polymerization apparatus. Scale adhesion prevention effect cannot be expected. In particular, in a large polymerization apparatus equipped with a reflux condenser, there is a disadvantage that scale adhesion at the gas-liquid interface of the polymerization vessel becomes remarkable because mixing of the refluxed condensate becomes insufficient.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
The object of the present invention is to produce a high-quality polymer efficiently by using a large-sized polymerization vessel, in which scale adhesion is difficult to occur in the polymerization vessel, heat removal efficiency by the cooling means is good. Another object of the present invention is to provide a polymerization apparatus that can be used, and a method for producing a vinyl chloride polymer using the polymerization apparatus.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
That is, the present invention achieves the above-mentioned problem. First, a polymerization vessel composed of a substantially cylindrical straight body part, a lid part and a bottom part for closing the upper and lower sides thereof, and a center line of the straight body part as an axis. And a polymerization apparatus equipped with a paddle blade that rotates in the polymerization vessel and a baffle that blocks the stirring flow of the contents by the paddle blade,
The polymerization container has an internal volume of 100 m 3 or more, a ratio (L / D) of the length (L) of the straight body part to the inner diameter (D) of 1.5 to 2.5,
The paddle blades are arranged in three to four stages along the center line of the straight body part, and the uppermost paddle blades have the center line of the blade vertical width lower than the upper end position of the straight body part of the polymerization vessel. In the direction of 0.35L (where L is as defined above), the lowermost paddle blade is positioned above the lower end position of the straight body portion in the centerline of the blade vertical width of the blade. The remaining paddle blades (1 to 2 stages) are arranged so that the distance between the center line of the uppermost blade and the center line of the lowermost blade is (n−). 1) Arranged so that the center line of the blade vertical width of the blade comes within a range of ± 0.25 D / n in the vertical direction from the equally divided position (where n is the total number of stages of the paddle blade),
Further, a long baffle is arranged in the vertical direction along the inner wall of the polymerization vessel, and the length (P) of the baffle is expressed by the following formula:
0.85L ≦ P ≦ L (wherein L is as defined above)
And the polymerization apparatus is arranged such that the upper end of the baffle is located within a range of 0.25D from the position of 0.1D upward from the position of the upper end of the straight barrel portion of the polymerization vessel. .
[0010]
Secondly, the present invention provides a method for producing a vinyl chloride polymer, wherein the polymerization apparatus described above is used to polymerize a vinyl chloride monomer or a mixture of vinyl monomers mainly composed thereof.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
(Polymerization equipment)
For example, as shown in FIG. 1, the polymerization apparatus of the present invention has a polymerization vessel 1 composed of a substantially cylindrical straight body portion, a lid portion and a bottom portion for closing the upper and lower sides thereof, and a center line A of the straight body portion. And a
[0012]
Polymerization vessel 1 used in the present invention, internal volume of 100 m 3 or more, preferably, large containers of 100 to 250 m 3. Further, the ratio (L / D) of the length (L) of the straight body portion to the inner diameter (D) of the polymerization vessel 1 is 1.5 to 2.5, preferably 1.7 to 2.0. . When this ratio is less than 1.5, since the cooling area with respect to the volume of the polymerization vessel is small, it cannot be efficiently cooled. If this ratio is too large, mixing failure may occur between the upper and lower sides in the polymerization vessel.
[0013]
As shown in FIG. 2, the paddle blade used in the present invention is a stirring blade provided with a plurality of plate-like, substantially rectangular blades 4 centered on the rotation axis B in a radial pattern. The number of blades 4 is usually 2 to 6, preferably 2.
The size of the blade 4 is not particularly limited as long as it does not affect the rotation, but preferably satisfies the following relational expression.
0.35 ≦ d / D ≦ 0.55 and 0.10 ≦ n · w / D ≦ 0.16
(Wherein, D is as defined above, d is the blade diameter of the paddle blade, w is the vertical width of the blade 4, and n is the number of stages of the paddle blade), as shown in FIG.
In the polymerization apparatus of the present invention, such paddle blades 2 are arranged in three to four stages along the center line A of the straight body portion of the polymerization container as shown in FIG.
[0014]
The height of the center line C (hereinafter referred to as the center line C) of the blade vertical width shown in FIG. 2 is the uppermost position TL (Tangential) of the straight barrel portion of the polymerization vessel 1 shown in FIG. Line)) in the range of 0.35L downward (where L is as defined above), the lowest paddle blade has a height of the centerline C of the blade from the lower end position TL of the straight body portion. Arranged to be within 0.25D range upwards;
The remaining paddle blades (one to two stages) located between the uppermost blade and the lowermost blade have a distance (n−1) between the centerline C of the uppermost blade and the centerline C of the lowermost blade. ) From the equally divided position, it is arranged so that the center line C of the wing comes within ± 0.25 · D / n in the vertical direction along the center line A of the straight body part.
[0015]
The paddle blade 2 is installed at such an attachment position via a shaft 7 provided on the center line A of the straight body portion, and the shaft 7 is connected to a driving device 8 such as a stirring motor for applying a rotational force thereto. . The driving force of the driving device is preferably 7.8 × 10 2 to 1.7 × 10 3 W (80 to 170 kg · m / s) per weight (t) of the contents of the polymerization vessel. Note that the installation position of the driving device may be either the upper part or the lower part of the polymerization vessel 1.
[0016]
As shown in FIG. 1, the
0.85L ≦ P ≦ L (wherein L is as defined above)
It is a length that satisfies When the length (P) is out of this range, mixing of the charged contents becomes non-uniform, so that the particle size distribution of the obtained vinyl chloride polymer becomes wide, the bulk specific gravity decreases, As a result, the polymer scale is likely to adhere to the inside of the polymerization vessel.
[0017]
The
The number of
Further, as in JP-A-7-233202, a meandering pipe through which a refrigerant is passed between two baffles that are adjacent to each other may be installed.
[0018]
The polymerization apparatus of the present invention preferably has a cooling means. The cooling means is not particularly limited as long as it can cool the contents of the polymerization vessel, and known cooling means can be used. For example, as shown in FIG. 1, it is provided on the outer peripheral surface of the polymerization vessel. , A cooling jacket 5 that conducts a coolant such as cooling water, a reflux condenser 6 that is provided at the top of the polymerization vessel, condenses the monomer vapor generated in the polymerization vessel, and recirculates it to the polymerization vessel. Can do. The reflux condenser 6 used in the present invention preferably has a heat removal amount by the reflux condenser 6 of 5% or more of the total polymerization heat generation amount.
As materials for the inner surface of the polymerization vessel, baffle, paddle blade, shaft, etc. used in the polymerization apparatus of the present invention, stainless steels such as high chromium high purity ferritic stainless steel, duplex stainless steel, austenitic stainless steel and the like are preferable.
[0019]
(Polymerization method)
The method for producing a vinyl chloride polymer of the present invention uses the polymerization apparatus.
As a monomer used in the production method of the present invention, a mixture of vinyl chloride and other vinyl monomers mainly composed of vinyl chloride and copolymerizable therewith (vinyl chloride is 50% by weight). Can be used.
[0020]
Examples of vinyl monomers (comonomer) to be copolymerized with vinyl chloride include vinyl esters such as vinyl acetate and vinyl propionate; acrylic acid such as acrylic acid, methyl acrylate and ethyl acrylate, or esters thereof; methacrylic acid, Methacrylic acid or its ester such as methyl methacrylate; Olefin such as ethylene or propylene; Maleic anhydride; Acrylonitrile; Styrene; Vinylidene chloride; Other monomers copolymerizable with vinyl chloride, which may be used alone or Two or more kinds can be used in combination.
[0021]
The method for polymerizing the monomer is not particularly limited, but when using the polymerization apparatus of the present invention, the polymerization method is preferably a polymerization method in an aqueous medium such as suspension polymerization or emulsion polymerization. In polymerization, a stable dispersant and a polymerization initiator used for polymerizing a vinyl chloride polymer in an aqueous medium can be added in a normal amount.
[0022]
Examples of the stable dispersant include water-soluble cellulose ethers such as methylcellulose, hydroxyethylcellulose, hydroxypropylcellulose, and hydroxypropylmethylcellulose; water-soluble partially saponified polyvinyl alcohol; oil-soluble partially saponified polyvinyl alcohol; acrylic acid polymer; Oil-soluble emulsifier such as sorbitan monolaurate, sorbitan trioleate, glycerin tristearate, ethylene oxide propylene oxide block copolymer; water-soluble emulsifier of polyoxyethylene sorbitan monolaurate, polyoxyethylene glycerin oleate, sodium laurate These can be used alone or in combination of two or more.
The addition amount of these stable dispersants is usually 0.01 to 5 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the charged monomer.
[0023]
Examples of the polymerization initiator include percarbonate compounds such as diisopropyl peroxydicarbonate, di-2-ethylhexyl peroxydicarbonate, diethoxyethyl peroxydicarbonate; t-butylperoxypivalate, t-hexylperper Perester compounds such as oxypivalate, t-butylperoxyneodecanoate, α-cumylperoxyneodecanoate, t-butylperoxyneoheptanoate; acetylcyclohexylsulfonyl peroxide, 2,4,4 -Peroxides such as trimethylpentyl-2-peroxyphenoxyacetate, 3,5,5-trimethylhexanoyl peroxide; azobis-2,4-dimethylvaleronitrile, azobis (4-methoxy-2,4-dimethylvalero) Nitrile) etc. Azo compounds; further pressurized potassium sulfate, pressurized ammonium sulfate, can be mentioned hydrogen peroxide, which can be used alone or in combination of two or more.
[0024]
The addition amount of these polymerization initiators is usually 0.01 to 3 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the charged monomer. Moreover, you may add a chain transfer agent (For example, common things, such as 2-mercaptoethanol) as needed.
[0025]
In addition, when using the polymerization apparatus of the present invention, monomers such as an inner wall of a polymerization vessel, a stirring shaft, a paddle blade, a baffle, a condenser, a header, a search coil, a bolt, a nut, etc. It is preferable to form a scale adhesion preventing coating film by applying a scale adhesion preventing agent to other parts that come into contact and then drying it.
[0026]
The scale adhesion preventing agent may be a known one, for example, a self-condensation product of polyhydric phenols and polyhydric naphthols (Japanese Patent Laid-Open No. 54-7487); a condensate of 1-naphthol and formaldehyde (special Kaisho 57-164107); condensates of phenolic compound toaldehydes (Japanese Patent Laid-Open No. 54-36389); mixed solutions of quinone-amine compounds and organic silica sol (Japanese Patent Laid-Open No. 1-135802); naphthol Sulfide compounds (Japanese Patent Laid-Open No. 4-311702); mixtures and / or reaction products of electron-donating dyes and aryl sulfonic acids (Japanese Patent Laid-Open No. 5-70505); phenothiazine derivatives (Japanese Patent Laid-Open No. 5-501892) A quinone compound and / or a reduced product thereof (JP-A-5-279404); a reaction product of a ketone resin and a phenolic compound (JP-A 62-236804); a dye, a pigment, a conjugated π 5 or more bonds Aromatic compounds having 5 or more conjugated π bonds (USP-4,757,124); polyaromatic amines (USP-4,024,330); salts of cationic compounds and anionic compounds (GB-2,170,604); A reaction product with aminobenzoic acid (EP-0498142A1); an initial condensation modified product of phenols and aldehydes (Japanese Patent Laid-Open No. 3-501884), and the like.
[0027]
The method of applying the coating liquid to the inner wall surface of the polymerization vessel is not particularly limited. For example, brush coating, spray coating, filling the polymerization vessel with a polymer scale anti-adhesive agent, and other methods such as drawing out, etc. An automatic coating method described in JP-A-57-61001, JP-A-55-36288, JP-B-56-501116, JP-A-56-501117, JP-A-59-11303, or the like may be used. it can.
[0028]
The method of drying the wet surface after applying the coating liquid is not limited, and for example, the following method can be used. That is, after applying the polymer scale adhesion inhibitor, a method of applying warm air heated appropriately to the application surface, or the inner wall surface of the polymerizer and other surfaces to which the polymer scale adhesion inhibitor should be applied, for example, A method of heating to 30 to 80 ° C. and directly applying a polymer scale adhesion preventing agent to the heated surface can be used. And after drying an application surface, the application surface is washed with water as needed.
[0029]
The coating film thus obtained has a total coating amount after drying of usually 0.001 to 5 g / m 2 , particularly preferably 0.05 to 2 g / m 2 .
[0030]
As the aqueous medium used for the polymerization of the vinyl chloride monomer, deionized water is usually used. Furthermore, in this polymerization system, if necessary, a polymerization regulator, a chain transfer agent, a pH regulator, a gelation improver, an antistatic agent, a crosslinking agent, which are appropriately used for the polymerization of the vinyl chloride monomer, Stabilizers, fillers, antioxidants, buffering agents and the like can also be added.
[0031]
Other conditions for this polymerization, aqueous medium to the polymerization vessel, vinyl chloride monomer, in some cases other comonomer, suspending agent, polymerization initiator, etc. may be charged in the same manner as before, The conditions such as the charging ratio may be the same, and the polymerization temperature may be in the range of 20 to 80 ° C. of the normal polymerization temperature of vinyl chloride.
[0032]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to Examples and Comparative Examples. The present invention is not limited to these examples. Various conditions and experimental results in the examples are shown in Table 1.
[0033]
(Example 1)
As shown in FIG. 1, a polymerization apparatus including a polymerization vessel 1, a paddle blade 2, a
The paddle blade 2 includes two blades 4 as shown in FIG. 2, and is installed in three stages as shown in the schematic layout of the paddle blades in FIG. 3A. The uppermost paddle blade is the center of the blade. Line C is 2200 mm below the upper end position TL of the straight body part, the lowermost paddle blades have the center line C of the blades aligned with the lower end position TL of the straight body part, and the middle paddle blades are the lower paddle blades. It was arranged 3000 mm above the wing centerline C. The
[0034]
The polymerization vessel 1 of such a polymerization apparatus was charged with 54,900 kg of ion exchange water, 13.8 kg of partially saponified polyvinyl alcohol, and 9.2 kg of hydroxypropyl methylcellulose. Next, after evacuating to an internal pressure of 7.98 kPa (gauge pressure) with a vacuum pump, 47,700 kg of vinyl chloride monomer was charged, and while stirring with the paddle blade 2, di-2-ethylhexyl par was used as a polymerization initiator. 25.3 kg of oxydicarbonate was injected into the polymerization vessel. The stirring power by the driving device 8 at the start of the polymerization was 1.3 × 10 3 W (130 kg · m / sec) per weight (t) of the contents of the polymerization vessel.
[0035]
Then, hot water is passed through the cooling jacket 2 to carry out the polymerization reaction while maintaining the polymerization temperature at 53 ° C., and when the internal pressure of the polymerization vessel reaches 588 kPa (gauge pressure), the polymerization is stopped and unreacted monomers are removed. The polymer was recovered and the resulting polymer was extracted out of the vessel in the form of a slurry. The state of scale adhesion inside the vessel was observed, the polymer was dehydrated and dried, and subjected to the test by the following method.
・ Polymerization scale adhesion status:
Evaluation was performed according to the following criteria.
A: Almost no scale adhered.
B: Scale adhered to the entire circumference of the polymerization vessel near the gas-liquid interface.
C: Scale adhered to the top of the baffle and the polymerization vessel near the gas-liquid interface.
D: Scale adhered to the straight body of the polymerization vessel and the back side of the baffle.
・ Measurement of bulk specific gravity:
The obtained polymer was measured according to JIS K-6721.
・ Measurement of particle size distribution:
The obtained polymer was sieved using # 60, # 100, and # 200 sieves according to JIS Z-8801, and the passing amount was measured and expressed in weight%.
・ Fisheye measurement:
100 parts by weight of obtained polymer, 50 parts by weight of DOP, 0.1 part by weight of barium stearate, 0.1 part by weight of cadmium stearate, 0.8 part by weight of cetanol, 2.0 parts by weight of tin stabilizer, 0.5 part by weight of titanium dioxide and 0.1 part by weight of carbon black The portion was mixed and kneaded for 5 minutes with a 6 inch roll at 140 ° C., separated as a sheet having a thickness of 0.3 mm, and indicated by the number of white transparent particles in 100 cm 2 of this sheet.
[0036]
(Example 2)
The position of the paddle blade 2 is shown in FIG. 3B. As for the uppermost paddle blade, the center line C of the blade is 1800 mm below the upper end position TL of the straight body portion, and the lowermost paddle blade is The center line C was set to 500 mm above the lower end position TL of the straight body part, and the middle paddle blade was polymerized in the same manner as in Example 1 except that it was placed 2900 mm above the center line C of the lowermost paddle blade.
[0037]
(Comparative Example 1)
As shown in FIG. 3 (c), the mounting position of the uppermost paddle blade is arranged so that the center line C of the blade is 3500 mm below the upper end position TL of the straight body portion (outside the range of 0.35L). Then, polymerization was performed in the same manner as in Example 1 except that the attachment position of the lower blade was matched with the lower end position TL of the straight body portion, and the middle paddle blade was arranged at the center of the uppermost and lowermost stages.
[0038]
(Comparative Example 2)
As shown in FIG. 4D, the mounting position of the uppermost paddle blade is arranged so that the center line C of the blade is 2200 mm below the upper end position TL of the straight body portion (within a range of 0.35 L). Then, polymerization was carried out in the same manner as in Example 1 except that the attachment position of the lower blade was matched with the lower end position TL of the straight body portion, and the middle paddle blade was placed 3300 mm above the lower blade.
[0039]
(Comparative Example 3)
As shown in FIG. 4 (e), the number of paddle blades is five, and the attachment position of the uppermost paddle blades is 1800 mm below the upper end position TL of the straight body (0.35L). And the lower blade position is aligned with the lower end position TL of the straight body portion, and the three-stage stirring blades between the uppermost and lowermost stages are evenly spaced, that is, 1525 mm apart. Polymerization was carried out in the same manner as in Example 1 except that the polymerization was performed.
[0040]
(Comparative Example 4)
As shown in FIG. 4 (f), the number of paddle blades is set to two, and the attachment position of the uppermost paddle blade is set such that the center line C of the blade is 2500 mm below the upper end position TL of the straight body portion (0.35L). The polymerization was carried out in the same manner as in Example 1 except that the lowermost blade was mounted 1000 mm above the lower end position TL of the straight body portion.
[0041]
(Comparative Example 5)
The polymerization reaction was carried out using the same polymerization apparatus as in Example 1 except that the upper end of the
[0042]
(Comparative Example 6)
Except that the length (P) of the
The test results of Examples 1 and 2 are shown in Table 1, and the test results of Comparative Examples 1 to 6 are shown in Table 2.
[0043]
[Table 1]
[0044]
[Table 2]
[0045]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, despite the use of a large polymerization vessel, the scale does not easily adhere to the polymerization vessel, the heat removal efficiency by the cooling means is good, and a high-quality polymer is efficiently produced. Can be manufactured well. The obtained polymer has a large bulk specific gravity and a narrow particle size distribution, and a product obtained by forming this into a sheet has few fish eyes.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a conceptual diagram illustrating a polymerization apparatus of the present invention.
FIG. 2 is a side view illustrating a paddle blade used in the present invention.
FIG. 3 is a schematic view showing the arrangement of paddle blades in an example and a comparative example.
FIG. 4 is a schematic view showing the arrangement of paddle blades in a comparative example.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ... Polymerization container 2 ...
Claims (2)
重合容器は、内容積が100m3以上、内径(D)に対する直胴部の長さ(L)の比(L/D)が1.5〜2.5であり、
パドル翼は直胴部の中心線上に沿って3〜4段配置され、かつ最上段のパドル翼は、翼のブレード縦幅の中心線の位置が、重合容器の直胴部の上端位置から下方向へ0.35L(但し、Lは前記と同義である)の範囲内に配置され、最下段のパドル翼は、翼のブレード縦幅の中心線の位置が、直胴部の下端位置から上方向へ0.25Dの範囲内にくるように配置され、残りのパドル翼(1〜2段)は、前記最上段翼の中心線と最下段翼の中心線との間の距離を(n−1)等分した位置から、上下方向へ±0.25D/nの範囲内に当該翼のブレード縦幅の中心線がくる様に配置され(ここでnはパドル翼の総段数である)、
さらに、長尺のバッフルが重合容器の内壁に沿って上下方向に配置され、バッフルの長さ(P)は、次式:
0.85L≦P≦L(式中、Lは前記と同義である)
を満足し、かつバッフルの上端が、重合容器の直胴部の上端位置から上方向へ0.1Dの位置から下方向へ0.25Dの範囲内にくるように配置された重合装置。A polymerization vessel comprising a substantially cylindrical straight body portion, a lid portion and a bottom portion for closing the upper and lower sides thereof, a paddle blade rotating around the center line of the straight body portion, and stirring the inside of the polymerization vessel, and the paddle blade In a polymerization apparatus equipped with a baffle that disturbs the stirring flow of the contents by
The polymerization container has an internal volume of 100 m 3 or more, a ratio (L / D) of the length (L) of the straight body part to the inner diameter (D) of 1.5 to 2.5,
The paddle blades are arranged in three to four stages along the center line of the straight body part, and the uppermost paddle blades have the center line of the blade vertical width lower than the upper end position of the straight body part of the polymerization vessel. Is located within the range of 0.35 L in the direction (where L is as defined above), and the lowermost paddle wing is positioned above the lower end position of the straight body portion. The remaining paddle blades (one to two stages) are arranged so that the distance between the center line of the uppermost blade and the center line of the lowermost blade is (n−). 1) Arranged so that the center line of the blade vertical width of the blade comes within a range of ± 0.25 D / n in the vertical direction from the equally divided position (where n is the total number of stages of the paddle blade),
Further, a long baffle is arranged in the vertical direction along the inner wall of the polymerization vessel, and the length (P) of the baffle is represented by the following formula:
0.85L ≦ P ≦ L (wherein L is as defined above)
And the upper end of the baffle is arranged such that the upper end position of the baffle is within the range of 0.25D from the position of 0.1D upward from the position of 0.1D upward.
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