JP3691452B2 - Sewage treatment equipment - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オキシデーションディッチ法による汚水処理システム及びその運転方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
レーストラック型の無終端循環水路からなるオキシデーションディッチ法において、有機物と同時に生物学的脱窒を行う運転方法として、▲1▼オキシデーションディッチ内を処理領域として好気領域と無酸素領域に分けるようにしたもの、及び▲2▼好気攪拌と無酸素攪拌を繰り返して好気運転時間帯と無酸素運転時間帯を繰り返すようにしたものが公知である。これら▲1▼▲2▼は、いずれも活性汚泥が有する硝化・脱窒機能を利用するものである。すなわち、活性汚泥中には好気性菌である硝化菌や通性嫌気性菌である脱窒菌が混在して生息しているが、硝化菌は好気状態においてアンモニア性窒素を硝化し(NH3+2O2→NO3 −+H ++H2O)、脱窒菌は無酸素状態において硝酸性窒素を脱窒する(2NO3 −+10H→N2+4H2O+2OH−)機能を有するため、それぞれの菌に最適な状態を繰り返すことにより、アンモニア性窒素を最終的に窒素ガスとして脱窒する。なお、脱窒反応では水素源が必要となるが、生物学的脱窒法では、流入汚水中の有機物を利用することが一般的である。
【0003】
ところで、▲1▼として、溶存酸素計を用いて曝気用攪拌機と潜水型推進装置を制御してオキシデーションディッチ内を処理領域として好気領域と無酸素領域に分ける方法が提案されている(特許第2938375号参照)。また、▲2▼では、特開昭62−221498号公報に開示される如く、オキシデーションディッチ内のDO値(溶存酸素値)が設定値に達した時に曝気機を停止し、一定時間嫌気状態を保持した後、曝気機の運転を再開し、以下順次上記を繰り返して運転するオキシデーションディッチの運転制御方法が示されている。そのほか回転数制御可能な縦軸型曝気攪拌装置を用いたオキシデーションディッチ法では、高速運転と低速運転を繰り返す運転方法が採用されている。これは、高速運転時には好気運転時間帯として硝化を行い、低速運転時には主に槽内の攪拌を目的とした無酸素運転時間帯として脱窒を行うものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
オキシデーションディッチ内を処理領域として好気領域と無酸素領域に分ける方法は、溶存酸素計の維持管理など技術的に煩雑であり、さらに、近年処理場の小規模化が進むにつれ、1池当たりのオキシデーションディッチ槽が小型化しているため、よりいっそう好気・無酸素領域を同一池内に併存して形成させることが困難になっている。
【0005】
また、好気攪拌と無酸素攪拌を繰り返して好気運転時間帯と無酸素運転時間帯を交互に繰り返す方法である特開昭62−221498号では、曝気用攪拌機がもっている酸素供給能力と循環流形成機能の内、曝気用攪拌機を停止することによってDO(溶存酸素)の補給を中断し無酸素状態にすることはできても、それと同時にオキシデーションディッチ内の循環流を形成する機能も中断するため、活性汚泥が循環水路底部への沈殿を起こしてしまう。すなわち、この方法では活性汚泥と汚水の均一な混合が妨害される。
【0006】
さらに回転数制御可能な縦軸型曝気攪拌装置を用いたオキシデーションディッチ法では、低速運転時において主に槽内の無酸素攪拌を目的として脱窒を行う運転方法であるが、低速運転時でもある程度の溶存酸素が溶け込むため、脱窒の効率が低下するという問題点がある。
【0007】
また、一般に流入汚水量は、夜間は少なく、昼間に増大する傾向にあり、この傾向は、四季を通じてほぼ一定している。したがって、縦軸型曝気攪拌装置と水中プロペラ装置を画一的に均等の時間でタイマによる交互運転をした場合、夜間においては、過曝気になり、昼間においては溶存酸素不足いう結果になり硝化・脱窒が進行しない。
【0008】
また、オキシデーションディッチ内を無酸素領域(計算式は下記に示す。一般に全領域の30〜50%)と好気領域(同50〜70%)とに分けた運転方法では、必ずしも両領域を完全には分離できず、特に流入下水量(Q)の変動などにより、無酸素領域(VDN)に好気領域から溶存酸素が進入し結果的に脱窒効果が低下するという問題点がある。
【0009】
脱窒領域(無酸素)容量(VDN)の計算式
VDN=(n・CN・Q×103)/(24×KDN・CM)
Q:流入下水量(m3/日)
CN:硝化されたケルダール窒素(mg/L)
KDN:脱窒速度(mg−N/g−MLSS・時)
CM:ディッチ内のMLSS(g/m3)
n:消化率(0<n≦1)
【0010】
本発明は、このような問題を生じることなく、汚水処理を効率よく効果的に行い得る汚水処理装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、汚水と活性汚泥との混合スラリ水を循環させる無終端循環水路と、当該水路内の所定量の混合スラリ水を定速回転により循環流動させると共に曝気攪拌させる曝気攪拌装置と、前記水路内の混合スラリ水中に水没させた定速回転をするプロペラにより所定量の混合スラリ水を循環流動させる水中プロペラ装置と、曝気攪拌装置と水中プロペラ装置とを交互に発停制御する制御装置とを具備し、曝気攪拌装置により混合スラリ水の循環流動と曝気攪拌が行われる好気運転と、水中プロペラ装置により混合スラリ水の循環流動のみが行われる無酸素運転とを交互に繰り返すことにより、無終端循環水路の全域を好気状態と無酸素状態とに交互に保持する構成とした汚水処理装置において、前記水中プロペラ装置を、そのプロペラの上端が混合スラリ水の水面に対して少なくとも50cmの深さとなるように位置させると共に、前記制御装置を、無終端循環水路への流入汚水量を検出する流量計のみに基づいて、好気運転中の前記無終端循環水路内の代表的場所に於ける溶存酸素値が1−2ppmとなり且つ無酸素運転中の溶存酸素値が0−0.5ppmになるように予め求めた無終端循環水路への流入汚水量とこれに最適な曝気攪拌装置及び水中プロペラ装置の各運転時間との相関関係データから、前記曝気攪拌装置及び水中プロペラ装置の各運転時間を見出して両装置を所定の24時間を単位パターンとするタイムサイクルパターンに従って交互に発停制御する制御器から構成し、更に、前記曝気撹拌装置及び水中プロペラ装置の交互発停制御における1サイクルの各装置の運転時間を、流入汚水量が多いときには曝気攪拌装置の運転時間を2〜3時間及び水中プロペラ装置の運転時間を1〜2時間に、また、流入汚水量が少ないときには曝気攪拌装置2の運転時間を1〜2時間及び水中プロペラ装置の運転時間を3〜4時間とすると共に、無終端循環水路内の混合スラリ水を常時0.25m/sec以上の平均流動速度で循環流動させるようにしたことを発明の基本構成とするものである。
また、請求項2の発明は、汚水と活性汚泥との混合スラリ水を循環させる無終端循環水路と、当該水路内の所定量の混合スラリ水を定速回転により循環流動させると共に曝気攪拌させる曝気攪拌装置と、前記水路内の混合スラリ水中に水没させた定速回転をするプロペラにより所定量の混合スラリ水を循環流動させる水中プロペラ装置と、曝気攪拌装置と水中プロペラ装置とを交互に発停制御する制御装置とを具備し、曝気攪拌装置により混合スラリ水の循環流動と曝気攪拌が行われる好気運転と、水中プロペラ装置により混合スラリ水の循環流動のみが行われる無酸素運転とを交互に繰り返すことにより、無終端循環水路の全域を好気状態と無酸素状態とに交互に保持する構成とした汚水処理装置において、前記水中プロペラ装置を、そのプロペラの上端が混合スラリ水の水面に対して少なくとも50cmの深さとなるように位置させると共に、前記制御装置を、無終端循環水路への流入汚水量を検出する流量計のみに基づいて、前記無終端循環水路への複数の流入汚水量の範囲毎に設けられ、当該各流入汚水量の範囲毎に好気運転中の前記無終端循環水路内の代表的場所に於ける溶存酸素値が1−2ppmとなり且つ無酸素運転中の溶存酸素値が0−0.5ppmになるように予め求めた最適な曝気撹拌装置及び水中プロペラ装置の運転時間の24時間を単位パターンとするタイムサイクルパターンを夫々設定すると共に、当該設定したタイムサイクルパターンに従って曝気撹拌装置及び水中プロペラ装置の交互発停を行うタイマーと、前記流量計の汚水流入量の検出値に基づいて流入汚水量に対応したタイムサイクルパターンに設定したタイマーを作動させる制御器とから構成し、更に前記曝気撹拌装置及び水中プロペラ装置の交互発停制御における1サイクルの各装置の運転時間を流入汚水量が多い範囲のときには曝気攪拌装置の運転時間を2〜3時間及び水中プロペラ装置の運転時間を1〜2時間に、また、流入汚水量が少ない範囲のときには曝気攪拌装置の運転時間を1〜2時間及び水中プロペラ装置の運転時間を3〜4時間とすると共に、無終端循環水路内の混合スラリ水を常時0.25m/sec以上の平均流動速度で循環流動させるようにしたことを特徴とする汚水処理装置。
【0012】
かかる汚水処理システムにあっては、制御装置が、無終端循環水路への流入汚水量に応じて予め設定されたタイムサイクルパターンで曝気攪拌装置及び水中プロペラ装置を発停させるタイマで構成されていることが好ましい。また、タイムサイクルパターンが24時間を単位パターンとするものであり、単位パターンが、曝気攪拌装置の運転時間を無終端循環水路への流入汚水量が少ない時間帯において過曝気状態とならず且つ当該流入汚水量が多い時間帯において溶存酸素不足状態とならないように設定したものであることが好ましい。
【0013】
また、リアルタイムで運転制御を行うためには、制御装置を、無終端循環水路への流入汚水量を検出する流量計(電磁式流量計,超音波式流量計等)と、流量計による検出値に基づいて曝気攪拌装置及び水中プロペラ装置を交互に発停制御する制御器と、を具備して、制御器による曝気攪拌装置及び水中プロペラ装置の発停制御が、予め求めた無終端循環水路への流入汚水量とこれに最適する曝気攪拌装置及び水中プロペラ装置の運転時間との相関関係データに基づいて、行われるように構成しておくことが好ましい。また、制御装置は、無終端循環水路への流入汚水量を検出する流量計と、曝気攪拌装置及び水中プロペラ装置の発停を行い且つ流入汚水量に適した当該両装置の運転時間を設定する複数のタイマと、流量計による検出値に基づいて当該検出値に応じたタイマを選択し且つ作動させる制御器と、を具備するものとしておくことも可能である。
【0014】
また、水中プロペラ装置は、そのプロペラが無終端循環水路内における混合スラリ水の水面に対して少なくとも50cmの深さに位置されるように、配設されたものであることが好ましい。また、水中プロペラ装置は、曝気攪拌装置の停止期間中において、混合スラリ水を曝気することなく且つ当該混合スラリ水中の汚泥を沈降させない流速で循環流動させるべく、プロペラを低速回転させるものであることが好ましい。具体的には、水中プロペラ装置が、プロペラを20〜500rpmで回転させることにより、混合スラリ水を0.25m/sec以上の流速で循環流動させるものであることが好ましい。
【0015】
また、曝気攪拌装置は、鉛直線回りで回転する曝気攪拌翼を有する縦軸型のものであり、水中プロペラ装置が、そのプロペラを無終端循環水路の直線部分であって当該曝気攪拌翼の下流側部分に位置させたものであることが好ましい。また、無終端循環水路には、通常、曝気攪拌装置及び水中プロペラ装置が1台づつ設けられるが、処理水量の多い大型の装置では、各々複数台を設ける場合もある。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図6に基づいて説明する。
【0018】
図1〜図3は本発明の第1の実施の形態を示すもので、この実施の形態における本発明に係る汚水処理システム(以下「第1汚水処理システム」という)S1は、オキシデーションディッチ槽1と、オキシデーションディッチ槽1に配設された1台の曝気攪拌装置2及び1台の水中プロペラ装置3と、両装置2,3を交互に発停制御する制御装置4とを具備する。なお、以下の説明においては、便宜上、前後とは図1、図2及び図4〜図6における左右をいい、左右とは図1及び図4〜図6における上下をいうものとする。
【0019】
オキシデーションディッチ槽1は、図1及び図2に示す如く、水平面形状が前後方向に長尺な長円形状をなし、左右中央部に前後方向に延びる隔壁10により無終端循環水路11を形成したものである。オキシデーションディッチ槽1の周壁適所には、無終端循環水路11に開口する流入出口12,13が設けられている。流入口12には、汚水供給源(図示せず)から導かれた給水ライン14が接続されていて、被処理水である汚水5aが流入口12から無終端循環水路11に供給されるようになっている。流出口13には、沈殿分離槽等の後処理系(図示せず)へと導かれた排水ライン15が接続されていて、後述する活性汚泥5bを利用したオキシデーションディッチ法により処理された処理水5が流出口13から排出(溢流)されるようになっている。なお、流入出口12,13は、流入口12から無終端循環水路11に流入された汚水5aがそのまま流出口13へとショートパスしないことを条件として、無終端循環水路11における任意個所に設けておくことができる。また、オキシデーションディッチ槽1には、処理水5と共に排出された活性汚泥を回収する活性汚泥返戻ライン(図示せず)が接続されている。
【0020】
曝気攪拌装置2は、図1及び図2に示す如く、無終端循環水路11の前端部位に配置された縦軸型のエアレータであり、隔壁10の前端近傍位において曝気攪拌翼20,21を一定方向(図1の矢印方向)に回転させることにより、無終端循環水路11において汚水5aと活性汚泥5bとの混合スラリ水5Aを循環流動させると共に曝気攪拌するように構成されている。曝気攪拌翼は、鉛直回転軸22の下端部に放射状に取り付けられた縦羽根20…と各隣接縦羽根20,20間に傾斜状に取り付けられた横羽根21…とからなり、鉛直回転軸22を減速機(変速機)付の駆動モータ(図示せず)により回転駆動させると、混合スラリ水5Aを攪拌しつつ吸引,揚水して曝気させると共に、旋回流を形成して混合スラリ水5Aを無終端循環水路11内において循環流動させるものである。なお、曝気攪拌装置2が設けられない無終端循環水路11の後端部位には、円弧状の整流壁16が設けられている。
【0021】
水中プロペラ装置3は、図1及び図2に示す如く、無終端循環水路11の直線部分の適所(例えば、前後方向中央部位)において混合スラリ水5Aに水没させた状態で配置されたプロペラ30を具備するものであり、曝気攪拌装置2の停止期間中において、混合スラリ水5Aを曝気することなく且つ混合スラリ水5A中の汚泥を沈降させない流速で循環流動させるべく、プロペラ30を低速回転させるように構成されている。この例では、水中プロペラ装置3は、プロペラを20〜500rpmで回転させることにより、混合スラリ水5Aを0.25m/sec以上の流速で循環流動させるように構成されている。また、プロペラ30の鉛直方向位置は、混合スラリ水5Aの水面からの深さ(混合スラリ水5Aの水面からプラペラ30の上端部までの深さ)Dが50cm以上となるように設定されている。
【0022】
制御装置4は、図1に示す如く、タイマ40により、曝気攪拌装置2と水中プロペラ装置3とを、無終端循環水路11への流入汚水量に応じて予め設定されたタイムサイクルパターンで交互に発停制御するものである。タイムサイクルパターンは24時間を単位パターンとするものであり、単位パターンは、曝気攪拌装置2の運転時間を無終端循環水路11への流入汚水量が少ない時間帯(以下「少量時間帯」という)において過曝気状態とならず且つ当該流入汚水量が多い時間帯(以下「多量時間帯」という)において溶存酸素不足状態とならないように設定されている。一般に、夜間は少量時間帯であり、日中は多量時間帯である。このような流入汚水量の変動パターンは、1年を通じて殆ど変わることがない。したがって、単位パターンを、少量時間帯では曝気攪拌装置2の運転時間を短く且つ曝気攪拌装置2の運転間隔(水中プロペラ装置3の運転時間)を長くすると共に、多量時間帯では曝気攪拌装置2の運転時間を長く且つ曝気攪拌装置2の運転間隔(水中プロペラ装置3の運転時間)を短くするように設定して、この単位パターンに従ってタイマ40による両装置2,3を発停させることにより、流入汚水量に応じて硝化処理及び脱窒素処理を効果的に行い得る。仮に、両装置2,3を一定のタイムサイクルで交互に発停させるようにすると、つまり少量時間帯及び多量時間帯の何れにおいても曝気攪拌装置2の運転時間が同じであるとすると、少量時間帯においては曝気攪拌装置2による曝気が過剰となって、混合スラリ水5Aが過曝気状態となり、逆に、多量時間帯においては曝気攪拌装置2による曝気が不足して、混合スラリ水5Aが溶存酸素不足状態となり、何れの場合にも、良好な汚水処理(好気性菌による硝化処理及び嫌気性菌による脱窒処理)が行われない。しかし、両装置2,3の発停を上記の如く設定した単位パターンが繰り返されるタイムサイクルパターンで行うようにすれば、少量時間帯及び多量時間帯の何れにおいても、無終端循環水路11の全域が適正な好気状態又は無酸素状態に保持されて、良好なオキシデーションディッチ法による汚水処理が行われる。ところで、曝気攪拌装置2の運転時間T及び水中プロペラ装置3の運転時間tは、一般には、少量時間帯においてT=1〜3時間,t=2〜4時間に設定され、多量時間帯においてT=2〜4時間,t=1〜3時間に設定されるが、その一例を図3に示す。すなわち、図3は0時から24時までの24時間における両装置2,3の発停サイクルのパターン(単位パターン)を示したものである。なお、単位パターンは、少量時間帯及び多量時間帯の何れにおいても、無終端循環水路11の代表的場所におけるDO値(溶存酸素値)が、曝気攪拌装置2の運転(好気運転)中においては1〜2ppmとなり、水中プロペラ装置3の運転(無酸素運転)期間中においては0〜0.5ppmとなるように、設定しておくことが好ましい。
【0023】
以上のように構成された第1汚水処理システムS1によれば、タイマ40により曝気攪拌装置2と水中プロペラ装置3とが予め設定したタイムサイクルパターンに従って交互に発停されることにより、汚水処理を効率よく効果的に行うことができる。
【0024】
すなわち、曝気攪拌装置2が駆動される好気運転においては、無終端循環水路11内において汚水5aと活性汚泥5bとの混合スラリ水5Aが循環流動されると共に曝気攪拌が行われて、無終端循環水路11の全域が好気状態に保持され、好気性菌により汚水5a中の有機性物質が分解されると共に汚水5aに含まれていたアンモニア性窒素(NH4 +−N)が硝化菌により硝酸性窒素(NOx−−N)へと硝化される。このとき、好気運転時間が流入汚水量に応じて設定された時間となっていることから、無終端循環水路11は適正な好気状態に保持されて、上記好気処理が効果的に行われる。
【0025】
そして、タイマ40により設定された時間が経過すると、曝気攪拌装置2が停止される共に水中プロペラ装置3が駆動され、無酸素運転が開始される。
【0026】
この無酸素運転においては、好気運転時に生成された硝酸性窒素(NOx−−N)が脱窒菌により還元されて窒素ガスとなり、大気中へと放出される。すなわち、嫌気性菌による脱窒処理が行われる。
【0027】
このとき、プロペラ30が完全に水没した状態で低速回転することから、水中プロペラ装置3による曝気(空気の巻き込み)は行われず、無終端循環水路11の全域が適正な無酸素状態に保持される。また、混合スラリ水5Aが循環流動されることから、活性汚泥5bの沈降が防止されて、汚水9aと活性汚泥9bとが均一に混合される。また、プロペラ30が低速回転されるため、汚泥フロックが破砕されず、活性汚泥9bの生物学的浄化能力(具体的には、有機物酸化能力、硝化能力、脱窒能力など)が損なわれない。したがって、上記嫌気処理が効果的に行われ、好気運転による好気処理と相俟って、汚水9aが良好に処理される。なお、処理された汚水(処理水)9は、流出口13から排水ライン15に排出される。
【0028】
ところで、近年、汚水処理場の小規模化に伴って1池当たりのオキシデーションディッチ槽が小型化する傾向にあるが、このような小型のオキシデーションディッチ槽においては、冒頭で述べた如く、無終端循環水路内に好気領域と無酸素領域とを同一池内に併存して形成しておく方式を採用することが困難であり、かかる方式による汚水処理を効果的に行い得ない。しかし、第1汚水処理システムS1にあっては、無終端循環水路11の全域を好気領域及び無酸素領域とすることから、オキシデーションディッチ槽1が小型である場合にも、汚水処理を効果的に行うことができる。無酸素運転時間帯で起動する水中プロペラ装置は、水深50cm以下に水没させて運転するため空気の巻き込みが無く槽内を容易に無酸素状態に保持できる。また、低速回転(20〜500rpm)で運転するため、さらに、水中プロペラ装置は汚泥が沈降しない槽内流速0.25m/sec以上となるように運転するため、槽内全域にわたり、流入汚水と汚泥が攪拌混合され、前述効果と相まって脱窒効果を高めることができる。
【0029】
なお、本発明は上記した実施の形態に限定されず、本発明の基本原理を逸脱しない範囲において、適宜に改良,変更することができる。
【0030】
すなわち、図4は第2の実施の形態を示したもので、この実施の形態における本発明に係る汚水処理システム(以下「第2汚水処理システム」という)S2では、無終端循環水路11の前後両端部位に前記した縦軸型の曝気攪拌装置2,2が設けられている。第2汚水処理システムS2は、2台の曝気攪拌装置2,2が設けられている点及び両曝気攪拌装置2,2のタイマ40による発停制御が同期して行われる点を除いて、第1汚水処理システムS1と同一構成をなすものであり、第1汚水処理システムS1と同様に効果的な汚水処理を行うことができる。なお、オキシデーションディッチ槽1が小型のものである場合には、第1汚水処理システムS1における如く、一般に1台の曝気攪拌装置2で充分であるが、オキシデーションディッチ槽1が大型のものである場合や能力の低い曝気攪拌装置2を使用する場合等には、必要に応じて、2台又は3台以上の曝気攪拌装置2を設けておくことができる。また、同様の理由から、水中プロペラ装置3も、必要に応じて、複数台設けておくことが可能である。
【0031】
また、第1及び第2汚水処理システムS1,S2においては、経験的に把握される(又は予測される)流入汚水量に応じて予め設定したタイムサイクルパターン(単位パターン)に従ってタイマ40による曝気攪拌装置2及び水中プロペラ装置3の発停制御を行うようにしたが、流入汚水量をリアルタイムで検出して、その検出値に基づいて両装置2,3の発停及び駆動時間(運転時間)を制御するようにすることも可能である。
【0032】
すなわち、図5は第3の実施の形態を示したもので、この実施の形態における本発明に係る汚水処理システム(以下「第3汚水処理システム」という)S3では、曝気攪拌装置2及び水中プロペラ装置3の発停及び駆動時間を流入汚水量に応じてリアルタイムで制御するように構成されている。
【0033】
第3汚水処理システムS3においては、図5に示す如く、制御装置4が、給水ライン14の適所に設けられて、無終端循環水路11への流入汚水量をリアルタイムで検出する流量計41と、流量計41による検出値(流入汚水量)に基づいて曝気攪拌装置2及び水中プロペラ装置3を交互に発停制御する制御器42と、を具備し、両装置2,3の発停制御が予め求めた流入汚水量と運転時間との相関関係データに基づいて行われるように構成されている。すなわち、流入汚水量とこれに最適する曝気攪拌装置2及び水中プロペラ装置3の運転時間との相関関係データを予め求めておき、制御器42により、流量計41による検出値と上記データとを比較して、検出値に応じた両装置2,3の運転時間及びインタバルを当該データから見出して、当該データ通りに両装置2,3の運転時間及びインタバルをリアルタイムで制御するのである。したがって、第3汚水処理システムS3によれば、実際の流入汚水量の変動に即応して、好気運転と無酸素運転とをリアルタイムで制御することができ、流入汚水量に応じて最適する状態で汚水処理を行うことができる。なお、第3汚水処理システムS3は、制御装置4の構成を除いて、第1汚水処理システムS1と同一構成をなすものであり、第1汚水処理システムS1と同等以上に効果的な汚水処理を行うことができる。
【0034】
また、図6は第4の実施の形態を示したもので、この実施の形態における本発明に係る汚水処理システム(以下「第4汚水処理システム」という)S4では、第3汚水処理システムS3と同様に、曝気攪拌装置2及び水中プロペラ装置3の発停及び駆動時間を流入汚水量に応じてリアルタイムで制御するように構成されている。
【0035】
すなわち、第4汚水処理システムS4においては、図5に示す如く、制御装置4が、給水ライン14の適所に設けられて、無終端循環水路11への流入汚水量をリアルタイムで検出する流量計41と、曝気攪拌装置2及び水中プロペラ装置3の発停を行い且つ流入汚水量に適した当該両装置2,3の運転時間を設定する複数(図5の例では4個)のタイマ44a,44b,44c,44dと、流量計41による検出値に基づいて当該検出値に応じたタイマ44a、44b、44c又は44dを選択し且つ作動させる制御器43と、を具備する。
【0036】
予め流入汚水量の変動幅を想定して、これをその変動幅を複数(この例では4つ)の範囲(以下「タイマ選定範囲」という)に区分する。各タイマ44a,44b,44c,44dは、4つのタイマ選定範囲の1つに含まれる流入汚水量に最適する運転サイクルで両装置2,3を発停制御するように構成される。制御器43は、流量計41により検出された流入汚水量が含まれるタイマ選定範囲を見出して、当該タイマ選定範囲に対応するタイマ44a、44b、44c又は44dを選定し且つこれを作動させるように構成されている。
【0037】
したがって、第4汚水処理システムS4にあっては、制御器43により、流量計41による検出値(流入汚水量)に対応したタイマ、例えばタイマ44aが選択されて、当該タイマ44aが作動される。そして、両装置2,3がタイマ44aにより第1汚水処理システムS1と同様に発停制御される。その結果、両装置2,3がリアルタイムで検出された流入汚水量に最適するように運転される。
【0038】
【実施例】
実施例として、第2汚水処理システムS2を使用して、2ヶ月間に亘って汚水処理を行った。ここに、流入汚水9aは下水であり、ディッチ容量は1400m3/池であり、各曝気攪拌装置2の駆動源として15kw(好気運転時に60Hzで運転)の電動機を使用し、水中プロペラ装置3の駆動源として3kw(無酸素運転時に50Hzで運転)の電動機を使用した。また、タイマ40による曝気攪拌装置2,2及び水中プロペラ装置3の運転は、図3に示した単位パターンによるタイムサイクルパターンで行った。
【0039】
そして、運転開始から2ヶ月間における適当な間隔で選定した4日(A,B,C,D)において、流入汚水及び処理水のBOD(mg/L)及びT−N(mg/L)を測定した。その結果は、表1に示す通りであった。
【0040】
また、比較例として、図7に示す第5汚水処理システムS5を使用して、実施例と同一条件で汚水処理を行った。第5汚水処理システムS5は、水中プロペラ装置3及び制御装置4を有しない点を除いて、第2汚水処理システムS2と同一構成をなすものである。両曝気攪拌装置2,2の運転は、実施例と同一のサイクル(図3)で行った。但し、実施例の水中プロペラ装置3が運転される時間帯においては、両曝気攪拌装置2,2を低速運転(20Hz)することにより無酸素運転した。なお、好気運転については、実施例と同一の時間帯及び運転条件(60Hz)で行った。
【0041】
そして、実施例と同日(A,B,C,D)において、流入汚水及び処理水のBOD(mg/L)及びT−N(mg/L)を測定した。その結果は、表1に示す通りであった。なお、流入汚水は実施例と同一条件(性状,流入汚水量)であることから、流入汚水のBOD,T−Nは、当然に、実施例と同一である。
【0042】
表1から明らかなように、実施例における処理水のT−N値及びBOD値の値は、比較例のものに比して、低く且つ安定しており、本発明による汚水処理が効果的に行われることが確認された。
【0043】
また、運転期間(2ケ月間)における消費電力を測定したところ、わずか2ケ月間であるにも拘らず、実施例では比較例に比して約11%低減されていた。このことから、本発明によれば大幅な省エネルギー化が実現されることが理解される。
【0044】
【表1】
【0045】
【発明の効果】
以上の説明から容易に理解されるように、本発明によれば、冒頭で述べた問題を生じることなく、汚水処理を効率よく効果的に行い得て、処理水質を向上させることができる。また、システムの消費動力を大幅に低減し得て、省エネルギ化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1汚水処理システムを示す平面図である。
【図2】図1のII−II線に沿う縦断正面図である。
【図3】第1汚水処理システムにおける曝気攪拌装置(及び水中プロペラ装置)の発停制御例を示す運転パターン(単位パターン)図である。
【図4】第2汚水処理システムを示す図1相当の平面図である。
【図5】第3汚水処理システムを示す図1相当の平面図である。
【図6】第4汚水処理システムを示す図1相当の平面図である。
【図7】比較例として使用した第5汚水処理システムを示す図1相当の平面図である。
【符号の説明】
1…オキシデーションディッチ槽、2…曝気攪拌装置、3…水中プロペラ装置、4…制御装置、5…処理水、5A…混合スラリ水、5a…汚水、5b…活性汚泥、11…無終端循環水路、20,21…曝気攪拌翼、30…プロペラ、40…タイマ、41…流量計、42,43…制御器、44a,44b,44c,44d…タイマ、D…深さ、S1,S2,S3,S4…汚水処理システム。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a sewage treatment system using an oxidation ditch method and an operation method thereof.
[0002]
[Prior art]
In the oxidation ditch method consisting of a racetrack-type endless circulation channel, as an operating method for biological denitrification simultaneously with organic matter, (1) the inside of the oxidation ditch is treatedGoodThere are known ones that are divided into an air region and an oxygen-free region, and (2) one that repeats aerobic stirring and oxygen-free stirring to repeat an aerobic operation time zone and an oxygen-free operation time zone. These (1) and (2) all utilize the nitrification / denitrification function of activated sludge. In other words, activated sludge contains aerobic nitrifying bacteria and facultative anaerobic bacteria.NitroAlthough bacteria live in a mixture, nitrifying bacteria nitrify ammonia nitrogen (NH3+ 2O2→ NO3 −+H ++ H2O)NitroThe fungus denitrifies nitrate nitrogen in anoxic conditions (2NO3 −+ 10H → N2+ 4H2O + 2OH−) Ammonia nitrogen is finally removed as nitrogen gas by repeating the optimal condition for each fungus.NitroTo do. Note that a hydrogen source is required for the denitrification reaction, but in the biological denitrification method, it is common to use organic matter in the influent sewage.
[0003]
By the way, as (1), the aeration stirrer and the submersible type propulsion device are controlled using a dissolved oxygen meter to set the inside of the oxidation ditch as a processing area.GoodA method of dividing the gas region into the oxygen-free region has been proposed (see Japanese Patent No. 2938375). In (2), as disclosed in JP-A-62-221498, when the DO value (dissolved oxygen value) in the oxidation ditch reaches a set value, the aerator is stopped and the anaerobic state is maintained for a certain period of time. The operation control method of the oxidation ditch is shown in which the operation of the aerator is resumed after maintaining the above, and the above operation is sequentially repeated thereafter. In addition, in the oxidation ditch method using a vertical axis aeration stirrer capable of controlling the rotational speed, an operation method in which high speed operation and low speed operation are repeated is adopted. This is because nitrification is performed during the aerobic operation time zone during high-speed operation, and the oxygen-free operation time zone is mainly used for stirring in the tank during low-speed operation.NitroIs to do.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
The treatment area is inside the oxidation ditchGoodThe method of dividing the gas region into the oxygen-free region is technically cumbersome, such as maintaining a dissolved oxygen meter, and the oxidation ditch tank per pond has become smaller as the treatment plant has become smaller in recent years. For this reason, it is difficult to form a more aerobic / anoxic region in the same pond.
[0005]
Japanese Patent Laid-Open No. 62-212498, which repeats aerobic stirring and oxygen-free stirring and alternately repeats the aerobic operation time zone and the oxygen-free operation time zone, discloses the oxygen supply capacity and circulation of the aeration stirrer. Among the flow forming functions, by stopping the aeration stirrer, the supply of DO (dissolved oxygen) can be interrupted to make it anoxic, but at the same time, the function of forming a circulating flow in the oxidation ditch is also interrupted. Therefore, the activated sludge causes precipitation to the bottom of the circulating water channel. That is, this method prevents uniform mixing of activated sludge and sewage.
[0006]
Furthermore, in the oxidation ditch method using a vertical axis aeration stirrer that can control the number of revolutions, it is removed mainly for oxygen-free stirring in the tank during low-speed operation.NitroHowever, since a certain amount of dissolved oxygen dissolves even during low-speed operation, there is a problem that the efficiency of denitrification decreases.
[0007]
In general, the amount of inflow sewage is small at night and tends to increase during the day, and this tendency is almost constant throughout the four seasons. Therefore, if the vertical axis aeration stirrer and the underwater propeller unit are operated alternately by a timer with a uniform time, over-aeration occurs at night, resulting in a lack of dissolved oxygen during the day. Denitrification does not proceed.
[0008]
Further, in the operation method in which the inside of the oxidation ditch is divided into the anoxic region (calculation formula is shown below. Generally, 30 to 50% of the entire region) and the aerobic region (50 to 70% of the whole region), both regions are not necessarily provided. Incomplete separation, especially inflowsewageThe oxygen-free region (VDN) Has a problem that dissolved oxygen enters from the aerobic region, resulting in a decrease in denitrification effect.
[0009]
Denitrification area (anoxic) capacity (VDN)
VDN= (N · CN・ Q × 103) / (24 × KDN・ CM)
Q: Inflow sewage volume (m3/Day)
CN: Nitrified Kjeldahl nitrogen (mg / L)
KDN: Denitrification rate (mg-N / g-MLSS · hour)
CM: MLSS in the ditch (g / m3)
n: digestibility (0 <n ≦ 1)
[0010]
The present invention can efficiently and effectively perform sewage treatment without causing such problems.Sewage treatment equipmentThe purpose is to provide.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
The invention of claim 1An endless circulation channel for circulating the mixed slurry water of sewage and activated sludge;A predetermined amount of the mixed slurry in the water channel is circulated and fluidized by constant speed rotation and aerated and stirred, and a propeller that rotates at a constant speed submerged in the mixed slurry water in the water channel. An aerobic device that includes an underwater propeller device that circulates and flows water, and a control device that alternately controls on and off of the aeration stirrer and the underwater propeller device. A configuration in which the entire region of the endless circulation channel is alternately held in an aerobic state and an anoxic state by alternately repeating the operation and the anaerobic operation in which only the circulating flow of the mixed slurry water is performed by the underwater propeller device. In the sewage treatment apparatus, the underwater propeller apparatus is positioned so that the upper end of the propeller is at least 50 cm deep with respect to the water surface of the mixed slurry water. Rutotomoni, the control device, the endless circulation canalsFlow ofBased on only the flow meter for detecting the amount of sewage, the dissolved oxygen value at a typical location in the endless circulation channel during aerobic operation is 1-2 ppm, and the dissolved oxygen value during anaerobic operation is 0. To endless circulation channel determined in advance to be -0.5ppmFlow ofFrom the correlation data between the amount of contaminated water and the operation time of the aeration stirrer and the submersible propeller device optimal for this, the respective operation times of the aeration stirrer and the submersible propeller device are found, and both units are determined in units of a predetermined 24 hours. It comprises a controller for alternately starting and stopping according to a time cycle pattern to be a pattern, and further, operating time of each device in one cycle in the alternately starting and stopping control of the aeration stirrer and the underwater propeller device.The flowWhen the amount of contaminated water is large, the operation time of the aeration stirrer is 2-3 hours, the operation time of the underwater propeller device is 1-2 hours,The flowWhen the amount of contaminated water is small, the operation time of the
The invention of claim 2An endless circulation channel for circulating the mixed slurry water of sewage and activated sludge;A predetermined amount of the mixed slurry in the water channel is circulated and fluidized by constant speed rotation and aerated and stirred, and a propeller that rotates at a constant speed submerged in the mixed slurry water in the water channel. An aerobic device that includes an underwater propeller device that circulates and flows water, and a control device that alternately controls on and off of the aeration stirrer and the underwater propeller device. A configuration in which the entire region of the endless circulation channel is alternately held in an aerobic state and an anoxic state by alternately repeating the operation and the anaerobic operation in which only the circulating flow of the mixed slurry water is performed by the underwater propeller device. In the sewage treatment apparatus, the underwater propeller apparatus is positioned so that the upper end of the propeller is at least 50 cm deep with respect to the water surface of the mixed slurry water. Rutotomoni, the control device, the endless circulation canalsFlow ofFlow meter to detect the amount of sewageOnly based onPlural to the endless circulation channelFlow ofProvided for each range of incoming sewage, and dissolved oxygen value at a typical location in the endless circulation channel during aerobic operation for each range of influent sewage is 1-2 ppm, and during anaerobic operation Set the time cycle pattern with the unit pattern of 24 hours of the operation time of the optimum aeration stirrer and the underwater propeller device determined in advance so that the dissolved oxygen value becomes 0-0.5 ppm, and the set time A timer for alternately starting and stopping an aeration stirrer and an underwater propeller device according to a cycle pattern, and the flow meterDirtyBased on detected value of water inflowFlowAnd a controller for operating a timer set to a time cycle pattern corresponding to the amount of incoming sewage, and further operating time of each device in one cycle in the alternate start / stop control of the aeration stirrer and the underwater propeller deviceFlowWhen the amount of incoming sewage is large, the operation time of the aeration stirrer is 2-3 hours, the operation time of the underwater propeller device is 1-2 hours,The flowWhen the amount of incoming sewage is small, the operation time of the aeration stirrer is 1 to 2 hours, the operation time of the underwater propeller device is 3 to 4 hours, and the mixed slurry water in the endless circulation channel is always 0.25 m / A sewage treatment apparatus characterized by circulating and flowing at an average flow rate of sec or more.
[0012]
In such a sewage treatment system, the control device is configured by a timer that starts and stops the aeration stirrer and the underwater propeller device in a time cycle pattern set in advance according to the amount of sewage flowing into the endless circulation channel. It is preferable. In addition, the time cycle pattern has a unit pattern of 24 hours, and the unit pattern does not result in an over-aeration state in a time zone in which the amount of sewage flowing into the endless circulation channel is small during the operation time of the aeration stirrer. It is preferably set so as not to be in a state of insufficient dissolved oxygen in a time zone in which the amount of inflow sewage is large.
[0013]
In addition, in order to perform operation control in real time, the control device uses a flow meter (electromagnetic flow meter, ultrasonic flow meter, etc.) that detects the amount of sewage flowing into the endless circulation channel, and a detected value by the flow meter. A controller for alternately starting and stopping the aeration stirrer and the underwater propeller device based on the control, and the start and stop control of the aeration stirrer and the underwater propeller device by the controller is performed to the endless circulation channel obtained in advance. It is preferable to perform the process based on correlation data between the amount of inflowing sewage and the operation time of the aeration stirrer and the submersible propeller device optimized for this. In addition, the control device starts and stops the flow meter for detecting the amount of sewage flowing into the endless circulation channel, the aeration stirrer and the underwater propeller device, and sets the operation time of both devices suitable for the amount of sewage flowing in. It is also possible to include a plurality of timers and a controller that selects and operates a timer corresponding to the detected value based on the detected value by the flow meter.
[0014]
The underwater propeller device is preferably arranged so that the propeller is positioned at a depth of at least 50 cm with respect to the water surface of the mixed slurry water in the endless circulation channel. Further, the underwater propeller device rotates the propeller at a low speed so that the mixed slurry water is not aerated and the sludge in the mixed slurry water is circulated and flowed at a flow rate that does not cause sedimentation during the stop period of the aeration stirrer. Is preferred. Specifically, it is preferable that the underwater propeller device circulates and flows the mixed slurry water at a flow rate of 0.25 m / sec or more by rotating the propeller at 20 to 500 rpm.
[0015]
The aeration stirrer is of a vertical axis having an aeration stirrer that rotates around a vertical line, and the submersible propeller device is a straight portion of the endless circulation channel downstream of the aeration stirrer blade. It is preferable that it is located in the side part. In addition, an endless circulation channel is usually provided with one aeration stirrer and one underwater propeller device, but a large device with a large amount of treated water may have a plurality of units.
[0017]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to FIGS.
[0018]
1 to 3 show a first embodiment of the present invention, and a sewage treatment system (hereinafter referred to as "first sewage treatment system") S1 according to the present invention in this embodiment is an oxidation ditch tank. 1, one aeration and stirring
[0019]
As shown in FIGS. 1 and 2, the
[0020]
As shown in FIGS. 1 and 2, the aeration and stirring
[0021]
As shown in FIGS. 1 and 2, the
[0022]
As shown in FIG. 1, the
[0023]
According to the first sewage treatment system S1 configured as described above, the
[0024]
That is, in the aerobic operation in which the aeration and
[0025]
When the time set by the
[0026]
In this oxygen-free operation, nitrate nitrogen (NOx) generated during aerobic operation−-N) is reduced by denitrifying bacteria into nitrogen gas and released into the atmosphere. That is, the denitrification process by anaerobic bacteria is performed.
[0027]
At this time, since the
[0028]
By the way, in recent years, the oxidation ditch tank per pond tends to be miniaturized as the sewage treatment plant is downsized. However, in such a small oxidation ditch tank, as described at the beginning, there is nothing. It is difficult to adopt a method in which an aerobic region and an oxygen-free region coexist in the same pond in the terminal circulation channel, and sewage treatment by such a method cannot be effectively performed. However, in the first sewage treatment system S1, since the entire
[0029]
It should be noted that the present invention is not limited to the above-described embodiment, and can be appropriately improved and changed without departing from the basic principle of the present invention.
[0030]
That is, FIG. 4 shows the second embodiment. In the sewage treatment system (hereinafter referred to as “second sewage treatment system”) S2 according to the present embodiment in this embodiment, before and after the
[0031]
In the first and second sewage treatment systems S1 and S2, aeration and agitation by the
[0032]
That is, FIG. 5 shows a third embodiment. In the sewage treatment system (hereinafter referred to as “third sewage treatment system”) S3 according to the present invention in this embodiment, the
[0033]
In the third sewage treatment system S3, as shown in FIG. 5, the
[0034]
FIG. 6 shows a fourth embodiment. In the sewage treatment system (hereinafter referred to as “fourth sewage treatment system”) S4 according to the present invention in this embodiment, the third sewage treatment system S3 and Similarly, it is configured to control the start / stop and drive time of the aeration and
[0035]
That is, in the fourth sewage treatment system S4, as shown in FIG. 5, the
[0036]
A fluctuation range of the inflow sewage amount is assumed in advance, and the fluctuation range is divided into a plurality of ranges (four in this example) (hereinafter referred to as “timer selection range”). Each of the
[0037]
Accordingly, in the fourth sewage treatment system S4, the
[0038]
【Example】
As an example, sewage treatment was performed for 2 months using the second sewage treatment system S2. Here, the inflow sewage 9a is sewage, and the ditch capacity is 1400 m.3/ 15 kW as a drive source for each aeration stirrer 2(During aerobic driving60HzDriving)3 kW as a drive source for the underwater propeller device 3(During anaerobic operation50HzDriving)The electric motor of was used. Further, the operations of the aeration and
[0039]
And in 4 days (A, B, C, D) selected at appropriate intervals in the two months from the start of operation, BOD (mg / L) and TN (mg / L) of influent wastewater and treated water It was measured. The results were as shown in Table 1.
[0040]
Further, as a comparative example, sewage treatment was performed under the same conditions as in the example using the fifth sewage treatment system S5 shown in FIG. The fifth sewage treatment system S5 has the same configuration as the second sewage treatment system S2, except that the
[0041]
And on the same day (A, B, C, D) as an example, BOD (mg / L) and TN (mg / L) of influent wastewater and treated water were measured. The results were as shown in Table 1. In addition, since inflow sewage is the same conditions (property, inflow sewage amount) as an Example, naturally BOD and TN of inflow sewage are the same as an Example.
[0042]
As apparent from Table 1, the TN value and BOD value of treated water in the examples are lower and more stable than those of the comparative examples, and the sewage treatment according to the present invention is effective. It was confirmed that this was done.
[0043]
Further, when the power consumption during the operation period (2 months) was measured, it was reduced by about 11% in the example as compared with the comparative example in spite of being only 2 months. From this, it is understood that significant energy saving is realized according to the present invention.
[0044]
[Table 1]
[0045]
【The invention's effect】
As can be easily understood from the above description, according to the present invention, it is possible to efficiently and effectively perform sewage treatment without causing the problems described at the beginning, thereby improving the quality of treated water. Further, the power consumption of the system can be greatly reduced, and energy saving can be achieved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a plan view showing a first wastewater treatment system.
FIG. 2 is a longitudinal front view taken along the line II-II in FIG.
FIG. 3 is an operation pattern (unit pattern) diagram showing an on / off control example of the aeration and agitation device (and the underwater propeller device) in the first sewage treatment system.
FIG. 4 is a plan view corresponding to FIG. 1 showing a second sewage treatment system.
FIG. 5 is a plan view corresponding to FIG. 1 and showing a third sewage treatment system.
FIG. 6 is a plan view corresponding to FIG. 1 and showing a fourth sewage treatment system.
FIG. 7 is a plan view corresponding to FIG. 1 and showing a fifth sewage treatment system used as a comparative example.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
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