JP3691306B2 - Composite mold - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、セラミックス成分と金属成分とを含む複合材で構成される複合材製金型に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、塑性加工分野や粉末成形分野等において、ロールやプレス等の種々の金型が使用されている。この種の金型には、大きな負荷応力が作用するもの、加工速度が速くかつ衝撃荷重も大きいもの、あるいは腐食環境下で使用されるもの等があり、超硬等の金属とセラミックスを複合した複合材が広範に使用されている。
【0003】
この場合、金型質材に要求される特質としては、高耐摩耗性のための高硬度、高応力をワークに印加させるための高圧縮強度、高引つ張り強度、ワークの型内への投入時間を短くして生産性を向上させるために必要な耐衝撃性を向上させる高靭性等が要求されている。
【0004】
そこで、金型材質として、鉄系を主体とするSK材、SKD材、SKH材、粉末ハイス材、ニッケル系またはコバルト系合金の超合金材またはセラミックスと金属の複合材の一つである超硬材等が用いられており、これらが用途に応じて使い分けられている。また、耐摩耗性の向上を図るために、TiCやTiN等の硬質セラミックスコーティングがなされる場合がある。
【0005】
これらの金型材質の中、複合材は脆くかつ引っ張り応力等に弱いという欠点がある。このため、金型材質としては、ダイ自体やパンチ自体等を複合材の均質体で構成し、その負荷応力を緩和して型寿命を向上させるために、特に、超硬金型においては、SK材やSKD材により抱き合わせや組み合わせ金型として使用されている。これに対して、高速度鋼は、高強度および高靭性を有するものの、耐摩耗性や圧縮強度および剛性等に問題があり、相手材の性質を考慮して金型の設計がなされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、塑性加工や粉末成形分野等に要求される特性は、耐衝撃性、耐摩耗性、高圧縮強度、高引っ張り強度、高靱性および高剛性等である。これらの諸特性を均質複合材乃至は超硬材を用いて改善しようとすると、金属量を増加あるいは減少させる手法や、セラミックス粒子の大きさを微粒化あるいは粗粒化する手法等、互いに相反する手法を採らなければならない。
【0007】
例えば、耐衝撃性の観点からは、セラミックス粒子を粗大化して金属量を増加させる必要があるが、これにより耐摩耗性の他、耐熱性および剛性等も低下してしまう。その際、金属量を少なくし、セラミックス粒子を微粒化すると、耐摩耗性、剛性および耐熱性等は向上するものの、耐衝撃性が大きく損なわれ、金型が簡単に破壊してしまうおそれがある。従って、現実的にはこれらの諸特性を満足する鍛造金型は実用に供されておらず、補強による対処や表面処理等により対処しているだけである。
【0008】
そこで、実際に加工を行う金型表層近傍が高硬度でかつ耐摩耗性を有するとともに、金型内部が高強度を有する金型の開発を検討したところ、本出願人による特許第2593354号公報や特開平8−127807号公報等に開示されている「セラミックス粉末と金属成分とを含む傾斜機能を有する複合材」を応用することを見い出した。
【0009】
すなわち、本発明は、表面が高硬度で内部に向かうに従って靱性や強度等の物性が向上する傾斜機能を有する複合材製金型を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る複合材製金型では、セラミックス成分と金属成分とを含む複合材で構成されるとともに、ダイおよび/またはパンチの内部から表面あるいは表層に向かうに従って、前記複合材中の前記金属成分の割合が漸減している。
【0011】
すなわち、ダイやパンチは、内部から表面に向かうに従って金属量が漸減する層と、金属が集積する層と、金属が大きく減少して略セラミックス組成となる層の三層が有機的に結びついている。このため、実際に加工を行うダイやパンチの表面近傍は金属が低減された高硬質層となり、この表面近傍から内方に向かって金属の漸減乃至は漸増する傾斜層となり、さらに内部は初期状態よりも金属量の増加した高強度および高靱性層となる。従って、応力の伝藩も漸次緩和されて大きな応力に対する抵抗力が増大することになる。これにより、型寿命の向上が図られるとともに、製品精度を確実に維持することが可能になる。
【0012】
金型による塑性加工では、通常、加工時に比較的大きな発熱を伴うものの、実際に加工を行うダイやパンチの表面近傍がセラミックスリッチとなり、粒子が粗大化するとともに、表面から内部に向かうに従って、金属量が除々に多くなっている。このため、熱の伝達や拡散性がよく、熱に伴うマイクロクラックの発生、チッピングや凝着等の改善が有効になされ、性能の向上が図られる。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施形態に係る複合材製金型10の縦断面説明図である。金型10は、下型を構成する固定型12と、上型を構成する可動型14とを備え、この固定型12には、ダイ取り付け本体16に補強リング18を介してダイ20が締め付け支持されている。ダイ20の中央部には、素材21が配置される製品用キャビティ22が形成されており、このキャビティ22には、ノックアウトピン24が摺動自在に設けられる。
【0014】
可動型14は、パンチ取り付け本体26を備え、このパンチ取り付け本体26には、パンチホルダ28を介してパンチ30が取り付けられている。ダイ20およびパンチ30は、セラミックス成分と金属成分とを含む傾斜機能を有する複合材で構成されている。
【0015】
図2に示すように、ダイ20は略円筒状に形成され、その表面である外周面および内周面にダイ形状に沿ってセラミックスリッチなセラミクッス部40a、40bが設けられるとともに、前記セラミックス部40a、40bの内部側に傾斜部42a、42bを介して金属リッチな金属部44が設けられる。傾斜部42a、42bは、金属部44からそれぞれ外表面および内表面に向かうに従って金属成分の割合が漸減している。
【0016】
図3に示すように、パンチ30の内部には、金属リッチな金属部46が設けられるとともに、その表面にはパンチ形状に沿ってセラミックスリッチなセラミックス部48が設けられる。金属部46とセラミックス部48との間には、内部から表面に向かうに従って金属成分の割合が漸減する傾斜部50が設けられる。
【0017】
複合材中の金属成分は、実用的には周期表のVIII族元素の鉄(Fe)、ニッケル(Ni)またはコバルト(Co)の中から選ばれる少なくとも1種以上であり、必要に応じてマンガン(Mn)、クロム(Cr)、バナジウム(V)、タングステン(W)またはモリブデン(Mo)等が、物性や特性の向上等を図るために混入される。
【0018】
金属成分は、5wt%〜35wt%、より好ましくは、7wt%〜30wt%に設定される。金属成分が5wt%未満では、金属量が少なくなりすぎて脆くなって、金型10の製造時に、この金型10のエッジにチッピング等が発生し易く、前記金型10を高精度に加工することが極めて困難なものとなってしまう。
【0019】
金属成分を5wt%以上にすると、複合材表面の金属成分が1wt%以下となり、金型10を構成するダイ20およびパンチ30の内部には相対的に10wt%以上の金属成分を集積することができ、実用に供することが可能になる。なお、素材を焼結し、ダイ20やパンチ30に精密加工を施して充分な耐用性を得るためには、金属成分を7wt%以上に設定することが望ましい。
【0020】
セラミックス粒子として、2μm〜3μm前後の粉末原料を用いた場合、複合材の表面近傍の粒子は、添加される粒子成長剤や焼結温度、時間および雰囲気等によって変化するが、3倍〜30倍程度になる。強度が要求されるものでは、3倍〜7倍程度まで、主として耐摩耗性が要求されるものでは、10倍〜20倍程度までの成長がなされる。その際、表面近傍の金属成分は、1wt%〜8wt%になり、内部の金属成分は、上記の成長度合いや傾斜部の厚み等により変化し、金属成分が5wt%の場合に8wt%〜13wt%程度乃至それ以上になる。
【0021】
金属成分の上限は、35wt%、より好ましくは、30wt%に設定される。長尺状の複合材を構成する際には、高剛性および高強度が要求されるため、含有する金属成分を増加させることが必要である。ところが、金属成分が35wt%以上になると耐摩耗性が劣化し、所望の性能を発揮することができなくなってしまう。
【0022】
ここで、金属成分を35wt%に設定し、表面の金属成分を5wt%程度としてHRA93程度を確保した場合、25mm×25mm×100程度の大きさであれば、中央部の金属成分は40wt%以上となり、高速度鋼に近い靭性を有して充分な機能を有する。なお、金属成分を30wt%とした場合に、10mm〜20mm×10mm〜20mm×100mm程度の大きさのものであれば、中央部の金属成分が35wt%以上となり、充分な精能を有することができる。
【0023】
複合材中のセラミックス成分は、炭化タングステン(WC)、炭化チタン(TiC)、炭化2モリブデン(Mo2 C)、炭化タンタル(TaC)、炭化ニオブ(NbC)、炭化クロム(Cr3 C2 )または炭化バナジウム(VC)の中から選択される少なくとも1種以上を主体とするものであり、その一部に窒化物やホウ化物、あるいは炭窒化物等を添加するようにしてもよい。
【0024】
セラミックス量は、
に設定され、残部が金属である。
【0025】
これらのセラミックス成分は、塑性加工時等に実際にワークと接触して加工を行うものであり、強度、耐熱性、耐摩耗性および耐食性等の性質を有するものが選択されている。通常、金型材として用いられる複合材の代表例である超硬材は、WC−Coの単純な系(均質体)で構成されており、本発明は、これを基本的な構成とし、耐摩耗性の観点から炭化クロムや炭化バナジウム等を添加するものである。さらに、耐食性や耐熱性等の観点から炭化チタン、炭化タンタルまたは炭化ニオブ等を添加し、これによって、高温の腐食環境下や高温化の塑性加工等においても、耐酸化性等を向上させることができる。
【0026】
セラミックス成分は、65wt%〜95wt%に設定される。このセラミックス成分が95wt%を超えると、金属成分が少なくなりすぎて強度や靭性が不充分となり、金型10として実用に供することが難しい。一方、セラミックス成分が65wt%未満では、金属量が多くなりすぎて耐熱性や耐摩耗性が著しく劣化するとともに、充分な剛性を有することができなくなってしまう。
【0027】
金属量が漸減あるいは漸増する傾斜部42a、42bおよび50の厚さは、数百μm以上、好ましくは0.3mm以上必要である。すなわち、熱の発生や応力の発生によって作用する熱応力や負荷応力を緩和するために、金型10の設計上の要請があるからである。例えば、熱応力について説明すると、金属量と熱伝導および粒子の大きさと熱伝導はそれぞれ相関を有しており、発生する熱応力が熱伝達の勾配であることから、傾斜部42a、42bおよび50の厚さが変化すれば、発生する熱応力そのものも変化する。このため、厚さが数μm〜数十μmでは、発生する熱応力や加工時に生ずる応力の緩和量が小さくなってしまい、耐久性の向上を図ることはできない。
【0028】
傾斜部42a、42bおよび50の厚さは、実用上、大きい方が有効であると考えられるが、実際のパンチ30では、一般的にφ80mm×100mm程度以下であるため、その厚さの上限を20mmに設定する。20mm程度の変化層−傾斜機能層を有していれば、熱応力の発生等を有効に緩和することができ、性能的にも充分であるとともに、製造も簡素化する。
【0029】
金型10を構成するダイ20およびパンチ30の表面硬度は、HRA88以上に設定される。HRA88未満では表面への金属の露出割合が多くなり、ワークと金型10との摩擦係数(μ)が高くなってしまう。これにより、発熱の増大や発生する応力や金型10への負荷応力の増大を招いてしまい、凝着が惹起されるとともにワークの表面荒れの他、金型10自体の摩耗が発生し易くなってしまう。従って、表面硬度をHRA88以上、好ましくはHRA90以上に設定すれば、得られる製品の面粗さや精度が有効に向上するとともに、金型10の寿命も向上するという効果がある。
【0030】
粒成長促進剤は適宜選択されるものであり、例えば、ニッケルが用いられる場合、金型表面硬度をHRA94以上とすることができる。さらに、金型表面に硬質セラミックスコーティングを施せば、従来の超硬材や複合材の金型に比べて表面の金属量が大きく減少しているため、前記硬質セラミックスコーティングの密着性を一挙に向上させることが可能になる。
【0031】
この場合、本実施形態では、複合材の構成成分であるセラミックス成分が焼結工程で粒子が成長し易いような添加剤を、含浸により供給している。このため、粒成長促進剤の濃度勾配を乾燥工程、含浸の際の溶媒の蒸発速度条件、浸積時間等の条件および焼結時の雰囲気管理や温度管理等によって調整している。これにより、ダイ20およびパンチ30の形状に沿って高硬質層であるセラミックス部40a、40bおよび48や、金属が漸増あるいは漸減する傾斜部42a、42bおよび50を形成することができる。従って、機能および性能が向上して耐久性に優れる金型10を得ることが可能になる。
実施例1
実施例1では、平均粒径が2.2μmの炭化タングステン(WC)粉末を89wt%、平均粒径が2μmの炭化ニオブ(NbC)を2wt%、平均粒径が2.4μmの炭化タンタル(TaC)を1wt%、平均粒径が0.8μmの金属コバルト(Co)を8wt%の組成で用意し、有機溶媒を媒液としてボールミルにより72時間充分に混合した。これは、JIS分類におけるK−10乃至V−10の組成に相当するものである。
【0032】
上記のように混合した後、含有する有機溶媒の液分が9%になるように調整し、成形用バインダの影響を回避するためにバインダレスで、金型内静水圧加圧成形法により100MPaの成形圧力により焼結後の直径が18mmでかつ長さが150mmになるように成形体を成形した。焼結後の加工取り代は、片面で0.1mm程度に設定した。成形体は、窒素ガス中において50Paの成形圧力によりこの成形体に残存する有機溶媒を除去した後、900℃で30分間の仮焼成を行い、仮焼成体を得た。成形体含浸時の破壊を防ぐためである。
【0033】
次いで、粒成長促進剤として取り扱い性、利便性および安全性等を考慮し、10%濃度のNi塩水溶液を用意し、これに仮焼成体を浸漬した後に130℃の排気型熱風乾燥で充分に乾燥し、前記仮焼成体内におけるニッケル濃度の傾斜化を図った。そして、窒素ガス流通下で、50Paの加圧下に1400℃で1.5時間保持し、焼結体を得た。なお、表面層の影響を除去するために、焼結体の表面層を片面0.1mm程度だけ除去し、試験材を得た。
【0034】
一方、Niイオン濃度を変更させた溶液を仮焼成体に含浸させたものを用意し、これらを粉体中に埋設して水分の急激な蒸発による濃度差が生じないようにしたものを調整し、同様に焼結および加工を施して試験材を得た。
【0035】
そこで、得られた試験材の中、炭化ニオブおよび炭化タンタルを配したコバルトが8wt%の試験材では、加工前が0.3mmであった硬質層が加工後には0.2mm程度となり、加工前にHRA93.8であった表面硬度が加工後にはHRA93.4となった。この値は、硬質被膜コーティングを施したものに近い値であり、そのまま金型素材として使用することが可能である。
【0036】
図4には、試験材(焼結体)の表面から内部に向かって変化する硬度の値が示されている。これにより、硬度は、焼結体内部に向かって金属イオンが増加するのに伴って漸減し、この硬度の変化量はHRA6程度と非常に大きなものとなった。さらに、この硬度の減少から傾斜機能層の厚さが約8mmであることが検出された。
【0037】
次に、試験材の断面を顕微鏡や電子顕微鏡等により観察し、粒子の大きさを測定したところ、図5に示す結果が得られた。これにより、表面近くの粒子の大きさが初期の状態から4倍〜5倍程度に成長していた。また、粒子の大きさは金属量の増加とともに漸減し、中央部では殆ど粒成長しておらず、初期状態での粒度のままであった。
【0038】
図6には、粒成長促進剤であるNiイオン濃度を10%にし、複合材に含まれる金属量−コバルト量を、炭化タングステン量を変えて調整するとともに、Niイオンの含浸を行うもの(試験材)と含浸を行わないもの(現状材)とにおいて、抗折強度を比較する実験を行った結果が示されている。対象試料は炭化ニオブ等を含むものである。Ni含浸の試験材では、含浸後に粉体中に埋設してイオン濃度の移動を抑制し均質体組成を構成している。この試験材では、現状材に比べて抗折強度が有効に向上している。すなわち、通常、粒成長することにより強度の低下が惹起されるが、原子に近い大きさで粒成長剤を加えることにより、逆に強度の向上が図られたからである。
【0039】
図7は、粒成長促進剤であるNiイオン濃度を変化させ、複合材組成をコバルトが8wt%と一定として試験材の硬度を測定した結果である。これにより、図6と同様に、Niイオン量の極大の存在が示唆されている。
【0040】
図8は、粒成長促進剤であるNiイオン濃度を10%と一定にしたときの剛性の変化を示している。剛性を検出するために、実際上の縦弾性率を測定した。図8に示すように、表面が粒成長することによって見かけ剛性である縦弾性率が増加するとともに、均質複合材においても剛性の変化が複合粒子の粒度と関係していることが判った。
【0041】
図9は、図7と相関するものであり、Niイオン濃度と破壊靱性値との関係を示している。現状材では、強度が上がると靱性は低下するが、試験材では特有の物性を示している。
【0042】
図10は、温度変化に対する硬度の変化を示している。図10中、通常超硬材は市販のV−10相当品であり、試験材の硬度がこの通常超硬材に比べてHRA10以上の高い値となった。しかも、試験材では、高温に至ってもその硬度を高い値に維持することができ、高温環境下における有効利用が図られるという効果がある。
【0043】
図11は、試験材と現状超硬材との圧縮応力を比較した結果を示している。なお、疲労特性を得られ易いように、コバルト量を15wt%、初めに添加される炭化タングステンの平均粒度を3μmとし、測定時のばらつきや取り付け時の損傷を防止するようにした。これにより、現状超硬材を用いるものに比べ、試験材ではその圧縮応力が大きく向上し、実際上、30%程度の向上が認められた。
【0044】
従って、実施例1では、現状の超硬材やSKD材およびSKH材等に比べ、鍛造金型10として具備すべきあらゆる特性について凌駕しており、これまでの鍛造金型に比べて耐用性や機能の点で大きな向上が図られるという効果が得られる。
実施例2
図1に示す金型10と同様に構成されるサイジング金型を製作し、このサイジング金型の試験を行った。この試験は、被加工材として銅合金焼結材を用い、サイジング試験を行った。このサイジング金型では、平均粒度が3μmの炭化タングステン80wt%にコバルト20wt%だけ添加したものに、粒成長促進剤としてニッケル塩を含浸させ、金属量を内部から表面に向かって漸減するようにしたものと、通常の均質体構成で粒成長を全く行わせないようにしたものの2種類を用意した。
【0045】
この実施例2では、表面層のコバルト成分が5wt%、その粒子の大きさが12μm〜15μm、表面硬度がHRA93.2であった。これに対して、均質体構成のものでは、表面硬度がHRA86であった。
【0046】
そこで、被加工材として銅合金焼結材を用い、サイジングによる試験を行った。この被加工材は、銅粉末にクロムおよび銀を適量ずつ添加して成形した後、焼結および熱処理を施して内部に窒化物や酸化物を分散析出させた導電性および耐食性に優れた合金である。この被加工材は、図12に示すような円柱状の素材60として用いられ、この素材60にサイジング加工を施すことにより、図13に示す加工品62を得る実験を行った。
【0047】
試験は、素材60を用いてサイジング加工を行って、各3台ずつのサイジング金型が割れるまでの有効ショット数を比較した。その結果、均質体構成の従来のサイジング金型では、有効ショット数が82、58および107ショットとなり、その平均が82ショットであった。これに対して、実施例2のサイジング金型では、有効ショット数が389、427および596ショットであり、その平均が470ショットとなった。これは、従来の均質体構成のものに比べて5倍以上の耐久性の向上が得られたことになる。
【0048】
【発明の効果】
本発明に係る複合材製金型では、金型内部から金型表面に向かうに従って複合材中の金属成分の割合が漸減するため、実際に加工を行う金型表面部分が高硬度でかつ耐摩耗性を有する一方、金型内部が高靱性かつ高強度を有するとともに、この間の組成や物性が緩やかに変化する。これにより、耐用性に優れるとともに、製品精度の向上が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る複合材製金型の縦断面説明図である。
【図2】前記金型を構成するダイリングの横断面図である。
【図3】前記金型を構成するパンチの横断面図である。
【図4】焼結体の内部硬度変化の説明図である。
【図5】焼結体の粒成長状態の説明図である。
【図6】コバルト量と抗折強度の関係を示す説明図である。
【図7】ニッケル含浸量と硬度の関係を示す説明図である。
【図8】コバルト含有量と弾性率の関係を示す説明図である。
【図9】ニッケル濃度と破壊靱性値の関係を示す説明図である。
【図10】温度と硬度の関係を示す説明図である。
【図11】サイクル数と圧縮応力の関係を示す説明図である。
【図12】サイジングされる前の素材の説明図である。
【図13】サイジングを施した後の加工品の縦断面説明図である。
【符号の説明】
10…金型 12…固定型
14…可動型 20…ダイ
24…ノックアウトピン 30…パンチ
40a、40b、48…セラミックス部
42a、42b、50…傾斜部
44、46…金属部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a composite mold made of a composite material including a ceramic component and a metal component.
[0002]
[Prior art]
In general, various molds such as rolls and presses are used in the fields of plastic working and powder molding. This type of mold includes those with large load stress, those with high processing speed and high impact load, and those that are used in corrosive environments, which are a composite of carbide and other metals and ceramics. Composite materials are widely used.
[0003]
In this case, the properties required for the mold material include high hardness for high wear resistance, high compressive strength for applying high stress to the workpiece, high tensile strength, There is a demand for high toughness and the like that improve impact resistance required to shorten the charging time and improve productivity.
[0004]
Therefore, as a die material, SK material, SKD material, SKH material, powder high-speed material, nickel-based or cobalt-based superalloy material, or carbide and one of composite materials of ceramic and metal are mainly used as mold materials. Materials etc. are used, and these are properly used according to the application. In order to improve wear resistance, a hard ceramic coating such as TiC or TiN may be applied.
[0005]
Among these mold materials, the composite material has a drawback that it is brittle and weak against tensile stress. For this reason, the die material, punch itself, etc. are made of a homogeneous material of a composite material, and in order to relieve the load stress and improve the die life, particularly in the case of carbide die, SK. It is used as a tie or combination mold with materials and SKD materials. On the other hand, although high speed steel has high strength and high toughness, it has problems in wear resistance, compressive strength, rigidity, and the like, and a mold is designed in consideration of the properties of the counterpart material.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, the properties required for the plastic working and powder forming fields are impact resistance, wear resistance, high compressive strength, high tensile strength, high toughness, high rigidity, and the like. Improving these characteristics using homogeneous composites or cemented carbides conflicts with each other, such as a technique for increasing or decreasing the amount of metal and a technique for reducing or coarsening the size of ceramic particles. The technique must be taken.
[0007]
For example, from the viewpoint of impact resistance, it is necessary to increase the amount of metal by coarsening ceramic particles, but this also reduces heat resistance, rigidity, etc. in addition to wear resistance. At that time, if the amount of metal is reduced and the ceramic particles are atomized, the wear resistance, rigidity and heat resistance are improved, but the impact resistance is greatly impaired, and the mold may be easily broken. . Therefore, in reality, forging dies that satisfy these various characteristics are not put into practical use, and are only dealt with by measures such as reinforcement or surface treatment.
[0008]
Accordingly, when the development of a mold having high hardness in the vicinity of the mold surface layer to be actually processed and having high wear resistance and high strength inside the mold was examined, Japanese Patent No. 2593354 by the present applicant and It has been found that "a composite material having a gradient function including a ceramic powder and a metal component" disclosed in JP-A-8-127807 and the like is applied.
[0009]
That is, an object of the present invention is to provide a composite material mold having a gradient function in which physical properties such as toughness and strength are improved as the surface is high in hardness and toward the inside.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
In the composite material mold according to the present invention, the metal component in the composite material is composed of a composite material containing a ceramic component and a metal component, and goes from the inside of the die and / or punch toward the surface or surface layer. The ratio of is gradually decreasing.
[0011]
That is, in the die and punch, three layers of a layer in which the amount of metal gradually decreases from the inside toward the surface, a layer in which the metal is accumulated, and a layer in which the metal is greatly reduced to a substantially ceramic composition are organically linked. . For this reason, the vicinity of the surface of the die or punch that is actually processed becomes a high-hard layer with reduced metal, a gradient layer in which the metal gradually decreases or increases inward from the vicinity of the surface, and the interior is in the initial state. It becomes a high strength and high toughness layer with an increased amount of metal. Accordingly, the propagation of stress is gradually relaxed and resistance to a large stress increases. As a result, the mold life can be improved and the product accuracy can be reliably maintained.
[0012]
In plastic working with a mold, normally, a relatively large amount of heat is generated during processing, but the vicinity of the surface of the die or punch that is actually processed becomes ceramic-rich, and the particles become coarser, and the metal moves toward the inside from the surface. The amount is gradually increasing. For this reason, heat transfer and diffusibility are good, and generation of microcracks due to heat, improvement of chipping, adhesion, and the like are made effective, and performance is improved.
[0013]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
FIG. 1 is a longitudinal cross-sectional explanatory view of a
[0014]
The
[0015]
As shown in FIG. 2, the
[0016]
As shown in FIG. 3, a metal-
[0017]
The metal component in the composite material is practically at least one selected from the group VIII elements iron (Fe), nickel (Ni) or cobalt (Co) of the periodic table, and if necessary, manganese (Mn), chromium (Cr), vanadium (V), tungsten (W), molybdenum (Mo), or the like is mixed in order to improve physical properties or characteristics.
[0018]
The metal component is set to 5 wt% to 35 wt%, more preferably 7 wt% to 30 wt%. If the metal component is less than 5 wt%, the metal amount becomes too small and becomes brittle, and when the
[0019]
When the metal component is 5 wt% or more, the metal component on the surface of the composite material is 1 wt% or less, and relatively 10 wt% or more of metal components can be accumulated inside the
[0020]
When a powder raw material of around 2 μm to 3 μm is used as ceramic particles, the particles near the surface of the composite material change depending on the particle growth agent added, sintering temperature, time, atmosphere, etc., but 3 to 30 times It will be about. In the case where the strength is required, the growth is about 3 to 7 times, and in the case where the wear resistance is mainly required, the growth is about 10 to 20 times. At that time, the metal component in the vicinity of the surface becomes 1 wt% to 8 wt%, and the internal metal component changes depending on the growth degree, the thickness of the inclined portion, etc., and when the metal component is 5 wt%, 8 wt% to 13 wt%. % Or more.
[0021]
The upper limit of the metal component is set to 35 wt%, more preferably 30 wt%. When forming a long composite material, high rigidity and high strength are required, and therefore it is necessary to increase the content of metal components. However, when the metal component is 35 wt% or more, the wear resistance is deteriorated and the desired performance cannot be exhibited.
[0022]
Here, when the metal component is set to 35 wt%, the surface metal component is set to about 5 wt%, and about HRA93 is secured, if the size is about 25 mm × 25 mm × 100, the central metal component is 40 wt% or more. Thus, it has toughness close to that of high-speed steel and has a sufficient function. In addition, when the metal component is 30 wt%, if the metal component has a size of about 10 mm to 20 mm × 10 mm to 20 mm × 100 mm, the metal component in the central portion is 35 wt% or more and has sufficient abilities. it can.
[0023]
The ceramic component in the composite material is tungsten carbide (WC), titanium carbide (TiC), dimolybdenum carbide (Mo 2 C), tantalum carbide (TaC), niobium carbide (NbC), chromium carbide (Cr 3 C 2 ) or The main component is at least one selected from vanadium carbide (VC), and nitride, boride, carbonitride, or the like may be added to a part thereof.
[0024]
The amount of ceramics is
And the balance is metal.
[0025]
These ceramic components are processed by actually contacting the workpiece during plastic processing or the like, and those having properties such as strength, heat resistance, wear resistance, and corrosion resistance are selected. Normally, a cemented carbide material, which is a representative example of a composite material used as a mold material, is composed of a simple WC-Co system (homogeneous body). From the viewpoint of properties, chromium carbide, vanadium carbide or the like is added. Furthermore, titanium carbide, tantalum carbide, niobium carbide, or the like is added from the viewpoint of corrosion resistance, heat resistance, etc., thereby improving the oxidation resistance, etc. even in a high temperature corrosive environment or in high temperature plastic working. it can.
[0026]
The ceramic component is set to 65 wt% to 95 wt%. If this ceramic component exceeds 95 wt%, the metal component will be too small and the strength and toughness will be insufficient, making it difficult to put it into practical use as the
[0027]
The thickness of the
[0028]
The larger thickness of the
[0029]
The surface hardness of the
[0030]
The grain growth accelerator is appropriately selected. For example, when nickel is used, the mold surface hardness can be HRA94 or higher. Furthermore, if hard ceramic coating is applied to the mold surface, the amount of metal on the surface is greatly reduced compared to conventional cemented carbide and composite molds, so the adhesion of the hard ceramic coating is improved at once. It becomes possible to make it.
[0031]
In this case, in this embodiment, an additive is supplied by impregnation so that the ceramic component, which is a constituent component of the composite material, easily grows in the sintering process. For this reason, the concentration gradient of the grain growth accelerator is adjusted by the drying process, the conditions of the solvent evaporation rate during the impregnation, the conditions such as the immersion time, the atmosphere management and the temperature management during the sintering, and the like. Thereby,
Example 1
In Example 1, 89 wt% of tungsten carbide (WC) powder having an average particle size of 2.2 μm, 2 wt% of niobium carbide (NbC) having an average particle size of 2 μm, and tantalum carbide (TaC) having an average particle size of 2.4 μm. 1 wt% and metallic cobalt (Co) having an average particle size of 0.8 μm were prepared in a composition of 8 wt%, and the mixture was sufficiently mixed for 72 hours by a ball mill using an organic solvent as a medium. This corresponds to the composition of K-10 to V-10 in the JIS classification.
[0032]
After mixing as described above, the liquid content of the organic solvent contained is adjusted to 9%, and in order to avoid the influence of the molding binder, binderless, 100 MPa by the hydrostatic pressure molding method in the mold. The molded body was molded by the molding pressure so that the diameter after sintering was 18 mm and the length was 150 mm. The machining allowance after sintering was set to about 0.1 mm on one side. After removing the organic solvent remaining in the molded body in a nitrogen gas with a molding pressure of 50 Pa in nitrogen gas, the molded body was temporarily fired at 900 ° C. for 30 minutes to obtain a temporarily fired body. This is to prevent breakage when the molded body is impregnated.
[0033]
Next, in consideration of handleability, convenience and safety as a grain growth accelerator, a 10% concentration Ni salt aqueous solution is prepared, and after the pre-fired body is immersed therein, it is sufficiently dried by exhaust hot air drying at 130 ° C. It dried and the nickel density | concentration in the said temporary calcination body was inclined. And it hold | maintained under 1400 degreeC under 50 Pa pressurization under nitrogen gas distribution for 1.5 hours, and obtained the sintered compact. In order to remove the influence of the surface layer, the surface layer of the sintered body was removed only by about 0.1 mm on one side to obtain a test material.
[0034]
On the other hand, prepare a solution in which the Ni ion concentration is changed and impregnated into a pre-fired body, and adjust these so that there is no concentration difference due to rapid evaporation of moisture by embedding them in the powder. Similarly, sintering and processing were performed to obtain test materials.
[0035]
Therefore, among the obtained test materials, in the test material with 8 wt% of cobalt in which niobium carbide and tantalum carbide are arranged, the hard layer that was 0.3 mm before processing becomes about 0.2 mm after processing, and before processing The surface hardness, which was HRA93.8, became HRA93.4 after processing. This value is close to that with a hard film coating, and can be used as it is as a mold material.
[0036]
FIG. 4 shows hardness values that change from the surface to the inside of the test material (sintered body). As a result, the hardness gradually decreased as the metal ions increased toward the inside of the sintered body, and the amount of change in the hardness was as large as about HRA6. Furthermore, it was detected from this decrease in hardness that the thickness of the functionally graded layer was about 8 mm.
[0037]
Next, the cross section of the test material was observed with a microscope, an electron microscope, or the like, and the particle size was measured. The result shown in FIG. 5 was obtained. Thereby, the size of the particles near the surface grew to about 4 to 5 times from the initial state. In addition, the size of the particles gradually decreased with the increase in the amount of metal, and almost no grain growth occurred in the central portion, and the grain size in the initial state was maintained.
[0038]
In FIG. 6, the Ni ion concentration as a grain growth accelerator is adjusted to 10%, and the amount of metal contained in the composite-cobalt amount is adjusted by changing the amount of tungsten carbide and impregnated with Ni ions (test) The result of conducting an experiment comparing the bending strength of a material) and a material not subjected to impregnation (current material) is shown. The target sample contains niobium carbide and the like. In the Ni-impregnated test material, it is embedded in the powder after impregnation to suppress the movement of the ion concentration to constitute a homogeneous composition. In this test material, the bending strength is effectively improved as compared with the current material. That is, the strength is usually lowered by the grain growth, but the strength is increased by adding the grain growth agent in a size close to that of the atom.
[0039]
FIG. 7 shows the results of measuring the hardness of the test material while changing the Ni ion concentration as the grain growth accelerator and setting the composite composition constant at 8 wt% cobalt. This suggests the existence of the maximum Ni ion amount, as in FIG.
[0040]
FIG. 8 shows a change in rigidity when the Ni ion concentration as a grain growth accelerator is kept constant at 10%. In order to detect the stiffness, the actual longitudinal modulus was measured. As shown in FIG. 8, it was found that the longitudinal elastic modulus, which is apparent rigidity, increases as the surface grain grows, and that the change in rigidity is related to the particle size of the composite particles even in a homogeneous composite material.
[0041]
FIG. 9 correlates with FIG. 7 and shows the relationship between the Ni ion concentration and the fracture toughness value. In the current material, the toughness decreases as the strength increases, but the test material shows specific physical properties.
[0042]
FIG. 10 shows a change in hardness with respect to a change in temperature. In FIG. 10, the normal cemented carbide is a commercially available V-10 equivalent, and the hardness of the test material is higher than HRA10 compared to this normal cemented carbide. In addition, the test material can maintain its hardness at a high value even when the temperature reaches high, and has an effect that it can be effectively used in a high temperature environment.
[0043]
FIG. 11 shows the result of comparison of the compressive stress between the test material and the present superhard material. In order to easily obtain fatigue characteristics, the cobalt content was 15 wt%, and the average grain size of tungsten carbide added first was 3 μm to prevent variation during measurement and damage during installation. As a result, the compressive stress was greatly improved in the test material as compared with that using the present super hard material, and an improvement of about 30% was recognized in practice.
[0044]
Therefore, in Example 1, compared with the present superhard material, SKD material, SKH material, etc., it surpasses all the characteristics which should be provided as the forging
Example 2
A sizing mold configured in the same manner as the
[0045]
In Example 2, the cobalt component in the surface layer was 5 wt%, the particle size was 12 μm to 15 μm, and the surface hardness was HRA93.2. On the other hand, the surface hardness of the homogenous structure was HRA86.
[0046]
Therefore, a copper alloy sintered material was used as a workpiece and a sizing test was performed. This work material is an alloy with excellent conductivity and corrosion resistance that is formed by adding appropriate amounts of chromium and silver to copper powder and then sintering and heat treatment to disperse and precipitate nitrides and oxides inside. is there. This workpiece was used as a
[0047]
In the test, sizing processing was performed using the
[0048]
【The invention's effect】
In the composite material mold according to the present invention, since the ratio of the metal component in the composite material gradually decreases from the inside of the mold toward the mold surface, the surface portion of the mold that is actually processed has high hardness and wear resistance. On the other hand, the inside of the mold has high toughness and high strength, and the composition and physical properties in the meantime change gradually. Thereby, while being excellent in durability, improvement in product accuracy is achieved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a longitudinal sectional view illustrating a composite material mold according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view of a die ring constituting the mold.
FIG. 3 is a transverse sectional view of a punch constituting the mold.
FIG. 4 is an explanatory diagram of changes in internal hardness of a sintered body.
FIG. 5 is an explanatory diagram of a grain growth state of a sintered body.
FIG. 6 is an explanatory diagram showing the relationship between cobalt content and bending strength.
FIG. 7 is an explanatory diagram showing the relationship between nickel impregnation amount and hardness.
FIG. 8 is an explanatory diagram showing the relationship between cobalt content and elastic modulus.
FIG. 9 is an explanatory diagram showing the relationship between nickel concentration and fracture toughness value.
FIG. 10 is an explanatory diagram showing the relationship between temperature and hardness.
FIG. 11 is an explanatory diagram showing the relationship between the number of cycles and compressive stress.
FIG. 12 is an explanatory diagram of a material before sizing.
FIG. 13 is an explanatory view of a longitudinal section of a processed product after sizing.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (2)
前記複合材の表面部には、該複合材の形状に沿って、前記セラミックス成分によるセラミックスリッチな高硬質層が設けられ、
内部から前記高硬質層に向かうに従って、前記金属成分の割合が漸減する傾斜部を有し、
前記傾斜部の厚さが0.3mm以上に設定され、
表面側に存在するセラミックス成分の粒子の粒径が、内部側に存在するセラミックス成分の粒子に比して3〜30倍に粗大化していることを特徴とする複合材製金型。 At least one of the die or punch has at least one ceramic component selected from WC, TiC, Mo 2 C, TaC, NbC, Cr 3 C 2 or VC, and Fe, Ni or Co as a main component. and a metal component viewed free of, and the amount of ceramic is composed of 65wt% ≦ WC + TiC + Mo 2 C + TaC + NbC + Cr 3 C 2 + VC ≦ 95wt% set in composite material,
On the surface portion of the composite material, along with the shape of the composite material, a ceramic-rich high-hardness layer by the ceramic component is provided,
As it goes from the inside toward the high-hardness layer, it has an inclined portion in which the proportion of the metal component gradually decreases,
The thickness of the inclined portion is set to 0.3 mm or more,
Size of the particles of the ceramic component present on the surface side, composite material mold characterized that you have coarsened to 3-30 times in comparison with the particles of ceramic components present in the interior side.
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