JP3690818B2 - 膜分離装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は精密濾過膜、限外濾過膜、逆浸透膜等を膜エレメントとした膜分離装置に係り、特に膜エレメントの破損による膜面からの一次側原液の漏出を検出する機構を備えた膜分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
除濁、除菌などの分野での膜濾過は従来より多用されていたが、クロス・フロー型の膜モジュールや定期的な逆洗操作により長期間濾過を継続できるデッドエンド型の膜モジュールの発達により、使用できる濃度範囲が広くなった。
【0003】
クロス・フロー型の膜モジュールや定期的に逆洗を行なうデッドエンド型の膜モジュールを用いれば、濁度変動があっても、使用に耐えない程の濾過速度まで低下させることなく膜濾過を継続させることができる。
【0004】
このため、河川水、工業用水、上水をRO(逆浸透)膜分離するための前処理に凝集・沈殿・濾過に代わって、UF膜やMF膜で膜濾過を行ない、前処理プロセスを簡素化することが可能になった。
【0005】
ところで、濾過水を上水道など飲料に供じる場合には、上記の用途以上の安全装置、即ち膜面からの一次側原液の漏出を検出する経済的な装置の実用化が課題であった。
【0006】
上水道など飲料に供じる場合には、たとえ微小な膜の損傷が生じたとしても修理、復旧が速やかにできるようにそれを早く検出することが重要である。
【0007】
濾過水の濁度を測定する方法が浄水処理分野では一般的な方法である。しかし、精密濾過膜、限外濾過膜、逆浸透膜の透過水は濁質を含んでおらず、精密濾過膜や限外濾過膜、逆浸透膜などの膜が損傷し微少量の一次側原液が透過水中に漏出したとしても、その量が微少量である場合には濁度として検出できない。透過水が濁度として検出できるほどに多量に一次側原液がリークする事態になったときには、その透過水を得るシステムは甚大な膜の損傷を抱えており、修理、復旧するのに多大な工数を必要とする。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
精密濾過膜や限外濾過膜、逆浸透膜などの透過水の水質を判定する方法として、10〜20リットルの膜透過水を膜孔径0.45μmのメンブレンフルタで濾過し、膜透過水中に含まれる微少量の濁質をメンブレンフルタ上に捕捉してその存在を検出する方法が行なわれている。しかし、この方法で透過水の水質を測定するには1サンプルについて約30分を要しており、大量のサンプルを継続的に測定するには多大な費用と労力を必要とする。また、一次側原液の透過水中への漏出を検出できたとしても漏出を防止したわけではなく、すでにその事故によって二次側が汚染されたことを後になって検出したことに過ぎない。
【0009】
このように、膜の損傷による微少量の一次側原液の透過水中への漏出を検出するだけでなく、同時に漏出を防止する装置が望まれている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の膜分離装置は、濾過水を上水で飲料に供じるための膜分離装置であって、被処理水がそれぞれ導入される膜孔径0.01〜0.2μmの複数個の膜分離装置本体11〜16と、これらの膜分離装置本体のうちの一部の膜分離装置本体11〜13の透過水が通水される膜孔径0.3〜0.8μmの第1の濾過膜ユニット17と、残部の膜分離装置本体14〜16の透過水が通水される膜孔径0.3〜0.8μmの第2の濾過膜ユニット19とを有し、該第1の濾過膜ユニット17の通水圧損の検出装置20と、該第2の濾過膜ユニット19の通水圧損の検出装置21とを備えてなることを特徴とする。
【0011】
【作用】
本発明の膜分離装置において、被処理液(一次側原液)は、膜分離装置本体によって膜分離処理され、その透過水が該膜分離装置本体の後段に設けられた濾過膜ユニットに通水される。
【0012】
もし、膜分離装置本体の濾過膜に損傷が生じ、一次側原液が二次側にリークしても、このリークした一次側原液に含まれる濁質はこの濾過膜ユニットで捕捉されるため、膜分離装置から流出することはない。
【0013】
この濾過膜ユニットに濁質が捕捉されると、該濾過膜ユニットの通水圧損が増大する。そこで、この圧損増大を検出装置で検知することにより、一次側原液のリークを検知することができる。
【0014】
【実施例】
以下、図面を参照して実施例について説明する。
図1は後述の実験例で用いた膜分離装置の系統図であり、この膜分離装置は被処理水(一次側原液)を貯留する原水槽1と、加圧ポンプ2によって導入された原水を膜分離処理する膜分離装置本体3と、該膜分離装置本体3の透過水が通水される精密濾過膜4aを有した濾過膜ユニット4と、該濾過膜ユニット4の通水圧損の検出装置5とを備えてなる。なお、6は処理水取出管、7は濃縮水の返送管、8は濃縮水の排出管である。
【0015】
このように構成された図1の膜分離装置において、原水は膜分離装置本体によって膜分離処理され、その透過水が濾過膜ユニット4に通水される。
【0016】
もし、膜分離装置本体3の濾過膜3aに損傷が生じ、一次側原液が二次側にリークしても、このリークした一次側原液に含まれる濁質はこの濾過膜ユニット4で捕捉されるため、処理水取出管から流出することはない。
【0017】
この濾過膜ユニット4の精密濾過膜4aに濁質が捕捉されると、該精密濾過膜4aの通水圧損が増大する。そこで、この圧損増大を検出装置5で検知することにより、原水のリークを検知することができる。
【0018】
図2は実施例に係る膜分離装置の系統図であり、原水は加圧ポンプ10から膜孔径0.01〜0.2μmの複数個(本実施例では6個)の膜分離装置本体11〜16に供給される。膜分離装置本体11〜13の透過水は膜孔径0.3〜0.8μmの精密濾過膜17aを有した濾過膜ユニット17を通って処理水取出管18へ送られる。膜分離装置本体14〜16の透過水は、膜孔径0.3〜0.8μmの精密濾過膜19aを有した濾過膜ユニット19を通って処理水取出管18へ送られる。濾過膜ユニット17、19には、それぞれ通水圧損の検出装置20、21が設けられている。
【0019】
膜分離装置本体11〜13の濃縮水は、濃縮水取出管22によって原水槽(図示略)へ返送され、膜分離装置本体14〜16の濃縮水は濃縮水取出管23によって原水槽(図示略)へ返送される。
【0020】
この実施例においても、膜分離装置本体11〜16の膜11a〜16aに損傷が生じ、原水が二次側にリークしても、濁質成分は濾過膜ユニット17、19によって捕捉されるため、処理水取出管18へはリークしない。また、膜11a〜16aのいずれかから原水がリークした場合、濾過膜ユニット17、19の通水圧損が上昇するので、このリークを検知できる。
【0021】
本発明において、膜分離装置本体としては、膜孔径0.01〜0.2μmの精密濾過装置、限外濾過装置、逆浸透膜分離装置などが例示される。
【0022】
膜分離装置本体の後段に設置される濾過膜ユニットの精密濾過膜としては、膜孔径が0.3〜0.8μmであるものを用いる。
【0023】
0.8μm以上の膜孔径を選定した場合には、正常時の圧力損失は極めて小さいものの、濁質漏出時にも圧力損失が小さく圧力差の上昇が検知し難い。0.3μm以下の膜孔径を選定した場合には、正常時の圧力損失が極めて大きく実用に適さない。
【0024】
膜分離装置本体としても精密濾過膜装置を用いる場合、前段側の精密濾過膜装置の膜孔径を後段側の精密濾過膜装置の膜孔径よりも小さくするのが良い。従って、後段側の精密濾過膜装置の膜孔径を上記のように0.3〜0.8μmとし、前段側の精密濾過膜装置の膜孔径は0.01〜0.2μmとする。なお、この濾過膜ユニットの精密濾過膜の膜孔径の最適範囲を求めるために次の実験例1〜4を行なった。
【0025】
実験例1
図1に示した膜分離装置において、前段の膜分離装置本体3を省略し、原水(厚木市水)を直接に精密濾過膜ユニット4に通水し、圧損の経時的な上昇がどれほどのものか測定した。なお、精密濾過膜は、住友電工(株)製PTFE(四フッ化エチレン)膜である。また、この厚木市水の微粒子数は5×105個/ミリリットル(0.2μm以上をSEM観察)であった。
【0026】
運転開始直後及び24時間経過後の濾過膜ユニットの通水圧損(膜抵抗)を表1に示す。
【0027】
実験例2〜4
濾過膜ユニットの精密濾過膜装置の膜孔径を0.45μm(実験例2)、0.65μm(実験例3)及び1.0μm(実験例4)としたこと以外は実験例1と同様の運転を行なった。この濾過膜ユニットの通水圧損の測定結果を表1に併せて示す。
【0028】
【表1】
【0029】
表1より、膜孔径0.45μmのものが24時間通水後の膜抵抗がきわめて大きく、差圧上昇を検知するのにきわめて好適であることが認められた。なお、1.0μm以上になると、膜抵抗の増加は大きくないことがわかった。
【0030】
【発明の効果】
以上の通り、本発明の膜分離装置によると、膜分離装置本体から一次側原液がリークしても、濁質成分が後段側の濾過膜ユニットによって捕捉されるため、膜分離装置外へ漏出することが防止される。また、この後段側の濾過膜ユニットの通水圧損の上昇を検知することにより、膜分離装置本体からの濁質のリークを検出でき、これによって膜分離装置本体の膜の損傷を検知できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実験例で用いた装置の構成を示す系統図である。
【図2】 実施例装置の構成を示す系統図である。
【符号の説明】
3,11,16 膜分離装置本体
4,17,19 濾過膜ユニット
4a,17a,19a 精密濾過膜
【産業上の利用分野】
本発明は精密濾過膜、限外濾過膜、逆浸透膜等を膜エレメントとした膜分離装置に係り、特に膜エレメントの破損による膜面からの一次側原液の漏出を検出する機構を備えた膜分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
除濁、除菌などの分野での膜濾過は従来より多用されていたが、クロス・フロー型の膜モジュールや定期的な逆洗操作により長期間濾過を継続できるデッドエンド型の膜モジュールの発達により、使用できる濃度範囲が広くなった。
【0003】
クロス・フロー型の膜モジュールや定期的に逆洗を行なうデッドエンド型の膜モジュールを用いれば、濁度変動があっても、使用に耐えない程の濾過速度まで低下させることなく膜濾過を継続させることができる。
【0004】
このため、河川水、工業用水、上水をRO(逆浸透)膜分離するための前処理に凝集・沈殿・濾過に代わって、UF膜やMF膜で膜濾過を行ない、前処理プロセスを簡素化することが可能になった。
【0005】
ところで、濾過水を上水道など飲料に供じる場合には、上記の用途以上の安全装置、即ち膜面からの一次側原液の漏出を検出する経済的な装置の実用化が課題であった。
【0006】
上水道など飲料に供じる場合には、たとえ微小な膜の損傷が生じたとしても修理、復旧が速やかにできるようにそれを早く検出することが重要である。
【0007】
濾過水の濁度を測定する方法が浄水処理分野では一般的な方法である。しかし、精密濾過膜、限外濾過膜、逆浸透膜の透過水は濁質を含んでおらず、精密濾過膜や限外濾過膜、逆浸透膜などの膜が損傷し微少量の一次側原液が透過水中に漏出したとしても、その量が微少量である場合には濁度として検出できない。透過水が濁度として検出できるほどに多量に一次側原液がリークする事態になったときには、その透過水を得るシステムは甚大な膜の損傷を抱えており、修理、復旧するのに多大な工数を必要とする。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
精密濾過膜や限外濾過膜、逆浸透膜などの透過水の水質を判定する方法として、10〜20リットルの膜透過水を膜孔径0.45μmのメンブレンフルタで濾過し、膜透過水中に含まれる微少量の濁質をメンブレンフルタ上に捕捉してその存在を検出する方法が行なわれている。しかし、この方法で透過水の水質を測定するには1サンプルについて約30分を要しており、大量のサンプルを継続的に測定するには多大な費用と労力を必要とする。また、一次側原液の透過水中への漏出を検出できたとしても漏出を防止したわけではなく、すでにその事故によって二次側が汚染されたことを後になって検出したことに過ぎない。
【0009】
このように、膜の損傷による微少量の一次側原液の透過水中への漏出を検出するだけでなく、同時に漏出を防止する装置が望まれている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の膜分離装置は、濾過水を上水で飲料に供じるための膜分離装置であって、被処理水がそれぞれ導入される膜孔径0.01〜0.2μmの複数個の膜分離装置本体11〜16と、これらの膜分離装置本体のうちの一部の膜分離装置本体11〜13の透過水が通水される膜孔径0.3〜0.8μmの第1の濾過膜ユニット17と、残部の膜分離装置本体14〜16の透過水が通水される膜孔径0.3〜0.8μmの第2の濾過膜ユニット19とを有し、該第1の濾過膜ユニット17の通水圧損の検出装置20と、該第2の濾過膜ユニット19の通水圧損の検出装置21とを備えてなることを特徴とする。
【0011】
【作用】
本発明の膜分離装置において、被処理液(一次側原液)は、膜分離装置本体によって膜分離処理され、その透過水が該膜分離装置本体の後段に設けられた濾過膜ユニットに通水される。
【0012】
もし、膜分離装置本体の濾過膜に損傷が生じ、一次側原液が二次側にリークしても、このリークした一次側原液に含まれる濁質はこの濾過膜ユニットで捕捉されるため、膜分離装置から流出することはない。
【0013】
この濾過膜ユニットに濁質が捕捉されると、該濾過膜ユニットの通水圧損が増大する。そこで、この圧損増大を検出装置で検知することにより、一次側原液のリークを検知することができる。
【0014】
【実施例】
以下、図面を参照して実施例について説明する。
図1は後述の実験例で用いた膜分離装置の系統図であり、この膜分離装置は被処理水(一次側原液)を貯留する原水槽1と、加圧ポンプ2によって導入された原水を膜分離処理する膜分離装置本体3と、該膜分離装置本体3の透過水が通水される精密濾過膜4aを有した濾過膜ユニット4と、該濾過膜ユニット4の通水圧損の検出装置5とを備えてなる。なお、6は処理水取出管、7は濃縮水の返送管、8は濃縮水の排出管である。
【0015】
このように構成された図1の膜分離装置において、原水は膜分離装置本体によって膜分離処理され、その透過水が濾過膜ユニット4に通水される。
【0016】
もし、膜分離装置本体3の濾過膜3aに損傷が生じ、一次側原液が二次側にリークしても、このリークした一次側原液に含まれる濁質はこの濾過膜ユニット4で捕捉されるため、処理水取出管から流出することはない。
【0017】
この濾過膜ユニット4の精密濾過膜4aに濁質が捕捉されると、該精密濾過膜4aの通水圧損が増大する。そこで、この圧損増大を検出装置5で検知することにより、原水のリークを検知することができる。
【0018】
図2は実施例に係る膜分離装置の系統図であり、原水は加圧ポンプ10から膜孔径0.01〜0.2μmの複数個(本実施例では6個)の膜分離装置本体11〜16に供給される。膜分離装置本体11〜13の透過水は膜孔径0.3〜0.8μmの精密濾過膜17aを有した濾過膜ユニット17を通って処理水取出管18へ送られる。膜分離装置本体14〜16の透過水は、膜孔径0.3〜0.8μmの精密濾過膜19aを有した濾過膜ユニット19を通って処理水取出管18へ送られる。濾過膜ユニット17、19には、それぞれ通水圧損の検出装置20、21が設けられている。
【0019】
膜分離装置本体11〜13の濃縮水は、濃縮水取出管22によって原水槽(図示略)へ返送され、膜分離装置本体14〜16の濃縮水は濃縮水取出管23によって原水槽(図示略)へ返送される。
【0020】
この実施例においても、膜分離装置本体11〜16の膜11a〜16aに損傷が生じ、原水が二次側にリークしても、濁質成分は濾過膜ユニット17、19によって捕捉されるため、処理水取出管18へはリークしない。また、膜11a〜16aのいずれかから原水がリークした場合、濾過膜ユニット17、19の通水圧損が上昇するので、このリークを検知できる。
【0021】
本発明において、膜分離装置本体としては、膜孔径0.01〜0.2μmの精密濾過装置、限外濾過装置、逆浸透膜分離装置などが例示される。
【0022】
膜分離装置本体の後段に設置される濾過膜ユニットの精密濾過膜としては、膜孔径が0.3〜0.8μmであるものを用いる。
【0023】
0.8μm以上の膜孔径を選定した場合には、正常時の圧力損失は極めて小さいものの、濁質漏出時にも圧力損失が小さく圧力差の上昇が検知し難い。0.3μm以下の膜孔径を選定した場合には、正常時の圧力損失が極めて大きく実用に適さない。
【0024】
膜分離装置本体としても精密濾過膜装置を用いる場合、前段側の精密濾過膜装置の膜孔径を後段側の精密濾過膜装置の膜孔径よりも小さくするのが良い。従って、後段側の精密濾過膜装置の膜孔径を上記のように0.3〜0.8μmとし、前段側の精密濾過膜装置の膜孔径は0.01〜0.2μmとする。なお、この濾過膜ユニットの精密濾過膜の膜孔径の最適範囲を求めるために次の実験例1〜4を行なった。
【0025】
実験例1
図1に示した膜分離装置において、前段の膜分離装置本体3を省略し、原水(厚木市水)を直接に精密濾過膜ユニット4に通水し、圧損の経時的な上昇がどれほどのものか測定した。なお、精密濾過膜は、住友電工(株)製PTFE(四フッ化エチレン)膜である。また、この厚木市水の微粒子数は5×105個/ミリリットル(0.2μm以上をSEM観察)であった。
【0026】
運転開始直後及び24時間経過後の濾過膜ユニットの通水圧損(膜抵抗)を表1に示す。
【0027】
実験例2〜4
濾過膜ユニットの精密濾過膜装置の膜孔径を0.45μm(実験例2)、0.65μm(実験例3)及び1.0μm(実験例4)としたこと以外は実験例1と同様の運転を行なった。この濾過膜ユニットの通水圧損の測定結果を表1に併せて示す。
【0028】
【表1】
【0029】
表1より、膜孔径0.45μmのものが24時間通水後の膜抵抗がきわめて大きく、差圧上昇を検知するのにきわめて好適であることが認められた。なお、1.0μm以上になると、膜抵抗の増加は大きくないことがわかった。
【0030】
【発明の効果】
以上の通り、本発明の膜分離装置によると、膜分離装置本体から一次側原液がリークしても、濁質成分が後段側の濾過膜ユニットによって捕捉されるため、膜分離装置外へ漏出することが防止される。また、この後段側の濾過膜ユニットの通水圧損の上昇を検知することにより、膜分離装置本体からの濁質のリークを検出でき、これによって膜分離装置本体の膜の損傷を検知できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実験例で用いた装置の構成を示す系統図である。
【図2】 実施例装置の構成を示す系統図である。
【符号の説明】
3,11,16 膜分離装置本体
4,17,19 濾過膜ユニット
4a,17a,19a 精密濾過膜
Claims (1)
- 被処理水がそれぞれ導入される膜孔径0.01〜0.2μmの複数個の膜分離装置本体11〜16と、
これらの膜分離装置本体のうちの一部の膜分離装置本体11〜13の透過水が通水される膜孔径0.3〜0.8μmの第1の濾過膜ユニット17と、
残部の膜分離装置本体14〜16の透過水が通水される膜孔径0.3〜0.8μmの第2の濾過膜ユニット19とを有し、
該第1の濾過膜ユニット17の通水圧損の検出装置20と、
該第2の濾過膜ユニット19の通水圧損の検出装置21と
を備えてなることを特徴とする前記第1及び第2の濾過膜ユニット17,19の濾過水を上水で飲料に供じるための膜分離装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33588492A JP3690818B2 (ja) | 1992-12-16 | 1992-12-16 | 膜分離装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33588492A JP3690818B2 (ja) | 1992-12-16 | 1992-12-16 | 膜分離装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06182164A JPH06182164A (ja) | 1994-07-05 |
JP3690818B2 true JP3690818B2 (ja) | 2005-08-31 |
Family
ID=18293457
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33588492A Expired - Lifetime JP3690818B2 (ja) | 1992-12-16 | 1992-12-16 | 膜分離装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3690818B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001269552A (ja) * | 2000-03-24 | 2001-10-02 | Kurita Water Ind Ltd | 膜分離方法および装置 |
JP2019025456A (ja) * | 2017-08-02 | 2019-02-21 | 野村マイクロ・サイエンス株式会社 | 注射用水の製造方法及び製造装置 |
WO2024100713A1 (ja) * | 2022-11-07 | 2024-05-16 | 株式会社クボタ | 監視装置 |
-
1992
- 1992-12-16 JP JP33588492A patent/JP3690818B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06182164A (ja) | 1994-07-05 |
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Legal Events
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