JP3686761B2 - Water generation reactor - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として半導体製造装置に於いて利用される水分発生用反応炉の改良に係り、水素への着火や逆火等の発生を完全に防止して安全性の大幅な向上を可能とした水分発生用反応炉に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体製造に於けるシリコンへの酸化膜付けには、少なくとも1000SCCM(標準状態下で1000cc/min)の量の高純度水分を必要とする。
これ等の用途に供するため、本願発明者等は先きに図5に示す様な構成の水分発生用反応炉を開発し、WO97/28085号としてこれを公開している。
即ち、図5に於いて、Aは反応炉本体、1は入口側炉本体部材、1aはガス供給口、2は出口側炉本体部材、2aは水分ガス取出口、3は入口側内部空間、4は出口側内部空間、5は入口側反射体、6は出口側反射体、7は金属フィルター、8は白金コーティング触媒層であり、また前記白金コーティング触媒層8は図6に示すように、出口側炉本体部材2の内表面にTiN等のバリヤー皮膜8aを設け、その上に、更に白金コーティング皮膜8bを積層固着することにより形成されている。
【0003】
水分の発生に際しては、ガス供給口1aから予かじめ所定の混合率で混合されたH2 とO2 の混合ガスGを反応炉本体A内へ供給する。反応炉本体Aの入口側内部空間3内へ供給された混合ガスGは、入口側反射体5及び金属フィルター7によって拡散され、出口側内部空間4内へ流入して白金コーティング皮膜8bと接触することにより、O2 及びH2 の反応性が活性化される。
【0004】
白金コーティング皮膜8bとの接触により活性化されたH2 とO2 とは、約400℃〜500℃前後の高温下で反応をし、水分ガス(水蒸気)に転換される。また、発生した水分ガス(水蒸気)は、水分ガス取出口2aから半導体製造用のプロセスチャンバー(図示省略)等へ供給されて行く。
尚、高温下でO2 とH2 とを反応させる水分反応炉本体Aは、その内部空間3・4内の温度をH2 又はH2 含有ガスの発火温度以下の温度に保持することにより、HとOの爆発的な燃焼反応を防止つつ適宜の速度で両者を反応させ、所要流量の水分ガスを発生する。
【0005】
上記図5の反応炉本体Aは、所望流量の高純度水分を極く小形の反応炉本体でもって連続的に、しかも高反応率の下で簡便に発生させることができ、優れた実用的効用を奏するものである。
しかし、図5のような構成の水分発生炉にも未だ解決すべき多くの問題が残されており、その中でも特に解決を急ぐ問題は、H2 への着火やガス供給口1aからの逆火をより完全に防止すると云う点である。
【0006】
上述したように、水分発生用反応炉本体Aの内部空間内の温度は、H2 又はH2 含有ガスの最低限界着火温度(約560℃、H2 とO2 の混合率に応じて限界着火温度は約560℃より上昇する)よりも相当に低い約450℃〜500℃の温度に保持されており、H2 とO2 の爆発的な燃焼反応は抑制されるようになっている。
しかし、水分発生用反応炉Aの内部空間3・4側の温度を常に完全に前記限界着火温度以下の値に保持することは、現実にはなかなか困難なことであり、入口側炉本体部材1や出口側炉本体部材2等の内壁面の温度が、何等かの原因で局部的に限界着火温度以上に上昇することがある。
【0007】
尚、万一、前記入口側炉本体部材1や出口側炉本体部材2の内壁面温度が局部的に限界着火温度以上に上昇したとしても、常にO2 とH2 との爆発的な燃焼反応が生じて逆火を生ずるとは限らず、一般的には着火や逆火を生じないケースが多いが、混合ガスG内のH2 濃度が特に高い場合には、稀にH2 への着火或いは逆火を生ずることがある。
【0008】
前記H2 への着火や逆火を生ずる原因、即ち両炉本体部材1・2や金属フィルター7等の局部的で且つ急激な温度上昇を生ずる原因は、不明であって未だ十分にその原因の特定は行なわれていない。
しかし、本願発明者等はこれまでの水分発生用反応炉の製造並びに使用の経験からして、反応炉本体Aを構成する入口側炉本体部材1の内壁面(ガス供給口1a側の炉本体部材の内壁面)や入口側反射体5、出口側反射体6、金属フィルター7等の外表面の金属触媒作用により、混合ガスG内のH2 とO2 が活性化され、前記内壁面等に局部的で且つ急激な温度上昇が生じたことが、H2 への着火の第1原因であると想定している。
【0009】
即ち、入口側炉本体部材1や両反射体5・6、金属フィルター7等は全てステンレス鋼(SUS316L)により形成されている。そして、これ等各部材の外表面は、通常自然に形成された各種金属の酸化物皮膜や不働態皮膜によって覆われており、これによってステンレス鋼外表面が本来保持している所謂触媒活性は、抑制されている。
ところが、約450℃〜500℃程度の高温下でH2 濃度の高い混合ガスG中に、前記酸化物皮膜や不働態皮膜が長時間晒されると、酸化物皮膜等がステンレス鋼表面から剥離脱落あるいは表面が還元されて金属表面が局部的に露出される。その結果、ステンレス鋼外表面の金属触媒活性が発揮され、O2 とH2 との反応が局部的に急速且つ高密度で進行し、これによって反応炉本体Aの内部空間3・4内の白金コーティング触媒層8を設けた部分以外の局部の表面温度が、H2 (又はH2 含有ガス)の着火限界温度以上に上昇したものと想定される。
【0010】
尚、前記反応炉本体Aの内部空間3・4内の局部的な温度上昇を防止するためには、反応炉本体A自体を大形化してその熱容量を増大させると共に、放熱又は冷却装置を設けて反応炉本体Aの冷却性能の強化を図るのが通常の方策である。
しかし、半導体製造装置は一般にクリーンルーム内に設置されるものであり、その設置スペースを大きく取ることは困難である。そのため、半導体製造装置に付随する水分発生用反応炉もその小型化に対する要求が特に厳しく、反応炉本体Aの大型化や冷却装置の増強を以って、上述の如き水分発生用反応炉の内部に於ける局部的な温度上昇を防止しようとする方策は、現実的に採用が不可能な状態にある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従前の水分発生用反応炉に於ける上述のような問題、即ち反応炉本体Aを構成する入口側及び出口側炉本体部材1・2の内部空間内の温度をH2 又はH2 含有ガスの限界着火温度よりも相当に低い温度に保持していても、H2 濃度の高い混合ガスを使用している場合には、水分の発生中にH2 への着火又は逆火を生ずることがあると云う問題を解決せんとするものであり、反応炉本体Aを大形化してその熱容量の増大を図ったり、或いは反応炉本体Aの冷却装置を大形化してその冷能力を大幅に高めるような方策によらず、しかも水分発生用反応炉の運転中に於けるH2 への着火や逆火の発生を完全に防止できるようにした、水分発生用反応炉を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本願発明者等は、従前の水分発生用反応炉に於けるH2 への着火や逆火の発生原因を究明する過程を通して、前記着火や逆火を生ずる原因が「反応炉本体の内部空間側の金属外表面に形成されていた酸化物皮膜等の剥離脱落により、金属表面の触媒活性が発揮され、この金属表面の触媒活性によってO2 とH2 の反応が局部的に急激にしかも高密度で進行し、金属表面の温度が部分的にH2 含有ガスの限界着火温度以上に上昇したことによる。」ことを、知得した。
【0013】
本発明は、本願発明者等の上記知得に基づいて創作されたものであり、請求項1の発明は、ステンレス鋼から成るガス供給口を有する入口側炉本体部材と水分ガス取出口を有する出口側炉本体部材とを組み合わせて成る反応炉本体の内部空間内に、ステンレス鋼から成る入口側反射体と出口側反射体と金属スクリーンとを配設すると共に、前記出口側炉本体部材の内壁面に白金コーティング皮膜を形成し、ガス供給口から反応炉本体の内部空間内へ供給した水素と酸素を前記白金コーティング皮膜に接触させてその反応性を活性化させることにより、水素と酸素とを非燃焼の状態下で反応させて水を発生させるようにした水分発生用反応炉に於いて、前記反応炉本体の内部空間内の白金コーティング皮膜を設けた部分を除くその他の全部の部分に、水素及び酸素に対して触媒活性を有しないTiN、TiC、TiCN、TiAN、Al2 3 、Cr2 3 、SiO2 、CrNの中の何れかから成る非触媒性のバリヤー皮膜を形成し、前記白金コーティング皮膜以外の金属表面の触媒作用による水素と酸素の局部的な反応を防いで水素への着火又はガス供給口側への逆火を防止する構成としたことを発明の基本構成とするものである。
【0014】
請求項2の発明は、ガス供給口を有する入口側炉本体部材と水分ガス取出口を有する出口側炉本体部材とを組み合わせて成る反応炉本体の内部空間内に、入口側反射体と出口側反射体と金属スクリーンとを配設すると共に、前記出口側炉本体部材の内壁面に白金コーティング皮膜を形成し、ガス供給口から反応炉本体の内部空間内へ供給した水素と酸素を前記白金コーティング皮膜に接触させてその反応性を活性化させることにより、水素と酸素とを非燃焼の状態下で反応させて水を発生させるようにした水分発生用反応炉に於いて、前記入口側炉本体部材と両反射体と金属フィルターとを水素及び酸素に対して触媒活性を有しない非触媒性の鉄−クロム−アルミ合金、アルミ合金又は銅合金の中の何れかにより形成し、前記白金コーティング皮膜以外の金属表面の触媒作用による水素と酸素の局部的な反応を防いで水素への着火又はガス供給口側への逆火を防止する構成としたことを発明の基本構成とするものである。
【0015】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、非触媒性の金属材から成る入口側炉本体部材の内表面と両反射体の外表面と金属スクリーンの外表面に、保護皮膜としてTiN、TiC、TiCN、TiAN、Al2 3 、Cr2 3 、SiO2 、CrNの中の何れかから成る薄膜を形成するようにしたものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の第1実施形態に係る水分発生用反応炉の断面図である。図1に於いてAは反応炉本体、1は入口側炉本体部材、1aはガス供給口、2は出口側炉本体部材、2aは水分ガス取出口、3は入口側内部空間、4は出口側内部空間、5は入口側反射体、6は出口側反射体、7は金属フィルター、8は白金コーティング触媒層、8aはバリヤー皮膜、8bは白金コーティング皮膜、9・10・11はバリヤー皮膜であり、入口側炉本体部材の内壁面のバリヤー皮膜9、出入口側反射体の外表面のバリヤー部材10及び金属フィルターの外表面のバリヤー皮膜11を除いてその他の部材は、前記図5の場合とほぼ同一であるため、ここではその詳細な説明を省略する。
【0021】
本発明に係る水分発生用反応炉本体Aはステンレス鋼(SUS316L)製の入口側炉本体部材1と出口側炉本体部材2とを気密状に連結することにより、円形の中空デスク状に形成されている。
前記入口側炉本体部材1には、その内部に底面が球面状の窪部が設けられており、ガス供給口1aが窪部内へ連通されている。また、出口側炉本体部材2には、内部に底面が球面状の窪部が設けられており、水分ガス取出口2aが窪部内へ連通されている。更に、両炉本体部材1・2の内側外周端面にはフランジ体が夫々形成されており、金属フィルター7のフランジを介して両フランジ体を気密状に溶接固定することにより、水分発生用反応炉本体Aが構成されている。
【0022】
前記入口側反射体5は全面が開放された有底の円筒状を呈しており、入口側炉本体部材1のガス供給口1aと対向する位置に溶接により固定されている。同様に、出口側反射体6は出口側炉本体部材2の水分ガス取出口2aと対向する位置に固定されている。
また、前記金属フィルター7は平均2μm〜200μmメッシュの透孔を有するステンレス鋼製フィルターから形成されている。
尚、本発明の水分発生用の反応炉本体Aでは、後述するように前記入口側炉本体部材1の内表面、両反射体5・6の外表面及び金属フィルター7の外表面に夫々バリヤー皮膜9・10・11が形成されている。
【0023】
ガス供給口1aを通して入口側反射体5へ向けて噴射されたガスは、反射体5の底面へ衝突したあと、外周壁に設けた透孔を通して矢印方向に噴射され、入口側内部空間3内で拡散されることによりフィルター7のほぼ全面を均等に通過し、出口側炉本体部材2の出口側内部空間4内へ入る。また、出口側内部空間4内へ噴射されたガスは、白金コーティング触媒層8の全面に亘って均等に衝突接触し、これにより所謂触媒活性化されることになる。更に、出口側内部空間4内に形成された水分ガスは、出口側反射体6の周壁の透孔を通して水分ガス取出口2aへ導出されて行く。
【0024】
前記白金コーティング触媒層8はSUS316L製の出口側炉本体部材2の内表面の全域に形成されており、図2に示す如く炉本体部材2の内表面にTiN製のバリヤー皮膜8aを形成したあと、当該バリヤー皮膜8aの上に白金コーティング皮膜8bが形成されており、前記バリヤー皮膜8aと白金コーティング皮膜8bとによって本発明に係る白金コーティング触媒層8が構成されている。
前記白金コーティング皮膜8bの厚さは0.1μm〜3μm位いが適当であり、本実施態様に於いては約1μmの厚さの白金コーティング皮膜8bが形成されている。また、バリヤー皮膜8aの厚さは0.1μm〜5μm程度が最適であり、本実施態様では約2μmの厚さのTiN製のバリヤー皮膜が形成されている。
【0025】
本発明の実施形態に於いては、白金コーティング触媒層8を形成する出口側炉本体部材2だけでなく、入口側炉本体部材1の内表面や両反射体5・6の外表面、金属フィルター7の外表面にもTiN製のバリヤー皮膜9・10・11が形成されている。図3は入口側炉本体部材1の内表面のバリヤー皮膜9の形成状態を示すものである。
即ち、各バリヤー皮膜8a・9・10・11の形成に際しては、先ず、出口側炉本体部材2等の内表面に適宜の表面処理を施し、ステンレス鋼表面に自然形成されている各種金属の酸化膜や不働態膜を除去する。次にTiNによるバリヤー皮膜8a・9・10・11の形成を行なう。本実施態様に於いてはイオンプレーティング工法により厚さ約2μmのTiN製バリヤー皮膜8a・9・10・11を形成している。
【0026】
前記バリヤー皮膜8a・9・10・11の材質としてはTiNの外にTiC、TiCN、TiAlN等を使用することが可能である。非触媒性であり、しかも耐還元性及び酸化性に優れているからである。
また、バリヤー皮膜8a・9・10・11の厚さは前述の通り0.1μm〜5μm程度が適当である。何故なら、厚さが0.1μm以下であると、バリヤー機能が十分に発揮されず、また逆に、厚さが5μmを越えるとバリヤー皮膜そのものの形成に手数がかかるうえ、加熱時の膨張差等が原因となってバリヤー皮膜の剥離等を生ずる虞れがあるからである。
更に、バリヤー皮膜の形成方法としては、前記イオンプレーティング工法以外に、イオンスパッタリング法や真空蒸着法等のPVD法や化学蒸着法(CVD法)、ホットプレス法、溶射法等を用いることも可能である。
【0027】
前記出口側炉本体部材2の方は、バリヤー皮膜8aの形成が終わると、引き続きその上に白金コーティング皮膜8bを形成する。本実施態様に於いては、イオンプレーティング工法により厚さ約1μmの白金コーティング皮膜8bを形成している。
前記白金コーティング皮膜8bの厚さは0.1μm〜3μm程度が適当である。何故なら、厚さが0.1μm以下の場合には、長期に亘って触媒活性を発揮することが困難となり、また逆に、厚さが3μm以上になると、白金コーティング皮膜8bの形成費が高騰するうえ、3μm以上の厚さにしても触媒活性度やその保持期間にほとんど差がなく、しかも加熱時に膨張差等によって剥離を生ずる虞れがあるからである。
また、白金コーティング皮膜8bの形成方法は、イオンプレーティング工法以外にイオンスパッタリング法、真空蒸着法、化学蒸着法、ホットプレス法等が使用可能であり、更に、バリヤー皮膜8aがTiN等の導電性のある物質の時にはメッキ法も使用可能である。
【0028】
図4は本発明の第2実施形態を示すものである。当該第2実施形態に於いては、入口側炉本体1、両反射体5・6及び金属スクリーン7を形成する素材に、例えば鉄−クロム−アルミ合金やアルミ合金、銅合金等のH2 やO2 に対して所謂触媒活性を有しない材質の素材が使用されている。従って、白金コーティング触媒層8を設けた部分以外では、H2 やO2 が水分の発生中に活性化されることは無く、O2 とH2 の反応による局部的な温度上昇も起らない。
【0029】
尚、図4の第2実施形態に於いては、出口側反射体12は、厚さ約2mmの鉄−クロム−アルミ合金を用いて円形の部分球穀状(即ち円形の浅皿形)に形成されており、出口側炉本体部材2の窪部の湾曲面と同じ曲率半径の湾曲面に仕上げられている。
また、当該出口側反射体12は、出口側炉本体部材2の水分ガス取出口2aを中心としてこれに対向状に配置され、約1mmの間隙Lを保持した状態でその外周縁の4ケ所に形成した支持片を介して、出口側炉本体部材2の内側面へ溶接固着されている。
【0030】
入口側炉本体部材1や両反射体5・12、金属フィルター7等にステンレス鋼やニッケル合金鋼、ニッケル鋼以外の金属表面の触媒活性を有しない金属(例えば鉄−クロム−アルミ合金)を使用した場合には、これ等の外表面に内部ガスや内部金属組成材の外部への放出を防止するための適宜の表面処理を施す方が望ましい。
尚、鉄−クロム−アルミ合金を使用した場合には、部材に事前に熱処理を施し、その表面をアルミナ皮膜で覆うようにしている。
また、前記表面処理としては、例えば図1の第1実施形態に於いて使用したTiN等の非触媒性であり且つ耐食性、耐還元性及び耐酸化性に優れたバリヤー皮膜を形成するようにしてもよい。
【0031】
【発明の効果】
請求項1の発明に於いては、反応炉本体の内部空間内の白金コーティング触媒層を形成した以外の部分を、非触媒性で且つ耐還元性、耐酸化性に優れたバリヤー皮膜で覆う構成としているため、水分発生炉の運転中に触媒作用を有する生の金属表面が露出することがない。その結果、H2 濃度の高い混合ガスを用いて、長期に亘って水分発生を行なっても、前記白金コーティング触媒層以外の部分の金属表面の触媒作用によってO2 とH2 が局部的に激しく反応することが皆無となり、これによって従前のようなH2 への着火や逆火の発生がより完全に防止される。
【0032】
また、請求項2の発明に於いては、反応炉本体を形成する部材を酸素や水素に対して触媒活性を有しない鉄−クロム−アルミ合金等の非触媒性で且つ耐還元性及び耐酸化性に優れた材質の素材でもって形成するようにしているため、白金コーティング触媒層以外の部分の金属表面の触媒作用が起因となってH2 への着火や逆火が発生することが発生することが皆無となり、水分発生用反応炉の安全性が大幅に向上する。
本発明は上述の通り優れた実用的効用を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る水分発生用反応炉本体の縦断面図である。
【図2】白金コーティング皮膜の形成状態を示す部分縦断面図である。
【図3】バリヤー皮膜の形成状態を示す部分縦断面図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係る水分発生用反応炉本体の縦断面図である。
【図5】従前の水分発生用反応炉本体の縦断面図である。
【図6】図5の白金コーティング皮膜層の形成状態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
Aは反応炉本体、H2 は水素ガス、O2 は酸素ガス、Gは混合ガス、1は入口側炉本体部材、1aはガス供給口、2は出口側炉本体部材、2aは水分ガス取出口、3は反応炉入口側内部空間、4は反応炉の出口側内部空間、5は入口側反射体、6・12は出口側反射体、7は金属フィルター、8は白金コーティング触媒層、8aはバリヤー皮膜、8bは白金コーティング皮膜、9は入口側炉本体部材内壁面のバリヤー皮膜、10は入口側及び出口側反射体外表面のバリヤー皮膜、11は金属フィルター外表面のバリヤー皮膜。
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention mainly relates to the improvement of a water generation reactor used in a semiconductor manufacturing apparatus, and it is possible to greatly prevent safety by completely preventing the occurrence of ignition or flashback of hydrogen. The present invention relates to a water generation reactor.
[0002]
[Prior art]
High-purity moisture in an amount of at least 1000 SCCM (1000 cc / min under standard conditions) is required for attaching an oxide film to silicon in semiconductor manufacturing.
In order to provide these applications, the inventors of the present application have previously developed a reactor for generating water having a structure as shown in FIG. 5 and disclosed this as WO 97/28085.
That is, in FIG. 5, A is a reactor main body, 1 is an inlet side furnace main body member, 1a is a gas supply port, 2 is an outlet side furnace main body member, 2a is a moisture gas outlet, 3 is an inlet side internal space, 4 is an exit side internal space, 5 is an entrance side reflector, 6 is an exit side reflector, 7 is a metal filter, 8 is a platinum coating catalyst layer, and the platinum coating catalyst layer 8 is as shown in FIG. A barrier coating 8a such as TiN is provided on the inner surface of the outlet-side furnace main body member 2, and a platinum coating coating 8b is further laminated and fixed thereon.
[0003]
When moisture is generated, a mixed gas G of H 2 and O 2 mixed in advance at a predetermined mixing rate is supplied into the reactor main body A from the gas supply port 1a. The mixed gas G supplied into the inlet side internal space 3 of the reactor main body A is diffused by the inlet side reflector 5 and the metal filter 7, flows into the outlet side internal space 4, and contacts the platinum coating film 8b. As a result, the reactivity of O 2 and H 2 is activated.
[0004]
H 2 and O 2 activated by contact with the platinum coating film 8b react at a high temperature of about 400 ° C. to 500 ° C., and are converted into moisture gas (water vapor). Further, the generated moisture gas (water vapor) is supplied from the moisture gas outlet 2a to a process chamber (not shown) for manufacturing semiconductors.
In addition, the moisture reaction furnace main body A that reacts O 2 and H 2 at a high temperature maintains the temperature in the internal space 3 or 4 at a temperature equal to or lower than the ignition temperature of the H 2 or H 2 containing gas, While preventing the explosive combustion reaction of H and O, both are reacted at an appropriate speed to generate moisture gas at a required flow rate.
[0005]
The reactor main body A shown in FIG. 5 can easily generate a high purity water at a desired flow rate continuously with a very small reactor main body and at a high reaction rate, and has an excellent practical utility. It plays.
However, many problems to be solved still remain in the moisture generation furnace configured as shown in FIG. 5. Among them, problems that are particularly urgently solved are ignition to H 2 and backfire from the gas supply port 1a. It is the point that it is prevented more completely.
[0006]
As described above, the temperature in the internal space of the water generating reactor main body A is the minimum critical ignition temperature of H 2 or H 2 -containing gas (about 560 ° C., depending on the mixing ratio of H 2 and O 2. The temperature is maintained at a temperature of about 450 ° C. to 500 ° C., which is considerably lower than the temperature of about 560 ° C.), and the explosive combustion reaction of H 2 and O 2 is suppressed.
However, it is difficult in practice to always keep the temperature on the side of the internal space 3 or 4 of the water generation reactor A at a value equal to or lower than the limit ignition temperature. Or the temperature of the inner wall surface of the outlet-side furnace body member 2 or the like may locally rise above the limit ignition temperature for some reason.
[0007]
Even if the inner wall surface temperature of the inlet-side furnace main body member 1 or the outlet-side furnace main body member 2 locally rises above the limit ignition temperature, an explosive combustion reaction between O 2 and H 2 is always performed. However, there are many cases in which ignition or flashback does not occur in general. However, when the H 2 concentration in the mixed gas G is particularly high, rarely ignition to H 2 occurs. Or it may cause flashback.
[0008]
The cause of ignition or backfire to H 2 , that is, the cause of local and rapid temperature rise of both furnace body members 1 and 2 and the metal filter 7 is unknown and is still sufficiently No identification has been made.
However, the inventors of the present application have found that the inner wall surface of the inlet-side furnace main body member 1 constituting the reactor main body A (the furnace main body on the gas supply port 1a side) from the experience of manufacturing and using the reactor for moisture generation so far. H 2 and O 2 in the mixed gas G are activated by the metal catalytic action on the outer surface of the member inner wall), the inlet side reflector 5, the outlet side reflector 6, the metal filter 7, etc. It is assumed that a local and rapid temperature increase is the first cause of ignition of H 2 .
[0009]
That is, the inlet-side furnace body member 1, the reflectors 5 and 6, the metal filter 7 and the like are all formed of stainless steel (SUS316L). And the outer surface of each of these members is usually covered with various metal oxide films or passive films formed naturally, so that the so-called catalytic activity originally retained by the stainless steel outer surface is: It is suppressed.
However, when the oxide film or the passive film is exposed to the mixed gas G having a high H 2 concentration at a high temperature of about 450 ° C. to 500 ° C. for a long time, the oxide film and the like peel off from the stainless steel surface. Alternatively, the surface is reduced and the metal surface is locally exposed. As a result, the metal catalyst activity on the outer surface of the stainless steel is exerted, and the reaction between O 2 and H 2 locally proceeds rapidly and at a high density, thereby causing platinum in the internal spaces 3 and 4 of the reactor main body A to be formed. It is assumed that the local surface temperature other than the portion where the coating catalyst layer 8 is provided has risen above the ignition limit temperature of H 2 (or H 2 -containing gas).
[0010]
In order to prevent a local temperature rise in the internal spaces 3 and 4 of the reactor main body A, the reactor main body A itself is enlarged to increase its heat capacity, and a heat dissipation or cooling device is provided. Therefore, it is a usual measure to enhance the cooling performance of the reactor main body A.
However, a semiconductor manufacturing apparatus is generally installed in a clean room, and it is difficult to take a large installation space. For this reason, the requirement for miniaturization of the water generation reactor associated with the semiconductor manufacturing apparatus is particularly severe, and the interior of the water generation reactor as described above can be achieved by increasing the size of the reactor main body A and increasing the cooling device. A measure to prevent a local temperature rise in the country is practically impossible to adopt.
[0011]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention relates to the above-mentioned problem in the conventional water generating reactor, that is, the temperature in the internal space of the inlet side and outlet side furnace body members 1 and 2 constituting the reactor body A is H 2 or H 2. 2 If a mixed gas with a high H 2 concentration is used, even if it is kept at a temperature considerably lower than the limit ignition temperature of the contained gas, ignition or flashback to H 2 will occur during the generation of moisture. In order to solve the problem that may occur, the reactor body A is increased in size to increase its heat capacity, or the reactor A is cooled down to increase its cooling capacity. Providing a reactor for generating moisture that does not depend on a measure that greatly increases, and that can completely prevent ignition or flashback of H 2 during operation of the reactor for generating moisture. It is.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
Through the process of investigating the cause of ignition or flashback of H 2 in a conventional moisture generation reactor, the inventors of the present application have found that the cause of the ignition or flashback is “the internal space side of the reactor main body. The catalytic activity of the metal surface is exerted by peeling off the oxide film formed on the outer surface of the metal, and the catalytic activity of the metal surface causes the reaction of O 2 and H 2 to be locally and rapidly dense. The temperature of the metal surface partially rose above the limit ignition temperature of the H 2 -containing gas. ”
[0013]
The present invention was created based on the above knowledge of the inventors of the present invention, and the invention of claim 1 has an inlet-side furnace body member having a gas supply port made of stainless steel and a moisture gas outlet. An inlet-side reflector made of stainless steel, an outlet-side reflector, and a metal screen are disposed in the internal space of the reaction furnace body that is a combination of the outlet-side furnace body member, and the inside of the outlet-side furnace body member A platinum coating film is formed on the wall surface, and hydrogen and oxygen supplied from the gas supply port into the internal space of the reaction furnace main body are brought into contact with the platinum coating film to activate the reactivity thereof. In a water generating reaction furnace that generates water by reacting under non-combustion conditions, all other parts except the part provided with the platinum coating film in the internal space of the reaction furnace body To, TiN no catalytic activity for hydrogen and oxygen, TiC, TiCN, TiA l N , Al 2 O 3, Cr 2 O 3, non-catalytic barrier film made of any one among SiO 2, CrN Of the metal surface other than the platinum coating film to prevent local reaction between hydrogen and oxygen, thereby preventing ignition to hydrogen or backfire to the gas supply port side. This is a basic configuration.
[0014]
According to the second aspect of the present invention, there is provided an inlet side reflector and an outlet side in an internal space of a reaction furnace main body formed by combining an inlet side furnace main body member having a gas supply port and an outlet side furnace main body member having a moisture gas outlet. A reflector and a metal screen are disposed, a platinum coating film is formed on the inner wall surface of the outlet-side furnace body member, and hydrogen and oxygen supplied from the gas supply port into the internal space of the reactor body are coated with the platinum. In the reactor for moisture generation in which water is generated by reacting hydrogen and oxygen in a non-combusting state by bringing the film into contact with the film and activating its reactivity, the inlet side furnace body The platinum coating is formed of a member, both reflectors, and a metal filter made of any one of non-catalytic iron-chromium-aluminum alloy, aluminum alloy, or copper alloy having no catalytic activity with respect to hydrogen and oxygen. The basic configuration of the invention is to prevent local reaction between hydrogen and oxygen by the catalytic action of the metal surface other than the film to prevent ignition to hydrogen or backfire to the gas supply port side. .
[0015]
The invention of claim 3 is the invention of claim 2, in which TiN as a protective film is formed on the inner surface of the inlet-side furnace body member made of a non-catalytic metal material, the outer surfaces of both reflectors, and the outer surface of the metal screen. TiC, is obtained so as to form TiCN, TiA l N, a thin film made of any one among Al 2 O 3, Cr 2 O 3, SiO 2, CrN.
[0020]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
FIG. 1 is a sectional view of a water generating reactor according to a first embodiment of the present invention. In FIG. 1, A is a reactor main body, 1 is an inlet side furnace main body member, 1a is a gas supply port, 2 is an outlet side furnace main body member, 2a is a moisture gas outlet, 3 is an inlet side internal space, and 4 is an outlet. Side internal space, 5 is an entrance-side reflector, 6 is an exit-side reflector, 7 is a metal filter, 8 is a platinum coating catalyst layer, 8a is a barrier coating, 8b is a platinum coating coating, and 9 · 10 · 11 are barrier coatings Except for the barrier coating 9 on the inner wall surface of the inlet-side furnace main body member, the barrier member 10 on the outer surface of the entrance / exit-side reflector, and the barrier coating 11 on the outer surface of the metal filter, the other members are the same as in the case of FIG. Since they are almost the same, detailed description thereof is omitted here.
[0021]
The reactor body A for moisture generation according to the present invention is formed in a circular hollow desk shape by connecting an inlet side furnace body member 1 and an outlet side furnace body member 2 made of stainless steel (SUS316L) in an airtight manner. ing.
The inlet-side furnace main body member 1 is provided with a recess having a spherical bottom surface inside, and a gas supply port 1a communicates with the recess. Further, the outlet-side furnace main body member 2 is provided with a concave portion having a spherical bottom surface inside, and the moisture gas outlet 2a communicates with the concave portion. Further, flange bodies are formed on the inner peripheral end faces of both furnace body members 1 and 2, respectively, and both flange bodies are welded and fixed in a gas-tight manner via the flanges of the metal filter 7, whereby a reactor for generating moisture is obtained. A main body A is configured.
[0022]
The inlet-side reflector 5 has a bottomed cylindrical shape with the entire surface open, and is fixed to a position facing the gas supply port 1a of the inlet-side furnace body member 1 by welding. Similarly, the outlet-side reflector 6 is fixed at a position facing the moisture gas outlet 2 a of the outlet-side furnace body member 2.
The metal filter 7 is formed of a stainless steel filter having through holes having an average mesh size of 2 μm to 200 μm.
In the reactor main body A for generating moisture according to the present invention, as will be described later, barrier coatings are formed on the inner surface of the inlet-side furnace main body member 1, the outer surfaces of both reflectors 5 and 6, and the outer surface of the metal filter 7, respectively. 9 · 10 · 11 are formed.
[0023]
The gas injected toward the inlet-side reflector 5 through the gas supply port 1a collides with the bottom surface of the reflector 5 and is then injected in the direction of the arrow through the through-hole provided in the outer peripheral wall. By being diffused, the filter 7 passes through almost the entire surface of the filter 7 uniformly and enters the outlet side internal space 4 of the outlet side furnace body member 2. Further, the gas injected into the outlet side inner space 4 collides and contacts evenly over the entire surface of the platinum coating catalyst layer 8, thereby so-called catalyst activation. Furthermore, the moisture gas formed in the outlet side internal space 4 is led out to the moisture gas outlet 2a through the through hole in the peripheral wall of the outlet side reflector 6.
[0024]
The platinum coating catalyst layer 8 is formed on the entire inner surface of the outlet-side furnace body member 2 made of SUS316L, and after the TiN barrier film 8a is formed on the inner surface of the furnace body member 2 as shown in FIG. A platinum coating film 8b is formed on the barrier film 8a, and the barrier coating film 8a and the platinum coating film 8b constitute the platinum coating catalyst layer 8 according to the present invention.
The thickness of the platinum coating film 8b is suitably about 0.1 μm to 3 μm. In the present embodiment, the platinum coating film 8b having a thickness of about 1 μm is formed. The optimum thickness of the barrier film 8a is about 0.1 μm to 5 μm. In this embodiment, a TiN barrier film having a thickness of about 2 μm is formed.
[0025]
In the embodiment of the present invention, not only the outlet-side furnace body member 2 for forming the platinum coating catalyst layer 8 but also the inner surface of the inlet-side furnace body member 1 and the outer surfaces of both reflectors 5 and 6, a metal filter 7 is also formed with a TiN barrier film 9, 10, 11. FIG. 3 shows the formation of the barrier coating 9 on the inner surface of the inlet-side furnace body member 1.
That is, when each barrier coating 8a, 9, 10, 11 is formed, first, an appropriate surface treatment is applied to the inner surface of the outlet-side furnace body member 2 and the like to oxidize various metals naturally formed on the stainless steel surface. Remove the film and passive film. Next, a barrier film 8a, 9, 10, 11 is formed by TiN. In this embodiment, TiN barrier films 8a, 9, 10, and 11 having a thickness of about 2 μm are formed by an ion plating method.
[0026]
In addition to TiN, TiC, TiCN, TiAlN, or the like can be used as the material for the barrier coatings 8a, 9, 10, and 11. This is because it is non-catalytic and excellent in reduction resistance and oxidation.
Further, the thickness of the barrier coating 8a, 9, 10, 11 is suitably about 0.1 μm to 5 μm as described above. The reason is that if the thickness is 0.1 μm or less, the barrier function is not sufficiently exhibited, and conversely, if the thickness exceeds 5 μm, it takes time to form the barrier film itself, and the expansion difference during heating This is because there is a possibility that the barrier film may be peeled off due to the above.
Furthermore, as a method for forming the barrier film, in addition to the ion plating method, PVD methods such as ion sputtering method and vacuum deposition method, chemical vapor deposition method (CVD method), hot press method, spraying method, etc. can be used. It is.
[0027]
After the formation of the barrier film 8a, the outlet side furnace body member 2 continues to form the platinum coating film 8b thereon. In this embodiment, the platinum coating film 8b having a thickness of about 1 μm is formed by an ion plating method.
The thickness of the platinum coating film 8b is suitably about 0.1 μm to 3 μm. This is because when the thickness is 0.1 μm or less, it is difficult to exert catalytic activity over a long period of time, and conversely, when the thickness is 3 μm or more, the cost of forming the platinum coating film 8b increases. In addition, even if the thickness is 3 μm or more, there is almost no difference in the catalyst activity and the holding period, and there is a possibility of peeling due to a difference in expansion during heating.
In addition to the ion plating method, the platinum coating film 8b can be formed by ion sputtering, vacuum vapor deposition, chemical vapor deposition, hot pressing, or the like, and the barrier film 8a is made of a conductive material such as TiN. Plating can be used for certain materials.
[0028]
FIG. 4 shows a second embodiment of the present invention. In the second embodiment, the material forming the inlet-side furnace body 1, the reflectors 5 and 6, and the metal screen 7 may be H 2 such as iron-chromium-aluminum alloy, aluminum alloy, copper alloy, or the like. A material having a so-called catalytic activity for O 2 is used. Therefore, except for the portion where the platinum coating catalyst layer 8 is provided, H 2 and O 2 are not activated during the generation of moisture, and the local temperature rise due to the reaction of O 2 and H 2 does not occur. .
[0029]
In the second embodiment shown in FIG. 4, the exit-side reflector 12 is formed in a circular partial spherical shape (that is, a circular shallow dish) using an iron-chromium-aluminum alloy having a thickness of about 2 mm. The curved surface of the same curvature radius as the curved surface of the recessed part of the exit side furnace main body member 2 is finished.
The outlet-side reflector 12 is disposed so as to face the moisture gas outlet 2a of the outlet-side furnace main body member 2 at the center, and is held at four locations on the outer peripheral edge with a gap L of about 1 mm. It is welded and fixed to the inner surface of the outlet-side furnace body member 2 through the formed support piece.
[0030]
Stainless steel, nickel alloy steel, or metal that does not have catalytic activity on the metal surface other than nickel steel (for example, iron-chromium-aluminum alloy) is used for the inlet-side furnace body member 1, the reflectors 5 and 12, the metal filter 7, etc. In such a case, it is desirable to perform an appropriate surface treatment for preventing the release of the internal gas and the internal metal composition material to the outside surface.
When an iron-chromium-aluminum alloy is used, the member is preliminarily heat treated so that the surface is covered with an alumina film.
Further, as the surface treatment, for example, a non-catalytic barrier film such as TiN used in the first embodiment of FIG. 1 and a barrier film excellent in corrosion resistance, reduction resistance and oxidation resistance are formed. Also good.
[0031]
【The invention's effect】
In the first aspect of the invention, the portion other than the formation of the platinum coating catalyst layer in the internal space of the reactor main body is covered with a non-catalytic barrier film excellent in reduction resistance and oxidation resistance. Therefore, the raw metal surface having a catalytic action is not exposed during the operation of the moisture generating furnace. As a result, even if moisture is generated over a long period of time using a mixed gas with a high H 2 concentration, O 2 and H 2 are locally intense due to the catalytic action of the metal surface other than the platinum coating catalyst layer. There is no reaction, which prevents the occurrence of ignition and backfire to H 2 more completely.
[0032]
Further, in the invention of claim 2, the member forming the reactor main body is non-catalytic, such as iron-chromium-aluminum alloy having no catalytic activity for oxygen and hydrogen, reduction resistance and oxidation resistance. Since it is formed of a material having excellent properties, ignition of H 2 or flashback may occur due to the catalytic action of the metal surface other than the platinum coating catalyst layer. As a result, the safety of the water generation reactor is greatly improved.
The present invention has excellent practical utility as described above.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a longitudinal sectional view of a water generation reactor main body according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a partial longitudinal sectional view showing a formation state of a platinum coating film.
FIG. 3 is a partial longitudinal sectional view showing a barrier film formation state.
FIG. 4 is a longitudinal sectional view of a water generating reactor main body according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 5 is a longitudinal sectional view of a conventional water generating reactor main body.
6 is a longitudinal sectional view showing a formation state of the platinum coating film layer of FIG.
[Explanation of symbols]
A is a reactor main body, H 2 is hydrogen gas, O 2 is oxygen gas, G is a mixed gas, 1 is an inlet-side furnace main body member, 1a is a gas supply port, 2 is an outlet-side furnace main body member, and 2a is a moisture gas collector. Outlet, 3 is an internal space on the inlet side of the reactor, 4 is an internal space on the outlet side of the reactor, 5 is an inlet side reflector, 6 and 12 are outlet side reflectors, 7 is a metal filter, 8 is a platinum coating catalyst layer, 8a Is a barrier coating, 8b is a platinum coating, 9 is a barrier coating on the inner wall surface of the inlet body body member, 10 is a barrier coating on the outer surface of the reflector on the inlet side and outlet side, and 11 is a barrier coating on the outer surface of the metal filter.

Claims (3)

ステンレス鋼から成るガス供給口を有する入口側炉本体部材と水分ガス取出口を有する出口側炉本体部材とを組み合わせて成る反応炉本体の内部空間内に、ステンレス鋼から成る入口側反射体と出口側反射体と金属スクリーンとを配設すると共に、前記出口側炉本体部材の内壁面に白金コーティング皮膜を形成し、ガス供給口から反応炉本体の内部空間内へ供給した水素と酸素を前記白金コーティング皮膜に接触させてその反応性を活性化させることにより、水素と酸素とを非燃焼の状態下で反応させて水を発生させるようにした水分発生用反応炉に於いて、前記反応炉本体の内部空間内の白金コーティング皮膜を設けた部分を除くその他の全部の部分に、水素及び酸素に対して触媒活性を有しないTiN、TiC、TiCN、TiAN、Al2 3 、Cr2 3 、SiO2 、CrNの中の何れかから成る非触媒性のバリヤー皮膜を形成し、前記白金コーティング皮膜以外の金属表面の触媒作用による水素と酸素の局部的な反応を防いで水素への着火又はガス供給口側への逆火を防止する構成としたことを特徴とする水分発生用反応炉。An inlet-side reflector and outlet made of stainless steel are provided in the internal space of the reactor main body, which is a combination of an inlet-side furnace body member having a gas supply port made of stainless steel and an outlet-side furnace body member having a moisture gas outlet. A side reflector and a metal screen are disposed, a platinum coating film is formed on the inner wall surface of the outlet-side furnace body member, and hydrogen and oxygen supplied from the gas supply port into the interior space of the reactor body are supplied with the platinum. In the reactor for generating moisture, the hydrogen is generated by reacting hydrogen and oxygen in a non-combusting state by bringing the coating film into contact with the reactor and activating its reactivity. other all parts of excluding the part provided with the platinum coating film of the inner space of, TiN no catalytic activity for hydrogen and oxygen, TiC, TiCN, TiA l N Al 2 O 3, Cr 2 O 3, SiO 2, to form a non-catalytic barrier film made of any one among CrN, hydrogen and oxygen localized in the catalytic action of the metal surface other than the platinum coating film A reactor for generating moisture, characterized in that the reaction is prevented so that ignition to hydrogen or backfire to the gas supply port side is prevented. ガス供給口を有する入口側炉本体部材と水分ガス取出口を有する出口側炉本体部材とを組み合わせて成る反応炉本体の内部空間内に、入口側反射体と出口側反射体と金属スクリーンとを配設すると共に、前記出口側炉本体部材の内壁面に白金コーティング皮膜を形成し、ガス供給口から反応炉本体の内部空間内へ供給した水素と酸素を前記白金コーティング皮膜に接触させてその反応性を活性化させることにより、水素と酸素とを非燃焼の状態下で反応させて水を発生させるようにした水分発生用反応炉に於いて、前記入口側炉本体部材と両反射体と金属フィルターとを水素及び酸素に対して触媒活性を有しない非触媒性の鉄−クロム−アルミ合金、アルミ合金又は銅合金の中の何れかにより形成し、前記白金コーティング皮膜以外の金属表面の触媒作用による水素と酸素の局部的な反応を防いで水素への着火又はガス供給口側への逆火を防止する構成としたことを特徴とする水分発生用反応炉。  An inlet-side reflector, an outlet-side reflector, and a metal screen are provided in the internal space of the reaction furnace body that is formed by combining an inlet-side furnace body member having a gas supply port and an outlet-side furnace body member having a moisture gas outlet. In addition, a platinum coating film is formed on the inner wall surface of the outlet-side furnace body member, and hydrogen and oxygen supplied from the gas supply port into the internal space of the reaction furnace body are brought into contact with the platinum coating film to react. In the reactor for moisture generation in which water is generated by reacting hydrogen and oxygen in a non-combusting state by activating the properties, the inlet-side furnace body member, both reflectors, and metal The filter is formed of any one of non-catalytic iron-chromium-aluminum alloy, aluminum alloy, or copper alloy having no catalytic activity with respect to hydrogen and oxygen, and a metal surface other than the platinum coating film. Moisture generation reactor, characterized in that a structure for preventing flashback into the ignition or gas supply port side to the hydrogen prevent localized reaction of hydrogen and oxygen by the catalytic action of. 非触媒性の金属材から成る入口側炉本体部材の内表面と両反射体の外表面と金属スクリーンの外表面に、保護皮膜としてTiN、TiC、TiCN、TiAN、Al2 3 、Cr2 3 、SiO2 、CrNの中の何れかから成る薄膜を形成するようにした請求項2に記載の水分発生用反応炉。The outer surface and the metal screen of the outer surface of the inner surface and both the reflector on the inlet side reactor body member made of a non-catalytic metal material, TiN as a protective coating, TiC, TiCN, TiA l N , Al 2 O 3, Cr The water generating reactor according to claim 2, wherein a thin film made of any of 2 O 3 , SiO 2 , and CrN is formed.
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