JP3686120B2 - Antifreeze composition - Google Patents
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- C23F11/00—Inhibiting corrosion of metallic material by applying inhibitors to the surface in danger of corrosion or adding them to the corrosive agent
- C23F11/08—Inhibiting corrosion of metallic material by applying inhibitors to the surface in danger of corrosion or adding them to the corrosive agent in other liquids
- C23F11/10—Inhibiting corrosion of metallic material by applying inhibitors to the surface in danger of corrosion or adding them to the corrosive agent in other liquids using organic inhibitors
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- Preventing Corrosion Or Incrustation Of Metals (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は,自動車などの内燃機関に使用される不凍液組成物に関するものであり,特に内燃機関に用いられるアルミニウム合金鋳物の腐食に対し優れた腐食防止効果を有する不凍液組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来,自動車のエンジンのような内燃機関の冷却液の冬季凍結防止剤として,エチレングリコール等,凝固点降下作用のあるグリコール類やアルコール類を含む不凍液組成物が使用されている。しかし,これらのアルコール類またはグリコール類は使用の際に酸化され該酸化物が冷却液のpHを低下させることで,上記内燃機関を構成するアルミニウム合金,鋳鉄,鋼,黄銅,はんだ,銅等の種々の金属を腐食するという欠点がある。
【0003】
これに対して,従来,様々な腐食抑制剤が添加された。例えば,リン酸塩,トリエタノールアミン塩,ホウ酸,炭酸塩,硝酸塩,亜硝酸塩,モリブデン酸塩,安息香酸塩,ケイ酸塩,トリアゾール類,メルカプトベンゾチアゾールのナトリウム塩等が適宜選定され,組み合わされて不凍液組成物として使用されてきた。
【0004】
しかし,これらの腐食抑制剤には以下のような問題が生じた。すなわち,近年エンジン軽量化の目的で多用されるようになったアルミニウムに適した腐食抑制剤であるリン酸塩は,河川または海水に流出すると,富栄養化して生息している生物に悪影響を及ぼす。また,上記トリエタノールアミン塩も亜硝酸塩と併用すると,発癌性物質であるニトロソアミンを生成する。
【0005】
これらの問題点に鑑み,特許第1,753,110号または特開平4-117481号は,リン酸塩,アミン塩,ケイ酸塩,ホウ酸塩および亜硝酸塩を含有しない,冷却系の金属の腐食防止性能に優れた不凍液組成物を開示する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし,上記特開平4-117481号に記載された腐食抑制剤として用いられる脂肪族ジカルボン酸は高価である点,及び特許第1,753,110号に記載された脂肪族モノカルボン酸のみでははんだ等の腐食抑制作用が劣る点で問題である。
【0007】
したがって本発明の目的は,環境及び人体に安全な不凍液組成物を提供することである。
【0008】
また,本発明の他の目的は,内燃機関の冷却系を構成するあらゆる金属に対し優れた腐食抑制機能を有し,かつ低コストの不凍液を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために,本発明による不凍液組成物は,水溶性液体アルコール凝固点降下剤を主成分とし,
a). 0.1〜5.0重量%である少なくとも3個以上のカルボキシル基を有する芳香族カルボン酸またはそのアルカリ金属若しくはアンモニウム塩と,
b). 0.5〜5.0重量%であるC7〜C9の脂肪族モノカルボン酸またはC9〜C12の脂肪族ジカルボン酸のいずれか,またはそれらのアルカリ金属若しくはアンモニウム塩のいずれかと,
c). 0.1〜0.5%のトリアゾール化合物と,
を含有し,リン酸塩,ホウ酸塩,アミン塩または亜硝酸塩のいずれをも含まないことを特徴とする。
【0010】
また,本発明による不凍液組成物はさらに腐食防止剤として,アルカリ金属塩である,硝酸塩,モリブデン酸塩,ケイ酸塩,安息香酸塩,p-tertブチル安息香酸塩,及びメルカプトベンゾチアゾール塩の内少なくとも1つを0.1〜5.0重量%含むことができる。
【0011】
もう一つの本発明による他の不凍液組成物は,水溶性液体アルコール凝固点降下剤を主成分とし,
a). 0.1〜5.0重量%である少なくとも3個以上のカルボキシル基を有する芳香族カルボン酸またはそのアルカリ金属若しくはアンモニアと,
b). 0.5〜5.0重量%であるC9〜C12の脂肪族ジカルボン酸またはそのアルカリ金属若しくはアンモニアと,
c). 0.1〜5.0重量%のアルキル安息香酸と,
d). 0.1〜0.5%のトリアゾール化合物と,
を含有し,リン酸塩,ホウ酸塩,アミン塩または亜硝酸塩のいずれをも含まないことを特徴とする。
【0012】
また,上記本発明による他の不凍液組成物はさらに腐食防止剤として,アルカリ金属塩である,硝酸塩,モリブデン酸塩,ケイ酸塩,安息香酸,メルカプトベンゾチアゾール塩のうち少なくとも1つを0.1〜5.0重量%含むことも可能である。
【0013】
上記本発明による不凍液組成物のトリアゾール化合物は好適にはベンゾトリアゾール若しくはトリルトリアゾールまたはこれらの混合物から成る。
【0014】
【作用】
本発明の組成物の主成分のグリコール類は,不凍液の凝固点を降下させる作用を有する。その中に含まれる少なくとも3個以上のカルボキシル基を有する芳香族カルボン酸またはそのアルカリ金属若しくはアンモニア塩,C7〜C9の脂肪族モノカルボン酸またはC9〜C12の脂肪族ジカルボン酸のいずれかまたはそれらのアルカリ金属若しくはアンモニア塩,及びトリアゾール化合物は,内燃機関の冷却系に使用されるアルミニウム,鋳鉄,鋼,黄銅,はんだ,銅の腐食を抑制する。また,その他の添加物であるp-tertブチル安息香酸塩,硝酸塩,安息香酸塩,モリブデン酸塩,またはメルカプトベンチアゾール塩は,上記金属の腐食抑制能力をさらに向上させる。
【0015】
【実施例】
水溶性不凍液組成物として使用するための本発明による第1の腐食抑制剤は,少なくとも3個以上のカルボキシル基を有する芳香族カルボン酸またはそのアルカリ金属若しくはアンモニウム塩,脂肪族モノカルボン酸または脂肪族ジカルボン酸のいずれかまたはそれらのアルカリ金属若しくはアンモニウム塩のいずれか,及びトリアゾール化合物とを共に含有して成る。
【0016】
本発明の腐食抑制剤の少なくとも3個以上のカルボキシル基を有する芳香族カルボン酸は,好適にはピロメリット酸,トリメリット酸,ヘミメリット酸またはトリメシン酸であり,それらのアルカリ金属またはアンモニウム塩を使用してもよい。その際好適なアルカリ金属はナトリウムまたはカリウムである。
【0017】
本発明の腐食抑制剤には脂肪族モノカルボン酸または脂肪族ジカルボン酸のいずれかを使用する。前者の脂肪族モノカルボン酸はC7〜C9のすべての脂肪族モノカルボン酸であって,具体的には,ヘプタン酸,オクタン酸,もしくはノナン酸またはこれらの混合物及び異性体類が含まれる。この中で特にオクタン酸が好適である。また,これらのアルカリ金属もしくはアンモニウム塩を使用してもよく,この際アルカリ金属としてはナトリウムまたはカリウムが好適である。一方,後者の脂肪族ジカルボン酸はC9〜C12のすべての脂肪族ジカルボン酸であって,具体的には,アゼライン酸,セバシン酸,ウンデカン二酸,もしくはドデカン二酸またはこれらの混合物及び異性体類が含まれる。この中で特にセバシン酸が好適である。また,これらのアルカリ金属もしくはアンモニウム塩を使用してもよく,この際アルカリ金属としてはナトリウムまたはカリウムが好適である。
【0018】
本発明の腐食抑制剤のトリアゾール化合物の成分として,ベンゾトリアゾールまたはトリルトリアゾールが好適である。
【0019】
本発明による第2の腐食抑制剤は,少なくとも3個以上のカルボキシル基を有する芳香族カルボン酸またはそのアルカリ金属若しくはアンモニウム塩,脂肪族ジカルボン酸またはそのアルカリ金属若しくはアンモニウム塩,アルキル安息香酸またはそのアルカリ金属若しくはアンモニウム塩,及びトリアゾール化合物とを共に含有して成る。
【0020】
上記第1の腐食抑制剤との違いはアルキル安息香酸を含む点である。該アルキル安息香酸はC1〜C5のアルキル基を有する芳香族カルボン酸であって,最も好適なのはp-tert-ブチル安息香酸である。また,このアルカリ金属もしくはアンモニウム塩を使用してもよく,この際アルカリ金属としてはナトリウムまたはカリウムが好適である。
【0021】
上記本発明による第1及び第2の腐食抑制剤にはさらに以下の物質を添加することが可能である。すなわち,アルカリ金属塩である,硝酸塩,モリブデン酸塩,ケイ酸塩,安息香酸塩,p-tertブチル安息香酸塩,またはメルカプトベンゾチアゾール塩から成る群から適宜選択された添加剤として使用される。
【0022】
本発明の好適実施態様において,上記第1及び第2の本発明による腐食抑制剤は水溶性液体アルコール凝固点降下剤に添加して使用される。ここで,液体アルコール凝固点降下剤はグリコール類またはグリコールエーテル類から成る。好適なのは,エチレングリコール,ジエチレングリコール,プロピレングリコールなどのグリコール類であって,そのうち最も好適なのはエチレングリコールである。
【0023】
本発明による第1の不凍液組成物は80〜99重量%の水溶性液体アルコール凝固点降下剤(好適には90〜99重量%のエチレングリコール),0.1〜5.0重量%の少なくとも3つ以上のカルボキシル基を有する芳香族カルボン酸(好適には0.1〜3.0重量%の上記ピロメリット酸,トリメリット酸,ヘミメリット酸またはトリメシン酸),0.5〜5.0重量%の脂肪族モノカルボン酸(好適には0.5〜3.0重量%のオクタン酸)または0.5〜5.0重量%の脂肪族ジカルボン酸(好適には0.5〜3.0重量%のセパシン酸)のいずれか,及び0.1〜0.5重量%のトリアゾール化合物(好適には0.1〜0.3重量%のベンゾトリアゾール)から成る。
【0024】
一方,本発明による第2の不凍液組成物は80〜99重量%の水溶性液体アルコール凝固点降下剤(好適には90〜99重量%のエチレングリコール),0.1〜5.0重量%の少なくとも3つ以上のカルボキシル基を有する芳香族カルボン酸(好適には0.1〜3.0重量%の上記ピロメリット酸,トリメリット酸,ヘミメリット酸またはトリメシン酸),0.5〜5.0重量%の脂肪族ジカルボン酸(好適には0.5〜3.0重量%のセパシン酸),0.1〜5.0重量%のアルキル安息香酸(好適には0.5〜1.5重量%のp-tertブチル安息香酸),及び0.1〜0.5重量%のトリアゾール化合物(好適には0.1〜0.3重量%のベンゾトリアゾール)から成る。
【0025】
さらに,本発明による第1及び第2の不凍液組成物は0.1〜5.0重量%の上記添加物(好適には0.1〜1.0重量%の硝酸塩,モリブデン酸塩,ケイ酸塩,安息香酸塩,p-tertブチル安息香酸塩,またはメルカプトベンゾチアゾール塩から成る群から適宜選択された添加剤)を含むことができる。
【0026】
さらに,本発明による不凍液組成物は,アミン塩及び亜硝酸塩を含んでいないので,発癌性物質であるニトロソアミンを生成しない。また,本発明による不凍液組成物は,リン酸塩を含んでいないので,河川等に流入しても富栄養化してアオコまたは赤潮を発生させ生態系に悪影響を及ぼすことはない。さらに,本発明による不凍液組成物は,ホウ酸塩を含まないために,アルミニウム系金属の腐食防止機能を向上させることが可能である。
【0027】
以下,実施例および比較例を具体的に説明する。本発明の不凍液組成物は,通常20〜60体積%に希釈して使用される。また,以下の%は特に定義しない限り重量%を意味する。なお,以下の実施例は代表例にすぎず,これらの実施例により本発明がなんら限定されるものではない。
【0028】
表1は本発明による不凍液組成物の実施例及び比較例の成分比を示したものである。
【0029】
【表1】
実施例1
表1に示すように,ピロメリット酸(0.5%),オクタン酸(3%),ベンゾトリアゾール(0.3%)をエチレングリコールに混合し,さらに不凍液組成物の30体積%水溶液のpHを7.7にするために必要な水酸化ナトリウムを加えた。エチレングリコールは,全体量が100%となるのに必要な量を用いている。
【0030】
実施例2
ピロメリット酸の代わりにトリメリット酸(0.5%)を用いた以外は実施例1と同様である。
【0031】
実施例3
ピロメリット酸の代わりにヘミメリット酸(0.5%)を用いた以外は実施例1と同様である。
【0032】
実施例4
ピロメリット酸の代わりにトリメシン酸(0.5%)を用いた以外は実施例1と同様である。
【0033】
実施例5
オクタン酸の代わりにセバシン酸(2.5%)を用いた以外は実施例1と同様である。
【0034】
実施例6
実施例1にさらにメルカプトベンゾチアゾールのナトリウム塩(0.2%)を加えた。
【0035】
実施例7
ピロメリット酸(0.5%),セバシン酸(1.4%),p-tertブチル安息香酸(0.6%),ベンゾトリアゾール(0.3%)をエチレングリコールに混合し,さらに不凍液組成物の30体積%水溶液のpHを7.7にするために必要な水酸化ナトリウムを加えた。エチレングリコールは,全体量が100%となるのに必要な量を用いている。
【0036】
実施例8
ピロメリット酸の代わりにトリメリット酸(0.5%)を用いた以外は実施例7と同様である。
【0037】
比較例1
芳香族カルボン酸を含まないこと以外,実施例1乃至4と同様である。オクタン酸及びベンゾトリアゾールの使用量も同一とする。
【0038】
比較例2
比較例1のオクタン酸の使用量を4.0%に増加した。
【0039】
比較例3
芳香族カルボン酸を含まないこと以外,実施例5と同様である。セバシン酸及びベンゾトリアゾールの使用量も同一とする。
【0040】
比較例4
比較例3にさらに硝酸ナトリウム塩を0.5%加えた。
【0041】
比較例5
芳香族カルボン酸を含まないこと以外,実施例7と同様である。セバシン酸,p-tertブチル安息香酸及びベンゾトリアゾールの使用量も同一とする。
【0042】
比較例6
ピロメリット酸を0.1%に減少させたこと以外,実施例7と同様である。セバシン酸,p-tertブチル安息香酸及びベンゾトリアゾールの使用量も同一とする。
【0043】
比較例7
セバシン酸(2.7%),p-tertブチル安息香酸(0.9%),ベンゾトリアゾール(0.3%)をエチレングリコールに混合し,さらに不凍液組成物の30体積%水溶液のpHを7.7にするために必要な水酸化ナトリウムを加えた。エチレングリコールは,全体量が100%となるのに必要な量を用いている。
【0044】
これらの実施例1乃至8,および比較例1乃至8について,JISK2234に規定される金属腐食試験による腐食量の測定結果を表2に示す。試験はアルミニウム,寿鉄,鋼,黄銅,はんだ及び銅片について,試験片の質量変化,pH,及び試験片及び試験液の外観の検査を行った。表中の値は腐食した質量を表し,単位はmg/cm2である。評価の基準値は,アルミニウム及びはんだが±0.30mg/cm2でこれ以外はすべて±0.15mg/cm2とした。
【0045】
【表2】
評価
実施例1乃至4と比較例1及び2を比較する。実施例1乃至4と比較例1の違いは芳香族カルボン酸の有無のみである。表2の測定結果より,実施例1乃至4はすべての金属に対し腐食程度が規定値内にある。これに対して,芳香族カルボン酸を加えない比較例1及び2は,アルミニウム及びはんだが大きく腐食されていることがわかる。本発明による実施例1から4の中でも実施例4は特に優れた防食機能を有するのがわかる。実施例4は比較例1を比べると,アルミニウムで約25倍,黄銅で約2倍,はんだで約2倍の防食性能を有する。また,オクタン酸の量を3.0%から4.0%に増加させた比較例2と比べても,実施例4はアルミニウムで約5倍,はんだで約25倍の防食性能を有するのがわかる。したがって,本発明による芳香族カルボン酸を含む不凍液組成物の優れた防食機能が実証された。
【0046】
実施例5と比較例3及び4を比較する。実施例5と比較例3の違いは芳香族カルボン酸の有無のみである。表2の測定結果より,実施例5はすべての金属に対し腐食程度が規定値内にあり,特にはんだに対する防食性能が優れているのがわかる。これに対して,芳香族カルボン酸を加えない比較例3は,アルミニウムの腐食量が規定値を上回っていることがわかる。実施例5は比較例3と比べると,アルミニウムで約9倍,寿鉄で約4倍の防食性能を有する。また,比較例3にさらに硝酸ナトリウム塩を0.5%添加した比較例4と比べても,実施例5は寿鉄で約10倍の防食性能を有するのがわかる。したがって,本発明による芳香族カルボン酸を含む不凍液組成物の優れた防食機能が実証された。
【0047】
実施例1と実施例6を比較する。いずれも本発明による不凍液組成物であって,すべての金属に対し防食機能を有するのがわかる。実施例1と実施例6との違いはメルカプトベンゾチアゾールナトリウム塩を含むか否かである。ここで,アルミニウムとはんだに着目してみると,メルカプトベンゾチアゾールナトリウム塩を含む実施例6の方が,含まない実施例1に比べ,アルミニウムで約1.8倍,はんだで約2倍の防食性能を有するのがわかる。したがって,本発明による芳香族カルボン酸を含む不凍液組成物にさらにメルカプトベンゾチアゾール塩を添加することにより防食性能が向上することが実証された。
【0048】
実施例7及び8と比較例5を比べる。実施例7及び8と比較例5の違いは芳香族カルボン酸を含むか否かである。表2の測定結果より,実施例7及び8はすべての金属に対し腐食程度が規定値内にあり,特にはんだに対する防食性能が優れているのがわかる。これに対して,芳香族カルボン酸を加えない比較例5は,アルミニウムの腐食量が規定値を大きく上回っていることがわかる。ピロメリット酸を含む実施例7は含まない比較例5と比べると,アルミニウムで約8.5倍,黄銅で約2倍の防食性能を有する。また,トリメリット酸を含む実施例8と含まない比較例5を比べても,実施例8はアルミニウムで約21倍の防食性能を有するのがわかる。したがって,従来の腐食防止組成物に比べ,本発明による芳香族カルボン酸を含む不凍液組成物の方が防食機能が優れていること実証された。
【0049】
実施例7と比較例6を比べる。実施例7と比較例6との違いはピロメリット酸の含有量である。表2から明らかなように,ピロメリット酸を0.1%しか含まない比較例6はアルミニウムの腐食量が規定値を上回っている。ピロメリット酸を0.5%含む実施例7は0.1%しか含まない比較例6に比べ,アルミニウムで約4.3倍の防食性能を有するのがわかる。したがって,本発明による芳香族カルボン酸の含有量は0.5%が好適であることが実証された。
【0050】
実施例7及び8と比較例7を比べる。表2からいずれもすべての金属に対しほぼ同等の防食機能を有することがわかる。表1を参照すると,実施例7及び8のセバシン酸及びp-tertブチル安息香酸の含有量はそれぞれ1.4%,0.6%であるのに対し,比較例7においてはそれぞれ2.7%,0.9%であることがわかる。さらに,実施例7及び8には芳香族カルボン酸が含まれているのに対し,比較例7には含まれていない。したがって,従来の組成物で本発明の実施例7及び8と同等の防食性能を得ようとすると,本発明で使用する量の約2倍のセバシン酸及び約1.5倍のp-tertブチル安息香酸を必要とすることが明白である。
【0051】
【効果】
本発明により,人体及び環境に安全な不凍液組成物が与えられた。本発明による不凍液組成物はリン酸塩,亜硝酸塩,アミン塩等を含まないからである。
【0052】
また本発明により,従来の不凍液に比べ高性能な腐食防止機能を有する新規な不凍液組成物が与えられた。本発明の不凍液組成物には,少なくとも3つのカルボキシル基を有する芳香族カルボン酸が含有されているからである。
【0053】
さらに本発明により,セバシン酸及びp-tertブチル安息香酸の配合量を従来の不凍液組成物に比べ約2/3〜1/2に減少させることが可能な不凍液組成物が与えられた。本発明に含有される上記芳香族カルボン酸の効果によるものである。その結果,従来の不凍液組成物に比べより低コストでより高性能な不凍液組成物を製造することが可能となった。[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to an antifreeze composition used in an internal combustion engine such as an automobile, and more particularly to an antifreeze composition having an excellent corrosion prevention effect against corrosion of an aluminum alloy casting used in an internal combustion engine.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, antifreeze compositions containing glycols and alcohols having a freezing point depressing action, such as ethylene glycol, have been used as antifreeze agents for winter coolants of internal combustion engines such as automobile engines. However, these alcohols or glycols are oxidized during use, and the oxide lowers the pH of the coolant, so that aluminum alloys, cast iron, steel, brass, solder, copper, etc. that constitute the internal combustion engine are used. There is a disadvantage of corroding various metals.
[0003]
In contrast, various corrosion inhibitors have been added in the past. For example, phosphates, triethanolamine salts, boric acid, carbonates, nitrates, nitrites, molybdates, benzoates, silicates, triazoles, sodium salts of mercaptobenzothiazole, etc. are appropriately selected and combined. Has been used as an antifreeze composition.
[0004]
However, these corrosion inhibitors have the following problems. In other words, phosphate, a corrosion inhibitor suitable for aluminum, which has been used frequently for the purpose of reducing the weight of engines in recent years, will adversely affect eutrophied living organisms when it flows into rivers or seawater. . When the above triethanolamine salt is also used in combination with nitrite, it produces nitrosamine, which is a carcinogenic substance.
[0005]
In view of these problems, Japanese Patent No. 1,753,110 or Japanese Patent Application Laid-Open No. 4-17481 has been proposed to prevent corrosion of metals in cooling systems that do not contain phosphates, amine salts, silicates, borates, and nitrites. An excellent antifreeze composition is disclosed.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, the aliphatic dicarboxylic acid used as a corrosion inhibitor described in JP-A-4-17481 is expensive, and the aliphatic monocarboxylic acid described in Japanese Patent No. 1,753,110 alone suppresses corrosion of solder and the like. It is a problem in that the action is inferior.
[0007]
Accordingly, an object of the present invention is to provide an antifreeze composition that is safe for the environment and the human body.
[0008]
Another object of the present invention is to provide a low-cost antifreeze having an excellent anti-corrosion function for all metals constituting the cooling system of an internal combustion engine.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the antifreeze composition according to the present invention is mainly composed of a water-soluble liquid alcohol freezing point depressant,
a). an aromatic carboxylic acid having at least 3 or more carboxyl groups, or an alkali metal or ammonium salt thereof, of 0.1 to 5.0% by weight;
b). 0.5 to 5.0 either aliphatic dicarboxylic acids, aliphatic monocarboxylic acids or C 9 -C 12 a C 7 -C 9 wt%, or with any of their alkali metal or ammonium salts,
c). 0.1-0.5% of a triazole compound,
It is characterized by not containing any of phosphate, borate, amine salt or nitrite.
[0010]
Further, the antifreeze composition according to the present invention further includes, as a corrosion inhibitor, alkali metal salts such as nitrates, molybdates, silicates, benzoates, p-tertbutyl benzoates, and mercaptobenzothiazole salts. At least one may be included in an amount of 0.1 to 5.0% by weight.
[0011]
Another antifreeze composition according to the present invention is mainly composed of a water-soluble liquid alcohol freezing point depressant,
a). an aromatic carboxylic acid having at least 3 or more carboxyl groups, or an alkali metal or ammonia thereof, which is 0.1 to 5.0% by weight;
b) 0.5 to 5.0% by weight of a C 9 to C 12 aliphatic dicarboxylic acid or its alkali metal or ammonia;
c). 0.1-5.0% by weight of alkyl benzoic acid,
d). 0.1-0.5% of a triazole compound,
It is characterized by not containing any of phosphate, borate, amine salt or nitrite.
[0012]
The antifreeze composition according to the present invention further contains at least one of nitrate, molybdate, silicate, benzoic acid, mercaptobenzothiazole salt as an alkali metal salt in an amount of 0.1 to 5.0 as a corrosion inhibitor. It is also possible to include by weight.
[0013]
The triazole compound of the antifreeze composition according to the present invention preferably comprises benzotriazole or tolyltriazole or a mixture thereof.
[0014]
[Action]
The glycols as the main component of the composition of the present invention have the action of lowering the freezing point of the antifreeze. Any of an aromatic carboxylic acid having at least three or more carboxyl groups contained therein or an alkali metal or ammonia salt thereof, a C 7 to C 9 aliphatic monocarboxylic acid or a C 9 to C 12 aliphatic dicarboxylic acid These alkali metals or ammonia salts and triazole compounds suppress corrosion of aluminum, cast iron, steel, brass, solder, and copper used in the cooling system of an internal combustion engine. In addition, p-tertbutyl benzoate, nitrate, benzoate, molybdate, or mercaptobenchazole salt, which is another additive, further improves the corrosion inhibition ability of the metal.
[0015]
【Example】
The first corrosion inhibitor according to the present invention for use as a water-soluble antifreeze composition is an aromatic carboxylic acid having at least 3 or more carboxyl groups, or an alkali metal or ammonium salt thereof, an aliphatic monocarboxylic acid or aliphatic. Either dicarboxylic acid or alkali metal or ammonium salt thereof and triazole compound are contained together.
[0016]
The aromatic carboxylic acid having at least three or more carboxyl groups of the corrosion inhibitor of the present invention is preferably pyromellitic acid, trimellitic acid, hemimellitic acid or trimesic acid, and an alkali metal or ammonium salt thereof is used. May be used. The preferred alkali metal is sodium or potassium.
[0017]
For the corrosion inhibitor of the present invention, either an aliphatic monocarboxylic acid or an aliphatic dicarboxylic acid is used. The former aliphatic monocarboxylic acids are all C 7 to C 9 aliphatic monocarboxylic acids, and specifically include heptanoic acid, octanoic acid, or nonanoic acid or mixtures and isomers thereof. . Of these, octanoic acid is particularly preferred. These alkali metals or ammonium salts may be used, and sodium or potassium is preferred as the alkali metal. On the other hand, the latter aliphatic dicarboxylic acids are all C 9 -C 12 aliphatic dicarboxylic acids, specifically azelaic acid, sebacic acid, undecanedioic acid, dodecanedioic acid or mixtures and isomers thereof. Includes physiques. Of these, sebacic acid is particularly preferred. These alkali metals or ammonium salts may be used, and sodium or potassium is preferred as the alkali metal.
[0018]
Benzotriazole or tolyltriazole is preferred as the component of the triazole compound of the corrosion inhibitor of the present invention.
[0019]
The second corrosion inhibitor according to the present invention is an aromatic carboxylic acid having at least three or more carboxyl groups or an alkali metal or ammonium salt thereof, an aliphatic dicarboxylic acid or an alkali metal or ammonium salt thereof, an alkylbenzoic acid or an alkali thereof. It contains both a metal or ammonium salt and a triazole compound.
[0020]
The difference from the first corrosion inhibitor is that it contains alkylbenzoic acid. The alkyl benzoate an aromatic carboxylic acid having an alkyl group of C 1 -C 5, most preferred is p-tert-butylbenzoic acid. Further, this alkali metal or ammonium salt may be used, and sodium or potassium is preferred as the alkali metal.
[0021]
The following substances can be further added to the first and second corrosion inhibitors according to the present invention. That is, it is used as an additive appropriately selected from the group consisting of nitrates, molybdates, silicates, benzoates, p-tertbutyl benzoates or mercaptobenzothiazole salts which are alkali metal salts.
[0022]
In a preferred embodiment of the present invention, the corrosion inhibitors according to the first and second aspects of the present invention are used in addition to a water-soluble liquid alcohol freezing point depressant. Here, the liquid alcohol freezing point depressant comprises glycols or glycol ethers. Preferred are glycols such as ethylene glycol, diethylene glycol, and propylene glycol, and most preferred is ethylene glycol.
[0023]
The first antifreeze composition according to the present invention comprises 80 to 99% by weight of a water-soluble liquid alcohol freezing point depressant (preferably 90 to 99% by weight of ethylene glycol), 0.1 to 5.0% by weight of at least three or more carboxyl groups. (Preferably 0.1 to 3.0% by weight of the above pyromellitic acid, trimellitic acid, hemimellitic acid or trimesic acid), 0.5 to 5.0% by weight of aliphatic monocarboxylic acid (preferably 0.5 to Either 3.0 wt% octanoic acid) or 0.5-5.0 wt% aliphatic dicarboxylic acid (preferably 0.5-3.0 wt% sepacic acid), and 0.1-0.5 wt% triazole compound (preferably 0.1- 0.3 wt% benzotriazole).
[0024]
On the other hand, the second antifreeze composition according to the present invention comprises 80 to 99% by weight of a water-soluble liquid alcohol freezing point depressant (preferably 90 to 99% by weight of ethylene glycol), 0.1 to 5.0% by weight of at least three or more. Aromatic carboxylic acid having a carboxyl group (preferably 0.1 to 3.0% by weight of the above pyromellitic acid, trimellitic acid, hemimellitic acid or trimesic acid), 0.5 to 5.0% by weight of aliphatic dicarboxylic acid (preferably 0.5% ~ 3.0% by weight Sepacic acid), 0.1-5.0% by weight alkylbenzoic acid (preferably 0.5-1.5% by weight p-tertbutylbenzoic acid), and 0.1-0.5% by weight triazole compound (preferably 0.1% ~ 0.3 wt% benzotriazole).
[0025]
Furthermore, the first and second antifreeze compositions according to the present invention comprise 0.1 to 5.0% by weight of the above additives (preferably 0.1 to 1.0% by weight of nitrate, molybdate, silicate, benzoate, p- tert-butyl benzoate, or an additive appropriately selected from the group consisting of mercaptobenzothiazole salts).
[0026]
Furthermore, since the antifreeze composition according to the present invention does not contain amine salt and nitrite, it does not produce nitrosamine, which is a carcinogenic substance. In addition, since the antifreeze composition according to the present invention does not contain phosphate, even if it flows into a river or the like, it does not eutrophicate and generate blue sea urchins or red tides to adversely affect the ecosystem. Furthermore, since the antifreeze composition according to the present invention does not contain a borate, it is possible to improve the corrosion prevention function of the aluminum-based metal.
[0027]
Examples and comparative examples will be specifically described below. The antifreeze composition of the present invention is usually used after diluting to 20 to 60% by volume. The following% means% by weight unless otherwise defined. The following examples are merely representative examples, and the present invention is not limited to these examples.
[0028]
Table 1 shows the component ratios of Examples and Comparative Examples of the antifreeze composition according to the present invention.
[0029]
[Table 1]
Example 1
As shown in Table 1, pyromellitic acid (0.5%), octanoic acid (3%), and benzotriazole (0.3%) are mixed with ethylene glycol, and the pH of a 30 vol% aqueous solution of the antifreeze composition is adjusted to 7.7. The required sodium hydroxide was added. Ethylene glycol is used in an amount necessary for the total amount to be 100%.
[0030]
Example 2
The same as Example 1 except that trimellitic acid (0.5%) was used instead of pyromellitic acid.
[0031]
Example 3
The same as Example 1 except that hemimellitic acid (0.5%) was used instead of pyromellitic acid.
[0032]
Example 4
The same as Example 1 except that trimesic acid (0.5%) was used instead of pyromellitic acid.
[0033]
Example 5
Same as Example 1 except that sebacic acid (2.5%) was used instead of octanoic acid.
[0034]
Example 6
Further to Example 1, mercaptobenzothiazole sodium salt (0.2%) was added.
[0035]
Example 7
Pyromellitic acid (0.5%), sebacic acid (1.4%), p-tertbutylbenzoic acid (0.6%), benzotriazole (0.3%) are mixed with ethylene glycol, and the pH of a 30% by volume aqueous solution of the antifreeze composition Sodium hydroxide required to make 7.7 was added. Ethylene glycol is used in an amount necessary for the total amount to be 100%.
[0036]
Example 8
The same as Example 7 except that trimellitic acid (0.5%) was used instead of pyromellitic acid.
[0037]
Comparative Example 1
The same as in Examples 1 to 4, except that no aromatic carboxylic acid is contained. The same amounts of octanoic acid and benzotriazole are used.
[0038]
Comparative Example 2
The amount of octanoic acid used in Comparative Example 1 was increased to 4.0%.
[0039]
Comparative Example 3
Same as Example 5 except that it does not contain an aromatic carboxylic acid. The same amounts of sebacic acid and benzotriazole are used.
[0040]
Comparative Example 4
To Comparative Example 3, 0.5% of sodium nitrate was further added.
[0041]
Comparative Example 5
Same as Example 7 except that no aromatic carboxylic acid is included. The same amount of sebacic acid, p-tert-butylbenzoic acid and benzotriazole is used.
[0042]
Comparative Example 6
Same as Example 7 except that pyromellitic acid was reduced to 0.1%. The same amount of sebacic acid, p-tert-butylbenzoic acid and benzotriazole is used.
[0043]
Comparative Example 7
It is necessary to mix sebacic acid (2.7%), p-tert-butylbenzoic acid (0.9%), benzotriazole (0.3%) with ethylene glycol, and to adjust the pH of 30% aqueous solution of antifreeze composition to 7.7. Sodium hydroxide was added. Ethylene glycol is used in an amount necessary for the total amount to be 100%.
[0044]
For these Examples 1 to 8 and Comparative Examples 1 to 8, Table 2 shows the measurement results of the corrosion amount by the metal corrosion test specified in JISK2234. In the test, aluminum, life iron, steel, brass, solder and copper pieces were inspected for mass change, pH, and appearance of the test pieces and test liquid. Values in the table represent mass corroded, and the unit is mg / cm 2. The standard value for evaluation was ± 0.30 mg / cm 2 for aluminum and solder, and ± 0.15 mg / cm 2 for all other cases.
[0045]
[Table 2]
Evaluation Examples 1 to 4 and Comparative Examples 1 and 2 are compared. The difference between Examples 1 to 4 and Comparative Example 1 is only the presence or absence of aromatic carboxylic acid. From the measurement results in Table 2, in Examples 1 to 4, the degree of corrosion is within the specified value for all metals. On the other hand, it can be seen that in Comparative Examples 1 and 2 where no aromatic carboxylic acid is added, aluminum and solder are greatly corroded. Among Examples 1 to 4 according to the present invention, Example 4 has a particularly excellent anticorrosion function. Compared with Comparative Example 1, Example 4 has an anticorrosion performance about 25 times that of aluminum, about 2 times that of brass, and about 2 times that of solder. In addition, even when compared with Comparative Example 2 in which the amount of octanoic acid was increased from 3.0% to 4.0%, Example 4 has an anticorrosion performance about 5 times that of aluminum and about 25 times that of solder. Therefore, the excellent anticorrosive function of the antifreeze composition containing the aromatic carboxylic acid according to the present invention was demonstrated.
[0046]
Example 5 is compared with Comparative Examples 3 and 4. The difference between Example 5 and Comparative Example 3 is only the presence or absence of an aromatic carboxylic acid. From the measurement results in Table 2, it can be seen that Example 5 has corrosion levels within the specified values for all metals, and in particular, has excellent corrosion resistance performance for solder. On the other hand, in Comparative Example 3 in which no aromatic carboxylic acid was added, it can be seen that the corrosion amount of aluminum exceeds the specified value. Example 5 has an anticorrosion performance about 9 times that of aluminum and about 4 times that of life span compared to Comparative Example 3. In addition, even when compared with Comparative Example 4 in which 0.5% of sodium nitrate is added to Comparative Example 3, it can be seen that Example 5 has about 10 times the anticorrosion performance with the life span. Therefore, the excellent anticorrosive function of the antifreeze composition containing the aromatic carboxylic acid according to the present invention was demonstrated.
[0047]
Example 1 and Example 6 are compared. It can be seen that both are antifreeze compositions according to the present invention and have anti-corrosion functions for all metals. The difference between Example 1 and Example 6 is whether or not mercaptobenzothiazole sodium salt is contained. Here, focusing on aluminum and solder, Example 6 containing mercaptobenzothiazole sodium salt has an anticorrosion performance of about 1.8 times that of aluminum and about 2 times that of solder compared to Example 1 that does not. You can see that Therefore, it was demonstrated that the anticorrosion performance is improved by adding a mercaptobenzothiazole salt to the antifreeze composition containing the aromatic carboxylic acid according to the present invention.
[0048]
Examples 7 and 8 are compared with Comparative Example 5. The difference between Examples 7 and 8 and Comparative Example 5 is whether or not an aromatic carboxylic acid is included. From the measurement results in Table 2, it can be seen that Examples 7 and 8 have corrosion levels within the specified values for all metals, and in particular, have excellent anticorrosion performance for solder. On the other hand, in Comparative Example 5 in which no aromatic carboxylic acid was added, it can be seen that the corrosion amount of aluminum greatly exceeds the specified value. Example 7 containing pyromellitic acid has an anticorrosion performance about 8.5 times that of aluminum and about 2 times that of brass compared to Comparative Example 5 that does not contain pyromellitic acid. Further, comparing Example 8 containing trimellitic acid with Comparative Example 5 not containing Trimellitic acid, it can be seen that Example 8 has an anticorrosion performance about 21 times that of aluminum. Therefore, it was demonstrated that the antifreeze composition containing the aromatic carboxylic acid according to the present invention is superior in anticorrosion function as compared with the conventional corrosion prevention composition.
[0049]
Example 7 and Comparative Example 6 are compared. The difference between Example 7 and Comparative Example 6 is the pyromellitic acid content. As is apparent from Table 2, in Comparative Example 6 containing only 0.1% of pyromellitic acid, the corrosion amount of aluminum exceeds the specified value. It can be seen that Example 7 containing 0.5% pyromellitic acid has about 4.3 times the anticorrosion performance of aluminum compared to Comparative Example 6 containing only 0.1%. Therefore, it was demonstrated that the content of the aromatic carboxylic acid according to the present invention is preferably 0.5%.
[0050]
Examples 7 and 8 are compared with Comparative Example 7. It can be seen from Table 2 that all have almost the same anticorrosion function for all metals. Referring to Table 1, the contents of sebacic acid and p-tertbutylbenzoic acid in Examples 7 and 8 are 1.4% and 0.6%, respectively, whereas in Comparative Example 7, they are 2.7% and 0.9%, respectively. I understand that. Furthermore, Examples 7 and 8 contain an aromatic carboxylic acid, whereas Comparative Example 7 does not. Therefore, when trying to obtain the same anticorrosion performance as in Examples 7 and 8 of the present invention with the conventional composition, about twice as much sebacic acid and about 1.5 times p-tertbutylbenzoic acid as used in the present invention are used. It is clear that you need
[0051]
【effect】
According to the present invention, an antifreeze composition safe for the human body and the environment is provided. This is because the antifreeze composition according to the present invention does not contain phosphate, nitrite, amine salt and the like.
[0052]
In addition, according to the present invention, a novel antifreeze composition having a high-performance anticorrosion function compared with conventional antifreeze is provided. This is because the antifreeze composition of the present invention contains an aromatic carboxylic acid having at least three carboxyl groups.
[0053]
Further, according to the present invention, an antifreeze composition capable of reducing the blending amount of sebacic acid and p-tertbutylbenzoic acid to about 2/3 to 1/2 of the conventional antifreeze composition is provided. This is due to the effect of the aromatic carboxylic acid contained in the present invention. As a result, it has become possible to produce a higher performance antifreeze composition at lower cost than conventional antifreeze compositions.
Claims (5)
a). 0.5 〜 5.0重量%である少なくとも3個以上のカルボキシル基を有する芳香族カルボン酸またはそのアルカリ金属若しくはアンモニウム塩と,
b). 0.5〜5.0重量%であるC7〜C9の脂肪族モノカルボン酸またはC9〜C12の脂肪族ジカルボン酸のいずれか,またはそれらのアルカリ金属若しくはアンモニウム塩のいずれかと,
c). 0.1〜0.5重量%のトリアゾール化合物と,
を含有する不凍液組成物であって,
リン酸塩,ホウ酸塩,アミン塩または亜硝酸塩のいずれをも含まないことを特徴とする不凍液組成物。A corrosion-inhibiting antifreeze composition mainly comprising a water-soluble liquid alcohol freezing point depressant,
a). Aromatic carboxylic acid or alkali metal or ammonium salt thereof having at least 3 or more carboxyl groups of 0.5 to 5.0 % by weight;
b). Any of C7 to C9 aliphatic monocarboxylic acids or C9 to C12 aliphatic dicarboxylic acids, or alkali metal or ammonium salts thereof, of 0.5 to 5.0% by weight;
c). 0.1 to 0.5% by weight of a triazole compound,
An antifreeze composition comprising:
An antifreeze composition characterized by not containing any of phosphate, borate, amine salt or nitrite.
a). 0.5 〜 5.0重量%である少なくとも3個以上のカルボキシル基を有する芳香族カルボン酸またはそのアルカリ金属若しくはアンモニウム塩と,
b). 0.5〜5.0重量%であるC9〜C12の脂肪族ジカルボン酸またはそのアルカリ金属若しくはアンモニウム塩と,
c). 0.1〜5.0重量%のアルキル安息香酸と,
d). 0.1〜0.5重量%のトリアゾール化合物と,
を含有する不凍液組成物であって,
リン酸塩,ホウ酸塩,アミン塩または亜硝酸塩のいずれをも含まないことを特徴とする不凍液組成物。A corrosion-inhibiting antifreeze composition mainly comprising a water-soluble liquid alcohol freezing point depressant,
a). Aromatic carboxylic acid or alkali metal or ammonium salt thereof having at least 3 or more carboxyl groups of 0.5 to 5.0 % by weight;
b) 0.5 to 5.0% by weight of a C9 to C12 aliphatic dicarboxylic acid or alkali metal or ammonium salt thereof ;
c). 0.1-5.0% by weight of alkyl benzoic acid,
d) 0.1 to 0.5% by weight of a triazole compound,
An antifreeze composition comprising:
An antifreeze composition characterized by not containing any of phosphate, borate, amine salt or nitrite.
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