JP3682834B2 - 波長可変干渉フィルタを用いた光学装置 - Google Patents

波長可変干渉フィルタを用いた光学装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一対の光学基板を微小間隔を隔てて配置したファブリ・ペロー型等の波長可変干渉フィルタを用いた光学装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ファブリ・ペロー型干渉フィルタにおいて、2枚の基板の微小間隔を可変することにより、その透過特性を変化させることのできる波長可変干渉フィルタが知られている(特開平8−285688号)。
【0003】
図9は、このような波長可変干渉フィルタを用いた光学装置であり、CCDカメラ1は、波長可変型の干渉フィルタ2、結像レンズ系3及びCCD等のイメージセンサ4で構成され、イメージセンサ4上に対象物体6の倒立像6aが結像される倒立光学系統を例にとっている。
【0004】
CCDカメラ1のイメージセンサ4で撮像された例えばRGBカラー画像データは、パーソナルコンピュータ等の画像処理装置5に読み込まれ、透過波長帯域の異なる2枚の画像の差分画像(微分画像)等を生成し、対象物体の波長帯域における特徴などを抽出解析する。
【0005】
図10は、図9のCCDカメラ1の光学系を取り出している。対象物体6の1点から発した光線は、波長可変干渉フィルタ2を透過した後、結像レンズ系3によってイメージセンサ4上に実像を結ぶ。
【0006】
図11は、図9の波長可変型干渉フィルタ2を取り出して構造を示している。波長可変干渉フィルタ3は、例えば200〜300オングストローム程度の厚みを有するAu等の反射膜となる透光性の金属膜21a,21bを、対向する面に蒸着した一対のガラス基板20a,20bを間に圧電素子22を介して対向配置し、その間に微小間隔Xを設定している。圧電素子22は駆動電圧源23による直流電圧の印加を受けて、基板間隔Xを変化させることができる。
【0007】
この波長可変干渉フィルタ2は、ガラス基板20bからの入射光に対し、透光性をもつ金属膜21a,21b間での多重反射によって生ずる干渉作用に起因して複数の透過スペクトルピークが分布して光を透過する。
【0008】
図12は、図11の波長可変干渉フィルタ2の波長スペクトルであり、例えば基板間隔X=14.4μmで実線の特性となり、基板間隔X=15.1μmで波長方向にシフトした破線の特性となる。またR、G、Bは図9のイメージセンサ4におけるカラーフィルタの透過特性である。
【0009】
図13は、正立光学系のCCDカメラ1を用いた従来装置であり、CCDカメラ1は、対物レンズ7、波長可変干渉フィルタ2、結像レンズ系3及びCCD等のイメージセンサ4で構成され、イメージセンサ4上に対象物体6の正立像6bが結像される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような波長可変干渉フィルタを用いた光学装置にあっては、図10に示すように、対象物体6からの光線は、波長可変干渉フィルタ2のあらゆる点をあらゆる角度をもって透過するため、イメージセンサ4上に結像した実像は、位相差及び透過スペクトルの異なる光線の合成となり、位相差に起因してモアレ縞(干渉縞)を生じる。
【0011】
図14(A)は、波長可変透過フィルタ2の基板間隔X=14.4μmとした場合の図12の実線で示す複数のピークスペクトルによる撮影画像であり、また図14(B)は基板間隔X=15.1μmとした図12の破線で示す複数のピークスペクトラムによる撮影画像であり、対象物体として植物の葉を撮影している。尚、この撮影画像は白黒であるが、実際にはカラー画像である。
【0012】
このような撮影画像ではモアレ縞はそれほど目立たないが、図9の画像処理処理装置5で、例えば透過スペクトルの異なる2つの撮影画像につき、微分スペクトルを見るために差分画像を生成すると、図14(C)のようになる。この差分画像(微分スペクトル画像)にあっては、葉の輪郭部分に白く見えるように波長変化の大きな特徴部分が見られる。しかし、葉の周囲に波長可変干渉フィルタ2を通過した光線の位相差に起因し、多重リング状のモアレ縞(干渉縞)が出てしまい、測定結果に悪影響を及ぼす問題があった。
【0013】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたもので、波長可変干渉フィルタを透過した光線を結像した際の干渉縞の発生を防止するようにした波長可変干渉フィルタを用いた光学装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため本発明は次のように構成する。まず本発明は、光の透過特性を可変できる波長可変干渉フィルタを透過した対象物体からの光線をイメージセンサや光センサに結像する波長可変干渉フィルタを用いた光学装置を対象とする。
【0015】
このような波長可変干渉フィルタを用いた光学装置につき、本発明にあっては、波長可変干渉フィルタを透過する光線を平行光線として結像面に生じる干渉縞を防止する干渉縞防止光学構造を設けたことを特徴とする。
【0016】
このような干渉縞防止光学構造を設けたことで、波長可変干渉フィルタを透過する光線の方向が揃えられ、波長可変干渉フィルタを通った対象物体からの光線の位相差に起因した結像面での干渉縞を防ぐことができ、クリアな画像が得られる。
【0018】
本発明で使用する干渉縞防止光学構造は、対物レンズ系により対象物体からの光線を平行光線に変換して波長可変干渉フィルタに入射し、波長可変干渉フィルタを透過する光線を平行光線とする。この場合、波長可変干渉フィルタを光ファイバプレートで挟むことにより、波長可変干渉フィルタを透過する光線を平行光線とする
【0021】
【発明の実施の形態】
図1は本発明による波長可変干渉フィルタを用いた光学装置の実施形態である。図1において、本発明の光学装置は、CCDカメラ1と画像処理装置5で構成される。CCDカメラ1には波長可変干渉フィルタ2が設けられ、図11に示した透光性の金属膜21a,21bを対向面に蒸着した一対のガラス基板20a,20bを、圧電素子22に対する駆動電圧源23からの直流電圧の印加で基板間隔Xを変化できるようにしている。
【0022】
このCCDカメラ1には干渉縞防止光学構造として、対物レンズ7、波長可変干渉フィルタ2の前後に配置された光ファイバプレート8,9、及び結像レンズ3が設けられ、イメージセンサ4上の結像面に対象物6の正立像6bを結像するようにしている。イメージセンサ4としては例えばRGB対応のカラーイメージセンサが設けられ、イメージセンサ4に結像した正立像6bのRGBカラー信号を画像処理装置5に出力し、画像処理装置5でデジタルRGBデータに変換してフレームメモリ等に記憶するようにしている。
【0023】
画像処理装置5におけるCCDカメラ1を用いて撮影した撮影画像の処理は、例えば波長可変干渉フィルタ2の基板間隔Xを2段階に変えて、それぞれの異なる波長スペクトル特性での撮影画像をフレームメモリに記憶した後に、差分画像(微分スペクトル画像)を求め、対象物体6の特有の特徴を捕える処理等を行う。
【0024】
図2は図1のCCDカメラ1に設けられた干渉縞防止光学構造を取り出している。まず本発明の干渉縞防止光学構造における波長可変干渉フィルタを透過した対象物体からの光線の結像面における光学像の干渉縞を防止するためには、少なくとも
「▲1▼波長可変干渉フィルタを透過する光線の方向を揃えること」
の条件が必要となる。
【0025】
更に、波長可変干渉フィルタの各通過点での波長スペクトル特性を同一にするためには、
「▲2▼全ての光線が波長可変干渉フィルタに対し垂直に入射すること」
の条件が必要となる。
【0026】
このような条件▲1▼,▲2▼を実現するため、図2の干渉縞防止光学構造にあっては、波長可変干渉フィルタ2の前後に光ファイバプレート8,9を配置している。尚、波長可変干渉フィルタ2は図11の構造をもつが、その内のガラス基板20a,20bを概略的に示している。
【0027】
光ファイバプレート8,9は光軸15の方向に微小な長さを持つ光ファイバを光軸15に平行に並べて一体化した例えばレンズと同様な円盤状の光学素子であり、どのような方向からの入射光であっても、光ファイバプレート8,9内を通過する場合には光ファイバの配置方向となる光軸15の方向と平行に光線を透過し、これによって光ファイバプレート8,9から出射する光線の方向も光軸15の方向に揃えることができる。
【0028】
ここで光ファイバプレート8は、入射面が例えば対物レンズ7の焦点位置となるように配置される。このため例えば対象物体6からの光線は、対物レンズ7を通って様々な方向から光ファイバプレート8に入射する。例えば実線のように光ファイバプレート8に斜め方向から入射する光線もあるし、破線のように光軸15と平行に入射する光線もある。
【0029】
このような光ファイバプレート8に対する対象物体6からの入射光線は、入射方向の如何に関わらず、光軸15と平行に組み込んでいる多数の光ファイバによって平行に透過し、波長可変干渉フィルタ2に入射する。即ち、光ファイバプレート8を通過した対象物体6からの光線は光線の方向が光軸15に平行な方向に揃えられ、且つ波長可変干渉フィルタ2の各透過位置に対し垂直に入射する。
【0030】
このため波長可変干渉フィルタ2を通過する対象物体6からの光線は位相を揃えることができ、且つフィルタ各点でのスペクトル特性を同一にでき、光ファイバプレート9から出射して結像レンズ3でイメージセンサ4の結像面4aに結像しても、位相差と透過スペクトルの異なる光線の合成とならず、干渉縞を生ずることはない。
【0031】
波長可変干渉フィルタ2の出射側に設けた光ファイバプレート9からの光線は、光ファイバプレート8に対する入射角と同じ出射角で光を出力する。この光ファイバプレート9の出射面は例えば結像レンズ3の焦点位置に設けられる。同時にイメージセンサ4の結像面4aも結像レンズ3の反対側の焦点位置に設けられている。
【0032】
図3は図2の光ファイバプレート8,9で波長可変干渉フィルタ2を挟み込んだ干渉縞防止光学構造を用いた図1の実施形態において、図14(A)(B)と同様に対象物体6として植物の葉を波長可変干渉フィルタ2の基板間隔X=14.4μmとして撮像した場合と基板間隔X=15.1μmとして撮像した場合の2枚の撮影画像を画像処理装置5に記憶し、記憶後に撮像した2つの画像の差分画像を生成したものである。
【0033】
この図3の差分画像にあっては、図14(C)の従来の差分画像に見られるような干渉縞はなく、葉の輪郭部分が白く光った波長特徴をもつクリアな差分画像が得られている。
【0034】
図4は、図1のCCDカメラ1に使用する干渉縞防止光学構造の他の実施形態であり、この実施形態にあっては、対物レンズ系によって波長可変干渉フィルタを通過する対象物体からの光線を光軸に平行な光線に変換するようにしたことを特徴とする。
【0035】
図4において、干渉縞防止光学構造は、波長可変干渉フィルタ2の前部に配置された対物レンズ(凸レンズ)7と凹レンズ10の組合せにより構成される対物レンズ系、及び波長可変干渉フィルタ2の背後に配置された凹レンズ11と結像レンズ(凹レンズ)3の組合せにより構成される結像レンズ系で構成される。対物レンズ7と凹レンズ10の組合せにより構成される対物レンズ系は対象物体6のあらゆる方向から入射する実線あるいは破線の光線を光軸15に平行な平行光線に変換し、波長可変干渉フィルタ2に対し垂直に入射させる。
【0036】
このように波長可変干渉フィルタ2を通過する対象物体6からの光線は全て光軸15に平行な光線となり、且つ波長可変干渉フィルタ2に対し垂直に入射されるため、フィルタ透過の際に位相差は起きず、また全てのフィルタ透過位置において、そのときの基板間隔Xに応じた同じ透過スペクトルが得られる。
【0037】
波長可変干渉フィルタ2に続いて設けられた凹レンズ11と結像レンズ3の組合せにより構成される結像レンズ系は、波長可変干渉フィルタ2を通過した対象物体6からの平行光線を両者の合成焦点位置を結像面4aとしたイメージセンサ4に正立像6bを結像させる。
【0038】
この図4の実施形態にあっては、対物レンズ系によって波長可変干渉フィルタ2を通過する対象物体6からの光線を全て平行光線とすることで、イメージセンサ4の結像面4aにおける光学像の干渉縞を略完全になくすことができる。
【0039】
尚、対物レンズ系及び結像レンズ系を構成する凸レンズと凹レンズの組合せは、それぞれ1個ずつの組合せに限定されるものではなく、それぞれ少なくとも1個以上の組合せであればどのような組合せであっても良い。
【0040】
図5は、図1の図5は図1のCCDカメラ1に設けられる干渉縞防止光学構造の他の実施形態であり、図4の簡略構造ということができる。
【0041】
図5において、波長可変干渉フィルタ2の前部には対物レンズ7が配置され、後方のイメージセンサ4との間には結像レンズ3が配置される。ここで波長可変干渉フィルタ2の入射位置は対物レンズ7の焦点位置近傍に配置される。また波長可変干渉フィルタ2の出射面は結像レンズ3の手前側の焦点位置となる。更にイメージセンサ4の結像面4aは結像レンズ3の反対側の焦点位置となる。
【0042】
この図5の実施形態にあっては、例えば対象物体6の一点から実線のように出た三方向に向う光は、対物レンズ7を通過した後、同じ入射角もって平行に波長可変干渉フィルタ2に入射する。このため、対象物体6の一点から出た実線の光線は干渉縞を防ぐために必要なフィルタを通過する光線の方向を揃えるという条件 を満足しており、結像レンズ3によりイメージセンサ4の結像面4aに実線の光線を結像した場合、一点において位相差に起因した干渉縞の発生はない。
【0043】
一方、同じ対象物体6の光軸15上の点から破線のように出た光線は、対物レンズ7を通過した後、光軸15に平行な光線として波長可変干渉フィルタ2を通過する。このため、この対象物体6の別の一点から出た破線の光線の間に位相差はなく、結像レンズ3によりイメージセンサの結像面4aに結像した際に破線の光線の合成による干渉縞の発生はない。
【0044】
しかしながら、図5の実施形態にあっては、実線の光線と破線の光線の間では波長可変干渉フィルタ2に対する入射角が異なっており、その結果、波長可変干渉フィルタ2を通過した際の波長スペクトラム特性(ピークスペクトラムの間隔)が異なる。
【0045】
このため図4の実施形態に比べると、波長可変干渉フィルタ2に入射する光の方向によって波長スペクトラムに相違が出る分だけ波長分解能に誤差を生ずるが、干渉縞の発生はない。
【0046】
図6は、図1のCCDカメラ1に使用する干渉縞防止光学構造の他の実施形態であり、この実施形態にあっては絞りを使用したことを特徴とする。
【0047】
図6において、干渉縞防止光学構造は対物レンズ7の前方の焦点位置に絞り12を配置し、対象物体6の一点からの光を絞り12を通して対物レンズ7に入射することで平行光に変換し、波長可変干渉フィルタ2を透過させている。このため、波長可変干渉フィルタ2を透過する対象物体6からの光線は全てフィルタ面に対し垂直な光軸15と平行な光線となり、波長可変干渉フィルタ2を通過する際の各点における位相差をなくし、且つ波長スペクトラムのずれを解消できる。図7は、絞りを用いた干渉縞防止光学構造の他の実施形態であり、この実施形態にあっては、対象物体6側の入射位置に波長可変干渉フィルタ2を配置し、続いて対物レンズ7を設け、対物レンズ7の背後の焦点位置に絞り12を配置し、絞り12を通して対象物体6からの光線をイメージセンサ4の結像面4aに結像したことを特徴とする。
【0048】
この図7の実施形態にあっても、絞り12を通ってイメージセンサ4に結像される対象物体6からの光線は、対象物体6から出てくるあらゆる方向の光線のうち光軸15に平行な光線のみが選択され、実質的に波長可変干渉フィルタ2に対し対象物体6から出た光軸15に平行な光線のみを通過させてイメージセンサ4の結像面4aに結像したと同じことになる。
【0049】
したがって、波長可変干渉フィルタ2を通過する光軸15に平行な対象物体6からの光線のみを結像させることから、波長可変干渉フィルタ2を通過する際の位相差や波長スペクトラムのずれが起きず、結像面4aにおける光学像に干渉縞を発生することはない。
【0050】
尚、図6,図7の絞り12を用いた干渉縞防止光学構造は、図1,図4,図5の絞りを用いない開放光学系に比べるとイメージセンサ4の結像面における光量が少ないことから、十分な輝度を持つ対象物体の撮影に使用するのが望ましい。
【0051】
図8は、図1のCCDカメラ1に用いる他の実施形態であり、レンズ系による対象物体の結像面上に、マイクロ凹レンズアレイを配置して像の各点の光線を平行光に変換した後に、波長可変干渉フィルタ2を通過させるようにしたことを特徴とする。
【0052】
図8において、対物レンズ7の結像面の位置にはマイクロ凹レンズアレイ13が配置される。マイクロ凹レンズアレイ13は、微小レンズを平面上に多数配置しており、各マイクロ凹レンズに入射するあらゆる光を光軸15に平行な平行光線に変換している。
【0053】
マイクロ凹レンズアレイ13に続いては光ファイバプレート14が配置され、マイクロ凹レンズアレイ13で光軸15に平行な平行光に変換された対象物体6からの光線は、更に光ファイバプレート14の各光ファイバによって平行光に揃えられる。
【0054】
光ファイバプレート14の出射面には近接または密着して波長可変干渉フィルタ2が配置され、この波長可変干渉フィルタ2の出射側に近接してイメージセンサ4の結像面4aが配置されている。
【0055】
この実施形態において、対象物体6からの光は対物レンズ7により結像位置に配置したマイクロ凹レンズアレイ13に入射され、光軸15に平行な平行光線に変換された後、更に光ファイバプレート14により光軸15に平行な方向に揃えられ、波長可変干渉フィルタ2を光軸15に平行な平行光線として透過した後、イメージセンサ4の結像面4aに照射される。
【0056】
このため、マイクロ凹レンズアレイ13の結像面の像が、そのまま平行光線として光ファイバプレート14から波長可変干渉フィルタ2を透過してイメージセンサ4に入射するため、干渉フィルタを通過する際の位相ずれや波長スペクトラムのずれは起きず、イメージセンサ4により撮影した像に干渉縞は生じない。
【0057】
この図8の実施形態にあっては、マイクロ凹レンズアレイ13に続いて光ファイバプレート14を設けているが、光ファイバプレート14を設けず、マイクロ凹レンズアレイ13のみとして平行光線を直接、波長可変干渉フィルタ2に入射させてもよい。
【0058】
尚、本発明の波長可変干渉フィルタを用いた光学装置は、上記の実施形態に示された干渉縞防止光学構造に限定されず、適宜の光学系を使用することができる。
【0059】
また上記の実施形態は、波長可変干渉フィルタ2の基板間隔Xを2段階に変化させてCCDカメラ1で撮像した2枚の画像データの差分画像を画像処理装置で生成する場合を例にとっているが、これ以外の適宜の画像処理であってもよいことはもちろんである。
【0060】
更に、上記の実施形態にあっては、波長可変干渉フィルタを通過した対象物体の像を撮像するイメージセンサを例にとるものであったが、波長可変干渉フィルタを通過した光を焦電素子やフォトダイオードあるいはフォトトランジスタ等の受光素子に集光して電気信号に変換する光センサであってもよい。
【0061】
【発明の効果】
以上説明してきたように本発明によれば、波長可変干渉フィルタを透過する対象物体からの光線方向を揃えることで、波長可変干渉フィルタを通過した対象物体からの光を結像した際の干渉縞の発生を確実に防止することができ、クリアな画像が得られる。
【0062】
更に全ての光線を波長可変干渉フィルタ面に対し垂直に入射させて、各点での波長スペクトル特性を同一にすることで、波長可変干渉フィルタを通過した光線をイメージセンサで撮像した場合、干渉縞のないクリアな画像が得られ、対象物体の波長スペクトラム特性の特徴監視等において測定結果に悪影響を及ぼすことがない。
【0063】
また波長可変干渉フィルタを通過した光を赤外線センサやフォトダイオード等の光センサで受光した場合、監視対象としている物体の位置による信号量の誤差やばらつきをなくし、精度の高い測定結果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の波長可変干渉フィルタを用いた光学装置の説明図
【図2】図1のCCDカメラに設けられた干渉縞防止光学構造の説明図
【図3】図1のCCDカメラで撮像した2つの画像の差分画像の説明図
【図4】対物レンズ系により波長可変干渉フィルタの入射光を平行光とする干渉縞防止光学構造の説明図
【図5】簡易的な対物レンズ系により対象物体の一点からの波長可変干渉フィルタの入射光を平行光とする干渉縞防止光学構造の説明図
【図6】絞りにより波長可変干渉フィルタの入射光を平行光とする干渉縞防止光学構造の説明図
【図7】絞りにより波長可変干渉フィルタの入射光を平行光とする他の干渉縞防止光学構造の説明図
【図8】マイクロ凹レンズアレイと光ファイバプレートを用いて波長可変干渉フィルタの入射光を平行光とする他の干渉縞防止光学構造の説明図
【図9】倒立光学系を用いた従来装置の説明図
【図10】図9の結像光学系を取り出した説明図
【図11】波長可変型の波長可変干渉フィルタの構造説明図
【図12】基板間隔Xを変えたときの波長スペクトルの特性図
【図13】正立光学系を用いた従来装置の説明図
【図14】図9の従来装置で波長可変干渉フィルタの基板間隔を可変して撮影した画像とその差分画像の説明図
【符号の説明】
1:CCDカメラ
2:波長可変干渉フィルタ
3:結像レンズ
4:イメージセンサ
5:画像処理装置
6:対象物体
6a:倒立像
6b:正立像
7:対物レンズ
8,9,14:光ファイバプレート
10,11:凹レンズ
12:絞り
13:マイクロ凹レンズアレイ

Claims (1)

  1. 光の透過特性が可変できる波長可変干渉フィルタを透過した対象物体からの光線をイメージセンサや光センサに結像する波長可変干渉フィルタを用いた光学装置に於いて、
    前記波長可変干渉フィルタを透過する光線を平行光線として結像面に生じる干渉縞を防止する干渉縞防止光学構造を設け
    前記干渉縞防止光学構造は、対物レンズ系により対象物体からの光線を平行光線に変換して前記波長可変干渉フィルタに入射し、前記波長可変干渉フィルタを透過する光線を平行光線とするために前記波長可変干渉フィルタを光ファイバプレートで挟むことを特徴とする波長可変干渉フィルタを用いた光学装置。
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