JP3682804B2 - 高温圧力容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、温度差の生じる支持部を有する高温圧力容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
高温で使用する大形圧力容器(例えば、加圧流動層の格納容器、原子炉圧力容器、等)では、起動停止の度に、圧力容器の温度が常温と高温(例えば約300〜350℃)との間を加熱/冷却され、その度に圧力容器を支持するスカート取付部に大きな温度勾配ができ、部分的に大きな熱応力が発生する。このため、かかる高温圧力容器では、図2(A)に示すように、スカート1の取付部1aにホットボックスと呼ぶ保温のない空間2を設け、圧力容器3からの輻射によりスカート取付部1aを加熱/冷却して温度差を低減すると共に、圧力容器3の起動停止(加熱/冷却)をゆっくりと行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述した高温圧力容器では装置の運転上の必要性により急速な起動(加熱)や停止(冷却)が不可欠である場合があり、冷却の場合には、図2(A)に示すように、予め強制冷却用の冷却管4を圧力容器3を貫通して設け、圧力容器3の内面に冷却空気を吹き付けて圧力容器3を強制冷却して1〜2日で急速に圧力容器を冷却するようになっている。しかし、この場合には、大きな温度勾配の発生が避けがたく、スカート取付部1aに図2(B)に示す高応力部が発生してしまい、疲労損傷を受けることがある問題点があった。
【0004】
本発明は、かかる問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、大形の高温圧力容器のスカート取付部に高応力部を発生させることなく、急速に加熱又は冷却することができる高温圧力容器を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、圧力容器を支持する円筒形スカート部と、該スカート部の内側に設けられ、かつ圧力容器,スカート部,及び保温材で囲まれたドーナツ状中空空間と、圧力容器冷却ファンから圧力容器を貫通して内部に冷却空気を供給する容器冷却管と、を備えた高温圧力容器において、前記容器冷却管からドーナツ状中空空間内に冷却空気を供給するスカート冷却管と、前記スカート取付部を間隔を隔てて水平に囲む複数の電気ヒータと、を備えた、ことを特徴とする高温圧力容器が提供される。
【0006】
上記本発明の構成によれば、加熱時にはドーナツ状中空空間をホットボックスとして作用させて、圧力容器とスカート部の間の輻射伝熱を促進し、複数の電気ヒータによりスカート取付部の温度上昇を促進させ温度勾配を調節することができる。また、急冷時にはスカート冷却管を介してホットボックス内に冷却空気を供給して、圧力容器の急冷に応じてスカート部を急冷し、スカート部の温度を調節することができる。従って、大形の高温圧力容器のスカート取付部に高応力部を発生させることなく、急速に加熱又は冷却することができる。
【0007】
本発明の好ましい実施形態によれば、前記スカート冷却管に設けられた流量調節器と、前記スカート取付部の温度を検出する温度センサーと、該温度センサーの出力により前記電気ヒータの出力を調節する温度制御装置と、を更に備える。この構成により、流量調節器(例えば、オリフィス,流量調節弁)により、圧力容器の急冷に応じて必要な冷却空気量をホットボックス内に供給してスカート部を急冷し、同時にスカート取付部の温度分布を温度センサーで検出しながら、電気ヒータで必要な加熱を行うことができ、急加熱又は急冷時のスカート取付部の非定常温度分布を制御することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態を図面を参照して説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し重複した説明を省略する。
図1は、本発明による高温圧力容器のスカート部構成図である。この図に示すように、本発明の高温圧力容器10は、圧力容器3を支持する円筒形スカート部11と、スカート部11の内側に設けられ、かつ圧力容器3,スカート部11,及び保温材12で囲まれたドーナツ状中空空間13と、圧力容器冷却ファン15から圧力容器3を貫通して内部に冷却空気を供給する容器冷却管14と、を備えている。
【0009】
円筒形スカート部11は、下端が基礎用の鉄骨に固定され、或いはコンクートで埋設されて圧力容器3の大重量(例えば加圧流動層では4000トン以上)を基礎部に円滑に伝えるようになっている。この円筒形スカート部11の上端は、圧力容器3の下部に溶接されている。また、圧力容器3への取付部11aは、図に示すように容器との接続部を厚肉として、圧力容器3からの伝熱量を増加させ、かつ下方の肉厚を減らして構成されている。この構成により、熱応力の増大を抑制するようになっている。
【0010】
保温材12は、圧力容器3とスカート部11で挟まれた断面がほぼ三角形の空間(ドーナツ状中空空間13)を除いて施工されている。すなわち、圧力容器3のほとんどの外面、及び円筒形スカート部11のほとんどの外面に保温材12が取り付けられ、放熱ロスを防いでいるが、ドーナツ状中空空間13は保温せず、この空間をホットボックスとして作用させるようになっている。
【0011】
この構成により、ドーナツ状中空空間13内の空気が圧力容器3からの伝熱により高温になり、スカート部11を対流伝熱で加熱すると共に、圧力容器3からの輻射によってもスカート部11を加熱することができる。また、冷却時にも同様に対流伝熱と輻射伝熱により両者の温度差を低減するように作用する。
【0012】
圧力容器冷却ファン15は、圧力容器3の外部に設置さており、容器冷却管14を介して、圧力容器3内に冷却空気を供給するようになっている。この圧力容器冷却ファン15は、高温圧力容器3を急冷する必要がある場合(例えば、内部機器のメンテナンス等)にのみ稼働され、加熱時や通常の運転時には停止している。
【0013】
本発明の高温圧力容器10は、更に、容器冷却管14からドーナツ状中空空間13(ホットボックス)内に冷却空気を供給するスカート冷却管16と、スカート取付部11aを上下に間隔を隔てて水平に囲む複数の電気ヒータ17と、を備えている。
また、この実施形態では、スカート冷却管16に設けられた流量調節器16aと、スカート取付部11aの温度を検出する温度センサー18と、温度センサー18の出力により電気ヒータ17の出力を調節する温度制御装置19とを更に備えている。
【0014】
上述した構成により、流量調節器16a(例えば、オリフィス,流量調節弁)により、圧力容器3の急冷に応じて必要な冷却空気量をホットボックス13内に供給してスカート部11を急冷し、同時にスカート取付部11aの温度分布を温度センサー18で検出しながら、加熱時には電気ヒータ17で必要な加熱を行うことができ、急加熱又は急冷時のスカート取付部11aの非定常温度分布を制御することができる。
【0015】
従って、ドーナツ状中空空間13をホットボックスとして作用させて、圧力容器3とスカート部11の間の輻射伝熱を促進し、急冷時にはスカート冷却管16を介してホットボックス13内に冷却空気を供給して、圧力容器3の急冷に応じてスカート部11を急冷し、同時に複数の電気ヒータ17によりスカート取付部11の温度勾配を調節することができ、大形の高温圧力容器のスカート取付部11aに高応力部を発生させることなく、急速に加熱又は冷却することができる。
【0016】
なお、本発明は上述した実施例に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できることは勿論である。
【0017】
【発明の効果】
上述したように、本発明によれば、▲1▼スカート部11に電気ヒータ17を上下に並べることにより、起動時(昇温時)のスカート部の上下温度分布をなだらかに制御可能となり、▲2▼スカート部のホットボックス13内に圧力容器冷却ファン15の出口から取り出した配管16を連結し、その配管途中にオリフィス又は弁16aを設け、流量を調節可能として、停止時(特に強制冷却時)に圧力容器3の急冷に応じてスカート部11を急冷することができる。
【0018】
従って、本発明の高温圧力容器10は、スカート部11の容器取付部11a付近の温度とその下部の温度分布を制御することが可能であり、起動停止を頻繁に行う運用の圧力容器の支持部応力を低減することができ、これにより、信頼性を向上させることができる、等の優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による高温圧力容器のスカート部構成図である。
【図2】従来の高温圧力容器のスカート部構成図である。
【符号の説明】
1 スカート部
1a スカート取付部
2 ホットボックス(保温のない空間)
3 圧力容器
4 冷却管
10 高温圧力容器
11 スカート部
11a スカート取付部
12 保温材
13 中空空間(ホットボックス)
14 容器冷却管
15 圧力容器冷却ファン
16 スカート冷却管
16a 流量調節器
17 電気ヒータ
18 温度センサー
19 温度制御装置
Claims (2)
- 圧力容器を支持する円筒形スカート部と、該スカート部の内側に設けられ、かつ圧力容器,スカート部,及び保温材で囲まれたドーナツ状中空空間と、圧力容器冷却ファンから圧力容器を貫通して内部に冷却空気を供給する容器冷却管と、を備えた高温圧力容器において、
前記容器冷却管からドーナツ状中空空間内に冷却空気を供給するスカート冷却管と、前記スカート取付部を間隔を隔てて水平に囲む複数の電気ヒータと、を備えた、ことを特徴とする高温圧力容器。 - 前記スカート冷却管に設けられた流量調節器と、前記スカート取付部の温度を検出する温度センサーと、該温度センサーの出力により前記電気ヒータの出力を調節する温度制御装置と、を更に備える、ことを特徴とする請求項1に記載の高温圧力容器。
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- 1996-06-05 JP JP14262596A patent/JP3682804B2/ja not_active Expired - Fee Related
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