JP3681351B2 - Apparatus and method for repairing existing pipeline - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、既設管路の補修装置および方法に関し、詳しくは、下水道その他の地下埋設管において、老朽化などに伴い破損や劣化が生じたときに既設管路を補修するのに使用される装置と、このような装置を用いて既設管路を補修する方法とを対象にしている。
【0002】
【従来の技術】
下水道やガス配管などの地下に埋設された既設管路が、経時変化による劣化や地震などの外力による損傷を受けた場合、補修作業が必要になる。
従来、既設管路の補修方法として、既設管路の内壁を少し削り取って内径を拡げる拡径作業を行い、拡径された既設管路の内側に新たな管材を敷設する方法が知られている。この方法では、既設管路の全体を撤去する必要がなく、作業が効率的に行える。既設管路で保護された空間に補修管材を設置するので、補修作業中に地盤が崩れたり補修管材の設置に大きな抵抗力が加わったりすることが防げ、補修管材の設置作業が容易であるなどの利点がある。
【0003】
本件出願人は、特許第2583204号(特開平8−75045号)において、上記した既設管路の補修あるいは更新を、管路内に作業員が立ち入ることなく自動で能率的に実行できる方法および装置を提案している。この技術では、キャタピラなどで走行する自走車にモータなどの駆動機が搭載される。自走車の後端に取り付けられ、外周にローラビットなどの切削刃を備えた環状切削手段を駆動機で回転駆動する。自走車の走行に伴って、環状切削手段が既設管路の内壁を切削する。環状切削手段の後方には新設管を連結しておき、切削されて拡径された既設管路の内側に新設管が挿入されていく。また、キャタピラ付きの自走車の代わりに、前方側のマンホールなどからワイヤで既設管路内の環状切削手段および新設管を牽引して、既設管路の切削および新設管の敷設を行う技術も提案している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記した先行技術では、既設管路内に、環状切削手段を回転駆動する駆動機あるいは駆動機を搭載した自走車が自由に移動できるだけのスペースが必要であり、小径管には適用し難い場合がある。
コンクリートなどで構築された既設管路の内壁を切削する環状切削手段の駆動機としては、かなり大出力のモータ等が必要であり、必然的に外形が大きくなる。そのため、駆動機を配置することが困難なほどの小径管では、前記した先行技術は適用し難い。
【0005】
別の問題として、環状切削手段を回転させて既設管路の内壁を切削すると、切削刃の回転方向と逆の方向に回転反力が発生する。この回転反力を受け止めないと切削が困難である。自走車が傾いたりひっくり返ったりすることも起こる。環状切削手段を牽引するワイヤが捩れてしまうことにもなる。
さらに、環状切削手段の中心線と既設管路の中心線とを正確に一致させないと、既設管路の内壁を均等に切削することができず、内壁を削りすぎて強度的に弱い部分が生じたり、内壁を貫通したりしてしまうことも起こる。ワイヤによる牽引の場合には特に、環状切削手段の位置や姿勢が不安定になり易い。
【0006】
本発明の課題は、前記した先行技術を改良し、小径管に対しても十分に対応させ易く、切削時の反力に伴う問題も解消でき、精度の高い切削作業ができ、既設管路の補修作業を能率的に行えるようにすることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる既設管路の補修装置は、既設管路の内壁を切削して拡径し、拡径された既設管路の内側に補修管を設置する装置であって、前記拡径された既設管路の内部を移動し、後端に前記補修管が連結される筒状本体と、前記筒状本体の前端に配置され、前記既設管路の内壁を切削して拡径する回転切削部と、前記筒状本体内で前記回転切削部の後方に搭載され、回転切削部を回転駆動する回転駆動部と、前記筒状本体に固定され、前記回転切削部の中心を貫通して前方に延びる延長軸と、一端が前記延長軸に連結され、他端は前記既設管路の外部に引き出される牽引材と、前記既設管路の外部に設置され、前記牽引材を牽引する牽引部と、前記回転切削部で前記既設管路の内壁を切削する際に発生する回転反力を受ける反力受け手段とを備える。
【0008】
〔既設管路〕
各種土木建築において利用されている管路構造が適用される。上下水道、ガス配管路、電力配管路、通信配管路などがある。一般的には地下に埋設されるが、地上であっても土木構造や建築物の内部などに設置され、外部からの補修が困難な管路構造にも適用できる。
管路は、コンクリート管あるいはヒューム管、セメント管、セラミック管、合成樹脂管など、切削による拡径が可能な材料で構築されている必要がある。鋼管の内面に合成樹脂やアスベスト材料などの内張り層が形成された複合管にも適用できる。
【0009】
管路の断面形状は、通常は円形であるが、回転切削部の構造を変更すれば、楕円形や長円形、角形などの管路に対しても適用することは可能である。直線状の管路に適用するのが一般的であるが、曲線部分を含む管路にも適用することができる。
本発明の補修装置および補修方法は、作業員が入って補修作業を行うのが困難な比較的小径の既設管路に有用である。既設管路は、切削して拡径しても支障がない程度の厚みを有している必要がある。具体的には、口径100〜700mm、管路厚み25〜60mm程度の管路に適用することができる。
【0010】
補修作業を行う既設管路の両端には、補修装置および補修管の搬入ができ、牽引作業などができる開口が必要である。この開口として、作業員の出入り口となるマンホールや点検口などが利用できる。補修作業のために新たな開口を一時的に形成することもできる。
〔補修管〕
補修装置で拡径された既設管路の内部に挿入して、既設管路の強度や耐久性を向上できる構造および材料であればよい。基本的には、前記した既設管路と共通する材料や構造が採用できる。補修管には、軸方向に連結する嵌合構造や継ぎ手構造を備えておくのが好ましい。
【0011】
補修管の外径は、既設管路の拡径する前の内径よりは大きく、拡径後の内径と同じか少し小さく設定される。既設管路の拡径後の内径よりも少し小さいほうが、補修管の移動作業が容易である。補修管の内径は、補修管の肉厚が十分に確保できれば、できるだけ大きいほうが、補修作業後の管路断面積を減らすことがない。補修管の内径が既設管の拡径前の内径と同じであれば、補修前後で管路断面積の変化がなくなり、管路の機能を低下させない点で好ましい。
補修管の内面が、既設管路よりも粗度係数が小さく平滑であったり汚れが付着し難い材質であったりすれば、管内に流す流体の流下能力を向上させることができる。既設管路と同じ材質であっても、経時的な汚れの付着や損傷がある既設管路の内面に比べると、平滑で流下能力も向上する。
【0012】
〔筒状本体〕
管路内に搬入される補修装置の本体構造であり、回転切削部などの機構構造を支持あるいは収容する。
管状本体の外形は、既設管路に搬入して内部を移動できる形状であればよい。但し、筒状本体は、既設管路を拡径してから拡径された部分に挿入されるので、拡径後の内形状に合わせておけばよい。一般的には、拡径後の内形状と相似で少し小さな形状に設定しておく。
管状本体は、鋼管材などの構造強度に優れた材料で構成される。
【0013】
管状本体の後端には、補修管を連結可能な構造を備えておく。具体的には、管状本体の後端に補修管を嵌入可能な凹部を設けておいたり、補修管の端部の継ぎ手構造と連結可能な継ぎ手構造を備えておいたりすることができる。
〔回転切削部〕
通常の土木作業装置における回転式の切削装置と同様の構造が採用できる。具体的には、各種のトンネル掘削装置と共通する技術が適用できる。
回転切削部には、回転動作を行う本体部分と、本体部分に取り付けられて、既設管路の材料を切削可能な切削刃とを備えておく。
【0014】
切削刃は、工具鋼や工具セラミック、工業用ダイヤモンドなどの硬質材料からなり、既設管路の拡径形状にあわせて必要な配置形状で、回転切削部の本体部分に切削刃が取り付けられる。
回転切削部の本体部分を、中空の円盤状に構成し、円盤の外周に切削刃を配置することができる。この回転切削盤の中央には、後述する延長軸を通すことができる。切削刃は、回転切削部の本体部分に対して回転可能に取り付けられる、いわゆるロータリー刃やローラビットであってもよい。勿論、本体部分に固定的に取り付けられる固定ビットも使用できる。
【0015】
切削刃による既設管路の切削個所に、切削性を改善したり、切削時に発生する切削粉などを排除したりする機構を備えておくことができる。具体的には、切削油あるいは水などを含む切削液を供給すれば、切削性が良好になる。水や空気を吹き付けて切削粉などを排除することができる。切削性の改善と切削粉の排除との両方を効率的かつ経済的に達成する方法として、切削個所に水を供給し、切削粉などを含む水を吸引排出する方法が採用できる。この場合、水の供給手段および排出手段を、補修装置から既設管路の外部までに配置しておくことになる。
〔回転駆動部〕
回転切削部を、既設管路の切削に適した回転速度で回転駆動できれば、通常の土木技術や機械技術における回転駆動機構が採用できる。
【0016】
回転駆動源としては、電気モータが一般的であるが、油圧モータや空気圧モータなども採用できる。
回転駆動部には、駆動源の回転速度やトルクを、回転切削部における切削作業に適した条件に変換する変換機構を備えておくことができる。具体的には、歯車減速機などの変速機構が利用される。トルクコンバータやクラッチ機構などを備えておくこともできる。
駆動力の変換機構として、遊星歯車機構が採用できる。遊星歯車機構は、基本的には、回転中心に配置される太陽歯車と、太陽歯車の外周に噛み合う遊星歯車と、遊星歯車の外周に噛み合う内歯車とを備えている。これらの歯車の配置構造や支持構造、入出力の関係によって、入出力の回転速度を変えたり、回転方向を変えたりすることが、比較的に狭いスペースで簡単に行える。遊星歯車機構の中央に、後述する延長軸を補修装置の本体部分に固定する固定構造を配置することができる。
【0017】
回転駆動部は、回転切削部よりも後方になる筒状本体内に配置される。したがって、回転駆動部の外形は、既設管路の拡径された内径部分に配置される筒状本体に収容できる程度であればよい。
〔延長軸〕
延長軸は、牽引部で牽引材に加えられた牽引力を補修装置の筒状本体に伝達する。
延長軸は、鋼管や鋼棒材など、十分な剛性や耐久性がある材料で構成される。延長軸の一端は、筒状本体あるいは筒状本体と一体の構造部材に固定される。延長軸の他端は、回転切削部よりも前方に延び、ここに牽引材が連結される。回転切削部よりも後方側で筒状本体に固定された延長軸は、回転切削部の中心を貫通して前方に延びる。
【0018】
回転する回転切削部と固定構造である延長軸との間には、摺動機構や軸受機構などを設けておくことができる。
延長軸の内部には、切削位置へ水などを供給する通路や回転駆動部への電力供給線などを設置しておくことができる。
〔牽引材〕
補修装置を既設管路内で移動させる牽引力を延長軸に加えることができれば、通常の土木技術や機械技術における牽引力の伝達機構が採用できる。
補修装置を中心線方向に確実に牽引したり、既設管路と交差するマンホール内などを通じて牽引材の引き出しを可能にしたりするために、牽引材は可撓性あるいは屈曲性を有するものが好ましい。牽引材は、任意の方向に撓んだり屈曲できたりするものであってもよいが、少なくとも1方向あるいは直交する2方向に屈曲できるだけでもよい。
【0019】
牽引材として、ワイヤロープやリンクチェーン、ローラチェーン、PC鋼材などが使用できる。
牽引材が、屈曲は可能であるが捩れない構造を備えていれば、回転切削部で発生する回転方向の切削反力を、牽引材を介して既設管路の外部で受け止めるようにすることもできる。
牽引材には、補修装置に供給する電力線や通信制御線などを沿わせておいたり内部に収容しておいたりすることができる。
〔牽引部〕
既設管路の外部に設置され、牽引材を牽引する。基本的には、通常の土木機器における牽引装置と共通する技術が適用できる。
【0020】
牽引部には、ウィンチ装置が使用できる。具体的には、牽引材を巻き取るリール、リールを回転駆動するモータ、ブレーキ、クラッチなどの機構を備えておくことができる。牽引材を前後のチャックで交互に掴んだり離したりしつつ引き寄せる牽引ジャッキが使用できる。具体的には、センタホールジャッキと呼ばれる装置が利用できる。
牽引部には、牽引力の大きさを検知し、その結果に基づいて作動を制御する制御装置や安全装置を備えておくこともできる。
牽引部は、既設管路の外であれば、マンホールなどの既設管路につながる構造物内に設置しておいてもよいし、地表に設置しておくこともできる。牽引部を、地表で走行自在な作業車に搭載しておけば、機動性が高まる。
【0021】
〔反力受け手段〕
回転切削部で既設管路の内壁を切削すると、切削抵抗が切削刃の回転方向と反対の方向の回転力として発生する。この回転反力を受け止めなければ、切削作業は困難である。
反力受け手段としては、回転反力を何らかの固定構造で吸収すればよい。回転切削部に回転反力と反対方向の回転力を加えてもよい。
補修装置の質量あるいは慣性が、反力受け手段になる。回転反力に比べて、補修装置全体の重量が十分に重ければ、補修装置内部で回転反力が吸収できる。補修装置と既設管路との間の接触面における摩擦抵抗力で回転反力を吸収することもできる。但し、補修装置自体で吸収できる回転反力の大きさは比較的に小さい。
【0022】
反力受け手段として、補修装置から既設管路の補修部分の外まで延びる構造材を、既設管路の壁などの固定構造に支持させておくことが有効である。
具体的には、補修装置の後方に連結した反力受軸を、補修管の後方まで延ばし、既設管路の内壁に反力受軸を固定しておくことができる。反力受軸に取り付けた反力受腕を既設管路の内壁に支持させてもよい。反力受腕が、既設管路の内壁に対して補修装置の移動方向には移動可能で回転方向には不動に支持されていれば、回転方向の反力は確実に受け止めながら、補修装置の移動にともなって反力受軸および反力受腕を移動させることができる。
【0023】
〔多段回転切削部〕
回転切削部を多段に設けておくことで、反力受け手段の機能が果たせる。
具体的には、回転切削部を、例えば、互いに逆方向に回転する一対の回転切削部で構成する。両方の回転切削部で既設管路を切削すると、それぞれの回転切削部に回転反力が加わる。互いの回転方向が逆であれば、回転反力の方向も逆になり、互いの回転反力が相殺されることになる。それぞれの回転切削部が、相手側の回転切削部の反力受け手段として機能する。両方の回転反力が全く同じ大きさであれば、回転反力は完全に相殺される。両方の回転反力に違いがあっても、その差分だけが外部に伝達されるので、外部に設ける反力受け手段を簡略化できる。
【0024】
多段回転切削部は、切削径の異なる回転切削部を組み合わせることで、切削効率を向上させることができる。通常は、小径の回転切削部の後方に大径の回転切削部を配置する。1段毎の回転切削部における切削量が少なくなるので、切削効率が向上し、各段における切削力は小さくて済む。回転切削部を3段以上に組み合わせることもできる。
〔案内環〕
回転切削部の前方で延長軸に配置される。既設管路の内壁に沿って摺動し、補修装置の姿勢および回転切削部における切削位置や方向、姿勢を制御することができる。
【0025】
案内環の材料は、既設管路の内壁に当接して摺動可能な構造材であればよく、鋼などの金属材料、繊維強化樹脂などの樹脂材料、ゴム材料、セラミック材料などが使用できる。
案内環の外形は、既設管路の内形状に合わせておくことができる。既設管路に配置された状態で案内環の中心を既設管路の中心と位置合わせできれば、案内環の全周が既設管路の内面に当接する必要はない。例えば、既設管路の内面に対して案内環が、周方向で断続的に接触したり、補修装置および延長軸の重量を支える案内環の下面側だけが接触したりするものであってもよい。
【0026】
案内環には、補修装置に水を供給したり排出したり電力を供給したりする配線路を取り付けておくことができる。
案内環が、既設管路に対して軸方向には摺動容易であるが、周方向には摺動し難い構造であれば、案内環と既設管路との摩擦抵抗によって、回転切削部の回転反力を受け止めることができる。
〔作業車〕
補修作業に必要な設備装置のうち、地表に設置される設備装置を搭載する。
通常の土木作業において、トラックなどを利用して構成される作業車と同様の技術が採用できる。
【0027】
作業車には、牽引部を設けておくことができる。補修装置に、水などの切削液を供給するポンプなどの供給装置や、排出された水などを回収し、切削粉などと分離する固液分離装置、補修装置に電力を供給する電力供給装置などを搭載することもできる。補修作業の進行状況を表示したり監視したり制御したりする装置を搭載することもできる。
さらに、作業車には、牽引材を既設管路の内部まで案内するプーリなどの案内機構を搭載しておくこともできる。
〔流体通路〕(追加技術)
既設管路が、流体を流通させる管路の場合、補修作業のために流体の流通が阻害されるのを防止するために、補修装置を軸方向に貫通する流体通路を備えておくことが有効である。
【0028】
流体通路は、補修装置の前面側から背面側までを貫通して流体が流通できる空間が存在していればよく、通常の管路や配管、ホースなどが使用される。補修装置のうち、回転運動を行なう回転切削部や回転駆動部の動作領域を避けて流体通路を設けておくのが好ましく、例えば、補修装置の中心線に沿って流体通路が配置できる。但し、回転運動部分でも、各種の回転シール構造を設けておけば、流体通路を配置することは可能である。
前記した反力受軸を管材で構成すれば、反力受軸の内部空間を流体通路として利用することができる。
【0029】
〔補修作業〕
基本的には、既設管路の切削および拡径、補修管の設置を含む通常の補修作業と同様の作業工程が採用できる。
前工程:補修作業の前には、必要に応じて、既設管路の内部に存在し補修作業の支障になる構造物を撤去したり、既設管路内部の清掃や洗浄を行ったりする。流体が流れる既設管路では、流体の通過を遮断しておく。既設管路が下水道の場合、管路の途中に取り付け管が接続されているので、取り付け管の接続個所は閉塞しておく。
【0030】
牽引部を搭載した作業車を、既設管路の補修区間の終点側になるマンホールの地表開口付近に配置したり、設置する補修管を、補修区間の始点側になるマンホールの地表開口付近に配置したりする作業も行われる。
工程(a):既設管路の一端に、補修装置を配置する。
補修装置は、全体を組み立てた状態あるいは分解した状態で、既設管路の端部のマンホールなどを利用して搬入する。既設管路の端部に、延長軸が配置され、その後方に回転切削部、筒状本体が配置される。
工程(b):補修装置の延長軸に連結された牽引材を、既設管路の他端側に引き出し、牽引部で牽引して、補修装置を既設管路内に進める。
【0031】
牽引材は、補修装置の延長軸から既設管路の内部を経て既設管路の外で牽引部に連結される。牽引材を案内するプーリなどの機構も設置される。水の供給や排出、電力供給などを行う管路やホース、ケーブルも敷設する。
これらの作業は、補修区間の両端のマンホールなどに作業員が入って行えばよい。既設管路内に牽引材を通す際など、既設管路内での作業が必要な場合には、既設管路内を走行自在な自走車やロボット装置を使用することができる。
牽引材に加わる牽引力は、補修装置の重量や切削抵抗、施工距離、既設管路の口径などの条件によって異なるが、5〜200kN程度の牽引力を加えて補修装置を移動させることができる。
【0032】
牽引材の巻き取り速度を変えれば、補修装置の移動速度を調整できる。回転切削部における切削状況や牽引抵抗の大きさなどに合わせて、適切な移動速度を設定すればよい。具体的には、0.04〜2.5m/minの範囲で移動速度が設定できる。
工程(c):補修装置の進行とともに、補修装置の回転駆動部で回転切削部を回転駆動させて、既設管路の内壁を切削して拡径する。
既設管路の内壁材料や内径、切削量などの条件に合わせて、回転切削部の回転速度および移動速度、切削刃の配置形状および材質などを、適切な切削条件になるように設定する。
【0033】
回転切削部の回転速度は、0〜600rpmの範囲に設定できる。切削個所の周速を、10〜30m/min程度に設定する。
拡径量は、既設管路および補修管の口径によって決まる。拡径量が多いほど、外径が大きく分厚い補修管が設置できるが、既設管路の厚みが薄くなる。既設管路の厚みが薄くなり過ぎると、地盤からの圧力などで既設管路が破損する問題が生じる。管の材種や劣化度などの条件に合わせて、適切な範囲で拡径量を設定することができる。
工程(d):補修装置の進行とともに、補修装置の筒状本体に連結された補修管を、拡径された既設管路の内部に設置する。
【0034】
補修装置の後端に連結された補修管は、補修装置の移動にともなって既設管路に挿入される。補修装置の進行とともに、補修管列の後端に順次補修管を連結する作業を行う。補修管の後端にジャッキなどで押圧力を加えて補修管を推進させることもできる。補修管列を、補修装置で引っ張ると同時に後端から押圧することもできる。
工程(e):既設管路の内壁の切削に伴って発生する回転反力を反力受け手段で受け止める。
反力受け手段として、多段回転切削部を採用したり、補修装置の内部で反力を吸収できるようになっていたりする場合には、特別な作業は不要である。牽引材が回転反力を吸収できる場合にも、特別な作業は必要ない。
【0035】
補修管の内部に反力受軸を配置して、補修管の後方側で反力を受け止める場合には、補修管を連結する際に反力受軸も順次継ぎ足していく。反力受軸に反力受腕が取り付けられる場合は、反力受軸を継ぎ足す毎に、反力受腕の取り付け位置を最後部の反力受軸に移す作業を行う。
後工程:補修区間全体で既設管路の内壁が切削され拡径されて補修管が設置されれば、補修作業の基本的な作業工程は終了する。その後、必要に応じて、以下の工程を行うことができる。
補修作業に使用された装置機材を撤去する作業がある。反力受軸は順次分解してから撤去すればよい。
【0036】
補修管と既設管路との一体化を図るために、既設管路と補修管との間にコンクリートやモルタルその他の裏込め材料を充填して硬化させる作業がある。補修管の内面に樹脂コーティングなどの仕上げ加工を施す作業がある。補修管の端部とマンホールなどの構造部材との接合固定したり、継目を埋めたりする作業がある。
補修作業の前工程で、既設管路に接続された取り付け管を塞いでおいた場合は、取り付け管の貫通作業を行う。既設管路やマンホールの内部の設備を撤去していた場合には、取り付け直しや構築し直しの作業がある。
【0037】
既設管路が、電力線などのケーブル設置用の場合は、ケーブルの設置作業がある。このようなケーブルの設置作業を、補修管の設置と同時に行うこともできる。例えば、補修装置の後端にケーブルや管材を連結しておけば、補修装置の移動とともに既設管路内にケーブルなどが敷設される。
〔流体用管路の補修〕(追加技術)
流体用の既設管路を補修する際に、流体の流通を遮断したままにすることができない場合がある。例えば、下水管の場合、長時間にわたって下水の流通を止めると、上流側の下水管が溢れる心配がある。
【0038】
流体の流通を継続させながら補修作業を行う方法として、以下の方法が適用できる。
前記工程(a)の前に、既設管路の補修区間の前後で流体の通過を遮断する工程(-a)を行なう。この工程自体は、通常の補修作業でも行なわれる。
流体の通過遮断を果たす装置として、圧力空気で膨張する円盤状の膨張遮断具を使用すると、既設管路の任意の位置で、迅速に流体を遮断できる。管路の径がある程度まで違っていたり変形したりしていても対応できる利点もある。
補修装置の設置工程(a)では、補修区間内に補修装置を配置し、遮断個所よりも外側の既設管路同士を前記補修装置の流体通路を含む流体通路で連結する。
【0039】
補修装置の前面側に開口する流体通路の端部にホースや管材を連結し、このホースや管材を、前方で既設管路を遮断している部材を貫通して外側の流体が自由に流通できる区間に接続すればよい。補修装置の背面側でも、ホースや管材で、補修装置の流体通路を、流体の遮断個所よりも外側まで連通させればよい。
補修装置の流体通路およびその前後のホースや管材に十分な勾配があれば、流体は自然流下させるだけでもよいが、通常は、流体を流すホースや管材の途中に、ポンプを設置して、流体を強制的に流通させることが好ましい。ポンプは、補修装置の内部に設けておいてもよいし、既設管路やマンホールの内部に設置してもよい。ポンプを地表に設置して、地表まで流体通路を延ばしておくこともできる。
【0040】
補修装置は、補修区間の間を牽引移動させるので、補修装置の前後に連結された流体を流通させるホースや管材は、補修装置の移動距離を考慮して、十分な長さの余裕を持たせておくことが好ましい。定尺の管材の場合は、補修装置の移動につれて、管材を継ぎ足したり、抜き取ったりすることもできる。
流体の流通経路を構成する部材は、補修区間の全長にわたって固定して設置しておき、このような流体の流通部材に対して補修装置を摺動させることもできる。例えば流体用配管の外周に補修装置を嵌挿させて軸方向に摺動できるようにしておくことができる。
【0041】
【発明の実施形態】
図1〜4に示す実施形態は、地下に埋設施工された下水道管の補修を行う技術である。
〔既設管路〕
地盤Eの下には、ヒューム管などからなる既設管10が、ほぼ水平方向に延びて埋設されている。下水道の敷設経路は、水平直線状の場合だけでなく、曲線部分や傾斜部分などが含まれている場合もある。既設管10には、一定間隔毎にマンホールM1、M2が設置されている。マンホールM1、M2は、コンクリートなどで構築された垂直方向の立坑であり、地表に開口している。
【0042】
既設管10の老朽化や損傷による漏水や地下水の浸入を阻止することを目的として、既設管10の内側に補修管12を施工する。補修管12は、既設管10と同様のヒューム管などからなり、外径が既設管10よりも少し小さく設計されている。
〔補修装置〕
補修装置20は、全体が概略筒状をなし、片側のマンホールM2から既設管10の内部に搬入される。図2に詳しく示すように、補修装置20は、既設管10の内径D1よりも大きな外径を有している。したがって、マンホールM2に配置された補修装置20は、既設管10の内壁を切削して既設管10の内径を拡径してから、拡径された内径D2の部分に順次挿入されて移動する。
【0043】
補修装置20は、鋼管材などで構築され円筒状の外郭構造を構成する筒状本体26を有する。
〔筒状本体および回転切削部〕
筒状本体26の先端には、中空円盤状をなし、既設管10の中心線を回転中心にして回転する回転切削盤21を備えている。回転切削盤21の外周には切削刃22、23を有する。図3(b)にも示すように、切削刃22、23は、回転切削盤21の直径方向を回転軸にして回転可能なロータリービット22と、回転切削盤21に固定されたブロック状の超硬ビット23とが、周方向に交互に配置されている。ロータリービット22で効率的に既設管10の内壁を切削した後、超硬ビット23で内面を仕上げる。回転切削盤21の切削径は、既設管10の内径D1よりも大きく、補修管12の外径よりも大きな内径D2に設定されている。
【0044】
〔回転駆動機構〕
回転切削盤21は、筒状本体26の内部に収容された中空保持体28の先端に支持されている。中空保持体28は、筒状本体26の後方側に収容されたモータ24で回転駆動される。
モータ24は、筒状本体26を仕切る隔壁に取り付け固定されており、モータ24の駆動軸の回転が、遊星歯車機構200を介して、中空保持体28に伝達され、回転切削盤21を回転駆動する。
〔遊星歯車機構〕
図3(a)に示すように、遊星歯車機構200は、モータ24の駆動軸202に太陽歯車204が取り付けられ、中空保持体28の後端に設けられた内歯車208と中心の太陽歯車204との間に複数個の遊星歯車206が配置されている。遊星歯車206の支持軸205は、モータ24と一体になって筒状本体26の隔壁に取り付けられている。
【0045】
遊星歯車機構200の動作は、モータ24の駆動軸202の回転が、遊星歯車206を介して内歯車208に伝達される。駆動軸202の回転方向と内歯車208の回転方向は逆になる。内歯車208の回転速度は、駆動軸202の回転速度を、太陽歯車204と内歯車208との歯数比で決まる減速比で減速した値になる。
〔延長軸〕
図2に示すように、遊星歯車機構200の前方で中空保持体28の内部空間には延長軸30が配置されている。延長軸30の後端は、遊星歯車206の支持軸205を支持する支持板209に固定されている。
【0046】
延長軸30は、中空保持体28および回転切削盤21の中央を貫通して前方に延びている。延長軸30と中空保持体28との対向面には、軸受機構やシール機構が装着され、筒状本体26に固定された延長軸30と、モータ24で回転駆動される中空保持体28とが、滑らかに摺動回転するとともに、遊星歯車機構200の収容空間に外部から水や塵埃などの異物が侵入しないようにしている。
〔案内環〕
延長軸30の先端側には、円盤状の案内環40が取り付けられている。案内環40は、外周面が滑らかに仕上げられ、既設管10の内径D1よりも少し小さな外径を有している。補修装置20が既設管10の内部を移動するときには、後方の筒状本体26と案内環40とが既設管10の内壁に当接して補修装置20を支持する。その結果、補修装置20の中心軸を既設管10の中心軸に一致させた状態で安定した姿勢に維持できる。既設管10の内壁を切削したときに、回転切削盤21に加わる切削抵抗あるいは反力とそのモーメント力は、筒状本体26と案内環40との間で支持されるので、切削時に補修装置20の中心と既設管10の中心がずれたり、補修装置20の姿勢が傾いたりすることが防げる。
【0047】
〔牽引材〕
延長軸30の先端には、牽引材となるワイヤロープ60の一端が固定される。ワイヤロープ60を牽引することで、延長軸30から補修装置20の全体を既設管10の軸方向に移動させることができる。
〔給水・排水機構〕
案内環40の先端面には、給水ホース52が連結されている。給水ホース52に供給された水は、案内環40から延長軸30の内部を通る給水路53を通過して、中空保持体28の外周面に開口する給水口55から、回転切削盤21の裏側空間に吐出される。吐出された水は、切削刃22、23で切削された既設管10の内壁材料を洗い流す。上記した給水経路のうち、回転する中空保持体28と固定された延長軸30との摺動個所では、Oリングなどの水封機構を設けて、中空保持体28が回転しながら給水を受けられるとともに、摺動個所からの水漏れを防止している。
【0048】
案内環40の先端面には、排水ホース54も取り付けられている。排水ホース54は、案内環40を貫通して後方に延び、回転切削盤21の近くに開口56している。前記した給水ホース52からの給水によって、既設管10の切削粉や切削片を洗い流し、切削粉などを含む水を、排水口56から排水ホース54に吸い込んで排出する。これによって、切削個所に切削粉などが残留せず、後述する補修管12の挿入作業および既設管10との間の隙間を埋める作業などが行い易くなる。また、切削刃22、23に切削粉が付着したりして切れ味を損なうことも防げる。
【0049】
〔補修管〕
筒状本体26の後方には、補修管12が接続される。筒状本体26の外径に対して補修管12の外径は、ほぼ同じか少し小さく設定されている。切削されて拡径された既設管10の内径D2と補修管12の外径との間には少し隙間が開いている。補修装置20が既設管10の内部を移動するにつれて、補修装置20の後方に連結された補修管12は既設管10の内部に引き込まれていく。
〔反力受け機構〕
図2に示すように、補修管12の内部で、筒状本体26の後端壁に、反力受軸80が連結される。図1に示すように、反力受軸80は、補修管12の連結とともに順次連結され、反力受軸80の後端はマンホールM2に延びている。補修管12の内部に配置された反力受軸80には、キャスタ付き支持脚82が取り付けられ、反力受軸80の重量を補修管12の内壁で支持するようになっている。キャスタ付き支持脚82は、補修管12の軸方向には滑らかに回転摺動できるようになっている。
【0050】
図4(b)に示すように、マンホールM2の中で、キャスタ付き支持脚82の後端には、軸方向と直交する水平方向で左右に延びる反力受腕84、84が取り付けられる。反力受腕84の先端は、マンホールM2の側壁に水平方向に延びるC形鋼材からなるガイドレール85に支持されている。反力受腕84は、ガイドレール85に沿って水平移動はできるが、ガイドレール85と交差する方向への移動はできず、反力受軸80の軸周りの回転が阻止される。
補修装置20の回転切削盤21で既設管10の内壁を切削したときに、切削抵抗による反力が、補修装置20の回転切削盤21をその回転方向と逆の方向に回転させようとする。この反力は、回転切削盤21を支持する筒状本体26から反力受軸80から反力受腕84に伝達される。反力受腕84はマンホールM2の側壁で回転できないように支持されているので、前記反力は最終的にはマンホールM2の側壁で吸収されることになる。
【0051】
回転切削盤21に加わる回転方向の反力は、筒状本体26および補修管12と既設管10の内壁との摩擦抵抗などによっても一部は吸収される。但し、既設管10内を移動する筒状本体26や補修管12では大きな反力を吸収することはできない。反力受軸80および反力受腕84を介してマンホールM2の側壁で支持すれば、大きな反力を確実に吸収することができる。
図1に示すように、マンホールM2内で、補修管12の後端には、裏当板86が取り付けられ、この裏当板86にジャッキ装置などで推力を加えることで、既設管10内での補修管12の移動をスムーズに行うことができる。
【0052】
反力受軸80は、既設管10の内部で、何らかの事故や不具合で補修装置20の前進が困難になったときに、補修管12および補修装置20の引き出すのに利用することができる。既設管10の内径が狭い前方側からは補修装置20を引き出すことができないが、拡径された後方側で反力受軸80に引張力を加えれば、比較的スムーズに補修装置20の全体を回収することができる。
〔牽引部〕
図1に示すように、補修装置20の延長軸30先端に連結されたワイヤロープ60は、既設管10の内部を延びて、前方のマンホールM1から地表に引き出される。地表には、ワイヤロープ60の牽引リール66を搭載した作業車70が配置されている。
【0053】
マンホールM1と既設管10との間でワイヤロープ60が屈曲する個所には、案内プーリ63が配置される。既設管10の内部では、ワイヤロープ60が既設管10の中心軸に沿って真っ直ぐに延び、牽引力が補修装置20を確実に既設管10の中心線に沿って移動させるようになる。
案内プーリ63は、マンホールM1内を上方に延びる保持軸62に回転可能に軸支されている。保持軸62は、作業車70の牽引リール66に連結されている。牽引リール66の回転駆動力を、保持軸62を介して案内プーリ63に伝達することができる。これによって、ワイヤロープ60の牽引がスムーズになる。保持軸62は、マンホールM1の途中で水平方向に延びてマンホールM1の側壁に当接する保持腕64で支持されている。これによって、大きな牽引力を加えても、保持軸62が大きく傾いたり変形したりすることが防げる。
【0054】
〔作業車〕
案内環40に接続された給水ホース52および排水ホース54も、既設管10からマンホールM1を経て地表に延びている。作業車70には、水循環ユニット72が搭載されていて、給水ホース52および排水ホース54が接続されている。
図示を省略するが、水循環ユニット72には、給水ホース52に水を圧送するポンプや排水ホース54から水を吸引する吸引装置、排水から切削粉などの固体を分離する固液分離装置などが設置されている。
【0055】
作業車70には、牽引リール66を駆動してワイヤロープ60の巻き取り動作なども制御する制御装置も備えている。図示を省略しているが、補修装置20のモータ24を駆動したり、回転切削盤21の作動を制御したりする電力ケーブルおよび制御ケーブルが、ワイヤロープ60や各ホース52,54と同様に、補修装置20から既設管10およびマンホールM1を経て地表の作業車70まで引かれている。補修装置20の作動を作業車70で制御したり、補修装置20の作動状態を各種センサで検知したりすることができる。
〔補修作業〕
図1に示すように、両端にマンホールM1、M2が配置された1区間の既設管10を補修する作業を行う。
【0056】
図7に示すブロック工程図にしたがって、補修作業を実施する。
(1)〜(2):補修作業は、取り付け管流入部閉塞工から始める。下水道として使用されている既設管10には、各家庭などから取り付け管を経て、下水が流れ込んでいる。このような取り付け管を閉塞しておく。
(3):既設管10の内部を洗浄する。既設管10の内部に、洗浄ホースを持ち込んだり、洗浄機構を備えた自走車を送り込んだりして、既設管10の内部に溜まった塵埃などの異物を取り除いたり、内壁に付着した汚れを取り除いたりする。
【0057】
(4):マンホールM1、M2の底部に施工されたインバード部を撤去する。図4(a)に示すように、マンホールM1、M2の底部には、半円形の底面を有し、コンクリートなどで構築されたインバート部14を有する。インバート部14は、既設管10とマンホールM1、M2との間で底面形状を同じにして、下水などが滑らかに流れ、マンホールM1、M2の底面に滞留物がたまったりしないようにするための構造である。
補修作業を実施する際には、既設管10を切削したり補修管12を挿入したりする作業で、インバート部14の存在が邪魔になるので、一時的に撤去する。
【0058】
(5):到達側のマンホールM1から既設管10を経て出発側のマンホールM2まで、電力供給用のケーブルや給水ホース52、排水ホース54、ワイヤロープ60などの線材を敷設する。マンホールM1の近くの地表には作業車70が配置される。
(6):マンホールM1、M2の内部に必要な機材を搬入し、各機材を作業に使用できる状態に設置する。具体的には、マンホールM2への補修装置20の搬入、既設管10の端部への補修装置20の設置、ワイヤロープ60の連結などがある。さらに、マンホールM1における保持軸62および保持腕64、案内プーリ63の設置などがある。
【0059】
(7):補修装置20の回転切削盤21を回転させ、切削刃22、23で既設管10の内壁を環状に切削する。それと同時に、作業車70の牽引リール66でワイヤロープ60を巻き取り、ワイヤロープ60の先端に連結された補修装置20を既設管10の内部へ推進させる。給水ホース52からの給水と排水ホース54での吸引排水も行う。
マンホールM2側から、回転切削盤21が通過した個所が、既設管10の内径D1が拡径D2される。拡径された内径D2の空間に、補修装置20および補修管12が挿入されるので、スムーズに前進することができる。
【0060】
補修装置20の前進に伴って、補修装置20の後端には順次補修管12と反力受軸80が連結される。図4(b)に示すように、補修管12は、マンホールM2の底面に設置された鋼材レール83の上に載せることで、補修装置20の軸心と補修管12の軸心を一致させた状態で連結する。
反力受軸80は、後端に取り付けられた反力受腕84で、ガイドレール85に摺動可能であるとともに回転不能に支持されているので、補修装置20の前進に伴って、反力受腕84がガイドレール85に沿って前進しながら、回転切削盤21に生じる回転反力を確実に受け止めることができる。
【0061】
補修装置20の前方側では、ワイヤロープ60から延長軸30を介して補修装置20の全体を前進させる推進力が与えられる。延長軸30の途中で案内環40が既設管10の内壁と摺動しながら移動するので、補修装置20は、既設管10の中心から外れたり姿勢が傾いたりすることなく、既設管10の中心と同心姿勢で既設管10の中心線に沿って正確に移動することができる。
補修装置20が、到達側のマンホールM1まで移動し、拡径された既設管10の全体に補修管12が挿入されれば、補修装置20の作業は終了する。
補修装置20その他の機材装置は撤去される。補修管12の内部に配置されていた反力受軸80も撤去する。ワイヤロープ60とともにマンホールM1内の保持軸62なども撤去される。
【0062】
(8):既設管10の内側に配置された補修管12と既設管10の内壁との間にコンクリートやモルタルなどを充填して硬化させる裏込め作業を行う。
(9):補修作業の開始時に閉塞しておいた取り付け管流入部を再び開口させる。具体的には、補修管12の内部に自走車を走行させて、自走車に搭載された削孔ドリルで補修管12に、取り付け管と連通する孔を空けることができる。取り付け管側からドリルなどで補修管12に孔をあけるようにしてもよい。
(10)〜(11):補修作業の開始時に撤去したインバート部14を再構築すれば、既設管10の補修は完了し、下水道として使用することができる。
【0063】
〔多段回転切削部〕
図5、6に示す実施形態の補修装置20は、回転切削部が多段式になっている。基本的な構造は、前記実施形態と共通するので、相違点を主にして説明する。図5に示すように、径の違う回転切削盤21a、21bが前後に並んでいる。既設管10は、小径の回転切削盤21bで切削されたあと、大径の回転切削盤21aで切削されることになる。
大径の回転切削盤21aは、中空保持体28aの先端に支持され、中空保持体28aは、モータ24から遊星歯車機構200を介して回転駆動されるようになっており、この部分の構成は前記実施形態と共通している。図6(a)に示すように、遊星歯車機構200における回転力の伝達機構も、前記実施形態と同様である。
【0064】
小径の回転切削盤21bは、中空保持体28bに支持されている。この中空保持体28bは、大径側の中空保持体28aの内部に嵌挿されて後方に延びている。大径側の遊星歯車機構200の前方に小径側の遊星歯車機構210が収容されて小径側の中空保持体28bに回転力を伝達するようになっている。
図6(b)に示すように、遊星歯車機構210は、大径側の遊星歯車機構200の遊星歯車支持軸205が延長されて、駆動歯車212が取り付けられている。したがって、モータ24の回転力は遊星歯車支持軸205を介して駆動歯車212に伝達される。遊星歯車支持軸205は筒状本体26に軸支されているので、駆動歯車212も定位置で回転する。中空保持体28bに設けられた内歯車218と、駆動歯車212とが、遊星歯車216を介して噛み合わされている。遊星歯車216の支持軸214は、筒状本体26に一体固定されている。
【0065】
その結果、遊星歯車支持軸205の回転が、中空保持体28bに伝達されて、中空保持体28bおよび回転切削盤21bを回転駆動する。このとき、図6(a)と図6(b)とを対比すると判るように、大径側の中空保持体28aと小径側の中空保持体28bとの回転方向が逆になっている。
このことにより、一対の回転切削盤21a、21bで切削作業を行ったときに発生する回転方向の切削反力は、互いに逆方向に作用して相殺されてしまう。モータ24の出力が変わったりして切削反力が変化したとしても、一対の回転切削盤21a、21bの関係は変わらないので、回転反力が外部に伝達されたり、切削性能に影響を与えることはない。
【0066】
なお、中空保持体28a、28bの摺動部分や隣接個所には、軸受機構やシール機構を装着して、互いの運動をスムーズにしたり、外部からの異物の侵入を確実に阻止できたりするようになっている。
上記実施形態では、小径側の回転切削盤21bと大径側の回転切削盤21aとで、切削刃22の材質や配置構造を変えたり、回転速度を変えたりすることで、既設管10の内周近くとそれよりも外周を切削するときで、それぞれに最適な切削条件を設定することができる。その結果、既設管10の拡径作業を効率化したり、仕上がりを良好にしたりすることができる。
【0067】
〔チェーンを用いた牽引材〕
図5の実施形態では、牽引材60として、ブロック片61が順次連結されたチェーン60を用いている。ブロック片61同士はピン状の継手で連結されており、継手の回転可能な方向のみにチェーン60が屈曲することになる。図の場合、垂直面内のみでチェーン60が屈曲する。既設管10内を水平方向に延びるチェーン60は、図示を省略するが、前記実施形態と同様の案内プーリ63で方向転換されて、垂直方向に引き出され、作業車70のリール66で巻き取られる。案内プーリ63やリール66を、スプロケット状の噛み合い機構を有するものにすれば、チェーン60の牽引をより確実にできる。
【0068】
〔下水の継続流通〕(追加の実施形態)
図8に示す実施形態は、補修区間の前後における下水Wの流通を継続しながら、既設管の切削拡径と補修管の敷設を含む補修作業を行なう。
<下水の遮断>
マンホールM2の上流側の既設管10で、膨張遮断具90を用いて、下水Wを遮断する。膨張遮断具90は、全体が円盤状をなし、外周にタイヤ状の膨張袋を備えている。既設管10の内部に膨張遮断具90を配置したあと、膨張袋に圧縮空気を送ると、膨張袋が外周側に膨張して、既設管10の内面に圧接する。これによって、既設管10のおける下水Wの流通は遮断される。
【0069】
膨張遮断具90には、下水ホース91が接続され、下水ホース91の先端は、膨張遮断具90の上流側に開口して、下水Wを吸い上げるようになっている。
下水ホース91は、マンホールM2を通って、地表に設置されたポンプ92の吸込側に連結されている。ポンプ92と吐出側にも下水ホース91が連結され、再びマンホールM2に延ばされ、補修作業を行う既設管10の内部まで延ばされている。
補修区間の反対側でも、マンホールM1の下流側の既設管10で、膨張遮断具90を用いて、下水Wを遮断しておく。膨張遮断具90には、下水ホース91が接続され、下水ホース91の先端は、膨張遮断具90の下流側に開口して、下水Wを吐出できるようになっている。
【0070】
さらに、補修区間の途中には、公共汚水マスmと既設管10とを連結する取付管m0が存在する。この取付管m0も補修作業中は遮断される。そこで、公共汚水マスmに流れ込む下水についても、遮断したままにせずに流通させながら補修作業を行う。
公共汚水マスmに下水ホース91を配置し、地表のポンプ92の吸込側と連結している。ポンプ92の吐出側に連結された下水ホース91は、マンホールM1に延び、下流側の膨張遮断具90に連結されて、その外側の既設管10に開口されている。
【0071】
<補修装置>
補修区間の既設管10には、補修装置120が設置される。補修装置120には、回転切削盤121を備えている。回転切削盤121の前方には延長軸130を介して案内環140が配置されている。案内環140の前端にはワイヤロープ60が連結されている。ワイヤロープ60は、軸方向に延び、案内プーリ63で方向転換させられ、マンホールM1を経て、地表の牽引リール66に巻き取られる。補修装置120の後端には、反力受軸80が連結されている。反力受軸80は、マンホールM2の底面に強固に設置された反力受盤87に対して、軸方向に摺動可能で回動は不能に支持されている。
【0072】
このような補修装置120の基本構造は、前記実施形態などと共通する技術が採用されている。
補修装置120には、延長軸130の外周面から、補修装置120の後端面へと貫通する空間すなわち下水通路96が設けられている。下水通路96の後端には上流側の下水ホース91が接続され、下水通路96の前端には下流側の下水ホース91が接続されている。
したがって、上流側の膨張遮断具90からポンプ92、補修装置120を経て下流側の膨張遮断具90までを、下水wが流通できるようになっている。また、公共汚水マスmに流れ込む下水も、ポンプ92で膨張遮断具90の下流側に放出されることになる。
【0073】
<補修作業>
補修作業の具体的な手順は、前記した各実施例と共通している。
簡単に説明すると、回転切削盤121で既設管10を切削して拡径をする。切削反力は、反力受軸80を経て反力受盤87で吸収される。ワイヤロープ60で補修装置120を牽引して、既設管10内を前進させる。補修装置120の後方には、順次、補修管12が継ぎ足されて、既設管10内に敷設される。
補修作業を行なっている間、ポンプ92を稼動させれば、上流側から下流側へと継続して下水を流すことができる。補修作業に長い時間がかかっても、上流側の既設管10が溢れるようなことはない。また、公共下水マスmに流れ込む下水も継続的に排出されるので、各住宅から下水が放出されていても何ら支障は生じない。
【0074】
なお、補修作業の進行につれて、補修装置120は軸方向に移動するので、補修装置120よりも後方側では下水ホース91を順次延ばしていく必要がある。そのため、補修作業の開始時には、マンホールM2側で下水ホース91を余らせておく。補修作業の進行に合わせて下水ホース91を継ぎ足していくようにしてもよい。補修装置120の前方側では下水ホース91が余ってくるので、地表側に引き上げていけば、既設管10の内部に下水ホース91が溜まってしまうことが防げる。
補修管12列の後端で、新たな補修管12を継ぎ足す際には、下水ホース91を途中で連結解除して、新たな補修管12が配置されてから、下水ホース91を連結し直したり継ぎ足したりすればよい。そのため、下水ホース91の途中には連結自在な継手金具を配置しておくことが望ましい。
【0075】
補修作業が完了した後、補修装置120とともに下水ホース91を撤去し、最後に膨張遮断具90を取り外せば、補修後の補修管12内に下水を流通させることができる。
この方法では、下水を流通させるために必要な下水ホースなどを、補修区間の全長にわたって地表に敷設しておかなくてもよいので、地表の交通等を邪魔することがない。
<補修装置の詳細構造>
図9は、図8の実施形態で使用した、下水通路96を備えた補修装置120の詳細構造を示す。
【0076】
全体が円筒状をなす補修装置120には、筒状本体126の前部内周に中空保持体128が回動自在に配置されている。筒状本体126に取り付けられたモータ124の回転力が、ギア機構127を介して中空保持体128に伝達される。中空保持体128の先端には、回転切削盤121が取り付けられ、回転切削盤121には全周にわたって切削刃122が設けられている。
筒状本体126の先端には、モータ124の回転軸を介して、中空保持体128の内周に回転自在に挿入された延長軸130が固定されている。延長軸130の先端には案内環140が取り付けられている。案内環140の先端にワイヤロープ60が連結される。
【0077】
補修装置120の固定構造である筒状本体126および延長軸130と、回転構造である中空保持体128および回転切削盤121とが対面する個所には、ベアリングや摺動材などを配置して、スムーズに運動できるようにしている。
延長軸130の内部および筒状本体126の内部には、下水通路96が設けられている。下水通路96の前後には下水ホース91が連結されている。下水通路96のうち、延長軸130と筒状本体126との間をつなぐ個所や、延長軸130および筒状本体126の外側に延びて下水ホース91に連結する個所などには、配管部材97が配置されている。下水通路96は、回転駆動される中空保持体128や回転切削盤121の動作の邪魔にならないようにして、補修装置120の前端から後端までを貫通して下水が流通できるようになっている。
【0078】
なお、延長軸130には、切削刃122に切削用の水を供給する給水路153が設けられている。給水路153は、回転シール部を経て中空保持体128および回転切削盤121に連通し、切削刃122に給水できるようになっている。
切削用の給水を切削粉などとともに排出する排水ホース154が、案内環140に取り付けられている。排水ホース154の先端の排水口156は、切削刃122の近傍に開口している。
筒状本体126の後端には、反力受軸80が固定されている。図示を省略しているが、筒状本体126の後端には、補修管12が連結できるようになっている。
【0079】
〔流体通路と反力受との兼用〕
図10、11に示す実施形態では、補修作業中に下水wを流す流体通路の構造が、切削反力を吸収する反力受の機能も果たす。
図10に示すように、補修装置120の基本的な構造は、前記した下水通路96を有する補修装置120と共通している。筒状本体126の前部に回転自在な中空保持体128を有し、中空保持体128には回転切削盤121が設けられている。中空保持体128の中央を嵌挿して筒状本体126に固定された延長軸130の先端には案内環140が取り付けられている。補修装置120は、ワイヤロープ60で牽引される。
【0080】
補修装置120の中心に、鋼管などの剛性材料からなる下水流通管180が挿通されている。図11に示すように、下水流通管180は、外周面に軸方向に延びる噛合溝182を有する。補修装置120の延長軸130および筒状本体126の中心の下水流通管180が挿通される貫通穴すなわち下水通路96の内面には、軸方向に延びる噛合突条132が設けられていて、下水流通管180の噛合溝182と噛み合っている。したがって、補修装置120と下水流通管180とは、軸方向には摺動移動できるが、周方向には不動になっている。
下水流通管180は補修装置120の前方に延び、マンホールM2の底面に固定された反力受盤87に支持されている。反力受盤87よりも前方には、下水流通管180に連結された下水ホース91が、既設管10を遮断している膨張遮断具90を貫通して、遮断個所よりも下流側に開口している。
【0081】
下水流通管180は、補修装置120の上流側にも延び、補修管12の内部に配置された支持台車184に支持されている。支持台車184は下部に設けた車輪で補修管12の内部を移動可能になっている。
支持台車182の上流側には、下水流通管180と連通する下水ホース91が延び、マンホールM1から地表のポンプに連結され、さらにマンホールM1を経て、既設管10を遮断している膨張遮断具90を貫通し、遮断個所よりも上流側に開口している。
したがって、補修区間よりも上流側で下水ホース91に吸い上げられた下水wが、下水ホース91から下水流通管180を流通し、補修装置120の下水通路96を通過し、さらに下水ホース91から補修区間の下流側で既設管10に放水される。補修装置120が牽引移動されると、下水流通管180に対して摺動するので、下水流通管180は、反力受盤87に固定されたままでよい。
【0082】
補修装置120に切削加工の反力が加わると、補修装置120の延長軸130などが回転しようとする。図11に示すように、延長軸130に噛み合っている下水流通管180に反力が伝達される。下水流通管180は反力受盤87に回動不能に支持されているので、下水流通管180に伝達された反力は反力受盤87で吸収支持される。
上記実施形態では、下水流通管180が反力受軸としても機能するので、補修作業を行う既設管10の内部に搬入あるいは設置される設備機器が少なくて済む。反力受軸と下水ホースとの両方を設置する余裕のない小口径管にも、容易に対応させることができる。下水流通管180を、既設管10の軸方向に沿って設置しておけば、下水流通管180に沿って摺動する補修装置120の移動経路および姿勢が正確に案内され、切削加工の精度が向上するという利点もある。下水流通管180で補修装置120の中心線が決まれば、ワイヤロープ60を補修装置120の中心線上に取り付けて牽引しなくてもよくなる。例えば、ワイヤロープ60を、下水流通管180よりも外周で延長軸130または案内環140に取り付けておけばよい。
【0083】
【発明の効果】
本発明にかかる既設管路の補修装置では、既設管路内を移動しながら内壁を切削して拡径する回転切削部に対して、回転切削部を駆動する回転駆動部が、移動方向の後方側に配置されているので、既設管路のうち拡径されてスペースが拡がった場所に回転駆動部を配置した状態で作業が行える。したがって、従来の補修技術では対応できなかったような小径管に対しても、補修装置を搬入して補修作業を行うことが可能になる。
補修装置を移動させる牽引材を、筒状本体と一体で回転切削部の中心を貫通して前方に延びる延長軸に連結しているので、回転切削部の前方から補修装置の移動力を加えることができる。回転切削部で切削作業をしながら補修装置を移動させるときに、補修装置の後方側から押して移動させた場合に比べて、補修装置の前方側から引っ張った場合のほうが、補修装置の進行方向のずれが少ない。これは、牽引材からの引っ張り力は、補修装置のずれを修正して中心線に戻す方向に作用するためである。
【0084】
回転切削部で発生する回転反力を受け止める反力受け手段を備えているので、切削作業が効率的に行える。切削反力によって補修装置の進行方向がずれたり姿勢が傾いたりして切削が不正確になることも防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態を表す施工装置の全体配置構造図
【図2】 既設管路内の詳細断面図
【図3】 回転駆動部の模式的構造図(a)および回転切削部の正面図(b)
【図4】 到達坑(a)および発進坑(b)の垂直断面図
【図5】 別の実施形態を表す既設管路内の詳細断面図
【図6】 回転伝達機構の模式的構造図
【図7】 全体の作業手順を示すブロック工程図
【図8】 別の実施形態を表す全体配置構造図
【図9】 補修装置部分の詳細構造断面図
【図10】 別の実施形態を表す全体配置構造図
【図11】 補修装置の流体通路の詳細構造を示す拡大断面図
【符号の説明】
10 既設管
12 補修管
20、120 補修装置
21、121 回転切削盤
22、122 切削刃
24、124 モータ
26、126 筒状本体
28、128 中空保持体
30、130 延長軸
40、140 案内環
60 牽引材
80 反力受軸
84 反力受腕
90 膨張遮断具
91 下水ホース
96 流体通路
180 下水流通管[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an apparatus and method for repairing an existing pipe line, and more particularly, to an apparatus used for repairing an existing pipe line when damage or deterioration occurs due to aging in a sewer or other underground pipe. And a method of repairing an existing pipe line using such a device.
[0002]
[Prior art]
If existing pipes buried underground such as sewers and gas pipes are damaged due to deterioration with time or external forces such as earthquakes, repair work is required.
Conventionally, as a method of repairing an existing pipe line, a method is known in which the inner wall of the existing pipe line is slightly scraped to expand the inner diameter, and a new pipe material is laid inside the expanded pipe line. . In this method, it is not necessary to remove the entire existing pipeline, and the work can be performed efficiently. Since repair pipes are installed in the space protected by the existing pipelines, it is possible to prevent the ground from collapsing during repair work and to apply a large resistance to the installation of the repair pipes, making it easy to install the repair pipes, etc. There are advantages.
[0003]
The present applicant, in Japanese Patent No. 2583204 (Japanese Patent Laid-Open No. Hei 8-75045), can automatically and efficiently execute the above-described repair or update of an existing pipeline without an operator entering the pipeline. Has proposed. In this technology, a driving machine such as a motor is mounted on a self-propelled vehicle that runs on a caterpillar or the like. An annular cutting means attached to the rear end of the self-propelled vehicle and provided with a cutting blade such as a roller bit on the outer periphery is rotationally driven by a driving machine. As the self-propelled vehicle travels, the annular cutting means cuts the inner wall of the existing pipeline. A new pipe is connected to the rear of the annular cutting means, and the new pipe is inserted inside the existing pipe that has been cut and expanded in diameter. Also, instead of a caterpillar-equipped self-propelled vehicle, there is a technology for cutting the existing pipeline and laying the new pipeline by pulling the annular cutting means and the new pipeline in the existing pipeline with a wire from the manhole on the front side. is suggesting.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
In the above-described prior art, there is a need for a space in the existing pipeline that can freely move the driving machine that rotates the annular cutting means or the self-propelled vehicle equipped with the driving machine, and it is difficult to apply to a small-diameter pipe. There is.
As a driving machine for the annular cutting means for cutting the inner wall of the existing pipe line constructed of concrete or the like, a motor with a considerably large output is required, and the outer shape is necessarily increased. Therefore, the above-described prior art is difficult to apply to a small-diameter pipe that makes it difficult to dispose the drive unit.
[0005]
As another problem, when the annular cutting means is rotated to cut the inner wall of the existing pipe line, a rotational reaction force is generated in a direction opposite to the rotation direction of the cutting blade. Cutting is difficult unless this rotational reaction force is received. Self-propelled vehicles can tilt or tip over. The wire pulling the annular cutting means is also twisted.
Furthermore, if the center line of the annular cutting means and the center line of the existing pipe line are not exactly matched, the inner wall of the existing pipe line cannot be cut evenly, and the inner wall is shaved excessively, resulting in a weak portion. Or may penetrate the inner wall. Particularly in the case of traction with a wire, the position and posture of the annular cutting means tend to become unstable.
[0006]
The object of the present invention is to improve the above-described prior art, to easily cope with a small diameter pipe, to solve a problem associated with a reaction force at the time of cutting, to perform highly accurate cutting work, and to improve the existing pipe line. It is to be able to perform repair work efficiently.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
An existing pipe line repair device according to the present invention is an apparatus that cuts and expands the inner wall of an existing pipe line, and installs a repair pipe inside the expanded existing pipe line. A cylindrical main body that moves inside the existing pipeline and the repair pipe is connected to the rear end, and a rotary cutting portion that is disposed at the front end of the cylindrical main body and cuts the inner wall of the existing pipeline to expand the diameter. And a rotation drive unit mounted behind the rotary cutting unit in the cylindrical main body and rotating the rotary cutting unit, and fixed to the cylindrical main body, passing through the center of the rotary cutting unit and moving forward An extension shaft that extends, one end connected to the extension shaft, the other end is pulled out of the existing pipeline, and a traction section that is installed outside the existing pipeline and pulls the traction member; Reaction force receiving means for receiving a rotational reaction force generated when the inner wall of the existing pipe line is cut by the rotary cutting portion; Provided.
[0008]
[Existing pipeline]
The pipeline structure used in various civil engineering buildings is applied. There are water and sewage systems, gas pipelines, power pipelines and communication pipelines. Although it is generally buried underground, it can also be applied to pipe structures that are difficult to repair from the outside because they are installed on civil engineering structures or inside buildings, even on the ground.
The pipe path needs to be constructed of a material that can be expanded by cutting, such as a concrete pipe, a fume pipe, a cement pipe, a ceramic pipe, or a synthetic resin pipe. The present invention can also be applied to a composite pipe in which a lining layer made of synthetic resin or asbestos material is formed on the inner surface of a steel pipe.
[0009]
The cross-sectional shape of the pipe is usually circular, but it can be applied to elliptical, oval, square and other pipes by changing the structure of the rotary cutting part. Generally, it is applied to a straight pipeline, but it can also be applied to a pipeline including a curved portion.
INDUSTRIAL APPLICABILITY The repair device and repair method of the present invention are useful for existing pipes having a relatively small diameter that are difficult for workers to enter and perform repair work. The existing pipe line needs to have a thickness that does not hinder the diameter expansion by cutting. Specifically, the present invention can be applied to a pipe having a diameter of 100 to 700 mm and a pipe thickness of about 25 to 60 mm.
[0010]
At both ends of the existing pipeline where the repair work is performed, an opening that can carry in the repair device and the repair pipe and can perform the towing work is required. As this opening, a manhole, an inspection port, or the like serving as a doorway for workers can be used. A new opening may be temporarily formed for repair work.
[Repair pipe]
Any structure and material that can be inserted into the existing pipeline expanded in diameter by the repair device to improve the strength and durability of the existing pipeline may be used. Basically, materials and structures common to the above-described existing pipelines can be adopted. The repair pipe is preferably provided with a fitting structure and a joint structure that are connected in the axial direction.
[0011]
The outer diameter of the repair pipe is set to be larger than the inner diameter of the existing pipeline before the diameter expansion, or the same or slightly smaller than the inner diameter after the diameter expansion. The operation of moving the repair pipe is easier when it is slightly smaller than the inner diameter of the existing pipe line after the diameter expansion. As long as the thickness of the repair pipe can be sufficiently secured, the inner diameter of the repair pipe is as large as possible without reducing the pipe cross-sectional area after the repair work. If the inner diameter of the repair pipe is the same as the inner diameter of the existing pipe before expanding, the cross-sectional area of the pipe is not changed before and after the repair, and this is preferable in that the function of the pipe is not lowered.
If the inner surface of the repair pipe is made of a material having a roughness coefficient smaller than that of the existing pipe line and smooth or difficult to adhere to dirt, the flow ability of the fluid flowing in the pipe can be improved. Even if the material is the same as that of the existing pipe, it is smoother and the flow ability is improved as compared to the inner surface of the existing pipe that is attached and damaged over time.
[0012]
(Cylindrical body)
It is a main body structure of a repair device carried into a pipeline, and supports or accommodates a mechanism structure such as a rotary cutting portion.
The outer shape of the tubular body may be any shape that can be carried into an existing pipeline and moved inside. However, since the cylindrical main body is inserted into a portion where the diameter of the existing pipeline is expanded and then expanded, it may be matched to the inner shape after the expansion. Generally, it is set to a slightly smaller shape similar to the inner shape after diameter expansion.
The tubular body is made of a material having excellent structural strength, such as a steel pipe material.
[0013]
The rear end of the tubular body is provided with a structure capable of connecting a repair pipe. Specifically, it is possible to provide a recessed portion into which the repair pipe can be inserted at the rear end of the tubular body, or to provide a joint structure that can be connected to a joint structure at the end of the repair pipe.
(Rotating cutting part)
A structure similar to that of a rotary cutting device in a normal civil engineering work device can be employed. Specifically, techniques common to various types of tunnel excavators can be applied.
The rotary cutting unit includes a main body portion that performs a rotating operation and a cutting blade that is attached to the main body portion and can cut the material of the existing pipe line.
[0014]
The cutting blade is made of a hard material such as tool steel, tool ceramic, and industrial diamond, and the cutting blade is attached to the main body portion of the rotary cutting portion in a necessary arrangement shape according to the expanded diameter shape of the existing pipe line.
The main body portion of the rotary cutting part can be formed in a hollow disk shape, and a cutting blade can be arranged on the outer periphery of the disk. An extension shaft described later can be passed through the center of the rotary cutting machine. The cutting blade may be a so-called rotary blade or a roller bit that is rotatably attached to the main body portion of the rotary cutting portion. Of course, a fixed bit fixedly attached to the main body can also be used.
[0015]
It is possible to provide a mechanism for improving the machinability or eliminating the cutting powder generated at the time of cutting at the cutting portion of the existing pipe line by the cutting blade. Specifically, if a cutting fluid containing cutting oil or water is supplied, the machinability is improved. Cutting powder and the like can be eliminated by spraying water or air. As a method for efficiently and economically achieving both improvement of machinability and elimination of cutting powder, a method of supplying water to a cutting location and sucking and discharging water containing cutting powder or the like can be employed. In this case, water supply means and discharge means are arranged from the repair device to the outside of the existing pipeline.
(Rotary drive part)
If the rotary cutting part can be rotationally driven at a rotational speed suitable for cutting existing pipes, a rotational drive mechanism in ordinary civil engineering or mechanical technology can be employed.
[0016]
As a rotational drive source, an electric motor is generally used, but a hydraulic motor, a pneumatic motor, or the like can also be employed.
The rotation drive unit can be provided with a conversion mechanism that converts the rotation speed and torque of the drive source into conditions suitable for the cutting work in the rotary cutting unit. Specifically, a speed change mechanism such as a gear reducer is used. A torque converter, a clutch mechanism, etc. can also be provided.
A planetary gear mechanism can be employed as the drive force conversion mechanism. The planetary gear mechanism basically includes a sun gear disposed at the center of rotation, a planetary gear that meshes with the outer periphery of the sun gear, and an internal gear that meshes with the outer periphery of the planetary gear. Depending on the arrangement and support structure of these gears and the input / output relationship, it is possible to easily change the rotational speed of the input / output and change the direction of rotation in a relatively small space. In the center of the planetary gear mechanism, a fixing structure for fixing an extension shaft, which will be described later, to the main body portion of the repair device can be arranged.
[0017]
The rotation drive unit is disposed in the cylindrical main body that is located behind the rotation cutting unit. Therefore, the outer shape of the rotation driving unit may be such that it can be accommodated in the cylindrical main body disposed in the enlarged inner diameter portion of the existing pipe line.
[Extension shaft]
The extension shaft transmits the traction force applied to the traction material at the traction portion to the cylindrical body of the repair device.
The extension shaft is made of a material having sufficient rigidity and durability, such as a steel pipe and a steel bar. One end of the extension shaft is fixed to the cylindrical main body or a structural member integral with the cylindrical main body. The other end of the extension shaft extends forward from the rotary cutting part, and a traction material is connected thereto. The extension shaft fixed to the cylindrical main body at the rear side of the rotary cutting part extends forward through the center of the rotary cutting part.
[0018]
A sliding mechanism, a bearing mechanism, or the like can be provided between the rotating cutting part that rotates and the extension shaft that is a fixed structure.
Inside the extension shaft, a passage for supplying water or the like to the cutting position, a power supply line to the rotation drive unit, or the like can be installed.
[Traction material]
If a traction force for moving the repair device in the existing pipeline can be applied to the extension shaft, a traction force transmission mechanism in a normal civil engineering or mechanical technology can be employed.
In order to reliably pull the repairing device in the direction of the center line or to enable the pulling material to be pulled out through a manhole crossing an existing pipe line, the pulling material preferably has flexibility or flexibility. The pulling material may be bent or bent in an arbitrary direction, but may be bent only in at least one direction or two orthogonal directions.
[0019]
Wire ropes, link chains, roller chains, PC steel, etc. can be used as the traction material.
If the traction material has a structure that can be bent but not twisted, the cutting reaction force in the rotational direction generated by the rotary cutting part may be received outside the existing pipe line through the traction material. it can.
The traction material can be provided with a power line, a communication control line, or the like supplied to the repair device, or can be accommodated inside.
[Towing part]
It is installed outside the existing pipeline and pulls the towing material. Basically, techniques common to traction devices in ordinary civil engineering equipment can be applied.
[0020]
A winch device can be used for the traction section. Specifically, a mechanism such as a reel for winding the traction material, a motor for rotating the reel, a brake, and a clutch can be provided. A traction jack can be used that pulls the traction material while holding it alternately with the front and rear chucks. Specifically, an apparatus called a center hole jack can be used.
The traction unit may be provided with a control device and a safety device that detect the magnitude of the traction force and control the operation based on the result.
If the towing unit is outside the existing pipeline, it may be installed in a structure connected to the existing pipeline such as a manhole, or may be installed on the ground surface. If the towing unit is mounted on a work vehicle that can run on the surface of the earth, the mobility is enhanced.
[0021]
[Reaction force receiving means]
When the inner wall of the existing pipe line is cut by the rotary cutting part, cutting resistance is generated as a rotational force in a direction opposite to the rotation direction of the cutting blade. Cutting work is difficult unless this rotational reaction force is received.
As the reaction force receiving means, the rotational reaction force may be absorbed by some fixed structure. A rotational force in the direction opposite to the rotational reaction force may be applied to the rotary cutting portion.
The mass or inertia of the repair device becomes the reaction force receiving means. If the weight of the entire repair device is sufficiently heavy compared to the rotation reaction force, the rotation reaction force can be absorbed inside the repair device. The rotational reaction force can be absorbed by the frictional resistance force at the contact surface between the repair device and the existing pipe line. However, the magnitude of the rotational reaction force that can be absorbed by the repair device itself is relatively small.
[0022]
As the reaction force receiving means, it is effective to support a structural material extending from the repair device to the outside of the repaired portion of the existing pipeline on a fixed structure such as a wall of the existing pipeline.
Specifically, the reaction force receiving shaft connected to the rear of the repair device can be extended to the rear of the repair pipe, and the reaction force receiving shaft can be fixed to the inner wall of the existing pipe line. The reaction force receiving arm attached to the reaction force receiving shaft may be supported on the inner wall of the existing pipe line. If the reaction force receiving arm is movable in the direction of movement of the repair device relative to the inner wall of the existing pipeline and is supported immovably in the rotation direction, the reaction force of the repair device can be received while reliably receiving the reaction force in the rotation direction. The reaction force receiving shaft and the reaction force receiving arm can be moved along with the movement.
[0023]
[Multi-stage rotating cutting part]
By providing the rotary cutting part in multiple stages, the function of the reaction force receiving means can be fulfilled.
Specifically, the rotary cutting unit is constituted by, for example, a pair of rotary cutting units that rotate in directions opposite to each other. When an existing pipe line is cut by both rotary cutting parts, a rotational reaction force is applied to each rotary cutting part. If the rotation directions are opposite to each other, the direction of the rotation reaction force is also reversed, and the rotation reaction forces are offset. Each rotary cutting part functions as a reaction force receiving means of the counter rotary cutting part. If both rotational reaction forces are exactly the same, the rotational reaction forces are completely cancelled. Even if there is a difference between the two rotational reaction forces, only the difference is transmitted to the outside, so that the reaction force receiving means provided outside can be simplified.
[0024]
The multistage rotary cutting part can improve cutting efficiency by combining rotary cutting parts having different cutting diameters. Usually, a large-diameter rotary cutting part is disposed behind the small-diameter rotary cutting part. Since the cutting amount in the rotary cutting part for each stage is reduced, the cutting efficiency is improved and the cutting force in each stage is small. The rotary cutting part can be combined in three or more stages.
[Guidance ring]
It is arranged on the extension shaft in front of the rotary cutting part. It slides along the inner wall of the existing pipeline, and the posture of the repair device and the cutting position, direction and posture of the rotary cutting part can be controlled.
[0025]
The material of the guide ring may be a structural material that can slide in contact with the inner wall of the existing pipe line. Metal materials such as steel, resin materials such as fiber reinforced resin, rubber materials, ceramic materials, and the like can be used.
The outer shape of the guide ring can be matched to the inner shape of the existing pipeline. If the center of the guide ring can be aligned with the center of the existing pipe line while being arranged in the existing pipe line, the entire circumference of the guide ring does not need to be in contact with the inner surface of the existing pipe line. For example, the guide ring may intermittently contact the inner surface of the existing pipe line in the circumferential direction, or only the lower surface side of the guide ring that supports the weight of the repair device and the extension shaft may be in contact. .
[0026]
The guide ring can be provided with a wiring path for supplying and discharging water to the repair device and supplying electric power.
If the guide ring is easily slidable in the axial direction with respect to the existing pipe line but difficult to slide in the circumferential direction, the frictional resistance between the guide ring and the existing pipe line will cause The rotational reaction force can be received.
[Work vehicle]
Of the equipment required for repair work, the equipment installed on the ground will be installed.
In normal civil engineering work, the same technology as a work vehicle configured using a truck or the like can be employed.
[0027]
The work vehicle can be provided with a towing unit. Supply device such as a pump that supplies cutting fluid such as water to the repair device, solid-liquid separation device that collects discharged water and separates it from cutting powder, etc., power supply device that supplies power to the repair device, etc. Can also be installed. A device that displays, monitors, and controls the progress of repair work can also be installed.
Furthermore, the work vehicle can be equipped with a guide mechanism such as a pulley for guiding the traction material to the inside of the existing pipeline.
[Fluid passage] (Additional technology)
If the existing pipeline is a pipeline that allows fluid to flow, it is effective to have a fluid passage that penetrates the repair device in the axial direction in order to prevent the flow of fluid from being hindered due to repair work. It is.
[0028]
The fluid passage only needs to have a space that allows fluid to pass through from the front side to the back side of the repair device, and normal pipes, pipes, hoses, and the like are used. Of the repair device, it is preferable to provide a fluid passage while avoiding the operation area of the rotary cutting portion and the rotation drive portion that perform the rotational motion. For example, the fluid passage can be arranged along the center line of the repair device. However, it is possible to dispose the fluid passage in the rotary motion portion if various rotary seal structures are provided.
If the above-described reaction force receiving shaft is made of a pipe material, the internal space of the reaction force receiving shaft can be used as a fluid passage.
[0029]
[Repair work]
Basically, it is possible to adopt the same work process as a normal repair work including cutting and expanding the existing pipe line and installing a repair pipe.
Pre-process: Prior to repair work, the existing structures existing inside the existing pipelines that obstruct the repair work are removed, or the existing pipelines are cleaned and washed as necessary. In the existing pipeline through which the fluid flows, the passage of the fluid is blocked. If the existing pipeline is sewerage, the attachment pipe is connected in the middle of the pipeline, so the connection point of the attachment pipe is closed.
[0030]
A work vehicle equipped with a towing unit is placed near the ground opening of the manhole, which is the end point of the repair section of the existing pipeline, and the repair pipe to be installed is placed near the ground opening of the manhole, which is the start point of the repair section There is also work to do.
Step (a): A repair device is placed at one end of the existing pipeline.
The repair device is carried in using the manhole at the end of the existing pipe line in the assembled or disassembled state. An extension shaft is arranged at the end of the existing pipe line, and a rotary cutting part and a cylindrical main body are arranged behind it.
Step (b): Pull the traction material connected to the extension shaft of the repair device to the other end side of the existing pipeline and pull it by the traction section to advance the repair device into the existing pipeline.
[0031]
The traction material is coupled to the traction portion outside the existing pipeline from the extension shaft of the repair device through the existing pipeline. A mechanism such as a pulley for guiding the traction material is also installed. Pipes, hoses and cables for supplying and discharging water and supplying power will also be installed.
These operations may be performed by workers entering the manholes at both ends of the repair section. When work in the existing pipeline is required, such as when a towing material is passed through the existing pipeline, a self-propelled vehicle or a robot device that can travel in the existing pipeline can be used.
The traction force applied to the traction material varies depending on conditions such as the weight of the repair device, cutting resistance, construction distance, and the diameter of the existing pipeline, but the repair device can be moved by applying a traction force of about 5 to 200 kN.
[0032]
If the winding speed of the traction material is changed, the moving speed of the repair device can be adjusted. What is necessary is just to set an appropriate moving speed according to the cutting condition in a rotary cutting part, the magnitude | size of traction resistance, etc. FIG. Specifically, the moving speed can be set in the range of 0.04 to 2.5 m / min.
Step (c): With the progress of the repairing device, the rotational cutting unit is rotationally driven by the rotational driving unit of the repairing device, and the inner wall of the existing pipe line is cut and expanded in diameter.
In accordance with conditions such as the inner wall material, inner diameter, and cutting amount of the existing pipe line, the rotational speed and moving speed of the rotary cutting part, the arrangement shape and material of the cutting blade, and the like are set so as to satisfy appropriate cutting conditions.
[0033]
The rotational speed of the rotary cutting part can be set in the range of 0 to 600 rpm. The peripheral speed of the cutting part is set to about 10 to 30 m / min.
The amount of expansion is determined by the diameter of existing pipes and repair pipes. The larger the amount of expansion, the larger the outer diameter and the thicker the repair pipe can be installed, but the thinner the existing pipe line. When the thickness of the existing pipe line becomes too thin, there arises a problem that the existing pipe line is damaged by the pressure from the ground. The diameter expansion amount can be set within an appropriate range according to conditions such as the type of pipe and the degree of deterioration.
Step (d): With the progress of the repair device, the repair pipe connected to the cylindrical body of the repair device is installed inside the existing pipe line whose diameter has been expanded.
[0034]
The repair pipe connected to the rear end of the repair device is inserted into the existing pipeline as the repair device moves. As the repair device progresses, the repair pipes are sequentially connected to the rear end of the repair pipe row. It is also possible to propel the repair pipe by applying a pressing force to the rear end of the repair pipe with a jack or the like. The repair pipe row can be pushed from the rear end at the same time as being pulled by the repair device.
Step (e): The rotational reaction force generated along with the cutting of the inner wall of the existing pipeline is received by the reaction force receiving means.
When a multistage rotating cutting part is adopted as the reaction force receiving means, or when the reaction force can be absorbed inside the repair device, no special work is required. Even when the traction material can absorb the rotational reaction force, no special work is required.
[0035]
When a reaction force receiving shaft is arranged inside the repair pipe and the reaction force is received on the rear side of the repair pipe, the reaction force receiving shaft is also sequentially added when connecting the repair pipe. When the reaction force receiving arm is attached to the reaction force receiving shaft, the attachment position of the reaction force receiving arm is moved to the last reaction force receiving shaft every time the reaction force receiving shaft is added.
Post-process: If the repair pipe is installed by cutting and expanding the inner wall of the existing pipe line in the entire repair section, the basic work process of the repair work is completed. Then, the following processes can be performed as needed.
There is work to remove the equipment used for repair work. The reaction force bearing shaft may be disassembled and then removed.
[0036]
In order to integrate the repair pipe and the existing pipe line, there is an operation of filling the existing pipe line and the repair pipe with concrete, mortar or other backfilling material and hardening it. There is work to finish the inner surface of the repair pipe such as resin coating. There are operations such as joining and fixing an end portion of a repair pipe and a structural member such as a manhole, or filling a joint.
If the installation pipe connected to the existing pipe line is closed in the pre-repair process, the installation pipe is penetrated. If the existing pipelines or the equipment inside the manholes have been removed, there is a work of re-installation and rebuilding.
[0037]
If the existing pipeline is for installing cables such as power lines, there is cable installation work. Such cable installation work can be performed simultaneously with the installation of the repair pipe. For example, if a cable or pipe is connected to the rear end of the repair device, the cable or the like is laid in the existing pipeline as the repair device moves.
[Repair of fluid pipelines] (additional technology)
When repairing an existing pipeline for fluid, it may not be possible to keep the fluid flow blocked. For example, in the case of a sewage pipe, if the circulation of sewage is stopped for a long time, there is a concern that the upstream sewage pipe overflows.
[0038]
The following method can be applied as a method of performing the repair work while continuing the flow of the fluid.
Before the step (a), a step (-a) of blocking the passage of fluid before and after the repair section of the existing pipeline is performed. This process itself is also performed in normal repair work.
If a disk-shaped expansion breaker that expands with pressurized air is used as a device that blocks the passage of fluid, the fluid can be quickly blocked at an arbitrary position in the existing pipeline. There is also an advantage that the diameter of the pipe line can be dealt with even if it is different to some extent or deformed.
In the repair device installation step (a), the repair device is arranged in the repair section, and the existing pipelines outside the blocking portion are connected by a fluid passage including the fluid passage of the repair device.
[0039]
A hose or pipe is connected to the end of the fluid passage that opens to the front side of the repair device, and the outside fluid can freely circulate through the hose and pipe through a member blocking the existing pipe line ahead. Connect to the section. Even on the back side of the repair device, the fluid passage of the repair device may be communicated to the outside of the fluid blocking portion with a hose or pipe material.
If there is a sufficient gradient in the fluid passage of the repair device and the hoses and pipes before and after that, the fluid may be allowed to flow down naturally. Normally, a pump is installed in the middle of the hoses and pipes through which the fluid flows. Is forcibly distributed. The pump may be provided inside the repair device, or may be installed inside an existing pipeline or manhole. A pump can be installed on the ground surface to extend the fluid path to the ground surface.
[0040]
Since the repair device pulls and moves between repair sections, hoses and pipes that circulate fluid connected to the front and rear of the repair device should have a sufficient length in consideration of the travel distance of the repair device. It is preferable to keep it. In the case of a fixed-size pipe, the pipe can be added or removed as the repair device moves.
The member constituting the fluid circulation path is fixed and installed over the entire length of the repair section, and the repair device can be slid with respect to such a fluid circulation member. For example, a repair device can be fitted on the outer periphery of the fluid pipe so that it can slide in the axial direction.
[0041]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The embodiment shown in FIGS. 1 to 4 is a technique for repairing a sewer pipe buried underground.
[Existing pipeline]
Under the ground E, an existing
[0042]
The
[Repair equipment]
The
[0043]
The
[Cylindrical body and rotating cutting part]
At the tip of the cylindrical
[0044]
[Rotation drive mechanism]
The
The
[Planetary gear mechanism]
As shown in FIG. 3A, the
[0045]
In the operation of the
[Extension shaft]
As shown in FIG. 2, an
[0046]
The
[Guidance ring]
A disc-shaped
[0047]
[Traction material]
One end of a
[Water supply / drainage mechanism]
A
[0048]
A
[0049]
[Repair pipe]
The
[Reaction force receiving mechanism]
As shown in FIG. 2, a reaction
[0050]
As shown in FIG. 4 (b), the manhole M 2 In particular, reaction
When the inner wall of the existing
[0051]
A part of the reaction force in the rotational direction applied to the
As shown in FIG. 2 Inside, a
[0052]
The reaction
[Towing part]
As shown in FIG. 1, the
[0053]
Manhole M 1 A
[0054]
[Work vehicle]
The
Although not shown, the
[0055]
The
[Repair work]
As shown in FIG. 1 , M 2 The work which repairs the existing
[0056]
Repair work is performed according to the block process diagram shown in FIG.
(1)-(2): The repair work starts from the attachment pipe inflow portion closing work. Sewage flows into the existing
(3): The inside of the existing
[0057]
(4): Manhole M 1 , M 2 Remove the invard part constructed at the bottom of the. As shown in FIG. 4 (a), the manhole M 1 , M 2 At the bottom of each is an
When carrying out the repair work, the presence of the
[0058]
(5): Manhole M on the arrival side 1 To the manhole M on the departure side through the existing
(6): Manhole M 1 , M 2 The necessary equipment will be brought into the interior of the premises, and each equipment will be installed so that it can be used for work. Specifically, Manhole M 2 For example, the
[0059]
(7): The
Manhole M 2 From the side, the portion through which the
[0060]
As the
The reaction
[0061]
On the front side of the
The
The
[0062]
(8): A backfilling operation is performed in which concrete or mortar is filled and hardened between the
(9): Reopen the attachment pipe inflow portion that was closed at the start of the repair work. Specifically, a self-propelled vehicle can be run inside the
(10) to (11): If the
[0063]
[Multi-stage rotating cutting part]
The
The large-diameter
[0064]
The small diameter rotary cutting machine 21b is supported by the
As shown in FIG. 6 (b), the
[0065]
As a result, the rotation of the planetary
As a result, the cutting reaction forces in the rotational direction generated when the cutting operation is performed with the pair of
[0066]
It should be noted that a bearing mechanism and a seal mechanism are attached to the sliding portions and adjacent portions of the
In the above embodiment, the inner diameter of the existing
[0067]
[Towing material using chain]
In the embodiment of FIG. 5, a
[0068]
[Continuous distribution of sewage] (additional embodiment)
The embodiment shown in FIG. 8 performs repair work including cutting diameter expansion of the existing pipe and laying of the repair pipe while continuing the circulation of the sewage W before and after the repair section.
<Separation of sewage>
Manhole M 2 The existing
[0069]
A
On the other side of the repair section, manhole M 1 The sewage W is blocked using the
[0070]
Furthermore, in the middle of the repair section, a mounting pipe m connecting the public sewage mass m and the existing
A
[0071]
<Repair device>
A
[0072]
The basic structure of the
The
Accordingly, the sewage w can flow from the upstream
[0073]
<Repair work>
The specific procedure of the repair work is common to the above-described embodiments.
Briefly, the existing
If the
[0074]
In addition, since the
When a
[0075]
After the repair work is completed, if the
In this method, a sewage hose or the like necessary for circulating sewage does not have to be laid on the ground surface over the entire length of the repair section, so that traffic on the ground surface is not obstructed.
<Detailed structure of repair device>
FIG. 9 shows the detailed structure of the
[0076]
In the
An extension shaft 130 that is rotatably inserted into the inner periphery of the hollow holding body 128 is fixed to the distal end of the cylindrical
[0077]
A bearing, a sliding material, or the like is disposed at a location where the cylindrical
A
[0078]
The extension shaft 130 is provided with a water supply passage 153 for supplying cutting water to the cutting blade 122. The water supply path 153 communicates with the hollow holding body 128 and the rotary cutting machine 121 via the rotary seal portion and can supply water to the cutting blade 122.
A
A reaction
[0079]
[Combined use of fluid passage and reaction force receiver]
In the embodiment shown in FIGS. 10 and 11, the structure of the fluid passage that allows the sewage w to flow during the repair work also functions as a reaction force receiver that absorbs the cutting reaction force.
As shown in FIG. 10, the basic structure of the
[0080]
A sewage circulation pipe 180 made of a rigid material such as a steel pipe is inserted through the center of the
The sewage distribution pipe 180 extends to the front of the
[0081]
The sewage circulation pipe 180 extends to the upstream side of the
A
Therefore, the sewage w sucked up by the
[0082]
When a reaction force of cutting is applied to the
In the above embodiment, since the sewage circulation pipe 180 also functions as a reaction force receiving shaft, fewer equipment devices are carried into or installed in the existing
[0083]
【The invention's effect】
In the existing pipe line repairing apparatus according to the present invention, the rotary drive part that drives the rotary cutting part is rearward in the movement direction with respect to the rotary cutting part that cuts the inner wall and expands the diameter while moving in the existing pipe line. Since it is arrange | positioned at the side, it can work in the state which has arrange | positioned the rotational drive part in the place where the diameter was expanded and the space expanded among the existing pipe lines. Therefore, it is possible to carry out repair work by carrying in a repair device even for small-diameter pipes that cannot be handled by conventional repair techniques.
Since the pulling material that moves the repair device is connected to an extension shaft that extends through the center of the rotary cutting part and is integrated with the cylindrical main body, apply the moving force of the repair device from the front of the rotary cutting part. Can do. When moving the repairing device while performing cutting work at the rotary cutting part, the direction of the repairing device's advancing direction is better when it is pulled from the front side of the repairing device than when it is pushed and moved from the rear side of the repairing device. There is little deviation. This is because the pulling force from the traction material acts in a direction to correct the shift of the repair device and return it to the center line.
[0084]
Since the reaction force receiving means for receiving the rotational reaction force generated in the rotary cutting part is provided, the cutting operation can be performed efficiently. It is also possible to prevent the cutting apparatus from being inaccurate due to the cutting reaction force causing the traveling direction of the repairing device to shift or the posture to tilt.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an overall layout diagram of a construction apparatus representing an embodiment of the present invention.
[Fig. 2] Detailed cross-sectional view of the existing pipeline
FIG. 3 is a schematic structural diagram of a rotary drive unit (a) and a front view of a rotary cutting unit (b).
[Fig.4] Vertical sectional view of the arrival pit (a) and the start pit (b)
FIG. 5 is a detailed cross-sectional view in an existing pipe line showing another embodiment.
FIG. 6 is a schematic structural diagram of a rotation transmission mechanism.
FIG. 7 is a block process diagram showing the entire work procedure.
FIG. 8 is an overall layout structure diagram showing another embodiment.
FIG. 9 is a sectional view of the detailed structure of the repair device.
FIG. 10 is an overall layout structure diagram showing another embodiment.
FIG. 11 is an enlarged cross-sectional view showing the detailed structure of the fluid passage of the repair device
[Explanation of symbols]
10 Existing pipe
12 Repair pipe
20, 120 Repair device
21, 121 Rotary cutting machine
22, 122 Cutting blade
24,124 Motor
26, 126 Tubular body
28, 128 Hollow holder
30, 130 Extension shaft
40, 140 guide ring
60 Traction material
80 Reaction force bearing
84 Reaction arm
90 Expansion barrier
91 Sewage hose
96 Fluid passage
180 Sewage distribution pipe
Claims (8)
前記拡径された既設管路の内部を移動し、後端に前記補修管が連結される筒状本体と、
前記筒状本体の前端に配置され、前記既設管路の内壁を切削して拡径する回転切削部と、
前記筒状本体内で前記回転切削部の後方に搭載され、回転切削部を回転駆動する回転駆動部と、
前記筒状本体に固定され、前記回転切削部の中心を貫通して前方に延びる延長軸と、
一端が前記延長軸に連結され、他端は前記既設管路の外部に引き出される牽引材と、
前記既設管路の外部に設置され、前記牽引材を牽引する牽引部と
前記回転切削部で前記既設管路の内壁を切削する際に発生する回転反力を受ける反力受け手段と
を備える既設管路の補修装置。A device that cuts and expands the inner wall of an existing pipeline, and installs a repair pipe inside the expanded existing pipeline,
A cylindrical main body that moves inside the expanded existing pipeline and is connected to the repair pipe at the rear end;
A rotary cutting part that is arranged at the front end of the cylindrical main body and that cuts and expands the inner wall of the existing pipe;
A rotation drive unit mounted behind the rotary cutting unit in the cylindrical main body and rotating the rotary cutting unit;
An extension shaft fixed to the cylindrical body and extending forward through the center of the rotary cutting part;
One end is connected to the extension shaft, and the other end is pulled to the outside of the existing pipeline,
An existing installation that is provided outside the existing pipeline and includes a pulling portion that pulls the pulling material and a reaction force receiving means that receives a rotational reaction force generated when the inner wall of the existing pipeline is cut by the rotary cutting portion. Pipe repair equipment.
請求項1に記載の既設管路の補修装置。The reaction force receiving means is connected to the rear of the cylindrical main body inside the repair pipe and extends to the rear of the repair pipe, and connected to the reaction force receiving shaft behind the repair pipe, The existing pipe repairing device according to claim 1, further comprising a reaction force receiving arm that is movable in a moving direction of the repairing device with respect to an inner wall of the road and is supported immovably in the rotation direction.
前記反力受け手段が、互いの回転反力を受ける相手側の回転切削部である
請求項1または2に記載の既設管路の補修装置。The rotary cutting part is composed of a pair of rotary cutting parts that rotate in opposite directions,
The repair apparatus for an existing pipe line according to claim 1 or 2, wherein the reaction force receiving means is a rotating cutting portion on the other side that receives a mutual rotation reaction force.
請求項1〜3の何れかに記載の既設管路の補修装置。The existing pipe line repair device according to any one of claims 1 to 3, further comprising a guide ring that is disposed on the extension shaft in front of the rotary cutting part and slides along an inner wall of the existing pipe line.
前記回転駆動部が、前記筒状本体の中心線上に配置された駆動モータと、前記回転盤を支持して一体回転する中空保持体と、駆動モータの回転を中空保持体に伝達する遊星歯車機構とを有し、
前記延長軸が、前記中空状の回転盤および中空保持体の中心を貫通している
請求項1〜4の何れかに記載の既設管路の補修装置。The rotary cutting unit has a hollow rotary plate to which a cutting blade is attached at the tip,
The rotation drive unit is a drive motor disposed on the center line of the cylindrical main body, a hollow holder that rotates integrally with the rotating disk, and a planetary gear mechanism that transmits the rotation of the drive motor to the hollow holder. And
The repair apparatus of the existing pipe line in any one of Claims 1-4 in which the said extension shaft has penetrated the center of the said hollow turntable and a hollow holding body.
請求項1〜5の何れかに記載の既設管路の補修装置。The repair apparatus of the existing pipe line in any one of Claims 1-5 further provided with the fluid channel | path which penetrates a repair apparatus to an axial direction.
補修する既設管路の一端に、前記補修装置を配置する工程(a)と、
前記補修装置の延長軸に連結された牽引材を、前記既設管路の他端側に引き出し、牽引部で牽引して、補修装置を既設管路内に進める工程(b)と、
前記補修装置の進行とともに、補修装置の回転駆動部で回転切削部を回転駆動させて、既設管路の内壁を切削して拡径する工程(c)と、
前記補修装置の進行とともに、補修装置の筒状本体に連結された補修管を、拡径された既設管路の内部に設置する工程(d)と、
前記既設管路の内壁の切削に伴って発生する回転反力を前記反力受け手段で受け止める工程(e)と
を含む既設管路の補修方法。A method of repairing an existing pipeline using the repair device according to claim 1,
A step (a) of arranging the repair device at one end of the existing pipeline to be repaired;
Pulling the traction material connected to the extension shaft of the repair device to the other end side of the existing pipeline, pulling the traction material by the traction section, and advancing the repair device into the existing pipeline (b),
Along with the progress of the repair device, rotating the rotary cutting portion with the rotational drive portion of the repair device, cutting the inner wall of the existing pipeline and expanding the diameter (c),
Along with the progress of the repair device, a repair pipe connected to the cylindrical body of the repair device is installed inside the expanded existing pipe (d),
And (e) a method of repairing an existing pipe line, the process including a step (e) of receiving a rotational reaction force generated by cutting an inner wall of the existing pipe line by the reaction force receiving means.
前記工程(a)の前に、前記既設管路の補修区間の前後で流体の通過を遮断する工程(-a)をさらに含み、
前記工程(a)が、前記補修区間内に前記補修装置を配置し、前記遮断個所よりも外側の既設管路同士を前記補修装置内の流体通路を含む流体通路で連結する
請求項7に記載の既設管路の補修方法。A method of repairing an existing pipeline for fluid using the repair device according to claim 6,
Before the step (a), further comprising the step of blocking the passage of fluid before and after the repair section of the existing pipeline (-a),
The said process (a) arrange | positions the said repair apparatus in the said repair area, and connects the existing pipelines outside the said interruption | blocking part with the fluid path containing the fluid path in the said repair apparatus. Repair method for existing pipelines.
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