JP3680226B2 - Magnetic bearing device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、磁気軸受装置、さらに詳しくは、複数の磁気軸受で回転体をアキシアル方向およびラジアル方向に非接触支持する磁気軸受装置に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
この種の磁気軸受装置として、回転体をアキシアル方向およびラジアル方向に非接触支持する複数の電磁石を有する複数の磁気軸受、回転体のアキシアル方向およびラジアル方向の位置を検出するための複数の位置センサ、位置センサからの信号に基づいて磁気軸受の電磁石を制御する電磁石制御手段、ならびに回転体のアキシアル方向およびラジアル方向の可動範囲を規制する規制手段としての保護軸受を備えているものが知られている。
【0003】
このような磁気軸受装置には、保護軸受による可動範囲に対する回転体のアキシアル方向およびラジアル方向の機械的中心位置と、磁気軸受の電磁石の位置に対するアキシアル方向およびラジアル方向の磁気的中心位置と、位置センサの位置に対する対センサ中立位置とがある。機械的中心位置は、保護軸受により規制される可動範囲の中心の位置である。各磁気軸受は回転体を制御軸方向の両側から挟んで対抗する1対の電磁石を1組あるいは2組備えており、各制御軸方向の磁気的中心位置はその制御軸方向に対をなす2個の電磁石の中心の位置である。通常、アキシアル方向の位置センサには、回転体の位置検出端面にアキシアル方向の一方から対向する1個のアキシアル位置センサが含まれ、ラジアル方向の位置センサには、回転体を互いに直交する2つの制御軸方向の両側から挟んで対向する複数対のラジアル位置センサが含まれている。そして、アキシアル方向の対センサ中立位置は、回転体の位置検出端面とアキシアル位置センサとの距離が予め設定された所定値になるような位置である。また、ラジアル方向の各制御軸方向の対センサ中立位置は、その制御軸方向に対をなす2個のラジアル位置センサの中心の位置である。磁気軸受装置は、機械的中心位置、磁気的中心位置および対センサ中立位置が全て一致するように設計されるが、製作誤差や組立誤差のためにこれらの間に誤差が生じることがある。
【0004】
従来の磁気軸受装置では、回転体が設計上の中心位置である対センサ中心位置に保持されるように、すなわち回転体の中心が対センサ中立位置に一致するように、磁気軸受の電磁石が制御される。このため、対センサ中立位置が機械的中心位置および磁気的中心位置と一致してない場合は、回転体を機械的中心位置および磁気的中心位置に保持することができない。この場合、回転体の機械的中心位置と対センサ中立位置との誤差が大きいと、回転体を対センサ中立位置に保持したときに、回転体と保護軸受との間隙が部分的に小さくなって、種々の不具合が生じる。このような問題を避けるため、たとえば特開平2−107815号公報などに記載されているように、回転体を可動範囲の両極限位置に移動させたときの位置センサの出力から機械的中心位置を求め、この機械的中心位置に回転体を磁気浮上させるようになった磁気軸受装置が提案されている。ところが、この装置では、機械的中心位置が磁気的中心位置と一致していない場合には、回転体を磁気的中心位置に保持することができない。そして、回転体が磁気的中心位置からずれていると、磁気軸受の1対の電磁石に供給される励磁電流と1対の電磁石による吸引力との関係が線形にならず、制御が不安定になるという問題がある。上記のように回転体をはじめから対センサ中立位置に保持するようにした場合も、磁気的中心位置と対センサ中立位置とが一致していないときには、同様の問題が生じる。
【0005】
この発明の目的は、上記の問題を解決し、対センサ中立位置あるいは機械的中心位置と磁気的中心位置とのずれを自動的に補正して、回転体を磁気的中心位置に保持できる、制御性能の良い磁気軸受装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
この発明による磁気軸受装置は、回転体をアキシアル方向およびラジアル方向に非接触支持する複数の電磁石を有する複数の磁気軸受、前記回転体のアキシアル方向およびラジアル方向の位置を検出するための複数の位置センサ、ならびに前記位置センサからの信号に基づいて前記各磁気軸受の電磁石を制御する電磁石制御手段を備えている磁気軸受装置において、前記電磁石制御手段が、前記位置センサの位置から決まるアキシアル方向およびラジアル方向の対センサ中立位置を仮浮上位置として、この仮浮上位置に前記回転体を仮浮上させ、この仮浮上時に前記各磁気軸受の各電磁石に流れる励磁電流から、前記回転体の設置姿勢と、前記各磁気軸受の電磁石の位置に対するアキシアル方向およびラジアル方向の磁気的中心位置とを推定し、この磁気的中心位置に前記回転体を磁気浮上させるようになされていることを特徴とするものである。
【0007】
電磁石制御手段が、位置センサの位置から決まるアキシアル方向およびラジアル方向の対センサ中立位置を前記仮浮上位置として、この仮浮上位置に前記回転体を仮浮上させ、この仮浮上時に各磁気軸受の各電磁石に流れる励磁電流から、回転体の設置姿勢と、各磁気軸受の電磁石の位置に対する磁気的中心位置とを推定して、この磁気的中心位置に回転体を磁気浮上させるので、回転体の設置姿勢が事前にわかっていなくても、仮浮上時に回転体の設置姿勢を推定して、磁気的中心位置を推定することができ、対センサ中立位置と磁気的中心位置とがずれている場合でも、このずれを補正して、常に回転体を磁気的中心位置に保持することができ、したがって、制御が不安定になることがない。すなわち、回転体が磁気的中心位置に保持されることにより、磁気軸受の1対の電磁石に供給される励磁電流と1対の電磁石による吸引力との関係が線形になり、制御が安定し、制御性能が良くなる。
【0013】
この発明による磁気軸受装置は、また、回転体をアキシアル方向およびラジアル方向に非接触支持する複数の電磁石を有する複数の磁気軸受、前記回転体のアキシアル方向およびラジアル方向の位置を検出するための複数の位置センサ、前記位置センサからの信号に基づいて前記各磁気軸受の電磁石を制御する電磁石制御手段、ならびに前記回転体のアキシアル方向およびラジアル方向の可動範囲を規制する規制手段を備えている磁気軸受装置において、前記電磁石制御手段が、前記規制手段による可動範囲に対する前記回転体のアキシアル方向およびラジアル方向の機械的略中心位置を求めて、この位置を仮浮上位置とし、この仮浮上位置に前記回転体を仮浮上させ、この仮浮上時に前記各磁気軸受の各電磁石に流れる励磁電流から、前記回転体の設置姿勢と、前記各磁気軸受の電磁石の位置に対するアキシアル方向およびラジアル方向の磁気的中心位置とを推定し、この磁気的中心位置に前記回転体を磁気浮上させるようになされていることを特徴とするものである。
【0014】
電磁石制御手段が、規制手段による可動範囲に対する前記回転体のアキシアル方向およびラジアル方向の機械的略中心位置を求めて、この位置を仮浮上位置とし、この仮浮上位置に回転体を仮浮上させ、この仮浮上時に各磁気軸受の各電磁石に流れる励磁電流から、回転体の設置姿勢と、前記各磁気軸受の電磁石の位置に対するアキシアル方向およびラジアル方向の磁気的中心位置とを推定し、この磁気的中心位置に回転体を磁気浮上させるので、回転体の設置姿勢が事前にわかっていなくても、仮浮上時に回転体の設置姿勢を推定して、磁気的中心位置を推定することができ、機械的中心位置と磁気的中心位置とがずれている場合でも、このずれを補正して、回転体を磁気的中心位置に保持することができ、したがって、制御が不安定になることがない。
【0016】
たとえば、前記電磁石制御手段が、前記仮浮上位置と前記磁気的中心位置との差が予め定められた値より大きいと判断した場合に警報を発する警報手段を備えている。
【0017】
たとえば、前記規制手段は保護軸受より構成されている。そして、電磁石制御手段は、アキシアル方向およびラジアル方向の各方向について、回転体を保護軸受に接触する両極限位置まで移動させて、それぞれの極限位置における位置センサの出力を求め、それから機械的略中心位置を求める。また、磁気軸受装置は、アキシアル方向の制御軸を有する1組のアキシアル磁気軸受と、互いに直交する2つのラジアル方向の制御軸を有する2組のラジアル磁気軸受とを備え、アキシアル磁気軸受は、その制御軸方向の両側から回転体を挟んで対をなす1組の電磁石を備え、各ラジアル磁気軸受は、その2つの制御軸方向の両側から回転体を挟んで対をなす2組の電磁石を備えており、電磁石制御手段が、仮浮上時に各制御軸方向の1対の電磁石に流れる励磁電流に基づいて、回転体の設置姿勢を推定するとともに、機械的略中心位置と磁気的中心位置とのずれを推定し、磁気的中心位置を推定する。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、この発明の2つの実施形態について説明する。
【0019】
図1は軸状の回転体(1) を非接触支持する磁気軸受装置の1例を示し、図2はその電気的構成の1例を示している。図1および図2の構成は、2つの実施形態について共通である。なお、以下の説明において、回転体(1) のアキシアル方向の制御軸をZ軸、Z軸と直交する1つのラジアル方向の制御軸をX軸、Z軸およびY軸と直交する他のラジアル方向の制御軸をY軸とする。図1は、Z軸方向が前後方向、X軸方向が上下方向、Y軸方向が左右方向となっている状態を示している。
【0020】
磁気軸受装置は、回転体(1) をアキシアル方向に非接触支持するための1組のアキシアル磁気軸受(2) 、回転体(1) をラジアル方向に非接触支持するための2組のラジアル磁気軸受(3)(4)、回転体(1) のアキシアル方向の変位を検出するための1個のアキシアル位置センサ(5) 、回転体(1) のラジアル方向の変位を検出するための2組のラジアル位置センサユニット(6)(7)、回転体(1) を高速回転させるための高周波モータ(8) 、アキシアル位置センサ(5) およびラジアル位置センサユニット(6)(7)からの信号に基づいて磁気軸受(2)(3)(4) を制御する電磁石制御手段としての電磁石制御装置(9) および警報装置(18)、ならびに回転体(1) のアキシアル方向およびラジアル方向の可動範囲を規制して回転体(1) を磁気軸受(2)(3)(4) で支持できなくなったときにこれを機械的に支持する規制手段としての2組の保護軸受(10)(11)を備えている。
【0021】
アキシアル磁気軸受(2) は、回転体(1) の前部に一体に形成されたフランジ部(1a)をZ軸方向の両側から挟むように配置された1対のアキシアル電磁石(12a)(12b)を備えている。アキシアル電磁石は符号(12)で総称し、区別する必要があるときは、一方の電磁石(12a) を第1アキシアル電磁石、他方の電磁石(12b) を第2アキシアル電磁石と呼ぶことにする。
【0022】
アキシアル位置センサ(5) は、回転体(1) の前端面(位置検出端面)にZ軸方向の一方から対向するように配置され、回転体(1) の前端面との距離(空隙)に比例する距離信号を出力する。そして、制御装置(9) が、アキシアル位置センサ(5) の距離信号から回転体(1) のアキシアル方向の位置すなわち変位を求めるようになっている。
【0023】
2組のラジアル磁気軸受(3)(4)は、アキシアル磁気軸受(1) の後側において前後方向に所定の間隔をおいて配置されており、これらの間にモータ(8) が配置されている。前側の第1のラジアル磁気軸受(3) は、回転体(1) をX軸方向の両側から挟むように配置された1対のラジアル電磁石(13a)(13b)、および回転体(1) をY軸方向の両側から挟むように配置された1対のラジアル磁気軸受(13c)(13d)を備えている。これらのラジアル電磁石は符号(13)で総称し、区別する必要があるときは、X軸方向の一方の電磁石(13a) を第1X軸電磁石、他方の電磁石(13b) を第2X軸電磁石、Y軸方向の一方の電磁石(13c) を第1Y軸電磁石、他方の電磁石(13d) を第2Y軸電磁石と呼ぶことにする。同様に、後側の第2のラジアル電磁石(4) も、第1X軸電磁石(14a) 、第2X軸電磁石(14b) 、第1Y軸電磁石(14c) および第2Y軸電磁石(14d) を備えている。これらのラジアル電磁石(14a)(14b)(14c)(14d)も、符号(14)で総称する。
【0024】
前側の第1のラジアル位置センサユニット(6) は、第1のラジアル磁気軸受(3) の近傍に配置されており、X軸電磁石(13a)(13b)の近傍においてX軸方向の両側から回転体(1) を挟むように配置された1対のラジアル位置センサ(15a)(15b)、Y軸電磁石(13c)(13d)の近傍においてY軸方向の両側から回転体(1) を挟むように配置された1対のラジアル位置センサ(15c)(15d)を備えている。これらのラジアル位置センサは符号(15)で総称し、区別する必要があるときは、X軸方向の一方のセンサ(15a) を第1X軸センサ、他方のセンサ(15b) を第2X軸センサ、Y軸方向の一方のセンサ(15c) を第1Y軸センサ、他方のセンサ(15d) を第2Y軸センサと呼ぶことにする。同様に、後側の第2のラジアル位置センサユニット(7) も、第2のラジアル磁気軸受(4) の近傍に配置されており、第1X軸センサ(16a) 、第2X軸センサ(16b) 、第1Y軸センサ(16c) および第2Y軸センサ(16d) を備えている。これらのラジアル位置センサ(16a)(16b)(16c)(16d)も、符号(16)で総称する。各ラジアル位置センサ(15)(16)は、回転体(1) の外周面との距離に比例する距離信号を出力する。そして、制御装置(9) は、第1のユニット(6) の1対のX軸センサ(15a)(15b)の距離信号の差を演算することにより、第1のラジアル磁気軸受(3) の近傍における回転体(1) のX軸方向の位置すなわち変位を求め、同ユニット(6) の1対のY軸センサ(15c)(15d)の距離信号の差を演算することにより、同位置における回転体(1) のY軸方向の位置すなわち変位を求めるようになっている。同様に、制御装置(9) は、第2のユニット(7) の1対のX軸センサ(16a)(16b)の距離信号の差および1対のY軸センサ(16c)(16d)の距離信号の差より、第2のラジアル磁気軸受(4) の近傍における回転体(1) のX軸方向およびY軸方向の位置すなわち変位を求めるようになっている。
【0025】
前側の第1の保護軸受(10)は、たとえば、2個のアンギュラ玉軸受が組合わされたものであり、アキシアル荷重とラジアル荷重の両方を受けられるようになっている。軸受(10)の外輪は図示しない磁気軸受装置のケーシングに固定され、内輪が回転体(1) の外周面に形成された円周みぞ(17)の部分にアキシアル方向およびラジアル方向に適当な間隙をあけて臨ませられている。後側の第2の保護軸受(11)は、たとえば、深みぞ玉軸受よりなり、ラジアル荷重を受けられるようになっている。軸受(11)の外輪は上記のケーシングに固定され、内輪は回転体(1) の外周面に適当な間隙をあけて対向するように配置されている。そして、第1の軸受(10)の内輪と回転体(1) との間のアキシアル方向の間隙の大きさにより、回転体(1) のアキシアル方向の可動範囲が規制され、各軸受(10)(11)の内輪と回転体(1) との間のラジアル方向の間隙の大きさにより、回転体(1) のラジアル方向の可動範囲が規制される。
【0026】
制御装置(9) は、前記のようにして求めた回転体(1) のZ軸方向の変位、2組のラジアル磁気軸受(3)(4)の近傍におけるX軸方向およびY軸方向の変位に基づいて、各電磁石(12)(13)(14)に流れる励磁電流の大きさを制御し、これにより、回転体(1) が後述する磁気的中心位置に保持されるようになっている。
【0027】
上記の磁気軸受装置には、機械的中心位置、磁気的中心位置および対センサ中立位置がある。機械的中心位置は、保護軸受(10)(11)により規制される可動範囲の中心の位置であり、アキシアル方向については、第1の保護軸受(10)の内輪が回転体(1) のみぞ(17)のアキシアル方向の中央にきて、内輪の端面とこれに対向するみぞ(17)の側面とのアキシアル方向の間隙が両側において互いに等しくなる位置であり、ラジアル方向については、回転体(1) の中心が2組の保護軸受(10)(11)の中心に一致して、回転体(1) と保護軸受(10)(11)の内輪とのラジアル方向の間隙が全周にわたって等しくなる位置である。磁気的中心位置は、各磁気軸受(2)(3)(4) の対向する各対の電磁石(12)(13)(14)の中心の位置である。対センサ中立位置は、アキシアル方向については、回転体(1) の前端面とアキシアル位置センサ(5) との距離が予め設定された所定値になるような位置であり、ラジアル方向については、各ラジアル位置センサユニット(6)(7)の対向する各対のラジアル位置センサ(15)(16)の中心の位置である。
【0028】
上記の磁気軸受装置において、回転体(1) が停止しているときは、各磁気軸受(2)(3)(4) は駆動されておらず、回転体(1) は、電磁石(2)(3)(4) やセンサ(5)(15)(16) に接触しないよう、保護軸受(10)(11)によって支持されている。そして、回転体(1) が回転を始める前に、制御装置(9) によって各磁気軸受(2)(3)(4) が制御され、回転体(1) が保護軸受(10)(11)から浮上して、磁気的中心位置に保持される。
【0029】
図3は第1実施形態における回転体(1) 起動時の制御装置(9) の動作の1例を示すフローチャートであり、図5は第2実施形態における同様のフローチャートである。
【0030】
第1実施形態の場合、制御装置(9) は、対センサ中立位置を仮浮上位置として回転体(1) を仮浮上させ、このときに各電磁石(12)(13)(14)に流れる励磁電流から回転体(1) の設置姿勢と磁気的中心位置を推定し、この磁気的中心位置に回転体(1) を磁気浮上させる。第2実施例の場合、制御装置(9) は、機械的中心位置を仮浮上位置として回転体(1) を仮浮上させ、このときに各電磁石(12)(13)(14)に流れる励磁電流から回転体(1) の設置姿勢と磁気的中心位置を推定し、この磁気的中心位置に回転体(1) を磁気浮上させる。
【0031】
警報装置(18)は、たとえばランプ、ブザー、ディスプレイ装置などよりなる。第1実施形態の場合、警報装置(18)は、対センサ中立位置と磁気的中心位置との差が大きい場合に警報を発する警報手段を構成している。第2実施形態の場合、警報装置(18)は、機械的中心位置と磁気的中心位置との差が大きい場合に警報を発する警報手段を構成している。
【0032】
次に、図3のフローチャートを参照して、第1実施形態における回転体(1) 起動時の制御装置(9) の動作の1例について説明する。
【0033】
図3において、磁気軸受装置の起動指令が制御装置(9) に入力すると、まず、対センサ中立位置を目標値として各磁気軸受(3)(4)(5) を制御することにより、回転体(1) が対センサ中立位置(仮浮上位置)に仮浮上させられ、その位置に保持される(ステップ101 )。
【0034】
回転体(1) が対センサ中立位置に保持されたならば、そのときに各電磁石(12)(13)(14)に流れる励磁電流が検出され(ステップ102 )、次に説明するように、上記の励磁電流から、回転体(1) の設置姿勢と磁気的中心位置の推定が行われる(ステップ103 )。
【0035】
制御装置(9) には、回転体(1) の各ラジアル磁気軸受(3)(4)の部分の半径、フランジ部(1a)の厚み(アキシアル方向寸法)、重量、重心位置、各磁気軸受(2)(3)(4) の各電磁石(12)(13)(14)の特性、対向する各対の電磁石(12)(13)(14)の相互間隔などが記憶されている。そして、まず、各対の電磁石(12)(13)(14)の励磁電流より、回転体(1) の設置姿勢が推定される。
【0036】
回転体(1) の設置姿勢には、回転体(1) すなわちZ軸が水平になった横置姿勢、回転体(1) が垂直になってZ軸正方向が上になった正立姿勢、回転体(1) が垂直になってZ軸正方向が下になった倒立姿勢がある。また、横置姿勢には、X軸が垂直になってX軸正方向が上になったX軸正立姿勢およびX軸正方向が下になったX軸倒立姿勢、ならびにY軸が垂直になってY軸正方向が上になったY軸正立姿勢およびY軸正方向が下になったY軸倒立姿勢がある。
【0037】
対センサ中立位置と磁気的中心位置との間にずれがあったとしても、一般に、そのずれは小さい。また、一般に、対をなす2個の電磁石には同じ特性のものが使用され、これら2個の電磁石と回転体(1) との距離(空隙)および各電磁石の励磁電流が互いに等しい場合、各電磁石が回転体(1) に及ぼす磁気吸引力は互いに等しくなる。
【0038】
次に、アキシアル磁気軸受(2) の2個の電磁石(12)を例にとって、Z軸の姿勢の推定について説明する。図1のようにZ軸が水平に配置されている横置姿勢の場合、すなわち対をなす2個のアキシアル電磁石(12)が水平方向に配置されている場合、Z軸方向については、回転体(1) には2個の電磁石(12)による水平方向の吸引力だけが作用し、回転体(1) が対センサ中立位置に保持されている状態では、2個の電磁石(12)による吸引力が互いにつり合っている。そして、対センサ中立位置と磁気的中心位置が合致している場合は、2個の電磁石(12)と回転体(1) のフランジ部(1a)との距離が互いに等しくなるため、2個の電磁石(12)の励磁電流は互いに等しくなる。対センサ中立位置と磁気的中心位置がずれている場合は、2個の電磁石(12)の励磁電流は等しくならないが、前述のようにそのずれは小さいので、2個の電磁石(12)の励磁電流の差は小さい。したがって、2個の電磁石(12)の励磁電流の差が所定値より小さい場合は、Z軸が水平に配置されている横置姿勢であると推定される。これに対し、Z軸が垂直に配置されている場合、すなわち対をなす2個の電磁石(12)が垂直方向に配置されている場合、Z軸方向については、回転体(1) には自身の重量による垂直方向の力と2個の電磁石(12)による垂直方向の吸引力が作用し、下側の電磁石(12)による下向きの吸引力に重量による下向きの力を加えたものと、上側の電磁石(12)による上向きの吸引力とが互いにつり合っている。このため、回転体(1) が対センサ中立位置に保持されていても、上側の電磁石(12)による吸引力は下側の電磁石(12)による吸引力よりかなり大きくなる。したがって、2個の電磁石(12)の励磁電流の差が所定値より大きい場合は、Z軸が垂直方向に配置されていると推定され、このうち、第1電磁石(12a) の励磁電流が第2電磁石(12b) の励磁電流より大きい場合は正立姿勢、逆の場合は倒立姿勢であると推定される。
【0039】
次に、第4図を参照して、Z軸の姿勢の推定についてさらに詳細に説明する。
【0040】
第1アキシアル電磁石(12a) に流れる励磁電流をIZ1、第2アキシアル電磁石(12b) に流れる励磁電流をIZ2とすると、これらは次の式(1) および(2) で表わされる。
【0041】
IZ1=IO +IC … (1)
IZ2=IO −IC … (2)
ここで、IO は予め定められた一定の定常電流、IC は回転体(1) の位置によって変わる制御電流である。
【0042】
回転体(1) が磁気的中心位置にあるとき、第1アキシアル電磁石(12a) と回転体(1) との空隙と、第2アキシアル電磁石(12b) と回転体(1) との空隙は互いに等しい。このときの空隙の大きさをXO とする。アキシアル方向における対センサ中立位置と磁気的中心位置との誤差すなわち機械的ずれ(対センサ中立位置のZ座標値−磁気的中心位置のZ座標値)をΔとすると、回転体(1) が対センサ中立位置にあるときの第1アキシアル電磁石(12a) と回転体(1) との空隙は(XO +Δ)、第2アキシアル電磁石(12b) と回転体(1) との空隙は(XO −Δ)となる。また、回転体(1) が対センサ中立位置にあるときの第1アキシアル電磁石(12a) による磁気吸引力をF1 、第2電磁石(12b) による磁気吸引力をF2 とすると、これらは次の式(3) および(4) で表わされる。
【0043】
F1 =K・〔IZ1/(XO +Δ)〕2 … (3)
F2 =K・〔IZ2/(XO −Δ)〕2 … (4)
ここで、Kは定数である。
【0044】
図4(a) のようにZ軸が水平になった横置姿勢の場合、IZ1およびIZ2はともに常に非飽和であり、前記の式(1) および(2) が成立ち、したがって、これらの間に次の式(5) が成立つ。
【0045】
IZ1+IZ2=(IO +IC )+(IO −IC )=2・IO … (5)
また、横置姿勢の場合、前述のように、IZ1とIZ2の差は小さい。したがって、上記の式(5) が成立ち、かつIZ1とIZ2の差が小さい場合は、横置姿勢であると推定される。
【0046】
図4(b) のようにZ軸正方向が上になった正立姿勢の場合、IZ1が0に飽和する飽和状態と、IZ1およびIZ2がともに非飽和である非飽和状態とがある。
【0047】
正立姿勢の飽和状態の場合、次の式(6) および(7) が成立つ。
【0048】
IZ1+IZ2>2・IO … (6)
IZ1=0 … (7)
したがって、上記の式(6) および(7) が成立つ場合は、正立姿勢(飽和状態)であると推定される。
【0049】
正立姿勢の非飽和状態の場合、前記の式(1) および(2) が成立ち、したがって、IZ1とIZ2の間に前記の式(5) が成立つ。また、正立姿勢の場合、前述のように、IZ1はIZ2より小さく、これらの差は大きい。したがって、前記の式(5) が成立ち、かつIZ1がIZ2より小さくて、これらの差が大きい場合は、正立姿勢(非飽和状態)であると推定される。
【0050】
図4(c) にようにZ軸正方向が下になった倒立姿勢の場合、IZ2が0に飽和する飽和状態と、IZ1およびIZ2がともに非飽和である非飽和状態とがある。
【0051】
倒立姿勢の飽和状態の場合、前記の式(6) と次の式(8) が成立つ。
【0052】
IZ1=0 … (8)
したがって、式(6) および(8) が成立つ場合は、倒立姿勢(飽和状態)であると推定される。
【0053】
倒立姿勢の非飽和状態の場合、前記の式(1) および(2) が成立ち、したがって、IZ1とIZ2の間に前記の式(5) が成立つ。また、倒立姿勢の場合、前述のように、IZ1はIZ2より大きく、これらの差は大きい。したがって、前記の式(5) が成立ち、かつIZ1がIZ2より大きくて、これらの差が大きい場合は、倒立姿勢(非飽和状態)であると推定される。
【0054】
X軸の姿勢の推定は、第1のラジアル磁気軸受(3) の2個のX軸電磁石(13a)(13b)の励磁電流の比較および/または第2のラジアル磁気軸受(4) の2個のX軸電磁石(14a)(14b)の励磁電流の比較を行うことにより、上記と同様に行われる。Y軸の姿勢の推定についても同様である。
【0055】
さらに詳しく説明すると、X軸が水平になっている場合、第1X軸電磁石(13a) および第2X軸電磁石(13b) に流れる励磁電流の間に、前述の図4(a) の横置姿勢の場合のIZ1とIZ2の間の関係と同じ関係が生じる。X軸正立姿勢の場合、第1X軸電磁石(13a) および第2X軸電磁石(13b) に流れる励磁電流の間に、前述の図4(b) の正立姿勢の場合のIZ1とIZ2の間の関係と同じ関係が生じる。X軸倒立姿勢の場合、第1X軸電磁石(13a) および第2X軸電磁石(13b) に流れる励磁電流の間に、前述の図4(c) の倒立姿勢の場合のIZ1とIZ2の間の関係と同じ関係が生じる。したがって、これら1対の電磁石(13a)(13b)に流れる励磁電流を調べることにより、X軸が水平姿勢、X軸正立姿勢およびX軸倒立姿勢のいずれであるかを推定することができる。Y軸についても、同様に、第1Y軸電磁石(13c) と第2Y軸電磁石(14d) に流れる励磁電流を調べることにより、Y軸が水平姿勢、Y軸正立姿勢およびY軸倒立姿勢のいずれであるかを推定することができる。
【0056】
回転体(1) の設置姿勢の推定の手順は任意であるが、たとえば、Z軸、X軸、Y軸の順に行われる。Z軸についての推定の結果、正立姿勢あるいは倒立姿勢であった場合は、X軸およびY軸は水平になっているので、X軸およびY軸の姿勢を推定する必要はない。しかし、前述のようにして、X軸およびY軸が水平になっていることを確認することができる。Z軸についての推定の結果、横置姿勢であった場合は、X軸について姿勢の推定が行われる。その結果、X軸正立姿勢あるいはX軸倒立姿勢であった場合は、Y軸は水平になっているので、Y軸の姿勢を推定する必要はないが、前述のようにして、Y軸が水平になっていることを確認することができる。X軸についての推定の結果、X軸が水平であった場合は、Y軸についての姿勢の推定が行われ、前述のようにして、Y軸正立姿勢であるかY軸倒立姿勢であるか推定される。
【0057】
回転体(1) の設置姿勢の推定が終わると、各対の電磁石(12)(13)(14)の励磁電流に基づいて、アキシアル磁気軸受(2) におけるZ軸方向の磁気的中心位置、ならびに各ラジアル磁気軸受(3)(4)におけるX軸方向およびY軸方向の磁気的中心位置が推定される。
【0058】
次に、アキシアル磁気軸受(2) の2個の電磁石(12)を例にとって、Z軸方向の磁気的中心位置の推定について説明する。各電磁石(12)による吸引力は、前述のように、励磁電流の2乗に比例、電磁石(12)と回転体(1) との距離の2乗に反比例し、その比例定数は電磁石(12)の特性によって決まる。なお、通常は、対をなす2個の電磁石については、前述のように、同じ特性のものが使用されるので、上記の比例定数は互いに等しい。図1のようにZ軸が水平に配置されている場合、前述のように、2個の電磁石(12)による吸引力がつり合っており、このつり合いの状態は、比例定数、電磁石(12)と回転体(1) との距離、および電磁石(12)の励磁電流を用いた式により表される。比例定数は電磁石(12)の特性から、2個の電磁石(12)と回転体(1) との距離の和は2個の電磁石のアキシアル方向の相互間隔と回転体(1) のフランジ部(1a)の厚みとからそれぞれわかっており、各電磁石(12)の励磁電流はステップ3において検出されているので、上記のつり合いの式より、各電磁石(12)と回転体(1) との間隔が求められる。そして、これより、各電磁石(12)と回転体(1) との距離が互いに等しくなる磁気的中心位置と、対センサ中立位置とのずれが求められ、磁気的中心位置が求められる。これに対し、Z軸が垂直に配置されている場合、前述のように、下側の電磁石(12)による下向きの吸引力に回転体(1) の重量による下向きの力を加えたものと、上側の電磁石(12)による上向きの吸引力とが互いにつり合っており、このつり合いの状態は、上記のつり合いの式に回転体(1) の重量による力を加えた式により表される。そして、この重量による力は回転体(1) の重量からわかっているので、上記と同様に、磁気的中心位置と対センサ中立位置とのずれ、および磁気的中心位置が求められる。第1のラジアル磁気軸受(3) の部分において、X軸方向の磁気的中心位置の推定は2個のX軸電磁石(13a)(13b)の励磁電流に基づき、Y軸方向の磁気的中心位置の推定は2個のY軸電磁石(13c)(13d)の励磁電流に基づき、上記と同様に行われる。また、第2のラジアル磁気軸受(4) の部分において、X軸方向の磁気的中心位置の推定は2個のX軸電磁石(14a)(14b)の励磁電流に基づき、Y軸方向の磁気的中心位置の推定は2個のY軸電磁石(14c)(14d)の励磁電流に基づき、上記と同様に行われる。なお、Z軸が垂直に配置されている場合は、X軸とY軸はともに水平に配置されるので、X軸方向およびY軸方向の磁気的中心位置の推定は回転体(1) の重量による力を考慮せずに行われるが、Z軸が水平に配置されている場合は、X軸とY軸のいずれかが垂直に配置されるので、垂直に配置された制御軸については、回転体(1) の重量による力(分力)を考慮して磁気的中心位置の推定が行われる。Z軸が水平に配置されている場合、回転体(1) の重量は2組のラジアル磁気軸受(3)(4)によって支持されるが、各ラジアル磁気軸受(3)(4)の部分において回転体(1) に作用する重量による力は、回転体(1) の重量と重心位置とから求められる。
【0059】
次に、図4を参照して、Z軸方向の磁気的中心位置の推定についてさらに詳細に説明する。
【0060】
図4(a) の横置姿勢の場合、次の式(9) によりずれΔが演算され、対センサ中立位置位置にこのΔを加算することにより、磁気的中心位置が求められる。
【0061】
Δ=XO ・(IZ1−IZ2)/(IZ1+IZ2) … (9)
XO は予め設定された値であり、IZ1、IZ2は測定値である。したがって、式(9) を用いてΔを演算することができる。
【0062】
参考のため、上記の式(9) が導かれる手順を説明する。
【0063】
横置姿勢の場合、第1アキシアル電磁石(12a) による吸引力F1 と第2アキシアル電磁石(12b) による吸引力F2 が互いにつりあうので、これらの間に次の式(10)が成立つ。
【0064】
F1 =F2 … (10)
式(10)に式(3) および(4) を代入すると、次の式(11)のようになる。
【0065】
K・〔IZ1/(XO +Δ)〕2 =K・〔IZ2/(XO −Δ)〕2 … (11)
式(11)において、IZ1、IZ2、(XO +Δ)、(XO −Δ)は全て正の値であるから、次のように書き替えられる。
【0066】
IZ1/(XO +Δ)=IZ2/(XO −Δ) … (12)
式(12)を展開して整理すると次のように順次書き替えられる。
【0067】
IZ1・(XO −Δ)=IZ2・(XO +Δ)
IZ1・XO −IZ1・Δ=IZ2・XO +IZ2・Δ
(IZ1+IZ2)・Δ=(IZ1−IZ2)・XO (13)
そして、この式(13)より式(9) が得られる。
【0068】
図4(b) の正立姿勢であって、飽和状態の場合、次の式(14)によりずれΔが演算され、前記同様に、磁気的中心位置が求められる。
【0069】
Δ=XO −IZ2√(K/Mg) … (14)
XO は予め設定された値、IZ2は測定値、Kは定数、Mgは回転体(1) の重量である。したがって、式(14)を用いてΔを演算することができる。
【0070】
参考のため、上記の式(14)が導かれる手順を説明する。
【0071】
正立姿勢で飽和状態の場合、IZ1が0であって、F1 が0であるため、回転体(1) の重量MgはF2 によって支持される。したがって、次の式(15)が成立つ。
【0072】
F2 =Mg … (15)
式(15)に式(4) を代入すると、次のようになる。
【0073】
K・〔IZ2/(XO −Δ)〕2 =Mg … (16)
式(16)より、次の式(17)が得られる。
【0074】
IZ2/(XO −Δ)=√(Mg/K) … (17)
式(17)を整理すると、順次次のように書き替えられる。
【0075】
IZ2=(XO −Δ)・√(Mg/K)
(XO −Δ)=IZ2・√(K/Mg) … (18)
そして、式(18)より、式(14)が得られる。
【0076】
図4(b) の正立姿勢であって、非飽和状態の場合、次の式(19)によりずれΔが演算され、前記同様に、磁気的中心位置が求められる。
【0077】
Δ=〔−b−√(b2 −4・a・c)〕/2・a … (19)
ここで、
a=IZ1 2 −IZ2 2 −2・XO 2 ・Mg/K
b=−(2・IZ1 2 ・XO +2・IZ2 2 ・XO )
c=IZ1 2 ・XO 2 −IZ2 2 ・XO 2 +XO 4 ・Mg/K
である。
【0078】
XO は予め設定された値、IZ1、IZ2は測定値、Kは定数、Mgは回転体(1) の重量である。したがって、式(19)を用いてΔを演算することができる。
【0079】
参考のため、上記の式(19)が導かれる手順を説明する。
【0080】
正立姿勢で非飽和状態の場合、F1 、F2 、Mgのつりあいより、次の式(20)が成立つ。
【0081】
F2 −F1 =Mg … (20)
式(20)に式(3) および(4) を代入すると、次のようになる。
【0082】
K・〔IZ2/(XO −Δ)〕2 −K・〔IZ1/(XO +Δ)〕2 =Mg… (21)
式(21)を整理すると、順次次のように書き替えられる。
【0083】
〔IZ2/(XO −Δ)〕2 −〔IZ1/(XO +Δ)〕2 =Mg/K
〔IZ2/(XO −Δ)+IZ1/(XO +Δ)〕
・〔IZ2/(XO −Δ)−IZ1/(XO +Δ)〕=Mg/K
{〔IZ2・(XO +Δ)+IZ1・(XO −Δ)〕/(XO 2 −Δ2 )}
・{〔IZ2・(XO +Δ)−IZ1・(XO −Δ)〕/(XO 2 −Δ2 )}
=Mg/K
〔IZ2 2 ・(XO +Δ)2 −IZ1 2 ・(XO −Δ)2 〕/(XO 2 −Δ2 )2
=Mg/K
(XO 2 −Δ2 )2 ・Mg/K
=IZ2 2 ・(XO +Δ)2 −IZ1 2 ・(XO −Δ)2
式(22)において、Δ4 <<XO 4 として、Δ4 の項を削除すると、
式(23)をΔについて整理すると、次のようになる。
【0084】
式(24)はΔに関する2次式であり、Δ2 、Δ1 、Δ0 の各係数をそれぞれa、b、cとすると、2次方程式の解の公式より式(19)が得られる。
【0085】
図4(c) の倒立姿勢であって、飽和状態の場合、次の式(25)によりずれΔが演算され、前記同様に、磁気的中心位置が求められる。
【0086】
Δ=−XO +IZ1√(K/Mg) … (25)
XO は予め設定された値、IZ1は測定値、Kは定数、Mgは回転体(1) の重量である。したがって、式(25)を用いてΔを演算することができる。
【0087】
倒立姿勢で飽和状態の場合、IZ2が0であって、F2 が0であるため、回転体(1) の重量MgはF1 によって支持される。したがって、次の式(26)が成立つ。
【0088】
F1 =Mg … (26)
そして、図4(b) の正立姿勢で飽和状態の場合と同様の手順により、式(26)から式(25)が導かれる。
【0089】
図4(c) の倒立姿勢であって、非飽和状態の場合、次の式(27)によりずれΔが演算され、前記同様に、磁気的中心位置が求められる。
【0090】
Δ=〔−b−√(b2 −4・a・c)〕/2・a … (27)
ここで、
a=IZ1 2 −IZ2 2 +2・XO 2 ・Mg/K
b=−(2・IZ1 2 ・XO +2・IZ2 2 ・XO )
c=IZ1 2 ・XO 2 −IZ2 2 ・XO 2 −XO 4 ・Mg/K
である。
【0091】
XO は予め設定された値、IZ1、IZ2は測定値、Kは定数、Mgは回転体(1) の重量である。したがって、式(27)を用いてΔを演算することができる。
【0092】
正立姿勢で非飽和状態の場合、F1 、F2 、Mgのつりあいより、次の式(28)が成立つ。
【0093】
F1 −F2 =Mg … (28)
そして、図4(b) の正立姿勢で非飽和状態の場合と同様の手順により、式(28)から式(27)が導かれる。
【0094】
X軸方向およびY軸方向の磁気的中心位置の推定は、各ラジアル磁気軸受(3)(4)について、それぞれ、上記と同様に行われる。
【0095】
X軸方向の磁気的中心位置の推定についてさらに詳細に説明すると、正立姿勢、倒立姿勢、Y軸正立姿勢あるいはY軸倒立姿勢の場合、X軸は水平になっているので、図4(a) の横置姿勢におけるZ軸方向の磁気的中心位置の推定の場合と同様の式を用いて、X軸方向の磁気的中心位置を求めることができる。X軸正立姿勢の場合は、図4(b) の正立姿勢におけるZ軸方向の磁気的中心位置の推定の場合と同様の式を用いて、X軸方向の磁気的中心位置を求めることができる。なお、X軸正立姿勢あるいはX軸倒立姿勢の場合、式(14)、(19)、(25)あるいは(27)に相当する式において、回転体(1) 重量Mgのかわりに、各ラジアル磁気軸受(3)(4)の部分における重量Mgの分力が用いられる。この各分力は、回転体(1) の重心位置、各ラジアル磁気軸受(3)(4)の位置に関するデータなどを用いて求めることができる。Y軸方向の磁気的中心位置の推定についても同様である。
【0096】
磁気的中心位置の推定を行った結果、いずれかの対の電磁石(12)(13)(14)の部分において仮浮上位置(対センサ中立位置)と磁気的中心位置とのずれが予め定められた所定値より大きい場合は、警報信号が制御装置(9) から警報装置(18)に出力され、警報装置(18)から光や音で警報が発せられる。
【0097】
ステップ103 における回転体(1) の設置姿勢および磁気的中心位置の推定が終了したならば、X、Y、Z各制御軸の制御パラメータの決定が行われる(ステップ104 )。制御装置(9) における電磁石(12)(13)(14)の制御は各制御軸ごとに行われるが、前述のように、制御軸が水平に配置されている場合と垂直に配置されている場合とで力のつり合いの条件が異なるので、各制御軸の姿勢によって最適な制御パラメータは異なる。このため、制御装置(9) には、各制御軸ごとに水平な姿勢の場合に最適な制御パラメータと垂直な姿勢のときに最適な制御パラメータが記憶されており、各制御軸ごとに姿勢によって最適な制御パラメータが選択される。なお、具体的な制御パラメータとしては、たとえば磁気軸受制御系の伝達関数や各電磁石に供給されるバイアス電流値があり、予め設定された複数の伝達関数、バイアス電流値の中から最適なものが選択される。
【0098】
ステップ104 において制御パラメータの決定が行われたならば、各磁気軸受(3)(4)(5) を制御することにより、回転体(1) が磁気的中心位置に浮上させられ、その位置に保持される(ステップ6)。そして、モータ(8) を駆動することにより、回転体(1) の回転が開始される。
【0099】
次に、図5のフローチャートを参照して、第2実施形態における回転体(1) 起動時の制御装置(9) の動作の1例について説明する。
【0100】
図5において、磁気軸受装置の起動指令が制御装置(9) に入力すると、次のように、機械的中心位置の検出が行われる(ステップ201 )。すなわち、まず、第1アキシアル電磁石(12a) にのみ所定の励磁電流が供給される。これにより、回転体(1) はZ軸の負方向に吸引され、みぞ(17)の後側の側面が保護軸受(10)の内輪の後側の端面に接触するZ軸負方向極限位置まで移動するので、このときのアキシアル位置センサ(5) の出力から、Z軸上の所定位置を原点とするZ軸負方向極限位置座標ZA が求められる。次に、第2アキシアル電磁石(12b) にのみ所定の励磁電流が供給される。これにより、回転体(1) はZ軸の正方向に吸引され、みぞ(17)の前側の側面が保護軸受(10)の内輪の前側の端面に接触するZ軸正方向極限位置まで移動するので、このときのアキシアル位置センサ(5) の出力から、Z軸正方向極限位置座標ZB が求められる。そして、〔(ZA +ZB )/2〕を演算することにより、アキシアル方向の機械的中心位置座標ZD が求められる。次に、2組のラジアル磁気軸受(3)(4)の第1X軸電磁石(13a)(14a)に所定の励磁電流が供給される。これにより、回転体(1) はX軸の負方向に吸引され、外周面が2組の保護軸受(10)(11)の内輪の内周面に接触するX軸負方向極限位置まで移動するので、このときの第1のラジアル位置センサユニット(6) の1対のX軸センサ(15a)(15b)の出力から、これらのセンサ(15a)(15b)間の中央を原点とする第1のラジアル磁気軸受(3) の近傍におけるX軸負方向極限位置座標X1Aが求められるとともに、第2のラジアル位置センサユニット(7) の1対のX軸センサ(16a)(16b)の出力から、これらのセンサ(16a)(16b)間の中央を原点とする第2のラジアル磁気軸受(4) の近傍におけるX軸負方向極限位置座標X2Aが求められる。次に、2組のラジアル磁気軸受(3)(4)の第2X軸電磁石(13b)(14b)に所定の励磁電流が供給される。これにより、回転体(1) はX軸の正方向に吸引されて、X軸正方向極限位置まで移動するので、上記と同様に、第1のラジアル磁気軸受(3) の近傍におけるX軸正方向極限位置座標X1Bが求められるとともに、第2のラジアル磁気軸受(4) の近傍におけるX軸正方向極限位置座標X2Bが求められる。そして、〔(X1A+X1B)/2〕を演算することにより、第1のラジアル磁気軸受(3) の近傍におけるラジアル方向の機械的中心位置座標X1Dが求められるとともに、〔(X2A+X2B)/2〕を演算することにより、第2のラジアル磁気軸受(4) の近傍におけるラジアル方向の機械的中心位置座標X2Dが求められる。次に、2組のラジアル磁気軸受(3)(4)の第1Y軸電磁石(13c)(14c)に所定の励磁電流が供給される。これにより、回転体(1) はY軸の負方向に吸引され、外周面が2組の保護軸受(10)(11)の内輪の内周面に接触するY軸負方向極限位置まで移動するので、このときの第1のラジアル位置センサユニット(6) の1対のY軸センサ(15c)(15d)の出力から、これらのセンサ(15c)(15d)間の中央を原点とする第1のラジアル磁気軸受(3) の近傍におけるY軸負方向極限位置座標Y1Aが求められるとともに、第2のラジアル位置センサユニット(7) の1対のY軸センサ(16c)(16d)の出力から、これらのセンサ(16c)(16d)間の中央を原点とする第2のラジアル磁気軸受(4) の近傍におけるY軸負方向極限位置座標Y2Aが求められる。次に、2組のラジアル磁気軸受(3)(4)の第2Y軸電磁石(13d)(14d)に所定の励磁電流が供給される。これにより、回転体(1) はY軸の正方向に吸引されて、Y軸正方向極限位置まで移動するので、上記と同様に、第1のラジアル磁気軸受(3) の近傍におけるY軸正方向極限位置座標値Y1Bが求められるとともに、第2のラジアル磁気軸受(4) の近傍におけるY軸正方向極限位置座標値Y2Bが求められる。そして、〔(Y1A+Y1B)/2〕を演算することにより、第1のラジアル磁気軸受(3) の近傍におけるラジアル方向の機械的中心位置座標Y1Dが求められるとともに、〔(Y2A+Y2B)/2〕を演算することにより、第2のラジアル磁気軸受(4) の近傍におけるラジアル方向の機械的中心位置座標Y2Dが求められる。
【0101】
ステップ201 において機械的中心位置が検出されたならば、各磁気軸受(3)(4)(5) を制御することにより、回転体(1) が機械的中心位置に仮浮上させられ、その位置に保持される(ステップ202 )。なお、この発明においては、回転体(1) の機械的中心位置への浮上は、以下に述べる磁気的中心位置の推定に必要なデータをとるためのものであるので、前述の特開平2−107815号公報に記載されているような厳密な機械的中心位置でなくてもよく、これから多少ずれたていてもよい。すなわち、厳密な機械的中心位置ではなく、その近傍の機械的略中心位置を求めて、その位置の近傍に回転体(1) を浮上させればよい。回転体(1) が機械的中心位置に保持されたならば、そのときに各電磁石(12)(13)(14)に流れる励磁電流が検出され(ステップ203 )、次に説明するように、上記の励磁電流から、回転体(1) の設置姿勢と磁気的中心位置の推定が行われる(ステップ204 )。この動作は第1実施形態の図3のステップ102 および103 のものと同じであり、この場合も、仮浮上位置(機械的略中心位置)と磁気的中心位置とのずれが所定値より大きければ、前記同様に、警報装置(18)から警報が発せられる。そして、以下、第1実施形態の場合と同様に、制御パラメータの決定(ステップ205 )および回転体(1) の磁気的中心位置への磁気浮上(ステップ206 )が行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態を示す磁気軸受装置の部分切り欠き斜視図である。
【図2】図1の磁気軸受装置の電気的構成の1例を示すブロック図である。
【図3】第1実施形態における図2の電磁石制御装置の動作の1例を示すフローチャートである。
【図4】回転体の設置姿勢の推定および磁気的中心位置の推定を説明するための説明図である。
【図5】第2実施形態における図2の電磁石制御装置の動作の1例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
(1) 回転体
(2) アキシアル磁気軸受
(3)(4) ラジアル磁気軸受
(5) アキシアル位置センサ
(9) 電磁石制御装置
(10)(11) 保護軸受(規制手段)
(12a)(12b) アキシアル電磁石
(13a)(13b)(13c)(13d) ラジアル電磁石
(14a)(14b)(14c)(14d) ラジアル電磁石
(15a)(15b)(15c)(15d) ラジアル位置センサ
(16a)(15b)(16c)(16d) ラジアル位置センサ
(18) 警報装置(警報手段)[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a magnetic bearing device, and more particularly to a magnetic bearing device that supports a rotating body in a non-contact manner in the axial direction and the radial direction with a plurality of magnetic bearings.
[0002]
[Background Art and Problems to be Solved by the Invention]
As this type of magnetic bearing device, a plurality of magnetic bearings having a plurality of electromagnets that non-contact support the rotating body in the axial direction and the radial direction, and a plurality of position sensors for detecting the axial direction and the radial direction of the rotating body And an electromagnet control means for controlling an electromagnet of a magnetic bearing based on a signal from a position sensor, and a protective bearing as a regulating means for regulating a movable range in the axial direction and radial direction of a rotating body are known. Yes.
[0003]
In such a magnetic bearing device, the axial and radial mechanical center positions of the rotating body with respect to the movable range by the protective bearing, the axial and radial magnetic center positions with respect to the position of the electromagnet of the magnetic bearing, There is a sensor neutral position with respect to the sensor position. The mechanical center position is the center position of the movable range regulated by the protective bearing. Each magnetic bearing is provided with one or two pairs of electromagnets that oppose each other with the rotating body sandwiched from both sides in the control axis direction, and the magnetic center position in each control axis direction makes a pair in the control axis direction. This is the position of the center of each electromagnet. Usually, the axial position sensor includes one axial position sensor facing the position detection end face of the rotating body from one side in the axial direction, and the radial position sensor includes two rotating bodies orthogonal to each other. A plurality of pairs of radial position sensors facing each other from both sides in the control axis direction are included. The sensor-neutral position in the axial direction is a position where the distance between the position detection end face of the rotating body and the axial position sensor becomes a predetermined value set in advance. The neutral position of the pair of sensors in each control axis direction in the radial direction is the center position of the two radial position sensors paired in the control axis direction. The magnetic bearing device is designed so that the mechanical center position, the magnetic center position, and the neutral position with respect to the sensor all coincide with each other, but an error may occur between them due to manufacturing errors and assembly errors.
[0004]
In the conventional magnetic bearing device, the electromagnet of the magnetic bearing is controlled so that the rotating body is held at the center position of the sensor, which is the designed center position, that is, the center of the rotating body coincides with the neutral position of the sensor. Is done. For this reason, when the neutral position with respect to the sensor does not coincide with the mechanical center position and the magnetic center position, the rotating body cannot be held at the mechanical center position and the magnetic center position. In this case, if the error between the mechanical center position of the rotating body and the neutral position with respect to the sensor is large, the gap between the rotating body and the protective bearing is partially reduced when the rotating body is held at the neutral position with respect to the sensor. Various problems occur. In order to avoid such a problem, as described in, for example, JP-A-2-107815, the mechanical center position is determined from the output of the position sensor when the rotating body is moved to both extreme positions of the movable range. Accordingly, a magnetic bearing device has been proposed in which a rotating body is magnetically levitated at the mechanical center position. However, in this apparatus, when the mechanical center position does not coincide with the magnetic center position, the rotating body cannot be held at the magnetic center position. If the rotating body is displaced from the magnetic center position, the relationship between the excitation current supplied to the pair of electromagnets of the magnetic bearing and the attractive force by the pair of electromagnets is not linear, and the control becomes unstable. There is a problem of becoming. Even when the rotating body is held at the neutral position with respect to the sensor from the beginning as described above, the same problem occurs when the magnetic center position does not coincide with the neutral position with respect to the sensor.
[0005]
The object of the present invention is to solve the above-mentioned problems and to automatically correct the deviation between the neutral position of the sensor or the mechanical center position and the magnetic center position, and to maintain the rotating body at the magnetic center position. The object is to provide a magnetic bearing device with good performance.
[0006]
[Means for Solving the Problems and Effects of the Invention]
A magnetic bearing device according to the present invention includes a plurality of magnetic bearings having a plurality of electromagnets that non-contact support the rotating body in the axial direction and the radial direction, and a plurality of positions for detecting the positions of the rotating body in the axial direction and the radial direction. In a magnetic bearing device comprising a sensor and an electromagnet control means for controlling the electromagnet of each magnetic bearing based on a signal from the position sensor, the electromagnet control means comprises:The neutral position of the sensor in the axial and radial directions determined from the position of the position sensor is defined as a temporary levitation position.From the exciting current that flows through each electromagnet of each of the magnetic bearings during the temporary levitation, The installation posture of the rotating body,Axial and radial magnetic center positions relative to the electromagnet position of each magnetic bearingWhenAnd the rotor is magnetically levitated at the magnetic center position.
[0007]
The electromagnet control meansThe neutral position of the sensor in the axial and radial directions determined from the position of the position sensor is defined as the temporary levitation position.From the exciting current that flows through each electromagnet of each magnetic bearing during the temporary levitation, The installation posture of the rotating body,Since the magnetic center position with respect to the position of the electromagnet of each magnetic bearing is estimated and the rotating body is magnetically levitated at this magnetic center position,Even if the installation posture of the rotating body is not known in advance, it is possible to estimate the magnetic center position by estimating the installation posture of the rotating body during temporary ascent,Sensor neutral positionAndEven when there is a deviation from the magnetic center position, the deviation can be corrected and the rotating body can always be held at the magnetic center position, so that the control does not become unstable. That is, when the rotating body is held at the magnetic center position, the relationship between the excitation current supplied to the pair of electromagnets of the magnetic bearing and the attractive force by the pair of electromagnets becomes linear, and the control becomes stable. Control performance is improved.
[0013]
The magnetic bearing device according to the present invention also includes a plurality of magnetic bearings having a plurality of electromagnets that non-contact support the rotating body in the axial direction and the radial direction, and a plurality for detecting positions of the rotating body in the axial direction and the radial direction. Position sensor, electromagnet control means for controlling the electromagnet of each magnetic bearing based on a signal from the position sensor, and magnetic bearing comprising restriction means for restricting the movable range in the axial direction and radial direction of the rotating body In the apparatus, the electromagnet control means obtains a mechanical center position in the axial direction and radial direction of the rotating body with respect to a movable range by the restriction means, and sets the position as a temporary levitation position, and the rotation to the temporary levitation position. The body is temporarily levitated, and from the exciting current flowing through each electromagnet of each magnetic bearing at the time of, The installation posture of the rotating body,Axial and radial magnetic center positions relative to the electromagnet position of each magnetic bearingWhenAnd the rotor is magnetically levitated at the magnetic center position.
[0014]
The electromagnet control meansA mechanical approximate center position in the axial direction and radial direction of the rotating body with respect to the movable range by the regulating means is obtained, and this position is set as a temporary levitation position, and the rotating body is temporarily levitated at the temporary levitation position. From the excitation current flowing through each electromagnet of the magnetic bearing, the installation posture of the rotating body and the axial and radial magnetic center positions with respect to the position of the electromagnet of each magnetic bearing are estimated, and the rotating body is located at this magnetic center position. TheBecause the magnetic levitationEven if the installation posture of the rotating body is not known in advance, it is possible to estimate the magnetic center position by estimating the installation posture of the rotating body during temporary ascent,Even when the mechanical center position and the magnetic center position are deviated from each other, the deviation can be corrected and the rotating body can be held at the magnetic center position, so that the control does not become unstable.
[0016]
For example, the electromagnet control means includes alarm means for issuing an alarm when it is determined that the difference between the temporary levitation position and the magnetic center position is greater than a predetermined value.
[0017]
For example, the restricting means is constituted by a protective bearing. Then, the electromagnet control means moves the rotating body to each extreme position in contact with the protective bearing in each of the axial direction and the radial direction, obtains the output of the position sensor at each extreme position, and then approximates the mechanical center. Find the position. The magnetic bearing device includes a pair of axial magnetic bearings having an axial direction control shaft and two sets of radial magnetic bearings having two radial direction control shafts orthogonal to each other. A pair of electromagnets that are paired with the rotating body sandwiched from both sides in the control axis direction, and each radial magnetic bearing has two sets of electromagnets that are paired with the rotating body sandwiched from both sides in the two control axis directions. The electromagnet control means estimates the installation posture of the rotating body based on the excitation current flowing through the pair of electromagnets in the direction of each control axis during temporary ascent, and determines the approximate mechanical center position and magnetic center position. The deviation is estimated and the magnetic center position is estimated.
[0018]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, two embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0019]
FIG. 1 shows an example of a magnetic bearing device that supports a shaft-like rotating body (1) in a non-contact manner, and FIG. 2 shows an example of its electrical configuration. The configurations of FIGS. 1 and 2 are common to the two embodiments. In the following description, the axial control axis of the rotator (1) is the Z axis, one radial control axis orthogonal to the Z axis is the X axis, and another radial direction orthogonal to the Z axis and the Y axis. The control axis is defined as the Y axis. FIG. 1 shows a state in which the Z-axis direction is the front-rear direction, the X-axis direction is the up-down direction, and the Y-axis direction is the left-right direction.
[0020]
The magnetic bearing device includes a pair of axial magnetic bearings (2) for non-contact support of the rotating body (1) in the axial direction, and two sets of radial magnetism for non-contact support of the rotating body (1) in the radial direction. Axial position sensor (5) for detecting axial displacement of bearing (3) (4) and rotating body (1), 2 sets for detecting radial displacement of rotating body (1) The radial position sensor unit (6) (7), high-frequency motor (8) for rotating the rotating body (1) at high speed, axial position sensor (5), and signals from the radial position sensor units (6) (7) Based on the electromagnet control device (9) and alarm device (18) as the electromagnet control means for controlling the magnetic bearings (2), (3), and (4), and the movable range in the axial and radial directions of the rotating body (1). If the rotor (1) cannot be supported by the magnetic bearings (2), (3), and (4) due to regulation, this is mechanically Has two sets of protective bearings as regulating means for supporting (10) (11).
[0021]
The axial magnetic bearing (2) includes a pair of axial electromagnets (12a) (12b) arranged so as to sandwich a flange portion (1a) formed integrally with the front portion of the rotating body (1) from both sides in the Z-axis direction. ). The axial electromagnets are collectively referred to by reference numeral (12), and when it is necessary to distinguish them, one electromagnet (12a) is referred to as a first axial electromagnet, and the other electromagnet (12b) is referred to as a second axial electromagnet.
[0022]
The axial position sensor (5) is arranged so as to face the front end face (position detection end face) of the rotating body (1) from one side in the Z-axis direction, and is at a distance (gap) from the front end face of the rotating body (1). Output a proportional distance signal. Then, the control device (9) obtains the axial position, that is, the displacement of the rotating body (1) from the distance signal of the axial position sensor (5).
[0023]
The two sets of radial magnetic bearings (3) and (4) are arranged at predetermined intervals in the front-rear direction on the rear side of the axial magnetic bearing (1), and the motor (8) is arranged between them. Yes. The first radial magnetic bearing (3) on the front side includes a pair of radial electromagnets (13a) (13b) arranged so as to sandwich the rotating body (1) from both sides in the X-axis direction, and the rotating body (1). A pair of radial magnetic bearings (13c) (13d) are provided so as to be sandwiched from both sides in the Y-axis direction. These radial electromagnets are collectively referred to by reference numeral (13), and when it is necessary to distinguish them, one electromagnet (13a) in the X-axis direction is set as the first X-axis electromagnet, the other electromagnet (13b) as the second X-axis electromagnet, One electromagnet (13c) in the axial direction is referred to as a first Y-axis electromagnet, and the other electromagnet (13d) is referred to as a second Y-axis electromagnet. Similarly, the rear second radial electromagnet (4) also includes a first X-axis electromagnet (14a), a second X-axis electromagnet (14b), a first Y-axis electromagnet (14c), and a second Y-axis electromagnet (14d). Yes. These radial electromagnets (14a), (14b), (14c), and (14d) are also collectively referred to by reference numeral (14).
[0024]
The first radial position sensor unit (6) on the front side is arranged in the vicinity of the first radial magnetic bearing (3) and rotates from both sides in the X-axis direction in the vicinity of the X-axis electromagnets (13a) and (13b). A pair of radial position sensors (15a) (15b) arranged so as to sandwich the body (1), and the rotary body (1) from both sides in the Y-axis direction in the vicinity of the Y-axis electromagnets (13c) (13d) Are provided with a pair of radial position sensors (15c) (15d). These radial position sensors are collectively referred to by reference numeral (15), and when it is necessary to distinguish them, one sensor (15a) in the X-axis direction is the first X-axis sensor, the other sensor (15b) is the second X-axis sensor, One sensor (15c) in the Y-axis direction is referred to as a first Y-axis sensor, and the other sensor (15d) is referred to as a second Y-axis sensor. Similarly, the second radial position sensor unit (7) on the rear side is also arranged in the vicinity of the second radial magnetic bearing (4). The first X-axis sensor (16a) and the second X-axis sensor (16b) The first Y-axis sensor (16c) and the second Y-axis sensor (16d) are provided. These radial position sensors (16a), (16b), (16c), and (16d) are also collectively designated by reference numeral (16). Each radial position sensor (15), (16) outputs a distance signal proportional to the distance from the outer peripheral surface of the rotating body (1). Then, the control device (9) calculates the difference between the distance signals of the pair of X-axis sensors (15a) and (15b) of the first unit (6), thereby the first radial magnetic bearing (3). By calculating the position or displacement of the rotating body (1) in the vicinity in the X-axis direction and calculating the difference between the distance signals of the pair of Y-axis sensors (15c) and (15d) of the unit (6), The position, that is, the displacement of the rotating body (1) in the Y-axis direction is obtained. Similarly, the control device (9) determines the difference between the distance signals of the pair of X-axis sensors (16a) and (16b) of the second unit (7) and the distance of the pair of Y-axis sensors (16c) and (16d). From the signal difference, the position, that is, the displacement of the rotating body (1) in the vicinity of the second radial magnetic bearing (4) in the X-axis direction and the Y-axis direction is obtained.
[0025]
The first protective bearing (10) on the front side is, for example, a combination of two angular ball bearings, and can receive both an axial load and a radial load. The outer ring of the bearing (10) is fixed to a casing of a magnetic bearing device (not shown), and the inner ring has an appropriate gap in the axial and radial directions in the circumferential groove (17) formed on the outer peripheral surface of the rotating body (1). Opened up. The rear-side second protective bearing (11) is formed of, for example, a deep groove ball bearing and can receive a radial load. The outer ring of the bearing (11) is fixed to the casing, and the inner ring is arranged to face the outer peripheral surface of the rotating body (1) with an appropriate gap. The axial movable range of the rotating body (1) is restricted by the size of the gap in the axial direction between the inner ring of the first bearing (10) and the rotating body (1). The radial movable range of the rotating body (1) is restricted by the size of the radial gap between the inner ring of (11) and the rotating body (1).
[0026]
The control device (9) calculates the displacement in the Z-axis direction of the rotating body (1) obtained as described above, the displacement in the X-axis direction and the Y-axis direction in the vicinity of the two sets of radial magnetic bearings (3) and (4). Based on this, the magnitude of the excitation current flowing in each electromagnet (12), (13), (14) is controlled, so that the rotating body (1) is held at the magnetic center position described later. .
[0027]
The magnetic bearing device has a mechanical center position, a magnetic center position, and a sensor neutral position. The mechanical center position is the center position of the movable range controlled by the protective bearings (10) and (11). In the axial direction, the inner ring of the first protective bearing (10) is only the rotating body (1). In the center of the axial direction of (17), the axial gap between the end face of the inner ring and the side surface of the groove (17) facing this is the same on both sides. The center of 1) coincides with the center of the two sets of protective bearings (10) and (11), and the radial clearance between the rotating body (1) and the inner ring of the protective bearings (10) and (11) is the same over the entire circumference. Is the position. The magnetic center position is the center position of each pair of electromagnets (12), (13) and (14) facing each of the magnetic bearings (2), (3) and (4). The neutral position with respect to the sensor is a position where the distance between the front end face of the rotating body (1) and the axial position sensor (5) becomes a predetermined value in the axial direction. This is the center position of each pair of radial position sensors (15) and (16) facing each other of the radial position sensor units (6) and (7).
[0028]
In the above magnetic bearing device, when the rotating body (1) is stopped, the magnetic bearings (2), (3), and (4) are not driven, and the rotating body (1) is not connected to the electromagnet (2). It is supported by protective bearings (10) and (11) so as not to contact (3) (4) and sensors (5), (15) and (16). Before the rotating body (1) starts rotating, the magnetic bearings (2), (3), and (4) are controlled by the control device (9), and the rotating body (1) is protected by the protective bearings (10) (11). It is levitated from and is held at the magnetic center position.
[0029]
FIG. 3 is a flowchart showing an example of the operation of the control device (9) at the time of starting the rotating body (1) in the first embodiment, and FIG. 5 is a similar flowchart in the second embodiment.
[0030]
In the case of the first embodiment, the control device (9) temporarily floats the rotating body (1) using the neutral position with respect to the sensor as the temporary floating position, and at this time, the excitation flowing through the electromagnets (12), (13) and (14). The installation posture and magnetic center position of the rotating body (1) are estimated from the current, and the rotating body (1) is magnetically levitated at this magnetic center position. In the case of the second embodiment, the control device (9) temporarily levitates the rotating body (1) with the mechanical center position as the temporary levitation position. At this time, the excitation flowing through the electromagnets (12) (13) (14) The installation posture and magnetic center position of the rotating body (1) are estimated from the current, and the rotating body (1) is magnetically levitated at this magnetic center position.
[0031]
The alarm device (18) is composed of, for example, a lamp, a buzzer, a display device and the like. In the case of the first embodiment, the alarm device (18) constitutes alarm means for issuing an alarm when the difference between the neutral position with respect to the sensor and the magnetic center position is large. In the case of the second embodiment, the alarm device (18) constitutes alarm means for issuing an alarm when the difference between the mechanical center position and the magnetic center position is large.
[0032]
Next, an example of the operation of the control device (9) at the time of starting the rotating body (1) in the first embodiment will be described with reference to the flowchart of FIG.
[0033]
In FIG. 3, when the start command of the magnetic bearing device is input to the control device (9), first, the rotating body is controlled by controlling the magnetic bearings (3), (4), and (5) with the neutral position of the sensor as a target value. (1) is temporarily levitated to the sensor neutral position (temporary levitating position) and held at that position (step 101).
[0034]
If the rotating body (1) is held in the neutral position with respect to the sensor, the excitation current flowing through the electromagnets (12), (13), and (14) at that time is detected (step 102). From the excitation current, the installation posture and magnetic center position of the rotating body (1) are estimated (step 103).
[0035]
The control device (9) includes the radius of each radial magnetic bearing (3) and (4) of the rotating body (1), the thickness (axial dimension) of the flange (1a), weight, center of gravity, and each magnetic bearing. The characteristics of the electromagnets (12), (13), and (14) in (2), (3), and (4), the mutual distance between the opposing electromagnets (12), (13), and (14) are stored. First, the installation posture of the rotating body (1) is estimated from the excitation current of each pair of electromagnets (12), (13), and (14).
[0036]
The rotary body (1) is installed in a horizontal position with the Z-axis horizontal, ie, the upright position with the Z-axis positive direction up with the rotary body (1) vertical. There is an inverted posture in which the rotating body (1) is vertical and the positive direction of the Z-axis is down. In the horizontal posture, the X-axis is vertical and the X-axis positive direction is up, the X-axis upright posture, the X-axis positive direction is down, and the Y-axis is vertical. Thus, there are a Y-axis erect posture in which the Y-axis positive direction is up and a Y-axis inverted posture in which the Y-axis positive direction is down.
[0037]
Even if there is a deviation between the neutral position with respect to the sensor and the magnetic center position, the deviation is generally small. In general, two electromagnets in a pair have the same characteristics. When the distance (gap) between the two electromagnets and the rotating body (1) and the excitation current of each electromagnet are equal to each other, The magnetic attractive forces exerted by the electromagnet on the rotating body (1) are equal to each other.
[0038]
Next, the estimation of the Z-axis attitude will be described by taking two electromagnets (12) of the axial magnetic bearing (2) as an example. As shown in FIG. 1, when the Z-axis is placed horizontally, that is, when two axial electromagnets (12) making a pair are placed horizontally, the rotating body in the Z-axis direction Only the horizontal attractive force by the two electromagnets (12) acts on (1), and when the rotating body (1) is held in the neutral position with respect to the sensor, the two electromagnets (12) are attracted. The forces are balanced with each other. When the neutral position with respect to the sensor matches the magnetic center position, the distance between the two electromagnets (12) and the flange (1a) of the rotating body (1) is equal to each other. The exciting currents of the electromagnet (12) are equal to each other. If the neutral position of the sensor is shifted from the magnetic center position, the excitation currents of the two electromagnets (12) are not equal, but the deviation is small as described above, so the excitation of the two electromagnets (12) The difference in current is small. Therefore, when the difference between the excitation currents of the two electromagnets (12) is smaller than a predetermined value, it is estimated that the Z-axis is in a horizontal posture in which it is horizontally arranged. On the other hand, when the Z axis is arranged vertically, that is, when two electromagnets (12) that make a pair are arranged in the vertical direction, the rotating body (1) has its own in the Z axis direction. The vertical force due to the weight of the two and the vertical attractive force due to the two electromagnets (12) act, the downward attractive force due to the lower electromagnet (12) plus the downward force due to the weight, The upward attracting force by the electromagnet (12) is balanced with each other. For this reason, even if the rotating body (1) is held in the neutral position with respect to the sensor, the attractive force by the upper electromagnet (12) is considerably larger than the attractive force by the lower electromagnet (12). Therefore, when the difference between the excitation currents of the two electromagnets (12) is larger than a predetermined value, it is estimated that the Z axis is arranged in the vertical direction, and among these, the excitation current of the first electromagnet (12a) is the first. If it is greater than the excitation current of the two electromagnets (12b), it is estimated that it is in an upright posture, and in the opposite case, it is in an inverted posture.
[0039]
Next, the estimation of the Z-axis attitude will be described in more detail with reference to FIG.
[0040]
The exciting current flowing through the first axial electromagnet (12a) is IZ1The exciting current flowing through the second axial electromagnet (12b)Z2Then, these are expressed by the following equations (1) and (2).
[0041]
IZ1= IO+ IC … (1)
IZ2= IO-IC … (2)
Where IOIs a predetermined constant steady-state current, ICIs a control current that varies depending on the position of the rotating body (1).
[0042]
When the rotating body (1) is at the magnetic center position, the gap between the first axial electromagnet (12a) and the rotating body (1) and the gap between the second axial electromagnet (12b) and the rotating body (1) are mutually separated. equal. The size of the gap at this time is XOAnd When the error between the neutral position of the sensor and the magnetic center position in the axial direction, that is, mechanical deviation (Z coordinate value of the sensor neutral position−Z coordinate value of the magnetic center position) is Δ, the rotating body (1) The gap between the first axial electromagnet (12a) and the rotating body (1) when in the sensor neutral position is (XO+ Δ), the gap between the second axial electromagnet (12b) and the rotating body (1) is (XO−Δ). Further, the magnetic attraction force by the first axial electromagnet (12a) when the rotating body (1) is in the neutral position with respect to the sensor is F.1The magnetic attraction force by the second electromagnet (12b) is F2Then, these are expressed by the following equations (3) and (4).
[0043]
F1= K ・ [IZ1/ (XO+ Δ))2 … (3)
F2= K ・ [IZ2/ (XO-Δ))2 … (Four)
Here, K is a constant.
[0044]
As shown in FIG. 4 (a), in the horizontal posture where the Z-axis is horizontal,Z1And IZ2Are always unsaturated, and the above equations (1) and (2) hold, and therefore, the following equation (5) holds between them.
[0045]
IZ1+ IZ2= (IO+ IC) + (IO-IC) = 2 · IO … (Five)
In the case of the horizontal posture, as described above, IZ1And IZ2The difference is small. Therefore, the above equation (5) holds and IZ1And IZ2When the difference is small, it is estimated that the posture is horizontal.
[0046]
In the case of an upright posture with the Z-axis positive direction facing upward as shown in FIG.Z1A saturation state in which is saturated to 0, and IZ1And IZ2Are both unsaturated.
[0047]
When the erect posture is saturated, the following equations (6) and (7) hold.
[0048]
IZ1+ IZ2> 2.IO … (6)
IZ1= 0 (7)
Therefore, when the above equations (6) and (7) are satisfied, it is estimated that the posture is upright (saturated state).
[0049]
In the case of the unsaturated state in the upright posture, the above equations (1) and (2) hold, and therefore IZ1And IZ2The above equation (5) is established during this period. In the upright posture, as described above, IZ1Is IZ2Smaller, these differences are large. Therefore, the above equation (5) holds and IZ1Is IZ2If it is smaller and the difference between them is large, it is estimated that the posture is upright (unsaturated state).
[0050]
As shown in FIG. 4 (c), in the inverted posture with the Z-axis positive direction down,Z2A saturation state in which is saturated to 0, and IZ1And IZ2Are both unsaturated.
[0051]
In the saturated state of the inverted posture, the above equation (6) and the following equation (8) are satisfied.
[0052]
IZ1= 0 (8)
Therefore, when Expressions (6) and (8) are satisfied, it is estimated that the posture is inverted (saturated state).
[0053]
In the non-saturated state of the inverted posture, the above equations (1) and (2) hold, and therefore IZ1And IZ2The above equation (5) is established during this period. In the inverted posture, as described above, IZ1Is IZ2Larger, these differences are large. Therefore, the above equation (5) holds and IZ1Is IZ2If it is larger and the difference between them is large, it is estimated that the posture is inverted (non-saturated state).
[0054]
The X-axis attitude is estimated by comparing the excitation currents of the two X-axis electromagnets (13a) and (13b) of the first radial magnetic bearing (3) and / or the two of the second radial magnetic bearing (4). This is performed in the same manner as described above by comparing the exciting currents of the X-axis electromagnets (14a) and (14b). The same applies to the estimation of the Y-axis posture.
[0055]
More specifically, when the X axis is horizontal, the horizontal orientation shown in FIG. 4 (a) is applied between the exciting currents flowing through the first X axis electromagnet (13a) and the second X axis electromagnet (13b). Case IZ1And IZ2The same relationship occurs between the two. In the case of the X-axis upright posture, the excitation current flowing in the first X-axis electromagnet (13a) and the second X-axis electromagnet (13b) and the I in the upright posture shown in FIG.Z1And IZ2The same relationship occurs between the two. In the case of the X-axis inverted posture, the excitation current flowing in the first X-axis electromagnet (13a) and the second X-axis electromagnet (13b) during the inverted posture shown in FIG.Z1And IZ2The same relationship occurs between the two. Accordingly, by examining the excitation current flowing through the pair of electromagnets (13a) and (13b), it can be estimated whether the X axis is in the horizontal posture, the X axis upright posture, or the X axis inverted posture. Similarly, for the Y-axis, by examining the excitation current flowing through the first Y-axis electromagnet (13c) and the second Y-axis electromagnet (14d), the Y-axis can be either horizontal, Y-axis upright or Y-axis inverted. Can be estimated.
[0056]
Although the procedure for estimating the installation posture of the rotating body (1) is arbitrary, for example, it is performed in the order of the Z axis, the X axis, and the Y axis. As a result of the estimation with respect to the Z axis, when the posture is an erect posture or an inverted posture, the X axis and the Y axis are horizontal, so there is no need to estimate the postures of the X axis and the Y axis. However, as described above, it can be confirmed that the X axis and the Y axis are horizontal. As a result of the estimation with respect to the Z axis, when the posture is in the horizontal orientation, the attitude is estimated with respect to the X axis. As a result, in the case of the X-axis upright posture or the X-axis inverted posture, the Y-axis is horizontal, so there is no need to estimate the Y-axis posture. You can see that it is level. If the X-axis is horizontal as a result of the estimation about the X-axis, the posture about the Y-axis is estimated, and whether it is the Y-axis upright posture or the Y-axis inverted posture as described above Presumed.
[0057]
When the estimation of the installation posture of the rotating body (1) is completed, the magnetic center position in the Z-axis direction of the axial magnetic bearing (2) based on the excitation current of each pair of electromagnets (12), (13), and (14), In addition, the magnetic center positions of the radial magnetic bearings (3) and (4) in the X-axis direction and the Y-axis direction are estimated.
[0058]
Next, the estimation of the magnetic center position in the Z-axis direction will be described using the two electromagnets (12) of the axial magnetic bearing (2) as an example. As described above, the attractive force by each electromagnet (12) is proportional to the square of the excitation current and inversely proportional to the square of the distance between the electromagnet (12) and the rotating body (1). ). Normally, the two electromagnets that make a pair have the same characteristics as described above, and therefore the above proportionality constants are equal to each other. When the Z-axis is horizontally arranged as shown in FIG. 1, as described above, the attraction force by the two electromagnets (12) is balanced, and this balanced state is proportional constant, electromagnet (12). And the distance between the rotating body (1) and the excitation current of the electromagnet (12). The proportionality constant is the characteristic of the electromagnet (12), and the sum of the distance between the two electromagnets (12) and the rotating body (1) is the mutual distance between the two electromagnets in the axial direction and the flange of the rotating body (1) ( The thickness of 1a) is known, and the excitation current of each electromagnet (12) is detected in
[0059]
Next, the estimation of the magnetic center position in the Z-axis direction will be described in more detail with reference to FIG.
[0060]
In the case of the horizontal posture shown in FIG. 4A, the deviation Δ is calculated by the following equation (9), and the magnetic center position is obtained by adding this Δ to the neutral position of the sensor.
[0061]
Δ = XO・ (IZ1-IZ2) / (IZ1+ IZ2(9)
XOIs a preset value and IZ1, IZ2Is a measured value. Therefore, Δ can be calculated using equation (9).
[0062]
For reference, the procedure by which the above equation (9) is derived will be described.
[0063]
In the horizontal posture, the attractive force F by the first axial electromagnet (12a)1And the attractive force F by the second axial electromagnet (12b)2Since they are balanced with each other, the following equation (10) is established between them.
[0064]
F1= F2 … (Ten)
Substituting Equations (3) and (4) into Equation (10) gives the following Equation (11).
[0065]
K ・ [IZ1/ (XO+ Δ))2= K ・ [IZ2/ (XO-Δ))2 … (11)
In formula (11), IZ1, IZ2, (XO+ Δ), (XOSince -Δ) is a positive value, it can be rewritten as follows.
[0066]
IZ1/ (XO+ Δ) = IZ2/ (XO−Δ)… (12)
When formula (12) is expanded and arranged, it can be rewritten sequentially as follows.
[0067]
IZ1・ (XO−Δ) = IZ2・ (XO+ Δ)
IZ1・ XO-IZ1Δ = IZ2・ XO+ IZ2・ Δ
(IZ1+ IZ2) ・ Δ = (IZ1-IZ2) ・ XO (13)
From this equation (13), equation (9) is obtained.
[0068]
In the erect posture shown in FIG. 4B and in a saturated state, the deviation Δ is calculated by the following equation (14), and the magnetic center position is obtained in the same manner as described above.
[0069]
Δ = XO-IZ2√ (K / Mg) (14)
XOIs a preset value, IZ2Is a measured value, K is a constant, and Mg is the weight of the rotating body (1). Therefore, Δ can be calculated using Equation (14).
[0070]
For reference, the procedure by which the above equation (14) is derived will be described.
[0071]
When in an upright position and saturated, IZ1Is 0 and F1Is 0, so the weight Mg of the rotating body (1) is F2Supported by. Therefore, the following equation (15) is established.
[0072]
F2= Mg (15)
Substituting equation (4) into equation (15) yields:
[0073]
K ・ [IZ2/ (XO-Δ))2= Mg (16)
From the equation (16), the following equation (17) is obtained.
[0074]
IZ2/ (XO−Δ) = √ (Mg / K) (17)
If formula (17) is rearranged, it can be rewritten as follows.
[0075]
IZ2= (XO-Δ) · √ (Mg / K)
(XO−Δ) = IZ2・ √ (K / Mg) (18)
Then, equation (14) is obtained from equation (18).
[0076]
In the upright posture shown in FIG. 4B and in a non-saturated state, the deviation Δ is calculated by the following equation (19), and the magnetic center position is obtained in the same manner as described above.
[0077]
Δ = [− b−√ (b2-4 ・ a ・ c)] / 2 ・ a ... (19)
here,
a = IZ1 2-IZ2 2-2 ・ XO 2・ Mg / K
b = − (2 · IZ1 2・ XO+ 2 · IZ2 2・ XO)
c = IZ1 2・ XO 2-IZ2 2・ XO 2+ XO Four・ Mg / K
It is.
[0078]
XOIs a preset value, IZ1, IZ2Is a measured value, K is a constant, and Mg is the weight of the rotating body (1). Therefore, Δ can be calculated using Equation (19).
[0079]
For reference, the procedure by which the above equation (19) is derived will be described.
[0080]
F in the upright position and non-saturated1, F2From the balance of Mg, the following equation (20) is established.
[0081]
F2-F1= Mg (20)
Substituting Equations (3) and (4) into Equation (20) yields:
[0082]
K ・ [IZ2/ (XO-Δ))2-K ・ [IZ1/ (XO+ Δ))2= Mg ... (21)
When formula (21) is rearranged, it can be rewritten in the following order.
[0083]
[IZ2/ (XO-Δ))2-[IZ1/ (XO+ Δ))2= Mg / K
[IZ2/ (XO−Δ) + IZ1/ (XO+ Δ))
・ [IZ2/ (XO−Δ) −IZ1/ (XO+ Δ)] = Mg / K
{[IZ2・ (XO+ Δ) + IZ1・ (XO−Δ)] / (XO 2-Δ2)}
・ {[IZ2・ (XO+ Δ) -IZ1・ (XO−Δ)] / (XO 2-Δ2)}
= Mg / K
[IZ2 2・ (XO+ Δ)2-IZ1 2・ (XO-Δ)2] / (XO 2-Δ2)2
= Mg / K
(XO 2-Δ2)2・ Mg / K
= IZ2 2・ (XO+ Δ)2-IZ1 2・ (XO-Δ)2
In equation (22), ΔFour<< XO FourAs ΔFourIf you delete the term
The equation (23) can be rearranged for Δ as follows.
[0084]
Equation (24) is a quadratic equation for Δ, and Δ2, Δ1, Δ0Equation (19) is obtained from the formula of the solution of the quadratic equation, where a, b, and c are the coefficients.
[0085]
In the inverted posture shown in FIG. 4C and in the saturated state, the deviation Δ is calculated by the following equation (25), and the magnetic center position is obtained in the same manner as described above.
[0086]
Δ = −XO+ IZ1√ (K / Mg) (25)
XOIs a preset value, IZ1Is a measured value, K is a constant, and Mg is the weight of the rotating body (1). Therefore, Δ can be calculated using Equation (25).
[0087]
If the head is saturated in an inverted position, IZ2Is 0 and F2Is 0, so the weight Mg of the rotating body (1) is F1Supported by. Therefore, the following equation (26) is established.
[0088]
F1= Mg (26)
Then, equation (26) is derived from equation (26) by the same procedure as in the saturated state in the upright posture of FIG. 4 (b).
[0089]
In the inverted posture of FIG. 4 (c) and in a non-saturated state, the deviation Δ is calculated by the following equation (27), and the magnetic center position is obtained in the same manner as described above.
[0090]
Δ = [− b−√ (b2-4 · a · c)] / 2 · a (27)
here,
a = IZ1 2-IZ2 2+ 2 · XO 2・ Mg / K
b = − (2 · IZ1 2・ XO+ 2 · IZ2 2・ XO)
c = IZ1 2・ XO 2-IZ2 2・ XO 2-XO Four・ Mg / K
It is.
[0091]
XOIs a preset value, IZ1, IZ2Is a measured value, K is a constant, and Mg is the weight of the rotating body (1). Therefore, Δ can be calculated using Equation (27).
[0092]
F in the upright position and non-saturated1, F2From the balance of Mg, the following equation (28) is established.
[0093]
F1-F2= Mg (28)
Then, equation (27) is derived from equation (28) by the same procedure as in the case of the non-saturated state in the upright posture of FIG.
[0094]
The estimation of the magnetic center position in the X-axis direction and the Y-axis direction is performed in the same manner as described above for each of the radial magnetic bearings (3) and (4).
[0095]
The estimation of the magnetic center position in the X-axis direction will be described in more detail. In the case of the upright posture, the inverted posture, the Y-axis upright posture, or the Y-axis inverted posture, the X-axis is horizontal. The magnetic center position in the X-axis direction can be obtained using the same formula as in the case of estimating the magnetic center position in the Z-axis direction in the horizontal posture of a). In the case of the X-axis upright posture, the magnetic center position in the X-axis direction is obtained using the same formula as in the case of estimating the magnetic center position in the Z-axis direction in the upright posture shown in FIG. Can do. In the case of the X-axis upright posture or the X-axis inverted posture, in the equations corresponding to the equations (14), (19), (25) or (27), the rotating body (1) each radial instead of the weight Mg A component force of weight Mg in the magnetic bearings (3) and (4) is used. Each component force can be obtained by using data on the position of the center of gravity of the rotating body (1), the positions of the radial magnetic bearings (3) and (4), and the like. The same applies to the estimation of the magnetic center position in the Y-axis direction.
[0096]
As a result of the estimation of the magnetic center position, the deviation between the temporary levitation position (paired sensor neutral position) and the magnetic center position is predetermined in any of the pairs of electromagnets (12), (13), and (14). If it is greater than the predetermined value, an alarm signal is output from the control device (9) to the alarm device (18), and an alarm is emitted from the alarm device (18) with light or sound.
[0097]
When the estimation of the installation posture and magnetic center position of the rotating body (1) in
[0098]
If the control parameter is determined in step 104, the rotating body (1) is levitated to the magnetic center position by controlling the magnetic bearings (3), (4), and (5). Is held (step 6). Then, the rotation of the rotating body (1) is started by driving the motor (8).
[0099]
Next, an example of the operation of the control device (9) at the time of starting the rotating body (1) in the second embodiment will be described with reference to the flowchart of FIG.
[0100]
In FIG. 5, when the start command for the magnetic bearing device is input to the control device (9), the mechanical center position is detected as follows (step 201). That is, first, a predetermined exciting current is supplied only to the first axial electromagnet (12a). As a result, the rotating body (1) is sucked in the negative direction of the Z-axis and reaches the Z-axis negative direction extreme position where the rear side surface of the groove (17) contacts the rear end surface of the inner ring of the protective bearing (10). Therefore, from the output of the axial position sensor (5) at this time, the Z-axis negative direction limit position coordinate Z with the predetermined position on the Z-axis as the originAIs required. Next, a predetermined exciting current is supplied only to the second axial electromagnet (12b). As a result, the rotating body (1) is sucked in the positive direction of the Z-axis and moved to the Z-axis positive forward limit position where the front side surface of the groove (17) contacts the front end surface of the inner ring of the protective bearing (10). Therefore, from the output of the axial position sensor (5) at this time, the Z-axis positive direction limit position coordinate ZBIs required. And [(ZA+ ZB) / 2] to calculate the mechanical center position coordinate Z in the axial direction.DIs required. Next, a predetermined exciting current is supplied to the first X-axis electromagnets (13a) and (14a) of the two sets of radial magnetic bearings (3) and (4). As a result, the rotating body (1) is sucked in the negative direction of the X-axis, and the outer peripheral surface moves to the X-axis negative-direction extreme position where it contacts the inner peripheral surfaces of the inner rings of the two sets of protective bearings (10) and (11). Therefore, from the outputs of the pair of X-axis sensors (15a) and (15b) of the first radial position sensor unit (6) at this time, the first point whose center is between these sensors (15a) and (15b) is the first. X-axis negative limit coordinate X near the radial magnetic bearing (3)1AIs obtained from the output of the pair of X-axis sensors (16a) and (16b) of the second radial position sensor unit (7), with the center between these sensors (16a and 16b) as the origin. X-axis negative direction extreme position coordinate X in the vicinity of radial magnetic bearing (4)2AIs required. Next, a predetermined exciting current is supplied to the second X-axis electromagnets (13b) and (14b) of the two sets of radial magnetic bearings (3) and (4). As a result, the rotating body (1) is attracted in the positive direction of the X axis and moves to the extreme position in the positive direction of the X axis, so that the positive X axis in the vicinity of the first radial magnetic bearing (3) is the same as described above. Direction limit position coordinate X1BX-axis positive limit position coordinate X in the vicinity of the second radial magnetic bearing (4)2BIs required. And [(X1A+ X1B) / 2] to calculate the mechanical center position coordinate X in the radial direction in the vicinity of the first radial magnetic bearing (3).1DAs well as [(X2A+ X2B) / 2] to calculate the mechanical center position coordinate X in the radial direction in the vicinity of the second radial magnetic bearing (4).2DIs required. Next, a predetermined exciting current is supplied to the first Y-axis electromagnets (13c) and (14c) of the two sets of radial magnetic bearings (3) and (4). As a result, the rotating body (1) is attracted in the negative direction of the Y-axis and moved to the extreme position in the negative Y-axis direction where the outer peripheral surface is in contact with the inner peripheral surfaces of the inner rings of the two sets of protective bearings (10) and (11). Therefore, from the outputs of the pair of Y-axis sensors (15c) and (15d) of the first radial position sensor unit (6) at this time, the first point whose center is between these sensors (15c) and (15d) is the first. Y-axis negative limit position coordinate Y near the radial magnetic bearing (3)1AIs obtained from the output of the pair of Y-axis sensors (16c) and (16d) of the second radial position sensor unit (7), with the center between these sensors (16c) and (16d) as the origin. Y-axis negative limit position coordinate Y near the radial magnetic bearing (4)2AIs required. Next, a predetermined exciting current is supplied to the second Y-axis electromagnets (13d) and (14d) of the two sets of radial magnetic bearings (3) and (4). As a result, the rotating body (1) is attracted in the positive direction of the Y axis and moves to the extreme position in the positive direction of the Y axis, so that the positive Y axis in the vicinity of the first radial magnetic bearing (3) is the same as described above. Direction limit position coordinate value Y1BY-axis positive direction limit position coordinate value Y in the vicinity of the second radial magnetic bearing (4)2BIs required. And [(Y1A+ Y1B) / 2] to calculate the mechanical center position coordinate Y in the radial direction in the vicinity of the first radial magnetic bearing (3).1DAs well as [(Y2A+ Y2B) / 2] to calculate the mechanical center position coordinate Y in the radial direction in the vicinity of the second radial magnetic bearing (4).2DIs required.
[0101]
If the mechanical center position is detected in step 201, the rotary body (1) is temporarily levitated to the mechanical center position by controlling the magnetic bearings (3), (4), and (5). (Step 202). In the present invention, the levitation of the rotating body (1) to the mechanical center position is for obtaining data necessary for estimating the magnetic center position described below. The exact mechanical center position as described in JP-A-107815 may not be used, and it may be slightly deviated from this. That is, instead of the exact mechanical center position, the approximate mechanical center position in the vicinity thereof is obtained, and the rotating body (1) may be floated in the vicinity of the position. If the rotating body (1) is held at the mechanical center position, the excitation current flowing in each electromagnet (12), (13), and (14) is detected at that time (step 203). From the excitation current, the installation posture and magnetic center position of the rotating body (1) are estimated (step 204). This operation is the same as that in
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a partially cutaway perspective view of a magnetic bearing device showing an embodiment of the present invention.
2 is a block diagram showing an example of an electrical configuration of the magnetic bearing device of FIG. 1. FIG.
FIG. 3 is a flowchart showing an example of the operation of the electromagnet control device of FIG. 2 in the first embodiment.
FIG. 4 is an explanatory diagram for explaining the estimation of the installation posture of the rotating body and the estimation of the magnetic center position.
FIG. 5 is a flowchart showing an example of the operation of the electromagnet control device of FIG. 2 in the second embodiment.
[Explanation of symbols]
(1) Rotating body
(2) Axial magnetic bearing
(3) (4) Radial magnetic bearing
(5) Axial position sensor
(9) Electromagnet controller
(10) (11) Protective bearing (regulation means)
(12a) (12b) Axial electromagnet
(13a) (13b) (13c) (13d) Radial electromagnet
(14a) (14b) (14c) (14d) Radial electromagnet
(15a) (15b) (15c) (15d) Radial position sensor
(16a) (15b) (16c) (16d) Radial position sensor
(18) Alarm device (alarm means)
Claims (3)
前記電磁石制御手段が、前記位置センサの位置から決まるアキシアル方向およびラジアル方向の対センサ中立位置を仮浮上位置として、この仮浮上位置に前記回転体を仮浮上させ、この仮浮上時に前記各磁気軸受の各電磁石に流れる励磁電流から、前記回転体の設置姿勢と、前記各磁気軸受の電磁石の位置に対するアキシアル方向およびラジアル方向の磁気的中心位置とを推定し、この磁気的中心位置に前記回転体を磁気浮上させるようになされていることを特徴とする磁気軸受装置。A plurality of magnetic bearings having a plurality of electromagnets for non-contact support of the rotating body in the axial direction and the radial direction, a plurality of position sensors for detecting the position of the rotating body in the axial direction and the radial direction, and from the position sensor In a magnetic bearing device comprising electromagnet control means for controlling the electromagnet of each magnetic bearing based on a signal,
The electromagnet control means temporarily sets the rotary body to the temporary levitation position with the neutral position of the sensor in the axial direction and radial direction determined from the position of the position sensor as the temporary levitation position. from the excitation current flowing through each electromagnet, said the installation posture of the rotating body, and estimates the magnetic center position of the axial and radial directions relative to the position of said each magnetic bearing electromagnet, the rotating body to the magnetic center position The magnetic bearing device is characterized in that it is magnetically levitated.
前記電磁石制御手段が、前記規制手段による可動範囲に対する前記回転体のアキシアル方向およびラジアル方向の機械的略中心位置を求めて、この位置を仮浮上位置とし、この仮浮上位置に前記回転体を仮浮上させ、この仮浮上時に前記各磁気軸受の各電磁石に流れる励磁電流から、前記回転体の設置姿勢と、前記各磁気軸受の電磁石の位置に対するアキシアル方向およびラジアル方向の磁気的中心位置とを推定し、この磁気的中心位置に前記回転体を磁気浮上させるようになされていることを特徴とする磁気軸受装置。A plurality of magnetic bearings having a plurality of electromagnets for non-contact support of the rotating body in the axial direction and the radial direction, a plurality of position sensors for detecting the positions of the rotating body in the axial direction and the radial direction, and signals from the position sensors In the magnetic bearing device comprising electromagnet control means for controlling the electromagnet of each magnetic bearing based on the above, and regulation means for regulating the movable range in the axial direction and radial direction of the rotating body,
The electromagnet control means obtains a mechanical center position in the axial direction and radial direction of the rotating body with respect to a movable range by the restricting means, and sets this position as a temporary floating position, and temporarily puts the rotating body at the temporary floating position. Estimate the installation posture of the rotating body and the axial and radial magnetic center positions with respect to the position of the electromagnet of each magnetic bearing from the excitation current that flows to each electromagnet of each of the magnetic bearings during the levitation. A magnetic bearing device characterized in that the rotating body is magnetically levitated at the magnetic center position.
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