JP3672637B2 - Compressor motor control device - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は冷蔵庫やエアコンなどの冷凍システムに用いられる圧縮機用電動機(特にブラシレスモータ)の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ブラシレスモータは効率が高く、回転数制御も電圧制御で可能であるという点から広く利用されている。特に近年ブラシレスモータの回転位置を検出する位置検出素子を不要にする技術としてモータの巻線電圧に発生する逆起電圧から回転位置を検出する方法が提案されてから、特に冷凍システムに用いられる圧縮機など高温であり、しかも内部に冷媒、オイルなどがある非常に使用環境が悪いところでも多く使用されるようになってきた。
【0003】
例えば特開平3−55478号公報などに冷蔵庫に応用した場合について記載されている。以下従来の圧縮機電動機制御装置について図面を参照しながら説明する。
【0004】
図10は従来の圧縮機電動機制御装置のブロック図である。図10において、101はブラシレスモータで、シャフトを介して圧縮機構102を動作させている。
【0005】
103は商用電源であり、例えば一般家庭における100V60Hzの交流電源である。104は商用電源103を整流する整流回路であり、ここでは倍電圧整流方式を採用しており、AC100Vを入力とし、DC250Vを出力としている。
【0006】
105はインバータであり、スイッチング素子を3相ブリッジ接続した構成であり、整流回路103の直流出力を3相の任意電圧、任意周波数の出力に変換し、ブラシレスモータ101に電力を供給する。
【0007】
106は逆起電圧検出回路でブラシレスモータ101のステータ巻線の逆起電圧からロータの回転の相対位置を検出する。107はインバータ105のスイッチング素子をオン/オフさせるドライブ回路である。
【0008】
108は転流回路であり、ブラシレスモータ101が定常運転しているときに逆起電圧検出回路106の出力によりインバータ105のどの素子をオンさせるか決定する。
【0009】
109はPWM制御回路であり、インバータ105のスイッチング素子の上側アームまたは下側アームのスイッチング素子のみをチョッピングし、PWM(パルス幅変調)制御を行う。パルス幅のデューティ(パルス周期中のオン周期の割合)を上/下させることで出力電圧を上昇/下降させることができる。
【0010】
以上のように構成された圧縮機電動機制御装置について次に動作について説明する。
【0011】
ブラシレスモータ101が停止状態から起動をさせるときには逆起電圧が発生していないため、位置検出は不可能である。従ってインバータ105から強制的に低周波数、低デューティの出力を出し、強制的に回転をスタートさせる(一般的に低周波同期起動と呼ばれる)。
【0012】
ある程度回転が上昇してくると、ブラシレスモータ101のステータ巻線に逆起電圧が発生し、逆起電圧検出回路106からの位置検出信号を転流回路108で加工し、ドライブ回路107に与えることにより通常のDCモータとしての運転(位置信号による閉ループ制御)を行うこととなる。
【0013】
DCモータにおいては電圧を変化させることで回転数制御が可能であり、PWM制御回路109からのデューティを大きくすると回転数が上昇し、逆にデューティを小さくすると回転数が下降することとなる。
【0014】
また逆起電圧検出回路106の位置検出信号の出力はロータの回転と完全に同期しているので、この信号より回転数を検知しデューティを調整することにより、モータの回転数制御ができることになる。
【0015】
DCモータとして動作しているときの特性を次に説明する。図11はDCモータのトルク特性図である。横軸がトルク、縦軸が回転数及びモータを流れる電流を示している。
【0016】
R1はデューティ100%(最大電圧)の時のトルク=回転数特性である。トルクが大きくなると回転数が低下する。またI1はその時のモータを流れる電流であり、トルクにほぼ比例して大きくなる。
【0017】
Lmは冷凍システムにおける負荷の最大点であり、最大トルクTm、最大回転数Rmの点である。この点は冷凍性能確保のため、回転数はRmを確保する必要がある。
【0018】
そこでモータを設計する場合、この最大負荷点が運転できるように設計を行う。即ち回転数特性R1が最大負荷点Lmより上側に来るように設計を行う(この場合、入力電圧低下などの影響を考慮してマージンを設定する必要がある)。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら従来の構成では、次のような課題があった。
【0020】
図11における最大負荷点Lmを出せるようにするには、モータをR1の様に設計するが、出力の高いモータであるため必然的にモータ電流自体が全体的に高くなる。従って通常運転するトルクTnにおいてもモータ電流が大きくなり、インバータの効率が悪くなるという課題を有していた。
【0021】
この課題を解決するためには、例えばモータの出力を低下させ、図11における回転数特性R2、電流特性I2なるモータを設計すると電流が下がり高効率になるが、この時最大負荷点Lmはクリアできず、回転数が下がってしまうこととなる。
【0022】
本発明は従来の課題を解決するもので、回転数特性を改善したモータでも最大負荷点で所望の回転数が得られるように運転範囲が拡大でき、なおかつ高効率な圧縮機電動機制御装置を提供することを目的とする。
【0023】
本発明の他の目的は、負荷の検知し、運転方法を最適に切り換え、回転数がダウンせず、冷凍能力も確保できる圧縮機電動機制御装置を提供することを目的とする。
【0024】
本発明の他の目的は、運転方法が切り替わる近辺でも動作が安定させることができる圧縮機電動機制御装置を提供することを目的とする。
【0025】
本発明の他の目的は、高負荷に対応した運転の時、負荷を検出することによって、軽負荷になったときに速やかにもとの運転状態に戻ることのできる圧縮機電動機制御装置を提供することを目的とする。
【0026】
本発明の他の目的は、高負荷に対応した運転の時、負荷を検出することによって、更に負荷が大きくなりモータが停止にまで至る前に回転数を下げることによってモータの停止という最悪の状態を避けることのできる圧縮機電動機制御装置を提供することを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために本発明の圧縮機電動機制御装置は、逆起電圧検出回路の信号からインバータを駆動させる波形を作る転流回路と、ブラシレスモータを同期モータとして動作させるための波形を作る同期駆動回路と、前記インバータから出力する波形を前記転流回路もしくは前記同期駆動回路のいずれかに切り換える切換回路とから構成されている。
【0028】
また、逆起電圧検出回路の信号からインバータを駆動させる波形を作る転流回路と、ブラシレスモータを同期モータとして動作させるための波形を作る同期駆動回路と、前記ブラシレスモータの負荷の状態を判定する負荷状態判定回路と、前記負荷状態判定回路により前記インバータから出力する波形を前記転流回路もしくは前記同期駆動回路のいずれかに切り換える切換回路とから構成されている。
【0029】
また、デューティが最大になったことを判定しインバータから出力する波形を同期駆動回路からの出力にするデューティ判定回路とから構成されている。
【0030】
また、デューティが最大になったことを判定しインバータから出力する波形を同期駆動回路からの出力にするデューティ判定回路と、同期駆動回路に切り換えたときにカウントを開始し一定時間経過後転流回路からの出力にする第1タイマ回路とから構成されている。
【0031】
また、デューティが最大になったことを判定しインバータから出力する波形を同期駆動回路からの出力にするデューティ判定回路と、逆起電圧検出回路の信号と同期駆動回路の信号との位相差を検出し位相差がなくなったときに転流回路からの出力に切り換える位相判定回路とから構成されている。
【0032】
また、逆起電圧検出回路の信号と同期駆動回路の信号との位相差を検出し位相差が所定値より小さくなったときに同期駆動回路からの出力周波数を下げる周波数調整回路とから構成されている。
【0033】
【作用】
本発明の圧縮機電動機制御装置は、ブラシレスモータの負荷状態を負荷状態判定回路で検出し、高負荷の状態であるときには、同期モータとして運転すべく切り換えを行い、回転数特性を改善したモータでも最大負荷点で所望の回転数が得られるように運転範囲が拡大でき、なおかつ通常負荷においては高効率な運転が可能となる。
【0034】
また、デューティが最大になるとDCモータとしてはそれ以上能力を出せない限界であるといえるので、このデューティから負荷の検知し、デューティが最大になった時には運転方法を同期モータとしての運転に切り換え、回転数がダウンせず、冷凍能力も確保できることとなる。
【0035】
また、一度同期モータとしての運転に切り替わったとき、第1タイマ回路を動作させ一定時間運転を継続させることによって、運転方法が切り替わる近辺でも動作が安定させることができる。
【0036】
また、同期モータとしての運転を行っているとき、その負荷を逆起電圧検出回路の信号と同期駆動回路の信号との位相差を検出することにより予測し、位相差がなくなったときに通常のDCモータの運転に戻すことにより、軽負荷になったときに速やかにもとの運転状態に戻ることができる。
【0037】
また、同期モータとしての運転を行っているとき、位相差が所定値より小さくなれば、同期駆動回路からの出力周波数を低下させることにより脱調トルクを向上させることができ、更に負荷が大きくなりモータが停止にまで至る前に回転数を下げることによってモータの停止という最悪の状態を避けることができる。
【0038】
【実施例】
以下本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0039】
図1は本発明の実施例における圧縮機電動機制御装置のブロック図である。図1において、1は圧縮機である。2は圧縮機1のシェルである。
【0040】
3はブラシレスモータで、3aのロータと3bのステータとからなる。3aのロータは周囲に永久磁石を配置してある(例えば4極の場合90度毎にNSNSの極を配置)。
【0041】
4はシャフトであり、ロータ3aに固定され、ロータ3aの回転時にはベアリング5の中を回転する。またシャフト4の下部には偏心部4aが設けてある。さらにその下部には給油ポンプ6が設けてある。
【0042】
7はピストンであり、シャフト4の回転運動が偏心部4aによって往復運動に変えられピストン7がシリンダ8内を往復することにより、冷媒を圧縮する。圧縮された冷媒は吐出管9から出ていき、冷却システム(凝縮器、膨張器、蒸発器など、図示せず)を通って吸込管10より圧縮機1のシェル2内部に放出される。
【0043】
11は商用電源であり、例えば一般家庭における100V60Hzの交流電源である。12は商用電源11を整流する整流回路であり、ここでは倍電圧整流方式を採用しており、AC100Vを入力とし、DC250Vを出力としている。
【0044】
13はインバータであり、スイッチング素子を3相ブリッジ接続した構成であり、整流回路12の直流出力を3相の任意電圧、任意周波数の出力に変換し、ブラシレスモータ3に電力を供給する。
【0045】
14は逆起電圧検出回路でブラシレスモータ3のステータ3bの巻線の逆起電圧からロータ3aの回転の相対位置を検出する。15はインバータ13のスイッチング素子をオン/オフさせるドライブ回路である。
【0046】
16は転流回路であり、ブラシレスモータ3が定常運転しているときに逆起電圧検出回路14の出力によりインバータ13のどの素子をオンさせるか決定する。
【0047】
17は同期駆動回路であり、ブラシレスモータ3を同期モータとして運転させる際に、所定周波数、所定電圧(所定デューティ)の出力をだす。
【0048】
18は切換回路であり、ドライブ回路に送出する信号を、転流回路16の信号か同期駆動回路17の信号かを切り換える。
【0049】
19はPWM制御回路であり、インバータ13のスイッチング素子の上側アームまたは下側アームのスイッチング素子のみをチョッピングし、PWM(パルス幅変調)制御を行う。パルス幅のデューティ(パルス周期中のオン周期の割合)を上/下させることで出力電圧を上昇/下降させることができる。
【0050】
20は負荷状態判定回路で、ブラシレスモータ3の負荷状態を判定し、切換回路18による運転モードの切り換えを決定する。
【0051】
21は第1タイマ回路で、同期駆動回路17による運転に切り替わったときにタイマをスタートし、一定時間t1経過するとタイマ終了する。
【0052】
22はデューティ判定回路であり、デューティが最大(100%)になったとき、最大負荷であることを検出する。
【0053】
23は位相判定回路であり、逆起電圧検出回路14の信号と同期駆動回路17の信号との位相差を検出し、現在の負荷状態を知ることができる。
【0054】
24は周波数調整回路であり、逆起電圧検出回路14の信号と同期駆動回路17の信号との位相差を検出し、その位相差が所定値より小さくなったときに、同期駆動回路17からの出力周波数を下げる。
【0055】
以上のように構成された圧縮機電動機制御装置について、以下その動作を図1を用いて説明する。
【0056】
ブラシレスモータ3が停止状態から起動をさせるときには逆起電圧が発生していないため、位置検出は不可能である。従ってインバータ13から強制的に低周波数、低デューティの出力を出し、強制的に回転をスタートさせる(一般的に低周波同期起動と呼ばれる)。
【0057】
その後、加速を行いある程度回転が上昇(10r/sec程度)してくると、ブラシレスモータ3のステータ巻線に逆起電圧が発生し、逆起電圧検出回路14による位置検出が可能となる。
【0058】
逆起電圧検出回路14からの位置検出信号を転流回路16で加工し、切換回路18を介してドライブ回路15に与えることにより通常のDCモータとしての運転(位置信号による閉ループ制御)を行うこととなる。
【0059】
DCモータとしての運転においては電圧を変化させることで回転数制御が可能であり、PWM制御回路19からのデューティを大きくすると回転数が上昇し、逆にデューティを小さくすると回転数が下降することとなる。
【0060】
PWM制御はパルス幅変調と呼ばれ、電圧の調整をデューティにより調整するものであり、デューティとはON周期/キャリア周期であり0〜100%の値をとる。
【0061】
キャリア周期はキャリア周波数で決まっており、一般的には数kHzから数十kHzである。またデューティの値が大きければ電圧は高くなる。
【0062】
同期駆動回路17ではブラシレスモータを同期モータとして運転する際に出力を出すもので所定周波数、所定デューティの出力を出すことができる。この時には同期モータとしての特性となる。
【0063】
負荷状態判定回路20でブラシレスモータ3の負荷状態を判定する。負荷状態を判定して高負荷であると判断したときには同期駆動回路17での運転に切り換える。
【0064】
また逆起電圧検出回路14の位置検出信号の出力はロータの回転と完全に同期しているので、この信号より回転数を検知し、PWM制御回路19のデューティを調整することにより、モータの回転数制御ができることになる。
【0065】
以上のような動作を行うことにより、得られる特性について、図2を用いて説明する。図2は本実施例におけるブラシレスモータの運転範囲を示す特性図である。横軸がトルク、縦軸が回転数を示している。
【0066】
R2は従来例でも説明したように高効率化を行うために出力を低下させた設計を行ったモータのデューティ100%(最大電圧)の時のトルク=回転数特性である。
【0067】
ブラシレスモータをDCモータとしてのみの運転を行う場合、回転数制御が可能な領域は図2に示す領域Aであり、最高回転数、最大トルクが特性R2のために制限が加えられているのがわかる。
【0068】
そこでブラシレスモータを同期モータとしての運転も行うことによって領域Bにおける運転も可能となる。領域Bで高回転数、高トルクで領域が欠けているのは、同期モータの脱調トルクがこの部分にあることを示す。
【0069】
次に本実施例の動作について、図3、図1を用いて更に詳しく説明する。図3は本実施例における圧縮機電動機制御装置の流れ図である。
【0070】
図3において、STEP1ではブラシレスモータをDCモータとして運転している。即ちインバータ13からの出力は、切換回路18によって転流回路16からの出力が選択されている。
【0071】
次に、STEP2でデューティ判定回路22でPWM制御回路19の出力しているデューティが100%(最大)であるか否かを判定する。デューティが100%未満であればまだ性能的に余裕があると判断し、STEP1即ちDCモータとしての運転を継続する。デューティが100%であればSTEP3に進む。
【0072】
次に、STEP3で現在の実際の回転数が目標回転数に比べて低下しているかどうか判定する。低下していなければデューティは100%で最大状態ではあるがまだぎりぎり性能が出せるところにあると判断し、STEP1即ちDCモータとしての運転を継続する。
【0073】
また、回転数が低下していれば負荷的にDCモータとしての運転範囲をもはや越えているものと判断し、STEP4に進む。
【0074】
次に、STEP4では、切換回路18で同期駆動回路17での運転に切り換える。この時同期駆動回路17から出力する信号の周波数は目標回転数相当(例えば、70r/secが目標で4極モータであれば140Hzの周波数)であり、デューティは100%とする。
【0075】
次に、STEP5では同期モータとしての運転に入ってからの時間をカウントし、一定時間t1が経過しなければSTEP4の同期モータとしての運転を繰り返し継続する。
【0076】
一定時間t1が経過するとSTEP1に戻り、DCモータとしての運転を再度実行し、STEP1から繰り返す。この時まだ負荷が高い状態であれば同じ手順で同期モータとしての運転に再度入り、負荷が軽くなっていればDCモータとしての運転に戻ることとなる。
【0077】
次に、図3に示すような運転を行った場合の特性について、図4を用いて説明する。図4は本実施例における動作を示すモータ特性図である。
【0078】
図4において、横軸がトルク、縦軸が回転数を示している。R2は従来例でも説明したように高効率化を行うために出力を低下させた設計を行ったモータのデューティ100%(最大電圧)の時のトルク=回転数特性である。
【0079】
トルクがT1からT2の範囲においては、DCモータとしての運転で回転数制御が十分に可能な範囲である。トルクがT2においてはデューティ100%での運転となっているが回転数はまだ最大回転数Rm(目標回転数)が維持できている。
【0080】
更にトルクが大きくなりT3になると、もはやDCモータとしての運転の限界を越えているので、回転数がモータの特性R2に沿って低下してくる。ここで同期モータとしての運転に切り換える。すると回転数が再び最大回転数Rmとなり回転数が維持できることとなる。
【0081】
更に負荷が増加しても同期モータとして動作しているので最大負荷点LmすなわちトルクTmにおいても、最大回転数Rmを維持できる。
【0082】
しかしながら、同期モータとして運転している場合でもトルクの限界はあり、本説明ではトルクT4(脱調トルク)までトルクが上がるとモータが脱調を起こし、停止する。
【0083】
次に、この動作について更に時間要素も含め、図5を用いて詳しく説明する。図5は本実施例による動作のタイミング図である。横軸は時間を示している。(a)は回転数、(b)は負荷トルク、(c)はデューティを示す。
【0084】
時刻t2においては負荷トルクも低く、DCモータとしての運転で十分に回転数制御ができている。その後負荷トルクが上がってくるに従って回転数を維持させるためにもデューティを上げていく。
【0085】
更に負荷トルクが上がり、時刻t3においてデューティ100%の運転となる。更に負荷が上がると、時刻t4で回転数が下がってくる。そこで同期モータとしての運転に切り換えると共に、第1タイマ回路21のカウントをスタートする。
【0086】
第1タイマ回路21が時間t1をカウント中(時刻t4〜t5)同期モータとして運転しているので負荷トルクが上がっても回転数は維持される。第1タイマ回路21がカウントを終了した時刻t5では一旦DCモータとしての運転に戻る。
【0087】
しかしまだ負荷トルクが高く、デューティ100%を維持しているにも関わらず、回転数が落ちてしまうのですぐに同期モータとしての運転に切り替わり、再度第1タイマ回路が動作をし始める。
【0088】
第1タイマ回路21が時間t1をカウント中(時刻t5〜t6)同期モータとして運転しているので負荷トルクが上がっても回転数は維持される。第1タイマ回路21がカウントを終了した時刻t6では、再度DCモータとしての運転に戻る。
【0089】
ここでは負荷トルクが低くなっており、切り換えた瞬間に回転数が上昇し、回転数制御によってデューティを下げて、回転数が目標回転数になるよう調整を行う。従って時刻t6以降は通常のDCモータによる運転を行うこととなる。
【0090】
次に第2の実施例の動作について、図6、図1を用いて説明する。図6は第2の実施例における圧縮機電動機制御装置の流れ図である。
【0091】
図6において、STEP11ではブラシレスモータをDCモータとして運転している。即ちインバータ13からの出力は、切換回路18によって転流回路16からの出力が選択されている。
【0092】
次に、STEP12でデューティ判定回路22でPWM制御回路19の出力しているデューティが100%(最大)であるか否かを判定する。デューティが100%未満であればまだ性能的に余裕があると判断し、STEP11即ちDCモータとしての運転を継続する。デューティが100%であればSTEP3に進む。
【0093】
次に、STEP13で現在の実際の回転数が目標回転数に比べて低下しているかどうか判定する。低下していなければデューティは100%で最大状態ではあるがまだぎりぎり性能が出せるところにあると判断し、STEP11即ちDCモータとしての運転を継続する。
【0094】
また、回転数が低下していれば負荷的にDCモータとしての運転範囲をもはや越えているものと判断し、STEP14に進む。
【0095】
次に、STEP14では、切換回路18で同期駆動回路17での運転に切り換える。この時同期駆動回路17から出力する信号の周波数は目標回転数相当(例えば、70r/secが目標で4極モータであれば140Hzの周波数)であり、デューティは100%とする。
【0096】
次に、STEP15で位相判定回路23によって、逆起電圧検出回路14の信号と同期駆動回路17の信号との位相差を検出する。ここで位相差とは同期駆動回路17の信号に対する逆起電圧検出回路14の信号の位相差を示し、正の値の時は進み、負の値の時は遅れを意味する。
【0097】
ここでSTEP15での判定で位相差が0以上であれば同期モータとしての運転を終了し、STEP11に戻り、DCモータとしての運転を再度実行し、STEP11から繰り返す。STEP15での判定で位相差が0未満であればSTEP16に進む。
【0098】
STEP16では更に位相差を判定し、−φm以上であればSTEP14から繰り返し、−φm未満であればSTEP17に進む。
【0099】
STEP17では周波数調整回路24で同期周波数を調整し、同期駆動回路17からの出力周波数を下げることにより、インバータ13からの出力周波数を下げる。
【0100】
つぎに、この位相差について図7を用いて更に詳しく説明する。図7は第2の実施例における信号のタイミング図である。
【0101】
図7において(a)から(f)はインバータ13の各パワー素子のオン/オフを決定する同期駆動回路17の出力である。(g)から(i)は逆起電圧検出回路14の位置検出信号である。
【0102】
U相上アーム信号の立ち上がりと位置検出信号Xの立ち上がりとは位相差φ1の遅れが生じている。またU相下アーム信号の立ち上がりと位置検出信号Xの立ち下がりとは位相差φ2の遅れが生じている。
【0103】
同様にV相上アーム信号の立ち上がりと位置検出信号Yの立ち上がりとは位相差φ3の遅れが生じている。またV相下アーム信号の立ち上がりと位置検出信号Yの立ち下がりとは位相差φ4の遅れが生じている。
【0104】
また、W相上アーム信号の立ち上がりと位置検出信号Zの立ち上がりとは位相差φ5の遅れが生じている。またW相下アーム信号の立ち上がりと位置検出信号Zの立ち下がりとは位相差φ6の遅れが生じている。
【0105】
同期モータとしての運転を行っているときは、高負荷においてはロータがステータからの回転磁界に対して、遅れて回転しているのでこのように遅れ位相が発生することになる。
【0106】
反対に軽負荷においてはロータがステータからの回転磁界に対して、逆に進んで回転するので、進み位相となる。
【0107】
なお、DCモータとして運転しているときは、位置検出信号X、Y、Zに従ってドライブする信号を発生しているのでφ1からφ6は全て0になる。このように同期モータとして運転しているときに、位相差を検出することで負荷の状態を知ることができる。
【0108】
次に、図7に示すような運転を行った場合の特性について、図8を用いて説明する。図8は第2の実施例における動作を示す特性図である。
【0109】
図8において、横軸がトルク、縦軸が回転数を示している。R2は従来例でも説明したように高効率化を行うために出力を低下させた設計を行ったモータのデューティ100%(最大電圧)の時のトルク=回転数特性である。
【0110】
トルクがT1からT2の範囲においては、DCモータとしての運転で回転数制御が十分に可能な範囲である。トルクがT2においてはデューティ100%での運転となっているが回転数はまだ最大回転数Rm(目標回転数)が維持できている。
【0111】
更にトルクが大きくなりT3になると、もはやDCモータとしての運転の限界を越えているので、回転数がモータの特性R2に沿って低下してくる。ここで同期モータとしての運転に切り換える。すると回転数が再び最大回転数Rmとなり回転数が維持できることとなる。
【0112】
更に負荷が増加しても同期モータとして動作しているので最大負荷点LmすなわちトルクTmにおいても、最大回転数Rmを維持できる。
【0113】
しかしながら、同期モータとして運転している場合でもトルクの限界はあり、本説明ではトルクT4(脱調トルク)までトルクが上がるとモータが脱調を起こし、停止する。
【0114】
その脱調を防止するためにトルクT5(T5<T4)において同期モータとしての運転周波数を下げ、回転数を低下させる。回転数が下がった場合、同期モータの特性からも明らかなように脱調トルクは大きくなる。
【0115】
従ってトルクT6(T6>T4)になってもモータは脱調する事なく、継続して運転することができる。この負荷の状態を知るために位相差を判定して運転状態を適切に決定している。
【0116】
また、負荷状態が容易にわかるので位相が0になり、DCモータとしての運転に復帰させることも容易にできる。
【0117】
次に、この動作について更に時間要素も含め、図9を用いて詳しく説明する。図9は第2の実施例による動作のタイミング図である。横軸は時間を示している。(a)は回転数、(b)は負荷トルク、(c)はデューティ、(d)は位相差を示す。
【0118】
時刻t7においては負荷トルクも低く、DCモータとしての運転で十分に回転数制御ができている。その後負荷トルクが上がってくるに従って回転数を維持させるためにもデューティを上げていく。
【0119】
更に負荷トルクが上がり、時刻t8においてデューティ100%の運転となる。更に負荷が上がると、時刻t9で回転数が下がってくる。そこで同期モータとしての運転に切り換え、回転数を維持させる。この時、負荷的には若干負荷が高いので位相差は若干遅れることになる。
【0120】
更に負荷が大きくなってくると、位相差は遅れが大きくなってくる。時刻t10においては位相差は−φmより大きくなろうとするので、同期駆動回路17からの出力周波数を下げることにより、回転数は低下する。負荷が大きい場合はこの回転数を維持する。
【0121】
時刻t11においては負荷が軽くなり位相差も−φmより小さくなるのでもとの同期周波数での運転に戻る。更に負荷が軽くなり、位相差が0になれば、DCモータとしての運転に復帰する。
【0122】
以上のように本実施例における圧縮機電動機制御装置は、ブラシレスモータの負荷の状態を判定する負荷状態判定回路20と、負荷状態判定回路20によりインバータ13から出力する波形を転流回路16もしくは同期駆動回路17のいずれかに切り換える切換回路18を設けることにより、ブラシレスモータの負荷状態を負荷状態判定回路20で検出し、高負荷の状態であるときには、同期モータとして運転すべく切り換えを行い、回転数特性を改善したモータでも最大負荷点で所望の回転数が得られるように運転範囲が拡大でき、なおかつ通常負荷においては高効率な運転が可能となる。
【0123】
また、デューティが最大になったことを判定しインバータから出力する波形を同期駆動回路からの出力にするデューティ判定回路22を設けることにより、デューティが最大になるとDCモータとしてはそれ以上能力を出せない限界であるといえるので、このデューティから負荷の状態を検知し、デューティが最大になった時には運転方法を同期モータとしての運転に切り換え、回転数がダウンせず、冷凍能力も確保できることとなる。
【0124】
また、デューティが最大になったことを判定しインバータから出力する波形を同期駆動回路17からの出力にするデューティ判定回路22と、同期駆動回路17に切り換えたときにカウントを開始し一定時間経過後転流回路16からの出力にする第1タイマ回路21とを設けることにより、一度同期モータとしての運転に切り替わったとき、第1タイマ回路21を動作させ一定時間運転を継続させることによって、運転方法が切り替わる近辺でも頻繁に切り替わることなく動作が安定させることができる。
【0125】
また、デューティが最大になったことを判定しインバータ13から出力する波形を同期駆動回路17からの出力にするデューティ判定回路22と、逆起電圧検出回路14の信号と同期駆動回路17の信号との位相差を検出し位相差がなくなったときに転流回路16からの出力に切り換える位相判定回路23とを設けることにより、同期モータとしての運転を行っているとき、その負荷を逆起電圧検出回路14の信号と同期駆動回路17の信号との位相差を検出することにより予測し、位相差がなくなったときに通常のDCモータの運転に戻すことにより、軽負荷になったときに速やかにもとの運転状態に戻ることができる。
【0126】
また、逆起電圧検出回路14の信号と同期駆動回路17の信号との位相差を検出し、位相差が所定値より小さくなったときに同期駆動回路17からの出力周波数を下げる周波数調整回路24とを設けることにより、同期モータとしての運転を行っているとき、位相差が所定値より小さくなれば、同期駆動回路17からの出力周波数を低下させることにより脱調トルクを向上させることができ、更に負荷が大きくなりモータが停止にまで至る前に回転数を下げることによってモータの停止という最悪の状態を避けることができる。
【0127】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の圧縮機電動機制御装置は、インバータから出力する波形を転流回路もしくは同期駆動回路のいずれかに切り換える切換回路を設けることにより、ブラシレスモータの負荷状態を負荷状態判定回路で検出し、高負荷の状態であるときには、同期モータとして運転すべく切り換えを行い、回転数特性を改善したモータでも最大負荷点で所望の回転数が得られるように運転範囲が拡大でき、なおかつ通常負荷においては高効率な運転が可能となる。
【0128】
また、ブラシレスモータの負荷の状態を判定する負荷状態判定回路と、負荷状態判定回路によりインバータから出力する波形を転流回路もしくは同期駆動回路のいずれかに切り換える切換回路を設けることにより、ブラシレスモータの負荷状態を負荷状態判定回路で検出し、高負荷の状態であるときには、同期モータとして運転すべく切り換えを行い、回転数特性を改善したモータでも最大負荷点で所望の回転数が得られるように運転範囲が拡大でき、なおかつ通常負荷においては高効率な運転が可能となる。
【0129】
また、デューティが最大になったことを判定しインバータから出力する波形を同期駆動回路からの出力にするデューティ判定回路を設けることにより、デューティが最大になるとDCモータとしてはそれ以上能力を出せない限界であるといえるので、このデューティから負荷の状態を検知し、デューティが最大になった時には運転方法を同期モータとしての運転に切り換え、回転数がダウンせず、冷凍能力も確保できることとなる。
【0130】
また、デューティが最大になったことを判定しインバータから出力する波形を同期駆動回路からの出力にするデューティ判定回路と、同期駆動回路に切り換えたときにカウントを開始し一定時間経過後転流回路からの出力にする第1タイマ回路とを設けることにより、一度同期モータとしての運転に切り替わったとき、第1タイマ回路を動作させ一定時間運転を継続させることによって、運転方法が切り替わる近辺でも頻繁に切り替わることなく動作が安定させることができる。
【0131】
また、デューティが最大になったことを判定しインバータから出力する波形を同期駆動回路からの出力にするデューティ判定回路と、逆起電圧検出回路の信号と同期駆動回路の信号との位相差を検出し位相差がなくなったときに転流回路からの出力に切り換える位相判定回路とを設けることにより、同期モータとしての運転を行っているとき、その負荷を逆起電圧検出回路の信号と同期駆動回路の信号との位相差を検出することにより予測し、位相差がなくなったときに通常のDCモータの運転に戻すことにより、軽負荷になったときに速やかにもとの運転状態に戻ることができる。
【0132】
また、逆起電圧検出回路の信号と同期駆動回路の信号との位相差を検出し、位相差が所定値より小さくなったときに同期駆動回路からの出力周波数を下げる周波数調整回路とを設けることにより、同期モータとしての運転を行っているとき、位相差が所定値より小さくなれば、同期駆動回路からの出力周波数を低下させることにより脱調トルクを向上させることができ、更に負荷が大きくなりモータが停止にまで至る前に回転数を下げることによってモータの停止という最悪の状態を避けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例における圧縮機電動機制御装置のブロック図
【図2】実施例におけるブラシレスモータの運転範囲を示す特性図
【図3】実施例における圧縮機電動機制御装置の流れ図
【図4】実施例における動作を示すモータ特性図
【図5】実施例による動作のタイミング図
【図6】第2の実施例における圧縮機電動機制御装置の流れ図
【図7】第2の実施例における信号のタイミング図
【図8】第2の実施例における動作を示すモータ特性図
【図9】第2の実施例による動作のタイミング図
【図10】従来の圧縮機電動機制御装置のブロック図
【図11】DCモータのトルク特性図
【符号の説明】
3 ブラシレスモータ
13 インバータ[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a control device for an electric motor for a compressor (particularly a brushless motor) used in a refrigeration system such as a refrigerator or an air conditioner.
[0002]
[Prior art]
Brushless motors are widely used because they are highly efficient and the number of revolutions can be controlled by voltage control. In particular, since a method for detecting a rotational position from a back electromotive voltage generated in a winding voltage of a motor has been proposed as a technique that eliminates the need for a position detecting element for detecting the rotational position of a brushless motor in recent years, compression used particularly in a refrigeration system is proposed. It has come to be used frequently even in places where the operating environment is extremely poor, such as in machines where there are refrigerants and oil inside.
[0003]
For example, it describes in the case of applying to a refrigerator in Unexamined-Japanese-Patent No. 3-55478 etc. A conventional compressor motor control device will be described below with reference to the drawings.
[0004]
FIG. 10 is a block diagram of a conventional compressor motor control device. In FIG. 10,
[0005]
Reference numeral 103 denotes a commercial power supply, for example, an AC power supply of 100 V 60 Hz in a general household.
[0006]
[0007]
[0008]
[0009]
[0010]
Next, the operation of the compressor motor control device configured as described above will be described.
[0011]
When the
[0012]
When the rotation increases to some extent, a counter electromotive voltage is generated in the stator winding of the
[0013]
In the DC motor, the rotational speed can be controlled by changing the voltage. When the duty from the
[0014]
Since the output of the position detection signal of the back electromotive
[0015]
The characteristics when operating as a DC motor will be described next. FIG. 11 is a torque characteristic diagram of the DC motor. The horizontal axis represents torque, and the vertical axis represents the rotational speed and the current flowing through the motor.
[0016]
R1 is the torque = rotational speed characteristic when the duty is 100% (maximum voltage). As the torque increases, the rotational speed decreases. I1 is a current flowing through the motor at that time, and increases substantially in proportion to the torque.
[0017]
Lm is the maximum load point in the refrigeration system, which is the maximum torque Tm and the maximum rotation speed Rm. In this respect, in order to secure the refrigeration performance, it is necessary to secure the rotation speed Rm.
[0018]
Therefore, when designing a motor, the design is performed so that the maximum load point can be operated. That is, the design is performed such that the rotational speed characteristic R1 is located above the maximum load point Lm (in this case, it is necessary to set a margin in consideration of an influence such as a decrease in input voltage).
[0019]
[Problems to be solved by the invention]
However, the conventional configuration has the following problems.
[0020]
In order to be able to obtain the maximum load point Lm in FIG. 11, the motor is designed as R1, but since the motor is a high output, the motor current itself inevitably increases as a whole. Therefore, there is a problem that the motor current increases even at the torque Tn for normal operation, and the efficiency of the inverter deteriorates.
[0021]
In order to solve this problem, for example, by reducing the motor output and designing a motor having the rotation speed characteristic R2 and current characteristic I2 in FIG. 11, the current decreases and the efficiency becomes high, but at this time the maximum load point Lm is cleared. This is not possible and the rotational speed will decrease.
[0022]
The present invention solves the conventional problems, and provides a highly efficient compressor motor control device that can expand the operating range so that a desired rotational speed can be obtained at the maximum load point even with a motor with improved rotational speed characteristics. The purpose is to do.
[0023]
Another object of the present invention is to provide a compressor motor control device capable of detecting a load, switching the operation method optimally, preventing the rotation speed from decreasing, and ensuring the refrigerating capacity.
[0024]
Another object of the present invention is to provide a compressor motor control device that can stabilize the operation even in the vicinity of switching of the operation method.
[0025]
Another object of the present invention is to provide a compressor motor control device that can quickly return to the original operating state when the load becomes light by detecting the load during operation corresponding to a high load. The purpose is to do.
[0026]
Another object of the present invention is to detect the load at the time of operation corresponding to a high load, thereby further reducing the number of revolutions before the motor reaches a stop because the load further increases. It is an object of the present invention to provide a compressor motor control device that can avoid the above.
[0027]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve this object, the compressor motor control device of the present invention isA commutation circuit for generating a waveform for driving the inverter from a signal of the back electromotive voltage detection circuit, a synchronous drive circuit for generating a waveform for operating a brushless motor as a synchronous motor, and a waveform output from the inverter for the commutation circuit or And a switching circuit for switching to one of the synchronous drive circuits.
[0028]
Also,A commutation circuit for generating a waveform for driving an inverter from a signal of a back electromotive voltage detection circuit, a synchronous drive circuit for generating a waveform for operating a brushless motor as a synchronous motor, and a load state for determining a load state of the brushless motor And a switching circuit for switching a waveform output from the inverter by the load state determination circuit to either the commutation circuit or the synchronous drive circuit.
[0029]
In addition, it is configured from a duty determination circuit that determines that the duty is maximized and outputs a waveform output from the inverter from the synchronous drive circuit.
[0030]
In addition, a duty determination circuit that determines that the duty is maximized and outputs the waveform output from the inverter from the synchronous drive circuit, and a commutation circuit that starts counting when the synchronous drive circuit is switched over and a certain time has elapsed And a first timer circuit for outputting from the first timer circuit.
[0031]
Also, the duty determination circuit that determines that the duty is maximized and outputs the waveform output from the inverter from the synchronous drive circuit, and the phase difference between the signal of the counter electromotive voltage detection circuit and the signal of the synchronous drive circuit are detected. When the phase difference disappears, the phase determination circuit switches to the output from the commutation circuit.
[0032]
And a frequency adjustment circuit that detects a phase difference between the signal of the back electromotive voltage detection circuit and the signal of the synchronous drive circuit and reduces the output frequency from the synchronous drive circuit when the phase difference becomes smaller than a predetermined value. Yes.
[0033]
[Action]
The compressor motor control device of the present invention detects a load state of a brushless motor by a load state determination circuit, and when it is in a high load state, it switches to operate as a synchronous motor, and even a motor with improved rotational speed characteristics. The operating range can be expanded so that a desired number of revolutions can be obtained at the maximum load point, and high-efficiency operation is possible at normal loads.
[0034]
In addition, it can be said that it is a limit that the DC motor cannot produce any more capacity when the duty becomes maximum, so the load is detected from this duty, and when the duty becomes maximum, the operation method is switched to operation as a synchronous motor, The number of rotations does not decrease, and the refrigerating capacity can be secured.
[0035]
Further, once the operation as the synchronous motor is switched, the operation can be stabilized even in the vicinity where the operation method is switched by operating the first timer circuit and continuing the operation for a certain time.
[0036]
Also, when operating as a synchronous motor, the load is predicted by detecting the phase difference between the signal of the back electromotive voltage detection circuit and the signal of the synchronous drive circuit, and when the phase difference disappears, By returning to the operation of the DC motor, it is possible to quickly return to the original operation state when the load is light.
[0037]
Also, when operating as a synchronous motor, if the phase difference is smaller than a predetermined value, the out-of-step torque can be improved by lowering the output frequency from the synchronous drive circuit, and the load increases. The worst state of motor stop can be avoided by reducing the rotation speed before the motor stops.
[0038]
【Example】
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings.
[0039]
FIG. 1 is a block diagram of a compressor motor control apparatus according to an embodiment of the present invention. In FIG. 1, 1 is a compressor. Reference numeral 2 denotes a shell of the
[0040]
[0041]
A shaft 4 is fixed to the rotor 3a and rotates in the bearing 5 when the rotor 3a rotates. An eccentric portion 4 a is provided at the lower portion of the shaft 4. Further, an
[0042]
[0043]
[0044]
[0045]
[0046]
[0047]
[0048]
[0049]
[0050]
A load
[0051]
[0052]
[0053]
[0054]
[0055]
The operation of the compressor motor control apparatus configured as described above will be described below with reference to FIG.
[0056]
When the
[0057]
After that, when acceleration is performed and the rotation increases to some extent (about 10 r / sec), a counter electromotive voltage is generated in the stator winding of the
[0058]
A position detection signal from the back electromotive
[0059]
In operation as a DC motor, the rotational speed can be controlled by changing the voltage. Increasing the duty from the
[0060]
The PWM control is called pulse width modulation and adjusts the voltage by duty. The duty is ON cycle / carrier cycle and takes a value of 0 to 100%.
[0061]
The carrier period is determined by the carrier frequency, and is generally several kHz to several tens of kHz. The voltage increases as the duty value increases.
[0062]
The
[0063]
The load
[0064]
Further, since the output of the position detection signal of the back electromotive
[0065]
The characteristics obtained by performing the operation as described above will be described with reference to FIG. FIG. 2 is a characteristic diagram showing the operating range of the brushless motor in the present embodiment. The horizontal axis represents torque and the vertical axis represents the rotational speed.
[0066]
R2 is a torque = rotational speed characteristic at a duty of 100% (maximum voltage) of a motor designed to reduce the output in order to increase efficiency as described in the conventional example.
[0067]
When the brushless motor is operated only as a DC motor, the region where the rotational speed can be controlled is the region A shown in FIG. 2, and the maximum rotational speed and the maximum torque are limited due to the characteristic R2. Understand.
[0068]
Therefore, the operation in the region B is also possible by operating the brushless motor as a synchronous motor. The lack of a region with high rotation speed and high torque in region B indicates that the step-out torque of the synchronous motor is in this part.
[0069]
Next, the operation of the present embodiment will be described in more detail with reference to FIGS. FIG. 3 is a flowchart of the compressor motor control device in this embodiment.
[0070]
In FIG. 3, in STEP1, the brushless motor is operated as a DC motor. That is, the output from the
[0071]
Next, in STEP2, the
[0072]
Next, in
[0073]
If the rotational speed is reduced, it is determined that the operating range of the DC motor is no longer exceeded due to the load, and the process proceeds to STEP4.
[0074]
Next, in STEP 4, the switching
[0075]
Next, in STEP5, the time from the start of operation as a synchronous motor is counted, and if the predetermined time t1 has not elapsed, the operation of STEP4 as a synchronous motor is repeatedly continued.
[0076]
When the predetermined time t1 elapses, the process returns to STEP1, the operation as the DC motor is executed again, and the process is repeated from STEP1. At this time, if the load is still high, the operation as a synchronous motor is resumed in the same procedure, and if the load is light, the operation as a DC motor is resumed.
[0077]
Next, characteristics when the operation shown in FIG. 3 is performed will be described with reference to FIG. FIG. 4 is a motor characteristic diagram showing the operation in this embodiment.
[0078]
In FIG. 4, the horizontal axis represents torque, and the vertical axis represents the rotational speed. R2 is a torque = rotational speed characteristic at a duty of 100% (maximum voltage) of a motor designed to reduce the output in order to increase efficiency as described in the conventional example.
[0079]
When the torque is in the range from T1 to T2, the rotational speed control is sufficiently possible by the operation as a DC motor. When the torque is T2, the operation is performed with a duty of 100%, but the rotation speed can still maintain the maximum rotation speed Rm (target rotation speed).
[0080]
When the torque further increases and reaches T3, the operation limit of the DC motor is no longer exceeded, so the rotational speed decreases along the motor characteristic R2. Here, the operation is switched to a synchronous motor. Then, the rotational speed becomes the maximum rotational speed Rm again, and the rotational speed can be maintained.
[0081]
Further, even if the load increases, the motor operates as a synchronous motor, so that the maximum rotational speed Rm can be maintained even at the maximum load point Lm, that is, the torque Tm.
[0082]
However, even when operating as a synchronous motor, there is a limit to the torque, and in this description, when the torque increases to the torque T4 (step-out torque), the motor will step out and stop.
[0083]
Next, this operation will be described in detail with reference to FIG. FIG. 5 is a timing chart of the operation according to this embodiment. The horizontal axis indicates time. (A) shows the rotation speed, (b) shows the load torque, and (c) shows the duty.
[0084]
At time t2, the load torque is also low, and the rotation speed can be sufficiently controlled by operation as a DC motor. Thereafter, the duty is increased in order to maintain the rotational speed as the load torque increases.
[0085]
Further, the load torque is increased, and the operation is performed with a duty of 100% at time t3. When the load further increases, the rotational speed decreases at time t4. Therefore, the operation as the synchronous motor is switched and the count of the
[0086]
Since the
[0087]
However, although the load torque is still high and the duty is maintained at 100%, the rotational speed drops, so the operation immediately switches to the operation as a synchronous motor, and the first timer circuit starts to operate again.
[0088]
Since the
[0089]
Here, the load torque is low, and at the moment of switching, the rotational speed increases, and the duty is decreased by rotational speed control so that the rotational speed becomes the target rotational speed. Therefore, after time t6, a normal DC motor operation is performed.
[0090]
Next, the operation of the second embodiment will be described with reference to FIGS. FIG. 6 is a flowchart of the compressor motor control apparatus according to the second embodiment.
[0091]
In FIG. 6, in
[0092]
Next, in
[0093]
Next, in
[0094]
If the rotational speed is reduced, it is determined that the operating range of the DC motor is no longer exceeded due to the load, and the process proceeds to STEP14.
[0095]
Next, in
[0096]
Next, in
[0097]
Here, if the phase difference is 0 or more in the determination in
[0098]
In
[0099]
In
[0100]
Next, this phase difference will be described in more detail with reference to FIG. FIG. 7 is a timing diagram of signals in the second embodiment.
[0101]
In FIG. 7, (a) to (f) are outputs of the
[0102]
There is a delay of the phase difference φ1 between the rise of the U-phase upper arm signal and the rise of the position detection signal X. Further, the rising of the U-phase lower arm signal and the falling of the position detection signal X cause a delay of the phase difference φ2.
[0103]
Similarly, a delay of the phase difference φ3 occurs between the rise of the V-phase upper arm signal and the rise of the position detection signal Y. Further, the rising of the V-phase lower arm signal and the falling of the position detection signal Y cause a delay of the phase difference φ4.
[0104]
Further, the rising of the W-phase upper arm signal and the rising of the position detection signal Z are delayed by a phase difference φ5. Further, a delay of the phase difference φ6 occurs between the rise of the W-phase lower arm signal and the fall of the position detection signal Z.
[0105]
When the operation as a synchronous motor is performed, the rotor phase is delayed with respect to the rotating magnetic field from the stator at a high load, and thus a delayed phase is generated.
[0106]
On the other hand, at a light load, the rotor rotates in the opposite direction with respect to the rotating magnetic field from the stator, so that it becomes a leading phase.
[0107]
Note that when operating as a DC motor, signals to be driven according to the position detection signals X, Y, and Z are generated, so that φ1 to φ6 are all zero. Thus, when operating as a synchronous motor, the state of the load can be known by detecting the phase difference.
[0108]
Next, characteristics when the operation shown in FIG. 7 is performed will be described with reference to FIG. FIG. 8 is a characteristic diagram showing the operation in the second embodiment.
[0109]
In FIG. 8, the horizontal axis represents torque, and the vertical axis represents the rotational speed. R2 is a torque = rotational speed characteristic at a duty of 100% (maximum voltage) of a motor designed to reduce the output in order to increase efficiency as described in the conventional example.
[0110]
When the torque is in the range from T1 to T2, the rotational speed control is sufficiently possible by the operation as a DC motor. When the torque is T2, the operation is performed with a duty of 100%, but the rotation speed can still maintain the maximum rotation speed Rm (target rotation speed).
[0111]
When the torque further increases and reaches T3, the operation limit of the DC motor is no longer exceeded, so the rotational speed decreases along the motor characteristic R2. Here, the operation is switched to a synchronous motor. Then, the rotational speed becomes the maximum rotational speed Rm again, and the rotational speed can be maintained.
[0112]
Further, even if the load increases, the motor operates as a synchronous motor, so that the maximum rotational speed Rm can be maintained even at the maximum load point Lm, that is, the torque Tm.
[0113]
However, even when operating as a synchronous motor, there is a limit to the torque, and in this description, when the torque increases to the torque T4 (step-out torque), the motor will step out and stop.
[0114]
In order to prevent the step-out, the operating frequency of the synchronous motor is lowered at the torque T5 (T5 <T4), and the rotational speed is lowered. When the rotational speed decreases, the step-out torque increases as is apparent from the characteristics of the synchronous motor.
[0115]
Therefore, even if the torque T6 (T6> T4) is reached, the motor can be continuously operated without being stepped out. In order to know the state of the load, the operating state is appropriately determined by determining the phase difference.
[0116]
Further, since the load state can be easily understood, the phase becomes zero, and it is possible to easily return to the operation as the DC motor.
[0117]
Next, this operation will be described in detail with reference to FIG. FIG. 9 is an operation timing chart according to the second embodiment. The horizontal axis indicates time. (A) is the rotation speed, (b) is the load torque, (c) is the duty, and (d) is the phase difference.
[0118]
At time t7, the load torque is also low, and the rotation speed can be sufficiently controlled by the operation as a DC motor. Thereafter, the duty is increased in order to maintain the rotational speed as the load torque increases.
[0119]
Further, the load torque increases, and the operation is performed with a duty of 100% at time t8. When the load further increases, the rotational speed decreases at time t9. Therefore, the operation is switched to a synchronous motor, and the rotation speed is maintained. At this time, since the load is slightly high, the phase difference is slightly delayed.
[0120]
As the load increases further, the phase difference becomes more delayed. Since the phase difference tends to be larger than −φm at time t10, the rotational frequency is lowered by lowering the output frequency from the
[0121]
At time t11, the load is lightened and the phase difference is smaller than −φm, and the operation returns to the original synchronous frequency. When the load becomes lighter and the phase difference becomes zero, the operation as a DC motor is resumed.
[0122]
As described above, the compressor motor control apparatus according to the present embodiment includes the load
[0123]
Further, by providing the
[0124]
Also, the duty is determined when the duty is maximized and the waveform output from the inverter is output from the
[0125]
Further, the
[0126]
The
[0127]
【The invention's effect】
As described above, the compressor motor control device of the present invention isBy providing a switching circuit that switches the waveform output from the inverter to either the commutation circuit or the synchronous drive circuit, the load state of the brushless motor is detected by the load state determination circuit. Even with a motor that has been switched for operation and has improved rotational speed characteristics, the operating range can be expanded so that a desired rotational speed can be obtained at the maximum load point, and high-efficiency operation is possible at normal loads.
[0128]
Also,By providing a load state determination circuit that determines the load state of the brushless motor and a switching circuit that switches the waveform output from the inverter to either the commutation circuit or the synchronous drive circuit by the load state determination circuit, the load state of the brushless motor Is detected by the load condition judgment circuit, and when it is in a high load condition, the operation range is changed so that the motor can be operated as a synchronous motor and the desired speed can be obtained at the maximum load point even with a motor with improved speed characteristics. In addition, high efficiency operation is possible under normal load.
[0129]
In addition, by providing a duty determination circuit that determines that the duty is maximized and outputs the waveform output from the inverter from the synchronous drive circuit, the limit that the DC motor cannot produce any more when the duty is maximized Therefore, the state of the load is detected from this duty, and when the duty reaches the maximum, the operation method is switched to the operation as a synchronous motor, the rotation speed does not decrease, and the refrigerating capacity can be secured.
[0130]
In addition, a duty determination circuit that determines that the duty is maximized and outputs the waveform output from the inverter from the synchronous drive circuit, and a commutation circuit that starts counting when the synchronous drive circuit is switched over and a certain time has elapsed By providing the first timer circuit to output from the motor, once switching to the operation as a synchronous motor, by operating the first timer circuit and continuing the operation for a certain period of time, frequently even in the vicinity where the operation method is switched The operation can be stabilized without switching.
[0131]
Also, the duty determination circuit that determines that the duty is maximized and outputs the waveform output from the inverter from the synchronous drive circuit, and the phase difference between the signal of the counter electromotive voltage detection circuit and the signal of the synchronous drive circuit are detected. By providing a phase determination circuit that switches to the output from the commutation circuit when the phase difference disappears, when operating as a synchronous motor, the load of the back electromotive voltage detection circuit and the synchronous drive circuit By detecting the phase difference with the signal of, and returning to normal DC motor operation when the phase difference disappears, it is possible to quickly return to the original operating state when the load is light it can.
[0132]
There is also provided a frequency adjustment circuit that detects the phase difference between the signal of the counter electromotive voltage detection circuit and the signal of the synchronous drive circuit and lowers the output frequency from the synchronous drive circuit when the phase difference becomes smaller than a predetermined value. Thus, when operating as a synchronous motor, if the phase difference is smaller than a predetermined value, the step-out torque can be improved by lowering the output frequency from the synchronous drive circuit, and the load becomes larger. The worst state of motor stop can be avoided by reducing the rotation speed before the motor stops.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a block diagram of a compressor motor control apparatus according to an embodiment.
FIG. 2 is a characteristic diagram showing the operating range of the brushless motor in the embodiment.
FIG. 3 is a flowchart of a compressor motor control apparatus in the embodiment.
FIG. 4 is a motor characteristic diagram showing the operation in the embodiment.
FIG. 5 is an operation timing chart according to the embodiment.
FIG. 6 is a flowchart of a compressor motor control device according to a second embodiment.
FIG. 7 is a timing diagram of signals in the second embodiment.
FIG. 8 is a motor characteristic diagram showing the operation in the second embodiment.
FIG. 9 is an operation timing chart according to the second embodiment.
FIG. 10 is a block diagram of a conventional compressor motor control device.
FIG. 11 is a torque characteristic diagram of a DC motor.
[Explanation of symbols]
3 Brushless motor
13 Inverter
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