JP3667770B2 - 流体抵抗モニタリングシステム - Google Patents

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Description

発明の背景
発明の属する技術的分野
本発明は流体送出システムに関する。より厳密には、本発明は流体を患者に注入する流体送出システムにおける流体のフローに対する抵抗をモニターすることに関する。
先行技術の説明
患者に流体が注入される状況は様々である。流体送出システムの活用例には、静脈内注入、動脈内注入、腸水薬の注入、硬膜外空間への薬物の注入、並びに動脈の血管特質、泌尿系、リンパ管系、或いは脳脊髄系を判定するための診断的注入が含まれる、(しかし決してこれらに限定されない)。
患者へ流体を注入するための送出システムには、一般的に、投与する流体の供給源、注入針又はカニューレ、流体供給源をカニューレへ接続する投与セット、及び容積移送式真空注入ポンプのような流量制御装置が含まれる。投与セットは通常ある長さの柔軟なチューブを含んでいる。柔軟なチューブの遠位端には、患者の血管或いは他の身体部位内へ挿入して流体注入液を送出するため、カニューレが取り付けられている。流量制御装置は、流体を、投与セットのチューブを経由してカニューレへそして患者の身体内へと向かわせるために柔軟なチューブ上で作動するぜん動型ポンプであることが多い。ある一般的に使用される流量制御装置は、数個のカムと、柔軟なチューブの部分をポンピング区域に沿って順番に塞ぎ閉塞区域を移動させる、カムにより作動するフィンガーとを有する線形ぜん動型ポンプである。
注入処置中には、投与ラインの閉塞というような、患者へ流体を適切に送出できなく事態が起こることもある。このような事態は直ちに検知され、修復されることが望ましい。
このような事態を検知し、且つ流体送出システムの状態を把握するための一般的な手法は、投与セットの圧力をモニターすることである。流体送出に伴う問題を圧力の変化で標示することができる。例えば、圧力が選定された閾値を越えるのは、システムに閉塞が発生していることを表している。同様に、圧力の低下は流体供給源が空であるか、流体送出システムに何らかの欠陥があることを表している。
圧力だけをモニターすることで流体送出システムの状態を判定する際の問題点は、システムが低流量で作動しているときには圧力の立ち上がり速度が遅いことである。低流量では、流路に取り込まれる単位時間当たりのエネルギーは非常に小さい。従って、圧力が立ち上がって閾値を越え閉塞を標示するには相当な時間がかかることになる。又、閾値を比較的低圧に設定すると、せき、くしゃみ、又はベッドに起き上がる等という患者の動作により、圧力が瞬間的に閾値を越え、その結果流体送出システムの欠陥を標示する間違ったアラームを発してしまうことになる。圧力のみのモニタリングに伴うもう1つの問題点は、送出カニューレが細胞間質組織内に誤って置かれ、圧力が上昇する場合に発生する。その結果の圧力上昇量は流量により異なる。例えば、10ml/時の流量では、圧力の上昇は普通約10mmHgであり、2ml/時の流量では、圧力の上昇は通常たったの約2mmHgである。このような小さな相対変化は、静脈圧、システム構成要素を持ち上げること、或いは流量それ自体の他にも、患者の動きのような他に変化を起こす源が存在するせいで、瞬時の圧力読み取りから或いは圧力の傾向からでさえ検知することは難しい。
フィリップ社に与えられた米国特許第4,898,576号に記されているように、流体ラインインピーダンスの抵抗部の測定値を使って、流体ラインの状態をモニターすることができる。圧力が立ち上がるのを単に待っているのではなく積極的に抵抗をモニターする際に使用される1つの手法は、流量の変化である。流量の変化に伴う圧力の変化は、各流量において圧力が平衡に到達するのに十分な時間が許容される場合には、システムの流体インピーダンスの抵抗部を正確に表すことが分かっている。この手法は、流量が高い場合は圧力が高くなり、有効であることが分かっている。このように高流量の状態で変化が起これば、圧力も迅速且つ測定可能なように変化する。流量の変化に対し圧力が迅速に反応するので、フローの均一性に関して重大な臨床的影響無しに、流量を選定された流量の周りに変化させることができる。
しかしながら低流量では、流量の均一性という臨床的必要条件により、流体ライン上に課すことのできるフローに対する変化の度合いが制限される。従って、抵抗を判定する目的で異なる圧力応答を得るために流量を交互に替えることは、圧力応答を得るのに比較的長い時間を必要とするだけでなく、流量変化が持つであろうフローの均一性に関する有害な影響を考えると望ましくない。
抵抗は種々の圧力と抵抗のモデルを使って正確に測定することができる。例えば、本願でも参考資料として挙げているドーン社に与えられた米国特許第5,087,245号に説明されているように、圧力と流量の間の非線形関係と時間により変化するインピーダンス(抵抗とコンプライアンス)を考慮に入れた流体抵抗を求めるための手法は、注入システムにおいて流体のボーラスを誘発することと、その結果としての圧力波と圧力減衰応答をモニターすることを含んでいる。既知量の流体を注入すると、圧力波が発生し、その後平衡圧へと減衰する。平衡圧と圧力減衰応答を利用すると、流量と圧力との間に非線形的関係が存在する場合でも、またインピーダンス(抵抗とコンプライアンス)が時間により変化する場合でも、次の方程式により流体抵抗を求めることができる。
Figure 0003667770
このように、注入システムを通して流体の既知量を注入し、その結果生じる圧力が平衡圧へと減衰していく過程をモニターし、平衡圧と圧力応答の間の差の積分を求めることにより、流体のフローに対する抵抗を求めることができる。しかしながら、流体の既知量を注入した後、圧力を平衡圧に減衰させるためにシステムを通して更に流体量を追加注入することはできない(即ち、追加フローステップを開始しない)。流体抵抗が比較的高いというようなある種の状況下では、圧力を平衡圧に減衰させるためには、流体注入の一時停止を比較的長くすることも必要となることがある。特定のアプリケーションでは、流体フローステップ間のこのような長い遅滞は望ましくない場合もある。
審査中の米国特許出願第08/305,904号に述べられているように、疑似ランダム2進法シーケンス(PRBS)コードは、「仮想」波形を創造することにより、平衡圧に到る遅延を効果的に排除するために使用されてきた。しかしながら、PRBSコーディング/デコーディング処理に関わる必要条件が高度なため、PRBSコードは線形且つ時間的変化のない圧力と抵抗との組み合わせ、すなわち次のような方程式に関してのみ使用されてきた。
Figure 0003667770
このような線形且つ時間により変化しない推定手法は、流体抵抗が0乃至1500流体オーム(但し、1流体オーム=1mmHg/リットル/時間として)であるときには比較的正確である。しかしながら、流体インピーダンス(即ち、抵抗とコンプライアンス)は実際上時間により変化ししかも非線形であるので、上で引用した推定手法は、流体抵抗が1500流体オームを越える場合には、精度が落ちる。
流体抵抗は 総システム流体インピーダンスの一部であると理解されたい。流体インピーダンスは、システムコンプライアンスとイナータンスと抵抗の関数である。
非線形で時間により変化する抵抗の関係を生む原因には、柔軟なチューブの粘弾性が含まれており、これは陽圧過渡状態という次のアプリケーションをゆっくり収縮させる。更に、人体の血液のフローのような患者の体液システムについての生化学的及び抵抗物理学的観点から見ると、圧力/流量の関係は更に複雑化する。
低流量と高抵抗の両方が現れる非経口注入システムの適用例がいくつかある。例えば、小児や幼児、特に未熟児への非経口液の注入は、低流量と高抵抗に関係してくる。
流体注入システムのモニタリングに伴う別の問題は、圧力のモニタリングの精度を落とす種々の「ノイズ」源により起きる。このようなノイズ源には、流体注入システム自体の動き、及び呼吸や歩行のような患者の動作が含まれる。加えて、単一の流体送出システムカニューレを通して流体を注入するのに2つ以上のポンプと投与セットを使用すると、個々の投与セットの流量を個別にモニターするこを妨害するノイズを引き起こしかねない。
従って、当業者は、流体送出の欠陥状態をより迅速に検知し、しかも低流量での特性が先行システムより改良された流体送出モニタリングシステムへの必要性を認識している。臨床学的に受け入れられる流量パターンを維持しながら、オフセット圧力の存在を補償することができ、しかもあまりに小さくて従来の圧力モニタリングシステムでは気づくことのできないような圧力変化を生じさせる部分的すなわち「ソフトな」閉塞を検知できるシステムの必要性も認識されている。更に、同じ流体ラインの別のポンプによって引き起こされるような、導管に圧力変化を起こす別の源に対してより鈍感なシステムへの必要性も認識されている。抵抗の広い範囲に渡って正確で、しかもノイズの影響にはより鈍感なシステムを有することが更に望まれる。本発明は、これらの必要性及び他の必要性を満たすものである。
発明の概要
簡単且つ概括的に述べれば、本発明は、流体送出アッセンブリの1つ或いはそれ以上のフローパラメーターをモニターするシステムに着目している。導管を流れる流体の動きを制御するために、流体制御装置が流体導管上で作動する流体送出システムでは、1つ或いはそれ以上のフローパラメーターをモニターするためのシステムは、導管で感知された圧力に応えて圧力信号を出すための、導管に連結された圧力センサーと、その圧力信号を受信し、これらの圧力信号を処理し、そして前記の処理に基づきフローパラメーターを確定するプロセッサーとから成っている。
ある更に詳細な態様では、前記プロセッサは流体抵抗を定める。
更に別の態様では、プロセッサは流量制御装置を制御して、選択された流量が高・中・低のいずれであるかによって規定の流量を適用することで、導管内に様々な流量を発生させる。
更に別の態様では、繰り返す一様でないフローパターンを作り出すために疑似ランダムコードが使用されるが、これは、測定され次に推定平衡圧或いは総オフセット圧を計算するためにディコードされる圧力応答を引き起こす。疑似ランダムコード期間中の圧力応答も合計される。圧力応答合計と推定平衡圧を使用して次に流体抵抗が求められる。
また別の態様では、選択された流量が低位の閾値を下回ると、プロセッサはタイムスロット長を定め、タイムスロットの開始時に流体のボーラスを送出するように流量制御装置を制御する。圧力応答は平衡圧を求めるためにモニターされ、そして圧力応答の合計が求められる。抵抗は、求められた平衡圧と圧力応答の合計を用いて計算される。
更により詳細な態様では、選択された流量が高位の閾値を越える場合、プロセッサは、複数の異なる流量を導管内に発生させるために流量制御装置を制御する。プロセッサーはそこで、フローに対するインピーダンスを決定するため圧力の差と流量の差を処理する。
また更なる態様では、プロセッサは、タイムスロット開始時に、間隔の狭い連続した、すなわち「トリル」なフロー波形を送出するために、流量制御装置を制御する。
2つ又はそれ以上の流体注入セグメントを含み、それらのセグメントはそれぞれが別々の流体源と別々の流体ラインで作動する別々の流量制御装置とを含んでおり、しかも2つ又はそれ以上の流体注入セグメントのそれぞれが流体を患者に送出する共通の流体ラインへと給配されている流体送出システムであって、しかも流体注入セグメントの内の少なくとも1つは流量制御装置を制御するプロセッサを含んでいる、そのような流体送出システムで使用される別の態様では、プロセッサは、他の流体注入セグメントにより発生する圧力応答漏話をフィルターにかけるため疑似ランダムコーディング及びデコーディング処理を用いる。
本発明のもう一つ別の詳細な態様では、前記システムは、信号品質とノイズの評価を行う。
本発明の他の特性及び利点は、以下の発明の詳細な説明を付随の図面と関連づけ参照することで明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
図1は、脈管内流体注入システムに適用されるものとして、本発明の原理を組み入れた流体ラインの異常を検知するためのシステムを表す略ブロック線図である。
図2は、流体の流量と、対応する圧力応答のグラフ表示である。
図3は、種々の流体流量波形と、対応する圧力応答のグラフ表示である。
図4は、PRBSコーディングとデコーディングを使用して推定圧力波形を生成するための処理を示す略ブロック線図である。
図5は、本発明の好適実施例による、抵抗を求めるための処理を示す略フローチャートである。
図6は、サンプルモーターステップ及びスーパーステップ割り当てを表すグラフ表示である。
図7は、PRBSコード生成のグラフ表示である。
図8は、ベースラインサンプル平均値算出区域を示す圧力応答のグラフ表示である。
図9は、PRBSデコーディングのグラフ表示である。
図10は、ブロック平均を示しているデコードされた圧力応答のグラフ表示である。
図11は、中間のろ過処理を示す略ブロック線図である。
図12は、隣接のポンプステップに起因するフロー波形のグラフ表示である。
図13aは、加速/減速波形によるフロー波形のグラフ表示である。
図13bは、トリルされた加速/減速波形によるフロー波形のグラフ表示である。
図14は、圧力波形と対応するタイムスロット合計配列のグラフ表示である。
図15は、本発明の1つの実施例により抵抗を求めるためのプロセスを示す略フローチャートである。
図16は、非常に低い流量での圧力波形のグラフ表示である。
図17は、2つの流体注入セグメントを有する流体注入システムの抵抗をモニターするためのシステムを示す略線図である。
好適実施例の詳細な説明
ここで図面をより詳しく参照していくが、別々の図にある同じ符号は同一或いは対応する要素を示すものであって、図1には本発明の態様を取り入れた抵抗モニタリングシステム10を示している。抵抗モニタリングシステムは、ポンプモーター14がポンピング機構16を駆動している流体送出システムの導管12に連結されているが、このポンピング機構は、示される実施例では、ポンプモーター14に連結されていて一連のぜん動要素20を動かす回転するカムシャフトから成っている。ぜん動要素20は、導管12上で作動して、流体を流体源22から導管12経由で患者24へとカニューレを介して移動させる。
キーパッドのようなユーザ入力装置28は、流量選択の様なオペレーターの命令をプロセッサ30に伝える。プロセッサ30は、ポンピング機構16を駆動するポンプモーター14の作動を制御する。モーター位置センサー32は、モーター14とポンピング機構16の位置を求め、プロセッサ30に位置信号を伝える。
ポンピング機構の下流には、導管12内の圧力を感知するため、導管12に連結された圧力センサー34がある。アナログ・デジタル変換器36(「A・D」)はセンサー34からのアナログ圧力出力信号を受信して、それらをプロセッサ30により制御される特定のサンプルレートでデジタルフォーマットに変換する。プロセッサ30はデジタル圧力信号を受信し、以下により詳細に説明するようにそれらを処理して、フローに対する抵抗を計算する。表示装置38は抵抗を表示する。1つ或いはそれ以上のアラーム40が、不十分な抵抗レベルを標示するために設けられている。抵抗モニタリングシステムに対するバックアップとして、アラームシステム40を、圧力が設定閾値を越えると作動するように設定することもできる。このようなバックアップシステムがあれば、プロセッサ30はモニターされた圧力を圧力閾値と比較する。モニターされた圧力(或いは、アラームの誤作動を防ぐためには、いくつかの最新のモニターされた圧力値の平均)が閾値を越えた場合は、アラームシステム40が作動する。このような圧力閾値は、アラームの誤作動を防ぐために比較的高くするのが普通である。ある好適実施例では、圧力閾値は600mmHgである。
流量の選択はキーパッド28で行われ、プロセッサ30に受信される。ユーザーはキーパッド28で高い抵抗範囲或いは低い抵抗範囲を選択することもできる。ある実施例では、低い抵抗範囲は0乃至2,000流体オームであり、高い抵抗範囲は0乃至6,000流体オームである。範囲の選択は、抵抗パーセント(方程式4を参照しながら後述)を求めるためだけでなく、表示及びアラームシステムを駆動するためにも使用される。ユーザーは、特定のアプリケーション次第で抵抗の高低を選択する。
ある好適実施例では、プロセッサ30は、ユーザー入力装置28から選択された流量を受信した後、その流量が「高」流量、「中」流量、「低」流量の何れであるかを判定するために、選択された流量を流量閾値と比較42する。2種類の閾値、すなわち低閾値と高閾値が、高流量、中流量、低流量を分類するために使用される。高い閾値を越える選択流量は高流量、低い閾値を下回る選択流量は低流量、そして高低閾値の中間にある選択流量は中流量と見なされる。ある好適実施例では、低閾値は毎時0.5ミリリットルであり、高閾値は毎時50ミリリットルである。
図1に示す抵抗モニタリングシステムは、一つの態様として、流体システムの抵抗を求めるために3通りのアプローチが使用されており、このため継続的且つ正確な抵抗確定を行う流体送出システムにより、流量と抵抗の範囲を広くとれるようになっている。
高流量に関しては、双速度アプローチが使用され、これによりプロセッサ30は、モーターを作動させる2通り以上の流量を選択する44。流量コマンドがモーター制御装置46に送られ、モーター制御装置46はポンプ機構16を通してポンプモーター14を導管12上で作動させ、それら個別の流量で流体を導管12を通して送り出す。ある実施例では、流量は、フローの均一性を維持する目的で、平均すると選択された流量になるように選択される。
導管12内でのフロー波形に対する圧力応答は、AD変換器36によりプロセッサ30に送られるデジタル圧力信号を用いて、圧力センサー34によってモニターされる。これら圧力信号は処理される48が、高いレートに関しては、各双速度範囲の最も新しい回転についての全ポンプ回転平均を包含している。次にその出力をフロー表情報28と共に使用して流体抵抗が計算される50。計算された抵抗は、抵抗計算の精度を向上させるために、移動平均或いは移動中央フィルターを介する等してろ過される52。ろ過された抵抗は表示機器38に表示されアラームシステム40に送られる。
比較的高い流量で流量を変化させると、先に説明したように広範で迅速な圧力応答が起こり、システムの流体フローの抵抗は次の式により比較的迅速に求めることができる。
Figure 0003667770
抵抗パーセンテージを求めるのに使用でき、しかもサンプルレートを考えに入れた関係式は以下のようになる。
Figure 0003667770
従って、高流量(表示実施例では50ml/時を越える)に関しては、流量を選択された流量に近い2通り以上の流量に変化させる「双速度」アプローチが使用される。応答する圧力信号はモニターされる。このアプローチでは、流量に起因する圧力の変化は、抵抗を直接計算するために使用される。選択された流量とそれら各々が適用される時間は、平均すると選択された流量になることを基本としているので、流量変更による重大な臨床的影響は無い。
上述の高−低流量手法を用いて高流量での流体抵抗を求めることに関しては、参考資料として挙げている審査中の米国特許出願第08/305,904号に更に詳しく説明されている。
低流量に関しては、ある実施例では0.5ml/時より低い流量になっているが、抵抗は第2の手法を用いて求められている。駆動制御装置はPRBSエンコーディングを使用していない。代わりに、モーター制御装置46はユーザーの選択する流量を使用して、図2に示すように、ポンプサイクルを全て同じ長さを有する多数のタイムスロットTSに分割する。タイムスロットの長さは最大にされ、モーターは各タイムスロット中に流体容積QTsを送出するように制御されるが、タイムスロットの開始に向けて単一ボーラス65として送出されることが望ましい。その結果生じる圧力波形66を図2bに示す。タイムスロット長を最大にすることにより、導管内の圧力が平衡圧P0へと減衰するのに十分な時間がとれるが、この平衡圧は、ノイズの衝撃や他の偽信号を低減させるために、特定タイムスロットの波形の最後の部分67(即ち、「テイル」)の平均値として計算されることになる。
再度図1を参照すると、圧力はセンサー34によってモニターされ、圧力信号はA/D変換され36、タイムスロットからの圧力信号のテイル部分はタイムスロット・テイル・アベレージ(TTA)のような信号平均54を計算するために使用されている。TTA値は、P0を決定する56ために用いられる。A/D変換された圧力信号はまた、圧力信号値の合計を生成するために信号処理に回される。圧力合計値とP0値は抵抗を計算する50のに使われる。抵抗値は精度を増し且つノイズ影響を取り除くためにろ過される58。ろ過された抵抗値は、次に表示機器38とアラームシステム40に送られる。
中度の流量に関しては、ある実施例では流量を0.5ml/時から50ml/時の間としているが、実際の流量は、選択された流量周りに変位する疑似ランダムパターンにより、選択された流量付近で変動する。疑似ランダムパターンは疑似ランダムエンコーダにより提供されるが、実施例で示されているのは、疑似ランダム2進法シーケンス(PRBS)エンコーダ60であって、この演算については図7に関連してより詳しく述べることとする。PRBSコードはモーター制御装置46に送られるが、この制御装置は、図6及び図7に関連して以下でより詳細に論じるように、(参照用テーブル62からの)容積データ、PRBSコード、及びユーザーが選択した流量を用いて、所要の反復的で一様でないフローパターンを定める。モーター制御装置46はまた、ポンプサイクルを多数のタイムスロットTSに分割する。モーター制御装置46は、次にポンプモーター14を導管12上でポンプ機構16により作動させて、流体を定められた反復的で一様でないフローパターンで導管12を経由して送り出す。
図2c及び図2dはサンプルフローとPRBSコードからの圧力波形を示している。図2cの例では、長さ7で1110100の要素を有するPRBSコードが、流体注入を制御するために使用されている。PRBSコードの1つの要素(即ち、1つの1或いは1つの0)を各タイムスロットに割り当てる。図2cに示すように、対応するPRBS要素1を有する各タイムスロットに対して、望ましくはタイムスロット開始時に、容積QTSの単一の小さな流体ボーラスが注入される。その結果生じる圧力波形68を図2dに示す。
再度図1に関してであるが、中度の流量に関しては、導管12内に生じる圧力は、圧力信号を出力する圧力センサー34によりモニターされる。圧力信号の全てあるいは一部は平均化54されて、ベースライン・サンプル・アベレージ(BLSAs)のような平均圧力値を生成する。ベースライン・サンプル・アベレージは、図2dに示すテイル部分69のような、タイムスロット内の圧力信号の部分の平均である。
再び図1に関してであるが、BLSAsは変化の疑似ランダムパターンに従ってデコードされ64、デコードされた平均圧力値は、推定平衡圧力(P0)確定56のために使用される。
圧力信号の平均化54は、デコーディングの処理要件を減らし、且つノイズ/偽信号を排除するために含まれていることに注目されたい。システムは、平均化処理をしないで圧力信号をデコードすることによって演算することもできる。しかしながら、デコーディングは、図9に関連して論じるが、プロセッサ集約的である。従って、丁度平均圧力値に代えて、全ての圧力信号をデコードすることは実質上処理要件を増やすことになってしまう。
計算されたP0値は、ノイズの影響を低減させ且つP0値の精度を増すために、図11に関連して以下に説明する中央フィルター処理を介する等して、ろ過される49。ろ過されたP0値は抵抗計算50に提供される。
A/D変換された圧力信号を処理して48、圧力合計値を出す。圧力合計値とろ過された平衡圧力P0を用いて抵抗を計算する50。計算された抵抗は、値の精度を増すために、図11に関連して以下に説明する中央フィルター処理を介する等して、ろ過される58。フィルターにかけられた抵抗は、表示装置38及びアラームシステム40に提供される。
P0値と抵抗値は各々の新しいタイムスロットで更新可能であり、全く新しいPRBSコードサイクルを完全に行う必要はない。例えば、図2dに示すように、更新されたP0値と抵抗値は、示される最初のM個のタイムスロット(TSaからTSgまでで、コード長M=7)を含む範囲70aに亘って定めることが可能である。TShのような別のタイムスロットからデータを受信すると、更新されたP0値と抵抗値をTSbからTShまでのタイムスロットを含む新しい範囲70bに亘って定めることができる。更に、Tsiのようなまた別のタイムスロットからデータを受信すると、更新されたP0値と抵抗値をTScからTSiまでのタイムスロットを含む新しい範囲70cに亘って定めることができる。このように、たとえM個のタイムスロットがP0値と抵抗値を定めるために使用されるとしても、P0値と抵抗値の更新計算をするために、M個のタイムスロットを待つ必要はない。代わりに、新しいタイムスロットに新しい圧力データが受信される都度、P0値と抵抗値計算の更新計算が、新しいタイムスロットと直近の(M−1個)のタイムスロットからのデータを利用して行われる。
疑似ランダムパターンを使用するための論理的説明の概説を図3に示すが、これらはさまざまなフロー波形とそれらに対応する圧力波形を示している。図3aでは、誘発されたフロー波形71aは、期間Tの開始時に注入された流体72aの単一のボーラスを含んでいる。ボーラス72aは容積QTを有する。発生した圧力波形74aは初期ピーク76aを有するが、それは期間Tの終わり或いは終わり間近で平衡圧力P0まで減衰する。平衡圧力は、流体送出システムにおける流体抵抗を正確に求めるために使用することができる。しかしながら、圧力が平衡圧まで減衰するのを待つと、1分またはそれ以上という長い時間がかかるかもしれない。
多くの状況で、圧力が平衡圧まで減衰するのに必要とされる整定時間は、静脈内流体送出システムで実際に使用するにはあまりに長時間かかりすぎる。又、大きい単一の流体ボーラスを送出するのは望ましくない。図3bのフロー波形71bに示すように、期間Tを通じて等しい間隔をあけて、連続したより小さい流体ボーラス72bを送出することが望ましい場合が度々ある。しかしながら、このように等しい間隔をとった小型ボーラス72bは図3bに示すような圧力波形74bを発生させる結果となり、フローボーラスの間に圧力が平衡圧まで減衰するのに十分な時間が無い。このような場合には、平衡圧力を直接測定することは不可能となる。
本発明のある態様では、期間Tが分割されるタイムスロットの数Mに等しい長さの疑似ランダムコードを使用して、タイムスロットの数Mで間隔をとった小さなボーラスを使い、連続した小型流体ボーラスを期間Tを通して送出する。図3cに示す例では、疑似ランダムシーケンスは、長さMが7に等しい疑似ランダム2進法シーケンス(PRBS)である。示されるPRBSコードは1110100であって、1は特定のタイムスロットTSで送出される流体のボーラスを標示し、0はそのタイムスロットTSで送出される流体が無いことを標示している。
図3cに示すように、PRBSコーディングされた液体送出に起因する圧力波形74cは、各ボーラス72cの間には圧力波形74cが平衡圧まで減衰するのに十分な時間が無いことを表している。従って、平衡圧を直接測定することはできない。しかしながら、デコーディング処理で同じPRBSコード(1110100)を使用して、図3cの圧力波形全体をデコードすることによって、図3dに示すように推定圧力波形74dを生成することができる。推定圧力波形74dは、仮想の流体72dの単一ボーラスが期間Tの開始時に送出されたとした場合対応する。更に、推定圧力波形74dの最後の部分は、フローボーラスの間に圧力が適切に減衰するための十分な時間が与えられたなら、実際に発生するであろう平衡圧力P0の近接した近似値P0estを提供する。
従って、実際に送出されるフローと実測圧力は図3cに示される波形71c、74cに準じているとしても、実測圧力波形74cをPRBSコードでデコードすることにより、図3dにあるような「仮想」圧力波形74dを算出でき、この「仮想」圧力波形74dは、P0を規定する目的のために必要とされる図3aの圧力波形に対応している。
しかしながら、圧力波形全体、或いはその重要部分のみをデコードするだけでも、何百もの独立した圧力信号をデコードすること必要である。デコーディングはプロセッサ集約的手順なので、デコードされる信号の数を減らすことが望ましい。図3eに示すように各タイムスロットTSから平均圧力値78を取り、各タイムスロットについてたった1つの平均圧力をデコードすることにより、図3fに示すように、結果として得られる推定圧力波形74fを使用して平衡圧力を求めることができ、その結果得られる推定平衡圧力P0estは、平均を出さずに圧力信号全てをデコードすれば生成されるであろう推定平衡圧力に近接した近似値となることが分かっている。
従って、実際に送出されるフローと実測される圧力が図3に示される波形71c、74cに準じているとしても、圧力信号の平均を出し、そしてその平均圧力値をPRBSコードでデコードすることにより、図3fに示されるような「仮想」圧力波形74fを計算することが可能となり、この「仮想」圧力波形は平衡圧力を求める目的のために要求される図3a及び図3dからの圧力波形74a、74dに対応している。
図4は更に、疑似ランダム流体フローを創造することと、その結果生じる圧力をモニターすることと、「仮想」圧力を創造するために結果としての圧力をデコードすることと、推定平衡圧力P0を求めることのプロセスについて示している。80では、Q=選択された流体の容積、T=期間とした場合のQ/Tという所要流量を示している。容量Qを期間T中に単一の流体ボーラスとして送出するのではなく、PRBSコーダーは、実施例では1110100と表されているPRBSコード82を引き出す。モーター制御装置は、流体のボーラスを4つの別々ではあるが容積がほぼ等しいボーラスQTSになるよう分割し、それらボーラスは84に示すように、期間中にPRBSコードの疑似ランダムパターンに従って送出される。トランスデューサーまたは他の圧力センサー86は、結果として生じる圧力88を測定するために、圧力信号を作り出す。
ブロック平均化のような平均を出すプロセス90は、92に示すように各タイムスロットからの圧力信号の一部の平均を出すために使用される。示されている実施例では、各タイムスロットのテイル部分94だけの平均を出している。その結果として得られる平均圧力値はPRBSデコーダー96に送り込まれる。
PRBSデコーダー96は平均された圧力値を処理して、「仮想」圧力値98を定める。これらの「仮想」圧力値を使用して平衡圧力(P0)を求め、次にその平衡圧力を使って流体抵抗を計算する。
図5は、平衡圧力を求めるための疑似ランダムフローパターンのコーダー及びデコーダーを使用して流体抵抗を定めるためのプロセスを部分的に示している。ユーザーは、導管12を通って患者24へ送出される所要流量28を選択する。PRBSエンコーダー/モジュレーター60は、ユーザーが選択した流量に基づき、所要PRBSコード及びタイムスロット長を定め、それからモーター制御装置46が、PRBSコードとタイムスロット長に従って、ポンプモーター14と機構16を作動させて導管12にフローを発生させる。
センサー34は、結果として導管内に発生した圧力をモニターして圧力信号を出すが、この信号は流量抵抗を求めるためA/D変換器36を通る。圧力信号はPRBSコード長に等しいタイムスロットの数に亘って圧力合計48を求めるために使用される。圧力信号の複数部分についても平均を出し54、独立したタイムスロットについてのテイル平均すなわちベースライン・サンプル・アベレージ(BLSAs)を定める。BLSAsは、PRBSコードの逆数を用いて復調される。復調されたBLSAsは、平衡圧力P0の確定56のために使用される。
種々のタイムスロットについて平衡圧力P0値を計算する際には、システムノイズ、大きなオフセット変化、及び硬閉塞を始めとする雑多な要因のせいで、P0推定値の品質と精度が変動することもある。これらの要因は、ベースライン及び/又はインピーダンスに、デコードされた出力を不安定にさせてしまうような大きな変化を作り出し、ひいては推定P0値の品質と精度を下げてしまうことになりかねない。このような条件による抵抗の総体的な誤計算を防ぐために、システムは、正規化合計絶対デルタ(NSAD)パラメータを計算することにより信号品質102を定めるが、これはノイズの評価を提供する。NSADが、ある選択されたタイムスロットに設定されたNSAD閾値を越えると、そのタイムスロットについて計算された推定P0は廃棄され、NSADをNSAD閾値より下にするために最も新しいタイムスロットからのP0に置き換えられる。NSAD計算とその使用についての詳細は、図11に関連してさらに詳しく論じる。
NSADの計算に加え、推定P0値の精度と品質は、各推定P0値をP0中央フィルター104に通すことにより更に補強される。中央フィルターの詳しい内容は、図11に関連してより詳細に論じる。
推定P0値と圧力合計を用いて、次のような方程式で流体抵抗計算50を行う。
Figure 0003667770
推定抵抗は、圧力合計と、アクティブタイムスロットからの推定P0値プラス前のM−1個のタイムスロットの圧力合計を使った計算により、各タイムスロットに関して更新することができるので、M個のタイムスロットからのデータが抵抗を見積もるために使用される。多数のタイムスロットからのデータを活用することにより、更新された抵抗推定の精度と品質が上がる。更新された抵抗の精度と品質は、平衡圧力P0での使用に関して説明した中央フィルター104と同様の抵抗中央フィルター58を使用することにより更に改善できる。抵抗用の中央フィルターは配列中の直近の抵抗推定値を記憶し、ろ過された抵抗値を定める。中央フィルター作動の詳細は、図11に関連してより詳しく論じる。図5に示す実施例では、フィルターにかけられた抵抗値は、視認棒グラフ表示及び/又は記述式傾向プロッターのような表示機器38の他に、ワーニング/アラームシステム40にも出力される。
これから図6から図13までについて説明するが、フロー送出から始めて、中程度流量のシステムと方法の特定要素について更に詳しく説明していく。典型的な流体注入ポンプは、ポンプ回転当たり多数のステップを有するステップモーターにより駆動する。ポンプの性質上、種々のステップにより送出される容積は広範に変化する。中にはマイナスの容積(即ち、負のフロー)を送出するポンプステップもある。一貫した送出流体体積を提供するために、本発明の好適実施例では、ポンプサイクルは複数のスーパーステップに分割されており、各スーパーステップはほぼ等しい体積の流体Qssを送出する。
モーターステップのスーパーステップへの組込は、個々のステップ当たりの流体のフローにおける、時間により変わる或いは圧力により変わる変化に関わる更新された情報を用いて、ダイナミックに定められる。しかしながら、ある好適実施例では、ステップのスーパーステップへの分割は、特定のポンプタイプに対する参照用テーブルを使用して行われる。
図6に示す実施例では、ポンプモーターは、1回転当たり、0から199までインデクスを付けられた200のステップを提供する。ポンプ1回転につき、ポンプは、通常マイクロリットルで表される容積Qrevの流体を吐き出す。しかしながら、ステップ当たりの容積(即ち、Qs)はステップ毎に広範に変化し、中にはマイナスの容積を提供するものもある。フローを均等にするために、個々のモーターステップをスーパーステップと呼ぶより数の少ない運動へとグループ分けをし、各スーパーステップの容積(即ち、Qss)は実質上他のスーパーステップの容積と同じになるようにしている。図6に示す実施例には、ポンプ1回転当たり32のスーパーステップがある。
モーターステップ毎に送り出される容積はステップ間で大幅に変化するので、個々のスーパーステップのステップ数は、各スーパーステップがほぼ等しい流体容積となるようにそれぞれ異なるはずである。例えば、(例として図示するだけであるが)図6に示すようなグループ分けでは、スーパーステップ0(即ち、Qss0)はモーターステップを2つだけ(Qs0、Qs1)含み、スーパーステップ1(即ち、Qss1)は3つのモーターステップ(Qs2、Qs3、Qs4)を含み、スーパーステップ29(即ち、Qss29)は101のモーターステップ(Qs88からQs188)を含んでいる。各スーパーステップが大幅に異なる数のモーターステップから成っているとしても、各スーパーステップは、他のスーパーステップとほぼ同じ流体体積Qssを送出する。
本発明のある好適実施例では、1つ或いはそれ以上のスーパーステップ体積(Qss)が、流体が送出される各タイムスロット(例えば、各タイムスロットは2進コード1で表現される)の間に送出される。各流体送出タイムスロットの間に送出される流体のスーパーステップの数は、選択された流量及び他のシステムパラメータによって変化する。(非流体送出タイムスロット、例えばPRBSコードビットが0のタイムスロットの間に流体は送出されない。)「フロー」(即ち、流体送出)タイムスロット毎のスーパーステップの代表的な数を表Aに示す。
タイムスロット長は、コード長Mと、ユーザが選択したレートと、選択レートでのコード数/回転の関数として求められる。規定された数のコードが1回転毎に実行され、且つコード当たり体積をコード当たり合計時間で割った値がユーザーが選択した流量になることを保証するため、タイムスロット長を計算するのが好ましい。ある好適実施例では、コード長Mの値及びコード/回転の値は、選択されたレートの関数として参照用テーブルにより規定されており、タイムスロット長は計算されるか、又は選択レートの関数として規定されている。ある好適実施例では、タイムスロットは期間Tが約1分になるように選択されており、このようにしてTを超えない期間についての平均流量が、確実にオペレーターの要求条件と正確に合致するようにしている。
表Aは、本発明の一実施例でのコード長Mの値とコード/回転の値を載せている。表Aにある表の値においては、この値は、183マイクロリットルの回転容積にに対し0.6乃至49.9ml/時の流量範囲につきコードの持続時間が約52秒未満になるように選択された。表Aにある値は、特定のポンプ装置、具体的にはIVAC署名版のポンプ(バージョン7100及び7200)に対して規定されたものであって、これに対して本発明では200のポンプステップを32のスーパーステップに分類している。しかしながら、他のポンプモーター及び機構に対しても本発明は適用でき、M、BIC等の他の値を種々のポンプ及び他のパラメータについて選択してもよい。
Figure 0003667770
PRBSコードは、1つの完結したポンプサイクルに確実に丁度適合する長さであることが望ましい。ポンプサイクルに確実に丁度適合するには、PRBSコードはN個のフロー送出タイムスロット(即ち、その間に流体のスーパーステップが送出される、即ち「アクティブ」なタイムスロット)を持つべきで、そうするとポンプサイクル当たりのスーパーステップの総数は(引用例では32個)丁度Nで割りきれる。表Aに示す例では、長さ7のPRBSコードは、4個のフロー送出タイムスロットを有することになり、各フロー送出タイムスロット中、流体の1スーパーステップがポンプにより導管に送り出されることになろう。PRBSコードサイクル毎に4個のアクティブタイムスロットがあるので、8PRBSサイクルを掛けて(即ち、8PRBSサイクル掛ける4個のアクティブタイムスロット/PRBSサイクル)、32のスーパーステップとなる。
同様に長さ15のPRBSコードは8個のアクティブタイムスロットを有し、32は8で割りきれる。長さ31のPRBSコードについては、16のアクティブタイムスロットがあって、これも32に分割できる。
より高い流量については、1を超える流体のスーパーステップが各アクティブタイムスロットの間に送出される場合があることも注目されるべきである。表Aにある例では3.1ml/時の流量については、1タイムスロット当たり2つ以上のスーパーステップが必要となる。タイムスロット当たりのスーパーステップの数は、ポンプサイクル当たりのスーパーステップの総数に均等に分割できる数であることが望ましい。
2以上の流体のスーパーステップが単一のタイムスロットの間に送出される場合、スーパーステップは、単一のボーラスとしてかまたは図13に関連して後に説明する「トリリング」方式を使用してかの何れかで、タイムスロット開始時に送出されることが望ましい。
図7は、PRBSコード生成のためのプロセスを示している。各疑似ランダム2進法シーケンス(PRBS)は1及び0のコード値から成り、各々1又は0が1つのタイムスロットと組み合わせられている。コード値1と組み合わせられたタイムスロットはその開始時に1またはそれ以上のスーパーステップを生みだし、コード値0を組み合わせられたタイムスロットはフローを発生させない。コードが反復する期間は普通40乃至100秒であって、流量により異なる。コーディングされたフローパターンは、コードの期間中の公称の一定フローにより生み出されるであろうものに等しい累積フローを生み出す。
ある好適実施例では、PRBSコードは、kを整数値としてM=2k−1となるような、Mという整数長でのみ作り出される。ほとんどのアプリケーションに用いられるコード長は7、15又は31である。PRBSコードは1と0の連続から成り、1の数はいつも0の数より1多い。1の総数は常時2の偶数倍数となる。
ある好適実施例では、PRBSコードシーケンスは、図7に示すようなフィードバックアルゴリズムを使用して定められる。3つの重要な値が、何れのPRBSシーケンスについてもそのタイプと位相を定義するために使用される。コード長Mは、PRBSコードの長さを定義する。OCTALジェネレーターコードはPRBSタイプを定め、2進初期化コード(BIC)はコード内の位相すなわち開始点を定める。代表的なコード長M、OCTAL、及びBICの値を下表Bに示す。
Figure 0003667770
表BのOCTAL値は、ニューヨークのマクミラン出版社発行の、ゼイマーとパターソンの論文「デジタル通信と伝播スペクトルシステム」の390ページから採っている。表では基数8(即ちoctal)フォーマットで表記されているOCTALコードは、所定長のいくつか可能性の有るPRBSコードの何れが形成されるかを決める。
ある特定のコード及び関連するローテーション(即ち、開始点)は、特定のポンプが、機構とセンサーとが生成する人工物の影響を最小に抑えるための最適な性能を提供するように定められている。表BのBIC値は、コード内の位相すなわち開始点を定めているのだが、特定ポンプのフロー特性に基づき経験的に定められており、詳細は図12に関連して後述する。
図7に示すPRBSコーディングプロセスでは、選択されたOCTALコードが2進フォーマットに変換されて乗数1と0の配列を創造する。最も重要でないOCTALコードのビット(1sb)は捨てられ、残りのコードが、次に最も重要でないビット(1sb+1)(最も重要でないビットは既に廃棄済み)から最も重要なビット(msb)まで、オクタルコード(2進形式)配列114で並べられる。オクタルコード(2進形式)配列は、シフトレジスターの「次」数の出力を演算するために使用される。
2進初期化コード(BIC)は、シフトレジスターの初期値を確立し、ひいてはPRBSコードの始めの数ビット及びPRBSコードのポンプ機構の物理的回転に対する関係を定めるために使用される。BIC位相値は、スーパーステップ0を開始するために整列されているモーター/回転モニターに対応する。図7に示すように、BICは、最も重要性の少ないビット(1sb)から最も重要なビット(msb)へと配列115で並んでいる。システム作動の際、BIC配列は、ジェネレーター配列要素116をプリロードするために使用される。
第1演算では、オクタル・コード(2進形式)配列要素(114aから114dまで)には、乗算器(117aから117dまで)により示されるように、ジェネレーター配列要素(116aから116dまで)が掛けられる。その結果生じる値は一連の排他的論理和(「XOR」)関数ゲート118を通過して処理されるが、このとき各XOR関数ゲートは1組の値を入力値として受信し、1または0何れかを出力する。XORゲートは(1と1)又は(0と0)の入力に応答して0を、そして(1と0)又は(0と1)の入力に応答して1を出力する。図7に示すように、2個の乗算器(117aと117b)により積算された2つの値は1つのXORゲート(118a)に入力され、残り2個の乗算器(117cと117d)により積算された2つの値はまず別のXORゲート(118b)に通される。これらXORゲートのそれぞれ(即ち、118a及び118b)は、1または0の信号値を出力する。これらXORゲート(118aと118b)の出力は第3のXORゲート118cへと入力され、1または0の信号値が出力される。
ジェネレーター配列の最も左の値(即ち、レジスター116aの値)は、PRBS配列の第1要素としてモーター制御装置に出力される。他の全てのレジスターの値は左側に1つずつシフトされて、最後のレジスター116aを空のままにしておく。第3XORゲート118cからの出力値が、次に、最後のレジスター116aに入れられる。
図7に示すプロセスは、4要素BICに特定したものである。しかしながら、同様のプロセスは、異なる長さのBICを用いたPRBSの生成にも使用することができる。
先に論じたプロセスは、PRBSコードのM個の要素が生成されるまで繰り返される。
上記の論述は、PRBSコードの使用に焦点を当てている。しかしながら、疑似ランダム2進法コード以外の疑似ランダムコードも本発明には適用できる。例えば、2、4、0、3という値を持つ4ビットコードのような非2進値から成る疑似ランダムコードを使用してもよい。0.6、1.2、0.8という値を持つ3ビットコードのような非整数値コードでさえ使用することができる。このような実施例では3つの流体ボーラスが送出され、各ボーラスは各々特定ビット(即ち、0.6、1.2、0.8)に比例する体積を有することになる。替わりに、ボーラスの体積はほぼ同じであってもよいが、その場合はボーラス間の間隔が特定ビット値に比例(正比例または反比例)して変わることになる。
疑似ランダムコードは、そのコードに関してその周波数応答が全ての周波数でのエネルギーを含んでいるものである。これにより、適当な逆数コードが創造されることになる。非2進値及び非整数値は本発明において適用できるが、そこではこれらの値を、平衡圧力を正確に推定するため、且つ「仮想」波形を定めるために使用することができる。しかしながら、非2進値及び非整数値を使用すると関係する処理が複雑になる。コードを1101のような疑似ランダム2進法コードに制限すると、処理が簡単になり、システムの効率が向上する。従って、PRBSコードは、本発明の望ましい実施例なのである。
図3及び図4に示すように、PRBSコードに従って送出されるフローは、対応する圧力波形を生みだすこととなり、それがトランスデューサーまたは他のセンサーでモニターされて対応する圧力信号が作り出される。圧力信号は、PRBSデコーダーを介してデコードされ、対応する「仮想」波形が創造されることになる。しかしながら、圧力センサーは一般に毎秒多数の圧力信号を出すので、何百もの圧力信号がほとんどのタイムスロットについて創造される。各タイムスロットにつき圧力信号全てをデコードするのは極めてプロセッサ集約的である。しかしながら、各タイムスロットからの選択圧力信号の平均を出すことにより、そして各タイムスロットからの信号平均値をデコードするだけで、P0の精度を維持しながら、所要デコーディングの量を劇的に低減することができる。1つのタイムスロット内の各々のそして全ての圧力信号をデコードするのでなく、そのタイムスロットの1部分だけの平均を出し、この平均値をデーコードして推定P0を求めることができる。圧力信号の平均化を用いて求められた推定P0は、各々のそして全ての圧力信号をデコードすることにより求められる推定P0に極めて近い。しかしながら、処理要件は、圧力信号平均化を利用すると劇的に減少する。
図8は、圧力信号の平均値を求めるある好適実施例における圧力波形120を示しており、タイムスロットの平均を出された部分122は「テイル」部である終わりの25%部分を含んでいる。この平均はベースライン・サンプルとして知られている。この処理は、高周波数による人工物の影響を最小に抑え、効果的な分析を向上させ、しかもデコーダー演算を低減する。
圧力信号の平均を出すことは、タイムスロットの25%までだけ、すなわちテイル部分だけに限定される必要はないということに注目されたい。圧力信号の他の部分及び他のパーセンテージの平均を出すことも可能で、それでも比較的正確なP0推定値を出すことができる。正確なP0推定値は、タイムスロット全体についての圧力信号から平均を出すことによっても求められる。この平均は次にデコードされるが、その結果得られる推定P0は、タイムスロットのテイル部分だけについて平均を出すことにより、或いはタイムスロット全体に渡り各々のそして全ての圧力信号を直接デコードすることにより求められる推定P0に極めて近い。
デコーディングに関して、各平均値は、PRBSコードの長さ(即ち、長さ=M)に等しい長さのシフトレジスター配列へと入力される。シフトレジスター並列は、最も新しいM個のタイムスロットから平均された圧力値を含んでいる。平均圧力値はここでデコードされて、デコードされた圧力値を用いて、推定P0を求める。
抵抗確定の精度を更に向上させることとして、A/D変換器から受信されるデジタル圧力信号を、平均を求める処理の前に事前積算してもよい。多くのA/D変換器は、計算毎に約0.5mmHgしか分析できず、これでは低レートでの低い抵抗を正確に測定するには不十分である。ある好適実施例では、平均を求める処理に先立ち、元のままのA/D計算値に256を事前積算することにより、付加的な分析を得ることができる。次に事前積算値の平均を出し、そして求められた平均を今度は縮尺を掛けられた単位でPRBSデコーダーに入力すると、縮尺の上がった応答値が出てくる。
図9は、PRBSデコーダーを用いて圧力信号をデコードするためのプロセスを示している。結果として得られた圧力信号のデコーディングは、抵抗計算毎にM2の加算または減算、及び抵抗計算毎にMのアレー・ローテート演算を必要とする。各タイムスロットの最初のadサンプルでは、モーター制御装置はデコーダーに、実行中のエンコーディング値(0、1)を送る。デコーダーは、M要素シフト配列に、エンコーディング値が0なら値−1を入力し、エンコーディング値が1なら+1を入力する。その結果としての+1または−1の配列は、Cビット配列として知られているが、デコーディングのために使用される。Cビット配列は、RUNが作動中のときはいつでも、初期化され全て0になる。P0推定選択論理は、M個のタイムスロットが以降のRUN作動を経過するまでデコードされた出力の使用を排除するので、Cビット配列は、使用の必要が生じるまでには新しい値で満たされるようになっている。
圧力サンプルPの長さMのアレーについてデコードされた出力は、数学的には次の式で表される。
Figure 0003667770
ここに、インデクスiは0からM−1まで変化し、0番インデクスは最も早期のデコーダー値を指す。Cビット配列は、1と−1の値しか含まないため、上記の乗算は、Cビット配列要素の値次第で、論理テスト及び加算または減算に置き換えてもよい。
図9は、圧力ベースライン・サンプル・アベレージ(BLSAs)の3ビット配列をデコードするために使用される、単純なM=3のコードに対するデコーディングプロセスを示している。各サンプルボックスには処理に使われる値のインデクスが含まれているが、0は現在のサンプル(すなわちローテートされていないコードビット)を表している。Cビット配列値は、110というPRBSコードに対応して+1、+1、−1である。
図9aは、シフトレジスターCビット及びBLSA内のCビット配列及びBLSA配列要素の配列を示している。1タイムスロットが完了する都度、エンコーダーはCビットの最も右の(現在のもの−インデクス0のもの)要素をその現在値(1または−1)に置き換える。Cビット内で先に保持されていた値は左にシフトされ、最も古い(一番左側の)ものが捨てられる。同様に、各タイムスロットの完了に伴い、ベースライン・サンプル・アベレージは、BLSAの一番右側(現在のもの−インデクス0のもの)の要素に置かれるBLSA値を生み出す。BLSA配列内で先に保持されていた値は左にシフトされ、一番古い(即ち、一番右側の)値が捨てられる。
配列のローディングとシフティングに続き、BLSA配列の実際のデコーディングが起きる。図9aに示すように、2つのシフトレジスター配列の各対応する要素の積が形成される。次に、これらの積が合計される。この結果、最も早期の「仮想圧力インパルス」応答が作り出され、これはレジスター及びデコード(0)の表示の右側の時軸グラフで要素0としてインデクスが付けられる。
次に図9bについて説明するが、Cビットの要素はローテートされるので、このため最新の要素は、元は最も古い要素が占めていた位置に移され、他の全ての要素(最も古い要素含めて)は右側に1つシフトされる。これら全ての操作は、データ要素を全く喪失しないように、一時的に保持するレジスター(図示せず)又はマイクロプロセッサの同等の機能性の補助を得て実行されるのが望ましい。
再度、各シフトレジスター位置について対応する積が形成され、積の合計が計算される。これにより、2番目に早期の「仮想圧力インパルス」応答要素が作り出され、レジスター及びデコード(1)の表示の右側の時軸グラフで要素1としてインデクスが付けられる。
要素のローテーション、対応する要素の乗算、及び積の合計のプロセスは、残りのCビット要素についても繰り返されるが、図9の3要素配列では残りの要素はたった1つである。図9cに示すように、結果として得られる要素は、レジスター及びデコード(2)の表示の右側の時軸グラフで要素2としてインデクスが付けられる。
上述のデコーディングプロセスは一般的に「循環たたみこみ」として知られており、信号処理技術は有名である。
PRBSデコーディングの別の例を表Cに示す。示している例では、1110100というPRBSコードは、導管内のフローを生成するために使用されるものであるが、ここでは測定された圧力信号の配列をデコードするために使用されており、示している例では(4564543)となっている。最初の列、即ち例Aについて、2進値(1110100)は、値1に替えて(+)符号、値0に替えて(−)符号というようにして、(+)プラス符号または(−)マイナス符号に置き換えられるので、その結果(+++−+−−)となっている。それ以降の各列(即ち、列Bから列G)に関しては、+/−符号は各々1つずつ右側にシフトされる(一番右の欄の+/−符号は一番左の欄に移される)。
Figure 0003667770
列Aから列Gまでの結果としての+/−符号は、次にレコードされる圧力値に割当てられ、その結果としての値が各列(AからGまで)を通して足し合わせられる。こうして、列Aが7個の圧力平均値(4、5、6、4、5、4、3)から成る配列に割り当てられると、(+4、+5、+6、−4、+5、−4、−3)に変換され、これを足し算するとその結果+9という値になる。列Bは(−4、+5、+6、+4、−5、+4、−3)に変換し、足し算するとその結果+7という値が出る。列Cは(−4、−5、+6、+4、+5、−4、+3)に変換し、足し算すると+5という値になる。列Dから列Gまでの結果は各々3、3、3、1という値になる。従って、デコードされた圧力波形を表現するデコードされた配列は、(9753331)である。(実際に表Cに示されている平均圧力値は実測に基づいておらず、単に説明の目的で使用しているサンプル数字であることを理解されたい。)
圧力信号はレコードされた後、推定P0を求めるために使用できる。P0の推定には様々な方法が使用できるが、好適な方法は、ユーザーが選択する流量、開始時からの時間、デコードされた圧力応答の値、及び前の抵抗見積もりによって異なる。本発明のある好適実施例では、推定P0を求めるための方法は、表Dに記すように、種々のパラメータの関数として選択される。
推定P0を求める様々な方法について以下に説明する。P0を求める特定の方法を選択するための論理を表Dに示す。
ユーザーが選択したフロー範囲が0.5ml/時又はそれ以下の場合に関しては、各タイムスロットにはモニターされる圧力がP0値まで減衰するのに十分な時間があるのが普通である。しかしながら、過渡圧力及びセンサーの特異性により、モニターされる圧力に短いスパイクや他の不整合が起こりうる。モニターされる圧力に生じるこのような不整合の影響を低減するために、推定P0値は、タイムスロット中の圧力示度の最後の25%のような最終部分の平均として求められる。疑似ランダムコーディング又はデコーディングは全く含まれない。0.5ml/時又はそれ以下のような低流量でのP0の求めかたは、図14及び図15に関連して後程詳しく説明する。
疑似ランダムコーディング及びデコーディングが使用される場合に役に立つP0を求める別の手法グループを、三点ブロック平均化として説明する。三点ブロック平均化は、M数(即ち、長さM)のサンプルを有する、デコーダーから出力される圧力サンプルを、3ブロックのサンプルに分割して、サンプルの各ブロックの平均を採るという処理である。その結果出てくるブロック平均を用いて推定P0を求める。
無論、Mは常時3で割り切れるとは限らない。しかしながら、Mが3で割り切れない場合でも、M−1は常時3で割り切れるであろう。従って、Mが3で割り切れない際には、デコードされた出力値の最後のサンプルを捨てて、サンプルの残りの数が3ブロックに等しく分割できるようにする。
図10には、M=15の場合の、デコードされたサンプル128の出力の各ブロックの平均が示されている。結果として出てくる平均を次のように定義する。
Figure 0003667770
上記の値、即ち、A0、A1、A2、D1、D2の全て或いは一部を用いてP0を求めることができる。A0、A1、A2、D1、D2を用いて推定P0を求める様々な手法に関し以下に説明する。どの手法を使用するかは、ポンプ特性、流量、NSADの状態等の特定のパラメータによって異なる。本発明のある好適実施例では、P0を求める手法は、表Dにあるパラメータを使用して選択する。
三点ブロック平均化を使用して推定P0を求める公式には、次の式が含まれる。
Figure 0003667770
三点ブロック平均化を使用しない、P0を求めるもう一つのの方法は、各タイムスロットからの圧力信号のテイル部分だけの平均を出すことを含んでいる。これらのテイル平均はデコードされない。代わりに、テイル平均そのものが平均され、その結果単一の平均値が出る。そして、その平均値が推定P0として使われる。この方法は、抵抗中央フィルターの出力からの先行する最新の測定値が低抵抗値を示しているような、低い抵抗が予想されるような状況においては一般的に有効である。
上記の説明に示すように、P0を推定するには様々な方法がある。特定の方法の適合度は、流量、設定されたコンプライアンス等様々な条件により異なる。最適な方法を確定するためには、特定装備の広範囲にわたるテストが必要になろう。表DはP0を推定するための種々の好適な方法を示しているが、好適な方法とは、選択流量、NSAD因数(即ち、デコードされた信号の安定度)、計算された抵抗、及びシステムが作動している時間の関数である。
ベースライン又はインピーダンスに大きな変化が(ノイズ、大幅なオフセット変化、または硬閉塞のような要因により)発生すると、デコードされた出力は不安定になる。このような条件下で抵抗の計算を全体的に誤るのを防ぐためには、替わりの推定方法を選択しなければならない。表Dに示すもののようなP0推定選択論理のある好適実施例は、デコードされた信号の安定度を求める方法を必要とする。これは、正規化合計絶対デルタ(NSAD)として知られている「推定ノイズ」パラメータを計算することにより実行される。NSADは、(異なるコード及び駆動パターンを正規化するために)、差D1及びD2の絶対値の和をコード長(M)とタイムスロット毎のスーパーステップの積で割ったものと定義づけられる。NSADはこうして次の公式で定義される。
Figure 0003667770
NSADは閾値NSADthreshと比較されるが、閾値自体も選択される流量により異なる。異なる選択流量に対するNSADthreshの値の好適実施例を表Eに示す。NSADがNSADthreshを超えると、表Dに示すように「真」の条件がP0確定方法選択論理処理に入力される。
Figure 0003667770
流体抵抗が非常に低いときは、差の値D1及びD2は非常に小さくなる。値(D2−D1)を分母に持つ公式を用いてP0を求める場合、差D2−D1はゼロに近づく。差(例:D2−D1)を、上記式8のようなP0を求めるための方程式の分母に使用すると、大きく且つ不安定なP0推定が結果として出る。このような不安定な結果を生み出すであろう状況を識別するために、NSAD値は最小NSAD閾値NSADminthreshと比較されるが、この最小閾値は好適実施例では0.25mmHg/(M*スーパーステップ・タイムスロット)に等しく、そして、この論理的結果は表Dに概要を示すP0推定方法選定プロセッサーで使用される。
抵抗が比較的低くなると、P0を推定するための最も安定した方法では、Mが利用できるベースライン・サンプル・アベレージ(BLSA)値の直接平均を推定P0値として使用するが、この場合は圧力平均のデコーディングが行わない。この手法は、抵抗推定フィルターからの出力が抵抗閾値Rthreshを下回るときに使用され、ある好適実施例ではこの閾値は600流体オームである。
システム起動直後のようなフローの無い期間に引き続き、機構の起動以来少なくともM個のタイムスロットが時間経過するまでは、PRBSデコーダーからの出力は不完全且つ不正確である。従って、推定P0を正確に計算するためにはシステムのデータが不十分である。機構の起動以来、時間経過をしたタイムスロットがMタイムスロットより少ない場合は、P0推定値を求めるには他の方法を使用しなければならない。そのような方法を2つ表Dに示している。1つの実施例では、0.6乃至50ml/時の選択流量に対し、使用されるP0はポンプ作動直前(即ち、システムラン直前)に導管内で測定された圧力である。0.5ml/時若しくはそれ以下のレートについては、個々のタイムスロットだけについてのベースライン・サンプル・アベレージを、図14及び図5に関連してより詳しく説明する抵抗計算の特別な「低流量」モードと組み合わせて使用する。
時には偽の信号及び他の過渡期の特異事象が発生して、たまたまあるタイムスロットの推定P0が不正確になることもある。図11に示すように、このような不正確なP0推定の影響は、中央フィルターを使用することによって、低減したり、時には排除することもできる。中央フィルターは、最新のP0値を記憶するための配列を含んでいる。表Fに示すある好適実施例では、P0フィルター配列のサイズはMであり、それゆえ1コード長分のP0値を記憶する。
Figure 0003667770
図11に示す中央フィルタープロセスは、長さ7の配列を包含している。この配列は最新の7個の値を格納する。個々のデータ要素の相対年齢は、リンクしたリストに維持されており、(A)で示すように、最も古いものから最も新しいものまで相対的な年齢を示している。
データ要素は、(B)に示すように、最も小さなものから最も大きなものへと、配列中に維持され格納される。(C)に示すように「11」という新しい値が提示されると、(D)に示す例では「25」になっている最も古い値が捨てられる。新しい値は、捨てられた古い値の位置に入る。示される例では、各配列スロットに「25」という値が演算前に事前にローディングされていたことに注意されたい。最新値(即ち「11」)の導入に先立ち、4個の新しい値(「9」、「12」、「18」、「43」)だけが配列に加えられた。
新たに値(「11」)を加えた配列が、典型的なバブルソート法を介するなどしてソートされ、(E)に示すように最小値から最大値まで順番に全ての値を配置する。その結果(F)に示すように値が順番に並んだ配列は、最小値から最大値まで全ての要素を有することになる。例では「18」となっている中心値は、(G)に示すように新しく中央フィルターに掛けられた値である。
ろ過処理は、単純に現在のP0値と他の直近のP0値で平均を出すというような他の方法によっても行うことができる点に注意されたい。しかしながら、中央フィルターに掛ける処理は、平均を出すことに関して、特に図11に示す例に出現する「43」というような極端な値を排除することに関して一定の利点がある。
P0及び抵抗計算の精度を向上させるためのもう1つの方法はBICコードを使用することを包含しているが、これは回転と同期的に起きるノイズ源の影響を低減することに利用される。回転同期性のノイズ源は、特定のスーパーステップ内で予測可能に発生する圧力信号において変則的なものである。これらノイズ源はデコードされた波形を歪ませ、推定P0値に大幅な狂いを生じさせかねない。回転同期性のノイズ源は、機構が引き起こすセンサーオフセットシフトとスーパーステップ間のフローの変化を含んでいる。
スーパーステップ間のフロー体積Qssにおける変化は、小さな変化から、スーパーステップが実質的にマイナスのフローを生み出してしまう状況まで、幅がある。各スーパーステップが、図12に示すように、ほぼ等しい体積の流体を送出するよう選択されていても、流体の送出は下流の圧力のような種々のシステムパラメータ次第で、スーパーステップ間で時間経過に伴い変動する。ある好適実施例では、スーパーステップはポンプ特性に基づき事前に設定されており、流体送出体積の時間による変化を補償するためにダイナミックに調整することはない。しかしながら、下流圧が大きい等のようなある種の状況下では、異なるスーパーステップにより送出される体積は、1つ或いはそれ以上のスーパーステップがマイナスの流体体積を送出するところまで、広範囲に変動することすらある。例えば、比較的低い下流圧で作動しているポンプは、図12aに示すように、実質的にほぼ均等な流体送出体積を生み出すが、同一ポンプであってもより高い下流圧で作動する場合は、図12bに示すように、送出される流体体積は変動することになる。
ほとんどのスーパーステップでは、下流圧によって送出容積に変化が生じないか又は極わずかな変化しか生じないが、1つ或いはそれ以上のスーパーステップでは送出体積に変化が見られる。例えば、図12a及び図12bの例で示す、仮想の200ステップ、32スーパーステップのポンプでは、スーパステップ29(SS29)は、低い下流圧では小さなプラスの送出体積Qss29(図12a)だったものが、高い下流圧では大幅にマイナスの送出体積(図12b)になってしまう。スーパーステップの送出量におけるこのような時間経過及び圧力に伴う変動(即ち、人工物)は、平衡圧P0及び抵抗Rを正確に求めようとするときに問題を起こすこともある。
同期性ノイズ源は一般的に性質上予測可能である。P0とRを求める際に付随する回転同期性ノイズ源により起きる問題は、(図12bのマイナス送出量スーパーステップSS29のように)「ノイジー」なスーパーステップを特定のPRBSコードステップとペアにすることにより大幅に排除できる。これは、2進初期化コード(「BIC」)により実現され、BICはシフトレジスターの初期値を確立し、ひいてはポンプ機構の物理的回転に対するコードの関係を求めるために使用される。BIC位相値は、一般に、スーパーステップ0(SS0)を開始させるために調整されているモーター/回転モニターに対応している。機構に対するコードの正しい位相は、P0推定における人工物誘因エラーを最小限に抑えるのに役立つ。ある好適実施例では、BICは、特定のシステムに関しての同期性ノイズ源に依って、特定のポンプ及び流量につき経験的に定められている。200ステップ型IVAC署名版ポンプ(バージョン7100及び7200)に関しては、各種流量に対する望ましいBICを先に表Bに示している。
妥当な小サイズのタイムスロットを維持しながら、圧力が減衰するのに許容される時間を最低限に抑えるためには、一般的に、タイムスロット開始時のようなタイムスロットの狭い時間範囲で流体を送出することが望ましい。このような送出は、単一の加速/減速波形を使用して1つ又はそれ以上のスーパーステップ体積(Qss)を送出することにより発生するのが理想的である。例えば図13aでは、単一の加速/減速波形130として送出される4つのスーパーステップを示している。加速/減速波形は、審査中の米国特許出願第08/526,468号に詳しく説明されており、本願でも参考資料として挙げている。
しかしながら、2つ以上のスーパーステップが1つのタイムスロットで発生する場合、或いは単一のスーパステップが相当量の流体の送出に関連する場合、単一の加速/減速波形130aでこのように多量の流体を送出することは、図13aに示すように、望ましくないほどに高い瞬間的流量を引き起こし、それが第2の送出中に第1の流体源からの「共鳴フロー」を創造しかねない。その上、単一の加速/減速波形を使用すると、ポンプ速度を瞬間的に望ましくないほどに高くしかねない。
ポンプ及び流体注入の瞬間的速度を下げるために、流体送出は「トリル」されてもよい。トリル処理は、単一の波形を複数のより小さい波形130bへと分割することであって、図13bに示すように、各小波形は加速/減速波形になっているのが望ましい。図13bに示す実施例では、図13aで単一ボーラス波形130aとして送出された4つのスーパーステップ体積(4Qss)は、4つの別々の波形130bとして送出され、小波形130bそれぞれが1つのスーパーステップ流体体積(Qss)を送出している。個々の波形130bは、流体送出が狭い時間帯で起きるように、互いに間隔が密になっていくことが望ましく、そうするとタイムスロットの残りで圧力が安定化/減衰し、P0の推定がより正確になる。
正確なP0値に加えて、抵抗を求めるにも、各タイムスロットについての圧力信号の合計(即ち、圧力サンプル)を求めることが必要である。圧力を合計するには信号をデコードする必要はなく、従って、デコードされていない、すなわち「生」の信号を合計処理に使用する。各タイムスロット中、そのタイムスロット中に収集された圧力サンプルの全部又は実質部分の合計を計算する。タイムスロットについての合計値は、タイムスロット合計配列(TSSA)として知られている長さMの配列の1要素として入力される。ある好適実施例では、良好な起動条件を保証するため、この配列は最初全て0に設定される。各抵抗計算に際して、TSSAの合計(即ち、過去のM個のタイムスロットを通しての全ての圧力サンプルの合計)は更新され、抵抗計算のために使用される。
図14は、7というPRBSコード(M)に対応して長さが7であって、対応するデコードされていない圧力波形132について圧力合計を求めるために使用されるサンプルTSSAを示している。各タイムスロットは、圧力波形を定義するデコードされていない複数の圧力サンプル134を有する。TSSAの各要素136は、特定のタイムスロットからのデコードされていない圧力サンプル134の合計を格納するために使用される。次にTSSAの全要素を一緒に加算して圧力合計138を求める。
TSSAは、最新のタイムスロットについて、刻々変動する圧力合算値の総計を保持するために使用するのが望ましいという点に注意されたい。換言すると、TSSAは、新しいタイムスロットからの圧力信号が受信される都度、「最も古い」タイムスロットからのデータを新しいデータに置き換えながら更新される。
一旦圧力合計及びP0が分かると、抵抗は次の式で求められる。
Figure 0003667770
ΣSampleSumjの値はΣTimeSlotSumArrayjに寄与する圧力サンプルの総数に等しいことが重要である。
各タイムスロットについて新しい抵抗推定値が計算される。しかしながら、偽の信号及びタイムスロット間の他の過渡特異性は、計算される抵抗値の精度を低下させる。これら特異性の影響を低減するために、計算抵抗値は中央フィルターで処理される。従って、新しい各抵抗推定値は抵抗中央フィルター配列に入力される。抵抗中央フィルターは、P0中央フィルターと同様に作動し、一般的にシステムの流体抵抗の正確な推定値であるろ過された抵抗値を生み出す。P0フィルターでもそうであったように、中央フィルターは配列中の抵抗推定値の中央値を定め、この中央値がろ過された抵抗値となる。抵抗中央フィルター配列はレートにより異なる長さを有し、ある好適実施例に関しての値を表Gに示す。フィルターの配列要素は、起動時の過渡現象を最小に抑えるために、最初は0に設定するのが望ましい。ユーザーが選択した流量が流体射出システムを停止せずに変えられる場合、全フィルター配列要素は、直近のろ過された抵抗値で先ず設定されている。ある好適実施例では、ろ過抵抗値は表示機器及びアラーム処理システム上に表示される。
Figure 0003667770
抵抗を求めることに加えて、このシステムではコンプライアンス、システムインピーダンス等を始めとする他のフローパラメータを求めることもできる。例えばこのシステムを利用すると、次の式を使って時定数TC(コンプライアンスの時間倍に等しい)を求めることができる。
Figure 0003667770
上の式を、離散形に換えると次のようになる。
Figure 0003667770
上記で求められたTCを、別々に求めた(ろ過された抵抗値のような)抵抗値と組み合わせて使用すると、システムコンプライアンスは容易に求められる。TC=コンプライアンス×抵抗なので、TCをRで割るとコンプライアンスが容易に計算できる。
疑似ランダムコードを使用する他の利点は、他のノイズ源により生じる圧力信号を、たとえ共通の流体注入システムで作動しているポンプによって生じる圧力信号であっても、それらを区別する能力である。図17に示す実施例では、流体注入システムすなわちアッセンブリ150には、2つの流体注入セグメント152aと152bが含まれ、それぞれが別々の流体源22aと22b、別々のプロセッサ30aと30b、別々のポンプモーター14aと14b、別々の流体ライン12aと12b上で作動する別々のポンプ機構16aと16bとから成っている。別々の流体ライン12aと12bは、共通のカニューレ26を介して患者24へ注入するための共通の流体ライン12cへと連結されている。従って、2つのシステムの流体ラインは実質的に共通の流体導管を形成していることになる。このように、ポンプ機構16aにより引き起こされる流体フローは、導管12aの圧力センサー34aだけでなく導管12bの圧力センサー34bでもモニターされる対応する圧力応答を生じさせる。同様に、ポンプ機構16bにより引き起こされる流体フローは、導管12bの圧力センサー34bだけでなく導管12aの圧力センサー34aでもモニターされる対応する圧力応答を生じさせる。適正なろ過処理をしないと、このような圧力応答漏話が、抵抗値や他の測定値の精度を落とすことになる。
疑似ランダムコーディング及びデコーディングは本質的にこのような漏話をろ過処理で除去し、各々別々の注入セグメント152aと152bが流体抵抗を正確に定められるようにしている。例えば、注入セグメント152aは、注入セグメント152bにより生じるフローパターンと区別がつく流体フローパターンを結果として生じさせる疑似ランダムコードを使用して作動することが望ましい。結果としての圧力応答を疑似ランダムコードに従いデコードすることによって、注入セグメント152aのプロセッサ30aは、注入セグメント152bにより生じる漏話の多くを自動的にろ過除去する。従って、抵抗は比較的精度よく求めることができる。精度は、図11に示す中央フィルター手法を用いることにより更に改善できる。このように、各注入セグメント152a、152bの個々のプロセッサ30aと30bは、モニターされた圧力信号を、それぞれのポンプ機構16aと16bで流体フローを生成するために特定のプロセッサ30aと30bにより使用される疑似ランダムコードでろ過することにより、個別に抵抗値を求めることができる。
図17は、注入セグメント152aと152bの両方が、プロセッサ制御の注入機構を有するものとして示している。ある実施例では、各プロセッサ30a、30bは、各々1つの疑似ランダムコードに従って流体フローを制御する。これは更に、各プロセッサーが互いに反対側の注入セグメントからの漏話をろ過で取り除く性能を向上させる。しかしながら、両方のプロセッサ30aと30bが同じ疑似ランダムコードを使用していた場合、漏話をろ過して取り除くコーディング/デコーディング処理の能力はひどく低下することになるであろう。その上、疑似ランダムコードには、それぞれが(152a、152bのような)別々の注入セグメントで使用された場合、漏話をろ過して取り除くコーディング/デコーディング処理の能力を低下させてしまいかねない特定の組み合わせが存在する。従って、別の実施例では、プロセッサ30a、30bは、各注入セグメント152a、152bが、相手方の注入セグメントとは異なる疑似ランダムコードに従って流体を注入していることを保証するために協調作動する。プロセッサは更に協調作動して、相手方の注入セグメントにより作り出される漏話をろ過して取り除くための各プロセッサの能力を向上させる疑似ランダムコードを選択する。例えば、プロセッサ30aと30bは、コーディング/デコーディング処理を介して漏話をろ過して取り除くための、プロセッサ30a、30bの能力を向上させるPRBSコードを生成する異なるオクタルコードを意図的にに選択する。もう1つの実施例では、別々の注入セグメント152a、152bは、各ポンプ機構16a、16bを駆動するために使用される疑似ランダムコーディングを調整する単一のプロセッサにより制御されている。
図17に示す実施例では、両方の注入セグメント152a、152bは、流体注入を制御するプロセッサ30a、30bを含んでいる。しかしながら、注入セグメントの内の1つだけが、疑似ランダムコードに従って流体の注入を制御するプロセッサを含んでいる場合でも、抵抗値を求めることができる。例えば、注入セグメント152aが、疑似ランダムコードに従って作動しない従来型の注入機器であった場合、注入セグメント152bはそれでも、プロセッサ30bが疑似ランダムコーディング/デコーディングを使用している限り、抵抗を定めることが可能である。
(30bのような)特定のプロセッサにより使用される圧力センサーは、必ずしも(導管12bのような)流体導管の直ぐ隣に置く必要はない。圧力応答は、流体注入システム全体を通して同等であることがしばしばなので、圧力センサーは、ポンプ機構16a及び16bの下流の注入システムのどこにでも置くことができる。例えば、圧力センサーは、センサー34cで示されているように共通の導管12cに置いてもよい。このように、プロセッサ30bはセンサー34cが出す圧力信号を受信し、それらの信号を合計しデコードして、抵抗値とシステムの他のパラメータを正確に求める。
図17は2つの注入セグメント152a及び152bを示しているが、(PRBSコーディングのような)疑似ランダムコーディングは、3つ以上の流体注入セグメントを有する注入システムに使用することもできる。各追加注入セグメントが、システムに付加的「ノイズ」すなわち漏話を加えてしまうことになっても、疑似ランダムコーディング/デコーディング処理は漏話の多くを排除することができる。
中程度の流量についての上記のシステム及び方法は、疑似ランダムコーディング及びデコーディングをモニターされる圧力応答と併用していることにより、流体抵抗及び他のパラメータを広い範囲の流量に関して求めるのに効果的である。しかしながら、流量が非常に低い場合、生じる圧力は極めて小さい。その結果、P0推定におけるわずかなエラーが計算抵抗値に大きなエラーを生じさせかねない。0.5ml/時以下のような極端に低い流量では、機械的連結により引き起こされエラーと圧力トランスデューサーの温度変動が、PRBSエンコードされた出力に重大なエラーを生じさせ、それがひいては計算抵抗値の大きなエラーにつながりかねない。従って、計算処理には代替方法が望ましい。
図15は、非常に低い流量に関して抵抗値を求めるための、本発明のある好適実施例でのシステム及び方法を示しているもので、抵抗はタイムスロット毎に求められる。駆動制御装置はPRBSエンコーディングを使用していない。その代わりに、タイムスロット長を最大にして、全てのタイムスロット長を同じ値に設定し、各タイムスロットは単一のスーパーステップを含むようにしている。これにより、各タイムスロットで生じるべき抵抗推定値を継続的に更新することができる。
図15に示される患者24へ流体を注入するシステムにおいて、ユーザーは流量をキーボードまたは他の流量入力機器28で選択する。すると、モーター制御装置46が選択された流量を使用してタイムスロット長を定めるが、タイムスロット長は最大長であることが望ましい。モーターポンプ14は、ポンプ機構16を導管12上で作動させて、流体の1つのスーパーステップを各タイムスロット毎に送出させるが、タイムスロットの開始時に向けて単一ボーラスとして送出するのが望ましい。タイムスロット長を最大化することにより、モニターされる圧力が平衡圧まで減衰するのに十分な時間が許容される。
センサー34は結果として生じる圧力をモニターし、A/D変換され36圧力合計処理48及びテイル平均計算54に使用される圧力信号を提供する。テイル平均計算は、図16に示すようにタイムスロットの1部分だけについて行う。
図16は、図15に示すシステムと方法を使用して作り出されたサンプル圧力波形140を示している。生じる圧力波形140を、3つの続いて起きるタイムスロットTSn-1、TSn、TSn+1について示している。各タイムスロットは、最初に大きくなった圧力波形142が平衡圧へと減衰していく様を示している。タイムスロットの減衰していく圧力波形の最後の部分はテイル144として知られており、同様にこの最後の部分について出された平均もタイムスロット・テイル・アベレージ(TTA)として知られている。平衡圧力P0は、患者の動きなどにより生じる過渡的な圧力特異事象が、求められる平衡圧力値をゆがめるのを防ぐために、圧力の平均値として求められる。図16に示す実施例では、各タイムスロット毎のTTAは、タイムスロットの最後の25%に亘ってモニターされる圧力の平均値として定められる。
再度図15に触れるが、TTAは計算されると54、流体抵抗計算50のタイムスロット全体に亘る圧力の全合計と組み合わせて使用される。ある好適実施例では、抵抗は次の公式を使って求められる。
Figure 0003667770
流体抵抗を求める手法は、流体送出システムの軟閉塞や他の異常を検知する際には一般的に正確である。しかしながら、下流の硬閉塞の場合には、タイムスロットの他の圧力サンプル値同様にTTAも、ポンプが流体体積のスーパーステップを閉塞した流体送出システム内に排出しようとすることにより生じる圧力全量により上昇する。従って、圧力波形は、波形全体が上昇していることを除けば、隣接するタイムスロットの間では実質的に同一であることがしばしばだ。このことは図16に示されており、第1タイムスロット(即ち、TSn-1)における圧力波形部は、各タイムスロットにおける波形が前のタイムスロットよりわずかに上昇していることを除けば、第2及び第3タイムスロット(即ち、TSn及びTSn+1)における圧力波形と実質的に同じである。このように、単独でTTAだけを使用することは、閉塞の検知の妨げになりかねない。
この問題を改善するためには、閾値を確立して、隣接するタイムスロット間の圧力値の比較的大きな変化を検知する。ある好適実施例では、閾値すなわちスルー限界は、選択された値を前のタイムスロットからのTTA(即ち、P0)に加算することにより求められる。タイムスロットからのTTAがスルー限界閾値を超えている(即ち、前のタイムスロットのTTAを選択された値以上に超えている)場合は、硬閉塞であることを標示していることになる。この手法は硬閉塞の正確な検知を考慮に入れていると同時に、緩慢な乱れ(即ち、湿気を徐々に含む、接着剤の養生、シリコン構造体内の移植イオンの転移などのような非常に緩慢なプロセスにより生じる1mm/Hg未満の圧力変化)も追跡する。この手法により、機械的連結によるエラーを避けることもできる。
図16の実施例では、スルー限界閾値を設定するために前のタイムスロット・テイル・アベレージに加算される選択された値は2mmHgである。硬閉塞によって隣接するタイムスロット間に生じる圧力増加は普通2mmHgより大きいが、機械的連結及び同様の要因で生じるスーパーステップ毎の圧力エラーの大きさは一般的に2mmHg未満である。従って、システムでは、タイムスロットのTTAを前のタイムスロットのTTAに対して比較する。より新しいタイムスロットのTTAが1つ前のタイムスロットのTTAに比較して2mmHg以上増加しているなら、実行中のP0値は前のTTA+2mmHgまでに制限される。硬閉塞は著しくより大幅な圧力増加を生み出すので、この制限されたP0推定値から算出される抵抗値は非常に高くなり、硬閉塞を標示する。
例で述べると、図16のタイムスロットTSnのTTAnは、タイムスロットTSn-1のTTAn-1より0.5mmHgだけ大きい。このような増加は種々のエラー因子による可能性が高く、必ずしも硬閉塞を標示するものとは限らない。しかしながら、タイムスロットTSn+1のTTAn+1はタイムスロットTSnのTTAnよりも2.5mmHg高い。TTAn+1がTTAnよりも2mmHgを超えて高いので、スルー限界を超えていることになる。図15に示すように、スルー限界検査146が、隣接するTTA値間にあまりにも大きな差異があると判定すると、実行中のP0値は前のTTA+2mmHgに制限される。制限されたP0値を使用して抵抗を求めるときには、大きな抵抗値となることが多く、システムは閉塞アラームを発動することになる。
本発明の好適実施例及び代替実施例について説明及び図示してきたが、本発明は、当業者の能力の範囲内で、且つ発明的才能の行使無しに、変更及び調整を加えられる余地がある。それゆえ、本発明の真意と範囲を逸脱することなく、本発明の形態、詳細、及び使用方法における様々な変更が行われうるであろうことを理解されたい。従って、付随の請求項によるもの以外については、発明は限定されるものではない。

Claims (20)

  1. 流量制御装置が流体導管に対しその導管を通る流体のフローを制御するように作用する流体送出アッセンブリにおける少なくとも1つのフローパラメータをモニターするためのシステムにおいて、
    上記導管に対して作用し、かつ、サイクル当たり複数の運動ステップを有し、各ステップは、ステップ量の流体を導管に通流させるようになった、上記流量制御装置としての注入ポンプと、
    上記導管に接続され、導管において感知された圧力に応答して圧力信号を発生するための圧力センサと、
    擬似ランダムパターンに基づいてフローを生じさせるように流量制御装置を制御し、上記圧力信号を受け取り、そしてそれら圧力信号を処理して、フローパラメータを決定するためのプロセッサであって、
    該プロセッサが、あるコード長さと複数のエレメントとを有するPRBSコードを出力し、PRBSコードの各エレメントにタイムスロットを指定し、PRBSコードに基づくフロー変更パターンで導管にフローを生じさせるように注入ポンプを制御し、圧力信号を受け取り、PRBSコードに基づいて圧力信号をデコードし、そしてデコードされた圧力信号を処理して、フローパラメータを決定するように構成されており、
    かつ、上記プロセッサは、ポンプの運動ステップを複数のスーパーステップにグループ編成するように注入ポンプを制御し、各スーパーステップは、スーパーステップ量の流体を導管に通流させ、各スーパーステップ量は、他のスーパーステップ量とほぼ等しくなっていることを特徴とするシステム。
  2. 1つ以上のタイムスロットは、アクティブなタイムスロットであり、そして上記プロセッサは、各アクティブなタイムスロットの始めに少なくとも1つのスーパーステップ量の流体が導管に流れるように誘起するよう注入ポンプを制御する請求項1に記載のシステム。
  3. 上記プロセッサは、各アクティブなタイムスロットにおけるテール部分から圧力信号の少なくとも幾つかをデコードするように構成された請求項1または2のいずれかに記載のシステム。
  4. 上記プロセッサは、圧力信号を受信しそして圧力信号の少なくとも幾つかに対して平均圧力値を決定し、擬似ランダムコードに基づいて平均圧力値をデコードし、そしてそのデコードされた平均圧力値を処理して、フローパラメータを決定するように構成された請求項1ないし3のいずれかに記載のシステム。
  5. 上記プロセッサは、更に、デコードされた平均圧力値を処理して、フロー抵抗を決定する請求項4に記載のシステム。
  6. 上記プロセッサは、更に、デコードされた平均圧力値を処理して、推定平衡圧力値を決定する請求項4または5に記載のシステム。
  7. 上記擬似ランダムコードは、PRBSコードより成る請求項4ないし6のいずれかに記載のシステム。
  8. 上記流量制御装置は、サイクル当たり複数の運動ステップを有する注入ポンプを備え、各ステップは、ステップ量の流体を導管に通流させ、そして上記プロセッサは、ステップを複数のスーパーステップにグループ編成するように注入ポンプを制御し、各スーパーステップは、スーパーステップ量の流体を導管に通流させ、各スーパーステップ量は、他のスーパーステップ量とほぼ等しく、そして
    上記プロセッサは、PRBSコードの各エレメントにタイムスロットを指定し、1の対応PRBSエレメントを有する各タイムスロット中に少なくとも1つのスーパーステップ量の流体を導管に誘起するように注入ポンプを制御し、そして0の対応PRBSエレメントを有する各タイムスロット中に流体量を誘起しないように注入ポンプを制御する請求項7に記載のシステム。
  9. 上記プロセッサは、加速/減速波形を使用してタイムスロットの始めに供給される流体の単一ボラスとしてスーパーステップ量の流体を誘起するように注入ポンプを制御する請求項1に記載のシステム。
  10. 上記プロセッサは、タイムスロットの始めに供給される一連の2つ以上の隣接流体ボラスとして各タイムスロットに2つ以上のスーパーステップ量の流体を誘起するよう注入ポンプを制御し、上記隣接流体ボラスの各々は、加速/減速波形を使用して供給される請求項9に記載のシステム。
  11. ユーザが選択された流量を入力する入力装置を更に備え、上記プロセッサは、選択された流量に基づいてタイムスロットの長さ及びそれに関連したスーパーステップ量を決定して、選択された流量を発生する請求項1に記載のシステム。
  12. 導管の第1セグメントに作用する第1注入装置と、
    導管に接続されそして導管において感知された圧力に応答して圧力信号を発生する圧力センサーと、
    あるコード長さを有する第1擬似ランダムコードを出力し、その第1擬似ランダムコードに基づいてフローを生じさせるように第1注入装置を制御し、圧力信号を受信し、第1擬似ランダムコードに基づいて圧力信号をデコードして、第1のデコードされた圧力値を形成し、そしてその第1のデコードされた圧力値を処理して、第1フローパラメータを決定するように構成されたプロセッサと、
    導管の第2セグメントに作用する第2注入装置と、
    上記第1セグメント及び第2セグメントは、第1及び第2の注入装置の下流で交差しており、
    上記プロセッサは、あるコード長さを有する第2擬似ランダムコードを出力し、そしてこの第1擬似ランダムコードとは異なる第2擬似ランダムコードに基づいてフローを生じさせるように第2注入装置を制御するよう構成され、
    上記プロセッサは、第2注入装置からのクロストークをフィルタ除去するプロセッサの能力を向上させる第1及び第2擬似ランダムコードを選択するように構成されたシステム。
  13. 上記プロセッサは、第2擬似ランダムコードに基づいて圧力信号をデコードして、第2のデコードされた圧力信号を形成し、そしてその第2のデコードされた圧力値を処理して、第2のフローパラメータを決定するように構成された上記いずれか1つの請求項に記載のシステム。
  14. 流量制御装置が流体導管に対しその導管を通る流体のフローを制御するように作用する流体送出アッセンブリにおける少なくとも1つのフローパラメータを決定する方法において、
    擬似ランダムパターンに基づきフローを生じさせるように流量制御装置を制御し、
    導管内の圧力をモニターしそしてそのモニターされた圧力に応答して圧力信号を発生し、
    その圧力信号を処理して、フローパラメータを決定し、
    選択されたフローパラメータの、数値読み出しを与えることを含む、指示を表示し、
    擬似ランダムコードに基づいて圧力信号をデコードし、
    前記流量制御
    該デコードされた圧力信号を処理して上記フローパラメータを決定する段階を備え、
    上記流量制御装置は、サイクル当たり複数の運動ステップを有する注入ポンプを備え、各ステップは、ステップ量の流体を導管に通流させるものであり、そして
    運動ステップを複数のスーパーステップにグループ編成するように注入ポンプを制御し、各スーパーステップは、スーパーステップ量の流体を導管に通流させるようになっており、各スーパーステップ量は、他のスーパーステップ量にほぼ等しくなっていることを特徴とする方法。
  15. PRBSコードの各エレメントにあるタイムスロット長さを有するタイムスロットを指定し、
    注入ポンプを制御する上記段階は、1の対応PRBSエレメントを有する各タイムスロット中に導管に流すべき少なくとも1つのスーパーステップ量の流体を誘起するように注入ポンプを制御し、そして0の対応PRBSエレメントを有する各タイムスロット中に流すべき流体量を誘起しないように注入ポンプを制御することを含む請求項14に記載の方法。
  16. 注入ポンプを制御する上記段階は、加速/減速流れ波形を使用してタイムスロットの始めに供給される流体の単一ボラスとして流すべきスーパーステップ量の流体を誘起するように注入ポンプを制御することを含む請求項15に記載の方法。
  17. 注入ポンプを制御する上記段階は、タイムスロットの始めに供給される一連の2つ以上の隣接流体ボラスとして各タイムスロットに流すべき2つ以上のスーパーステップ量の流体を誘起するよう注入ポンプを制御することを含み、上記隣接流体ボラスの各々は、加速/減速波形に基づいて供給される請求項15に記載の方法。
  18. 流量を選択し、そして
    選択された流量に基づいてタイムスロットの長さ及びそれに関連したスーパーステップ量を決定して、選択された流量を発生する、
    という段階を更に含む請求項15ないし17のいずれかに記載の方法。
  19. 流体導管におけるフローパラメータをモニターする方法であって、第1注入装置が導管の第1セグメントに作用し、そして第2注入装置が導管の第2セグメントに作用して導管に流れる流体の流量を制御し、第1及び第2セグメントは、第1及び第2注入装置の下流点で接合される導管の分岐路であり、上記方法は、更に、
    あるコード長さを有する第1擬似ランダムコードを出力し、
    導管の第1セグメントに作用して、第1擬似ランダムコードに基づく流量変化パターンで流体の流量を制御するように第1注入装置を制御し、
    導管内の圧力をモニターしそしてそのモニターされた圧力を表わす圧力信号を発生し、
    第1擬似ランダムコードに基づいて圧力信号をデコードして、第1のデコードされた圧力値を形成し、そして
    その第1のデコードされた圧力値を処理して、第1のフローパラメータを決定し、
    あるコード長さを有する第2擬似ランダムコードを出力し、
    導管の第2セグメントに作用して、この第2擬似ランダムコードに基づく流量変化パターンで流体の流量を制御するように第2注入装置を制御し、
    第2注入装置からのクロストークをフィルタ除去するプロセッサの能力を向上させるように第2擬似ランダムコードを選択する段階を含む請求項14ないし18のいずれかの請求項に記載の方法。
  20. 第2擬似ランダムコードに基づいて圧力信号をデコードして、第2のデコードされた圧力信号を形成し、そして
    その第2のデコードされた圧力値を処理して、第2のフローパラメータを決定する、
    という段階を更に含む請求項19に記載の方法。
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