JP3666910B2 - 火葬装置の遠隔監視システム - Google Patents

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昭三 椿原
貞信 山橋
金一 山本
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株式会社宮本工業所
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、火葬装置の稼働状態を斎場の内外より監視する火葬装置の遠隔監視システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、燃料や燃焼用空気の供給量の調整及び排気ファンや集塵ファンの回転数は、作業員の経験則に基いて管理されていたが、今日では安全性の向上や省エネ自然環境の保護を目的として、火葬装置の所々に配設したセンサーの出力に基く自動制御がなされたものが多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、自動制御された火葬装置は、火葬炉の扉の状態や内部の温度はもとより、燃料系、給排気系等に関する多くの条件を相互に関連づけて制御されているため、作業するうえで確認すべき情報が極めて多く、それら稼働状況を備に監視したり不適当な燃焼の原因を把握するには、火葬炉に設けられた制御盤のパイロットランプやメータだけでは不十分であった。又、従来の火葬装置では、日々の業務内容や燃料消費量や火葬所用時間等は作業員の手によって記録に残さなければならないし、火葬装置に不具合が発生した場合には、保守管理業者等に対して状況を事細かに報告する必要があり甚だ面倒であった。
【0004】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、稼働状況を斎場の内外から備に監視でき、不適当な燃焼の原因を容易に把握することができ、業務内容等も自動的に記録に残すことができる火葬装置の遠隔監視システムの提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた本発明による火葬装置の遠隔監視システムは、火葬装置に設けた状態検出手段に伝送路を介して屋内通信端末を接続し、該屋内通信端末に既成通信回線を介して外部通信端末を接続して成り、屋内通信端末に、少なくとも状態検出手段からデータを取り込み稼働情報を生成する情報生成部と、状態検出手段から取り込んだデータが規定値に対して正常か異常かを判断し解析結果を出力する情報解析部と、既成通信回線を介して外部通信端末へ稼働情報と解析結果を出力し得る情報通信部を具備すると共に、外部通信端末に、屋内通信端末より稼働情報と解析結果を入力し得る情報通信部を具備することを特徴とする。
【0006】
【作用】
屋内通信端末に、少なくとも状態検出手段からデータを取り込み稼働情報を生成し、状態検出手段から取り込んだデータが規定値に対して正常か異常かを判断して解析結果を出力する機能を設けることによって、不具合点の認識が容易となり、屋内通信端末による稼働記録の作成も可能となる。又、屋内通信端末と外部通信端末に情報通信部を設け、既設通信回線で結ぶことにより、既成通信施設を利用した保守管理網を構成する。
【0007】
【実施例】
以下、本発明による火葬装置の遠隔監視システムの一例を図面に基づき詳細に説明する。
本実施例は、火葬装置の稼働状態を監視する遠隔監視システムにおいて、各火葬装置に設けた複数のセンサー10とインターフェースボードを接続して成る状態検出手段1に、伝送路2を介して監視室の屋内通信端末3を接続し、更に、その屋内通信端末3に既成通信回線(例えば電話回線)4を介して保守管理業者の外部通信端末5を接続したものである。
【0008】
図1は本実施例のブロック図である。火葬装置には、ファンやブロアーのモータに流れる電流、燃料や空気が流通する弁の開閉状況、火葬炉内部の温度、扉の開閉状態や被火葬体の有無など、種々状態を検出するためのセンサー10が配設されており、各センサー10の出力は、所定のインターフェースボード(図示省略)でデジタルデータに変換され屋内通信端末3からの情報要求指令により伝送路2に出力される。
【0009】
屋内通信端末3と外部通信端末4は、CPU、処理内容記録手段、記憶手段、保存手段、入力手段6、表示手段11より構成されている。処理内容記録手段には、CPUの処理動作に必要な制御プログラムや既成データが記録してあり、記憶手段は、各制御モジュール14において各種演算を施す際の作業領域となり、保存手段は、前記演算によって生成されたデータの保存領域を構成する。又、入力手段6は、CPUに対して種々の指令やデータを提供する例えばキーボードやマウス等のものであり、表示手段11はディスプレイやプリンタ等である。
【0010】
屋内通信端末3のCPU、処理内容記録手段、記憶手段等は、前記状態検出手段1から状況データを取り込み稼働情報を生成する情報生成部7、状態検出手段1から取り込んだ状況データが規定値に対して正常か異常かを判断し解析結果を出力する情報解析部8、既成通信回線4を介して外部通信端末5へ稼働情報や解析結果等を出力する情報通信部9などの制御モジュール14を構成し、図2のフローチャートに従って以下の処理を行う。
【0011】
情報生成部7は、各火葬装置の状態検出手段1へ情報要求指令を順次送出し、各状態検出手段1から送出された状況データを記憶手段に格納し、入力手段6からの内部指令や外部通信端末5からの外部指令により適当なデータを抽出して、異常メッセージを含む稼働状況、火葬装置異常機歴、稼働計画、日報(或いは月報、年報)等の稼働情報を生成し、画像データ及び印字データとして表示手段11へ出力する。稼働情報の表示例として稼働状況画面を図4に示す。稼働情報を生成する際、情報解析部8は、処理内容記録手段に予め記録してある正常データと前記記憶手段に格納したデータとを比較し、その解析結果を記憶装置に格納する。その解析結果は稼働情報とともに、例えば前記稼働状況画面におけるパイロットランプ12やメッセージ或いは一覧表等の形で表示される。
【0012】
解析結果が異常を示した場合、例えば図3のフローチャートの如く情報通信部9は、屋内通信端末3に保守管理業者の外部通信端末5を、モデム13並びに電話回線を介して接続すると共に、所定の稼働情報、解析結果及びユーザー識別データを外部通信端末5へ転送する。
【0013】
尚、異常原因を解析するためには、異常が発生した前後のデータを参照することがおおいに役立つため、異常が発生する直前のデータを確保すると共に、それ以降格納するデータの消去を禁止して時系列に保存し、復旧支援データを作成する復旧支援部を、屋内通信端末3の制御モジュール14の一つとして設けることが望ましい。
【0014】
外部通信端末5のCPU、処理内容記録手段、記憶手段等は、屋内通信端末3と通信を行う情報通信部15等を構成し、火葬装置の異常発生等で屋内通信端末3から電話回線を介して送信された稼働情報、解析結果及びユーザー識別データを取り込み、例えば、その時に屋内通信端末3が表示している稼働状況画面等を表示する。又、必要に応じて外部指令を発信し、その稼働情報や解析結果以外の状況データ或いは復旧支援データを屋内通信端末3に要求し、受信したデータを一覧表など所定形式でその表示手段に出力できるよう構成しても良いし、逆に外部通信端末5で作成したデータを屋内通信端末3に送信できるように構成しても良い。
【0015】
本発明による火葬装置の遠隔監視システムは以上の如く構成され、斎場屋内の監視室や保守管理業者等の監視室より火葬装置全体の稼働状況が細かく把握できると共に、入力手段6からの内部指令及び外部通信端末5からの外部指令に応じて異常メッセージを含む稼働状況、火葬装置異常機歴、稼働計画、日報等を生成し、屋内通信端末3や外部通信端末5のディスプレイやプリンタ或いは保存手段に出力し記録として残すことができる。
【0016】
【発明の効果】
以上の如く本発明による火葬装置の遠隔監視システムを使用すれば、複数の火葬炉を備えた火葬装置を極少ない人数で確実に監視できる他、稼働記録も自動的に残すことができる。又、遠く離れた保守管理業者の外部通信端末と各斎場の屋内通信端末とを電話回線等で結ぶことにより、各斎場の火葬炉の運用を保守管理業者の監視室からサポートすることができる。火葬炉は各企業のノウハウを含む工業炉とは異なり、各顧客に納める製品の仕様を統一させることが可能であるから、端末同士の通信は極めて容易であり、従ってその運用による効果は顕著なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による火葬装置の遠隔監視システムの一例を示す構成図である。
【図2】前記遠隔監視システムによる動作の一例を示すフローチャートである。
【図3】前記遠隔監視システムによる表示例である。
【符号の説明】
1 状態検出手段
2 伝送路
3 屋内通信端末
4 既成通信回線
5 外部通信端末
6 入力手段
7 情報生成部
8 情報解析部
9,15 情報通信部

Claims (1)

  1. 火葬装置の稼働状態を離れた箇所から監視する遠隔監視システムにおいて、火葬装置に設けた状態検出手段(1)に伝送路(2)を介して屋内通信端末(3)を接続し、該屋内通信端末(3)に既成通信回線(4)を介して外部通信端末(5)を接続して成り、屋内通信端末(3)に、少なくとも状態検出手段(1)からデータを取り込んで稼働情報を生成する情報生成部(7)と、状態検出手段(1)から取り込んだデータが規定値に対して正常か異常かを判断し解析結果を出力する情報解析部(8)と、既成通信回線(4)を介して外部通信端末(5)へ稼働情報と解析結果を出力し得る情報通信部(9)を具備すると共に、外部通信端末(5)に、屋内通信端末からの稼働情報と解析結果を入力し得る情報通信部(15)を具備することを特徴とする火葬装置の遠隔監視システム。
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