JP3665593B2 - パッケージタイプの立型デカンタ式遠心分離機 - Google Patents

パッケージタイプの立型デカンタ式遠心分離機 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンパクトにパッケージ化したパッケージタイプの立型デカンタ式遠心分離機に関する。
【0002】
【従来の技術】
立型デカンタ式遠心分離機は、化学工場での樹脂の脱水、触媒・酸化防止剤の回収、カオリンや酸化チタンの分級等遠心力場での固液分離が必要となる場所で多く使用されている。
【0003】
従来の立型デカンタ式遠心分離機100は、図4に示すように、下部小径端側に固形分排出口113を有する截頭円錐部101Aと、前記截頭円錐部101Aの上部大径端側に連なり、上部端板103に堰板103Bを設けた分離液溢流口103Aを有する円筒部101Bとからなる回転ボウル101と、前記回転ボウル101内に同軸的に設けられ、差速装置108を介して回転ボウル101と若干の差速をもって回転するスクリュウコンベア102と、前記回転ボウル101の円筒部101Bの上部端板103の挿管孔104から軸心部に挿入され、前記円筒部101Bに原液スラリーを供給する原液スラリー供給管105と、前記原液スラリー供給管105の下部に連接して回転ボウル101内半径方向に放射状に設けられた分流リブ板106と、前記回転ボウル101と並行に架台112上部の梁114Aにボルト・ナットで固設されて前記回転ボウル101をプーリ107A,107Cとベルト107Bを介して高速回転させる主電動機107と、2つのプーリ109A,109Cとベルト109Bと前記回転ボウル101の下部に設けられる差速装置108を介してスクリュウコンベア102を駆動させる差速電動機109と、その上部は、前記固形分排出口113を含む固形分排出部全体を外から適宜間隔を設けて囲繞するように設けられ、その下部は、下端面110Cを開口したベルジャー形のゴムスカート110と、これらの機器・配管類をその上方に配設・固定する架台112とから主要部が構成される。
【0004】
次に、以上の構成からなる立型デカンタ式遠心分離機の作用について図4を参照して説明する。
高速(例えば3000〜5000min-1)で回転する回転ボウル101内に、原液スラリー供給管105と分流リブ板106を介して、原液スラリーが回転ボウル101の円筒部101Bの所定の位置に供給される。分流リブ板106から円筒部101Bに供給されたスラリー中の固形分は、遠心力を受けて内壁側に沈降する。沈降した固形分は、スクリュウコンベア102のスクリュウ羽根102Aにより截頭円錐部101A側に掻き揚げられ、固形分排出口113に搬送されるまでの間に脱液される。截頭円錐部101Aで脱液された固形分は、截頭円錐部101Aの小径端側に設けられた固形分排出口113から水平方向にベルジャー形のゴムスカート110内に排出される。
水平方向に排出された固形分は遠心力により与えられた運動量をゴムスカート110の内壁と衝突させることにより失う。この時、粘着性や付着性のある固形分の場合は、材質が金属とは異なるゴムであっても内壁に付着する。そこで、ゴムスカート110の外周上部の頭部110Bと円筒部110Aとの境界部に沿って90度振り分けで4個設けられた剥離機構115,116,117,118(図では115,116のみ図示)のシリンダ115A,116A,117A,118A(図では115A,116Aのみ図示)のピストン115B,116B,117B,118B(図では115B,116Bのみ図示)を、一定時間毎に直線的に作動させ、ゴムの形状を一時的に変形させることによりゴムスカート110上部の内面に付着した固形分を内壁から好適に剥離することができる。
ベルトコンベア119のベルト119Aに落下した固形分は、ベルトコンベア119のモータ119Bを回転させることにより外部に固形物として搬出される。
一方、回転ボウル101内で分離された分離液は、回転ボウル101の円筒部101Bの上部端板103に設けた分離液溢流口103Aを通り、堰板103Bを溢流して分離液排出口111から分離液として外部に排出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の立型デカンタ式遠心分離機100を現場に持ち込んで固液分離性能を確認する場合、以下のような問題があった。
(1)客先の用役の制限、例えば使用できる空気源の圧力が高すぎて減圧設備が必要となったり使用できる電源の電圧が高すぎて変圧設備が必要となる場合がある。
(2)また、搬出・搬入作業を行う場合に、制御盤やポンプ、攪拌槽等の付帯設備をそれぞれクレーン等で吊り上げて現場に設置するため、玉掛け作業やエレべーションの調整、付帯設備を固定する作業並びに配管の接続等で時間がかかるため固液分離性能を確認するために時間がかかりすぎる。
そのため現場への搬出・搬入が容易なパッケージタイプの立型デカンタ式遠心分離機が望まれていた。
【0006】
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであって、客先の用役の制限を受けず、かつ搬出・搬入作業が容易なパッケージタイプの立型デカンタ式遠心分離機を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するためになされた請求項1に記載されたパッケージタイプの立型デカンタ式遠心分離機は、立型デカンタ式遠心分離機(1)と、前記立型デカンタ式遠心分離機(1)に供給する原液スラリーの濃度を均一にするための攪拌槽(2)と、前記攪拌槽(2)で均一濃度になった原液スラリーを前記立型デカンタ式遠心分離機(1)に供給するための供給ポンプ(3)と、前記立型デカンタ式遠心分離機(1)の下部を囲繞し、原液スラリーから分離されて固形分排出口(22)から水平方向に排出される固形分を受け止めるためのゴムスカート(19)と、前記ゴムスカート(19)の内部に付着した固形分を剥離する剥離手段に空気を供給するコンプレッサ(4)と、これらの機器を制御する制御盤(5)とを共通架台(6)上に具備したパッケージタイプの立型デカンタ式遠心分離機(1)において、
前記立型デカンタ式遠心分離機(1)を挟んで、攪拌槽(2)とコンプレッサ(4)及び制御盤(5)と供給ポンプ(3)をそれぞれ対角線上に配置したことを特徴とするものである。
【0008】
請求項1に記載された発明によると、パッケージタイプの立型デカンタ式遠心分離機(1)において、前記立型デカンタ式遠心分離機(1)を挟んで、対角線上に攪拌槽(2)とコンプレッサ(4)及び制御盤(5)と供給ポンプ(3)をそれぞれ共通架台(6)に設けたことにより、共通架台(6)の重量バランスが取れるので架台をクレーンなどで吊り上げるときに偏心しなくなる。その結果、複雑な玉掛け作業が不要となり、パッケージタイプの立型デカンタ式遠心分離機(1)の搬入・搬出が容易となる。
【0009】
請求項2に記載されたパッケージタイプの立型デカンタ式遠心分離機(1)は、前記供給ポンプ(3)の吐出口(3a)を前記立型デカンタ式遠心分離機(1)の原液スラリー供給管(14)の上端部近くの略同じ高さの位置に配置したことを特徴とする請求項1に記載のパッケージタイプの立型デカンタ式遠心分離機(1)である。
【0010】
請求項2に記載された発明によると、供給ポンプ(3)の吐出口(3a)を立型デカンタ式遠心分離機(1)の原液スラリー供給管(14)の上端部近くの略同じ高さの位置に配置したことにより、前記供給ポンプ(3)の吸込口側(3b)で攪拌槽(2)内の液のヘッド圧を有効に利用できると共に、供給ポンプ(3)の吐出側(3a)の配管を短くできるので押し込みヘッド圧が小さくて済むためポンプ動力の省エネ化を図ることができる。
【0011】
請求項3に記載されたパッケージタイプの立型デカンタ式遠心分離機(1)は、前記ゴムスカート(19)の下端開口部(19C)の下方に、前記共通架台(6)の幅方向にベルトコンベア(7)の長手方向がくるように配置したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のパッケージタイプの立型デカンタ式遠心分離機(1)である。
【0012】
請求項3に記載された発明によると、ゴムスカート(19)の下端開口部(19C)の下方に、共通架台(6)の幅方向にベルトコンベア(7)の長手方向がくるように配置したことにより、固形分排出口(22)より共通架台(6)の手前側に固形分が排出できるので、設備全体を監視しながら固形分排出作業ができる。
【0013】
請求項4に記載されたパッケージタイプの立型デカンタ式遠心分離機(1)は、前記立型デカンタ式遠心分離機(1)により原液スラリーから分離された分離液を排出する分離液排出口(20)を前記共通架台(6)の幅方向の手前側に向けると共に、前記分離液排出口(20)の下流に透明性の材料で形成された配管を設けたことを特徴とする請求項1から請求項3のうちの何れか1項に記載のパッケージタイプの立型デカンタ式遠心分離機(1)である。
【0014】
請求項4に記載された発明によると、立型デカンタ式遠心分離機(1)により原液スラリーから分離された分離液排出口(20)を共通架台(6)の幅方向の手前側に向けると共に、前記分離液排出口(20)の下流に透明性の材料で形成された配管を設けたことにより、運転員が前記共通架台(6)の手前側から攪拌機(2)、供給ポンプ(3)、ベルトコンベア(7)、コンプレッサ(4)、分離液の排出状況(但し、透明性の塩化ビニルホース使用時等)等の全ての運転状態を監視することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明に係るパッケージタイプの立型デカンタ式遠心分離機の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係るパッケージタイプの立型デカンタ式遠心分離機の1実施の形態を示す全体斜視図、図2は、本発明に係るパッケージタイプの立型デカンタ式遠心分離機の1実施形態を示す平面図である。
【0016】
最初に、図1及び図2を参照して本発明に係るパッケージタイプの立型デカンタ式遠心分離機の実施の形態について説明する。
本発明に係るパッケージタイプの立型デカンタ式遠心分離機は、図1及び図2に示すように、
立型デカンタ式遠心分離機1と、
前記立型デカンタ式遠心分離機1に供給する原液スラリーの濃度を均一に攪拌するための攪拌槽2と、
前記攪拌槽2で均一濃度になった原液スラリーを前記立型デカンタ式遠心分離機1に供給するための供給ポンプ3と、
前記立型デカンタ式遠心分離機1により原液スラリーから分離されて前記立型デカンタ式遠心分離機1下部のゴムスカート19内に付着した固形分を剥離する剥離機構に空気を供給するコンプレッサ4と、
これらの機器を制御する制御盤5と、
これらをその上に設けた共通架台6と、
立型デカンタ式遠心分離機1で分離、排出された固形分を系外に搬出するベルトコンベア7と、
から主要部が構成される。
尚、前記立型デカンタ式遠心分離機1を挟んで、攪拌槽2とコンプレッサ4及び制御盤5と供給ポンプ3はそれぞれ対角線上に設けられている。
【0017】
最初に立型デカンタ式遠心分離機1について図3を参照して詳細に説明する。
尚、図3は本発明に係る立型遠心分離機の縦断面図である。
立型デカンタ式遠心分離機は、図3に示すように、下部小径端側に固形分排出口22を有する截頭円錐部10Aと、前記截頭円錐部10Aの上部大径端側に連なり、上部端板12に堰板12Bを設けた分離液排出口を有する円筒部10Bとからなる回転ボウル10と、
前記回転ボウル10内に同軸的に設けられ、差速装置17を介して回転ボウル10と若干の差速をもって回転するスクリュウコンベア11と、
前記回転ボウル10の円筒部10Bの上部端板12の挿管孔13から軸心部に挿入され、前記円筒部10Bに原液スラリーを供給する原液スラリー供給管14と、
前記原液スラリー供給管14の下部に連接して回転ボウル10内半径方向に放射状に設けられた分流リブ板15と、
前記回転ボウル10と並行に架台21上部に固設され、前記回転ボウル10をプーリ16A,16Cとベルト16Bを介して高速回転させる主電動機16と、
前記回転ボウル10の下部に設けられ、前記回転ボウル10の回転速度と若干の差速を持たせてスクリュウコンベア11を回転させる差速装置17と、
前記差速装置17と並行に設けられ、2つのプーリ18A,18Cとベルト18B並びに前記差速装置17を介して前記スクリュウコンベア11を駆動させる差速電動機18と、
その上部は、前記固形分排出口22を含む固形分排出部22全体を外から適宜間隔を設けて囲繞するように設けられ、その下部は、下端面19Cを開口したベルジャー形のゴムスカート19と、
これらの機器・配管類をその上方に配設・固定する架台21と、
から主要部が構成される。
【0018】
回転ボウル10は、截頭円錐部10Aと、前記截頭円錐部10Aの大径端側と連接する円筒部10Bとを一体化した形状をしている。
截頭円錐部10Aの下部小径端側には固形分排出口22が設けられ、スクリュウコンベア11により搬送された固形分は、この固形分排出口22から水平方向に排出され、ゴムスカート19の下端面19Cを通ってベルトコンベア7により外部に固形物として排出される。
【0019】
スクリュウコンベア11は、スクリュウ軸11Bと、前記スクリュウ軸11Bの表面を螺旋状に囲繞するスクリュウ羽根11Aとから形成される。
スクリュウコンベア11の駆動は、差速電動機18を駆動源として2つのプーリ18A,18Cとベルト18B並びに前記差速装置17を介して行われ、回転ボウル10の回転速度と差速電動機18の回転速度の差に比例する差速(最小で0.5〜3min-1)でスクリュウコンベア11が回転できるようになっている。
【0020】
原液スラリー供給管14は、フランジ付きの配管であり、円管でも角管でも良い。原液スラリー供給管14のフランジは上部ケーシング23上に設けられる。
原液スラリーの回転ボウル10内への供給方法は、ポンプで供給するのが望ましいが、原液スラリーをヘッドタンクから重力により回転ボウル10内に供給しても良い。
【0021】
分流リブ板15は、原液スラリー供給管14の下端部に連接して設けられ、回転ボウル10内の半径方向に放射状に配置された原液スラリー分配用の中空配管である。
分流リブ板15の1枚の形状は、平面(半径方向断面)から見ると回転ボウル10の中心から内壁に向かって幅が略一定の配管部材であり、軸方向に沿った断面図で見ると回転ボウル10の中心側から内壁側に向かって台形(末広がりの形)をしており、原液スラリー供給管14からの原液スラリーの流れを軸方向に縦分割するための中空配管である。即ち、上底と下底は開口しており斜辺は閉口している部材である。
分流リブ板15は、スクリュウコンベア11に挿入される原液スラリー供給管14の下端部に連接して設けられ、スクリュウコンベア軸11Bの半径方向の軸方向に放射状に穿設された図示しない細溝に挿入して固定される。原液スラリー供給管14と分流リブ板15とは連通している配管である。分流リブ板15の開口している下底側はスクリュウ軸11Bの外壁まで連通している。
このように分流リブ板15を設けることにより、原液スラリーの流れを軸方向から半径方向に変えて回転ボウル10の内壁に確実に原液スラリーを供給することができるので、回転ボウル10内で原液スラリー中の固形分を分離するのに必要な滞留時間を確保できる。
【0022】
主電動機16は、全閉外扇屋外型の三相誘導電動機又は三相同期電動機が使用される。極数は2〜6の電動機が使用される。主電動機16は、フランジ付き倒立型(出力軸上向き)の電動機が使用される。主電動機16は、架台21の柱21Aから張り出した梁23Aにボルト・ナットで固定して取りつけられる。主電動機16の駆動軸にはプーリ16Aが取りつけられベルト16Bを介して回転ボウル10側のプーリ16Cと連結しており主電動機16の出力をベルト16Bを介して回転ボウル10に伝える。
【0023】
差速装置17は、二段以上で減速する遊星歯車減速機である。差速装置17の高速軸と低速軸は同一芯上にあって、しかも同方向に回転するのでレイアウトや設置の場所に便利である。遊星歯車機構は、平行軸歯車に比較して驚くほど小形軽量で、取り扱いが便利であるという特徴がある。
【0024】
差速電動機18は、全閉外扇屋外型の三相誘導電動機又は三相同期電動機が使用される。極数は2〜6の電動機が使用される。差速電動機18は、フランジ付き正立型(出力軸下向き)の電動機が使用される。
差速電動機18の設置位置は、差速装置17にベルト18Bとプーリ18A,18Cを介して横引きで動力が伝達できるように、差速装置17と垂直方向に並行に設けられる。差速電動機18は、差速装置17を運転していない時には主電動機16と同期するようになっており主電動機16と同じ回転速度で回転するようになっている。
差速電動機18の回転数は、スクリュウコンベア11の差速の設定値を決めれば主電動機16の回転速度に対する差速電動機18の回転速度が決定できる(但し、差速装置17の減速比を一定とする)。
【0025】
ゴムスカート19の頭部19Bは、その内部で固形分排出口22を含む固形分排出部全体を外側から適宜間隔を設けて囲繞している。一方、円筒部19A下部の下端面19Cは開口している。
ゴムの材質としては、耐摩耗性に関してはフッ素ゴム(FKM)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム等が使われる。耐溶剤性が強く要求される場合は、ニトリルゴム(NBR)、耐薬品性が要求される場合は、ブチルゴムが主として使用される。
【0026】
ゴムスカート19の下端面19Cの下側には、架台21の開口部を貫通したゴムスカート19から落下してくる脱液された固形分を受けて外部に搬送するためのベルトコンベア7が設けられている。
【0027】
ゴムスカート19の頭部19Bと円筒部19Aとの境界部の外側には、剥離手段である4つの剥離機構24,25,26,27(図3では24,25のみ図示)が90度中心振り分けで設けられている。
4つの剥離機構24,25,26,27(図3では24,25のみ図示)は、外周に沿って90度振り分けで設けられる4個のシリンダ24A,25A,26A,27A(図3では24A,25Aのみ図示)とピストン24B,25B,26B,27B(図3では24B,25Bのみ図示)と前記シリンダ24A,25A,26A,27A(図3では24A,25Aのみ図示)をケーシングCGに固定する4つのヒンジ24C,25C,26C,27C(図3では24C,25Cのみ図示)とから構成される。
4つのピストン24B,25B,26B,27B(図3では24B,25Bのみ図示)の先端部の形状は、円盤状になっており、ゴムスカート19内に先端部が埋設又は焼き付けられている。このような構造とすることにより、ゴムの耐摩耗性と弾性を有効に利用できる。
尚、剥離機構24,25,26,27(図3では24,25のみ図示)の設置個数は、ゴムスカート19の外周上部だけでなく、必要に応じて、外周下部に複数個設けても良い。
剥離機構24,25,26,27(図3では24,25のみ図示)の駆動源は、油圧、空圧、電気が使用できるが、立型デカンタ式遠心分離機の設置場所の制約条件に対応して選択できる。尚,本実施形態では、コンプレッサ4から供給される空気を駆動源として使用している。
次に、ゴムスカート19周りの作用について説明する。
180度に向かい合っている剥離機構の24,25同士又は図示しない26,27同士を最初に作動させる。ピストン24B,25B(又は26B、27B)が伸びてゴムスカート19の頭部19Bと円筒部19Aの境界部を内側に押し込むように作用する。このとき、ゴムが変形して、内壁に付着していた固形分と内壁との間に隙間が生じ、そのため固着した固形分が好適に剥離するので、固形分はそのまま落下し、ベルトコンベア7で搬送されて外部へと排出される。前記ピストン24B,25B(又は26B、27B)が縮むとゴムの弾性によりゴムの形状が最初の形状に戻る。次に、ピストン26B、27B(又は24B、25B)を同様に作動させる。
このように、ピストン24B,25B(又は26B、27B)をストロークするタイミングを90度ずつずらして行うことにより、好適にゴムスカート19の内側に付着した固形分を剥離することができるばかりかゴムスカート19の弾力を補完しながら立型デカンタ式遠心分離機1の運転をすることもできる。尚、複数個設けた剥離機構は、一台ずつ別々に作動させるようにしても良い。
【0028】
架台21は、前記主要構成機器・配管類をその上方に配設・固定するための台であり、平面形状が四角形(不図示)をしているが三角形でも良い。
架台21は、上部には、柱21Aおよび主電動機16を固設するための梁23Aが設けられている。下部には、立型デカンタ式遠心分離機本体の振動を工場の床(基礎)に伝えないように支持するため複数の振動防止機21B(例えば防振ゴム内蔵の振動防止機)が設けられている。
【0029】
次に、攪拌槽2について説明する。攪拌槽2は原液スラリーを一旦受けてスラリー濃度を均一にするためのものであり、攪拌機2aと攪拌容器2bとから形成される。
攪拌機2aは、攪拌容器2bの上部の縁に取付けられており、攪拌容器2b内に受け入れた原液スラリーを攪拌する。攪拌機2aの攪拌羽根2a1の形状は原液スラリーの性状により適宜選択して変更できる。
攪拌容器2bの形状は円筒の形をしており、本実施形態ではゴム製のタンクが用いられる。攪拌容器2bの上部は、開口部が大気開放となっており、攪拌容器2bの下部にはフランジ部を有する原液スラリー排出口(不図示)を有している。原液スラリー排出口は供給ポンプの入口と接続される。
【0030】
供給ポンプ3は、遠心ポンプまたはネジポンプ(例えば製品名:モノフレックスポンプ)が通常使用される。供給ポンプ3の吸込口3b側のフランジには、攪拌容器2bから原液スラリーを吸入するため、ブレードワイヤ又は布入りの透明性の塩化ビニルホースにフランジを取付けた配管が取付けられる。配管の別の形態の接続方法として、攪拌容器2bの上部からスラリー液内に配管の一端を浸漬し、他端を供給ポンプ3の吸込口3bに接続するように設けても良い。供給ポンプ3の吐出側には液ヘッダーが設けられておりヘッダーの出口、すなわち供給ポンプの出口3aから立型遠心分離機1の原液スラリー供給管14に原液スラリーが供給される。
【0031】
コンプレッサ4は、パーケージ型の無給油式の容積型コンプレッサ(例えばスクリュウコンプレッサ)を使用しており、ゴムスカート19の外側に設けられた架構に取付けられゴムスカート19内に付着した固形分を剥離する剥離機構24,25,26,27のシリンダ24A,25A,26A,27Aへ空気を供給する。シリンダ24A,25A,26A,27Aへ空気を供給する場合、レシーバタンク(サービスタンク)4aから空気が供給される。
コンプレッサ4には、アンローダが付いており0.99MPaG以下で運転され、通常は0.7MPaGでユーザー側に供給されている。パッケージ型の無給油式の容積型コンプレッサを使用することにより、給油式のコンプレッサを使用する場合に問題となっていた、オイルミストやゴミによるシリンダ24A,25A,26A,27Aの駆動部分の汚染や摺動部分への噛み込みが無くなると共に低騒音で運転することができる。従って剥離機構24,25,26,27を長期間連続して運転することができる。
【0032】
制御盤5は、図1に示すように、形状が縦長の直方体の形をしており、内部に変圧器(例えば400V→200V)、シーケンサ(プログラマブルコントローラ)、ファン等が設けられている。
このように構成することで、顧客の電源設備から電源ケーブルを簡単に引き込むだけで必要な電源電圧(200V)を確保でき、かつ自動化運転を行うことができる。従って、顧客の用役の制限(この場合顧客で使用できる電源電圧400Vの制限)を受けずに固液分離性能を確認することができる。
シーケンサ(プログラマブルコントローラ)は、各回転機器・センサから発信される電気信号に基づいて回転機器を制御する。シーケンサには、各回転機器・配管等に設けられた各種センサからの電気信号が入力される。
シーケンサ(プログラマブルコントローラ)に入力される電気信号としては、例えば攪拌槽2の液面センサやポンプ吐出側に設けられる電磁流量計並びに分離液排出口側の配管に設けられる濁度計(濃度計)等の信号がある。
シーケンサ(プログラマブルコントローラ)に入力される電気信号の数が多くなれば、より正確にパッケージタイプの立型デカンタ式遠心分離機の運転状況を監視することができる。
【0033】
共通架台6は、矩形の台であり立型デカンタ式遠心分離機1、攪拌槽2、供給ポンプ3、コンプレッサ4、制御盤5等のこれらの機器をその上に備えつけるための台である。
共通架台6は、H鋼やチャンネル(溝型鋼)により形成される。また、共通架台6の中央部の少し手前側には、立型デカンタ式遠心分離機1の下部ハウジング1a内に設けられているゴムスカート19の下端開口部19より排出される固形分を、下方に備えつけられたベルトコンベア7上に落下させるための丸い連通孔が設けられている。孔の形状は本実施の形態では円形だが孔であれば四角でもなんでも良い。
【0034】
ベルトコンベア7は、立型デカンタ式遠心分離機1の下部に設けられたゴムスカート19から落下してくる固形分を系外に搬出するための搬送装置であり、共通架台6の幅方向にベルトコンベア7の長手方向がくるように設けられる。このようにベルトコンベア7を設けることにより、共通架台の手前側に固形分が排出できるので、設備全体を監視しながら固形分排出作業ができる。
【0035】
このような構成を有する各機器・配管類を以下のように共通架台に配置した場合の作用・効果について説明する。
第1実施形態の配置方法は、立型デカンタ式遠心分離機1を挟んで、対角線上に攪拌槽2とコンプレッサ4及び制御盤5と供給ポンプ3をそれぞれ設けたことを特徴とするパッケージタイプの立型デカンタ式遠心分離機である。このように配置することにより、共通架台6の重心の位置を架台の略中心にすることができるので、パッケージタイプの立型デカンタ式遠心分離機を搬入・搬出するときに複雑な玉掛け作業や足場の確保が不要となる。
【0036】
第2実施形態の配置方法は、第1実施形態の配置方法に加えて前記供給ポンプ3の吐出口3aを原液スラリー供給管14の上端部14a近くの略同じ高さの位置に配置したパッケージタイプの立型デカンタ式遠心分離機である。
このように供給ポンプ3の吐出口3aを原液スラリー供給管14の上端部近くの略同じ高さの位置に配置したことにより、供給ポンプ3の入口3b側で攪拌槽2内の液のヘッド圧を有効に利用できると共に、供給ポンプの吐出側の配管を短くできるので押し込みヘッド圧が小さくて済むためポンプ動力の省エネ化を図ることができる。
【0037】
第3実施形態の配置方法は、ゴムスカート19の下端開口部19Cの下方に、共通架台6の幅方向にベルトコンベア7の長手方向がくるようにベルトコンベア7を設けた第1実施形態の配置方法又は第2実施形態の配置方法のパッケージタイプの立型デカンタ式遠心分離機である。
ゴムスカート19の下端開口部19Cの下方に、共通架台6の幅方向にベルトコンベア7の長手方向がくるように設けたことにより、共通架台6の手前側に固形分が排出できるので、設備全体を監視しながら固形分排出作業ができる。
【0038】
第4実施形態の配置方法は、立型デカンタ式遠心分離機1により原液スラリーから分離された分離液を排出する分離液排出口20を前記共通架台6の幅方向の手前側に向けたことを特徴とするパッケージタイプの立型デカンタ式遠心分離機である。
本実施の形態では、分離液排出口20のフランジ部20aとブレードワイヤ又は布入りの透明性の塩化ビニルホースとフランジとで形成された配管をフランジ接続してあるので分離液の排出状況を好適に監視することができる。尚、分離液排出口20はサイトグラスや透明性のアクリル樹脂により形成しても良い。
このようにして立型デカンタ式遠心分離機1により原液スラリーから分離された分離液を排出する分離液排出口20を共通架台6の幅方向の手前側に向けたことにより、運転員が前記共通架台の手前側の場所から攪拌機2a、供給ポンプ3、ベルトコンベア7、コンプレッサ4、分離液の排出状況(但し、透明塩化ビニルホース使用時)等の全てを監視することができる。
【0039】
【発明の効果】
以上の構成と作用からなる本発明によれば以下の発明の効果が得られる。
1)請求項1に記載の発明によれば、パッケージタイプの立型デカンタ式遠心分離機において、前記立型デカンタ式遠心分離機を挟んで、対角線上に攪拌槽とコンプレッサ及び制御盤と供給ポンプをそれぞれ共通架台に設けたことにより、共通架台の重量バランスが取れるので架台をクレーンなどで吊り上げるときに偏心しなくなる。その結果、複雑な玉掛け作業が不要となり、パッケージタイプの立型デカンタ式遠心分離機の搬入・搬出が容易となる。
2)請求項2に記載の発明によれば、供給ポンプの吐出口を立型デカンタ式遠心分離機の原液スラリー供給管の上端部近くの略同じ高さの位置に配置したことにより、前記供給ポンプの入口側で攪拌槽内の液のヘッド圧を有効に利用できると共に、供給ポンプの吐出側の配管を短くできるので押し込みヘッド圧が小さくて済むためポンプ動力の省エネ化を図ることができる。
3)請求項3に記載の発明によれば、ゴムスカートの下端開口部の下方に、架台の幅方向にベルトコンベアの長手方向がくるように配置したことにより、共通架台の手前側に固形分が排出できるので、設備全体を監視しながら固形分排出作業ができる。
4)請求項4に記載の発明によれば、立型デカンタ式遠心分離機により原液スラリーから分離された分離液を排出する分離液排出口を共通架台の幅方向の手前側に向けたことにより、運転員が前記共通架台の手前側から攪拌機、供給ポンプ、ベルトコンベア、コンプレッサ、分離液の排出状況(但し、透明性の塩化ビニルホース使用時等)等の全ての運転状態を監視することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るパッケージタイプの立型デカンタ式遠心分離機の1実施の形態を示す全体斜視図である。
【図2】 本発明に係るパッケージタイプの立型デカンタ式遠心分離機の1実施の形態を示す平面図である。
【図3】 本発明に係る立型デカンタ式遠心分離機の縦断面図である。
【図4】 従来の立型デカンタ式遠心分離機の縦断面図である。
【符号の説明】
1 立型デカンタ式遠心分離機
2 攪拌槽
3 供給ポンプ
4 コンプレッサ
5 制御盤
6 共通架台
7 ベルトコンベア
14 原液スラリー供給管
20 分離液排出口
22 固形分排出口
24,25,26,27 剥離機構(剥離手段)
24A,25A,26A,27A シリンダ
24B,25B,26B,27B ピストン
24C,25C,26C,27C ヒンジ
CG ケーシング

Claims (4)

  1. 立型デカンタ式遠心分離機(1)と、前記立型デカンタ式遠心分離機(1)に供給する原液スラリーの濃度を均一にするための攪拌槽(2)と、前記攪拌槽(2)で均一濃度になった原液スラリーを前記立型デカンタ式遠心分離機(1)に供給するための供給ポンプ(3)と、前記立型デカンタ式遠心分離機(1)の下部を囲繞し、原液スラリーから分離されて固形分排出口(22)から水平方向に排出される固形分を受け止めるためのゴムスカート(19)と、前記ゴムスカート(19)の内部に付着した固形分を剥離する剥離手段に空気を供給するコンプレッサ(4)と、これらの機器を制御する制御盤(5)とを共通架台(6)上に具備したパッケージタイプの立型デカンタ式遠心分離機(1)において、
    前記立型デカンタ式遠心分離機(1)を挟んで、攪拌槽(2)とコンプレッサ(4)及び制御盤(5)と供給ポンプ(3)をそれぞれ対角線上に配置したことを特徴とするパッケージタイプの立型デカンタ式遠心分離機(1)
  2. 前記供給ポンプ(3)の吐出口(3a)を前記立型デカンタ式遠心分離機(1)の原液スラリー供給管(14)の上端部近くの略同じ高さの位置に配置したことを特徴とする請求項1に記載のパッケージタイプの立型デカンタ式遠心分離機(1)
  3. 前記ゴムスカート(19)の下端開口部(19C)の下方に、前記共通架台(6)の幅方向にベルトコンベア(7)の長手方向がくるように配置したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のパッケージタイプの立型デカンタ式遠心分離機(1)
  4. 前記立型デカンタ式遠心分離機(1)により原液スラリーから分離された分離液を排出する分離液排出口(20)を前記共通架台の幅方向の手前側に向けると共に、前記分離液排出口(20)の下流に透明性の材料で形成された配管を設けたことを特徴とする請求項1から請求項3のうちの何れか1項に記載のパッケージタイプの立型デカンタ式遠心分離機(1)
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