JP3665182B2 - Dental photopolymerizable composition - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は重合速度が速く、耐光性に優れ、表面未重合層厚さが小さく、酸性モノマーとの併用が可能な新規歯科用光重合性組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、歯科用重合性樹脂材料は操作性、審美性、強度に優れる事から、歯科治療分野に於いて広く使用されるに至っている。特に、特開昭48−49875号特許の提案に始まる可視光線重合型の歯科用重合性樹脂組成物は、生体に対して安全な可視光を使用することができ、随意のタイミングで硬化させることが可能な操作性の良さ、硬化物の強度の高さ等が評価され、現在では歯科治療分野で最も広く使用されている。従来、可視光線重合性の歯科用重合性樹脂組成物は、重合可能な単量体、光重合開始剤および還元剤より構成されるものが知られている。なかでも、可視光線重合組成物として、光重合開始剤としてベンジル、カンファーキノン等のα−ジケトン系化合物、またはチオキサントン系化合物等が多用され、還元剤としては、各種アミン類が多く用いられてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
現在の可視光線用組成物に広く用いられている重合開始剤は、α−ジケトン系化合物と各種アミン類とよりなるものであり、特に、重合開始剤として強力で広く用いられている物は、カンファーキノンであり、それと組み合わせるための最も強力な還元剤として、N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル(特開昭60−26002号)、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート(特開昭48−49875号)が知られている。しかしN,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステルを含有する重合開始剤系には、重合速度が十分とは言えず、また重合硬化後に日光に曝すことにより黄変を呈するいう問題があり、N,N−ジメチルアミノメチルメタクリレートを含有する重合開始剤系にはやはり重合速度が十分とは言えず、重合の追い込みも十分でないため表面にかなりの未重合層が残り、独特のアミン臭があり、また酸性条件下では重合硬化し難いという問題があった。
【0004】
上記の問題を一部解決するものとして、カンファーキノンとN−フェニルグリシンの組み合わせを含有する歯科用接着剤が開示されている(特開平1−230508号)。この組成物は酸性である接着促進モノマー存在下で重合硬化が進行するが、その速度は十分とは言えず、なお問題を有していた。本発明者らは、かかる欠点の克服を図るため鋭意努力した結果、カンファーキノンと組み合わせて使用する、N−フェニルグリシンのアミノ基、およびフェニル基を電子供与基で修飾した化合物は、強力な光重合促進能を有し、重合速度が速く、酸性モノマーとの併用が可能で、硬化物の表面未重合層が薄く、耐候性に優れた硬化物を生成しうる新規な歯科用光重合性組成物を見いだした。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、(a)重合可能なオレフィン性不飽和基を有する単量体、(b)光重合開始剤及び(c)還元剤を含有してなる歯科用光重合性組成物であって、該光重合開始剤(b)が400−700nmに吸収を有するカルボニル化合物であり、該還元剤(c)が下記一般式
【化3】
(式中、R1、R2、R3、R4、R5は水素原子、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルキルアミノ基、アルキルチオ基、またはアルキル基を表し、かつこれらは同一もしくは異なる原子又は基であり、R6 はアルキル基を表し、R7、R8は水素原子、メタクリロイル基、または置換されても良いアルキル基を表し、かつこれらは同一又は異なる原子又は基である。)で表されるN−フェニルグリシン系化合物又はその塩である歯科用光重合性組成物である。
【0006】
本発明で使用する事の出来る重合可能な単量体はラジカル重合性であれば、公知のオレフィン性不飽和基を有する単量体の何れもが使用できるが、重合操作の簡便さと生体に対する安全性よりメタ(アクリレート)系単量体が好ましい。本発明で用いる(メタ)アクリレート系単量体は、(メタ)アクリル酸エステル(アルキルエステルの場合アルキル基の炭素数1〜12、芳香族基を含むエステルでは炭素数6〜12、これらの基にポリエチレングリコール鎖等の置換基を含むものはそれらの炭素数も含める)、ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート(アルキレン基の炭素数2〜20)、エチレングリコールオリゴマージ(メタ)アクリレート(2 〜10量体)、ビスフェノールAから誘導されるジ(メタ)アクリレート、3官能以上の多価(メタ)アクリレート等であり、さらに、ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレート2モルとジイソシアネート1モルとの反応生成物であるウレタン(メタ)アクリル酸エステル類、具体的には特公昭55−33687号や特開昭56−152408号に開示されるモノマー等が好適である。
【0007】
これらの具体例としては、単官能の(メタ)アクリレートの例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシヘキサエチレングリコール(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールモノ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトール(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート等がある。
【0008】
多官能の(メタ)アクリレートの例としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAグリシジルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールAグリシジルジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−メタクリロキシプロポキシフェニル)プロパン、7,7,9−トリメチル−4,13−ジオキソ−3,14−ジオキソ−5,12−ジアゾヘキサデカン−1,16−ジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールヒドロキシピバリン酸エステルジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートとメチルシクロヘキサンジイソシアネートとの反応生成物、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートとメチルシクロヘキサンジイソシアネートとの反応生成物、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートとメチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)との反応生成物、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートとトリメチルヘキサメチレンジイソシアネートとの反応生成物、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとイソホロンジイソシアネートとの反応生成物、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートとイソホロンジイソシアネートとの反応生成物等が挙げられる。
【0009】
また、接着促進効果を持つことが知られている酸性モノマーとして、具体的には以下のものがあげられる。-P(O)(OH) 2 構造を持つものとして
【0010】
【化4】
【0011】
>P(O)(OH)構造を持つものとして
【0012】
【化5】
【0013】
-P(O)(Z) 2 構造を持つものとして
【0014】
【化6】
【0015】
>P(O)-Z 構造を持つものとして
【0016】
【化7】
【0017】
-P(O)(OH)-O-P(O)(OH)-構造を持つものとして
【0018】
【化8】
【0019】
-COOH 構造を持つものとして
【0020】
【化9】
【0021】
-CO-Z 構造を持つものとして
【0022】
【化10】
【0023】
-COOCO- 構造を持つものとして
【0024】
【化11】
【0025】
また、光重合開始剤としては、ジカルボニル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、チオキサントン系化合物、アシルホスフィンオキシド系化合物が有効である。ジカルボニル系化合物の具体例としては、カンファーキノン、ジアセチル、2,3−ペンタンジオン、2,3−ヘプタンジオン、ベンジル、4,4’−ジクロロベンジル、4,4’−ジメトキシベンジル、ベンジル−4−メタンスルホン酸ナトリウム、ジナフチル、アセナフテンキノン、9,10−フェナントラキノン、アントラキノン、2−エチルアントラキノン、3−アセチルクマリン等が挙げられる。
【0026】
ベンゾフェノン系化合物としては、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ヒドロキシベンゾフェノン、4−メチルチオベンゾフェノン、4−ベンゾイル−ジフェニルサルファイド、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、4,4’−ビス(N,N−ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(N,N−ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4−(アクリロイロキシエトキシ)ベンゾフェノン、塩化トリメチル(3−ベンゾイルフェニル)メチルアンモニウム等が挙げられる。
【0027】
チオキサントン系化合物としては、チオキサントン、2−クロルチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2、4−ジメチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2、4−ジクロロチオキサントン、2,4−ジエチルコキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、チオキサントン−2−オキシエタンスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。
アシルホスフィンオキシド系化合物としては、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルホスフィンオキサイド、2,6−ジメトキシベンゾイル−ジフェニルホスフィンオキサイド、2,6−ジクロロベンゾイル−ジフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−フェニルホスフィン酸メチル等が挙げられる。
【0028】
しかし、芳香族環を有する光重合開始剤には紫外線に対する耐光性の良くないものが多く、芳香族環を含まない開始剤、すなわち、脂肪族α−ジケトン、脂環式α−ジケトンが好ましく、特にカンファーキノンが好ましい。これらの光重合開始剤は、重合性単量体に対し0.01−5重量%の範囲で使用される。
【0029】
本発明で用いられる還元剤は、N−フェニルグリシン系化合物であり、下記一般式
【化12】
(式中、R1、R2、R3、R4、R5は水素原子、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルキルアミノ基、アルキルチオ基、またはアルキル基を表し、かつこれらは同一もしくは異なる原子又は基であり、R6 はアルキル基を表し、R7、R8は水素原子、メタクリロイル基、または置換されても良いアルキル基を表し、かつこれらは同一もしくは異なる原子又は基である。)で表されるN−フェニルグリシン系化合物又はその塩である。
【0030】
R1、R2、R3、R4、R5を具体的に例示すると、水素原子、メチル基、エチル基、t−ブチル基、ヒドロキシ基、メトキシ基、i−プロピル基、n−プロピル基、n−ブチル基、N,N−ジメチルアミノ基等が挙げられる。
【0031】
R6を具体的に例示すると、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基等が挙げられる。R7、R8を具体的に例示すると水素原子、メチル基、エチル基等が挙げられる。
【0032】
本発明の還元剤の例を以下に示す。N−メチル−N−フェニルグリシン、N−エチル−N−フェニルグリシン、N−n−プロピル−N−フェニルグリシン、N−i−プロピル−N−フェニルグリシン、N−(3−メチルフェニル)−N−メチルグリシン、N−(4−メチルフェニル)−N−メチルグリシン、N−(3−ヒドロキシフェニル)−N−メチルグリシン、N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−メチルグリシン、N−(3−メトキシフェニル)−N−メチルグリシン、N−(4−メトキシフェニル)−N−メチルグリシン、N−(3−t−ブチルフェニル)−N−メチルグリシン、N−(4−t−ブチルフェニル)−N−メチルグリシン、N−(3,4−ジメチルフェニル)−N−メチルグリシン、N−(3,5−ジメチルフェニル)−N−メチルグリシン、N−(3−メチルメルカプトフェニル)−N−メチルグリシン、N−(4−メチルメルカプトフェニル)−N−メチルグリシン、N−メチル−N−フェニルグリシンナトリウム塩、N−(3,4−ジメチルフェニル)−N−メチルグリシンカリウム塩。
【0033】
本発明の還元剤の添加量は重合性単量体に対し、通常0.1〜20重量%の範囲、好ましくは0.1〜5重量%の範囲で使用される。
さらに本発明における歯科用光重合性組成物には、所望により重合禁止剤、紫外線吸収剤および顔料を添加することができる。
【0034】
また本発明の光重合性組成物を齲蝕窩洞の充填修復用複合材料もしくは歯科用接着材、歯科用合着材として用いるときは重合性単量体10−80重量%およびフィラー90−20重量%を基本組成とし、これに光重合開始剤や還元剤を加える。
フィラーとしては、無機物あるいは有機物及びこれらの複合体が用いられ、無機系フィラーの例としてはソーダガラス、リチウムボロシリケートガラス、バリウムガラス、ストロンチウムガラス、亜鉛ガラス、フルオロアルミナムボロシリケートガラス、ホウ珪酸ガラス、結晶石英、溶融シリカ、合成シリカ、アルミナシリケート、無定形シリカ、ガラスセラミックまたはこれらの混合物等が挙げられる。無機系フィラーの粒径は特に制限はないが通常150μm以下、好ましくは100μm以下のものが適当である。また粒径の異なる数種のフィラーを混合して用いてもよい。
【0035】
上記無機系フィラーは公知の表面処理をしておくのが好ましい。表面処理剤の例としてはシラン化合物、例えばビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリ(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等が用いられる。有機系フィラーとしては、前記重合性単量体の重合体粉末を用いてもよい。また前記重合性単量体に前記無機フィラーを分散させて重合させたものの粉末(複合フィラー)も使用することができる。
【0036】
本発明の光重合性組成物は充填剤を添加あるいは添加せずに歯科用修復充填材料、接着用プライマー、接着剤、レジンセメント、シーラント等として用いられる他、一般工業用としてコーティング剤、接着剤、充填剤等として用いることもできる。
【0037】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
実施例1〜5および比較例1〜3
硬化活性を測定するために、モノマー、光開始剤および本発明の還元剤の混合物を作製した。その組成は、ビスフェノールAジグリシジルメタクリレート/トリエチレングリコールジメタクリレート/カンファーキノン/還元剤=50/50/1/2(重量比)とした。該混合物を無色のガラスサンプル管に入れ、その中央に熱電対の先端を差し込み、サンプル管の下方より歯科用光照射器ライテルII(モリタ製作所製)を用い照射し重合熱を観察し、最高温度に達した時間をもって硬化時間とした。表1に本発明による還元剤および比較例としてN−フェニルグリシン、N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステルまたはN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレートを用いた場合の結果を示すが、これより本発明の還元剤を含有する組成物の硬化時間が短いことが明らかである。
【0038】
【表1】
【0039】
実施例6〜8および比較例4〜6
酸性モノマー併用時の硬化活性を測定するために、モノマー、酸性モノマー、光開始剤および本発明の還元剤の混合物を作製した。その組成は、ビスフェノールAジグリシジルメタクリレート/トリエチレングリコールジメタクリレート/10−メタクリロイルオキシデシルジハイドロジェンホスフェート/カンファーキノン/還元剤=50/45/5/1/1(重量比)とした。該混合物を実施例1と同様の操作により硬化時間を測定した。表2に本発明による還元剤および比較例としてN−フェニルグリシン、N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステルまたはN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレートを用いた場合の結果を示すが、これより本発明の還元剤は酸性モノマーを併用しても硬化時間の著明な延長が見られないことは明らかである。
【0040】
【表2】
【0041】
実施例9〜11および比較例7、8
硬化物の耐光性を評価するために、モノマー、光開始剤および本発明の還元剤よりなる混合物を作製した。その組成は、ビスフェノールAジグリシジルメタクリレート/トリエチレングリコールジメタクリレート/カンファーキノン/還元剤=50/50/1/1(重量比)とした。該混合物を直径20mm、厚さ1mmの金型に流し込み、スライドプロジェクターを用い、両面を1分間ずつ照射した。該硬化物の半分をアルミホイルで被覆し、37℃水中にて150000Lxの光を24時間照射した。非照射面および照射面について、L*a*b*表色系による色差を計測した。表3に本発明による還元剤および比較例としてN−フェニルグリシン、N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステルを用いた結果を示す。ここでΔE=(ΔL*2+Δa*2+Δb*2)1/2であり、非照射面と照射面の色差を表す。これより本発明の組成物は光照射後の変色が少なく、耐光性に優れることが明らかである。
【0042】
【表3】
【0043】
実施例12〜14および比較例9、10
本発明の組成物の光硬化後表面未重合層厚さを評価するために、モノマー、光開始剤および還元剤よりなる混合物を作製した。その組成は、ビスフェノールAジグリシジルメタクリレート/トリエチレングリコールジメタクリレート/10−メタクリロイルオキシデシルジハイドロジェンホスフェート/カンファーキノン/還元剤=50/45/5/1/1(重量比)とした。該混合物をガラス平板状に置いた直径20mm、厚さ1.00mmのテフロン製モールド型に流し込み、上方より歯科用光照射器ライテルII(モリタ製作所製)を用い40秒間照射し重合硬化させた。この硬化物の重量をガラス板、モールドとともに重量(W1)を測定し、しかる後にその表面をワイパーで拭き取り再度重量(W2)を測定した。ガラス平板とテフロン製モールドの重量をW0とするとき、表面未重合層厚さは次式で表される。
表面未重合層厚さ(μm)={(W1−W2)/(W1−W0)}X1000
【0044】
表4に本発明の還元剤を用いた場合および比較としてN−フェニルグリシンまたはN,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステルを用いた場合の結果を示すが、これより本発明の組成物は表面硬化性に優れることが明らかである。
【0045】
【表4】
【0046】
【発明の効果】
本発明の歯科用光重合性組成物は、重合速度が速く、酸性モノマーとの併用が可能であり、耐光性に優れ、物性的および臨床的特性に優れた硬化物を与えるものである。[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a novel dental photopolymerizable composition having a high polymerization rate, excellent light resistance, a small surface unpolymerized layer thickness and capable of being used in combination with an acidic monomer.
[0002]
[Prior art]
At present, dental polymerizable resin materials are widely used in the dental treatment field because they are excellent in operability, aesthetics and strength. In particular, the visible light polymerization type dental polymerizable resin composition starting from the proposal of Japanese Patent Application Laid-Open No. 48-49875 can use visible light that is safe for a living body and is cured at an arbitrary timing. It has been evaluated for its excellent operability, high strength of cured products, etc., and it is currently most widely used in the dental treatment field. Conventionally, visible light polymerizable dental polymerizable resin compositions are known which are composed of a polymerizable monomer, a photopolymerization initiator and a reducing agent. Among them, as a visible light polymerization composition, α-diketone compounds such as benzyl and camphorquinone, or thioxanthone compounds are frequently used as photopolymerization initiators, and various amines have been frequently used as reducing agents. .
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
The polymerization initiator widely used in the present visible light composition is composed of an α-diketone compound and various amines, and particularly, a powerful and widely used polymerization initiator is N, N-dimethylaminobenzoic acid ethyl ester (JP-A-60-26002), N, N-dimethylaminoethyl methacrylate (JP-A-48-) as camphorquinone and the most powerful reducing agent to be combined with it. No. 49875) is known. However, the polymerization initiator system containing N, N-dimethylaminobenzoic acid ethyl ester has a problem that the polymerization rate is not sufficient, and yellowing occurs when exposed to sunlight after polymerization curing. The polymerization initiator system containing N-dimethylaminomethyl methacrylate still does not have a sufficient polymerization rate, and the polymerization is not sufficiently driven, so that a considerable unpolymerized layer remains on the surface, a unique amine odor, There was a problem that polymerization and curing were difficult under acidic conditions.
[0004]
As a part of solving the above problems, a dental adhesive containing a combination of camphorquinone and N-phenylglycine has been disclosed (JP-A-1-230508). This composition proceeds with polymerization and curing in the presence of an acidic adhesion-promoting monomer, but its speed is not sufficient and still has problems. As a result of diligent efforts to overcome such drawbacks, the present inventors have found that a compound in which the amino group of N - phenylglycine and the phenyl group modified with an electron donating group, used in combination with camphorquinone, have a strong light effect. A novel dental photopolymerizable composition that has a polymerization promoting ability, has a high polymerization rate, can be used in combination with acidic monomers, has a thin surface unpolymerized layer, and can produce a cured product with excellent weather resistance. I found something.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
That is, the present invention provides a dental photopolymerizable composition comprising (a) a monomer having a polymerizable olefinically unsaturated group, (b) a photopolymerization initiator, and (c) a reducing agent. The photopolymerization initiator (b) is a carbonyl compound having absorption at 400 to 700 nm, and the reducing agent (c) is represented by the following general formula:
(Wherein, R 1, R 2, R 3, R 4, R 5 represents a hydrogen atom, arsenic Dorokishi group, an alkoxy group, an alkylamino group, an alkylthio group, or the A alkyl group, and they are the same or R 6 represents an alkyl group , R 7 and R 8 represent a hydrogen atom, a methacryloyl group, or an optionally substituted alkyl group, and these are the same or different atoms or groups. It is a dental photopolymerizable composition which is an N-phenylglycine compound represented by
[0006]
As the polymerizable monomer that can be used in the present invention, any monomer having a known olefinically unsaturated group can be used as long as it is radically polymerizable. From the viewpoint of properties, a meth (acrylate) monomer is preferred. The (meth) acrylate monomer used in the present invention is a (meth) acrylic acid ester (in the case of an alkyl ester, an alkyl group having 1 to 12 carbon atoms, an ester containing an aromatic group having 6 to 12 carbon atoms, these groups Those containing a substituent such as a polyethylene glycol chain also include their carbon number), polyalkylene glycol di (meth) acrylate (2 to 20 carbon atoms of alkylene group), ethylene glycol oligomer di (meth) acrylate (2 to 10-mer), di (meth) acrylate derived from bisphenol A, trifunctional or higher polyvalent (meth) acrylate, etc., and further reaction of 2 mol of (meth) acrylate having a hydroxyl group and 1 mol of diisocyanate Urethane (meth) acrylic acid esters which are products, specifically, Japanese Patent Publication No. 55-33687 And monomers disclosed in JP-A-56-152408 are preferable.
[0007]
Specific examples of these include monofunctional (meth) acrylates such as methyl (meth) acrylate, ethyl (meth) acrylate, n-butyl (meth) acrylate, iso-butyl (meth) acrylate, and 2-ethylhexyl. (Meth) acrylate, lauryl (meth) acrylate, tridecyl (meth) acrylate, stearyl (meth) acrylate, cyclohexyl (meth) acrylate, benzyl (meth) acrylate, 2-hydroxyethyl (meth) acrylate, 2-hydroxypropyl (meth) ) Acrylate, glycidyl (meth) acrylate, tetrahydrofurfuryl (meth) acrylate, allyl (meth) acrylate, 2-ethoxyethyl (meth) acrylate, methoxydiethylene glycol (meth) acrylate , Methoxytetraethylene glycol (meth) acrylate, methoxypolyethylene glycol (meth) acrylate, phenoxydiethylene glycol (meth) acrylate, phenoxyhexaethylene glycol (meth) acrylate, glycerol (meth) acrylate, tetrahydrofurfuryl (meth) acrylate, dicyclo Pentenyl (meth) acrylate, isobornyl (meth) acrylate, phenyl (meth) acrylate, pentaerythritol mono (meth) acrylate, dipentaerythritol mono (meth) acrylate, caprolactone modified tetrahydrofurfuryl (meth) acrylate, caprolactone modified dipentaerythritol (Meth) acrylate, caprolactone-modified 2-hydroxyethyl (meth) a There are (meth) acrylates such as relations.
[0008]
Examples of polyfunctional (meth) acrylates include ethylene glycol di (meth) acrylate, diethylene glycol di (meth) acrylate, triethylene glycol di (meth) acrylate, tetraethylene glycol di (meth) acrylate, polyethylene glycol di (meth) ) acrylate, 1,3-butylene glycol di (meth) acrylate, 1,6-hexanediol di (meth) acrylate, Ne o neopentyl glycol di (meth) acrylate, tripropylene glycol di (meth) acrylate, polypropylene glycol di ( Meth) acrylate, glycerol di (meth) acrylate, bisphenol A di (meth) acrylate, bisphenol A glycidyl di (meth) acrylate, ethylene oxide modified bisphenol Le A di (meth) acrylate, ethylene oxide modified bisphenol A Gurishijiruji (meth) acrylate, 2,2-bis (4-methacryloxy propoxy) propane, 7,7,9- trimethyl-4,13 Jioki Seo -3 , 14-dioxo-5,12-diazo-hexadecane-1,16-diol di (meth) acrylate, neopentyl glycol hydroxypivalic acid Esuteruji (meth) acrylate, caprolactone-modified hydroxypivalic acid neopentyl glycol ester di (meth) acrylate, Trimethylolethane di (meth) acrylate, trimethylolpropane di (meth) acrylate, trimethylolmethane tri (meth) acrylate, trimethylolethane tri (meth) acrylate, trimethylolpro N-tri (meth) acrylate, pentaerythritol tri (meth) acrylate, dipentaerythritol tri (meth) acrylate, pentaerythritol tetra (meth) acrylate, dipentaerythritol tetra (meth) acrylate, dipentaerythritol hexa (meth) acrylate, 3 -Reaction product of chloro-2-hydroxypropyl (meth) acrylate and methylcyclohexane diisocyanate, reaction product of 2-hydroxypropyl (meth) acrylate and methylcyclohexane diisocyanate, 2-hydroxypropyl (meth) acrylate and methylenebis ( Product of 4-cyclohexyl isocyanate), 2-hydroxypropyl (meth) acrylate and trimethylhexamethylene diisocyanate And the reaction product of 2-hydroxyethyl (meth) acrylate and isophorone diisocyanate, the reaction product of 3-chloro-2-hydroxypropyl (meth) acrylate and isophorone diisocyanate, and the like.
[0009]
Specific examples of the acidic monomer known to have an adhesion promoting effect include the following. As having -P (O) (OH) 2 structure
[Formula 4]
[0011]
> As having P (O) (OH) structure
[Chemical formula 5]
[0013]
As having -P (O) (Z) 2 structure
[Chemical 6]
[0015]
> As having P (O) -Z structure 【0016】
[Chemical 7]
[0017]
As having the structure -P (O) (OH) -OP (O) (OH)-
[Chemical 8]
[0019]
As having a -COOH structure [0020]
[Chemical 9]
[0021]
As having a -CO-Z structure [0022]
[Chemical Formula 10]
[0023]
As having a -COOCO- structure [0024]
Embedded image
[0025]
As the photopolymerization initiator, dicarbonyl compounds, benzophenone compounds, thioxanthone compounds, and acylphosphine oxide compounds are effective. Specific examples of dicarbonyl compounds include camphorquinone, diacetyl, 2,3-pentanedione, 2,3-heptanedione, benzyl , 4,4'-dichlorobenzyl , 4,4'-dimethoxybenzyl, and benzyl-4. -Sodium methanesulfonate, dinaphthyl, acenaphthenequinone, 9,10-phenanthraquinone, anthraquinone, 2-ethylanthraquinone, 3-acetylcoumarin and the like.
[0026]
Examples of benzophenone compounds include benzophenone, benzoylbenzoic acid, methyl benzoylbenzoate, 4-phenylbenzophenone, 4-hydroxybenzophenone, 4-methylthiobenzophenone, 4-benzoyl-diphenyl sulfide, 4-benzoyl-4'-methyldiphenyl sulfide, 3, 3'-dimethyl-4-methoxybenzophenone, 4,4'-bis (N, N- dimethylamino) benzophenone, 4,4'-bis (N, N-diethylamino) benzophenone, 4- (acryloyloxy ethoxy ) Benzophenone, trimethyl (3-benzoylphenyl) methylammonium chloride and the like.
[0027]
Examples of thioxanthone compounds include thioxanthone, 2-chlorothioxanthone, 2-methylthioxanthone, 2,4-dimethylthioxanthone, 2-isopropylthioxanthone, 2,4-dichlorothioxanthone, 2,4-diethylcoxanthone, and 2,4-diisopropyl. Examples include thioxanthone and sodium thioxanthone-2-oxyethanesulfonate.
Acylphosphine oxide compounds include 2,4,6-trimethylbenzoyl-diphenylphosphine oxide, 2,6-dimethoxybenzoyl-diphenylphosphine oxide, 2,6-dichlorobenzoyl-diphenylphosphine oxide, 2,4,6-trimethyl. Examples include methyl benzoyl-phenylphosphinate.
[0028]
However, many photopolymerization initiators having an aromatic ring have poor light resistance to ultraviolet light, and initiators that do not contain an aromatic ring, that is, aliphatic α-diketones and alicyclic α-diketones are preferred, Camphor quinone is particularly preferable. These photopolymerization initiators are used in the range of 0.01 to 5% by weight with respect to the polymerizable monomer.
[0029]
The reducing agent used in the present invention is an N-phenylglycine compound and has the following general formula:
(Wherein, R 1, R 2, R 3, R 4, R 5 represents a hydrogen atom, arsenic Dorokishi group, an alkoxy group, an alkylamino group, an alkylthio group, or the A alkyl group, and they are the same or R 6 represents an alkyl group , R 7 and R 8 represent a hydrogen atom, a methacryloyl group, or an optionally substituted alkyl group, and these are the same or different atoms or groups. N-phenylglycine compound or a salt thereof.
[0030]
When R 1, R 2, R 3 , R 4, R 5 Specific examples of the hydrogen atom, a methyl group, an ethyl group, t- butyl group, arsenate Dorokishi group, a methoxy group, i - propyl group, n- propyl Group, n-butyl group , N 2 , N-dimethylamino group and the like .
[0031]
When the R 6 Specific examples, methylation group, an ethyl group, n- propyl group, and i- propyl group. Specific examples of R 7 and R 8 include a hydrogen atom, a methyl group, and an ethyl group.
[0032]
Examples of the reducing agent of the present invention are shown below. N-methyl-N-phenylglycine, N-ethyl-N-phenylglycine, Nn-propyl-N-phenylglycine, Ni-propyl-N-phenylglycine , N- (3-methylphenyl) -N -Methylglycine, N- (4-methylphenyl) -N-methylglycine, N- (3-hydroxyphenyl) -N-methylglycine, N- (4-hydroxyphenyl) -N-methylglycine, N- (3 -Methoxyphenyl) -N-methylglycine, N- (4-methoxyphenyl) -N-methylglycine, N- (3-t-butylphenyl) -N-methylglycine, N- (4-t-butylphenyl) -N- methylglycine, N-(3,4-dimethylcarbamoyl Ruch Eniru) -N- methylglycine, N-(3,5-dimethylphenyl) -N- methylglycine, N - 3-methyl-mercapto-phenyl) -N- methyl-glycine, N-(4-methylmercapto-phenyl) -N- methyl-glycine, N - methyl -N- phenylglycine sodium salt, N-(3,4-dimethylcarbamoyl Ruch Eniru) - N-methylglycine potassium salt.
[0033]
The reducing agent of the present invention is added in an amount of usually 0.1 to 20% by weight, preferably 0.1 to 5% by weight, based on the polymerizable monomer.
Furthermore, a polymerization inhibitor, an ultraviolet absorber and a pigment can be added to the dental photopolymerizable composition of the present invention as desired.
[0034]
When the photopolymerizable composition of the present invention is used as a composite material for dental caries cavity filling and restoration, a dental adhesive, or a dental binder, 10-80% by weight of a polymerizable monomer and 90-20% by weight of a filler. And a photopolymerization initiator and a reducing agent are added thereto.
As the filler, inorganic substances or organic substances and composites thereof are used. Examples of inorganic fillers include soda glass, lithium borosilicate glass, barium glass, strontium glass, zinc glass, fluoroaluminum borosilicate glass, borosilicate glass, Examples thereof include crystalline quartz, fused silica, synthetic silica, alumina silicate, amorphous silica, glass ceramic, or a mixture thereof. The particle size of the inorganic filler is not particularly limited, but is usually 150 μm or less, preferably 100 μm or less. Moreover, you may mix and use several types of fillers from which a particle size differs.
[0035]
The inorganic filler is preferably subjected to a known surface treatment. Examples of surface treatment agents include silane compounds such as vinyltrimethoxysilane, vinyltriethoxysilane, vinyltrichlorosilane, vinyltri (β-methoxyethoxy) silane, γ-methacryloxypropyltrimethoxysilane, γ-glycidoxypropyltri. Methoxysilane, γ-mercaptopropyltrimethoxysilane, γ-aminopropyltriethoxysilane and the like are used. As the organic filler, a polymer powder of the polymerizable monomer may be used. Further, a powder (composite filler) obtained by dispersing and polymerizing the inorganic filler in the polymerizable monomer can also be used.
[0036]
The photopolymerizable composition of the present invention can be used as a dental restoration filling material, an adhesion primer, an adhesive, a resin cement, a sealant, etc. with or without the addition of a filler, and as a general industrial coating or adhesive. It can also be used as a filler or the like.
[0037]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example demonstrates this invention concretely, this invention is not limited to an Example.
Examples 1 to 5 and Comparative Examples 1 to 3
To measure cure activity, monomer, and the mixture of reducing agent photoinitiators and present invention to create made. The composition was bisphenol A diglycidyl methacrylate / triethylene glycol dimethacrylate / camphorquinone / reducing agent = 50/50/1/2 (weight ratio). Put the mixture in a colorless glass sample tube, insert the tip of a thermocouple in the center, and observe the heat of polymerization by irradiating from below the sample tube with a dental light irradiator Raitel II (Morita Seisakusho). The time which reached was set as the curing time. Table 1 shows the results when using the reducing agent according to the present invention and N-phenylglycine , N, N-dimethylaminobenzoic acid ethyl ester or N, N-dimethylaminoethyl methacrylate as a comparative example. It is clear that the curing time of the composition containing the reducing agent is short.
[0038]
[Table 1]
[0039]
Examples 6 to 8 and Comparative Examples 4 to 6
To measure cure activity at acidic monomer combination, monomer, acidic monomer, and a mixture of reducing agent photoinitiators and present invention to create made. Its composition was as bisphenol A diglycidyl methacrylate / triethylene glycol dimethacrylate / 10-methacryloyl Luo carboxymethyl dihydrogen phosphate / camphorquinone / reducing agent = 50/45/5/1/1 (weight ratio). The curing time of the mixture was measured in the same manner as in Example 1. Table 2 shows the results when the reducing agent according to the present invention and N-phenylglycine, N, N-dimethylaminobenzoic acid ethyl ester or N, N-dimethylaminoethyl methacrylate were used as comparative examples. It is clear that no significant extension of the curing time is observed even when the reducing agent is used in combination with an acidic monomer.
[0040]
[Table 2]
[0041]
Examples 9 to 11 and Comparative Examples 7 and 8
To evaluate the light resistance of the cured product, a monomer, the mixture consisting of the reducing agent a photoinitiator and this invention was created made. The composition was bisphenol A diglycidyl methacrylate / triethylene glycol dimethacrylate / camphorquinone / reducing agent = 50/50/1/1 (weight ratio). Pouring the mixture diameter 20 mm, into a mold having a thickness of 1 mm, using a slide projector and irradiated One not a 1 minute on both sides. Half of the cured product was covered with aluminum foil, and irradiated with 150,000 Lx light in water at 37 ° C. for 24 hours. The color difference according to the L * a * b * color system was measured for the non-irradiated surface and the irradiated surface. Table 3 shows the results of using the reducing agent according to the present invention and N-phenylglycine and N, N-dimethylaminobenzoic acid ethyl ester as comparative examples. Here, ΔE = (ΔL * 2 + Δa * 2 + Δb * 2 ) 1/2 , which represents the color difference between the non-irradiated surface and the irradiated surface. From this, it is clear that the composition of the present invention has little discoloration after light irradiation and is excellent in light resistance.
[0042]
[Table 3]
[0043]
Examples 12 to 14 and Comparative Examples 9 and 10
To evaluate the photocurable after surface unpolymerized layer thickness of the composition of the present invention, monomer, and the photoinitiator and mixture comprising a reducing agent to create made. Its composition was as bisphenol A diglycidyl methacrylate / triethylene glycol dimethacrylate / 10-methacryloyl Luo carboxymethyl dihydrogen phosphate / camphorquinone / reducing agent = 50/45/5/1/1 (weight ratio). The mixture was poured into a Teflon mold having a diameter of 20 mm and a thickness of 1.00 mm placed on a glass flat plate, and was irradiated and polymerized and cured from above using a dental light irradiator Lightel II (manufactured by Morita Seisakusho) for 40 seconds. The weight (W 1 ) of the cured product was measured together with the glass plate and the mold, and then the surface was wiped with a wiper and the weight (W 2 ) was measured again. When the weight of the glass flat plate and the Teflon mold is W 0 , the surface unpolymerized layer thickness is represented by the following formula.
Surface unpolymerized layer thickness (μm) = {(W 1 −W 2 ) / ( W 1 −W 0 )} X1000
[0044]
Table 4 shows the results when the reducing agent of the present invention is used and when N-phenylglycine or N, N-dimethylaminobenzoic acid ethyl ester is used as a comparison. It is clear that it is excellent in performance.
[0045]
[Table 4]
[0046]
【The invention's effect】
The dental photopolymerizable composition of the present invention has a high polymerization rate, can be used in combination with an acidic monomer, has excellent light resistance, and provides a cured product having excellent physical properties and clinical characteristics.
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