JP3664731B2 - 他の行動から階段登りを弁別する拍数応答型心臓ペースメーカ - Google Patents
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Description
米国特許第413,736号(特表平10−501448号)「患者の活動および姿勢の感知のための多数のDC加速度計を用いる医療用装置(MEDICAL DEVICE EMPLOYING MULTIPLE DC ACCELEROMETERS FOR PATIEN ACTIVITY AND POSTURE SENSING)」を参照する。
発明の背景
発明の分野
本発明は、拍数応答型心臓ペースメーカに関し、特に、階段の登り降りにおける適切なペーシング拍数を提供するため患者の姿勢と活動レベルの検出のためのDC加速度計の使用に関する。
従来技術の説明
拍数応答型ペーシングは、ペーシング拍数を患者の生理学的要求に調整するために比較的近年広く用いられてきた。往時の単一チャンバ心臓ペースメーカは、要求に応じて、固定拍数より高い拍数で繰返す検出された心房あるいは心室の収縮によってリセットされ得る固定拍数の刺激パルス発生器を備えていた。後になって、2重チャンバ式要求ペースメーカがAV伝導はないが無傷の心房洞拍数を持つ患者に植込むことができるようになり、心室ペーシングが心房洞拍数に同期され、そして心房脱分極を感知できなかった場合に、バックアップ用の固定拍数の心室ペーシングを提供することができた。更に、患者の休養を妨げずかつ中程度の運動レベルで適当な心臓出力を提供する妥協的な固定拍数を提供するよう医師が基礎ペーシング拍数を選択できる、拍数プログラム可能なペースメーカが利用できるようになった。
特に同期的ペーシングを許容する適切な心房洞拍数を持たない患者に対するこのような固定拍数ペーシングは、不充分な心臓出力による息切れを蒙ることなく運動、物体の持上げあるいは更に階段登りの能力を失ったままに大半の患者を放置した。しかし、Medtronic(登録商標)社のActivitrax(登録商標)ペースメーカの導入が、患者の活動レベルに依存する拍数応答能力を持つパルス発生器を患者に提供した。植込み可能なパルス発生器の缶またはケースの内部に接着された圧電クリスタルは、患者の足取りで生じかつ前記クリスタルへ身体を介して伝導される圧力波と関連するパルス出力信号を提供するために、前記ペースメーカおよび後継モデルに用いることができる。これにより、患者の歩行あるいは走行速度で反復する低周波の活動信号を、活動レベルに適するペーシング拍数を得るため検出して処理することができる。活動センサおよびその動作は、本願と同じ譲受人に譲渡されたAndersonの米国特許第4,428,378号に記載されている。
Activitrax(登録商標)ペースメーカの導入以来、様々な活動センサおよび他の生理学的センサを用いる非常に多くの拍数応答型ペースメーカが提案され市販されてきた。このような拍数応答型ペースメーカ、センサおよび感知される生理学的パラメータの総括的なリストが、参考のため本文に援用される本願と同じ譲受人に譲渡されたBennett等の米国特許第5,226,413号に記載されている。しかし、Activitraxペースメーカに用いられた形式の活動センサは、後継の単一および2重チャンバの拍数応答型ペースメーカ・モデルにおいて使用され続け、最も広く使用される生理学的センサであり続けている。
先に述べたように、圧電クリスタル・センサは、パルス発生器ケースの外部に衝突する患者の足取りによって生成される圧力波に応答する。集積回路を用いる活動センサ形態である、ペースメーカ内部のICチップ上のAC加速度計もまた、Cardiac Pacemakers社製のEXCEL”VRペースメーカ、および他の製造者により販売される類似の拍数応答型ペースメーカにおいて用いられている。このAC加速度計は、人体の運動により生じる衝撃波に応答して揺動あるいは運動して、運動速度に応じる大きさを持つ出力信号を生じるIC上に懸架されたシリコン・ビーム塊体から形成されている。
圧電クリスタルおよびAC加速度計の活動センサ、および関連するペースメーカの相対的な利点および弱点については広く報告されており、例えば、Bacharach等の論文「活動に基くペーシング:加速度計と圧電クリスタルとを用いる装置の比較(Activity−Based Pacing;Comparison of a Device Using an Accelerometer Versus a Piezoelectric Crystal)」(PACE、第15巻、ページ188〜196、1992年2月)において報告されている。この論文において示されるように、様々なストレス・テストを受けた正常な心臓を持つ患者に装着されたこれらペースメーカのペーシング拍数応答が測定され、相互にかつ患者の実際の平均心拍数に比較された。行われたテストは、階段登り降りテストを含んでおり、ある点に関して圧電型センサよりもAC加速度計が優れた性能を呈した効果に対して結論がなされた。患者の心拍数により示されるものと同じ拍数では歩行よりも階段を登りあるいは降りるのに高い心臓出力が要求される。報告されたAC加速度計が生じた階段登りにおけるペーシング拍数は、テスト主体の平均心拍数により示される如き所要心臓出力と更に緊密に整合した。階段降りにおいては、AC加速度計が生じたペーシング拍数は、明らかに降下せず、患者の実際の心拍数を越えていた。報告された圧電センサが生じた階段登り中のペーシング拍数は、テスト主体の平均心拍数により示される如き所要心臓出力よりも更に低減した。階段降りにおいては、圧電クリスタルが生じたペーシング拍数は、階段登りにおいて生じた拍数から増加し、更に患者の心拍数を越えた。
結果として、前記論者たちは、AC加速度計がある観点において圧電クリスタル・センサよりも優れていることを示唆するも、テスト・データは、適切なペーシング拍数を設定するのにAC加速度計が階段の登り降り、あるいは平地の同じ拍数における歩行を充分に弁別するものでないことも示している。AC加速度計あるいは圧電センサのいずれも、これらの患者の活動を本質的に弁別し得ない。例えば、個々の患者に対する適切な拍数が階段登りに対して設定されるならば、この拍数は患者の足取りの反復数によってのみ起生され、その結果、階段降りあるいは同じ速度における平地歩行のいずれに対しても高すぎる。
圧電クリスタル・センサと同様に、人体の運動が存在しない場合、人体の姿勢と関連するAC加速度計からは信号出力がない。換言すれば、患者が休息状態にある時、活動センサは、患者が直立して覚醒状態で休息中であるか、あるいは横になっておそらくは睡眠あるいは休息中であるかについてどんな表示も生じない。運動、休息および睡眠を伴う生理学的変化を感知して適切な拍数をトリガーする、高レベルの運動により生じた生理学的パラメータを感知する他のセンサが、提案されている。睡眠中にペーシング拍数を低減するために、サーカディアン・リズム(日周期)のペーシング拍数を確立する実時間クロックを包含することもまた提案されてきた。これらの提案されたセンサあるいはシステムはいずれも、患者の姿勢を決定することができない。
Alt等の論文「拍数応答ペーシングに適する人体の活動および姿勢を感知する新規な機械的センサ(A New Mechanical Sensor for Detecting Body Activity and Posture,Suitable for Rate Responsive Pacing)」(PACE、第11巻、ページ1875〜1881、1988年11月、第II部)、および多重接点型傾斜スイッチの使用を含む米国特許第4,846,195号において、医療用センサが提案された。このスイッチは、パルス発生器のケース内に固定されることが提案される容器内の水銀ボールを用い、パルス発生器がある配向で植込まれてその配向を維持するならば、患者が直立状態にある時水銀ボールによって幾つかの接点が閉じられ、患者が横臥位、即ち腹ばいか仰向けに寝た状態にある時は他のスイッチが閉じられかあるいは全く閉じられないようにする。人体の運動中は、水銀ボールが不規則に動揺することが予測され、時間単位あたり生じる多くの接点を活動レベルの測定値として使用できる。米国特許第4,869,251号、同第5,010,893号、同第5,031,618号および同第5,233、984号において、同様なセンサが提案されている。
自然水銀の使用は一般には歓迎されず、使用後のパルス発生器の廃棄と関連する環境問題を増すことになる。特に最近のパルス発生器ケース内に封込まれる非常に小型のスイッチの場合、長期の接触汚染およびブリッジの問題もまた生じることになる。
おそらくは、多重接触型傾斜スイッチ・センサもまた、同じ歩調速度における階段の登り降りを必然的に弁別できないことになる。傾斜スイッチの必要な小さなサイズが提供されても、前あるいは後にかがんだ間に閉路した接点セットからの一定の再現可能な信号出力がある時間にわたり所与の患者において得られるように、ペースメーカのパルス発生器を正確に位置決めすることは困難である。更に、制限された接点数が、このような弁別を達成する可能性を減じる。今日では、このような傾斜スイッチを用いるペースメーカのパルス発生器の植込みは報告されていない。
更に最近では、DC加速度計の形態におけるソリッドステート位置センサの使用が、米国特許第5,354,317号において提案されている。前記米国特許第5,354,317号に開示されたこのDC加速度計は、単一シリコン結晶基板のウエル上に4隅で懸架された多結晶シリコンの方形板としてハイブリッド半導体IC形態で作られ、同じ基板上に関連する低域通過フィルタ回路が形成される。この懸架された板構造は、重力場に対するその姿勢に従って、地球の重力に応答して懸架アーム上にウエルに対して静止位置間で運動する。この板はまた、患者の身体の加速運動に応答して、AC加速度計と類似する懸架アーム上で振動する。
前記米国特許第5,354,317号の単一のDC加速度計は、患者の前後方向軸に対して感応するよう配向され、直立、仰向けあるいは腹ばいの姿勢を弁別でき、かつ別個の基本ペーシング拍数を設定することができる。患者の各姿勢における運動レベルに依存するこの基本ペーシング拍数からの拍数変化が示唆される。患者の姿勢における変化が身体的な運動がない場合に検知される時、急激な歩調変化を避けるため基本ペーシング拍数の変化が古い拍数と新たな拍数間で平滑化される。
米国特許第5,354,317号の単一DC加速度計からの出力信号の信号処理は、患者の体内のパルス発生器ケースの植込み角度から結果として生じるDC加速度計の配向角度における差を勘案するように各個の患者に対する信号レベルの校正を含む。しかし、この校正は、重力場に対する可動板の多かれ少なかれ共通な角度関係を有する身体姿勢を弁別するために示唆されていない。
更に、米国特許第5,354,317号は、階段登りの間よりも階段降りの間に生じる同じかあるいはより高いペーシング拍数を結果として生じる先に述べた諸問題を軽減することになる階段登りの弁別を示唆するようには思われない。
圧電センサおよびソリッドステート加速度計に関して報告された弱点にも拘わらず、これらセンサおよびソリッドステート加速度計は、これまで提案されたかあるいはそれらの相対的な簡単さ、信頼性、予報性、寸法および低価格のゆえに臨床的に使用される他の生理学的センサよりも選好され続ける。
本発明により解決される課題
圧電タイプおよびAC加速度計タイプの活動センサの先に示した利点を考慮して、適切な心臓出力を生じるため適切な拍数応答を提供するため、他の活動から階段あるいは急な傾斜の登りを弁別する類似の方法における患者の活動に応答するソリッドステート・センサを用いることが望ましい。
発明の概要
上記を考慮して、本発明の目的は、他の活動、例えば階段登りあるいは平地歩行から、階段登りを弁別するため、かつ階段登り中に休養拍数から適切なペーシング拍数の増加を供するため、身体姿勢センサを用いる拍数応答型ペースメーカを提供することにある。
本発明の更に特定の目的は、階段を降りるかあるいは比較的平坦な地面の歩行よりも、階段あるいは急な傾斜を登る患者に対するより高いペーシング拍数を提供するため、このようなペーシング拍数設定の能力を提供することにある。
本発明によれば、特に階段登りの間、患者の心臓を患者の活動および姿勢に応じるペーシング拍数でペースする拍数応答型ペースメーカが提供され、少なくとも
患者の姿勢が直立のスタンスか前方に傾く程度と共に変化する特性を有する身体姿勢傾斜信号を取得することと、
患者の足取りを検知することと、
ある時間単位にわたり反復する患者の足取りの周波数に応じた信号レベルを有する患者活動信号を取得することと、
身体姿勢傾斜信号と、患者の心臓に対する生理学的要求と相関する患者の活動信号とから拍数制御信号を取得することと、
生理学的ペーシング拍数を確立するため、拍数制御信号の関数として生理学的逸脱間隔を規定することと、
生理学的ペーシング拍数でペーシング・パルスを生成することと、
ペーシング・パルスを患者の心臓へ供給すること
の手段およびステップを含む。
患者の姿勢は、ペースメーカのケースと整合された感知軸と患者の前後方向(A−P)の身体軸とを有するペースメーカのパルス発生器ケース内に取付けられたソリッドステートDC加速度計の使用によって決定されることが望ましい。DC加速度計は、感知軸が地球の重力方向から前方または後方に傾く角度に応じた極性および大きさを有する重力による出力信号を提供する。反復する一連の足取りが伴う直立中の患者の前方の傾き即ち傾斜は、直立スタンスと類似の足取りレベルとから弁別することができ、これにより同じ歩調の拍数における他の活動から階段登りを弁別し、かつ各活動に対する適切なペーシング拍数を提供する。
DC加速度計は、感知軸がパルス発生器ケースの3つの軸と整合されるように、第2および任意に第3のDC加速度計と共にICチップ上に載置されることが望ましい。医者は、胸腔部の上下(S−I)、前後(A−P)および側方中間(L−M)の諸軸に関して感知軸を整合するように、患者の胸郭に対して適正な配向でパルス発生器ケースを植込み安定化させることができる。その結果、各半導体素子の感知軸に対する重力の作用によって、明瞭な信号レベルが各姿勢位置における各DC加速度計によって生成される。これらの信号レベルから、他の決定された身体姿勢および患者の活動レベルに適する付加的なペーシング拍数を提供するように患者の姿勢を決定することができる。
望ましくは、先に述べた圧電およびAC加速度計の活動センサの使用において既知のように、所与のサンプリング期間に生じるある閾値を越える信号レベルにおける多数の変化から患者の活動レベルを得るように、1つ以上のDC加速度計を用いることができる。
本発明はまた、特に前掲の米国特許第5,233、984号に開示されたセンサである、A−P方向における感知軸を有する他の形態の身体位置センサまたは傾斜センサを用いても実現することができる。
前掲の米国特許第5,354,317号のDC加速度計が、可動板の面に対して直角をなす感知軸を有し、垂直の重力に対する感知軸の配向に応じる+1、−1および0の静的出力信号レベルを提供するバルク・ミクロ加工(bulk micromachined)されたIC構造であることに注意すべきである。このようなDC加速度計が本発明の実施時に用いられるならば、感知軸が先に述べたと同じ方法で配向される限り、直角方向に配置されたDC加速度計が同様な信号応答を生じることになる。
本発明の利点
患者が歩行歩調で運動する間身体の前方傾斜を検知するため、DC加速度計のDC出力信号を処理することができ、これにより階段登りを他の活動から弁別して適切なペーシング拍数を生じるために用いることができ、活動センサを用いる従来技術の拍数応答型ペースメーカと関連する諸問題を解決する。DC加速度計および関連する回路をペースメーカのパルス発生器へ低コストで容易に組込むことができる。使用の容易性および再現性、および得られる結果の一貫性は、医療界内部の容認性をもたらすことになる。
【図面の簡単な説明】
本発明の上記および他の目的、利点および特徴については、同じ参照番号が同じ構造を示す図面に関して本発明の望ましい実施例の以降の詳細な記述を読めば更に容易に理解されよう。
図1は、特に前方傾斜を検知する活動センサおよび患者姿勢センサとして3つの可能な相互に直角のDC加速度計の少なくとも1つを構成することが可能であるDDDRペースメーカのブロック・レベルの図、
図2は、図1のパルス発生器に対するハウジング内に取付けられたハイブリッド回路基板に対して直角方向に取付けられた3つのDC加速度計のS−I、L−MおよびA−P感知軸の配向および患者の身体軸に関してパルス発生器を配向するハウジング上のマーキングの概略図、
図3は、A−P方向における感知軸に沿って配向された図2のDC加速度計の出力信号から階段登りと関連する生理学的ペーシング拍数を得るため、図1のペースメーカへ組込まれるアルゴリズムの拍数応答の概要フローチャート、
図4は、図3のフローチャートの階段登り弁別ステップの詳細なフローチャート、
図5は、図3のフローチャートの弁別拍数計算ステップの詳細なフローチャート、
図6は、歩行および階段の登り降り中の活動状態の患者の身体傾斜度と関連する適切なペーシング拍数の計算を示すグラフ、
図7ないし図9は、図3ないし図5の階段登り弁別アルゴリズムを用いるテスト主体に対して行われたテストの結果として得る傾斜の偏差分布を示すグラフ、および
図10は、歩行および階段の登り降り中の活動状態の患者の身体傾斜度と関連する適切なペーシング拍数の供給を示すグラフである。
望ましい実施例の詳細な説明
本発明は、従来技術において公知のタイプの多重プログラム可能DDDRペースメーカにおいて実現されることが望ましい。しかし、本発明は、より簡単な、単一チャンバ型ペースメーカにおいて実現することも可能である。他の医療機器に関して先に述べたように、本発明はまた、階段登りの弁別が重要である場合に患者が取り得る種々の身体位置における他の療法の提供および(または)生理学的パラメータの監視のための他の医療機器においても実現可能である。
図1は、本発明をDDDRペースメーカに組込むために要求される構造を記述する、このようなペースメーカの植込み可能パルス発生器、即ちIPG30と、リード線セット12および14とのブロック・レベルの図である。図面において、患者の心臓10は、右心房内に通される心房ペーシング・リード線12と、右心室に通される心室リード線14とを有する。心房リード線12は、パルス発生器30を心房へ接続する心房電極アレイ16を有する。心室リード線14は、パルス発生器30を患者の心臓10の心室へ接続するための心室電極アレイ18を有する。心房リード線12および心室リード線14は、ユニポーラ・リード線も適切なIPGと共に用いることができるが、バイポーラIPG30に接続されるバイポーラ・リード線として示される。
図1のIPG回路30は、全体的に、バッテリ電源50と以下に述べるタイプの活動センサ60とテレメトリ・コイル45とに接続されたペーシング回路32と、マイクロコンピュータ回路34とに分けられる。ペーシング回路32は、心房リード線12および心室リード線14にそれぞれ接続される心房および心室出力増幅回路36とセンス増幅器38と、ディジタル・コントローラ/タイマー回路40と、以下に述べる他の関連する構成要素とを含む。出力回路36およびセンス増幅回路38とは、市販される2重チャンバ型心臓ペースメーカにおいて現在用いられるものと対応する、心房および心室のパルス発生器とセンス増幅器とを含む。
感知された心房の脱分極(A−SENSE)、即ち心房センス増幅器により確認されるP波は、ASE線でディジタル・コントローラ/タイマー回路40へ送られる。同様に、心室の脱分極(V−SENSE)、即ち心室センス増幅器により確認されるR波は、VSE線でディジタル・コントローラ/タイマー回路40へ送られる。感度制御ブロック42は、ディジタル・コントローラ/タイマー回路40により与えられる、マイクロコンピュータ回路34のメモリに更に格納される制御信号に応答して各センス増幅器の感度を調整する。
心室のペーシング即ちVPEパルスの生成をトリガーするため、ディジタル・コントローラ/タイマー回路40がV−TRIG線にトリガー信号を生成する。同様に、心房ペーシング即ちAPEパルスをトリガーするため、ディジタル・コントローラ/タイマー回路40はA−TRIG線にトリガー信号を生成する。
クリスタル発振器回路44はペーシング回路30に対する基本タイミング・クロックを提供し、バッテリ50は電力を提供する。基準モード回路48が、バッテリ電圧および電流からペーシング回路30内部のアナログ回路に対する安定電圧基準および電流レベルを生成する。パワーオン・リセット回路46は、バッテリ50に対する回路30の初期接続に応答して初期動作条件を規定し、またバッテリの低エネルギ条件の検知に応答して動作条件をリセットする。アナログ/ディジタル・コンバータ(ADC)およびマルチプレクサ回路52は、アナログ信号と電圧をディジタル化して、RF送受信回路47を介してアップリンク送信のため、センス増幅器38からのASEおよびVSE心臓信号のリアルタイム・テレメトリを生じる。電圧基準およびバイアス回路48と、ADCおよびマルチプレクサ52と、パワーオン・リセット回路46と、クリスタル発振器回路44とは、現在市販される植込み可能な心臓ペースメーカで今日使用されるものと対応している。
外部プログラマ(図示せず)に関するデータの出入りは、テレメトリ・アンテナ45と、受信したダウンリンク・テレメトリを復調すると共にアップリンク・テレメトリを送信するよう働く関連したRF送受信回路47とによって行われる。例えば、ダウンリンク・テレメトリを復調して復号するための回路は、Thompson等の米国特許第4,556,063号およびMcDonald等の同第4,257,423号に開示されるものと対応し、アップリンク・テレメトリ機能は、Wyborny等の米国特許第5,127,404号およびMarkowitzの同第4,374,382号に従って提供される。アップリンク・テレメトリ能力は、典型的には格納されたディジタル情報、ならびに心房および(または)心室の電気的活動のリアルタイムあるいは格納されたEGM(前掲のWybomyの米国特許の教示による)を伝送し、ならびにMarkowitzの米国特許に開示された如き心房および心室における感知されペースされた脱分極の発生を示すマーカ・チャンネル・パルスの伝送を行う能力を含むことになる。
ペーシング回路30内のタイミングおよび他の機能の制御は、マイクロコンピュータ回路34に接続された1組のタイマーおよび関連する論理回路を含むディジタル・コントローラ/タイマー回路40によって与えられる。マイクロコンピュータ34は、ディジタル・コントローラ/タイマー回路40の動作機能を制御して、どのタイミング・レベルが用いられるかを指定し、データおよび制御バス56を介して種々のタイミング間隔の持続時間を制御する。マイクロコンピュータ34は、マイクロコンピュータ54と、関連するシステム・クロック58と、それぞれオン・プロセッサのRAMチップ64およびROMチップ66とを含んでいる。更に、マイクロコンピュータ回路34は、付加的な記憶能力を提供する別個のRAM/ROMチップ68を含む。マイクロプロセッサ54は割込み駆動され、通常は低い電源消費モードで動作し、A−TRIG、V−TRIG、ASEおよびVSEの諸信号を含む規定された割込み事象に応答して起動される。規定された間隔の特定値は、内部プログラムされたパラメータ値および動作モードからデータおよび制御バス56を介してマイクロコンピュータ回路54によって制御される。
IPGが拍数応答モードにプログラムされるならば、患者の活動レベルは周期的に監視され、センサが得るペーシング逸脱間隔は比例的に調整される。マイクロプロセッサ54が活動回路(PAS)62の出力を分析してペーシング・サイクルで用いられる基本的V−A逸脱間隔を更新するために、調時された割込み、例えば2秒毎が与えられる。DDDRモードにおいては、V−A逸脱間隔が間隔を確立する可変ペーシング拍数として選択されるが、A−V間隔と、心房および心室の不応期間もまた患者の活動に応答して確立されるV−A逸脱間隔と共に変化する。
2つの別個の低い拍数のV−A間隔タイマー機能が提供されることが望ましい。その第1は、基本的ペーシング拍数が選択される時、医者によってセットされる。このDDDRのV−A時間間隔は、VPEまたはVSEの発生から開始し、ASEまたはVSEのいずれもV−A間隔中に生じなければ、V−A間隔の満了後にAPEが生成される。第2の低い拍数の時間間隔の持続時間は、活動センサ21により取得される測定された患者の活動の関数である。典型的には、このDDDRのV−A間隔はVSEまたはVPEと共に開始し、患者の活動を反映する時間間隔を有する。当技術においては、このような構造は周知であり、要求されるタイマー機能を実現するために種々の技術を用いることができる。
ディジタル・コントローラ/タイマー回路40は、当技術において周知の方法で連続的なA−VおよびV−A間隔を含むペーシング周期にわたり用いられたこれらおよび他の間隔を開始し終了する。典型的に、ディジタル・コントローラ/タイマー回路40は、心房感知が不能にされる心房ペーシング・パルスの供給後の心房ブランキング間隔、ならびに心室感知が不能にされる心房および心室ペーシング・パルスの供給に続く心室ブランキング間隔を規定する。ディジタル・コントローラ/タイマー回路40はまた、心房感知が不能にされるかあるいはASEがV−A逸脱間隔をリセットする目的のため無視される心房不応期間(ARP)を規定する。このARPは、ASEまたはA−TRIGのいずれかに続くA−V間隔の開始から、心室脱分極の感知あるいはVPEパルスの供給のトリガーに続く予め定めた時間まで延長する。心室後の心房不応期間(PVARP)もまた、VPEパルスの供給後に規定される。ARP、PVARPおよびVRPの持続時間もまた、マイクロコンピュータ34に格納されたプログラム可能なパラメータとして選択することができる。ディジタル・コントローラ/タイマー回路40はまた、感度制御回路42によってAPEおよびVPEペーシング・パルスのパルス幅と、センス増幅器38の感度セッティングとを制御する。ディジタル・コントローラ/タイマー回路40はまた、マイクロコンピュータ回路34におけるメモリにプログラムされた値によりセットされる上限拍数間隔(URL)を終了する。このタイマーは、VPEまたはVSEの発生により開始され、心室刺激が心臓へ送られる上方の拍数を制限する。より低いペーシング拍数は、マイクロコンピュータ回路34におけるメモリに格納された内部でプログラムされたV−AまたはA−A間隔によって確立される。
IPGブロック図は単なる事例であり、現在市販される大半の多重プログラム可能なマイクロプロセッサ制御DDDR心臓ペースメーカの一般的な機能構成と対応する。このような装置のコンテキストにおいて本発明は最も容易に実施されること、従って本発明は、主としてマイクロコンピュータ回路34のROM66に格納されるソフトウエアに対する変更によって実現され、現在入手可能な現存するマイクロプロセッサ制御された2重チャンバ・ペースメーカの基本的ハードウエアを用いて容易に実施できることと考えられる。しかし、本発明はまた、完全特注集積回路、例えば、先に述べた一連のカウンタ制御されるステップに従って計算を行うため状態カウンタが算術論理演算装置を制御するよう働く、前掲のBetzold等の特許に記載される如き状態マシンの形態をとる回路によっても有効に実施することができる。このため、本発明は、図1に示された如きアーキテクチャをもつペースメーカに限定されると理解すべきではない。
図2は、本発明の実施において用いられるDC加速度計に基く前掲センサの実施例の概略図である。図2において、3つのソリッドステートDC加速度計、即ち、S−I DC加速度計72、A−P DC加速度計74およびL−M DC加速度計76が、それらの感知軸がそれぞれ、パルス発生器のハイブリッド回路基板78および外側ケース70のS−I軸、A−P軸およびL−M軸に対して直角をなすよう指向されるように取付けられている。本発明の実施において、A−P DC加速度計74のDC出力信号は、階段登りの他の活動からの弁別において用いられることが望ましい。
DC加速度計72、74、76の各々は、信号条件付けを含む表面マイクロ加工された集積回路、例えば、米国マサチューセッツ州NorwoodのAnalog Devices社により販売され、参考のため共に本文に全体的に援用される論文「加速度計が50Gに遭遇する時のエアバッグ・ブーム(Airbag Boom When IC Accelerometer Sees 50G)」(Electronic Design、1991年8月8日号)およびAnalog Devices社刊Rev.O.「信号条件付けを含むモノリシック加速度計(Monolithic Accelerometer with Signal Conditioning)」に記載されるモデルADXL50加速度計であることが望ましい。表面マイクロ加工を用いて、更に別の1組の固定されたポリシリコン・コンデンサ極板に対して、つなぎ(tether)により懸架された整形ポリシリコンの試験質量(proof mass)からあるパターンで延長する1組の可動コンデンサ極板が形成される。この試験質量は、0Gおよび±50G間の作用力が試験質量の物理的運動と、固定極板と可動極板間で測定されたキャパシタンスの変化とを生じる感知軸を有する。この測定されたキャパシタンスは、オンチップ信号条件付け回路によって低電圧の信号へ変換される。
ADXL50の試験質量は、1つの感知軸に沿って正と負のベクトル方向で前後に運動するようにつながれるICチップ面と同一面内にある。このように、平坦な姿勢は、試験質量の感知軸が試験質量の長さに沿うようにする。即時使用できるように、ADXL50 ICチップはTO−5缶内に取付けられ、感知軸の正のベクトル方向が缶の基準タブに整合される。この缶のタブの使用により、感知軸の正または負のベクトル方向を、重力の一定の垂直方向に関して用いられるシステムまたは回路のある面または角度に関して整合することができる。
3つの軸に対する基準タブは、図1の活動センサ60において、図2のDC加速度計72、74および76のそれぞれに関して略図的に示される。無論、パルス発生器30内部の実際の組込みにおいては、DC加速度計は単一のICチップ上に形成されあるいは組立てられ、この組立体はハイブリッド基板78に取付けられる単一ICパッケージ内に包囲することもできる。パルス発生器ケース内部のハイブリッド基板78の組立ては、配向を確立するように正確に制御される。S−I、A−PおよびL−Mの配向マーキング82、84および86は、植込みを行う医師の便利なように外側ケース70上に付される。
静止ADXL50加速度計の感知軸に沿って直接に印加される1Gの重力の作用は、角度計算目的のため基準とされ即ち+1としてスケールされる特性出力電圧信号レベルを生じる。感知軸に対して反対方向即ち負の方向に正確に加えられる1Gの重力の作用は、基準とされ即ち−1としてスケールされる特性出力電圧信号レベルを生じる。感知軸が重力の方向を横切るように指向されるならば、バイアス電圧レベルの出力信号が存在するはずであり、この電圧信号レベルが基準とされ即ち0としてスケールされる。感知軸が重力の方向から離れて即ち傾斜して指向される程度もまた、0にスケールされ、かつ+1および−1にスケールされる出力信号レベル値より低いバイアス・レベルからの偏差である出力電圧信号レベルの大きさおよび極性によって検知することができる。前掲の文献は、電圧信号レベルを0、+1および−1の静的レベル値にスケールするための教示を与える。図1の活動回路62において用いられる温度変動によって生じるオフセット・エラーおよびドリフトの自動校正を行うマイクロプロセッサ・インターフェース回路もまた記載される。
用いられる信号極性およびレンジに応じて、他のスケールも用いられる。テストにおいて集められ、図7ないし図9に示されるデータに関して以下に述べる事例は、0Gが+1.000ボルトのDC信号を生じ、+1Gが+1.400ボルトのDC信号を、かつ−1Gが+0.600ボルトの信号を生じるスケールを用いる。
瞬間的な、即ち身体の運動加速度によるAC変化の作用は、単位時間あたりの電圧信号の出力レベルの変化によって測定することができる。前掲の文献に示されるように、ADXL50は、患者が集中できる強さレベルの如何に拘わらず、患者の足取りを検知するため要求される感度を充分に上回る50G以下の瞬間的な加速度レベルを弁別することができる。出力信号レベルは、内部のADXL50のバッファ増幅器または顧客製作品の調整によってより低い範囲、例えば0ないし±2〜5Gにスケールすることができる。
図2において、本発明は、唯一つ、2つまたは3つのDC加速度計を備えるIPGに組込むことができ、唯一つの加速度計の選択は少なくともA−PまたはS−IのDC加速度計74または72をそれぞれ含み、望ましくはA−P DC加速度計74を含む。このように、図2はこのような組合わせのいずれかを包括的に示し、3つ全ての組込むの以下の記述は、本発明の理解の目的のため3つより少ないものも含むことが理解されよう。無論、本発明は、組合わせた他の加速度計の出力信号を用いる階段登り以外の他の身体姿勢を決定するシステムと有効に組合わせることもできる。
ADXL50タイプの1つ、2つまたは3つのDC加速度計72、74または76が図示のようにパルス発生器に組込まれる時、S−I DC加速度計72の感知軸は、例えばマーキング82、84、86を用いてできるだけ垂直に近いようにパルス発生器30が植込まれる時、整合されることが意図される。このように、直立で静止状態にある時、+1Gで生成される出力信号レベルは、S−I DC加速度計72により具現されるかあるいは厳密に近似化されねばならない。同時に、A−PおよびL−MのDC加速度計74および76の出力信号レベルは、0Gを表わすレベルに近づかねばならない。
患者が仰向けあるいは腹ばいに静かに横臥する時、A−P DC加速度計74のDC信号レベルは、(パルス発生器の外側ケース70がA−P DC加速度計の正のベクトルを前方に向けて植込まれるならば)それぞれ+1Gまたは−1Gにより生じるレベルに近づかねばならず、S−I DC加速度計72およびL−Mハイブリッド回路基板78の信号レベルは0Gに応答して生じるDC信号レベルに近づかねばならない。同じように、右側および左側を下にして横たわる患者は、L−M DC加速度計76の感知軸を重力が+1Gまたは−1Gの信号レベルを生じるように指向させ、S−I DC加速度計72およびA−P DC加速度計74の信号レベルは0Gの信号レベルに近づかねばならない。
DC加速度計72、74および76の各々の+1G、0Gおよび−1GのDC信号レベル特性からの偏差は、植込み後に患者がこれらの姿勢で活動する間に測定することができる。この偏差は、ディジタル・コントローラ/タイマー回路40を介してマイクロコンピュータ回路34へ周期的に与えられる3つのDC加速度計72、74および76のスケールされた実際の出力信号レベルの加重もしくは他の処理時にマイクロプロセッサにより使用される調整値としてRAM64に格納される。更に、A−P DC加速度計74およびL−M DC加速度計76の正の軸ベクトルの実際の植込み配向もまた、生成される信号の極性によって決定することができる。これらの配向は、マイクロコンピュータのメモリに格納され、必要に応じて3つのDC加速度計72、74および76の出力信号レベルの極性を変化させるために用いられる。
先の記述は、前掲の特表平10-501448号において更に詳細に述べたように、休養中および種々の姿勢で運動中の患者の身体位置を得るための1組の式を展開するためのフレームワークを提供する。本発明によれば、先に述べたタイプの3つより少ない直角配置されたDC加速度計は、階段登りの弁別において用いられる。望ましくは、(感知軸に対する重力の方位に従って)0ないし±1G間の範囲内で0〜0.5Hzの周波数におけるA−P DC加速度計74の出力信号が検知され、運動する患者が前傾状態にあるかどうか、および前方の傾き即ち傾斜の程度を決定するために用いられる。A−P DC加速度計74はまた、同じかより大きな範囲で足取りその他の身体運動を表わす1〜10Hzの周波数の反復AC加速度出力信号を生成する。前記信号の組合わせは、「傾斜の偏差」信号レベルの以下に述べる閾値との比較によって、階段あるいは急斜面の登りの弁別において用いられる。閾値活動レベルを越える反復信号のない場合における患者の単純な曲げ運動あるいは静止した前方傾斜は、階段登りとして判定されることがない。同様に、前記閾値を越える活動信号を伴う大きすぎる前方の傾き即ち傾斜は、階段登りの心拍数を生じさせることはない。
図3によれば、同図は、A−P DC加速度計74の出力信号から生理学的な「階段登り」のペーシング拍数を得るための図1のペースメーカに組込まれるアルゴリズムの拍数応答の全体的フローチャートを示す。図4は、図3のフローチャートの階段登りの弁別ステップの詳細なフローチャートである。図5は、図3のフローチャートの弁別拍数計算ステップの詳細なフローチャートである。図6は、(図3のフローチャートにおける拍数平滑化後の)ペーシング拍数のセッティング時に使用されるペーシング拍数制御信号としての傾斜偏差信号レベルに応じる目標拍数に対する階段登りの拍数または中間的なペーシング拍数の選択を示している。
先に述べたように、A−P DC加速度計74は、DC出力信号レベルが公称的に0Gにおいて+1.000ボルトでありかつそれぞれ−1Gおよび+1Gにおいて+0.600ないし+1.400ボルト間で変動するように、IPGケースが重力に対して植込まれる時に配向される。図3において、ブロック200におけるA−P DC加速度計74からの出力信号レベルがサンプリング周波数、例えば200Hzでサンプルされ、DC成分「測定された傾斜」およびAC成分「活動カウント」があるサンプリング期間、例えば継続する2秒の期間にわたり決定されるブロック202に対して与えられる。「測定された傾斜」信号は、前傾即ち患者の胴部の傾斜によって寄与されるDC信号レベルと、足取りまたは他の身体運動からの衝撃力の関数として大きさが変化するAC信号レベルの両者を反映する。しかし、このAC信号の大きさは、サンプリング期間外では平均化されようとする。「測定された傾斜」信号レベルのあるものは、以下に述べるように平均化される。その時の患者の運動の活動レベルは、活動事象のカウントから得られる。A−P DC加速度計74の1〜10Hzの周波数レンジ内の出力信号(あるいは、もしあれば他のDC加速度計72または76の1つの、あるいは出力信号の組合わせ)が検知される時、活動事象は、ステップ202において正または負のスケール閾値を越えることが検知される。活動カウントは、1〜10Hzの周波数レンジ内のサンプルされた出力信号を濾波し、濾波信号を増幅し、増幅信号を閾値レベルと比較し、閾値を越える信号をカウントする従来のプロセスにおいて決定される。
例えば、患者の足取りは、閾値レベルを越えかつ歩行あるいは走行のための特定の周波数レンジ内のレベルで交番出力信号を生じるよう身体を介してA−P DC加速度計74を駆動する衝撃波を伝送させる。活動閾値レベルを越えるこれらサンプルされた値は、活動事象として特徴付けられる。活動事象は、連続する期間、例えば2秒にわたりステップ202においてカウントされて「活動カウント」を生じる。うつ伏せの運動を伴う腕と脚の運動、例えば水泳もまた活動事象を生じる。
ステップ204において、「活動カウント」を用いて、推定される運動レベルに適する「目標拍数」をセットする。患者の心臓をペーシングする「目標拍数」は、「活動カウント」に比例し、当技術において周知の方法でプログラムされたペーシングの「低い拍数」および「高い拍数」間で変動する。「目標拍数」は、典型的には、生理学的ペースメーカにおける従来の拍数平滑化などによる更なる修正を受けるペーシング拍数を照合するため用いられる。
階段登りに対する「活動カウント」が平地歩行または階段降りに対する活動カウントに等しいかあるいはこれより小さいので、「目標拍数」はより大きい心臓出力を必要とする階段登りに対しては不充分である。従って、代替的な階段登り拍数(これもまた、実際のペーシング拍数として用いる前に修正を受ける)を用いることが適当である。他のある活動もまた歩行または走行に似る「活動カウント」を生じることがあるので、「目標拍数」または「階段登り拍数」(および、両者の中間的な拍数)が適切であることの判定には、同じDC加速度計または1組のDC加速度計による患者の姿勢の判定が重要である。
望ましい実施例によれば、固定された階段登り拍数を個々の患者に対してプログラムされることが考えられる。階段登りが検知されて患者の活動レベル自体がより高い「目標拍数」を呈さなければ、「階段登り拍数」が起生される。例えば、AC加速度成分の寄与による活動レベルは、軽度から激しい運動レベルを意味し、中間から高い「目標ペーシング拍数」を呈する。患者が速く運動するならば、この場合は「目標拍数」が予めプログラムされた階段登り拍数を越えるので、患者が階段あるいは急坂を上ることも重要でない。「階段登り拍数」が「目標拍数」を越える別例においては、実際の中間的なペーシング拍数は、プログラムされた「階段登り拍数」と計算された「目標拍数」との間になるように選択することができる。
階段登り弁別ステップ206(図4のフローチャートに示される)は、患者が、階段あるいは充分に急であるかもしくは患者を前方に傾斜させる長い坂を登っているかいないことの判定を行うため「測定された傾斜」信号を用いる。患者をペーシングするための「階段登り拍数」、「目標拍数」あるいは中間的な拍数の選択は、ステップ208(図5のフローチャートに示される)において決定される。次いで、図3のステップ210において、周知の拍数平滑化手法を用いて、比較的低い「目標拍数」および比較的大きな「階段登り」または階段登りの始めの中間的な拍数からの加速、および階段登りの完了時に「目標拍数」へ戻る減速時に拍数平滑化を行うようにペーシング拍数が修正される。
図4において、ステップ208に含まれる階段登り弁別ステップが、「活動カウント」の存在から患者が判定ステップ300における活動状態であるか否かの判定で始まる。「活動カウント」が存在しないならば、ステップ302で「階段登りではない」判定が行われるか言明される。図5のフローチャートのステップが完了した後は、「目標拍数」(この場合、プログラムされたより低い拍数)における変更は行われない。
患者が活動状態であるならば、サンプル数で除される「活動カウント」が満たされる間に(および、「傾斜偏差値」が以下に述べるようにOTW上限値を越えない限り)生じる「測定された傾斜」信号の振幅の和から「傾斜平均値」がブロック304において計算される。例えば、300サンプルのサンプル数は、連続的なベースで得られ、FIFOベースで累計され、これから「傾斜平均値」が計算される。典型的には、「傾斜平均値」は、患者が階段を登る前に平坦地を歩行する時に得られ、また、植込み場所においてIPGがA−P軸方向84から傾斜させられるかあるいは患者が前かがみで歩行する程度のみに対するDC信号レベルの寄与を反映する。先に述べたように、植込み場所におけるA−P DC加速度計の感知軸の傾斜による偏差は、患者が努力して静止状態で直立している間に決定され得る。先に述べた事例においては、+1.000ボルトからの観察された偏差値が「傾斜平均値」のDC信号レベル成分を再び略々1.000ボルトのレベルまで調整する加重因子として用いられる。しかし、いかなる場合も、患者が努力することと調整を行うことは必須ではない。
「傾斜平均値」が計算された後、次に「傾斜平均値」から「測定された傾斜」信号を差引くことにより「傾斜偏差値」信号がブロック306において計算される。充分な差がなければ、患者は、階段または急坂の登りの前傾特性なしに歩行または走行を続け、「傾斜平均値」は累計され続ける。このように、患者の前傾に起因する「測定された傾斜」信号におけるDC成分の増加の始めが、患者が活動状態に止まる間に累計される「平均傾斜」に対して「測定された傾斜」を比較することによって検知することができる。
ステップ308において、患者の前の努力中に、「傾斜偏差値」信号レベルが、A−P DC加速度計74の出力信号から前に得た「外側傾斜ウインドウ」(OTW)に対比される。このOTWは、患者が階段または平均的な階段に対する階段ステップ運動マシンを登る時の努力中に生成される「傾斜偏差値」信号から得られるOTWの上限値とOTWの下限値間の「傾斜偏差」信号値の外側範囲であり、マイクロコンピュータ回路34のメモリ68に格納される。ITWの下限値とITWの上限値間のより狭い範囲の「傾斜偏差値」信号値を表わす「内側傾斜ウインドウ(ITW)」もまた、メモリ68に格納される。あるいはまた、これらの値の範囲は、人口研究に基いて得られ、また医者によってプログラムされる。ペーシング拍数の選択におけるOTWおよびITWの関係については、図5および図6に関して以下に更に説明する。
「傾斜偏差値」信号がOTW内に含まれなければ、ステップ310において患者が階段登りをしていないと判定され、判定ステップ312において傾斜偏差値がOTWの上限値に対して調べられる。OTWの上限値を越えると、患者は腹ばいで運動中、例えば水泳中のようである。このような場合、以下に述べるように、「目標拍数」が図3のステップ210において用いられる。更に、「傾斜平均値」はステップ312では更新されない。
ステップ308において、「傾斜偏差値」がOTW内に含まれるならば、ステップ314において患者が階段登り中であると判定される。ステップ202で得られる「傾斜平均値」信号がその時の「測定された傾斜」によってステップ316においてメモリで更新される。
図5において、弁別拍数計算ステップ208が階段登り判定ステップ318で開始する。階段登りがステップ318において判定されると、判定ステップ320において「階段登り拍数」が「目標拍数」と比較される。「階段登りでない」がステップ318において判定されるか、あるいはステップ320において「目標拍数」が「階段登り拍数」を越えるならば、命令「目標拍数を変えてはならない」がステップ322において生成され、「目標拍数」がステップ210において用いられる。これはまた、「傾斜偏差値」がOTWの上限値を越えるならば、ステップ302またはステップ312から続く経路でもある。
ステップ320において、「階段登り拍数」が「目標拍数」を越えるならば、ステップ324において「傾斜偏差値」がITWと比較される。「傾斜偏差値」がITW内に含まれるならば、ステップ326においてペーシング拍数が「階段登り拍数」へ変更される。「傾斜偏差値」がITW外であるならば、ステップ328において、メモリ68に格納された補間値の索引テーブルの使用か計算によってペーシング拍数が2つの拍数の補間に変更される。
図6において、同図は、「目標拍数」と(当例では)より高い階段登り拍数と、これら2つの平坦な拍数間の中間的拍数とから選択された「ペーシング拍数」制御信号を決定するため用いることができるOTWおよびITWの信号範囲の一例を示している。mV単位の「傾斜ウインドウ偏差値」は、先に述べたように、公称「0」値即ち1.000ボルトから変動する。「目標拍数」は、「傾斜偏差値」のOTW下限範囲とOTW上限範囲の値外に適用する。より高い「階段登り拍数」は、「傾斜偏差値」のITW上限およびITW下限の範囲値内で適用する。補間される中間的な拍数は、ITWの下限値およびOTWの下限値間ならびにITW上限値およびITW上限値間の「傾斜偏差値」の範囲内で優勢である。
図6において、120bpmの「階段登り拍数」は、「傾斜偏差値」がITW内にあるならば、90bpmの「目標拍数」を越え、従って制御する。例えば、20mVと110mVの偏差値は、OTWとITWの下限値と上限値の両方の外にあり、従ってペーシング拍数は90bpmの「目標拍数」で制御される。120mVの「傾斜偏差値」はITW内にあり、ペーシング拍数は120bpmの「階段登り拍数(SCR)」で制御される。30ないし60mV間のOTWの下方部分内では、中間的なペーシング拍数制御信号は90ないし120bpmの範囲内にある。この範囲内の中間的なペーシング拍数(IPR)制御信号を決定する公式は、
同様に、80ないし100mV間では、ペーシング拍数制御信号は120〜90bpmの範囲内にある。この範囲内における中間的なペーシング拍数(IPR)制御信号を決定するための公式は、
以上の記述から、階段登りと、階段降りあるいは平坦地の歩行間の弁別が、患者が階段あるいは急坂を降りつつあることの積極的な判定を行うことなく充分であることが判るであろう。「目標拍数」は、階段または坂を降りるペーシング拍数として充分である。「目標拍数」が急激な運動を反映するならば、この拍数は3つの活動のどれかに対しては充分となる。
再び図1において、このように得られた「目標拍数」、「階段登り拍数」あるいは中間的なペーシング拍数が、生理学的ペーシング拍数を確立する生理学的逸脱間隔が、先に述べたように動作するディジタル・コントローラ/タイマー回路40およびマイクロコンピュータ回路34によって生成される患者の心臓における生理学的要求と相関する患者の身体姿勢および患者の活動レベルの判定から得られるペーシング拍数制御信号を提供する。ペーシング・パルスは、出力増幅回路36によって生理学的ペーシング拍数で生成され、リード線12および14を介して患者の心臓10へ加えられる。
次に図7ないし図9において、これらの図は、階段登り、階段降りおよび通常の歩行中に上記プロセスを用いて得た試験主体の19回の装着テストにおいて得られた「傾斜偏差値」の分布をグラフ形態で提示する。3つの分布は、DC加速度計の出力信号のDC成分から得ることができる弁別の感度を示している。
歩行、休息、階段の登り、休息、階段の降り、および再び休息という時間的に従うボランテア主体の装着テストから得られたデータもまた図10に示される。A−P DC加速度計74の出力信号からの上記アルゴリズムに従って生成された目標ペーシング拍数(弁別なし)および階段登り拍数(弁別あり)が示される。判るように、階段登りの拍数増加は、階段降りのペーシング拍数を不適切に増加することなく適切に生じる。
階段登りの検知もまた医師による以後のテレメトリ送出および分析のためのマイクロコンピュータ回路のメモリにおける偶発的データの記憶をトリガーすることに注意すべきである。階段登り拍数およびITWおよびOTWウインドウの妥当性を、特定の患者に対して分析することができる。本発明の階段登りの弁別は、患者が不利益を被る事象においてはプログラム・オフすることができる。
本発明に対する変更および修正は本文の開示によって可能である。例えば、本発明は如何なる特定のペーシング・モードにも限定されず、DDDR、AAIR、VVIRおよびDDIRの如き従来技術のモードで機能することができる。また、2重チャンバ型ペースメーカ、カーディオバータ除細動器などにおいて本発明を実現できることも理解されよう。しかし、かかる全ての変更および修正は、請求の範囲に記載される発明の範囲内に含まれるべきものである。
Claims (9)
- 階段登りの間に、患者の活動及び姿勢に依存するペーシング拍数で患者の心臓をペーシングする装置において、
患者の姿勢が直立のスタンスか前方に傾く程度とともに変化する特性を有する身体姿勢傾斜信号を取得する手段と、
患者の活動を検知し、且つ患者の活動の周波数および程度に依存する信号レベルを有する患者活動信号を取得する手段と、
前記身体姿勢傾斜信号と、患者の心臓に対する生理学的要求に相関する前記患者活動信号とから、拍数制御信号を取得する手段と、
生理学的ペーシング拍数を形成するために、前記拍数制御信号の関数として生理学的逸脱間隔を規定する手段と、
前記生理学的ペーシング拍数でペーシングパルスを生成する手段と、
前記ペーシングパルスを患者の心臓に供給する手段と、
を備えた患者の心臓をペーシングする装置。 - 前記身体姿勢傾斜信号と、患者の心臓に対する生理学的要求に相関する前記患者活動信号とから、拍数制御信号を取得する手段が更に、
前記患者活動信号の関数として、患者の心臓をペーシングする目標拍数制御信号を生じる手段と、
階段登り拍数制御信号を生じる手段と、
傾斜信号値の範囲としての傾斜ウインドウを規定する手段と、
前記身体姿勢傾斜信号を前記傾斜ウインドウと比較する手段と、
前記身体姿勢傾斜信号が前記傾斜ウインドウ内にあるときに、前記階段登り拍数制御信号をペーシング拍数制御信号として使用する手段と、
前記身体姿勢傾斜信号が前記傾斜ウインドウの外側にあるときに、前記目標拍数制御信号をペーシング拍数制御信号として使用する手段と、
を備えた請求項1に記載の装置。 - 前記目標拍数制御信号を前記階段登り拍数制御信号と比較し、且つそのより大きなものをペーシング拍数制御信号として使用する手段を更に備えた請求項2に記載の装置。
- 前記身体姿勢傾斜信号と、患者の心臓に対する生理学的要求に相関する前記患者活動信号とから、拍数制御信号を取得する手段が更に、
前記患者活動信号の関数として、患者の心臓をペーシングする目標拍数制御信号を生じる手段と、
階段登り拍数制御信号を生じる手段と、
傾斜信号値の範囲としての傾斜ウインドウ内に、内側および外側傾斜ウインドウを規定する手段と、
前記身体姿勢傾斜信号を前記内側および外側傾斜ウインドウと比較する手段と、
前記身体姿勢傾斜信号が前記傾斜ウインドウ内にあるときに、前記階段登り拍数制御信号をペーシング拍数制御信号として使用する手段と、
前記身体姿勢傾斜信号が前記傾斜ウインドウの外側にあるときに、前記目標拍数制御信号をペーシング拍数制御信号として使用する手段と、
前記身体姿勢傾斜信号が前記外側傾斜ウインドウ内にあり且つ前記内側傾斜ウインドウの外側にあるときに、中間的拍数制御信号を取得し、且つ該中間的拍数制御信号をペーシング拍数制御信号として使用する手段と、
を備えた請求項1に記載の装置。 - 前記目標拍数制御信号を前記階段登り拍数制御信号と比較し、且つそのより大きなものを、前記身体姿勢傾斜信号が前記内側または外側傾斜ウインドウ内にあるか否かに従って、ペーシング拍数制御信号として使用する手段を更に備えた請求項4に記載の装置。
- 前記身体姿勢傾斜信号を取得する手段が更に、第1の予め定めた低周波レンジで反復する患者の身体の前後の軸における加速度の作用力を測定し、該作用力から測定傾斜信号を取得する手段を備えた請求項1に記載の装置。
- 前記患者の活動を検知する手段が更に、前記第1の予め定めた低周波レンジより高い周波数の第2の予め定めた周波レンジで反復する患者の身体の前後の軸における加速度の作用力を測定し、該作用力から患者活動信号を取得する手段を備えた請求項1に記載の装置。
- 前記身体姿勢傾斜信号を取得する手段と前記患者の活動を検知する手段が更に、
患者の身体のほぼ前後の軸に沿って、患者の身体に対する重力の作用力に応答し、該作用力から、患者が直立スタンスから前方に傾斜する程度を表す極性と大きさを有する前方傾斜信号を取得する手段と、
患者の足取りによる患者の身体における加速度の作用力を測定し、該作用力から、患者の足取りを表す患者活動信号を取得する手段と、
を備えた請求項1に記載の装置。 - 前記身体姿勢傾斜信号を取得する手段がDC加速度計を含む請求項1に記載の装置。
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