JP3664545B2 - 光ディスク媒体及びその再生方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、光ディスク媒体及び光ディスク装置に係わるものであり、より詳しくはディスク上の案内溝によって形成された凹部の記録トラックと案内溝の間に形成された凸部の記録トラックの両方に信号を記録するようにした光ディスク媒体及び光ディスク装置に係わる。
【0002】
【従来の技術】
近年、大容量の書換可能型光ディスク媒体の記録方式として記録密度向上のために案内溝の溝部(グルーブ:G、ともいう)と溝間部(ランド:L、ともいう)の両方にデータを記録するいわゆるランド/グルーブ記録方式が検討されている。同一のグルーブピッチのディスクで、トラックピッチを半減できるために高密度化への効果が大きい。溝部と溝間部は、その形状から、前記のように、それぞれ凹部と凸部という呼び方をすることもある。
【0003】
まず、従来のランド/グルーブ記録方式の光ディスク装置の説明を行なう。図11は特開平6−176404号公報に記載されている従来の光ディスク装置の構成をあらわすブロック図である。図11において100は光ディスク、101は半導体レーザ、102は半導体レーザ101からのレーザ光を平行光にするコリメートレンズ、103はハーフミラー、105はハーフミラー103を通過した平行光を光ディスク上に集光するための対物レンズ、105は対物レンズ104およびハーフミラー103を通過した光ディスク100からの反射光を受光する光検出器であり、トラッキング誤差信号を得るためにディスクのトラック方向と平行に2分割され2つの受光部からなる。106は対物レンズ104を支持するアクチュエータであり、以上点線で囲ってある部分107はヘッドベースに取り付けられており、光ヘッドを構成する。108は光検出器105が出力する検出信号が入力される差動アンプ、109は差動アンプ108からのトラッキング誤差信号を、後述するシステムコントロール部から制御信号T1を入力され、トラッキング制御部110へトラッキング誤差信号を出力する極性反転部である。ここでトラッキング制御の極性は、トラッキング誤差信号を差動アンプ108からそのままの極性でトラッキング制御部110に入力した場合、グルーブの記録トラックにトラッキング引き込みが行われるものとする。110は極性反転部109からの出力信号と後述するシステムコントロール部121から制御信号T2が入力され、後述する駆動部120及びトラバース制御部116へトラッキング制御信号を出力するトラッキング制御部である。111は光検出器105が出力する検出信号が入力され和信号を出力する加算アンプ、112は加算アンプ111からの高周波成分を入力され、ディジタル信号を後述する再生信号処理部113及びアドレス再生部114に出力する波形整形部、113は再生データを出力端子へ出力する再生信号処理部である。114は波形整形部からディジタル信号を入力され、アドレス信号を後述するアドレス算出部115に出力するアドレス再生部、115はアドレス再生部114からアドレス信号を、システムコントロール部121から制御信号T1を入力され、正確なアドレス信号をシステムコントロール部121へ出力するアドレス算出部である。116は後述するシステムコントロール部121からの制御信号T3により、後述するトラバースモータ117に駆動電流を出力するトラバース制御部、117は光ヘッド107を光ディスク100の半径方向に移動させるトラバースモータである。118は記録データが入力され、記録信号を後述するレーザ(LD)駆動部119に出力する記録信号処理部、119は後述するシステムコントロール部121より制御信号T4を、記録信号処理部118より記録信号を入力され、半導体レーザ101に駆動電流を入力するレーザ駆動部である。120はアクチュエータ106に駆動電流を出力する駆動部である。121はトラッキング制御部110、トラバース制御部116、アドレス算出部115、極性反転部109、記録信号処理部118、LD駆動部に制御信号T1からT4を出力し、アドレス算出部115からアドレス信号を入力されるシステムコントロール部である。
【0004】
以上のように構成された従来の光ディスク装置の動作を、同図にしたがって説明する。半導体レーザ101から出力されたレーザ光は、コリメートレンズ102によって平行光にされ、ビームスプリッタ103を経て対物レンズ104によって光ディスク100上に収束される。光ディスク100によって反射されたレーザ光は、記録トラックの情報を持ち、対物レンズ104を経てビームスプリッタ103によって光検出器105上に導かれる。光検出器105は、入射した光ビームの光量分布変化を電気信号に変換し、それぞれ差動アンプ108、加算アンプ111に出力する。差動アンプ108は、それぞれの入力電流を電流電圧変換(I−V変換)した後差分をとって、プッシュプル信号として出力する。極性反転部109はシステムコントロール部からの制御信号T1によってアクセスしているトラックがランドかグルーブを認識し例えばランドの場合にのみ極性を反転する。トラッキング制御部110は入力されたトラッキング誤差信号のレベルに応じて、駆動部120にトラッキング制御信号を出力し、駆動部120はこの信号に応じてアクチュエータ106に駆動電流を流し、対物レンズ104を記録トラックを横切る方向に位置制御する。これにより、光スポットがトラック上を正しく走査する。一方加算アンプ111は受光部106の出力電流を電流電圧変換(I−V変換)した後加算し、和信号として波形整形回路112へ出力する。波形整形回路112はアナログ波形のデータ信号とアドレス信号を、一定のしきい値でデータスライスしてパルス波形とし、再生信号処理部113およびアドレス再生部114へ出力する。再生信号処理部113は入力されたディジタルのデータ信号を復調し、以後誤り訂正などの処理をほどこして再生データとして出力する。アドレス再生部114は入力されたディジタルのアドレス信号を復調し、ディスク上の位置情報としてアドレス算出部115に出力する。アドレス算出部115は光ディスク100から読み取ったアドレス信号とシステムコントロール部121からのランド/グルーブ信号よりアクセスしているセクタのアドレスを算出する。算出方法については後で述べる。システムコントロール部121は、このアドレス信号をもとに現在光ビームが所望のアドレスにあるかどうかを判断する。トラバース制御部116は、光ヘッド移送時にシステムコントロール部121からの制御信号T3に応じて、トラバースモータ117に駆動電流を出力し、光ヘッド107を目標トラックまで移動させる。この時トラッキング制御部110は、同じくシステムコントロール部121からの制御信号T2によってトラッキングサーボを一時中断させる。また、通常再生時には、トラッキング制御部110から入力されたトラッキング誤差信号に応じて、トラバースモータ117を駆動し、再生の進行に沿って光ヘッド107を半径方向に徐々に移動させる。記録信号処理部118は、記録時において入力された記録データに誤り訂正符号等を付加し、符号化された記録信号としてLD駆動部119に出力する。システムコントロール部121が制御信号T4によってLD駆動部119を記録モードに設定するとLD駆動回路119は、記録信号に応じて半導体レーザ101に印加する駆動電流を変調する。これによって、光ディスク100上に照射される光スポットが記録信号に応じて強度変化し、記録ピットが形成される。一方、再生時には制御信号T4によってLD駆動部119は再生モードに設定され、半導体レーザ101を一定の強度で発光するよう駆動電流を制御する。これにより、記録トラック上の記録ピットやプリピットの検出が可能になる。
【0005】
次に、シングルスパイラルランドグルーブフォーマットについて説明する。従来のランド/グルーブ記録方式の光ディスクでは、ディスク上で溝部が連続して連なっており、したがって溝間部もディスク上で連続して連なっていた。図12は従来の溝部の記録トラックと前記溝間部の記録トラックを交互に接続し1本の記録スパイラルを形成するようにしたフォーマットを有する光ディスクを表わす図である。図12に示すように溝部の記録トラックと前記溝間部の記録トラックを交互に接続し1本の記録スパイラルを形成するようにしたフォーマットを有する光ディスクが、特開平4−38633号公報などに開示されている。このようなフォーマットを有する光ディスクを、ここではシングルスパイラル/ランドグルーブフォーマット:SS−L/Gフォーマットと呼ぶことにする。
【0006】
SS−L/Gフォーマットのディスクにトラッキングサーボをかけるには、溝部の記録トラックと前記溝間部の記録トラックを交互に接続している接続点を正確に検出して、そこでトラッキングサーボを溝部の記録トラックにかけるか、溝間部の記録トラックにかけるかのサーボ極性を切り替えることが必要である。
【0007】
さて、以上に述べたランド/グルーブ記録方式の光ディスク装置で駆動される光ディスク媒体の識別信号プリピットの入れ方について述べる。ランド/グルーブ記録方式において、識別信号プリピットの入れ方には図13に示すような3通りが公知である。ランド/グルーブ独立アドレス方式とも呼ばれる図13(a)に示す方法では、ランドトラックのセクタとグルーブトラックのセクタにそれぞれ固有のセクタアドレスが付けられる。識別信号を表わすピット幅をグルーブ幅と同一にすると、隣接トラックのセクタの識別信号プリピットがつながってしまい、信号を検出することができなくなるので、識別信号のピット幅は、グルーブ幅より狭く、通常、グルーブ幅の半分程度とされる。ところがこの時、光ディスクの原盤作成工程においてプリピットをカッティングするビームとグルーブをカッティングするビームのビーム径を変えなければこのように幅の異なるグルーブとプリピットを連続して形成することができない。したがって、グルーブカッティング用のビームとピットカッティング用のビームの2つのビームを用いて原盤のカッティングを行なわなければならない。2本のビームの中心がずれると、識別信号プリピットの再生中と情報記録信号の記録/再生中とでトラッキングのオフセットが生じてしまい、再生データの品質を悪くする。具体的にはトラッキングのずれにより誤り率が増加し、データの信頼性の低下を招く。このため2本のビームの位置合わせに高い精度が要求され、ディスク原盤作製工程おけるコストアップの要因となる。
【0008】
こうした事情を考慮すると、ディスク作製の精度、コスト面から見て、グルーブとピットを1本のビームでカッティングできる図13(b)、または図13(c)に示す方式が望ましい。図13(b)と(c)には、グルーブ幅とプリピット幅を略等しくすることのできる識別信号プリピットの付加方法を示す。
【0009】
図13(b)は特開平6−176404号公報に記録されている従来の光ディスクであり、ランド/グルーブ共用アドレス方式とも呼ばれる。隣り合う1組のグルーブトラックとランドトラックの中心付近に識別信号のプリピットを配置し、両トラックで同一の識別信号プリピットを共用する方式である。
【0010】
図13(c)は時分割のL/G独立アドレス方式である。ランドトラック、グルーブトラックそれぞれに独立のアドレスを付加することとし、ただし、隣接するトラックで識別信号のプリピットが隣合わないように、トラックに平行な向きにそれぞれのプリピットの配置する位置をずらせたものである。特開平7−110944号公報にその一例が開示されている。
【0011】
さて、図12に示し、説明したSS−L/Gフォーマットを有する光ディスクに、従来のランド/グルーブディスクに適用されているセクタアドレスの付与方法を適用する場合、次のような問題点が生じる。例えば、前記の特開平6−176404号公報に記載されているような図13(b)の方法で、識別信号プリピットを溝部の中心から半径方向に一定量(トラックピッチの1/4など)ずらせた場合を考える。SS−L/Gフォーマットの光ディスクでは記録トラック1周毎に1回、溝部の記録トラックと溝間部の記録トラックが接続される。図14にはこの場合の接続点の前後のディスク上の記録トラックの配置図を示す。記録セクタの中で溝部の記録トラックには、その前方に識別信号プリピットが付加されており、その識別信号プリピットが溝中心から半径方向に、例えば外周側へ溝幅の1/2だけ変位して配置されることになる。溝間部の記録トラックの識別信号プリピットの場所には何も記録されていないが、内周側の隣接トラック(溝部の記録トラック)の識別信号がはみ出してきている。情報の記録/再生を行なうために記録トラック上を光スポットが走査してくる。溝部の記録トラックの識別信号は、光スポットの外周側半分の部分がプリフォーマットされた識別信号によって変調されるので検出される。溝間部の記録トラックを走査中は、1本内周側の溝部のトラックの識別信号を光スポットの内周側半分の部分が変調されることによって検出される。従って、溝部の記録トラックとその外周側に隣接する溝間部の記録トラックとは、同一の識別信号を読むことになる。光ディスク装置は光スポットで溝部か溝間部かどちらを走査しているか(すなわち、トラッキングの極性)をシステムコントロール部121が認識しているので、記録セクタの識別は、アドレス再生部114の出力である識別信号から得るアドレス情報と、システム制御部から来る制御信号T2によってアドレス算出部115で行なうことができる。
【0012】
図に示すように、ある接続点の次の溝部の記録トラックの記録セクタのアドレスを#nとする。1記録トラックのセクタ数をNとすると、ディスク上の溝部の記録トラックを1周たどってくると、次の接続点の手前の溝部の記録トラックのセクタのアドレスは#(n+N−1)となる。このセクタは接続点を介して、溝間部の記録トラックのセクタにつながっているが、この溝間部のセクタのアドレスは、内周側に接する溝部のセクタと共通になるので、#nに戻る。同様にしてこの溝間部の記録トラックをディスク上で1周たどってくると、さらに次の接続点の手前の溝間部の記録セクタでは、アドレスは#(n+N−1)となる。このセクタは接続点を介して溝部の記録トラックのセクタアドレス#(n+N)のセクタにつながる。以下同様にして、溝部の記録セクタN個と溝間部の記録セクタN個が交互につながりながら連続していく。この様に記録スパイラルをたどっていったときの記録セクタアドレスの変化を図示すると図15のようになる。
【0013】
コンパクトディスクや光磁気ディスクなど従来の光ディスクでは、溝部又は溝間部のどちらか一方だけが記録トラックに用いられるので、一般に情報トラックが1本のスパイラルをなしており、スパイラルの上に並んだ記録セクタには、順にアドレス番号が割り当てられている。セクタにアクセスする場合にアドレス番号とセクタの前後の順の関係は非常にわかりやすかった。これに対して、SS−L/G記録ディスクに従来の技術を適用すると、図12に示すように、セクタアドレスの値と記録スパイラル上の位置が単調に変化する関係になっていないためにわかりにくい。読み出した記録セクタアドレスを、装置が認識しているトラッキング極性を考慮して一旦セクタ順を表わすアドレス値に置き換えて、初めて記録スパイラル上での配置順がわかることになる。光ディスク装置の上でこのような光ディスクの特定セクタにアクセスしようとする場合、その都度、このようなアドレス計算が必要になる。ランダムアクセスする場合、毎回複雑なアドレス計算が必要になり、装置への負担が大きい。
【0014】
この負担は、高密度光ディスクに採用されるフォーマットにおいて更に顕著になる。光ディスク面上を複数のゾーンに分割し、外周側のゾーンほど1本の記録トラックを構成する記録セクタの個数を増加させる、いわゆるZCAV(Zoned Constant Angular Velocity)フォーマットやZCLV(Zoned Constant Linear Velocity)フォーマットディスクでは、図14や図15中に示した1トラック当たりのセクタ数Nがディスク上の半径位置によってゾーンが移ると変化するので、上に述べたような、記録セクタアドレスとトラッキング極性から記録スパイラル上の配置順に対応したアドレスを算出する計算はさらに複雑化するのである。例えば、1つのゾーンは識別情報を共有する溝部のトラックと溝間部のトラックの対を集めて構成するものとする。こうすると、1トラック当たりのセクタ数の変わるゾーン境界をまたいで識別情報部が配置されることがなくなるからである。このとき、同一アドレスを有するセクタが2個ずつ存在することになる。外周側のゾーンほど、1トラックに含まれるセクタ数が増加するので、記録スパイラル上をたどっているときに、同一セクタアドレスを有するセクタの現れる周期が長くなっていくことになる。
【0015】
ここで、図13(c)に示したようなL/G独立アドレス方式を適用することも考えられる。前記従来例の特開平7−110944号公報にはアドレスの与え方に関して何等情報が開示されていないので、具体的な実施方法が不明であるが、その一例として、溝部と溝間部にそれぞれ独立に連続したアドレスを付与することは容易に考えられることである。このとき、記録スパイラル上の位置と記録セクタアドレスの関係は、前記図13(b)に示したランド/グルーブ共用アドレス方式の場合と同様に、記録スパイラルをたどっていったときの記録セクタアドレスの変化は例えば図15のように設定される。ゾーンフォーマットにおいては、模式的に図16のようになる。
【0016】
ただし、図13(b)の場合と違って、ランドセクタ/グルーブセクタの判別をドライブ装置側でトラッキング極性から判断する必要はなく、ディスク面から再生した識別信号の内容によって判別可能になる点では若干の進歩はあるといえるが、上に示したアドレス計算が複雑化するという問題点を解決するには至っていない。
【0017】
次にサーボ系に関する問題点を指摘する。SS−L/G方式においては、ランドとグルーブの両方に記録を行なうためトラック密度が高い。このためトラッキングオフセットが大きくなると隣接トラックからのクロストークによる再生信号品質の劣化、例えばジッタの増加によるエラーレート増大が生じたり、記録中に隣接トラックの一部を消してしまうクロスイレーズといった問題が発生したりする。トラッキングオフセットの原因となる誤差信号は、光ヘッド系、ディスク上のトラック配置、サーボ回路系で複合して発生するので、ランドトラックとグルーブトラックにそれぞれ異なる大きさになるのが一般的である。クロストークやクロスイレーズを解消するには、ランドとグルーブの各トラックに応じてそれぞれ異なる大きさのオフセット補償を施す必要がある。従来のランド/グルーブ方式、つまり、グルーブトラック、ランドトラックのみでそれぞれ各1本の記録スパイラルを構成する方式においては、ランド/グルーブ各トラックに応じたオフセット補償を、各トラックを連続してトラッキングしている最中にある程度時間をかけて行ない、調整後はその補償量を保持しておくことができたので、オフセット補償を容易に行なうことができた。ところが、SS−L/Gディスクではランドトラックとグルーブトラック間のトラッキング極性の切り替えをディスク1回転につき1回という高い頻度で行なうので、トラッキングオフセット補償を短時間に正確に行なう必要性が出てくる。
【0018】
以上述べたランド/グルーブ記録への識別信号挿入方式の従来例にある方式ではこうしたオフセット補償への配慮がなされていなかった。たとえば、前記図13(b)に示したランド/グルーブ共用アドレス方式の場合、識別信号再生中には、ピットが片側だけにあるので、トラッキングオフセットが増加する一方である。また、同図13(c)に示したようなL/G独立アドレス方式の場合、同図13(b)に示した場合も同様であるが、トラッキングオフセットの検出が難しい。
【0019】
従来、プッシュプル方式のトラッキングサーボ系に生じるこうしたトラッキングオフセットを補正するための代表的な方法として、特公平7−46430号公報などに開示されている、いわゆるコンポジットトラックウォブリング方式が知られている。この方式は、所定箇所に配置されたトラック中心に対して左右にずらしたピット配列からなるヘッダ領域と、所定深さからなるプリグルーブからなるデータ記憶領域とが、予めトラックに沿って交互に形成されてなる光ディスクに対して、プッシュプル方式で連続的にトラッキングサーボ制御しつつ、ヘッダ領域にウォブリング配置されたピットを再生したときの信号振幅の対称性を利用して、左右のウォブリングピットの再生振幅が等しくなるように制御することにより、低域のトラッキングオフセットを補正するものである。
【0020】
ヘッダの識別信号の入れ方において、こうした従来技術を利用することは図13に示した各方式に比べて有効である。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
従来のランド/グルーブ記録光ディスク媒体および光ディスク装置は、以上のように構成されていたので、シングルスパイラルランドグルーブ記録フォーマットにそのまま識別信号の付加方法を適用した場合、記録セクタアドレスの計算が複雑化するという問題点があった。
【0022】
また、シングルスパイラルランドグルーブ記録フォーマットでは、トラッキングオフセット補償を短時間に正確に行なう必要性が出てくるのに対して、トラッキングオフセットの検出が難しいという問題があった。
【0023】
また、シングルスパイラルランドグルーブ記録フォーマットでは、ランドトラックとグルーブトラックの接続点を容易に検出できる方式が求められる。
【0024】
この発明は以上のような問題点を解決するためになされたもので、溝部の記録トラックと溝間部の記録トラックを交互に接続し1本の記録スパイラルを形成するようにした光ディスクにおいて、すべての記録セクタに対しアドレスが1対1に対応した光ディスク媒体を得ることを目的とする。
【0025】
この発明はまた、溝部の記録トラックと溝間部の記録トラックを交互に接続し1本の記録スパイラルを形成するようにした光ディスクにおいて、すべての記録セクタのセクタアドレスを記録スパイラル上に並んだ順に付番した光ディスク媒体を得ることを目的とする。
【0026】
また、溝部の記録トラックと溝間部の記録トラックを交互に接続し1本の記録スパイラルを形成するようにした光ディスクにおいて、トラッキングオフセット補償を短時間に正確に行なうことができるような光ディスク媒体を得ることを目的とする。
【0027】
さらに、溝部の記録トラックと溝間部の記録トラックを交互に接続し1本の記録スパイラルを形成するようにした光ディスクにおいて、ランドトラックとグルーブトラックの接続点を容易に検出できるような光ディスク媒体を得ることを目的とする。
【0028】
さらにまた、上記のような光ディスク媒体を再生する方法を得ることを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の光ディスク媒体は、
溝部トラックと溝間部トラックが記録領域を形成し、
互いに隣接する溝部トラックと溝間部トラックの、互いに径方向に整列したセクタが、1つの識別情報領域を共用し、
各セクタのアドレスを示す識別情報は、ディスク面上で溝中心から半径方向に変位して表され、
1つの識別情報領域内に複数の識別情報が、トラック方向に連続して配置され、
前記1つの識別情報領域内の識別情報に溝部セクタのアドレスと溝間部セクタのアドレスを付加した
ことを特徴とする。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図をもとに具体的に説明する。
【0037】
実施の形態1.
以下の実施の形態では、シングルスパイラル−ランド/グルーブ(SS−L/G)記録フォーマットの光ディスクの識別情報部を中心に説明する。SS−L/Gフォーマットディスクでは、記録トラックは溝部(グルーブ、凹部)と溝間部(ランド、凸部)の2種があり、その2種の記録トラックを交互に接続し1本の記録スパイラルを形成した構造をとっている。図1は、この発明の実施の形態1である光ディスク媒体の記録セクタ内の識別情報プリピットの配置およびそのアドレス値を説明するための模式図である。図に示すように、記録セクタは、プリピットがエンボスされた識別情報部ユーザデータの記録が可能な情報記録部からなる。識別情報部は、溝中心から溝幅の1/2だけディスク外周に変位している。つまり識別情報中心は溝トラックと溝間部トラックとの境界線上に置かれている。この識別情報は4つのPID(Physical ID)を含む。さらに識別情報内には、従来の光ディスクに用いられているように、このディスクの駆動装置が再生クロック周波数を生成するために用いるVFO(Variable Frequency Oscillator)、アドレス再生時のバイト同期確率用のAM(Address Mark)などが入っている。ここではアドレス値について説明をしてゆくためにこれらは以後省略する。前半2つのPIDには後続する溝部セクタのアドレス値が、後半2つのPIDには後続する溝間部セクタのアドレス値がそれぞれ入っている。
【0038】
溝部/溝間部接続箇所の識別情報配置について説明する。図2はこの発明の実施の形態1である光ディスク媒体の溝部/溝間部接続箇所付近の記録セクタ内の識別情報プリピットの配置およびそのアドレス値を説明するための模式図である。図に示すように、接続部以外の箇所と同じように、識別情報部は記録セクタ内の情報記録部の前に位置し、4つのPIDを持つ。また、それぞれのPIDは、溝部中心から溝幅の1/2だけディスク外周に変位している。
【0039】
この媒体の駆動装置の識別情報部と溝部/溝間部の接続部の認識方法について述べる。いま、装置からの光スポットが溝トラックの記録セクタを走査しているとする。次の記録セクタ識別情報部に光スポットが入ると、識別情報部が溝部中心に対して、溝幅の1/2だけ外周に変位しているので、装置はトラッキングエラー信号より識別情報部の存在を検知する。つまり装置のトラッキングエラー信号は光スポットが識別情報部を通過している間、内周側にトラッキングがずれていることを示すのを利用して、この識別情報部を検知する。識別情報部は各セクタの先頭にあり、周期的に読み取られるために、検出ウィンドウ等でマスクを行ない、識別情報部の捕捉を確実にすることができる。
【0040】
溝間トラックの記録セクタを走査しているときは、識別情報部は溝幅の1/2だけ内周側に変位しているので、溝部を走査している時とは反対に外周側にトラッキングがずれていることを示すトラッキングエラー信号より識別情報部の存在を検知する。トラッキングの補正はこのトラッキングエラー信号より周波数帯域が低いために光スポットの移動は起こらない。また、実際の装置では、識別情報部を走査している間は、トラッキング補正を行なわないよう、マスクをかけるなどの処理を行なう。
【0041】
以下では、溝部/溝間部の接続部の検出方法について述べる。記録トラックを走査する場合、トラック1周に1回だけ、溝部/溝間部の接続部が現れる。いま、溝部から溝間部に切替るときを考える。溝間部の最初のセクタの識別情報部は、該溝間部中心から溝幅の1/2だけディスク内周に変位している。1つ前のセクタは溝部だから、先に述べたように、溝幅の1/2だけ外周に変位しているはずだが、この識別情報部では、逆に溝幅の1/2だけ内周に変位していることになり、このことからこの識別情報部を含む記録セクタは、溝部/溝間部の接続部であると認識できる。つまり、溝部を走査しているとき、識別情報は外周に変位しているが、内周に変位すると、その時点で溝間部に入ったとわかる。また、溝間部を走査しているとき、識別情報は、内周に変位しているはずであるが、外周に変位すると、その時点で溝部に入ったとわかる。このように、識別情報部におけるトラッキングエラー信号の方向により、溝部/溝間部接続点の検知が行なえる。
【0042】
次に識別情報内のPIDのアドレス値の付加方法について述べる。溝部セクタのアドレスはそのセクタ情報記録部直前に、溝部中心から溝幅の1/2だけ外周に変位して配置した識別情報内のPIDのうちの前2つのPID1,2に付加する。また、溝間部セクタのアドレスはそのセクタの情報記録部直前に、溝間部中心から溝幅の1/2だけ内周側に変位して配置した識別情報内のPIDのうちの後2つのPID3,4に付加する。
【0043】
図1に示しているように、ある記録セクタ(この図では溝部)のアドレスを#m(整数)、1トラックを構成するセクタ数をN(整数)とした場合、アドレス#mのセクタからトラックを一周したセクタアドレスは#(m+N)となる。さらに一周した場合は#(m+2N)、以降#(m+3N)、#(m+4N)と、溝部、溝間部と交互にセクタの物理形状(溝部か溝間部か)に拘らずアドレス値は線形的に変化する。
【0044】
溝部/溝間部接続点においては、図2に示すように、ある記録セクタ(この図では溝部)のアドレスを#n(整数)、1トラック内のセクタ数を#N(整数)とした場合、アドレス#nのセクタからトラックを一周したセクタアドレスは#(n+N)となる。さらに一周した場合は#(n+2N)、以降#(n+3N)、#(n+4N)と、接続点以外と同様、溝部溝間部と交互にセクタの物理形状は替わるがアドレス値は線形的に変化する。
【0045】
このことは図3に図示されている。図3はこの発明の実施の形態1である光ディスク媒体の記録スパイラル上の位置と記録セクタアドレスの関係を表わす図である。トラッキング極性、つまりトラックが溝であるか溝間であるかに関わりなく、つまり1対1のアドレス値が得られる。
【0046】
従来のランド/グルーブの光ディスク媒体を駆動する光ディスク装置においては一つの物理アドレスに対して溝部と溝間部の2種の対応する領域が存在していた。即ち、従来、例えば溝部の100番地、溝間部の100番地というように1つのアドレス値でも、タイプ(溝部か溝間部)の違いを併用して2つの領域を示していた。
【0047】
これに比べて、本発明では、制御プログラムを作る場合などにおいて、溝部か溝間部かを意識することなくアドレス値のみで特定領域をアクセスすることができる。
【0048】
装置がアドレス値を特定するためには、例えば溝部を走査中は識別情報部のPID1,2を用いてアドレス値を特定する方法がある。これは、2つのPIDのうち1つが何らかの原因により、読み取りに失敗した場合でも、もう一方のPIDを用いればアドレス値の特定が行なえる。
【0049】
また、その他の方法としてアクセス中のゾーンにおける1トラックあたりのセクタ数Nが既知の場合に、PID1,2,3,4を用いてアドレス値を特定することが可能である。この場合はより信頼性の高いアドレス特定を行なえる。つまり、例えばアドレス値pの溝部セクタの直前の識別情報部のPID1,2,3,4はp,p,p+N,p+Nのはずである。よって実際に読み取ることのできたPID1,2,3,4の比較(多数決)を行なうことにより、4つのPIDをもとにアドレス特定が行なえる。
【0050】
あるいは実際に読み取ることのできたPID1,2,3,4のうちPID3,4からNを減算するよう補正を加えてから4者を単純な多数決論理で判定することにより4つのPIDをもとに信頼性の高いアドレス特定を行なえる。
【0051】
以上述べた実施の形態では、4つのPIDを1つの識別情報部に入れたが、例えば6、8個のPID情報を入れ、多重化を増加し、必要な信頼性を確保する事が可能なことは言うまでもない。
【0052】
また、図示しないが、実施の形態のより基本的な形として、PID1とPID3のみを持つような、多重化しない形態も当然考えられる。
【0053】
実施の形態1では、識別情報部において、異なるセクタ(隣接トラックの、径方向に互いに整列したセクタ)のアドレス情報部が連続しているので、再生のための同期引き込みを、各識別情報部において最初に一度行なえば良く、フォーマット上のオーバヘッドが小さいと言う利点がある。
【0054】
また、記録セクタのアドレスを、該記録セクタが溝部の記録セクタか、溝間部の記録セクタかに拘らず、前記記録スパイラル上に並んだ順に単調増加、または単調減少するように付与したことにより、アドレス計算が非常に簡単となり、装置の制御プログラムやアクセス制御回路の簡略化が行なえる。
【0055】
なお、図1では、識別情報部の前半のPID1、PID2が溝部のセクタのアドレスを、後半のPID3、PID4が溝部のセクタの外周に隣接する溝間部のセクタのアドレスを表わすように割り当てたが、割り当て方はこれに限るものではない。PID1、PID2が溝間部のセクタを示し、PID3、PID4が溝間部のセクタを示すようにしても良い。要するに、溝部と溝間部の境界上に共有される形で配置された識別情報部に、この識別情報部を共有しているセクタのアドレス表示を全て収納するよう構成すれば良い。
【0056】
実施の形態2.
図4はこの発明の実施の形態2である光ディスク媒体の記録セクタ内の識別番号プリピットの配置およびそのアドレス値を説明するための模式図である。
【0057】
この実施の形態では、識別信号は走査方向前部と後部の2つの部分からなり、前部は溝部から溝幅の1/2だけ外周側に変位して配置する。後部は溝部から溝幅の1/2だけ内周側に変位して配置する。
【0058】
次に識別信号のアドレス値の付加方法について述べる。溝部のアドレスはその情報記録部直前の識別信号の中に、溝部中心から溝幅の1/2だけ外周に変位して配置した前部識別信号に付加する。また、溝間部のアドレスはその溝間部の記録トラックの1本外周側の溝部の記録トラックの情報記録部直前の識別信号の中に、溝部中心から溝幅の1/2だけ内周側に変位して配置した後部識別信号に付加する。結果として、溝間部のアドレスはその情報記録部直前の識別信号の中に、溝間部中心から溝幅の1/2だけ外周側に変位して配置された後部識別信号に付加した形となる。
【0059】
これは、ディスク原盤カッティング時に生じるトラッキングオフセットが、溝部の記録トラックをカッティングする時に溝部のアドレスと溝間部のアドレスを同時にカッティングする方が小さいことを考慮するからである。トラッキングオフセット特性から見て、溝部の記録トラックをカッティングする(光スポットを当てながら走査する)時に溝部のアドレスをカッティングし、溝間部の記録トラックをカッティングする(光スポットを当てないで走査する)時に溝間部のアドレスをカッティングする方がトラッキングオフセットが小さいなら、別々にカッティングすればよい。
【0060】
図示しているように、ある記録セクタ(この図では溝部)のアドレスを#m(整数)、1トラックを構成するセクタ数をN(整数)とした場合、アドレス#mのセクタからトラックを一周したセクタアドレスは#(m+N)となる。さらに一周した場合は#(m+2N)、以降#(m+3N)、#(m+4N)と、溝部、溝間部と交互にセクタの物理形状は替わるがアドレス値は線形的に変化する。
【0061】
次に、ディスク1周に1回、ディスクの半径方向に整列して存在するランドとグルーブの接続部でのアドレス付加の方法について説明する。図5は実施の形態2である光ディスク媒体ランドとグルーブの接続点における記録セクタ内の識別番号プリピットの配置およびそのアドレス値を説明するための模式図である。っS−L/Gフォーマットディスクでは、トラックの周方向に1箇所、半径方向に整列して、溝部の記録トラックと溝間部の記録トラックとが接続する接続点がある。そして、識別信号の配置は接続点以外の識別信号の配置と同様に、前部は溝部から溝幅の1/2だけ外周側に変位して配置する。後部は溝部から溝幅の1/2だけ内周側に変位して配置する。アドレス値の付加も接続点以外と同様に、溝部のアドレスはその情報記録部直前の溝部から溝幅の1/2だけ外周に変位して配置した前部識別信号に付加する。また、溝間部のアドレスはその情報記録部直前の溝間部から溝幅の1/2だけ外周側に変位して配置した後部識別信号に付加される。
【0062】
図示しているように、ある記録セクタ(この図では溝部)のアドレスを#n(整数)、1トラック内のセクタ数をN(整数)とした場合、アドレス#nのセクタからトラックを一周したセクタアドレスは#(n+N)となる。さらに一周した場合は#(n+2N)、以降#(n+3N)、#(n+4N)と、接続点以外と同様、溝部溝間部と交互にセクタの物理形状は替わるがアドレス値は線形的に変化する。また、接続点の前後の連続性を見た場合、溝部のセクタは溝部から溝幅の1/2だけ外周側に変位している前半の識別信号、また溝間部のセクタは溝間部から溝幅の1/2だけ外周に変位している後半の識別信号からアドレスを特定できる。
【0063】
本実施の形態2である光ディスク媒体の記録スパイラル上の位置と記録セクタアドレスの関係は、図3に示すごとくであり、トラッキング極性、つまりトラックが溝であるか溝間であるかに関わりなく、つまり1対1のアドレス値が得られる。
【0064】
次に、この光ディスク媒体を記録再生する装置の説明を行う。図6はこの発明の実施の形態2である光ディスク装置の構成を示すブロック図である。図6において100は光ディスク、101は半導体レーザ、102はコリメートレンズ、103はハーフミラー、104は対物レンズ、105は光検出器、106はアクチュエータ、107は光ヘッド、108は差動アンプ、109は極性反転部、110はトラッキング制御部、111は加算アンプ、112は波形整形部、113は再生信号処理部、114はアドレス再生部、116はトラバース制御部、117はトラバースモータ、118は記録信号処理部、119はレーザ駆動部、120は駆動部であり、以上は図11に示した従来の光ディスク装置と基本的には同じものであるので、従来例と同一符号を付して説明は省略する。
【0065】
図11と異なる部分の構成について説明する。1は波形整形部からのディジタル信号と差動アンプ108からのトラッキング誤差信号と、システムコントロール部からのコントロール信号T1を入力され、アドレス再生部114にアドレス信号にアドレス信号を出力するアドレス抽出部である。2はアドレス抽出部1、極性反転部109、トラッキング制御部110、トラバース制御部115、LD駆動部および記録信号処理部118に制御信号T1からT4を出力し、アドレス算出部15からアドレス信号を入力されるシステムコントロール部である。
【0066】
以上のように構成された本実施の形態2の光ディスク装置の動作を、アドレスの認識方法を中心に説明する。今、光スポットは溝部を走査しているとする。このときシステムコントロール部2は極性を表わす制御信号T1に溝部に対応するLレベルの信号を出力する。アドレス抽出部はこの制御信号T1を受け、識別信号の前半部が次の溝部のセクタアドレスであると認識する。このときのトラッキング誤差は前半部の識別信号が溝部に対して溝幅の1/2だけディスク外周にずれているので、トラッキング誤差信号は大きく内周へずれていることを示す。このことからも読みとった識別マークが正しいと認識できる。
【0067】
逆に、光スポットは溝間部を走査しているとする。このときシステムコントロール部2は極性を表わす制御信号T1に溝間部に対応するHレベルの信号を出力する。アドレス抽出部はこの制御信号T1を受け、識別信号の後半部が次の溝間部のセクタアドレスであると認識する。このときのトラッキング誤差は後半部の識別信号が溝間部に対して溝幅の1/2だけディスク外周にずれているので、トラッキング誤差信号は大きく内周へずれていることを示す。このことからも読みとった識別マークが正しいと確認できる。
【0068】
また、実施の形態1でも示したように、2つのPIDを用いるほかに、4つのPIDを用いて、つまり実際に読み取ることのできたPID1,2,3,4すべてを用いて比較する事が可能なことは言うまでもない。つまり、例えば溝部セクタのアドレス値pの直前の識別情報部のPID1,2,3,4はp,p,p+N,p+Nのはずである。よって実際に読み取ることのできたPID1,2,3,4との比較(多数決)、あるいはNによる補正をかけてから単純な多数決判定を行なうことより、4つのPIDをもとにアドレス特定を行なえる。
【0069】
また、このアドレス抽出部から出力されるアドレスデータは物理的なセクタアドレスと1対1で対応するものであり、溝部と溝間部とに拘らず、読み出したアドレスデータで記録セクタのアドレスを一意に決定することができる。
【0070】
以上に述べたように、識別信号の一部である第1のアドレス情報部を溝部の中心から半径方向の一方の向きに一定量変位して配置し、前記識別信号の他の一部である第2のアドレス情報部を溝部の中心から半径方向の他方の向きに、前記一定量と同量変位して配置すると共に、前記第1のアドレス情報部で前記溝部の記録セクタのアドレスを表わし、前記第2のアドレス情報部で前記溝部に隣接する溝間部の記録セクタのアドレスを表わしたことにより、識別信号から得られたアドレス値が溝部か溝間部かに拘らず、アドレスと記録セクタとが1対1に対応するので、従来のように溝部のアドレスにk(kは整数)、溝間部のアドレスにもk、というように同じアドレスのセクタが2個所あるといったことがなくなり、セクタアドレスを溝部と溝間部とに拘らず一意に決定することができるようになる。
【0071】
また、実施の形態1について説明したのと同様、記録セクタのアドレスを、該記録セクタが溝部の記録セクタか、溝間部の記録セクタかに拘らず、前記記録スパイラル上に並んだ順に単調増加、または単調減少するように付与したことにより、アドレス計算が非常に簡単となり、装置の制御プログラムやアクセス制御回路の簡略化が行なえる。また、実施の形態1について述べたように、識別情報部の各PIDに表示するアドレスは、図示した組合せに限るものではない。
【0072】
さらにそのほかの機能および効果として、トラックオフセット補正について述べる。サンプルサーボ方式の光ディスクに用いられているように、トラック中心から左右に一定量だけ変位させたトラックオフセット検出ピット対を設けると、トラッキングオフセット量を検出することができる。光ビームがトラックオフセット検出ピット対の中間を通過すると、検出ピット対の再生信号振幅は等しくなる。一方にオフトラックしていると、片側のピットの再生信号振幅が増加し、反対側のピットの再生信号振幅が減少するので、これによって、光ビームのトラックオフセット量を検出し補正をかけることで、光ビームがトラック中心を通過するように制御することができる。本発明では、これと同じ原理と効果を、シングルスパイラルランドグルーブ記録フォーマットに組み込むことができる。
【0073】
いま、光ビームが特定の溝部記録セクタ中の情報記録領域から、次の溝部記録セクタの識別信号領域に入ったとする。識別信号の先頭はディスク外周に溝幅の1/2だけずれているのでそれに対応した、トラッキング誤差信号が出る。しばらくすると今度はディスク内周に溝幅の1/2だけずれた識別信号があるので、それに対応したトラッキング誤差信号が出る。この2つの誤差信号は理想的には同一振幅で検出されればトラック中心を走査していることになる。よって内周と外周にずれた識別信号の繰り返しを用いて、トラック中心にサーボをコントロールすることが可能になる。
【0074】
実施の形態3.
実施の形態3である光ディスク記録媒体について以下説明する。図7はこの発明の実施の形態3である光ディスク媒体の記録セクタ内の識別番号プリピットの配置およびそのアドレス値を説明するための模式図である。本実施の形態3では、識別信号を多重化することに特徴がある。図に示すように、識別信号は実施の形態2の図4で示した走査方向前部と後部の2つの識別信号(識別信号対)それぞれの中で、アドレス情報を2重に記録したものである。識別信号対の前部は溝部から溝幅の1/2だけ外周側に変位して配置する事、識別信号対の後部は溝部から溝幅の1/2だけ内周側に変位して配置することは実施の形態2と同様である。また本実施の形態では、2重化して記録されているが、3重化や4重化でもよい。
【0075】
このような構成をとることにより、アドレス情報が多重化して記録されているので、識別信号中のアドレス情報の読み取り誤り率が減少する。
【0076】
実施の形態4.
実施の形態4である光ディスク記録媒体について以下説明する。図8はこの発明の実施の形態4である光ディスク媒体の記録セクタ内の識別番号プリピットの配置およびそのアドレス値を説明するための模式図である。本実施の形態4では、識別信号を多重化することに特徴がある。図に示すように、識別信号は実施の形態2の図4で示した走査方向前部と後部の2つの識別信号(識別信号対)を2重に記録したものである。各識別信号対の前部は溝部から溝幅の1/2だけ外周側に変位して配置する事、各識別信号対の後部は溝部から溝幅の1/2だけ内周側に変位して配置することは実施の形態2と同様である。また本実施の形態では、2重化して記録されているが、3重化や4重化でもよい。
【0077】
このような構成をとることにより、アドレス情報が多重化して記録されているので、識別信号中のアドレス情報の読み取り誤り率が減少する。実施の形態3との違いは、溝部、溝間部のアドレスが、離れた場所に多重化されて記録されるので、アドレス情報の信頼性が向上することである。ただし、各アドレス情報部で再生信号の同期引き込みから行わなければならないので、フォーマット上のオーバーヘッドが大きいという欠点はある。
【0078】
また、そのほかの機能および効果として、実施の形態2で示したように、サンプルサーボ方式の光ディスクに用いられているのと同じ原理と効果を、シングルスパイラルランドグルーブ記録フォーマットに組み込むことができることは言うまでもない。このとき、識別信号内の第1のアドレス情報部と第2のアドレス情報を交互に複数組記録することによって、トラッキング誤差検出の時間を伸ばして、精度を向上できる。サーボのトラッキング補正をより容易に正確にするよう識別信号を利用することが可能になる。
【0079】
実施の形態5.
実施の形態2では、1記録トラックがN記録セクタで構成されているとき、記録スパイラル上を1トラックたどったときに、記録セクタのアドレスをNだけ増加させるようにアドレスを設定する例を示した。しかし、記録スパイラル上の位置と記録セクタアドレスを単調増加、または単調減少するように付与しておけば、アドレス計算はかなり簡単となる。システム構成上、記録セクタアドレスを途中でスキップさせる方がシステムとしてアクセス系を作りやすいとき、図9のような記録セクタのアドレス付与が可能である。記録スパイラル上の位置と記録セクタアドレスの関係を図10に示す。
【0080】
この実施の形態5では、記録スパイラル上を1トラックたどったときに、記録セクタのアドレスを(N+k)だけ増加させるようにアドレスを設定する例を示している。記録スパイラル上を2トラックたどったときに、記録セクタのアドレスは(2N+2k)だけ増加する。たとえば、(N+k)が最外周のゾーンの1記録トラックを構成する記録セクタ数と等しいかそれより大きい一定値になるように取っておき、各ゾーンでは1記録トラック当たりの記録セクタ数Nが変化した分だけkを逆に変化させて、隣接トラック間のセクタアドレスの差を常に一定にすることもできる。光スポットは、溝部のトラックをトラッキング中も溝間部のトラックをトラッキング中も、つねに一方の隣接セクタのアドレス情報を読むことになるので、このような仕掛けを組み込んでおくと、自セクタのアドレス情報がエラーで読めなかった場合に参照して補完することができる。また、常時両方のアドレスを読み込み、アドレス情報の多重化度を上げることにも利用できる。
【0081】
ZCAVフォーマットやZCLVフォーマットでは、1トラックあたりの記録セクタ数がディスク上のゾーンによって異なるが、1トラックの長さがゾーンによって異なるとランドトラックとグルーブトラックの接続点のアドレス管理が複雑になる。このとき、この実施の形態5に示す方法をとると、アドレス管理が簡単化できる。
【0082】
このようにしても、識別信号から得られたアドレス値が溝部か溝間部かに拘らず、アドレスと記録セクタとが1対1に対応するので、従来のように溝部と溝間部に同じアドレスのセクタが2個所あるといったことがなくなり、セクタアドレスを溝部と溝間部とに拘らず一意に決定することができるようになる特徴は、何等失われるものではない。
【0083】
実施の形態6.
なお、実施の形態1の光ディスク記録媒体の記録再生も、図6に示したのと同様のブロック構成の装置を用いることにより行なうことができる。また、実施の形態1についても、実施の形態5で述べたとの同様の変形が可能である。
【0084】
【発明の効果】
この発明は、以上説明したように構成されているので、以下に示すような効果を奏する。
【0085】
請求項1の光ディスク媒体においては、アドレス情報をセクタに1対1で対応させ、セクタアドレスを溝部記録トラックか溝間部記録トラックかに拘らず一意に決定することが可能になる。
【0087】
請求項によれば、アドレス情報の読取り誤り率が減少し、アドレス情報の読取り信頼性が向上する。
【0088】
請求項によれば、アドレス情報の読取り誤り率が減少し、アドレス情報の読取り信頼性の向上が可能になる。また、同一記録セクタのアドレス情報が離れた位置に記録されているので、アドレス情報の信頼性がさらに高まる。
【0089】
請求項によれば、アドレス計算が簡単になり、装置の制御プログラムやアクセス制御回路の簡略化が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1である光ディスク媒体の記録セクタ内の識別番号プリピットの配置およびそのアドレス値を説明するための模式図である。
【図2】 この発明の実施の形態1である光ディスク媒体ランドとグルーブの接続点における記録セクタ内の識別番号プリピットの配置およびそのアドレス値を説明するための模式図である。
【図3】 この発明の実施の形態1である光ディスク媒体の記録スパイラル上の位置と記録セクタアドレスの関係を表わす図である。
【図4】 この発明の実施の形態2である光ディスク媒体の記録セクタ内の識別番号プリピットの配置およびそのアドレス値を説明するための模式図である。
【図5】 この発明の実施の形態2である光ディスク媒体ランドとグルーブの接続点における記録セクタ内の識別番号プリピットの配置およびそのアドレス値を説明するための模式図である。
【図6】 この発明の実施の形態2である光ディスク装置の構成を示すブロック図である。
【図7】 この発明の実施の形態3である光ディスク媒体の記録セクタ内の識別番号プリピットの配置およびそのアドレス値を説明するための模式図である。
【図8】 この発明の実施の形態4である光ディスク媒体の記録セクタ内の識別番号プリピットの配置およびそのアドレス値を説明するための模式図である。
【図9】 この発明の実施の形態5である光ディスク媒体の記録セクタ内の識別番号プリピットの配置およびそのアドレス値を説明するための模式図である。
【図10】 この発明の実施の形態5である光ディスク媒体の記録スパイラル上の位置と記録セクタアドレスの関係を表わす図である。
【図11】 従来の光ディスク装置の構成を示すブロック図である。
【図12】 従来の溝部の記録トラックと前記溝間部の記録トラックを交互に接続し1本の記録スパイラルを形成するようにしたフォーマットを有する光ディスクを表わす図である。
【図13】 従来のランド/グルーブ記録方式における識別信号プリピットの入れ方を示す図である。
【図14】 従来の光ディスク媒体ランドとグルーブの接続点における記録セクタ内の識別番号プリピットの配置およびそのアドレス値を説明するための模式図である。
【図15】 従来の光ディスク媒体の記録スパイラル上の位置と記録セクタアドレスの関係を表わす図である。
【図16】 ゾーンフォーマットにおける記録スパイラル上の位置と記録セクタアドレスの関係を表わす図である。
【符号の説明】
1 アドレス抽出部、 2 システムコントロール部、 100 光ディスク、 101 半導体レーザ、 102 コリメートレンズ、 103 ハーフミラー、 104 対物レンズ、 105 光検出器、 106 アクチュエータ、 107 光ヘッド、 108 差動アンプ、 109 極性反転部、 110 トラッキング制御部、 111 加算アンプ、 112 波形整形部、 13 再生信号処理部、 114 アドレス再生部、 115 アドレス算出部、116 トラバース制御部、 117 トラバースモータ、 118 記録信号処理部、 119 レーザ駆動部、 120 駆動部、 121 システムコントロール部。

Claims (6)

  1. 溝部トラックと溝間部トラックが記録領域を形成し、
    互いに隣接する溝部トラック溝間部トラックの、互いに径方向に整列したセクタが、1つの識別情報領域を共用し、
    各セクタのアドレスを示す識別情報は、ディスク面上で溝中心から半径方向に変位して表され、
    1つの識別情報領域内に複数の識別情報が、トラック方向に連続して配置され、
    前記1つの識別情報領域内の識別情報に溝部セクタのアドレスと溝間部セクタのアドレスを付加した
    ことを特徴とする光ディスク媒体。
  2. 上記識別情報領域内に、上記溝部トラックの記録セクタのアドレスを示す識別情報上記溝間部トラックの記録セクタのアドレスを示す識別情報がそれぞれ複数回記録されていることを特徴とする請求項に記載の光ディスク媒体。
  3. 上記識別情報領域内に、上記溝部トラックの記録セクタのアドレスを示す識別情報と上記溝間部トラックの記録セクタのアドレスを示す識別情報とが交互に複数回記録されていることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク媒体。
  4. 記録セクタのアドレスを、該記録セクタが溝部トラックの記録セクタか、溝間部トラックの記録セクタかに拘らず、上記記録スパイラル上に並んだ順に単調増加又は単調減少するように付与したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の光ディスク媒体。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の光ディスク媒体を再生する方法であって、
    識別情報領域内にある識別情報のうち、溝部を走査中は、溝部セクタのアドレスを示す識別情報から自セクタのアドレスを特定し、溝間部を走査中は、溝間部セクタのアドレスを示す識別情報から自セクタのアドレスを特定することを特徴とする光ディスク媒体の再生方法。
  6. 請求項1乃至4のいずれかに記載の光ディスク媒体を再生する方法であって、
    識別情報領域を走査中に、走査中のトラックが溝部か溝間部かの状態と、
    溝部と溝間部のそれぞれに対応する識別情報を用いてセクタのアドレスを特定することを特徴とする光ディスク媒体の再生方法。
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