JP3663815B2 - Rubber-reinforced styrene resin composition - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、グラフト率が高く、耐衝撃性が改良された新規なゴム強化ポリスチレン系樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(ABSポリマー)は、ゴム状重合体に、スチレン及びアクリロニトリル単量体がグラフト共重合されており、耐衝撃強度が高く、曲げ弾性率が高く、熱たわみ温度が高く、寸法精度が良好で、成形加工性等に優れていることから、各種の成形材料に広く用いられている。
ゴム状重合体としては、ポリブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、ブタジエンアクリロニトリルゴム、イソプレンゴム、アクリルゴムなどをを用いることができるが、ガラス転移点が低いハイシスポリブタジエンは、スチレン及びアクリロニトリル単量体のグラフト率が低く、ABS用ゴム状重合体としてグラフト率が高くなるようなゴム状重合体が望まれていた。
【0003】
【発明の解決しようとする課題】
本発明は、特定の構造を有するポリブタジエンをゴム状重合体として用いることにより、ガラス転移点が十分低く、グラフト率が高いグラフトゴムを与える新規なポリスチレン系樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0004】
【問題解決のための手段】
本発明は、スチレン系単量体、不飽和ニトリル系単量体及びゴム状重合体からなり、当該ゴム状重合体が下記の特性を有するポリブタジエンであることを特徴とするポリスチレン系樹脂組成物並びにスチレン・不飽和ニトリル共重合体とを混合することにより得られることを特徴とするゴム強化スチレン系樹脂組成物に関する。
(1) ポリブタジエンの1,2−構造含有率が 4〜30%
(2) ポリブタジエンのシス−1,4−構造含有率が65〜95%
(3) ポリブタジエンのトランス−1,4−構造含有率が 5%以下
(4)ポリブタジエンの下式(I)で表されるB値が、1.0<B≦1.43
B=P1,2−1,4÷(2×P1,2×P1,4) (I)
(式中、P1,2は1,2−構造含有率を示し、P1,4は1,4−構造含有率を示し、P1,2−1,4は全ダイアッド連鎖中の(1,2−構造)(1,4−構造) ダイアッド連鎖の含有率を示す。)
【0006】
本発明で用いられるポリブタジエンの1,2-構造含有率、シス-1,4- 構造含有率、トランス-1,4- 構造含有率、(1,2- 構造)(1,4-構造) ダイアッド連鎖の含有率は13C−NMRのスペクトルを測定し、Macromolecules, 20,2418(1987)に記載の解析方法に基づいて求めることができる。
ポリブタジエンの1,2-構造含有率は 4〜30%、好ましくは 5〜25%、より好ましくは 5〜20%であり、シス-1,4- 構造含有率が65〜95%、好ましくは70〜95%であり、トランス-1,4- 構造含有率が 5%以下、好ましくは 4.5%以下である。
1,2-構造含有率が上記の範囲より小さいと、グラフト率が低下する。また、1,2-構造含有率が上記の範囲より大きいと、ポリブタジエンのガラス転移温度が高くなり、低温衝撃性が低下する。
シス-1,4- 構造含有率が上記の範囲外であると、耐衝撃性が低くなったり、グラフト率が上がりにくい場合がある。
【0007】
ポリブタジエンのB値は、上記で定義されるP1,2 、P1,4 及びP1,2-1,4 より算出されるものであり、ポリブタジエン鎖中の(1,2- 構造) と(1,4- 構造) の分布状態を表すパラメーターである。すなわち、B=1の場合は、(1,2- 構造) と(1,4- 構造) が完全ランダム状態で分布していることを表している。B>1では、(1,2- 構造) と(1,4- 構造) が交互に連なっているダイアッド連鎖が、完全ランダム分布の場合より多く存在していることを表している。逆に、B<1では(1,2- 構造) と( 1,4-構造) がそれぞれブロック的に連なっているダイアッド連鎖が、完全ランダム分布の場合より多く存在していることを表している。
【0008】
本発明で用いられるポリブタジエンは、B値が、1.0 <B≦1.43、好ましくは1.0 <B≦1.25を満足する範囲にあり、(1,2- 構造) と(1,4- 構造) が交互に連なっているダイアッド連鎖の割合が、完全ランダム状態のポリブタジエンよりも多いことを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
上記のポリブタジエンは、
(A)一般式 VRX3
(式中、Rはシクロペンタジエニル基、置換シクロペンタジエニル基、インデニル基、置換インデニル基又はフルオレニル基を示し、Xは水素、ハロゲン、炭素数1から20の炭化水素基、アルコキシ基又はアミノ基を示す。)で示されるバナジウム化合物、及び
(B)非配位性アニオンとカチオンとのイオン性化合物及び/又はアルミノキサン
からなる触媒を用いて、共役ジエン化合物を重合させて製造できる。
【0010】
また、(A)一般式 VRX3
(式中、Rはシクロペンタジエニル基、置換シクロペンタジエニル基、インデニル基、置換インデニル基又はフルオレニル基を示し、Xは水素、ハロゲン、炭素数1から20の炭化水素基、アルコキシ基又はアミノ基を示す。)で示されるバナジウム化合物、
(B)非配位性アニオンとカチオンとのイオン性化合物及び/又はアルミノキサン、及び
(C)周期律表第I 乃至III 族元素の有機金属化合物
からなる触媒を用いて、共役ジエン化合物を重合させて製造できる。
【0011】
上記の(A)一般式 VRX3 において、Rはシクロペンタジエニル基、置換シクロペンタジエニル基、インデニル基、置換インデニル基又はフルオレニル基を示す。
置換シクロペンタジエニル基の具体例としては、メチルシクロペンタジエニル基、1,2-ジメチルシクロペンタジエニル基、1,3-ジメチルシクロペンタジエニル基、1,3-ジ(t-ブチル)シクロペンタジエニル基、1,2,3-トリメチルシクロペンタジエニル基、1,2,3,4-テトラメチルシクロペンタジエニル基、ペンタメチルシクロペンタジエニル基、1-エチル-2,3,4,5- テトラメチルシクロペンタジエニル基、1-ベンジル-2,3,4,5- テトラメチルシクロペンタジエニル基、1-フェニル-2,3,4,5- テトラメチルシクロペンタジエニル基、1-トリメチルシリル-2,3,4,5- テトラメチルシクロペンタジエニル基、1-トリフルオロメチル-2,3,4,5- テトラメチルシクロペンタジエニル基などが挙げられる。
【0012】
置換インデニル基の具体例としては、1,2,3-トリメチルインデニル基、ヘプタメチルインデニル基、1,2,4,5,6,7-ヘキサメチルインデニル基などが挙げられる。
以上の中でも、Rとしてはシクロペンタジエニル基、メチルシクロペンタジエニル基、ペンタメチルシクロペンタジエニル基、インデニル基、1,2,3-トリメチルインデニル基などが好ましい。
【0013】
(A)一般式 VRX3 において、Xは水素、ハロゲン、炭素数1から20の炭化水素基、アルコキシ基、又はアミノ基を示す。
【0014】
ハロゲンの具体例としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
【0015】
炭素数1から20の炭化水素置換基の具体例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t-ブチルなどの直鎖状脂肪族炭化水素基または分岐状脂肪族炭化水素基、フェニル、トリル、ナフチル、ベンジルなど芳香族炭化水素基などがが挙げられる。さらにトリメチルシリルなどのケイ素原子を含有する炭化水素基も含まれる。
【0016】
アルコキシ基の具体例としては、メトキシ、エトキシ、フェノキシ、プロオキシ、ブトキシなどが挙げられる。さらに、アミルオキシ、ヘキシルオキシ、オクチルオキシ、2-エチルヘキシルオキシ、チオメトキシなどを用いてもよい。
【0017】
アミノ基の具体例としては、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジイソプロピルアミノなどが挙げられる。
【0018】
以上の中でも、Xとしては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、メチル基、エチル基、ブチル基、メトキシ基、エトキシ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基などが好ましい。
【0019】
VRX3 の具体的な化合物としては、シクロペンタジエニルバナジウムトリクロリド、メチルシクロペンタジエニルバナジウムトリクロリド、ペンタメチルシクロペンタジエニルバナジウムトリクロリド、インデニルバナジウムトリクロリド、1,2,3-トリメチルインデニルバナジウムトリクロリド、シクロペンタジエニルバナジウムトリ(メトキシド)、ペンタメチルシクロペンタジエニルバナジウムトリ(メトキシド)などが挙げられる。
【0020】
(B)成分のうち、非配位性アニオンとカチオンとのイオン性化合物を構成する非配位性アニオンとしては、例えば、テトラ(フェニル)ボレート、テトラ(フルオロフェニル)ボレート、テトラキス(ジフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(トリフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(テトラフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(テトラフルオロメチルフェニル)ボレート、テトラ(トリイル)ボレート、テトラ(キシリル)ボレート、(トリフェニル,ペンタフルオロフェニル)ボレート、[トリス(ペンタフルオロフェニル),フェニル]ボレート、トリデカハイドライド-7,8- ジカルバウンデカボレートなどが挙げられる。
【0021】
一方、カチオンとしては、カルボニウムカチオン、オキソニウムカチオン、アンモニウムカチオン、ホスホニウムカチオン、シクロヘプチルトリエニルカチオン、遷移金属を有するフェロセニウムカチオンなどを挙げることができる。
【0022】
カルボニウムカチオンの具体例としては、トリフェニルカルボニウムカチオン、トリ置換フェニルカルボニウムカチオンなどの三置換カルボニウムカチオンを挙げることができる。トリ置換フェニルカルボニウムカチオンの具体例としては、トリ(メチルフェニル)カルボニウムカチオン、トリ(ジメチルフェニル)カルボニウムカチオンを挙げることができる。
アンモニウムカチオンの具体例としては、トリメチルアンモニウムカチオン、トリエチルアンモニウムカチオン、トリプロピルアンモニウムカチオン、トリブチルアンモニウムカチオン、トリ(n- ブチル) アンモニウムカチオンなどのトリアルキルアンモニウムカチオン、N,N-ジエチルアニリニウムカチオン、N,N-2,4,6-ペンタメチルアニリニウムカチオンなどのN,N-ジアルキルアニリニウムカチオン、ジ(i- プロピル) アンモニウムカチオン、ジシクロヘキシルアンモニウムカチオンなどのジアルキルアンモニウムカチオンを挙げることができる。
【0023】
ホスホニウムカチオンの具体例としては、トリフェニルホスホニウムカチオン、トリ(メチルフェニル)ホスホニウムカチオン、トリ(ジメチルフェニル)ホスホニウムカチオンなどのトリアリールホスホニウムカチオンを挙げることができる。
【0024】
該イオン性化合物は、上記で例示した非配位性アニオン及びカチオンの中から、それぞれ任意に選択して組み合わせたものを好ましく用いることができる
【0025】
中でも、イオン性化合物としては、トリチルテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルカルボニウムテトラ(フルオロフェニル)ボレート、N,N-ジメチルアニリニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレート、1,1'- ジメチルフェロセニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレートなどが好ましい。
【0026】
イオン性化合物を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0027】
また、(B)成分として、アルモキサンを用いてもよい。アルモキサンとしては、有機アルミニウム化合物と縮合剤とを接触させることによって得られるものであって、一般式(-Al(R')O-) n で示される鎖状アルミノキサン、あるいは環状アルミノキサンが挙げられる。(R' は炭素数1〜10の炭化水素基であり、一部ハロゲン原子及び/ 又はアルコキシ基で置換されたものも含む。nは重合度であり、5以上、好ましくは10以上である)。R' として、はメチル、エチル、プロピル、イソブチル基が挙げられるが、メチル基が好ましい。アルミノキサンの原料として用いられる有機アルミニウム化合物としては、例えば、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウム及びその混合物などが挙げられる。
【0028】
トリメチルアルミニウムとトリブチルアルミニウムの混合物を原料として用いたアルモキサンを好適に用いることができる。
【0029】
また、縮合剤としては、典型的なものとして水が挙げられるが、この他に該トリアルキルアルミニウムが縮合反応する任意のもの、例えば無機物などの吸着水やジオールなどが挙げられる。
【0030】
(A)成分及び(B)成分に、さらに(C)成分として周期律表第I 乃至III 族元素の有機金属化合物を組合せて共役ジエンの重合を行ってもよい。(C)成分の添加により重合活性が増大する効果がある。周期律表第I 乃至III 族元素の有機金属化合物としては、有機アルミニウム化合物、有機リチウム化合物、有機マグネシウム化合物、有機亜鉛化合物、有機ホウ素化合物などが挙げられる。
【0031】
具体的な化合物としては、メチルリチウム、ブチルリチウム、フェニルリチウム、ベンジルリチウム、ネオペンチルリチウム、トリメチルシリルメチルリチウム、ビストリメチルシリルメチルリチウム、ジブチルマグネシウム、ジヘキシルマグネシウム、ジエチル亜鉛、ジメチル亜鉛、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリデシルアルミニウム、トリフッ化ホウ素、トリフェニルホウ素などを挙げられる。
【0032】
さらに、エチルマグネシウムクロライド、ブチルマグネシウムクロライド、ジメチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムクロライド、セスキエチルアルミニウムクロライド、エチルアルミニウムジクロライドのような有機金属ハロゲン化合物、ジエチルアルミニウムハイドライド、セスキエチルアルミニウムハイドライドのような水素化有機金属化合物も含まれる。また有機金属化合物は、二種類以上併用できる。
【0033】
また、(B)成分としてイオン性化合物を用いる場合は、(C)成分として上記のアルモキサンを組み合わせて使用してもよい。
【0034】
各触媒成分の配合割合は、各種条件により異なるが、(A)成分のバナジウム化合物と(B)成分のアルミノキサンとのモル比は、好ましくは 1:1 〜 1:10000 、より好ましくは 1:1 〜 1:5000である。
【0035】
(A)成分のバナジウム化合物と(B)成分のイオン性化合物とのモル比は、好ましくは 1:0.1 〜 1:10、より好ましくは 1:0.2 〜 1:5 である。
【0036】
(A)成分のバナジウム化合物と(C)成分の有機金属化合物とのモル比は、好ましくは 1:0.1 〜 1:1000、より好ましくは 1:0.2 〜 1:500 である。
【0037】
触媒成分の添加順序は、特に、制限はないが、例えば次の順序で行うことができる。
▲1▼重合すべきブタジエンモノマーとアルミノキサンとの接触混合物にバナジウム化合物を添加する。
▲2▼重合すべきブタジエンモノマーと有機金属化合物及びアルモキサンを任意の順序で添加した接触混合物にバナジウム化合物を添加する。
▲3▼重合すべきブタジエンモノマーと有機金属化合物の接触混合物にイオン性化合物、次いでバナジウム化合物を添加する。
【0038】
ここで重合すべきブタジエンモノマーとは、全量であっても一部であってもよい。モノマーの一部の場合は、上記の接触混合物を残部のモノマーあるいは残部のモノマー溶液と混合することができる。
【0039】
ブタジエンモノマー以外にイソプレン、1,3-ペンタジエン、2-エチル-1,3- ブタジエン、2,3-ジメチルブタジエン、2-メチルペンタジエン、4-メチルペンタジエン、2,4-ヘキサジエンなどの共役ジエン、エチレン、プロピレン、ブテン-1、ブテン-2、イソブテン、ペンテン-1、4-メチルペンテン-1、ヘキセン-1、オクテン-1等の非環状モノオレフィン、シクロペンテン、シクロヘキセン、ノルボルネン等の環状モノオレフィン、及び/又はスチレンやα−メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物、ジシクロペンタジエン、5-エチリデン-2- ノルボルネン、1,5-ヘキサジエン等の非共役ジオレフィン等を少量含んでいてもよい。
【0040】
重合方法は、特に制限はなく、塊状重合、溶液重合などを適用できる。溶液重合での溶媒としては、トルエン、ベンゼン、キシレン等の芳香族系炭化水素、n-ヘキサン、ブタン、ヘプタン、ペンタン等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素、1-ブテン、2-ブテン等のオレフィン系炭化水素、ミネラルスピリット、ソルベントナフサ、ケロシン等の炭化水素系溶媒や、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒等が挙げられる。また、1,3-ブタジエンそのものを重合溶媒としてもよい。
【0041】
本発明のポリスチレン系樹脂組成物で用いられるスチレン系単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、α−エチルスチレン、p−メチルスチレンなどが挙げられる。中でも、スチレンが好適に用いられる。
【0042】
本発明のポリスチレン系樹脂組成物で用いられる不飽和ニトリル系単量体としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、エタクリロニトリル、フマロニトリルなどが挙げられる。中でも、アクリロニトリルが好適に用いられる。
【0043】
ポリスチレン系樹脂組成物のスチレン系単量体と不飽和ニトリル系単量体との重量割合は、スチレン系単量体/不飽和ニトリル系単量体=80/20〜60/40重量%の範囲である。
スチレン系単量体、不飽和ニトリル単量体の他に、α,β−不飽和環状イミドとその誘導体、例えば、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−プロピルマレイミド、N−t−ブチルマレイミド、N−ラウロイルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−(p−クロロフェニル)マレイミド、N−(p−ブロモフェニル)マレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等が挙げられる。また、メチルメタクリレート、メチルアクリレート、ブチルアクリレート、アクリル酸、無水マレイン酸などのビニル系単量体を共重合成分として少量含でもよい。
【0044】
ポリスチレン系樹脂組成物は、上記の各成分を用いて常法に従ってグラフト共重合により製造することができる。スチレン系単量体、不飽和ニトリル単量体およびゴム状重合体を乳化重合して得られるものであり、ゴム状重合体の数平均粒子径が 0.3〜1.2 μm 、ゴム状重合体が30〜50重量%、遊離のスチレン・不飽和ニトリル共重合体の重量平均分子量が50,000〜100,000 、グラフトされたスチレン・不飽和ニトリル共重合体の重量平均分子量が60,000〜120,000 のものが通常得られる。
【0045】
乳化重合は、以下の方法で行うことができる。
すなわち、水とゴムラテックスを仕込み、60℃に昇温した後、レドックス系開始剤、例えば、ピロリン酸ナトリウム、硫酸第一鉄、クメンハイドロパーオキサイドを添加し、スチレン系単量体と不飽和ニトリル単量体と連鎖移動剤t-ドデシルメルカプタンと混合溶媒を徐々に添加し最終的に 150分かけて乳化重合をすることができる。重合終了後、酸化防止剤を添加し、硫酸にて凝固をし、洗浄、脱水、乾燥してポリスチレン系樹脂組成物(グラフトゴム)を得ることができる。
【0046】
上記のゴムラテックスは、以下の方法で製造できる。ポリブタジエンゴムを適当な溶剤に溶かし、これに乳化剤を添加し、多価アルコールを添加する。この場合、溶剤としては、n-ヘキサン、シクロヘキサンなどの脂肪族または脂環式炭化水素を用いることができる。乳化剤としては、例えば、オレイン酸カリウム、不均化ロジン酸カリウムなどのアニオン界面活性剤を用いることができる。多価アルコールとしては、エチレングリコール、テトラメチレングリコール、グリセリンなどを用いることができる。。乳化剤の量はポリブタジエンに対して、1 〜10重量部とすることが好ましい。ポリブタジエンを乳化させたのち、溶剤を留去することにより、粒径0.2 〜1 μm 程度のラテックスを得ることができる。
【0047】
本発明のポリスチレン系樹脂組成物は、スチレン・不飽和ニトリル共重合体(SAN)と混合することにより、ゴム強化スチレン系樹脂組成物(ABSポリマー)を得ることができる。
ABSポリマー中のゴム状重合体の含有量は、好ましくは10〜40重量%、より好ましくは20〜40重量%であり、グラフトゴム含有量は25〜70重量%、より好ましくは30〜60重量%である。
【0048】
【実施例】
(ポリブタジエンの13C−NMRスペクトル測定条件)
機種: JEOL EX-400型 FT-NMR
サンプルチューブ: 5mm φ
溶媒: o-ジクロルベンゼン/C6 6 ( 4/1 )
濃度: 10%、 温度: 130℃、 基準:TMS、 観測幅: 20,000Hz
測定法: プロトンノイズデカップリング
データポイント: 32K、
積算回数: 5,000回、 パルス繰り返し: 3秒(45°)
【0049】
(合成例)シクロペンタジエニルバナジウムトリクロリドの合成
Z. Anorg. Allg. Chem. 423 , 231 (1976)に準拠して以下の様に行った。
ビス(シクロペンタジエニル)バナジウムジクロリド 4.7g(18.5mmol) を塩化チオニル 134mL(1.85mol) に加え、室温で48時間攪拌した。塩化チオニルを減圧下で留去し、残渣を少量のn-ヘプタンで 2回洗浄した。さらに残渣を沸騰させたクロロホルム(100mL) で 2回抽出した。抽出液を減圧下濃縮し、室温で静置して結晶化させた。黒紫色結晶をロ過分離し、トルエンで洗浄後、減圧乾燥した。収量は 1.2g(30%)であった。

Figure 0003663815
【0050】
(ポリブタジエンの製造例1)
内容量 50Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン 9L 及び1,3-ブタジエン 1900gを仕込んだ。次いで、20℃、 1気圧の水素ガス 270mLを注入した。次いで、トリメチルアルミニウムとトリブチルアルミニウムの混合物を原料として用いて調製されたアルモキサン(MMAO)のトルエン溶液(濃度:MMAO 2.5mmol/ トルエン 1mL)を60mL、シクロペンタジエニルバナジウムトリクロリド(CpVCl3)のトルエン溶液(濃度:CpVCl3 0.05mmol/トルエン 1mL)を 6mL加え、重合温度40℃で60分間重合を行った。重合後、未反応の1,3-ブタジエンをオートクレーブから放出し老化防止剤を添加した。重合液をエタノールに投入しポリマーを沈澱させ、洗浄、ロ過、乾燥した。表1に重合結果を示した。
得られたポリブタジエンの13C−NMRスペクトルの測定結果から算出したダイアッド連鎖の含有率とミクロ構造の含有率、更にそれらを用いて得られたB値を表2にまとめて示した。
【0051】
(ポリブタジエンの製造例2)
内容量 50Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン 9L 及び1,3-ブタジエン 1900gを仕込んだ。次いで、20℃、 1気圧の水素ガス 270mLを注入した。次いで、(C) 成分としてトリイソブチルアルミニウムのトルエン溶液(濃度:TIBAL 1mmol/トルエン 1mL)を 15mL 、(B) 成分としてトリフェニルカルボニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート(Ph3CB(C6F5)4)のトルエン溶液(濃度:Ph3CB(C6F5)4 0.005mmol/ トルエン 1mL)を 45mL 、(A) 成分としてシクロペンタジエニルバナジウムトリクロリド(CpVCl3)のトルエン溶液(濃度:CpVCl3 0.05mmol/トルエン 1mL)を 3mL加え、重合温度40℃で20分間重合を行った。表1に重合結果を示した。
【0052】
得られたポリブタジエンの13C−NMRスペクトルの測定結果から算出したダイアッド連鎖の含有率とミクロ構造の含有率、更にそれらを用いて得られたB値を表2にまとめて示した。
【0053】
(ポリブタジエンの製造例3)
触媒成分として、CpVCl3 0.3mmol、Ph3CB(C6F5)4 0.3mmol、MMAOを60mmol使用した以外は実施例2と同様に行った。表1に重合結果を示した。
【0054】
得られたポリブタジエンの13C−NMRスペクトルの測定結果から算出したダイアッド連鎖の含有率とミクロ構造の含有率、更にそれらを用いて得られたB値を表2にまとめて示した。
【0055】
(参考例1〜3)
(ラテックス(LT 1 〜3)の製造)
上記の製造例1〜3で得られたポリブタジエンを用いた。まず、ポリブタジエン1000g をn-ヘキサン 5L に溶かし、オレイン酸50g 添加し、完全に溶解した。別に、水 700部に水酸化カリウム 0.9部溶解した水溶液に、60℃に保ち、これに先に調製した上記ポリブタジエンの溶液を除々に加えて乳化した後、ホモミキサーで攪拌した。ついで、溶剤と水の一部を留去して粒径 0.4〜0.6 μm のラテックスを得た。
このラテックスにジビニルベンゼン 1.5部、ジ-t- ブチルパーオキシトリメチルシクロヘキサン1.0 部を添加して、 120℃で 1時間反応させてポリブタジエン含有架橋ラテックス(LT 1〜3 )を調製した。
【0056】
(グラフトゴム (G1〜3)の製造)
上記のゴムラテックス(LT 1 〜3)70部、水 200部、水酸化ナトリウム0.01部、ピロリン酸ナトリウム 0.9部、硫酸第一鉄0.02部、アクリロニトリル 9部、スチレン21部、クメンハイドロパーオキサイド 1.0部、オレイン酸ナトリウム 1.0部を仕込み乳化重合を行った。重合温度は80℃で一定温度とした。重合後、酸化防止剤を添加し、硫酸にて、固形分の析出を行い、洗浄、脱水、乾燥を経て、グラフトゴム (G1〜3)を得た。グラフト率を測定し結果を表3に示した。
【0057】
グラフト率の測定方法:グラフトゴムを重合する際に仕込んだゴムの量とアクリロニトリル単量体とスチレン単量体の重合率からグラフトゴムのゴム含量を重量%(a)で求め、グラフトゴム 1g を50mLのテトラヒドロフランに溶解した後に遠心分離器を用いて不溶分を求め、その重量%(b)を用いて次式により計算した。
グラフト率(%)=[(b)−(a)]×100/(a)
すなわち、グラフト率はグラフトゴムのゴム重合体 100重量部にグラフトしているスチレン−不飽和ニトリル共重合体の重量部と同じである。
【0058】
(スチレン−不飽和ニトリル共重合体(SAN )の製造)
オートクレーブ内を十分に窒素で置換した後、スチレン単量体60部、アクリロニトリル単量体30部、蒸留水 120部、界面活性剤アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム 0.003部、懸濁安定剤燐酸カルシウム 0.6部、有機過酸化物ベンゾイルパーオキサイド 0.7部を仕込み、350rpmの割合で攪拌しつつ内温を80℃まで昇温し、この温度で 9時間重合させた。次いで、 2.5時間を要して内温を 120℃昇温し、この温度で 2時間反応させた。得られたスラリーを洗浄し、乾燥した。
【0059】
(実施例1〜3)
参考例1〜3のグラフトゴム (G1〜3)30重量部と SAN 70 重量部を 200℃で二軸押出機によりブレンドしてペレットにした。得られたサンプルを型締力 100トンの射出成形機により 230℃で成形した。
下記の物性を測定し、表4に示した。
ノッチ付アイゾット衝撃値:ASTMD-256 に準じた。厚みは 1/8インチで行い、測定温度は23℃と -30℃の条件で測定した。
曲げ弾性率:ASTMD-790 に準じた。
成形性:流動長で表した。スパイラル型流路厚み1mmの金型を用い、射出温度240℃、射出圧力150MPaで測定した。L=長さ(mm)、T=厚み(mm)。
【0060】
(比較例1)(ハイシスポリブタジエンの乳化及びグラフトゴムの製造例とブレンド)
ハイシスポリブタジエン(宇部興産社製 UBEPOLE 13HB )を参考例と同様に乳化し、ラテックスを架橋し、同様にグラフト重合を行い、グラフトゴムを得た。グラフトゴムとSAN を実施例と同様の組成にてブレンドし、ペレットを得た。さらに射出成形し耐衝撃値、曲げ弾性率及び成形性を測定し、表4にまとめて示した。
【0061】
(比較例2)(乳化重合ポリブタジエンのグラフト重合の製造例とブレンド)
攪拌機を備えた 5L のオートクレーブを、窒素で十分置換した後、蒸留水3Lと界面活性剤オレイン酸カリウム1部、懸濁安定剤燐酸カルシウム 0.6部を入れ、ブタジエンを1000g (100 重量部)仕込んだ。過硫酸カリウム 2.5部を仕込み、450ppmの攪拌しつつ内温を50℃まで昇温し、この温度で 9時間重合させた。重合後、酸化防止剤を添加した。
得られたポリブタジエンラテックスを架橋し、参考例1と同様にしてグラフトゴムを製造した。グラフト率を表3に示す。さらに、得られたグラフトゴムとSANと同様の組成でブレンドし、ペレットを得た。さらに射出成形し耐衝撃値、曲げ弾性率及び成形性を測定した。結果を表4に示した。
【0062】
【発明の効果】
本発明は耐衝撃性と弾性率が高くバランスの良いポリスチレン系樹脂組成物を提供できる。
【0063】
【表1】
Figure 0003663815
【0064】
【表2】
Figure 0003663815
【0065】
【表3】
Figure 0003663815
【0066】
【表4】
Figure 0003663815
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a novel rubber-reinforced polystyrene-based resin composition having a high graft rate and improved impact resistance.
[0002]
[Prior art]
Acrylonitrile-butadiene-styrene copolymer (ABS polymer) is a rubber-like polymer grafted with styrene and acrylonitrile monomer, has high impact strength, high flexural modulus, and high heat deflection temperature. It is widely used for various molding materials because of its high dimensional accuracy and excellent molding processability.
As the rubbery polymer, polybutadiene rubber, styrene butadiene rubber, ethylene propylene diene rubber, ethylene propylene rubber, butadiene acrylonitrile rubber, isoprene rubber, acrylic rubber, etc. can be used, but high-cis polybutadiene having a low glass transition point is used. A rubbery polymer having a low graft ratio of styrene and acrylonitrile monomers and a high graft ratio as a rubbery polymer for ABS has been desired.
[0003]
[Problem to be Solved by the Invention]
An object of the present invention is to provide a novel polystyrene-based resin composition that gives a graft rubber having a sufficiently low glass transition point and a high graft ratio by using a polybutadiene having a specific structure as a rubbery polymer. .
[0004]
[Means for solving problems]
The present invention comprises a polystyrene resin composition comprising a styrene monomer, an unsaturated nitrile monomer, and a rubber polymer, wherein the rubber polymer is polybutadiene having the following characteristics: The present invention relates to a rubber-reinforced styrene resin composition obtained by mixing a styrene / unsaturated nitrile copolymer.
(1) Polybutadiene has a 1,2-structure content of 4-30%
(2) Polybutadiene has a cis-1,4-structure content of 65 to 95%
(3) The trans-1,4-structure content of polybutadiene is 5% or less. (4) The B value represented by the following formula (I) of polybutadiene is 1.0 <B ≦ 1.43.
B = P 1,2-1,4 ÷ (2 × P 1,2 × P 1,4 ) (I)
(In the formula, P 1,2 represents 1,2-structure content, P 1,4 represents 1,4-structure content, and P 1,2-1,4 represents (1 , 2-structure) (1,4-structure) Indicates the dad chain content.)
[0006]
1,2-structure content, cis-1,4-structure content, trans-1,4-structure content, (1,2-structure) (1,4-structure) dyad of polybutadiene used in the present invention The chain content can be determined based on an analysis method described in Macromolecules, 20 , 2418 (1987) by measuring a 13 C-NMR spectrum.
The 1,2-structure content of the polybutadiene is 4-30%, preferably 5-25%, more preferably 5-20%, and the cis-1,4-structure content is 65-95%, preferably 70 The trans-1,4-structure content is 5% or less, preferably 4.5% or less.
If the 1,2-structure content is smaller than the above range, the graft ratio decreases. On the other hand, when the 1,2-structure content is larger than the above range, the glass transition temperature of polybutadiene becomes high and the low-temperature impact property is lowered.
If the cis-1,4-structure content is outside the above range, the impact resistance may be lowered and the graft rate may be difficult to increase.
[0007]
The B value of polybutadiene is calculated from P 1,2 , P 1,4 and P 1,2-1,4 defined above, and (1,2-structure) and ( 1,4-structure) parameter. That is, when B = 1, (1,2-structure) and (1,4-structure) are distributed in a completely random state. B> 1 indicates that there are more dyad chains in which (1,2-structure) and (1,4-structure) are alternately connected than in the case of a completely random distribution. On the other hand, when B <1, there are more dyad chains in which (1,2-structure) and (1,4-structure) are connected in a block form than in the case of a completely random distribution. .
[0008]
The polybutadiene used in the present invention has a B value in a range satisfying 1.0 <B ≦ 1.43, preferably 1.0 <B ≦ 1.25, and (1,2-structure) and (1,4-structure) alternately The ratio of the continuous dyad chain is higher than that of polybutadiene in a completely random state.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The above polybutadiene is
(A) General formula VRX 3
(In the formula, R represents a cyclopentadienyl group, a substituted cyclopentadienyl group, an indenyl group, a substituted indenyl group or a fluorenyl group, and X represents hydrogen, halogen, a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, an alkoxy group, or The conjugated diene compound is polymerized using a vanadium compound represented by (A) and a catalyst comprising (B) an ionic compound of a non-coordinating anion and a cation and / or an aluminoxane.
[0010]
In addition, (A) General formula VRX 3
(In the formula, R represents a cyclopentadienyl group, a substituted cyclopentadienyl group, an indenyl group, a substituted indenyl group or a fluorenyl group, and X represents hydrogen, halogen, a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, an alkoxy group, or A vanadium compound represented by an amino group),
(B) A conjugated diene compound is polymerized using a catalyst comprising an ionic compound of a non-coordinating anion and a cation and / or an aluminoxane, and (C) an organometallic compound of Group I to III elements of the periodic table. Can be manufactured.
[0011]
In the above general formula (A) VRX 3 , R represents a cyclopentadienyl group, a substituted cyclopentadienyl group, an indenyl group, a substituted indenyl group or a fluorenyl group.
Specific examples of the substituted cyclopentadienyl group include methylcyclopentadienyl group, 1,2-dimethylcyclopentadienyl group, 1,3-dimethylcyclopentadienyl group, 1,3-di (t-butyl ) Cyclopentadienyl group, 1,2,3-trimethylcyclopentadienyl group, 1,2,3,4-tetramethylcyclopentadienyl group, pentamethylcyclopentadienyl group, 1-ethyl-2, 3,4,5-tetramethylcyclopentadienyl group, 1-benzyl-2,3,4,5-tetramethylcyclopentadienyl group, 1-phenyl-2,3,4,5-tetramethylcyclopenta Examples thereof include a dienyl group, 1-trimethylsilyl-2,3,4,5-tetramethylcyclopentadienyl group, 1-trifluoromethyl-2,3,4,5-tetramethylcyclopentadienyl group.
[0012]
Specific examples of the substituted indenyl group include 1,2,3-trimethylindenyl group, heptamethylindenyl group, 1,2,4,5,6,7-hexamethylindenyl group and the like.
Among these, R is preferably a cyclopentadienyl group, a methylcyclopentadienyl group, a pentamethylcyclopentadienyl group, an indenyl group, a 1,2,3-trimethylindenyl group, or the like.
[0013]
(A) In general formula VRX 3 , X represents hydrogen, halogen, a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, an alkoxy group, or an amino group.
[0014]
Specific examples of the halogen include a fluorine atom, a chlorine atom, a bromine atom, and an iodine atom.
[0015]
Specific examples of the hydrocarbon substituent having 1 to 20 carbon atoms include linear aliphatic hydrocarbon groups such as methyl, ethyl, propyl, isopropyl, butyl, and t-butyl, branched aliphatic hydrocarbon groups, phenyl, And aromatic hydrocarbon groups such as tolyl, naphthyl and benzyl. Further, a hydrocarbon group containing a silicon atom such as trimethylsilyl is also included.
[0016]
Specific examples of the alkoxy group include methoxy, ethoxy, phenoxy, prooxy, butoxy and the like. Furthermore, amyloxy, hexyloxy, octyloxy, 2-ethylhexyloxy, thiomethoxy and the like may be used.
[0017]
Specific examples of the amino group include dimethylamino, diethylamino, diisopropylamino and the like.
[0018]
Among these, X is preferably a fluorine atom, a chlorine atom, a bromine atom, a methyl group, an ethyl group, a butyl group, a methoxy group, an ethoxy group, a dimethylamino group, a diethylamino group, or the like.
[0019]
Specific compounds of VRX 3 include cyclopentadienyl vanadium trichloride, methylcyclopentadienyl vanadium trichloride, pentamethylcyclopentadienyl vanadium trichloride, indenyl vanadium trichloride, 1,2,3-trimethyl. Examples include indenyl vanadium trichloride, cyclopentadienyl vanadium tri (methoxide), pentamethylcyclopentadienyl vanadium tri (methoxide), and the like.
[0020]
Among the components (B), examples of the non-coordinating anion constituting the ionic compound of the non-coordinating anion and the cation include, for example, tetra (phenyl) borate, tetra (fluorophenyl) borate, tetrakis (difluorophenyl) Borate, tetrakis (trifluorophenyl) borate, tetrakis (tetrafluorophenyl) borate, tetrakis (pentafluorophenyl) borate, tetrakis (tetrafluoromethylphenyl) borate, tetra (triyl) borate, tetra (xylyl) borate, (triphenyl) , Pentafluorophenyl) borate, [tris (pentafluorophenyl), phenyl] borate, tridecahydride-7,8-dicarbaoundecaborate and the like.
[0021]
On the other hand, examples of the cation include a carbonium cation, an oxonium cation, an ammonium cation, a phosphonium cation, a cycloheptyltrienyl cation, and a ferrocenium cation having a transition metal.
[0022]
Specific examples of the carbonium cation include tri-substituted carbonium cations such as a triphenyl carbonium cation and a tri-substituted phenyl carbonium cation. Specific examples of the tri-substituted phenylcarbonium cation include tri (methylphenyl) carbonium cation and tri (dimethylphenyl) carbonium cation.
Specific examples of ammonium cations include trialkylammonium cations, triethylammonium cations, tripropylammonium cations, tributylammonium cations, trialkylammonium cations such as tri (n-butyl) ammonium cations, N, N-diethylanilinium cations, N And N, N-dialkylanilinium cations such as N-2,4,6-pentamethylanilinium cation, dialkylammonium cations such as di (i-propyl) ammonium cation and dicyclohexylammonium cation.
[0023]
Specific examples of the phosphonium cation include triarylphosphonium cations such as triphenylphosphonium cation, tri (methylphenyl) phosphonium cation, and tri (dimethylphenyl) phosphonium cation.
[0024]
As the ionic compound, those arbitrarily selected and combined from the non-coordinating anions and cations exemplified above can be preferably used.
Among them, as ionic compounds, trityltetra (pentafluorophenyl) borate, triphenylcarboniumtetra (fluorophenyl) borate, N, N-dimethylaniliniumtetra (pentafluorophenyl) borate, 1,1′-dimethylferro Cenium tetra (pentafluorophenyl) borate and the like are preferable.
[0026]
An ionic compound may be used independently and may be used in combination of 2 or more type.
[0027]
Moreover, you may use an alumoxane as (B) component. The alumoxane is obtained by bringing an organoaluminum compound and a condensing agent into contact with each other, and includes a chain aluminoxane represented by the general formula (—Al (R ′) O—) n or a cyclic aluminoxane. (R ′ is a hydrocarbon group having 1 to 10 carbon atoms, including those partially substituted with a halogen atom and / or an alkoxy group. N is the degree of polymerization and is 5 or more, preferably 10 or more) . Examples of R ′ include a methyl group, an ethyl group, a propyl group, and an isobutyl group, and a methyl group is preferable. Examples of the organoaluminum compound used as a starting material for aluminoxane include trialkylaluminums such as trimethylaluminum, triethylaluminum, triisobutylaluminum, and mixtures thereof.
[0028]
An alumoxane using a mixture of trimethylaluminum and tributylaluminum as a raw material can be suitably used.
[0029]
Moreover, as a condensing agent, water is typically used, but in addition to this, any agent that undergoes a condensation reaction of the trialkylaluminum, for example, adsorbed water such as an inorganic substance, diol, and the like can be used.
[0030]
The conjugated diene may be polymerized by combining the (A) component and the (B) component with an organometallic compound of Group I to III elements of the periodic table as the (C) component. The addition of component (C) has the effect of increasing the polymerization activity. Examples of organometallic compounds of Group I to III elements of the periodic table include organoaluminum compounds, organolithium compounds, organomagnesium compounds, organozinc compounds, and organoboron compounds.
[0031]
Specific compounds include methyl lithium, butyl lithium, phenyl lithium, benzyl lithium, neopentyl lithium, trimethylsilylmethyl lithium, bistrimethylsilylmethyl lithium, dibutyl magnesium, dihexyl magnesium, diethyl zinc, dimethyl zinc, trimethyl aluminum, triethyl aluminum, Examples include triisobutylaluminum, trihexylaluminum, trioctylaluminum, tridecylaluminum, boron trifluoride, and triphenylboron.
[0032]
In addition, organometallic halogen compounds such as ethylmagnesium chloride, butylmagnesium chloride, dimethylaluminum chloride, diethylaluminum chloride, sesquiethylaluminum chloride, ethylaluminum dichloride, hydrogenated organometallic compounds such as diethylaluminum hydride, sesquiethylaluminum hydride Is also included. Two or more organometallic compounds can be used in combination.
[0033]
Moreover, when using an ionic compound as (B) component, you may use combining said alumoxane as (C) component.
[0034]
The blending ratio of each catalyst component varies depending on various conditions, but the molar ratio of the (A) component vanadium compound to the (B) component aluminoxane is preferably 1: 1 to 1: 10000, more preferably 1: 1. ~ 1: 5000.
[0035]
The molar ratio of the vanadium compound (A) to the ionic compound (B) is preferably 1: 0.1 to 1:10, more preferably 1: 0.2 to 1: 5.
[0036]
The molar ratio of the vanadium compound (A) and the organometallic compound (C) is preferably 1: 0.1 to 1: 1000, more preferably 1: 0.2 to 1: 500.
[0037]
The order of addition of the catalyst components is not particularly limited, but can be performed, for example, in the following order.
(1) A vanadium compound is added to a contact mixture of a butadiene monomer to be polymerized and an aluminoxane.
(2) A vanadium compound is added to a contact mixture in which a butadiene monomer to be polymerized, an organometallic compound and an alumoxane are added in an arbitrary order.
(3) An ionic compound and then a vanadium compound are added to the contact mixture of the butadiene monomer to be polymerized and the organometallic compound.
[0038]
Here, the butadiene monomer to be polymerized may be the whole amount or a part thereof. In the case of part of the monomer, the contact mixture can be mixed with the remaining monomer or the remaining monomer solution.
[0039]
In addition to butadiene monomer, isoprene, 1,3-pentadiene, 2-ethyl-1,3-butadiene, 2,3-dimethylbutadiene, 2-methylpentadiene, 4-methylpentadiene, conjugated dienes such as 2,4-hexadiene, ethylene Acyclic monoolefins such as propylene, butene-1, butene-2, isobutene, pentene-1, 4-methylpentene-1, hexene-1, octene-1, cyclic monoolefins such as cyclopentene, cyclohexene, norbornene, and It may also contain a small amount of aromatic vinyl compounds such as styrene and α-methylstyrene, non-conjugated diolefins such as dicyclopentadiene, 5-ethylidene-2-norbornene and 1,5-hexadiene.
[0040]
The polymerization method is not particularly limited, and bulk polymerization, solution polymerization, and the like can be applied. Solvents for solution polymerization include aromatic hydrocarbons such as toluene, benzene and xylene, aliphatic hydrocarbons such as n-hexane, butane, heptane and pentane, alicyclic hydrocarbons such as cyclopentane and cyclohexane, 1 Examples include olefinic hydrocarbons such as -butene and 2-butene, hydrocarbon solvents such as mineral spirit, solvent naphtha, and kerosene, and halogenated hydrocarbon solvents such as methylene chloride. Further, 1,3-butadiene itself may be used as a polymerization solvent.
[0041]
Examples of the styrene monomer used in the polystyrene resin composition of the present invention include styrene, α-methylstyrene, α-ethylstyrene, and p-methylstyrene. Of these, styrene is preferably used.
[0042]
Examples of the unsaturated nitrile monomer used in the polystyrene resin composition of the present invention include acrylonitrile, methacrylonitrile, ethacrylonitrile, fumaronitrile and the like. Among these, acrylonitrile is preferably used.
[0043]
The weight ratio of the styrene monomer to the unsaturated nitrile monomer in the polystyrene resin composition is in the range of styrene monomer / unsaturated nitrile monomer = 80/20 to 60/40% by weight. It is.
In addition to styrene monomers and unsaturated nitrile monomers, α, β-unsaturated cyclic imides and derivatives thereof, such as maleimide, N-methylmaleimide, N-ethylmaleimide, N-propylmaleimide, Nt -Butylmaleimide, N-lauroylmaleimide, N-phenylmaleimide, N- (p-chlorophenyl) maleimide, N- (p-bromophenyl) maleimide, N-cyclohexylmaleimide and the like. Further, vinyl monomers such as methyl methacrylate, methyl acrylate, butyl acrylate, acrylic acid, and maleic anhydride may be contained in a small amount as a copolymerization component.
[0044]
The polystyrene resin composition can be produced by graft copolymerization using the above-described components according to a conventional method. It is obtained by emulsion polymerization of a styrenic monomer, an unsaturated nitrile monomer and a rubbery polymer. The rubbery polymer has a number average particle size of 0.3 to 1.2 μm, and a rubbery polymer of 30 to Usually 50% by weight, free styrene / unsaturated nitrile copolymer has a weight average molecular weight of 50,000 to 100,000, and grafted styrene / unsaturated nitrile copolymer has a weight average molecular weight of 60,000 to 120,000.
[0045]
Emulsion polymerization can be performed by the following method.
That is, after adding water and rubber latex and raising the temperature to 60 ° C., a redox initiator such as sodium pyrophosphate, ferrous sulfate, cumene hydroperoxide is added, and a styrene monomer and an unsaturated nitrile are added. Monomer, chain transfer agent t-dodecyl mercaptan and mixed solvent are gradually added, and finally emulsion polymerization can be carried out over 150 minutes. After the polymerization is completed, an antioxidant is added, solidified with sulfuric acid, washed, dehydrated, and dried to obtain a polystyrene resin composition (graft rubber).
[0046]
The rubber latex can be produced by the following method. A polybutadiene rubber is dissolved in a suitable solvent, an emulsifier is added thereto, and a polyhydric alcohol is added. In this case, aliphatic or alicyclic hydrocarbons such as n-hexane and cyclohexane can be used as the solvent. As the emulsifier, for example, an anionic surfactant such as potassium oleate or potassium disproportionated rosin can be used. As the polyhydric alcohol, ethylene glycol, tetramethylene glycol, glycerin and the like can be used. . The amount of the emulsifier is preferably 1 to 10 parts by weight with respect to polybutadiene. After emulsifying polybutadiene and distilling off the solvent, latex having a particle size of about 0.2 to 1 μm can be obtained.
[0047]
The polystyrene resin composition of the present invention can be mixed with a styrene / unsaturated nitrile copolymer (SAN) to obtain a rubber-reinforced styrene resin composition (ABS polymer).
The content of the rubbery polymer in the ABS polymer is preferably 10 to 40% by weight, more preferably 20 to 40% by weight, and the graft rubber content is 25 to 70% by weight, more preferably 30 to 60% by weight. %.
[0048]
【Example】
(Conditions for 13 C-NMR spectrum of polybutadiene)
Model: JEOL EX-400 FT-NMR
Sample tube: 5mm φ
Solvent: o-Dichlorobenzene / C 6 D 6 (4/1)
Concentration: 10%, Temperature: 130 ° C, Standard: TMS, Observation width: 20,000Hz
Measurement method: Proton noise decoupling data points: 32K
Integration count: 5,000 times, pulse repetition: 3 seconds (45 °)
[0049]
(Synthesis example) Synthesis of cyclopentadienyl vanadium trichloride
According to Z. Anorg. Allg. Chem. 423 , 231 (1976), the following procedure was performed.
Bis (cyclopentadienyl) vanadium dichloride (4.7 g, 18.5 mmol) was added to thionyl chloride (134 mL, 1.85 mol) and stirred at room temperature for 48 hours. Thionyl chloride was distilled off under reduced pressure, and the residue was washed twice with a small amount of n-heptane. The residue was further extracted twice with boiling chloroform (100 mL). The extract was concentrated under reduced pressure and allowed to stand at room temperature for crystallization. Black purple crystals were separated by filtration, washed with toluene, and dried under reduced pressure. The yield was 1.2g (30%).
Figure 0003663815
[0050]
(Production example 1 of polybutadiene)
The inside of an autoclave with an internal volume of 50 L was purged with nitrogen, and 9 L of toluene and 1900 g of 1,3-butadiene were charged. Next, 270 mL of hydrogen gas at 20 ° C. and 1 atm was injected. Next, a toluene solution of alumoxane (MMAO) prepared using a mixture of trimethylaluminum and tributylaluminum as a raw material (concentration: MMAO 2.5 mmol / toluene 1 mL), 60 mL, cyclopentadienyl vanadium trichloride (CpVCl 3 ) in toluene 6 mL of a solution (concentration: CpVCl 3 0.05 mmol / toluene 1 mL) was added, and polymerization was performed at a polymerization temperature of 40 ° C. for 60 minutes. After polymerization, unreacted 1,3-butadiene was released from the autoclave and an anti-aging agent was added. The polymerization solution was put into ethanol to precipitate the polymer, washed, filtered and dried. Table 1 shows the polymerization results.
Table 2 summarizes the dyad chain content and microstructure content calculated from the 13 C-NMR spectrum measurement results of the resulting polybutadiene, and the B values obtained using them.
[0051]
(Production example 2 of polybutadiene)
The inside of an autoclave with an internal volume of 50 L was purged with nitrogen, and 9 L of toluene and 1900 g of 1,3-butadiene were charged. Next, 270 mL of hydrogen gas at 20 ° C. and 1 atm was injected. Next, 15 mL of a toluene solution of triisobutylaluminum (concentration: TIBAL 1 mmol / toluene 1 mL) is used as component (C), and triphenylcarbonium tetrakis (pentafluorophenyl) borate (Ph 3 CB (C 6 F 5 ) 4 ) Toluene solution (concentration: Ph 3 CB (C 6 F 5 ) 4 0.005 mmol / toluene 1 mL) 45 mL, (A) component cyclopentadienyl vanadium trichloride (CpVCl 3 ) toluene solution (concentration: 3 mL of CpVCl 3 0.05 mmol / toluene 1 mL) was added, and polymerization was carried out at a polymerization temperature of 40 ° C. for 20 minutes. Table 1 shows the polymerization results.
[0052]
Table 2 summarizes the dyad chain content and microstructure content calculated from the 13 C-NMR spectrum measurement results of the resulting polybutadiene, and the B values obtained using them.
[0053]
(Production example 3 of polybutadiene)
The same procedure as in Example 2 was performed except that CpVCl 3 0.3 mmol, Ph 3 CB (C 6 F 5 ) 4 0.3 mmol, and MMAO 60 mmol were used as catalyst components. Table 1 shows the polymerization results.
[0054]
Table 2 summarizes the dyad chain content and microstructure content calculated from the 13 C-NMR spectrum measurement results of the resulting polybutadiene, and the B values obtained using them.
[0055]
(Reference Examples 1-3)
(Manufacture of latex (LT 1-3))
The polybutadiene obtained in the above Production Examples 1 to 3 was used. First, 1000 g of polybutadiene was dissolved in 5 L of n-hexane, and 50 g of oleic acid was added and completely dissolved. Separately, an aqueous solution in which 0.9 part of potassium hydroxide was dissolved in 700 parts of water was kept at 60 ° C., and the polybutadiene solution prepared earlier was gradually added thereto to emulsify, followed by stirring with a homomixer. Subsequently, a part of the solvent and water was distilled off to obtain a latex having a particle size of 0.4 to 0.6 μm.
To this latex, 1.5 parts of divinylbenzene and 1.0 part of di-t-butylperoxytrimethylcyclohexane were added and reacted at 120 ° C. for 1 hour to prepare a polybutadiene-containing crosslinked latex (LT 1-3).
[0056]
(Manufacture of graft rubber (G1-3))
70 parts of the above rubber latex (LT 1-3), 200 parts of water, 0.01 part of sodium hydroxide, 0.9 part of sodium pyrophosphate, 0.02 part of ferrous sulfate, 9 parts of acrylonitrile, 21 parts of styrene, 1.0 part of cumene hydroperoxide Then, 1.0 part of sodium oleate was added and emulsion polymerization was performed. The polymerization temperature was 80 ° C. and a constant temperature. After polymerization, an antioxidant was added, solids were precipitated with sulfuric acid, washed, dehydrated and dried to obtain graft rubber (G1-3). The graft ratio was measured and the results are shown in Table 3.
[0057]
Graft ratio measurement method: The rubber content of the graft rubber is determined by weight% (a) from the amount of rubber charged when the graft rubber is polymerized and the polymerization ratio of the acrylonitrile monomer and the styrene monomer, and 1 g of the graft rubber is obtained. After dissolving in 50 mL of tetrahydrofuran, the insoluble content was determined using a centrifuge and the weight% (b) was used to calculate the insoluble content.
Graft rate (%) = [(b) − (a)] × 100 / (a)
That is, the graft ratio is the same as the weight part of the styrene-unsaturated nitrile copolymer grafted on 100 parts by weight of the rubber polymer of the graft rubber.
[0058]
(Production of styrene-unsaturated nitrile copolymer (SAN))
After fully replacing the inside of the autoclave with nitrogen, 60 parts of styrene monomer, 30 parts of acrylonitrile monomer, 120 parts of distilled water, 0.003 part of surfactant alkylbenzene sulfonate, 0.6 part of suspension stabilizer calcium phosphate, 0.6 parts, organic 0.7 parts of peroxide benzoyl peroxide was added, the internal temperature was raised to 80 ° C. while stirring at a rate of 350 rpm, and polymerization was carried out at this temperature for 9 hours. Next, 2.5 hours were required, the internal temperature was raised to 120 ° C., and the reaction was carried out at this temperature for 2 hours. The resulting slurry was washed and dried.
[0059]
(Examples 1-3)
30 parts by weight of the graft rubber (G1-3) of Reference Examples 1 to 3 and 70 parts by weight of SAN were blended at 200 ° C. by a twin screw extruder into pellets. The obtained sample was molded at 230 ° C. by an injection molding machine having a clamping force of 100 tons.
The following physical properties were measured and shown in Table 4.
Notched Izod impact value: Conforms to ASTM D-256. The thickness was 1/8 inch and the measurement temperature was 23 ° C and -30 ° C.
Flexural modulus: according to ASTM D-790.
Formability: Expressed in flow length. Measurement was performed at an injection temperature of 240 ° C. and an injection pressure of 150 MPa using a spiral mold having a thickness of 1 mm. L = length (mm), T = thickness (mm).
[0060]
(Comparative Example 1) (Emulsification of high-cis polybutadiene and blending with graft rubber production example)
High-cis polybutadiene (UBEPOLE 13HB manufactured by Ube Industries) was emulsified in the same manner as in the reference example, the latex was crosslinked, and graft polymerization was performed in the same manner to obtain a graft rubber. Graft rubber and SAN were blended in the same composition as in the examples to obtain pellets. Further, the impact resistance value, flexural modulus and moldability were measured by injection molding, and are shown in Table 4 together.
[0061]
(Comparative Example 2) (Production Example and Blend of Graft Polymerization of Emulsion Polymerized Polybutadiene)
A 5L autoclave equipped with a stirrer was thoroughly replaced with nitrogen, 3L of distilled water, 1 part of surfactant potassium oleate, 0.6 part of suspension stabilizer calcium phosphate, and 1000g (100 parts by weight) of butadiene were charged. . 2.5 parts of potassium persulfate was added, the internal temperature was raised to 50 ° C. while stirring at 450 ppm, and polymerization was carried out at this temperature for 9 hours. After polymerization, an antioxidant was added.
The obtained polybutadiene latex was crosslinked, and a graft rubber was produced in the same manner as in Reference Example 1. Table 3 shows the graft ratio. Further, the obtained graft rubber was blended with the same composition as SAN to obtain pellets. Further, injection molding was performed, and impact resistance, flexural modulus and formability were measured. The results are shown in Table 4.
[0062]
【The invention's effect】
The present invention can provide a well-balanced polystyrene resin composition having high impact resistance and elastic modulus.
[0063]
[Table 1]
Figure 0003663815
[0064]
[Table 2]
Figure 0003663815
[0065]
[Table 3]
Figure 0003663815
[0066]
[Table 4]
Figure 0003663815

Claims (1)

スチレン系単量体、不飽和ニトリル系単量体及びゴム状重合体からなり、当該ゴム状重合体が下記の特性を有するポリブタジエンであることを特徴とするポリスチレン系樹脂組成物並びにスチレン・不飽和ニトリル共重合体とを混合することにより得られることを特徴とするゴム強化スチレン系樹脂組成物
(1) ポリブタジエンの1,2−構造含有率が 4〜30%
(2) ポリブタジエンのシス−1,4−構造含有率が65〜95%
(3) ポリブタジエンのトランス−1,4−構造含有率が 5%以下
4 )ポリブタジエンの下式(I)で表されるB値が、1.0<B≦1.43
B=P 1,2−1,4 ÷(2×P 1,2 ×P 1,4 ) (I)
(式中、P 1,2 1,2 −構造含有率を示し、P 1,4 1,4 −構造含有率を示し、P 1,2−1,4 は全ダイアッド連鎖中の (1,2 −構造 )(1,4 −構造 ) ダイアッド連鎖の含有率を示す。)
A polystyrene resin composition comprising a styrene monomer, an unsaturated nitrile monomer, and a rubber-like polymer, wherein the rubber-like polymer is polybutadiene having the following characteristics, and styrene / unsaturation: A rubber-reinforced styrene-based resin composition obtained by mixing with a nitrile copolymer .
(1) Polybutadiene has a 1,2-structure content of 4-30%
(2) Polybutadiene has a cis-1,4-structure content of 65 to 95%
(3) Trans-1,4-structure content of polybutadiene is 5% or less
( 4 ) B value represented by the following formula (I) of polybutadiene is 1.0 <B ≦ 1.43
B = P 1,2-1,4 ÷ (2 × P 1,2 × P 1,4 ) (I)
(In the formula, P 1,2 represents 1,2 -structure content, P 1,4 represents 1,4 -structure content, and P 1,2-1,4 represents (1 , 2 -structure ) (1,4 -structure ) indicates the content of dyad chains.)
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