JP3662800B2 - Crew restraint device and power generation device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両衝突などの衝撃発生時に乗員がシートベルトの下部から前方へ滑り出すことを防止するべく車両用シート装置に組み付けられた乗員拘束装置及び該装置のような高速作動機構に用いるのに適した被駆動部材を瞬発的に駆動するための動力発生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から車両衝突などの衝撃発生時に乗員がシートベルトの下部から前方へ滑り出し、腰ベルトが骨盤部分から外れてしまう所謂サブマリン現象がある。このサブマリン現象は、乗員がシートに浅く座っていたりシートバックを倒し気味にしている場合などに起こり易く、場合によってはシートベルトの乗員拘束効果を低下させたり、乗員拘束部位がずれるなどの不具合があった。
【0003】
例えばシートフレーム前端部に突起を設けたり、パネルを設けて前端部を高くすることによりサブマリン現象を防止することが考えられるが、突起やパネルがあまり低いと充分な効果が得られず、高くすると通常使用時に異物感が生じて乗り心地が悪くという欠点がある。
【0004】
そこで、衝撃発生時にのみシート前端部を高くするべく、エアバックを利用したもの(例えば特開平5−229378号公報、特開平7−81466号公報、特開平3−227745号公報等参照)や、機械的にシート先端部を持ち上げるもの(実開平2−149328号公報、実開平3−121947号公報、実開平4−93222号公報等参照)、動力発生装置として化学反応で発生する高圧ガスを用いて機械的にシート先端部を持ち上げるもの(実開平3−61440号公報参照)がある。
【0005】
従来の高圧ガスを用いた動力発生装置50を図15に示す。シートのベース部材に固定されたシリンダ51内には中間部に縮径部51bを有する内孔51aが形成され、その一端側部分にはピストン52が受容されている。例えば螺合することにより本体部分に一体的に保持されたピストン52の遊端部52aはシリンダ51の一端開口から突出してリンク部材等を介してシート先端部に係合し、基端部52bはやや拡径し、シリンダ51の内周面にOリング53を介して接している。シリンダ51の一端開口には、その中央に開口54aを有するキャップ54が締結されている。この開口54aはピストン52の中間部分に摺接してピストン52が移動する際の軸受けとして機能する。
【0006】
また、シリンダ51の内孔51aに於ける他端側部分にはガス発生装置55が受容されている。そして、シリンダ51の後端開口はシールを兼ねる押さえ板57を介してかしめられ、ガス発生装置55を抜け止めしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記構造ではピストン52が最もシリンダ51の内孔51aに没入した状態で組み付けられるが、ピストン52の基端部52bと縮径部51bの段部との隙間が小さいと、装置構成部品の寸法誤差(例えばリンク部材の連結部分、シートのベース部材とシリンダ受け部)、或いは組み付け時のリンク部材の位置ずれ等が大きい場合にそれを吸収できず、組付けが困難になる不具合があった。また、組み付け後、ピストン52の遊端部52aとリンク部材等との連結部分やリンク部材等とシート先端部との連結部分にがたがあると、作動時にこのがたのある部分で所謂玉突き現象が発生し、その衝撃力により各部に局部的な塑性変形が生じ、高圧ガスのエネルギーロスとなる。
【0008】
一方、自動車の座席には、衝突事故などに際して乗員が前方へ投げ出されることを防止するために、乗員の移動を拘束するためのシートベルトを繋着したバックルを急速にシートベルトの緊張方向に移動させてシートベルトの拘束力を増大させるようにしたプリテンショナ装置が提案されている(米国特許第4,705,296号等参照)。
【0009】
このようなプリテンショナ装置にも、例えば特開平10−181529号公報に記載されているように、バックルを牽引するのに化学反応で発生する高圧ガスを利用した動力発生装置を用いたものがあるが、上記同様にがたが発生する問題がある。
【0010】
そこで、このがたを吸収する構造を各装置に組み込むと良いが、その構造によっては装置が大型化するという問題がある。
【0011】
本発明は、このような従来技術に課せられた問題点を解消するべく案出されたものであり、その目的は、作動信頼性が高く、組み付けが容易であり、更に小型化可能な乗員拘束装置及びこれら高速作動機構に用いるのに適した動力発生装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するべく本発明では、車両衝突などの衝撃発生時に乗員がシートベルトの下部から前方へ滑り出すことを防止するべく、衝撃発生時にシートフレームに固定されたケーシングに上方へ突出可能に可動支持された滑り出し防止部材を動力発生装置をもって上方へ突出させ、その位置でロック機構をもって保持する乗員拘束装置に於いて、シリンダ内に受容されると共に一端が滑り出し防止部材に直接または間接的に係合するピストン部材を、シリンダの内圧を急激に高めるガス発生手段をもって突出させる構造の動力発生装置を用い、かつピストン部材を突出方向にばねをもって付勢し、さらにガス発生手段の先端部をばねの中央通孔に入り込ませる構造とした。
【0013】
また、被駆動部材を瞬発的に駆動するべく固定されたシリンダ内に被駆動部材に直接または間接的に係合するピストン部材を受容し、同じくシリンダ内に受容されたガス発生手段によりシリンダの内圧を急激に高めてピストン部材を突出方向に移動させる動力発生装置に於けるシリンダ内に、シリンダに設けられた段部に支持され、かつピストン部材を突出方向に付勢するべくこのピストン部材とガス発生手段との間に配置されたばねを設け、更にガス発生手段の先端部が、上記ばねの中央通孔に入り込むようにした。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、添付の図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0015】
図1は、本発明が適用された第1の実施形態に於ける車両用シート1の斜視図を示す。図2はその部分破断側面図である。車体に固定された車両用シート1のシートレール2に前後方向にスライド可能に支持されたシートフレーム3は、図示されないシートアジャスタ機構により、所望の位置で固定可能となっている。このシートフレーム3には、左右対称に、乗員拘束装置を構成する一対のサブアッセンブリ4が締結されている。
【0016】
図3に上記乗員拘束装置のサブアッセンブリ4の構成を示す。左右のサブアッセンブリ4は同様な構造であるため、車両前方に向かって右側の一方についてのみ説明し、他方の図示及び詳細な説明は省略する。乗員拘束装置のサブアッセンブリ4は、方形筒状のケーシング5と、該ケーシング5に支持部5dにてカラー6aにより上下方向に回動可能に支持されたアーム6と、両アーム6にその両端を係合してなり、バー状をなす滑り出し防止部材7と、アーム6を介して滑り出し防止部材7を駆動するべくケーシング5に受容された動力発生装置8と、動力発生装置8の作動端近傍にてケーシング5に支持されたワンウェイロック機構9と、このワンウェイロック機構9に付設された滑り出し防止部材突出開始荷重規定手段10(図4、図6)とから構成されている。動力発生装置8の後記するピストン部材11のピストンロッド11bの遊端部に取り付けられたピン12をアーム6の支持部5dからオフセットした位置に設けられた長孔6bに係合させることにより、ピストンロッド11bの遊端部がアーム6の支持部5dからオフセットした位置に連結されている。また、ピン12はガイド孔5cに、ケーシング5に形成されたピストンロッド11bの出没方向にガイドされている。上記動力発生装置8及びワンウェイロック機構9は、これらをケーシング5の本体部5aへ受容後、蓋部5bをかしめることによりケーシング5内に固定・保持されている。尚、カラー6a及びピン12はその先端部をかしめて広げることにより抜け止めされている。
【0017】
図4に示すように、動力発生装置8は、ケーシング5を介してシートフレーム3に固定されたシリンダ13と、該シリンダ13の内孔13a内に出没可能に受容されたピストン本体11aと、ピストン本体11aよりも基端側に受容されたガス発生手段としてのガス発生装置14とを有している。ピストン本体11aとガス発生装置14との間には弾性を有するシール部材15及び圧縮コイルばね16が介在し、ピストン本体11aを作動方向(突出方向)に常に付勢している。シール部材15は軸線方向に弾性を有し、かつガス発生時に確実にその漏れを防止できるものであれば良い。
【0018】
ここで、ガス発生装置14は、基端測大径部14aとガスが噴出する先端側小径部14bとを有し、その間の段部14cが弾性を有する環状のシール部材15を介してシリンダ13に形成された段部13bに当接し係合すると共に、シール部材15の中央通孔を通って圧縮コイルばね16の中央通孔に入り込んでいる。また、段部14cはシール部材15を介して圧縮コイルばね16のばね座をなしている。尚、ガス発生装置14の先端側小径部14bは、圧縮コイルばね16の中央通孔に、その最収縮時にもピストン本体11aとガス発生装置14の先端側小径部14bの先端との間に間隙を確保する程度に入り込んでいる。これにより組付け時や組付け後にピストン本体11aをガス発生装置14側に移動させる外力が生じてもピストン本体11aがガス発生装置14の先端側小径部14bの先端に衝当する心配がなく、ガス発生装置14の損傷、変形を防止できる。また、ガス発生装置14の先端側小径部14bがシリンダ13の段部13bの内孔をも埋め、更に圧縮コイルばね16に突入することで、そのデッドスペースを埋めることができ、ガス発生時の初期容積を小さくでき、即ちガス発生装置14に用いる推薬も少なくできる。
【0019】
ピストン本体11aは、内孔13aの壁面にOリング17を介して接している。また、ピストン本体11aには、遊端部がアーム6に結合するピストンロッド11bが軸線方向から当接し、これらピストン本体11a及びピストンロッド11bによりピストン部材11が構成されている。ここで、ピストン本体11aとピストンロッド11bとが、軸線中心に向けてある曲率の曲面状をなす例えば球面状の凹部とこれよりもやや小さな曲率の曲面状をなす例えば球面状の凸部との中心部分で接触することにより係合(当接)しており、これにより両者が自動調心され、ピストンロッド11bがシリンダ13内でねじれるようなことがなくなり、エネルギーロスや偏心によるガス漏れの心配がない。
【0020】
実際には図5に示すように、ピストン本体11aとピストンロッド11bとが、軸線中心に向けて徐々に縮径するテーパ状をなす凹部と、このテーパよりもやや緩やかに縮径するテーパ状をなす凸部との中心部分での接触により係合していても良い。また、凹部をテーパ状、凸部を曲面状としても良い。
【0021】
また、上記したように、圧縮コイルばね16がピストン本体11aを作動方向に常に付勢することで、ピストンロッド11bも作動方向に付勢され、該ピストンロッド11bとアーム6との連結部分等のがたが吸収されるようになっている。ばねは圧縮コイルばねに限定されず、皿ばね、ゴム弾性体でも良い。尚、シリンダ13の作動端開口13cは、ピストンロッド11bの中間部外周面が摺接するように縮径されている。
【0022】
上記動力発生装置8を組み立てるには、まず、シリンダ13の作動端開口13cと相反する側、即ち基端側開口から、ピストン本体11a、圧縮コイルばね16を挿入し、更にシール部材15及びガス発生装置14を挿入して押さえ板を介してシリンダ13の基端側開口部分をかしめる。このように組み立て方向を統一できるため、また、かしめがシリンダ13の基端側開口1ヶ所で良いことから組み立て容易性が向上している。このとき、弾性を有するシール部材15がシリンダ13の段部13bとガス発生装置14の段部14cとの間に介在することで、ガス発生装置14の寸法A、シリンダ13のかしめ寸法B等がばらついても、シール部材15の弾性変形により吸収することができるため、かしめ組み付けしてもガス発生装置14を損傷・変形させる等の不具合がない。
【0023】
尚、この時点ではピストンロッド11bは動力発生装置8に組み付けず、別部品として扱えば、例え何らかの原因でガス発生装置14が作動してしまった場合でもシリンダ13内にてピストン本体11aが移動するのみであるのでその取り扱いが容易になっている。また、ピストン本体11aは軽いことからシリンダ13の作動端開口13cには強固なキャップを設ける必要がなく、単に開口を縮径させるのみで良いことから径方向に嵩張らず、しかも軽量化されている。これにより乗員拘束装置の一層の小型・薄型化が可能となり、装置の配置自由度、組み付け容易性が向上している。更に、キャップを設けるための切削加工も必要ないことからシリンダの製造容易性も向上している。
【0024】
動力発生装置8の先端部にはワンウェイロック機構9が設けられている。このワンウェイロック機構9は、ピストン部材11の外周を覆うようにケーシング5に固定されたケーシング18の内部に、ピストンロッド11bの外周を囲繞する複数の係合片19と、これら係合片19をピストン部材11の基端側、即ちシリンダ13側に付勢するばね20とを受容した構造となっている。各係合片19の外周面はピストン部材11の遊端側から基端側に向けて徐々に縮径している。また、ケーシング18内は大径部18aから徐々に狭くなるテーパ部18bとからなる。従って、図4の状態で各係合片19はばね20に付勢され、テーパ部18bに押圧されてピストン部材11の外周面に当接しているが、ピストン部材11が突出する方向に移動する際には、ばね20の付勢力に抗して各係合片19もピストン部材11が突出する方向に移動して大径部18aに至りピストン部材11から離れるため、ピストン部材11は自由に動く。逆にピストン部材11を没入する方向に動かそうとすると、ばね20の付勢力により各係合片19がテーパ部18bに移動してピストン部材11の外周面に当接して両者を固定するようになっている。ここで、ピストンロッド11bの外周面には環状の溝またはねじ溝11cが形成されている。また各係合片19の内周面にも上記溝11cに対応する環状の溝またはねじ溝11cが形成されている。従って、ピストン部材11を没入する方向に動かそうとする際に、各係合片19の内周面とピストン部材11の外周面とが係合し、両者をその位置で強固に固定するようになっている。
【0025】
ワンウェイロック機構9の先端部には、ケーシング18の蓋状をなす滑り出し防止部材突出開始荷重規定手段10が設けられている。この滑り出し防止部材突出開始荷重規定手段10は、ケーシング18の先端部に嵌合し、その係合溝18cに滑り出し防止部材突出開始荷重規定手段10の係合部10aが係合することにより固定されている。滑り出し防止部材突出開始荷重規定手段10の中央部には、ピストンロッド11bの溝11cが係合する環状の溝またはねじ溝が形成された開口10bが形成されている。また、開口10bの周囲には薄肉部10cが形成されている。これにより、通常時にピストン部材11が突出する方向に動こうとしても開口10bの内周面とピストン部材11の外周面の環状の溝またはねじ溝11cとが係合しているため、その位置を保持するようになっている。ただし、所定荷重よりも大きな荷重、即ちガス発生装置14による推力が加わった場合、薄肉部10cが破壊され、ピストン部材11が突出するようになる。また、サブアッセンブリ4を組み付け前に搬送する場合などにもピストン部材11が抜け落ちず、その取り扱い容易性が向上する。
【0026】
左右のアーム6同士は当該車両の左右方向に延在する滑り出し防止部材7をもって強固に連結されている。各乗員拘束装置のサブアッセンブリ4は、シートフレーム3に支持部5dと締結部5eとにてボルト締結されることとなる。
【0027】
上記左右の乗員拘束装置のサブアッセンブリ4と、図示されない加速度センサ等からなる衝撃発生検出手段及び制御手段とから乗員拘束装置が構成される。
【0028】
尚、乗員拘束装置の組付けはシート組付時でも既存のシートに組付けも可能であるが、例えば溶接等を行うシート組付時に同時に組付けるような場合、溶接行程が終了した後、火薬が内蔵された動力発生装置8を有する乗員拘束装置のサブアッセンブリ4を組付けると良い。また、本構成ではシートレール2にスライド可能なホルダを介してシートフレーム3を組付けたが、チルト或いはリフタ可能なシートではその組付けブラケットに組付けることになる。
【0029】
次に、本実施形態の作動要領について説明する。まず、通常走行時には、上記したように開口10bの内周面とピストン部材11の外周面のねじ溝11cとが係合しているため、ピストン部材11及びこれに係合しているアーム6及び滑り出し防止部材7が不用意に動くことがなくその位置を保持している。そして、図示されないセンサ等により、衝突等の衝撃発生が検出されたら、ガス発生装置14にてガスが発生し、シリンダ13の内圧が急激に高まることでピストン部材11の突出方向への推力が発生し、その荷重がピストン部材11の遊端側、即ちピストンロッド11bの遊端側で環状の溝またはねじ溝11cと係合している滑り出し防止部材突出開始荷重規定手段10の開口10cへ入力され、薄肉部10dを破壊して、ピストン部材11の遊端側がシリンダ13から瞬時に突出する。すると、ピストンロッド11bの遊端部に接続されたアーム6が図2に想像線で示すように時計回りに回転し、滑り出し防止部材7が上方に移動(突出)し、場合によってはシートクッションを膨出させ、乗員のサブマリン現象を防止することとなる。ガス発生装置14によるガス発生が終わり、動力発生装置8の駆動力が消失してもワンウェイロック機構9により、上方に移動した滑り出し防止部材7が下方に戻ることなく、サブマリン現象の防止効果が持続する。
【0030】
尚、本構成では左右両方に同様なワンウェイロック機構を設け、乗員からの荷重に対して両持ちとしたが、強度さえ確保できれば一方のみでも良く、その際、ワンウェイロック機構は左右異なる種類のものを用いても良い。例えば一方に上記ワンウェイロック装置を設け、他方に無段階位置でロック可能なボールワンウェイロック装置等を設けても良い。同様に動力発生装置も左右両方に設ければ、1つの動力発生装置を小型化でき、装置がシートの両側に分散され、局部的に大型化することがない利点があるが、必要な動力が得られれば一方のみでも良い。
【0031】
図7は、本発明が適用された第2の実施形態におけるシートベルトプリテンショナ装置が組み込まれた車両用シートの斜視図を示す。図7において、車室内のセンタピラー21下部に固設されたELR装置22から上方へ引出されたシートベルト23は、センタピラー21の上部に取付けられたスルーリング24を通過した後下向きに延出され、シート25の後部側面にその端部26が固定されている。そしてシートベルト23におけるスルーリング24と端部26との間の部分には、シートベルト23に沿って移動自在なようにタングプレート27が設けられている。また、シートベルト端部26の固着点と反対側のシート側面には、プリテンショナ装置Pを介してバックル28が取付けられている。
【0032】
シート25に着座した乗員が、ELR装置22からシートベルト23を引き出し、バックル28にタングプレート27を繋着することにより、乗員の肩から胸、及び腰回りにかけてシートベルト23が掛け渡される。
【0033】
プリテンショナ装置Pは、車両衝突事故などに際してシートベルト23の緊張力を自動的に増強させるためのものであり、図8及び図9に示すように、シート25の側面に装置全体を固定するためのベースプレート31と、ベースプレート31に一端が枢着し、かつ他端がバックル28のアンカー部28aに連結されたアーム32と、ベースプレート31に実質的に固定された本発明による動力発生装置8と、この動力発生装置8の作動端に一端が連結され、かつアーム32の枢着端側の枢着中心から適宜な半径方向距離を置いた位置に他端が連結されたリンク部材34と、アーム32の回動方向を一方のみに規定するための公知のボールワンウェイロック機構等からなるワンウェイロック機構35とからなっている。
【0034】
ベースプレート31には、アーム32を支持するセンタシャフト36が取付けられている。アーム32は、その一端をセンタシャフト36に対して回動自在に止められると共に、その他端に、プロジェクション溶接等によってアンカピン37が固着されている。そしてバックル28のアンカー部28aを、アンカピン37のアーム32の側面からの突出部にて回動可能に支持している。
【0035】
リンク部材34の一端は第1の実施形態と同様な動力発生装置8の作動端、即ちピストンロッド11bの遊端部に相対回動自在に連結され、他端近傍はアーム32に相対回動自在に連結されている。また、リンク部材34の他端のC字状部分34aは、ピン38に係合し、不用意にアーム32を回転させないためのヒューズをなしている。
【0036】
ここで、本実施形態ではワンウェイロック機構35及びヒューズ(C字状部分34a、ピン38)を別途設けているので図10に示すように、動力発生装置8にはワンウェイロック機構9及び(滑り出し防止部材)突出開始荷重規定手段10は設けられていないが、逆に動力発生装置8にワンウェイロック機構9及び突出開始荷重規定手段10を設けてワンウェイロック機構35及びヒューズ(C字状部分34a、ピン38)を省略しても良いことは云うまでもない。動力発生装置8の他の部分の構成は第1の実施形態と同様であるのでその説明を省略する。尚、シリンダ13の作動端開口13c及び段部13bは、図10に示すように、ピストンロッド11bの中間部外周面が摺接するようにスウェージング(絞り)加工により縮径させても良い。
【0037】
この動力発生装置8をプリテンショナ装置Pに組み付ける際、シリンダ13をベースプレート31に固定し、ピストンロッド11bをシリンダ13の作動端開口13cから挿入し、その遊端部をリンク部材34にピン39をもって連結する。
【0038】
以下に、本実施形態の作動要領について説明する。まず、減速度センサ(図示せず)によって車両衝突を感知すると、ガス発生装置14の推薬に着火され、この際に発生する燃焼ガス圧で押し出されたピストン部材11の推力がリンク部材34を介してアーム32に伝達され、アーム32の回動力に変換される。するとアーム32の回動に伴ってバックル28が引き込まれ(図11参照)、シートベルト23に張力が加わって乗員の拘束力を増強する。この際、燃焼ガス圧が消失してもワンウェイロック機構35がアーム32の逆転を阻止するので、燃焼ガス圧が消失した後にシートベルト23が緩むことが防止される。
【0039】
図12は、上記構成の動力発生装置の変形例を示す図10と同様な図であり、シリンダ13の外径をその全長に亘り略一定とし、その内孔13aの肉厚を変えることにより段部13bを形成している。これにより動力発生装置8の組み付けを容易にしている。それ以外の構造は図10と同様である。
【0040】
図13は、上記構成の変形例を示す図9と同様な図であり、シリンダ13の作動端開口13c近傍にフランジ13dを形成し、ガス発生時の反力をシリンダ13の後端のみでなくフランジ13dでも受けるようにしてその力を分散可能としている。それ以外の構造は図10と同様である。
【0041】
図14は、本発明が適用された第3の実施形態を示す図2と同様な図である。本構成では、図2〜図6の乗員拘束装置の構成に加えて車両衝突などに際してシートベルトの緊張力を自動的に増強させるためのプリテンショナ装置41が設けられている。サブアッセンブリ4の構成(動力発生装置8、ワンウェイロック機構9及び突出開始荷重規定手段10の構造等)は上記第1の実施形態と同様であるのでその図示及び説明を省略する。本構成では図2の乗員拘束装置の構成に於ける一方のサブアッセンブリ4の動力発生装置8が、プリテンショナ装置41に於いてシートベルトのバックル42を該シートベルトが緊張する側に移動させるための動力発生装置を兼ねている。また、ワンウェイロック機構9が、プリテンショナ装置41に於いてシートベルトのバックル42を該シートベルトが緊張する側に移動させた状態で保持するロック機構を兼ねている。更にシートベルトのバックル42が通常使用時に不用意に移動するを防止するべく、このバックル42の移動開始荷重を規定する手段を滑り出し防止部材突出開始荷重規定手段10が兼ねている。これにより、両装置の動力発生装置、ロック機構及び作動の開始荷重を規定する手段を共用でき、部品点数を削減できる。
【0042】
具体的には、動力発生装置8のピストン部材11の遊端部にリンク部材43及び回動アーム44を介してバックル42の基端部が接続されている。これにより、走行中、図示されないセンサ等により、衝突などの衝撃発生が検知されたら、ガス発生装置14にてガスを発生し、シリンダ13の内圧を急激に高めることでピストン部材11の遊端側をシリンダ13から瞬時に突出させて、上記したように滑り出し防止部材7が上方に移動(突出)する(想像線)と同時にバックル42が下方に引き込まれ(想像線)、シートベルトに張力が加わって乗員の拘束力を増強する。
【0043】
尚、上記各構成では本発明による動力発生装置をサブマリン現象を防止する乗員拘束装置やシートベルトのプリテンショナ装置に適用したが、これに限定されず、衝突時に運転者がハンドルに衝当することを防止するべくハンドルを前方に移動させる装置等、瞬発的な駆動力を発生させる用途に容易に応用可能であることは云うまでもない。
【0044】
【発明の効果】
このように本発明によれば、車両衝突などの衝撃発生時に乗員がシートベルトの下部から前方へ滑り出すことを防止するべく、衝撃発生時にシートフレームに固定されたケーシングに上方へ突出可能に可動支持された滑り出し防止部材を動力発生装置をもって上方へ突出させ、その位置でロック機構をもって保持する乗員拘束装置に於いて、シリンダ内に受容されると共に一端が滑り出し防止部材に直接または間接的に係合するピストン部材を、シリンダの内圧を急激に高めるガス発生手段をもって突出させる構造の動力発生装置を用い、かつピストン部材を突出方向にばねをもって付勢する構造とすることで、乗員拘束装置が大型化することなくそのがたがなくなる。
【0045】
被駆動部材を瞬発的に駆動するべく固定されたシリンダ内に被駆動部材に直接または間接的に係合するピストン部材を受容し、同じくシリンダ内に受容されたガス発生手段によりシリンダの内圧を急激に高めてピストン部材を突出方向に移動させる動力発生装置に於けるシリンダ内に、シリンダに設けられた段部に支持され、かつピストン部材を突出方向に付勢するべくこのピストン部材とガス発生手段との間に配置されたばねを設け、更にガス発生手段の先端部が、上記ばねの中央通孔に入り込んでいることで、余分な空間を有効利用でき、動力発生装置が小型化されると共にガス発生時の初期容積を小さくでき、即ちガス発生手段に用いる推薬も少なくできる。
【0046】
また、ガス発生手段の先端部が、ばね手段の最収縮時にもピストン部材とガス発生手段のガスが噴出する先端部との間に間隙を確保する程度にばね手段の中央通孔に突入していることで、ガス発生手段とばね手段とが部分的に重なってシリンダの全長を短く、または同じ長さでピストンストロークを長く、或いはガス発生手段を大きくできると共に別途スペーサを設けなくてもピストンとガス発生手段との干渉を防止できる。また、ガス発生手段を基端側大径部と先端側小径部とで構成し、その間の段部をばね座とすることで、部品点数を削減でき、ガス発生手段の段部に弾性を有するシール部材を介してシリンダに形成された段部を係合させることで、シリンダとガス発生手段との寸法誤差、組み付け誤差を吸収できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された第1の実施形態に於ける車両用シート装置の部分分解斜視図。
【図2】図1の車両用シート装置の部分破断側面図。
【図3】本発明が適用された乗員拘束装置のサブアッセンブリの構成を示す分解斜視図。
【図4】本発明が適用された乗員拘束装置の動力発生装置の構造を示す断面図。
【図5】本発明が適用された乗員拘束装置の動力発生装置の別の構造を示す断面図。
【図6】図4の要部斜視図。
【図7】本発明が適用された第2の実施形態に於ける動力発生装置を具備するシートベルトのプリテンショナ装置及びシート回りの斜視図。
【図8】本発明が適用されたシートベルトのプリテンショナ装置の側面図。
【図9】本発明が適用されたシートベルトのプリテンショナ装置の底面図。
【図10】本発明による動力発生装置の構造を示す断面図。
【図11】本発明が適用されたシートベルトのプリテンショナ装置の作動要領を説明する図。
【図12】本発明による動力発生装置の変形例を示す図10と同様な図。
【図13】本発明による動力発生装置の変形例を示す図10と同様な図。
【図14】本発明が適用された第3の実施形態に於ける乗員拘束装置の構成を示す図2と同様な側面図。
【図15】従来のシートベルトのプリテンショナ装置の動力発生装置の構造を示す図4または図10と同様な図。
【符号の説明】
1 車両用シート
2 シートレール
3 シートフレーム
4 乗員拘束装置のサブアッセンブリ
5 ケーシング
5a 本体部
5b 蓋部
5c ガイド孔
5d 支持部
5e 締結部
6 アーム
6a カラー
6b 長孔
7 滑り出し防止部材
8 動力発生装置
9 ワンウェイロック機構
10 滑り出し防止部材突出開始荷重規定手段
10a 係合部
10b 開口
10c 薄肉部
10d 中央開口
11 ピストン部材
11a ピストン本体
11b ピストンロッド
11c ねじ溝
12 ピン
13 シリンダ
13a 内孔
13b 段部
13c 作動端開口
13d 薄肉部
14 ガス発生装置
14a 基端測大径部
14b 先端側小径部
14c 段部
15 シール部材
16 圧縮コイルばね
17 Oリング
18 ケーシング
18a 大径部
18b テーパ部
18c 係合溝
19 係合片
20 ばね
21 センタピラー
22 ELR装置
23 シートベルト
24 スルーリング
25 シート
26 端部
27 タングプレート
28 バックル
28a アンカー部
P プリテンショナ装置
31 ベースプレート
32 アーム
33 アクチュエータ
34 リンク部材
34a C字状部分
35 逆止装置
36 センタシャフト
37 アンカピン
38、39 ピン
41 プリテンショナ装置
42 バックル
43 リンク部材
44 回動アーム
50 動力発生装置
51 シリンダ
51a 内孔
51b 縮径部
52 ピストン
52a 遊端部
52b 基端部
53 Oリング
54 キャップ
54a 開口
55 ガス発生装置
57 押さえ板[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention is used for an occupant restraint device assembled in a vehicle seat device and a high-speed operation mechanism such as the device to prevent the occupant from sliding forward from the lower part of the seat belt when an impact such as a vehicle collision occurs. The present invention relates to a power generation device for instantaneously driving a suitable driven member.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, there is a so-called submarine phenomenon in which an occupant slips forward from a lower portion of a seat belt when an impact such as a vehicle collision occurs, and the waist belt comes off from the pelvis. This submarine phenomenon is likely to occur when the occupant sits shallow on the seat or leans over the seat back, and in some cases, the occupant restraint effect of the seat belt may be reduced, or the occupant restraint part may shift. there were.
[0003]
For example, it may be possible to prevent the submarine phenomenon by providing a projection at the front end of the seat frame or by increasing the front end by providing a panel, but if the projection or panel is too low, sufficient effects cannot be obtained, and if it is increased There is a drawback that a feeling of foreign matter is generated during normal use and the ride comfort is poor.
[0004]
Therefore, in order to raise the front end of the sheet only when an impact occurs, an airbag is used (see, for example, JP-A-5-229378, JP-A-7-81466, JP-A-3-227745, etc.) The one that mechanically lifts the front end of the seat (see Japanese Utility Model Laid-Open No. 2-149328, Japanese Utility Model Laid-Open No. 3-121947, Japanese Utility Model Laid-Open No. 4-93222, etc.), and a high-pressure gas generated by a chemical reaction as a power generator In some cases, the front end of the sheet is mechanically lifted (see Japanese Utility Model Publication No. 3-61440).
[0005]
A conventional
[0006]
A
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
In the above structure, the
[0008]
On the other hand, in order to prevent the occupant from being thrown forward in the event of a collision accident, the buckle with a seat belt that restrains the movement of the occupant is rapidly moved in the tension direction of the seat belt. There has been proposed a pretensioner device that increases the restraining force of the seat belt (see US Pat. No. 4,705,296, etc.).
[0009]
Such pretensioner devices include those using a power generation device that uses high-pressure gas generated by a chemical reaction to pull the buckle, as described in, for example, Japanese Patent Laid-Open No. 10-181529. However, there is a problem that rattling occurs as described above.
[0010]
Therefore, it is preferable to incorporate a structure that absorbs this in each device. However, depending on the structure, there is a problem that the device becomes large.
[0011]
The present invention has been devised to solve the problems imposed on the prior art, and its purpose is to provide high operating reliability, easy assembly, and a more compact occupant restraint. An object of the present invention is to provide a power generation apparatus suitable for use in the apparatus and these high-speed operation mechanisms.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above-described object, the present invention is capable of projecting upward to a casing fixed to the seat frame when an impact occurs in order to prevent the occupant from sliding forward from the lower part of the seat belt when an impact such as a vehicle collision occurs. In an occupant restraint device in which a movable supported anti-skid member protrudes upward with a power generator and is held with a lock mechanism at that position, the slidable anti-skid member is received in the cylinder and one end is directly or indirectly attached to the anti-skid member. Using a power generator with a structure in which the engaging piston member protrudes with gas generating means for rapidly increasing the internal pressure of the cylinder, and the piston member is biased with a spring in the protruding direction. Furthermore, let the tip of the gas generating means enter the center through hole of the spring. The structure is as follows.
[0013]
Also, a piston member that engages the driven member directly or indirectly in a cylinder fixed to drive the driven member instantaneously is received, and the internal pressure of the cylinder is also received by the gas generating means received in the cylinder. This piston member and gas are supported by a step portion provided in the cylinder in the power generating device that moves the piston member in the protruding direction by rapidly increasing the piston member and biases the piston member in the protruding direction. A spring arranged between the generating means and the tip of the gas generating means was inserted into the central through hole of the spring.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, preferred embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the accompanying drawings.
[0015]
FIG. 1 is a perspective view of a vehicle seat 1 according to a first embodiment to which the present invention is applied. FIG. 2 is a partially broken side view thereof. A
[0016]
FIG. 3 shows the configuration of the subassembly 4 of the occupant restraint device. Since the left and right subassemblies 4 have the same structure, only one of the right side toward the front of the vehicle will be described, and the other illustration and detailed description will be omitted. The sub-assembly 4 of the occupant restraint device includes a rectangular
[0017]
As shown in FIG. 4, the
[0018]
Here, the
[0019]
The piston
[0020]
In practice, as shown in FIG. 5, the
[0021]
Further, as described above, the
[0022]
In order to assemble the
[0023]
At this time, if the
[0024]
A one-
[0025]
The tip of the one-
[0026]
The left and
[0027]
The occupant restraint device comprises the sub-assemblies 4 of the left and right occupant restraint devices, impact generation detecting means and control means comprising an acceleration sensor (not shown) and the like.
[0028]
The occupant restraint device can be assembled to the existing seat even when the seat is assembled. For example, when the seat is assembled at the same time when the seat is to be welded, the explosive is used after the welding process is completed. It is preferable to assemble the sub-assembly 4 of the occupant restraint device having the
[0029]
Next, the operation point of this embodiment will be described. First, during normal travel, since the inner peripheral surface of the
[0030]
In this configuration, the same one-way lock mechanism is provided on both the left and right sides, and both sides are supported against the load from the occupant. However, only one is required as long as the strength can be secured. May be used. For example, the one-way lock device may be provided on one side, and the ball one-way lock device or the like that can be locked in a stepless position may be provided on the other side. Similarly, if the power generation devices are provided on both the left and right sides, one power generation device can be reduced in size, and there is an advantage that the device is distributed on both sides of the seat and does not increase in size locally. If it is obtained, only one of them may be used.
[0031]
FIG. 7 is a perspective view of a vehicle seat in which a seat belt pretensioner device according to a second embodiment to which the present invention is applied is incorporated. In FIG. 7, the
[0032]
The occupant seated on the
[0033]
The pretensioner device P is for automatically increasing the tension of the
[0034]
A
[0035]
One end of the
[0036]
Here, in this embodiment, since the one-
[0037]
When the
[0038]
Below, the operation | movement point of this embodiment is demonstrated. First, when a vehicle collision is detected by a deceleration sensor (not shown), the propellant of the
[0039]
FIG. 12 is a view similar to FIG. 10 showing a modification of the power generating device having the above-described configuration. The outer diameter of the
[0040]
FIG. 13 is a view similar to FIG. 9 showing a modification of the above-described configuration. A flange 13d is formed in the vicinity of the operating end opening 13c of the
[0041]
FIG. 14 is a view similar to FIG. 2 showing a third embodiment to which the present invention is applied. In this configuration, in addition to the configuration of the occupant restraint device of FIGS. 2 to 6, a
[0042]
Specifically, the base end portion of the
[0043]
In each of the above configurations, the power generation device according to the present invention is applied to an occupant restraint device or a seat belt pretensioner device that prevents a submarine phenomenon. Needless to say, the present invention can be easily applied to an application that generates an instantaneous driving force, such as a device that moves the handle forward in order to prevent the above.
[0044]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, in order to prevent an occupant from sliding forward from the lower part of the seat belt when an impact such as a vehicle collision occurs, the movable support is supported so as to be able to project upward to the casing fixed to the seat frame when the impact occurs. The occupant restraint device that projects the anti-skid member with the power generator and holds it with a lock mechanism at that position, and is received in the cylinder and one end is directly or indirectly engaged with the anti-skid member The size of the occupant restraint system is increased by using a power generator with a structure that causes the piston member to protrude with gas generating means that rapidly increases the internal pressure of the cylinder and biasing the piston member with a spring in the protruding direction. It ’s gone without it.
[0045]
A piston member that is directly or indirectly engaged with the driven member is received in a cylinder fixed to instantaneously drive the driven member, and the internal pressure of the cylinder is rapidly increased by the gas generating means also received in the cylinder. The piston member and the gas generating means are supported by a step portion provided in the cylinder and urged in the protruding direction in the cylinder of the power generation device for moving the piston member in the protruding direction. And the tip of the gas generating means is inserted into the central through hole of the spring, so that extra space can be used effectively, the power generator can be downsized and gas can be generated. The initial volume at the time can be reduced, that is, the propellant used for the gas generating means can also be reduced.
[0046]
Further, the distal end portion of the gas generating means protrudes into the central through hole of the spring means so as to ensure a gap between the piston member and the distal end portion from which the gas of the gas generating means is ejected even when the spring means is contracted most. Thus, the gas generating means and the spring means partially overlap to shorten the overall length of the cylinder, or to increase the piston stroke with the same length, or to increase the gas generating means and to install the piston and gas without providing a separate spacer. Interference with the generating means can be prevented. Further, the gas generating means is composed of a base end side large diameter portion and a distal end side small diameter portion, and the step portion therebetween is a spring seat, so that the number of parts can be reduced and the step portion of the gas generating means has elasticity. By engaging the step formed on the cylinder via the seal member, it is possible to absorb dimensional errors and assembly errors between the cylinder and the gas generating means.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a partially exploded perspective view of a vehicle seat device according to a first embodiment to which the present invention is applied.
2 is a partially cutaway side view of the vehicle seat device of FIG. 1; FIG.
FIG. 3 is an exploded perspective view showing a configuration of a subassembly of an occupant restraint device to which the present invention is applied.
FIG. 4 is a cross-sectional view showing a structure of a power generation device of an occupant restraint device to which the present invention is applied.
FIG. 5 is a cross-sectional view showing another structure of the power generation device of the occupant restraint device to which the present invention is applied.
6 is a perspective view of the main part of FIG. 4;
FIG. 7 is a seat belt pretensioner device equipped with a power generation device according to a second embodiment to which the present invention is applied, and a perspective view around the seat.
FIG. 8 is a side view of a seat belt pretensioner device to which the present invention is applied.
FIG. 9 is a bottom view of a seat belt pretensioner device to which the present invention is applied.
FIG. 10 is a cross-sectional view showing the structure of a power generation device according to the present invention.
FIG. 11 is a diagram for explaining the operating point of a seat belt pretensioner device to which the present invention is applied;
FIG. 12 is a view similar to FIG. 10 showing a modification of the power generation device according to the present invention.
13 is a view similar to FIG. 10 showing a modification of the power generating device according to the present invention.
14 is a side view similar to FIG. 2, showing the configuration of an occupant restraint device in a third embodiment to which the present invention is applied. FIG.
15 is a view similar to FIG. 4 or FIG. 10 showing the structure of a power generation device of a conventional seat belt pretensioner device.
[Explanation of symbols]
1 Vehicle seat
2 Seat rail
3 Seat frame
4 Sub-assembly of passenger restraint system
5 Casing
5a Body
5b Lid
5c Guide hole
5d support
5e Fastening part
6 Arm
6a color
6b long hole
7 Anti-slip member
8 Power generator
9 One-way lock mechanism
10 Sliding prevention member protrusion start load defining means
10a Engagement part
10b opening
10c Thin part
10d center opening
11 Piston member
11a Piston body
11b Piston rod
11c thread groove
12 pins
13 cylinders
13a Inner hole
13b Step
13c Working end opening
13d Thin part
14 Gas generator
14a Basic diameter measuring section
14b Tip side small diameter part
14c Step
15 Seal member
16 Compression coil spring
17 O-ring
18 Casing
18a Large diameter part
18b Taper part
18c engagement groove
19 Engagement piece
20 Spring
21 Center pillar
22 ELR equipment
23 Seat belt
24 Through ring
25 seats
26 end
27 tongue plate
28 buckle
28a Anchor part
P Pretensioner device
31 Base plate
32 arms
33 Actuator
34 Link members
34a C-shaped part
35 Checking device
36 Center shaft
37 Ankapin
38, 39 pins
41 Pretensioner device
42 buckle
43 Link member
44 Rotating arm
50 Power generator
51 cylinders
51a Inner hole
51b Reduced diameter part
52 piston
52a free end
52b Base end
53 O-ring
54 cap
54a opening
55 Gas generator
57 Presser plate
Claims (8)
前記動力発生装置が、シリンダと、前記シリンダ内に受容されると共にその一端開口から突出して前記滑り出し防止部材に直接または間接的に係合するピストン部材と、前記シリンダの内圧を急激に高めるべく前記シリンダ内に受容されたガス発生手段と、前記シリンダ内にて前記ピストン部材を突出方向に付勢するばねとを有し、
前記ガス発生手段の先端部が、前記ばねの中央通孔に入り込んでいることを特徴とする乗員拘束装置。In order to prevent the occupant from sliding forward from the lower part of the seat belt when an impact such as a vehicle collision occurs, the anti-slip member that is movably supported by the casing fixed to the seat frame so as to protrude upward, and the above-described protruding upward An occupant restraint device comprising: a lock mechanism for holding the anti-skid member in the protruding position; and a power generation device for driving the anti-skid member,
The power generation device includes a cylinder, a piston member that is received in the cylinder and protrudes from an opening at one end thereof and directly or indirectly engages with the anti-slip member, and the internal pressure of the cylinder is rapidly increased. possess a gas generating means which is received in the cylinder, and a spring for urging the piston member in the protruding direction in the said cylinder,
The occupant restraint device , wherein a tip end portion of the gas generating means enters a central through hole of the spring .
シリンダと、
前記シリンダ内に受容されると共にその一端開口から突出して前記被駆動部材に直接または間接的に係合するピストン部材と、
前記シリンダの内圧を急激に高めるべく前記シリンダ内に受容されたガス発生手段と、
前記シリンダ内にて前記ピストン部材を突出方向に付勢するべく前記ピストン部材と前記ガス発生手段との間に配置されたばねとを有し、
前記ガス発生手段の先端部が、前記ばねの中央通孔に入り込んでいることを特徴とする動力発生装置。A power generator for instantaneously driving a driven member,
A cylinder,
A piston member received in the cylinder and projecting from one end opening thereof to directly or indirectly engage the driven member;
Gas generating means received in the cylinder to rapidly increase the internal pressure of the cylinder;
A spring disposed between the piston member and the gas generating means to urge the piston member in a protruding direction within the cylinder;
The power generating device according to claim 1, wherein a distal end portion of the gas generating means enters a central through hole of the spring.
基端が前記ピストン本体に前記シリンダの前記一端開口側から着脱可能に係合し、遊端が前記被駆動部材に直接または間接的に係合するピストンロッドとからなることを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれかに記載の動力発生装置。A piston body having a size that the piston member does not protrude from the cylinder even when power is generated;
The base end includes a piston rod that is detachably engaged with the piston main body from the one end opening side of the cylinder, and the free end includes a piston rod that is directly or indirectly engaged with the driven member. The power generation device according to any one of claims 2 to 5.
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