JP3662524B2 - Gear forming method and gear forming apparatus - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内歯と外歯を有する歯車を熱間鍛造または冷間鍛造によって成形するための歯車成形方法および歯車成形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の変速機等に用いられる平歯車を図11に示す。この平歯車1は、大径部2と、該大径部2に比して小径な小径部3とを有し、大径部2の側周壁部には外歯4が設けられている。そして、大径部2から小径部3に亘って延在する貫通孔5の内周壁部には、大径部2に対応する部位に内歯6が形成されている。
【0003】
この平歯車1は、通常、以下のようにして製造されている。すなわち、図12に示されるリング状成形体(歯車素材)7に対して、まず、焼鈍処理、ショットブラスト処理および潤滑化処理を施す。
【0004】
次に、リング状成形体7の側周壁部の一部を切削除去することにより、小径部3と大径部2を設ける。すなわち、切削除去が施されなかった部位が大径部2となり、一方、切削除去された部位の残余の肉が小径部3となる。
【0005】
次に、大径部2の側周壁部および貫通孔5の内周壁部の一部に対し、カッタで切削加工を施すことにより、該側周壁部および内周壁部に予備外歯および予備内歯をそれぞれ形成する。
【0006】
最後に、予備外歯および予備内歯に対して仕上げ転造加工を施すことにより、所定の寸法精度を有する外歯4および内歯6が設けられた平歯車1が得られるに至る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記から諒解されるように、外歯4および内歯6を有する平歯車1の一般的な製造方法においては、多数の加工工程が営まれる。このため、平歯車1が完成されるに至るまで長時間を要する。換言すれば、従来技術に係る製造方法には、外歯4および内歯6を有する平歯車1を効率的に製造することが困難であるという不具合が顕在化している。
【0008】
また、各加工工程では互いに異なる加工装置が必要であり、このために高額の設備投資費が必要となる。すなわち、この製造方法には、加工コストが上昇してしまうという不具合がある。
【0009】
さらに、小径部3を設けるためにリング状成形体7から切削除去された肉や、予備外歯および予備内歯を形成するために切削除去された肉は、通常、再利用されることなく廃棄されている。このため、廃棄コストが必要となる上、材料歩留まりが著しく低下してしまうので材料調達コストも高騰するという事態を招いている。
【0010】
結局、従来技術に係る外歯および内歯を有する平歯車の製造方法には、材料歩留まりが低く、かつ製造コストを低廉化することが困難であるという不具合がある。
【0011】
本発明は上記した課題を解決するためになされたもので、材料歩留まりを向上することが可能であり、しかも、製造コストの低廉化を達成することも可能な歯車成形方法および歯車成形装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために、本発明は、内歯形成用歯部を有するとともに下パンチの孔部に摺動自在に挿通された下インサートパンチの側周壁部に保持された歯車素材を、外歯形成用歯部を有するダイで囲繞する第1の工程と、
上パンチおよび前記上パンチの孔部に摺動自在に挿通された上インサートパンチを前記歯車素材の上端面に当接させた状態で、前記下パンチで前記歯車素材を押圧することによって該歯車素材を拡径する第2の工程と、
前記下インサートパンチを前記上インサートパンチに指向して変位させることに伴って前記歯車素材を押圧して該歯車素材の肉を塑性流動させ、前記ダイの外歯形成用歯部によって前記歯車素材の側周壁部に外歯を形成するとともに前記下インサートパンチの内歯形成用歯部によって前記歯車素材の貫通孔の内周壁部に内歯を形成して歯車を得る第3の工程と、
を有することを特徴とする。
【0013】
すなわち、本発明に係る成形方法においては、歯車素材が塑性変形されることによって外歯および内歯を有する歯車が作製される。このため、歯車素材の肉を切削除去する必要がないので、材料歩留まりが著しく向上するとともに切削除去された肉の廃棄コストを低減することができる。
【0014】
なお、歯部を有しない小径部を歯車素材に設ける場合、前記第3の工程で歯車素材に対する上インサートパンチによる押圧力を解除することによって、下インサートパンチと前記上パンチとの間に前記歯車素材の肉を塑性流動させるようにすればよい。これに伴って、塑性流動した肉が上インサートパンチを押し上げるようになる。結局、上インサートパンチを押し上げて下インサートパンチと前記上パンチとの間に導入された肉が小径部となる。
【0015】
この場合、前記第3の工程で、前記歯車素材の前記内歯と前記小径部の内周壁部との間にテーパ部を設けることが好ましい。テーパ部が存在することにより、肉が容易に塑性流動することができるようになるからである。換言すれば、歯車素材を容易に塑性変形させることができるようになるからである。
【0016】
また、本発明は、側周壁部に外歯を有する一方、貫通孔の内周壁部に内歯を有する歯車を成形するための歯車成形装置であって、
孔部を有する下パンチと、
前記下パンチの孔部に摺動自在に挿通されてかつ前記内歯を形成するための内歯形成用歯部を有する下インサートパンチと、
前記歯車の外歯を形成するための外歯形成用歯部を有するダイと、
前記ダイに係合する上パンチと、
前記上パンチの孔部に摺動自在に挿通されてかつ前記下インサートパンチの端部が挿入される開口部を有する上インサートパンチと、
を備え、
前記下インサートパンチの側周壁部に保持された歯車素材の上端面に前記上パンチおよび前記上インサートパンチを当接させた状態で、前記歯車素材を前記下パンチで押圧することによって拡径し、
前記下インサートパンチが前記上インサートパンチに指向して変位した際に、前記ダイの外歯形成用歯部によって前記歯車素材の側周壁部に外歯を形成するとともに、前記下パンチの内歯形成用歯部によって前記歯車素材の貫通孔の内周壁部に内歯を形成して歯車とすることを特徴とする。
【0017】
このような構成の装置では、下パンチの側周壁部に歯車素材を保持した後、下パンチ、下インサートパンチ、上パンチおよび上インサートパンチを所定の順序で変位させることによって連続的に歯車を作製することができる。すなわち、歯車の生産効率が著しく向上する。
【0018】
しかも、この場合、歯車素材から歯車を得るためには上記の歯車成形装置のみを使用すればよく、他の加工装置は特に必要としない。このため、設備投資費の低廉化を図ることもできる。
【0019】
歯部を有しない小径部を歯車素材に設ける場合には、上インサートパンチの開口部に挿入される下インサートパンチの端部を、前記内歯形成用歯部が設けられた部位に比して小径にすればよい。
【0020】
そして、この場合、前記上インサートパンチの開口部に挿入される前記下インサートパンチの端部と該下インサートパンチの前記内歯形成用歯部との間にテーパ部を設けることが好ましい。上記したように、歯車素材の肉がこのテーパ部に沿って容易に塑性流動することができるようになるからである。
【0021】
さらに、下パンチの側周壁部には、ダイの外歯形成用歯部に噛合する外歯が設けられていることが好ましい。これにより下パンチがダイに案内されながら上下方向に変位することができるようになるので、該下パンチの側周壁部に保持された歯車素材に設けられる外歯の寸法精度が良好となるからである。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る歯車成形方法につきそれを遂行する歯車成形装置との関係で好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0023】
本実施の形態に係る歯車成形装置の要部概略縦断面図を図1に示す。この歯車成形装置10は、図12に示されるリング状成形体7に類似するリング状成形体12を鍛造成形して平歯車1(図11参照)に成形するためのものであり、固定部14と、該固定部14に対して接近または離間自在な可動部16とを有する(図1参照)。
【0024】
ここで、従来技術に係る歯車成形方法では、平歯車1の大径部2と略同等の直径を有するリング状成形体7が選定されるのに対し、本実施の形態では、直径が平歯車1の小径部3に比してやや大径であるリング状成形体12を使用する。すなわち、本実施の形態においては、リング状成形体12としては、リング状成形体7に比して小径のものが使用される。
【0025】
固定部14は、略中央部に第1貫通孔18が形成された基盤20を備える。この基盤20における第1貫通孔18の半径方向外方には略矩形状の凹部22が形成されており、このため、該基盤20は、第1貫通孔18が形成された第1凸部24と、凹部22を介して該第1凸部24を囲繞する第2凸部26とを有する。
【0026】
第1貫通孔18には、後述する下インサートパンチ28を上下方向に変位させるためのロッド部材30が挿通されており、一方、凹部22には、ガスダンパ32が配設されている。さらに、第1凸部24における第1貫通孔18と凹部22との間には第2貫通孔34が設けられており、該第2貫通孔34には、下パンチ36を上下方向に変位させるための押圧ピン38が挿通されている。後述するように、ロッド部材30と押圧ピン38とは個別に変位させることが可能であり、したがって、下インサートパンチ28と下パンチ36は個別に変位させることができる。
【0027】
基盤20の第1凸部24には、第1貫通孔18の開口を囲繞するように第1ホルダ40が連結されている。この第1ホルダ40の略中央部には大貫通孔42が設けられており、かつ該大貫通孔42の近傍には小貫通孔44、44が設けられている。このうち、大貫通孔42には、ロッド部材30の先端部と下インサートパンチ28の下端部とが挿入されている。すなわち、ロッド部材30の先端部に設けられた大径部45と下インサートパンチ28の各側周壁部は、大貫通孔42の内周壁部に摺接する。なお、下インサートパンチ28の下端部は、ロッド部材30の大径部45の先端面に当接している。
【0028】
一方、小貫通孔44には、押圧ピン38の先端部が挿入されている。そして、押圧ピン38の先端部には環状スペーサ46が固着されており、該環状スペーサ46は第1ホルダ40の上端面に載置されている。さらに、この環状スペーサ46上には、図1における下方が厚肉でかつ上方が薄肉に形成された下パンチ36が載置されている。
【0029】
図2に示すように、下パンチ36の薄肉部には外歯48が形成されている。一方、図3に示すように、該薄肉部を囲繞するダイ50には外歯形成用歯部52が設けられており、前記外歯48は、この外歯形成用歯部52に噛合している。このため、下パンチ36は、外歯48に噛合した外歯形成用歯部52に案内されながら上下に変位する。後述するように、この外歯形成用歯部52によってリング状成形体12に外歯4が形成される。
【0030】
該下パンチ36に設けられた貫通孔54(図1および図2参照)には、下インサートパンチ28が挿通されている。上記したように、該下インサートパンチ28の下端部はロッド部材30の大径部45の先端面に当接しており、一方、上端部は下パンチ36から突出している。
【0031】
図2に示すように、この下インサートパンチ28は、大径部55と、該大径部55に連設されてテーパ状に縮径したテーパ部56と、該テーパ部56から延在する小径部58とを有する。なお、テーパ部56の直径はリング状成形体12の貫通孔の直径に比して大きく、したがって、リング状成形体12がテーパ部56と小径部58との境界線よりも下降することはない。
【0032】
該下インサートパンチ28においては、大径部55の終端部からテーパ部56の起部に至るまで内歯形成用歯部60が設けられている。後述するように、この内歯形成用歯部60によってリング状成形体12の内周壁部に内歯6が形成される。
【0033】
ここで、下インサートパンチ28と下パンチ36とは、個別に変位させることができる。すなわち、図4に示すように、ロッド部材30の下端部は、プレート62と、該プレート62に立設されたスリーブ64と、該スリーブ64の上側開口端部を閉塞する閉塞部材66とを介して図示しない第1駆動機構に連結されている。そして、スリーブ64の孔部68には図示しない第2駆動機構を構成するロッド70が挿入されており、このロッド70の大径部71は、閉塞部材66の貫通孔を介してスリーブ64の孔部68まで通された押圧ピン38の下端面に当接している。勿論、ロッド70の大径部71における側周壁部は、スリーブ64の内周壁部に対して摺動自在である。
【0034】
したがって、第1駆動機構が付勢されることに伴ってプレート62、スリーブ64および閉塞部材66が上下方向に変位した場合であっても、スリーブ64の孔部68に配設されたロッド70が変位することはないので、押圧ピン38、ひいては下パンチ36が変位することもない。一方、第2駆動機構が付勢された際にはロッド70がスリーブ64内で変位するが、これに伴って該スリーブ64が変位することはないので、閉塞部材66に連結されたロッド部材30、ひいては下インサートパンチ28が変位することもない。
【0035】
なお、閉塞部材66は、基盤20を支持する支持盤72に設けられた孔部に摺動自在に収容されている。すなわち、該閉塞部材66が孔部内で上下方向に変位する際、その外周壁部が孔部の内周壁部に摺接する。
【0036】
図1に示すように、凹部22に配設されたガスダンパ32を構成するロッド73の先端部には、セットプレート74が固定されている。すなわち、該セットプレート74は、ガスダンパ32によって可動部16側に指向して常時弾発付勢されている。
【0037】
また、第1凸部24と第2凸部26上には第2ホルダ76が連結されている。この第2ホルダ76には孔部75が設けられており、ガスダンパ32は、該孔部75に収容されている。なお、第2ホルダ76の外周面は、基盤20の外周面よりも半径方向外方に突出している。
【0038】
さらに、第2ホルダ76上には環状の第3ホルダ78が連結されている。この第3ホルダ78の上端面開口に突出形成された第1ストッパ部80は、前記ダイ50を外嵌して支持するようにセットプレート74に連結された支持部材82がガスダンパ32によって弾発付勢された際、該支持部材82の側周壁部から突出形成された第2ストッパ部84に当接する。
【0039】
ダイ50には、上記したように外歯形成用歯部52が形成されている(図2参照)。この外歯形成用歯部52の鉛直方向寸法は下パンチ36の外歯48よりも大きく、したがって、該外歯形成用歯部52の一部は露呈して、下インサートパンチ28の側周壁部に保持されたリング状成形体12に所定間隔で離間して対向する。
【0040】
支持部材82およびダイ50の上部略中央には、テーパ部86を有する凹部88が形成されている(図1参照)。可動部16が固定部14に接近した際、この凹部88には、上パンチ90および上インサートパンチ92の先端部が挿入される。すなわち、上パンチ90はダイ50に係合する。
【0041】
以上の構成において、基盤20、第2ホルダ76および第3ホルダ78には、第4ホルダ94が外嵌されている。
【0042】
一方、可動部16は、図1に示すように、ロッド96と、該ロッド96の下端部に連結された略円柱状のマンドレル98を有し、前記上インサートパンチ92はこのマンドレル98に外嵌されている。マンドレル98の鉛直方向寸法は上インサートパンチ92に比して小さく、したがって、該上インサートパンチ92の下端部には開口部100が形成された形態となっている。
【0043】
ここで、ロッド96の上端部は、図示しない第3駆動機構に連結されている。すなわち、ロッド96は、第3駆動機構の作用下に上下方向に変位自在である。このようにしてロッド96が変位することに追従してマンドレル98が変位し、最終的に下インサートパンチ28が変位する。
【0044】
ロッド96を囲繞するスペーサ102の底面には、前記上パンチ90が連結されている。この上パンチ90は、上インサートパンチ92の外周面に対して摺動自在である。また、該上パンチ90の先端外周部には、ダイ50および支持部材82の凹部88のテーパ部86の形状に対応するテーパ部104が形成されている。
【0045】
上パンチ90と上インサートパンチ92もまた、個別に上下方向に変位させることが可能である。すなわち、上パンチ90の外周面には、該上パンチ90をスペーサ102側に指向して支持固定する第5ホルダ106が嵌合されており、かつスペーサ102および第5ホルダ106には第6ホルダ108が外嵌されている。そして、スペーサ102は、スリーブ110を介して図1における上方で第4駆動機構(図示せず)に連結されている。したがって、この第4駆動機構が付勢されることに追従してスリーブ110、スペーサ102および第6ホルダ108が上下方向に変位することに伴い、最終的に上パンチ90が変位する。この際、上パンチ90の内周壁部は上インサートパンチ92の外周面を摺接するので、上パンチ90が変位することに伴って上インサートパンチ92が変位することはない。
【0046】
勿論、第1〜第4駆動機構のうち、任意数の駆動機構同士を同期して駆動することも可能である。
【0047】
本実施の形態に係る歯車成形装置10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、その作用および効果について歯車成形方法との関係で説明する。
【0048】
まず、可動部16を固定部14から離間した状態とし(図1参照)、リング状成形体12の貫通孔に下インサートパンチ28を通す。上記したように、下インサートパンチ28のテーパ部56の直径がリング状成形体12の貫通孔の直径に比して大きいので、リング状成形体12の下端面はテーパ部56と小径部58との境界線上で停止する。これにより、リング状成形体12が下パンチ36の側周壁部に保持され、かつダイ50で囲繞される(第1の工程)。
【0049】
この状態で、前記第3駆動機構および前記第4駆動機構を同期して駆動するように付勢し、可動部16を鉛直下方向に移動させて固定部14に接近させる。この際、ダイ50および支持部材82の凹部88におけるテーパ部86に上パンチ90のテーパ部104が当接するとともに、下インサートパンチ28の先端部が上インサートパンチ92の開口部100に挿入され、マンドレル98の下端面と所定間隔で離間して対向する。また、上パンチ90および上インサートパンチ92の各下端面がリング状成形体12の上端面に当接する。
【0050】
可動部16をさらに下方に変位させると、上パンチ90および上インサートパンチ92によってダイ50および支持部材82が押圧され、その結果、ガスダンパ32の弾発力に抗して、図5に示すように、ダイ50、支持部材82およびセットプレート74が下方に変位する。すなわち、第3ホルダ78の第1ストッパ部80と支持部材82の第2ストッパ部84とが互いに離間する。
【0051】
また、この際、下インサートパンチ28は、リング状成形体12を介して上パンチ90および上インサートパンチ92によって押圧される。この時点ではロッド70の押圧ピン38に対する押圧力が解除されているので、リング状成形体12および下インサートパンチ28は、ダイ50、支持部材82およびセットプレート74とともに下方に指向して変位する。この変位は、最終的に、可動部16の下方への変位が停止されることにより停止される。
【0052】
次いで、第2駆動機構を付勢して下パンチ36を上インサートパンチ92側に指向して上昇動作させ、リング状成形体12をその下端面から押圧する。この押圧によって、リング状成形体12の肉が塑性流動を起こす。
【0053】
この肉の上方への塑性流動は、図6から諒解されるように、上インサートパンチ92および上パンチ90により堰き止められる。したがって、前記肉は、ダイ50に指向する方向にのみ流動することができる。このような肉の塑性流動が起こる結果、リング状成形体12が拡径される(第2の工程)。換言すれば、第2の工程では、リング状成形体12に対して据え込み成形加工が施される。
【0054】
リング状成形体12を拡径した後、該リング状成形体12に小径部3、外歯4および内歯6を設ける。具体的には、前記第3駆動機構の付勢を停止することにより上インサートパンチ92を変位自在とする。すなわち、上インサートパンチ92のリング状成形体12に対する押圧力を解除する。
【0055】
この状態で、前記第1駆動機構を付勢してロッド部材30(図1および図4参照)を上昇動作させる。これにより、図7に示すように、押圧ピン38およびプレート62を介して下インサートパンチ28が上昇する。これによりリング状成形体12の肉が再度塑性流動を起こし、上インサートパンチ92に当接した箇所においては、該上インサートパンチ92を押し上げる。すなわち、下インサートパンチ28と上パンチ90との間に肉が導入され、結局、リング状成形体12に小径部が形成される。
【0056】
さらに、この際、リング状成形体12の側周壁部の肉がダイ50に設けられた外歯形成用歯部52に指向して塑性流動する。その結果、外歯形成用歯部52の形状に対応する形状の外歯4がリング状成形体12の側周壁部に成形される。
【0057】
また、上記したように、下インサートパンチ28の側周壁部には内歯形成用歯部60が設けられている。このため、内歯形成用歯部60の形状に対応する形状の内歯6がリング状成形体12の貫通孔の内周壁部に成形され、これにより外歯4および内歯6を有する平歯車1が得られるに至る(第3の工程)。
【0058】
ここで、下インサートパンチ28においては、大径部55の上側終端部と小径部58との間にテーパ部56が設けられている。この場合、リング状成形体12の肉がこのテーパ部56に沿って容易に塑性流動することができる。すなわち、下インサートパンチ28にテーパ部56を設けることによって、リング状成形体12を容易に塑性変形させることができる。したがって、この平歯車1における内壁部には、内歯6と小径部3との間に、下インサートパンチ28のテーパ部56に対応する形状のテーパ面112が成形されたものとなる(図7参照)。
【0059】
このように、本実施の形態によれば、リング状成形体12を塑性変形させることによって、該リング状成形体12の肉を切削除去することなく平歯車1を作製するようにしている。このため、肉の廃棄コストが不要となる。また、材料歩留まりが著しく向上するので、材料調達コストも低減することができる。
【0060】
しかも、この場合、歯車成形装置10にリング状成形体12をセットした後、該歯車成形装置10を上記のように動作させることによって効率的に平歯車1を連続作製することができる。このため、平歯車1を作製するに当たり、他の加工装置を特に必要としない。換言すれば、設備投資費を低減しながらも平歯車1を大量生産することができるので、平歯車1の加工コストを大幅に低減することができる。
【0061】
なお、上記した実施の形態においては、外歯および内歯をともに平歯としたが、少なくともいずれか一方の歯をヘリカル歯としてもよい。例えば、外歯をヘリカル歯とする場合、図8に示すように、鉛直方向に対して所定の角度θだけ傾斜した外歯形成用歯部150を有するダイ152を使用すればよい。
【0062】
また、この実施の形態では、下インサートパンチ28にテーパ部56を設けてリング状成形体12の塑性変形を容易にし、平歯車1の内壁部にテーパ面112が形成されるようにしているが、図9に示すように、下インサートパンチ28にテーパ部56を設けることなく歯車素材160の肉を塑性流動させるようにしてもよい。この場合においても、リング状成形体12の塑性変形が充分に進行して平歯車1が作製されるに至る。勿論、この場合、平歯車1にテーパ面112は形成されない。
【0063】
図9に示される実施の形態においては、塑性流動を容易にするために、図10に示すように、歯車素材160の外壁面に段部162を予め設けておくことが好ましい。この場合、歯車素材160は、その底面160aが下インサートパンチ28の大径部55に当接することによって該下インサートパンチ28の側周壁部に保持される。この状態で下インサートパンチ28を上昇動作させると、歯車素材160には、内歯形成用歯部60によって内壁面に内歯6が設けられる。そして、下インサートパンチ28の上昇動作を抑止することにより、内歯6の形成を終了することができる(図9参照)。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る歯車成形方法によれば、歯車素材から肉を切削除去することなく歯車を得ることができる。このため、材料歩留まりを著しく向上させることができ、かつ材料調達コストおよび肉の廃棄コストを低減させることもできる。
【0065】
また、本発明に係る歯車成形装置によれば、歯車を効率よく連続製造することができる。このため、他の加工装置を特に必要としない。すなわち、設備投資費を低減しながらも歯車を大量生産することができるので、歯車の加工コストを大幅に低減することができる。
【0066】
結局、本発明によれば、歯車の生産効率が向上し、しかも、歯車の製造コストを著しく低減することができるという効果が達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る歯車成形装置の要部概略縦断面図である。
【図2】図1の歯車成形装置を構成する下パンチ、下インサートパンチおよびダイの要部拡大縦断面図である。
【図3】外歯として平歯を有する歯車を成形するための外歯形成用歯部が形成されたダイの全体概略縦断面図である。
【図4】図1の歯車成形装置の下部概略縦断面図である。
【図5】図1の歯車成形装置において、上パンチをダイに係合させた状態を示す要部概略縦断面図である。
【図6】リング状成形体を拡径している状態を示す要部概略縦断面図である。
【図7】拡径されたリング状成形体に対して外歯および内歯を成形している状態を示す要部概略縦断面図である。
【図8】外歯としてヘリカル歯を有する歯車を成形するための外歯形成用歯部が形成されたダイの全体概略縦断面図である。
【図9】別の実施の形態に係る歯車成形装置を構成する下パンチ、下インサートパンチおよびダイによって、リング状成形体に対して外歯および内歯を成形している状態を示す要部概略縦断面図である。
【図10】内壁面に段部が形成されたリング状成形体の概略縦断面図である。
【図11】平歯の外歯および内歯を有する平歯車の概略全体斜視図である。
【図12】リング状成形体(歯車素材)の概略全体斜視図である。
【符号の説明】
1…平歯車 2…大径部
3…小径部 4…外歯
5…貫通孔 6…内歯
7、12…リング状成形体(歯車素材) 10…歯車成形装置
14…固定部 16…可動部
20…基盤 28…下インサートパンチ
30…ロッド部材 32…ガスダンパ
36…下パンチ 38…押圧ピン
46…環状スペーサ 48…外歯
50、152…ダイ 52、150…外歯形成用歯部
56…テーパ部 60…内歯形成用歯部
62…プレート 64…スリーブ
70、73、96…ロッド 74…セットプレート
90…上パンチ 92…上インサートパンチ
98…マンドレル 100…開口部
112…テーパ面 160…歯車素材
162…段部
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a gear forming method and a gear forming apparatus for forming a gear having internal teeth and external teeth by hot forging or cold forging.
[0002]
[Prior art]
FIG. 11 shows a spur gear used for an automobile transmission or the like. The spur gear 1 has a large-diameter portion 2 and a small-diameter portion 3 that is smaller in diameter than the large-diameter portion 2, and external teeth 4 are provided on the side peripheral wall portion of the large-diameter portion 2. Then, an inner tooth 6 is formed at a portion corresponding to the large diameter portion 2 on the inner peripheral wall portion of the through hole 5 extending from the large diameter portion 2 to the small diameter portion 3.
[0003]
The spur gear 1 is normally manufactured as follows. That is, first, an annealing process, a shot blasting process, and a lubrication process are performed on the ring-shaped molded body (gear material) 7 shown in FIG.
[0004]
Next, the small diameter part 3 and the large diameter part 2 are provided by cutting and removing a part of the side peripheral wall part of the ring-shaped molded body 7. In other words, the portion that has not been cut and removed is the large diameter portion 2, while the remaining meat of the portion that has been cut and removed is the small diameter portion 3.
[0005]
Next, by cutting the side peripheral wall portion of the large-diameter portion 2 and a part of the inner peripheral wall portion of the through-hole 5 with a cutter, spare external teeth and spare internal teeth are applied to the side peripheral wall portion and the inner peripheral wall portion. Respectively.
[0006]
Finally, by performing finish rolling on the spare external teeth and the spare internal teeth, the spur gear 1 provided with the external teeth 4 and the internal teeth 6 having a predetermined dimensional accuracy is obtained.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
As can be understood from the above, in the general manufacturing method of the spur gear 1 having the external teeth 4 and the internal teeth 6, a number of processing steps are performed. For this reason, it takes a long time until the spur gear 1 is completed. In other words, the manufacturing method according to the prior art has a problem that it is difficult to efficiently manufacture the spur gear 1 having the external teeth 4 and the internal teeth 6.
[0008]
In addition, different processing devices are required for each processing step, which requires high capital investment costs. That is, this manufacturing method has a problem that the processing cost increases.
[0009]
Further, the meat cut and removed from the ring-shaped molded body 7 to provide the small-diameter portion 3 and the meat cut and removed to form the spare external teeth and the spare internal teeth are usually discarded without being reused. Has been. For this reason, disposal costs are required, and material yields are significantly reduced, leading to a rise in material procurement costs.
[0010]
After all, the conventional spur gear manufacturing method having external teeth and internal teeth has a drawback that the material yield is low and it is difficult to reduce the manufacturing cost.
[0011]
The present invention has been made to solve the above-described problems, and provides a gear forming method and a gear forming apparatus capable of improving material yield and achieving reduction in manufacturing cost. The purpose is to do.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above-described object, the present invention provides a gear material held on the side peripheral wall portion of the lower insert punch, which has an internal tooth forming tooth portion and is slidably inserted into the hole portion of the lower punch, A first step of surrounding with a die having an external tooth forming tooth portion;
The gear blank is pressed by pressing the gear blank with the lower punch in a state where the upper punch and the upper insert punch slidably inserted into the hole of the upper punch are in contact with the upper end surface of the gear blank. A second step of expanding the diameter;
As the lower insert punch is displaced toward the upper insert punch, the gear blank is pressed to plastically flow the gear blank, and the outer teeth forming teeth of the die cause the gear blank to move. A third step of forming external teeth on the side peripheral wall portion and forming internal teeth on the inner peripheral wall portion of the through hole of the gear material by an internal tooth forming tooth portion of the lower insert punch to obtain a gear;
It is characterized by having.
[0013]
That is, in the molding method according to the present invention, a gear having external teeth and internal teeth is produced by plastic deformation of the gear material. For this reason, since it is not necessary to cut and remove the meat of the gear material, the material yield can be remarkably improved and the cost of discarding the cut and removed meat can be reduced.
[0014]
When providing the gear blank with a small-diameter portion that does not have a tooth portion, by releasing the pressing force by the upper insert punch on the gear blank in the third step, the gear is interposed between the lower insert punch and the upper punch. The material meat may be plastically flowed. Along with this, the plastic flowed meat pushes up the upper insert punch. Eventually, the upper insert punch is pushed up and the meat introduced between the lower insert punch and the upper punch becomes the small diameter portion.
[0015]
In this case, in the third step, it is preferable to provide a tapered portion between the inner teeth of the gear material and the inner peripheral wall portion of the small diameter portion. This is because the presence of the tapered portion allows the meat to easily plastically flow. In other words, the gear blank can be easily plastically deformed.
[0016]
Further, the present invention is a gear forming apparatus for forming a gear having external teeth on the side peripheral wall portion and having internal teeth on the inner peripheral wall portion of the through hole,
A lower punch having a hole;
A lower insert punch that is slidably inserted into a hole of the lower punch and has an internal tooth forming tooth portion for forming the internal tooth;
A die having an external tooth forming tooth portion for forming external gear teeth;
An upper punch engaging the die;
An upper insert punch that is slidably inserted into a hole of the upper punch and has an opening into which an end of the lower insert punch is inserted;
With
In a state where the upper punch and the upper insert punch are brought into contact with the upper end surface of the gear material held on the side peripheral wall portion of the lower insert punch, the diameter is increased by pressing the gear material with the lower punch,
When the lower insert punch is displaced toward the upper insert punch, external teeth are formed on the side peripheral wall portion of the gear material by the external teeth forming teeth of the die, and internal teeth of the lower punch are formed. An internal tooth is formed in the inner peripheral wall part of the through-hole of the said gear raw material by a tooth part, and it is set as a gear.
[0017]
In the apparatus having such a configuration, after the gear blank is held on the side peripheral wall portion of the lower punch, the lower punch, the lower insert punch, the upper punch, and the upper insert punch are displaced in a predetermined order to continuously produce the gear. can do. That is, the gear production efficiency is significantly improved.
[0018]
In addition, in this case, in order to obtain a gear from the gear material, only the gear forming device described above may be used, and no other processing device is required. For this reason, the capital investment cost can be reduced.
[0019]
When providing a gear material with a small-diameter portion that does not have a tooth portion, the end portion of the lower insert punch inserted into the opening of the upper insert punch is compared with the portion where the internal tooth forming tooth portion is provided. A small diameter may be used.
[0020]
In this case, it is preferable that a tapered portion is provided between an end portion of the lower insert punch inserted into the opening portion of the upper insert punch and the tooth forming tooth portion of the lower insert punch. This is because the gear material can easily plastically flow along the tapered portion as described above.
[0021]
Furthermore, it is preferable that the side peripheral wall part of the lower punch is provided with external teeth that mesh with the external tooth forming tooth part of the die. As a result, the lower punch can be displaced in the vertical direction while being guided by the die, so that the dimensional accuracy of the external teeth provided on the gear material held on the side peripheral wall portion of the lower punch is improved. is there.
[0022]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, preferred embodiments of the gear forming method according to the present invention will be described in detail in relation to a gear forming apparatus that performs the method, and will be described in detail with reference to the accompanying drawings.
[0023]
FIG. 1 shows a schematic vertical sectional view of an essential part of the gear forming apparatus according to the present embodiment. The gear forming apparatus 10 is for forging a ring-shaped formed body 12 similar to the ring-shaped formed body 7 shown in FIG. 12 to form a spur gear 1 (see FIG. 11). And a movable portion 16 that can be moved toward or away from the fixed portion 14 (see FIG. 1).
[0024]
Here, in the gear forming method according to the prior art, a ring-shaped formed body 7 having a diameter substantially equal to that of the large-diameter portion 2 of the spur gear 1 is selected, whereas in the present embodiment, the diameter is a spur gear. A ring-shaped molded body 12 having a slightly larger diameter than that of one small-diameter portion 3 is used. In other words, in the present embodiment, the ring-shaped molded body 12 is smaller in diameter than the ring-shaped molded body 7.
[0025]
The fixed portion 14 includes a base 20 having a first through hole 18 formed in a substantially central portion. A concave portion 22 having a substantially rectangular shape is formed radially outward of the first through hole 18 in the base 20. For this reason, the base 20 has a first convex portion 24 in which the first through hole 18 is formed. And a second convex portion 26 surrounding the first convex portion 24 via the concave portion 22.
[0026]
A rod member 30 for displacing a lower insert punch 28 (described later) in the vertical direction is inserted into the first through hole 18, while a gas damper 32 is disposed in the recess 22. Further, a second through hole 34 is provided between the first through hole 18 and the concave portion 22 in the first convex portion 24, and the lower punch 36 is displaced in the vertical direction in the second through hole 34. For this purpose, a pressing pin 38 is inserted. As will be described later, the rod member 30 and the pressing pin 38 can be individually displaced, and therefore the lower insert punch 28 and the lower punch 36 can be individually displaced.
[0027]
A first holder 40 is connected to the first convex portion 24 of the base 20 so as to surround the opening of the first through hole 18. A large through hole 42 is provided in a substantially central portion of the first holder 40, and small through holes 44, 44 are provided in the vicinity of the large through hole 42. Among these, in the large through hole 42, the tip end portion of the rod member 30 and the lower end portion of the lower insert punch 28 are inserted. That is, the large-diameter portion 45 provided at the distal end portion of the rod member 30 and the respective side peripheral wall portions of the lower insert punch 28 are in sliding contact with the inner peripheral wall portion of the large through hole 42. The lower end portion of the lower insert punch 28 is in contact with the distal end surface of the large diameter portion 45 of the rod member 30.
[0028]
On the other hand, the tip of the pressing pin 38 is inserted into the small through hole 44. An annular spacer 46 is fixed to the tip of the pressing pin 38, and the annular spacer 46 is placed on the upper end surface of the first holder 40. Further, on the annular spacer 46, a lower punch 36 is placed which is formed with a thick lower portion in FIG. 1 and a thin upper portion.
[0029]
As shown in FIG. 2, external teeth 48 are formed in the thin portion of the lower punch 36. On the other hand, as shown in FIG. 3, an external tooth forming tooth portion 52 is provided on the die 50 surrounding the thin wall portion, and the external teeth 48 mesh with the external tooth forming tooth portion 52. Yes. For this reason, the lower punch 36 is displaced up and down while being guided by the external tooth forming tooth portion 52 meshed with the external tooth 48. As will be described later, the external teeth 4 are formed on the ring-shaped molded body 12 by the external tooth forming teeth 52.
[0030]
The lower insert punch 28 is inserted into a through hole 54 (see FIGS. 1 and 2) provided in the lower punch 36. As described above, the lower end portion of the lower insert punch 28 is in contact with the front end surface of the large diameter portion 45 of the rod member 30, while the upper end portion protrudes from the lower punch 36.
[0031]
As shown in FIG. 2, the lower insert punch 28 includes a large-diameter portion 55, a tapered portion 56 continuously connected to the large-diameter portion 55 and reduced in a taper shape, and a small-diameter extending from the tapered portion 56. Part 58. The diameter of the tapered portion 56 is larger than the diameter of the through hole of the ring-shaped molded body 12, and therefore the ring-shaped molded body 12 does not fall below the boundary line between the tapered portion 56 and the small diameter portion 58. .
[0032]
In the lower insert punch 28, an internal tooth forming tooth portion 60 is provided from the end portion of the large diameter portion 55 to the raised portion of the tapered portion 56. As will be described later, the internal teeth 6 are formed on the inner peripheral wall portion of the ring-shaped molded body 12 by the internal tooth forming teeth 60.
[0033]
Here, the lower insert punch 28 and the lower punch 36 can be individually displaced. That is, as shown in FIG. 4, the lower end portion of the rod member 30 is interposed through a plate 62, a sleeve 64 erected on the plate 62, and a closing member 66 that closes the upper opening end of the sleeve 64. Are connected to a first drive mechanism (not shown). A rod 70 constituting a second drive mechanism (not shown) is inserted into the hole 68 of the sleeve 64, and the large-diameter portion 71 of the rod 70 is inserted into the hole of the sleeve 64 through the through-hole of the closing member 66. It abuts on the lower end surface of the pressing pin 38 passed to the portion 68. Of course, the side peripheral wall portion of the large-diameter portion 71 of the rod 70 is slidable with respect to the inner peripheral wall portion of the sleeve 64.
[0034]
Therefore, even when the plate 62, the sleeve 64, and the closing member 66 are displaced in the vertical direction as the first drive mechanism is urged, the rod 70 disposed in the hole 68 of the sleeve 64 is removed. Since there is no displacement, the pressing pin 38 and consequently the lower punch 36 are not displaced. On the other hand, when the second drive mechanism is energized, the rod 70 is displaced in the sleeve 64. However, since the sleeve 64 is not displaced along with this, the rod member 30 connected to the closing member 66 is displaced. As a result, the lower insert punch 28 is not displaced.
[0035]
The closing member 66 is slidably accommodated in a hole provided in the support plate 72 that supports the base 20. That is, when the closing member 66 is displaced in the vertical direction in the hole, the outer peripheral wall portion is in sliding contact with the inner peripheral wall portion of the hole.
[0036]
As shown in FIG. 1, a set plate 74 is fixed to the tip of a rod 73 that constitutes the gas damper 32 disposed in the recess 22. That is, the set plate 74 is always bullet-biased by the gas damper 32 toward the movable portion 16 side.
[0037]
A second holder 76 is connected to the first and second convex portions 24 and 26. The second holder 76 is provided with a hole 75, and the gas damper 32 is accommodated in the hole 75. The outer peripheral surface of the second holder 76 protrudes outward in the radial direction from the outer peripheral surface of the base 20.
[0038]
Further, an annular third holder 78 is connected on the second holder 76. The first stopper portion 80 formed to project from the upper end surface opening of the third holder 78 has a support member 82 connected to the set plate 74 so as to externally fit and support the die 50 by means of the gas damper 32. When urged, it comes into contact with the second stopper portion 84 that is formed to protrude from the side peripheral wall portion of the support member 82.
[0039]
As described above, the external teeth forming tooth portion 52 is formed on the die 50 (see FIG. 2). The vertical dimension of the external tooth forming tooth portion 52 is larger than that of the external tooth 48 of the lower punch 36, so that a part of the external tooth forming tooth portion 52 is exposed and the side peripheral wall portion of the lower insert punch 28 is exposed. The ring-shaped molded body 12 held on the surface is opposed to the ring-shaped molded body 12 at a predetermined interval.
[0040]
A concave portion 88 having a tapered portion 86 is formed at the substantially upper center of the support member 82 and the die 50 (see FIG. 1). When the movable portion 16 approaches the fixed portion 14, the top end portions of the upper punch 90 and the upper insert punch 92 are inserted into the recess 88. That is, the upper punch 90 is engaged with the die 50.
[0041]
In the above configuration, the fourth holder 94 is externally fitted to the base 20, the second holder 76 and the third holder 78.
[0042]
On the other hand, as shown in FIG. 1, the movable portion 16 has a rod 96 and a substantially cylindrical mandrel 98 connected to the lower end portion of the rod 96, and the upper insert punch 92 is fitted on the mandrel 98. Has been. The vertical dimension of the mandrel 98 is smaller than that of the upper insert punch 92, and therefore, an opening 100 is formed at the lower end portion of the upper insert punch 92.
[0043]
Here, the upper end of the rod 96 is connected to a third drive mechanism (not shown). That is, the rod 96 can be displaced in the vertical direction under the action of the third drive mechanism. Thus, following the displacement of the rod 96, the mandrel 98 is displaced, and finally the lower insert punch 28 is displaced.
[0044]
The upper punch 90 is connected to the bottom surface of the spacer 102 surrounding the rod 96. The upper punch 90 is slidable with respect to the outer peripheral surface of the upper insert punch 92. Further, a tapered portion 104 corresponding to the shape of the tapered portion 86 of the concave portion 88 of the die 50 and the support member 82 is formed on the outer peripheral portion of the upper punch 90.
[0045]
The upper punch 90 and the upper insert punch 92 can also be individually displaced in the vertical direction. That is, a fifth holder 106 for supporting and fixing the upper punch 90 toward the spacer 102 is fitted to the outer peripheral surface of the upper punch 90, and a sixth holder is attached to the spacer 102 and the fifth holder 106. 108 is externally fitted. The spacer 102 is connected to a fourth drive mechanism (not shown) via the sleeve 110 in the upper part in FIG. Therefore, the upper punch 90 is finally displaced as the sleeve 110, the spacer 102 and the sixth holder 108 are displaced in the vertical direction following the biasing of the fourth drive mechanism. At this time, since the inner peripheral wall portion of the upper punch 90 is in sliding contact with the outer peripheral surface of the upper insert punch 92, the upper insert punch 92 is not displaced with the displacement of the upper punch 90.
[0046]
Of course, any number of drive mechanisms among the first to fourth drive mechanisms can be driven in synchronization.
[0047]
The gear forming apparatus 10 according to the present embodiment is basically configured as described above. Next, its operation and effect will be described in relation to a gear forming method.
[0048]
First, the movable portion 16 is separated from the fixed portion 14 (see FIG. 1), and the lower insert punch 28 is passed through the through hole of the ring-shaped molded body 12. As described above, since the diameter of the tapered portion 56 of the lower insert punch 28 is larger than the diameter of the through-hole of the ring-shaped molded body 12, the lower end surface of the ring-shaped molded body 12 has a tapered portion 56 and a small-diameter portion 58. Stop on the border. Thereby, the ring-shaped molded object 12 is hold | maintained at the side peripheral wall part of the lower punch 36, and is enclosed by the die | dye 50 (1st process).
[0049]
In this state, the third drive mechanism and the fourth drive mechanism are energized so as to be driven synchronously, and the movable portion 16 is moved vertically downward to approach the fixed portion 14. At this time, the taper portion 104 of the upper punch 90 abuts against the taper portion 86 of the concave portion 88 of the die 50 and the support member 82, and the tip end portion of the lower insert punch 28 is inserted into the opening 100 of the upper insert punch 92, thereby mandrel. It faces the lower end surface of 98 with a predetermined distance. Further, the lower end surfaces of the upper punch 90 and the upper insert punch 92 abut on the upper end surface of the ring-shaped molded body 12.
[0050]
When the movable portion 16 is further displaced downward, the die 50 and the support member 82 are pressed by the upper punch 90 and the upper insert punch 92, and as a result, against the elastic force of the gas damper 32, as shown in FIG. The die 50, the support member 82, and the set plate 74 are displaced downward. That is, the first stopper portion 80 of the third holder 78 and the second stopper portion 84 of the support member 82 are separated from each other.
[0051]
At this time, the lower insert punch 28 is pressed by the upper punch 90 and the upper insert punch 92 through the ring-shaped molded body 12. At this time, since the pressing force of the rod 70 against the pressing pin 38 is released, the ring-shaped molded body 12 and the lower insert punch 28 are displaced downward together with the die 50, the support member 82, and the set plate 74. This displacement is finally stopped when the downward displacement of the movable portion 16 is stopped.
[0052]
Next, the second drive mechanism is energized to raise the lower punch 36 toward the upper insert punch 92, and press the ring-shaped molded body 12 from its lower end surface. By this pressing, the meat of the ring-shaped molded body 12 causes plastic flow.
[0053]
The plastic flow upward of the meat is blocked by the upper insert punch 92 and the upper punch 90, as can be seen from FIG. Therefore, the meat can flow only in the direction toward the die 50. As a result of such a plastic flow of the meat, the ring-shaped molded body 12 is expanded in diameter (second step). In other words, in the second step, an upsetting process is performed on the ring-shaped molded body 12.
[0054]
After the ring-shaped molded body 12 is expanded in diameter, the ring-shaped molded body 12 is provided with the small diameter portion 3, the outer teeth 4 and the inner teeth 6. Specifically, the upper insert punch 92 is made displaceable by stopping the urging of the third drive mechanism. That is, the pressing force of the upper insert punch 92 against the ring-shaped molded body 12 is released.
[0055]
In this state, the first drive mechanism is biased to raise the rod member 30 (see FIGS. 1 and 4). Accordingly, as shown in FIG. 7, the lower insert punch 28 is lifted through the pressing pin 38 and the plate 62. As a result, the meat of the ring-shaped molded body 12 causes plastic flow again, and the upper insert punch 92 is pushed up at the place where it comes into contact with the upper insert punch 92. That is, meat is introduced between the lower insert punch 28 and the upper punch 90, and eventually a small diameter portion is formed in the ring-shaped molded body 12.
[0056]
Furthermore, at this time, the meat of the side peripheral wall portion of the ring-shaped molded body 12 plastically flows toward the external tooth forming tooth portion 52 provided in the die 50. As a result, the external teeth 4 having a shape corresponding to the shape of the external tooth forming tooth portion 52 are formed on the side peripheral wall portion of the ring-shaped molded body 12.
[0057]
Further, as described above, the internal teeth forming tooth portion 60 is provided on the side peripheral wall portion of the lower insert punch 28. For this reason, the internal tooth 6 having a shape corresponding to the shape of the internal tooth forming tooth portion 60 is formed on the inner peripheral wall portion of the through hole of the ring-shaped molded body 12, thereby the spur gear having the external teeth 4 and the internal teeth 6. 1 is obtained (third step).
[0058]
Here, in the lower insert punch 28, a tapered portion 56 is provided between the upper end portion of the large diameter portion 55 and the small diameter portion 58. In this case, the meat of the ring-shaped molded body 12 can easily plastically flow along the tapered portion 56. That is, by providing the lower insert punch 28 with the tapered portion 56, the ring-shaped molded body 12 can be easily plastically deformed. Therefore, a tapered surface 112 having a shape corresponding to the tapered portion 56 of the lower insert punch 28 is formed on the inner wall portion of the spur gear 1 between the inner teeth 6 and the small diameter portion 3 (FIG. 7). reference).
[0059]
Thus, according to the present embodiment, the spur gear 1 is produced by plastically deforming the ring-shaped molded body 12 without cutting and removing the meat of the ring-shaped molded body 12. This eliminates the need for meat disposal costs. Moreover, since the material yield is remarkably improved, the material procurement cost can also be reduced.
[0060]
Moreover, in this case, the spur gear 1 can be continuously produced efficiently by setting the ring-shaped molded body 12 in the gear forming apparatus 10 and then operating the gear forming apparatus 10 as described above. For this reason, when producing the spur gear 1, another processing apparatus is not particularly required. In other words, since the spur gear 1 can be mass-produced while reducing the capital investment cost, the machining cost of the spur gear 1 can be greatly reduced.
[0061]
In the above-described embodiment, both the external teeth and the internal teeth are flat teeth, but at least one of the teeth may be a helical tooth. For example, when the external teeth are helical teeth, as shown in FIG. 8, a die 152 having an external tooth forming tooth portion 150 inclined by a predetermined angle θ with respect to the vertical direction may be used.
[0062]
In this embodiment, the lower insert punch 28 is provided with a tapered portion 56 to facilitate plastic deformation of the ring-shaped molded body 12, and the tapered surface 112 is formed on the inner wall portion of the spur gear 1. As shown in FIG. 9, the meat of the gear blank 160 may be plastically flowed without providing the lower insert punch 28 with the tapered portion 56. Even in this case, the plastic deformation of the ring-shaped molded body 12 proceeds sufficiently to produce the spur gear 1. Of course, in this case, the tapered surface 112 is not formed on the spur gear 1.
[0063]
In the embodiment shown in FIG. 9, in order to facilitate plastic flow, it is preferable to provide a step 162 on the outer wall surface of the gear blank 160 in advance as shown in FIG. In this case, the gear blank 160 is held on the side peripheral wall portion of the lower insert punch 28 when the bottom surface 160 a abuts the large diameter portion 55 of the lower insert punch 28. When the lower insert punch 28 is moved upward in this state, the gear material 160 is provided with the inner teeth 6 on the inner wall surface by the inner tooth forming teeth 60. Then, the formation of the inner teeth 6 can be completed by inhibiting the raising operation of the lower insert punch 28 (see FIG. 9).
[0064]
【The invention's effect】
As described above, according to the gear forming method of the present invention, a gear can be obtained without cutting and removing meat from a gear material. Therefore, the material yield can be remarkably improved, and the material procurement cost and the meat disposal cost can be reduced.
[0065]
Moreover, according to the gear shaping apparatus which concerns on this invention, a gear can be continuously manufactured efficiently. For this reason, another processing apparatus is not particularly required. That is, gears can be mass-produced while reducing capital investment costs, so that gear machining costs can be greatly reduced.
[0066]
After all, according to the present invention, an effect is achieved that the production efficiency of the gear is improved and the manufacturing cost of the gear can be significantly reduced.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic vertical sectional view of an essential part of a gear forming apparatus according to an embodiment.
2 is an enlarged longitudinal sectional view of a main part of a lower punch, a lower insert punch and a die constituting the gear forming apparatus of FIG.
FIG. 3 is an overall schematic longitudinal sectional view of a die on which external tooth forming teeth for forming a gear having spur teeth as external teeth are formed.
4 is a schematic vertical sectional view of a lower part of the gear forming apparatus of FIG. 1. FIG.
5 is a schematic vertical sectional view showing a main part of a state where the upper punch is engaged with a die in the gear forming apparatus of FIG. 1; FIG.
FIG. 6 is a schematic vertical sectional view showing an essential part of a ring-shaped molded body in an enlarged state.
FIG. 7 is a schematic vertical cross-sectional view of a main part showing a state where external teeth and internal teeth are formed on a ring-shaped molded body having an enlarged diameter.
FIG. 8 is an overall schematic longitudinal sectional view of a die formed with external tooth forming teeth for forming a gear having helical teeth as external teeth.
FIG. 9 is a schematic view of a main part showing a state in which external teeth and internal teeth are formed on a ring-shaped formed body by a lower punch, a lower insert punch and a die constituting a gear forming apparatus according to another embodiment. It is a longitudinal cross-sectional view.
FIG. 10 is a schematic longitudinal sectional view of a ring-shaped molded body having a stepped portion formed on an inner wall surface.
FIG. 11 is a schematic overall perspective view of a spur gear having spur external teeth and internal teeth.
FIG. 12 is a schematic overall perspective view of a ring-shaped molded body (gear material).
[Explanation of symbols]
1 ... Spur gear 2 ... Large diameter part
3. Small diameter part 4. External teeth
5 ... Through hole 6 ... Internal tooth
7, 12 ... Ring shaped body (gear material) 10 ... Gear forming device
14 ... fixed part 16 ... movable part
20 ... Base 28 ... Lower insert punch
30 ... Rod member 32 ... Gas damper
36 ... Lower punch 38 ... Pressing pin
46 ... annular spacer 48 ... external teeth
50, 152 ... Die 52, 150 ... External teeth forming tooth
56 ... Taper part 60 ... Tooth part for internal tooth formation
62 ... Plate 64 ... Sleeve
70, 73, 96 ... Rod 74 ... Set plate
90 ... Upper punch 92 ... Upper insert punch
98 ... Mandrel 100 ... Opening
112 ... Tapered surface 160 ... Gear material
162 ... Step

Claims (7)

内歯形成用歯部を有するとともに下パンチの孔部に摺動自在に挿通された下インサートパンチの側周壁部に保持された歯車素材を、外歯形成用歯部を有するダイで囲繞する第1の工程と、
上パンチおよび前記上パンチの孔部に摺動自在に挿通された上インサートパンチを前記歯車素材の上端面に当接させた状態で、前記下パンチで前記歯車素材を押圧することによって該歯車素材を拡径する第2の工程と、
前記下インサートパンチを前記上インサートパンチに指向して変位させることに伴って前記歯車素材を押圧して該歯車素材の肉を塑性流動させ、前記ダイの外歯形成用歯部によって前記歯車素材の側周壁部に外歯を形成するとともに前記下インサートパンチの内歯形成用歯部によって前記歯車素材の貫通孔の内周壁部に内歯を形成して歯車を得る第3の工程と、
を有することを特徴とする歯車成形方法。
The gear material held on the side peripheral wall portion of the lower insert punch, which has an internal tooth forming tooth portion and is slidably inserted into the hole portion of the lower punch, is surrounded by a die having an external tooth forming tooth portion. 1 process,
The gear blank is pressed by pressing the gear blank with the lower punch in a state where the upper punch and the upper insert punch slidably inserted into the hole of the upper punch are in contact with the upper end surface of the gear blank. A second step of expanding the diameter;
As the lower insert punch is displaced toward the upper insert punch, the gear blank is pressed to plastically flow the gear blank, and the outer teeth forming teeth of the die cause the gear blank to move. A third step of forming external teeth on the side peripheral wall portion and forming internal teeth on the inner peripheral wall portion of the through hole of the gear material by an internal tooth forming tooth portion of the lower insert punch to obtain a gear;
A gear forming method characterized by comprising:
請求項1記載の歯車成形方法において、前記第3の工程で前記歯車素材に対する前記上インサートパンチによる押圧力を解除することにより前記下インサートパンチと前記上パンチとの間に前記歯車素材の肉を塑性流動させ、前記外歯が形成された側周壁部に比して直径が小さい小径部が設けられた歯車とすることを特徴とする歯車成形方法。2. The gear forming method according to claim 1, wherein in the third step, the meat of the gear material is placed between the lower insert punch and the upper punch by releasing the pressing force applied to the gear material by the upper insert punch. A gear forming method, characterized in that a gear is provided which is plastically flowed and is provided with a small-diameter portion whose diameter is smaller than that of a side peripheral wall portion on which the external teeth are formed. 請求項2記載の歯車成形方法において、前記第3の工程で前記歯車素材の前記内歯と前記小径部の内周壁部との間にテーパ部を設けることを特徴とする歯車成形方法。3. The gear forming method according to claim 2, wherein a taper portion is provided between the inner teeth of the gear material and the inner peripheral wall portion of the small diameter portion in the third step. 側周壁部に外歯を有する一方、貫通孔の内周壁部に内歯を有する歯車を成形するための歯車成形装置であって、
孔部を有する下パンチと、
前記下パンチの孔部に摺動自在に挿通されてかつ前記内歯を形成するための内歯形成用歯部を有する下インサートパンチと、
前記外歯を形成するための外歯形成用歯部を有するダイと、
前記ダイに係合する上パンチと、
前記上パンチの孔部に摺動自在に挿通されてかつ前記下インサートパンチの端部が挿入される開口部を有する上インサートパンチと、
を備え、
前記下インサートパンチの側周壁部に保持された歯車素材の上端面に前記上パンチおよび前記上インサートパンチを当接させた状態で、前記歯車素材を前記下パンチで押圧することによって拡径し、
前記下インサートパンチが前記上インサートパンチに指向して変位した際に、前記ダイの外歯形成用歯部によって前記歯車素材の側周壁部に外歯を形成するとともに、前記下パンチの内歯形成用歯部によって前記歯車素材の貫通孔の内周壁部に内歯を形成して歯車とすることを特徴とする歯車成形装置。
A gear forming apparatus for forming a gear having external teeth on the side peripheral wall portion and having internal teeth on the inner peripheral wall portion of the through hole,
A lower punch having a hole;
A lower insert punch that is slidably inserted into a hole of the lower punch and has an internal tooth forming tooth portion for forming the internal tooth;
A die having an external tooth forming tooth portion for forming the external tooth;
An upper punch engaging the die;
An upper insert punch that is slidably inserted into a hole of the upper punch and has an opening into which an end of the lower insert punch is inserted;
With
In a state where the upper punch and the upper insert punch are brought into contact with the upper end surface of the gear material held on the side peripheral wall portion of the lower insert punch, the diameter is increased by pressing the gear material with the lower punch,
When the lower insert punch is displaced toward the upper insert punch, external teeth are formed on the side peripheral wall portion of the gear material by the external teeth forming teeth of the die, and internal teeth of the lower punch are formed. A gear forming apparatus characterized in that an internal tooth is formed on an inner peripheral wall portion of the through hole of the gear material by a tooth portion to form a gear.
請求項4記載の歯車成形装置において、前記上インサートパンチの開口部に挿入される前記下インサートパンチの端部が、該下インサートパンチの前記内歯形成用歯部が設けられた部位に比して小径であることを特徴とする歯車成形装置。5. The gear forming apparatus according to claim 4, wherein an end portion of the lower insert punch to be inserted into an opening portion of the upper insert punch is compared with a portion where the inner tooth forming tooth portion of the lower insert punch is provided. A gear forming apparatus characterized by having a small diameter. 請求項5記載の歯車成形装置において、前記上インサートパンチの開口部に挿入される前記下インサートパンチの端部と該下インサートパンチの前記内歯形成用歯部との間にテーパ部が設けられていることを特徴とする歯車成形装置。6. The gear forming apparatus according to claim 5, wherein a tapered portion is provided between an end portion of the lower insert punch inserted into the opening portion of the upper insert punch and the inner tooth forming tooth portion of the lower insert punch. A gear forming apparatus. 請求項4〜6のいずれか1項に記載の歯車成形装置において、前記下パンチの側周壁部に、前記ダイの外歯形成用歯部に噛合する外歯が設けられていることを特徴とする歯車成形装置。The gear forming apparatus according to any one of claims 4 to 6, wherein an outer tooth that meshes with an outer tooth forming tooth portion of the die is provided on a side peripheral wall portion of the lower punch. Gear forming device.
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