JP3661223B2 - インクジェットヘッドの製造方法 - Google Patents

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    • B41J2202/10Finger type piezoelectric elements

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、インクが噴射されるノズルと、前記ノズルに連通するインク流路を有し、インク流路内のインクに噴射のためのエネルギーを発生するアクチュエータ部材とを備えたインクジェットヘッドの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、インクジェットプリンタ等に利用されるオンデマンド方式の印字ヘッドとして電気−熱変換素子である発熱素子を利用した、いわゆるバブルジェット方式印字ヘッドや、電気−機械変換素子である圧電素子を利用したピエゾ方式印字ヘッドが実用化されている。ヘッドの概略構成は図6に示すように、圧電セラミックスのアクチュエータープレート101とカバープレート102とノズルプレート103とから構成されている。
【0003】
圧電セラミックスのアクチュエータープレート101は、強誘電性を有するチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系のセラミックス材料によって形成されている。そして、そのアクチュエータープレート101は矢印105の方向に分極処理されており、さらに、ダイヤモンドカッターブレードの回転によって溝108が切削加工されている。そして、溝の一部には蒸着等により電極113が形成されている。
【0004】
次に、カバープレート102は、セラミックス材料または樹脂材料等から形成されている。そして、カバープレート102と、アクチュエータープレート101の溝108加工側の面がエポキシ等の接着剤によって接着される。さらに、アクチュエータープレート101及びカバープレート102が接着された後の端面に、各インク流路の位置に対応した位置にノズル132が設けられたノズルプレート103が接着されている。このノズルプレート103は、ポリアルキレン(例えばエチレン)、テレフタレート、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネイト、酢酸セルロース等のプラスチックによって形成されている。
【0005】
前記ノズルプレート103のノズル132は、接着前にエキシマレーザにより形成される。発振器より発振されたレーザ光を所望の形に照射するためのマスクを通過させて、前記ノズルプレートに結像させ、ノズルプレート材を除去して形成される。そして、ノズル132が形成されたノズルプレート103の片面に撥水処理を、もう一方の面に親水化処理を各々行い、前述したように接着剤を用いて、ノズル132がインク流路の中央にくるように位置合わせを行い貼り合わせていた。
【0006】
また、複数のインク噴射口を有するインクジェットヘッドの製造において、ノズルプレートは射出成形によって形成する手法が知られている。更に、感光性樹脂を用いてノズルプレートを形成する手法としては、特公平4−45949号公報、及び特公平6−49373号公報に開示されている。
【0007】
感光性樹脂を用いて形成する手法において、前者の公報は、所定厚の感光性樹脂膜を形成し、所定形状のノズル開口(ノズル穴)形成用のパターンマスクを通して、感光性樹脂膜を露光し現像することにより、ノズルの開口の穴径精度の高いノズルプレートを形成する方法を提示している。
【0008】
また後者の公報は、インク流路壁とノズルとを一体に形成するもので、その工程として、予めインク流路壁の形状を転写させた型を作製し、その型に感光性樹脂を塗布し、オリフィス形成用のパターンマスクを介して塗布した感光性樹脂に紫外線照射し現像を行い、オリフィスを形成する。その後、紫外線の照射及び/叉は加熱により感光性樹脂を完全に硬化させた後、型より硬化した感光性樹脂を離型することにより、インク流路壁とオリフィスとを一体に形成する。その後吐出エネルギー発生素子を備えたヘッド本体と、インク流路壁とオリフィスとの一体品とを接合してインクジェットヘッドを形成する方法を提示している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ノズルプレートをアクチュエーター側に接着する際には、一般的には、接着剤をアクチュエーター側あるいはノズルプレート側に適当量形成し、均一に圧力をかけて保持しベークにより硬化させる。しかしながら、現実には、余剰接着剤がノズルに進出してノズルの径が狭くなったり、ノズルの境界に付着してノズルの形が変形したりする。これにより、噴射液滴の方向が曲がったり、液適量が安定しなかったり、最悪噴射しない等と言った問題が発生していた。
【0010】
また接着の工程では、ノズルとインク流路との位置合わせや、プレートへの加圧が必要である。しかし、硬化する前の接着剤は柔らかく且つ不安定な状態であることや、硬化する際に接着剤の体積の経時変化に起因して、位置精度が出なかったり、接着強度がバラついたりする等、制御が困難で歩留まりが悪かった。
【0011】
さらにエキシマレーザによるノズルの形成は、エキシマレーザ装置が非常に高価であり、また、その装置の不安定さから熟練者による定期的な微調整も必要となるため、製造コストが高くついてしまい生産性が悪かった。
【0012】
インクジェットヘッドにおいてはノズルの高集積化が望まれているが、ノズルプレートの製造方法として用いられる射出成形では、ノズルが高集積されると、流動抵抗が大きくなり、成形が難しくなった
【0013】
そして、インク噴射時に負圧がかかった場合に、インクはノズル側からヘッド本体側に引き戻されるが、インク液の先端ノズル穴から離れる距離が大きいと、次に噴射されるインク液滴の量がばらついて印字品質に限界が生じてしまう虞がある。その対策として、ノズル穴側のインク流路面に傾斜をつけること挙げられるが、感光性樹脂を用いて形成する手法において、上述の特公平4−45949号公報、及び特公平6−49373号公報に開示されている、マスクを通して紫外線を照射する方法では、ノズル穴側のインク流路面に負圧に対応できる傾斜を付けることは困難であった。
【0014】
又傾斜を取ったとしても、壁部と傾斜部との間に段差をつけるとインクの流動抵抗が大きくなり、且つ気泡の巻き込みが起こりやすくなる為、傾斜の形状としてはインクの流れがスムーズになるように曲線的な形状が好ましいが、上述の特公平4−45949号公報、及び特公平6−49373号公報に開示されている、マスクを通して紫外線を照射する方法では、そのような形状を形成することはできなかった。加えて、上述の特公平6−49373号公報の方法によるインクジェットヘッドの作製方法では、予めインク流路壁とオリフィスを転写させた型を作製する工程は不可欠であり、微細な形状を精度良くフォトリソエッチイング工程等を用いて形成しなければならない為、金型の製作コストが高く、結果としてインクジェットヘッドの生産コストが高くなるという問題があった。加えて、離型抵抗を考慮しなければならず、型形状も制約された。
【0015】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、容易な製作方法で、高い印字品質に要求される微細な形状のノズルを有し、印字品質に優れたインクジェットヘッドの製造方法を提示することを目的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために本発明の請求項1では、大気に連通する傾斜状部及びインク通路部とからなるインクが噴射されるノズルと、前記インク通路部に連通するインク流路を有し、インク流路内のインクに噴射のためのエネルギーを発生するアクチュエータ部材とを備えたインクジェットヘッドの製造方法において、
光を透過する光透過部材上の前記インク流路に対応する位置に、ノズル穴形成部に対応しかつノズル穴の断面形状をした光を透過しないパターンを形成する工程と、
前記光透過部材の前記パターンが形成された面における、前記パターンが形成されていない部分に、前記パターンによって弾かれる前記第一感光性材料を、複数のパターンの直径方向を通る断面において略半円形状に形成し配置する工程と、
前記第一感光性材料に光を照射して硬化させて、前記傾斜状部を形成する工程と、
前記光透過部材に形成された前記パターン及び前記硬化した第一感光性材料の上に第二感光性材料を注入する工程と、
前記注入された第二感光性材料に、前記アクチュエータ部材の前記インク流路が開口した側の端面を接続させる工程と、
前記硬化した第一感光性材料に対応した位置に開口部を有したフォトマスクを前記光透過部材の下方に配置し、前記光透過部材側から前記硬化した第一感光性材料に光を照射することにより、前記フォトマスク、前記光透過部材及び前記硬化した第一感光性材料を介して前記第二感光性材料を硬化して、前記インク通路部を形成及び前記アクチュエータ部材と前記第二感光性材料とを接合する工程と、
前記パターン、前記第二感光性材料の前記光が照射されなかった部分及び前記光透過部材を除去して前記ノズルを形成する工程と
からなることを特徴とする。
【0017】
請求項2では、前記アクチュエータ部材の前記インク流路は、圧電セラミックスで形成された壁を有し、その壁の変形によりインク流路内のインクの圧力が変化してインクがノズルから噴射されることを特徴とする。
【0018】
【0019】
請求項では、前記光が、紫外線であることを特徴とする。
【0020】
【作用】
上記の構成を有する本発明では、まず、光を透過する光透過部材上の前記インク流路に対応する位置に、ノズル穴形成部に対応しかつノズル穴の断面形状をした光を透過しないパターンを形成する。次に、前記光透過部材の前記パターンが形成された面における、前記パターンが形成されていない部分に、前記パターンによって弾かれる前記第一感光性材料を、複数のパターンの直径方向を通る断面において略半円形状に形成、配置し、前記第一感光性材料に光を照射して硬化させる。そして、前記光透過部材に形成された前記パターン及び前記硬化した第一感光性材料の上に第二感光性材料を注入し、前記注入された第二感光性材料に、前記アクチュエータ部材の前記インク流路が開口した側の端面を接続させ、前記硬化した第一感光性材料に対応した位置に開口部を有したフォトマスクを前記光透過部材の下方に配置し、前記光透過部材側から前記硬化した第一感光性材料に光を照射する。これにより、前記フォトマスク、前記光透過部材及び前記硬化した第一感光性材料を介して前記第二感光性材料にが照射されて第二感光性材料が硬化され、前記アクチュエータ部材と前記第二感光性材料とが接合される。その後、前記パターン前記第二感光性材料の前記光が照射されなかった部分及び前記光透過部材を除去することにより、前記ノズルが形成されたインクジェットヘッドが製造される。
【0021】
【実施例】
以下、本発明の一実施例を図面を参照して説明する。
【0022】
インクジェットヘッド1は図1に示すように、分極処理された圧電・電歪素子からなる平板状の圧電セラミックプレート2と、セラミックス製のカバープレート3と、複数のノズル穴64が設けられたノズルプレート61とから構成されている。図1では、プレート状に作製されたノズルプレート61が、圧電セラミックプレート2及びカバープレート3の端面に、接着されるように示されているが、そうではなく、圧電セラミックプレート2及びカバープレート3の端面に、ノズルプレート61が形成されるのである。
【0023】
前記圧電セラミックプレート2には、溝(図示せず)が形成され、その溝の側壁の上半分に金属電極(図示せず)が形成されている。また、前記カバープレートにはインク導入口21及びマニホールド(図示せず)が形成されている。そして、圧電セラミックプレート2とカバープレート3とが接合され、これにより、インクジェットヘッド1には、前記溝の上面が覆われて横方向に互いに所定間隔を有する複数のインク流路12(図2参照)が構成される。
【0024】
そして、圧電セラミックスプレート2及びカバープレート3の端面に、図2に示すように、各インク流路12の位置に対応してノズル穴64が配置されるように、ノズルプレート61が形成される。以後、圧電セラミックスプレート2及びカバープレート3を合わせてアクチュエータ部材5と呼ぶ。
【0025】
図2にインクジェットヘッド1の断面図を示す。このノズルプレート61は、インク通路を形成する壁部63及び略半球部62及びノズル穴64から成り、特に略半球部62の立体的な形状、各ノズル穴64の口径及びピッチがインクジェットヘッド1の印字品質を決定する。このノズルプレート61は、感光性樹脂を材料として形成されている。次に、この様なノズルプレート61を形成するための製造方法について説明をする。
【0026】
まず図3に示したような紫外線の吸収が少ない石英ガラス板100の表面に、ノズル穴64の形成部にパッド印刷で、パターン形成材にて、ノズル穴64の断面形状をしたパターン20を形成する。パターン形成材は、紫外線を透過せず、且つ第一感光性樹脂14(図4)と溶融せず、第一感光性樹脂14を弾く材料であり、例えば、パッド印刷前はリキッド状で、石英ガラス板100上に形成した後、揮発成分が揮発してソリッド状になるインク等が使用される。次に、石英ガラスに対して接触角度が90゜近辺である第一感光性樹脂14を、図4に示したようなパターン20の形成してある面に、パターン20が形成されていない部分に必要な量を注入し、スピンナーによって第一感光性樹脂14の液厚を均一にすると、第一感光性樹脂14はパターン20によって弾かれて、パターン20が形成されていない部分に、複数のパターン20の直径方向を通る断面において略半円形状に形成される。
【0027】
この後、紫外線ランプ30を用いて紫外線を、石英ガラス板100側から照射して、注入された第一感光性樹脂14を硬化する。紫外線照射は、通常のフォトリソグラフィーの手法と異なり、即ちフォトマスクを使用しての露光、現像の処理を必要としない。
【0028】
次に、図5に示すように、高い剥離強度を持ち、接着性が良好な第二感光性樹脂15を略半球部62の形成された面に注入し、アクチュエータ部材5を、第二感光性樹脂15の液面上に配置する。そして、略半球部62に対応した位置に開口したフォトマスク32を、石英ガラス100の下方に配置し、紫外線ランプ30を用いて紫外線を、石英ガラス板100側から照射して、通常のフォトリソグラフィーの手法によって、露光、現像の処理を行い、略半球部62に対応した部分の第二感光性樹脂15を硬化する。その後、紫外線が照射されずに硬化されなかった第二感光性樹脂15及びパターン20を有する石英ガラス100を除去する。このようにして、図2に示すような、インク通路を形成する壁部63及び略半球部62及びノズル穴64を有するノズルプレート61が、アクチュエータ部材5の端面に形成される。前記紫外線照射による第二感光性樹脂15の硬化によって、壁部63を形成すると同時に、アクチュエータ部材5の端面と壁部63の端面とが接合される。
【0029】
尚、フォトマスク32によって紫外線が照射されない第二感光性樹脂15は硬化しないので、第二感光性樹脂15の注入量は、アクチュエータ部材5の端面と紫外線が照射された部分の第二感光性樹脂15とが接合すれば、多くても構わない。また第二感光性樹脂15は、第一感光性樹脂14と同一材質であっても構わない。
【0030】
以上の方法により製作したノズルプレート61は、各ノズル穴64の略半球部62の形状を第一感光性樹脂14の表面張力を利用して形成するので、面粗度が良好で印字品質の点から好ましく、そのノズルプレート61を用いたインクジェットヘッド1は印字品質が良好であった。
【0031】
また、上述の方法により製作したノズルプレート61は、接着強度の高い第二感光性樹脂15にフォトマスク32を介して紫外線を照射するだけで、略半径部62とアクチュエータ部材5とを繋ぐ壁部63を形成すると同時に、アクチュエータ部材5と壁部63とを接合することができるので、従来のような接着時の加熱工程が不要となり、加熱によるノズルプレートとアクチュエータ部材との剥離やノズルプレートの変形の問題が無い。また第二感光性樹脂15がアクチュエータ部材5の端面からはみだして硬化して、インク流路を妨げたりすることがなく、そのノズルプレート61を用いたインクジェットヘッド1は印字品質が良好であった。
【0032】
また、この種のインクジェットヘッドにおいてはノズルの高集積化が望まれているが、射出成形では流動抵抗が大きくなり成形困難なノズルプレートでも上述の方法を採れば、より高集積されたインクジェットヘッドに対応することができる。
【0033】
以上説明したような本発明によるノズルプレート61を形成する第一感光性樹脂14及び第二感光性樹脂15の材質としては、例えばアクリル系、ジアゾレジン、P−ジアゾキノン、さらには例えばビニルモノマーと重合開始剤を使用する光重合型フォトポリマー、ポリビニルシンナメート等と増感剤を使用する二量化フォトポリマー、オルソナフトキノンジアゾドとノボラックタイプのフェノール樹脂との混合物、ポリビニルアルコールとジアゾ樹脂の混合物、4−グリシジルエチレンキシドとベンゾフェノンやグリシジカルコンとを共重合させたポリエーテル型フォトポリマー、N,N−ジメチルメタクリアミドと例えばアクリルアミドベンゾフェノンとの共重合体、不飽和ポリエステル系感光性樹脂、不飽和ウレタンオリゴマー系感光性樹脂、二官能アクリルモノマーに光重合開始剤とポリマーとを混合した感光性組成物、重クロム酸系フォトレジスト、非クロム系水溶性フォトレジスト、ポリケイ皮酸ビニル系フォトレジスト、環化ゴム−アジド系フォトレジスト、等のうち石英ガラスに対して接触角度が90゜近辺である材料が挙げられる。
【0034】
尚、本発明は上記の実施例に限定されるものではなく、いわゆるサーマルジェットタイプ等の様々なインクジェット方式のヘッドのノズルプレートの成形にも適用可能である。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したことから明かなように本発明によれば、感光性樹脂を用いてノズルが形成されているため、射出成形では流動抵抗が大きくなり成形が困難となるノズルがより高集積された、高性能なインクジェットヘッドを容易に提供することができる。
【0036】
また、前記光透過部材及び前記硬化した第一感光性材料を介して前記第二感光性材料に紫外線が照射されることにより第二感光性材料が硬化されて、前記アクチュエータ部材と前記第二感光性材料とが接合されるので、従来のような接着工程が不要となり、結果としてインクジェットヘッドの生産コストが安価になる。第二感光性材料の硬化には加熱が不要なので、加熱によるアクチュエータ部材の材質であるセラミックとノズルの材質である樹脂部材との線熱膨張係数の違いから生じる剥離や変形の問題のない印字品質に優れたインクジェットヘッドを提供することができる。
【0037】
また、感光性樹脂を用いて形成されているため、射出成形の際、必要となる高精度な金型が不要なため、少ない設備投資で非常に安価に生産することができる。
【0038】
従来のマスクを通して紫外線を照射する方法では、ノズル穴側のインク流路面の負圧に対して、インクの流動抵抗が大きくなり、且つ気泡の巻き込みが起こりやすくなって印字品質にばらつきが生じやすくなるといった問題に充分に対応できなかったのに対し、前記第一感光性樹脂の表面張力を利用して、複数のパターンの直径方向を通る断面において略半円形状に形成すれば、インクの流れがスムーズになるように曲線的な形状を形成することができ、印字品質に優れたインクジェットヘッドを容易に提供することができる。
【0039】
加えて、微細な形状を精度良く転写した型を作製する必要がない為、金型の製作コストが不要で、結果としてインクジェットヘッドの生産コストが安価になる。
【0040】
加えて、また金型を使用しないので、高い印字品質に要求される複数のパターンの直径方向を通る断面において略半円形状を、離型抵抗を考慮する必要がなく形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例であるインクジェットヘッドの構成の概略を示す斜視図である。
【図2】 前記一実施例であるインクジェットヘッドを示す断面図である。
【図3】 前記一実施例であるインクジェットヘッドのノズルプレートを製造するための部材を示す説明図である。
【図4】 前記一実施例であるインクジェットヘッドのノズルプレートの製造法を示す説明図である。
【図5】 前記一実施例であるインクジェットヘッドのノズルプレートの製造法を示す説明図である。
【図6】 従来例のインクジェットヘッドを示す説明図である。
【符号の説明】
1 インクジェットヘッド
2 圧電セラミックスプレート
3 カバープレート
5 アクチュエータ部材
12 インク流路
14 第一感光性樹脂
15 第二感光性樹脂
20 パターン
30 紫外線ランプ
32 フォトマスク
61 ノズルプレート
62 略半球部
63 壁部
64 ノズル穴
100 石英ガラス板

Claims (3)

  1. 大気に連通する傾斜状部及びインク通路部とからなるインクが噴射されるノズルと、前記インク通路部に連通するインク流路を有し、インク流路内のインクに噴射のためのエネルギーを発生するアクチュエータ部材とを備えたインクジェットヘッドの製造方法において、
    光を透過する光透過部材上の前記インク流路に対応する位置に、ノズル穴形成部に対応しかつノズル穴の断面形状をした光を透過しないパターンを形成する工程と、
    前記光透過部材の前記パターンが形成された面における、前記パターンが形成されていない部分に、前記パターンによって弾かれる前記第一感光性材料を、複数のパターンの直径方向を通る断面において略半円形状に形成し配置する工程と、
    前記第一感光性材料に光を照射して硬化させて、前記傾斜状部を形成する工程と、
    前記光透過部材に形成された前記パターン及び前記硬化した第一感光性材料の上に第二感光性材料を注入する工程と、
    前記注入された第二感光性材料に、前記アクチュエータ部材の前記インク流路が開口した側の端面を接続させる工程と、
    前記硬化した第一感光性材料に対応した位置に開口部を有したフォトマスクを前記光透過部材の下方に配置し、前記光透過部材側から前記硬化した第一感光性材料に光を照射することにより、前記フォトマスク、前記光透過部材及び前記硬化した第一感光性材料を介して前記第二感光性材料を硬化して、前記インク通路部を形成及び前記アクチュエータ部材と前記第二感光性材料とを接合する工程と、
    前記パターン、前記第二感光性材料の前記光が照射されなかった部分及び前記光透過部材を除去して前記ノズルを形成する工程と
    からなることを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
  2. 前記アクチュエータ部材の前記インク流路は、圧電セラミックスで形成された壁を有し、その壁の変形によりインク流路内のインクの圧力が変化してインクがノズルから噴射されることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  3. 前記光が、紫外線であることを特徴とする請求項1又は2記載のインクジェットヘッドの製造方法。
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