JP3655191B2 - 鏡面修整アンテナ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、固定無線アクセスや移動通信などの基地局に用いられる、セクタビームを形成する鏡面修整アンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】
固定無線アクセスや移動通信などの基地局に備えられるアンテナとして、水平面内での照射領域を限定して、セクタ状のアンテナビームを形成するセクタビームアンテナが用いられている。セクタビームアンテナを用いてカバレッジエリアをセクタ化し、セクタ状の各エリア間で同一周波数を用いて通信を行う、いわゆる周波数繰り返し利用を実施することにより、周波数の利用効率が向上し、結果的にユーザの収容能力を向上させることができる。
【0003】
この場合、隣接するセクタ状のエリア間で互いに電波が干渉しないようにすることが必要であり、そのためにはセクタビームアンテナの放射パターンを高度に成形する必要がある。具体的には、垂直面内の放射パターンについては所望の放射エリア内で均一の電界強度となるように、伝搬距離に応じて利得を変化させるコセカント二乗特性とし、放射エリア外へはオーバリーチ干渉を防ぐために低サイドローブ化を行う。水平面内についても、やはり所望の放射エリア内のみ均一の電界強度となるように、放射パターンが一定の利得になるようにし、放射エリア外には電波が漏れないように低サイドローブ化を行う。
【0004】
このようなセクタビームアンテナを実現するために、反射鏡アンテナを用いる方法が知られている。反射鏡アンテナは、特に周波数が高い場合に低損失化できる利点があり、基地局アンテナとして最適である。反射鏡アンテナにおいては、反射面の形状をいかに設計するかが重要である。従来の反射鏡アンテナの反射面形状の設計手法は、例えば「端末系広帯域無線基地局用成形ビームアンテナ」(野本真一、渡辺文夫、電子情報通信学会、研究技術報告、A・P88-42、1988年)に開示されている。この文献では、幾何光学的手法により反射鏡の反射面を決定する方法と、放射パターンの改善を行うために、反射面の特定の一部分を更に修整する方法を提案している。これらの方法を採用することにより、所望のセクタビームを実現できる。
【0005】
反射鏡アンテナでセクタビームを実現する上述した従来の方法には、次のような問題点が存在する。まず、反射面の形状を決定するのに幾何光学的な手法を用いているために、設計どおりの特性を得るためには、どうしても反射鏡の大きさを大きくする必要があった。そのため、アンテナの設置構造が複雑になったり、コストが高くなるという問題がある。また、従来の反射鏡アンテナでは、広角領域において非常に高いレベルの交差偏波成分が発生するという問題もある。周波数有効利用の観点から直交偏波を同時に利用する必要が生じる場合があるが、上述した従来のセクタビームアンテナでは、交差偏波成分の発生により、このような要求に対応ができない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明したように、従来の反射鏡アンテナを用いて構成されるセクタビームアンテナでは、アンテナが大型化してしまい、また交差偏波成分の発生により周波数有効利用に不利となるという問題があった。
【0007】
本発明は、小型かつ低コストで良好なセクタビーム特性を実現でき、さらに交差偏波成分を十分に抑圧できる鏡面修整アンテナを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は修整反射鏡とその反射面に対向して配置された一次放射器とからなる鏡面修整アンテナにおいて、反射面の垂直断面形状を全体として凹面状とすることで、垂直面内の放射パターンについてコセカント二乗特性を実現し、また反射面の水平断面形状を全体として凸面状とすることで、水平面内の放射パターンを所望のセクタビーム特性とする。さらに、反射面に1波長以内の凹凸を形成することによって、垂直面内及び水平面内の放射パターンを低サイドローブ化するなど、高度に最適化した放射パターンを実現することができる。
【0009】
本発明の好ましい態様によると、修整反射鏡は電波透過性の材質によって作られる。この修整反射鏡の反射面上に、互いに交差しないように配置された金属グリッドが配置される。このようにすると、金属グリッドの長手方向と平行な偏波成分の電波のみが反射され、金属グリッドと垂直な偏波成分の電波は修整反射鏡を透過する。
【0010】
この金属グリッドは、例えば該金属グリッドを特定の方向に対して垂直な面に投影したときに形成される投影像におけるグリッドの長手方向とアンテナが放射する電波の偏波方向がほぼ一致するように構成される。これにより特定の方向へ放射する電波の偏波成分を金属グリッドの長手方向と一致する方向の偏波成分のみとして、交差偏波を抑圧することができる。また、この金属グリッドを複数の異なる特定の方向に対して垂直な面内に形成された仮想グリッドを反射面にそれぞれ投影したときに形成される複数の投影像におけるグリッドの平均的な位置に配置すれば、複数の異なる方向での交差偏波特性を同時に改善することが可能となる。
【0011】
本発明に係る他の修整反射鏡アンテナによると、電波透過性の材質によって作られた修整反射鏡は、垂直断面形状が全体として凹面状、水平断面形状が全体として凸面状であり、さらに1波長以内の凹凸が形成された第1の反射面と、垂直断面形状が全体として凸面状、水平断面形状が全体として凹面状であり、さらに1波長以内の凹凸が形成された第2の反射面を有する。この修整反射鏡の第1の反射面に対向して、垂直偏波及び水平偏波の両方で動作可能な一次放射器が配置される。修整反射鏡の第1の反射面上に、互いに交差しないように第1の金属グリッドが配置され、修整反射鏡の第2の反射面上に、互いに交差せず、かつ第1の金属グリッドと交差するように第2の金属グリッドが配置される。
【0012】
より詳しくは、第1の金属グリッドは第1の金属グリッドを水平偏波成分を抑圧したい方向に対して垂直な面に投影したときに形成される投影像におけるグリッドがほぼ垂直方向を向くように構成され、第2の金属グリッドは第2の金属グリッドを垂直偏波成分を抑圧したい方向に対して垂直な面に投影したときに形成される投影像におけるグリッドがほぼ水平方向を向くように構成される。このような構成によって、偏波成分により独立に最適な反射鏡形状を実現することができ、偏波毎に異なる放射パターン特性を実現することも可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1に、本発明の第1の実施形態に係る鏡面修整アンテナの構成を示す。この実施形態の鏡面修整アンテナは垂直偏波で動作するアンテナであり、垂直面内でコセカント二乗の放射パターン特性、水平面内でセクタビームの放射パターン特性をそれぞれ形成する。これらの放射パターン特性については、後に詳しく説明する。
【0014】
図1において、修整反射鏡11は誘電体やプラスチックのような電波透過性の材質によって作られ、表面に反射面12を有する。この反射面12上に、垂直方向に延びた多数の金属細線からなる金属グリッド13が設けられている。この金属グリッド13はアンテナから放射される交差偏波成分(この例では水平偏波成分)を抑圧するためのものであり、エッチングや導体吹き付けなどの方法により反射面12上に被着形成される。
【0015】
修整反射鏡11の反射面12に対向して、一次放射器であるホーンアンテナ14が配置されている。ホーンアンテナ14には、円形−矩形導波管変換器15を介して矩形導波管16の一端が接続され、導波管16の他端には導波管インタフェース17が接続される。修整反射鏡11の背面は、支え(治具)18によって支持されている。導波管16は導波管インタフェース17に近い箇所で支え18に結合され、これによってホーンアンテナ14、円形−矩形導波管変換器15、導波管16及び導波管インタフェース17が支え18によって支持されている。
【0016】
本実施形態の鏡面修整アンテナは、修整反射鏡11の反射面12の形状と、金属グリッド13が反射面12上に設けられている点に特徴を有する。以下、修整反射鏡11と金属グリッド13の詳細について述べる。
【0017】
図2(a)には、修整反射鏡11の反射面12側から見た正面図(図1のアンテナ正面方向、すなわちx−y面に対応する面の図)を示す。金属グリッド13は、図2(b)に示されるように、図1に示した交差偏波成分である水平偏波成分を抑圧したい方向に対して垂直な面に金属グリッド13を投影したとき、その投影像23におけるグリッドの方向が垂直方向を向くように構成される。
【0018】
図3には、垂直面(x−z面)における修整反射鏡11の断面を示す。この図に示されるように、修整反射鏡11の反射面12は、垂直断面形状が全体的にz軸方向に対して凹面状となるように形成されている。言い換えれば、反射面12の設計上の基準面(これを初期鏡面という)20が垂直面内において全体的に凹面をなすように形成される。
【0019】
反射面12は、さらに垂直面内において初期鏡面20を基準とした凹凸を有する。これらの凹凸は、反射面12で反射された電波の位相を調節して最適化するために形成される。電波の位相は1波長で一周、つまり360°変化するので、初期鏡面20に対する凹凸の寸法(初期鏡面20を基準とした凹部の深さと凸部の高さ)は、高々1波長の範囲内とされる。この凹凸の詳細な形状は、後述の方法によって決定される。このような垂直面内の凹凸を反射面12に形成することによって、垂直面内の放射パターンを最適化できる。具体的には、放射パターンをコセカント二乗特性により精度良く合わせ、また放射エリア外で放射パターンを低サイドローブ化することができる。
【0020】
図4には、同様に水平面(y−z面)における修整反射鏡11の断面を示す。この図に示されるように、修整反射鏡11の反射面12は、水平断面形状が垂直断面形状とは逆に、全体的にz軸方向に対して凸面状となるように形成されている。言い換えれば、初期鏡面20が水平面内において全体的に凸面をなすように形成される。
【0021】
さらに、反射面12は水平面内においても初期鏡面20を基準として凹凸を有している。水平面内の凹凸も図3で示した垂直面内の凹凸と同様に、反射面12で反射された電波の位相を調節して最適化するために形成され、その凹凸の寸法(初期鏡面20を基準とした凹部の深さと凸部の高さ)は、高々1波長の範囲内とされる。この凹凸の詳細な形状も、後述の方法によって決定される。このような水平面内の凹凸を反射面12に形成することによって、水平面内の放射パターンを最適化することができ、具体的には放射パターンを放射エリア内でより平坦化し、また放射パターンを放射エリア外で低サイドローブ化することができる。
【0022】
次に、本実施形態に係る鏡面修整アンテナの動作について図1を用いて説明する。以下では送信の場合を例にとり説明するが、この鏡面修整アンテナは受信の場合も適用可能であり、その場合は電波の伝搬経路が逆になるだけである。
【0023】
図示していない送信機から送られた送信信号は、導波管インタフェース17に入力され、導波管16及び円形−矩形導波管変換器15を経由してホーンアンテナ14に導かれる。これにより、ホーンアンテナ14から修整反射鏡11の反射面12へ向けて送信電波が放射される。この例では、一次放射器として円形のホーンアンテナ14を用いているため、通常の導波管16の断面形状である矩形を円形に変換するために円形−矩形導波管変換器15が使用されている。
【0024】
ホーンアンテナ14から放射された送信電波は、修整反射鏡11の反射面12で反射され、遠方へ放射される。ここで、反射面12を図示のような形状とすることにより、垂直面内の放射パターンは、図5に示すように放射エリア内ではコセカント二乗特性、放射エリア外では低サイドローブの特性となる。水平面内の放射パターンは、図6に示すように放射エリア内で均一の電磁界強度の特性となり、それ以外では低サイドローブの特性となる。さらに、これら垂直面内及び水平面内の放射パターンは、修整反射鏡11の反射面12に形成された凹凸によって最適化される。
【0025】
このような本実施形態の修整反射鏡アンテナによると、所望の放射エリア内において受信される電波はどこでも均一の電磁界強度になり、また放射エリア外には不要な電波を放射しなくなる。すなわち、放射パターンは垂直面内においてはエリアの端へ向けた電波の伝搬距離が最も遠くなるために最大利得をもち、エリアの内側に近づくに従って伝搬距離が短くなるために利得が小さくなるようなコセカント二乗パターンとなり、水平面内においてはセクタビームのエリア内で均一の利得をもつ放射パターンとなる。
【0026】
このような放射パターンを実現することにより、所望の放射エリアに効率良く電波を放射できるためにアンテナ利得が向上し、この効果を利用してカバレッジエリアを広げることも可能となる。また、放射エリア外へ漏れ込む不要電波の放射を抑圧することができるため、放射エリア外にいるユーザ端末に与える干渉を低減できる。従って、同一周波数を近接するエリアで再利用して、限られた周波数資源を有効活用できる効果があり、許容するユーザ数を増加させることが可能となる。
【0027】
さらに、本実施形態では修整反射鏡11の反射面12上に、垂直方向の金属グリッド13が設けられていることにより、反射面12においては垂直偏波成分の電波のみ反射し、水平偏波成分の電波は誘電体等の電波透過性材質で作られた修整反射鏡11の内部を通過していく。このため、修整反射鏡11から放射される電波は、交差偏波成分(本実施形態では水平偏波成分)が抑圧され、ほとんどが主偏波成分(本実施形態では垂直偏波成分)のみとなる。特に、修整反射鏡を金属により形成した場合に、交差偏波成分が最も強く発生する方向から見て、その方向に向けた交差偏波成分を抑圧するように金属グリッド13を形成することによって、より効果的に交差偏波成分を抑圧することができる。
【0028】
このように金属グリッド13を修整反射鏡11の反射面12上に形成することにより、交差偏波識別度の良好な鏡面修整アンテナを実現できる。従って、この鏡面修整アンテナを用いることによって、同一セクタ内において直交偏波の利用による周波数再利用が可能となり、限られた周波数資源を有効活用する上での効果は更に大きくなる。
【0029】
なお、第1の実施形態に対して以下のような変更を行っても、本発明の効果は変わらない。
一次放射器としてホーンアンテナ14を用いた例を説明したが、他の方式のアンテナ、例えばマイクロストリップアンテナのような平面アンテナ、ダイポールアンテナのような線状アンテナを用いてもよい。
電波伝送路として導波管16を用いた例を示したが、同軸線路あるいはマイクロストリップ線路のような平面線路を用いてもよい。アンテナの動作周波数が例えば10GHz帯以下の低い周波数帯の場合、これらの平面線路と上述した平面アンテナを組み合わせて用いることにより、低損失でコンパクト・軽量の一次放射系を実現できるという利点がある。
【0030】
修整反射鏡11の組成及び材質については、電波を透過させることができれば基本的に何を用いても構わない。金属グリッド13についても同様である。さらに、金属グリッド13を通過した交差偏波成分が反射鏡11の後ろの金属などの散乱体により反射することを防ぐために、反射鏡11の裏面や反射鏡11の後に電波吸収体を設けてもよい。
【0031】
次に、図1の修整反射鏡11における反射面12の形状を決定する方法について説明する。
(ステップ1)最初に、反射面12の凹凸を形成する前の形状である初期鏡面20の決め方について図7を用いて説明する。なお、図7では反射鏡11、反射面12をそれぞれ符号101,102で表している。
(ステップ1−1)まず、垂直中心断面(反射面102の中心を通る垂直断面)における初期鏡面形状を決定する。放射エリア内において、水平方向の電界強度が一定となるようなコセカント二乗ビームを放射する反射面形状を決定するために、以下の二つの条件を課す。
【0032】
[1]反射の法則
図7(a)(b)に示すように、反射鏡101の反射面102に対して給電点103に置かれた一次放射器(図7では図示せず)から電波を放射する場合、図7(b)に示す反射面102での入射波と反射波との光路の関係から、次式を得る。
【数1】
【0033】
[2]電力の条件
給電点103に置かれた一次放射器の一次放射パターンの電力をPF(θ)、所望の一次放射パターンの電力をPD(θ)とする。
一次放射器のθ1〜θの角度範囲内とθ1〜θ2の角度範囲内との一次放射パターンの電力比は、反射面102からの二次放射パターンのφ1〜φ内とφ1〜φ2内との電力比に等しいことから、次式が得られる。
【数2】
【0034】
式(1)からθとφとの関係が得られ、式(2)を整理して次の微分方程式を得ることができる。
【数3】
【0035】
これを初期条件θ0のときr0を与えて、初期値問題として数値的に解くことができる。
【0036】
(ステップ1−2)次に、水平断面内の初期鏡面形状を以下のようにして決定する。
まず、上記(ステップ1−1)の手順により形状が決定された垂直中心断面を波長に対して十分小さく分割する。この分割された各領域において各領域と給電点103を含む面に注目し、この面内においてセクタビームを放射するような初期鏡面形状を、垂直中心断面内の初期鏡面形状を決める場合と全く同様な手順により求める。これを近似的に、注目した垂直中心断面上の点を通る水平断面形状とする。
【0037】
これら水平及び垂直断面内の初期鏡面形状を組み合わせて形成される鏡面は、既にある程度良好な放射特性を有していると考えられ、これを初期鏡面20とする。図8は、このようにして決定される初期鏡面20の一例を示している。
【0038】
(ステップ2)次に、図1において修整反射鏡11の反射面12上に凹凸を形成する方法について、図9〜図12を用いて説明する。
初期鏡面20を複数の微小平面鏡に分割し、各微小平面鏡毎に修整量を与えて、所望パターンにより近い最適な鏡面形状を決めることにより、結果的に反射面12上に凹凸ができる。ここで、各微小平面鏡からの寄与を合成して所望の放射界を得るときに、反射面12上の凹凸によって各微小平面鏡からの放射界の位相を調整する。これらの凹凸の寸法は、前述したように1波長以内である。以下、反射面12に凹凸を形成するために初期鏡面20の各微小平面鏡に与える具体的な修整量の決定手順について述べる。この修整量決定方法は、例えば特開平3−179903に記載された方法を用いることができる。
図9は、初期鏡面106のx−y平面図を示している。この図9に示されるように、初期鏡面106はz軸に対して垂直な波長に対して十分小さい微小平面鏡105に分割される。これらの各微小平面鏡105は、さらにx−z平面を見込んだ図10に示されるように、z方向への修整量109が与えられることにより初期鏡面106に対して修整された鏡面(修整鏡面)107を形成する。
【0039】
次に、修整量109の決定方法について説明する。
図9に示した微小平面鏡105を図10のようにz方向に修整することは、各微小平面鏡105を微小アンテナと考えたとき、近似的にアンテナの励振位相を変化させることと等価である。すなわち、図10の修整鏡面107は図11に示すアレーアンテナと等価であるといえる。図11のアレーアンテナは、電力分配器111によって複数に分配された送信電力をそれぞれ移相器112を介してエレメントアンテナ113に供給する構成となっている。
【0040】
このアレーアンテナのエレメントアンテナ113を初期鏡面106であるコセカント2乗曲面108に沿って配置し、電力分配器111の出力に対して修整量に対応したシフト量の位相シフトを移相器112により与える。エレメントアンテナ113の放射界は、修整前の微小平面鏡105上に一次放射器によって誘起される電流を求め、この電流から放射界への寄与を微小平面鏡上に対して積分することにより容易に求められる。このエレメントアンテナ113の放射界に移相器112によって所定の励振位相を与えた後、各エレメントアンテナ113からの寄与を合成することによって得られるアレーアンテナの放射界は、修整鏡面アンテナの放射界と一致する。
【0041】
以上のことから、修整鏡面アンテナにより所望の成形ビームを作ろうとする問題は、アレーアンテナの励振位相の調整により所望の成形ビームを作る問題に帰着する。
【0042】
以下、数式を用いて修整量の設定方法の具体的な手順を示す。
微小平面鏡105が全部でN個あり、この中で図12に示すI番目の微小平面鏡105−1が初期鏡面106にある場合の任意の方向(s方向)への放射界をxI(s)とし、励振位相をθIとすると、アレーアンテナの合成放射界Ex(s)は次式のようになる。
【数4】
【0043】
ここで周波数fxとする。このときのs方向の放射界の電力Px(s)は、次式となる。
【数5】
【0044】
ここで、*は複素共役を表す。このPx(s)が所望の放射電力Hx(s)に等しくなるように励振位相{θJ}を選ぶことにより、要求する成形ビームが構成される。
【0045】
次に、最適な励振位相を求めるため、次のような評価関数Φを定義する。
【数6】
【0046】
このΦをθDで微分すると、次式となる。
【数7】
【0047】
従って、次式が得られる。
【数8】
【0048】
ここで、位相ベクトルΩを次のように定義する。
【数9】
【0049】
そして、次のような繰り返し計算を行うことにより、式(6)の評価関数Φを最小もしくは極小とするΩに近づけることができる。
【数10】
【0050】
以上の方法により、評価関数Φを最小または極小にする励振位相{θI}が求められる。この各微小平面鏡105に対応する励振位相θIを光路長RIに換算すると、次式となる。
【数11】
【0051】
従って、図12を参照すると、式(11)の光路長RIと微小平面鏡105の修整量(z方向の平行移動量)WIとの間には、次のような関係がある。
【数12】
【0052】
ここで、VIは初期鏡面106におけるI番目の微小平面鏡105−1の中心と一次放射器104との間の距離、UIは修整鏡面107におけるI番目の微小平面鏡105−2の中心と一次放射器104との間の距離、WIは修整前後での微小平面鏡105−1,105−2間の距離(修整量)、TIは修整鏡面107におけるI番目の微小平面鏡105−2の中心と観測点110との間の距離である。
【0053】
以上の手順により微小平面鏡105に対する修整量WIが求められ、この修整量WIを設定することにより、所望の成形ビームを放射する修整反射鏡アンテナが実現される。
【0054】
ところで、修整前後において微小平面鏡毎のエレメントパターンが多少変化するので、修整鏡面107は最適な鏡面には近くとも、必ずしも最適であるとはいえない。そこで修整鏡面107を新たな初期鏡面と考えて、エレメントパターンを計算し直し、前述した方法でもう一度微小鏡面の修整量を求めてこれを設定することにより、初期鏡面を真に最適な鏡面へと近づけることができる。また、微小平面鏡を更に小さくすることによって、より成形度の高いビームを放射する鏡面修整アンテナを提供することができる。
【0055】
以上の手順により、修整鏡面107の凹凸が最適化される。この場合、修整量109は微小鏡面105単位で決定されるので、単に微小鏡面105を平行移動させただけでは、反射鏡101の反射面102に段差ができる。段差が生じると鏡面形成が困難になる場合があるので、修整鏡面107の表面を滑らかにする。修整鏡面107を滑らかにする手段としては、微小鏡面105の中心で決定された修整量109と周囲の微小鏡面の修整量から、その間の点の座標を内挿により求める方法をとることができる。この場合、線形近似(1次関数)の内挿でも、多次関数による内挿でも構わない。
【0056】
次に、金属グリッド13の形状決定法について説明する。
反射鏡アンテナにおいて交差偏波成分を抑圧する有効な手段の一つとして、交差偏波の方向に対して平行な方向に長いスリットが切られた金属グリッド板を使用することが挙げられる。これは、十分に細く形成されたスリットの長軸方向には電界が生じないことを利用している。本発明による鏡面修整アンテナでの交差偏波成分抑圧にも、このような金属グリッド板を使用することが考えられる。しかし、前述したように修整鏡面107は複雑な起伏があるため、垂直偏波においてはスリットの短軸方向が水平成分を持ってしまい、交差偏波成分を十分に抑圧することが難しい。
【0057】
本実施形態においては、図8に示されるように反射鏡101がzx面に対して対称であり、光線工学的に見るとアンテナの右半面が主にセクタ状カバレッジエリアの右半面、アンテナの左半面がカバレッジエリアの左半面を照射していると考えられる。そこで、反射鏡101の右半面については、カバレッジエリアの右半面内での交差偏波のピーク方向に対して有効なグリッドの方向を各微小平面鏡105毎に求め、反射鏡101の左半面についても同様にしてグリッドの方向を求める。
【0058】
具体的には、金属のみでできた修整鏡面107において発生する最大の交差偏波の方向から修整反射鏡11を見たとき、修整反射鏡11の方向に垂直な平面内において抑圧すべき偏波に対応するグリッドを仮想的に平面上に設ける。この仮想的に設けたグリッドを実際の修整鏡面107へ投影させることにより、実際に形成すべき金属グリッド13の形状が決定される。
【0059】
また、交差偏波成分が大きくなる方向が二つ以上ある場合には、それぞれの方向に対して垂直な面に形成する仮想的なグリッドを修整反射鏡107へ各々投影し、この投影像におけるグリッドの平均的な位置に実際の金属グリッド13を配置する。この場合、放射方向への寄与の大きさにより投影像におけるグリッドの位置を重み付けして平均化してもよい。
【0060】
このようにして形状が決定された金属グリッド13を修整鏡面107上、すなわち修整反射鏡11の反射面12上に配置することにより、交差偏波成分をより効果的に抑圧することができる。
【0061】
(第2の実施形態)
図13に、本発明の第2の実施形態に係る鏡面修整アンテナの構成を示す。この実施形態の鏡面修整アンテナは、水平偏波で動作するアンテナであり、第1の実施形態と同様に垂直面内では図5に示したようなコセカント二乗の放射パターン特性、水平面内では図6に示したようなセクタビームの放射パターン特性をそれぞれ形成する。
【0062】
図1と同一部分に同一符号を付して説明すると、本実施形態は修整反射鏡11の反射面12上に配置された金属グリッド23の方向が水平方向になっている点が第1の実施形態と異なる。このように構成することにより、水平偏波で動作するアンテナにおいて第1の実施形態で示した効果と同様の効果が期待できる。また、第1の実施形態で説明したような変更は、第2の実施形態についても同様に施すことできる。
【0063】
(第3の実施形態)
図14は、本発明の第3の実施形態に係る鏡面修整アンテナの構成を示している。本実施形態の鏡面修整アンテナは、垂直偏波、水平偏波の両方で動作するアンテナであり、第1、第2の実施形態と同様に、垂直面内で図5に示すようなコセカント二乗の放射パターン特性、水平面内で図6に示すようなセクタビームの放射パターン特性を形成する。
【0064】
本実施形態の鏡面修整アンテナにおける修整反射鏡31は、基本的に第1、第2の実施形態と同様の形状であるが、表裏両面に第1の反射面32−1、第2の反射面32−2をそれぞれ有する。すなわち、第1の反射面32−1は垂直断面形状が全体として凹面状、水平断面形状が全体として凸面状となっている。第1の反射面32−2は、第2の反射面32−2とは逆に、垂直断面形状が全体として凹面状、水平断面形状が全体として凸面状となっている。また、反射面32−1,32−2には、放射されるエリアのパターンを最適化するための凹凸が形成されており、その形状は後述の方法により決定される。そして、これらの反射面32−1,32−2上には、エッチングや導体吹き付けなどの方法により形成された第1、第2の金属グリッド33−1,33−2がそれぞれ配置される。
【0065】
一次放射器であるホーンアンテナ14は、OMT(ortho-mode transducer)34の一端に接続される。OMT34の他端側は二分岐され、一方は円形−矩形導波管変換器15−1、導波管16−1、導波管インタフェース17−1を介してV偏波(垂直偏波)用ポートに、他方は円形−矩形導波管変換器15−2、導波管16−2、導波管インタフェース17−2を介してH偏波(水平偏波)用ポートにそれぞれ至る。
【0066】
図15には、修整反射鏡31の正面図(図14のz軸正方向から見たx−y面に対応する面の図)を示す。図16には、修整反射鏡39の裏面図(図14のz軸負方向から見たx−y面に対応する面の図)を示す。金属グリッド33−1,33−2はアンテナから放射される交差偏波を抑圧するためのものであり、後述する方法により金属グリッド33−1はほぼ垂直方向、金属グリッド33−2はほぼ水平方向に形成されている。すなわち、第1の金属グリッド33−1は、これを水平偏波成分を抑圧したい方向に対して垂直な面に投影したときに形成される投影像におけるグリッドがほぼ垂直方向を向くように構成され、第2の金属グリッド33−2は、これを垂直偏波成分を抑圧したい方向に対して垂直な面に投影したときに形成される投影像におけるグリッドがほぼ水平方向を向くように構成される。
【0067】
本実施形態の鏡面修整アンテナの動作について説明する。以下、送信の場合を例にとり説明するが、本発明は受信の場合も適用可能であり、その場合は電波の伝搬経路が逆になるだけである。
【0068】
図示していない送信機から送られた垂直偏波の送信信号は、導波管インタフェース17−1に入力され、導波管16−1、円形−矩形導波管変換器15−1及びOMT34を経由してホーンアンテナ14に導かれる。これにより、ホーンアンテナ14から修整反射鏡31へ向けて垂直偏波の送信電波が放射される。同様に、図示していない送信機から送られた水平偏波の送信信号は、導波管インタフェース17−2に入力され、導波管16−2、円形−矩形導波管変換器15−2及びOMT34を経由してホーンアンテナ14に導かれることにより、ホーンアンテナ14から修整反射鏡31へ向けて水平偏波の送信電波が放射される。
OMT34は、送信の際には垂直偏波成分と水平偏波成分を合成するために用いられ、また受信の際には垂直偏波成分と水平偏波成分を分離するために用いられる。
【0069】
ホーンアンテナ14から修整反射鏡31に向けて放射された送信電波のうち、垂直偏波成分は修整反射鏡31の表面の反射面32−1上に設けられた金属グリッド33−1によって反射される。一方、修整反射鏡31に向けて放射された送信電波のうち、水平偏波成分は反射面32−1から入射して電波透過性の材質からなる修整反射鏡31を透過した後、修整反射鏡31の裏面の反射面32−2上に設けられた金属グリッド33−2によって反射される。
【0070】
これによって、水平・垂直両偏波成分に対して、垂直面内においては図5に示すようにコセカント二乗特性とエリア外での低サイドローブ特性、水平面内においては図6に示すようなセクタエリア内で均一の電磁界強度となり、それ以外では低サイドローブとなる特性の放射パターンが得られる。修整鏡面31の表裏の反射面32−1,32−2につけられた凹凸は、ここで実現した反射鏡アンテナの放射パターンを最適化するように作用する。
【0071】
従って、本実施形態の修整反射鏡アンテナによると、第1の実施形態と同様の効果が得られるほか、金属グリッド33−1,33−2の作用により、効果的に交差偏波を抑圧することができる。すなわち、修整反射鏡31の表裏両方の反射面32−1,32−2上に金属グリッド33−1,33−2を形成することにより、良好な偏波共用鏡面修整アンテナを実現できる。このアンテナを用いることによって、同一セクタ内において直交偏波の利用による周波数再利用が可能となり、限られた周波数資源を有効活用する上での効果はさらに大きくなる。また、一つの修整反射鏡31で共に最適化された水平偏波、垂直偏波の電波を放射できるため、製造コストや設置スペースの面で有利となり、メンテナンスの手間も半減される。
【0072】
また、修整反射鏡31の表裏両方の反射面31−1,31−2の凹凸形状をそれぞれ変えて構成することも可能である。これにより、修整反射鏡31の形状を偏波毎に独立に最適化できるという利点がある。例えば、ホーンアンテナ14の指向性は一般的に偏波により微妙に異なる性質があるので、このような性質を加味した最適な鏡面が実現できる。さらに、偏波毎に異なるアンテナ特性(例えば、セクタビーム幅)を実現することができ、偏波共用によるコンパクトなアンテナの実現のみでなく、柔軟な設計や仕様の実現ができるという効果がある。
【0073】
なお、ここまで説明した第3の実施形態において、第1の実施形態の述べた変更があっても本発明の効果は変わらないことは言うまでもない。修整反射鏡31の反射面32−1,32−2の形状の選び方及び金属グリッド33−1,33−2の形状の決め方については、第1の実施形態で述べたのと同様の方法を用いることができる。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の鏡面修整アンテナによれば小型かつ低コストでセクタビーム特性を実現できる。これにより所望のエリアに効率良く電波を放射できるためにアンテナ利得が向上し、この効果を利用してカバレッジエリアを広げることも可能となり、またエリア外へ漏れ込む不要電波の放射を抑圧することでエリア外にいるユーザに与える干渉を低減できる。従って、同一周波数を近接するエリアで再利用することが可能となり、限られた周波数資源を有効に活用して、許容するユーザ数を増加させることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る鏡面修整アンテナの構成を示す図
【図2】同実施形態におけるにおける修整反射鏡の正面図及び該修整反射鏡の交差偏波を抑圧したい方向に対して垂直な面への投影図
【図3】同実施形態における修整反射鏡の垂直断面図
【図4】同実施形態における修整反射鏡の水平断面図
【図5】同実施形態に係る鏡面修整アンテナにより実現される垂直面内の放射パターンを示す図
【図6】同実施形態に係る鏡面修整アンテナにより実現される水平面内の放射パターンを示す図
【図7】同実施形態に係る鏡面修整アンテナの初期鏡面の設計方法を説明する図
【図8】同実施形態に係る鏡面修整アンテナの初期鏡面を示す図
【図9】同実施形態に係る鏡面修整アンテナの鏡面最適化のための微小平面鏡の正面図
【図10】同実施形態に係る鏡面修整アンテナの鏡面最適化に係る微小平面鏡の垂直断面図
【図11】同実施形態に係る鏡面修整アンテナの鏡面最適化の手法を示す図
【図12】同実施形態に係る鏡面修整アンテナの鏡面最適化に係る微小平面鏡の修整量を示す図
【図13】本発明の第2の実施形態に係る鏡面修整アンテナの構成を示す図
【図14】本発明の第3の実施形態に係る鏡面修整アンテナの構成を示す図
【図15】同実施形態に係る鏡面修整アンテナにおける修整反射鏡の表面側から見た正面図
【図16】同実施形態に係る鏡面修整アンテナにおける修整反射鏡の裏面側から見た正面図
【符号の説明】
11…修整反射鏡
12…反射面
13…金属グリッド
14…ホーンアンテナ(一次放射器)
15,15−1,15−2…円形−矩形導波管変換器
16,16−1,16−2…導波管
17,17−1,17−2…導波管インタフェース
18…支え(冶具)
20…初期鏡面
23…金属グリッド
31…修整反射鏡
32−1,32−2…反射面
33−1,33−2…金属グリッド
34…OMT
Claims (6)
- 垂直断面形状が全体として凹面状、水平断面形状が全体として凸面状であり、反射する電波の1波長以内の凹凸が形成された反射面を有する修整反射鏡と、
前記修整反射鏡の反射面に対向して配置された一次放射器と
を具備する鏡面修整アンテナ。 - 垂直断面形状が全体として凹面状、水平断面形状が全体として凸面状であり、反射する電波の1波長以内の凹凸が形成された反射面を有する、電波透過性の材質によって作られた修整反射鏡と、
前記修整反射鏡の反射面に対向して配置された一次放射器と、
修整反射鏡の反射面上に、互いに交差しないように配置された金属グリッドとを具備する鏡面修整アンテナ。 - 前記金属グリッドは、該金属グリッドを特定の方向に対して垂直な面に投影したときに形成される投影像におけるグリッドの長手方向と、前記アンテナが放射する電波の偏波方向がほぼ一致するように構成される請求項2記載の鏡面修整アンテナ。
- 前記金属グリッドは、該金属グリッドを複数の異なる特定の方向に対して垂直な面内に投影したときに形成される投影像におけるグリッドの長手方向と前記アンテナが放射する電波の偏波方向がほぼ一致するように形成された仮想グリッドを前記修整反射鏡の反射面にそれぞれ投影したときに形成される複数の投影像におけるグリッドの平均的な位置に配置される請求項2記載の鏡面修整アンテナ。
- 垂直断面形状が全体として凹面状、水平断面形状が全体として凸面状であり、反射する電波の1波長以内の凹凸が形成された第1の反射面と、この第1の反射面の反対側に形成され、垂直断面形状が全体として凹面状、水平断面形状が全体として凸面状であり、反射する電波の1波長以内の凹凸が形成された第2の反射面を有する、電波透過性の材質によって作られた修整反射鏡と、
前記修整反射鏡の第1の反射面に対向して配置された垂直偏波及び水平偏波の両方で動作可能な一次放射器と、
前記修整反射鏡の第1の反射面上に、互いに交差しないように配置された第1の金属グリッドと、
前記修整反射鏡の第2の反射面上に、互いに交差せず、かつ前記第1の金属グリッドと交差するように配置された第2の金属グリッドと
を具備する鏡面修整アンテナ。 - 前記第1の金属グリッドは、該第1の金属グリッドを水平偏波成分を抑圧したい方向に対して垂直な面に投影したときに形成される投影像におけるグリッドがほぼ垂直方向を向くように構成され、
前記第2の金属グリッドは、該第2の金属グリッドを垂直偏波成分を抑圧したい方向に対して垂直な面に投影したときに形成される投影像におけるグリッドがほぼ水平方向を向くように構成される請求項5記載の鏡面修整アンテナ。
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