JP3655092B2 - 無線通信装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、通信ゾーンを構成する複数の基地局と移動局間で無線通信を実施する無線通信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図9は例えば特開平3−268697号公報に示された従来の無線通信装置の動作を示す状態遷移図であり、図において、1〜3は全スロット(空きスロットを含む)を送信する常駐キャリア(以下、NSC:Neighborhood Scan Carrierと称する)を有する基地局、4は基地局1と無線通信を実施しているとき、基地局1の電界強度等の劣化を検出すると、NSCにおける空きスロットの送信時間に、基地局2,3の電界強度等を検出して、切替先の基地局を選択する移動局、5は移動局4からハンドオフの要求メッセージを受信すると、切替先の基地局のNSCを移動局4に通知する制御局である。
【0003】
次に動作について説明する。
まず、移動局4は、基地局1と無線通信を実施する場合、基地局1のNSCを用いて無線通信を実施するが、移動に伴って基地局1の通信ゾーンから逸脱する場合を考慮し、常に、基地局1の電界強度等をモニタする。
【0004】
そして、移動局4は、基地局1の電界強度等が低下し、その電界強度等が基準レベルを下回ると、切替先の基地局を選択するため、基地局1が空きスロットを送信する時間を利用して、他の基地局2,3の電界強度等を検出し、その電界強度等が最大の基地局を切替先の基地局として選択する(ここでは、説明の便宜上、基地局2を選択したものとする)。
【0005】
そして、移動局4は、切替先の基地局を選択すると、制御局5に対してハンドオフの要求メッセージ(要求メッセージには、基地局2を切替先の基地局として選択した旨のメッセージを含む)を送信する。
そして、制御局5は、移動局4からハンドオフの要求メッセージを受信すると、切替先の基地局2のNSCのうち、未使用のNSCを移動局4に通知する。
【0006】
このようにして、制御局5からNSCの通知を受けると、移動局4は、ハンドオフを実施して、以後、そのNSCを用いて基地局2と無線通信を開始するが、実際に無線通信を開始するためには、移動局4と基地局2間の同期を確立する必要があるので、ハンドオフ後に同期を確立してから、無線通信を開始する。
なお、複数の基地局で共用する報知チャネルを用いて、切替先の基地局と移動局間の制御チャネルを指定する技術が特開平4−25513号公報に開示されているが、この場合も、ハンドオフ後に同期を確立する必要がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来の無線通信装置は以上のように構成されているので、通信中の基地局1が空きスロットを送信する時間を利用して、切替先の基地局を選択することができるが、ハンドオフ後に同期を確立する必要があるため、通信中に音声やデータの瞬断を招く課題があった。
また、基地局1〜3は、移動局4と無線通信を実施する場合、常に、NSCを用いるので、数多くのNSCを用意する必要があるが、NSCは空きスロットであってもスロットを送信し続ける関係上、隣接する基地局が同一周波数のNSCを用いると、移動局4は通信中以外の基地局から常時不要な干渉を受けるため、同一周波数のNSCを用いる基地局間の設置間隔を一定以上の距離に保つ必要が生じる一方、基地局間の設置間隔を一定以上の距離に保つことができない場合には、同一周波数のNSCを用いることができず、周波数の利用効率が劣化する課題があった。
【0008】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、通信中に生じる音声やデータの瞬断を回避することができる無線通信装置を得ることを目的とする。
また、この発明は、回線品質の劣化を招くことなく周波数の利用効率を高めることができる無線通信装置を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る無線通信装置は、通信中の基地局に隣接する基地局は常駐キャリアのガードタイム区間に品質管理情報を送信し、移動局は常駐キャリアにおける空きスロットの送信時間又は非常駐キャリアにおける空きスロットの送信停止時間に、上記隣接する基地局から品質管理情報を受信し、その受信した上記品質管理情報を用いて上記隣接する基地局の回線品質を計測し、その回線品質が基準レベルを越える隣接する基地局を切替先の基地局として決定し、その決定した隣接する基地局と常駐キャリアを用いて同期を確立した後、通信中の基地局からハンドオフの指令を受けると、上記同期を確立した隣接する基地局と無線通信を開始するようにしたものである。
【0010】
この発明に係る無線通信装置における基地局は、品質管理情報としてPN符号を送信し、移動局は、そのPN符号のビットエラーレートを測定して回線品質を評価するようにしたものである。
【0011】
この発明に係る無線通信装置における基地局は、常駐キャリア又は非常駐キャリアのガードタイム区間に品質管理情報を送信するようにしたものである。
【0012】
この発明に係る無線通信装置は、基地局と移動局が音声通信を実施する場合、未使用の非常駐キャリアがあれば、その音声通信に非常駐キャリアを割り当てるようにしたものである。
【0013】
この発明に係る無線通信装置は、基地局と移動局がデータ通信を実施する場合、未使用の非常駐キャリアがあれば、そのデータ通信に非常駐キャリアを割り当てるようにしたものである。
【0014】
この発明に係る無線通信装置は、基地局と移動局が音声通信及びデータ通信を実施する場合、そのデータ通信に非常駐キャリアを割り当てる一方、その音声通信に常駐キャリアを割り当てるようにしたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による無線通信装置を示す構成図であり、図において、11,12は全スロット(空きスロットを含む)を送信する常駐キャリア(以下、NSC:Neighborhood Scan Carrierと称する)を有するとともに、空きスロットの送信を停止する非常駐キャリア(以下、CC:Communication Carrierと称する)を有する基地局、13〜20はNSC又はCCを用いて何れかの基地局と無線通信を実施する移動局である。
なお、図5はこの発明の実施の形態1による無線通信装置の動作を示すフローチャートである。
【0016】
次に動作について説明する。
まず、基地局11,12は、少なくとも1つ以上のNSCと、CCを通信キャリアとして有するが、この実施の形態1では、NSCに周波数f1,f4が割り当てられ、CCに周波数f2,f3,f5が割り当てられているものとする。
なお、NSCの場合、空きスロットでは、アイドルバーストを送信するものとする。
【0017】
図2の例では、基地局11は、スロット1において周波数f1のNSCを用いて移動局14と通信を実施し、スロット2において周波数f2のCCを用いて移動局13と通信を実施し、スロットNにおいて周波数f3のCCを用いて移動局17と通信を実施し、さらに、スロットN+1において周波数f1のNSCを用いて移動局15と通信を実施するとともに、周波数f2,f3のCCを用いてそれぞれ移動局16,17と通信を実施する。
また、基地局12は、スロット2において周波数f5のCCを用いて移動局20と通信を実施し、スロットNにおいて周波数f4のNSCを用いて移動局18と通信を実施し、スロットN+1において周波数f4のNSCを用いて移動局18と通信を実施するとともに、周波数f5のCCを用いて移動局19と通信を実施する。
【0018】
ここで、基地局11の通信ゾーン11aに位置する移動局13が移動して、基地局12の通信ゾーン12aに入る場合を例にとって、移動局13のハンドオフを説明する(図3を参照)。
まず、移動局13は、基地局11の通信ゾーン11aに位置する場合、スロット2において、周波数f2のCCを用いて基地局11と通信を実施するが、移動に伴って基地局11の通信ゾーン11aから逸脱する場合を考慮し、周波数f1のNSCを用いて、基地局11の受信レベルを検出する(ステップST1)。
【0019】
そして、移動局13は、基地局11の受信レベルが低下して、その受信レベルが基準レベルを下回ると(ステップST2)、切替先の基地局を選択するため、基地局11が空きスロットの送信を停止する時間を利用して(例えば、スロット1,スロットN,スロットN+2の送信時間)、基地局11に隣接する基地局12の受信レベルを検出する(ステップST3)。
即ち、移動局13は、通信キャリアを一旦、基地局11のCC(周波数f2)から基地局12のNSC(周波数f4)に切り替えることにより(図4を参照)、基地局12の受信レベルを検出する。なお、隣接する基地局12が使用するNSCの周波数は、通信中の基地局11から取得することができる(周波数の取得方法は後述する)。
【0020】
ここで、空きスロットの送信停止時間に受信レベルを検出する理由は、空きスロットの送信停止時間であれば、基地局11から音声やデータを受信する必要がないので、音声やデータの欠落を招くことなく、受信レベルを検出することができるからである。また、基地局12のNSCを用いる理由は、NSCは空きスロットであってもスロットを送信し続けるので、いつでも、受信レベルを検出することができるからである。
【0021】
そして、移動局13は、隣接する基地局12の受信レベルを検出すると、その受信レベルを基準レベルと比較し(ステップST4)、その受信レベルが基準レベルを下回る場合には、上記と同様にして、他の基地局の受信レベルを検出するが(ステップST5)、その受信レベルが基準レベルを上回る場合には、基地局12のNSCを用いて、基地局12と同期を確立する(ステップST6)。
そして、移動局13は、隣接する基地局12と同期を確立すると、通信キャリアを一旦、基地局12のNSC(周波数f4)から基地局11のCC(周波数f2)に切り替えることにより(図4を参照)、基地局11と通信を再開し、基地局11から与えられるハンドオフの指令を持つことにする。
【0022】
そして、移動局13は、通信中の基地局11からハンドオフの指令を受けると(ステップST7)、通信キャリアを基地局11のCC(周波数f2)から基地局12のNSC(周波数f4)に切り替えることにより(図4を参照)、ハンドオフを実施する(ステップST8)。
ただし、切替先の基地局12と移動局13は、ハンドオフの実行前に同期確立を行っているので、ハンドオフ後、直ちに無線通信を開始することができる。
【0023】
なお、この実施の形態1では、基地局12のNSC(周波数f4)に切り替えて、ハンドオフを実施するものについて示したが、基地局12のNSC(周波数f4)を用いて同期を確立すれば、基地局12のCC(周波数f5)に切り替えても、同期確立を保持することができるので、基地局12のCC(周波数f5)に切り替えて、ハンドオフを実施してもよい。
【0024】
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、CCにおける空きスロットの送信停止時間に、通信中の基地局11に隣接する基地局12のNSCを用いて、その隣接する基地局12と同期を確立するとともに、通信中の基地局11からハンドオフの指令を受けると、その隣接する基地局12と無線通信を開始するように構成したので、ハンドオフ後、直ちに無線通信を開始することができるようになり、その結果、通信中に生じる音声やデータの瞬断を回避することができる効果を奏する。
また、基地局と移動局はNSCだけでなく、空きスロットの送信を停止するCCを用いて無線通信を実施するので、近隣の基地局が同一周波数のCCを用いても、近隣の基地局が空きスロットの送信を停止している時間は、移動局14が近隣の基地局から、不要な干渉を受けずに済む効果を奏する。
【0025】
実施の形態2.
上記実施の形態1では、移動局13が通信中の基地局11の受信レベルを検出し、その受信レベルが基準レベルを下回る場合に、隣接する基地局12の受信レベルを検出するものについて示したが、通信中の基地局11から受信レベルの検出指令を受けることにより、隣接する基地局12の受信レベルを検出するようにしてよい。
【0026】
実施の形態3.
上記実施の形態1では、基地局11とCCを用いて無線通信を実施している移動局13のハンドオフについて示したが、基地局11とNSCを用いて無線通信を実施している移動局の場合、そのNSCにおける空きスロットの送信時間に(例えば、移動局14の場合、スロット2,スロットN,スロットN+2の送信時間)、隣接する基地局12の受信レベルの検出や同期確立を実施すればよく、上記実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
【0027】
実施の形態4.
上記実施の形態1では、隣接する基地局12等の受信レベルを検出するものについて示したが、切替先の基地局が既に決定されている場合には(例えば、通信中の基地局11や図示せぬ制御局から制御チャネルを通じて切替先の基地局が指定された場合、または、隣接する基地局の数が1個であって、通信中の基地局11の受信レベルが低下すると、必ず、基地局を切り替えるように設定されている場合)、隣接する基地局12等の受信レベルの検出処理は不要であり、切替先の基地局と同期確立を実施すればよい。
【0028】
実施の形態5.
上記実施の形態1では、隣接する基地局12等の受信レベルを検出するものについて示したが、隣接する基地局12等のNSCを用いて回線品質を計測し、その回線品質が基準レベルを越える基地局と同期を確立するようにしてもよい。
【0029】
具体的には、例えば、隣接する基地局12がNSCのガードタイム区間に品質管理情報としてPN符号を移動局14に送信する(図6を参照)。
そして、移動局14は、隣接する基地局12からPN符号を受信すると、そのPN符号と、図示せぬメモリに予め格納したPN符号を比較し、隣接する基地局12から受信したPN符号のビットエラーレートを測定する。
そして、ビットエラーレートが基準レベルを逸脱しない場合には、回線品質が良好であるとして、その隣接する基地局12を切替先の基地局に決定し、その基地局12と同期を確立する。
これにより、回線品質が高い基地局と無線通信を実施することができる効果を奏する。
なお、通信中の基地局11がNSC又はCCのガードタイム区間に品質管理情報を移動局14に送信して、通信中の基地局11の回線品質を評価するようにしてもよい。
【0030】
実施の形態6.
上記実施の形態5では、NSC又はCCのガードタイム区間に品質管理情報を送信するものについて示したが、NSC又はCCのガードタイム区間に制御情報を送信するようにしてもよい。
具体的には、制御情報として、自局の制御チャネルが使用しているキャリア,スロット位置,自局及び隣接基地局が用いるNSCの周波数を送信する。
これにより、移動局は隣接する基地局の受信レベルを検出する場合等に、隣接する基地局が使用するNSCの周波数等を認識することができる。
【0031】
実施の形態7.
上記実施の形態1では、各移動局に対するキャリアの割当方法については、特に言及していないが、基地局と移動局が音声通信のみを実施する場合、図7に示すように、NSCに比べてCCの優先順位を高くし、未使用のCCが存在する限り、その音声通信にCCを割り当てる。ただし、未使用のCCが存在しない場合又は未使用のCCがチャネルの割当条件を具備しない場合には、その音声通信にNSCを割り当てる。
これにより、通信中以外の基地局から、不要な干渉を受ける確率が低いCCが優先的に割り当てられるため、回線品質の劣化を招くことなく、周波数の利用効率を高めることができる効果を奏する。
【0032】
実施の形態8.
上記実施の形態1では、各移動局に対するキャリアの割当方法については、特に言及していないが、基地局と移動局がデータ通信のみを実施する場合、図7に示すように、NSCに比べてCCの優先順位を高くし、未使用のCCが存在する限り、そのデータ通信にCCを割り当てる。ただし、未使用のCCが存在しない場合又は未使用のCCがチャネルの割当条件を具備しない場合には、そのデータ通信にNSCを割り当てる。
これにより、通信中以外の基地局から、不要な干渉を受ける確率が低いCCが優先的に割り当てられるため、回線品質の劣化を招くことなく、周波数の利用効率を高めることができる効果を奏する。
【0033】
実施の形態9.
上記実施の形態7,8では、音声通信又はデータ通信を実施する場合のキャリアの割当方法について示したが、音声通信とデータ通信の双方を実施する場合には、図8に示すように、音声通信については、CCに比べてNSCの優先順位を高くする一方、データ通信については、NSCに比べてCCの優先順位を高くする。
従って、未使用のNSCが存在する限り、音声通信にはNSCが割り当てられ、未使用のCCが存在する限り、データ通信にはCCが割り当てられる。
【0034】
これにより、多少の瞬断があっても使用に耐えうる音声通信には、通信中以外の基地局から、不要な干渉を受ける確率が高いNSCが割り当てられるが、通信中の瞬断が許されないデータ通信には、通信中以外の基地局から、不要な干渉を受ける確率が低いCCが割り当てられるようになり、その結果、データ通信のエラーを低減できる効果を奏する。
【0035】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、通信中の基地局に隣接する基地局は常駐キャリアのガードタイム区間に品質管理情報を送信し、移動局は常駐キャリアにおける空きスロットの送信時間又は非常駐キャリアにおける空きスロットの送信停止時間に、上記隣接する基地局から品質管理情報を受信し、その受信した上記品質管理情報を用いて上記隣接する基地局の回線品質を計測し、その回線品質が基準レベルを越える隣接する基地局を切替先の基地局として決定し、その決定した隣接する基地局と常駐キャリアを用いて同期を確立した後、通信中の基地局からハンドオフの指令を受けると、上記同期を確立した隣接する基地局と無線通信を開始するように構成したので、回線品質が高い基地局を選択して無線通信を実施できる効果があるとともに、ハンドオフ後、直ちに無線通信を開始することができるようになり、その結果、通信中に生じる音声やデータの瞬断を回避することができる効果がある。
また、基地局と移動局は常駐キャリアだけでなく、空きスロットの送信を停止する非常駐キャリアを用いて無線通信を実施するので、近隣の基地局が同一周波数の非常駐キャリアを用いても、近隣の基地局が空きスロットの送信を停止している時間は、移動局が近隣の基地局から、不要な干渉を受けずに済む効果がある。
【0036】
この発明によれば、品質管理情報としてPN符号を送信し、移動局は、そのPN符号のビットエラーレートを測定して回線品質を評価するように構成したので、回線品質が高い基地局と無線通信を実施することができる効果がある。
【0037】
この発明によれば、常駐キャリア又は非常駐キャリアのガードタイム区間に品質管理情報を送信するように構成したので、例えば、移動局が隣接する基地局の受信レベルを検出する際、隣接する基地局が使用する常駐キャリアの周波数等を認識することができる効果がある。
【0038】
この発明によれば、基地局と移動局が音声通信を実施する場合、未使用の非常駐キャリアがあれば、その音声通信に非常駐キャリアを割り当てるように構成したので、回線品質の劣化を招くことなく、周波数の利用効率を高めることができる効果がある。
【0039】
この発明によれば、基地局と移動局がデータ通信を実施する場合、未使用の非常駐キャリアがあれば、そのデータ通信に非常駐キャリアを割り当てるように構成したので、回線品質の劣化を招くことなく、周波数の利用効率を高めることができる効果がある。
【0040】
この発明によれば、基地局と移動局が音声通信及びデータ通信を実施する場合、そのデータ通信に非常駐キャリアを割り当てる一方、その音声通信に常駐キャリアを割り当てるように構成したので、通信中の瞬断が許されないデータ通信のエラーを低減できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による無線通信装置を示す構成図である。
【図2】 スロットの送信パターンを説明する説明図である。
【図3】 移動局のハンドオフを説明する説明図である。
【図4】 同期確立を説明する説明図である。
【図5】 この発明の実施の形態1による無線通信装置の動作を示すフローチャートである。
【図6】 キャリアのガードタイムを説明する説明図である。
【図7】 チャネルの優先度を説明するテーブル図である。
【図8】 チャネルの優先度を説明するテーブル図である。
【図9】 従来の無線通信装置の動作を示す状態遷移図である。
【符号の説明】
11,12 基地局、13〜20 移動局。
【発明の属する技術分野】
この発明は、通信ゾーンを構成する複数の基地局と移動局間で無線通信を実施する無線通信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図9は例えば特開平3−268697号公報に示された従来の無線通信装置の動作を示す状態遷移図であり、図において、1〜3は全スロット(空きスロットを含む)を送信する常駐キャリア(以下、NSC:Neighborhood Scan Carrierと称する)を有する基地局、4は基地局1と無線通信を実施しているとき、基地局1の電界強度等の劣化を検出すると、NSCにおける空きスロットの送信時間に、基地局2,3の電界強度等を検出して、切替先の基地局を選択する移動局、5は移動局4からハンドオフの要求メッセージを受信すると、切替先の基地局のNSCを移動局4に通知する制御局である。
【0003】
次に動作について説明する。
まず、移動局4は、基地局1と無線通信を実施する場合、基地局1のNSCを用いて無線通信を実施するが、移動に伴って基地局1の通信ゾーンから逸脱する場合を考慮し、常に、基地局1の電界強度等をモニタする。
【0004】
そして、移動局4は、基地局1の電界強度等が低下し、その電界強度等が基準レベルを下回ると、切替先の基地局を選択するため、基地局1が空きスロットを送信する時間を利用して、他の基地局2,3の電界強度等を検出し、その電界強度等が最大の基地局を切替先の基地局として選択する(ここでは、説明の便宜上、基地局2を選択したものとする)。
【0005】
そして、移動局4は、切替先の基地局を選択すると、制御局5に対してハンドオフの要求メッセージ(要求メッセージには、基地局2を切替先の基地局として選択した旨のメッセージを含む)を送信する。
そして、制御局5は、移動局4からハンドオフの要求メッセージを受信すると、切替先の基地局2のNSCのうち、未使用のNSCを移動局4に通知する。
【0006】
このようにして、制御局5からNSCの通知を受けると、移動局4は、ハンドオフを実施して、以後、そのNSCを用いて基地局2と無線通信を開始するが、実際に無線通信を開始するためには、移動局4と基地局2間の同期を確立する必要があるので、ハンドオフ後に同期を確立してから、無線通信を開始する。
なお、複数の基地局で共用する報知チャネルを用いて、切替先の基地局と移動局間の制御チャネルを指定する技術が特開平4−25513号公報に開示されているが、この場合も、ハンドオフ後に同期を確立する必要がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来の無線通信装置は以上のように構成されているので、通信中の基地局1が空きスロットを送信する時間を利用して、切替先の基地局を選択することができるが、ハンドオフ後に同期を確立する必要があるため、通信中に音声やデータの瞬断を招く課題があった。
また、基地局1〜3は、移動局4と無線通信を実施する場合、常に、NSCを用いるので、数多くのNSCを用意する必要があるが、NSCは空きスロットであってもスロットを送信し続ける関係上、隣接する基地局が同一周波数のNSCを用いると、移動局4は通信中以外の基地局から常時不要な干渉を受けるため、同一周波数のNSCを用いる基地局間の設置間隔を一定以上の距離に保つ必要が生じる一方、基地局間の設置間隔を一定以上の距離に保つことができない場合には、同一周波数のNSCを用いることができず、周波数の利用効率が劣化する課題があった。
【0008】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、通信中に生じる音声やデータの瞬断を回避することができる無線通信装置を得ることを目的とする。
また、この発明は、回線品質の劣化を招くことなく周波数の利用効率を高めることができる無線通信装置を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る無線通信装置は、通信中の基地局に隣接する基地局は常駐キャリアのガードタイム区間に品質管理情報を送信し、移動局は常駐キャリアにおける空きスロットの送信時間又は非常駐キャリアにおける空きスロットの送信停止時間に、上記隣接する基地局から品質管理情報を受信し、その受信した上記品質管理情報を用いて上記隣接する基地局の回線品質を計測し、その回線品質が基準レベルを越える隣接する基地局を切替先の基地局として決定し、その決定した隣接する基地局と常駐キャリアを用いて同期を確立した後、通信中の基地局からハンドオフの指令を受けると、上記同期を確立した隣接する基地局と無線通信を開始するようにしたものである。
【0010】
この発明に係る無線通信装置における基地局は、品質管理情報としてPN符号を送信し、移動局は、そのPN符号のビットエラーレートを測定して回線品質を評価するようにしたものである。
【0011】
この発明に係る無線通信装置における基地局は、常駐キャリア又は非常駐キャリアのガードタイム区間に品質管理情報を送信するようにしたものである。
【0012】
この発明に係る無線通信装置は、基地局と移動局が音声通信を実施する場合、未使用の非常駐キャリアがあれば、その音声通信に非常駐キャリアを割り当てるようにしたものである。
【0013】
この発明に係る無線通信装置は、基地局と移動局がデータ通信を実施する場合、未使用の非常駐キャリアがあれば、そのデータ通信に非常駐キャリアを割り当てるようにしたものである。
【0014】
この発明に係る無線通信装置は、基地局と移動局が音声通信及びデータ通信を実施する場合、そのデータ通信に非常駐キャリアを割り当てる一方、その音声通信に常駐キャリアを割り当てるようにしたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による無線通信装置を示す構成図であり、図において、11,12は全スロット(空きスロットを含む)を送信する常駐キャリア(以下、NSC:Neighborhood Scan Carrierと称する)を有するとともに、空きスロットの送信を停止する非常駐キャリア(以下、CC:Communication Carrierと称する)を有する基地局、13〜20はNSC又はCCを用いて何れかの基地局と無線通信を実施する移動局である。
なお、図5はこの発明の実施の形態1による無線通信装置の動作を示すフローチャートである。
【0016】
次に動作について説明する。
まず、基地局11,12は、少なくとも1つ以上のNSCと、CCを通信キャリアとして有するが、この実施の形態1では、NSCに周波数f1,f4が割り当てられ、CCに周波数f2,f3,f5が割り当てられているものとする。
なお、NSCの場合、空きスロットでは、アイドルバーストを送信するものとする。
【0017】
図2の例では、基地局11は、スロット1において周波数f1のNSCを用いて移動局14と通信を実施し、スロット2において周波数f2のCCを用いて移動局13と通信を実施し、スロットNにおいて周波数f3のCCを用いて移動局17と通信を実施し、さらに、スロットN+1において周波数f1のNSCを用いて移動局15と通信を実施するとともに、周波数f2,f3のCCを用いてそれぞれ移動局16,17と通信を実施する。
また、基地局12は、スロット2において周波数f5のCCを用いて移動局20と通信を実施し、スロットNにおいて周波数f4のNSCを用いて移動局18と通信を実施し、スロットN+1において周波数f4のNSCを用いて移動局18と通信を実施するとともに、周波数f5のCCを用いて移動局19と通信を実施する。
【0018】
ここで、基地局11の通信ゾーン11aに位置する移動局13が移動して、基地局12の通信ゾーン12aに入る場合を例にとって、移動局13のハンドオフを説明する(図3を参照)。
まず、移動局13は、基地局11の通信ゾーン11aに位置する場合、スロット2において、周波数f2のCCを用いて基地局11と通信を実施するが、移動に伴って基地局11の通信ゾーン11aから逸脱する場合を考慮し、周波数f1のNSCを用いて、基地局11の受信レベルを検出する(ステップST1)。
【0019】
そして、移動局13は、基地局11の受信レベルが低下して、その受信レベルが基準レベルを下回ると(ステップST2)、切替先の基地局を選択するため、基地局11が空きスロットの送信を停止する時間を利用して(例えば、スロット1,スロットN,スロットN+2の送信時間)、基地局11に隣接する基地局12の受信レベルを検出する(ステップST3)。
即ち、移動局13は、通信キャリアを一旦、基地局11のCC(周波数f2)から基地局12のNSC(周波数f4)に切り替えることにより(図4を参照)、基地局12の受信レベルを検出する。なお、隣接する基地局12が使用するNSCの周波数は、通信中の基地局11から取得することができる(周波数の取得方法は後述する)。
【0020】
ここで、空きスロットの送信停止時間に受信レベルを検出する理由は、空きスロットの送信停止時間であれば、基地局11から音声やデータを受信する必要がないので、音声やデータの欠落を招くことなく、受信レベルを検出することができるからである。また、基地局12のNSCを用いる理由は、NSCは空きスロットであってもスロットを送信し続けるので、いつでも、受信レベルを検出することができるからである。
【0021】
そして、移動局13は、隣接する基地局12の受信レベルを検出すると、その受信レベルを基準レベルと比較し(ステップST4)、その受信レベルが基準レベルを下回る場合には、上記と同様にして、他の基地局の受信レベルを検出するが(ステップST5)、その受信レベルが基準レベルを上回る場合には、基地局12のNSCを用いて、基地局12と同期を確立する(ステップST6)。
そして、移動局13は、隣接する基地局12と同期を確立すると、通信キャリアを一旦、基地局12のNSC(周波数f4)から基地局11のCC(周波数f2)に切り替えることにより(図4を参照)、基地局11と通信を再開し、基地局11から与えられるハンドオフの指令を持つことにする。
【0022】
そして、移動局13は、通信中の基地局11からハンドオフの指令を受けると(ステップST7)、通信キャリアを基地局11のCC(周波数f2)から基地局12のNSC(周波数f4)に切り替えることにより(図4を参照)、ハンドオフを実施する(ステップST8)。
ただし、切替先の基地局12と移動局13は、ハンドオフの実行前に同期確立を行っているので、ハンドオフ後、直ちに無線通信を開始することができる。
【0023】
なお、この実施の形態1では、基地局12のNSC(周波数f4)に切り替えて、ハンドオフを実施するものについて示したが、基地局12のNSC(周波数f4)を用いて同期を確立すれば、基地局12のCC(周波数f5)に切り替えても、同期確立を保持することができるので、基地局12のCC(周波数f5)に切り替えて、ハンドオフを実施してもよい。
【0024】
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、CCにおける空きスロットの送信停止時間に、通信中の基地局11に隣接する基地局12のNSCを用いて、その隣接する基地局12と同期を確立するとともに、通信中の基地局11からハンドオフの指令を受けると、その隣接する基地局12と無線通信を開始するように構成したので、ハンドオフ後、直ちに無線通信を開始することができるようになり、その結果、通信中に生じる音声やデータの瞬断を回避することができる効果を奏する。
また、基地局と移動局はNSCだけでなく、空きスロットの送信を停止するCCを用いて無線通信を実施するので、近隣の基地局が同一周波数のCCを用いても、近隣の基地局が空きスロットの送信を停止している時間は、移動局14が近隣の基地局から、不要な干渉を受けずに済む効果を奏する。
【0025】
実施の形態2.
上記実施の形態1では、移動局13が通信中の基地局11の受信レベルを検出し、その受信レベルが基準レベルを下回る場合に、隣接する基地局12の受信レベルを検出するものについて示したが、通信中の基地局11から受信レベルの検出指令を受けることにより、隣接する基地局12の受信レベルを検出するようにしてよい。
【0026】
実施の形態3.
上記実施の形態1では、基地局11とCCを用いて無線通信を実施している移動局13のハンドオフについて示したが、基地局11とNSCを用いて無線通信を実施している移動局の場合、そのNSCにおける空きスロットの送信時間に(例えば、移動局14の場合、スロット2,スロットN,スロットN+2の送信時間)、隣接する基地局12の受信レベルの検出や同期確立を実施すればよく、上記実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
【0027】
実施の形態4.
上記実施の形態1では、隣接する基地局12等の受信レベルを検出するものについて示したが、切替先の基地局が既に決定されている場合には(例えば、通信中の基地局11や図示せぬ制御局から制御チャネルを通じて切替先の基地局が指定された場合、または、隣接する基地局の数が1個であって、通信中の基地局11の受信レベルが低下すると、必ず、基地局を切り替えるように設定されている場合)、隣接する基地局12等の受信レベルの検出処理は不要であり、切替先の基地局と同期確立を実施すればよい。
【0028】
実施の形態5.
上記実施の形態1では、隣接する基地局12等の受信レベルを検出するものについて示したが、隣接する基地局12等のNSCを用いて回線品質を計測し、その回線品質が基準レベルを越える基地局と同期を確立するようにしてもよい。
【0029】
具体的には、例えば、隣接する基地局12がNSCのガードタイム区間に品質管理情報としてPN符号を移動局14に送信する(図6を参照)。
そして、移動局14は、隣接する基地局12からPN符号を受信すると、そのPN符号と、図示せぬメモリに予め格納したPN符号を比較し、隣接する基地局12から受信したPN符号のビットエラーレートを測定する。
そして、ビットエラーレートが基準レベルを逸脱しない場合には、回線品質が良好であるとして、その隣接する基地局12を切替先の基地局に決定し、その基地局12と同期を確立する。
これにより、回線品質が高い基地局と無線通信を実施することができる効果を奏する。
なお、通信中の基地局11がNSC又はCCのガードタイム区間に品質管理情報を移動局14に送信して、通信中の基地局11の回線品質を評価するようにしてもよい。
【0030】
実施の形態6.
上記実施の形態5では、NSC又はCCのガードタイム区間に品質管理情報を送信するものについて示したが、NSC又はCCのガードタイム区間に制御情報を送信するようにしてもよい。
具体的には、制御情報として、自局の制御チャネルが使用しているキャリア,スロット位置,自局及び隣接基地局が用いるNSCの周波数を送信する。
これにより、移動局は隣接する基地局の受信レベルを検出する場合等に、隣接する基地局が使用するNSCの周波数等を認識することができる。
【0031】
実施の形態7.
上記実施の形態1では、各移動局に対するキャリアの割当方法については、特に言及していないが、基地局と移動局が音声通信のみを実施する場合、図7に示すように、NSCに比べてCCの優先順位を高くし、未使用のCCが存在する限り、その音声通信にCCを割り当てる。ただし、未使用のCCが存在しない場合又は未使用のCCがチャネルの割当条件を具備しない場合には、その音声通信にNSCを割り当てる。
これにより、通信中以外の基地局から、不要な干渉を受ける確率が低いCCが優先的に割り当てられるため、回線品質の劣化を招くことなく、周波数の利用効率を高めることができる効果を奏する。
【0032】
実施の形態8.
上記実施の形態1では、各移動局に対するキャリアの割当方法については、特に言及していないが、基地局と移動局がデータ通信のみを実施する場合、図7に示すように、NSCに比べてCCの優先順位を高くし、未使用のCCが存在する限り、そのデータ通信にCCを割り当てる。ただし、未使用のCCが存在しない場合又は未使用のCCがチャネルの割当条件を具備しない場合には、そのデータ通信にNSCを割り当てる。
これにより、通信中以外の基地局から、不要な干渉を受ける確率が低いCCが優先的に割り当てられるため、回線品質の劣化を招くことなく、周波数の利用効率を高めることができる効果を奏する。
【0033】
実施の形態9.
上記実施の形態7,8では、音声通信又はデータ通信を実施する場合のキャリアの割当方法について示したが、音声通信とデータ通信の双方を実施する場合には、図8に示すように、音声通信については、CCに比べてNSCの優先順位を高くする一方、データ通信については、NSCに比べてCCの優先順位を高くする。
従って、未使用のNSCが存在する限り、音声通信にはNSCが割り当てられ、未使用のCCが存在する限り、データ通信にはCCが割り当てられる。
【0034】
これにより、多少の瞬断があっても使用に耐えうる音声通信には、通信中以外の基地局から、不要な干渉を受ける確率が高いNSCが割り当てられるが、通信中の瞬断が許されないデータ通信には、通信中以外の基地局から、不要な干渉を受ける確率が低いCCが割り当てられるようになり、その結果、データ通信のエラーを低減できる効果を奏する。
【0035】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、通信中の基地局に隣接する基地局は常駐キャリアのガードタイム区間に品質管理情報を送信し、移動局は常駐キャリアにおける空きスロットの送信時間又は非常駐キャリアにおける空きスロットの送信停止時間に、上記隣接する基地局から品質管理情報を受信し、その受信した上記品質管理情報を用いて上記隣接する基地局の回線品質を計測し、その回線品質が基準レベルを越える隣接する基地局を切替先の基地局として決定し、その決定した隣接する基地局と常駐キャリアを用いて同期を確立した後、通信中の基地局からハンドオフの指令を受けると、上記同期を確立した隣接する基地局と無線通信を開始するように構成したので、回線品質が高い基地局を選択して無線通信を実施できる効果があるとともに、ハンドオフ後、直ちに無線通信を開始することができるようになり、その結果、通信中に生じる音声やデータの瞬断を回避することができる効果がある。
また、基地局と移動局は常駐キャリアだけでなく、空きスロットの送信を停止する非常駐キャリアを用いて無線通信を実施するので、近隣の基地局が同一周波数の非常駐キャリアを用いても、近隣の基地局が空きスロットの送信を停止している時間は、移動局が近隣の基地局から、不要な干渉を受けずに済む効果がある。
【0036】
この発明によれば、品質管理情報としてPN符号を送信し、移動局は、そのPN符号のビットエラーレートを測定して回線品質を評価するように構成したので、回線品質が高い基地局と無線通信を実施することができる効果がある。
【0037】
この発明によれば、常駐キャリア又は非常駐キャリアのガードタイム区間に品質管理情報を送信するように構成したので、例えば、移動局が隣接する基地局の受信レベルを検出する際、隣接する基地局が使用する常駐キャリアの周波数等を認識することができる効果がある。
【0038】
この発明によれば、基地局と移動局が音声通信を実施する場合、未使用の非常駐キャリアがあれば、その音声通信に非常駐キャリアを割り当てるように構成したので、回線品質の劣化を招くことなく、周波数の利用効率を高めることができる効果がある。
【0039】
この発明によれば、基地局と移動局がデータ通信を実施する場合、未使用の非常駐キャリアがあれば、そのデータ通信に非常駐キャリアを割り当てるように構成したので、回線品質の劣化を招くことなく、周波数の利用効率を高めることができる効果がある。
【0040】
この発明によれば、基地局と移動局が音声通信及びデータ通信を実施する場合、そのデータ通信に非常駐キャリアを割り当てる一方、その音声通信に常駐キャリアを割り当てるように構成したので、通信中の瞬断が許されないデータ通信のエラーを低減できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による無線通信装置を示す構成図である。
【図2】 スロットの送信パターンを説明する説明図である。
【図3】 移動局のハンドオフを説明する説明図である。
【図4】 同期確立を説明する説明図である。
【図5】 この発明の実施の形態1による無線通信装置の動作を示すフローチャートである。
【図6】 キャリアのガードタイムを説明する説明図である。
【図7】 チャネルの優先度を説明するテーブル図である。
【図8】 チャネルの優先度を説明するテーブル図である。
【図9】 従来の無線通信装置の動作を示す状態遷移図である。
【符号の説明】
11,12 基地局、13〜20 移動局。
Claims (6)
- 常時スロットを送信する常駐キャリアを有するとともに、空きスロットの送信を停止する非常駐キャリアを有する複数の基地局と、上記常駐キャリア又は非常駐キャリアを用いて何れかの基地局と無線通信を実施する移動局とを備えた無線通信装置において、
通信中の基地局に隣接する基地局は常駐キャリアのガードタイム区間に品質管理情報を送信し、
移動局は常駐キャリアにおける空きスロットの送信時間又は非常駐キャリアにおける空きスロットの送信停止時間に、上記隣接する基地局から品質管理情報を受信し、その受信した上記品質管理情報を用いて上記隣接する基地局の回線品質を計測し、その回線品質が基準レベルを越える隣接する基地局を切替先の基地局として決定し、その決定した隣接する基地局と常駐キャリアを用いて同期を確立した後、通信中の基地局からハンドオフの指令を受けると、上記同期を確立した隣接する基地局と無線通信を開始することを特徴とする無線通信装置。 - 基地局は、品質管理情報としてPN符号を送信し、移動局は、そのPN符号のビットエラーレートを測定して回線品質を評価することを特徴とする請求項1記載の無線通信装置。
- 基地局は、常駐キャリア又は非常駐キャリアのガードタイム区間に制御情報を送信することを特徴とする請求項1または2記載の無線通信装置。
- 基地局と移動局が音声通信を実施する場合、未使用の非常駐キャリアがあれば、その音声通信に非常駐キャリアを割り当てることを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の無線通信装置。
- 基地局と移動局がデータ通信を実施する場合、未使用の非常駐キャリアがあれば、そのデータ通信に非常駐キャリアを割り当てることを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の無線通信装置。
- 基地局と移動局が音声通信及びデータ通信を実施する場合、そのデータ通信に非常駐キャリアを割り当てる一方、その音声通信に常駐キャリアを割り当てることを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の無線通信装置。
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