JP3654945B2

JP3654945B2 - Packaging material for heat sterilization

Info

Publication number: JP3654945B2
Application number: JP03774595A
Authority: JP
Inventors: 正憲高橋; 克伸伊藤; 浩三三田
Original assignee: Dai Nippon Printing Co Ltd
Current assignee: Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date: 1995-02-03
Filing date: 1995-02-03
Publication date: 2005-06-02
Anticipated expiration: 2020-06-02
Also published as: JPH08207196A

Description

【０００１】
【産業上の利用分野】
本発明は、包装材料に関わり、更に詳しくは食品、飲料、薬品などを包装し、加熱殺菌処理等を施すのに好適に使用できる加熱殺菌用包装材料に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、食品、飲料、薬品などの包装材料、例えばパウチ類などにおいて、内容物の充填後、加熱殺菌または加圧加熱殺菌処理などが施される場合、包装材料に対して、各種の強度、ヒートシール性の他に耐熱性、高ガスバリヤー性などの性能が要求されている。
【０００３】
このような要求を満たす包装材料、即ち、加熱殺菌パウチ用多層フィルムの構成としては、例えば、いずれも外側から順に、▲１▼２軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム（以下ＰＥＴフィルム）／アルミニウム箔（以下ＡＬ箔）／無延伸ポリプロピレンフィルム（以下ＣＰＰフィルム）、▲２▼ＰＥＴフィルム／ＡＬ箔／２軸延伸ナイロンフィルム（以下ＯＮフィルム）／ＣＰＰフィルム、▲３▼ＰＥＴフィルム／ＯＮフィルム／ＣＰＰフィルムなどの構成が一般的である。
【０００４】
そして、上記多層フィルムの最内層（シーラント層）にはヒートシール性と耐熱性とに優れた無配向のポリプロピレン、例えばＣＰＰフィルムが用いられ、特に耐寒衝撃強度も必要な場合は、エチレン・プロピレンのブロック共重合体フィルムなどが好適に用いられている。
また、各層の間の接着には、ポリオールまたはポリエステルなどとイソシアネートとによるポリウレタン系接着剤などを使用するドライラミネート方式が広く用いられている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のような積層フィルムを使用してパウチを作成し、内容物を充填密封包装したものであっても、これに加熱殺菌または加圧加熱殺菌処理を施した場合には、接着剤の臭気成分などが最内層のＣＰＰ層を透過して内容物に移行し、内容物、即ち食品などの風味が損なわれるという問題があった。
【０００６】
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、食品、飲料、薬品等の包装材料として用いる多層フィルムにおいて、通常の加圧加熱殺菌用包装材料などに要求される性能を具備すると共に、加熱殺菌または加圧加熱殺菌処理を施した場合でも、その接着剤などに起因する臭気成分などの内容物への移行がなく、内容物である食品などの風味を損なわない加熱殺菌用包装材料を提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、鋭意研究の結果、下記の本発明により目的を達成したものである。
即ち、本発明は、少なくとも表面層と中間層と裏面層とが積層されてなる加熱殺菌用包装材料において、裏面層が、無配向のポリプロピレン系樹脂層と、その積層面側に設けられた無機物、または、有機物を含有する無機物の薄膜層とで形成され、且つ、中間層がアルミニウム箔またはその他の金属箔を含む層で形成されていることを特徴とする加熱殺菌用包装材料からなる。
上記において表面層、中間層は、それぞれ単独の層であってもよく、また、複数の層で構成されていてもよい。
【０００８】
そして、表面層としては、本発明においても加熱殺菌パウチ用多層フィルムの表面層として用いられている従来公知のフィルムがそのまま使用でき、特に限定はされない。通常、印刷適性のほか耐熱性、機械的強度などに優れたＰＥＴフィルム、または２軸延伸ポリプロピレンフィルム（以下ＯＰＰフィルム）などが本発明においても好適に使用できる。表面層の厚さは使用するフィルムの材質および包装する内容物の重量などによっても異なるため一律には決められないが、例えばＰＥＴフィルムの場合は、１２〜２５μｍの範囲が好ましい。厚さが１２μｍ未満の場合には、フィルムの強度が不足し、安定した印刷およびラミネートが行えない場合があり好ましくない。また、２５μｍを越える場合には、コスト高となるばかりか、フィルムが固くなりハンドリング性も低下するため好ましくない。ＯＰＰフィルムの場合は、２０μｍ〜３０μｍ程度の厚さが適当である。
【０００９】
中間層は、遮光性、ガスバリヤー性を付与したり、機械的強度を向上させるなど要求される性能を満たすために設けるものであり、例えば、遮光性、ガスバリヤー性が必要な場合にはＡＬ箔、アルミニウムと亜鉛の合金箔、或いはその他の金属箔などを、また、機械的強度を向上させるためには、例えばＯＮフィルムを、というように適宜選択して使用することができる。これらはそれぞれを単独で用いてもよく、また、必要に応じて、例えばＡＬ箔とＯＮフィルムのように複数の材料を積層して用いてもよい。
【００１０】
中間層についてもその厚さは、選択したフィルム等の材質、および必要とする機械的強度やガスバリヤー性などの性能により異なるものである。例えばＯＮフィルムの場合では、１０μｍ〜３０μｍ程度の範囲が好ましい。厚さが１０μｍ未満では機械的強度が必ずしも十分ではなく、また、厚さが３０μｍを超える場合は、通常の用途ではそれ以上の機械的強度を必要とするケースが少なく、むしろコスト高となり好ましくない。また、ＡＬ箔の場合は７〜３０μｍ程度の厚さが好ましい。
【００１１】
次に、裏面層であるが、本発明の加熱殺菌用包装材料は、この裏面層に特徴を有するものであり、この層を「無機物、または、有機物を含有する無機物の薄膜層を有する無配向のポリプロピレン系樹脂の層」で構成するものである。
即ち、従来のシーラント層に用いてきた無配向のポリプロピレン系樹脂の層の積層面側に無機物、または、有機物を含有する無機物の薄膜層を蒸着などの手段により設けてガスバリヤー性を付与し、そのガスバリヤー性を利用してドライラミネートなどの際に使用する接着剤の臭気成分がシーラント層（無配向のポリプロピレン系樹脂層）を通して内容物に移行するのを防止するものである。
【００１２】
前記「無機物、または、有機物を含有する無機物の薄膜層を有する無配向のポリプロピレン系樹脂の層」において、無配向のポリプロピレン系樹脂の層には、例えば、ポリプロピレン、エチレン・プロピレンのブロック共重合体、プロピレンと他のαオレフィンとの共重合体、ポリプロピレンとポリエチレンなど他ポリマーとのブレンド樹脂などの無延伸フィルムを用いることができる。そして、これらを基材フィルムとして、その一方の面に無機物、または、有機物を含有する無機物の薄膜層を設けたものである。無機物の薄膜層は、例えば、酸化珪素（Ｓi Ｏ_X) 、アルミニウム（Ａl ）、アルミナ（Ａl₂Ｏ₃ ）、酸化マグネシウム（Ｍg Ｏ）、酸化スズ（Ｓn Ｏ₂）などの薄膜層であり、これらは真空蒸着法、スパッタリング法、化学的気相蒸着法（ＣＶＤ法）などの中のいずれかの手段により設けることができる。また、有機物を含有する無機物の薄膜層としては、例えば、炭素、水素、珪素および酸素の中の１種或いは２種以上の元素からなる混合物若しくは化合物を含有する酸化珪素（Ｓi Ｏ_X) の薄膜層があり、これは、例えば１，１，３，３−テトラメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシロキサンなどの有機珪素化合物を気化させ、これに酸素ガスと不活性ガスであるヘリウム及び／又はアルゴンとを混合した原料ガスを、基材フィルムが設置されているプラズマ化学蒸着機に導入して６０〜５００Åの厚さに蒸着することによって形成できる。
【００１３】
この構成の裏面層では、前述のように無機物等の薄膜層が臭気成分の内容物への移行を防止する機能を果たし、ポリプロピレン系樹脂の層がシーラントとしての機能を果たすものであるから、中間層と裏面層との貼り合わせにおいては、無機物等の薄膜層側を中間層との接着面に用い、ポリプロピレン系樹脂の層が内容物と接する層（シーラント層）になるように積層するものである。
因みに、本発明の加熱殺菌用包装材料の各層の配列を印刷層、接着剤層を含めて例示すると、表面側から、表面層／印刷層／接着剤層／中間層／接着剤層／無機物等の薄膜層／無配向のポリプロピレン系樹脂層の順になる。
【００１４】
以上のような裏面層において、無機物等の薄膜層の厚さは、通常、１０〜１００，０００Å程度の範囲であり、好ましくは１００〜１０，０００Åの範囲である。厚さが１０Å未満では十分なバリヤー性が得られず、また、厚さが１００，０００Åを超える場合は、硬く脆くなり、厚さに見合うバリヤー性が得られず製造コストの点でも不利である。そして、無配向のポリプロピレン系樹脂層の部分の厚さは、通常、２０〜１５０μｍの範囲であり、好ましくは３０〜１２０μｍの範囲である。厚さが２０μｍ未満の場合は、積層フィルムとしてパウチに加工した際、ヒートシール強度が小さく、加熱殺菌中或いはその後の取り扱い中などにシール部が破損することがあり好ましくない。また、この厚さが１５０μｍを超える場合は、シール強度が更に大きくなることもなく、むしろ作業性が低下し、コスト高にもなるため好ましくない。
【００１５】
本発明の加熱殺菌用包装材料は、以上のような各層を積層することによって得られるが、その積層には、通常、ウレタン系接着剤等を使用するドライラミネート方式が用いられる。そして、作製した積層フィルムを必要に応じて更に袋状に製袋して使用するものである。
袋の形状は、特に限定はなく、例えば、三方シールタイプ、ピロータイプ、ガセットタイプ、スタンディングパウチタイプなど自由に選定できる。
【００１６】
【作用】
本発明の加熱殺菌用包装材料は、少なくとも表面層と中間層と裏面層とが積層された多層構造であって、その裏面層に無機物、または、有機物を含有する無機物の薄膜層を有する無配向のポリプロピレン系樹脂の層を用い、該無機物等の薄膜層側を接着面に、そして無配向のポリプロピレン系樹脂層側が内容物に接する側になるように積層した構成を採っている。従って、無機物等の薄膜層がガスバリヤー性を有するため接着剤などの臭気成分が包装された内容物側に移行するのを防ぎ、且つ、無配向のポリプロピレン系樹脂の層が１００℃〜１３０℃程度の加熱殺菌にも耐え得るシーラントの機能を果たすものである。
【００１７】
【実施例】
次に、本発明を図面および実施例に基づいて更に詳細に説明する。
図１、図２は、それぞれ本発明の加熱殺菌用包装材料の一実施例の構成を示す模式断面図である。但し、本発明はこれらに限定するものではない。
図１において、加熱殺菌用包装材料10は、表面側から表面層１、接着剤層6a、中間層２-1、接着剤層6b、そして、無機物等の薄膜層３と無配向のポリプロピレン系樹脂層４とからなる裏面層５を順に積層した構成である。
また、図２に示した加熱殺菌用包装材料10は、表面側から表面層１、接着剤層6a、中間層２-1、接着剤層6b、中間層２-2、接着剤層6c、そして、無機物等の薄膜層３と無配向のポリプロピレン系樹脂層４とからなる裏面層５を順に積層した構成である。
【００１８】
（実施例１）
表面層（最外層）に厚さ１２μｍのＰＥＴフィルム〔エスペットＴ４１０２
東洋紡績（株）製〕を用い、第１の中間層として厚さ７μｍのＡL 箔を、そして、第２の中間層として厚さ１５μｍのＯＮフィルム〔ボニールＲＸ興人（株）製〕を用い、更に、最内層（シーラント層）には、厚さ７０μｍのＣＰＰフィルム〔ＺＫ９３Ｋ東レ合成フィルム（株）製〕に、予め無機物の薄膜層として酸化珪素（Ｓi Ｏ_X）を２００Åの厚さに真空蒸着により設けたフィルム〔このフィルムの貼り合わせ面は酸化珪素（Ｓi Ｏ_X）の蒸着面とする〕を用い、これらのフィルムを外側から、表面層／第１の中間層／第２の中間層／最内層の順にドライラミネート方式で２液混合型ウレタン系接着剤〔タケラックＡ５１５／タケネートＡ５０武田薬品工業（株）製〕を使用して、いずれも塗布量４ｇ／ｍ²（固形分）で順次貼り合わせて実施例１の加熱殺菌用包装材料を作成した。
【００１９】
（実施例２）
実施例１の構成において、第２の中間層のＯＮフィルムのみを除いた構成とした他は、総て実施例１と同様に加工して実施例２の加熱殺菌用包装材料を作成した。
【００２０】
（比較例１）
実施例１の構成において、最内層に用いた酸化珪素（Ｓi Ｏ_X）蒸着ＣＰＰフィルムの蒸着層のみを除き、厚さ７０μｍのＣＰＰフィルムとした他は、総て実施例１と同様に加工して比較例１の加熱殺菌用包装材料を作成した。
【００２１】
（比較例２）
実施例２の構成において、最内層に用いた酸化珪素（Ｓi Ｏ_X）蒸着ＣＰＰフィルムの蒸着層のみを除き、厚さ７０μｍのＣＰＰフィルムとした他は、総て実施例２と同様に加工して比較例２の加熱殺菌用包装材料を作成した。
【００２２】
（実施例および比較例の加熱殺菌用包装材料の試験および評価）
上記のように作成した実施例１、２および比較例１、２の加熱殺菌用包装材料を常法の製袋加工法により、幅１３０mm、長さ１７０mm（ヒートシール部１０mm幅を含む）の三方シールタイプの袋に製袋して、各１００個のテスト用パウチを作成した。
このテスト用パウチにミネラルウォーターをそれぞれ１８０ml充填し、脱気後ヒートシールにより密封し、加圧熱水式のレトルト殺菌機を用いて１２０℃、２．１kg/cm²、３０分間の加圧加熱殺菌処理（レトルト処理）を施し、下記の試験に供した。
【００２３】
（１）内容物（ミネラルウォーター）への包装材料、特に接着剤の臭気成分の影響に関する官能試験
パネラー２０人により、上記レトルト処理済みの各試料について、別に用意した未処理のミネラルウォーターとの比較で、味および臭気の変化を下記の基準で評価し、その結果を最も多い評価の記号で表１に示した。
評価基準
（記号）
○：味、臭気ともに殆ど変化のないもの
△：味または臭気の変化を若干感じるもの
×：味または臭気の変化を明らかに感じるもの
【００２４】
（２）落下テスト
本発明の加熱殺菌用包装材料のレトルト処理後の強度を評価するため、前記の各試料を３℃の温度で１週間保存した後、それぞれ２０袋について、１２０ｃｍの高さから、最後にヒートシールしたラインを下にして連続１０回自然落下させる条件で落下テストを行い、破袋した数を表１に示した。
【００２５】
【表１】
（試験結果）

【００２６】
表１の結果から明らかなように、本発明の加熱殺菌用包装材料を用いた実施例１、２の試料と、従来の加熱殺菌用包装材料を用いた比較例１、２の試料とでは、レトルト処理後低温保存した後の落下テストでは両者共破袋はなく良好であったが、ミネラルウォーターを充填し、レトルト処理した後の味および臭気に関する官能試験の結果では、実施例１、２の試料がいずれも味および臭気の変化が殆どなく良好であったのに対して、比較例１、２の試料は両者共ミネラルウォーターの味および臭気に関して明らかに接着剤の臭気成分などによる影響で変化があり、風味の劣化を生じていた。
【００２７】
【発明の効果】
以上詳しく説明したように、本発明の加熱殺菌用包装材料によれば、内容物充填後の加圧加熱殺菌の高温処理にも耐え、必要な機械的強度を有すると同時に、各層の積層に用いる接着剤等に起因する臭気成分の内容物への移行もなく、内容物である食品などの風味を損なわない包装材料を提供できる効果を奏する。
更に、ドライラミネート用の接着剤自体も、従来、臭気の強いものは使用できなかったが、本発明によれば臭気の点にそれ程とらわれることなく、接着強度や硬化速度など、その接着機能を中心に広く選択できるようになり、生産性および性能に優れた加熱殺菌用包装材料の提供に貢献するところ大である。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の加熱殺菌用包装材料の一実施例の構成を示す模式断面図である。
【図２】本発明の加熱殺菌用包装材料の別の一実施例の構成を示す模式断面図である。
【符号の説明】
１表面層
２-1、２-2 中間層
３無機物等の薄膜層
４無配向のポリプロピレン系樹脂層
５最内層
６a 、６b 、６c 接着剤層
10 加熱殺菌用包装材料[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a packaging material, and more particularly to a packaging material for heat sterilization that can be suitably used for packaging foods, beverages, medicines, and the like and performing heat sterilization treatment and the like.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, when packaging materials such as foods, beverages, and medicines, such as pouches, are subjected to heat sterilization or pressure heat sterilization after filling the contents, various strengths and heat are applied to the packaging materials. In addition to sealing properties, performances such as heat resistance and high gas barrier properties are required.
[0003]
As a packaging material satisfying such a requirement, that is, a multilayer film for a heat sterilization pouch, for example, (1) biaxially stretched polyethylene terephthalate film (hereinafter referred to as PET film) / aluminum foil (hereinafter referred to as AL) in order from the outside. Foil) / Unstretched polypropylene film (hereinafter CPP film), (2) PET film / AL foil / biaxially stretched nylon film (hereinafter ON film) / CPP film, (3) PET film / ON film / CPP film Is common.
[0004]
For the innermost layer (sealant layer) of the multilayer film, non-oriented polypropylene, such as CPP film, which is excellent in heat sealability and heat resistance, is used. A block copolymer film or the like is preferably used.
Further, for the adhesion between the layers, a dry laminate method using a polyurethane-based adhesive or the like using polyol or polyester and isocyanate is widely used.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, even if a pouch is made using the laminated film as described above, and the contents are filled and sealed and packaged, if the pasteurized by heat sterilization or pressure heat sterilization, There was a problem that odor components and the like permeate the innermost CPP layer and migrate to the contents, and the contents, that is, the flavor of the food, etc., are impaired.
[0006]
The present invention has been made in view of the above problems, and in a multilayer film used as a packaging material for foods, beverages, medicines, etc., the performance required for a packaging material for normal pressure heating sterilization, etc. Heat sterilization that does not impair the flavor of food, such as foods, without being transferred to contents such as odorous components due to the adhesive, etc. even when subjected to heat sterilization or pressure heat sterilization treatment The purpose is to provide packaging materials.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, as a result of intensive studies, the object has been achieved by the present invention described below.
That is, the present invention relates to a packaging material for heat sterilization in which at least a surface layer, an intermediate layer, and a back surface layer are laminated, and the back surface layer is a non-oriented polypropylene resin layer and an inorganic material provided on the laminated surface side. Or an inorganic thin film layer containing an organic substance, and the intermediate layer is formed of a layer containing an aluminum foil or other metal foil .
In the above, each of the surface layer and the intermediate layer may be a single layer or may be composed of a plurality of layers.
[0008]
And as a surface layer, the conventionally well-known film used as a surface layer of the multilayer film for heat-sterilization pouches can also be used as it is in this invention, and it does not specifically limit. Usually, a PET film excellent in heat resistance, mechanical strength, etc. in addition to printability, or a biaxially oriented polypropylene film (hereinafter referred to as OPP film) can also be suitably used in the present invention. The thickness of the surface layer varies depending on the material of the film to be used and the weight of the contents to be packaged, and thus cannot be determined uniformly. For example, in the case of a PET film, a range of 12 to 25 μm is preferable. When the thickness is less than 12 μm, the strength of the film is insufficient, and stable printing and lamination may not be performed. On the other hand, when the thickness exceeds 25 μm, not only the cost is increased, but also the film becomes hard and the handling property is lowered. In the case of an OPP film, a thickness of about 20 μm to 30 μm is appropriate.
[0009]
Intermediate layer, light-shielding properties, or imparting gas barrier properties are those provided in order to meet performance requirements such as improving the mechanical strength, for example, when the light-shielding property, gas barrier property is required AL In order to improve the mechanical strength of the foil, the alloy foil of aluminum and zinc, or other metal foil , for example, an ON film can be appropriately selected and used. Each of these may be used alone, or, if necessary, a plurality of materials such as an AL foil and an ON film may be laminated and used.
[0010]
The thickness of the intermediate layer also differs depending on the material such as the selected film and the required performance such as mechanical strength and gas barrier properties. For example, in the case of an ON film, a range of about 10 μm to 30 μm is preferable. If the thickness is less than 10 μm, the mechanical strength is not necessarily sufficient, and if the thickness exceeds 30 μm, there are few cases that require a higher mechanical strength in normal applications, which is rather expensive and undesirable. . In the case of AL foil has preferably a thickness of about 7～30Myuemu.
[0011]
Next, although it is a back surface layer, the packaging material for heat sterilization of the present invention is characterized by this back surface layer, and this layer is designated as “non-oriented having an inorganic material or an inorganic thin film layer containing an organic material. Of the polypropylene resin layer ”.
That is, an inorganic thin film layer containing an inorganic substance or an organic substance is provided on the laminated surface side of the non-oriented polypropylene resin layer that has been used in the conventional sealant layer by means such as vapor deposition to provide gas barrier properties, The gas barrier property is used to prevent the odor component of the adhesive used in dry lamination and the like from transferring to the contents through the sealant layer (non-oriented polypropylene resin layer) .
[0012]
In the “non-oriented polypropylene resin layer having an inorganic thin film layer containing an inorganic substance or an organic substance”, the non-oriented polypropylene resin layer includes, for example, a block copolymer of polypropylene and ethylene / propylene. An unstretched film such as a copolymer of propylene and another α-olefin, or a blend resin of other polymer such as polypropylene and polyethylene can be used. And these are made into a base film, and the thin film layer of the inorganic substance containing the inorganic substance or organic substance is provided in the one surface. Thin layer of inorganic material, for example, silicon oxide (Si O _X), aluminum (Al), alumina (Al ₂ O _3), magnesium oxide (Mg O), tin oxide (Sn O ₂₎ is a thin film layer, such as, These can be provided by any means of vacuum deposition, sputtering, chemical vapor deposition (CVD) and the like. In addition, as an inorganic thin film layer containing an organic substance, for example, a silicon oxide (SiO _x ) thin film containing a mixture or a compound composed of one or more elements of carbon, hydrogen, silicon and oxygen There is a layer, for example, an organic silicon compound such as 1,1,3,3-tetramethyldisiloxane or hexamethyldisiloxane is vaporized, and oxygen gas and inert gas helium and / or argon are It can form by introduce | transducing the raw material gas which mixed this into the plasma chemical vapor deposition machine in which the base film is installed, and vapor-depositing it to the thickness of 60-500 mm.
[0013]
In the back surface layer of this configuration, as described above, the thin film layer such as an inorganic material functions to prevent the odor component from migrating to the contents, and the polypropylene resin layer functions as a sealant. In laminating the layer and the back surface layer, the thin film layer side such as an inorganic material is used as the adhesive surface with the intermediate layer, and the polypropylene resin layer is laminated so as to be a layer (sealant layer) in contact with the contents. is there.
Incidentally, the printing layer sequence of layers of heat sterilization packaging material of the present invention, the illustrated including an adhesive layer, from the surface side, the surface layer / print layer / adhesive layer / intermediate layer / adhesive layer / inorganic such The thin film layer / the non-oriented polypropylene resin layer.
[0014]
In the back layer as described above, the thickness of the thin film layer such as an inorganic substance is usually in the range of about 10 to 100,000 mm, preferably in the range of 100 to 10,000 mm. When the thickness is less than 10 mm, sufficient barrier properties cannot be obtained, and when the thickness exceeds 100,000 mm, it becomes hard and brittle, and barrier properties commensurate with the thickness cannot be obtained, which is disadvantageous in terms of manufacturing cost. . And the thickness of the part of a non-oriented polypropylene-type resin layer is the range of 20-150 micrometers normally, Preferably it is the range of 30-120 micrometers. When the thickness is less than 20 μm, the heat seal strength is small when processed into a pouch as a laminated film, and the seal portion may be damaged during heat sterilization or subsequent handling, which is not preferable. On the other hand, when the thickness exceeds 150 μm, the sealing strength is not further increased, but the workability is rather lowered and the cost is increased.
[0015]
The packaging material for heat sterilization of the present invention can be obtained by laminating the above layers, and a dry laminating method using a urethane adhesive or the like is usually used for the lamination. And the produced laminated | multilayer film is further bag-shaped and used as needed.
The shape of the bag is not particularly limited and can be freely selected, for example, a three-side seal type, a pillow type, a gusset type, a standing pouch type, and the like.
[0016]
[Action]
The packaging material for heat sterilization of the present invention has a multilayer structure in which at least a front surface layer, an intermediate layer, and a back surface layer are laminated, and the back surface layer has an inorganic material or an inorganic thin film layer containing an organic material. The layer of the above-mentioned polypropylene resin is used, and the thin film layer side of the inorganic material or the like is laminated on the adhesive surface, and the non-oriented polypropylene resin layer side is on the side in contact with the contents . Accordingly, since the thin film layer such as an inorganic substance has gas barrier properties, the odor component such as an adhesive is prevented from moving to the packaged content side, and the non-oriented polypropylene resin layer is 100 ° C to 130 ° C. It functions as a sealant that can withstand the degree of heat sterilization.
[0017]
【Example】
Next, the present invention will be described in more detail based on the drawings and examples.
FIG. 1 and FIG. 2 are schematic cross-sectional views each showing a configuration of an embodiment of the packaging material for heat sterilization according to the present invention. However, the present invention is not limited to these.
In FIG. 1, the packaging material 10 for heat sterilization includes a surface layer 1, an adhesive layer 6a, an intermediate layer 2-1, an adhesive layer 6b, and a thin film layer 3 such as an inorganic substance and a non-oriented polypropylene resin from the surface side. The back surface layer 5 composed of the layer 4 is laminated in order.
Further, the packaging material 10 for heat sterilization shown in FIG. 2 includes a surface layer 1, an adhesive layer 6a, an intermediate layer 2-1, an adhesive layer 6b, an intermediate layer 2-2, an adhesive layer 6c, and the like from the surface side. In this configuration, a back layer 5 composed of a thin film layer 3 made of an inorganic material and a non-oriented polypropylene resin layer 4 is sequentially laminated.
[0018]
(Example 1)
PET film [ESPET T4102 with a thickness of 12 μm on the surface layer (outermost layer)
Toyobo Co., Ltd.], 7 μm thick AL foil as the first intermediate layer, and 15 μm thick ON film (Bonyl RX Kojin Co., Ltd.) as the second intermediate layer , further, the innermost layer (sealant layer), the CPP film having a thickness of 70μm [ZK93K manufactured by Toray synthetic film Co.], vacuum silicon oxide (Si O _X) to a thickness of 200Å as a thin layer of pre inorganic provided a film by vapor deposition [bonding surface of the film of silicon oxide (Si O _X) and the evaporation surface of] used, these films from the outer surface layer / first intermediate layer / second intermediate layer / Using a two-component mixed urethane adhesive (Takelac A515 / Takenate A50 manufactured by Takeda Pharmaceutical Co., Ltd.) in the order of the innermost layer in the dry laminating method, all in sequence at a coating amount of 4 g / m ² (solid content) Pasting together It created a packaging material for thermal sterilization of Example 1.
[0019]
(Example 2)
The packaging material for heat sterilization of Example 2 was prepared in the same manner as in Example 1 except that only the second intermediate layer ON film was removed in the configuration of Example 1.
[0020]
(Comparative Example 1)
In the configuration of Example 1, all processing was performed in the same manner as in Example 1 except that a CPP film having a thickness of 70 μm was used except for the silicon oxide (Si O _x ) vapor-deposited CPP film used as the innermost layer. Thus, a packaging material for heat sterilization of Comparative Example 1 was prepared.
[0021]
(Comparative Example 2)
In the configuration of Example 2, all processing was performed in the same manner as in Example 2 except that only the silicon oxide (SiO _x ) vapor-deposited CPP film used for the innermost layer was a CPP film having a thickness of 70 μm. Thus, a packaging material for heat sterilization of Comparative Example 2 was prepared.
[0022]
(Test and evaluation of packaging materials for heat sterilization of Examples and Comparative Examples)
The packaging materials for heat sterilization of Examples 1 and 2 and Comparative Examples 1 and 2 prepared as described above are 130 mm in width and 170 mm in length (including 10 mm in width of the heat seal part) by a conventional bag making process. 100 seal pouches were made to make 100 test pouches each.
Each test pouch is filled with 180 ml of mineral water, degassed and sealed with heat seal, and heated under pressure at 120 ° C, 2.1 kg / cm ² for 30 minutes using a pressurized hot water retort sterilizer. A sterilization treatment (retort treatment) was performed, and the test was performed as follows.
[0023]
(1) Comparison of each retort-treated sample with untreated mineral water prepared by 20 sensory test panelists concerning the effects of odor components of the packaging material, especially the adhesive, on the contents (mineral water) The changes in taste and odor were evaluated according to the following criteria, and the results are shown in Table 1 with the most frequently used symbols.
Evaluation criteria (symbol)
○: Almost no change in both taste and odor △: A slight change in taste or odor X: A change in taste or odor clearly felt [0024]
(2) Drop test In order to evaluate the strength after retorting of the packaging material for heat sterilization of the present invention, each sample was stored at a temperature of 3 ° C. for 1 week, and then each of 20 bags was measured from a height of 120 cm. A drop test was conducted under the condition that the last heat-sealed line was continuously dropped 10 times continuously, and the number of broken bags is shown in Table 1.
[0025]
[Table 1]
(Test results)

[0026]
As is clear from the results in Table 1, in the samples of Examples 1 and 2 using the packaging material for heat sterilization of the present invention and the samples of Comparative Examples 1 and 2 using the conventional packaging material for heat sterilization, In the drop test after low-temperature storage after retort treatment, both were good without a broken bag, but in the results of sensory tests on taste and odor after filling with mineral water and retort treatment, The samples were all good with almost no change in taste and odor, while the samples of Comparative Examples 1 and 2 both clearly changed in relation to the taste and odor of mineral water due to the influence of the odor component of the adhesive, etc. There was a deterioration of flavor.
[0027]
【The invention's effect】
As described above in detail, according to the packaging material for heat sterilization of the present invention, it can withstand high temperature treatment of pressure heat sterilization after filling the contents, has the necessary mechanical strength, and is used for laminating each layer. There is no transition of the odor component caused by the adhesive or the like to the contents, and there is an effect that it is possible to provide a packaging material that does not impair the flavor of the contents such as food.
Furthermore, the adhesive itself for dry laminating has not been able to use a strong odor conventionally. However, according to the present invention, the adhesive function such as the adhesive strength and the curing speed is not limited to the point of odor. This makes it possible to select a wide range of materials and contributes to the provision of packaging materials for heat sterilization that are excellent in productivity and performance.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic cross-sectional view showing the configuration of an embodiment of a packaging material for heat sterilization according to the present invention.
FIG. 2 is a schematic cross-sectional view showing the configuration of another embodiment of the packaging material for heat sterilization according to the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Surface layer 2-1, 2-2 Intermediate layer 3 Thin film layer, such as inorganic substance 4 Non-oriented polypropylene resin layer 5 Innermost layer 6a, 6b, 6c Adhesive layer
10 Packaging materials for heat sterilization

Claims

Silicon oxide or aluminum oxide having a surface layer, an aluminum foil having light-shielding properties and gas barrier properties, a biaxially stretched nylon film for improving mechanical strength, and a function of preventing the transfer of odor components to the contents from the outside Layer structure of non-oriented polypropylene film provided with a thin film layer of the above, or a function of preventing the transition from the outside to the surface layer, the aluminum foil having light shielding properties and gas barrier properties, and the contents of odor components It consists of a non-oriented polypropylene film layer structure provided with a silicon oxide or aluminum oxide thin film layer, and the silicon oxide or aluminum oxide thin film layer is directed to the outer biaxially oriented nylon film or aluminum foil surface. and the respective layers with an adhesive layer, thermal sterilization packaging material, characterized in that by sequentially stacking .