JP3654783B2 - 自動停止機能付きオシロスコープ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はオシロスコープの掃引時間、特にロールモードでの観測に関係した自動停止機能付きオシロスコープに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
オシロスコープには、様々な信号観測するための機能が盛り込まれており、操作性の向上が進められてきた。その機能の中にロールモードでの観測がある。従来のロールモードでの観測では観測者自身が信号を確認しながら、目的とする位置に観測信号が表示された時点で手動操作による停止操作を行う必要があった。そのため、目的の位置からずれた位置で波形表示が停止してしまい観測信号を再度測定したり、また、移動機能(スクロール)を使用して停止した観測信号を補正したり、GO−NOGO判定機能が備わったオシロスコープでは、ロールモードで使用できる判定範囲を作成する必要があった。
【0003】
図4にディジタルオシロスコープの構成ブロックを示す。1はアナログ入力波形信号の入力端子、2はアナログ入力波形信号50を所定のレベルまで増幅する増幅器、3は所定レベルのアナログ入力波形信号51をディジタルデータ52に変換するAD変換器、4はディジタルデータ52を保持する第1メモリ(アクイジションメモリ)、5は保持された第1メモリデータ53をマイクロプロセッサ8にてデータ処理、演算、比較を行うための第2メモリ(表示波形データエリア)、6は表示器7へ信号を処理し出力する表示回路、7は表示器、9はディジタルオシロスコープの設定を行うための操作パネル、10はサンプリング起動、停止を制御するタイムベース、11はマイクロプロセッサ8がデータ処理、演算、比較を行うための第3メモリ(比較データメモリ)から構成される。
【0004】
次に動作について図4により説明する。始めにサンプリング動作について説明する。入力端子1より入力されたアナログ信号50は、増幅器2により所定レベルに変換されアナログディジタル変換器3(ADC)に入力される。変換されたディジタル信号52はマイクロプロセッサ8が読み取れる様に第1メモリ4に保持させる。次のサンプリング起動させるため第1メモリ4のデータ53を第2メモリ5に転送する。その後、次のサンプリング起動を開始している間に、転送された第2メモリデータ56の先頭データからデータ処理、演算、比較を行うために作成された第3メモリデータ57の先頭データを順番にマイクロプロセッサ8に取り込み判定する。判定方法としてはGO−NOGO判定処理を用いる場合は、第2メモリデータ56の先頭データを第3メモリデータ57から取り込んだ最大値、最小値の範囲内に存在するか判定を行い、先頭から全ての取り込みデータが判定範囲内の時は次のサンプリング処理をし、これを繰り返す。また、判定範囲外のデータが第2メモリデータ56内に存在した場合は、マイクロプロセッサ8によりタイムベース10を停止させ、表示回路6を経て表示器7に表示後、サンプリングが停止する。第3メモリ内の判定用データは、操作パネル9の操作によりマイクロプロセッサ8を経由して第3メモリ11内にはデータ58から保持される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前途の従来技術には次の3つの欠点がある、
1つは常時観測者自身が図4の表示器7を監視する必要がある。
【0006】
2つ目は図4の表示器7を監視し目的とする停止位置に波形データが現れた場合、図4の操作パネル9による停止操作を行ったとしても、マイクロプロセッサ8を経由してサンプリング停止が完了した場合、目的位置から離れた位置で波形停止することが多い。
【0007】
3つ目としてGO−NOGO判定機能が備わったオシロスコープでは目的位置で停止させるための判定範囲データ(図4の第3メモリ11)の作成、判定範囲データの変更が非常に不便である。
【0008】
本発明では、停止位置を設定することで、観測信号の停止位置と同時に停止させた振幅を一度に設定でき、無人観測が可能になる。また、その時の観測条件である同期方式の極性を考慮して自動停止させることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の目的を達成するため、オシロスコープの観測信号を表示する図4の表示器7に“X”マーク(以下、ポイントマーカと記す)を表示させ、ポイントマーカを図4の操作パネル9を操作することで測定画面の任意のポイントを停止位置に指定することができるものとする。このポイントマーカを基準にロールモード観測にて、観測信号が交差する時点で停止したり、また、現在の観測条件である同期方式の極性を考慮して自動停止させるものである。
【0010】
次にこの動作を図4により説明する。本発明のポイントマーカ設定方法は、図4の操作パネル9よりマイクロプロセッサ8に移動情報が渡され、現在のポイントマーカ位置が変更される。その後、変更されたポイントマーカから停止位置(X座標、Y座標)が算出され図4の第3メモリ11に座標データと現在の観測トリガ条件を格納する。次に図4を用いて動作を説明する。サンプリング動作について説明する。入力端子1より入力されたアナログ信号50は、増幅器2により所定レベルに変換されたアナログディジタル変換器3(ADC)に入力される。変換されたディジタル信号52はマイクロプロセッサ8が読み取れる様に第1メモリ4に保持させる。次のサンプリング起動させるため第1メモリデータ(アクイジションメモリ)53を第2メモリ5に転送する。その後、次のサンプリング起動を開始している間に、転送された第2メモリデータ56の先頭データから第3メモリに格納されているポイントマ−カ位置X座標(時間方向)を元に判定するデータ位置をマイクロプロセッサ8にて算出し、算出された位置の第2メモリデータ56と第3メモリ11に格納されたポイントマ−カ位置Y座標(振幅方向)を比較し、この位置を交差する第2メモリデータ56が存在する場合、マイクロプロセッサ8よりタイムベース10を停止させ、表示回路6を経て表示器7に表示後、サンプリングが停止する。交差するデータが存在しない場合は、次のサンプリング処理を繰り返す。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例を図1、図2、図3、図4により説明する。図3ではオシロスコープの観測信号を表示する画面31を表しており、その中に表示されているポイントマーカ32が停止位置を示し、操作パネル9あるいは、パソコンなどで使用するマウス、タッチパネル画面にするなどで、このポイントマーカを任意の位置に移動させることで簡単かつ短時間で停止位置の設定、変更が行えるものである。
【0012】
図2を用い本発明の実施例の動作、すなわち、ロールモードの停止までの流れをオシロスコープの画面を用いて説明する。a〜cは、ロールモードの観測開始画面に観測信号21が表示された状態からb,cと観測信号が更新されcに表示されたポイントマーカ32を横切った位置で自動停止する。また、同期方式の極性を考慮して自動停止させる例をd〜fで説明する。ここでの同期方式の極性は−極性(立ち下がり)に設定された例を示し、dはロールモード観測開始画面に観測信号が表示された状態からe,fと観測信号が更新されfに表示されたポイントマーカ32を下方向に横切った位置(すなわち、立ち下がり)で自動停止する。
【0013】
図1に本発明のフローチャートを示す。100はタイムベース10内の図示しないカウンタを初期化、110は図4の第2メモリ5から1番目のデータを図4のマイクロプロセッサ8に読み込む、120は図4の第3メモリ11に格納されたポイントマーカ停止位置をマイクロプロセッサ8に読み込む、130は停止位置と第2メモリから取り込んだデータを比較し、現在設定されているトリガ条件を満たす条件で停止位置を横切る場合、170のサンプリング停止処理を行い終了する。また、130比較に該当しない場合には140のカウンタ更新、150のデータ数判定処理にてカウンタの値をチェックする。チェック結果がサンプリングデータ数内の場合は、110から繰り返し処理を行う。150のデータ数判定処理で、サンプルデータ数を超えた場合には、160の正常終了し、次のサンプリングデータの先頭から判定を行う。
【0014】
【発明の効果】
本発明によれは、オシロスコープのロールモード信号観測で、ポイントマーカを移動させることにより任意の位置を停止位置に指定することができ、同期方式の極性により立ち上がり・立ち下がりを検出して停止させることができる。観測者自身が観測信号を監視する必要が無く、指定した位置で停止させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のフローチャート
【図2】本発明のオシロスコープ画面の説明図
【図3】本発明のポイントマーカ実施例画面の説明図
【図4】オシロスコープブロック図
【符号の説明】
4:第1メモリ、5:第2メモリ、6:表示回路、7:表示器、8:マイクロプロセッサ、9:操作パネル。
Claims (1)
- オシロスコープの観測信号を表示する表示器上にポイントマーカを表示させ、該ポイントマーカを前記オシロスコープの操作パネルを操作することで測定画面の任意の位置に設定し、波形表示停止位置として指定するとともに該ポイントマーカを基準にロールモード観測にて、観測信号が該マーカと交差する時点で波形表示を停止させるようにしたことを特徴とする自動停止機能付きオシロスコープ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00358599A JP3654783B2 (ja) | 1999-01-11 | 1999-01-11 | 自動停止機能付きオシロスコープ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00358599A JP3654783B2 (ja) | 1999-01-11 | 1999-01-11 | 自動停止機能付きオシロスコープ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000206151A JP2000206151A (ja) | 2000-07-28 |
JP3654783B2 true JP3654783B2 (ja) | 2005-06-02 |
Family
ID=11561543
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP00358599A Expired - Lifetime JP3654783B2 (ja) | 1999-01-11 | 1999-01-11 | 自動停止機能付きオシロスコープ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3654783B2 (ja) |
-
1999
- 1999-01-11 JP JP00358599A patent/JP3654783B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000206151A (ja) | 2000-07-28 |
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