JP3652445B2 - コンバインの操作装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は走行速度の変速を主変速及び副変速機構で、また機体の旋回を操向ハンドルで行うようにしたコンバインの操作装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
エンジンからの駆動力を、主変速機構を構成する油圧変速機構及びギヤ差動機構を介しクローラなど走行部に伝達して機体の走行を行うと共に、操向ハンドルの操作力を油圧操向機構を介しギヤ差動機構に伝達して機体の旋回を行う手段のものにあっては、ミッションケース内の油圧変速機構とギヤ差動機構との間に介設される副変速機構が中立を保持している場合でも、操向ハンドルが中立以外の旋回操作状態にあるときには、油圧操向機構から出力される旋回駆動力でもって差動機構が作動して、走行部が駆動し機体の一点旋回などが行われる。
【0003】
【課題を解決するための手段】
したがって本発明は、エンジンからの駆動力を油圧変速機構及びギヤ差動機構を介し走行部に伝達して機体を変速自在に走行すると共に、操向ハンドルの操作力を油圧操向機構を介してギヤ差動機構に伝達して、左右走行部の回転を異ならせて機体の旋回を行うようにしたコンバインの操作装置において、前記変速機構と差動機構との間に介設する副変速機構の中立操作時で、操向ハンドルの旋回操作時に走行を停止させる走行停止手段を設けて、副変速機構の中立操作時において、操向ハンドルが中立以外の旋回操作状態にあって機体が旋回するようなときにも、例えばエンジンを停止させるなどして、不測に機体が旋回するのを防止するものである。
【0004】
また、エンジンからの駆動力を油圧変速機構及びギヤ差動機構を介し走行部に伝達して機体を変速自在に走行すると共に、操向ハンドルの操作力を油圧操向機構を介してギヤ差動機構に伝達して、左右走行部の回転を異ならせて機体の旋回を行うようにしたコンバインの操作装置において、前記変速機構と差動機構との間に介設する副変速機構の中立操作時に、操向ハンドルの操作出力を停止させる操向停止手段を設けて、副変速の中立操作時においては、操向ハンドルの操作出力で機体の旋回動作が行われるのを防止して、機体の確実な停止保持を図るものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。図1はエンジンの制御回路図、図2はコンバインの全体側面図、図3は同平面図であり、図中(1)は走行クローラ(2)を装設するトラックフレーム、(3)は前記トラックフレーム(1)に架設する機台、(4)はフィードチェン(5)を左側に張架し扱胴(6)及び処理胴(7)を内蔵している脱穀機である脱穀部、(8)は刈刃(9)及び穀稈搬送機構(10)などを備える刈取部、(11)は刈取フレーム(12)を介して刈取部(8)を昇降させる油圧シリンダ、(13)は排藁チェン(14)終端を臨ませる排藁処理部、(15)は脱穀部(4)からの穀粒を揚穀筒(16)を介して搬入する穀物タンク、(17)は前記タンク(15)の穀粒を機外に搬出する排出オーガ、(18)は丸形操向ハンドル(19)及び運転席(20)などを備える運転キャビン、(21)は運転キャビン(18)下方に設けるエンジンであり、連続的に穀稈を刈取って脱穀するように構成している。
【0006】
図4に示す如く、前記走行クローラ(2)を駆動するミッションケース(22)は、1対の第1油圧ポンプ(23)及び第1油圧モータ(24)からなる主変速機構である走行用の油圧式無段変速機構(25)と、1対の第2油圧ポンプ(26)及び第2油圧モータ(27)からなる操向機構である旋回用の油圧式無段変速機構(28)とを備え、前記エンジン(21)の出力軸(21a)に第1油圧ポンプ(23)の入力軸(23a)を伝達ベルト(29)を介し連動連結させると共に、第2油圧ポンプ(26)の入力軸(26a)を伝達ベルト(30)を介し前記第1油圧ポンプ(23)の入力軸(23a)に連動連結させている。
【0007】
そして前記第1油圧モータ(24)の出力軸(31)に、副変速機構(32)及び差動機構(33)を介し走行クローラ(2)の駆動輪(34)を連動連結させるもので、前記差動機構(33)は左右対称の1対の遊星ギヤ機構(35)(35)を有し、各遊星ギヤ機構(35)は1つのサンギヤ(36)と、該サンギヤ(36)の外周で噛合う3つのプラネタリギヤ(37)と、これらプラネタリギヤ(37)に噛合うリングギヤ(38)などで形成している。
【0008】
前記プラネタリギヤ(37)はサンギヤ軸(39)と同軸線上とのキャリヤ軸(40)のキャリヤ(41)にそれぞれ回転自在に軸支させ、左右のサンギヤ(36)(36)を挾んで左右のキャリヤ(41)を対向配置させると共に、前記リングギヤ(38)は各プラネタリギヤ(37)に噛み合う内歯を有してサンギヤ軸(39)とは同一軸芯状に配置させ、キャリヤ軸(40)に回転自在に軸支させている。
【0009】
また、走行用の油圧式無段変速機構(25)は第1油圧ポンプ(23)の回転斜板の角度変更調節により第1油圧モータ(24)の正逆回転と回転数の制御を行うもので、第1油圧モータ(24)の回転出力を出力軸(31)の伝達ギヤ(42)より各ギヤ(43)(44)(45)及び副変速機構(32)を介して、サンギヤ軸(39)に固定したセンタギヤ(46)に伝達してサンギヤ(36)を回転するように構成している。前記副変速機構(32)は、前記ギヤ(45)を有する副変速軸(47)と、前記センタギヤ(46)に噛合うギヤ(48)を有する車速センサ軸(49)とを備え、副変速軸(47)とセンサ軸(49)間に各1対の低速用ギヤ(50)(48)・中速用ギヤ(51)(52)・高速用ギヤ(53)(54)を設けて、中央位置のギヤ(51)のスライド操作によってこれら低速・中速・高速の切換えを可能とさせるように構成している。また前記センサ軸(49)には車速検出ギヤ(55)を設けると共に、該ギヤ(55)の回転数より車速を検出する車速センサ(56)を設けている。なお、作業機などに回転力を伝達するPTO軸(57)のPTO入力ギヤ(58)に、PTO伝達ギヤ機構(59)を介し前記出力軸(31)を連動連結させている。
【0010】
そして、前記センタギヤ(46)を介しサンギヤ軸(39)に伝達された第1油圧モータ(24)からの駆動力を、左右の遊星ギヤ機構(35)を介しキャリヤ軸(40)に伝達させると共に、該キャリヤ軸(40)に伝達された回転を左右各一対の減速ギヤ(60)(61)を介し左右の駆動輪(34)の左右輪軸(34a)にそれぞれ伝えるように構成している。
【0011】
さらに、旋回用の油圧式無段変速機構(28)は第2油圧ポンプ(26)の回転斜板の角度変更調節により第2油圧モータ(27)の正逆回転と回転数の制御を行うもので、第2油圧モータ(27)の出力軸(62)の出力ギヤからギヤ伝達機構(63)を介し旋回入力軸(64)の入力ギヤ(65a)(65b)に回転出力を伝達し、左側のリングギヤ(38)の外歯を対しては直接的に、また右側のリングギヤ(38)の外歯に対しては逆転軸(66)の逆転ギヤ(67)を介し伝えて、第2油圧モータ(27)の正転時に左右のリングギヤ(38)を左右同一回転数で左ギヤ(38)を逆転、右ギヤ(38)を正転とさせるように構成している。
【0012】
而して旋回用の第2油圧ポンプ(26)の駆動を停止させ左右リングギヤ(38)を静止固定させた状態で、走行用の第1油圧ポンプ(23)の駆動を行うと、第1油圧モータ(24)からの回転出力はセンタギヤ(46)から左右のサンギヤ(36)に同一回転数で伝達され、左右遊星ギヤ機構(35)のプラネタリギヤ(37)・キャリヤ(41)及び減速ギヤ(60)(61)を介し左右の輪軸(34a)に左右同回転方向の同一回転数で伝達されて、機体の前後直進走行が行われる。一方、走行用の第1油圧ポンプ(23)の駆動を停止させ左右のサンギヤ(36)を静止固定させた状態で、旋回用の第2油圧ポンプ(26)を正逆回転駆動すると、左側の遊星ギヤ機構(35)が逆或いは正回転、また右側の遊星ギヤ機構(35)が正或いは逆回転して、左右走行クローラ(2)の駆動方向を前後逆方向とさせて機体を左或いは右にその場でスピンターンさせるものである。
【0013】
また走行用の第1油圧ポンプ(23)を駆動させながら、旋回用の第2油圧ポンプ(26)を駆動して機体を左右に旋回させる場合には旋回半径の大きい旋回を可能にできるもので、その旋回半径は左右走行クローラ(2)の速度に応じ決定される。
【0014】
図5乃至図13に示す如く、前記走行用の油圧式無段変速機構(25)に連結する主変速レバー(68)と、旋回用の油圧式無段変速機構(28)に連結する操向ハンドル(19)とを、連動手段である変速及び旋回連動機構(69)に連動連結させると共に、該連動機構(69)を走行変速及び操向リンク機構(70)(71)介し走行及び操向用の無段変速機構(25)(28)のコントロールレバー(72)(73)に連動連結させている。
【0015】
前記連動機構(69)は、主変速レバー(68)の基端折曲部(68a)を筒軸(74)に左右揺動自在に支持する回動板(75)と、機体側の本機フレーム(76)に固設して前記回動板(75)を左右方向の第1枢軸(77)を介し前後回動自在に支持する固定取付板(78)と、前記枢軸(77)とは直交する前後方向の第2枢軸(79)を介して回動板(75)に連結させて該軸(79)回りに回動自在に設ける変速操作部材(80)と、前記第2枢軸(79)の軸回りに回動自在に連結させる操向操作部材(81)とを備え、変速及び操向操作部材(80)(81)の第2枢軸(79)とは偏心位置の各操作出力部(80a)(81a)を変速及び操向リンク機構(70)(71)に連動連結させている。
【0016】
前記変速及び操向リンク機構(70)(71)は、連動機構(69)後方位置で本機フレーム(76)側に揺動軸(82)外側の揺動筒軸(83)を介し支持する変速アーム(84)と、前記揺動軸(82)に基端を固設する操向アーム(85)と、前記出力部(80a)(81a)の各操作出力軸(86)(87)と各アーム(84)(85)間を連結する自在継手軸(88)(89)と、前記筒軸(83)及び揺動軸(82)の右端に固設する変速及び操向出力アーム(90)(91)と、前記運転キャビン(18)の回動支点軸(92)の支点軸受(93)に取付ける中間軸(94)に回転自在に設ける変速及び操向用第1揺動アーム(95)(96)と、前記出力アーム(90)(91)と第1揺動アーム(95)(96)の各先端間をそれぞれ連結する変速及び操向用自在継手形第1ロッド(97)(98)と、前記中間軸(94)に設けて第1揺動アーム(95)(96)に一体連結する変速及び操向用第2揺動アーム(99)(100)と、前記ミッションケース(22)上部の軸受板(101)に取付ける支軸(102)に回動自在に支持させる変速及び操向用筒軸(103)(104)と、該筒軸(103)(104)に基端を固設する第1揺動アーム(105)(106)と前記第2揺動アーム(99)(100)の各先端間を連結する変速及び操向用自在継手形第2ロッド(107)(108)と、前記筒軸(103)(104)に基端を固設する第2揺動アーム(109)(110)と前記コントロールレバー(72)(73)の各先端間を連結させる変速及び操向用自在継手形第3ロッド(111)(112)とを備え、前記第1枢軸(77)を中心とした変速操作部材(80)の回動によって走行用のコントロールレバー(72)を、また走行中の第2枢軸(79)を中心とした操向操作部材(81)の回動によって操向用のコントロールレバー(73)を操作して変速及び操向制御を行うように構成している。
【0017】
一方前記操向ハンドル(19)下端のハンドル操作軸(113)にギヤ(114)を設けて、この後方の回転軸(115)に取付けるセクタギヤ(116)に前記ギヤ(114)を噛合せると共に、前記主変速レバー(68)位置下方に配設する操向軸(117)の第1揺動アーム(118)と、前記回転軸(115)に基端を固設する出力アーム(119)との各先端間を操向リンク機構である自在継手形操向第1ロッド(120)を介して連結させ、操向軸(117)の第1揺動アーム(118)と一体の第2揺動アーム(121)を、前記自在継手軸(89)の前端に自在継手形操向第2ロッド(122)を介して連結させ、前記ハンドル(19)の回動操作によって前記第2枢軸(79)を中心として操向操作部材(81)を回動するように構成している。
【0018】
また、前記ハンドル操作軸(113)のギヤ(114)下方に中立位置決め板(123)を設けていて、該位置決め板(123)下面の突出軸(124)に操向検出リンク(125)の一端を連結させ、前記回転軸(115)の右側に配設する減速アーム軸(126)の第1揺動アーム(127)と前記検出リンク(125)の他端長孔(125a)とを軸(128)を介し連結させると共に、前記操向軸(117)の減速アーム(129)と減速アーム軸(126)の第2揺動アーム(130)との各先端間を減速リンク機構である自在継手形第1減速ロッド(131)で連結させ、前記変速操作部材(80)の最右端の減速伝達軸(132)と第2揺動アーム(130)の他端間を自在継手形第2減速ロッド(133)で連結させて、走行状態で前記ハンドル(19)の操向量を大とする程第2減速ロッド(133)を下方に引張って走行速度を減速させるように構成している。
【0019】
ところで前記変速及び操向操作部材(80)(81)を軸回りに回動可能とさせる第2枢軸(79)と、操向アーム(85)と継手軸(89)との自在継手部(89a)とを前後方向の水平ライン(L1)上に位置させ、また前記操作出力軸(86)(87)と自在継手軸(88)(89)との自在継手部(88b)(89b)と、第1枢軸(77)とを前記ライン(L1)に直交させる左右水平ライン(L2)上に位置させ、さらに前記変速アーム(84)と継手軸(88)との自在継手部(88a)と前記継手部(89a)とを前記ライン(L2)と平行な左右水平ライン(L3)上に位置させて、主変速レバー(68)及び操向ハンドル(19)の中立保持時に、これら何れか一方が操作されても、各操作部材(80)(81)を第1及び第2枢軸(77)(79)の軸回りに回動させるのみとさせて、継手軸(88)(89)には操作力を作用させないものである。
【0020】
そして図9にも示す如く、主変速レバー(68)の前後進操作で、第1枢軸(77)を中心として操作部材(80)を前後に角度(α1)(α2)傾けるとき前記継手軸(88)を引張って或いは押して変速アーム(84)を動作させて走行速度の前後進の切換えを行うと共に、図10に示す如くこの状態中(主変速レバー(68)が中立以外のとき)に操向ハンドル(19)の回動操作で第2枢軸(79)を中心として操作部材(81)を上下に角度(β1)(β2)傾けるとき継手軸(89)を引張って或いは押して操向アーム(85)を動作させて機体の左及び右旋回を行うものである。(主変速の中立時に旋回操作を行っても継手軸(89)はライン(L1)を中心とした円錐面上で移動する状態となって継手部(89a)(89b)間の距離は変化しない。)
【0021】
また図12にも示す如く、前記操向ハンドル(19)に設ける検出リンク(125)は中立位置より右或いは左旋回操作の何れにおいても第1揺動アーム(127)を同一方向に角度(θ)の範囲で回動させて第2減速ロッド(133)を常に引張る状態とさせて、前進操作時の操作部材(80)が角度(α1)側に傾いてるときには、継手部(88a)(88b)間の距離を縮め、また後進操作時の操作部材(80)が角度(α2)側に傾いているときには、継手部(88a)(88b)間の距離を大きくして、変速アーム(84)をそれぞれ中立方向の低速側に変位させて、その旋回量に応じた減速を行うものである。
【0022】
さらに、変速及び操向の操作力を伝達する前記第1ロッド(97)(98)と揺動アーム(95)(96)の自在継手部(97a)(98a)の中心を、運転キャビン(18)の回動支点軸(92)位置に一致させて、変速及び操向の中立保持においてはこれらの操作系を取外すことなく運転キャビン(18)の前方向への回動を可能とさせるように構成している。
【0023】
図1に示す如く、主変速機構を構成する変速機構(25)の中立位置或いは前記主変速レバー(68)の中立位置を検出する主変速中立センサ(134)と、副変速機構(32)の中立位置或いは副変速レバー(図示せず)の中立位置を検出する副変速中立センサ(135)と、前記変速機構(28)の中立位置或いは操向ハンドル(19)の中立位置を検出する操向中立センサ(136)と、前記エンジン(21)に供給される燃料の噴射量を制御する走行停止手段である燃料噴射弁などエンジン燃料噴射装置(137)とを備え、燃料噴射装置(137)に出力接続するコントローラ(138)に各センサ(134)(135)(136)を入力接続させている。
【0024】
そして図14に示す如く、エンジン(21)の駆動している通常作業中において、副変速が中立で、主変速が中立以外で操向が中立以外のとき、エンジン(21)の駆動が停止されるものである。つまりこの操作機構の場合、副変速機構(32)が中立に維持されている場合でも、前記主変速レバー(68)が中立以外の前後進側に傾倒操作され、またこの傾倒操作時に操向ハンドル(19)が回動操作されるとき、操向リンク機構(71)を介し旋回用の変速機構(28)に旋回操作力が出力され、左右走行クローラ(2)の駆動方向を前後逆方向とさせた駆動が行われるものであるから、このようなときにはエンジン(21)の駆動を停止させて、不測に操向ハンドル(19)操作によって機体が旋回するのを防止するものである。
【0025】
図15は旋回用の変速機構(28)を構成する油圧ポンプ(26)と油圧モータ(27)間にソレノイド(139)で操作される操向停止手段である2位置式アンロード弁(140)を介設して、副変速が中立で、主変速が中立以外の前後進側に操作された状態のときには、前記ソレノイド(139)によってアンロード弁(140)を無負荷側に切換えて、操向ハンドル(19)操作によって油圧ポンプ(26)から油圧が送り出されるときにも、油圧モータ(27)の駆動を停止させて、操向ハンドル(19)による機体の旋回動作を防止するように構成したものである。
【0026】
【発明の効果】
以上実施例から明らかなように本発明は、エンジン(21)からの駆動力を油圧変速機構(25)及びギヤ差動機構(33)を介し走行部に伝達して機体を変速自在に走行すると共に、操向ハンドル(19)の操作力を油圧操向機構(28)を介してギヤ差動機構(33)に伝達して、左右走行部の回転を異ならせて機体の旋回を行うようにしたコンバインの操作装置において、前記変速機構(25)と差動機構(33)との間に介設する副変速機構(32)の中立操作時で、操向ハンドル(19)の旋回操作時に走行を停止させる走行停止手段(137)を設けたものであるから、副変速機構(32)の中立操作時において、操向ハンドル(19)が中立以外の旋回操作状態にあって機体が旋回するようなときにも、例えばエンジンを停止させるなどして、不測に機体が旋回するのを防止できるものである。
【0027】
また、エンジン(21)からの駆動力を油圧変速機構(25)及びギヤ差動機構(33)を介し走行部に伝達して機体を変速自在に走行すると共に、操向ハンドル(19)の操作力を油圧操向機構(28)を介してギヤ差動機構(33)に伝達して、左右走行部の回転を異ならせて機体の旋回を行うようにしたコンバインの操作装置において、前記変速機構(25)と差動機構(33)との間に介設する副変速機構(32)の中立操作時に、操向ハンドル(19)の操作出力を停止させる操向停止手段(140)を設けたものであるから、副変速の中立操作時において、操向ハンドル(19)の操作出力で機体の旋回動作が行われるのを防止して、機体の確実な停止保持を図ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】エンジンの制御回路図である。
【図2】コンバインの全体側面図である。
【図3】コンバインの全体平面図である。
【図4】ミッション駆動系の説明図である。
【図5】走行変速及び操向操作部の説明図である。
【図6】操作部の正面説明図である。
【図7】操作部の平面説明図である。
【図8】操作部の側面説明図である。
【図9】操作部材の側面説明図である。
【図10】操作部材の正面説明図である。
【図11】操作部材の平面説明図である。
【図12】操向ハンドル部の平面説明図である。
【図13】リンク機構部の平面説明図である。
【図14】フローチャートである。
【図15】油圧回路図である。
【符号の説明】
(21) エンジン
(25) 変速機構
(28) 変速機構(操向機構)
(33) 差動機構
(137) 燃料噴射装置(走行停止手段)
(140) アンロード弁(操向停止手段)
Claims (2)
- エンジンからの駆動力を油圧変速機構及びギヤ差動機構を介し走行部に伝達して機体を変速自在に走行すると共に、操向ハンドルの操作力を油圧操向機構を介してギヤ差動機構に伝達して、左右走行部の回転を異ならせて機体の旋回を行うようにしたコンバインの操作装置において、前記変速機構と差動機構との間に介設する副変速機構の中立操作時で、操向ハンドルの旋回操作時に走行を停止させる走行停止手段を設けたことを特徴とするコンバインの操作装置。
- エンジンからの駆動力を油圧変速機構及びギヤ差動機構を介し走行部に伝達して機体を変速自在に走行すると共に、操向ハンドルの操作力を油圧操向機構を介してギヤ差動機構に伝達して、左右走行部の回転を異ならせて機体の旋回を行うようにしたコンバインの操作装置において、前記変速機構と差動機構との間に介設する副変速機構の中立操作時に、操向ハンドルの操作出力を停止させる操向停止手段を設けたことを特徴とするコンバインの操作装置。
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