JP3652315B2 - Optical demultiplexer and optical multiplexer - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光分波器および光合波器に関し、より詳細には、光通信、光交換、光コンピューティング等の分野で使用される多段マッハツェンダ構成の光合分波素子をタンデム接続した光分波器および光合波器に関する。
【０００２】
【従来の技術】
近年、光通信、光交換、光コンピューティング、特に、複数の異なる波長の光信号を多重化して通信する波長多重光通信の分野において、波長の異なる２組の信号光を１つの出力ポートに合波する光合波器と、波長多重された信号光を波長により２つの出力ポートに分離する光分波器との重要性が増している。また、透過域と阻止域のバンド幅が等しい光合分波器（インターリーバという。）は、ＡＷＧ（Arrayed Waveguide Grating）と組み合わされて、ＡＷＧのチャンネル数を倍に拡大するための部品として、注目を集めている。
【０００３】
このような要求に答えることのできる部品として、例えば、小熊他、平成１１年度電子情報通信学会ソサイエティ大会Ｃ−３−９６には、透過域と阻止域とが平坦特性をもつ光合分波素子が記載されている。また、千葉他、平成１２年度電子情報通信学会総合大会Ｃ−３−８４には、単体の光合分波素子だけでは、十分な阻止値が得られないことから、光合分波素子を２段タンデムに接続した複合型の光合分波器が報告されている。
【０００４】
図９は、従来の光分波器の回路構成を示した図である。光分波器は、光路長差が各々、１：−２、１：−２、−１：２である２段光合分波素子９０−１，９０−２，９０−３を、２段にタンデム接続している。ここで、光路長差とは、光信号のチャネル間隔で規定される単位光路長差により規格化したものである。光路長差の正負は、各マッハツェンダ回路における２つのアームの内、上部アームの光路長が長い場合を正、下部アームの光路長が長い場合を負と定義している。前段には、１個の２段光合分波素子９０−１（Ｎ＝２に対応）を、後段には、２個の２段光合分波素子９０−２，９０−３を配している。
【０００５】
２段光合分波素子９０−１，９０−２，９０−３は、３つの方向性結合器９３−１〜９３−９により、２段マッハツェンダ構成とし、各光路の上には、位相を制御するための位相シフタ９４−１〜９４−６が設けられている。
【０００６】
タンデム接続された光分波器においては、前段の２段光合分波素子９０−１の入力ポートＩＮ１ａから一定波長間隔のλ１，λ２，…，λＭ（Ｍは２以上の整数）の波長多重信号を入力すると、後段の２段光合分波素子９０−２の選択された１個の出力ポートＯＵＴ２ｃから、λ１，λ３，…，λＭ−１の波長多重信号が出力され、後段の２段光合分波素子９０−３の選択された１個の出力ポートＯＵＴ４ｃから、λ２，λ４，…，λＭの波長多重信号が出力される。
【０００７】
このようなタンデム接続型の光合分波器では、出力ポートの選択に、後段の２段光合分波素子９０−２における２個の出力ポートＯＵＴ１ｃ，ＯＵＴ２ｃの内どちらのポートを選ぶか、後段のもう一方の２段光合分波素子９０−３における２個の出力ポートＯＵＴ３ｃ，ＯＵＴ４ｃの内どちらのポートを選ぶかによって、２×２＝４通りの方法がある。
【０００８】
前段の２段光合分波素子９０−１のスルー出力ポート（すなわち、入力ポートと物理的に光導波路が結ばれている出力ポート。）ＯＵＴ１ｂに接続された２段光合分波素子９０−２においては、スルー出力ポートＯＵＴ２ｃが選択されている。前段の２段光合分波素子９０−２のクロス出力ポート（すなわち、入力ポートと物理的に光導波路が結ばれていない出力ポート。）ＯＵＴ２ｂに接続された２段光合分波素子９０−３においては、クロス出力ポートＯＵＴ４ｃが選択されている。このように、従来の光合分波器では、前段スルー出力と後段スルー出力及び前段クロス出力と後段クロス出力の組合せとなるように、出力ポートが選択されている。
【０００９】
このような出力ポートの選択を採用している理由は、前段と後段で群遅延が相殺されて、零群遅延特性が得られるためである。さらに、単体の光合分波素子に作製誤差があっても、群遅延の相殺効果のために群遅延がほぼ零に保持される。このように、従来の光合分波器は、群遅延特性が回路の作製誤差に対して影響を受けにくいという特徴がある。
【００１０】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の光合分波器は、群遅延特性が回路の作製誤差の影響を受けにくく、ほぼ零に近い群遅延特性が得られるが、透過特性が作製誤差の影響を受けやすい。従来の光合分波器は、作製誤差がある場合には良好な阻止値が得られないという問題があった。
【００１１】
実際に光合分波器が使用される際には、群遅延はある許容値以下に抑えられていれば良く、なるべく透過特性のよい光合分波器が求められることが多い。
【００１２】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、透過特性が回路の作製誤差の影響を受けにくく、群遅延分散の小さな光分波器および光合波器を提供することにある。
【００１３】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような目的を達成するために、請求項１に記載の発明は、２本の光導波路をＮ＋１個所（Ｎは２以上の整数）で結合する光カップラを備え、１つの入力ポートに対してスルー出力ポートとクロス出力ポートとを有する２入力２出力の光合分波素子を使用して、第１の２入力２出力光合分波素子のスルー出力ポートと第２の２入力２出力光合分波素子の入力ポートとを接続し、前記第１の２入力２出力光合分波素子のクロス出力ポートと第３の２入力２出力光合分波素子の入力ポートとを接続し、一定波長間隔のλ１，λ２，…，λＭ（Ｍは２以上の整数）の波長多重信号を前記第１の２入力２出力光合分波素子の入力ポートに入力した場合に、前記第２の２入力２出力光合分波素子の選択された出力ポートから、λ１，λ３，…，λＭ−１の波長多重信号が出力され、前記第３の２入力２出力光合分波素子の選択された出力ポートから、λ２，λ４，…，λＭの波長多重信号が出力される光分波器において、前記第２の２入力２出力光合分波素子のクロス出力ポートを選択し、かつ、前記第３の２入力２出力光合分波素子のスルー出力ポートを選択し、前記第１の２入力２出力光合分波素子のスルー出力ポートの透過波長帯と前記第２の２入力２出力光合分波素子のクロス出力ポートの透過波長帯とが一致しており、かつ、前記第１の２入力２出力光合分波素子のクロス出力ポートの透過波長帯と前記第３の２入力２出力光合分波素子のスルー出力ポートの透過波長帯とが一致しており、前記第１の２入力２出力光合分波素子のスルー出力ポートの群遅延特性と前記第２の２入力２出力光合分波素子のクロス出力ポートの群遅延特性とが逆特性であり、かつ、前記第１の２入力２出力光合分波素子のクロス出力ポートの群遅延特性と前記第３の２入力２出力光合分波素子のスルー出力ポートの群遅延特性とが逆特性であることを特徴とする。
【００１４】
この構成によれば、出力ポートの選択により、回路の作製誤差による特性のずれが、入力ポートと２つの出力ポートとの間で等しくなり、透過特性の作製誤差を小さく抑えることができ、群遅延分散を許容値以下にすることができる。
【００１５】
請求項２に記載の発明は、２本の光導波路をＮ＋１個所（Ｎは２以上の整数）で結合する光カップラを備え、１つの出力ポートに対してスルー入力ポートとクロス入力ポートとを有する２入力２出力の光合分波素子を使用して、第１の２入力２出力光合分波素子の出力ポートと第３の２入力２出力光合分波素子のスルー入力ポートとを接続し、第２の２入力２出力光合分波素子の出力ポートと前記第３の２入力２出力光合分波素子のクロス入力ポートとを接続し、前記第１の２入力２出力光合分波素子の選択された入力ポートに一定波長間隔のλ１，λ３，…，λＭ−１（Ｍは２以上の整数）の波長多重信号を入力し、前記第２の２入力２出力光合分波素子の選択された入力ポートに一定波長間隔のλ２，λ４，…，λＭの波長多重信号を入力した場合に、前記第３の２入力２出力光合分波素子の出力ポートからλ１，λ２，…，λＭの波長多重信号が出力される光合波器において、前記第１の２入力２出力光合分波素子のクロス入力ポートを選択し、かつ、前記第２の２入力２出力光合分波素子のスルー入力ポートを選択し、前記第３の２入力２出力光合分波素子のスルー出力ポートの透過波長帯と前記第１の２入力２出力光合分波素子のクロス出力ポートの透過波長帯とが一致しており、かつ、前記第３の２入力２出力光合分波素子のクロス出力ポートの透過波長帯と前記第２の２入力２出力光合分波素子のスルー出力ポートの透過波長帯とが一致しており、前記第３の２入力２出力光合分波素子のスルー出力ポートの群遅延特性と前記第１の２入力２出力光合分波素子のクロス出力ポートの群遅延特性とが逆特性であり、かつ、前記第３の２入力２出力光合分波素子のクロス出力ポートの群遅延特性と前記第２の２入力２出力光合分波素子のスルー出力ポートの群遅延特性とが逆特性であることを特徴とする。
【００１６】
この構成によれば、入力ポートの選択により、回路の作製誤差による特性のずれが、２つの入力ポートと出力ポートとの間で等しくなり、透過特性の作製誤差を小さく抑えることができ、群遅延分散を許容値以下にすることができる。
【００１７】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
【００１８】
（第１の実施形態）
（光分波器）
図１は、本発明の第１の実施形態にかかる光分波器の回路構成を示した図である。光合分波素子１０−１，１０−２，１０−３は、２段マッハツェンダ構成であり、光路長差は各々、１：−２、−１：２、１：−２である。ここで光路長差の正負は、各マッハツェンダ回路における２つのアームの内、上部アームの光路長が長い場合を正、下部アームの光路長が長い場合を負と定義している。
【００１９】
第１の実施形態では、光カップラとして方向性結合器を用いる。方向性結合器１３−１，１３−４，１３−７は３ｄＢカップラである。方向性結合器１３−２，１３−５，１３−８が、互いに同じ結合率を有し、方向性結合器１３−３，１３−６，１３−９が、互いに同じ結合率を有する。各光路の上には、位相を制御するための位相シフタ１４−１〜１４−６が設けられている。位相シフタ１４−１は、導波路１４−１ａまたは導波路１４−１ｂのいずれか一方の屈折率を変えて、各々の導波路を透過する信号光に位相差を与える。
【００２０】
光分波器は、光合分波素子１０−１，１０−２，１０−３を構成要素として、前段には、１個の光合分波素子１０−１を、後段には、２個の光合分波素子１０−２，１０−３を配し、２段にタンデム接続している。光合分波素子１０−２は、光路長差が光合分波素子１０−１，１０−３とは逆に−１：２となっている。
【００２１】
前段の光合分波素子１０−１における２個の位相シフタ１４−１，１４−２の位相量は０である。後段の光合分波素子１０−２，１０−３における位相シフタ１４−３，１４−５の位相量はπであり、位相シフタ１４−４，１４−６の位相量は０である。位相シフタ１４−３，１４−５の位相量πは、後段の光合分波素子１０−２，１０−３の透過特性を、光合分波素子１０−１の透過特性に対して半周期ずらせるためである。このようにして、光合分波素子１０−１のスルー出力ポートの透過波長帯と光合分波素子１０−２のクロス出力ポートの透過波長帯とを一致させ、光合分波素子１０−１のクロス出力ポートの透過波長帯と光合分波素子１０−３のスルー出力ポートの透過波長帯とを一致させることができる。
【００２２】
前段の光合分波素子１０−１のスルー出力ポートＯＵＴ１ｂに接続された後段の光合分波素子１０−２では、２個の出力ポートＯＵＴ１ｃ，ＯＵＴ２ｃの内、出力ポートとしてクロス出力ポートＯＵＴ１ｃを選択して使用している。また、前段の光合分波素子１０−１のクロス出力ポートＯＵＴ２ｂに接続された後段の光合分波素子１０−３では、２個の出力ポートＯＵＴ３ｃ，ＯＵＴ４ｃの内、出力ポートとしてスルー出力ポートＯＵＴ３ｃを選択して使用している。
【００２３】
（光合波器）
図２は、本発明の第１の実施形態にかかる光合波器の回路構成を示した図である。光合分波素子２０−１，２０−２，２０−３は、２段マッハツェンダ構成であり、光路長差は各々、２：−１、−２：１、−２：１である。方向性結合器２３−１，２３−４，２３−７は３ｄＢカップラである。方向性結合器２３−２，２３−５，２３−８が、互いに同じ結合率を有し、方向性結合器２３−３，２３−６，２３−９が、互いに同じ結合率を有する。各光路の上には、位相を制御するための位相シフト２４−１〜２４−６が設けられている。
【００２４】
光合波器は、光合分波素子２０−１，２０−２，２０−３を構成要素として、前段には、２個の光合分波素子２０−１，２０−２を、後段には、１個の光合分波素子２０−３を配し、２段にタンデム接続している。光合分波素子２０−１は、光路長差が光合分波素子２０−２，２０−３とは逆に２：−１となっている。
【００２５】
後段の光合分波素子２０−３における２個の位相シフタ２４−１，２４−２の位相量は０である。前段の光合分波素子２０−１，２０−２における位相シフタ２４−３，２４−５の位相量はπであり、位相シフタ２４−４，２４−６の位相量は０である。位相シフタ２４−３，２４−５の位相量πは、前段の光合分波素子２０−１，２０−２の透過特性を、光合分波素子２０−３の透過特性に対して半周期ずらせるためである。このようにして、光合分波素子２０−３のスルー出力ポートの透過波長帯と光合分波素子２０−１のクロス出力ポートの透過波長帯とを一致させ、光合分波素子２０−３のクロス出力ポートの透過波長帯と光合分波素子２０−２のスルー出力ポートの透過波長帯とを一致させることができる。
【００２６】
後段の光合分波素子２０−３のスルー入力ポートＩＮ１ｂに接続された前段の光合分波素子２０−１では、２個の入力ポートＩＮ１ａ，ＩＮ２ａの内、入力ポートとしてクロス入力ポートＩＮ１ａを選択して使用している。また、後段の光合分波素子２０−３のクロス入力ポートＩＮ２ｂに接続された前段の光合分波素子２０−２では、２個の入力ポートＩＮ３ａ，ＩＮ４ａの内、入力ポートとしてスルー入力ポートＩＮ３ａを選択して使用している。
【００２７】
光分波器の説明と光合波器の説明とは、同様な記述が重なるので、これ以降は光分波器のみに限定して記述するが、本発明は光分波器のみに限定されるものではなく、光分波器に関して記述したことは光合波器にも同様に適用されることをここに述べておく。
【００２８】
ここでは、構成要素の光合分波素子の光路長差は１：−２としているが、方向性結合器の結合率を変えたり、位相シフタの位相量を変化させることにより、光路長差±１：±２（以下±は、＋か−かのいずれかを選択することを示す。）の任意の光合分波素子を作製することが可能である。本実施形態では、２段マッハツェンダ構成の光合分波素子（Ｎ＝２に対応）を用いているが、３段以上の段数をもつマッハツェンダ構成の光合分波素子（Ｎ≧３）に置き換えることも可能である。この際、回路構成は２段と同じで光路長差が±１：±２：±２：…：±２となる。また、３段の場合、±１：±２：±４という光路長差を使用することも可能である。
【００２９】
図１に示した光分波器は、前段の光合分波素子１０−１と後段の光合分波素子１０−２，１０−３とは、位相シフタの位相量のみ異なる同種の光合分波素子を用いていた。例えば、第２の実施形態で後述する光分波器のように、前段を最大平坦フィルタとし、後段を透過域、阻止域において等リップル特性を有するフィルタとし、種類の異なるフィルタ特性を有する光合分波素子を用いることも可能である。
【００３０】
（動作説明）
図１を用いて、前段の光合分波素子１０−１の入力ポートＩＮ１ａより波長多重信号が入力された場合の光分波器の動作を説明する。光合分波素子１０−１の入力ポートＩＮ１ａからスルー出力ポートＯＵＴ１ｂへの伝達関数をＧ１(z)とし、クロス出力ポートＯＵＴ２ｂへの伝達関数をＨ１(z)と表す。ここで、ｚは、ディジタルフィルタの分野で用いられるｚ変換のｚ変数で、ｚ＝ｅｘｐ（ｊ２πω／ω０）と定義される。ω０は、光信号のチャネル間隔に対応する周波数である。
【００３１】
光合分波素子１０−１のスルー出力ポートＯＵＴ１ｂから光合分波素子１０−２のクロス出力ポートＯＵＴ１ｃまでの伝達関数をＨ２(-z)と表すと、光合分波素子１０−１の入力ポートＩＮ１ａから光合分波素子１０−２のクロス出力ポートＯＵＴ１ｃまでの伝達関数はＧ１(z) Ｈ２(-z)と表される。ここで、伝達関数の下添え字１，２は、前段を１と表現し、後段を２と表現する。また、−ｚは、ｚの定義からわかるように、半周期のずれを表す。後段の光合分波素子１０−２，１０−３の位相シフタ１４−３，１４−５の位相量がπであるために、その特性は半周期ずれており、伝達関数は−ｚの関数となる。
【００３２】
このように、後段の光合分波素子１０−２，１０−３の特性を半周期ずらせているのは、前段の光合分波素子１０−１のスルー出力ポートの透過波長帯と後段の光合分波素子１０−２のクロス出力ポートの透過波長帯とを一致させ、前段の光合分波素子１０−１のクロス出力ポートの透過波長帯と後段の光合分波素子１０−３のスルー出力ポートの透過波長帯とを一致させるためである。
【００３３】
光合分波素子１０−１のクロス出力ポートＯＵＴ２ｂから光合分波素子１０−３のスルー出力ポートＯＵＴ３ｃまでの伝達関数をＧ２(-z)とすると、光合分波素子１０−１の入力ポートＩＮ１ａから光合分波素子１０−３のスルー出力ポートＯＵＴ３ｃまでの伝達関数はＨ１(z) Ｇ２(-z)と表される。
【００３４】
図１に示した光分波器の構成では、後段の光合分波素子１０−２，１０−３は、前段と同じ方向性結合器を用い、光路長差が１のマッハツェンダ回路で位相をπだけずらしている。従って、後段の光合分波素子１０−２，１０−３の伝達特性は、前段の光合分波素子１０−１の半周期ずれた伝達特性を有する。つまり、後段の光合分波素子１０−２，１０−３の伝達関数は、前段の光合分波素子１０−１の伝達関数と同じ伝達関数をｚ→−ｚ変換した関数と表される。
【００３５】
ここで、この関数をＧ１(z) ＝Ｇ(z) 、Ｇ２(-z)＝Ｇ(-z)、Ｈ１(z) ＝Ｈ(z) 、Ｈ２(-z)＝Ｈ(-z)と表すことにする。この式を用いると、全体の光分波器の伝達関数は、前段スルー出力ポートと後段クロス出力ポート（ＩＮ１ａ→ＯＵＴ１ｂ→ＯＵＴ１ｃ）の伝達関数がＧ(z) Ｈ(-z)、前段クロス出力ポートと後段スルー出力ポート（ＩＮ１ａ→ＯＵＴ２ｂ→ＯＵＴ３ｃ）の伝達関数がＨ(z) Ｇ(-z)と表される。前段スルー出力ポートと後段クロス出力ポートの伝達関数Ｇ(z) Ｈ(-z)をｚ→−ｚ変換すれば、前段クロス出力ポートと後段スルー出力ポートの伝達関数Ｈ(z) Ｇ(-z)に等しくなる。従って、図１に示した光合分波器は、前段スルー出力ポートと後段クロス出力ポートの伝達関数と、半周期ずれた前段クロス出力ポートと後段スルー出力ポートの伝達関数とが等しくなること、言い換えれば、前段スルー出力ポートと後段クロス出力ポートの特性が半周期ずれた前段クロス出力ポートと後段スルー出力ポートの特性に等しくなることを表している。
【００３６】
一般に、図１に示した光合分波素子の理想とされる透過域と阻止域のバンド幅が等しい条件（以下、インターリーバ条件という。）は、
Ｇ(z) ＝Ｈ＊(-z) （式１）
で表される。ここで、Ｈ＊(-z)＝Ｈ＊（１／ｚ＊)z−Ｎで定義される。式１の関係式は、光合分波素子のスルー特性Ｇ(z)が、群遅延特性が逆で半周期ずれたクロス特性Ｈ＊(-z)に等しいことを表している。ここで、スルー出力ポートの透過特性とクロス出力ポートの透過特性が逆の群遅延特性をもつように設定されているが、前段スルー出力ポートと後段クロス出力ポートと通過してきた信号の群遅延特性と、前段クロス出力ポートと後段スルー出力ポートと通過してきた信号の群遅延特性とを相殺するためである。
【００３７】
具体的に、式１を用いて、全体の光分波器の伝達関数を表すと、前段スルー出力ポートと後段クロス出力ポートの伝達関数Ｇ(z) Ｈ(-z)がＧ(z) Ｇ＊(z)となり、前段クロス出力ポートと後段スルー出力ポートの伝達関数Ｈ(z) Ｇ(-z)がＧ＊(-z)Ｇ(-z)となる。このことから、式１のインターリーバ条件を満たした場合、前段のスルー出力ポートの透過特性はＧ(z)となり、後段のクロス出力ポートの透過特性はＧ＊(z)となって逆群遅延特性を有する。前段のクロス出力ポートの透過特性はＧ＊(-z)となり、後段のスルー出力ポートの透過特性はＧ(-z)となって、逆の群遅延特性を有する。相殺効果により前段スルー出力ポートと後段クロス出力ポートの特性及び前段クロス出力ポートと後段スルー出力ポートの特性は、共に群遅延特性が零になることがわかる。前段スルー出力ポートと後段クロス出力ポートの特性が、半周期ずれた前段クロス出力ポートと後段スルー出力ポートの特性に等しくなることもわかる。
【００３８】
ただし、作製誤差により、式１のインターリーバ条件からはずれると、前段と後段での群遅延特性を相殺する効果は少なくなり、群遅延が発生する。しかし、前段スルー出力ポートと後段クロス出力ポートの特性が、半周期ずれた前段クロス出力ポートと後段スルー出力ポートの特性に等しくなるという関係は維持されているので、作製誤差が前段スルー出力ポートと後段クロス出力ポートの特性と、前段クロス出力ポートと後段スルー出力ポートの特性とが均等に分配されるという特徴は維持される。
【００３９】
一般に、作製誤差により方向性結合器の結合率が均一にずれた場合でも、光合分波素子のスルー出力ポートの透過特性とクロス出力ポートの透過特性は異なることが知られている。本発明の光合分波器が作製誤差の影響を受けない理由は、この光合分波素子のスルー出力ポートの透過特性とクロス出力ポートの透過特性の作製誤差による差異を、前段スルー出力ポートと後段クロス出力ポートと通過し、前段クロス出力ポートと後段スルー出力ポートと通過することにより均等化するためである。
【００４０】
一方、図９に示した従来の光分波器について、同様の考察をおこなうと、従来の光分波器では、前段スルー出力ポートと後段スルー出力ポート及び前段クロス出力ポートと後段クロス出力ポートとなるように回路構成がなされている。前段と後段とは、同じ光合分波素子を用いている。前述した表記を用いると、前段スルー出力ポートと後段スルー出力ポートの伝達関数（ＩＮ１ａ→ＯＵＴ１ｂ→ＯＵＴ２ｃ）はＧ(z) Ｇ＊(z)となり、前段クロス出力ポートと後段クロス出力ポートの伝達関数（ＩＮ１ａ→ＯＵＴ２ｂ→ＯＵＴ４ｃ）はＨ(z) Ｈ＊(z)となる。従って、前段と後段の群遅延の相殺効果により、常に群遅延特性が零であることがわかる。特に、式１のインターリーバ条件では、前段クロス出力ポートと後段クロス出力ポートの伝達関数がＨ(z) Ｈ＊(z) ＝Ｇ＊(-z)Ｇ(-z)と表されることから、前段スルー出力ポートと後段クロス出力ポートの特性が半周期ずれた前段クロス出力ポートと後段スルー出力ポートの特性に等しくなることがわかる。
【００４１】
しかし、作製誤差によりインターリーバ条件からはずれると、前段スルー出力ポートと後段スルー出力ポートの特性が半周期ずれた前段クロス出力ポートと後段クロス出力ポートの特性に等しくなくなる。つまり、光合分波素子の前段スルー出力ポートと後段スルー出力ポートの特性と前段クロス出力ポートと後段クロス出力ポートの特性との作製誤差による差異が、前段スルー出力ポートと後段スルー出力ポートと通過し、前段クロス出力ポートと後段クロス出力ポートと通過することにより拡大される傾向にある。このことが、従来の光合分波器が作製誤差の影響を受けやすかった理由である。
【００４２】
従来の光合分波器と本発明にかかる光合分波器とを比較すると、従来の光合分波器では、常に群遅延が零になるという良い特徴をもつ。しかしながら、作製誤差が存在すると、光合分波素子のスルー出力ポートの透過特性とクロス出力ポートの透過特性の作製誤差による差異が、前段スルー出力ポートと後段スルー出力ポートと通過し、前段クロス出力ポートと後段クロス出力ポートと通過することにより拡大される傾向にあり、作製誤差の影響を受けやすかった。
【００４３】
一方、本発明にかかる光合分波器では、作製誤差が存在する時にも、光合分波素子のスルー出力ポートの透過特性とクロス出力ポートの透過特性の作製誤差による差異が、前段スルー出力ポートと後段スルー出力ポートと通過し、前段クロス出力ポートと後段クロス出力ポートと通過することにより均等化されるため、作製誤差の影響を受けにくい。また、本発明の光合分波器では、群遅延特性は本質的に零ではないが、光合分波素子のスルー出力ポートとクロス出力ポートで逆の群遅延特性を持たせることにより、前段と後段での群遅延特性の相殺効果により、群遅延特性を零に近い値になるように工夫している。この前段と後段での群遅延特性を相殺する効果は、インターリーバ条件（作製誤差が零）の時に最も大きく、群遅延はほぼ零となる。
【００４４】
（作製と評価）
図１に示した光分波器を、石英系平面光波回路で作製した。基板は４インチのＳｉウェハを用い、火炎堆積法と反応性イオンエッチング技術を駆使して、基板上に石英薄膜の回路パターンを作製した。導波路直上に作製したヒータを加熱することにより、熱光学効果を用いて、位相量の調整を行った。
【００４５】
光合分波素子は、透過域、阻止域において等リップル特性を有するように設計された。方向性結合器は、３個の光合分波素子とも同じ結合率を有し、各光合分波素子の方向性結合器の結合率は、入力ポート側から、１３−１，１３−４，１３−７が５０％、１３−２、１３−５、１３−８が３４．８％、１３−３，１３−６，１３−９が９．６％である。前段の光合分波素子における２個の位相シフタの位相量は０であり、後段の２個の光合分波素子は、ともに光路長差が１のマッハツェンダ回路における位相シフタの位相量はπ、光路長差が２のマッハツェンダ回路における位相シフタの位相量は０とした。
【００４６】
本実施形態では、光カップラとして方向性結合器を用いているが、ＭＭＩ（Multi Mode Interference）カップラなど他の光カップラを用いることも可能である。また本実施形態では石英系の平面回路で光分波器を作製したが、ＳｉＯＮなどの他の材料系で回路を作製することも可能である。また、光導波路として平面光回路だけでなく、光ファイバを用いても作製可能である。また、位相シフタとして熱光学効果を利用したヒータを用いているが、電気光学結晶などの他の原理の位相シフタを使用することも可能である。このように、本発明は光合分波器の回路構成に関するものであり、その実現手段には拘束されない。また、本発明で使用している回路パラメータは、一設計値であり、設計条件により異なる値となる。よって、本発明は回路パラメータ値にも拘束されない。
【００４７】
一般に、平面光回路において、作製誤差は、方向性結合器の結合率が主であり、同一ウエハ上では全て方向性結合器の結合率が同一方向に同程度の誤差が生じることが知られている。位相シフタは、ヒータ加熱により実現しており、そのシフト量を可変に設定できるため、ここでは位相シフト量を作製誤差要因とは考えていない。本実施形態では、実際に作製誤差依存性を調べるために、わざと結合率誤差のある光分波器を作製した。
【００４８】
図３（ａ）は、本発明の第１の実施形態にかかる光分波器の透過特性の測定結果である。光分波器において、全ての方向性結合器の結合率を、それぞれ０％、５％、１０％程度小さくした場合の透過特性を調べた結果である。図３（ｂ）は、従来の光分波器の透過特性の測定結果である。比較のために、図９に示した従来型の光分波器を作製し、作製誤差依存性を調べた結果である。
【００４９】
周期周波数は１００ＧＨｚである。本実施形態にかかる光分波器では、前段スルー出力ポート、後段クロス出力ポート（ＩＮ１ａ→ＯＵＴ１ｂ→ＯＵＴ１ｃ）の透過特性（以下、スルークロス透過特性と略す。）と前段クロス出力ポート、後段スルー出力ポート（ＩＮ１ａ→ＯＵＴ２ｂ→ＯＵＴ３ｃ）の透過特性（以下、クロススルー透過特性と略す。）の作製誤差に関する変動量は同程度である。例えば、１０％結合率誤差の場合、阻止域の阻止値は、約−２２ｄＢ位である。一方、従来の光分波器の場合、前段クロス出力ポート、後段クロス出力ポート（ＩＮ１ａ→ＯＵＴ２ｂ→ＯＵＴ４ｃ）の透過特性（以下、クロスクロス透過特性と略す。）は作製誤差があってもほとんど変動しないが、前段スルー出力ポート、後段スルー出力ポート（ＩＮ１ａ→ＯＵＴ１ｂ→ＯＵＴ２ｃ）の透過特性（以下、スルースルー透過特性と略す。）は大きい。例えば、１０％結合率誤差の場合、スルースルー透過特性の阻止域の阻止値は約−１０ｄＢ位である。このように、スルースルー透過特性とクロスクロス透過特性で作製誤差に差が現れるのは、構成要素である光合分波素子のスルー出力ポートの透過特性とクロス出力ポートの透過特性に作製誤差依存性に差があるためである。
【００５０】
例えば、全て結合率が小さくなるというように方向性結合器の結合率が同一方向にずれた場合、光合分波素子のスルー出力ポートの透過特性の阻止値は悪くなるが、クロス出力ポートの透過特性の作製誤差はあまり変化しない。このため、従来の光分波器では、スルースルー透過特性では、作製誤差が累積されて大きな作製誤差が生じてしまう。本発明では、スルー出力ポートの透過特性の大きな作製誤差を、スルークロス透過特性とクロススルー透過特性で均等に分け合うので、全体としてそれほど大きな透過特性の作製誤差が生じない。
【００５１】
図４は、本発明の第１の実施形態にかかる光分波器の群遅延分散特性の測定結果を示した図である。従来は、群遅延分散は自動的に零になる構成を採用しているが、本実施形態にかかる光分波器では、前段と後段で群遅延分散が相殺されるように設計されている。図４には、各光合分波素子の群遅延分散の測定結果も合わせて示す。
【００５２】
ＩＮ１ａ→ＯＵＴ１ｂ→ＯＵＴ１ｃの群遅延分散（以下、スルークロス群遅延分散と略す。）の場合、前段の光合分波素子１０−１のスルー出力ポートの群遅延分散（ＩＮ１ａ→ＯＵＴ１ｂ）と、後段の光合分波素子１０−２のクロス出力ポートの群遅延分散（ＯＵＴ１ｂ→ＯＵＴ１ｃ）とが逆特性であるので、作製誤差が無い場合には、全体の光分波器のスルークロス群遅延分散はほぼ零になる。同様に、前段の光合分波素子１０−１のクロス出力ポートの群遅延分散（ＩＮ１ａ→ＯＵＴ２ｂ）と、後段の光合分波素子１０−３のスルー出力ポートの群遅延分散（ＯＵＴ２ｂ→ＯＵＴ３ｃ）とが逆特性であるので、作製誤差が無い場合には、ＩＮ１ａ→ＯＵＴ２ｂ→ＯＵＴ３ｃの群遅延分散（以下、クロススルー群遅延分散と略す。）は、ほぼ零になる。
【００５３】
作製誤差がある場合には、前段の光合分波素子１０−１のスルー出力ポートの群遅延分散と、後段の光合分波素子１０−２のクロス出力ポートの群遅延分散とが逆特性からずれるため、作製誤差が大きくなるに従い、全体の光分波器のスルークロス群遅延分散が零でなくなる。しかし、図４からわかるように、この作製誤差にともなう群遅延分散の大きさは、１０％結合率誤差の場合でも、最大で約５０ｐｓ／ｎｍ程度である。この値は、作製誤差の無い場合における１段の光合分波素子の群遅延分散値とほぼ同程度であり、それほど大きな値ではない。
【００５４】
これまで図１に示した光分波器の回路構成を基本に述べてきた。本発明は、図１の回路構成には限られないことから、以下、他の実施形態について述べる。
【００５５】
（第２の実施形態）
図５は、本発明の第２の実施形態にかかる光分波器の回路構成を示した図である。この回路構成は、図１に示した光分波器の回路構成と比較して、光合分波素子５０−２と光合分波素子５０−３の光路長差が異なっている。ここでは、光合分波素子５０−２と光合分波素子５０−３の光路長差を、ともに−２：１としている。
【００５６】
光合分波素子５０−２の方向性結合器は、図１の１３−４，１３−５，１３−６が図５の５３−６，５３−５，５３−４にそれぞれ対応し、光合分波素子５０−３の方向性結合器は、図１の１３−７，１３−８，１３−９が図５の５３−９，５３−８，５３−７にそれぞれ対応している。また、光合分波素子５０−２の位相シフタは、図１の１４−３，１４−４が図５の５４−４，５４−３にそれぞれ対応し、光合分波素子５０−３の位相シフタは、図１の１４−５，１４−６が図５の５４−６，５４−５にそれぞれ対応している。
【００５７】
図５の光合分波素子５０−２は、図１の光合分波素子１０−２を光路長差−２：１となるように対称操作したものになっている。同様に、図５の光合分波素子５０−３は、図１の光合分波素子１０−３を光路長差−２：１となるように対称操作したものになっている。
【００５８】
図６は、対称操作された回路構成に対する伝達関数行列を示した図である。図６を用いて、図５に示した回路構成が本発明の要求を満たす回路構成であることを示す。図５の回路構成において、スルークロス透過特性（ＩＮ１ａ→ＯＵＴ１ｂ→ＯＵＴ１ｃ）は、光合分波素子５０−１のスルー出力ポートの透過特性（ＩＮ１ａ→ＯＵＴ１ｂ）Ｇ(z)と、光合分波素子５０−２のクロス出力ポートの透過特性（ＯＵＴ１ｂ→ＯＵＴ１ｃ）Ｈ(-z)との積で表される。よって、スルークロス透過特性（ＩＮ１ａ→ＯＵＴ１ｂ→ＯＵＴ１ｃ）は、Ｇ(z) Ｈ(-z)となる。
【００５９】
同様に、クロススルー透過特性（ＩＮ１ａ→ＯＵＴ２ｂ→ＯＵＴ３ｃ）は、光合分波素子５０−１のクロス出力ポートの透過特性（ＩＮ１ａ→ＯＵＴ２ｂ）Ｈ(z)と、光合分波素子５０−３のスルー出力ポートの透過特性（ＯＵＴ２ｂ→ＯＵＴ３ｃ）Ｇ(-z)との積で表される。よって、クロススルー透過特性（ＩＮ１ａ→ＯＵＴ２ｂ→ＯＵＴ３ｃ）は、Ｈ(z) Ｇ(-z)となる。
【００６０】
光合分波素子が式１で記載されたインターリーバ条件を満たす時には、光合分波器５０−１のスルー出力ポートの透過特性（ＩＮ１ａ→ＯＵＴ１ｂ）はＧ(z) と、光合分波器５０−２のクロス出力ポートの透過特性（ＯＵＴ１ｂ→ＯＵＴ１ｃ）Ｇ＊(z) と表され、これらは逆群遅延特性をもつことがわかる。また、光合分波器５０−１のクロス出力ポートの透過特性（ＩＮ１ａ→ＯＵＴ２ｂ）はＧ＊(-z)と、光合分波器５０−３のスルー出力ポートの透過特性（ＯＵＴ２ｂ→ＯＵＴ３ｃ）はＧ(-z) で表され、これらも逆群遅延特性をもつことがわかる。
【００６１】
全体の光分波器のスルークロス透過特性（ＩＮ１ａ→ＯＵＴ１ｂ→ＯＵＴ１ｃ）はＧ(z) Ｇ＊(z)となり、クロススルー透過特性はＧ＊(-z)Ｇ(-z)となって、群遅延特性が相殺されて零群遅延分散になる。
【００６２】
（第３の実施形態）
図７は、本発明の第３の実施形態にかかる光分波器の回路構成を示した図である。本実施形態においては、前段スルー出力ポートと後段クロス出力ポート及び前段クロス出力ポートと後段スルー出力ポートに接続されている。図６を参考にしながら図７の特性を計算する。スルークロス透過特性（ＩＮ１ａ→ＯＵＴ１ｂ→ＯＵＴ１ｃ）は、光合分波素子７０−１のスルー出力ポートの透過特性（ＩＮ１ａ→ＯＵＴ１ｂ）Ｇ＊(z)と、光合分波素子７０−２のクロス出力ポートの透過特性（ＯＵＴ１ｂ→ＯＵＴ１ｃ）Ｈ＊(-z)との積で表される。式１で記載されたインターリーバ条件が満たされる場合には、光合分波素子７０−１のスルー出力ポートの透過特性（ＩＮ１ａ→ＯＵＴ１ｂ）はＧ＊(z)と、光合分波素子７０−２のクロス出力ポートの透過特性（ＯＵＴ１ｂ→ＯＵＴ１ｃ）はＧ(z) と表され、逆群遅延特性を有する。よって、スルークロス透過特性（ＩＮ１ａ→ＯＵＴ１ｂ→ＯＵＴ１ｃ）はＧ＊(z) Ｇ(z)となり、零群遅延分散を有する。
【００６３】
同様に、クロススルー透過特性（ＩＮ１ａ→ＯＵＴ２ｂ→ＯＵＴ３ｃ）は、光合分波素子７０−１のクロス出力ポートの透過特性（ＩＮ１ａ→ＯＵＴ２ｂ）Ｈ(z)と、光合分波素子７０−３のスルー出力ポートの透過特性（ＯＵＴ２ｂ→ＯＵＴ３ｃ）Ｇ(-z)との積で表される。インターリーバ条件が満たされる場合には、光合分波素子７０−１のクロス出力ポートの透過特性（ＩＮ１ａ→ＯＵＴ２ｂ）はＧ＊(-z)と、光合分波素子７０−３のスルー出力ポートの透過特性（ＯＵＴ２ｂ→ＯＵＴ３ｃ）はＧ(-z)と表され、逆群遅延特性をもつ。よって、クロススルー透過特性（ＩＮ１ａ→ＯＵＴ２ｂ→ＯＵＴ３ｃ）はＧ＊(-z)Ｇ(-z)となり、零群遅延分散を有する。
【００６４】
このように、本発明の要求を満たす回路構成は、図１に示した回路構成に限られず、図５または図７に示した回路構成などを含めて他にも複数個存在する。
【００６５】
（第４の実施形態）
第１の実施形態においては、全ての光合分波素子が阻止域、透過域において等リップル特性をもつように設計された。しかし、本発明かかる光合分波器は、全ての光合分波素子が同じ特性をもつ必要はない。ここでは、前段の光合分波素子が最大平坦透過特性をもち、後段の２個の光合分波素子が阻止域、透過域において等リップル特性をもつ場合について述べる。
【００６６】
回路構成は、図１に示した回路構成と同様に、構成要素の光合分波素子は、２段マッハツェンダ構成である。前段の最大平坦特性をもつ光合分波素子の方向性結合器の結合率は、入力ポート側から、５０％、２５％、６．７％である。後段の等リップル透過特性をもつ光合分波素子の方向性結合器の結合率は、入力ポート側から、５０％、３４．８％、９．６％である。光路長差、位相シフタの位相量は図１に示した回路構成と同様である。また、入出力ポートの接続関係も図１と同様にした。
【００６７】
図８は、本発明の第４の実施形態にかかる光分波器の透過特性と群遅延分散の測定結果を示した図である。石英系平面光回路を用いて作製した光分波器の透過特性と群遅延分散特性であり、図８（ａ）が透過特性、図８（ｂ）がスルークロス群遅延分散特性（ＩＮ１ａ→ＯＵＴ１ｂ→ＯＵＴ１ｃ）、図８（ｃ）がクロススルー群遅延分散特性（ＩＮ１ａ→ＯＵＴ２ｂ→ＯＵＴ３ｃ）である。
【００６８】
本実施形態では、前段の光合分波素子が最大平坦透過特性をもち、後段の２個の光合分波素子が等リップル透過特性をもつように設計されているが、このように異なる特性を選んだのは、透過特性の阻止域における阻止値の向上のためである。図８（ａ）の作製誤差の無い場合（結合率誤差０％）において、阻止値は約−４６ｄＢ位である。図３（ａ）に示した第１の実施形態の光分波器の阻止値は約−３２ｄＢ程度であるので、第４の実施形態では大幅な阻止値の改善が見られる。これは、前段と後段で異なる透過特性をもつ光合分波素子を組み合わせることにより、図３（ａ）に見られる阻止帯の中央にある透過の山を除去することに成功したためである。本実施形態でも図１の接続関係を採用することにより、作製誤差がスルークロス透過特性、クロススルー透過特性で均等に分割されていることがわかる。
【００６９】
図８（ｂ）に示したように、本実施形態では、作製誤差が無い場合でも、群遅延分散は零になっていない。これは前段と後段で異なる特性をもつ光合分波素子を用いたためである。しかし、本実施形態においても、基本的には前段と後段の光合分波素子がともにスルー出力ポート、クロス出力ポートでほぼ逆の群遅延分散をもち、前段と後段で群遅延分散の相殺効果が存在することから、群遅延分散値は零ではないが小さな値となる。作製誤差が存在する場合も、例えば１０％結合率誤差の場合群遅延分散は最大６０ｐｓ／ｎｍ程度であり、群遅延分散はそれほど大きくならない。
【００７０】
本実施形態によれば、回路の作製誤差による特性のずれを、透過特性と群遅延特性に分配して、群遅延特性を許容値以下に抑え、良好な透過特性を維持することができる。
【００７１】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、作製誤差がある場合にも群遅延は許容値以下に抑えられ、比較的よい透過特性が得ることができ、ある程度の作製誤差が許容されるので、歩留まりのよい量産性に優れた光合分波器を作製することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１の実施形態にかかる光分波器の回路構成を示した図である。
【図２】本発明の第１の実施形態にかかる光合波器の回路構成を示した図である。
【図３】（ａ）は、本発明の第１の実施形態にかかる光分波器の透過特性の測定結果を示した図であり、（ｂ）は、従来の光分波器の透過特性の測定結果を示した図である。
【図４】本発明の第１の実施形態にかかる光分波器の群遅延分散特性の測定結果を示した図である。
【図５】本発明の第２の実施形態にかかる光分波器の回路構成を示した図である。
【図６】対称操作された回路構成に対する伝達関数行列を示した図である。
【図７】本発明の第３の実施形態にかかる光分波器の回路構成を示した図である。
【図８】本発明の第４の実施形態にかかる光分波器の透過特性と群遅延分散の測定結果を示した図である。
【図９】従来の光分波器の回路構成を示した図である。
【符号の説明】
１０−１〜１０−３，２０−１〜２０−３，５０−１〜５０−３，７０−１〜７０−３，９０−１〜９０−３ 光合分波素子
１１，１２，２１，２２，５１，５２，９１，９２ 光導波路
１３−１〜１３−９，２３−１〜２３−９，５３−１〜５３−９，９３−１〜９３−９ 方向性結合器
１４−１〜１４−６，２４−１〜２４−６，５４−１〜５４−６，９４−１〜９４−６ 位相シフタ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an optical demultiplexer and an optical multiplexer. More specifically, the present invention relates to an optical demultiplexing device in which optical multi / demultiplexing elements having a multistage Mach-Zehnder configuration used in the fields of optical communication, optical switching, optical computing, etc. are connected in tandem. And optical multiplexer.
[0002]
[Prior art]
In recent years, in optical communication, optical switching, and optical computing, particularly in the field of wavelength multiplexing optical communication in which optical signals of different wavelengths are multiplexed and communicated, two sets of signal lights having different wavelengths are combined into one output port. The importance of an optical multiplexer that swells and an optical demultiplexer that separates wavelength-multiplexed signal light into two output ports according to the wavelength is increasing. In addition, an optical multiplexer / demultiplexer (referred to as an interleaver) having the same bandwidth in the transmission band and the stop band is combined with AWG (Arrayed Waveguide Grating) as a component for doubling the number of AWG channels. Collecting.
[0003]
For example, Okuma et al., 1999 IEICE Society Conference C-3-96 has an optical multiplexing / demultiplexing device having a flat transmission band and a blocking band. Has been described. In addition, Chiba et al., 2000 IEICE General Conference C-3-84 cannot obtain a sufficient blocking value with a single optical multiplexing / demultiplexing element alone. A composite type optical multiplexer / demultiplexer connected to is reported.
[0004]
FIG. 9 is a diagram showing a circuit configuration of a conventional optical demultiplexer. The optical demultiplexer includes two-stage optical multiplexing / demultiplexing elements 90-1, 90-2, 90-3 having optical path length differences of 1: -2, 1: -2, -1: 2, respectively, in two stages. Tandem connection. Here, the optical path length difference is normalized by the unit optical path length difference defined by the channel interval of the optical signal. The positive / negative of the optical path length difference is defined as positive when the optical path length of the upper arm out of the two arms in each Mach-Zehnder circuit is positive and negative when the optical path length of the lower arm is long. One two-stage optical multiplexing / demultiplexing element 90-1 (corresponding to N = 2) is arranged in the front stage, and two two-stage optical multiplexing / demultiplexing elements 90-2 and 90-3 are arranged in the rear stage. .
[0005]
The two-stage optical multiplexing / demultiplexing elements 90-1, 90-2, 90-3 have a two-stage Mach-Zehnder configuration with three directional couplers 93-1 to 93-9, and the phase is controlled on each optical path. Phase shifters 94-1 to 94-6 are provided.
[0006]
In an optical demultiplexer connected in tandem, wavelength-division multiplexed signals of λ1, λ2,. , ΛM-1, wavelength multiplexed signals of λ1, λ3,..., ΛM−1 are output from the selected one output port OUT2c of the subsequent two-stage optical multiplexing / demultiplexing element 90-2. Wavelength multiplexed signals of λ2, λ4,..., ΛM are output from the selected output port OUT4c of the wave element 90-3.
[0007]
In such a tandem connection type optical multiplexer / demultiplexer, which of the two output ports OUT1c and OUT2c in the latter two-stage optical multiplexer / demultiplexer 90-2 is selected for selecting the output port, There are 2 × 2 = 4 methods depending on which of the two output ports OUT3c and OUT4c is selected in the other two-stage optical multiplexing / demultiplexing device 90-3.
[0008]
In the two-stage optical multiplexing / demultiplexing device 90-2 connected to the through output port (that is, the output port in which the optical waveguide is physically connected to the input port) OUT1b of the preceding two-stage optical multiplexing / demultiplexing device 90-1 The through output port OUT2c is selected. In the two-stage optical multiplexing / demultiplexing device 90-3 connected to the cross output port (that is, the output port in which the optical waveguide is not physically connected to the input port) OUT2b of the preceding two-stage optical multiplexing / demultiplexing device 90-2 The cross output port OUT4c is selected. As described above, in the conventional optical multiplexer / demultiplexer, the output port is selected so as to be a combination of the front-stage through output and the rear-stage through output, and the front-stage cross output and the rear-stage cross output.
[0009]
The reason why such output port selection is adopted is that the group delay is canceled out at the front stage and the rear stage, and the zero group delay characteristic is obtained. Further, even if there is a manufacturing error in a single optical multiplexing / demultiplexing element, the group delay is kept almost zero due to the group delay canceling effect. As described above, the conventional optical multiplexer / demultiplexer is characterized in that the group delay characteristic is hardly affected by a circuit manufacturing error.
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the conventional optical multiplexer / demultiplexer, the group delay characteristic is hardly affected by the circuit manufacturing error, and a group delay characteristic close to zero can be obtained, but the transmission characteristic is easily affected by the manufacturing error. The conventional optical multiplexer / demultiplexer has a problem that a good blocking value cannot be obtained when there is a manufacturing error.
[0011]
When an optical multiplexer / demultiplexer is actually used, it is sufficient if the group delay is suppressed to a certain allowable value or less, and an optical multiplexer / demultiplexer having as good a transmission characteristic as possible is often required.
[0012]
The present invention has been made in view of such problems, and an object of the present invention is to provide an optical demultiplexer and an optical multiplexer whose transmission characteristics are hardly affected by circuit fabrication errors and have small group delay dispersion. It is to provide.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve such an object, the present invention includes an optical coupler that couples two optical waveguides at N + 1 locations (N is an integer of 2 or more), and has one input. By using a 2-input 2-output optical multiplexing / demultiplexing element having a through output port and a cross output port with respect to the port, the through output port of the first 2-input 2-output optical multiplexing / demultiplexing element and the second 2-
[0014]
According to this configuration, by selecting the output port, the characteristic deviation due to the circuit fabrication error becomes equal between the input port and the two output ports, and the transmission property fabrication error can be suppressed to a small level. The variance can be made below the allowable value.
[0015]
The invention described in
[0016]
According to this configuration, by selecting the input port, the characteristic deviation due to the circuit fabrication error becomes equal between the two input ports and the output port, and the transmission property fabrication error can be suppressed to a small level. The variance can be made below the allowable value.
[0017]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[0018]
(First embodiment)
(Optical demultiplexer)
FIG. 1 is a diagram showing a circuit configuration of an optical demultiplexer according to a first embodiment of the present invention. The optical multiplexing / demultiplexing elements 10-1, 10-2, 10-3 have a two-stage Mach-Zehnder configuration, and optical path length differences are 1: -2, -1: 2, and 1: -2, respectively. Here, the positive / negative of the optical path length difference is defined as positive when the optical path length of the upper arm is long, and negative when the optical path length of the lower arm is long among the two arms in each Mach-Zehnder circuit.
[0019]
In the first embodiment, a directional coupler is used as the optical coupler. The directional couplers 13-1, 13-4, and 13-7 are 3 dB couplers. The directional couplers 13-2, 13-5, and 13-8 have the same coupling rate, and the directional couplers 13-3, 13-6, and 13-9 have the same coupling rate. On each optical path, phase shifters 14-1 to 14-6 for controlling the phase are provided. The phase shifter 14-1 changes the refractive index of either the waveguide 14-1a or the waveguide 14-1b, and gives a phase difference to the signal light transmitted through each waveguide.
[0020]
The optical demultiplexer includes optical multiplexing / demultiplexing elements 10-1, 10-2, and 10-3 as constituent elements, one optical multiplexing / demultiplexing element 10-1 at the front stage and two optical multiplexing / demultiplexing elements at the rear stage. The demultiplexing elements 10-2 and 10-3 are arranged and tandemly connected in two stages. The optical multiplexing / demultiplexing element 10-2 has an optical path length difference of −1: 2 in contrast to the optical multiplexing / demultiplexing elements 10-1 and 10-3.
[0021]
The phase amounts of the two phase shifters 14-1 and 14-2 in the optical multiplexing / demultiplexing device 10-1 at the previous stage are zero. In the optical multiplexing / demultiplexing elements 10-2 and 10-3 at the subsequent stage, the phase amount of the phase shifters 14-3 and 14-5 is π, and the phase amount of the phase shifters 14-4 and 14-6 is 0. The phase amount π of the phase shifters 14-3 and 14-5 causes the transmission characteristics of the optical multiplexing / demultiplexing elements 10-2 and 10-3 in the subsequent stage to be shifted by a half period with respect to the transmission characteristics of the optical multiplexing / demultiplexing element 10-1. Because. In this way, the transmission wavelength band of the through output port of the optical multiplexing / demultiplexing element 10-1 is matched with the transmission wavelength band of the cross output port of the optical multiplexing / demultiplexing element 10-2, so that the cross of the optical multiplexing / demultiplexing element 10-1 is matched. The transmission wavelength band of the output port can be matched with the transmission wavelength band of the through output port of the optical multiplexing / demultiplexing element 10-3.
[0022]
In the subsequent optical multiplexing / demultiplexing element 10-2 connected to the through output port OUT1b of the preceding optical multiplexing / demultiplexing element 10-1, the cross output port OUT1c is selected as the output port among the two output ports OUT1c, OUT2c. Are used. Further, in the subsequent optical multiplexing / demultiplexing element 10-3 connected to the cross output port OUT2b of the preceding optical multiplexing / demultiplexing element 10-1, the through output port OUT3c is used as an output port among the two output ports OUT3c, OUT4c. Select and use.
[0023]
(Optical multiplexer)
FIG. 2 is a diagram illustrating a circuit configuration of the optical multiplexer according to the first embodiment of the present invention. The optical multiplexing / demultiplexing elements 20-1, 20-2, 20-3 have a two-stage Mach-Zehnder configuration, and optical path length differences are 2: -1, -2: 1, and -2: 1, respectively. The directional couplers 23-1, 23-4, and 23-7 are 3 dB couplers. The directional couplers 23-2, 23-5, and 23-8 have the same coupling rate, and the directional couplers 23-3, 23-6, and 23-9 have the same coupling rate. On each optical path, phase shifts 24-1 to 24-6 for controlling the phase are provided.
[0024]
The optical multiplexer includes optical multiplexing / demultiplexing elements 20-1, 20-2, and 20-3 as constituent elements, two optical multiplexing / demultiplexing elements 20-1 and 20-2 at the front stage, and 1 at the rear stage. Two optical multiplexing / demultiplexing elements 20-3 are arranged and tandemly connected in two stages. The optical multiplexing / demultiplexing element 20-1 has an optical path length difference of 2: -1 in contrast to the optical multiplexing / demultiplexing elements 20-2 and 20-3.
[0025]
The phase amounts of the two phase shifters 24-1 and 24-2 in the optical multiplexing / demultiplexing device 20-3 at the subsequent stage are zero. In the preceding optical multiplexing / demultiplexing elements 20-1 and 20-2, the phase shifters 24-3 and 24-5 have a phase amount of π, and the phase shifters 24-4 and 24-6 have a phase shift of 0. The phase amount π of the phase shifters 24-3 and 24-5 causes the transmission characteristics of the optical multiplexing / demultiplexing elements 20-1 and 20-2 in the previous stage to be shifted by a half period with respect to the transmission characteristics of the optical multiplexing / demultiplexing element 20-3. Because. In this way, the transmission wavelength band of the through output port of the optical multiplexing / demultiplexing element 20-3 is matched with the transmission wavelength band of the cross output port of the optical multiplexing / demultiplexing element 20-1, so that the cross of the optical multiplexing / demultiplexing element 20-3 is crossed. The transmission wavelength band of the output port can be matched with the transmission wavelength band of the through output port of the optical multiplexing / demultiplexing device 20-2.
[0026]
In the preceding optical multiplexing / demultiplexing element 20-1 connected to the through input port IN1b of the succeeding optical multiplexing / demultiplexing element 20-3, the cross input port IN1a is selected as the input port among the two input ports IN1a, IN2a. Are used. In the preceding optical multiplexing / demultiplexing element 20-2 connected to the cross input port IN2b of the subsequent optical multiplexing / demultiplexing element 20-3, the through input port IN3a is used as an input port among the two input ports IN3a, IN4a. Select and use.
[0027]
Since the description of the optical demultiplexer and the description of the optical multiplexer overlap with each other, the following description is limited to the optical demultiplexer, but the present invention is limited to the optical demultiplexer only. It should be noted here that what has been described with reference to the optical demultiplexer is equally applicable to the optical multiplexer.
[0028]
Here, the optical path length difference of the component optical multiplexing / demultiplexing element is 1: -2. However, by changing the coupling ratio of the directional coupler or changing the phase amount of the phase shifter, the optical path
[0029]
In the optical demultiplexer shown in FIG. 1, the preceding optical multiplexing / demultiplexing element 10-1 and the latter optical multiplexing / demultiplexing elements 10-2 and 10-3 are the same type of optical multiplexing / demultiplexing elements that differ only in the phase amount of the phase shifter. Was used. For example, as in the optical demultiplexer described later in the second embodiment, the front stage is a maximum flat filter, the rear stage is a filter having equal ripple characteristics in the transmission band and the stop band, and optical multiplexing / demultiplexing having different types of filter characteristics. It is also possible to use wave elements.
[0030]
(Description of operation)
The operation of the optical demultiplexer when a wavelength multiplexed signal is input from the input port IN1a of the preceding optical multiplexing / demultiplexing element 10-1 will be described with reference to FIG. A transfer function from the input port IN1a of the optical multiplexing / demultiplexing element 10-1 to the through output port OUT1b is represented by G 1 (z) and the transfer function to the cross output port OUT2b is H 1 This is expressed as (z). Here, z is a z variable of z conversion used in the field of digital filters, and is defined as z = exp (j2πω / ω0). ω0 is a frequency corresponding to the channel interval of the optical signal.
[0031]
A transfer function from the through output port OUT1b of the optical multiplexing / demultiplexing element 10-1 to the cross output port OUT1c of the optical multiplexing / demultiplexing element 10-2 is represented as H. 2 Expressed as (−z), the transfer function from the input port IN1a of the optical multiplexing / demultiplexing element 10-1 to the cross output port OUT1c of the optical multiplexing / demultiplexing element 10-2 is G 1 (z) H 2 It is expressed as (-z). Here, in the
[0032]
As described above, the characteristics of the subsequent optical multiplexing / demultiplexing elements 10-2 and 10-3 are shifted by a half cycle because the transmission wavelength band of the through output port of the preceding optical multiplexing / demultiplexing element 10-1 and the optical multiplexing / demultiplexing of the subsequent stage are the same. The transmission wavelength band of the cross output port of the wave element 10-2 is matched, and the transmission wavelength band of the cross output port of the preceding optical multiplexing / demultiplexing element 10-1 and the through output port of the subsequent optical multiplexing / demultiplexing element 10-3 are This is to match the transmission wavelength band.
[0033]
A transfer function from the cross output port OUT2b of the optical multiplexing / demultiplexing element 10-1 to the through output port OUT3c of the optical multiplexing / demultiplexing element 10-3 is expressed as G. 2 If (−z), the transfer function from the input port IN1a of the optical multiplexing / demultiplexing element 10-1 to the through output port OUT3c of the optical multiplexing / demultiplexing element 10-3 is H 1 (z) G 2 It is expressed as (-z).
[0034]
In the configuration of the optical demultiplexer shown in FIG. 1, the optical multiplex / demultiplex elements 10-2 and 10-3 in the subsequent stage use the same directional coupler as in the previous stage, and the phase is π by a Mach-Zehnder circuit having an optical path length difference of 1. Just staggered. Therefore, the transmission characteristics of the optical multiplexing / demultiplexing elements 10-2 and 10-3 in the subsequent stage have the transmission characteristics shifted by a half cycle of the optical multiplexing / demultiplexing element 10-1 in the preceding stage. In other words, the transfer functions of the subsequent optical multiplexing / demultiplexing elements 10-2 and 10-3 are expressed as a function obtained by performing z → z conversion on the same transfer function as that of the preceding optical multiplexing / demultiplexing element 10-1.
[0035]
Where this function is G 1 (z) = G (z), G 2 (-z) = G (-z), H 1 (z) = H (z), H 2 It will be expressed as (−z) = H (−z). Using this equation, the transfer function of the entire optical demultiplexer is that the transfer function of the front through output port and the rear cross output port (IN1a → OUT1b → OUT1c) is G (z) H (−z), and the front cross output The transfer function of the port and the subsequent through output port (IN1a → OUT2b → OUT3c) is expressed as H (z) G (−z). If the transfer function G (z) H (-z) of the front through output port and the rear cross output port is z → -z converted, the transfer function H (z) G (-z) between the front cross output port and the rear through output port ). Therefore, in the optical multiplexer / demultiplexer shown in FIG. 1, the transfer functions of the front-stage through output port and the rear-stage cross output port are equal to the transfer functions of the front-stage cross output port and the rear-stage through output port that are shifted by a half cycle. For example, the characteristics of the front-stage through output port and the rear-stage cross output port are equal to the characteristics of the front-stage cross output port and the rear-stage through output port that are shifted by a half cycle.
[0036]
In general, a condition (hereinafter referred to as an interleaver condition) in which the bandwidth of the transmission band and the blocking band, which are ideal for the optical multiplexing / demultiplexing device shown in FIG.
G (z) = H * (-z) (Formula 1)
It is represented by Where H * (-z) = H * (1 / z * ) z -N Defined by The relational expression of
[0037]
Specifically, when the transfer function of the entire optical demultiplexer is expressed using
[0038]
However, if the condition deviates from the interleaver condition of
[0039]
In general, it is known that the transmission characteristics of the through output port of the optical multiplexing / demultiplexing element are different from the transmission characteristics of the cross output port even when the coupling ratio of the directional coupler is shifted uniformly due to manufacturing errors. The reason why the optical multiplexer / demultiplexer of the present invention is not affected by the manufacturing error is that the difference between the transmission characteristics of the through output port and the transmission characteristics of the cross output port of the optical multiplexer / demultiplexer due to the manufacturing error is This is for equalization by passing through the cross output port and passing through the front cross output port and the rear through output port.
[0040]
On the other hand, when the same consideration is made for the conventional optical demultiplexer shown in FIG. 9, in the conventional optical demultiplexer, the front through output port, the rear through output port, the front cross output port, the rear cross output port, The circuit configuration is made as follows. The front and rear stages use the same optical multiplexing / demultiplexing element. Using the above-described notation, the transfer function (IN1a → OUT1b → OUT2c) of the front through output port and the rear through output port is G (z) G * (z), and the transfer function (IN1a → OUT2b → OUT4c) of the front cross output port and the rear cross output port is H (z) H * (z). Therefore, it can be seen that the group delay characteristic is always zero due to the effect of canceling the group delays of the preceding and succeeding stages. In particular, under the interleaver condition of
[0041]
However, if the interleaver condition deviates due to manufacturing errors, the characteristics of the front-stage through output port and the rear-stage through output port are not equal to the characteristics of the front-stage cross output port and the rear-stage cross output port that are shifted by a half cycle. In other words, differences due to manufacturing errors between the characteristics of the front through output port and the rear through output port of the optical multiplexer / demultiplexer and the characteristics of the front cross output port and the rear cross output port pass between the front through output port and the rear through output port. However, it tends to be enlarged by passing through the front cross output port and the rear cross output port. This is the reason why the conventional optical multiplexer / demultiplexer is easily affected by manufacturing errors.
[0042]
When comparing the conventional optical multiplexer / demultiplexer with the optical multiplexer / demultiplexer according to the present invention, the conventional optical multiplexer / demultiplexer has a good feature that the group delay is always zero. However, if a manufacturing error exists, the difference due to the manufacturing error between the transmission characteristics of the through output port and the cross output port of the optical multiplexing / demultiplexing element passes between the front through output port and the rear through output port, and the front cross output port. However, it tends to be enlarged by passing through the cross output port at the rear stage, and is easily affected by manufacturing errors.
[0043]
On the other hand, in the optical multiplexer / demultiplexer according to the present invention, even when a manufacturing error exists, the difference between the transmission characteristic of the through output port of the optical multiplexer / demultiplexer and the transmission characteristic of the cross output port is different from that of the previous through output port. Since it is equalized by passing through the post-stage through output port and passing through the pre-stage cross output port and the post-stage cross output port, it is hardly affected by manufacturing errors. In the optical multiplexer / demultiplexer of the present invention, the group delay characteristic is not essentially zero, but by providing reverse group delay characteristics at the through output port and the cross output port of the optical multiplexer / demultiplexer, The group delay characteristic is devised so as to be close to zero due to the effect of canceling the group delay characteristic. The effect of canceling out the group delay characteristics in the preceding stage and the subsequent stage is the largest when the interleaver condition (manufacturing error is zero), and the group delay is almost zero.
[0044]
(Production and evaluation)
The optical demultiplexer shown in FIG. 1 was fabricated with a quartz-based planar lightwave circuit. A 4-inch Si wafer was used as a substrate, and a circuit pattern of a quartz thin film was produced on the substrate by making full use of a flame deposition method and a reactive ion etching technique. The amount of phase was adjusted using the thermo-optic effect by heating a heater fabricated directly above the waveguide.
[0045]
The optical multiplexing / demultiplexing device is designed to have equiripple characteristics in the transmission region and the stop region. The directional coupler has the same coupling rate as the three optical multiplexing / demultiplexing elements, and the coupling ratios of the directional couplers of the optical multiplexing / demultiplexing elements are 13-1, 13-4, 13 from the input port side. -7 is 50%, 13-2, 13-5 and 13-8 are 34.8%, and 13-3, 13-6 and 13-9 are 9.6%. The phase amounts of the two phase shifters in the optical multiplexer / demultiplexer in the front stage are 0, and the phase amounts of the phase shifters in the Mach-Zehnder circuit in which the optical path length difference is 1 are both π and the optical path The phase shifter phase amount in a Mach-Zehnder circuit having a length difference of 2 was set to zero.
[0046]
In this embodiment, a directional coupler is used as an optical coupler, but other optical couplers such as an MMI (Multi Mode Interference) coupler can also be used. In this embodiment, an optical demultiplexer is manufactured with a quartz-based planar circuit. N It is also possible to manufacture a circuit with other material systems such as. Further, the optical waveguide can be manufactured using not only a planar optical circuit but also an optical fiber. Further, although a heater using a thermo-optic effect is used as the phase shifter, a phase shifter of another principle such as an electro-optic crystal can be used. As described above, the present invention relates to a circuit configuration of an optical multiplexer / demultiplexer and is not restricted by the means for realizing the circuit. The circuit parameter used in the present invention is one design value and varies depending on design conditions. Therefore, the present invention is not restricted by circuit parameter values.
[0047]
In general, in a planar optical circuit, the manufacturing error is mainly due to the coupling rate of the directional coupler, and it is known that all of the coupling rates of the directional couplers on the same wafer cause the same error in the same direction. Yes. The phase shifter is realized by heater heating, and the shift amount can be variably set. Therefore, here, the phase shift amount is not considered as a cause of manufacturing errors. In this embodiment, an optical demultiplexer with a coupling rate error was intentionally manufactured in order to actually check the manufacturing error dependency.
[0048]
FIG. 3A is a measurement result of the transmission characteristics of the optical demultiplexer according to the first embodiment of the present invention. This is a result of examining transmission characteristics when the coupling ratios of all directional couplers are reduced by about 0%, 5%, and 10%, respectively. FIG. 3B is a measurement result of transmission characteristics of a conventional optical demultiplexer. For comparison, the conventional optical demultiplexer shown in FIG. 9 is manufactured and the manufacturing error dependency is examined.
[0049]
The periodic frequency is 100 GHz. In the optical demultiplexer according to the present embodiment, the transmission characteristics of the front-stage through output port and the rear-stage cross output port (IN1a → OUT1b → OUT1c) (hereinafter referred to as through-cross transmission characteristics), the front-stage cross output port, and the rear-stage through output The amount of variation related to the manufacturing error of the transmission characteristics (hereinafter abbreviated as cross-through transmission characteristics) of the ports (IN1a → OUT2b → OUT3c) is about the same. For example, in the case of a 10% coupling rate error, the stop value in the stop band is about −22 dB. On the other hand, in the case of a conventional optical demultiplexer, the transmission characteristics (hereinafter abbreviated as cross-cross transmission characteristics) of the front cross output port and the rear cross output port (IN1a → OUT2b → OUT4c) are almost changed even if there is a manufacturing error. However, the transmission characteristics of the front-stage through output port and the rear-stage through output port (IN1a → OUT1b → OUT2c) (hereinafter abbreviated as through-through transmission characteristics) are large. For example, in the case of a 10% coupling rate error, the stop value in the stop band of the through-through transmission characteristic is about −10 dB. In this way, the difference in fabrication error between the through-through transmission characteristics and the cross-cross transmission characteristics appears because the transmission characteristics of the through output port and the transmission characteristics of the cross output port of the component optical multiplexing / demultiplexing element depend on the fabrication error. This is because there is a difference.
[0050]
For example, if the coupling ratios of the directional couplers are shifted in the same direction so that all the coupling ratios are reduced, the blocking value of the transmission characteristic of the through output port of the optical multiplexing / demultiplexing element is deteriorated, but the transmission of the cross output port is reduced. The manufacturing error of characteristics does not change much. For this reason, in the conventional optical demultiplexer, in the through-through transmission characteristic, a manufacturing error is accumulated and a large manufacturing error occurs. In the present invention, since a manufacturing error with a large transmission characteristic of the through output port is equally divided between the through-cross transmission characteristic and the cross-through transmission characteristic, the manufacturing error with a large transmission characteristic does not occur as a whole.
[0051]
FIG. 4 is a diagram showing a measurement result of the group delay dispersion characteristic of the optical demultiplexer according to the first embodiment of the present invention. Conventionally, the group delay dispersion is automatically set to zero. However, the optical demultiplexer according to the present embodiment is designed so that the group delay dispersion is canceled out at the front stage and the rear stage. FIG. 4 also shows the measurement results of the group delay dispersion of each optical multiplexing / demultiplexing element.
[0052]
In the case of IN1a → OUT1b → OUT1c group delay dispersion (hereinafter abbreviated as “through-cross group delay dispersion”), the group delay dispersion (IN1a → OUT1b) of the through output port of the optical multiplexer / demultiplexer 10-1 in the previous stage and the latter stage Since the group delay dispersion (OUT1b → OUT1c) of the cross output port of the optical multiplexing / demultiplexing element 10-2 has an inverse characteristic, if there is no manufacturing error, the through-cross group delay dispersion of the entire optical demultiplexer is almost equal. Become zero. Similarly, the group delay dispersion (IN1a → OUT2b) of the cross output port of the preceding optical multiplexing / demultiplexing element 10-1 and the group delay dispersion (OUT2b → OUT3c) of the through output port of the subsequent optical multiplexing / demultiplexing element 10-3. Therefore, when there is no production error, the group delay dispersion of IN1a → OUT2b → OUT3c (hereinafter abbreviated as cross-through group delay dispersion) becomes substantially zero.
[0053]
When there is a manufacturing error, the group delay dispersion of the through output port of the preceding optical multiplexing / demultiplexing element 10-1 and the group delay dispersion of the cross output port of the succeeding optical multiplexing / demultiplexing element 10-2 deviate from the reverse characteristics. Therefore, as the manufacturing error increases, the through-cross group delay dispersion of the entire optical demultiplexer becomes non-zero. However, as can be seen from FIG. 4, the magnitude of the group delay dispersion due to this manufacturing error is about 50 ps / nm at the maximum even in the case of a 10% coupling rate error. This value is almost the same as the group delay dispersion value of the one-stage optical multiplexing / demultiplexing element when there is no manufacturing error, and is not so large.
[0054]
Up to now, the circuit configuration of the optical demultiplexer shown in FIG. 1 has been basically described. Since the present invention is not limited to the circuit configuration of FIG. 1, other embodiments will be described below.
[0055]
(Second Embodiment)
FIG. 5 is a diagram showing a circuit configuration of an optical demultiplexer according to the second embodiment of the present invention. This circuit configuration differs from the circuit configuration of the optical demultiplexer shown in FIG. 1 in the optical path length difference between the optical multiplexing / demultiplexing element 50-2 and the optical multiplexing / demultiplexing element 50-3. Here, the optical path length difference between the optical multiplexing / demultiplexing element 50-2 and the optical multiplexing / demultiplexing element 50-3 is both -2: 1.
[0056]
In the directional coupler of the optical multiplexing / demultiplexing element 50-2, 13-4, 13-5, and 13-6 in FIG. 1 correspond to 53-6, 53-5, and 53-4 in FIG. In the directional coupler of the wave element 50-3, 13-7, 13-8, and 13-9 in FIG. 1 correspond to 53-9, 53-8, and 53-7 in FIG. 5, respectively. Further, the phase shifters of the optical multiplexing / demultiplexing device 50-2 are such that 14-3 and 14-4 in FIG. 1 correspond to 54-4 and 54-3 in FIG. , 14-5 and 14-6 in FIG. 1 correspond to 54-6 and 54-5 in FIG. 5, respectively.
[0057]
The optical multiplexing / demultiplexing device 50-2 in FIG. 5 is obtained by symmetrically operating the optical multiplexing / demultiplexing device 10-2 in FIG. 1 so that the optical path length difference is -2: 1. Similarly, the optical multiplexing / demultiplexing element 50-3 in FIG. 5 is obtained by symmetrically operating the optical multiplexing / demultiplexing element 10-3 in FIG. 1 so that the optical path length difference is −2: 1.
[0058]
FIG. 6 is a diagram illustrating a transfer function matrix for a symmetrically operated circuit configuration. FIG. 6 is used to show that the circuit configuration shown in FIG. 5 satisfies the requirements of the present invention. In the circuit configuration of FIG. 5, the through cross transmission characteristics (IN1a → OUT1b → OUT1c) are the transmission characteristics (IN1a → OUT1b) G (z) of the through output port of the optical multiplexing / demultiplexing element 50-1, and the optical multiplexing /
[0059]
Similarly, the cross-through transmission characteristics (IN1a → OUT2b → OUT3c) are the transmission characteristics (IN1a → OUT2b) H (z) of the cross output port of the optical multiplexing / demultiplexing element 50-1, and the through characteristics of the optical multiplexing / demultiplexing element 50-3. This is expressed by the product of the transmission characteristic (OUT2b → OUT3c) G (−z) of the output port. Therefore, the cross-through transmission characteristic (IN1a → OUT2b → OUT3c) is H (z) G (−z).
[0060]
When the optical multiplexer / demultiplexer satisfies the interleaver condition described in
[0061]
Through-cross transmission characteristics (IN1a → OUT1b → OUT1c) of the entire optical demultiplexer are G (z) G * (z), and the cross-through transmission characteristic is G * (−z) G (−z), and the group delay characteristic is canceled out, resulting in zero group delay dispersion.
[0062]
(Third embodiment)
FIG. 7 is a diagram showing a circuit configuration of an optical demultiplexer according to the third embodiment of the present invention. In this embodiment, the front-stage through output port and the rear-stage cross output port and the front-stage cross output port and the rear-stage through output port are connected. The characteristics shown in FIG. 7 are calculated with reference to FIG. Through-cross transmission characteristics (IN1a → OUT1b → OUT1c) are transmission characteristics (IN1a → OUT1b) G of the through output port of the optical multiplexing / demultiplexing device 70-1. * (z) and transmission characteristics (OUT1b → OUT1c) H of the cross output port of the optical multiplexer / demultiplexer 70-2 * Expressed as the product of (-z). When the interleaver condition described in
[0063]
Similarly, the cross-through transmission characteristics (IN1a → OUT2b → OUT3c) are the transmission characteristics (IN1a → OUT2b) H (z) of the cross output port of the optical multiplexing / demultiplexing element 70-1, and the through characteristics of the optical multiplexing / demultiplexing element 70-3. This is expressed by the product of the transmission characteristic (OUT2b → OUT3c) G (−z) of the output port. When the interleaver condition is satisfied, the transmission characteristic (IN1a → OUT2b) of the cross output port of the optical multiplexer / demultiplexer 70-1 is G * (−z) and the transmission characteristic (OUT2b → OUT3c) of the through output port of the optical multiplexing / demultiplexing element 70-3 are expressed as G (−z) and have an inverse group delay characteristic. Therefore, the cross-through transmission characteristic (IN1a → OUT2b → OUT3c) is G * (−z) G (−z), which has zero group delay dispersion.
[0064]
As described above, the circuit configuration that satisfies the requirements of the present invention is not limited to the circuit configuration shown in FIG. 1, and there are a plurality of other circuit configurations including the circuit configuration shown in FIG.
[0065]
(Fourth embodiment)
In the first embodiment, all the optical multiplexing / demultiplexing elements are designed to have equiripple characteristics in the stop band and transmission band. However, in the optical multiplexer / demultiplexer according to the present invention, it is not necessary that all the optical multiplexer / demultiplexers have the same characteristics. Here, a case will be described in which the preceding optical multiplexing / demultiplexing element has a maximum flat transmission characteristic, and the latter two optical multiplexing / demultiplexing elements have equal ripple characteristics in the stop band and transmission band.
[0066]
The circuit configuration is the same as the circuit configuration shown in FIG. 1, and the optical multiplexing / demultiplexing element as a component has a two-stage Mach-Zehnder configuration. The coupling ratio of the directional coupler of the optical multiplexing / demultiplexing element having the maximum flat characteristic in the previous stage is 50%, 25%, and 6.7% from the input port side. The coupling ratio of the directional coupler of the optical multiplexing / demultiplexing element having the equiripple transmission characteristics at the subsequent stage is 50%, 34.8%, and 9.6% from the input port side. The optical path length difference and the phase amount of the phase shifter are the same as those in the circuit configuration shown in FIG. The connection relationship of the input / output ports is the same as that in FIG.
[0067]
FIG. 8 is a diagram showing measurement results of transmission characteristics and group delay dispersion of the optical demultiplexer according to the fourth embodiment of the present invention. FIG. 8A shows transmission characteristics and group delay dispersion characteristics of an optical demultiplexer fabricated using a quartz-based planar optical circuit, FIG. 8A shows transmission characteristics, and FIG. 8B shows through-cross group delay dispersion characteristics (IN1a → OUT1b). → OUT1c) and FIG. 8C show the cross-through group delay dispersion characteristics (IN1a → OUT2b → OUT3c).
[0068]
In the present embodiment, the optical multiplexing / demultiplexing element at the front stage has the maximum flat transmission characteristic, and the two optical multiplexing / demultiplexing elements at the rear stage have the equiripple transmission characteristics. The reason for this is to improve the stop value in the stop region of the transmission characteristics. In the case where there is no production error in FIG. 8A (
[0069]
As shown in FIG. 8B, in the present embodiment, the group delay dispersion is not zero even when there is no manufacturing error. This is because an optical multiplexing / demultiplexing element having different characteristics in the front stage and the rear stage is used. However, in this embodiment as well, basically, both the upstream and downstream optical multiplexing / demultiplexing elements have substantially opposite group delay dispersion at the through output port and the cross output port, and there is an offset effect of the group delay dispersion at the preceding and succeeding stages. Since it exists, the group delay dispersion value is not zero but a small value. Even when there is a manufacturing error, for example, in the case of a 10% coupling rate error, the group delay dispersion is about 60 ps / nm at the maximum, and the group delay dispersion is not so large.
[0070]
According to the present embodiment, it is possible to distribute the characteristic deviation due to the circuit manufacturing error to the transmission characteristic and the group delay characteristic, thereby suppressing the group delay characteristic to be equal to or less than an allowable value and maintaining good transmission characteristics.
[0071]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, even when there is a manufacturing error, the group delay is suppressed to an allowable value or less, relatively good transmission characteristics can be obtained, and a certain amount of manufacturing error is allowed. An optical multiplexer / demultiplexer having a good yield and excellent mass productivity can be manufactured.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing a circuit configuration of an optical demultiplexer according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing a circuit configuration of the optical multiplexer according to the first embodiment of the present invention.
FIG. 3A is a diagram showing a measurement result of transmission characteristics of the optical demultiplexer according to the first embodiment of the present invention, and FIG. 3B is a transmission characteristic of a conventional optical demultiplexer. It is the figure which showed the measurement result.
FIG. 4 is a diagram showing measurement results of group delay dispersion characteristics of the optical demultiplexer according to the first embodiment of the present invention.
FIG. 5 is a diagram showing a circuit configuration of an optical demultiplexer according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 6 is a diagram illustrating a transfer function matrix for a symmetrically operated circuit configuration.
FIG. 7 is a diagram showing a circuit configuration of an optical demultiplexer according to a third embodiment of the present invention.
FIG. 8 is a diagram showing measurement results of transmission characteristics and group delay dispersion of an optical demultiplexer according to a fourth embodiment of the present invention.
FIG. 9 is a diagram showing a circuit configuration of a conventional optical demultiplexer.
[Explanation of symbols]
10-1 to 10-3, 20-1 to 20-3, 50-1 to 50-3, 70-1 to 70-3, 90-1 to 90-3 Optical multiplexing / demultiplexing device
11, 12, 21, 22, 51, 52, 91, 92 Optical waveguide
13-1 to 13-9, 23-1 to 23-9, 53-1 to 53-9, 93-1 to 93-9 Directional couplers
14-1 to 14-6, 24-1 to 24-6, 54-1 to 54-6, 94-1 to 94-6 phase shifter
Claims (2)
第１の２入力２出力光合分波素子のスルー出力ポートと第２の２入力２出力光合分波素子の入力ポートとを接続し、前記第１の２入力２出力光合分波素子のクロス出力ポートと第３の２入力２出力光合分波素子の入力ポートとを接続し、
一定波長間隔のλ１，λ２，…，λＭ（Ｍは２以上の整数）の波長多重信号を前記第１の２入力２出力光合分波素子の入力ポートに入力した場合に、前記第２の２入力２出力光合分波素子の選択された出力ポートから、λ１，λ３，…，λＭ−１の波長多重信号が出力され、前記第３の２入力２出力光合分波素子の選択された出力ポートから、λ２，λ４，…，λＭの波長多重信号が出力される光分波器において、
前記第２の２入力２出力光合分波素子のクロス出力ポートを選択し、かつ、前記第３の２入力２出力光合分波素子のスルー出力ポートを選択し、
前記第１の２入力２出力光合分波素子のスルー出力ポートの透過波長帯と前記第２の２入力２出力光合分波素子のクロス出力ポートの透過波長帯とが一致しており、かつ、前記第１の２入力２出力光合分波素子のクロス出力ポートの透過波長帯と前記第３の２入力２出力光合分波素子のスルー出力ポートの透過波長帯とが一致しており、
前記第１の２入力２出力光合分波素子のスルー出力ポートの群遅延特性と前記第２の２入力２出力光合分波素子のクロス出力ポートの群遅延特性とが逆特性であり、かつ、前記第１の２入力２出力光合分波素子のクロス出力ポートの群遅延特性と前記第３の２入力２出力光合分波素子のスルー出力ポートの群遅延特性とが逆特性であることを特徴とする光分波器。A 2-input 2-output optical multiplexing / demultiplexing device having an optical coupler for coupling two optical waveguides at N + 1 locations (N is an integer of 2 or more) and having a through output port and a cross output port for one input port using,
A through output port of the first 2-input 2-output optical multiplexing / demultiplexing element is connected to an input port of the second 2-input 2-output optical multiplexing / demultiplexing element, and the cross output of the first 2-input 2-output optical multiplexing / demultiplexing element Connecting the port and the input port of the third 2-input 2-output optical multiplexer / demultiplexer,
When wavelength multiplexed signals of λ1, λ2,..., ΛM (M is an integer equal to or greater than 2) with a constant wavelength interval are input to the input port of the first 2-input 2-output optical multiplexer / demultiplexer, the second 2 Wavelength multiplexed signals of λ1, λ3,..., ΛM-1 are output from the selected output port of the input 2-output optical multiplexing / demultiplexing element, and the selected output port of the third 2-input 2-output optical multiplexing / demultiplexing element From the optical demultiplexer in which wavelength multiplexed signals of λ2, λ4,.
Selecting a cross output port of the second 2-input 2-output optical multiplexer / demultiplexer, and selecting a through output port of the third 2-input 2-output optical multiplexer / demultiplexer;
The transmission wavelength band of the through output port of the first 2-input 2-output optical multiplexing / demultiplexing element and the transmission wavelength band of the cross-output port of the second 2-input 2-output optical multiplexing / demultiplexing element match, and The transmission wavelength band of the cross output port of the first 2-input 2-output optical multiplexing / demultiplexing element and the transmission wavelength band of the through output port of the third 2-input 2-output optical multiplexing / demultiplexing element are the same,
The group delay characteristic of the through output port of the first 2-input 2-output optical multiplexing / demultiplexing element and the group delay characteristic of the cross output port of the second 2-input 2-output optical multiplexing / demultiplexing element are inverse characteristics, and The group delay characteristic of the cross output port of the first 2-input 2-output optical multiplexing / demultiplexing element and the group delay characteristic of the through output port of the third 2-input 2-output optical multiplexing / demultiplexing element are opposite characteristics. An optical demultiplexer.
第１の２入力２出力光合分波素子の出力ポートと第３の２入力２出力光合分波素子のスルー入力ポートとを接続し、第２の２入力２出力光合分波素子の出力ポートと前記第３の２入力２出力光合分波素子のクロス入力ポートとを接続し、
前記第１の２入力２出力光合分波素子の選択された入力ポートに一定波長間隔のλ１，λ３，…，λＭ−１（Ｍは２以上の整数）の波長多重信号を入力し、前記第２の２入力２出力光合分波素子の選択された入力ポートに一定波長間隔のλ２，λ４，…，λＭの波長多重信号を入力した場合に、前記第３の２入力２出力光合分波素子の出力ポートからλ１，λ２，…，λＭの波長多重信号が出力される光合波器において、
前記第１の２入力２出力光合分波素子のクロス入力ポートを選択し、かつ、前記第２の２入力２出力光合分波素子のスルー入力ポートを選択し、
前記第３の２入力２出力光合分波素子のスルー出力ポートの透過波長帯と前記第１の２入力２出力光合分波素子のクロス出力ポートの透過波長帯とが一致しており、かつ、前記第３の２入力２出力光合分波素子のクロス出力ポートの透過波長帯と前記第２の２入力２出力光合分波素子のスルー出力ポートの透過波長帯とが一致しており、
前記第３の２入力２出力光合分波素子のスルー出力ポートの群遅延特性と前記第１の２入力２出力光合分波素子のクロス出力ポートの群遅延特性とが逆特性であり、かつ、前記第３の２入力２出力光合分波素子のクロス出力ポートの群遅延特性と前記第２の２入力２出力光合分波素子のスルー出力ポートの群遅延特性とが逆特性であることを特徴とする光合波器。A 2-input 2-output optical multiplexing / demultiplexing device having an optical coupler for coupling two optical waveguides at N + 1 locations (N is an integer of 2 or more) and having a through input port and a cross input port for one output port using,
An output port of the first 2-input 2-output optical multiplexing / demultiplexing element is connected to a through input port of the third 2-input 2-output optical multiplexing / demultiplexing element, and an output port of the second 2-input 2-output optical multiplexing / demultiplexing element A cross input port of the third 2-input 2-output optical multiplexer / demultiplexer;
Λ1, λ3,..., ΛM−1 (M is an integer of 2 or more) having a predetermined wavelength interval are input to selected input ports of the first 2-input 2-output optical multiplexer / demultiplexer, and the first When the wavelength-division multiplexed signals of λ2, λ4,..., ΛM are input to selected input ports of the 2-input 2-output optical multiplexer / demultiplexer, the third 2-input 2-output optical multiplexer / demultiplexer , ΛM wavelength multiplexed signals are output from the output port of
Selecting a cross input port of the first 2-input 2-output optical multiplexing / demultiplexing element and selecting a through input port of the second 2-input 2-output optical multiplexing / demultiplexing element;
The transmission wavelength band of the through output port of the third 2-input 2-output optical multiplexing / demultiplexing element matches the transmission wavelength band of the cross-output port of the first 2-input 2-output optical multiplexing / demultiplexing element, and The transmission wavelength band of the cross output port of the third 2-input 2-output optical multiplexing / demultiplexing element matches the transmission wavelength band of the through output port of the second 2-input 2-output optical multiplexing / demultiplexing element,
The group delay characteristic of the through output port of the third 2-input 2-output optical multiplexing / demultiplexing element and the group delay characteristic of the cross output port of the first 2-input 2-output optical multiplexing / demultiplexing element are inverse characteristics, and The group delay characteristic of the cross output port of the third 2-input 2-output optical multiplexing / demultiplexing element and the group delay characteristic of the through output port of the second 2-input 2-output optical multiplexing / demultiplexing element are opposite characteristics. An optical multiplexer.
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