JP3648962B2 - Charging device and image forming apparatus using the same - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電子写真感光体や静電記録誘電体等の像担持体を帯電する帯電装置、及びかかる帯電装置を備えた電子写真複写機やレーザービームプリンター、あるいは静電記録装置等の画像形成装置に関し、特に、放電を伴わずに電荷注入により像担持体の表面を帯電する帯電装置及びこれを用いた画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
上記電子写真感光体や静電記録誘電体等の像担持体を帯電する帯電装置としては、従来よりコロナ放電を行って像担持体を帯電するコロトロンが広く利用されている。かかるコロトロンは、像担持体を均一に帯電する手段としては有効であるが、像担持体を所定の電位に帯電するために数kVという高電圧を印加しなければならず、高圧電源を必要とする。また、コロナ放電によって発生するオゾン等の放電生成物のため、ゴム部品や像担持体の劣化を引き起こすのみならず、環境汚染にもつながる。
【0003】
そこで、コロトロンに代わる帯電装置として、ロール状、ブラシ状、ブレード状、フィルム状やベルト状などの種々の形状の導電性部材を像担持体に接触させ、当該導電性部材に電圧を印加することで像担持体を帯電させる接触型の帯電装置が開発されており、実際に使用されていもいる。これらの接触型の帯電装置は、オゾンの発生が極めて少なく、しかもコロトロンに比べて低い電源電圧を用いればよいという長所をもつ。
【0004】
しかしながら、これらの接触型の帯電装置は、導電性部材にDC電圧にAC電圧を重畳した電圧を印加して像担持体を帯電する場合、像担持体表面の移動速度であるプロセススピードが速いと、AC電圧に対応した帯電ムラ(所謂ACリップル)が大きくなり、画質に濃度ムラとなって現れるため、AC電圧の周波数を高く設定せざるを得ない。しかし、このように、導電性部材に印加するAC電圧の周波数を高く設定すると、像担持体に流れるAC電流が増加するため、感光体等の像担持体がダメージを受け易く、クリーナーブレードによる感光体等の像担持体の磨耗の大きな促進要因となる。したがって、導電性部材にDC電圧にAC電圧を重畳した電圧を印加する接触型の帯電装置は、プロセススピードが速い中高速の複写機等の画像形成装置には搭載できないのが現状である。
【0005】
また、上記接触型の帯電装置は、導電性部材にDC電圧のみを印加して像担持体を帯電する場合、DC電圧にAC電圧を重畳した電圧を印加するものに比べて帯電均一性が劣り、しかも印加電圧と逆極性に帯電したトナー等が付着するなど、トナーなどによる汚染も大きく、長期間の維持性にも問題をもつ。
【0006】
そこで、接触型の帯電装置が有するこれらの問題点を解決する帯電装置としては、水あるいは、電解質やイオン化可能な気体分子などを分散させたイオン性導電性媒体を像担持体に接触させ、このイオン性導電性媒体に電圧を印加することで像担持体を帯電させるまったく新規な帯電装置が考えられる。この種の新規な帯電装置に関する技術としては、特開平7−140729号公報や、特開平8−62932号公報、あるいは特開平7−325458号公報に開示されているものが既に提案されている。
【0007】
上記特開平7−140729号公報に係る接触帯電方法は、水を含浸した吸水性のスポンジローラを感光体表面に摩擦接触せしめ、両者の間に直流電圧を印加することにより、感光体表面の帯電を行うように構成したものである。
【0008】
また、上記特開平8−62932号公報に係る接触帯電方法は、感光体表面に帯電部材を摩擦接触せしめ、両者の間に直流電圧を印加することにより、感光体表面の帯電を行う帯電方法において、前記感光体として、感光層表面がフッ素プラズマ処理され、X線光電子スペクトルから求めた感光層表面におけるフッ素原子の面積占有率が20%以上である感光体を使用し、前記帯電部材として、水を含浸した吸水性のスポンジローラを使用するように構成したものである。
【0009】
さらに、上記特開平7−325458号公報に係る画像形成部材の帯電方法は、基本的に、層状の画像形成部材を帯電させる方法であって、イオン性導電性媒体からイオンをこれに伝達することによる層状の画像形成部材を帯電するように構成したものであるが、その明細書中には、キャリア流体と電解質とを含むイオン性導電性流体は、多数の異なる方法によって層状の光受容体と接触させることができる旨が記載されており、光受容体の表面に伝達され得る水等の全ゆる液滴は、例えばワイパーブレードによって拭い取ることができる点が記載されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術の場合には、次のような問題点を有している。すなわち、上記特開平7−140729号公報に係る接触帯電方法の場合には、水を含浸した吸水性のスポンジローラを感光体表面に摩擦接触せしめ、両者の間に直流電圧を印加することにより、感光体表面の帯電を行うように構成したものであるため、吸水性スポンジローラの含水量が多すぎると、水が感光体に付着したまま現像器に流れ込んでしまうため、画質欠陥が発生してしまうし、含水量が少なすぎると、帯電不良が発生してしまうという問題点があった。そのため、この特開平7−140729号公報に係る接触帯電方法の場合には、感光体の正常な帯電を行うことが可能な適切な含水量の範囲は非常に狭く、吸水性スポンジローラの含水量の制御が非常に難しい。したがって、吸水性スポンジローラの含水量を制御するためには、含水量を検出して制御するためのセンサー類やポンプなどが必要となり、構成が複雑でコストも高くなるという問題点を有している。
【0011】
この点、上記特開平8−62932号公報に係る接触帯電方法の場合には、感光体として、感光層表面がフッ素プラズマ処理され、X線光電子スペクトルから求めた感光層表面におけるフッ素原子の面積占有率が20%以上である感光体を使用することにより、感光体に水が付着しにくくなるようにすることができるが、この方法でも吸水性スポンジローラの含水量が多すぎた場合には、水が感光体に付着するのを完全には防止することができないという問題点を依然として有している。
【0012】
また、これらの方法では、たとえ適切な含水量の範囲に制御することができたとしても、帯電部材の軸方向に渡って含水量にむらがあることを考慮すると、必要最低限以上の水量が必要となるので、消費水量が多くなってしまうという問題点を有している。
【0013】
さらに、上記特開平7−325458号公報に係る画像形成部材の帯電方法の場合には、感光体等の画像形成部材の表面に伝達され得る水等の液滴を、ワイパーブレードによって拭い取ることができるように構成する点をも含むものであるが、このように感光体等の画像形成部材の表面に供給される水等の液滴を、ワイパーブレードによって拭い取るように構成した場合には、感光体用クリーナーをすり抜けてきたトナーが水等と共にワイパーブレードに堆積してしまい、その堆積量が多くなった場合には、ワイパーブレードではすり抜けが発生しやすく、そこから水などのイオン性導電性媒体をもすり抜けてしまい、画質欠陥が発生してしまうという問題点を有している。特に、感光体用クリーナーを排除したり排トナーを出さないクリーナーレスシステムでは、帯電装置に多量の転写残留トナーが突入するため、ワイパーブレードでは転写残留トナー等を塞き止めるのが非常に困難である。このように、上記特開平7−325458号公報に開示された技術を適用した場合でも、水とトナーを画質に欠陥が出ないように同時に規制するのは難しいという問題点を依然として有している。かかる水とトナーを画質に欠陥が出ないように同時に規制する技術が確立されてない限り、水あるいは、電解質やイオン化可能な気体分子などを分散させたイオン性導電性媒体を像担持体に接触させ、このイオン性導電性媒体に電圧を印加することで像担持体を帯電させる新規な帯電装置は、製品化するのが非常に困難である。
【0014】
そこで、この発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、オゾンの発生をほとんど完全に抑制し、かつ、中高速の複写機等の画像形成装置でも使用することができ、像担持体の磨耗がほとんど問題にならない特徴を有する、水あるいは電解質やイオン化可能な気体分子を分散させたイオン性導電性媒体を像担持体に接触させ、このイオン性導電性媒体に電圧を印加することで像担持体を帯電させる帯電装置において、その水やイオン性導電性媒体の量の制御のために複雑でコストの高い構成となることがない帯電装置を提供することにある。
【0015】
また、この発明の他の目的とするところは、水やイオン性導電性媒体等の消費量を減らすことができる帯電装置を提供することにある。
【0016】
さらに、この発明の他の目的とするところは、水やイオン性導電性媒体等が像担持体に付着したままになることで画質欠陥が発生するのを防止することが可能な帯電装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、イオン性導電性媒体を被帯電部材に接触させ、当該イオン性導電性媒体に電圧を印加することによって帯電を行う帯電装置において、前記イオン性導電性媒体の被帯電部材の移動方向下流側に、前記イオン性導電性媒体を塞き止めるドクターブレードを、被帯電部材に当接させて配置し、前記イオン性導電性媒体に界面活性剤を混入するように構成したものである。なお、上記イオン性導電性媒体としては、例えば、水あるいは電解質やイオン化可能な気体分子等を分散させたものが用いられる。
【0020】
また更に、請求項2に記載の発明は、前記イオン性導電性媒体を保持するイオン性導電性媒体保持部材の単位面積当たりの含水量を、10mg/cm2 以上に設定したことを特徴とする請求項1に記載の帯電装置である。
【0021】
又、請求項3に記載の発明は、イオン性導電性媒体を像担持体に接触させ、当該イオン性導電性媒体に電圧を印加することによって像担持体を所定の電位に帯電させ、像担持体上に画像を形成する画像形成装置において、前記イオン性導電性媒体の像担持体の移動方向下流側に、前記イオン性導電性媒体を塞き止めるドクターブレードを、像担持体に当接させて配置し、前記像担持体の表面を清掃する清掃手段を備えていないことを特徴とする画像形成装置である。
【0023】
また、請求項4に記載の発明は、前記イオン性導電性媒体に界面活性剤を混入したことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置である。
【0024】
【作用】
前記請求項1乃至4のように、イオン性導電性媒体を被帯電部材あるいは像担持体に接触させ、このイオン性導電性媒体に電圧を印加することで、被帯電部材あるいは像担持体を帯電させる帯電装置において、前記イオン性導電性媒体の被帯電部材あるいは像担持体の移動方向下流側に、前記イオン性導電性媒体を塞き止めるドクターブレードを、被帯電部材等に当接させて配置することにより、その水等のイオン性導電性媒体の量の制御のために複雑でコストの高い構成をとらずにすみ、そして、その水等のイオン性導電性媒体の消費量を減らすことができ、さらにそれらが被帯電部材に付着したままになることで発生する画質欠陥を防止することができる。
【0025】
また、請求項1や4におけるように、ドクターブレード使用時にしばしば問題となる像担持体とブレードの摩擦が大きくなったときに発生する異音やめくれも、前記水等のイオン性導電性媒体に界面活性剤を混入させることにより、被帯電部材や像担持体とブレードの摩擦を下げることで防止することができ、めくれによる前記水等のイオン性導電性媒体が流出するために発生する画質欠陥とすり抜けトナーによる筋状の画質欠陥を防止することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下にこの発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
【0027】
図1はこの発明に係る帯電装置を適用した画像形成装置の一実施の形態を示すものである。
【0028】
図1において、1は像担持体としての感光体ドラムを示すものであり、この感光体ドラム1は、紙面に垂直な方向に軸線を有し、図示の矢印方向に沿って図示しない駆動手段により、所定の回転速度で回転駆動されるようになっている。上記感光体ドラム1の表面は、この発明の一実施の形態に係る帯電装置2によって、所定の電位に一様に帯電された後、露光装置3によって画像が露光され、当該感光体ドラム1の表面には、画像に応じた静電潜像が形成される。上記感光体ドラム1上に形成された静電潜像は、現像器4によって現像されてトナー像となり、この感光体ドラム1上に形成されたトナー像は、当該トナー像と同期して感光体ドラム1の表面の転写位置へと搬送される転写用紙5上に、転写ロール6が形成する転写電界と押圧力によって転写される。上記のごとくトナー像が転写された転写用紙5は、感光体ドラム1の表面から分離され、図示しない定着装置へと搬送されて、この定着装置によりトナー像が定着されて、装置の外部に排出される。
【0029】
なお、トナー像が転写用紙5上に転写された後の感光体ドラム1の表面は、クリーニング装置7のディスターバーブラシ8とクリーナーブレード9によって、残留したトナーや紙粉等が除去されて、次の画像形成工程に備えるようになっている。
【0030】
図2はこの発明に係る帯電装置の一実施の形態を示すものである。
【0031】
この発明の一実施の形態に係る帯電装置2は、水あるいは電解質やイオン化可能な気体分子などを分散させたイオン性導電性媒体を、像担持体としての感光体ドラム1の表面に接触させ、当該イオン性導電性媒体に電圧を印加することによって、このイオン性導電性媒体である分散された水あるいは電解質やイオン化可能な気体分子などを電離させイオン化させて、所定の極性のイオンを感光体ドラム1の表面に静電気的に付着させることにより、感光体ドラム1の表面を所定の電位に帯電するものである。
【0032】
上記帯電装置2は、図2に示すように、水あるいは電解質やイオン化可能な気体分子などを分散させたイオン性導電性媒体を保持する保持部材として、含水した帯電用部材10を備えており、この含水した帯電用部材10は、押圧部材11によって感光体ドラム1の表面に接触するように配置されている。また、上記含水した帯電用部材10には、直流電圧が帯電装置用電源12により給電されるようになっている。
【0033】
上記帯電用部材10は、親水性のあるPVA(ポリビニルアルコール)スポンジやウレタンスポンジなどの吸水性をもつ材料の中から適宜選択された材料によって形成される。この帯電用部材10の形状は、パッド状、ロール状、ブレード状など様々な形状のものを使用することができる。
【0034】
さらに、上記帯電用部材10には、純水、蒸留水、水道水などの水、もしくは水、アルコールなどの溶剤に電解質やイオン化可能な気体分子などを溶解させたイオン性導電性媒体としての液体などが含浸される。また、上記水やアルコールなどの溶剤に溶解される電解質としては、LiClO4 、Na2 SO4 、Na2 CO3 、NaHCO3 、NaCl、KCl、LiCl、MgCl2 、CaCl3 ,(NH4 )2 SO4 などさまざまな電解質を用いることができる。一方、イオン化可能な気体分子などとしては、CO2 などが挙げられる。このCO2 などのイオン化可能な気体分子は、水等の中に自然に溶解したものを用いてもよいし、積極的に溶解させたものを用いても勿論よい。
【0035】
また、上記した物質を含浸した状態の帯電用部材10の体積抵抗率は、例えば、102 〜109 Ωcm程度の範囲内で適宜設定される。
【0036】
この実施の形態で用いた帯電用部材10は、図2に示すように、PVAからなる厚さ1.5mmのパッド状の部材に形成されており、この帯電用パッド10には、通常のイオン交換水として得られた純水が含浸されている。また、上記帯電用パッド10は、感光体ドラム1の表面と、当該感光体ドラム1の移動方向に沿って5mmの接触幅で、当該感光体ドラム1の軸方向の略全長に渡って接触するように配置されている。さらに、上記帯電用パッド10は、感光体ドラム1の移動方向に沿った両端部が上方に向けて数mmほど折り曲げられている。なお、この含水した状態での帯電用パッド10の抵抗値は、約106 Ωであった。
【0037】
また、上記帯電用パッド10は、図2に示すように、下向きに開口した断面矩形状の細長い箱体状の押圧部材11によって、感光体ドラム1の表面に所定の押圧力で接触するように配置されている。上記押圧部材11には、帯電用パッド10に通常のイオン交換水として得られた純水を供給するための供給口13が開口されている。
なお、上記帯電用パッド10には、図1に示すように、帯電装置用電源12によって所定の直流電圧が給電されるようになっているが、この直流電圧の給電の仕方は、帯電装置用電源12に接続されたリード線などを、帯電用パッド10の一部に接触させれば十分であり、帯電用パッド10の長手方向に沿って設けた電極に通電するように構成しても勿論よい。
【0038】
ところで、この実施の形態では、イオン性導電性媒体の像担持体の移動方向下流側に、前記水あるいは電解質やイオン化可能な気体分子等を分散させたイオン性導電性媒体を塞き止めるドクターブレードを、像担持体に当接させて配置するように構成されている。
【0039】
すなわち、この実施の形態に係る帯電装置2は、図1に示すように、帯電用パッド10の感光体ドラム1の回転方向の下流側に、当該帯電用パッド10から流出する水等の液体などを塞き止め、水等の液体などが下流側へ流出するのを防止するためのドクターブレード14が配設されている。ここで、ドクターブレード14とは、図3に示すように、当該ブレード14の先端部が感光体ドラム1の回転方向上流側に圧接し、当該ブレード14の後端部側が感光体ドラム1の回転方向下流側に位置し、尚かつ当該ブレード14の後端部側が感光体ドラム1の表面に対して傾斜した状態に配置されているブレードを意味する。このドクターブレード14は、弾性材料によって形成される場合には、図3(b)に示すように、その先端部が感光体ドラム1の表面に圧接した状態で、上向きにカーブするように湾曲した形状となる。
【0040】
この実施の形態では、図3に示すように、ドクターブレード14がポリウレタン製のブレードとなっており、このブレード14は、厚さt=2mm、幅l=15mm、長さが感光体ドラム1の略全長に形成され、そのセッテイングアングル(以下、「SA」という)は20°、感光体ドラム1への食い込み量(以下、「ニップ量」という)は、0.6mmに設定されている。ただし、ドクターブレード14のSAやニップ量は、他の値に設定しても良いことは勿論である。また、上記ドクターブレード14の基端部の表面側には、ステンレスやアルミニウム等からなる板金15が接着等の手段により固着されており、当該ドクターブレード14は、この板金14を図示しない支持フレームに取り付けることによって、上述したセッテイングアングルSAに設定されている。
【0041】
以上の構成において、この実施の形態に係る帯電装置を適用した画像形成装置では、次のようにして、オゾンの発生をほとんど完全に抑制し、かつ、中高速の複写機等の画像形成装置でも使用することができ、像担持体の磨耗がほとんど問題にならず、水やイオン性導電性媒体の量の制御のために複雑でコストの高い構成となることがなく、しかも、水やイオン性導電性媒体等の消費量を減らすことができ、更に、水やイオン性導電性媒体等が像担持体に付着したままになることで画質欠陥が発生するのを防止することが可能となっている。
【0042】
すなわち、この実施の形態に係る帯電装置を適用した画像形成装置では、図1に示すように、感光体ドラム1が矢印の方向に沿って所定の回転速度で回転駆動されており、この感光体ドラム1の表面は、帯電装置用電源12によって含水した帯電用パッド10にマイナスの直流電圧を印加することにより、所定の電位にマイナス帯電される。このとき、上記帯電用パッド10の含水量によっては、水がパッド10から感光体ドラム1上に転移し、感光体ドラム1の回転に伴って、感光体ドラム1と帯電用パッド10の接触部より下流側に流出していく場合がある。
【0043】
ところが、この実施の形態に係る帯電装置2は、帯電用パッド10の感光体ドラム1の回転方向下流側に、水等を規制するためのドクターブレード14が配設されているため、帯電用パッド10の接触部より下流側に流出した感光体ドラム1上の水は、当該水等を規制するためのドクターブレード14により塞き止められ、それ以上、感光体ドラム1の回転方向下流側に流出することはない。
【0044】
その後、上記のごとく帯電装置2によって所定の電位にマイナス帯電された感光体ドラム1の表面には、露光装置3によって画像が露光され、静電潜像が形成される。この感光体ドラム1上に形成された静電潜像は、続いて、現像器4から供給されるマイナスのトナーによって反転現像され、感光体ドラム1上に可視像化される。その後、上記感光体ドラム1上の可視像化されたトナー像は、転写ロール6により転写用紙5上に転写される。なお、トナー像が転写された後、感光体ドラム1上に残留したトナーは、ディスターバーブラシ8とクリーナーブレード9により掻き取られ、感光体ドラム1の表面は清掃され、次の画像形成に備える。
【0045】
このように、上記実施の形態に係る帯電装置を適用した画像形成装置では、帯電装置2の帯電用パッド10に所定の電圧を印加することにより、当該帯電用パッド10に含浸された通常のイオン交換水として得られた純水、及びこの純水に溶解しているイオン化可能な気体であるCO2 等が、次に示すように電離してイオン化し、マイナスに電離したイオンを帯電用パッド10にマイナス極性の電圧を印加することにより、図4に示すように、感光体ドラム1の表面に静電気的に付着させ、当該感光体ドラム1の表面を所定の電位に帯電するようになっている。
H2 O⇔H+ +OH-
CO2 +H2 O⇔H2 CO3
H2 CO3 ⇔H+ +HCO3 -
HCO3 ⇔H+ +CO3 -
【0046】
そのため、上記帯電装置2の帯電用パッド10には、感光体ドラム1の帯電電位と等しい直流電圧を印加すればよく、コロナ放電等は基本的には生じないので、オゾンの発生をほとんど完全に抑制することができる。また、上記帯電用パッド10には、イオンを発生させる通常のイオン交換水として得られた純水や、この純水に溶解しているイオン化可能な気体であるCO2 等を含浸させれば、これらの純水等が電離してイオン化することにより、直ちに感光体ドラム1の表面を所定の電位に帯電することができるので、中高速の複写機等の画像形成装置でも十分使用することが可能である。さらに、上記帯電用パッド10に印加する電圧は、感光体ドラム1の帯電電位と等しい直流電圧でよいので、接触型の帯電部材にAC電圧を重畳させたDC電圧を印加する必要がないので、AC電圧を印加することによって感光体ドラム1の表面を損傷させる虞れがなく、感光体ドラム1の磨耗がほとんど問題となることはない。また更に、仮に、上記帯電用パッド10から感光体ドラム1上に水等が流出してしまった場合でも、当該帯電用パッド10の感光体ドラム1回転方向下流側には、水等の液体などが下流側へ流出するのを防止するためのドクターブレード14が配設されているので、帯電用パッド10の下流側に流出した水等の液体などは、ドクターブレード14によって確実に塞き止めて、それより下流側に流出するのを防止することができるので、ある程度余分に帯電用パッド10に水等を供給した場合でも、水等の液体などが現像器4側へ流れ込んで、画像に欠陥を生じることがなく、水等の液体などを供給するシステムの構成が複雑となりコスト高となるのを回避することができるばかりか、水やイオン性導電性媒体等の消費量を減らすことができ、更に、水やイオン性導電性媒体等が感光体ドラム1上に付着したままになることで画質欠陥が発生するのを防止することが可能となっている。
【0047】
実験例1
次に、本発明者らは、以上の構成において、帯電用パッド10の含水量を変化させたときに、感光体ドラム1の表面電位の測定と画質欠陥の有無を調べる実験を行った。
【0048】
また、比較のために、帯電用パッド10の感光体ドラム1の回転方向下流側の水規制用ドクターブレード14を取り除いた構成でも同様の実験を行った。そのほかの構成と動作は、水規制用ドクターブレード有りの構成の場合と同様であるので省略する。
【0049】
この実験例における感光体ドラム1のプロセススピード(周速)は、300mm/sであり、帯電用パッド10には−750Vの直流電圧を印加した。
【0050】
図5に帯電用パッド10の含水量と感光体ドラム1の表面電位との関係を示す。
【0051】
この図5から明らかなように、水規制用ブレード14の有無にかかわらず、帯電用パッド10の単位面積当たりの含水量が10mg/cm2 以上であれば、感光体ドラム1の表面電位は、印加電圧(−750V)と略同一の値を示すことがわかる。
【0052】
一方、図6に示した帯電用パッド10の含水量と画質欠陥の有無の関係をみると、帯電用パッドの単位面積当たりの含水量が30mg/cm2 未満であると、水規制用ブレードの有無にかかわらず、低帯電によるカブリが発生しているが、帯電用パッドの単位面積当たりの含水量が30mg/cm2 以上であると、水規制用ブレードが有りの場合と無しの場合ともに、感光体ドラム1の帯電量も十分となり、画質欠陥が発生しなくなる。その後、水規制用ブレード14が有りの場合には、帯電用パッドの単位面積当たりの含水量が、70mg/cm2 の手前まで増加しても、画質欠陥が発生しなかった。これに対して、水規制用ブレード14が無しの場合には、帯電用パッドの単位面積当たりの含水量が35mg/cm2 以上であると、まだら状の画質欠陥が発生した。これは、水規制用ブレード14が無しの場合で、帯電用パッドの単位面積当たりの含水量が35mg/cm2 以上であると、水が感光体ドラム1上に付着してしまい、この水が現像器4に流入したためであると考えられる。水規制用ブレード14が無しの場合、目視では、35mg/cm2 以上60mg/cm2 未満の範囲では、一見感光体ドラム1上に水が付着していないように見えるが、実際は画質欠陥として現れている。また、60mg/cm2 以上では、目視でも感光体ドラム1上に水が流出しているのがわかる状態であった。
【0053】
これに対して、帯電用パッド10の単位面積当たりの含水量が35mg/cm2 以上の場合でも、水規制用ブレード14が有りの構成では、上述したように、現像器04に水が流入したために発生したと考えられる画質欠陥は観察されなかった。
【0054】
以上の結果より、水規制用ブレード14が無しの構成では、帯電用パッド10の単位面積当たりの含水量が35mg/cm2 未満では、低帯電によるカブリが、35mg/cm2 以上では、水の流出に起因する画質欠陥が発生するため、良好な感光体ドラム1の表面電位、及び画質が可能な含水量は30mg/cm2 以上35mg/cm2 未満の非常に狭い範囲であることがわかった。したがって、この狭い範囲で帯電用パッド10の含水量を長期にわたって制御するためには、帯電用パッド10の含水量を検知するセンサーや、水の供給を制御するポンプなどが必要となる。
【0055】
これに対して、水規制用ブレード14が有りの構成では、帯電用パッド10の単位面積当たりの含水量が30mg/cm2 未満では、低帯電によるカブリが発生するものの、30mg/cm2 以上であれば、所望の感光体ドラム1の表面電位が得られ、また現像器4への水の流出に起因する画質欠陥も発生しないことがわかる。これは、水規制用ブレード14無しの構成に比べて非常に広い含水量の範囲であり、帯電用パッド10の単位面積当たりの含水量を30mg/cm2 以上に設定すればよく、含水量コントロールのためのポンプやセンサー類などの複雑な構成を必要とせずに済み、構成が簡単であってしかも低コストに抑えることができる。
本実験例の所望の表面電位は−750Vであり、印加電圧も同一の−750Vを印加した。しかし、含水量が5mg/cm2 程度であっても、約−710Vの表面電位を得ることができることを考えると、印加電圧を−760Vにすれば、所望の表面電位−750Vを得ることができ、低帯電によるカブリも防止できる。しかし、実際上、水量に応じて表面電位が大きく変化しない含水量の範囲で使用するのが好ましい。そこで、本実験例の結果では、含水量が約10mg/cm2 以上で表面電位が飽和し始めるので、その範囲で使用するのが好ましいと考えられる。
【0056】
上記のように、実際に複写機やプリンターなどの画像形成装置に、含水した帯電用パッド10を備えた帯電装置2を搭載することを考えると、水規制用のドクターブレード14を設けるだけで、それが無い場合に比べて、長期に渡り安定した帯電電位と良好な画質を、単純な構成で得ることができる。
【0057】
実験例2
次に、本発明者らは、水規制用のドクターブレード14ニップ量を変えた場合に、水規制用のドクターブレード14の下流側にすり抜けた水量を確認する実験を行った。
【0058】
図7はこの実験例2の構成を示すものである。帯電用パッド10には、濃度が既に分かっている染料を溶解した溶液(以下、「色水」という)を35mg/cm2 含浸させ、この帯電用パッド10の下流側には、水規制用のドクターブレード14を配置した。さらに、上記水規制用のドクターブレード14の下流側には、当該水規制用のドクターブレード14をすり抜けた色水を検出することを目的に、色水検出用の紙20をスポンジ21によって一定の圧力で感光体ドラム1の表面に押圧するように配置した。
【0059】
この構成で、水規制用のドクターブレード14のニップ量を変え、それぞれに対して、感光体ドラム1を650回転させ、その後、色水検出用の紙20に付着した色水の濃度を目視で評価した。
【0060】
なお、感光体ドラム1のプロセススピードは、300mm/sに設定した。また、水規制用のドクターブレード14は、実施の形態の図3に示したものと同一の構成のブレードを用い、この構成でニップ量のみを変化させた。
【0061】
図8及び図9は上記実験例2の実験結果をそれぞれ示すものである。
【0062】
その結果、図8からわかるように、水規制用ドクターブレード14のニップ量が0.3mm未満であると、すり抜けた色水の濃度は濃いが、ニップ量を0.3mm以上に設定すると、色水はほとんど検出されないくらいの濃度で、ニップ量にかかわらずにほぼ一定となった。このときの濃度は、1μlの色水を検出用の紙に滴下したときの濃度よりも極めて薄く、これは、図9に示すように、感光体ドラム1の百万回転当たり、すり抜け量は1.53ml以下と計算され、すり抜けによる水の消費量はほとんど完全に抑えられていることがわかる。なお、図8における縦軸の検出された色水の濃度のグレードは、グレード5が、感光体ドラム1の百万回転当たりの色水のすり抜け量が、76.9mlに相当し、グレード1が、感光体ドラム1の百万回転当たりの色水のすり抜け量が、1.53ml以下に相当し、グレード2〜4は、その間の色水のすり抜け量を当分した量に相当するものである。
【0063】
また、比較のために、同一の条件で水規制用のドクターブレード14を取り外した場合の実験を行った。水規制用のドクターブレード14がない場合の色水の濃度は、感光体ドラム1の650回転あたり50μlの色水を検出用の紙に滴下したときの濃度と同等であり、これは感光体ドラム1の百万回転当たり、すり抜け量は76.9mlと計算される。結果は図9に示した通りである。
【0064】
以上のように、水規制用ドクターブレード14を用いることで、そのすり抜け消費量は、約50分の1(76.9÷1.53≒50.3)ですむ。また、水規制用ドクターブレード14は、図10に示すように、帯電用パッド10のごく近傍に設けることによって、ブレード14のエッジに溜まった水のほとんどは、同図に示すように、帯電用パッド10に再び吸収されるので、水の消費量はブレード14が無い場合に比べて極めて少なくて済むという効果が得られる。
【0065】
実験例3
さらに、本発明者らは、プリント枚数と画質欠陥との関係を調べる実験を行った。この実験例3では、前記実施の形態の図1に示した構成と同じ構成の装置で実験を行った。また、この実験例3でも、感光体ドラム1のプロセススピードは300mm/sであり、帯電用パッド10には−750Vの直流電圧を印加した。
【0066】
上記の条件で、10枚プリントして1秒休止する画像形成動作を繰り返す方式で、耐久試験通紙テストを行った。
【0067】
なお、本実施例では、定期的に、手動で帯電用パッド10に水を供給した。
【0068】
また、比較のために水規制用ドクターブレード14に代えて水規制用のワイパーブレードを設けた構成でも、同様の耐久試験通紙テストを行った。ここで、ワイパーブレードとは、ドクターブレード14とは逆に、当該ブレードの先端部が感光体ドラム1の回転方向下流側に圧接し、当該ブレードの先端部側が感光体ドラム1の回転方向上流側に位置し、尚かつ当該ブレードの後端部側が感光体ドラム1の表面に対して傾斜した状態に配置されているブレードを意味するものである。
【0069】
さらに、この実験例3では、実施の形態の図3に示したのと同一の構成のブレード14を用い、水規制用ブレード14のニップ量のみをドクター、ワイパーにかかわらず、1.0mmに変更して実験を行った。
【0070】
図11にプリント枚数と水規制用ブレードをトナーおよび水がすりぬけてしまったために発生した画質欠陥の有無の関係を示した。図中、縦軸の「0」は上記画質欠陥が発生していない状態を、「1」は上記画質欠陥が発生した状態をそれぞれ示す。
【0071】
水規制用ブレードがワイパー方式の場合には、10,000枚でトナーと水のすり抜けが発生した。これは、ワイパーブレードのエッジ部に堆積したトナーが、その量が多くなったときに、感光体ドラムとブレードエッジ部に挟み込まれる部分が生じ、そこからすり抜けが発生したと考えられる。いったんすり抜けが発生すると、その部分を中心にすり抜けは横に広がっていく現象が観察された。また、ワイパーブレードのエッジ部に堆積しているトナーは、水を含んだいわばどろどろの状態であり、いったんトナーのすり抜けが発生すると、トナーといっしょに水もすり抜けてしまうことが判明した。このように、ワイパーブレード方式の場合には、トナーのすり抜けが水のすり抜けをも誘発することになり、水を塞き止める点において非常に信頼性が低いことがわかった。
【0072】
これに対して、水規制用ブレード14にドクター方式を用いた場合は、50,000枚を通じてトナー、水ともにすり抜けは発生しなかった。なお、図11では50,000枚までしか図示していないが、100,000枚を通じてトナー、水ともにすり抜けは発生しなかった。
【0073】
以上にように、トナーや異物などがブレードのエッジ部と感光体ドラム1の間に挟まれ易い構成の水規制部材、特にワイパー方式の水規制ブレードでは、それらが挟まれた部分を中心に水もれが発生しやすく、現像器に水が流出して画質欠陥を発生させてしまうことがわかる。したがって、トナーや異物などがエッジ部と感光体ドラムの間に挟まれにくい構成の水規制部材、特にドクター方式の水規制ブレード14の方が、水を塞き止めるのに高い信頼性があり、流出による画質欠陥の防止とともに水量の消費をより少なくできることがわかる。
【0074】
実験例4
また更に、本発明者らは、図12に示すように、実施の形態の図1に示した構成から、感光体清掃用のディスターバーブラシ8とクリーナーブレード9を取り除いた構成(以下、クリーナーレスシステムという)において、プリント枚数と画質欠陥の関係を調べる実験を行った。その他の構成は、前記実施の形態にかかる図1と同様である。
【0075】
近年特に、環境保護の観点から、従来なら廃棄していたトナーを、再利用する構成(廃トナーレスと呼ぶ)の画像形成装置が要求されるようになってきている。それらを実現するためには、いったん感光体上の清掃手段により回収された廃トナーを回収機構によって現像器に戻す方式(リクレーム方式)や、特開平8−137174号公報などに開示されているように、感光体ドラム上の清掃手段をなくした構成(以下、クリーナーレスと呼ぶ)で、転写後の感光体ドラム上の残留トナーを現像器で回収する方式(現像同時クリーニング方式)も提案されてきている。この実験例4では、そのクリーナーレスシステムにおいて、この発明の帯電装置を適用したものである。当然ながら、クリーナーレスシステムにおいては、水規制用のブレードに入ってくるトナーの量が、クリーナー有りの通常のシステムよりも多くなる。
【0076】
なお、この実験例4での感光体ドラム1のプロセススピードは300mm/sであり、帯電用パッド10には−750Vの直流電圧を印加した。
【0077】
上記の条件で、10枚プリントで1秒休止する画像形成動作を繰り返す方式で、5万枚の耐久試験通紙テストを行った。
【0078】
また、この実験例4でも、定期的に、手動で帯電用パッドに水を供給した。
【0079】
さらに、比較のために水規制用ドクターブレード14に代えて、水規制用ワイパーブレードを設けた構成でも同様の耐久試験通紙テストを行った。
【0080】
なお、この実験例4では、前記実施の形態の図3に示したものと同一の構成のブレード14を用い、水規制用ブレードのニップ量のみをドクター、ワイパーにかかわらず、1.0mmに変更して実験を行った。
【0081】
図13にプリント枚数と水規制用ブレード14をトナーおよび水がすり抜けてしまったために発生した画質欠陥の有無の関係を示した。図中、縦軸の「0」は上記画質欠陥が発生していない状態を、「1」は上記画質欠陥が発生した状態をそれぞれ示す。
【0082】
水規制用ブレードがワイパー方式の場合、1,000枚でトナーと水のすり抜けが発生した。このトナーと水のすり抜けが発生する枚数は、実験例3の場合と比較して、その十分の一の枚数である。これは、クリーナーレスシステムのため、感光体ドラム1上の残留トナーがすべて帯電用パッド、更には水規制用ブレードに突入するため、その突入量が実験例3に比べてはるかに大きいためと考えられる。なお、この実験例4では、1,000枚で感光体ドラム1の軸方向1cm幅当たり約15.2mgの転写残留トナーが、感光体ドラム1上に残る計算になり、それが含水した帯電用パッドおよび水規制用ブレードに突入したことになる。この値は、クリーナー有りの構成での水規制用ブレードへのトナー突入量の10倍以上の値である。
【0083】
これに対して、水規制用ブレード14にドクター方式を用いた場合には、50,000枚を通じてトナー、水ともにすり抜けは、実験例3と同様に、発生しなかった。
【0084】
以上のように、クリーナーレスシステムのようにトナーの水規制部材への突入量がはるかに多いシステムにおいて、トナーや異物などがブレードのエッジ部と感光体ドラムの間に挟まれ易い構成の水規制部材、特にワイパー方式の水規制ブレードでは、それらが直ちにエッジと感光体ドラムの間に挟まれ易く、そこを中心に水もれが発生し、現像器に水が流出して画質欠陥を発生させてしまうことがわかった。したがって、クリーナーレスシステムのようにトナーの水規制部材への突入量がはるかに多いシステムにおいては、特に、トナーや異物などがブレードのエッジ部と感光体ドラム1の間に挟まれにくい構成の水規制部材、特にドクター方式の水規制ブレード14が水などを塞き止めるのに高い信頼性があり、水等の流出による画質欠陥の防止とともに水量の消費をより少なくできることがわかった。
【0085】
実験例5
この実験例5では、前記実施の形態と同様の構成で、帯電用パッドに界面活性材を少量解かした水を含水させた場合に、ドクターブレードのめくれや擦れによる異音の発生(以下、なきという)の有無を調べた。
【0086】
通常の感光体ドラム用のドクター方式のクリーニングブレードは、微粒径のトナーやトナーに外添された微粒径の物質などにより、その感光体ドラムとの摩擦力が低減されるため、ブレードのなきやめくれが発生しにくくなっていることが知られている。
【0087】
この実施の形態に係る水規制用ドクターブレード14では、水がその役割を果たし、感光体ドラム1との摩擦力を低減されており、めくれやなきの発生を防止しており、ほとんどめくれやなきが発生することはない。
【0088】
しかしながら、帯電用パッド10の含水量が少なくなったときには、突発的になきやめくれが発生する虞れがあり、帯電用パッド10の含水量が約20mg/cm2 以下のときは、突発的ななきやめくれの頻度が増すことが判明した。
【0089】
したがって、この実験例5では、界面活性材を水に溶かすことで水規制用ドクターブレード14と感光体ドラム1の摩擦力を低減させることにより、ブレード14のなきやめくれを確実に防止することを目的に実験を行った。
【0090】
なお、この実験例5での感光体ドラム1のプロセススピードは300mm/sであり、帯電用パッド10には−750Vの直流電圧を印加した。
【0091】
また、水規制用ドクターブレード14は、前記実施の形態の図3と同一のものを用い、ニップ量のみを1.5mmにして実験を行った。めくれが発生しやすくするために、感光体ドラム1とブレード14の圧接力をより大きい条件にした。また、帯電用パッド10の界面活性剤を溶かした水の量もめくれやなきが発生しやくするために、約20mg/cm2 と少なめに維持した。
【0092】
上記の条件で、通紙はせずに5万枚相当耐久テストを行った。
【0093】
なお、この実験例5でも、定期的に、手動で帯電用パッド10に界面活性剤を溶かした水を供給した。
【0094】
その結果、最後までブレード14のなきやめくれは観察されなく、帯電電位も良好であった。
【0095】
以上のように、帯電用パッド10が十分な含水量を維持している状態では、ブレード14のなきやめくれは発生しないが、何らかの故障などで帯電用パッド10の含水量が少なくなった場合でも、界面活性剤を使用することで、ブレード14の突発的なめくれやなきをより確実に防止することが可能になることがわかった。
【0096】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1乃至4のように、イオン性導電性媒体を被帯電部材あるいは像担持体に接触させ、このイオン性導電性媒体に電圧を印加することで、被帯電部材あるいは像担持体を帯電させる帯電装置において、前記イオン性導電性媒体の被帯電部材あるいは像担持体の移動方向下流側に、前記イオン性導電性媒体を塞き止めるドクターブレードを、被帯電部材等に当接させて配置することにより、その水等のイオン性導電性媒体の量の制御のために複雑でコストの高い構成をとらずにすみ、そして、その水等のイオン性導電性媒体の消費量を減らすことができ、さらにそれらが被帯電部材に付着したままになることで発生する画質欠陥を防止することができる。
【0097】
また、請求項1や4におけるように、ドクターブレード使用時にしばしば問題となる像担持体とブレードの摩擦が大きくなったときに発生する異音やめくれも、前記水等のイオン性導電性媒体に界面活性剤を混入させることにより、被帯電部材や像担持体とブレードの摩擦を下げることで防止することができ、めくれによる前記水等のイオン性導電性媒体が流出するために発生する画質欠陥とすり抜けトナーによる筋状の画質欠陥を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1はこの発明に係る帯電装置を適用した画像形成装置の一実施の形態を示すものである。
【図2】 図2はこの発明の一実施の形態に係る帯電装置を示す構成図である。
【図3】 図3はドクタブレードを示す構成図である。
【図4】 図4は帯電装置の帯電の原理を示す説明図である。
【図5】 図5は実験例1の実験結果を示すグラフである。
【図6】 図6は実験例1の実験結果を示すグラフである。
【図7】 図7は実験例2の実験装置を示す構成図である。
【図8】 図8は実験例2の実験結果を示すグラフである。
【図9】 図9は実験例2の実験結果を示す図表である。
【図10】 図10は実験例2の他の実験装置を示す構成図である。
【図11】 図11は実験例3の実験結果を示すグラフである。
【図12】 図12は実験例4の実験装置を示す構成図である。
【図13】 図13は実験例4の実験結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1:感光体ドラム(像担持体)、2:帯電装置、10:帯電用部材、11:押圧部材、12:帯電装置用電源。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a charging device for charging an image carrier such as an electrophotographic photosensitive member or an electrostatic recording dielectric, and image formation such as an electrophotographic copying machine, a laser beam printer, or an electrostatic recording device provided with such a charging device. More particularly, the present invention relates to a charging device that charges the surface of an image carrier by charge injection without discharging, and an image forming apparatus using the charging device.
[0002]
[Prior art]
As a charging device for charging an image carrier such as the electrophotographic photosensitive member or the electrostatic recording dielectric, a corotron for charging the image carrier by performing corona discharge has been widely used. Such a corotron is effective as a means for uniformly charging the image carrier, but in order to charge the image carrier to a predetermined potential, a high voltage of several kV must be applied and a high voltage power source is required. To do. In addition, because of discharge products such as ozone generated by corona discharge, it not only causes deterioration of rubber parts and image carriers, but also leads to environmental pollution.
[0003]
Therefore, as a charging device that replaces the corotron, various shapes of conductive members such as rolls, brushes, blades, films, and belts are brought into contact with the image carrier, and voltage is applied to the conductive members. A contact-type charging device for charging the image bearing member has been developed and is actually used. These contact-type charging devices have the advantage that ozone generation is extremely small and that a lower power supply voltage may be used as compared with the corotron.
[0004]
However, in these contact-type charging devices, when the image carrier is charged by applying a voltage obtained by superimposing the AC voltage on the DC voltage to the conductive member, the process speed as the moving speed of the surface of the image carrier is high. Since the charging unevenness (so-called AC ripple) corresponding to the AC voltage becomes large and the image quality appears as density unevenness, the frequency of the AC voltage has to be set high. However, if the frequency of the AC voltage applied to the conductive member is set high as described above, the AC current flowing through the image carrier increases, so that the image carrier such as the photoconductor is easily damaged, and the photosensitive blade is exposed to light by the cleaner blade. This is a significant acceleration factor for wear of an image carrier such as a body. Accordingly, the current situation is that a contact-type charging device that applies a voltage obtained by superimposing an AC voltage to a DC voltage on a conductive member cannot be mounted on an image forming apparatus such as a medium-to-high speed copying machine having a high process speed.
[0005]
The contact-type charging device is inferior in charging uniformity when applying only a DC voltage to the conductive member to charge the image carrier, as compared with a device applying a voltage obtained by superimposing the AC voltage on the DC voltage. In addition, the toner is charged with a polarity opposite to the applied voltage, and the contamination by the toner is large, which causes a problem in long-term maintenance.
[0006]
Therefore, as a charging device that solves these problems of the contact-type charging device, water or an ionic conductive medium in which an electrolyte or an ionizable gas molecule is dispersed is brought into contact with the image carrier. A completely new charging device for charging the image carrier by applying a voltage to the ionic conductive medium can be considered. As technologies relating to this type of new charging device, those disclosed in JP-A-7-140729, JP-A-8-62932, or JP-A-7-325458 have already been proposed.
[0007]
In the contact charging method according to the above-mentioned JP-A-7-140729, a water-absorbing sponge roller impregnated with water is brought into frictional contact with the surface of the photoreceptor, and a DC voltage is applied between them to charge the surface of the photoreceptor. It is comprised so that it may perform.
[0008]
Further, the contact charging method according to the above-mentioned Japanese Patent Application Laid-Open No. 8-62932 is a charging method in which a charging member is brought into frictional contact with the surface of the photoconductor and a DC voltage is applied between them to charge the surface of the photoconductor. As the photoreceptor, a photoreceptor in which the surface of the photosensitive layer is treated with fluorine plasma and the area occupancy of fluorine atoms on the surface of the photosensitive layer determined from an X-ray photoelectron spectrum is 20% or more is used. The water-absorbing sponge roller impregnated with is used.
[0009]
Further, the charging method of the image forming member according to the above-mentioned Japanese Patent Laid-Open No. 7-325458 is basically a method of charging the layered image forming member, in which ions are transmitted from the ionic conductive medium to this. In the specification, the ionic conductive fluid including the carrier fluid and the electrolyte is separated from the layered photoreceptor by a number of different methods. It is described that it can be contacted, and that all droplets such as water that can be transmitted to the surface of the photoreceptor can be wiped off by, for example, a wiper blade.
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
However, the conventional technique has the following problems. That is, in the case of the contact charging method according to the above-mentioned JP-A-7-140729, a water-absorbing sponge roller impregnated with water is brought into frictional contact with the surface of the photoreceptor, and a DC voltage is applied between them. Since the surface of the photosensitive member is configured to be charged, if the water content of the water-absorbing sponge roller is too high, water will flow into the developing device while adhering to the photosensitive member, resulting in image quality defects. In addition, if the water content is too small, there is a problem that charging failure occurs. Therefore, in the case of the contact charging method according to Japanese Patent Laid-Open No. 7-140729, the range of the appropriate water content capable of normal charging of the photoreceptor is very narrow, and the water content of the water absorbing sponge roller It is very difficult to control. Therefore, in order to control the water content of the water-absorbing sponge roller, sensors and pumps for detecting and controlling the water content are required, and there is a problem that the configuration is complicated and the cost is increased. Yes.
[0011]
In this regard, in the case of the contact charging method according to the above-mentioned JP-A-8-62932, the photosensitive layer surface is treated with fluorine plasma as a photoreceptor, and the area occupation of fluorine atoms on the photosensitive layer surface determined from the X-ray photoelectron spectrum By using a photoconductor having a rate of 20% or more, it is possible to make it difficult for water to adhere to the photoconductor. However, even if this method has too much water content in the water-absorbing sponge roller, There is still a problem that water cannot be completely prevented from adhering to the photoreceptor.
[0012]
Further, in these methods, even if the water content can be controlled within an appropriate range, the water content exceeding the necessary minimum amount is taken into consideration that the water content is uneven in the axial direction of the charging member. Since this is necessary, there is a problem that the amount of water consumption increases.
[0013]
Furthermore, in the case of the image forming member charging method according to the above-mentioned Japanese Patent Application Laid-Open No. 7-325458, liquid droplets such as water that can be transmitted to the surface of the image forming member such as a photoreceptor can be wiped off by a wiper blade. In the case where the liquid droplets such as water supplied to the surface of the image forming member such as the photosensitive member are wiped off by the wiper blade in this way, the photosensitive member is included. If the toner that has passed through the cleaning cleaner accumulates on the wiper blade together with water, etc., and the amount of accumulated toner increases, the wiper blade is likely to slip through, and ionic conductive media such as water is removed from the wiper blade. However, there is a problem that image quality defects occur. In particular, in a cleanerless system that eliminates the cleaner for the photoconductor and does not generate waste toner, a large amount of transfer residual toner enters the charging device, so it is very difficult to block the transfer residual toner with a wiper blade. is there. As described above, even when the technique disclosed in Japanese Patent Laid-Open No. 7-325458 is applied, it still has a problem that it is difficult to regulate water and toner at the same time so as not to cause defects in image quality. . Unless water and toner are controlled at the same time to prevent defects in image quality, water or an ionic conductive medium in which electrolyte or ionizable gas molecules are dispersed is brought into contact with the image carrier. Thus, it is very difficult to produce a new charging device that charges the image carrier by applying a voltage to the ionic conductive medium.
[0014]
Accordingly, the present invention has been made to solve the above-mentioned problems of the prior art, and the object of the present invention is to suppress the generation of ozone almost completely and to image an image of a medium-high speed copying machine or the like. An ionic conductive medium in which water or an electrolyte or an ionizable gas molecule is dispersed is brought into contact with the image carrier, and can be used in a forming apparatus, and wear of the image carrier is hardly a problem. In a charging device that charges an image carrier by applying a voltage to an ionic conductive medium, the charging device does not have a complicated and expensive configuration for controlling the amount of water or ionic conductive medium. Is to provide.
[0015]
Another object of the present invention is to provide a charging device that can reduce the consumption of water, ionic conductive media, and the like.
[0016]
Furthermore, another object of the present invention is to provide a charging device capable of preventing image quality defects due to water or ionic conductive media remaining on the image carrier. There is to do.
[0017]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-described problems, the invention according to claim 1 is a charging device that performs charging by bringing an ionic conductive medium into contact with a member to be charged and applying a voltage to the ionic conductive medium. A doctor blade for blocking the ionic conductive medium is disposed in contact with the member to be charged on the downstream side in the moving direction of the member to be charged of the ionic conductive medium.And a surfactant is mixed in the ionic conductive medium.It is comprised so that it may do. In addition, as said ionic conductive medium, what disperse | distributed water or an electrolyte, ionizable gas molecules etc. is used, for example.
[0020]
Furthermore,Claim 2The water content per unit area of the ionic conductive medium holding member holding the ionic conductive medium is 10 mg / cm.2Characterized by the above settingsClaim 1The charging device according to (1).
[0021]
or,Claim 3In the invention described in (1), the ionic conductive medium is brought into contact with the image carrier, and a voltage is applied to the ionic conductive medium to charge the image carrier to a predetermined potential so that an image is formed on the image carrier. In the image forming apparatus to be formed, on the downstream side in the moving direction of the image carrier of the ionic conductive medium,The ionic conductive mediumA doctor blade that blocks the image is placed in contact with the image carrierAnd no cleaning means for cleaning the surface of the image carrier.An image forming apparatus characterized by the above.
[0023]
Also,Claim 4The invention described in item 1 is characterized in that a surfactant is mixed in the ionic conductive medium.Claim 3The image forming apparatus described in the above.
[0024]
[Action]
SaidClaims 1 to 4In the charging device for charging the member to be charged or the image carrier by bringing the ionic conductive medium into contact with the member to be charged or the image carrier and applying a voltage to the ionic conductive medium as described above, By placing a doctor blade for blocking the ionic conductive medium on the downstream side in the moving direction of the member to be charged or the image carrier of the ionic conductive medium in contact with the member to be charged, the water For the control of the amount of ionic conductive medium such as water, and the consumption of the ionic conductive medium such as water can be reduced. It is possible to prevent image quality defects that occur due to the adhesion to the charging member.
[0025]
Also,Claims 1 and 4As described above, a surfactant may be mixed into the ionic conductive medium such as water to prevent abnormal noise and turning when the friction between the image carrier and the blade is often a problem when using a doctor blade. Therefore, the friction between the member to be charged and the image carrier and the blade can be prevented by reducing the friction between the charged member and the image carrier and the ionic conductive medium such as water due to the turning-off, and the streak of the slip-through toner. Image quality defects can be prevented.
[0026]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention will be described below based on the illustrated embodiments.
[0027]
FIG. 1 shows an embodiment of an image forming apparatus to which a charging device according to the present invention is applied.
[0028]
In FIG. 1, reference numeral 1 denotes a photosensitive drum as an image carrier. The photosensitive drum 1 has an axis in a direction perpendicular to the paper surface, and is driven by a driving means (not shown) along an arrow direction shown in the drawing. , And is rotationally driven at a predetermined rotational speed. The surface of the photosensitive drum 1 is uniformly charged to a predetermined potential by the charging
[0029]
The surface of the photosensitive drum 1 after the toner image is transferred onto the transfer paper 5 is freed of residual toner, paper dust, and the like by the disturber brush 8 and the cleaner blade 9 of the
[0030]
FIG. 2 shows an embodiment of the charging device according to the present invention.
[0031]
A charging
[0032]
As shown in FIG. 2, the charging
[0033]
The charging
[0034]
Further, the charging
[0035]
Further, the volume resistivity of the charging
[0036]
As shown in FIG. 2, the charging
[0037]
Further, as shown in FIG. 2, the
As shown in FIG. 1, the
[0038]
By the way, in this embodiment, a doctor blade that blocks the ionic conductive medium in which water or an electrolyte or ionizable gas molecules are dispersed on the downstream side in the moving direction of the image carrier of the ionic conductive medium. Are arranged in contact with the image carrier.
[0039]
That is, as shown in FIG. 1, the charging
[0040]
In this embodiment, as shown in FIG. 3, the
[0041]
In the above configuration, in the image forming apparatus to which the charging device according to this embodiment is applied, the generation of ozone is almost completely suppressed and the image forming apparatus such as a medium-to-high speed copying machine can be used as follows. It can be used, wear of the image carrier is hardly a problem, it does not result in a complicated and costly configuration for controlling the amount of water or ionic conductive media, and water and ionic It is possible to reduce the consumption of conductive media and the like, and furthermore, it is possible to prevent image quality defects from occurring due to water or ionic conductive media remaining on the image carrier. Yes.
[0042]
That is, in the image forming apparatus to which the charging device according to this embodiment is applied, as shown in FIG. 1, the photosensitive drum 1 is rotated at a predetermined rotational speed in the direction of the arrow. The surface of the drum 1 is negatively charged to a predetermined potential by applying a negative DC voltage to the
[0043]
However, in the
[0044]
Thereafter, an image is exposed by the exposure device 3 on the surface of the photosensitive drum 1 negatively charged to a predetermined potential by the charging
[0045]
As described above, in the image forming apparatus to which the charging device according to the above-described embodiment is applied, by applying a predetermined voltage to the
H2O⇔H++ OH-
CO2+ H2O⇔H2COThree
H2COThree⇔H++ HCOThree -
HCOThree⇔H++ COThree -
[0046]
Therefore, a DC voltage equal to the charging potential of the photosensitive drum 1 may be applied to the
[0047]
Experimental example 1
Next, the present inventors conducted an experiment for measuring the surface potential of the photosensitive drum 1 and checking for the presence of image quality defects when the water content of the
[0048]
For comparison, a similar experiment was also performed with a configuration in which the water regulating
[0049]
The process speed (circumferential speed) of the photosensitive drum 1 in this experimental example was 300 mm / s, and a DC voltage of −750 V was applied to the
[0050]
FIG. 5 shows the relationship between the water content of the
[0051]
As is clear from FIG. 5, the water content per unit area of the
[0052]
On the other hand, looking at the relationship between the water content of the
[0053]
On the other hand, the water content per unit area of the
[0054]
From the above results, in the configuration without the
[0055]
On the other hand, in the configuration with the
The desired surface potential of this experimental example was −750 V, and the same applied voltage of −750 V was applied. However, the water content is 5mg / cm2Considering that a surface potential of about -710V can be obtained even at a degree, if the applied voltage is -760V, a desired surface potential of -750V can be obtained, and fogging due to low charge can be prevented. However, in practice, it is preferable to use it within the range of the water content in which the surface potential does not change greatly depending on the amount of water. Therefore, in the result of this experimental example, the water content is about 10 mg / cm.2Since the surface potential starts to saturate as described above, it is considered preferable to use within this range.
[0056]
As described above, considering that the
[0057]
Experimental example 2
Next, the present inventors conducted an experiment to confirm the amount of water slipped to the downstream side of the water restricting
[0058]
FIG. 7 shows the configuration of Experimental Example 2. For the
[0059]
With this configuration, the nip amount of the water regulating
[0060]
The process speed of the photosensitive drum 1 was set to 300 mm / s. Further, as the
[0061]
8 and 9 show the experimental results of the experimental example 2, respectively.
[0062]
As a result, as can be seen from FIG. 8, if the nip amount of the water regulating
[0063]
For comparison, an experiment was conducted in the case where the water regulating
[0064]
As described above, by using the water regulating
[0065]
Experimental example 3
Furthermore, the present inventors conducted an experiment to investigate the relationship between the number of prints and image quality defects. In Experimental Example 3, an experiment was performed using an apparatus having the same configuration as that shown in FIG. 1 of the above embodiment. Also in this Experimental Example 3, the process speed of the photosensitive drum 1 was 300 mm / s, and a DC voltage of −750 V was applied to the
[0066]
A durability test paper passing test was performed by repeating the image forming operation of
[0067]
In this example, water was manually supplied to the
[0068]
For comparison, a similar endurance test paper passing test was performed even in a configuration in which a water regulating wiper blade was provided instead of the water regulating
[0069]
Furthermore, in Experimental Example 3, the
[0070]
FIG. 11 shows the relationship between the number of prints and the presence or absence of image quality defects caused by the toner and water passing through the water regulating blade. In the figure, “0” on the vertical axis indicates a state where the image quality defect has not occurred, and “1” indicates a state where the image quality defect has occurred.
[0071]
When the water regulating blade was a wiper type, toner and water slipped out at 10,000 sheets. This is presumably that when the amount of toner deposited on the edge portion of the wiper blade increases, a portion is sandwiched between the photosensitive drum and the blade edge portion, and slippage occurs from there. Once slip-through occurred, it was observed that the slip-through spread laterally around that part. Further, it has been found that the toner deposited on the edge portion of the wiper blade is in a muddy state containing water, and once the toner slips, the water also slips with the toner. Thus, in the case of the wiper blade method, it was found that toner slipping also induces water slipping, which is very unreliable in terms of blocking water.
[0072]
In contrast, when the doctor method was used for the
[0073]
As described above, in a water regulating member having a configuration in which toner or foreign matters are easily caught between the edge portion of the blade and the photosensitive drum 1, particularly a wiper type water regulating blade, It can be seen that leakage is likely to occur, and water flows into the developing device, causing image quality defects. Therefore, a water regulating member configured to prevent toner or foreign matter from being caught between the edge portion and the photosensitive drum, in particular, the doctor-type
[0074]
Experimental Example 4
Furthermore, as shown in FIG. 12, the present inventors removed the disturber brush 8 and the cleaner blade 9 for cleaning the photosensitive member from the configuration shown in FIG. 1 of the embodiment (hereinafter referred to as cleaner). An experiment was conducted to investigate the relationship between the number of prints and image quality defects. Other configurations are the same as those in FIG. 1 according to the embodiment.
[0075]
In recent years, in particular, from the viewpoint of environmental protection, there has been a demand for an image forming apparatus having a configuration in which toner that has been discarded in the past is reused (referred to as waste toner-less). In order to realize them, a method (reclaim method) in which waste toner once collected by the cleaning unit on the photosensitive member is returned to the developing device by a collecting mechanism (reclaim method), or disclosed in JP-A-8-137174, etc. In addition, there has also been proposed a system (development simultaneous cleaning system) in which the toner remaining on the photosensitive drum after transfer is collected by a developing device without a cleaning means on the photosensitive drum (hereinafter referred to as cleaner-less). ing. In Experimental Example 4, the charging device of the present invention is applied to the cleanerless system. Of course, in a cleanerless system, the amount of toner entering the water regulating blade is greater than in a normal system with a cleaner.
[0076]
The process speed of the photosensitive drum 1 in Experimental Example 4 was 300 mm / s, and a DC voltage of −750 V was applied to the
[0077]
Under the above conditions, a 50,000 endurance test paper passing test was conducted by repeating the image forming operation that pauses for 1 second after printing 10 sheets.
[0078]
Also in Experimental Example 4, water was manually supplied to the charging pad periodically.
[0079]
Further, for the purpose of comparison, a similar durability test paper passing test was performed even in a configuration in which a water regulating wiper blade was provided instead of the water regulating
[0080]
In Experimental Example 4, the
[0081]
FIG. 13 shows the relationship between the number of prints and the presence or absence of image quality defects caused by toner and water slipping through the
[0082]
When the water regulating blade was a wiper type, toner and water slipped through 1,000 sheets. Compared with the case of Experimental Example 3, the number of toner and water slipping out is one tenth of that. This is because the residual toner on the photosensitive drum 1 rushes into the charging pad and further into the water regulating blade because of the cleaner-less system, and the amount of rushing is much larger than that of Experimental Example 3. It is done. In this experimental example 4, it was calculated that about 15.2 mg of transfer residual toner per 1,000 cm width in the axial direction of the photosensitive drum 1 was left on the photosensitive drum 1 with 1,000 sheets, and this was charged for water containing water. It has entered the pad and the water regulating blade. This value is at least 10 times the amount of toner entering the water regulating blade in the configuration with the cleaner.
[0083]
On the other hand, when the doctor method was used for the
[0084]
As described above, in a system where the amount of toner entering the water regulating member is much larger, such as a cleaner-less system, the water regulation is such that toner or foreign matter is likely to be caught between the edge of the blade and the photosensitive drum. In the case of members, especially wiper-type water regulating blades, they are easily sandwiched between the edge and the photosensitive drum, and water leaks around the edge, causing water to flow into the developing unit and causing image quality defects. I understood that. Therefore, in a system where the amount of toner entering the water regulating member is much larger, such as a cleaner-less system, water having a configuration in which toner or foreign matter is not easily caught between the edge portion of the blade and the photosensitive drum 1 is used. It has been found that the regulating member, in particular, the doctor-type
[0085]
Experimental Example 5
In this experimental example 5, when the charging pad was soaked with water obtained by dissolving a small amount of the surface active material, abnormal noise due to turning or rubbing of the doctor blade (hereinafter referred to as “no sound”) was obtained. The presence or absence of) was investigated.
[0086]
A doctor-type cleaning blade for an ordinary photosensitive drum has a small particle size toner or a fine particle size substance externally added to the toner, so that the frictional force with the photosensitive drum is reduced. It is known that creaking and turning are less likely to occur.
[0087]
In the water regulating
[0088]
However, when the water content of the
[0089]
Therefore, in this experimental example 5, the frictional force between the water regulating
[0090]
The process speed of the photosensitive drum 1 in Experimental Example 5 was 300 mm / s, and a DC voltage of −750 V was applied to the
[0091]
Further, the water regulating
[0092]
Under the above conditions, a durability test equivalent to 50,000 sheets was performed without passing paper.
[0093]
In Example 5 as well, water in which a surfactant was dissolved was manually supplied to the
[0094]
As a result, the endless turning of the
[0095]
As described above, in the state where the
[0096]
【The invention's effect】
As explained above,Claims 1 to 4In the charging device for charging the member to be charged or the image carrier by bringing the ionic conductive medium into contact with the member to be charged or the image carrier and applying a voltage to the ionic conductive medium as described above, By placing a doctor blade for blocking the ionic conductive medium on the downstream side in the moving direction of the member to be charged or the image carrier of the ionic conductive medium in contact with the member to be charged, the water For the control of the amount of ionic conductive medium such as water, and the consumption of the ionic conductive medium such as water can be reduced. It is possible to prevent image quality defects that occur due to the adhesion to the charging member.
[0097]
Also,Claims 1 and 4As described above, a surfactant may be mixed into the ionic conductive medium such as water to prevent abnormal noise and turning when the friction between the image carrier and the blade is often a problem when using a doctor blade. Therefore, the friction between the member to be charged and the image carrier and the blade can be prevented by reducing the friction between the charged member and the image carrier and the ionic conductive medium such as water due to the turning-off, and the streak of the slip-through toner. Image quality defects can be prevented.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 shows an embodiment of an image forming apparatus to which a charging device according to the present invention is applied.
FIG. 2 is a block diagram showing a charging device according to an embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a block diagram showing a doctor blade.
FIG. 4 is an explanatory diagram showing the principle of charging of the charging device.
FIG. 5 is a graph showing the experimental results of Experimental Example 1.
FIG. 6 is a graph showing the experimental results of Experimental Example 1.
FIG. 7 is a configuration diagram showing an experimental apparatus of Experimental Example 2.
FIG. 8 is a graph showing the experimental results of Experimental Example 2.
FIG. 9 is a chart showing experimental results of Experimental Example 2.
FIG. 10 is a configuration diagram showing another experimental apparatus of Experimental Example 2.
FIG. 11 is a graph showing the experimental results of Experimental Example 3.
FIG. 12 is a configuration diagram showing an experimental apparatus of Experimental Example 4.
FIG. 13 is a graph showing experimental results of Experimental Example 4.
[Explanation of symbols]
1: Photosensitive drum (image carrier), 2: charging device, 10: charging member, 11: pressing member, 12: power supply for charging device.
Claims (4)
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