JP3647714B2 - 磁気ヘッド支持装置の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気ヘッド支持装置に係り、特に磁気ディスク装置に用いられる磁気ヘッド支持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、磁気ディスク装置の大容量化が望まれており、その一つの手段として磁気ディスクの高記録密度化という方法がとられている。磁気ディスクの高記録密度化に伴って磁気ヘッドスライダの小型化が進み、また磁気ヘッドの浮上量も小さくなっている。
【0003】
従来の磁気ヘッド装置においては、例えば特開平8−124119号公報にみられるように、磁気ヘッドスライダに取り付けた磁気ヘッドエレメントと外部の所定回路との連係に、リード線が使用されている。
【0004】
しかし、磁気ヘッドスライダと外部の所定回路との接続をリード線で行うと、リード線の断線を防止するため、ある程度太いリード線を使用する必要があり、リード線の剛性等のために小型化された磁気ヘッドスライダの安定浮上特性が阻害される。
【0005】
このため、磁気ヘッドエレメントと外部の所定回路との信号線をジンバルスプリング上に直接形成するという対策がなされ、リード線の影響をなくして浮上安定性を確保している。
【0006】
このリード線をなくした場合の従来例を図8乃至図9に示す。この図8は、従来例の磁気ヘッド支持装置の斜視図を示し、図9は、この磁気ヘッド支持装置の分解斜視図を示す。この磁気ヘッド支持装置は、信号線221aが形成されたジンバルスプリング221に磁気ヘッドスライダ1が装着されている。ジンバルスプリング221は、図10に示すように、ステンレスの薄板に信号線221aが形成された後、エッチング等により外形が加工される。そして、ジンバルスプリング221上に形成された信号線221aの端部に、接続端子221bが形成されている。この接続端子221bは、フレキシブル・プリント・ケーブル204と接続され、外部の所定回路と接続されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例には以下のような不都合があった。即ち、上記従来例に係るジンバルスプリングは、ステンレスの薄板に信号線が形成された後、エッチング等により外形が加工されていた。そのため、製造工程が複雑となり且つ手間がかかるため、ジンバルスプリングが高価となり、磁気ヘッド支持装置のコストが高いという問題があった。また、ジンバルスプリング上に形成された信号線とフレキシブル・プリント・ケーブルとの接続部が磁気ヘッド付近にあり、磁気ヘッド部の重量が増すため、磁気ヘッドがディスクに衝突したときの衝撃が大きくなってしまい、打痕を残すという問題点もあった。
【0008】
【発明の目的】
本発明は、かかる従来例の有する不都合を改善し、特に磁気ヘッドの軽量化を図ると共に、コストを抑えて製造できる生産性の高い磁気ヘッド支持装置を提供することを、その目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明では、磁気ディスク媒体に対して所定の情報を読み書きする磁気ヘッドエレメントを備えた磁気ヘッドスライダと、この磁気ヘッドスライダを先端部で保持するジンバルスプリングを備えたサスペンション機構と、このサスペンション機構を先端部で支持するアームと、このアームに沿って配設され磁気ヘッドエレメントと外部の所定回路とを連係する信号線とを備えている。
【0010】
そして、この信号線を、信号送受用の配線部と、この配線部を支えるフレキシブル基板部とにより成るフレキシブル・プリント・ケーブルで形成し、このフレキシブル・プリント・ケーブルの一端部に、磁気ヘッドエレメントと接続するヘッド側端子を設け、フレキシブル・プリント・ケーブルの一端部のフレキシブル基板部を、ジンバルスプリングの先端部とほぼ同一の形状に形成し、フレキシブル・プリント・ケーブルの一端部を磁気ヘッドスライダとジンバルスプリングとの間に介装する、という構成を採っている。
【0011】
このため、上記発明では、磁気ヘッドスライダ上の磁気ヘッドエレメントと外部の所定回路との信号の送受を、フレキシブル・プリント・ケーブルに形成された配線部を通じて行うことができるため、ジンバルスプリング上に信号線を形成することなく磁気ヘッドスライダとジンバルスプリングとを係合することができる。また、ジンバルスプリング上の信号線がなくなるため、この信号線の端部に設けられていた接続端子も不要となる。その結果、ジンバルスプリングの製造行程が簡略化され、さらに磁気ヘッド部の軽量化を図ることができる。
【0012】
また、本発明では、上記磁気ヘッド支持装置において、磁気ヘッドスライダとジンバルスプリングとの間に位置するフレキシブル・プリント・ケーブルの磁気ヘッドスライダとジンバルスプリングとが対向する箇所に切除部を設け、この切除部に接着剤を充填する、という構成を採っている。
【0013】
このため、上記発明では、前述した発明と同等の機能を有するほか、切除部に充填した接着剤によりフレキシブル・プリント・ケーブルの一方の面と他方の面にそれぞれ磁気ヘッドスライダとジンバルスプリングとを同時に固着できるため、組立工程が簡略化される。
【0014】
また、本発明では、上記磁気ヘッド支持装置において、磁気ヘッドスライダとジンバルスプリングとの間に位置するフレキシブル・プリント・ケーブルの磁気ヘッドスライダとジンバルスプリングとが対向する箇所に貫通孔を設け、この貫通孔に接着剤を充填する、という構成を採っている。
【0015】
このため、上記発明では、前述した発明と同等の機能を有するほか、充填した接着剤により磁気ヘッドスライダとフレキシブル・プリント・ケーブルとジンバルスプリングとを同時に固着できるため、組立工程が簡略化されると共に、貫通孔に接着剤が留まるため、接着剤の外部への流出を防止する。
【0016】
また、本発明では、上記磁気ヘッド支持装置において、貫通孔を2つ以上設ける、という構成を採っている。このため、前述した発明と同等の機能を有するほか、2点以上接着剤で磁気ヘッドスライダとフレキシブル・プリント・ケーブルとジンバルスプリングとを固着しているため、固着が安定する。
【0017】
また、本発明では、上記磁気ヘッド支持装置において、接着剤を導電性接着剤とする、という構成を採っている。このため、前述した発明と同等の機能を有するほか、磁気ヘッドスライダとジンバルスプリングとの導通をとることができ、磁気ヘッドから読み出された信号が外来ノイズの影響を受けにくくなる。
【0018】
さらに、上記磁気ヘッド支持装置において、サスペンション機構に、互いに逆方向に伸縮してジンバルスプリング全体を磁気ディスク面に沿って往復回動させる一対の圧電素子を設け、この圧電素子への配線をフレキシブル・プリント・ケーブルに設けると共に、フレキシブル・プリント・ケーブル上に前記圧電素子と接続する圧電素子用端子を設ける、という構成を採っている。このため、前述した発明と同等の機能を有するほか、さらに以下のごとく作用する。
【0019】
すなわち、フレキシブル・プリント・ケーブル上に設けられた配線から圧電素子用端子を通じて圧電素子に信号が伝送される。これにより、一対の圧電素子が互いに逆方向に伸縮し、伸びた圧電素子がジンバルスプリングの後端部の一方の片側を押し、縮まった圧電素子が他方の片側を引っ張るので、ジンバルスプリング全体を磁気ディスク面に沿って往復回動させる。その結果、磁気ディスク側からワイヤー部材等を追加することなくジンバルスプリング全体を磁気ディスク面に沿って往復回動させる一対の圧電素子をサスペンションに設けることができるため、拡張性が向上すると共に磁気ヘッド部の軽量化を図ることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図1乃至図2に基づいて説明する。
【0021】
図1は磁気ヘッド支持装置の斜視図を示し、図2はこの磁気ヘッド支持装置の分解斜視図を示す。
【0022】
この磁気ヘッド支持装置は、磁気ディスク媒体に対して所定の情報を読み書きする磁気ヘッドエレメント(図示せず)を備えた磁気ヘッドスライダ1と、この磁気ヘッドスライダ1を先端部で保持するジンバルスプリング21を備えたサスペンション機構2と、このサスペンション機構2を先端部で支持するアーム3と、このアーム3に沿って配設され磁気ヘッドエレメントと外部の所定回路とを連係するフレキシブル・プリント・ケーブル4とを備えた構成となっている。
【0023】
以下、これを詳述すると、磁気ヘッドエレメント(図示せず)は、四角形状の磁気ヘッドスライダ1の先端部に磁気ディスク媒体に対抗して装備されている。そして、この磁気ヘッドエレメントは、磁気ディスク媒体に対して所定の情報を読み書きする。
【0024】
磁気ヘッドスライダ1は、サスペンション機構2の一部であるジンバルスプリング21の先端部に装着されている。ここで、後述するように、磁気ヘッドスライダ1とジンバルスプリング21との間には、フレキシブル・プリント・ケーブル4の先端部41が介装されるようになっている。
【0025】
このジンバルスプリング21の先端部は、ジンバル構造で形成されている。すなわち、この先端部には、バネ性を有するよう先端方向に開口部を向けたコ字型の貫通穴が設けられている。そして、この貫通穴で囲まれた回動部分に磁気ヘッドスライダ1が装着されている。
【0026】
又、ジンバルスプリング21の中心線上の後端部付近には、支軸用の貫通孔21aが設けられている。さらに、このジンバルスプリング21には、貫通孔21a付近の左右両側に内側に向かうくぼみ21bが形成されている。
【0027】
ここで、前述したジンバルスプリング21は、ロードビーム22に支持されている。このロードビーム22は、磁気ヘッドスライダ1を保護する前方部材22Aと、ジンバルスプリング21を前述した貫通孔21a付近で保持する後方部材22Bとに分割された構造になっている。
【0028】
このロードビーム22の一部を成す分割された前方部材22Aは、その後端部が、前述したジンバルスプリング21に固着されている。さらに、この前方部材22Aのジンバルスプリング21側の面の中心線上には、ジンバルスプリング21方向に突出した突起22Aaが設けられている。この突起22Aaは、ジンバルスプリング21のジンバル構造領域よりも後方側(図5の左方)に設けられている。このため、図5に示すように、ジンバルスプリング21のジンバル構造領域は、ロードビーム22の前方部材22Aに対して、所定の隙間を有する構造となっている。
【0029】
また、ジンバルスプリング21は、前述した支軸用の貫通孔21aを通じて、ロードビーム22の後方部材22Bに支持されている。
【0030】
一方、ロードビーム22の後方部材22Bは、その先端部の両側に、前述したジンバルスプリング21に形成したくぼみ21bとほぼ同一形状のくぼみ22Bbが形成されている。そして、後方部材22Bの後端部の片側には、フレキシブル・プリント・ケーブル4を支える延設部22Baが、このフレキシブル・プリント・ケーブル4に沿って設けられている。
【0031】
また、ロードビーム22の後方部材22Bは、板状のベースプレート23に固定されている。そして、前述したジンバルスプリング21とロードビーム22とベースプレート23とにより、サスペンション機構2が構成されている。
【0032】
このサスペンション機構2は、前述したように、その一部を成すベースプレート23が、アーム3の先端部に支持されている。また、磁気ヘッドスライダ1がサスペンション機構2の一部を成すジンバルスプリング21に装着されている。さらに、アーム3に沿って設けられたフレキシブル・プリント・ケーブル4は、その先端部41が磁気ヘッドスライダ1とジンバルスプリング21との間に介装されている。
【0033】
ここで、フレキシブル・プリント・ケーブル4は、信号送受用の配線部42と、この配線部42を支えるフレキシブル基板部43とにより形成されている。すなわち、配線部42はフレキシブル基板部43によって定型化されている。このフレキシブル・プリント・ケーブル4の一端部の拡大図を図3に示す。
【0034】
このフレキシブル・プリント・ケーブル4の先端部41のフレキシブル基板部43は、前述したジンバルスプリング21のジンバル構造領域とほぼ同一形状に形成されている。そして、この先端部41には、前述した磁気ヘッドエレメント(図示せず)に接続されるヘッド側端子41aが設けられている。さらに、この先端部41の前述した磁気ヘッドスライダ1とジンバルスプリング21とが対向する箇所に、2つの貫通孔41bが形成されている。
【0035】
この貫通孔41bには、接着剤5が充填されるようになっている。この接着剤5により、図5に示すように、磁気ヘッドスライダ1とジンバルスプリング21とが、間にフレキシブル・プリント・ケーブル4の先端部41を介して固着されている。すなわち、この貫通孔41bに充填された接着剤5によって、この先端部41の一方の面に、磁気ヘッドスライダ1が接着されると同時に、この他方の面に、ジンバルスプリング21が接着されるようになっている。従って、磁気ヘッドスライダ1とジンバルスプリング21とフレキシブル・プリント・ケーブル4とが、同時に固着されるようになっている。
【0036】
なお、図5においては、磁気ヘッドスライダ1とフレキシブル・プリント・ケーブル4とジンバルスプリング21はそれぞれ隙間を有しているが、実際には密着した状態で固着されるようになっている。
【0037】
このようにすることにより、磁気ヘッドスライダ21上の磁気ヘッドエレメント(図示せず)と外部の所定回路との信号の送受を、フレキシブル・プリント・ケーブル4に形成された配線部42を通じて行うことができる。このため、従来例でジンバルスプリング221に形成されていた配線221a(図10参照)とフレキシブル・プリント・ケーブル204との接続端子221b(図9参照)が不要となる。その結果、ジンバルスプリング21の製造行程が簡略化され製造コストを抑えることができると共に、磁気ヘッド部の軽量化を図ることができる。
【0038】
さらに、前述したように、ジンバルスプリング21とフレキシブル・プリント・ケーブル4と磁気ヘッドスライダ1とを同時に接着できるため、組立工程が簡略化され生産性が向上する。
【0039】
ここで、接着剤5は導電性の接着剤とするとよい。これにより、磁気ヘッドスライダ1とジンバルスプリング21の導通をとることができる。従って、磁気ヘッドスライダ1が、磁気遮蔽効果をなし、磁気ヘッドエレメントへの外来ノイズの影響が少なくなる。
【0040】
なお、2つの貫通孔43bに充填した接着剤5のうち、すくなくとも1つの接着剤5を導電性の接着剤とすれば、他方は導電性の接着剤でなくてもよい。
【0041】
又、上記実施形態において、フレキシブル・プリント・ケーブル4の先端部41に2つの貫通孔41bを設けた場合を例示したが、必ずしもこれに限定されない。すなわち、貫通孔41bは1つでもよく、また3つ以上でもよい。
【0042】
なお、貫通孔でなく図4に示す切除部41cを設けると共に、この切除部41cに接着剤5を充填してもよい。このようにしても、ジンバルスプリング21とフレキシブル・プリント・ケーブル4と磁気ヘッドスライダ1とを同時に固着することができる。
【0043】
次に、本発明の他の実施形態を図6乃至図7に基づいて説明する。
【0044】
図6は磁気ヘッド支持装置の斜視図を示し、図7にこの磁気ヘッド支持装置の分解斜視図を示す。
【0045】
この磁気ヘッド支持装置は、図1に示した磁気ヘッド支持装置と同一の基本的な構成要素を備えている。さらに、当該他の実施形態においては、後述するように、ジンバルスプリング121を回動操作する2つの圧電素子6A,6Bが、サスペンション12の一部であるロードビーム122の後方部材122Bに設けられている。加えて、前述したフレキシブル・プリント・ケーブル14上に、この圧電素子6A,6Bに対する信号伝送用の配線(図示せず)と圧電素子用端子14aとが設けられている点に特徴を有している。
【0046】
これをさらに詳述すると、まず、2つの圧電素子6A,6Bは、ほぼ同一形状の短冊状に形成されている。また、この圧電素子6A,6Bは、同じ電圧に対し、一方は伸び、他方は縮むという特性を備えたものが使用されている。そして、2つの圧電素子6A,6Bは、ロードビーム22の中心線を挟んで互いに平行に、且つ前述したロードビームの後方部材22Bのくぼみ部分122Bbに、この各圧電素子6A,6Bの端部が位置するよう配設されている。
【0047】
又、圧電素子6A,6Bには、フレキシブル・プリント・ケーブル14上に形成された圧電素子用端子14aから圧電素子用リード線14bが配設されている。この圧電素子用リード線は、圧電素子6A,6Bに電圧をかけてこの圧電素子6A,6Bを伸縮させる信号が伝送されている。
【0048】
ここで、この圧電素子6A,6Bの前述したくぼみ部分122Bbに位置する端部は、前述したジンバルスプリング121の後端部と係合されている。具体的には、一方の圧電素子6Aの端部が、ジンバルスプリング121の後端部の一方の片側に係合され、他方の圧電素子6Bの端部が、ジンバルスプリング121の後端部の他方の片側に係合されている。また、このジンバルスプリング121は、この支軸用の貫通孔121aを通じてロードビーム122の後方部材122Bに回転自在に支持されている。
【0049】
このようにすることにより、圧電素子6A,6Bに電圧をかけると、圧電素子6A,6Bの一方は伸び、他方は縮む。このことにより、この圧電素子6Aの端部に係合されたジンバルスプリング121の後端部の一方の片側は、一方の圧電素子6Aに押される。そして、この後端部の他方の片側は、他方の圧電素子6Bに引っ張られる。そして、前述したロードビーム122の後方部材122Bに回転自在に支持されたジンバルスプリング121は、その支軸部を中心に回動する。その結果、ジンバルスプリング121全体は、磁気ディスク面に沿って往復回動する。
【0050】
このように、ジンバルスプリング121の微小駆動用圧電素子6A,6Bを備えたサスペンション12であっても、アーム3側から長いワイヤー部材等を追加することなく使用することができる。そのため、拡張性が向上すると共に、磁気ヘッド部の軽量化を図ることができる。
【0051】
なお、上記実施形態において、フレキシブル・プリント・ケーブル14上の圧電素子用端子14aから圧電素子6A,6Bへ圧電素子用リード線14bが配設される場合を例示したが、本発明では必ずしもこれに限定されない。直接、圧電素子用端子14aと圧電素子6A,6Bとが接続されてもよい。すなわち、フレキシブル・プリント・ケーブル14の形状を、圧電素子6A,6Bに当接するよう形成すると共に、直接、圧電素子用端子14aと圧電素子6A,6Bとが接続される位置に、フレキシブル・プリント・ケーブル14上に備えられてもよい。このようにすると、圧電素子用端子14aと圧電素子6A,6Bとの接続に使用していた圧電素子用リード線14bが不要となるため、磁気ヘッド部の軽量化を図ることができる。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の磁気ヘッド支持装置では、フレキシブル・プリント・ケーブルの一端部のフレキシブル基板部を、バネ性を有するジンバルスプリングの先端部とほぼ同一の形状に形成し、フレキシブル・プリント・ケーブルの一端部を磁気ヘッドスライダとジンバルスプリングとの間に介装した。このため、磁気ヘッドスライダ上の磁気ヘッドエレメントと外部の所定回路との信号の送受を、フレキシブル・プリント・ケーブルに形成された配線部を通じて、ターミナルを介することなく直接行うことができる。従って、従来例のジンバルスプリングに形成されていた配線が不要となり、ジンバルスプリング上に配線が形成された後、エッチング等によりジンバルスプリングの外形の形成するという複雑な製造工程がなくなるため、ジンバルスプリングの製造行程が簡略化され製造コストを抑えることができる、という優れた効果を有する。
【0053】
さらに、このジンバルスプリング上に形成された配線とフレキシブル・プリント・ケーブルとを接続する接続端子が不要となる。従って、この接続端子を省略することができるため、磁気ヘッド部の軽量化を図ることができると共に、信号送受経路の電気抵抗が少なくなり、信号送受の感度を向上させることができる、という優れた効果を有する。
【0054】
また、このフレキシブル・プリント・ケーブルの一端部に貫通孔を設け、この貫通孔に接着剤を充填して磁気ヘッドスライダとフレキシブル・プリント・ケーブルとジンバルスプリングとを固着した。このため、これらの固着を同時に行えるため、組立工程が簡略化され生産性が向上する、という優れた効果を有する。
【0055】
また、接着剤として導電性の接着剤を使用した場合には、磁気ヘッドスライダとジンバルスプリングの導通をとることができる。そのため、磁気ヘッドスライダが、磁気遮蔽効果をなし、磁気ヘッドエレメントへの外来ノイズの影響が少なくなる、という優れた効果を有する。
【0056】
更には、ジンバルスプリングを微小駆動させる圧電素子を設けると共に、圧電素子に対する信号伝送用の配線と接続端子をフレキシブル・プリント・ケーブル上に設けた。このため、磁気ディスク側からワイヤー部材等を追加することなく圧電素子を設けることができるため、拡張性が向上すると共に磁気ディスク支持装置の軽量化を図ることができる、という従来にない優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1に開示した磁気ヘッド支持装置の分解斜視図である。
【図3】図1に開示したフレキシブル・プリント・ケーブルの部分拡大図である。
【図4】図1に開示したフレキシブル・プリント・ケーブルの他の例を示す部分拡大図である。
【図5】本発明の磁気ヘッドスライダとジンバルスプリングとフレキシブル・プリント・ケーブルとが固着した状態を示す説明図である。
【図6】本発明の他の実施形態を示す斜視図である。
【図7】図6に開示した磁気ヘッド支持装置の分解斜視図である。
【図8】従来例にかかる磁気ヘッド支持装置の斜視図である。
【図9】図8に開示した磁気ヘッド支持装置の分解斜視図である。
【図10】図9に開示したジンバルスプリングの拡大図である。
【符号の説明】
1 磁気ヘッドスライダ
2 サスペンション
3 アーム
4 フレキシブル・プリント・ケーブル
5 接着剤
6A,6B 圧電素子
21 ジンバルスプリング
41b 貫通孔
41c 切除部
Claims (4)
- 磁気ディスク媒体に対して所定の情報を読み書きする磁気ヘッドエレメントを備えた磁気ヘッドスライダと、この磁気ヘッドスライダを先端部で保持するジンバルスプリングを備えたサスペンション機構と、このサスペンション機構を先端部で支持するアームと、このアームに沿って配設され前記磁気ヘッドエレメントと外部の所定回路とを連係する信号線と、を備え、
前記信号線が、信号送受用の配線部と、この配線部を支えるフレキシブル基板部と、により成るフレキシブル・プリント・ケーブルで形成され、このフレキシブル・プリント・ケーブルの一端部に、前記磁気ヘッドエレメントと接続するヘッド側端子が設けられた磁気ヘッド支持装置を製造する方法であって、
前記ジンバルスプリングの先端部とほぼ同一の形状に形成された前記フレキシブル・プリント・ケーブルの一端部であるフレキシブル基板部を、前記磁気ヘッドスライダと前記ジンバルスプリングとの間に介装し、
前記磁気ヘッドスライダと前記ジンバルスプリングとの間に位置する前記フレキシブル・プリント・ケーブルの前記磁気ヘッドスライダと前記ジンバルスプリングとが対向する箇所に設けられた切除部に充填された接着剤にて、前記フレキシブル・プリント・ケーブルの一方の面と他方の面にそれぞれ前記磁気ヘッドスライダと前記ジンバルスプリングとを固着する、ことを特徴とする磁気ヘッド支持装置の製造方法。 - 磁気ディスク媒体に対して所定の情報を読み書きする磁気ヘッドエレメントを備えた磁気ヘッドスライダと、この磁気ヘッドスライダを先端部で保持するジンバルスプリングを備えたサスペンション機構と、このサスペンション機構を先端部で支持するアームと、このアームに沿って配設され前記磁気ヘッドエレメントと外部の所定回路とを連係する信号線と、を備え、
前記信号線が、信号送受用の配線部と、この配線部を支えるフレキシブル基板部と、により成るフレキシブル・プリント・ケーブルで形成され、このフレキシブル・プリント・ケーブルの一端部に、前記磁気ヘッドエレメントと接続するヘッド側端子が設けられた磁気ヘッド支持装置を製造する方法であって、
前記ジンバルスプリングの先端部とほぼ同一の形状に形成された前記フレキシブル・プリント・ケーブルの一端部であるフレキシブル基板部を、前記磁気ヘッドスライダと前記ジンバルスプリングとの間に介装し、
前記磁気ヘッドスライダと前記ジンバルスプリングとの間に位置する前記フレキシブル・プリント・ケーブルの前記磁気ヘッドスライダと前記ジンバルスプリングとが対向する箇所に設けられた貫通孔に充填された接着剤にて、前記フレキシブル・プリント・ケーブルの一方の面と他方の面にそれぞれ前記磁気ヘッドスライダと前記ジンバルスプリングとを固着する、ことを特徴とする磁気ヘッド支持装置の製造方法。 - 前記貫通孔は2つ以上設けられている、ことを特徴とする請求項2記載の磁気ヘッド支持装置の製造方法。
- 前記接着剤は導電性接着剤である、ことを特徴とする請求項1,2又は3記載の磁気ヘッド支持装置の製造方法。
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