JP3641077B2 - ろ過装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ろ過装置、詳しくは、原水水質に応じてろ過性能を適宜変更することができ、ろ過材の再生、交換を簡便に行い得るろ過装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、環境美化策の一環として、人工池や人工滝をビルの前庭や屋内、工場等の敷地内に設置することが広く行われているが、これらの人工池等の水は、通常は閉鎖系であるため定期的な水の浄化が必要とされる。これらの閉鎖水系の水は、飲用に使用されることは無く、外観の美化に重点がおかれているため、従来、その浄化には、砂利、砂層をろ過材として用いた砂ろ過装置が使用されていた。
【0003】
砂利、砂層をろ過材として用いた砂ろ過装置は、低コストでの処理が可能である。しかしながら、ろ過を高速で行うとろ過効率が落ち、ろ過を充分に行うことができなかった。一方、ろ過効率を上げるためには、ろ過面積を広くしなければならず、ろ過装置が大容量になり狭い場所での使用に適さない等の問題点があった。また、従来の砂層を用いたろ過装置においては、ろ過材に付着した固形浮遊物を洗浄するための逆洗工程において多量の水を必要とし、曝気を行う装置においては空気の圧力を強くしなければ、充分な固形浮遊物の除去が行えず、逆洗に多大なエネルギーを必要としていた。
【0004】
このため、本発明者らは、従来の砂ろ過等に比べて高速でろ過でき、コンパクトな装置となる繊維状のろ過材を用いたろ過装置を考案し、先に実開平7−25914号として出願した。
【0005】
しかし、この装置においても、ろ過層のヘッドスペースと、ろ過材再生のための逆洗システムは必要であるので、ある程度の容量を必要とするものであった。また、所望のろ過水量・処理される原水水質等により、必要なろ過材の充填量・ろ過層の体積、ろ過材の充填密度等が異なるため、ろ過装置として目的に応じた個別の設計が必要であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、原水水質や所望の処理水量に応じてろ過性能を適宜変更しうるため、効率よく水を浄化することができるとともに、単一の設計で多目的に使用することができ、且つ、ろ過材の交換、再生を簡便に行い得るろ過装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のろ過装置は、内部にろ過材が充填され、被処理水を供給するパイプに着脱可能なケーシングを備えたろ過装置であって、該ろ過材として、熱可塑性繊維の集合体を形成し、該繊維の一部を加熱融着してなるろ過材を用い、且つ、該ケーシングに、内部に充填したろ過材の充填密度を調整可能な圧密調整手段として、互いに嵌合しうる内筒と外筒とからなり、嵌合深さを変える手段、伸縮性素材の二重膜構造であるカートリッジ式タンクであり二重膜構造中に流体を出し入れすることで内容積を変える手段を設けたこと、を特徴とする。
【0008】
この圧密調整手段は、ろ過材を充填する部位の容積を調整しうる手段であることが好ましく、具体的には、前記の如く、ろ過層のケーシング自体の内容積を調整する手段等が挙げられる。
【0009】
本発明のろ過装置には、熱可塑性の繊維を集合体となし、該繊維の一部を融着固定してなるろ過材が充填されているため、浮遊固形物質を効率よく浄化することができ、さらに、ろ過材の圧密(充填密度)を調整することによって、所望のろ過性能を得ることができる。このろ過材をろ過材の充填密度調整及び着脱が可能な容器に充填して、ろ過装置に配置してあるため、目的に応じてろ過材の充填密度を、例えば、ろ過材が充填される部分の容積を変えることにより簡単に調整することができ、ろ過材の交換にあたっては、ろ過層のケーシングごとカートリッジ式に交換することができるので、ろ過材の交換を簡便かつ迅速に行うことができるとともに、ろ過材の再生をろ過装置の系外で簡単に行うことが可能である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を更に詳しく説明する。
【0011】
図1は、本発明に係る内筒と外筒とのねじ込み深さを変えることにより、ケーシング内のろ過材の充填密度を調節しうるろ過装置を示す概略断面図である。
【0012】
ろ過装置10は、連結具12A、12Bによって着脱自在に連結された略円筒形状のカートリッジ式ケーシング(以下、ろ過層及びそれを構成するケーシングを含め、タンクと称する)14を備え、このタンク14の上部周壁部には、連結具12Aを介して人工池等の水(被処理水)を供給するパイプ16が接続されている。
【0013】
カートリッジ式タンク14は、雄ねじと雌ねじを切ってあり、互いに螺合しうる内筒14Aと外筒14Bとからなるケーシングからなり、内筒14Aと外筒14Bそれぞれの内部にろ過材18の流出を防止するための金網20A、20Bを有している。
【0014】
内筒14Aと外筒14Bとのねじ込み深さを変えることにより、タンク14内の金網20A、20Bによって区画された部分の容量、即ち、ろ過材の充填密度を調節して使用することができる。図2(A)はカートリッジ14の内筒14Aと外筒14Bとのねじ込み深さを浅くして、金網20Aと金網20Bとの間隔を広くした状態を示す概略断面図である。一定量のろ材を充填したときに、ねじ込み深さを浅くして、ろ過材の充填密度を小さくすれば、流量、即ち、単位時間あたりに処理しうる水の量は大きくなるが、細かい粒子は捕捉できない。図2(B)はカートリッジ14の内筒14Aと外筒14Bとのねじ込み深さを深くして、金網20Aと金網20Bとの間隔を狭くした状態を示す概略断面図である。このように、ねじ込み深さを深くして、ろ過材の充填密度を大きくすれば、単位時間あたりに処理しうる水の量は小さくなるが、細かい粒子も捕捉できるようになる。
【0015】
ろ過処理すべき水はパイプ16の吐出口からカートリッジ式タンク14内へ注入される。カートリッジ式タンク14の内部には、繊維状ポリエステルろ過材18を充填したろ過層が形成されている。カートリッジ式タンク14の下部には池等にろ過処理後の清澄水を再供給するための流量調節弁を備えたパイプ22が連結具12Bを介して接続されている。
【0016】
通常の池水等をろ過する時、池水等の被処理水はパイプ16を通り、金網20A、20Bによって区画された部分にろ過材18が充填されたカートリッジ式タンク14に供給され、充填されたろ過材18の中を通過する。この過程において水中の浮遊固形物質がろ過される。ろ過された清澄水はタンク14の下部から、流量調節弁を備えたパイプ22によって再び池等に排出される。
【0017】
この態様においては、内筒と外筒とのねじ込み深さを変えることでケーシング自体の内容積を調節して、ろ過材の充填密度を変化しうるろ過装置であるが、このようにケーシング自体の内容積を調節するろ過層の別の態様としては、図3の概略断面図に示すように互いに嵌合する内筒と外筒との嵌合深さを変えて、所定位置に着脱自在なベルト状の係止具で固定するものや、図4の概略断面図に示すように互いに嵌合する内筒と外筒との嵌合深さを変えて、ネジにより位置を移動しうる止め具で固定するもの等を挙げることができる。
【0018】
本発明のろ過装置10に用いられる好適なろ過材18は、熱可塑性の繊維の集合体を形成し、該繊維の一部を融着固定してなるものであり、より具体的には、熱可塑性の短繊維をカードして束状となし、該束表面の繊維及び内部の繊維の一部を融着固定して紐状とし、これを切断して短柱状に成形したものが好適である。ろ過材は、通常、粒径が細かい程、浮遊固形物質を良好に除去しうるものであるが、粒径が細かすぎるとろ過層での保持が困難となり、流失し易くなり、粒径を大きくすると、細かい浮遊固形物質を除去することが不可能となる。そこで、本発明に係るろ過材18は、熱可塑性繊維の短繊維集合体を一部融着し固定して、短繊維による細かい浮遊固形物質の除去を可能にすると共に、繊維の流失を防止し得るようになしたものである。好ましい態様としては、短繊維をカードして繊維方向を一定にし、束状に成形して紐状の繊維の集合体とし、この繊維の一部を加熱して互いに融着させて固定し、これを切断して短柱状に成形したもの等が挙げられる。ここで用いられる熱可塑性の短繊維の素材としては、ポリエステル、ポリプリロピレン、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリアクリル等が挙げられ、これらは単独でも2種以上の繊維を混合して用いてもよい。また、短繊維は、通常の繊維形状であっても、中空繊維であっても、繊維表面にクラック等を有する変形繊維であってもよい。繊維表面に凹凸を有する変形繊維や中空繊維は、表面積が大きくなり、細かい浮遊固形物質の除去が効果的に行えるため、好ましく用いられる。
【0019】
ろ過材のサイズとしては、ろ過材が前記の如くして形成された短柱状(円柱形)の場合、固形浮遊物質の除去効率の観点から、その直径は約2〜約10mm程度が好ましく、特に、約3〜約6mm程度が好ましい。長さは、約2〜約10mmが好ましく、特に、約3〜約6mm程度が好ましい。
【0020】
このろ過材18は充填密度を変化させることにより、所望のろ過性能が得られるので、ろ過材18が充填される部分の容積を変化させることによってろ過性能を制御できる。このため、汚れが少なく大量の水を処理したい場合には、ろ過材18が充填される部分の容積を大きくして充填密度を低くし、水の汚染が著しい場合には、ろ過材18が充填される部分の容積を小さして充填密度を高くして用いればよい。このように、本発明のろ過装置では、同じ装置で異なるろ過性能が得られるので、例えば、季節毎に汚染状態の変化する人工池の水処理等にも好適に使用することができ、条件の異なる原水に対しても、同じろ過装置を適用することができる。
【0021】
図5は、本発明のろ過装置に適用しうる、内部にドーナツ形のチューブが配置されたカートリッジ式タンクの態様を示す概略断面図である。
【0022】
カートリッジ式タンクのケーシング24の内部には、水の注入口或いは排出口に隣接してゴム等の伸縮性材料で成形されたドーナツ形のチューブ26が配置されている。チューブ26のろ過材18と接する端部には、直径がケーシング24の内径に適合しており、且つ、チューブ26の膨張、収縮に従って移動可能な金網28Aが配置され、また、ろ過水の排出パイプ方向には水を通過させ、ろ過材18の流出を防止するための金網28Bが固定されている。チューブ26の少なくとも1箇所には流体を出し入れするためのバルブ30が設けられている。チューブ26の壁面26Aは蛇腹式の形状となっており、バルブ30からチューブ26内に空気や水などの流体を出し入れすることによってタンク24内のろ過材18の充填された部分の容積を変化させることができる。即ち、例えば、空気を注入するとドーナツ形のチューブ26の蛇腹形状の壁面26Aが伸長し、チューブ26の幅が大きくなる。このチューブ26のろ過材18と接する端部に配置された金網28によってろ過材18が圧縮され、ろ過材18の充填密度を大きくすることができる。反対に、バルブ30からチューブ26内の空気を排出することによりドーナツ形のチューブ26の蛇腹形状の壁面26Aが収縮して、金網28によるろ過材18の圧縮が緩和され、ろ過材18の充填密度を小さくすることができる。この態様は、ろ過層のケーシング24の容積は変化せず、ケーシング24内にある通水可能な仕切り(ここでは金網28A)で区画されたろ過材充填部分の容積を調整するものである。
【0023】
図6は、金網28Aの平面図である。金網28Aは、ドーナツ形のチューブ26の平面形状に合わせて、水の通過口のみを金網として、その他の部分は水不透過性の材料で形成されているが、適当な枠材に保持され、チューブ26の伸縮に従って移動しうるように配置されていれば、全面が金網で形成されていてもよい。
【0024】
図7は、本発明のろ過装置に適用しうる、壁面が伸縮性素材の二重膜構造であるカートリッジ式タンクの態様を示す概略断面図である。
【0025】
この態様では、カートリッジ式タンクのケーシング32そのものがゴム等の伸縮性素材からなる二重膜構造となっている。二重膜構造を有するタンク32の壁面の少なくとも一か所にこの二重膜構造の内部に空気や水などの流体を出し入れするバルブ34が設けられている。バルブ34より流体を注入すると、二重膜構造を有するタンク32の壁面が膨張し、タンク32の内容積が狭くなることによってろ過材18の充填密度が大きくなり、バルブ34より流体を排出するとタンク32の内容積が大きくなりろ過材18の充填密度が低くなるという構造になっている。
【0026】
このタンク32はケーシング自体が伸縮性素材からなる二重膜構造となっているため、パイプ16、22と着脱自在に連結する端部に、接着剤などによって強固に密着されていることが好ましい。また、ケーシング32自体の形状を保持し、タンク32の膨張、収縮が内容積の膨張、収縮に効果的に反映されるために,図7に示すように適当な外枠材32A内に配置することが好ましい。
【0027】
このタンク32は通常の使用においては二重膜間隙に空気を入れて用いればよいが、ろ過装置自体を池底等の水中に沈めて設置したい場合には、二重膜間隙に水などの液体を入れると安定性が良好になる。
【0028】
図8は、本発明のろ過装置に適用しうる、内部にねじによって移動する金網を配置したカートリッジ式タンクの態様を示す概略断面図である。
【0029】
このカートリッジ式タンク36は略円筒状のケーシング36Aとふた体36Bとからなり、ケーシング36Aとふた体36Bとにはそれぞれ雄ねじ、雌ねじがきってあり、ねじによってふた体36Bをケーシング36Aに固定できるようになっている。ケーシング36Aの内部の端部近傍には、その内周に合わせた直径を有する金網38が固定されており、充填されたろ過材18の流出を防止している。この金網38の中央部には全長にねじを切った支柱40が固定されており、支柱40には固定された金網38と平行に、ケーシング36Aの内周に合わせた直径を有する移動可能な金網42が配置されており、ろ過材18はケーシング36Aの内部の固定された金網38と移動可能な金網42とによって区画された部分に充填されている。この金網42は支柱40に形成されたねじに嵌め込まれたナット44の締めつけによって位置を移動させることができる。ナット44はちょうナットやつまみナットのような形状を有することが、使用性の観点から好ましい。ろ過材18の充填密度を上げるときは、システムを一旦停止し、カートリッジ式タンク36のケーシング36Aのふた体36Bを開けてナット44をしめつけ、固定された金網38の方向へ移動可能な金網42を移動させる。また、充填密度を低くするときは、反対に、ナット44をゆるめて移動可能な金網42を固定された金網38から離れる方向に移動させればよい。このようにして、ろ過材18の充填密度を調整することができる。
【0030】
図9は、本発明のろ過装置に適用しうる、ケーシングのふた体に固定され、ふた体のしめ方によって移動しうる金網を配置したカートリッジ式タンクの態様を示す概略断面図である。
【0031】
このカートリッジ式タンク46は略円筒状のケーシング46Aとふた体46Bとからなり、ケーシング46Aとふた体46Bとにはそれぞれ雄ねじ、雌ねじがきってあり、ねじによってふた体46Bをケーシング46Aに固定できるようになっている。ふた体46Bの内部には、その内周に合わせた直径を有する金網48が固定され、さらに、この金網48の中央部に支柱50が固定され、支柱50の他端には金網48と平行に金網48と同じ直径の金網52が固定されている。金網52は、金網48から一定の距離(支柱の長さ)離れて固定されることになる。また、ケーシング46Aの内部でふた体46Bの反対側の端部近傍には、ろ過材18の流出を防止するための金網54が固定されている。ろ過材18はケーシング46Aの内部の固定された金網54とふた体46Bの移動に従って移動可能な金網52とによって区画された部分に充填されている。ふた体46Bのしめ方によって金網52の位置が移動し、金網52と金網54との間の距離を変化させることによってろ過材18の充填密度が変化する。即ち、ケーシング46Aのふた体46Bをねじ込むことによって、ふた体46B内部の金網48に支柱50を介して固定された金網52がケーシング46Aの内部に固定された金網54の方向へ移動して、ろ過材18の充填密度が高くなり、反対に、ふた体46Bをゆるめることにより、金網52を金網54と反対の方向に移動させれば充填密度が低くなる。このようにして、ろ過材18の充填密度を調整することができる。
【0032】
図10は、本発明のろ過装置に適用しうる、支柱を回転させることよって移動しうる網状の押さえ板を配置したカートリッジ式タンクの態様を示す概略断面図である。
【0033】
このカートリッジ式タンクは、内部に網状の押さえ板58を固定するための凸部60を有している略円筒状のケーシング56と移動可能な網状の押さえ板58からなり、網状の押さえ板58には、押さえ板58の位置を変更させるための心棒62が固定されている。
【0034】
押さえ板58の外周に沿って、カートリッジ式タンクのケーシング56内に形成された押さえ板固定のための凸部60に適合しうる凹部64が形成されている。図11(A)は網状の押さえ板58がタンク56内に形成された凸部60に適合した状態を示す概略図である。押さえ板58を移動させる場合、押さえ板58に固定された心棒62を回転させて、タンク56内壁に形成された凸部60と押さえ板58の凹部64とを合わせ、凸部60を通過させる。その後、心棒62を回転させてタンク56内壁に形成された凸部60と押さえ板58の凹部64とずらして、前後2ヶ所の押さえ板固定のための凸部60間に押さえ板58を配置する。図11(B)は、タンク56内に形成された凸部60によって網状の押さえ板58が固定された状態を示す概略図である。
【0035】
押さえ板58を配置する位置を調整することによって、ろ過材18が充填される部分の容積を変化させ、ろ過材18の充填密度を調整することができる。
【0036】
図5〜図10に示されたろ過層の態様においては、ろ過層のケーシングの容積は変化せず、ケーシング内にあって移動可能であり、且つ、通水可能な仕切りで区画されたろ過材充填部分の容積を調整することによりろ過材の充填密度を調整している。
【0037】
このような充填密度の調整手段を備えた別の態様としては、図12の概略断面図に示される如き、ネジを切った支柱にナットによって移動可能に取りつけられた金網を有するケーシング等も挙げることができる。
【0038】
本発明のろ過装置においては、ろ過材18の充填密度は、処理される水の汚染の程度、例えば、原水の水質(浮遊物の量・粒子径等)や処理水量等により任意に選択することができるが、ろ過効率の観点からは、未加圧の状態に対して体積比96%以下となるような圧縮率で充填されていることが好ましい。
【0039】
前記各具体例では、ろ過層のカートリッジ式タンクは、ろ過装置に一個連結されて配置されていたが、処理条件によっては複数個連結して用いてもよく、また、ろ過材の充填密度の小さいものを第1フィルターに、高いものを第2フィルターに使うというようにして多段のろ過システムを構成することもできる。
【0040】
このように、本発明のろ過材においては、原水の条件にかかわらず同一規格で製作できることから量産化し易く、大幅なコスト低減が図れるとともに、原水の汚濁状況が変化しても現場にて容易にろ過効率を調整でき、処理水の水質を維持することができる。
【0041】
また、メンテナンスはカートリッジ自体を交換することによって実施可能であり、ろ過装置からカートリッジ式ろ化層のみをとりはずしてろ過材を洗浄しうるため、長期間再利用が可能であり、装置内に逆洗のためのシステムを必要とせず、装置の簡素化が可能である。
【0042】
【発明の効果】
本発明のろ過装置は、上記構成としたため、原水水質や所望の処理水量に応じてろ過性能を適宜変更しうるため、効率よく水を浄化することができるとともに、単一の設計で多目的に使用することができ、且つ、ろ過材の交換、再生を簡便に行い得るという優れた効果を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】内筒と外筒とのねじ込み深さを変えることにより、カートリッジ内のろ過材の充填密度を調節しうるろ過装置を示す概略断面図である。
【図2】図1のろ過装置のろ過層において、(A)はカートリッジの内筒と外筒とのねじ込み深さを浅くした状態を示し、(B)はカートリッジの内筒と外筒とのとのねじ込み深さを深くした状態を示す概略断面図である。
【図3】内筒と外筒との嵌合深さを変えて、所定位置にベルト状の係止具で固定することにより、カートリッジ内のろ過材の充填密度を調節しうるろ過装置を示す概略断面図である。
【図4】内筒と外筒との嵌合深さを変えて、ネジにより移動可能な係止具で固定することにより、カートリッジ内のろ過材の充填密度を調節しうるろ過装置を示す概略断面図である。
【図5】内部にドーナツ形のチューブが配置されたカートリッジ式タンクの態様を示す概略断面図である。
【図6】図5のろ過装置に用いられた金網を示す平面図である。
【図7】壁面が伸縮性素材の二重膜構造であるカートリッジ式タンクの態様を示す概略断面図である。
【図8】内部にねじによって移動しうる金網を配置したカートリッジ式タンクの態様を示す概略断面図である。
【図9】ケーシングのふた体に固定され、ふた体のしめ方によって移動しうる金網を配置したカートリッジ式タンクの態様を示す概略断面図である。
【図10】心棒を回転させることよって移動しうる網状の押さえ板を配置したカートリッジ式タンクの態様を示す概略断面図である。
【図11】(A)は網状の押さえ板がタンク内に形成された凸部に適合した状態を示す概略図であり、(B)は、タンク内に形成された凸部によって網状の押さえ板が固定された状態を示す概略図である。
【図12】ネジを切った支柱にナットによって移動可能に取りつけられた金網を配置したカートリッジ式タンクの態様を示す概略断面図である。
【符号の説明】
10 ろ過装置
12A、12B 連結具
14A ろ過層の内筒
14B ろ過層の外筒
16 被処理水を供給するパイプ
18 ろ過材
20A、20B 金網(ろ過材の流失を防止する金網)
22 排出パイプ
24 カートリッジ式タンク
26 ドーナツ状チューブ
32 二重膜構造を有するタンク
36 カートリッジ式タンク
36A カートリッジ式タンクのケーシング
36B カートリッジ式タンクのふた体
42 支柱に配置された移動可能な金網
46 カートリッジ式タンク
46A カートリッジ式タンクのケーシング
46B カートリッジ式タンクのふた体
52 ふた体に連結された移動可能な金網
56 カートリッジ式タンク
58 網状の押さえ板
60 タンク内に形成された凹部

Claims (2)

  1. 内部にろ過材が充填され、被処理水を供給するパイプに着脱可能なケーシングを備えたろ過装置であって、
    該ろ過材として、熱可塑性繊維の集合体を形成し、該繊維の一部を加熱融着してなるろ過材を用い、
    且つ、該ケーシングが、互いに嵌合する内筒と外筒と、該内筒、外筒の嵌合深さを変えて所定位置に着脱自在に係止する係止具とを備え、内筒と外筒との嵌合深さを変えて、所定位置に固定することにより、内部に充填したろ過材の充填密度を調整可能とした構成を有すること、
    を特徴とするろ過装置。
  2. 内部にろ過材が充填され、被処理水を供給するパイプに着脱可能なケーシングを備えたろ過装置であって、
    該ろ過材として、熱可塑性繊維の集合体を形成し、該繊維の一部を加熱融着してなるろ過材を用い、
    且つ、該ケーシングが、壁面が伸縮性素材の二重膜構造であるカートリッジ式タンクであり、二重膜構造を有するタンクの壁面の少なくとも一か所に二重膜構造の内部に流体を出し入れするバルブを設けてなり、バルブより流体を注入、排出して、内容積を変化させることで、内部に充填したろ過材の充填密度を調整可能とした構成を有すること、
    を特徴とするろ過装置。
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