JP3641032B2 - Rear wheel steering device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、四輪操舵車において後輪が前輪の操舵角に応じて操舵され、かつ必要以上に操舵角が大きくなり過ぎないように規制する機械的な規制機構が設けられた後輪操舵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の後輪操舵装置には、車両の走行状態及び前輪の操舵状態に関連して後輪の操舵角を規制する機械的な規制機構が設けられたものがある。例えば、車両が高速で走行し、かつ、前輪が小舵角の操舵である場合には、誤動作などにより、後輪が大舵角の操舵をされると車両の尻振りなどを起こしてしまうことがあるので、後輪の操舵角を機械的な規制機構で規制するものがあった。
そのような一従来例として実開昭61−31972号公報に記載された装置を図7に示す。図7の後輪操舵装置は、前輪の操舵角に応じてモータ101が回転し、モータ101の出力軸103に設けられた出力ギヤ105が減速ギヤ107を回転させる。この減速ギヤ107がシャフト109と同軸に設けられ、このシャフト109に形成されたピニオンギヤ111がラックギア113に噛み合い、このラックギア113を図の紙面に直角な方向に移動させ、これにより後輪を操舵する。
そして、車速が所定速度を超えたり、前輪の操舵角が所定角度よりも小さかったりする場合には、コントローラによって作動されるソレノイド115が働いてピン117が、減速ギヤ107に形成された円弧状の長孔119に挿入される。これにより小舵角モードとなり、円弧の長さの範囲で小舵角が許され規制が行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の装置では、ピン117が長孔119から引き出されて規制が解除されると大舵角モードとなるが、本来、小舵角モードであるべき時に電気的誤動作や、機械的故障によってストッパーピンが引き出されてしまったような場合には、まったく規制がきかない状態となってしまうものであった。
また、このようにまったく規制がきかない状態となってしまった場合に、最悪の事態が考えられるのはモータ101が逆転し、望まれる操舵方向とは逆方向に後輪が操舵されてしまうことである。
この発明は、以上の問題点を解決するためになされたもので、電気的誤動作や機械的故障によってまったく操舵角の規制がきかなくなってしまう状態を避け、特に後輪操舵装置のモータの逆転により逆方向に後輪操舵が行われてしまうのを防止できる後輪操舵装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
以上の目的を達成するために、請求項1の発明は、車両の走行状態および前輪の操舵状態に関連して動作する電動モータによりピニオンギヤを回転させ、ピニオンギヤに噛み合うラックギヤが設けられたラック軸の移動により後輪を操舵し、この後輪の操舵角が大きくなり過ぎないように規制する機械的な規制機構が設けられた後輪操舵装置において、
後輪操舵に伴って駆動されるいずれかの部分に形成された二つの規制溝と、各規制溝にスプリングで付勢され挿入されているストッパーピンと、前記二つのストッパーピンのいずれかのみを前記スプリングの付勢力に抗して前記規制溝から引き出す引き出し部材と、引き出し部材を駆動させるブレーキ付きモータと、を有し、前記二つのストッパーピンがともに前記規制溝に挿入されている中立状態で、一方のストッパーピンと規制溝の一端との距離を小舵角時の左の規制角を設定する大きさとし規制溝の他端との距離を大舵角時の右の規制角を設定する大きさとし、また、他方のストッパーピンと規制溝の一端との距離を小舵角時の右の規制角を設定する大きさとし規制溝の他端との距離を大舵角時の左の規制角を設定する大きさとしたことを特徴とする後輪操舵装置である。
【0005】
請求項2の発明は、更に、後輪操舵に伴って駆動されるいずれかの部分がラック軸であり、二つの規制溝はラック軸の軸方向に並んで形成され、引き出し部材はカムであり、カムは二つのストッパーピンのいずれか一方を規制溝から引き出した状態で他方のストッパーピンには働いていないことを特徴とする請求項1記載の後輪操舵装置である。
請求項3の発明は、更に、後輪操舵に伴って駆動されるいずれかの部分がラック軸であり、二つの規制溝はラック軸の軸方向に並んで形成され、引き出し部材はカムであり、カムは二つのストッパーピンのいずれか一方を規制溝から引き出した状態で他方のストッパーピンを規制溝に強制的に挿入していることを特徴とする請求項1記載の後輪操舵装置である。
請求項4の発明は、更に、後輪操舵に伴って駆動されるいずれかの部分がラック軸であり、二つの規制溝はラック軸の両側面に軸中心を挟んで形成され、引き出し部材は、ラック軸を跨いで設けられる二股形状の部材であり二股形状の両先端に二つのストッパーピンを保持し、ストッパーピンのいずれか一方を規制溝から引き出した状態で他方のストッパーピンを規制溝に強制的に挿入していることを特徴とする請求項1記載の後輪操舵装置である。
【0006】
【発明の実施の形態】
この発明の第一の実施形態を図1、2に示す。この後輪操舵装置は、車両の走行状態及び図示しない前輪の操舵状態に関連して図示しない電動モータが動作する。この電動モータに設けられたピニオンギヤがラックギヤに噛み合っており、このラックギヤが設けられたラック軸1の移動により、図示しない後輪を操舵する。 この後輪の操舵角が大きくなり過ぎないように、小舵角規制と大舵角規制の二段階の規制を行う機械的な規制機構3が設けられている。
即ち、前記ラック軸1には、2つの規制溝5A、5Bが、ラック軸1の軸方向に並んで形成されている。両規制溝5A、5Bの軸方向の長さは同じである。各規制溝5A、5Bにはそれぞれストッパーピン7A、7Bが設けられ、スプリング9A、9Bで付勢されて、各ストッパーピン7A、7Bの先端が規制溝5A、5B内に挿入されている。各ストッパーピン7A、7Bの後端は拡径され、フランジ部11が形成されている。これら2つのストッパーピン7A、7Bの間にはカム13が設けられている。
【0007】
カム13は、ブレーキ付きモータ15により両方向に所定角度に回動するように駆動される構成となっている。ブレーキ付きモータ15は、ブレーキを有し、ブレーキに通電された状態でモータ軸の所定回動角度を維持するブレーキ機能を果たす。カム13の両端にはそれぞれ肩部17が設けられ、前記ストッパーピン7A、7Bのフランジ部11に下方から係止できる構成となっている。従って、カム13が回動すれば、いずれか一方のストッパーピン7A、7Bのフランジ部11が肩部17によって係止され押し上げられて、そのストッパーピン7Aまたは7Bが規制溝5Aまたは5Bから引き出される。
各ストッパーピン7A、7Bの上端には、同軸上にそれぞれ検出棒19が設けられ、ストローク型のセンサ21により各ストッパーピン7A、7Bの規制溝5A、5Bに対する出入りが検出される構成となっている。
【0008】
後輪操舵がまったく行われておらずラック軸1が中立位置にある状態で、一方のストッパーピン7Aと規制溝5Aの内側の一端との距離LA1は、小舵角時の右(R)の規制角を設定する大きさとなる。また、このストッパーピン7Aと規制溝5Aの外側の他端との距離LA2は、大舵角時の左(L)の規制角を設定する大きさとなる。そして、他方のストッパーピン7Bと規制溝5Bの内側の一端との距離LB1は、小舵角時の左の規制角を設定する大きさとなる。また、ストッパーピン7Bと規制溝5Bの外側の他端との距離LB2は、大舵角時の右の規制角を設定する大きさとなる。
【0009】
以下、この第一の実施形態の動作について説明する。
まず、前輪を左または右方向に小舵角に操舵する時には、後輪操舵装置のブレーキ付きモータ15の電源をONさせカム13を中立に戻し、ブレーキ付きモータ15の電源をOFFさせる。その後、ストッパーピン7A、7Bはスプリング9A、9Bの力で中立状態となり、ブレーキ電源はONされるように制御する。この状態で、ブレーキ付きモータ15のブレーキが働き、中立状態が維持される。この中立状態では2つのストッパーピン7A、7Bの先端はそれぞれの規制溝5A、5Bに挿入されている。従って、各ストッパーピン7A、7Bは規制溝5A、5Bの内側の一端との距離LA1、LB1を相対移動できるのみであり、小舵角時の規制が行われる。このように、この小舵角規制は例えば±1度で行われる。
【0010】
次に、前輪を右方向に大舵角に操舵する時には、後輪操舵装置のブレーキ付きモータ15の電源はONされ、同時にブレーキ電源はOFFされる制御が行われる。この制御を行うECUからの信号により、ブレーキ付きモータ15がカム13を図中Y方向に回動することで、ストッパーピン7Aが規制溝5Aからスプリング9Aの付勢力に抗して引き出される。このとき、ブレーキ電源はONされ、カム13はその位置を維持している。カム13はストッパーピン7Bには働かないので、ストッパーピン7Bは規制溝5Bにスプリング9Bの付勢力により挿入されたままの状態となる。この状態でラック軸1はR方向(右方向)に移動可能となる。この場合に、後輪操舵装置の図示しない電動モータによってラック軸はR方向に移動し、後輪を右方向へ大舵角逆相操舵する。
【0011】
このときストッパーピン7Bは前述したように、スプリングによって規制溝5Bに挿入されており、このストッパーピン7Bと規制溝5Bの外側の他端との距離LB2によって、前記大舵角は最大7度に規制される。
また万一、図示しない電動モータの逆転により、ラック軸1が逆方向即ちL方向(左方向)へ移動しようとしても、小舵角規制に相当する規制が行われる。即ち、ストッパーピン7Bと規制溝5Bの内側の一端との距離LB1によって設定される最大1度の小舵角に押さえられる。
【0012】
同様に、前輪を左方向に大舵角に操舵する時に、ブレーキ付きモータ15の電源がONし、同時にブレーキ電源がOFFされるように制御される。この制御を行うECUからの信号により、ブレーキ付きモータ15によりカム13が図中X方向に回動することで、今度は逆に、ストッパーピン7Bが規制溝5Bから引き出され、ラック軸1はL方向へ移動可能となる。しかし他方のストッパーピン7Aは規制溝5Aに挿入されたままなので、ストッパーピン7Aと規制溝5Aの外側の他端との距離LA2によって最大7度の大舵角規制が行われる。
また万一、同様に図示しない電動モータが逆転しようとしても小舵角規制に相当する規制が行われる。
【0013】
以上説明したように、この実施形態によれば、2つのストッパーピン7A、7Bは両方がともに規制溝5A、5Bに挿入されているか、あるいは一方のストッパーピン7Aまたは7Bが規制溝5A、5Bに挿入されているかのいずれかの状態しかないので、電気的誤動作や機械的故障によっても、まったく規制がきかない状態となってしまうのを防ぐことができる。
そして、いずれか一方のストッパーピン7Aまたは7Bのみが挿入されている大舵角の操舵の場合でも、左または右の最大操舵角、即ち規制角が7度とされる大舵角規制が行われる。このように小舵角規制と大舵角規制の2段規制が行われることで、安全性がより向上する。
【0014】
さらに、従来例(図7参照)のようにストッパーピン117の駆動をソレノイド115を用いて行うということがないので、ソレノイドが固着することによる問題が避けられる。
また、2つのストッパーピン7A、7Bはスプリング9A、9Bによって常に規制溝5A、5Bに挿入される方向に付勢されているので、ブレーキ付きモータ15が働かなくなり回動しようとする力を失った場合でも、ストッパーピン7A、7Bは直ちに規制溝5A、5Bに挿入されることになり、小舵角規制に相当する規制が行われることになる。
しかも、ブレーキ付きモータ15が故障したとECUにより判断された場合には、ブレーキ電源をOFFすることによりブレーキを解除し、スプリング9A、9Bの働きによりカム13及びストッパーピン7A、7Bを中立状態に戻す。これにより小舵角規制に相当する規制が行われ安全が確保される。
【0015】
(他の実施形態)
以上の第一の実施形態においてはカム13の両肩部17は、2つのストッパーピン7A、7Bのフランジ部11に下方から係止するものであり、これによりカム13が2つのストッパーピン7A、7Bのいずれか一方を規制溝5A、5Bから引き出した状態では、他方のストッパーピン7A、7Bにはカム13は働いていないものであった。
しかしながら図3、4に示す第二の実施形態に示すように、カム13は2つのストッパーピン7Aまたは7Bのいずれか一方を規制溝5A、5Bから引き出した状態で、他方のストッパーピン7Bまたは7Aを規制溝5A、5Bに強制的に挿入できる構造とすることが可能である。
【0016】
即ち、カム13は左右に短いアーム23を突出させており、これらアーム23はストッパーピン7A、7Bの上方に設けられたカム溝25に係止している。このためカム13が図中例えばY方向に回動した際に、ストッパーピン7Aが規制溝5Aから引き出されるのみならず、他方のストッパーピン7Bは規制溝5Bに強制的に挿入されることとなる。逆に、X方向にカム13が回動した場合も、同様にストッパーピン7Bが引き出された状態で、他方のストッパーピン7Aは強制的に規制溝5Aに挿入されることとなる。このような強制的な挿入により、大舵角規制がより確実に行われる。
なお、センサ27はアーム23の動きを検出する。また、図2において図1とほぼ同等の働きをする部分については同一の番号を付す。
【0017】
この第二の実施形態においても前記第一の実施形態とほぼ同等の効果を有する。
また、以上の2つの実施形態においては、2つの規制溝5A、5Bは、ラック軸1の軸方向に並んで形成されることとなったが、図5、6に示す第三の実施形態のように、2つの規制溝5A、5Bをラック軸1の両側面に軸中心を挟んで形成しても良い。即ち、図5に示すように2つの規制溝5A、5Bはラック軸1の軸中心を挟んで両側面に形成されている。そして、図6に示すように、規制溝5Aは図中央から右方向にかけて形成され、規制溝5Bは図中央から左方向にかけて形成される。
【0018】
また前記2つの実施形態においてはストッパーピン7A、7Bを引き出す部材はカム13であったが、図5、6に示す第三の実施形態のように、二股形状の部材31であっても良い。即ち、二股形状の部材31は、ラック軸1を跨いで設けられ両先端に2つのストッパーピン7A、7Bを保持する。
この二股形状の部材31も前記カム13と同様にブレーキ付きモータ15の出力軸15aに設けられて、X方向及びY方向に回動する。この回動によりストッパーピン7Aまたは7Bいずれか一方を規制溝5Aまたは5Bから引き出した状態で、他方のストッパーピン7Bまたは7Aを規制溝5Bまたは5Aに強制的に挿入することができる。
【0019】
以下、図5でより詳しく説明する。なお、センサ27は部材31の動きを検出する。また、図1、2、及び図3、4とほぼ同等の働きをする部分については同等の符号を付す。
後輪操舵装置を構成するラック軸1の両側面には、ラック軸1の中心を挟んで2つの規制溝5A、5Bが形成される。この2つの規制溝5A、5Bに挿入されるストッパーピン7A、7Bは、ラック軸1を挟んだ両側に設けられ、同軸状態で水平に、互いに先端を対向させて配置される。これら2つのストッパーピン7A、7Bは二股形状の部材31の両先端に保持されている。
この二股形状の部材31は、ラック軸1から離れた位置においてラック軸1と平行に設けられるブレーキ付きモータ15の出力軸15aに対して設けられる。ブレーキ付きモータ15の出力軸15aが、Y方向又はX方向に回動することで、いずれか一方のストッパーピン7A、7Bが規制溝5A、5Bに挿入され、他方が規制溝5A、5Bから引き出される。
【0020】
そしてY方向にもX方向にも回動していない中立状態では、2つのストッパーピン7A、7Bのいずれもが規制溝5A、5Bに挿入された状態となる。二股形状の部材31は2つのスプリング9A、9Bによって付勢される付勢方向は互いに反対方向であり、これにより二股形状の部材31は常に中立状態に維持しようとする力を受ける。この第三の実施形態においても、2つのストッパーピン7A、7Bと規制溝5A、5Bの両端との距離LA1、LA2、LB1、LB2(図1参照)を設定する事ができ、これにより前記実施形態とほぼ同等の効果を得ることができる。
なお、以上の3つの実施形態では2つの規制溝5A、5Bが形成されるのはラック軸1であったが、更に他の実施形態では必ずしもラック軸1に限らず、後輪操舵に伴って駆動される後輪操舵装置のいずれかの部分に2つの規制溝5A、5Bを形成することが可能である。例えば、後輪操舵を行う電動モータが回転力を伝達する減速ギヤ(図7減速ギヤ107参照)に2つの規制溝を円弧状に設けることも可能である。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1、2、又は3の発明によれば、2つのストッパーピンのうち少なくともいずれか一方は必ず規制溝に挿入されており、どのような場合でもまったく規制がきかない状態となってしまうことは避けられる。即ち、左または右の小舵角規制と右または左の大舵角規制が必ず得られることになる。
また、いずれか一方のストッパーピンが規制溝に挿入された状態で大舵角規制が行われるが、この大舵角規制の状態で仮に後輪操舵装置の電動モータが逆転しても、逆方向の後輪操舵は小舵角規制に相当する規制が行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第一実施形態に係る後輪操舵装置に設けられる規制機構の正面断面図である。
【図2】第一実施形態の規制機構の側面図である。
【図3】この発明の第二実施形態に係る後輪操舵装置に設けられる規制機構の正面断面図である。
【図4】第二実施形態の規制機構の側面図である。
【図5】この発明の第三実施形態に係る後輪操舵装置に設けられる規制機構の正面断面図である。
【図6】第三実施形態の規制機構の側面図である。
【図7】従来技術の規制機構を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ラック軸
3 規制機構
5A、5B 規制溝
7A、7B ストッパーピン
9A、9B スプリング
13 カム(引き出し部材)
15 ブレーキ付きモータ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a rear wheel steering device in which a rear wheel is steered according to a steering angle of a front wheel in a four-wheel steering vehicle, and a mechanical restriction mechanism is provided to restrict the steering angle from becoming excessively large. About.
[0002]
[Prior art]
Some conventional rear wheel steering devices are provided with a mechanical restriction mechanism that restricts the steering angle of the rear wheels in relation to the traveling state of the vehicle and the steering state of the front wheels. For example, if the vehicle is traveling at a high speed and the front wheels are steered at a small steering angle, the rear wheels may be swung at a large steering angle due to a malfunction, etc. Therefore, there are some which regulate the steering angle of the rear wheels by a mechanical regulation mechanism.
FIG. 7 shows an apparatus described in Japanese Utility Model Laid-Open No. 61-31972 as one such conventional example. 7, the
When the vehicle speed exceeds the predetermined speed or the front wheel steering angle is smaller than the predetermined angle, the
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the above-mentioned conventional device, when the pin 117 is pulled out from the
In addition, in the case where the regulation is completely unsatisfactory in this way, the worst situation can be considered because the
The present invention has been made to solve the above-described problems, and avoids a situation where the regulation of the steering angle cannot be completely controlled due to an electrical malfunction or mechanical failure, and in particular, by reversing the motor of the rear wheel steering device. An object of the present invention is to provide a rear wheel steering device capable of preventing the rear wheel from being steered in the reverse direction.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, an invention according to claim 1 is a rack shaft provided with a rack gear that rotates a pinion gear by an electric motor that operates in relation to a running state of a vehicle and a steering state of a front wheel, and meshes with the pinion gear. In the rear wheel steering device provided with a mechanical restriction mechanism that steers the rear wheel by movement and restricts the steering angle of the rear wheel from becoming too large.
Two restriction grooves formed in any part driven by rear wheel steering, a stopper pin that is urged and inserted by a spring in each restriction groove, and only one of the two stopper pins In a neutral state in which a pull-out member that pulls out from the restriction groove against a biasing force of a spring, and a motor with a brake that drives the pull-out member, the two stopper pins are both inserted into the restriction groove, The distance between one stopper pin and one end of the restricting groove is set to a size that sets the left restricting angle at the small steering angle, and the distance from the other end of the restricting groove is set to set the right restricting angle at the large steered angle, In addition, the distance between the other stopper pin and one end of the restriction groove is set to a size that sets the right control angle at the small steering angle, and the distance from the other end of the control groove is set to set the left control angle at the large steering angle. Satoko A rear wheel steering apparatus according to claim.
[0005]
In the invention of claim 2, any one of the parts driven by the rear wheel steering is a rack shaft, the two restricting grooves are formed side by side in the axial direction of the rack shaft, and the drawer member is a cam. 2. The rear wheel steering apparatus according to claim 1, wherein the cam does not act on the other stopper pin in a state in which one of the two stopper pins is pulled out from the restriction groove.
In the invention of
In the invention of claim 4, any one of the parts driven by the rear wheel steering is a rack shaft, the two restricting grooves are formed on both side surfaces of the rack shaft with the shaft center interposed therebetween, and the drawer member is , A bifurcated member that straddles the rack shaft, holding two stopper pins at both ends of the bifurcated shape, with one of the stopper pins pulled out from the regulating groove, and the other stopper pin as the regulating groove 2. The rear wheel steering apparatus according to claim 1, wherein the rear wheel steering apparatus is forcibly inserted.
[0006]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
A first embodiment of the present invention is shown in FIGS. In this rear wheel steering apparatus, an electric motor (not shown) operates in relation to the traveling state of the vehicle and the steering state of the front wheel (not shown). A pinion gear provided in the electric motor meshes with the rack gear, and a rear wheel (not shown) is steered by the movement of the rack shaft 1 provided with the rack gear. In order to prevent the steering angle of the rear wheels from becoming excessively large, a
That is, the rack shaft 1 is formed with two restricting
[0007]
The
[0008]
In the state where the rear wheel steering is not performed at all and the rack shaft 1 is in the neutral position, the distance LA1 between one
[0009]
Hereinafter, the operation of the first embodiment will be described.
First, when the front wheels are steered left or right to a small steering angle, the power of the
[0010]
Next, when the front wheel is steered rightward to a large steering angle, the power of the
[0011]
At this time, as described above, the stopper pin 7B is inserted into the
Further, even if the rack shaft 1 tries to move in the reverse direction, that is, in the L direction (left direction) due to the reverse rotation of the electric motor (not shown), the restriction corresponding to the small steering angle restriction is performed. In other words, the small steering angle is set to a maximum of 1 degree, which is set by the distance LB1 between the stopper pin 7B and the inner end of the
[0012]
Similarly, when the front wheel is steered leftward to a large steering angle, the power supply of the
Similarly, even if an electric motor (not shown) tries to reverse, a regulation corresponding to a small steering angle regulation is performed.
[0013]
As described above, according to this embodiment, the two
Even in the case of steering with a large steering angle in which only one of the stopper pins 7A or 7B is inserted, the maximum steering angle on the left or right, that is, the large steering angle is controlled to be 7 degrees. . Thus, safety is further improved by performing the two-stage regulation of the small steering angle regulation and the large steering angle regulation.
[0014]
Further, unlike the conventional example (see FIG. 7), the stopper pin 117 is not driven using the
Further, since the two
In addition, when the ECU determines that the
[0015]
(Other embodiments)
In the first embodiment described above, both
However, as shown in the second embodiment shown in FIGS. 3 and 4, the
[0016]
That is, the
The
[0017]
This second embodiment also has substantially the same effect as the first embodiment.
In the above two embodiments, the two regulating
[0018]
In the two embodiments, the member that pulls out the stopper pins 7A and 7B is the
This
[0019]
This will be described in more detail with reference to FIG. The
Two restricting
The
[0020]
In the neutral state where neither the Y direction nor the X direction is rotated, the two
In the above three embodiments, the two
[0021]
【The invention's effect】
As described above, according to the first, second, or third aspect of the invention, at least one of the two stopper pins is always inserted into the restriction groove, and in any case, no restriction is imposed. It can be avoided. That is, the left or right small rudder angle restriction and the right or left large rudder angle restriction are always obtained.
Further, the large steering angle restriction is performed with either one of the stopper pins inserted into the restriction groove. However, even if the electric motor of the rear wheel steering device is reversed in the large steering angle restriction state, the reverse direction is maintained. For rear wheel steering, a regulation equivalent to a small steering angle regulation is performed.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a front sectional view of a restriction mechanism provided in a rear wheel steering apparatus according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a side view of a restriction mechanism according to the first embodiment.
FIG. 3 is a front sectional view of a restriction mechanism provided in a rear wheel steering device according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a side view of a restriction mechanism according to a second embodiment.
FIG. 5 is a front sectional view of a restriction mechanism provided in a rear wheel steering device according to a third embodiment of the present invention.
FIG. 6 is a side view of a restriction mechanism according to a third embodiment.
FIG. 7 is a cross-sectional view showing a conventional regulation mechanism.
[Explanation of symbols]
1
15 Motor with brake
Claims (4)
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