JP3640401B2 - Pneumatic tires for passenger cars - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、乗用車用空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、耐摩耗性とウェット性能と耐久性(低発熱性)の3特性を同時に満足した乗用車用空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
タクシー等に装着する空気入りタイヤは、特に空気入りラジアルタイヤは、一般の乗用車に比べて走行距離が長くなるため優れた耐摩耗性が要求されると共に、雨天時にも頻繁に走行するため優れたウェット性能が要求され、また長期の使用に耐えられる高い耐久性(低発熱性)も望まれていた。
しかし、耐摩耗性を向上させるためにタイヤの接地面積を最大限に確保しようとすると、逆に溝面積が減少してウェット性能が低下してしまう。このように耐摩耗性とウェット性能とは二律背反関係にあるため、これら両要求特性を両立させることは極めて困難であり、更にこれに加えて耐久性(低発熱性)を改良することは全く困難であった。
【0003】
従来の乗用車用空気入りタイヤ、特にそのキャップトレッドゴムにおいては耐摩耗性、ウェット性能及び低発熱性の3特性を同時に満足させることは困難であった。例えば、ガラス転移温度(Tg)の低いポリマーを用いることによって耐摩耗性及び低発熱性を向上させることはできるが、ウェット性能が低下するので好ましくなく、また小粒径のカーボンブラックを用いることによって耐摩耗性及びウェット性能は改良されるが、発熱性が悪化するので好ましくない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、耐摩耗性とウェット性能と耐久性(低発熱性)の3特性を同時に満足する乗用車用空気入りタイヤを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に従えば、(i)ガラス転移温度が−90℃より低い少なくとも一種のポリブタジエンゴム(BR)10〜30重量部及びガラス転移温度が−50℃より低い少なくとも一種のスチレンブタジエン共重合体ゴム(SBR) 90〜70重量部からなるポリマー成分 100重量部、
(ii) CTAB 130〜150m2/g 、N2SA/IA 1.0〜1.10及び△DBP 15ml/100g 以下のカーボンブラック55〜80重量部並びに
(iii)加硫剤としてイオウのみを 1.0重量部以上 1.7重量部未満の量で含んでなるゴム組成物からキャップトレッド部を構成してなる乗用車用空気入りタイヤが提供される。
【0006】
本発明に係る乗用車用空気入りタイヤの構造には特に限定はなく、従来から知られている任意の構造の空気入りタイヤ、更には現在開発中の各種構造の空気入りタイヤの構造とすることができるが、出願人が先に出願した特願平4−344405号出願に記載のような、トレッド面に、タイヤ周方向に対してシースルー部を有する2本以上の周方向主溝を設けた乗用車用空気入りタイヤの構造を用いるのが好ましい。
【0007】
例えば、以下の実施例においても用いたシースルー部分を有する空気入りラジアルタイヤのトレッド部は図1及び2に示したような構造を有する。なお、「シースルー部分を有する」とは、タイヤ子午線断面をタイヤ周方向に見たときに、主溝がタイヤ全周において少なくとも見通し可能な幅を有していることをいう。図1及び2において、トレッド面1には、ジグザグ形状であってシースルー部分を有する4本の主溝2がタイヤ周方向に延びるように設けられており、これら4本の主溝2によって5本のリブ3が分割形成されている。主溝2によって形成されるリブ3の中央部には、サイプ4を設けることにより、リブ3の接地圧が均等化され、そのエッジ部における接地圧を向上させて、ウェット円旋回性能を更に向上させている。
【0008】
ところで、本発明によれば、前記した通り、キャップトレッド部を、特定のポリマー、特定のカーボンブラック及びイオウを特定の割合で配合して成るゴム組成物から構成される。
本発明において用いられるゴム組成物のポリマー成分としては、ガラス転移点(Tg)が−90℃以下のポリブタジエンゴム(BR)10〜30重量部及びTgが−50℃以下の少なくとも一種のスチレンブタジエン共重合体(SBR) 70〜90重量部(合計 100重量部)を用いる。なお、ガラス転移点(Tg)はデュポン製示差熱分析計(DSC) を用い、ASTM D3418-82 に従って昇温速度10℃/分で測定し、ガラス転移の変曲点の接線とベースラインの外挿との交点をTgとした。
【0009】
本発明に用いるBRは従来からタイヤ用として一般に使用されている任意のポリブタジエンとすることができるが、Tgが−90℃未満、好ましくは−100 ℃未満のものである必要がある。このTg値が−90℃以上では十分な耐摩耗性が得られない。
本発明に従えば、かかるBRをポリマー 100重量部当り10〜30重量部、好ましくは15〜28重量部配合する。この配合量が10重量部未満では所望の耐摩耗性が十分でなく、逆に30重量部を超えるとウェット性能が低下すると共に走行後の物性変化が大きくなる(特にトレッド部の硬化によりウェット性能が低下する)ので好ましくない。
【0010】
一方、本発明に用いるSBR も従来からタイヤ用として一般に使用されている任意のスチレン−ブタジエン共重合体とすることができるが、Tgが−50℃未満である必要がある。このTg値が−50℃以上ではウェット性能は向上するが、耐摩耗性が低下するので好ましくない。
【0011】
本発明において用いられるゴム組成物に第二の必須成分として配合されるカーボンブラックは、前述の通り、CTAB(セチルトリメチルアンモニウムブロマイドの吸着量から算出したカーボンブラック単位重量当りの表面積m2/g)(ASTM D3765-80の方法に準拠して測定) 130 〜150 、好ましくは 133〜143 、N2SA/IA(N2SA:窒素を用いて測定した表面積m2/g、IA:ヨウ素吸着量mg/g)(ASTM D3037-86の方法に準拠して測定) 1.0 〜1.10(カーボンブラックの表面の活性を表す指標として使われ、この値が大きいほど発熱は小さくなると一般にいわれている)、好ましくは1.03〜1.10及び△DBP 〔即ち DBP−24M4DBP(ASTM D3493の方法に準拠して測定) 〕15ml/100g 以下(この値が大きいほど tanδ(発熱)が大きいといわれている)、好ましくは10〜15の要件を満たすカーボンであれば従来からタイヤ用として知られている任意のカーボンブラックを用いることができる。CTABの値が 130未満では十分なウェット性能と耐摩耗性が得られず、逆に 150を超えると発熱が高くなり耐久性の低下を招くので好ましくなく、また加工性も悪化する。またカーボンブラックのN2SA/IA値が 1.0未満では発熱が高くなるので好ましくなく、逆に1.10を超えるものは製造が困難になる。更にカーボンブラックの△DBP が15を超えると tanδが高くなるため発熱が大きくなって耐久性が低下すると共に、モジュラスが低くなるため耐摩耗性も劣るようになるので好ましくない。
【0012】
本発明において用いられるゴム組成物中にはポリマー成分 100重量部に対し、前記要件を備えたカーボンブラックを55〜80重量部(phr) 、好ましくは60〜75重量部(phr) 配合する。この配合量が55重量部未満では、得られるトレッドの耐摩耗性及びウェット性能が劣って好ましくなく、逆に80重量部を超えると、発熱が高くなり、かつ耐久性が低下するので好ましくない。
【0013】
本発明に用いるゴム組成物に第三の必須成分として配合される加硫剤としてはイオウのみを使用し、イオウとしては従来タイヤ用として広く一般に使用されている任意のイオウを用いることができる。イオウの配合量はポリマー 100重量部(phr)当り 1.0重量部以上 1.7重量部(phr)未満、好ましくは 1.0〜1.6 重量部である。イオウの配合量が 1.7重量部以上ではタイヤ走行後の物性変化が大きくなり、摩耗中期以降でタイヤ性能の低下を招くおそれがあるので好ましくない。
【0014】
本発明に従ったゴム組成物を用いると加硫後の tanδ(0℃) が0.37より大きくなる。この値が0.37以下では十分なウェット性能が得られないおそれがある。
【0015】
本発明において使用するゴム組成物には前記した必須成分に加えて、タイヤ用に一般に配合される各種添加剤を任意的に配合することができ、その配合量も一般的な量とすることができる(但し、加硫剤としてはイオウのみを使用する)。このような任意的な添加剤としては、例えば加硫促進剤、老化防止剤、充填剤、軟化剤、可塑剤などをあげることができる。
【0016】
本発明に従った乗用車用空気入りタイヤは前記したゴム組成物を加硫してキャップトレッド部とする以外は一般的な方法及び装置を用いて製造することができる。
【0017】
【実施例】
以下、実施例及び比較例に従って本発明を更に詳しく説明するが、本発明の技術的範囲をこれらの実施例に限定するものでないことは言うまでもない。
実施例1〜3及び比較例1〜 11
第1表に示す配合内容(重量部)でそれぞれの成分を配合し、加硫促進剤と硫黄を除く原料ゴム及び配合剤を 1.7lのバンバリーミキサーで5分間混合した後、この混合物に加硫促進剤と硫黄とを8インチの試験用練りロール機で4分間混練し、ゴム組成物を得た。これらのゴム組成物を 160℃で15分間プレス加硫して、目的とする試験片を調製し、各種試験を行い、その物性を測定した。得られた加硫物の物性は第2表に示す通りである。
なお、加硫物物性は下記方法で測定した。
【0018】
1)硬さ(HS)
老化前及び 100℃×48時間老化試験後の両方についてJIS K 6301に準拠して24℃にて測定。
【0019】
2)tan δ
岩本製作所製、粘弾性スペクトロメーターを用い、伸長変形で歪率10±2%、周波数20Hzの条件下において0℃と60℃について測定。0℃の tanδはウェットスキッド値と対応し、60℃の tanδ値は発熱性に対応する。60℃の tanδ値が小さいほど発熱性が小さく、タイヤに使用した場合、低燃費でかつ耐久性が良好である。
【0020】
3)ウェットスキッド抵抗
英国スタンレー社製、ポータブルスキッドテスターを用いて測定。比較例5を 100として指数表示。値が大ほどウェット路面での制動、グリップが良好なことを示す。
【0021】
4)ランボーン摩耗
ランボーン摩耗試験機を用いて荷重 4.5kg、スリップ率40%の条件にて測定。(比較例5の摩耗量)×100 /(試料の摩耗量)で指数表示した。従って、値が大きいほど耐摩耗性は良好であることを意味する。
【0022】
【表1】
【0023】
表1脚注
*1:オイル油展品は、ゴム分のみを配合比率として表示し、オイルは軟化剤に加算した。
*2:Nipol BR 1220 、日本ゼオン(株)製、Tg=− 102℃
*3:Tufdene 1534、旭化成(株)製、Tg=−72℃
*4:Tufdene 2530、旭化成(株)製、Tg=−58℃
*5:Nipol 1712、日本ゼオン(株)製、Tg=−52℃
*6:Nipol 9520、日本ゼオン(株)製、Tg=−33℃
*7:シーストKH、東海カーボン(株)製
*8:ショウブラック N220 、昭和キャボット(株)製
*9:ダイアブラック A、三菱化成(株)製
*10:試作品を使用
【0024】
なお、第1表のカーボンブラックの特性は以下の通りである。
【0025】
*11:N-1,3-ジメチルブチル-N'-フェニル-p- フェニレンジアミン
*12:アロマチックオイル(油層ポリマー中のオイルも含む)
*13:軽井沢製錬所(株)製粉末イオウ
*14:N-tert- ブチル-2- ベンゾチアゾール−スルフェンアミド
【0026】
【表2】
【0027】
実施例4〜5及び比較例 12 〜 13
上で製造した、実施例1及び比較例1のゴム組成物をキャップトレッド用に用いて従来構造のタイヤと図1及び2に示した構造(主溝2のシースルー部の幅 2.5mm)のシースルー部分を有するタイヤ(サイズ:640R14 6PR)を製造し、そのウェット性能及び耐摩耗性の試験を行った。結果は第3表に示す通りである。
【0028】
【0029】
*1…実車にてウェット路面を可能な限り速い速度で定常円旋回し、その時の操縦安定性(フィーリング)及び横加速度を測定し、これらの総合的な結果に基づいてウェット円旋回性能を評価した。評価結果は、比較例12を 100とする指数で示した。この指数値が大きいほどウェット円旋回性能が優れている。なお、タイヤの6万キロ走行後についても評価を行い、走行後の性能変化についても本発明の効果について確認した。
【0030】
*2…実車走行後(走行距離8万km)にタイヤ残溝を測定することにより、摩耗量1mm当りの走行距離を算出し、この走行距離に基づいて耐摩耗性を評価した。評価結果は、従来タイヤを 100とする指数で示した。この指数値が大きいほど耐摩耗性は優れている。
【0031】
【発明の効果】
第1表及び第2表に示した通り、比較例1、2、3、5及び11はカーボンブラックの特性のいずれかが本発明の範囲とはずれる場合であるが、耐摩耗性及びウェット性能を共に改良することはできていない。比較例4は、本発明のカーボンブラックを使用した例であるが、イオウの配合量が多いため、老化後のHS変化が大きい。また、比較例6は、ポリマーに高TgのSBR を使用した場合であるが、ウェット性能が高いものの耐摩耗性が低下する。更に比較例7は、BRの配合量が多い例であるが、ウェット性能の低下が大きく、比較例8は、BRのない例であるが、耐摩耗性の低下が著しく、比較例9は、カーボンの配合量が少ない場合であるが、ウェット性能及び耐摩耗性のいずれもが大幅に低下する。更に比較例10は、カーボンの配合量が本発明の範囲を超える場合であるが、ウェット性能及び耐摩耗性は良好であるものの、60℃の tanδが高く、本発明のように耐摩耗寿命が著しく高いタイヤを望む場合には、耐久性の点で劣る。
【0032】
上記比較例1〜11の結果に対し、実施例1〜3は、いずれも老化後のHS変化が小さく、ウェット性能と耐摩耗性の両性能も著しく改良されており、60℃の tanδも低いことから耐久性においても問題ないレベルを維持していることがわかる。これらの結果は実タイヤテストを行った実施例4〜5についても同様に得られている。
【0033】
このように本発明に従えば、乗用車用空気入りタイヤ、特にタクシー用空気入りラジアルタイヤとして望ましい耐摩耗性、ウェット性能及び耐久性のすべてを改良することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に用いた空気入りラジアルタイヤのトレッド面を示す展開図である。
【図2】本発明の実施例に用いた空気入りラジアルタイヤを示す子午線方向断面図である。
【符号の説明】
1…トレッド面
2…主溝
3…リブ
4…サイプ[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a pneumatic tire for passenger cars, and more particularly to a pneumatic tire for passenger cars that satisfies the three characteristics of wear resistance, wet performance, and durability (low heat generation) at the same time.
[0002]
[Prior art]
Pneumatic tires mounted on taxis, etc., especially pneumatic radial tires, have excellent wear resistance because they require a longer mileage than ordinary passenger cars, and are excellent because they travel frequently even in rainy weather. Wet performance is required, and high durability (low heat generation) that can withstand long-term use has also been desired.
However, if the maximum contact area of the tire is to be ensured in order to improve the wear resistance, the groove area is reduced and the wet performance is deteriorated. Since wear resistance and wet performance are in a trade-off relationship, it is extremely difficult to achieve both of these required characteristics, and in addition to this, it is quite difficult to improve durability (low heat generation). Met.
[0003]
In conventional pneumatic tires for passenger cars, particularly cap tread rubber, it has been difficult to simultaneously satisfy the three characteristics of wear resistance, wet performance and low heat generation. For example, wear resistance and low heat build-up can be improved by using a polymer having a low glass transition temperature (Tg), but it is not preferable because wet performance is reduced, and by using carbon black with a small particle size. Although the wear resistance and wet performance are improved, the exothermic property deteriorates, which is not preferable.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
Accordingly, an object of the present invention is to provide a pneumatic tire for a passenger car that simultaneously satisfies the three characteristics of wear resistance, wet performance, and durability (low heat build-up).
[0005]
[Means for Solving the Problems]
According to the present invention, (i) 10 to 30 parts by weight of at least one polybutadiene rubber (BR) having a glass transition temperature lower than −90 ° C. and at least one styrene butadiene copolymer rubber having a glass transition temperature lower than −50 ° C. (SBR) 100 parts by weight of a polymer component consisting of 90 to 70 parts by weight,
(Ii) CTAB 130 to 150 m 2 / g, N 2 SA / IA 1.0 to 1.10 and ΔDBP 15 ml / 100 g or less of carbon black 55 to 80 parts by weight and (iii) only 1.0 part by weight or more of sulfur as a vulcanizing agent 1.7 There is provided a pneumatic tire for a passenger car in which a cap tread portion is formed from a rubber composition comprising an amount less than parts by weight.
[0006]
The structure of the pneumatic tire for a passenger car according to the present invention is not particularly limited, and may be a pneumatic tire having an arbitrary structure that has been conventionally known, and a pneumatic tire having various structures currently under development. However, as described in Japanese Patent Application No. 4-344405 filed earlier by the applicant, a passenger car provided with two or more circumferential main grooves having a see-through portion in the tire circumferential direction on the tread surface. It is preferable to use the structure of a pneumatic tire for industrial use.
[0007]
For example, the tread portion of a pneumatic radial tire having a see-through portion used in the following embodiments has a structure as shown in FIGS. Note that “having a see-through portion” means that the main groove has at least a visible width in the entire tire circumference when the tire meridian cross section is viewed in the tire circumferential direction. 1 and 2, the
[0008]
By the way, according to this invention, as above-mentioned, a cap tread part is comprised from the rubber composition which mix | blends a specific polymer, a specific carbon black, and sulfur in a specific ratio.
The polymer component of the rubber composition used in the present invention includes 10 to 30 parts by weight of a polybutadiene rubber (BR) having a glass transition point (Tg) of −90 ° C. or less and at least one styrene butadiene copolymer having a Tg of −50 ° C. or less. 70 to 90 parts by weight of polymer (SBR) (total 100 parts by weight) is used. The glass transition point (Tg) was measured using a DuPont differential thermal analyzer (DSC) according to ASTM D3418-82 at a heating rate of 10 ° C / min. The intersection point with the insertion was defined as Tg.
[0009]
The BR used in the present invention can be any polybutadiene conventionally used for tires, but it must have a Tg of less than -90 ° C, preferably less than -100 ° C. When the Tg value is −90 ° C. or more, sufficient wear resistance cannot be obtained.
According to the present invention, such BR is blended in an amount of 10 to 30 parts by weight, preferably 15 to 28 parts by weight, per 100 parts by weight of the polymer. If the blending amount is less than 10 parts by weight, the desired wear resistance is not sufficient. Conversely, if it exceeds 30 parts by weight, wet performance deteriorates and physical property changes after running increase (especially wet performance due to hardening of the tread part). Is not preferable).
[0010]
On the other hand, the SBR used in the present invention can also be any styrene-butadiene copolymer conventionally used for tires, but Tg must be less than -50 ° C. When the Tg value is −50 ° C. or higher, the wet performance is improved, but the wear resistance is lowered, which is not preferable.
[0011]
As described above, the carbon black compounded as the second essential component in the rubber composition used in the present invention is CTAB (surface area m 2 / g per unit weight of carbon black calculated from the adsorption amount of cetyltrimethylammonium bromide). (Measured according to ASTM D3765-80 method) 130-150, preferably 133-143, N 2 SA / IA (N 2 SA: surface area m 2 / g measured using nitrogen, IA: iodine adsorption amount mg / g) (measured according to ASTM D3037-86 method) 1.0 to 1.10 (used as an indicator of the surface activity of carbon black, and it is generally said that the larger the value, the smaller the heat generation), preferably 1.03 to 1.10 and △ DBP [ie DBP-24M4DBP (measured according to the method of ASTM D3493)] 15 ml / 100 g or less (It is said that the larger this value is, the larger the tan δ (exotherm)), preferably 10 to Any carbon that meets 15 requirements Any carbon black known for tires can be used. If the CTAB value is less than 130, sufficient wet performance and wear resistance cannot be obtained. On the other hand, if it exceeds 150, heat generation is increased and durability is deteriorated, which is not preferable, and workability is also deteriorated. Further, if the N 2 SA / IA value of carbon black is less than 1.0, the heat generation is high, which is not preferable, and if it exceeds 1.10, the production becomes difficult. Furthermore, if ΔDBP of the carbon black exceeds 15, tan δ increases, so heat generation increases and durability decreases, and the modulus decreases and wear resistance deteriorates.
[0012]
In the rubber composition used in the present invention, 55 to 80 parts by weight (phr), preferably 60 to 75 parts by weight (phr) of carbon black having the above requirements is blended with 100 parts by weight of the polymer component. When the blending amount is less than 55 parts by weight, the wear resistance and wet performance of the resulting tread are inferior, which is not preferable. On the other hand, when the amount exceeds 80 parts by weight, heat generation increases and durability decreases.
[0013]
As the vulcanizing agent blended as the third essential component in the rubber composition used in the present invention, only sulfur can be used, and as the sulfur, any sulfur widely used generally for conventional tires can be used. The compounding amount of sulfur is 1.0 part by weight or more and less than 1.7 parts by weight (phr) per 100 parts by weight (phr) of the polymer, preferably 1.0 to 1.6 parts by weight. If the amount of sulfur is 1.7 parts by weight or more, the change in physical properties after running the tire becomes large, and the tire performance may be deteriorated after the middle period of wear.
[0014]
When the rubber composition according to the present invention is used, tan δ (0 ° C.) after vulcanization is larger than 0.37. If this value is 0.37 or less, sufficient wet performance may not be obtained.
[0015]
In the rubber composition used in the present invention, in addition to the above-described essential components, various additives generally blended for tires can be arbitrarily blended, and the blending amount can also be a general amount. Yes ( but only sulfur is used as the vulcanizing agent ). Examples of such optional additives include vulcanization accelerators, anti-aging agents, fillers, softeners, and plasticizers.
[0016]
The pneumatic tire for passenger cars according to the present invention can be manufactured using a general method and apparatus except that the rubber composition described above is vulcanized to form a cap tread portion.
[0017]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to Examples and Comparative Examples, but it goes without saying that the technical scope of the present invention is not limited to these Examples.
Examples 1 to 3 and Comparative Examples 1 to 11
Each component is blended according to the blending contents (parts by weight) shown in Table 1. The vulcanization accelerator, raw rubber excluding sulfur and the blending agent are mixed for 5 minutes with a 1.7 liter Banbury mixer, and then vulcanized into this mixture. The accelerator and sulfur were kneaded for 4 minutes with an 8-inch test kneading roll to obtain a rubber composition. These rubber compositions were press vulcanized at 160 ° C. for 15 minutes to prepare target test pieces, subjected to various tests, and measured for physical properties. Table 2 shows the physical properties of the vulcanizate obtained.
The vulcanized physical properties were measured by the following methods.
[0018]
1) Hardness (HS)
Measured at 24 ° C according to JIS K 6301 for both before aging and after aging test at 100 ° C for 48 hours.
[0019]
2) tan δ
Using a viscoelastic spectrometer manufactured by Iwamoto Seisakusho, measured at 0 ° C and 60 ° C under the conditions of 10 ± 2% distortion and a frequency of 20 Hz by stretching. The tan δ at 0 ° C corresponds to the wet skid value, and the tan δ value at 60 ° C corresponds to the exothermic property. The smaller the tanδ value at 60 ° C, the lower the heat build-up, and the lower the fuel consumption and the better the durability when used in tires.
[0020]
3) Wet skid resistance Measured using a portable skid tester manufactured by Stanley UK. Displayed as an index with Comparative Example 5 set to 100. Larger values indicate better braking and grip on wet road surfaces.
[0021]
4) Lambourn wear Measured using a lambourne wear tester under conditions of a load of 4.5 kg and a slip rate of 40%. (Abrasion amount of Comparative Example 5) × 100 / (Abrasion amount of sample) was expressed as an index. Therefore, the larger the value, the better the wear resistance.
[0022]
[Table 1]
[0023]
Table 1 footnote * 1: The oil and oil exhibition displayed only the rubber content as a blending ratio, and the oil was added to the softener.
* 2: Nipol BR 1220, manufactured by Nippon Zeon Co., Ltd., Tg = -102 ° C
* 3: Tufdene 1534, manufactured by Asahi Kasei Corporation, Tg = -72 ° C
* 4: Tufdene 2530, manufactured by Asahi Kasei Corporation, Tg = -58 ° C
* 5: Nipol 1712, manufactured by Nippon Zeon Co., Ltd., Tg = -52 ° C
* 6: Nipol 9520, manufactured by Nippon Zeon Co., Ltd., Tg = -33 ° C
* 7: Seast KH, manufactured by Tokai Carbon Co., Ltd. * 8: Show Black N220, manufactured by Showa Cabot Co., Ltd. * 9: Dia Black A, manufactured by Mitsubishi Kasei Co., Ltd. * 10: Prototype used.
The characteristics of carbon black in Table 1 are as follows.
[0025]
* 11: N-1,3-dimethylbutyl-N'-phenyl-p-phenylenediamine * 12: Aromatic oil (including oil in oil layer polymer)
* 13: Powder sulfur produced by Karuizawa Smelter Co., Ltd. * 14: N-tert-butyl-2-benzothiazole-sulfenamide [0026]
[Table 2]
[0027]
Examples 4 to 5 and Comparative Examples 12 to 13
The rubber composition of Example 1 and Comparative Example 1 produced above was used for a cap tread, and a tire having a conventional structure and a see-through structure shown in FIGS. 1 and 2 (the width of the see-through portion of the
[0028]
[0029]
* 1 ... Steady circle turning at the fastest possible speed on a wet road surface with an actual vehicle, and measuring the steering stability (feeling) and lateral acceleration at that time, and based on these comprehensive results, the wet circle turning performance evaluated. The evaluation results are shown as an index with Comparative Example 12 as 100. The larger the index value, the better the wet circle turning performance. The tire was also evaluated after traveling 60,000 km, and the effect of the present invention was confirmed for the performance change after traveling.
[0030]
* 2: After the actual vehicle traveled (travel distance 80,000 km), the tire remaining groove was measured to calculate the travel distance per 1 mm of wear, and the wear resistance was evaluated based on this travel distance. The evaluation results are shown as an index with the conventional tire as 100. The higher the index value, the better the wear resistance.
[0031]
【The invention's effect】
As shown in Tables 1 and 2, Comparative Examples 1, 2, 3, 5 and 11 are cases in which any of the characteristics of carbon black is out of the scope of the present invention. Both cannot be improved. Comparative Example 4 is an example using the carbon black of the present invention. However, since the amount of sulfur is large, the HS change after aging is large. Comparative Example 6 is a case where SBR having a high Tg is used as the polymer, but the wear resistance is lowered although the wet performance is high. Further, Comparative Example 7 is an example in which the blending amount of BR is large, but the decrease in wet performance is large, and Comparative Example 8 is an example without BR, but the decrease in wear resistance is significant. Although the amount of carbon is small, both wet performance and wear resistance are greatly reduced. Further, Comparative Example 10 is a case where the amount of carbon exceeds the range of the present invention, but the wet performance and wear resistance are good, but the tan δ at 60 ° C. is high, and the wear resistance life is as in the present invention. When a tire that is extremely high is desired, it is inferior in durability.
[0032]
In contrast to the results of Comparative Examples 1 to 11, Examples 1 to 3 have small changes in HS after aging, both wet performance and wear resistance are remarkably improved, and tan δ at 60 ° C. is also low. Therefore, it can be seen that the durability is maintained at a level with no problem. These results are similarly obtained for Examples 4 to 5 in which actual tire tests were conducted.
[0033]
Thus, according to the present invention, it is possible to improve all of wear resistance, wet performance and durability desirable as a pneumatic tire for passenger cars, particularly a pneumatic radial tire for taxis.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a development view showing a tread surface of a pneumatic radial tire used in an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a meridional direction sectional view showing a pneumatic radial tire used in an example of the present invention.
[Explanation of symbols]
1 ... Tread
Claims (1)
(ii) CTAB 130〜150m2/g 、N2SA/IA 1.0〜1.10及び△DBP 15ml/100g 以下のカーボンブラック55〜80重量部並びに
(iii)加硫剤としてイオウのみを 1.0重量部以上 1.7重量部未満の量で含んでなるゴム組成物からキャップトレッド部を構成してなる乗用車用空気入りタイヤ。(I) 10 to 30 parts by weight of at least one polybutadiene rubber (BR) having a glass transition temperature lower than −90 ° C. and at least one styrene butadiene copolymer rubber (SBR) 90 to 70 having a glass transition temperature lower than −50 ° C. 100 parts by weight of a polymer component consisting of parts by weight,
(Ii) CTAB 130 to 150 m 2 / g, N 2 SA / IA 1.0 to 1.10 and ΔDBP 15 ml / 100 g or less of carbon black 55 to 80 parts by weight and (iii) only 1.0 part by weight or more of sulfur as a vulcanizing agent 1.7 A pneumatic tire for a passenger car comprising a cap tread portion made of a rubber composition comprising an amount less than parts by weight.
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