JP3634591B2

JP3634591B2 - Shading net

Info

Publication number: JP3634591B2
Application number: JP26772997A
Authority: JP
Inventors: 正一石本
Original assignee: みかど化工株式会社
Priority date: 1997-09-12
Filing date: 1997-09-12
Publication date: 2005-03-30
Anticipated expiration: 2017-09-12
Also published as: JPH1175581A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は遮光ネットに関し、詳しくは太陽光の光量を調整でき、同時にネット内の温度調節ができ、しかも春夏作農作物、花卉類及び蔬菜類の栽培に適するのみならず、害虫の接近を防止できる遮光ネットに関する。
【０００２】
【従来の技術】
植物栽培は光、温度、水の環境条件に支配されることが大きいが、これらは多々益々便ずるものではなく、例えば気温を例にとると、一般に３０℃以上の温度環境になると、植物の呼吸消耗が大きくなり、活性を失い、植物の成育上好ましくない。砂漠地域では常時かかる環境下にあり、我が国でも盛夏の際にはかかる環境に近くなる。
【０００３】
このため太陽光の光量を調整する手段として、遮光ネットが用いられている。従来、遮光ネットと言えば、黒色のネットが常識と考えられていた。確かに黒色ネットによって太陽光を減少させることはできるが、黒色ネットは反射性がないために吸熱し、ネット自体が温度上昇し、その熱が放熱されて、ネット下方の空間温度の上昇を招き、光量は減少しても３０℃以上の高温環境になり、植物の成育上好ましくないばかりでなく、ネット内で作業する人間にとっても不快であ
る。砂漠地域や我が国の盛夏時においては、黒色ネットはネット内温度を３０℃以下に調整することは困難であり、好ましい遮光ネットとは言えない。
【０００４】
またポリオレフィンフィルムをネット構造材とする遮光ネットにおいて、ネット構造材にアルミニウム粉末を練り込んだ遮光ネットも知られている。この遮光ネットは太陽光の反射性と吸収性に優れているため、夜間の保温に適している。しかし、日中、太陽光を反射する反面吸熱もかなりあり、黒色と同様にネット構造材自体の温度が上昇し、放熱し、ネット下方の空間温度を上昇させる問題がある。更に地面からの輻射放熱による長波赤外線（波長約１０μにピークを有する５〜３０μの波長範囲の赤外線）をも地面に反射するため、昼間だけでなく夜間においてもネット下方の空間温度を下げることができない問題がある。
【０００５】
更に、延伸されたポリオレフィン（例えば高密度ポリエチレン）フィルム上にアルミニウム蒸着層を形成し、その上に保護層（例えば低密度ポリエチレン）を形成したテープヤーンを用いて、織布、編体にした遮光ネットも知られている（実開昭６０−１８０６７３号、特開平２−１０８５３０号、同４−１３３７３１号、同７−３２７５１８号公報参照）。
【０００６】
これらの遮光ネットは、アルミニウム蒸着層を有するために、確かに太陽光の反射率が優れ、保温性も良好であり、吸熱性がなく蓄熱も少ない利点がある。しかし、地面からの輻射放熱による長波赤外線はアルミニウム蒸着層で反射されてしまい、ネット内の温度を十分に低下できない問題がある。またこの遮光ネットは高価であるばかりでなく、アルミニウム蒸着層とその上下のポリオレフィンフィルムとの間に水分、酸素、酸化物質が入り込みアルミニウム蒸着層を腐食、変質させるおそれがあり、耐久性に問題がある。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者は、先に、砂漠地域や我が国の盛夏時においても、太陽光量とネット内の温度を調整でき、ネット内部の熱を効果的にネット外部に放出でき、低コストであり、耐久性に優れる遮光ネットとして、「太陽光の反射率が５０〜１００％でかつ太陽光の透過率が０〜３０％である蓄熱しない白色のネット構造材を用いて、開口率が９０〜５０％、遮光率が１０〜５０％となるようにネット状に形成され、地面からの長波輻射による放熱を妨げない遮光ネット」を提案した（発明の名称：遮光ネット、整理番号：ＭＭＫ００４８）。
【０００８】
本発明者は更に研究を重ね、上記の効果に加え、害虫の飛来を防止し、害虫の溜り場とならない遮光ネットの開発に成功し、本発明に至ったものである。
【０００９】
即ち本発明の課題は、砂漠地域や我が国の盛夏時においても、太陽光量とネット内の温度を調整でき、ネット内部の熱を効果的にネット外部に放出でき、低コストであり、耐久性に優れ、更に害虫の飛来を防止し、害虫の溜り場とならない遮光ネットを提供することにある。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明に係る遮光ネットは、ポリプロピレンと高密度ポリエチレンを少なくとも含む混合物を原料とするモノフィラメントを用いて、開口率が９０〜５０％、遮光率が１０〜５０％となるようにネット状に形成してなり、地面からの長波輻射による放熱を妨げない白色の遮光ネットであって、該モノフィラメントは１０倍以上に延伸されることにより白色顔料を用いることなく白色を呈しており、該モノフィラメントを隙間なく並べて分光光度計により測定した反射率が、波長４００ｎｍ以下の紫外光又は近紫外光で５０％以上であり、波長４００ｎｍを越える太陽光で５０％以上であることを特徴とする。
【００１２】
本発明の好ましい態様としては、
（１）モノフィラメントの原料の配合比が、ポリプロピレン１００重量部に対して高密度ポリエチレンが１０〜４０重量部であること
（２）モノフィラメントの表面がエンボス加工されていること
（３）モノフィラメントが、１００〜３０００デニール／本であること
（４）モノフィラメントが、伸度１０〜１５％であること
（５）遮光率が、２０〜５０％であることである。
【００１３】
【発明の実施の形態】
本発明の遮光ネットの構成要素であるモノフィラメントは、ポリプロピレンと高密度ポリエチレンを少なくとも含む混合物を原料とする。
【００１４】
ポリプロピレンとしては、メルトインデックス（ＭＩ）２〜３ｇ／１０ｍｉｎのポリプロピレンを用いることが好ましい。
【００１５】
また高密度ポリエチレンとしては、密度０．９５〜０．９６ｇ／ｃｍ^３、メルトインデックス（ＭＩ）０．５〜１．０ｇ／１０ｍｉｎの高密度ポリエチレンを用いることが好ましい。密度とＭＩが上記範囲にあれば、ポリプロピレンと高密度ポリエチレンの相溶性が向上し、延伸倍率を上げることができ、得られたモノフィラメントの強度が増すので好ましい。
【００１６】
原料としてポリプロピレンを主成分とすることにより、低コスト化をはかることができて好ましい。
【００１７】
原料の配合比は、ポリプロピレン１００重量部に対して高密度ポリエチレンが１０〜４０重量部の範囲であることが、低コストで強度的にも優れるモノフィラメントを提供できる効果があり、より好ましくは２０〜３０重量部の範囲である。
【００１８】
本発明に用いられるモノフィラメントの反射率は、該モノフィラメントを隙間なく並べて分光光度計（日立製作所社製分光光度計「Ｕ−３２１０型積分球式）により測定した場合に、波長３００〜４００ｎｍの紫外光又は近紫外光で５０％以上、好ましくは６０％以上、より好ましくは８０％以上であり、波長４００ｎｍを越える太陽光で５０％以上、好ましくは６５％以上、より好ましくは８５％以上である。
【００１９】
波長３００〜４００ｎｍの紫外光又は近紫外光で５０％以上であることにより、得られた遮光ネットの紫外光又は近紫外光の反射率も５０％以上となるため、遮光ネットへの害虫の接近を阻止し、害虫の溜り場を形成しない効果がある。
【００２０】
本発明において、上記の波長特性を有するモノフィラメントは、例えば、原料を溶融紡糸後、急冷し、１０倍以上に延伸することにより形成できる。
１０倍以上に延伸するに際しては、モノフィラメントの断裂を防止する観点から、多段に延伸することが好ましい。延伸倍率は１０倍以上であればよく、好ましくは１２倍以上であり、１０倍未満の延伸加工では、白化が起きず、また強度的にも不十分である。
【００２１】
本発明に用いられるモノフィラメントは、１００〜３０００デニール／本であることが遮光ネットを製造する上での省力化のために好ましい。
【００２２】
また本発明に用いられるモノフィラメントの断面形状は、特に限定されないが、扁平状であることが好ましく、かかる扁平状のモノフィラメントはエンボス加工を施すことにより形成でき、かかるエンボス加工は柔軟性を付与する観点から好ましい。
【００２３】
また本発明に用いられるモノフィラメントの破断伸度は１０〜１５％であることが好ましい。
【００２４】
本発明において、モノフィラメントは蓄熱しないものが好ましく、ここで蓄熱しないというのは、モノフィラメントの通常の使用時期において、太陽光の吸熱性が低く、モノフィラメントの温度が１０分間に５℃以上上昇しないことを意味する。
【００２５】
本発明において、モノフィラメントは白色であり、かかる白色であるというのは、波長４００〜７００ｎｍの可視領域の範囲において波長に対する反射率の変化が直線的であることを意味している。本発明に用いられるモノフィラメントが白色を呈する理由は定かでないが、過延伸過程で分子配向の結晶化構造の間に間隙、泡、ボイドが生成することが考えられる。本発明ではモノフィラメントの強度の低下を防止するために、間隙、泡、ボイドが生成する直後の延伸倍率で延伸を止めている。
【００２６】
以上説明した、モノフィラメントを用い、ネット状に形成することによって、本発明の遮光ネットが得られる。
【００２７】
遮光ネットを形成するには、モノフィラメントを単独で又は複数本用いて、ラッセル編み、メリヤス編み等の方法により編んで形成してもよいし、あるいは各種のテープヤーンや紐類（例えば真田紐）等の帯状体とモノフィラメントとを組み合わせて、編んで形成してもよい。
【００２８】
帯状体はテープヤーンや紐類に限定されず、樹脂フィルムの切断物、織布、編体又は撚体等のいずれでもよく、またプリプレグシートを用いることもできる。本発明の遮光ネットは、開口率が９０〜５０％、好ましくは９０〜７０％、遮光率が１０〜５０％、好ましくは２０〜５０％となるようにネット状に形成してなり、地面からの長波輻射による放熱を妨げない白色のものである。
【００２９】
開口率というのは、ネットの構造材部分と開口を合わせた面積中に占める開口の面積の割合である。開口率は９０％を越えると遮光効果が劣り、５０％未満であると、光不足で植物体の光合成が十分に行われず、しかも放熱効果が劣り、従って、この範囲を越えると、太陽光量とネット内の温度が同時に調整できず、本発明の目的が達成できない。
【００３０】
また遮光率は前記開口率と相対的な関係を有しており、１０〜５０％の範囲を越えると、太陽光量とネット内の温度が同時に調整できず、本発明の目的が達成できない。
【００３１】
開口率が９０〜５０％で、しかも１つの開口部を大きくすると、育成する植物体上に太陽の動きに伴い移動する日照部分と影部分を作るので、マダラな日射状態を形成できる。育成する植物体上にマダラな日射状態を形成する方が、いわゆる日長変化に相当するような光刺激を与えることができ植物の成育に好ましい。開口の形状は正方形、長方形等種々の形状等であってよい。開口の大きさは上記の開口率が確保できれば特に限定されない。
【００３２】
本発明において、１つの開口の形状は、上記の開口率を満足すれば、通気性、通水性を重視してある程度大きい方が好ましい。１つの開口の面積は好ましくは５ｃｍ^２以上、より好ましくは１０ｃｍ^２以上であることにより、本発明の効果が顕著になる。
【００３３】
また本発明の遮光ネットは、白色顔料を用いることなく白色を呈していることに特徴があり、白色顔料を用いた場合と比べれば当然低コスト化がはかれる。
【００３４】
更に本発明の遮光ネットは、地面からの長波輻射による放熱を妨げない性質を有していることが必要である。即ち、地面からの輻射放熱による長波赤外線（波長約１０μにピークを有する５〜３０μの波長範囲の赤外線）を吸収せず、地面に反射しない性質を有している。
【００３５】
本発明の遮光ネットの被覆下の地面からの輻射による放熱性を評価するには、例えば栽培用ハウス（例：間口５．４ｍ×長さ３０ｍ×高さ２．８ｍ）に本発明の遮光ネットを被覆し、内部の気温測定を行うことで簡単に判定評価できる。一般には、外気温と同等か、それ以下の気温になる。
【００３６】
本発明の遮光ネットは、光劣化しない性質、熱劣化しない性質を有していることが好ましく、そのためにモノフィラメントに劣化防止剤を含有させたり、あるいは塗布したりすることも好ましい。
【００３７】
また本発明の遮光ネットは、水吸収性の少ないものが、汚れ防止の観点から好ましく、そのためにモノフィラメント自体に撥水剤、防塵剤等を含有させたり、あるいは塗布したりすることも好ましい。
【００３８】
本発明の遮光ネットは、動植物に広く適用でき、例えば麦、大豆等の穀菽類、蔬菜等の農作物、花卉類等の園芸用植物の栽培に適用でき、更に山林等に自生する薬草類の人工栽培、果樹類等の栽培、病害虫防除対策に適用される。
【００３９】
本発明の遮光ネット自体の面積は、限定されず、例えば、１ｈａ〜１０ｈａ程度の大面積であってもよく、その場合には、遮光ネットを浮遊式（例えば気球を用いる）にすることが好ましい。この手法は人工雲を造製するものであり、放射冷却対策にも効果的である。
【００４０】
【実施例】
本発明の実施例について説明する。かかる実施例によって本発明が限定されるものではない。
【００４１】
製造例１（本発明の遮光ネット）
ポリプロピレン１００重量部に対して、密度０．９５ｇ／ｃｍ^３、ＭＩ１．０ｇ／１０ｍｉｎの高密度ポリエチレン２０重量部を混合し、原料とした。
【００４２】
この原料を押出機を用いて溶融紡糸し、急冷後、多段階で１２倍延伸した。
【００４３】
次いで、モノフィラメントの表面をエンボス加工して、本発明のモノフィラメントを得た。
【００４４】
得られたモノフィラメントの特性は以下の通りであった。
【００４５】
デニール：１０００デニール／本
破断伸度：１３％
色：白色（白色顔料は使用していない。）
反射率：以下の測定法によって図１に示した反射率曲線が得られた。
（反射率の測定方法）
複数本のモノフィラメントを間隙なく面状に整列した。その面の一方側の反射率を日立製作所社製分光光度計「Ｕ−３２１０型積分球式」を用いて測定した。次に上記のモノフィラメントを横２本、縦１本としてラッセル編みして、格子状の本発明の遮光ネットを得た。モノフィラメントに柔軟性があるため製造作業が容易であった。
【００４６】
ネットの開口率は８０％、遮光率は２０％であった。
【００４７】
製造例２（比較の遮光ネット）
厚さ５０μｍの高密度ポリエチレンフィルムを裁断して５ｍｍ幅の白色のテープヤーン（白色顔料として酸化チタン３％を含有）を製造した。
この白色テープヤーンを平織りして格子状の白色遮光ネットを製造した。白色テープヤーンが固かったため、遮光ネットの製造作業性がやや劣った。
ネットの開口率は８０％、遮光率は２０％であった。
【００４８】
実験例
間口６．４ｍ×長さ１９ｍ×高さ２ｍ（地上から）の栽培用ハウスＡ、Ｂ、Ｃの各々のハウスに、１９９７年６月２５日にトマトを定植した。
【００４９】
実験１：ハウスＡの１ｍ上方に製造例１の遮光ネットを展張した。
【００５０】
比較実験１：ハウスＢの１ｍ上方に製造例２の遮光ネットを展張した。
【００５１】
比較実験２：ハウスＣには遮光ネットを展張しなかった。
【００５２】
（測定項目）
葉もぐり蠅の飛来と生息が活発な地上５０ｃｍから１００ｃｍの位置にあるハウス内で健全に成育している葉３枚を選抜し、これを各ハウスにて３反復した。
目視にて上記の選抜葉の「葉もぐり蠅」営巣痕数をカウントし、個体数とし
た。また人の目にてカウントするため認識誤差が生じることを想定し、１反復グループを同一の人間が担当し、計３名にて３反復分をカウントし、最終的に１葉の平均値を求めた。その結果を表１に示す。
【００５３】
【表１】

【００５４】
表１より、本発明の遮光ネットを使用した場合には、「葉もぐり蠅」の飛来防止に対して非常に効果的であることがわかる。
【００５５】
【発明の効果】
本発明によれば、砂漠地域や我が国の盛夏時においても、太陽光量とネット内の温度を調整でき、ネット内部の熱を効果的にネット外部に放出でき、低コストであり、耐久性に優れるのみならず、更に害虫の飛来を防止し、害虫の溜り場とならない遮光ネットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の遮光ネットの反射率曲線を示すグラフ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a light-shielding net, and more specifically, the amount of sunlight can be adjusted, the temperature in the net can be adjusted at the same time, and not only suitable for the cultivation of spring-summer crops, flowers and side dishes, but also prevents pests from approaching It relates to a shading net that can be.
[0002]
[Prior art]
Plant cultivation is often governed by the environmental conditions of light, temperature, and water, but these are not much more convenient. For example, when temperature is taken as an example, in general, when the temperature environment is 30 ° C. or higher, Respiratory exhaustion increases and loses activity, which is undesirable for plant growth. In desert areas, such an environment is always present, and in Japan it is close to such an environment during the midsummer.
[0003]
For this reason, a light-shielding net is used as means for adjusting the amount of sunlight. Conventionally, a black net has been considered common sense when it comes to shading nets. The black net can certainly reduce sunlight, but the black net is not reflective, so it absorbs heat, the net itself rises in temperature, and the heat is dissipated, leading to an increase in the space temperature below the net. Even if the amount of light is reduced, it becomes a high temperature environment of 30 ° C. or higher, which is not preferable for plant growth, and is uncomfortable for humans working in the net. In the desert area and in the midsummer of Japan, it is difficult to adjust the temperature inside the net to 30 ° C. or less, and it cannot be said that the black net is a preferable shading net.
[0004]
A light-shielding net in which aluminum powder is kneaded into a net structure material is also known as a light-shielding net using a polyolefin film as a net structure material. Since this shading net is excellent in sunlight reflectivity and absorption, it is suitable for keeping warm at night. However, there is considerable heat absorption while reflecting sunlight in the daytime, and there is a problem that the temperature of the net structure material itself rises, dissipates heat and raises the space temperature below the net, as with black. Furthermore, since long wave infrared rays (infrared rays in the wavelength range of 5 to 30 μ having a peak at a wavelength of about 10 μ) are also reflected on the ground by radiation radiation from the ground, the space temperature below the net can be lowered not only in the daytime but also at night. There is a problem that cannot be done.
[0005]
Further, a light shielding film formed into a woven or knitted body using a tape yarn in which an aluminum vapor deposition layer is formed on a stretched polyolefin (for example, high density polyethylene) film and a protective layer (for example, low density polyethylene) is formed thereon. Nets are also known (see Japanese Utility Model Laid-Open No. 60-180673, Japanese Patent Laid-Open Nos. 2-108530, 4-133731, and 7-327518).
[0006]
Since these light-shielding nets have an aluminum vapor deposition layer, they certainly have the advantages of excellent solar reflectivity, good heat retention, no heat absorption and low heat storage. However, there is a problem that long wave infrared rays due to radiation heat radiation from the ground are reflected by the aluminum vapor deposition layer, and the temperature in the net cannot be lowered sufficiently. This shading net is not only expensive, but moisture, oxygen and oxidizing substances may enter between the aluminum vapor deposition layer and the upper and lower polyolefin films to corrode and alter the aluminum vapor deposition layer. is there.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
The present inventor can adjust the amount of sunlight and the temperature inside the net, and effectively release the heat inside the net to the outside of the net, even in the desert region and in Japan's midsummer. As a light-shielding net that is excellent in the use of a white net structure material that does not store heat and has a sunlight reflectance of 50 to 100% and a sunlight transmittance of 0 to 30%, the aperture ratio is 90 to 50%, Proposed a “light-shielding net that is formed in a net shape so that the light-shielding rate is 10 to 50% and does not hinder heat radiation by long-wave radiation from the ground” (Invention name: light-shielding net, serial number: MMK0048).
[0008]
The present inventor has further researched, and in addition to the above effects, has succeeded in developing a light-shielding net that prevents the pests from flying in and does not serve as a place for pests.
[0009]
That is, the problem of the present invention is that the amount of sunlight and the temperature in the net can be adjusted even in desert areas and in the midsummer in Japan, the heat inside the net can be effectively released to the outside of the net, and the cost is low and the durability is improved. The object is to provide a light-shielding net that is excellent and further prevents the arrival of pests and does not become a place for pests.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
The light-shielding net according to the present invention for solving the above problems uses a monofilament made of a mixture containing at least polypropylene and high-density polyethylene, and has an aperture ratio of 90 to 50% and a light-shielding ratio of 10 to 50%. Is a white light-shielding net that is formed in a net shape and does not hinder heat dissipation by long-wave radiation from the ground, and the monofilament is stretched 10 times or more and exhibits a white color without using a white pigment. The monofilaments are arranged without gaps , and the reflectance measured by a spectrophotometer is 50% or more for ultraviolet light or near ultraviolet light having a wavelength of 400 nm or less, and 50% or more for sunlight exceeding a wavelength of 400 nm. And
[0012]
As a preferred embodiment of the present invention,
(1) The blending ratio of the raw material of the monofilament is 10 to 40 parts by weight of high-density polyethylene with respect to 100 parts by weight of polypropylene (2) The surface of the monofilament is embossed (3) The monofilament is 100 It is -3000 deniers / (4) The monofilament has an elongation of 10-15% (5) The light-shielding rate is 20-50%.
[0013]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The monofilament that is a constituent element of the light-shielding net of the present invention is made from a mixture containing at least polypropylene and high-density polyethylene.
[0014]
As the polypropylene, it is preferable to use a polypropylene having a melt index (MI) of 2 to 3 g / 10 min.
[0015]
As the high density polyethylene, it is preferable to use a high density polyethylene having a density of 0.95 to 0.96 g / cm ³ and a melt index (MI) of 0.5 to 1.0 g / 10 min. If the density and MI are within the above ranges, the compatibility between polypropylene and high-density polyethylene is improved, the draw ratio can be increased, and the strength of the obtained monofilament is increased, which is preferable.
[0016]
It is preferable to use polypropylene as a raw material as a main component because the cost can be reduced.
[0017]
The blending ratio of the raw materials is in the range of 10 to 40 parts by weight of high-density polyethylene with respect to 100 parts by weight of polypropylene, and has an effect of providing a monofilament that is excellent in strength at low cost, more preferably 20 to 20 parts by weight. The range is 30 parts by weight.
[0018]
The reflectance of the monofilament used in the present invention is determined by measuring the ultraviolet light having a wavelength of 300 to 400 nm when the monofilaments are arranged without gaps and measured with a spectrophotometer (Spectrophotometer “U-3210 type integrating sphere type” manufactured by Hitachi, Ltd.). Or it is 50% or more by near-ultraviolet light, Preferably it is 60% or more, More preferably, it is 80% or more, and it is 50% or more, preferably 65% or more, more preferably 85% or more with sunlight exceeding a wavelength of 400 nm.
[0019]
Since the reflectance of ultraviolet light or near-ultraviolet light of the obtained light-shielding net is 50% or more when it is 50% or more with ultraviolet light or near-ultraviolet light with a wavelength of 300 to 400 nm, pests approach the light-shielding net. This has the effect of preventing the formation of a pest pool.
[0020]
In the present invention, the monofilament having the above-described wavelength characteristics can be formed, for example, by melt-spinning the raw material, quenching it, and stretching it 10 times or more.
When stretching 10 times or more, it is preferable to stretch in multiple stages from the viewpoint of preventing tearing of the monofilament. The draw ratio may be 10 times or more, and preferably 12 times or more. In the drawing process of less than 10 times, whitening does not occur and the strength is insufficient.
[0021]
The monofilament used in the present invention is preferably 100 to 3000 denier / piece for labor saving in manufacturing a light-shielding net.
[0022]
The cross-sectional shape of the monofilament used in the present invention is not particularly limited, but is preferably flat. Such a flat monofilament can be formed by embossing, and the embossing gives flexibility. To preferred.
[0023]
Moreover, it is preferable that the breaking elongation of the monofilament used for this invention is 10 to 15%.
[0024]
In the present invention, it is preferable that the monofilament does not store heat. The reason for not storing heat is that the monofilament has a low endothermic property and the temperature of the monofilament does not increase by 5 ° C. or more in 10 minutes. means.
[0025]
In the present invention, the monofilament is white, and such white means that the change in reflectance with respect to the wavelength is linear in the visible range of wavelength 400 to 700 nm. Although the reason why the monofilament used in the present invention is white is not clear, it is considered that gaps, bubbles, and voids are generated between the crystallized structures of molecular orientation in the overstretching process. In the present invention, in order to prevent a decrease in the strength of the monofilament, the stretching is stopped at a stretching ratio immediately after the formation of gaps, bubbles, and voids.
[0026]
The light shielding net of the present invention can be obtained by forming a net using the monofilament described above.
[0027]
In order to form the light-shielding net, a single filament or a plurality of monofilaments may be knitted by a method such as Russell knitting or knitting, or various types of tape yarns or strings (for example, Sanada string) may be used. The belt-like body and the monofilament may be combined and knitted.
[0028]
The belt-like body is not limited to tape yarns or strings, and may be any of a cut resin film, a woven fabric, a knitted body, a twisted body, or the like, and a prepreg sheet can also be used. The light shielding net of the present invention is formed in a net shape so that the aperture ratio is 90 to 50%, preferably 90 to 70%, and the light shielding ratio is 10 to 50%, preferably 20 to 50%. It is a white one that does not hinder heat dissipation by long wave radiation.
[0029]
The aperture ratio is the ratio of the area of the opening in the total area of the net structural material portion and the opening. If the aperture ratio exceeds 90%, the light shielding effect is inferior. If it is less than 50%, the photosynthesis of the plant body is not sufficiently performed due to lack of light, and the heat dissipation effect is inferior. The temperature in the net cannot be adjusted at the same time, and the object of the present invention cannot be achieved.
[0030]
Further, the light blocking ratio has a relative relationship with the aperture ratio, and if it exceeds the range of 10 to 50%, the amount of sunlight and the temperature in the net cannot be adjusted at the same time, and the object of the present invention cannot be achieved.
[0031]
When the aperture ratio is 90 to 50% and one opening is enlarged, a sunshine portion and a shadow portion that move in accordance with the movement of the sun are formed on the plant body to be grown. Forming a radiant solar radiation state on a plant to be cultivated can give a light stimulus corresponding to a so-called day length change and is preferable for plant growth. The shape of the opening may be various shapes such as a square and a rectangle. The size of the opening is not particularly limited as long as the above opening ratio can be secured.
[0032]
In the present invention, it is preferable that the shape of one opening be large to some extent in consideration of air permeability and water permeability as long as the above opening ratio is satisfied. When the area of one opening is preferably 5 cm ² or more, more preferably 10 cm ² or more, the effect of the present invention becomes remarkable.
[0033]
In addition, the light-shielding net of the present invention is characterized in that it exhibits white without using a white pigment, and naturally the cost can be reduced as compared with the case where a white pigment is used.
[0034]
Furthermore, the light-shielding net of the present invention needs to have a property that does not hinder heat dissipation due to long-wave radiation from the ground. That is, it has the property of not absorbing long-wave infrared rays (infrared rays having a wavelength range of 5 to 30 μ having a peak at a wavelength of about 10 μ) due to radiation and radiation from the ground and not reflecting to the ground.
[0035]
In order to evaluate the heat dissipation by radiation from the ground under the coating of the shading net of the present invention, the shading net of the present invention is applied to a cultivation house (for example, frontage 5.4 m × length 30 m × height 2.8 m). Can be easily determined and evaluated by measuring the internal temperature. In general, the temperature is equal to or lower than the outside temperature.
[0036]
The light-shielding net of the present invention preferably has a property that does not cause light degradation and a property that does not cause thermal degradation. For this reason, it is also preferable to add or apply a degradation inhibitor to the monofilament.
[0037]
In addition, the light-shielding net of the present invention preferably has a low water absorbability from the viewpoint of preventing dirt, and for that purpose, it is also preferable to add or apply a water repellent, a dustproof agent or the like to the monofilament itself.
[0038]
The shading net of the present invention can be widely applied to animals and plants, for example, cereals such as wheat and soybeans, crops such as sugar beet, cultivating horticultural plants such as flower crops, and more It is applied to artificial cultivation, cultivation of fruit trees, and pest control measures.
[0039]
The area of the light shielding net itself of the present invention is not limited, and may be, for example, a large area of about 1 ha to 10 ha. In that case, the light shielding net is preferably a floating type (for example, using a balloon). . This method produces artificial clouds and is also effective as a countermeasure for radiation cooling.
[0040]
【Example】
Examples of the present invention will be described. The present invention is not limited to the embodiments.
[0041]
Production Example 1 (shading net of the present invention)
20 parts by weight of high density polyethylene having a density of 0.95 g / cm ³ and MI of 1.0 g / 10 min were mixed with 100 parts by weight of polypropylene to obtain a raw material.
[0042]
This raw material was melt-spun using an extruder, quenched, and then stretched 12 times in multiple stages.
[0043]
Subsequently, the surface of the monofilament was embossed to obtain the monofilament of the present invention.
[0044]
The characteristics of the obtained monofilament were as follows.
[0045]
Denier: 1000 denier / Elongation at break: 13%
Color: White (no white pigment is used)
Reflectivity: The reflectivity curve shown in FIG. 1 was obtained by the following measurement method.
(Measurement method of reflectance)
A plurality of monofilaments were aligned in a plane without gaps. The reflectance on one side of the surface was measured using a spectrophotometer “U-3210 type integrating sphere type” manufactured by Hitachi, Ltd. Next, the monofilament described above was raschel knitted with two horizontal and one vertical to obtain a grid-shaped light shielding net of the present invention. Manufacturing work was easy because the monofilament was flexible.
[0046]
The aperture ratio of the net was 80%, and the light shielding rate was 20%.
[0047]
Production Example 2 (Comparative shading net)
A high-density polyethylene film having a thickness of 50 μm was cut to produce a white tape yarn having a width of 5 mm (containing 3% of titanium oxide as a white pigment).
This white tape yarn was plain woven to produce a lattice-shaped white shading net. Since the white tape yarn was hard, the shading net manufacturing workability was slightly inferior.
The aperture ratio of the net was 80%, and the light shielding rate was 20%.
[0048]
Experimental example Tomato was planted on June 25, 1997 in each of the cultivation houses A, B, and C having a frontage of 6.4 m, a length of 19 m, and a height of 2 m (from the ground).
[0049]
Experiment 1: The light-shielding net of Production Example 1 was extended 1 m above House A.
[0050]
Comparative experiment 1: The light-shielding net of Production Example 2 was extended 1 m above House B.
[0051]
Comparative experiment 2: House C did not have a light shielding net.
[0052]
(Measurement item)
Three leaves that were growing healthy in a house located 50 to 100 cm above the ground, where leaf moguri came and lived actively, were selected and repeated three times in each house.
The number of “nesting leaves” nesting marks of the above-selected selected leaves was counted visually to determine the number of individuals. Assuming that there is a recognition error because it is counted by the human eye, the same person is in charge of one repeat group, and a total of three repeats are counted by a total of three people. Asked. The results are shown in Table 1.
[0053]
[Table 1]

[0054]
From Table 1, it can be seen that when the light-shielding net of the present invention is used, it is very effective for preventing the “leaf moguri” from flying.
[0055]
【The invention's effect】
According to the present invention, the amount of sunlight and the temperature in the net can be adjusted even in desert areas and in the midsummer of Japan, the heat inside the net can be effectively released to the outside of the net, the cost is low, and the durability is excellent. In addition, it is possible to provide a light-shielding net that further prevents pests from flying and does not serve as a place for pests.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a graph showing a reflectance curve of a light-shielding net according to the present invention.

Claims

A monofilament made from a mixture containing at least polypropylene and high-density polyethylene is used to form a net with an aperture ratio of 90 to 50% and a shading ratio of 10 to 50%. Long wave radiation from the ground A white light-shielding net that does not interfere with heat dissipation by the monofilament , and the monofilament is stretched 10 times or more and exhibits a white color without using a white pigment. A light-shielding net characterized in that the rate is 50% or more for ultraviolet light or near-ultraviolet light having a wavelength of 400 nm or less and 50% or more for sunlight exceeding a wavelength of 400 nm.

Mixing ratios of raw materials of monofilaments, shading nets of claim 1, wherein the high density polyethylene with respect to polypropylene 100 parts by weight, characterized in that 10 to 40 parts by weight.

3. The light-shielding net according to claim 1, wherein the surface of the monofilament is embossed.

The light-shielding net according to claim 1, 2 or 3 , wherein the monofilament is 100 to 3000 denier / piece.

The light-shielding net according to any one of claims 1 to 4 , wherein the monofilament has a breaking elongation of 10 to 15%.

Shielding net according to any one of claims 1 to 5, light blocking ratio, characterized in that 20 to 50%.