JP3631952B2 - 住宅用の防音床材 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、防音特性の良好な住宅用の防音床材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に住宅用の床の機能や性能として、▲1▼人や物の重量を支えるに足る構造強度があること、▲2▼他の空間との仕切りとして、熱や音などを充分に遮断できること、▲3▼人がその上で繰り広げる種々の生活に直接対応する適切な性質が備わっていることの3点が必要である。
【0003】
上記床の機能や性能のうち、▲1▼の機能や性能は板材を厚くして水平剛性(水平方向に変形しない強度)を高くすれば解決できる。また、▲2▼の機能や性能も板材を厚くして質量を増大させれば、反響音も小さくなる点で満足できる。さらに、▲3▼の機能や性能は水がかかる床では表面に防水加工を施すか、プラスチックシートを貼ることにより解決できるし、履物を履いて利用する床では滑りにくさや汚れにくさが得られる表面加工を施せば満足できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記▲2▼の機能や性能は、板材の質量を高めるために単純に厚さを増しただけでは上限がないし、厚さを増せば増すだけ建築コストも高くなり過ぎてしまうという問題があった。
【0005】
本発明は上記の課題を解消するためのもので、その目的とするところは、板材を単純に厚くすることなく高い防音性が得られるようにした住宅用の防音床材を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は、木造の剛板材の一面に、鋸歯状のハケ跡を有する接着剤層を設け、該接着剤層の上面に、前記鋸歯状のハケ跡を断面ツボ形に残して内層材を接着したことを特徴とし、内層材の背面側と接着剤層との間に鋸歯状のハケ跡からなる無数の断面ツボ形の筋状の空気孔を形成し、該空気孔により音エネルギーを吸収できるように構成した。
【0007】
また、請求項1において、前記接着剤層が、2mm厚以上になっているときは、筋状の空気孔の容積をより大きくして吸音性能をより高め得る。
【0008】
また、請求項1において、前記木造の剛板材が、22.5mm厚以上の合板であるときは、防音性の向上のほか、水平剛性をより高め得る。
【0009】
【発明の実施の態様】
次に、本発明の実施の態様を添付図面に基づいて説明する。図1は本願床材の使用状態を示す部分斜視図、図2は本願床材の拡大断面図、図3は鋸歯状のハケを示す斜視図、図4はホルムヘルツのレゾネーターの原理図である。
【0010】
図において、1は根太などの支持部材Kの上に水平に敷設された本願床材である。該本願床材1は水平剛性を有する木造の剛板材2と、内層材(フロア)3とを接着剤層4を介して積層一体化されている。
【0011】
前記接着剤層4は、剛板材2の一面に接着剤を必要量供給した後、該接着剤が未だ可膠性を保持する間に、図3に示すような鋸歯状のハケHで全面的に展延させてから内層材3を積層させる。このようにすることにより、接着剤層4の表面には、図1の如く、鋸歯状のハケ跡(溝)Mができる。該ハケ跡Mの稜線は、内層材3の積層により若干押し潰れるため、前記内層材3の背面側と接着剤層4との間には、図2の如き無数の筋状の空気孔5が形成されることとなる。なお、鋸歯状のハケHは、金属製のものが使用されるが、これに限らず、プラスチック製でも、ゴム製でも、木製でもよい。
【0012】
前記空気孔5は、多孔質素材やリブ素材を介装したのと同様な形態をなす。即ち、内層材3を通して音波が当たると空気孔5中の空気の運動に対して摩擦抵抗が働くために音のエネルギーの一部が熱エネルギーに変換されて吸音効果が生ずることとなる。これはヘルムホルツのレゾネーター(図4参照)を無数に並べたようなものと見ることができる。
【0013】
図4に示すツボ状の容器Yがヘルムホルツのレゾネーター(共鳴器)と呼ばれるもので、これは一種の共振系とみなすことができ、その共振周波数に近い周波数の音が容器Yの入口に当たると内部の空気が激しく振動(共鳴現象)する。そのときネック部Nの摩擦抵抗により音のエネルギーの一部が熱エネルギーに変換されるために吸音効果が生ずるという原理である。
【0014】
前記木造の剛板材2としては、特に水平剛性の高い合板が使用される。該合板の総厚Aは、22.5mm厚またはそれ以上のものがよい。なお、総厚22.5mm以上の合板は一般的には市販されていないために、合板製造メーカーに特注することとなる。また、内層材3はフロア仕上げした合板が使用できる。この内層材3の厚さBは市販の12.5mmのものを使用して満足できる。
【0015】
前記接着剤層4は、その材料としては特に問わないが、せっ器質又は磁器質のタイルなどの接着のために用いられているセメント系の接着剤(例:イナメントタフ<イナックス社製>)やエマルジョン系の接着剤(例:タイルメントGL−20<タイルメント社製>)を利用して満足できる。即ち、これらは粘着性が良好である上に、低温時の脆性や高温時のダレが改善されているからである。
【0016】
前記接着剤層4の層厚Cは、2mm厚またはそれ以上を維持することが好ましい。即ち、層厚Cを増大させれば、それだけ前記筋状の空気孔5の断面積を大きくすることが可能となり、吸音性能をより高め得るようにできるからである。
【0017】
【実施例1】
特注の22.5mm厚の合板(縦240cm、横120cm)の一面に、エマルジョン系の接着剤(タイルメントGL−20<タイルメント社製>)を、1700g供給し、鋸歯状のハケで展延させるように均しつつ、ほぼ2.8mmの層厚になるように塗布し、しかる後、筋溝が出来た面に市販の12.5mm厚の内層材フロア(縦30cm、横180cm)を面方向に組み合わせてスペーサを介して接着剤層が2mm厚になるように積層押圧させ、その押圧状態で12時間放置して本願床材を50枚製作し、これを二階建てのテスト住宅の二階の床に張って次の実験を行った。なお、このテスト住宅の仕様は通常の住宅構造と同じで、一階と二階の各部屋には一つづつの閉め切りのガラス窓がある。また、一階の部屋は畳敷きとした。
【0018】
今、一階の部屋に、当社の近所に住む主婦4人に入ってもらい、お茶と菓子を用意して通常の会話をしてもらい、二階のフロア上で当社の社員2人が少し乱暴な歩き方で3分間歩行し、次に、大声をあげて家具を部屋の隅から隅へ3分間動かし、次にテレビを通常より大き目の音声で3分間付けて、一階の主婦4人に二階の騒ぎの状態を聴いた処、何れの主婦も気づかなかったと証言した。
【0019】
【実施例2】
実施例1と同様に得た二階建てのテスト住宅の一階の部屋に、当社の近所に住む実施例1の時と異なる主婦4人に入ってもらい、その主婦4人には、二階で当社の社員2人がワザと乱暴な歩き方で3分間歩行すること、大声をあげて家具を部屋の隅から隅へ3分間動かすこと、テレビを通常より大き目の音声で3分間付けることを告げて、二階の騒ぎの状態について意見聴衆した処、主婦4人は、意識しているから分かるが、告げられなかったとしたら気づかないと証言した。
【0020】
上記2つの実験により、本願床材1を用いた床材の防音性についての効果が証明された。また、上記実験では22.5mm厚の合板を用いた剛板材のために、本願床材のきしむ音も殆どなかったことが判った。
【0021】
【発明の効果】
以上説明した如く、本発明は、木造の剛板材の一面に、鋸歯状のハケ跡を有する接着剤層を設け、該接着剤層の上面に、前記鋸歯状のハケ跡を断面ツボ形に残して内層材を接着したことを特徴としているから、内層材の接着時、接着剤層には、未だ可膠性が保持されているために、ハケ跡の稜線が若干押し潰される格好にて鋸歯状のハケ跡(溝)が残される。この結果、鋸歯状のハケ跡の稜線間の隙間が狭くなる上に、鋸歯状のハケ跡である「溝」が断面ツボ状に変形する。つまり、内層材の背面側と接着剤層との間には、音の入口となる狭い開口を有するツボ状の連続した空気孔が形成され、該空気孔にて音エネルギーを吸収できるという優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願床材の使用状態を示す部分斜視図である。
【図2】本願床材の拡大断面図である。
【図3】鋸歯状のハケを示す斜視図である。
【図4】ホルムヘルツのレゾネーターの原理図である。
【符号の説明】
1 本願床材
2 木造の剛板材
3 内層材(フロア)
4 接着剤層
5 空気孔
K 支持部材
H 鋸歯状のハケ
M ハケ跡(溝)
Y ホルムヘルツのレゾネーターを示す容器
N ネック部

Claims (1)

  1. 木造の剛板材の一面に、鋸歯状のハケ跡を有する接着剤層を設け、該接着剤層の上面に、前記鋸歯状のハケ跡を断面ツボ形に残して内層材を接着したことを特徴とする住宅用の防音床材。
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