JP3631691B2 - デジタル放送受信装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばBS(Broadcasting Satellite)デジタル放送やCS(Communication Satellite)デジタル放送において、同一チャンネルに2以上の番組のデータストリームが多重化された放送信号を受信して高品質の番組放送を視聴可能にするデジタル放送受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、地上波を用いたテレビ放送のほかに、静止衛星を用いた衛星放送やCATV(ケーブルテレビジョン)においてデジタル放送のサービスが開始され、普及しつつある。
【0003】
このデジタル放送には、映像符号化方式として、例えばMPEG2(Moving Picture Image coding Experts Group phase 2)の動画像圧縮符号化技術が採用され、複数の画像データや音声データ等の情報が多重化されて伝送される。MPEG2の規格等については既知であるので詳細な説明は割愛するが、このMPEG2は、転送レートの上限が60Mビット/秒でありHDTV(High Definition Television:高精細テレビ)の高品位画質にも適応可能な規格である。
【0004】
そして、衛星デジタル放送方式は、MPEG2などの圧縮技術によりデータ圧縮した複数のテレビ放送番組の信号を1つのキャリア(搬送波)に多重化して提供するものであり、従来の地上波を用いたテレビ放送とは異なる態様のテレビ番組放送を行うことができる。
【0005】
現在、日本で採用されている衛星デジタル放送のフォーマットには、例えば480i、480p、720p、1080iと呼ばれるフォーマット等がある。この中で、高階層映像には走査線数1125本(有効走査線数が1080本)のインタレース方式である「1080i」と720本のブログレッシブ方式である「720p」が用いられ、低階層映像には現在のBSアナログ放送と同程度の標準画質で走査線数525本(有効走査線数が480本)のインタレース方式である「480i」とブログレッシブ方式「480p」が用いられる。
【0006】
ここで、「インタレース(飛び越し走査)方式」とは、走査線を1本おきに走査して奇数フィールドと偶数フィールドとで一画面分を表示する方式で、「ブログレッシブ(順次走査)方式」とは、すべての走査線を上から順番に走査して表示する方式である。このようにブログレッシブ方式はインタレース方式に比較して情報量が2倍になるため、インタレース方式よりチラつきのない高画質を得ることができる。つまり、各フォーマットによる映像の鮮明さは、720p、1080i,480p,480iの順になる。
【0007】
ただし、映像フォーマットが同一でも衛星デジタル放送を受信する環境により受信状態は異なり、例えば、受信アンテナを設置する方向によっても受信状態は異なってくる。つまり、受信状態をよくするには衛星デジタル放送の受信アンテナを設置する際、方位磁石の指針等を目安にして衛星の方向に向け、さらに受信される信号の強度を衛星放送受信装置等のレベルメータ等で確認しながら微調整する必要がある。
【0008】
また、衛星デジタル放送は、受信状態が天候や大気の状態によって大きく左右されることが知られており、例えば、雷雨や降雪時には受信電波強度が弱くなり、映像にノイズが混入したり、または映像・音声が遮断されたり(映像はフリーズ、音声はミュートする)して放送品質が低下してしてしまう。
【0009】
そこで、衛星デジタル放送の受信状態が悪くなり一定の放送品質が保持できない場合に対処する技術が開発され提案されている。
【0010】
例えば、特開平11−164294号公報では、デジタル放送受信装置に受信品質測定装置を設けて受信品質を測定する技術が開示され、ユーザが有料放送を視聴する際、受信品質が悪くなり高品質の番組放送を視聴できなかった場合に課金を行わないようにしたり、同番組の再放送を一回限り無料にしたりして視聴者に不利益が生じないようにしている。
【0011】
また例えば、特開2000−115654号公報には、受信チャンネルのトランスポートパケットにおける誤りを検出することにより受信状態を判断し、視聴者に受信状態が悪くなっていることを報知する技術が開示されている。これにより、視聴者は受信状態を把握することができるので、映像が表示されなくなっても機器の故障ではなく受信状態の悪化が原因であると判断することができる。
【0012】
また、特開2000−59706号公報には、視聴しているチャンネルの放送信号が受信不能になった場合に受信可能なチャンネルリストを作成して表示画面に表示する技術が開示されている。これにより、視聴者は前記チャンネルリストの中から容易に受信可能なチャンネルを選局できるようになる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した3つの先願は衛星デジタル放送の受信状態が悪くなった場合の対処方法としてある面では有効であるが、受信状態が悪いときにユーザは視聴したい番組を視聴できないという根本的な問題を解決するものではない。
【0014】
一方、高階層映像に対応したデジタル放送受信装置においては、通常は高階層映像が表示され、降雨等により高階層映像の受信状態が悪くなった場合には自動的に低階層映像に切り替わって表示されるようになっているものもあるが、低階層映像では解像度が低くなるので高階層映像と同じ大きさの画面領域に表示されるといっそう映像の粗いのが目立ってしまうという問題がある。
【0015】
本発明は、天候等の悪化により放送信号の受信状態が悪くなったときでもユーザが視聴したい番組を高品質で視聴できるデジタル放送受信装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を解決するためになされたもので、リアルタイムで放送される第1の番組データと所定時間後に放送予定の第2の番組データとを多重化した放送信号を送出する放送局から送信された放送信号を受信可能なデジタル放送受信装置であって、前記放送信号を受信する受信手段と、前記放送信号から前記第1の番組データおよび前記第2の番組データを分離抽出する番組データ分離抽出手段と、前記第2の番組データを記憶する記憶手段と、既に受信された放送信号から抽出されて前記記憶手段に記憶された番組データのうち前記第1の番組データと時刻管理データ(PTS:Program Time Stamp)が同じである第3の番組データと、前記第1の番組データの何れを再生するか放送信号の受信状態に基づいて選択する再生番組データ選択手段と、前記再生番組データ選択手段による選択結果に基づいて番組放送を出力する出力手段と、を少なくとも備えるようにしたものである。具体的には、前記放送信号から前記第1の番組データに含まれる番組情報、映像データおよび音声データと、前記第2の番組データに含まれる番組情報、映像データおよび音声データとを分離抽出する番組データ分離抽出手段と、前記第2の番組データの前記番組情報と映像データと音声データとが継続して蓄積されるとともに、既に蓄積された番組データのうち前記第1の番組データと放送時刻管理データが同じである第3の番組データが読み出される記憶手段と、前記番組情報をデコードする基本データデコーダ、前記映像データをデコードする映像データデコーダ、前記音声データをデコードする音声データデコーダと、これら基本データデコーダ、映像データデコーダ、音声データデコーダの各々に設けられ、上記番組データ分離抽出手段により分離抽出された前記第1の番組データの番組情報、映像データ或は音声データと、前記記憶手段から読み出された前記第3の番組データの番組情報、映像データ或は音声データとの何れかを選択的に通過させる3個のセレクタと、これら3個のセレクタをそれぞれ制御する制御装置とを備え、前記制御装置の制御により前記3個のセレクタで選択された前記番組情報、映像データ、音声データが、前記基本データデコーダ、映像データデコーダおよび音声データデコーダでそれぞれデコードされて番組放送が出力されるように構成する。
【0017】
これにより、受信状態が悪く第1の番組データによる番組放送の品質が悪かったり再生不能な場合であっても、先に受信されて記憶装置に記憶された第3の番組データによる番組放送が再生されるので、視聴者は高品質の番組放送を視聴することができる。
【0018】
また、前記受信手段は、放送信号の受信レベルを検出する受信レベル検出手段を備え、前記再生番組データ選択手段は、前記受信レベルに基づいて受信状態を判断して再生する番組データを選択するようにするとよい。具体的には、番組放送を高品質で再生可能とするRFレベル(受信レベル)の値を設定しておき、その設定値よりもRFレベルが低下した場合は記憶装置に蓄積しておいた第3の番組データによる番組放送を再生するようにする。
【0019】
または、前記デジタル放送受信装置は、受信した放送信号の誤り箇所を訂正する誤り訂正手段を備え、前記再生番組データ選択手段は、前記誤り訂正手段で算出されるエラー検出率に基づいて受信状態を判断して再生する番組データを選択するようにしてもよい。具体的には、番組放送を高品質で再生可能とするエラー検出率の値を設定しておき、その設定値よりもエラー検出率が高くなった場合は記憶装置に蓄積しておいた第3の番組データによる番組放送を再生するようにする。
【0020】
これにより、放送信号の受信状態を正確に把握することができるので、放送信号の受信状態に基づいて高品質な番組放送を視聴者に提供することができる。
【0021】
また、前記記憶装置は、前記第2の番組データを継続して蓄積し、蓄積容量を超えた場合は古い番組データから順に上書きするようにし、さらには、記憶された番組データの再生すべき時間が経過したことに伴い当該番組データを順次消去するように構成するとよい。これにより、記憶装置の制限された記憶領域に常に最新の番組データを効率よく蓄積しておくことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施例を図面に基づいて説明する。
【0023】
図1は、本実施形態のデジタル放送送受信システムにおける送受信処理の流れを示す概念図であり、(A)が放送局側の送信装置における送信処理、(B)がユーザ側の受信装置における受信処理である。
【0024】
本実施形態は、リアルタイムで放送される番組のエレメンタルストリームES1と例えば1時間後に放送予定の番組のエレメンタルストリームES2とを多重化して生成した放送信号を送出する放送局側の送信装置と、前記放送信号を受信して番組放送を視聴可能にするユーザ側の受信装置とで構成される。ここで、エレメンタルストリームとは、放送番組の映像データ、音声データ、番組情報等からなる基本的なデータストリームのことである。
【0025】
放送局側の送信装置では、例えばPTS(Program Time Stamp)が8:00であるエレメンタルストリームES1と、PTSが9:00であるエレメンタルストリームES2が抽出され、これらのエレメンタルストリームおよびその他のデータストリームが多重化されてトランスポートストリーム信号が生成される。前記エレメンタルストリームには映像データ、音声データ等のデジタル信号が含まれ、それぞれのエレメンタルストリームES1,ES2に付与されたPTS(Program Time Stamp)に従って各エレメンタルストリームが再生されるべき時間は管理される。つまり、PTSが9:00であるエレメンタルストリームES2は、受信装置で8:00に番組データを受信されても、9:00に再生が開始される。
【0026】
次に、生成された上記トランスポートストリーム信号は、後述するTC8PSK方式等により変調される。そして、変調波は前記エレメンタルストリームES1が8:00にユーザ側の表示装置で再生されるようなタイミングで送出される。
【0027】
ユーザ側の受信装置では、送信装置から送出された変調波が受信され、復調される。その後、多重化されたエレメンタルストリームES1,ES2は分離され(S7)、分離されたデータのうち、1時間後に放送予定の番組データのエレメンタルストリームES2は記憶装置に記憶される(S10)。
【0028】
一方、リアルタイムで放送される番組のエレメンタルストリームES1は再生装置側に設けられたセレクタに出力される。セレクタには、エレメンタルストリームES1と1時間前に受信され記憶装置に記憶されていたエレメンタルストリームES1’(PTS=8:00)が入力され、放送信号の受信状態に従って再生する番組データが選択される。そして、放送信号のの受信状態が良ければリアルタイムで放送される番組のエレメンタルストリームES1が再生装置に出力されて再生され、放送信号の受信状態が悪ければ1時間前に受信して記憶装置に記憶されていたエレメンタルストリームES1’が再生装置に出力されて再生される。
【0029】
なお、放送信号の受信状態の良悪は後述するチューナパックにおけるRFレベルや、誤り訂正時に算出されるエラー検出率等で判断することができる。
【0030】
このように、受信状態が良いときはユーザ側の受信装置では現在放送中の番組データを再生するとともに、同一チャンネルで所定時間後に放送される番組データを受信して記憶装置に蓄積する。一方、受信状態が悪いときまたは受信不能のときはユーザ側の受信装置では先に受信されて記憶装置に蓄積されていた番組データを再生する。つまり、本実施形態によれば、今後放送される番組のデータを先に受信して蓄積しておくので、現在の受信状態が悪いときには予め蓄積しておいた番組データを選択することにより前の受信状態が良ければ高品質の番組放送を視聴することができる。
【0031】
次に、図2をもとに視聴者側に設置される受信装置の構成について説明する。図2は、本実施形態に係るデジタル放送受信装置の構成、および放送信号の流れを示すブロック図である。
【0032】
本実施形態のデジタル放送受信装置は、例えば放送信号を受信するテレビアンテナ17と、受信した放送信号の中から特定のチャンネルの放送信号を選局するチューナパック1と、変調方式に従って放送信号を復調する復調・復号部2と、階層ごとのキャリア変調方式や誤り訂正などを指定するTMCC(Transmission & Multiplexing Configuration Control:伝送多重制御信号)復号部3と、多重化された放送信号をフレーム毎に分離し、スクランブル(暗号化)された放送信号を解読して放送信号を元の時系列に復元するデインタリーブ部4と、リードソロモン符号を用いて誤り訂正処理を行うリードソロモン復号部5と、有料放送などの限定受信(CA:コンデショナルアクセス)を可能とするデータを受信するための高速デジタルインターフェイスを持つCAモジュール7と、CAモジュール7でモデム14を介して受信したデータに基づいて限定受信のスクランブルを解除する処理を行うCAデスクランブル部6と、音声データや映像データおよび番組情報等が多重化されている放送信号から各データを分離抽出するデマルチプレクサ8と、デマルチプレクサ8で分離抽出されたデータの一部を記憶する記憶装置9と、デマルチプレクサ8により分離された番組情報(SI)等をデコードする基本データデコーダ10と、デジタル圧縮された映像データを展開してRGB信号にデコードする映像デコーダ11と、デジタル圧縮された音声データをアナログ音声信号にデコードする音声デコーダ12と、前記番組情報を映像データに重ねてTV画面上に表示する番組表データを作成するOSD(on Screen Display:TV画面表示)処理部13と、各ブロック1〜13を統合して制御するマイクロコンピュータ等からなる制御装置15と、本体全面に設けられた操作パネル上の操作ボタンやリモコンなどを含む入力装置16等で構成される。
【0033】
パラボラアンテナ等で構成されるBSアンテナ17は、例えば12GHz帯の衛星放送信号を受信し、BSアンテナ17が備えるLNB(Low Noise Block downconverter:低雑音コンバータ部)で1GHz帯の中間周波信号に周波数変換してトランスポートストリーム信号TSした後、チューナパック1に出力する。なお、受信される放送信号には図1で説明したように、リアルタイムで放送される番組のエレメンタルストリームES1と1時間後に放送予定の番組のエレメンタルストリームES2が多重化されている。
【0034】
チューナパック1は、受信する放送信号の周波数を選局すると共に直交検波を行ってから復調・復号部2へ出力する。
【0035】
復調・復号部2は、信号にTC8PSK(Trellis Coded 8 Phase Shift Keying)復調処理、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying:4位相偏位変調)復調処理またはBPSK(Binary Phase Shift Keying:2値PSK)処理を施してからデインタリーブ部4へ出力する。ここで、TC8PSKは、BSデジタル放送に用いられるデジタル変調方式であり、CSデジタル放送に用いられるQPSK方式より周波数利用効率が高く耐雑音性に優れている。なお、PSKとは搬送波(情報を伝送するための高周波信号)の位相を使用して、情報を伝送する位相変調方式であり、前記TC8PSKは使用する位相の数が8であることをを表している。また、TC8PSKでは3ビット、QPSKでは2ビット、BPSKでは1ビットの伝送が可能である。通常は、高階層の変調方式としてTC8PSKが用いられ、低階層の変調方式としてQPSKあるいはBPSKが用いられる。
【0036】
また、チューナパック1で選局・直交検波された信号の一部はTMCC(Transmission & Multiplexing Configuration Control:伝送多重制御信号)復号部3へ入力され、階層ごとのキャリア変調方式や誤り訂正などを指定される。
【0037】
デインタリーブ部4は、インタリーブされているトランスポートストリーム信号TSをフレームごとに分離しスクランブルを解除して元の時系列信号に復元(デインタリーブ)する。そして、復元された信号をリードソロモン復号部5に出力する。なお、インタリーブは、伝送路符号化技術で用いられるバースト誤りに対する耐性を向上させる技術であり、具体的には時系列で送られるシンボルを並べ替えることによりバースト誤りを擬似的なランダム誤りに変換することで、誤り訂正能力を向上させることができる。
【0038】
リードソロモン復号部5は、リードソロモン符号を用いて誤り訂正処理を行う。なお、この誤り訂正処理において、エラー訂正率を算出することが可能である。ここで、リードソロモン符号(Reed−Solomon code)とは、誤り訂正符号の一種であり、バイト単位で誤りを訂正するブロック符号の1方式である。衛星放送では、降雨等により受信状態が劣化した場合でも安定した受信品質を保つために、このリードソロモン符号等を用いて強力な誤り訂正機能が付加されている。
【0039】
CAモジュール7は、有料放送などの限定受信(CA:コンデショナルアクセス)を可能とするデータを受信するための高速デジタルインターフェイスを持つモジュールであり、モデム14を介して電話回線や専用回線等に接続され、放送会社の課金センターのホストコンピュータ等と通信を行うことができるように構成されている。そして、CAデスクランブル部6は、CAモジュールがモデムを介して受信したデータに基づいてトランスポートストリーム信号TSの限定受信のスクランブルを解除する処理を行う。
【0040】
MPEG2デマルチプレックス部8は、デジタル圧縮された放送データからなるトランスポートストリーム信号TSの多重化を解除する。そして、多重化が解除された信号のうちリアルタイムで放送される番組のエレメンタルストリームES1を構成するデータ、すなわちEPG&基本データ、映像データ、音声データを、EPG&基本データデコーダ10、映像デコーダ11および音声デコーダ12へそれぞれ出力する。
【0041】
一方、多重化が解除された信号のうち1時間後に放送予定の番組のエレメンタルストリームES2を構成するデータ(EPG&基本データ、映像データ、音声データ)を記憶装置9に出力する。
【0042】
記憶装置9には、所定時間後に放送予定の番組データES2’が蓄積されており、それぞれのデータに付与されたPTSデータに従って再生すべき時間になると記憶装置9から各デコーダ10,11,12に出力される。すなわち、各データは記憶装置9に記憶されてから1時間後に各デコーダ10,11,12に出力される。なお、記憶装置9に蓄積されたデータは、記憶装置9の蓄積量を超えた場合は古い番組データから順に上書きされるとともに、蓄積された番組データの再生すべき時間が経過したことに伴い、番組データは順次消去される。これにより、容量が制限された記憶領域に常に最新の番組データを効率よく蓄積しておくことができる。
【0043】
制御装置15は、チューナパック1における受信レベル(RFレベル)から現在の受信状態を判断し、リアルタイムで放送される番組のエレメンタルストリームES1と予め受信されて記憶装置に蓄積されていた番組のエレメンタルストリームES1’のどちらを再生するか判定して、制御信号を各デコーダに送信する。つまり、受信状態が良ければリアルタイムで放送される番組データが選択され、一方受信状態が悪ければ記憶装置9に蓄積されていた番組データが選択される。本実施形態では、各デコーダ10,11,12のそれぞれにセレクタが設けられており、制御装置からの制御信号に基づいて再生する番組データが選択される。
【0044】
各デコーダ10,11,12は、制御装置15から送信された制御信号に従って選択された番組データをデコード処理する。例えば、EPG&基本データデコーダ10では、デジタル圧縮されたEPG&基本データから電子番組表(EPG:Electronic Program Guide)データとプログラム選択や限定受信に関する基本データが分離・抽出されて、映像デコーダ11ではデジタル圧縮された映像データからアナログRGB信号が分離・抽出されて、音声デコーダ12ではデジタル圧縮された音声データからアナログ音声信号が分離・抽出される。
【0045】
その後、上記基本データデコーダ10および映像デコーダ11でデコードされた電子番組表データとアナログRGB信号はOSD処理部13に入力され、合成された映像信号としてCRTや液晶表示装置等のディスプレイに出力される。一方、音声デコーダ12でデコードされたアナログ音声信号はスピーカ等の音声出力装置に出力される。
【0046】
本実施形態では、リアルタイムで放送される番組データを1時間前に受信して記憶装置9に記憶しておくので、リアルタイムで放送される番組データを受信するときの受信状態が悪くても先に受信状態がよいときに受信され記憶装置9に記憶された番組データを再生することができる。これにより、視聴者は天候の悪化等により放送信号の受信状態が悪くなっても良質の番組放送を視聴することができる。
【0047】
以上本発明者によってなされた発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではない。例えば、本実施形態では、放送局側でリアルタイムの番組データに1時間後に放送予定の番組データを重畳して送信するようにしたが、所定時間後に放送予定の番組データを重畳して送信するようにしてもよい。
【0048】
また、チューナパック1におけるRFレベルで受信状態を判断する代わりに、リードソロモン復号部において算出されたエラー検出率から受信状態を判断することもできるし、その他の方法で受信状態を判断してもよい。もちろん、RFレベルとエラー検出率の両方から受信状態を判断してもよい。
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、リアルタイムで放送される第1の番組データと所定時間後に放送予定の第2の番組データとを多重化した放送信号を送出する放送局から送信された放送信号を受信可能なデジタル放送受信装置において、前記視聴者側のデジタル放送受信装置は、前記放送信号を受信する受信手段と、前記放送信号から前記第1の番組データおよび前記第2の番組データを分離抽出する番組データ分離抽出手段と、前記第2の番組データを記憶する記憶手段と、既に受信された放送信号から抽出されて前記記憶手段に記憶された番組データのうち前記第1の番組データと放送時刻管理データが同じである第3の番組データと、前記第1の番組データの何れを再生するか放送信号の受信状態に基づいて選択する再生番組データ選択手段と、前記再生番組データ選択手段による選択結果に基づいて番組放送を出力する出力手段とを少なくとも備えるようにしたので、受信状態が悪く第1の番組データによる番組放送が再生不能な場合であっても、先に受信されて記憶装置に記憶されていた第1の番組データと同一の第3の番組データによる番組放送を再生させることができる。これにより、ユーザは高品質の番組放送を視聴することができる可能性が高くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のデジタル放送送受信システムにおける送受信処理の流れを示す概念図であり、(A)が放送局側の送信装置での送信処理、(B)が視聴者側の受信装置での受信処理である。
【図2】本実施形態に係るデジタル放送受信装置の構成、および放送信号の流れを示すブロック図である。
【符号の説明】
1 チューナパック
2 復調・復号部
3 TMCC復号部
4 デインタリーブ部
5 リードソロモン復号部
6 CAデスクランブル部
7 CAモジュール
8 MPEG2デマルチプレックス部
9 記憶装置
10 EPG,基本データデコーダ
11 映像デコーダ
12 音声デコーダ
13 OSD処理部
14 モデム
15 制御装置
16 入力装置
17 BSアンテナ
TS トランスポートストリーム出力信号
Claims (3)
- リアルタイムで放送される第1の番組データと所定時間後に放送予定の第2の番組データとを多重化した放送信号を送出する放送局から送信された放送信号を受信可能なデジタル放送受信装置であって、
前記放送信号を受信する受信手段と、
前記放送信号から前記第1の番組データに含まれる番組情報、映像データおよび音声データと、前記第2の番組データに含まれる番組情報、映像データおよび音声データとを分離抽出する番組データ分離抽出手段と、
前記第2の番組データの前記番組情報と映像データと音声データとが継続して蓄積されるとともに、既に蓄積された番組データのうち前記第1の番組データと放送時刻管理データが同じである第3の番組データが読み出される記憶手段と、
前記番組情報をデコードする基本データデコーダ、前記映像データをデコードする映像データデコーダ、前記音声データをデコードする音声データデコーダと、
これら基本データデコーダ、映像データデコーダ、音声データデコーダの各々に設けられ、上記番組データ分離抽出手段により分離抽出された前記第1の番組データの番組情報、映像データ或は音声データと、前記記憶手段から読み出された前記第3の番組データの番組情報、映像データ或は音声データとの何れかを選択的に通過させる3個のセレクタと、
これら3個のセレクタをそれぞれ制御する制御装置とを備え、
前記制御装置の制御により前記3個のセレクタで選択された前記番組情報、映像データ、音声データが、前記基本データデコーダ、映像データデコーダおよび音声データデコーダでそれぞれデコードされて番組放送が出力されるとともに、
前記記憶手段に記憶された第2の番組データは再生すべき時間が経過したことに伴い順次消去される一方、前記記憶手段の蓄積容量を超えた場合は記憶されている番組データのうち古いものから順に上書きされて前記第2の番組データが記憶されるように構成されていることを特徴とするデジタル放送受信装置。 - 前記受信手段は、放送信号の受信レベルを検出する受信レベル検出手段を備え、
前記制御装置は、前記受信レベルに基づいて受信状態を判断して前記3個のセレクタの制御内容を決定することを特徴とする請求項1に記載のデジタル放送受信装置。 - 受信した放送信号の誤り箇所を訂正する誤り訂正手段を備え、
前記制御装置は、前記誤り訂正手段で算出されるエラー検出率に基づいて受信状態を判断して前記3個のセレクタの制御内容を決定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のデジタル放送受信装置。
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