JP3627387B2

JP3627387B2 - Neutral paper manufacturing method

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Publication number: JP3627387B2
Application number: JP17406196A
Authority: JP
Inventors: 和弘西田
Original assignee: Seiko PMC Corp
Current assignee: Seiko PMC Corp
Priority date: 1996-05-29
Filing date: 1996-05-29
Publication date: 2005-03-09
Anticipated expiration: 2016-05-29
Also published as: JPH09316793A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、中性紙の製造方法、特に填料を含有するパルプスラリーから中性紙を製造する方法に関する。
更に詳しくは、本発明はパルプ繊維と填料の歩留りを改善した中性紙の製造方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
一般に製紙工程においては、製紙の白色度や不透明度を向上させたり、あるいは平滑性を良くしたり、更にインキの吸収性や印刷適正を向上させたり、更に柔軟性を付与せしめる等の目的で各種の填料が使用されている。
【０００３】
しかしながら、填料のみを添加しただけでは、抄紙に際して大部分の填料が
白水中に流出し、その歩留りは極めて低くなり、初期の効果が発揮されず、また経済的にも大きな不利益をもたらす。
この為、当業界においては、填料が添加される一般の製紙工程において何らかの填料の歩留り向上剤が使用されているのが普通である。
【０００４】
従来、硫酸バンドを添加し、酸性域で抄紙する酸性抄紙が盛んに行われてきた。
しかしながら、近年印刷物の長期保存などの観点から前記硫酸バンドを全く使用しないか、又は極少量使用してｐＨ６〜９の弱酸性から弱アルカリ性の領域で抄紙する中性抄紙が広く行われてる様になってきている。
【０００５】
前記した中性抄紙における填料歩留り方法として、例えば下記に示すような種々のものが提案されている。
（１）特開昭５７−７７３９９号公報には、填料歩留り剤として（メタ）アクリル酸エステルとアクリルアミドの高分子共重合体が提案されている。
（２）特開昭５７−５１９００号公報には、カチオン澱粉とコロイド状ケイ酸の複合体からなるバインダーが填料歩留り剤と紙力向上に効果があることが開示されている。
（３）特開昭５９−１０６５９８号公報には、分子量２０００〜５００００のアニオン性ポリマーと分子量６００００００以上のカチオン性ポリマーを用いて、濾水性、微細繊維の歩留り向上に効果があることが開示されている。
（４）特開平４−２４５９９８号公報には、高分子量カチオンポリマーと中分子量アニオンポリマーを併用して歩留り、水排出を共に向上させることが教示される。
（５）特開平５−５１８９５号には、高歩留りパルプの中性抄紙系において、特定の澱粉と両イオン性アクリルアミド系共重合体を併用して歩留り、及び濾水性を向上させる方法が開示されている。
（６）特開平５−７８９９７号公報には、両性ポリアクリルアミド系共重合体とカチオン性基を有するポリマーを併用した填料歩留り、及び濾水性を向上させる方法が開示されされている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、中性紙を問題なく抄紙する為には、パルプスラリー中のパルプ繊維及び填料の良好な歩留りを確保する必要がある。即ち、一般に歩留りが悪い場合、抄紙系の汚れ、断紙等が誘発され、操業性が著しく悪化する。
この為、当業界において、各種の歩留り向上剤、歩留り向上システムが提案されていることは前述した通りである。
【０００７】
当業界において、前記したような炭酸カルシウムを含有するｐＨ６〜９のパルプスラリーから中性紙を製造する方法が盛んに行われているが、その場合炭酸カルシウムの歩留り向上が重要になっていることは言うまでも無いことである。
本発明者らは、填料分として炭酸カルシウムを含むパルプスラリーを用いる中性抄紙系のパルプ繊維と填料歩留り向上について、鋭意研究した。
その結果、本発明者らは、カチオン澱粉（Ａ）、イタコン酸及びアクリルアミドを必須の構成ビニルモノマーとして調製した水分散性ポリマー（Ｂ）及び両イオン性アクリルアミド系ポリマー（Ｃ）を併用することにより、パルプ繊維と填料の歩留りが著しく改善されることを見出し、本発明を完成するに至った。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
本発明を概説すれば、本発明は填料を含むパルプスラリーから中性紙を製造する方法において、前記パルプスラリーにカチオン澱粉（Ａ）、イタコン酸及びアクリルアミドを必須の構成ビニルモノマーとして調製した水分散性ポリマー（Ｂ）及び両イオン性アクリルアミド系ポリマー（Ｃ）とを添加し、常法に従って抄紙、乾燥することを特徴とする中性紙の製造方法に関するものである。
【０００９】
以下に本発明の技術的構成を詳しく説明する。
【００１０】
まず、本発明の製紙方法が対象とする填料を含有するパルプスラリー系において、前記填料としては、従来の製紙工程で使用されている公知の各種填料が何れも使用可能であり、例えばカオリン、二酸化チタン、白土、焼成クレー、合成シリカ、水酸化アルミニウム、タルク、重質、炭酸カルシウム等を使用し得る。
本発明において、前記した顔料のうち、特に重質炭酸カルシウム又は軽質炭酸カルシウムが好ましいものであるが又これらの炭酸カルシウムと前記したその他の填料との混合物も好ましいものである。
本発明の中性紙の製造方法において、前記填料を含む抄紙時のパルプスラリーのｐＨは中性領域、具体的にはｐＨ６〜９の範囲であることが望ましい。
本発明の前記カチオン澱粉（Ａ）、イタコン酸及びアクリルアミドを必須の構成ビニルモノマーとして調製した水分散性ポリマー（Ｂ）及び両イオン性アクリルアミド系ポリマー（Ｃ）の３成分を併用することにより、パルプスラリー系のｐＨが前記中性領域において、パルプ繊維と填料の歩留りに格段の効果を奏することができる。
【００１１】
本発明において使用するカチオン澱粉（Ａ）はトウモロコシ、馬鈴薯、タピオカ、甘薯、小麦、米等の生澱粉を公知の手段により第一級、第二級、第三級、アミン及び第四級アンモニウム基の中から選択される一種以上を導入した形態の塩基性窒素原子を有する各種の変性澱粉が用いられる。塩基性窒素の含有量は、０．２重量％以上であることが好ましく、第４級アンモニウム基を有するカチオン澱粉の製造法には水性媒体を使用する湿式法と固−気相反応を利用する乾式法があるが、普通には湿式法が採用される。これはジアルキルアミン又はトリアルキルアミンとエピクロヒドリンとの反応物からなるカチオン化剤を水性媒体中においてアルカリ存在下に澱粉に反応せしめるので、これによりカチオン澱粉を製造することができる。
【００１２】
本発明において使用されるイタコン酸及びアクリルアミドを必須の構成ビニルモノマーとして調製した水分散性ポリマー（Ｂ）は
（ａ）イタコン酸１〜２０モル％
（ｂ）アクリルアミド及び／又はメタアクリルアミド７０〜９９モル％
（ｃ）上記（ａ）及び／又は（ｂ）と共重合可能な０〜１０モル％
他のモノマー
からなるモノマー混合物を重合して得られる。
【００１３】
（ａ）及び／又は（ｂ）と共重合可能な他のビニルモノマーとしては、ジメチルアミノアルキル（メタ）アクリレート、ジメチルアミノアルキル（メタ）アクリルアミド、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール等、これらの第４級アンモニウム塩、Ｎ．Ｎ−ジメチルアクリルアミド、メチロールアクリルアミド、メチレンビス（メタ）アクリルアミド、エチレンビス（メタ）アクリルアミド等のジ（メタ）アクリレート類、エポキシアクリレート類、ジビニルベンゼン、１．３．５−トリアクリロイルヘキサヒドロ−Ｓ−トリアジン、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルトリメリテート、Ｎ．Ｎ−ジアリルアクリルアミド、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、テトラアリルピロメリテート等で例示されるビニルモノマーを使用することができる。本発明のイタコン酸及びアクリルアミドを必須の構成ビニルモノマーとして調製した水分散性ポリマーの平均分子量は５万〜１００万の範囲であり、好ましくは１０万〜８０万の範囲である。
【００１４】
本発明のイタコン酸及びアクリルアミドを必須の構成ビニルモノマーとして調製した水分散性ポリマー（Ｂ）の製造方法としては、従来公知の各種方法により行うことができる。例えば攪拌機及び窒素ガス導入管を備えた反応容器に構成成分であるビニルモノマーと水とを仕込み、重合開始剤として過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリ、アンモニウムハイドロパーオキサイドなどの過酸化物、或はこれらの過酸化物と重亜硫酸ソーダなどの還元剤との組合せからなる任意のレドックス開始剤、更には２．２′アゾビス（アミノプロパン）塩酸類のような水溶性アゾ系開始剤などを使用し、反応温度が４０℃〜８０℃で１〜５時間反応させて得られる。
【００１５】
本発明の両イオン性アクリルアミド系ポリマー（Ｃ）としては、アクリルアミド及び／又はメタアクリルアミド、即ち（メタ）アクリルアミドを主要なモノマー成分として含有し、且つカチオン性基とアニオン性基とを併用する両性の水溶性ポリマーが使用される。
前記両イオン性アクリルアミド系ポリマー（Ｃ）は、（メタ）アクリルアミドを主成分とする水溶性ポリマーの変性によってイオン性基を導入する変性方法により、或は（メタ）アクリルアミドとカチオン性モノマー、アニオン性モノマー及び他のビニルモノマーとを含有するモノマー混合物を重合せしめる共重合方法により、更にはこれに両方の組合せ等によって容易に製造し得るものである。
【００１６】
前記変性方法による場合、カチオン性基の導入には、ホフマン分解反応、マンニッヒ反応及びポリアミンによるアミド交換反応が利用され、他方のアニオン性基導入には、加水分解反応等が利用され得る。
前記共重合体方法による場合、（メタ）アクリルアミドと共重合されるカチオン性モノマーとしては、ジアルキルアミノアルキル（メタ）アクリレート、アミノアルキル（メタ）アクリルアミド、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール、ジアリールアミン、及びそれらの混合物、更にはこれらの第４級アンモニウム塩などが例示することができる。
【００１７】
又、アニオン性モノマーとしては、アクリル酸、メタアクリル酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸などのα．β−不飽和カルボン酸類、或はこの他スルホン酸基やリン酸基を有する公知の各種ビニルモノマー類を例示するもとができる。
【００１８】
本発明の両イオン性アクリルアミド系ポリマー（Ｃ）において、カチオン性基含有量が２〜４０モル％、アニオン性基の含有量が１〜２０モル％の範囲のものが好ましいものである。
上記カチオン性モノマーとアニオン性モノマーのモル比は得られる共重合体がカチオン性を示すものが好ましい。カチオン性、アニオン性はカチオン化度、アニオン化度を例えば、「コロイド滴定法」（千手諒一著，南江同出版）により測定することによって判別することができる。
本発明の両イオン性アクリルアミド系ポリマーの平均分子量は１００万以上、好ましくは２００万以上〜８００万以下の範囲が好ましい範囲である。
【００１９】
次に本発明の前記構成成分からなる添加剤を使用する中性紙の製造方法について説明する。
本発明の製造方法は、前記カチオン澱粉（Ａ）、イタコン酸及びアクリルアミドを必須の構成ビニルモノマーとして調製した水分散性ポリマー（Ｂ）及び両イオン性アクリルアミド系ポリマー（Ｃ）とを併用して原料パルプスラリーに添加し、以下常法に従って抄紙、乾燥するものである。
その際、カチオン澱粉（Ａ）成分の添加量は重量で０．２〜３％、イタコン酸及びアクリルアミドを必須の構成ビニルモノマーとして調製した水分散性ポリマー（Ｂ）成分は０．０５〜１％、両イオン性アクリルアミド系ポリマー（Ｃ）成分は０．０１〜０．５％が適当である。
【００２０】
本発明において、カチオン澱粉（Ａ）、イタコン酸及びアクリルアミドを必須の構成ビニルモノマーとして調製した水分散性ポリマー（Ｂ）及び両イオン性アクリルアミド系ポリマー（Ｃ）の３成分の相互作用によって優れた効果を発現させ得ることが出来るのである。前記した成分のうち、単独又は二成分だけでは、優れた効果は得られない。それ故に各成分の添加量は、要求される目的に応じて有効最小限とすることが望ましい。本発明の製造方法は、填料を使用する全ての製紙工程に適用し得るものであり、使用するパルプの種類や填料の種類等の選択を必要とするものではない。本発明を適用するに製紙工程においては、その他の製紙用添加剤の使用を何等拒むものではない。特に本発明は炭酸カルシウムを填料とする製紙方法における工程において、前記したカチオン澱粉（Ａ）、イタコン酸及びアクリルアミドを必須の構成ビニルモノマーとして調製した水分散性ポリマー（Ｂ）及び両イオン性アクリルアミド系ポリマー（Ｃ）の３成分を併用することを特徴とする中性紙の製造方法であり、これら３成分の製紙原料への添加は湿潤シートが形成される以前に任意の順序或は同時に行うことが出来るが、好ましくはカチオン澱粉（Ａ）とイタコン酸及びアクリルアミドを必須の構成ビニルモノマーとして調製した水分散性ポリマー（Ｂ）を任意の順序で添加した後に両イオン性アクリルアミド系ポリマー（Ｃ）を添加する。
【００２１】
【発明の実施の形態】
本発明の代表的な実施の形態を挙げれば次の通りである。
なお以下において、特に断らない限り、％とあるのは重量％を表す。
【００２２】
＜イタコン酸及びアクリルアミドを必須の構成ビニルポリマーとして調製した水分散性ポリマー（Ｂ）の調製＞
調製例Ｂ１〜Ｂ６
（ａ）イタコン酸、（ｂ）アクリルアミド及び（ａ）と（ｂ）と共重合可能なビニルモノマーを下記に示す所定のモノマー比で含有するモノマー混合物を通常の溶液重合させ、下記表Ｉ示すイタコン酸及びアクリルアミドを必須成分とする水分散性ポリマー（Ｂ）を得た。尚、下記表Ｉにおける記号などの意味は以下の通りである。
ＡＡＭ：アクリルアミド
ＩＡ：イタコン酸
ＤＭＡＰＡＡ：ジメチルアミノプロピルアクリルアミド
ＤＭＡＡ：ジメチルアクリルアミド
ＡＡ：アクリル酸
Ｍｎ：マレイン酸
【００２４】
【表Ｉ】

【００２５】
＜両イオン性アクリルアミド系ポリマー（Ｃ）の調製法＞
調製例Ｃ１〜Ｃ４
アクリルアミド、カチオン性モノマー及びアニオン性モノマーを下記表ＩＩに示す所定のモノマー比で含有するモノマー混合物を通常の溶液重合によって共重合させ、下記表ＩＩに示す両イオン性アクリルアミド系ポリマー（Ｃ）を得た。尚、下記表ＩＩにおける記号などの意味は以下の通りである。
ＡＡＭ：アクリルアミド
ＡＡ：アクリル酸
ＩＡ：イタコン酸
ＤＭＡＰＡＡ：ジメチルアミノプロピルアクリルアミド
ＤＭＣ：メタクロイロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド
ＤＭ：メタクリル酸ジメチルアミノエチル
【００２６】
【表ＩＩ】

【００２７】
実施例１〜７
Ｌ−ＢＫＰ（広葉樹晒パルプＣ．Ｓ．Ｆ４００ｍｌ）の０．６％パルプスラリー５００ｃｃをブリットジャーに採り、回転数１５００ｒｐｍで攪拌しながら、硫酸バンド０．５％（対パルプ乾燥重量：以下同じ）を添加する。更に４０秒後、第４級塩基性窒素含有量０．３３％の陽イオン性タピオカ澱粉を所定量添加する。更に４０秒後、重質炭酸カルシウム（三共製粉社製：商品名エスカロン＃８００）を２０％添加する。更に４０秒後、調製例Ｂ１〜Ｂ４の水分散性ポリマー（Ｂ）を所定量添加する。更に１６０秒後、攪拌を７００ｒｐｍに低下させ、２０秒後調製例Ｃ１〜Ｃ４の両イオン性アクリルアミド系ポリマー（Ｃ）を所定量添加する。次に５秒後に排水を開始し、１０秒後１００ｍｌの白水を採取する。重さを計量してある東洋濾紙Ｎｏ．３を用いて濾過し、（ブフナーロート）１０５℃で乾燥して固形分重量を求め、これをｆとした。次に電気炉５５０℃で焼いて灰にし、灰分重量を求め、これをｔとした。元のパルプスラリー１００ｍｌ中の正確な固形分（繊維＋填料）の重量を求め、これをＦとした。同様に正確な灰分重量を求め、これをＴとした。歩留り（ＯＰＲ）は次式によって計算した。

結果を表ＩＩＩに示す。
（注ブリットジャーテスター：プラスチックワイヤー６０メッシュ）
【００２８】
【表ＩＩＩ】

【００２９】
比較例１〜５
実施例１〜７における、カチオン澱粉（Ａ）、イタコン酸及びアクリルアミドを必須の構成ビニルモノマーとして調製した水分散性ポリマー（Ｂ）及び両イオン性アクリルアミド系ポリマー（Ｃ）の３成分の使用に代えて、下記表ＩＩＩに示す添加剤を各々使用した以外は、実施例１〜７と同様に操作して、それぞれのＯＰＲを測定した。結果を表ＩＩＩに併記する。
【００３０】
参考例
比較例３の両イオン性アクリルアミド系ポリマーＣ１の使用に代えて、コロイド状シリカを０．１％（対パルプ乾燥重量）使用した以外は、比較例３と同様に操作して、ＯＰＲを測定した。結果を表ＩＩＩに示す。
【００３１】
【発明の効果】
本発明は、原料パルプと填料を含むパルプスラリーから中性紙の製造方法において、該中性抄紙系に特定のカチオン澱粉（Ａ）とイタコン酸及びアクリルアミドを必須の構成ビニルモノマーとして調製した水分散性ポリマー（Ｂ）及び両イオン性アクリルアミド系ポリマー（Ｃ）を併用添加することに最大の特徴を有する。これによりパルプ繊維と填料の歩留効果に優れている。従って、填料含有量の高い成紙を製造する場合にも填料が有効かつ効率良くパルプ繊維に吸着される為、原料パルプスラリーへの填料の添加率を最小限にすることができ、ワイヤー摩耗の軽減、更には湿紙強度の向上による紙切発生の防止などの各種の操業性が改善される。又、填料歩留向上は、白水中に懸濁してる固体粒子（ＳＳ分）を減少して原料の有効利用と排水処理負荷の軽減に役立つものである。更に、成紙中の填料含有率を一層高めることができるため、パルプ資源の節約と、大幅な成紙コストの低減を図ることが出来る。前記したように本発明の製紙方法は極めて高い工業的価値を有するものである。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing a neutral paper, and more particularly to a method for producing a neutral paper from a pulp slurry containing a filler.
More specifically, the present invention relates to a method for producing neutral paper with improved yields of pulp fibers and fillers.
[0002]
[Prior art]
In general, in the papermaking process, it is necessary to improve the whiteness and opacity of papermaking, improve the smoothness, further improve the ink absorbency and printability, and give more flexibility. The filler is used.
[0003]
However, when only the filler is added, most of the filler flows out into the white water during paper making, the yield is extremely low, the initial effect is not exhibited, and there is a great economic disadvantage.
For this reason, it is common in the industry to use any filler yield improver in the general papermaking process where fillers are added.
[0004]
Conventionally, acid paper making by adding a sulfuric acid band and making paper in an acidic region has been actively performed.
However, in recent years, from the viewpoint of long-term storage of printed materials, neutral papermaking is widely performed in which the above-mentioned sulfuric acid band is not used at all, or a very small amount is used to make paper in a weakly acidic to weakly alkaline region of pH 6-9. It has become to.
[0005]
For example, various methods as described below have been proposed as a filler yield method for neutral papermaking.
(1) JP-A-57-77399 proposes a polymer copolymer of (meth) acrylic acid ester and acrylamide as a filler retention agent.
(2) Japanese Patent Application Laid-Open No. 57-51900 discloses that a binder comprising a composite of cationic starch and colloidal silicic acid is effective in improving filler yield and paper strength.
(3) JP-A-59-106598 discloses that an anionic polymer having a molecular weight of 2000 to 50000 and a cationic polymer having a molecular weight of 6000000 or more are effective in improving the drainage and the yield of fine fibers. ing.
(4) JP-A-4-245998 teaches that a high molecular weight cationic polymer and a medium molecular weight anionic polymer are used in combination to improve yield and water discharge together.
(5) Japanese Patent Laid-Open No. 5-51895 discloses a method for improving yield and drainage by using a specific starch and an amphoteric acrylamide copolymer in combination in a neutral papermaking system of high yield pulp. ing.
(6) Japanese Patent Application Laid-Open No. 5-78997 discloses a method for improving the filler yield and drainage by using an amphoteric polyacrylamide copolymer and a polymer having a cationic group in combination.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
Generally, in order to produce neutral paper without problems, it is necessary to ensure a good yield of pulp fibers and filler in the pulp slurry. That is, when the yield is generally low, papermaking stains, paper breaks, etc. are induced, and the operability is significantly deteriorated.
For this reason, as described above, various yield improvers and yield improvement systems have been proposed in the industry.
[0007]
In the industry, methods for producing neutral paper from a pulp slurry containing pH 6-9 containing calcium carbonate as described above are actively performed. In this case, improvement in the yield of calcium carbonate is important. Needless to say.
The present inventors diligently studied neutral papermaking pulp fibers using a pulp slurry containing calcium carbonate as a filler and improvement of filler yield.
As a result, the present inventors combined use of a water-dispersible polymer (B) and an amphoteric acrylamide polymer (C) prepared with cationic starch (A), itaconic acid and acrylamide as essential constituent vinyl monomers. The inventors have found that the yield of pulp fibers and fillers is remarkably improved, and have completed the present invention.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In summary, the present invention relates to a method for producing a neutral paper from a pulp slurry containing a filler, wherein the pulp slurry is prepared by dispersing cationic starch (A), itaconic acid and acrylamide as essential constituent vinyl monomers. The present invention relates to a neutral paper manufacturing method comprising adding a neutral polymer (B) and an amphoteric acrylamide polymer (C), and papermaking and drying according to a conventional method.
[0009]
The technical configuration of the present invention will be described in detail below.
[0010]
First, in the pulp slurry system containing a filler targeted by the papermaking method of the present invention, as the filler, any of various known fillers used in conventional papermaking processes can be used, for example, kaolin, dioxide dioxide, etc. Titanium, clay, calcined clay, synthetic silica, aluminum hydroxide, talc, heavy, calcium carbonate, etc. can be used.
In the present invention, among the above-mentioned pigments, heavy calcium carbonate or light calcium carbonate is particularly preferable, and a mixture of these calcium carbonate and the other fillers described above is also preferable.
In the method for producing neutral paper of the present invention, the pH of the pulp slurry at the time of papermaking containing the filler is preferably in a neutral region, specifically in the range of pH 6-9.
By using together the three components of the water-dispersible polymer (B) and the amphoteric acrylamide polymer (C) prepared by using the cationic starch (A), itaconic acid and acrylamide of the present invention as essential constituent vinyl monomers, When the pH of the slurry system is in the neutral range, a remarkable effect can be exerted on the yield of pulp fibers and filler.
[0011]
The cationic starch (A) used in the present invention is a raw starch such as corn, potato, tapioca, sweet potato, wheat, rice, etc., by a known means using primary, secondary, tertiary, amine and quaternary ammonium groups. Various modified starches having a basic nitrogen atom into which one or more selected from the above are introduced are used. The content of basic nitrogen is preferably 0.2% by weight or more, and a wet method using an aqueous medium and a solid-gas phase reaction are used as a method for producing a cationic starch having a quaternary ammonium group. There is a dry method, but a wet method is usually adopted. This is because a cationizing agent comprising a reaction product of dialkylamine or trialkylamine and epichlorohydrin is reacted with starch in the presence of an alkali in an aqueous medium, whereby cationic starch can be produced.
[0012]
The water dispersible polymer (B) prepared using itaconic acid and acrylamide as essential constituent vinyl monomers used in the present invention is (a) 1 to 20 mol% of itaconic acid.
(B) Acrylamide and / or methacrylamide 70-99 mol%
(C) 0-10 mol% copolymerizable with the above (a) and / or (b)
It is obtained by polymerizing a monomer mixture comprising other monomers.
[0013]
Examples of other vinyl monomers copolymerizable with (a) and / or (b) include dimethylaminoalkyl (meth) acrylate, dimethylaminoalkyl (meth) acrylamide, vinyl pyridine, vinyl imidazole and the like, and quaternary ammonium thereof. Salt, N.I. Di (meth) acrylates such as N-dimethylacrylamide, methylolacrylamide, methylenebis (meth) acrylamide, ethylenebis (meth) acrylamide, epoxy acrylates, divinylbenzene, 1.3.5-triacryloylhexahydro-S-triazine , Triallyl isocyanurate, triallyl trimellitate, N.I. Vinyl monomers exemplified by N-diallylacrylamide, tetramethylol methane tetraacrylate, tetraallyl pyromellitate and the like can be used. The average molecular weight of the water-dispersible polymer prepared using itaconic acid and acrylamide of the present invention as essential constituent vinyl monomers is in the range of 50,000 to 1,000,000, preferably in the range of 100,000 to 800,000.
[0014]
The production method of the water-dispersible polymer (B) prepared using itaconic acid and acrylamide of the present invention as essential constituent vinyl monomers can be carried out by various conventionally known methods. For example, a vinyl monomer and water as constituent components are charged into a reaction vessel equipped with a stirrer and a nitrogen gas introduction pipe, and peroxides such as hydrogen peroxide, ammonium persulfate, potassium persulfate, ammonium hydroperoxide as a polymerization initiator, Or any redox initiator comprising a combination of these peroxides and a reducing agent such as sodium bisulfite, and further a water-soluble azo initiator such as 2.2 'azobis (aminopropane) hydrochloric acid. And obtained by reacting at a reaction temperature of 40 ° C. to 80 ° C. for 1 to 5 hours.
[0015]
The amphoteric acrylamide polymer (C) of the present invention contains acrylamide and / or methacrylamide, that is, (meth) acrylamide as a main monomer component, and also uses an amphoteric cation polymer and an anionic group in combination. Water soluble polymers are used.
The amphoteric acrylamide polymer (C) is obtained by a modification method in which an ionic group is introduced by modification of a water-soluble polymer containing (meth) acrylamide as a main component, or (meth) acrylamide and a cationic monomer, anionic. It can be easily produced by a copolymerization method in which a monomer mixture containing a monomer and another vinyl monomer is polymerized, and further by a combination of both.
[0016]
In the case of the modification method, a Hofmann decomposition reaction, a Mannich reaction and an amide exchange reaction with a polyamine can be used for introducing a cationic group, and a hydrolysis reaction or the like can be used for introducing the other anionic group.
In the case of the copolymer method, the cationic monomers copolymerized with (meth) acrylamide include dialkylaminoalkyl (meth) acrylate, aminoalkyl (meth) acrylamide, vinylpyridine, vinylimidazole, diarylamine, and their Examples of the mixture include those quaternary ammonium salts.
[0017]
Examples of the anionic monomer include α. Such as acrylic acid, methacrylic acid, maleic acid, fumaric acid, and itaconic acid. Examples thereof include β-unsaturated carboxylic acids or other known vinyl monomers having a sulfonic acid group or a phosphoric acid group.
[0018]
In the amphoteric acrylamide polymer (C) of the present invention, those having a cationic group content of 2 to 40 mol% and an anionic group content of 1 to 20 mol% are preferred.
The molar ratio of the cationic monomer to the anionic monomer is preferably such that the resulting copolymer is cationic. Cationicity and anionicity can be determined by measuring the degree of cationization and the degree of anionization by, for example, “colloidal titration method” (Senichi Sente, Minamie Dosyo).
The average molecular weight of the zwitterionic acrylamide polymer of the present invention is 1 million or more, preferably 2 million or more to 8 million or less.
[0019]
Next, the neutral paper manufacturing method using the additive comprising the above-described constituents of the present invention will be described.
The production method of the present invention comprises using the cationic starch (A), itaconic acid and acrylamide as essential constituent vinyl monomers together with a water-dispersible polymer (B) and an amphoteric acrylamide polymer (C). It is added to the pulp slurry, and then papermaking and drying are performed according to a conventional method.
At that time, the addition amount of the cationic starch (A) component is 0.2 to 3% by weight, and the water dispersible polymer (B) component prepared using itaconic acid and acrylamide as essential constituent vinyl monomers is 0.05 to 1%. The zwitterionic acrylamide polymer (C) component is suitably 0.01 to 0.5%.
[0020]
In the present invention, an excellent effect is obtained by the interaction of three components of a water-dispersible polymer (B) and an amphoteric acrylamide polymer (C) prepared using cationic starch (A), itaconic acid and acrylamide as essential constituent vinyl monomers. Can be expressed. Of the components described above, only one or two components alone cannot provide an excellent effect. Therefore, it is desirable that the amount of each component added be an effective minimum according to the required purpose. The production method of the present invention can be applied to all papermaking processes using a filler, and does not require selection of the type of pulp to be used, the type of filler, and the like. In the papermaking process, the present invention is not rejected by any other papermaking additives. In particular, the present invention provides a water-dispersible polymer (B) and an amphoteric acrylamide system prepared by using the cationic starch (A), itaconic acid and acrylamide as essential constituent vinyl monomers in the process of papermaking using calcium carbonate as a filler. A method for producing neutral paper, characterized in that the three components of polymer (C) are used in combination, and these three components are added to the papermaking raw material in any order or simultaneously before the wet sheet is formed. Preferably, the cationic starch (A) and the water-dispersible polymer (B) prepared with itaconic acid and acrylamide as essential constituent vinyl monomers are added in an arbitrary order, and then the amphoteric acrylamide polymer (C) is added. Added.
[0021]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
A typical embodiment of the present invention is as follows.
In the following, unless otherwise specified, “%” means “% by weight”.
[0022]
<Preparation of water-dispersible polymer (B) prepared with itaconic acid and acrylamide as essential constituent vinyl polymers>
Preparation Examples B1 to B6
A monomer mixture containing (a) itaconic acid, (b) acrylamide, and a vinyl monomer copolymerizable with (a) and (b) at a predetermined monomer ratio shown below is subjected to normal solution polymerization, and the itacone shown in Table I below A water-dispersible polymer (B) containing acid and acrylamide as essential components was obtained. The meanings of symbols and the like in Table I below are as follows.
AAM: Acrylamide IA: Itaconic acid DMAPAA: Dimethylaminopropylacrylamide DMAA: Dimethylacrylamide AA: Acrylic acid Mn: Maleic acid
[Table I]

[0025]
<Preparation method of amphoteric acrylamide polymer (C)>
Preparation Examples C1-C4
A monomer mixture containing acrylamide, a cationic monomer, and an anionic monomer at a predetermined monomer ratio shown in Table II below is copolymerized by ordinary solution polymerization to obtain an amphoteric acrylamide polymer (C) shown in Table II below. It was. The meanings of symbols and the like in Table II below are as follows.
AAM: Acrylamide AA: Acrylic acid IA: Itaconic acid DMAPAA: Dimethylaminopropylacrylamide DMC: Methacryloylethyltrimethylammonium chloride DM: Dimethylaminoethyl methacrylate
[Table II]

[0027]
Examples 1-7
Take 500cc of 0.6% pulp slurry of L-BKP (hardwood bleached pulp C.S.F 400ml) in a blitt jar, and stir at a rotation speed of 1500rpm, 0.5% sulfuric acid band (vs. pulp dry weight: the same below) ) Is added. After a further 40 seconds, a predetermined amount of cationic tapioca starch having a quaternary basic nitrogen content of 0.33% is added. After 40 seconds, 20% of heavy calcium carbonate (manufactured by Sankyo Flour Milling Co., Ltd .: trade name ESCALON # 800) is added. After a further 40 seconds, a predetermined amount of the water-dispersible polymer (B) of Preparation Examples B1 to B4 is added. Further, after 160 seconds, stirring is reduced to 700 rpm, and after 20 seconds, a predetermined amount of the zwitterionic acrylamide polymer (C) of Preparation Examples C1 to C4 is added. Next, drainage is started after 5 seconds, and 100 ml of white water is collected after 10 seconds. Toyo filter paper No. which weighed. 3 and filtered at (Buchner funnel) at 105 ° C. to obtain the solid weight, which was designated as f. Next, it was baked at 550 ° C. in an electric furnace to obtain ash, and the ash content weight was determined. The weight of the exact solid content (fiber + filler) in 100 ml of the original pulp slurry was determined, and this was designated as F. Similarly, an accurate ash weight was determined and this was designated as T. The yield (OPR) was calculated by the following formula.

The results are shown in Table III.
(Note: Brit jar tester: 60 mesh plastic wire)
[0028]
Table III

[0029]
Comparative Examples 1-5
Instead of using three components of Examples 1-7, water-dispersible polymer (B) and amphoteric acrylamide polymer (C) prepared with cationic starch (A), itaconic acid and acrylamide as essential constituent vinyl monomers Each OPR was measured in the same manner as in Examples 1 to 7 except that the additives shown in Table III below were used. The results are also shown in Table III.
[0030]
Reference Example In place of the use of the amphoteric acrylamide polymer C1 of Comparative Example 3, 0.1% of colloidal silica (vs. dry weight of pulp) was used, and the same operation as in Comparative Example 3 was carried out to obtain OPR. It was measured. The results are shown in Table III.
[0031]
【The invention's effect】
The present invention relates to a method for producing neutral paper from a pulp slurry containing raw pulp and filler, and a water dispersion prepared by using a specific cationic starch (A), itaconic acid and acrylamide as essential constituent vinyl monomers in the neutral papermaking system. The greatest feature is in the simultaneous addition of the functional polymer (B) and the amphoteric acrylamide polymer (C). Thereby, it is excellent in the yield effect of a pulp fiber and a filler. Therefore, even when producing a paper with a high filler content, since the filler is effectively and efficiently adsorbed to the pulp fiber, the addition rate of the filler to the raw pulp slurry can be minimized, and wire wear can be reduced. Various operability such as reduction and prevention of paper cutting by improving wet paper strength are improved. Further, the improvement of the filler yield is useful for reducing the solid particles (SS content) suspended in the white water and effectively using the raw materials and reducing the wastewater treatment load. Furthermore, since the filler content in the formed paper can be further increased, it is possible to save pulp resources and greatly reduce the cost of forming the paper. As described above, the paper making method of the present invention has extremely high industrial value.

Claims

Water-dispersible polymer (B) and amphoteric acrylamide polymer (C) prepared with cationic starch (A), itaconic acid and acrylamide as essential constituent vinyl monomers in pulp slurry in which papermaking pulp and filler are dispersed in water And a papermaking and drying according to a conventional method.

The method for producing neutral paper according to claim 1, wherein the cationic starch (A) contains a substitution degree of 0.2% by weight or more.

The method according to claim 1 or 2, wherein the water-dispersible polymer (B) prepared using itaconic acid and acrylamide as essential constituent vinyl monomers has an average molecular weight of 50,000 to 1,000,000.

The method for producing a neutral paper according to claim 1, 2, or 3, wherein the zwitterionic acrylamide polymer (C) has an average molecular weight of 2 to 8 million.