JP3626866B2 - 銅含有固型農薬製剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、病害防除効果が増強され、作物に対する薬害の軽減された銅含有固型農薬製剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
農園芸作物の栽培においては、多種の病害虫の発生などにより、作物の品質低下、収量の減少などが引き起こされており、これらの問題を解決すべく、さまざまな農薬が散布されている。
【0003】
殺菌性無機銅化合物は、広範囲の抗菌スペクトラムを持ち、また安価なため、古くから作物病害の防除のために使用されてきた。しかし、一方では、薬害を引き起こしやすいという欠点を持っているため、これらを解決すべくさまざまな研究がなされてきた。
【0004】
例えば、2価金属塩の塩基性酸塩または水酸化第二銅に炭酸マグネシウムを添加したもの(特開昭54−160718号公報)、塩基性硫酸銅または塩基性塩化銅から選ばれる殺菌性有効成分に水酸化マグネシウムを添加したもの(特公昭57−61329号公報)、銅を含有する殺菌作用成分に薬害軽減剤として塩基性炭酸マグネシウムと脂肪酸またはその誘導体の1種または2種以上を同時に含むもの(特公昭60−33404号公報)、リン脂質と無機銅を有効成分とする薬害の軽減された農薬組成物(特開平6−247821号公報)、また、炭酸カルシウム、塩基性炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウムの少なくとも一種以上と、ポリカルボン酸系界面活性剤および塩基性塩化銅を混合してなる水懸濁状農薬製剤(特開平6−9302号公報)、8−ヒドロキシキノリン銅、ナフタレンスルホン酸系陰イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル系非イオン性界面活性剤、増粘剤および水を含有することを特徴とする水中懸濁状農薬組成物(特開平4−334306号公報)、ポリアクリル酸、リグニンスルホン酸塩、水酸化第二銅、ベントナイトを含む顆粒状調合物(特開平4−264012号公報)などがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これらの殺菌性無機銅化合物を含有する農薬製剤も、なお病害防除効果および作物に対する薬害の面ではまだ十分とはいえない。したがって、殺菌性無機銅化合物を含有する農薬製剤に関し、更なる製剤の改良技術の開発が望まれている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、これらの課題を解決すべく鋭意研究を重ねた。その結果、殺菌性無機銅化合物および非イオン界面活性剤並びにポリカルボン酸型高分子界面活性剤またはリグニンスルホン酸塩から選ばれた一種以上の陰イオン界面活性剤を含有する無機銅含有固型農薬製剤が有効であり、さらに研究の結果、イオン交換水で5倍希釈したときのpHが6〜10に制御された無機銅含有固型農薬製剤が、従来の銅添加量よりも低含量にしても高い病害防除効果を発揮し、また、作物に対する薬害も軽減されることを見出し、本発明を完成させた。
【0007】
すなわち、本発明は、殺菌性無機銅化合物および非イオン界面活性剤並びにポリカルボン酸型高分子界面活性剤またはリグニンスルホン酸塩から選ばれる一種以上の陰イオン界面活性剤を含有することを特徴とする、無機銅含有固型農薬製剤、さらに、作物に対して薬害を与えないようにpH調整されたものであり、特にイオン交換水で5倍希釈したときのpHが6〜10に制御されたことを特徴とする、病害防除効果が増強され、作物に対する薬害が軽減された、銅含有固型農薬製剤に関する。
【0008】
本発明では、殺菌性無機銅を含有する固型農薬製剤を水で希釈したときのpHが一定の範囲内にあり、特に、イオン交換水で5倍希釈したとき6〜10の範囲内にあることが重要であり、pHがこの範囲外になると作物に対する薬害が発生する可能性がある。
【0009】
本発明で使用できる殺菌性無機銅化合物は、塩基性塩化銅、塩基性硫酸銅、塩基性炭酸銅、硫酸銅、水酸化第二銅、塩化第二銅、塩基性硫酸銅カルシウムなどが挙げられるが、これらの例示に限定されるものではない。
【0010】
なお、これらの化合物名は「農薬ハンドブック 1994年版」(平成6年12月21日 社団法人 日本植物防疫協会発行)による。
【0011】
また、これらの殺菌性無機銅化合物の製剤中への添加量は、一般的に製剤全量の0.01〜90重量%、好ましくは、0.1〜80重量%である。
【0012】
本発明に使用できる非イオン界面活性剤は、農薬製剤を製造するうえで通常用いられるものであればよく、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエ−テル、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキレート、ポリオキシエチレンフェニルエーテルポリマー、ポリオキシエチレンアルキレンアリールフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキレングリコール、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマー、フッ素系界面活性剤(パーフルオロアルキルカルボン酸など)、シリコーン系界面活性剤(ポリオキシアルキレンジメチルポリシロキサンコポリマーなど)、アセチレングリコール系界面活性剤(2,4,7,9,−テトラメチル−デシン−4,7−ジオールなど)などがある。本発明で用いられる非イオン界面活性剤としては、これらの例示のみに限定されるものではない。
【0013】
また、これらの使用については、製剤中に1種または2種以上を併用しても何ら問題なく、その添加量は効果、経済性より製剤中に0.1〜30重量%、好ましくは0.3〜20重量%である。
【0014】
本発明に使用できる陰イオン界面活性剤は、ポリカルボン酸型高分子界面活性剤、リグニンスルホン酸塩がある。ポリカルボン酸型高分子界面活性剤の例としては、イソブチレンまたはジイソブチレンと無水マレイン酸との共重合物のナトリウム塩、無水マレイン酸とスチレンの共重合物のナトリウム塩、アクリル酸重合物のナトリウム塩、無水マレイン酸とアクリル酸との共重合物のナトリウム塩、アンモニウム塩、イタコン酸とアクリル酸との共重合物のナトリウム塩、アンモニウム塩などがあり、またリグニンスルホン酸塩としては、リグニンスルホン酸ナトリウム、リグニンスルホン酸カルシウムなどがある。
【0015】
本発明では、これらとともに、他の陰イオン界面活性剤を併用してもよい。
【0016】
また、これらの界面活性剤の製剤中への添加量は、効果、経済性より製剤中に0.1〜30重量%が、好ましくは0.3〜20重量%添加するのがよい。
【0017】
また、本発明では、2種の界面活性剤を併用することに特徴があるが、添加量は2種の含量として、0.2〜30重量%、好ましくは0.6〜20重量%である。
【0018】
また、界面活性剤としては、前述したもののほかに、陽イオン界面活性剤および両性界面活性剤を添加しても何ら問題はない。
【0019】
本発明を実施する場合、製剤中に必要に応じて、殺菌性無機銅化合物以外の農薬活性成分、農薬活性成分の安定化剤、分解防止剤、有機溶剤、防腐防黴剤、pH調整剤、粘結剤、無機担体および有機担体などの増量剤などを用いることができる。
【0020】
殺菌性無機銅以外の農薬活性成分としては、例えば、次のようなものが挙げられる。
【0021】
殺虫剤の例
MEP、マラソン、DDVP、アセフェート、DEP、NAC、カルタップ、テトラジホンなど。
【0022】
殺菌剤の例
フサライド、メタラキシル、ペフラゾエート、カスガマイシン、バリダマイシン、オキソリニック酸、イミベンコナゾール、イプコナゾールなど。
【0023】
なお、これらの農薬活性成分名は、前述した「農薬ハンドブック1994年版」に記載の一般名などである。ただし、本発明はこれらの例示のみに限定されることはなく、他の種々の殺虫剤、殺菌剤などと併用できることはいうまでもない。
【0024】
また使用できる防腐防黴剤としては、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、パラクロロ−メタキシレノール、パラオキシ安息香酸ブチルなどが挙げられ、農薬活性成分の安定化剤として、酸化防止剤、紫外線防止剤、結晶析出防止剤などを必要に応じて添加してもよい。
【0025】
本発明に使用できる無機担体は、農薬活性成分を製造するうえで、一般に使用されているものであればよく、例えば、クレー、ケイソウ土、ベントナイト、タルク、ジークライト、セリサイト、酸性白土、珪石、軽石、ゼオライト、バーミキュライト、ホワイトカーボン、シラスバルーンなどを粉砕したガラス質粉末などがあり、有機担体の例には、パルプ、モミガラ、デンプン、ラクトースなどがあるが、これらに限定されるものではない。
【0026】
使用できる有機溶剤の例としては、石油系、動物油系、植物油系などがあり、必要に応じて、pH調整剤として、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化ナトリウム、リン酸、塩酸、クエン酸など、一般に用いられるものを添加してもよい。
【0027】
また、粘結剤としては、天然物由来のものとして、デキストリン、セルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、デンプン、カルボキシメチルデンプン、プルラン、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸アンモニウム、デキストラン、マンナン、ペクチン、トラガントガム、マンニット、ソルビトール、アルギン酸プロピレングリコールエステル、グアーガム、ローカストビーンガム、アラビアゴムあるいはキサンタンガム等の糖質系のものや、ゼラチン、カゼイン等の蛋白質系のものがあり、合成物質のものとしては、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレングリコール、エチレン・プロピレンブロックポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、などが挙げられる。
【0028】
また、本発明の銅含有固型農薬製剤は、水に希釈して使用される一般的な固型剤であればよく、例えば、水和剤、ドライフロアブル剤(顆粒状水和剤、粒状水和剤とも称される。)、錠剤などがあげられるが、これらに限定されるものではない。
【0029】
【発明の実施の形態】
本発明の銅含有固型農薬製剤は、以下に例示する方法によって容易に調製できる。
【0030】
水和剤の調製方法
殺菌性無機銅化合物、非イオン界面活性剤および陰イオン界面活性剤、必要に応じて、その他の農薬活性成分、pH調整剤、増量剤などを添加し、ハンマーミル(不二パウダル株式会社製の商品名;以下同じ)で混合粉砕することにより、調製しうる。
【0031】
ドライフロアブル剤の調製方法
殺菌性無機銅化合物、非イオン界面活性剤および陰イオン界面活性剤、必要に応じて、その他の農薬活性成分、pH調整剤、粘結剤、増量剤などを添加し、ハンマーミルで混合粉砕後、加水混練して押し出し造粒機を用いて造粒後、流動層乾燥機で乾燥し、整粒して調製しうる。また、粉体混合物に加水しながら転動造粒機にて造粒し、乾燥、整粒してもよい。さらに粉体混合物を水に分散させ、噴霧乾燥造粒機により製造してもよいし、粉体混合物を流動させながら、粘結剤、水溶液あるいは有効成分などをスプレーして造粒する流動層造粒機によって製造しうる。
【0032】
また、農園芸作物への薬害の面から、銅含有固型農薬製剤のpHが、イオン交換水で5倍希釈したとき、6〜10になるように制御する必要がある。もし、この範囲外となると、キュウリ、ハクサイなどに対して、葉緑部の黄化などの薬害を与えるので、pHの制御は重要である。
【0033】
【実施例】
次に、実施例および比較例を示して本発明をさらに具体的に説明する(各実施例、比較例に示したNo.は表中のNo.に相当する)。また、部とあるのはすべて重量部を意味し、pHはイオン交換水で5倍希釈したときの値を示す。
【0034】
実施例1(水和剤)
塩基性塩化銅42.1部、ホワイトカーボン1.0部、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル1.0部、リグニンスルホン酸カルシウム4.0部、炭酸カルシウム0.5部およびクレー51.4部をハンマーミルで混合し、pH8.5の水和剤を得た。
【0035】
実施例2(水和剤)
塩基性塩化銅42.1部、ホワイトカーボン0.5部、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル0.5部、ポリカルボン酸型高分子界面活性剤(無水マレイン酸とスチレンの共重合物のナトリウム塩)4.0部およびクレー52.9部をハンマーミルで混合し、pH9.7の水和剤を得た。
【0036】
実施例3(水和剤)
塩基性塩化銅42.1部、カスガマイシン塩酸塩5.0部、ホワイトカーボン2.0部、ポリオキシエチレンヒマシ油系界面活性剤1.0部、リグニンスルホン酸ナトリウム3.0部、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートナトリウム0.5部、リン酸0.2部およびクレー46.2部をハンマーミルで混合しpH6.5の水和剤を得た。
【0037】
実施例4(水和剤)
水酸化第二銅38.4部、ホワイトカーボン1.0部、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル1.0部、ポリカルボン酸型高分子界面活性剤(無水マレイン酸とイソブチレンとの共重合物のナトリウム塩)3.0部およびクレー56.6部をハンマーミルで混合し、pH9.3の水和剤を得た。
【0038】
実施例5(ドライフロアブル剤)
塩基性塩化銅42.1部、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル0.5部、リグニンスルホン酸ナトリウム5.0部、ポリカルボン酸型高分子界面活性剤(無水マレイン酸とアクリル酸との共重合物のナトリウム塩)0.5部、デキストリン3.0部、シラスバルーンを粉砕して得られたガラス質粉末28.9部およびラクトース20.0部をハンマーミルで混合後、この混合物100部に対し、水20部を添加し、双腕ニーダー(不二パウダル株式会社製)で混練混合する。次に0.6mm径のスクリーンを付けた押し出し造粒機(日本薬業株式会社製)で造粒し、さらに流動層乾燥機(不二パウダル株式会社製)で乾燥後篩別し、粒径0.25〜1.0mm、pH8.0のドライフロアブル剤を得た。
【0039】
実施例6(ドライフロアブル剤)
塩基性塩化銅42.1部、カスガマイシン塩酸塩5.0部、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル1.0部、リグニンスルホン酸ナトリウム7.0部、リン酸0.2部、メチルセルロース1.5部、ケイソウ土23.2部およびクレー20.0部をハンマーミルで混合後、この混合物100部に対し、水11部を添加し、双腕ニーダーで混練混合する。次に0.6mm径のスクリーンを付けた押し出し造粒機で造粒し、さらに流動層乾燥機で乾燥後篩別し、粒径0.25〜1.0mm、pH6.3のドライフロアブル剤を得た。
【0040】
比較例1(水和剤)
実施例1の炭酸カルシウムを4.0部、クレーを47.9部とし、実施例1に準じて調製し、pH10.8の水和剤を得た。
【0041】
比較例2(水和剤)
実施例2のポリカルボン酸型高分子界面活性剤を除き、クレーを56.9部とし、実施例2に準じて調製し、pH7.0の水和剤を得た。
【0042】
比較例3(水和剤)
実施例3のポリオキシエチレンヒマシ油系界面活性剤1.0部を除き、クレーを47.2部とし、実施例3に準じて調製し、pH6.3の水和剤を得た。
【0043】
比較例4(水和剤)
実施例4のポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテルを除き、クレーを57.6部とし、実施例4に準じて調製し、pH9.2の水和剤を得た。
【0044】
比較例5(ドライフロアブル剤)
実施例5のポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルを除き、シラスバルーンを粉砕して得られたガラス質粉末を29.4部とし、実施例5に準じて調製し、pH8.3のドライフロアブル剤を得た。
【0045】
比較例6(ドライフロアブル剤)
実施例6のリン酸を0.4部とし、ケイソウ土を23.0部とし、実施例6に準じて調製し、pH5.2のドライフロアブル剤を得た。
【0046】
【発明の効果】
本発明の銅含有固型農薬製剤を用いると、次のような効果がもたらされる。
【0047】
第一に、これまでの製剤に比べて、キュウリべと病、キュウリうどんこ病、ハクサイべと病などの病害の防除効果が増強され、従来の銅含有量よりも低薬量にしても高い防除効果が発揮されるようになる。
【0048】
第二に、これまでキュウリ、ハクサイなどに対して葉緑部の黄化などの薬害を与えることが多かったが、これらの薬害がなくなるか、ほとんど問題がない程度に軽減化できる。
【0049】
これらのことをより具体的に示すために、試験例を示す。
【0050】
試験例1 キュウリべと病に対する防除効果試験
キュウリ(品種:相模半白、1〜2葉期)の葉面に、常用および常用の1/2の薬剤量をスプレーガンを用いて均一に散布する。1日放置後、薬剤散布した葉面にPseudoperonospora cubensis(シュードペロノポスポラ クベンシス:キュウリべと病菌;1×10個/ml)を接種し、24℃の温室内で発病させ、接種6日後に第1本葉の発病面積率を調査し、無処理区との対比から防除価(%)を算出した。
【0051】
結果は表1に示す。
【0052】
試験例2 キュウリうどんこ病に対する防除効果試験
キュウリ(品種:相模半白、1〜2葉期)の葉面に、常用および常用の1/2の薬量をスプレーガンを用いて均一に散布する。1日放置後、葉面にSphaerotheca fuliginea(スファエロセカ フリギネア:キュウリうどんこ病菌;1×10個/ml)を接種し、20℃の温室内で発病させ、接種10日後に第1本葉の発病面積率(%)を調査し、無処理区との対比から防除価(%)を算出した。
【0053】
結果は表1に示す。
【0054】
試験例3 キュウリに対する薬害試験
キュウリ(品種:相模半白、2〜3葉期)の葉面に、常用および常用の1/2の薬剤量を水で希釈してスプレーガンを用いて3鉢あたり60mlを均一に散布する。薬剤は5日間隔で4回散布し、散布後は温室内にて保管し、薬害の程度を下記の評価基準にて評価した。
【0055】
評価基準
0:薬害は認められない。
1:わずかに薬害認められるが、その後回復する。
2:薬害が認められ、回復しない。
3:重度の薬害が認められる。
4:枯死。
【0056】
結果は表1に示す。
【0057】
試験例4 ハクサイべと病に対する防除効果試験
ハクサイ(品種:2号白菜、4〜5葉期)の葉面に、みずで希釈した所定量の薬剤をスプレーガンを用いて均一に散布する。1日放置後、薬剤散布した葉面にPeronospora brassicae(ペロノスポラ ブラシカエ:ハクサイべと病菌;1×10個/ml)を接種し、20℃の温室内で発病させ、接種10日後に第1〜3本葉の発病面積率(%)を調査し、無処理区との対比から防除価(%)を算出した。
【0058】
結果は表1に示す。
【0059】
試験例5 ハクサイに対する薬害試験
ハクサイ(品種:2号白菜、4〜5葉期)の葉面に、水で希釈した所定量の薬剤をスプレーガンを用いて3鉢あたり60mlを均一に散布する。薬剤は7日間隔で3回散布し、散布後は温室内にて保管し、薬害の発生程度を試験例3と同じ評価基準にて評価した。
【0060】
結果は表1に示す。
【0061】
【表1】
Figure 0003626866

Claims (3)

  1. 殺菌性無機銅化合物、非イオン界面活性剤およびポリカルボン酸型高分子界面活性剤またはリグニンスルホン酸塩から選ばれた陰イオン界面活性剤を含有し、イオン交換水で5倍希釈したときのpHが6〜10に制御されたことを特徴とする、病害防除効果が増強され、かつ薬害が軽減された銅含有固型農薬製剤。
  2. 殺菌性無機銅化合物が塩基性塩化銅である、請求項1に記載の銅含有固型農薬製剤。
  3. 固形製剤が水和剤または顆粒水和剤であることを特徴とする、請求項1または2に記載の銅含有固型農薬製剤。
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