JP3626025B2 - Planographic printing plate making method - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルミニウム板を支持体とする、銀錯塩拡散転写法を利用したアルミニウム平版印刷版の製版方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
銀錯塩拡散転写法(DTR法)を用いた平版印刷版については、フォーカル・プレス、ロンドン ニューヨーク(1972年)発行、アンドレ ロット及びエディス ワイデ著、「フォトグラフィック・シルバー・ハライド・ディヒュージョン・プロセシズ」、第101頁〜第130頁に幾つかの例が記載されている。
【0003】
その中で述べられているように、DTR法を用いた平版印刷版には、転写材料と受像材料を別々にしたツーシートタイプ、あるいはそれらを一枚の支持体上に設けたモノシートタイプの二方式が知られている。ツーシートタイプの平版印刷版については、特開昭57−158844号公報に詳しく記載されている。又、モノシートタイプについては、特公昭48−30562号、同51−15765号、特開昭51−111103号、同52−150105号などの各公報に詳しく記載されている。
【0004】
本発明が対象とするアルミニウム板を支持体とする、銀錯塩拡散転写法を利用したモノシートタイプの平版印刷版(以降、アルミニウム平版印刷版と称す)は、特開昭57−118244号、同57−158844号、同63−260491号、特開平3−116151号、同4−282295号、米国特許第4,567,131号、同第5,427,889号等の公報に詳しく記載されている。
【0005】
前記アルミニウム平版印刷版は、粗面化され陽極酸化されたアルミニウム支持体上に物理現像核を担持し、更にその上にハロゲン化銀乳剤層を設けた構成になっている。この平版印刷版の一般的な製版方法は、露光後、現像処理、水洗処理(ウォッシュオフ:ハロゲン化銀乳剤層の除去)、仕上げ処理の工程からなっている。
【0006】
詳細には、現像処理によって物理現像核上に金属銀画像部が形成され、次の水洗処理によってハロゲン化銀乳剤層が除去されてアルミニウム支持体上に金属銀画像部(以降、銀画像部と称す)が露出する。同時に陽極酸化されたアルミニウム表面自身が非画像部として露出する。
【0007】
露出した銀画像部及び非画像部には、その保護のためにアラビアゴム、デキストリン、カルボキシメチルセルロース、ポリスチレンスルホン酸等の保護コロイドを含有する仕上げ液が塗布される。所謂、ガム引きと云われる処理が施される。この仕上げ液は、定着液やフィニッシング液とも称され、銀画像部を親油性にする化合物(例えば、メルカプト基またチオン基を有する含窒素複素環化合物)を含有することも一般的である。
【0008】
上記アルミニウム平版印刷版の課題として、印刷開始時のインキ脱理性が悪いという問題がある。オフセット輪転印刷機の分野では、紙切れを防ぐため、印刷の立ち上がり時には湿し水によるエッチングを省略することが多く、版全面にインキを付けてから湿し水を送り、非画像部のインキを脱離するという印刷方法が用いられている。このような印刷において、非画像部のインキ脱離速度の遅れは印刷効率を著しく低下させる。
【0009】
更に、非画像部に係わる問題として、指紋汚れがある。これは、印刷版の取扱い時に版面の非画像部に付着した指紋が、印刷時にインキを付着させて汚すという問題である。
【0010】
また、銀画像部に係わる問題として、細線再現性がある。これは、100μm程度以下の細線画像が印刷物に忠実に再現されないという問題である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、アルミニウム板を支持体とする銀錯塩拡散転写法を利用した平版印刷材版の非画像部及び銀画像部の印刷特性を向上させた製版理方法を提供することである。詳しくは、非画像部のインキ脱離性及び指紋汚れの改良と、銀画像部の細線再現性を改良することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、アルミニウム支持体とハロゲン化銀乳剤層の間に物理現像核を有する銀錯塩拡散転写法を利用した平版印刷版の製版方法において、現像処理後にアルカリ土類金属塩および金属キレート剤を含有する処理液で処理することを特徴とする平版印刷版の製版方法によって達成された。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、現像処理後に版面に施される処理液にアルカリ土類金属を含有させる。現像処理後の処理液としては、中和安定液、水洗液、仕上げ液等があるが、印刷版を作るための処理液(製版用処理液)であれば、特に限定されない。本発明に用いられるアルカリ土類金属塩としては、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、ベリリウム、マグネシウム等の塩が挙げられる。処理液にアルカリ土類金属塩を添加する場合、以下のような化合物として添加してもよい。例えば、臭化カルシウム、炭酸カルシウム、塩化カルシウム、クエン酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、水酸化カルシウム、沃化カルシウム、硝酸カルシウム、亜硝酸カルシウム、シュウ酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、硫酸カルシウム、酒石酸カルシウム、塩素酸バリウム、過塩素酸バリウム、臭化バリウム、臭素酸バリウム、硝酸バリウム、硫酸バリウム、チオ硫酸バリウム、亜硝酸バリウム、塩化ベリリウム等、臭化ベリリウム、沃化ベリリウム、硝酸ベリリウム、塩化マグネシウム、過塩素酸マグネシウム、臭化マグネシウム、沃化マグネシウム、硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、塩化ストロンチウム、臭化ストロンチウム、硝酸ストロンチウム、硫酸ストロンチウム等である。これらの化合物は、アルカリ土類金属として処理液中に1〜100ミリモル/リットル、好ましくは2〜100ミリモル/リットル、より好ましくは3〜80ミリモル/リットルの濃度で含有させる。上記アルカリ土類金属塩の中でも、特にカルシウム塩が好ましく用いられる。
【0014】
本発明において、処理液に前記アルカリ土類金属塩を添加する場合、金属キレート剤を併用するのが好ましい。金属キレート剤としては、クエン酸や酒石酸のようなオキシカルボン酸、アミノポリカルボン酸、ポリリン酸、モノホスホノ(モノ,ジ,トリ)カルボン酸、2個以上のホスホン酸基を有する化合物等が好ましく用いられる。これらの金属キレート剤は、アルカリ土類金属に対して、モル比で0.5〜50、好ましくは1〜30の範囲で用いる。
【0015】
本発明に好ましく用いられる金属キレート剤を以下に挙げる。オキシカルボン酸としては、クエン酸や酒石酸等が挙げられる。
【0016】
アミノポリカルボン酸及びその塩としては、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、エチレンジアミン−N−(β−オキシエチル)−N,N’,N’−三酢酸、プロピレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸トリナトリウム塩、シクロヘキサンジアミン四酢酸、イミノ二酢酸、ジヒドロキシエチルグリシン、エチルエーテルジアミン四酢酸、エチレンジアミンテトラプロピオン酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、ジヒドロキシエチルエチレンジアミン二酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、ジアミノプロパン四酢酸等が挙げられる。
【0017】
ポリリン酸及びその塩としては、特開昭57−53749号公報に記載の化合物が挙げられる。例えば、下記の化合物である。
【0018】
【化1】

Figure 0003626025
【0019】
【化2】
Figure 0003626025
【0020】
【化3】
Figure 0003626025
【0021】
【化4】
Figure 0003626025
【0022】
【化5】
Figure 0003626025
【0023】
【化6】
Figure 0003626025
【0024】
モノホスホノ(モノ,ジ,トリ)カルボン酸及びその塩としては、1−ヒドロキシ−1−ホスホノ−エタン−1−カルボン酸、1−ヒドロキシ−1−ホスホノ−エタン−1,2−ジカルボン酸、1−ヒドロキシ−1−ホスホノ−プロパン−1−カルボン酸、1−ヒドロキシ−1−ホスホノ−プロパン−1,2,3−トリカルボン酸、1−ホスホノ−エタン−2−カルボン酸、1−ヒドロキシ−1−ホスホノ−エタン−2−カルボン酸、2−ホスホノ−ペンタン−2,5−ジカルボン酸、2−メチル−4−ホスホノ−ブタン−1,4−カルボン酸、2−ホスホノ−ブタン−1,4−ジカルボン酸カリウム塩、2,3−ジメチル−2−ホスホノ−ブタン−1,4−ジカルボン酸,1−ホスホノ−プロパン−1,2,3−トリカルボン酸、2−ホスホノ−ブタン−2,3,4−トリカルボン酸等が挙げられる。
【0025】
2個以上のホスホン酸基を有する化合物としては、下記の化合物が挙げられる。
【0026】
【化7】
Figure 0003626025
【0027】
【化8】
Figure 0003626025
【0028】
【化9】
Figure 0003626025
【0029】
【化10】
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【0030】
【化11】
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【0031】
【化12】
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【0032】
【化13】
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【0033】
【化14】
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【0034】
【化15】
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【0035】
【化16】
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【0036】
【化17】
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【0037】
【化18】
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【0038】
【化19】
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【0039】
【化20】
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【0040】
【化21】
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【0041】
【化22】
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【0042】
【化23】
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【0043】
【化24】
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【0044】
【化25】
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【0045】
【化26】
Figure 0003626025
【0046】
本発明が対象とする平版印刷版の一般的な製版工程は、現像処理後、水洗処理(ウォッシュオフ:ハロゲン化銀乳剤層の除去)、仕上げ処理、及び乾燥工程からなっているが、現像処理と水洗処理の間に中和安定化処理を行ってもよい。
【0047】
本発明に用いられる現像液には、現像主薬、例えばハイドロキノン等のポリヒドロキシベンゼン類やアスコルビン酸およびその誘導体、1−フェニル−3ピラゾリジノン及びその誘導体等の3−ピラゾリジノン類、アルカリ性物質、例えば水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、第3燐酸ナトリウム、あるいはアミン化合物、保恒剤、例えば亜硫酸ナトリウム、粘稠剤、例えばカルボキシメチルセルロース、カブリ防止剤、例えば臭化カリウム、現像変成剤、例えばポリオキシアルキレン化合物、キレート剤、例えばエチレンジアミン4酢酸、アニオン性ゼラチン凝集剤、例えばポリスチレンスルホン酸と無水マレイン酸共重合体、及び以下に示すようなハロゲン化銀溶剤等の添加剤を含有させることができる。
【0048】
ハロゲン化銀溶剤としては、例えばチオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸カリウム等のチオ硫酸塩、亜硫酸ナトリウムや亜硫酸水素カリウムのような亜硫酸塩、ヨウ化カリウムやヨウ化ナトリウムのようなヨウ化物、2−メルカプト安息香酸及びその誘導体、ウラシルのような環状イミド類、アルカノールアミン、ジアミン、メソイオン性化合物、チオエーテル類等が挙げられる。
【0049】
これらのハロゲン化銀溶剤の中でも、チオ硫酸塩、アルカノールアミン、メソイオン性化合物及びチオエーテル化合物が好ましい。チオ硫酸塩の添加量は、現像液1リットル当たり4〜50g、好ましくは5〜40g程度である。
【0050】
アルカノールアミンとしては、例えば2−(2−アミノエチルアミノ)エタノールアミン、ジエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、エタノールアミン、4−アミノブタノール、N,N−ジメチルエタノールアミン、3−アミノプロパノール、N,N−エチル−2、2’−イミノジエタノール、2−メチルアミノエタノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等が挙げられる。添加量は現像液1リットル当り1〜100g、好ましくは10〜100gである。
【0051】
メソイオン性化合物としては、特開平4−328559号、同平9−160248号、同平9−171257号公報で開示されているものが挙げられる。メソイオン性化合物の添加量は種々の条件により異なるが、現像液1リットル当り0.1g〜10gであり、好ましくは0.1g〜5gの範囲である。
【0052】
チオエーテル化合物は、USP5,200,294号公報、特願平9−89444号明細書に記載されているものが挙げられる。チオエーテル化合物の添加量は、現像液1リットル当り0.01g〜20gであり、好ましくは0.1g〜10gの範囲である。
【0053】
現像液には、更に銀画像部を親油性にする化合物(親油化剤)を含有させてもよい。親油化剤としては、フォーカル・プレス、ロンドン ニューヨーク(1972年)発行、アンドレ ロット及びエディス ワイデ著、「フォトグラフィック・シルバー・ハライド・ディヒュージョン・プロセシズ」、105、106ページに記載されている化合物が挙げられる。例えばメルカプト基またはチオン基を有する化合物、4級アンモニウム化合物等があり、本発明においてはメルカプト基またはチオン基を有する化合物が好ましく用いられる。特に好ましくは、メルカプト基またはチオン基を有する含窒素複素環化合物であり、特公昭48−29723号、特開昭58−127928号に記載されている。以下にその具体例を挙げるが、これらに限定されることはない。
【0054】
2−メルカプト−4−フェニルイミダゾール、2−メルカプト−1−ベンジルイミダゾール、2−メルカプト−ベンズイミダゾール、1−エチル−2−メルカプト−ベンズイミダゾール、2−メルカプト−1−ブチル−ベンズイミダゾール、1,3−ジエチル−ベンゾイミダゾリン−2−チオン、1,3−ジベンジル−イミダゾリジン−2−チオン、2,2´−ジメルカプト−1,1´−デカメチレン−ジイミダゾリン、2−メルカプト−4−フェニルチアゾール、2−メルカプト−ベンゾチアゾール、2−メルカプトナフトチアゾール、3−エチル−ベンゾチアゾリン−2−チオン、3−ドデシル−ベンゾチアゾリン−2−チオン、2−メルカプト−4,5−ジフェニルオキサゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、3−ペンチル−ベンゾオキサゾリン−2−チオン、1−フェニル−3−メチルピラゾリン−5−チオン、3−メルカプト−4−アリル−5−ペンタデシル−1,2,4−トリアゾール、3−メルカプト−5−ノニル−1,2,4−トリアゾール、3−メルカプト−4−アセタミド−5−ヘプチル−1,2,4−トリアゾール、3−メルカプト−4−アミノ−5−ヘプタデシル−1,2,4−トリアゾール、2−メルカプト−5−フェニル−1,3,4−チアジアゾール、2−メルカプト−5−フェニル−1,3,4−チアジアゾール、2−メルカプト−5−n−ヘプチル−オキサチアゾール、2−メルカプト−5−nヘプチル−オキサジアゾール、2−メルカプト−5−フェニル−1,3,4−オキサジアゾール、2−ヘプタデシル−5−フェニル−1,3,4−オキサジアゾール、5−メルカプト−1−フェニル−テトラゾール、2−メルカプト−5−ニトロピリジン、1−メチル−キノリン−2(1H)−チオン、3−メルカプト−4−メチル−6−フェニル−ピリダジン、2−メルカプト−5,6−ジフェニル−ピラジン、2−メルカプト−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2−アミノ−4−メルカプト−6−ベンジル−1,3,5−トリアジン、1,5−ジメルカプト−3,7−ジフェニル−S−トリアゾリノ〔1,2−a〕−S−トリアゾリン等が挙げられる。
【0055】
上記親油化剤の現像液への添加量は、0.01〜10g/リットル程度が好ましい。
【0056】
現像液のpHは通常10〜14、好ましくは12〜14である。現像液の温度は、20〜30℃程度で、現像時間は6〜20秒程度である。
【0057】
通常、現像処理に続いて水洗処理が施される。水洗処理はアルミニウム支持体上のハロゲン化銀乳剤層を完全に除去するために用いるもので、25〜35℃の水洗液をジェット方式で吹き付ける方法、または水洗液を吹き付けながらスクラブローラで乳剤層を剥離する方法が一般的に用いられている。
【0058】
水洗液にはアルカリ土類金属塩および金属キレート剤の他に、各種添加剤を含有させることができる。水洗液のpHは広い範囲で用いることができる。例えばpH4〜12の範囲で用いることができるが、本発明においては、pH4〜8が好ましく、アルカノールアミン、燐酸塩、クエン酸塩等の緩衝剤を含有させうる。また、防腐剤を含有させてもよい。水洗液中には更にタンパク質分解酵素(例えば、ペプシン、レンニン、トリプシン、キモトリプシン、カテプシン、パパイン、フィシン、トロンビン、レニン、コラゲナーゼ、ブロメライン、細菌プロティナーゼ)や、前記した親油化剤を含有させることができる。
【0059】
アルミニウム平版印刷版において、ハロゲン化銀乳剤層の水洗除去は、銀画像部及びアルミニウム表面自身で構成する非画像部を完全に露出させるために極めて重要な工程である。とりわけ、インキを受容する銀画像部は強い親油性が必要であり、ゼラチン等の親油性を阻害する物質は完全に排除する必要がある。
【0060】
現像処理と水洗処理の間に、中和安定化処理を施してもよく、中和安定液に前記アルカリ土類金属塩および金属キレート剤を含有させてもよい。
【0061】
水洗処理によって露出した銀画像部及び非画像部は、各々の親油性及び親水性を高めるため、及び版面の保護のために、仕上げ液による処理が施される。本発明において、仕上げ液には、上記アルカリ土類金属塩および金属キレート剤の他に非画像部の陽極酸化層の保護及び親水性向上のために、アラビヤガム、デキストリン、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸のプロピレングリコールエステル、ヒドロキシエチル澱粉、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリスチレンスルホン酸、ポリビニルアルコール等の保護コロイドを含有することが好ましい。また、画像部の親油性を更に向上させるために、上記親油化剤を含有することが好ましい。更に上記酵素を含有することができる。
【0062】
本発明が対象とする平版印刷版は、アルミニウム支持体上に物理現像核及びハロゲン化銀乳剤層を有する。ハロゲン化銀乳剤は、一般に用いられる塩化銀、臭化銀、ヨウ化銀、塩臭化銀、塩ヨウ臭化銀、ヨウ臭化銀等から選択されるが、塩化銀主体(塩化銀50モル%以上のものを意味する)が好ましい。また乳剤のタイプとしてはネガ型、ポジ型のいずれでもよい。これらのハロゲン化銀乳剤は必要に応じて化学増感あるいはスペクトル増感することができる。
【0063】
ハロゲン化銀乳剤層の親水性コロイドとしてはゼラチンを用いることがハロゲン化銀粒子を作成する際に好ましい。ゼラチンには酸処理ゼラチン、アルカリ処理ゼラチン等各種ゼラチンを用いることができる。また、それらの修飾ゼラチン(例えばフタル化ゼラチン、アミド化ゼラチンなど)も用いることができる。また、更にポリビニルピロリドン、各種でんぷん、アルブミン、ポリビニルアルコール、アラビアガム、ヒドロキシエチルセルロース、等の親水性高分子化合物を含有させることができる。用いられる親水性コロイドとしては、現像後の剥離性を容易にするために実質的に硬膜剤を含まない親水性コロイド層を用いることが望ましい。
【0064】
本発明の平版印刷版の乳剤層には、必要に応じてアニオン、カチオン、ベタイン、ノニオン系の各種界面活性剤、カルボキシメチルセルロース等の増粘剤、消泡剤等の塗布助剤、エチレンジアミンテトラアセテート等のキレート剤、ハイドロキノン、ポリヒドロキシベンゼン類、3−ピラゾリジノン類等の現像主薬を含有させてもよい。
【0065】
本発明に用いられるアルミニウム支持体は粗面化され陽極酸化されたアルミニウム板であり、好ましくは米国特許第5,427,889号公報に記載されているものが用いられる。
【0066】
本発明で用いられる物理現像核層の物理現像核としては、公知の銀錯塩拡散転写法に用いられるものでよく、例えば金、銀等のコロイド、パラジウム、亜鉛等の水溶性塩と硫化物を混合した金属硫化物などが使用できる。保護コロイドとして各種親水性コロイドを用いることもできる。これらの詳細及び製法については、例えば、特公昭48−30562号、特開昭48−55402号、同53−21602号、フォーカル・プレス、ロンドン ニューヨーク(1972年)発行、アンドレ ロット及びエディス ワイデ著、「フォトグラフィック・シルバー・ハライド・ディヒュージョン・プロセシズ」を参照し得る。
【0067】
本発明において、物理現像核層とハロゲン化銀乳剤層の間に、特開平3−116151号公報記載の水膨潤性中間層、同平4−282295号公報に記載の疎水性重合体ビーズを含有する中間層を設けてもよい。
【0068】
【実施例】
以下に本発明を実施例により説明する。
実施例1
アルミニウム支持体の電解粗面化処理及び陽極酸化は米国特許第5,427,889号公報に記載の方法に従って、平均直径約5μmのプラート上に直径0.03〜0.30μmのピットを100μm当たり約5,600個有し、かつこれらのピットの平均直径が0.08μmである厚さ0.30mmのアルミニウム板を得た。このアルミ板は粗面化処理後に陽極酸化したものであり、平均粗さ(Ra)は0.5〜0.6μmであった。
【0069】
このアルミニウム支持体に硫化パラジウム核液を塗布し、その後乾燥した。物理現像核層に含まれる核量は3mg/mであった。
【0070】
ハロゲン化銀乳剤の調製は、保護コロイドとしてアルカリ処理ゼラチンを用い、コントロールダブルジェット法で平均粒径0.2μmの、ヘキサクロロイリジウム(IV)酸カリウムを銀1モル当たり0.006ミリモルドープさせた臭化銀15モル%、ヨウ化銀0.4モル%の塩ヨウ臭化銀乳剤を調製した。その後、この乳剤をフロキュレーションさせ、洗浄した。さらにこの乳剤に硫黄金増感を施した後、安定剤を添加し、化27の増感色素を銀1g当たり3mg用いて分光増感した。
【0071】
【化27】
Figure 0003626025
【0072】
このようにして作成したハロゲン化銀乳剤に界面活性剤を加えて塗布液を作成した。この乳剤層塗布液を前記物理現像核が塗布されたアルミニウム支持体上に銀量が2g/m、ゼラチン量が2.5g/mになるように塗布乾燥して平版印刷材料試料を得た。
【0073】
上記平版印刷材料を633nmの赤色LDレーザーを光源とする出力機で画像出力し、次に製版用プロセッサー(デュポン社製SLT−85N自動現像機)で処理して平版印刷版を作成した。製版用プロセッサーは、現像処理工程(22℃、15秒間浸漬)、水洗処理工程(35℃の水洗液を10秒間シャワー噴射しながらスクラブローラで乳剤層をウオッシュオフする)、仕上げ処理工程(21℃、5秒間シャワー)及び乾燥工程から構成されている。
【0074】
下記組成の現像液A、水洗液A、BまたはC、及び仕上げ液A、BまたはCを用いた。
<現像液A>
Figure 0003626025
【0075】
<水洗液A>
Figure 0003626025
タンパク質分解酵素として、ビオプラーゼAL−15(細菌プロティナーゼ、長瀬産業(株)製)を用いた。
【0076】
<水洗液B>
上記水洗液Aにカルシウムが30ミリモルになるように、硫酸カルシウムを添加した。
【0077】
<水洗液C>
上記水洗液Aにマグネシウムが30ミリモルになるように、硝酸マグネシウムを添加した。
【0078】
<仕上げ液A>
Figure 0003626025
【0079】
<仕上げ液B>
上記仕上げ液Aにカルシウムが30ミリモルになるように、硫酸カルシウムを添加した。
【0080】
<仕上げ液C>
上記仕上げ液Aにマグネシウムが30ミリモルになるように、硝酸マグネシウムを添加した。
【0081】
上記の現像液、水洗液、仕上げ液の組み合わせを表1に示す。これらの処理液を用いて製版された平版印刷版について、インキ脱離性、指紋汚れ、及び細線再現性を下記の評価方法で評価した。その結果を表1に示す。
【0082】
<インキ脱離性>
オフセット輪転印刷機に印刷版を装着し、版面にインキを乗せた後、湿し水を送り、非画像部のインキ汚れが取れるまでの枚数でインキ脱離性を評価した。
【0083】
<指紋汚れ>
版面の非画像部に強制的に指を押し当てて指紋を付けた後、1日放置した印刷版を、印刷機ハイデルベルグTOK(Heidelberg社製オフセット印刷機の商標)、インキ(大日本インキ(株)社製のニューチャンピオン墨H)及び市販のPS版用給湿液を用いて印刷を行い、指紋汚れを以下の基準で評価した。
○:全く指紋汚れがない。
△:僅かに指紋汚れが見られる。
×:はっきり指紋汚れがある。
【0084】
<細線再現性>
赤色LDレーザー出力機にて、印刷版の4隅に見当合わせ用のトンボ(50μmの細線からなるトンボ)を、画像出力時に同時に出力した。これらの印刷版を印刷機ハイデルベルグTOKを用いて同様に印刷し、印刷物へのトンボの再現を以下の基準で評価した。
○:明確に再現されている。
△:トンボの細りが見られる。
×:トンボが部分的に欠けている。
【0085】
【表1】
Figure 0003626025
【0086】
【発明の効果】
上記実施例より明らかなように、現像処理後の処理液、即ち水洗液または仕上げ液にアルカリ土類金属塩および金属キレート剤を含有させた本発明の製版方法を用いることによって、非画像部のインキ脱離性及び指紋汚れ、ならびに細線再現性が大幅に改良される。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a plate making method of an aluminum lithographic printing plate using a silver complex diffusion transfer method using an aluminum plate as a support.
[0002]
[Prior art]
For lithographic printing plates using the silver complex diffusion transfer method (DTR method), published by Focal Press, London New York (1972), by Andre Lot and Edith Weide, "Photographic Silver Halide Diffusion Processes" Some examples are described on pages 101-130.
[0003]
As described therein, the lithographic printing plate using the DTR method includes a two-sheet type in which a transfer material and an image receiving material are separately provided, or a mono-sheet type in which they are provided on a single support. Two methods are known. The two-sheet type lithographic printing plate is described in detail in JP-A-57-158844. The monosheet type is described in detail in Japanese Patent Publication Nos. 48-30562, 51-15765, JP-A-51-111103, 52-150105 and the like.
[0004]
A mono-sheet type lithographic printing plate (hereinafter referred to as an aluminum lithographic printing plate) using a silver complex diffusion transfer method using an aluminum plate as a target of the present invention as a support is disclosed in JP-A-57-118244. 57-158844, 63-260491, JP-A-3-116151, 4-282295, U.S. Pat. Nos. 4,567,131, 5,427,889 and the like. Yes.
[0005]
The aluminum lithographic printing plate has a structure in which a physical development nucleus is supported on a roughened and anodized aluminum support, and a silver halide emulsion layer is further provided thereon. A general plate-making method of this lithographic printing plate comprises steps of development, washing (wash-off: removal of silver halide emulsion layer), and finishing after exposure.
[0006]
Specifically, a metallic silver image portion is formed on the physical development nuclei by the development process, and the silver halide emulsion layer is removed by the subsequent washing treatment, and the metallic silver image portion (hereinafter referred to as a silver image portion) is formed on the aluminum support. Exposed). At the same time, the anodized aluminum surface itself is exposed as a non-image part.
[0007]
The exposed silver image area and non-image area are coated with a finishing solution containing a protective colloid such as gum arabic, dextrin, carboxymethyl cellulose, polystyrene sulfonic acid, etc. for protection. A so-called gumming process is performed. This finishing solution is also called a fixing solution or a finishing solution, and generally contains a compound that makes the silver image portion oleophilic (for example, a nitrogen-containing heterocyclic compound having a mercapto group or a thione group).
[0008]
As a problem of the above-described aluminum lithographic printing plate, there is a problem that the ink removal property at the start of printing is poor. In the field of rotary offset printing presses, etching with dampening water is often omitted at the start of printing to prevent paper breakage, and ink is applied to the entire surface of the plate before sending dampening water to remove ink from non-image areas. The printing method of releasing is used. In such printing, a delay in the ink detachment speed in the non-image area significantly reduces the printing efficiency.
[0009]
Furthermore, fingerprint contamination is a problem associated with the non-image area. This is a problem that fingerprints adhering to the non-image area of the printing plate when the printing plate is handled cause ink to adhere and become dirty during printing.
[0010]
Further, there is a fine line reproducibility as a problem related to the silver image portion. This is a problem that a fine line image of about 100 μm or less is not faithfully reproduced on a printed matter.
[0011]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a plate making method that improves the printing characteristics of a non-image portion and a silver image portion of a lithographic printing material plate using a silver complex diffusion transfer method using an aluminum plate as a support. Specifically, it is to improve the ink detachability and fingerprint smearing of the non-image area and to improve the fine line reproducibility of the silver image area.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
The above object of the present invention, the aluminum support and the lithographic printing plate platemaking method utilizing silver complex diffusion transfer process with a physical development nuclei between silver halide emulsion layers, an alkaline earth metal salt after the development processing and metal The invention has been achieved by a plate making method of a lithographic printing plate characterized by treatment with a treatment solution containing a chelating agent .
[0013]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
In the present invention, an alkaline earth metal salt is contained in the processing solution applied to the plate after development processing. The processing solution after the development treatment includes a neutralization stabilizing solution, a washing solution, a finishing solution, and the like, but is not particularly limited as long as it is a processing solution (plate-making processing solution) for making a printing plate. Examples of the alkaline earth metal salt used in the present invention include salts of calcium, strontium, barium, beryllium, magnesium and the like . When an alkaline earth metal salt is added to the treatment liquid, it may be added as the following compound. For example, calcium bromide, calcium carbonate, calcium chloride, calcium citrate, calcium gluconate, calcium hydroxide, calcium iodide, calcium nitrate, calcium nitrite, calcium oxalate, calcium stearate, calcium sulfate, calcium tartrate, chloric acid Barium, barium perchlorate, barium bromide, barium bromate, barium nitrate, barium sulfate, barium thiosulfate, barium nitrite, beryllium chloride, etc., beryllium bromide, beryllium iodide, beryllium nitrate, magnesium chloride, perchloric acid Magnesium, magnesium bromide, magnesium iodide, magnesium sulfate, magnesium nitrate, strontium chloride, strontium bromide, strontium nitrate, strontium sulfate and the like. These compounds are contained as alkaline earth metals in the treatment liquid at a concentration of 1 to 100 mmol / liter, preferably 2 to 100 mmol / liter, more preferably 3 to 80 mmol / liter. Among the alkaline earth metal salts , calcium salts are particularly preferably used.
[0014]
In this invention, when adding the said alkaline-earth metal salt to a process liquid, it is preferable to use a metal chelating agent together. As the metal chelating agent, oxycarboxylic acids such as citric acid and tartaric acid, aminopolycarboxylic acids, polyphosphoric acids, monophosphono (mono, di, tri) carboxylic acids, compounds having two or more phosphonic acid groups are preferably used. It is done. These metal chelating agents are used in a molar ratio of 0.5 to 50, preferably 1 to 30 with respect to the alkaline earth metal.
[0015]
The metal chelating agents preferably used in the present invention are listed below. Examples of the oxycarboxylic acid include citric acid and tartaric acid.
[0016]
Aminopolycarboxylic acids and salts thereof include ethylenediaminetetraacetic acid (EDTA), ethylenediamine-N- (β-oxyethyl) -N, N ′, N′-triacetic acid, propylenediaminetetraacetic acid, nitrilotriacetic acid trisodium salt, Cyclohexanediaminetetraacetic acid, iminodiacetic acid, dihydroxyethylglycine, ethyl etherdiaminetetraacetic acid, ethylenediaminetetrapropionic acid, hydroxyethylethylenediaminetriacetic acid, dihydroxyethylethylenediaminediacetic acid, triethylenetetraminehexaacetic acid, diethylenetriaminepentaacetic acid, glycol etherdiamine tetra Examples include acetic acid and diaminopropanetetraacetic acid.
[0017]
Examples of polyphosphoric acid and salts thereof include compounds described in JP-A-57-53749. For example, the following compounds.
[0018]
[Chemical 1]
Figure 0003626025
[0019]
[Chemical formula 2]
Figure 0003626025
[0020]
[Chemical 3]
Figure 0003626025
[0021]
[Formula 4]
Figure 0003626025
[0022]
[Chemical formula 5]
Figure 0003626025
[0023]
[Chemical 6]
Figure 0003626025
[0024]
Examples of monophosphono (mono, di, tri) carboxylic acid and salts thereof include 1-hydroxy-1-phosphono-ethane-1-carboxylic acid, 1-hydroxy-1-phosphono-ethane-1,2-dicarboxylic acid, Hydroxy-1-phosphono-propane-1-carboxylic acid, 1-hydroxy-1-phosphono-propane-1,2,3-tricarboxylic acid, 1-phosphono-ethane-2-carboxylic acid, 1-hydroxy-1-phosphono -Ethane-2-carboxylic acid, 2-phosphono-pentane-2,5-dicarboxylic acid, 2-methyl-4-phosphono-butane-1,4-carboxylic acid, 2-phosphono-butane-1,4-dicarboxylic acid Potassium salt, 2,3-dimethyl-2-phosphono-butane-1,4-dicarboxylic acid, 1-phosphono-propane-1,2,3-tricarboxylic acid, 2-phos Roh - butane-2,3,4-such as tricarboxylic acid, and the like.
[0025]
Examples of the compound having two or more phosphonic acid groups include the following compounds.
[0026]
[Chemical 7]
Figure 0003626025
[0027]
[Chemical 8]
Figure 0003626025
[0028]
[Chemical 9]
Figure 0003626025
[0029]
[Chemical Formula 10]
Figure 0003626025
[0030]
Embedded image
Figure 0003626025
[0031]
Embedded image
Figure 0003626025
[0032]
Embedded image
Figure 0003626025
[0033]
Embedded image
Figure 0003626025
[0034]
Embedded image
Figure 0003626025
[0035]
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Figure 0003626025
[0036]
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Figure 0003626025
[0037]
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Figure 0003626025
[0038]
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Figure 0003626025
[0039]
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Figure 0003626025
[0040]
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[0041]
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Figure 0003626025
[0042]
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Figure 0003626025
[0043]
Embedded image
Figure 0003626025
[0044]
Embedded image
Figure 0003626025
[0045]
Embedded image
Figure 0003626025
[0046]
The general plate making process of the lithographic printing plate targeted by the present invention comprises a development process, a water washing process (wash-off: removal of the silver halide emulsion layer), a finishing process, and a drying process. A neutralization stabilization treatment may be performed between the water washing treatment and the water washing treatment.
[0047]
Developers used in the present invention include developing agents such as polyhydroxybenzenes such as hydroquinone, ascorbic acid and derivatives thereof, 3-pyrazolidinones such as 1-phenyl-3-pyrazolidinone and derivatives thereof, alkaline substances such as hydroxylated substances. Potassium, sodium hydroxide, lithium hydroxide, tribasic sodium phosphate, or amine compounds, preservatives such as sodium sulfite, thickeners such as carboxymethyl cellulose, antifoggants such as potassium bromide, development modifiers such as poly Oxyalkylene compounds, chelating agents such as ethylenediaminetetraacetic acid, anionic gelatin flocculants such as polystyrene sulfonic acid and maleic anhydride copolymers, and additives such as the following silver halide solvents can be included. .
[0048]
Examples of the silver halide solvent include thiosulfates such as sodium thiosulfate and potassium thiosulfate, sulfites such as sodium sulfite and potassium bisulfite, iodides such as potassium iodide and sodium iodide, 2-mercaptobenzoic acid. Examples thereof include acids and derivatives thereof, cyclic imides such as uracil, alkanolamines, diamines, mesoionic compounds, and thioethers.
[0049]
Among these silver halide solvents, thiosulfate, alkanolamine, mesoionic compounds and thioether compounds are preferred. The amount of thiosulfate added is about 4 to 50 g, preferably about 5 to 40 g, per liter of the developer.
[0050]
Examples of the alkanolamine include 2- (2-aminoethylamino) ethanolamine, diethanolamine, N-methylethanolamine, triethanolamine, N-ethyldiethanolamine, diisopropanolamine, ethanolamine, 4-aminobutanol, N, N -Dimethylethanolamine, 3-aminopropanol, N, N-ethyl-2,2'-iminodiethanol, 2-methylaminoethanol, 2-amino-2-methyl-1-propanol and the like. The addition amount is 1 to 100 g, preferably 10 to 100 g, per liter of the developer.
[0051]
Examples of mesoionic compounds include those disclosed in JP-A-4-328559, JP-A-9-160248, and JP-A-9-171257. The amount of the mesoionic compound added varies depending on various conditions, but is 0.1 g to 10 g, preferably 0.1 g to 5 g, per liter of the developer.
[0052]
Examples of the thioether compound include those described in US Pat. No. 5,200,294 and Japanese Patent Application No. 9-89444. The amount of the thioether compound added is 0.01 to 20 g, preferably 0.1 to 10 g per liter of the developer.
[0053]
The developer may further contain a compound (lipophilic agent) that makes the silver image part oleophilic. As lipophilic agents, compounds described in "Photographic Silver Halide Diffusion Processes", pages 105 and 106, published by Focal Press, London New York (1972), by Andre Lot and Edith Weide. Is mentioned. For example, there are a compound having a mercapto group or a thione group, a quaternary ammonium compound, etc., and a compound having a mercapto group or a thione group is preferably used in the present invention. Particularly preferred are nitrogen-containing heterocyclic compounds having a mercapto group or a thione group, which are described in JP-B-48-29723 and JP-A-58-127828. Although the specific example is given to the following, it is not limited to these.
[0054]
2-mercapto-4-phenylimidazole, 2-mercapto-1-benzylimidazole, 2-mercapto-benzimidazole, 1-ethyl-2-mercapto-benzimidazole, 2-mercapto-1-butyl-benzimidazole, 1,3 -Diethyl-benzimidazoline-2-thione, 1,3-dibenzyl-imidazolidine-2-thione, 2,2'-dimercapto-1,1'-decamethylene-diimidazoline, 2-mercapto-4-phenylthiazole, 2 -Mercapto-benzothiazole, 2-mercaptonaphthothiazole, 3-ethyl-benzothiazoline-2-thione, 3-dodecyl-benzothiazoline-2-thione, 2-mercapto-4,5-diphenyloxazole, 2-mercaptobenzoxazole , 3-pentyl-be Nzooxazoline-2-thione, 1-phenyl-3-methylpyrazolin-5-thione, 3-mercapto-4-allyl-5-pentadecyl-1,2,4-triazole, 3-mercapto-5-nonyl-1, 2,4-triazole, 3-mercapto-4-acetamido-5-heptyl-1,2,4-triazole, 3-mercapto-4-amino-5-heptadecyl-1,2,4-triazole, 2-mercapto- 5-phenyl-1,3,4-thiadiazole, 2-mercapto-5-phenyl-1,3,4-thiadiazole, 2-mercapto-5-n-heptyl-oxathiazole, 2-mercapto-5-nheptyl- Oxadiazole, 2-mercapto-5-phenyl-1,3,4-oxadiazole, 2-heptadecyl-5-phenyl-1,3 -Oxadiazole, 5-mercapto-1-phenyl-tetrazole, 2-mercapto-5-nitropyridine, 1-methyl-quinoline-2 (1H) -thione, 3-mercapto-4-methyl-6-phenyl-pyridazine 2-mercapto-5,6-diphenyl-pyrazine, 2-mercapto-4,6-diphenyl-1,3,5-triazine, 2-amino-4-mercapto-6-benzyl-1,3,5-triazine 1,5-dimercapto-3,7-diphenyl-S-triazolino [1,2-a] -S-triazoline and the like.
[0055]
The amount of the lipophilic agent added to the developer is preferably about 0.01 to 10 g / liter.
[0056]
The pH of the developer is usually 10-14, preferably 12-14. The temperature of the developer is about 20 to 30 ° C., and the development time is about 6 to 20 seconds.
[0057]
Usually, a washing process is performed following the development process. The water washing treatment is used to completely remove the silver halide emulsion layer on the aluminum support. The emulsion layer is formed by a method of spraying a water washing liquid of 25 to 35 ° C. by a jet method or by a scrub roller while spraying the water washing liquid. A method of peeling is generally used.
[0058]
The washing solution may contain various additives in addition to the alkaline earth metal salt and the metal chelating agent . The pH of the washing solution can be used within a wide range. For example, although it can be used in the range of pH 4-12, in this invention, pH 4-8 is preferable and can contain buffer agents, such as an alkanolamine, a phosphate, and a citrate. Moreover, you may contain a preservative. The washing solution may further contain a proteolytic enzyme (for example, pepsin, rennin, trypsin, chymotrypsin, cathepsin, papain, ficin, thrombin, renin, collagenase, bromelain, bacterial proteinase) and the lipophilic agent described above. it can.
[0059]
In an aluminum lithographic printing plate, removal of the silver halide emulsion layer by washing is an extremely important step for completely exposing the silver image portion and the non-image portion composed of the aluminum surface itself. In particular, the silver image area that receives ink needs to have strong lipophilicity, and substances that inhibit lipophilicity such as gelatin need to be completely eliminated.
[0060]
A neutralization stabilization treatment may be performed between the development treatment and the water washing treatment, and the alkaline earth metal salt and the metal chelating agent may be contained in the neutralization stabilizer.
[0061]
The silver image portion and the non-image portion exposed by the water washing treatment are treated with a finishing solution in order to increase the lipophilicity and hydrophilicity of each and to protect the plate surface. In the present invention, the finishing solution contains arabic gum, dextrin, sodium alginate, propylene glycol of alginic acid in order to protect the anodized layer in the non-image area and improve hydrophilicity in addition to the alkaline earth metal salt and metal chelating agent. It is preferable to contain protective colloids such as ester, hydroxyethyl starch, carboxymethyl cellulose, hydroxyethyl cellulose, polyvinyl pyrrolidone, polystyrene sulfonic acid, and polyvinyl alcohol. Further, in order to further improve the lipophilicity of the image area, it is preferable to contain the oleophilic agent. Further, the enzyme can be contained.
[0062]
The lithographic printing plate targeted by the present invention has physical development nuclei and a silver halide emulsion layer on an aluminum support. The silver halide emulsion is selected from generally used silver chloride, silver bromide, silver iodide, silver chlorobromide, silver chloroiodobromide, silver iodobromide, etc., but mainly silver chloride (50 mol of silver chloride) % Or more) is preferred. The emulsion type may be either a negative type or a positive type. These silver halide emulsions can be chemically or spectrally sensitized as necessary.
[0063]
As the hydrophilic colloid of the silver halide emulsion layer, gelatin is preferably used when preparing silver halide grains. Various gelatins such as acid-treated gelatin and alkali-treated gelatin can be used as the gelatin. In addition, modified gelatins such as phthalated gelatin and amidated gelatin can also be used. Furthermore, hydrophilic polymer compounds such as polyvinyl pyrrolidone, various starches, albumin, polyvinyl alcohol, gum arabic, and hydroxyethyl cellulose can be contained. As the hydrophilic colloid to be used, it is desirable to use a hydrophilic colloid layer substantially free of a hardener in order to facilitate release after development.
[0064]
In the emulsion layer of the lithographic printing plate of the present invention, anionic, cationic, betaine, nonionic surfactants, thickeners such as carboxymethylcellulose, coating aids such as antifoaming agents, ethylenediaminetetraacetate, as necessary A developing agent such as a chelating agent such as hydroquinone, polyhydroxybenzenes, and 3-pyrazolidinones may be contained.
[0065]
The aluminum support used in the present invention is a roughened and anodized aluminum plate, preferably the one described in US Pat. No. 5,427,889.
[0066]
The physical development nuclei of the physical development nuclei layer used in the present invention may be those used in a known silver complex diffusion transfer method. For example, colloids such as gold and silver, water-soluble salts such as palladium and zinc, and sulfides. Mixed metal sulfides can be used. Various hydrophilic colloids can also be used as the protective colloid. For details and manufacturing methods thereof, see, for example, JP-B-48-30562, JP-A-48-55402, 53-21602, Focal Press, London New York (1972), written by Andre Lot and Edith Weide, You may refer to “Photographic Silver Halide Diffusion Processes”.
[0067]
In the present invention, a water-swellable intermediate layer described in JP-A-3-116151 and a hydrophobic polymer bead described in JP-A-4-282295 are included between the physical development nucleus layer and the silver halide emulsion layer. An intermediate layer may be provided.
[0068]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described by way of examples.
Example 1
The electrolytic surface-roughening treatment and anodization of the aluminum support were carried out according to the method described in US Pat. No. 5,427,889, and pits having a diameter of 0.03 to 0.30 μm were formed on a plate having an average diameter of about 5 μm to 100 μm 2. An aluminum plate having a thickness of 0.30 mm having about 5,600 per hole and an average diameter of these pits of 0.08 μm was obtained. This aluminum plate was anodized after the roughening treatment, and the average roughness (Ra) was 0.5 to 0.6 μm.
[0069]
A palladium sulfide core solution was applied to the aluminum support and then dried. The amount of nuclei contained in the physical development nucleus layer was 3 mg / m 2 .
[0070]
The silver halide emulsion was prepared by using alkali-processed gelatin as a protective colloid, and an odor doped with 0.006 mmol of potassium hexachloroiridium (IV) having an average particle size of 0.2 μm per mol of silver by a control double jet method. A silver chloroiodobromide emulsion containing 15 mol% of silver chloride and 0.4 mol% of silver iodide was prepared. The emulsion was then flocculated and washed. The emulsion was further subjected to sulfur gold sensitization, then a stabilizer was added, and spectral sensitization was performed using 3 mg of the sensitizing dye of Chemical Formula 27 per gram of silver.
[0071]
Embedded image
Figure 0003626025
[0072]
A surfactant was added to the silver halide emulsion thus prepared to prepare a coating solution. This emulsion layer coating solution is applied and dried on an aluminum support coated with the above-mentioned physical development nuclei so that the amount of silver is 2 g / m 2 and the amount of gelatin is 2.5 g / m 2 to obtain a lithographic printing material sample. It was.
[0073]
The lithographic printing material was subjected to image output by an output machine using a red laser of 633 nm as a light source, and then processed by a plate making processor (SLT-85N automatic developing machine manufactured by DuPont) to prepare a lithographic printing plate. The plate-making processor comprises a development processing step (22 ° C., 15 seconds immersion), a water washing processing step (washing off the emulsion layer with a scrub roller while spraying a 35 ° C. water washing solution for 10 seconds), and a finishing processing step (21 ° C. For 5 seconds) and a drying process.
[0074]
Developer A, washing solution A, B or C, and finishing solution A, B or C having the following composition were used.
<Developer A>
Figure 0003626025
[0075]
<Washing liquid A>
Figure 0003626025
Bioprolase AL-15 (bacterial proteinase, manufactured by Nagase Sangyo Co., Ltd.) was used as a proteolytic enzyme.
[0076]
<Washing solution B>
Calcium sulfate was added to the washing solution A so that the calcium content was 30 mmol.
[0077]
<Washing liquid C>
Magnesium nitrate was added to the washing solution A so that the magnesium content was 30 mmol.
[0078]
<Finishing liquid A>
Figure 0003626025
[0079]
<Finishing liquid B>
Calcium sulfate was added to the finishing solution A so that the calcium content was 30 mmol.
[0080]
<Finishing liquid C>
Magnesium nitrate was added to the finishing liquid A so that the magnesium content was 30 mmol.
[0081]
Table 1 shows combinations of the developer, the washing solution and the finishing solution. The lithographic printing plates made using these treatment liquids were evaluated for ink detachability, fingerprint smear, and fine line reproducibility by the following evaluation methods. The results are shown in Table 1.
[0082]
<Ink detachability>
A printing plate was mounted on an offset rotary printing press, ink was placed on the plate surface, dampening water was sent, and ink detachability was evaluated by the number of sheets until ink stains on the non-image area were removed.
[0083]
<Fingerprint stain>
After a fingerprint is applied by forcibly pressing a finger against a non-image area of the printing plate, the printing plate left for one day is printed on a printing machine Heidelberg TOK (trademark of an offset printing machine manufactured by Heidelberg), ink (Dainippon Ink Co., Ltd.) ) New Champion ink H) manufactured by the company and commercially available PS plate moisturizer were used for printing, and fingerprint smearing was evaluated according to the following criteria.
○: There is no fingerprint smudge.
Δ: Slight fingerprint stains are observed.
X: The fingerprint is clearly stained.
[0084]
<Thin wire reproducibility>
Using a red LD laser output machine, register marks (register marks made of 50 μm fine lines) were registered at the four corners of the printing plate at the same time as image output. These printing plates were printed in the same manner using a printing machine Heidelberg TOK, and the reproduction of the registration marks on the printed matter was evaluated according to the following criteria.
○: Reproduced clearly.
Δ: The dragonfly is thin.
X: The registration marks are partially missing.
[0085]
[Table 1]
Figure 0003626025
[0086]
【The invention's effect】
As is clear from the above examples, by using the plate making method of the present invention in which an alkaline earth metal salt and a metal chelating agent are contained in a processing solution after development processing, that is, a washing solution or a finishing solution, the non-image area Ink detachability, fingerprint smear, and fine line reproducibility are greatly improved.

Claims (1)

アルミニウム支持体とハロゲン化銀乳剤層の間に物理現像核を有する銀錯塩拡散転写法を利用した平版印刷版の製版方法において、現像処理後にアルカリ土類金属塩および金属キレート剤を含有する処理液で処理することを特徴とする平版印刷版の製版方法。A processing solution containing an alkaline earth metal salt and a metal chelating agent after development in a lithographic printing plate making method using a silver complex diffusion transfer method having a physical development nucleus between an aluminum support and a silver halide emulsion layer A process for making a lithographic printing plate, characterized in that it is processed by
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