JP3624142B2 - 運動感覚機能再教育訓練機器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、関節などの手術後に、患者のリハビリに使用して好適な運動感覚機能再教育訓練機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、変形性股関節症や変形性膝関節症などの手術後には、患者の関節のリハビリが行われるが、このリハビリには、関節の可動域の維持や改善のために、モータなどの他動的な力を利用して関節の屈伸運動を行う運動機能訓練機器が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の運動機能訓練機器においては、他動的な力により継続的に関節の屈伸運動を行うことは可能であるが、患者本人の意思とは必ずしも無関係に、関節の屈伸運動をただ機械的に行うことから、筋肉の収縮訓練や関節の可動域の維持、改善はできるとしても、患者本人の意思による筋肉の収縮訓練や関節の屈伸の訓練、あるいは運動感覚の再教育訓練をすることはできなかった。
【0004】
本発明は、上記従来の運動機能訓練機器が有する問題点に鑑み、患者本人の意思と関節の屈伸運動とを結び付けることにより、関節の屈伸運動と同時に中枢神経系や末梢神経系(固有受容覚系)の健全化を図ることができる運動感覚機能再教育訓練機器を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の運動感覚機能再教育訓練機器は、折曲するように設けたアームを関節に取り付けることにより、該関節の屈伸運動を他動的又は自動的に行う運動感覚機能再教育訓練機器において、患者が感覚的に認識したアームの折曲角度を入力する認識角度入力手段と、該認識角度入力手段により入力が行われたときのアームの折曲角度を測定する角度測定手段と、認識角度入力手段が入力した認識角度と角度測定手段が測定した測定角度とを比較し、認識角度が測定角度に近似するかどうかを判定する判定手段と、判定手段の判定結果を患者に通知する判定結果通知手段とを備え、前記認識角度入力手段を、患者がアームの折曲角度を、予め定められ、角度通知手段により音声及び/又 は表示により患者に通知した角度と認識したときに操作するスイッチを備えて構成したことを特徴とする。
【0006】
この運動感覚機能再教育訓練機器では、アームを介して、感覚的に認識した関節の折曲角度が、実際の角度と比較して判定されることから、患者は中枢神経系や抹消神経系を関節の角度の判断に集中させることになり、これにより、関節の屈伸動作と中枢神経の作用に基づく知覚神経系や抹消神経系の運動感覚の再教育訓練を行うことができる。
その結果、筋肉の収縮訓練や関節の可動域の維持改善訓練とともに、患者本人の意思による筋肉の収縮訓練や関節の屈伸の訓練が行われ、これにより、将来の歩行等の実動的な訓練を短期間で効果的に実施することが可能となる。
そして特に、前記認識角度入力手段を、患者がアームの折曲角度を、予め定められ、角度通知手段により音声及び/又は表示により患者に通知した角度と認識したときに操作するスイッチを備えて構成することにより、訓練中でも、予め定めた角度を患者にわかりやすく知らせることができるとともに、患者が感覚的に認識した折曲角度を簡単に入力することができる。
そして特に、前記認識角度入力手段を、患者がアームの折曲角度を、予め定められ、角度通知手段により音声又は表示により患者に通知した角度と認識したときに操作するスイッチを備えて構成することにより、訓練中でも、予め定めた角度を患者にわかりやすく知らせることができるとともに、患者が感覚的に認識した折曲角度を簡単に入力することができる。
【0007】
さらに、判定結果通知手段が、音声又は表示により判定結果を通知することができる。
【0008】
これにより、訓練中でも、判定結果を患者にわかりやすく知らせることができる。
【0009】
そして、判定手段の判定結果を統計処理する統計処理手段を設けることができる。
【0010】
これにより、訓練成績を統計的に評価することができる。
【0011】
また、統計処理手段の統計処理結果を記憶する記憶手段を設けることができる。
【0012】
これにより、訓練成績を保存して、経時的に評価することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の運動感覚機能再教育訓練機器の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
図1〜図7に、本発明の運動感覚機能再教育訓練機器の第1実施例を示す。
この運動感覚機能再教育訓練機器は、図1〜図3に示すように、エンコーダ付きモータ22により、軸26を境として折曲するように設けられたアーム2、3を、例えば、膝12の関節に取り付けることにより、膝関節の屈伸運動を他動的に行うことができる。
【0015】
そして、この運動感覚機能再教育訓練機器では、患者が感覚的に認識したアーム2、3の折曲角度を入力する認識角度入力手段と、該認識角度入力手段により入力が行われたときのアーム2、3の折曲角度を測定する角度測定手段と、認識角度入力手段が入力した認識角度と角度測定手段が測定した測定角度とを比較し、認識角度が測定角度に近似するかどうかを判定する判定手段と、判定手段の判定結果を患者に通知する判定結果通知手段とが、制御盤20の制御装置42に設けられている。
【0016】
また、制御盤20には、予め定めた角度を音声と表示により患者に通知する角度通知手段が設けられており、さらに、制御装置42には、前記判定手段の判定結果を統計処理する統計処理手段と、該統計処理手段の統計処理結果を記憶する記憶手段とが設けられている。
【0017】
判定結果通知手段は、音声と表示により、リアルタイムで判定結果を通知するように構成されている。
また、認識角度入力手段は、患者が、アーム2、3の折曲角度を予め定めた角度と認識したときに操作する押しボタンスイッチ13を備えて構成されている。
【0018】
なお、図において、1は屈伸装置、4は足板、5、6、7は足の固定具、10は患者の足、11は患者の手、14は押しボタン用配線、15は屈伸装置用配線、21はベッド、23は車輪、24は駆動軸、25はベルト、27はカバーをそれぞれ示している。
【0019】
次に、図1〜図3を参照して、関節屈伸装置1の動作を説明する。
関節の屈伸運動を必要とする患者は、膝12が軸26の上部に位置するようにベッド21の上に横になる。
そして、足10が屈伸装置1から外れないように、すね側を固定具5でアーム2に固定するとともに、もも側を固定具6でアーム3に固定し、足の甲を固定具7により足板4に固定する。
固定具5〜7は簡単に脱着できるように、面ファスナーなどを使用するとよい。
【0020】
モータ22の駆動軸24はアーム2の両車輪23に直結しており、図2の矢印のように左方向に回転させると、ベルト25によりその力が軸26に伝達され、軸26も左方向に回転し、その結果、軸26を中心にしてアーム3が回転する。
このとき、各回転部分の回転半径、回転移動距離に関しては、車輪23がベッド21上で左方向へ移動し、アーム2、3がなす折曲角度θが徐々に小さくなった場合でも、図1(b)や図2(b)に示すように、アーム3の左端がベッド21上のほぼ一定位置に留まるように設計する。
また、モータ22による駆動軸24の回転方向を逆転すると、軸26が逆転してアーム2、3がなす折曲角度θが徐々に大きくなり、図1(a)や図2(a)に示すように、アーム2、3は伸長した状態となる。
したがって、これらの動作を繰り返すことにより、患者の足10の膝12に対し、筋肉の屈伸運動を連続して実施することが可能となる。
【0021】
次に、図4を参照して、本実施例の運動感覚機能再教育訓練機器の制御方法を説明する。
ここで、図において、31はメイン電源スイッチ、32はスタートストップスイッチ、33はフロッピドライバ、34は速度切り替えつまみ、35は伸び角度設定つまみ、36は曲げ角度設定つまみ、37はタイマー設定つまみ、38は非常停止スイッチ、39はランプ、40は表示機、41はスピーカ、42は制御装置をそれぞれ示している。
これら各部材は制御盤20を構成し、屈伸装置用配線15によりモータ22と、押しボタン用配線14により押しボタンスイッチ13と接続されている。
【0022】
スタートストップスイッチ32は、1回押すことにより動作のスタートスイッチとして機能し、再度押すことによりストップスイッチとして機能する。
フロッピドライバ33は、患者固有の動作仕様や、判定手段の判定結果、あるいは統計処理手段の統計処理結果をフロッピディスクに読み書きする。
速度切り替えつまみ34は、モータ22の回転速度を変えるためのつまみであり、伸び角度設定つまみ35は、アーム2、3がなす折曲角度θの最大値を設定するためのつまみである。
また、曲げ角度設定つまみ36は、アーム2、3がなす角度θの最小値を設定するためのつまみであり、タイマー設定つまみ37は、スタートストップスイッチ32が押されてから自動停止するまでの時間を設定するためのつまみである。
【0023】
さらに、非常停止スイッチ38は、押すことにより運動感覚機能再教育訓練機器を非常停止するボタンであり、ランプ39は、押しボタンスイッチ13が押されたときに点灯する。
表示機40は、判定結果や統計処理結果を表示し、スピーカ41は後述する番号を音声出力したり、後述する動作評価結果を音声出力する。
制御装置42は、運動感覚機能再教育訓練機器全体の動作を制御するもので、必要な情報の記憶、読み書き機能も有している。
なお、制御盤20の代わりとして、パーソナルコンピュータを用いることも可能であり、その場合は、各スイッチやつまみ類の機能は、キーボードの操作に置き換えることができる。
【0024】
次に、本実施例の運動感覚機能再教育訓練機器の動作評価について説明する。
図5は、予め定めたアームの折曲角度θと、該折曲角度θの近似値となる角度範囲を示し、仮に、θ=170±20゜の範囲を1番、θ=150±20゜の範囲を2番、θ=130±20゜の範囲を3番、θ=110±20゜の範囲を4番、θ=90±20゜の範囲を5番、θ=70±20゜の範囲を6番、θ:50±20゜の範囲を7番、θ=30±20゜の範囲を8番などと定義する。
【0025】
動作がスタートすると、スピーカ41からは、適当な規則に従って上記番号が音声出力され、患者に対し、予め定めた角度が通知される。
なお、適当な規則としては、例えば、1番から8番などの番号順、又は2番、4番、8番、1番、3番、7番などのランダムな番号指定、又は同一番号の繰り返しなどとする。
また、このときのアーム2、3の角度範囲は、伸び角度設定つまみ35及び曲げ角度設定つまみ36により、事前に設定した角度範囲のもののみとする。
【0026】
関節の屈伸運動を受ける患者は、スピーカ41から音声出力された番号を聞き、自身の関節の屈伸量を感覚で認識しながら、音声出力された番号の角度範囲に達したと思われるところで手元の押しボタンスイッチ13を押す。
これにより、患者が関節で感覚的に認識したアーム2、3の折曲角度が、制御装置42に入力される。
制御装置42は、アーム2、3の折曲角度θの値を、例えば、モータ22に搭載したエンコーダのパルス数により常時監視しておき、押しボタンスイッチ13が押されたときの角度が、音声出力した番号の角度範囲にあるかどうかを判断する。
そして、押しボタンスイッチ13が押されたときの角度が、予め定めた角度の角度範囲内に入る場合には、成功の合図として、例えば、「ピンポーン」という音を、入らない場合には失敗の合図として、例えば、「ブッブー」という音を、それぞれスピーカ41より発生させる。
【0027】
これにより、患者は、当然ながら少しでも成功数を上げようとして、あらゆる中枢神経系や抹消神経系を膝関節の角度の判断に集中させることとなり、集中すればする程、膝の屈伸運動の訓練であることを忘れ、成功数を上げるための訓練、すなわち膝関節の屈伸動作と中枢神経の作用に基づく知覚神経系や抹消神経系の運動感覚の再教育訓練を行うことが可能となる。
その結果、筋肉の収縮訓練や、関節の可動域の維持、改善の訓練と同時に、患者本人の意思による筋肉の収縮、関節の屈伸の訓練、すなわち知覚神経系や抹消神経系の再教育訓練が可能となり、これにより、将来の歩行等の実動的な訓練を効果的かつ短期間で実施することが可能となる。
【0028】
以上の動作を、図6にフローチャートとして示す。なお、本フローチャートでは動作の要点のみを記しており、細目は一部省略している。
まず、ステップ50で電源スイッチがONされ、運動感覚機能再教育訓練機器の動作がスタートし、ステップ51で時間設定などの必要な設定がなされる。
ステップ52でスタートスイッチがONされると、ステップ53でモータが回転を開始し、アーム2、3の折曲角度のモニタが始まり、同時に経過時間が測定される。
【0029】
次に、例えば、ステップ54で、番号が音声出力されることにより、患者に対し予め定めた角度が通知され、ステップ55で患者によって押しボタンスイッチ13が押されたかどうかを確認する。ここで、音声出力される番号は、つまみ35、36により設定された範囲で出力するものとする。
もし、押しボタンスイッチ13が押されれば、ステップ56で、患者が認識した角度が予め定めた角度範囲内に入るかどうかを判断し、入る場合はステップ57で正解の合図を、入らない場合はステップ58で失敗の合図をそれぞれ音声出力する。
【0030】
一方、ステップ59で、設定時間に達したかどうかを常時モニタしておき、まだであれば、ステップ60で、アームの折曲角度が予め定めた角度に達しているかどうかを確認し、達していればステップ61でモータを逆転し、曲げ運動又は伸び運動の他の側の屈伸運動に移行する。
そして、ステップ62で、アームの折曲角度が予め定めた角度に達しているかどうかを確認し、達していればステップ63でモータを逆転してステップ54に戻る。
また、ステップ60又はステップ62において、アームの折曲角度が予め定めた角度に達していない場合は、ステップ55に戻り、再び押しボタンスイッチ13が押されるのを待つ。
【0031】
他方、ステップ59において、動作の継続時間が設定時間に達した場合には、ステップ64でモータ22を停止し、ステップ65で統計処理を行い、ステップ66でこのフローチャートがストップする。
ステップ65での統計処理内容には、番号を出力した回数、押しボタンが押された回数、正解の回数、失敗の回数、番号毎の正解率、全体の正解率(得点)などの計算があり、その結果は制御装置42に記録保存され、同時に正解率(得点)を表示機40に表示する。
【0032】
なお、非常停止スイッチ38が押された場合は、直ちにモータ22の回転を停止し、ステップ65で統計処理に入る。
動作途中でスタートストップスイッチ32が押された場合は、一時停止扱いとし、全ての動作は一時停止し、再度押されれば全ての動作を再開する。
【0033】
また、上記フローチャートでは省略したが、このフローチャートに基づく動作訓練に入る前に、手動モードにてモータ22を回転させ、予め定めた角度の角度範囲を患者に事前に体感させるようにする。
【0034】
ところで、点数の低い患者、すなわち神経系の訓練初期の患者に対しては、上記正解の角度の範囲を±20゜より拡大し、例えば、±30゜などとする。この方が点数が向上し、患者は喜びが大きくなる。
これに対し、点数の高い患者、すなわち神経系の訓練後期又は再教育が十分なされた患者に対しては、上記正解の範囲を狭くし、±15゜又は±10゜などとすると、さらに挑戦意欲の向上が期待できる。
すなわち、この設定角度範囲の変更により、難易度を変更することが可能である。
【0035】
また、本実施例の説明では、モータの正転(又は逆転)毎に番号の音声出力を行うようにしたが、正転時に番号の音声出力、逆転時に次の番号の音声出力とすれば、同じ合計動作時間で約2倍の番号の音声出力が、すなわち2倍の知覚神経の動作訓練が可能となる。
【0036】
一方、予め定めたアームの角度を患者に通知する場合、例えば、1回目の番号の音声出力のタイミングはスタート時とし、2回目以降は、1回目の正解又は失敗の合図の直後としてもよい。音声出力の声の大きさ、話す速度などは患者の年齢、聴力などに応じて最適値になるよう可変とする。
また、音声出力はスピーカ41により実施する構成を示したが、聴力障害者が患者の場合は聞くことができないため、代わりに補聴器的なイヤホンであってもよいし、別の表示装置として、例えば、専用の表示機、テレビ画面、パーソナルコンピュータの画面などと併用することも可能である。
【0037】
さらに、音声出力内容、表示機の表示内容としては、単に正解の合図、失敗の合図だけではなく、前回と今回の得点比較結果、結果が70点以上の場合は「よくできました」、70点未満の場合は「次回は頑張りましょう」などの音声出力や表示を行うとさらに訓練意欲向上に役立つ。
そして、訓練中に適当な音量でバックグラウンド音楽を流すようにしたり、テレビ画面にて、別の番組や楽しめる映像を流すようにすることも可能である。この場合には、患者はさらにリラックスした状態で訓練を楽しく行うことが可能となる。
【0038】
図7に、押しボタンスイッチの変形例を示す。
押しボタンユニット70の押しボタンスイッチ71は、この実施例では親指80で押すことにより、押しボタンスイッチ13と全く同一の機能を発揮することができる。
72はピンで、グリップ73の回転中心となる。74は別の押しボタンスイッチであり、グリップ73を親指以外の指81で、グリップ77と共に握ることにより押すことができる。この握りを放せば、ばね75の引っ張り力により押しボタンスイッチ74は開放される。
【0039】
押しボタンスイッチ74は、前記したスタートストップスイッチ32と同一の機能を有し、グリップ73とグリップ77を握って一度押すようにすると動作が開始され、もう一度押すと動作は一時停止する。
したがって、訓練を受ける患者は、この押しボタンスイッチ74を非常停止スイッチの代わりに用いることもできる。すなわち、動作中に何がしかの異常が発生した場合にこのスイッチを押すことにより、簡単に動作を停止することができる。
【0040】
図8〜図9に、本発明の運動感覚機能再教育訓練機器の第2実施例を示す。
本実施例において、モータ22としては、常時ある一定の力によりその回転を保持するようにしておき、外部からモータ22にかけられた回転力、すなわち回転トルクを測定可能なトルク測定機能付きモータとする。
この常時一定にしておくトルクの大きさは、トルク切替えつまみ85により変更可能とする。なお、その他の部品に関しては、第1実施例と同様である。
【0041】
次に、この実施例の運動感覚機能再教育訓練機器の動作を、図9のフローチャートにより説明する。なお、本フローチャートでは動作の要点のみを記しており、細目は一部省略している。
【0042】
まず、ステップ90で電源スイッチがONされ、動作がスタートし、ステップ91で時間設定などの必要な設定がなされる。
ステップ92でスタートスイッチがONされると、ステップ93でモータはトルク測定を開始し、アーム1、2の折曲角度のモニタが始まり、同時に経過時間が測定される。
【0043】
次に、ステップ94で、番号が音声出力されることにより、患者に対し予め定めた角度が通知されると、患者はその番号に対応した角度になるように、自分の意志で関節を屈曲する。このことを自らの意志による運動、すなわち自動的屈曲運動と呼ぶ。
患者は、自分で認識した屈曲角度がその番号の位置に来たと判断した場合に、押しボタンスイッチ13を押す。この時、制御装置42により押しボタンスイッチ13が押されたかどうかを確認する。
もし、押しボタンスイッチ13が押されれば、ステップ96で、患者が認識した角度が予め定めた角度範囲内に入るかどうかを判断し、入る場合はステップ97で正解の合図を、入らない場合はステップ98で失敗の合図をそれぞれ音声出力する。
【0044】
一方、ステップ99で、設定時間に達したかどうかを常時モニタしておき、まだであれば、ステップ100で、番号の出力から押しボタンが押されるまでのあらかじめ設定した動作時間と経過時間を比較し、すなわちタイムオーバかどうかを判断し、タイムオーバの時はステップ101において、失敗の合図を行い、再度94に戻る。この場合は同じ番号を出力することにより、押しボタンを押すことの催促をしてもよいし、別の番号を出力してもよい。
【0045】
ステップ99において、継続時間が設定時間に達した場合には、ステップ102で統計処理を行い、ステップ103でこのフローチャートがストップする。
ステップ102での統計処理内容には、番号を出力した回数、押しボタンが押された回数、正解の回数、失敗の回数、番号毎の正解率、全体の正解率(得点)、押しボタンを押すまでの時間、モータの回転トルクの時間変化、屈曲角度とトルクとの関係データ把握などの計算があり、その結果は制御部42に記録保存され、同時に正解率(得点)を表示機40に表示する。
この場合、モータの回転を保持する力の量はトルク切替えつまみ85により可変としておき、患者の回復度に応じて強くしたり、弱くしたりすることにより、患者の訓練負荷を変えることができる。
なお、その他の動作に関しては第1実施例と同様である。
【0046】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明の運動感覚機能再教育訓練機器は、膝以外の関節にも使用することができる。
【0047】
【発明の効果】
本発明の運動感覚機能再教育訓練機器によれば、アームを介して、感覚的に認識した関節の折曲角度が、実際の角度と比較して判定されることから、患者は中枢神経系や抹消神経系を関節の角度の判断に集中させることになり、これにより、関節の屈伸動作と中枢神経の作用に基づく知覚神経系や抹消神経系の運動感覚の再教育訓練を行うことができる。
その結果、他動的な筋肉の収縮訓練や関節の可動域の維持改善訓練とともに、患者本人の意思による筋肉の収縮訓練や関節の屈伸の訓練が行われ、これにより、将来の歩行訓練を短期間で効果的に実施することが可能となる。
そして特に、前記認識角度入力手段を、患者がアームの折曲角度を、予め定められ、角度通知手段により音声及び/又は表示により患者に通知した角度と認識したときに操作するスイッチを備えて構成することにより、訓練中でも、予め定めた角度を患者にわかりやすく知らせることができるとともに、患者が感覚的に認識した折曲角度を簡単に入力することができる。
【0048】
さらに、判定結果通知手段が、音声又は表示により判定結果を通知することにより、訓練中でも、判定結果を患者にわかりやすく知らせることができる。
【0049】
そして、判定手段の判定結果を統計処理する統計処理手段を設けることにより、訓練成績を統計的に評価することができる。
【0050】
また、統計処理手段の統計処理結果を記憶する記憶手段を設けることにより、訓練成績を保存して、経時的に評価することができる。
また、モータの回転を保持する力を設けておき、それに逆らって患者の意志による自動的屈曲訓練を行うことにより、関節筋肉、及び感覚機能の再教育訓練、自主訓練の促進、関節の屈曲角度と筋肉による出力トルクとの関係把握、トルクのピーク値把握などが可能となる。また、モータの回転を保持する力を可変にすることにより、患者の回復度に応じて強くしたり、弱くしたりすることにより、患者の訓練負荷を変えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の運動感覚機能再教育訓練機器の第1実施例を示し、(a)は患者が膝を伸ばした状態を示す側面図、(b)は膝を曲げた状態を示す側面図である。
【図2】同実施例の運動感覚機能再教育訓練機器を示し、(a)はアームを伸ばした状態を示す側面図、(b)はアームを折曲した状態を示す側面図である。
【図3】同実施例の運動感覚機能再教育訓練機器を平面図である。
【図4】同実施例の運動感覚機能再教育訓練機器の制御盤を示す正面図である。
【図5】予め定めたアームの折曲角度と、該折曲角度の近似値となる角度範囲とを、番号と対応させて示す説明図である。
【図6】同実施例の制御装置の動作を示すフローチャートである。
【図7】押しボタンスイッチの変形例を示し、(a)はその側面図、(b)は使用状態を示す側面図である。
【図8】本発明の第2実施例の制御盤を示す正面図である。
【図9】同実施例の制御装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 屈伸装置
2 アーム
3 アーム
4 足板
5、6、7 固定具
10 患者の足
11 患者の手
12 患者の膝
13 押しボタンスイッチ
14 押しボタン用配線
15 屈伸装置用配線
20 制御盤
21 ベッド
22 エンコーダ付きモータ
23 車輪
24 駆動軸
25 ベルト
26 軸
27 カバー
31 メイン電源スイッチ
32 スタートストップスイッチ
33 フロッピドライバ
34 速度切り替えつまみ
35 伸び角度設定つまみ
36 曲げ角度設定つまみ
37 タイマー設定つまみ
38 非常停止スイッチ
39 ランプ
40 表示機
41 スピーカ
42 制御装置
70 押しボタンユニット
71 押しボタンスイッチ
72 ピン
73 グリップ
74 押しボタンスイッチ
75 ばね
76 押しボタン用配線
77 グリップ
80 親指
81 親指以外の指
85 トルク切換えつまみ

Claims (4)

  1. 折曲するように設けたアームを関節に取り付けることにより、該関節の屈伸運動を他動的又は自動的に行う運動感覚機能再教育訓練機器において、患者が感覚的に認識したアームの折曲角度を入力する認識角度入力手段と、該認識角度入力手段により入力が行われたときのアームの折曲角度を測定する角度測定手段と、認識角度入力手段が入力した認識角度と角度測定手段が測定した測定角度とを比較し、認識角度が測定角度に近似するかどうかを判定する判定手段と、判定手段の判定結果を患者に通知する判定結果通知手段とを備え、前記認識角度入力手段を、患者がアームの折曲角度を、予め定められ、角度通知手段により音声及び/又は表示により患者に通知した角度と認識したときに操作するスイッチを備えて構成したことを特徴とする運動感覚機能再教育訓練機器。
  2. 判定結果通知手段が、音声又は表示により判定結果を通知することを特徴とする請求項1記載の運動感覚機能再教育訓練機器。
  3. 判定手段の判定結果を統計処理する統計処理手段を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の運動感覚機能再教育訓練機器。
  4. 統計処理手段の統計処理結果を記憶する記憶手段を設けたことを特徴とする請求項3記載の運動感覚機能再教育訓練機器。
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