JP3621890B2 - 吸振型構造物、構造物の吸振器群要素、及び、構造物の吸振方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、吸振型構造物、構造物の吸振器群要素、及び、構造物の吸振方法に関し、特に、船体のように外界から力学的に独立している構造物体の内部で発生する振動を吸収することができる吸振型構造物、構造物の吸振器群要素、及び、構造物の吸振方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
船舶、車輌、プレハブのような軽量建築物、劇場、橋梁のような鉄構構造物、メガフロート、大型客船のような単一的大型浮体(コンクリート製住宅、高層ビルような構造物は地球の表層地盤に一体であり、本明細書では単一構造物とはいわれない)は、地震のような外力ではなく、内部に搭載しているエンジン、プロペラ、空調機のような原動機系機械が生成する内力によって、いろいろな局所的部位で複雑に振動する。このような内力に過大に振動応答する局所的部位の振動は、長期的に振動損傷を招くだけでなく、常態的に騒音の原因になっている。例えば、柔らかい地面に立つ別荘のような住居空間では、そのような振動騒音は特に嫌われる。このような騒音の発生は、特殊環境を作るクルーザー、豪華客船で問題視されている。
【0003】
構造物自体の振動を吸収するように、高層ビルでは動吸振器が屋上部位、中位部位に配置されている。このような動吸振装置は、その構造物全体の破壊を回避するためのものであり、100年〜何百年に1回の地震に対応するものであり、1点集中的に配置されている。居住空間の中の局所的部位のような壁の局所的振動又はその振動騒音の発生を防止し、それを速やかに減衰することができる耐震設計又は動吸収設計は、過去には知られてない。振動発生源が複数に存在する単一構造物では、多数に分割されている居室の6面壁パネルの振動に対して統一的に振動応答してそれを抑制しチューニングすることは、その作業が煩雑過ぎて実質的に不可能である。
【0004】
単一構造の局所的振動、特に、局所的振動騒音の発生を回避する技術の確立が望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、局所的振動、特に、局所的振動騒音の発生を確実に回避する技術を確立することができる吸振型構造物、構造物の吸振器群要素、及び、構造物の吸振方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
その課題を解決するための手段が、下記のように表現される。その表現中に現れる技術的事項には、括弧()つきで、番号、記号等が添記されている。その番号、記号等は、本発明の実施の複数・形態又は複数の実施例のうちの少なくとも1つの実施の形態又は複数の実施例を構成する技術的事項、特に、その実施の形態又は実施例に対応する図面に表現されている技術的事項に付せられている参照番号、参照記号等に一致している。このような参照番号、参照記号は、請求項記載の技術的事項と実施の形態又は実施例の技術的事項との対応・橋渡しを明確にしている。このような対応・橋渡しは、請求項記載の技術的事項が実施の形態又は実施例の技術的事項に限定されて解釈されることを意味しない。
【0007】
本発明による吸振型構造物は、単一構造体(2)と、振動発生源(11)と、構造物体に分散的に配置されている複数の吸振器(21)とから構成されている。振動発生源(11)と吸振器(21)は、単一構造体(2)とともに内力系を形成している。外界から力学的に独立しているので、吸振器(21)は、これが一旦適正位置に配置された後には、継続的に有効に防振効果を持つ。吸振器(21)は、分散的に複数位置に配置され、特に、単一構造体の完成後に振動測定が行われた結果に基づいて配置される。単一構造体(2)は、船体のような浮遊物体である。船体のような浮遊物体は、外力が振動発生の原因になりにくく、吸振器(21)の防振効果が特有に有効である。吸振器(21)は、質量(26)とばね(25)とから形成される振動系である。振動系は減衰系としてより効果的に構成され得る。
【0008】
吸振器(21)は、本体(24)と、本体(24)に支持されるばね(25)と、ばね(25)に支持される質量(26)とから構成され得る。本体(24)は、単一構造体(2)の局所的位置(7)に固着されることが好ましい。ばねは、ゴム板(27)として形成され得る。又は、吸振器(21)は、本体(29)と、本体(29)に支持される揺動体(28)と、揺動体(28)に支持される質量(31)とから構成され得る。本体(29)は、単一構造体(21)の局所的位置(7,23)に有効に固着され得る。揺動体は、剛性が低い天秤棒(28)であり、質量(31)は天秤棒(28)の支点に対して力学的に対称に配置されていることが好ましい。この場合、質量(31)と天秤棒(28)の間の距離は可変であることが更に好ましい。このような本体は、船体の縦甲板の部分が兼ねることができる。
【0009】
単一構造体(2)は、鉛直縦甲板(5)と、鉛直横甲板(6)と、水平甲板(4)が互いに直交する3次元構造と、推進用回転翼(9)とを備えている。複数の吸振器(21)は、3次元構造のうち推進用回転翼(9)より上方側に位置する構造部分(4−2)に配置されて特に有効である。
【0010】
本発明による吸振型構造物は、単一構造体(2)の複数位置に独立に配置される吸振器群の要素であり、このような要素である吸振器(21)は、本体(24)と、本体(24)に支持されるばね(25)と、ばね(25)に支持される質量(26)とを含み、本体(24)は、単一構造体(2)の局所的位置(4)に固着され、本体(24)は、単一構造体(2)の部分ではなく、且つ、単一構造体(2)から離脱することが可能である。このような吸振器群要素は、単体で運搬されるように可搬型であり、完成後の単一構造体の任意の部位に簡単に取り付けられ得る。他の部位と無関係に振動が発生する局所的部位の振動を簡単に消去することができる。
【0011】
本発明による吸振型構造物は、単一構造体(2)の複数箇所に複数の振動系(21)を配置することから構成されている。振動系(21)に外力が作用しないならば、振動系の振動数は時間的に減少する。単一構造体のうち振動が激しく観測される局所領域に他の振動系を追加的に取り付けることは、特に好ましい防振対策である。
【0012】
本発明による吸振型構造物は、単一構造系(2)と、単一構造系(2)に支持される複数の吸振系(21)とから形成されている。単一構造系(2)は、プロペラ(9)と、振動発生源(11)とが存在している。複数の吸振系(21)は、単一構造系(2)の複数の局所的領域に分布している。単一構造系(2)は、3次元構造を有する船体である。その3次元構造は、鉛直縦甲板(5)と、鉛直横甲板(6)と、水平甲板(4)とから構成されている。局所的領域は、3次元構造のうちプロペラより上方に位置する3次元構造部分(4−1)に属している。このような場合に、吸振効果が特に高い。
【0013】
振動系(21)の最大固有振動数は、通常航行時のプロペラ(9)の回転数領域に含まれることが効果的である。振動系(21)の最大固有振動数は可変である。発生する振動数は複数振動発生源により多様であるので、振動系(21)の最大固有振動数が可変であることは重要である。
【0014】
本発明による吸振型構造体は、単一構造系(2)と、単一構造系(2)の中で内力系を形成する複数の振動吸収系(21)と、単一構造系(2)の中で内力系を形成する振動発生系(11)とを含み、単一構造系(2)はパネルで形成され、パネルは、スチール層と振動減衰層とから形成される積層鋼板である。振動減衰層は、繊維で形成されていることが好ましい。このようなパネルで形成される3次元単一構造に既述の減衰器・吸振器が併用されることは、より効果的により大域的に防振構造を構築することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図に対応して、本発明による吸振型構造物の実施の形態は、船体(客船)に適用され、船体には多数の居住空間が甲反により3次元的仕切られて形成され、エンジン系(振動発生系)が振動発生源として存在している。その船体1は、水中に浮いていて実質的に外力を受けない単一構造物(体)として提供されている。船体1は、3次元構造体2とエンジン・振動発生系3と後述される振動吸振系とから構成されている。
【0016】
3次元構造体2は、多数の水平甲板4と、鉛直縦甲板5と、鉛直横甲板6とから構成されている。水平甲板4は水平面上で展開する大型パネルの鋼板であり、鉛直縦甲板5は船首船尾方向に延びる大型パネルの鋼板であり、鉛直横甲板6は船首船尾方向に直交する水平方向に延びる大型パネルの鋼板である。このような3次元直交パネル構造は、単一構造体を形成し地球の硬い地盤から実質的に独立していて重力以外の外力を受けず、地盤から吸振対象の振動を実質的に受けず振動的に独立した構造物体である。
【0017】
このような3次元直交パネル構造は、言い換えれば、内部で発生する振動が外部に伝播しにくい構造体である。上下に隣り合う2枚の水平甲板4の間には、小さい居室を構成する仕切板である局所的縦甲板として鉛直壁(鉛直パネル)が無数に配置され分布している。局所的縦甲板は、通常は、甲板とは言われずパネルと言われるが、本明細書では、上下方向に短い鉛直壁パネルは鉛直縦甲板5又は鉛直横甲板6の一部分とともに、局所的縦甲板7と言われる。
【0018】
このような局所的縦甲板7と、水平甲板4又はその一部分で囲まれる直方体状の空間を形成するエンジンルーム8が、3次元構造体2に形成されている。エンジンルーム8には、主エンジン、副エンジン、軸継ぎ手、減速機、軸受から形成されるエンジン系と、エンジン系に連結する発電機から形成される発電機系が形成されている。更に、船体1の3次元構造体2には、エンジン系に連結するプロペラ9、推進軸11を受ける推進軸受から形成される推進系が結合している。
【0019】
このようなエンジン系と発電機系と推進系とは、全体として振動発生系を形成する。振動発生系は、複雑な周波数スペクトルを示す。その周波数スペクトルは、プロペラ9又は推進軸11の回転数に依存する振動数、主エンジンの往復動体の往復回数に起因する振動数、エンジンの出力軸の回転数に依存する振動数、減速機の出力軸の回転数に起因する振動数から形成される合成振動数である。特に、プロペラ9に同軸である推進軸11の撓みによる遠心的運動の回転数に基づく振動数は、船体の全体の局所的部分で共鳴的振動を誘発しやすい。
【0020】
3次元構造体2のうちで推進系の上方側に位置する水平甲板4の部分は、特に縦揺れ振動を受けやすく、例えば、第4番デッキ4−1と第12番デッキ(上甲板)4−2が特に縦振動を受けやすい。3次元構造体2は、煙道・排気道、エレベータ用昇降通路、空調機器設備の配管敷設ダクトのような縦向き空洞を形成する複数の空洞形成構造12を有し、更に、操舵室のような高層居住構造13を有している。3次元構造体2は、客船では特に、多数の居室が区切られて高層的に形成されている。空洞形成構造12を形成する水平甲板4、鉛直横甲板6のそれぞれの一部分、居室を形成するパネルのような局所的縦甲板7は、3次元構造体2の中で局所的に存在し、且つ、分散的に無数的に分布している。
【0021】
図2は、第5番デッキ4−1の平面断面を示している。第5番デッキ4−1上には、大きい区画14と多数の小区画15とが、2次元的に整然と並んで局所的縦甲板7により仕切られて形成されている。図3は、第12番デッキ4−2の平面断面を示している。第12番デッキ4−2に上にも、多数の小区画15が、2次元的に整然と並んで局所的縦甲板7により仕切られて形成されている。
【0022】
プロペラ9の規定回転数に対応する振動数の振動エネルギーは、3次元的構造を形成する甲板を伝播し、居室のような小区画15で共鳴的に吸収され、又は、小区画15を介して共鳴的に、又は、非共鳴的に伝播し、第5番デッキ4−1を透過的に通過し、第12番デッキ4−1まで到達する。多数の小区画15である小振動系の連鎖とその小振動系を挟み込む水平甲板4、鉛直縦甲板5、鉛直横甲板6とにより形成される複合的振動系で、大域的にはその振動の計算は可能であるが、局所的にはその振動の計算は細かくには不可能である。質量変動がある居室の振動計算は、特に不可能である。
【0023】
図4は、本発明による構造物の吸振器群要素の実施の形態の形態を示し、その吸振器21の配置(又は、分散、分布)構成をも示している。吸振器21は、水平甲板4、特に、第4番デッキ4−1とこれより下側の水平甲板4又は1居室の床形成部材22との間に位置する局所的縦甲板7(例示:居室形成パネル)の側面に固着されている。局所的縦甲板7には、窓のような低剛性又は高剛性の領域部分23が複数に形成されている。1つの吸振器21は隣り合う2つの領域部分23の間に配置され、他の1つの吸振器21は1つの領域部分23に位置的に重なるように配置されている。
【0024】
図5は、本発明による構造物の吸振器群要素の実施の他の形態を示している。本実施の形態の吸振器21は、質量−ばね系である振動系として、案内支柱24と、コイルばね25と、動体(又は、質量と言われる)26とから構成されている。コイルばね25の上端部は、案内支柱24に固着されている。
【0025】
コイルばね25の下端部は、動体26に固着されている。動体26は、案内支柱24又は案内支柱24により位置規定されるコイルばね25の外接円筒面に摺動的に案内されて、鉛直方向に往復運動する。案内支柱24は、動体26に不可避的に摩擦摺動し、又は、動体26に積極的に(意図的に)摩擦摺動し、鉛直方向に揺動する動体26の振幅(運動エネルギー)は、不可避的に、又は、積極的に減衰する。
【0026】
動体26は、スチール製であり、意図的に大きい質量が与えられている。動体26は、コイルばね25のばね定数とその自然長と動体26の質量とにより計算で求められる振動数である固有振動数を持つ。動体26は、第4番デッキ4−1と床形成部材22の動体的揺れの振動数に同調して、共振的な往復運動をする可能性がある。固有振動数の変更は、コイルばね25のばね定数、動体26の質量の変更により容易に可能である。その変更を容易にするために、動体26を2つ割り構造で形成して、動体26をコイルばね25に対して着脱自在にすることが好ましい。
【0027】
案内支柱24を第4番デッキ4−1と床形成部材22に固着する形式は、溶接、ねじ止め、嵌め込みなどから選択される。吸振器21が配置される予想位置に吸振器21を固着する部材を予め用意しておくことは好ましい。実際に振動が激しく生成される位置が見出された際に、その位置に着脱自在である吸振器21を取り付けることができる。
【0028】
図6は、本発明による構造物の吸振器群要素の実施の更に他の形態を示している。本実施の形態の吸振器21は、質量−ばね系−減衰系である積極的減衰振動系として、案内支柱24と、ゴム管27と動体26とから構成されている。動体26はゴム管27に同体に結合し、ゴム管27の内周面は案内支柱24に摩擦係数を持って摺動的に接合し、動体26はゴム管27の圧縮力で案内支柱24に保持されている。このような質量−ばね系−減衰系である振動系は、その固有振動数が変化し、動体26の振動運動は速やかに減衰する。動体26の取り換えにより、その固有振動数を変更することができる。
【0029】
図7は、本発明による構造物の吸振器群要素の実施の更に他の形態を示し、吸振器21の配置構成をも示している。本実施の形態の吸振器21が配置される物理的環境は、図4のそれに同じである。本実施の形態の吸振器21は、質量−ばね系−減衰系である積極的減衰振動系として、振り子式又は天秤式に形成され、両側アーム(天秤棒)28と、支点部材29と、動体(質量)31とから構成されている。
【0030】
支点部材29は、領域部分23の一部分が兼用的に用いられ得るが、両側アーム28と支点部材29と動体31とから構成されるユニットを領域部分23の縁32に着脱自在に固着することができる。そのように形成されるユニットは、任意の位置に着脱自在に配置し、又は、配置替えを行うことができる。動体31は、交換可能である。
【0031】
本実施の形態の吸振器21は、図8に示されるように、支点33を含む1鉛直面に対して対称に、その両側アーム28が可変的固有振動数を持って振動的に揺動する。図9に示されるように、両側アーム28は、2層のスチール層34,34と2層のスチール層34,34に挟まれるゴム層35とから構成されている。両側アーム28は、曲がって揺れながら、その振動エネルギーがゴム層35に吸収されて、急激に減衰する。動体31の交換により、吸振器21の固有振動数を容易に変更することができる。
【0032】
本実施の形態では、動体31の位置を支点部材29に対して変更することによっても、吸振器21の固有振動数を容易に変更することができる。減衰性を弱くして固有振動数を変更するためには、両側アーム28からゴム層35を削除し、動体31である分銅をスチール層34に対して摺動的移動自在に接合して、分銅位置を変更する。ゴム層は、異なる弾性率又は異なる剛性を持つ複数のゴム層から形成される積層構造として提供され得る。スチール層がないゴム積層の天秤棒に、移動自在に質量を取り付けることにより、揺れ幅をより大きくし、且つ減衰率を高くした吸振器21を提供することができる。
【0033】
図10は、本発明による構造物の吸振器群要素の実施の更に他の形態を示している。本実施の形態の吸振器21が配置される物理的環境は、図4のそれに似通っている。本実施の形態の吸振器21は、質量−ばね系−減衰系である積極的減衰振動系として、線形往復運動系が形成されている。本実施の形態は、ラック・ピニオン形式が採用されている。
【0034】
2つのピニオン41が、局所的縦甲板7に回転自在に取り付けられている。ピニオン41にラック42が噛み合っている。ラック42の回転軸は、固定軸43にぜんまいばね44を介して、回転自在に同軸に結合している。局所的縦甲板7に伝播される大きいエネルギーは、ラック42に確実に吸収される。ぜんまいばね44をエネルギー吸収性が高い材料で作るか、ぜんまいばね44に代えて塑性変形する高粘性の半液体を用いることにより、ラック42が持つエネルギーを容易に減衰させることができる。
【0035】
図11は、3次元構造体2の分解要素を示し、水平横方向に隣り合う2枚の鉛直縦甲板5と、鉛直方向に隣り合う2枚の水平甲板4と、水平縦方向に隣り合う4枚の鉛直横甲板6とで硬く(高剛性に)区切られる直方体の単位トランス51を示している。単位トランス51は、更に、局所的縦甲板7により柔らかく(低剛性に)分割されている。この分解要素は、多数の小区画15を含む中域的区画である。この分解要素の全体の振動状態は、必要程度の精度に計算するこが可能である。そのような計算により、上側の水平甲板4の縦方向の中央ライン51に生成される共鳴振動波を求めることができる。
【0036】
図12は、そのような計算により求められた振動数スペクトラムを示している。複数の共振峰52は、その水平甲板4に固有である位置に現れる。このような共振峰52を吸収する吸振器21が、図11に示される複数点A,B,C,D,Eに分散的に配置される。これらの複数点A,B,C,D,Eの直下で局所的縦甲板7に、それぞれに位置対応して吸振器21が取り付けられる。複数の吸振器21には、それぞれに異なる固有振動数が与えられている。例えば15Hzの起振源がある場合、(15±Δf)の範囲に分散する固有振動数を持つ5つの吸振器21が、空間的に分散・分布させられて局所的縦甲板7に配置される。5つの共振峰は、5つの吸振器21に吸収される。各吸振器の固有振動数は可変であり、吸収性は微調整され得る。
【0037】
甲板に結合する局所的縦甲板7に吸振器21が分布・分散的に配置されるトランスは、図13(a)に示されるトランスではなく同図(b)に示されるトランスに等価である。同図(b)に示されるトランスは、2枚の高剛性板53と軟質材料層54の複合積層55である。図14は、このような複合層55に本発明に係わる吸振器21が付加されたトランス構造を示している。
【0038】
図15は、プロペラ9の直上の領域の第12番デッキ4−2を示している。計算により、第12番デッキ4−2には、横方向伝播波の共振が現れる。第12番デッキ4−2の裏面(その下の居室の天井面)には、既述のように、吸振器21が分散的に配置されている。第12番デッキ4−2は、図14に示される2重甲板53と軟質材料層54の複合積層により形成されている。
【0039】
図16は、そのような複合積層55の詳細を示している。複合積層55は、第1スチール61と、第1スチール61の上面に接合する第1減衰層62と、第1減衰層62の上面に接合する強制圧縮層(例示:硬質ゴム層)63と、強制圧縮層63の上面に接合するロックウール層(例示:ガラス繊維層、樹脂繊維層、塊状繊維集合層)64と、ロックウール層64の上面に接合する第2スチール層65と、第2スチール層65の上面に接合する第2減衰層66と、第2減衰層66の上面に接合する第3スチール層67とから形成されている。
【0040】
複数の高剛性層である上下2枚のスチール層61,67との間の積層部分62,63,64,65,66は、スチール層61,67の振動を減衰させる。第2減衰層66と第2スチール層65の2層により減衰された低振動数側の振動エネルギーは、ロックウール層64で大表面積の繊維どうしの摩擦により吸収される。減衰層62により減衰された高振動数側の振動エネルギーは、強制圧縮層63の内部歪みエネルギーとして吸収される。複合積層55により吸収されない残りの振動エネルギーは、多数の吸収器21により吸収される。吸収器21により吸収されたエネルギーは、吸収器21の内部で吸収される。
【0041】
【発明の効果】
本発明による吸振型構造物、構造物の吸振器群要素、及び、構造物の吸振方法は、単一構造体の内部にある振動発生源で生成しその単一構造体の任意の部位に伝播し予測が困難である振動スペクトラムを持つ局所的振動、特に、局所的振動騒音の発生を確実に回避する技術を確立することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による吸振型構造物の実施の形態を示す正面断面図である。
【図2】図2は、図1の一部の平面断面図である。
【図3】図3は、図1の他の一部の平面断面図である。
【図4】図4は、本発明による構造物の吸振器群要素の実施の形態を示す斜軸投影図である。
【図5】図5は、本発明による構造物物の吸振器群要素の実施の他の形態を示す断面図である。
【図6】図6は、本発明による構造物の吸振器群要素の実施の更に他の形態を示す断面図である。
【図7】図7は、本発明による構造物の吸振器群要素の実施の更に他の形態を示す斜軸投影図である。
【図8】図8は、図7の実施の形態の動作を示す正面図である。
【図9】図9は、図7の実施の形態の一部を示す側面断面図である。
【図10】図10は、本発明による構造物の吸振器群要素の実施の更に他の形態を示す断面図である。
【図11】図11は、本発明による構造物の吸振方法の実施の形態を示す断面図である。
【図12】図12(a),(b)は、2つの振動数スペクトルをそれぞれに示すグラフである。
【図13】図13は、本発明による構造物の吸振方法の実施の他の形態を示す断面図である。
【図14】図14は、図13と等価である構造を示す断面図である。
【図15】図15は、本発明による構造物の吸振方法の実施の更に他の形態を示す断面図である。
【図16】図16は、本発明による構造物の吸振方法の実施の他の形態を示す斜軸投影図である。
【符号の説明】
2…単一構造体(単一構造系)
4−2…構造部分
4…水平甲板
5…鉛直縦甲板
6…鉛直横甲板
7…局所的位置
9…推進用回転翼(プロペラ)
11…振動発生源
21…吸振器(振動系,吸振系)
24,29…本体
25…ばね
26,31…質量
28…揺動体(天秤棒)
Claims (10)
- 振動発生源が内在し複数の鉛直甲板と複数の水平甲板とで構造化される高層船体の局所的振動を固有振動数をそれぞれに有する複数の振動系により減衰させる高層船体の吸振方法であり、
前記複数の前記振動系のうちの一部の複数の振動系である第1振動系を前記鉛直甲板の複数箇所に分散的に配置すること、
前記高層船体のエンジンを駆動すること、
前記エンジンの駆動により前記高層船体のうち振動が激しく観測される前記鉛直甲板の局所領域に前記複数の前記振動系のうちの他の一部の振動系である第2振動系を追加的に取り付けること
とを具える高層船体の吸振方法。 - 前記高層船体は上下に隣り合う水平甲板の間に配置される局所的縦甲板を含み、
前記配置することは、前記水平甲板の複数の位置に現れる共振峰に位置的に対応させて前記局所的縦甲板に前記第1振動系を配置することを備える
請求項1の高層船体の吸振方法。 - 前記第1振動系の最大固有振動数は通常航行時のプロペラの回転数領域に含まれる
請求項1又は2の高層船体の吸振方法。 - 前記水平甲板を複合積層として形成すること、
前記配置することは、前記複合積層の裏面に前記第1振動系を分散的に配置することを備え、
前記複合積層は2層のスチール層と前記2層のスチール層に挟まれる軟質材料層とにより形成されている
請求項1の高層船体の吸振方法。 - 前記軟質材料層は繊維層で形成されている
請求項4の高層船体の吸振方法。 - 請求項1の高層船体の吸振方法に用いられる前記振動系としての吸振器であり、
本体と、
前記本体に支持されるばねと、
前記ばねに支持される質量とを含み、
前記本体は、前記高層船体の局所的位置に固着される
吸振器。 - 請求項1の高層船体の吸振方法に用いられる前記振動系としての吸振器であり、
本体と、
前記本体に支持される揺動体と、
前記揺動体に支持される質量とを含み、
前記本体は、前記高層船体の局所的位置に固着される
吸振器。 - 前記揺動体は、剛性が低い天秤棒であり、
前記質量は前記天秤棒の支点に対して力学的に対称に配置されている
請求項7の吸振器。 - 前記質量と前記天秤棒の間の距離は可変である
請求項8の吸振器。 - 前記高層船体は、
推進用回転翼を備え、
前記複数の吸振器は前記推進用回転翼より上方側に位置する前記高層船体の構造部分に配置されている
請求項7の吸振器。
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