JP3618675B2 - 電子レンジ用の懸垂装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電子レンジ用の懸垂装置に係り、より詳細には、調理室を形成し、貫通孔が形成された後板を有する本体キャビネットと、本体キャビネットの外観を形成する外部ケーシングとを備えた電子レンジ用の懸垂装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電子レンジはマグネトロンから発生するマイクロ波により食べ物を調理する家電機器であって、主に流し台の上面又は棚の収容空間に設けられる。しかしながら、使用者の便宜、室内空間及びインテリアなどを鑑みて電子レンジを流し台上の棚の下端に懸垂結合する場合もあるが、これを‘壁掛け型の電子レンジ’という。
【0003】
図5は従来の壁掛け型の電子レンジの要部拡大図である。示したように、従来の壁掛け型の電子レンジは棚に懸垂結合される前に板状で形成されて壁面に固定された支持プレート116に臨時に設けられる。電子レンジを臨時に設けることは、比較的重い電子レンジを持ち上げている状態で棚の下端に懸垂結合させることが容易でないからである。支持プレート116に電子レンジを臨時に設けると、懸垂結合が容易になる。
【0004】
支持プレート116の下側には少なくとも一対の係止片(図示せず)が備えられている。係止片から上側に離隔された位置には、図6に示したように、本体キャビネット121に形成された貫通孔135に挿入して本体キャビネット121と外部ケーシング(図示せず)との間に配置されるフック係止部118が備えられている。フック係止部118は支持プレート116の板面から突出形成された延長部119と、延長部119の端部から下向き折曲げされたフック部120とを有する。
【0005】
従来の電子レンジは、調理室122及び部品室127を備え、後板133を貫通する貫通孔135が形成された本体キャビネット121と、本体キャビネット121を取り囲んで電子レンジの外観を形成する外部ケーシング(図示せず)とを有する。
【0006】
電子レンジを懸垂結合するための懸垂装置の構成は次の通りである。図6に示したように、懸垂装置は本体キャビネット121の底部に備えられて支持プレート116の係止片に係合される係合部(図示せず)と、本体キャビネット121の後板133に形成された貫通孔135に隣接設置される補鋼部材148と、補鋼部材148の板面に結合される回動部材151と、回動部材151を作動させる伝達部材153とを有する。
【0007】
補鋼部材148は、後板133に設けられて後板133の貫通孔135との連通開口を有する平坦部149と、平坦部149に対して横方向に折曲げされた折曲げ部150とを有する。回動部材151は一端のヒンジ部157により補鋼部材148の折曲げ部150の板面にヒンジ結合され、他端がヒンジ部157から離隔された位置に備えられた補鋼部材148の固定点154にコイルスプリング155により結合される。回動部材151はフック係止部118のフック部120に係合される係合部158を有する。また、回動部材151は長い棒状の伝達部材153に連結されており、伝達部材153は本体キャビネット121と外部ケーシングとの間に配置される。
【0008】
このような構成により、従来の電子レンジを支持プレート116に臨時に設ける方法を説明すると次の通りである。
先ず、電子レンジの設置壁面に支持プレート116を固定する。その後、本体キャビネット121の下端に形成された係合部が支持プレート116の係止片に係合されるように電子レンジを持ち上げる。電子レンジの係合部が支持プレート116の係止片に係合されると、電子レンジは係合部及び係止片に対して上下に回動することができる。
【0009】
グリル部材(図示せず)を電子レンジから離脱させた後、電子レンジを支持プレート116を向いて回動させながら、伝達部材153を前方に引張る。伝達部材153を前方に引張ると、コイルスプリング155が伸び、回動部材151は所定の角度で回転する。電子レンジを支持プレート116の板面に完全に加圧した後、伝達部材153を解除すると、コイルスプリング155は収縮しながら、回動部材151が反対方向に回動する。こりにより、回動部材151の係止部158はフック係止部118のフック部120に係合される。
【0010】
このように壁面固定の支持プレート116に電子レンジを臨時に設けた後、作業者はボルトなどを用いて棚に外部ケーシングを締結することにより、電子レンジの懸垂作業を終了する。
【0011】
しかしながら、上述した従来の電子レンジ用の懸垂装置においては、図6に示したように、電子レンジを支持プレートに臨時設置するための構造が非常に複雑であり、その組立て作業も容易でなく、高コスト化をもたらすという問題点がある。
【0012】
また、フック係止部118の延長部119の長さが短くて回動部材151の係止部158の流動空間を狭くする。このような問題点を解決するため、フック係止部118の延長部119の長さを伸ばすと、回動部材151の係止部158とフック係止部118の延長部119との結合強度が弱くなる。これにより、電子レンジを棚に懸垂結合する作業において、電子レンジが支持プレートから離脱されるおそれがある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、簡単な構造により低コスト化を達成しながら、電子レンジを支持プレートに臨時に設置可能にした電子レンジ用の懸垂装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するため、調理室を形成し、貫通孔が形成された後板を有する本体キャビネットを備えた電子レンジ用の懸垂装置において、前記電子レンジの設置壁面に固定される板状の支持プレートと、前記支持プレートの板面から前記後板の貫通孔を通して前記本体キャビネットを向いて突出たフック係止部と、一側端部で前記本体キャビネットに固定され、前記フック係止部から係止解除される第1位置と他側端部で前記フック係止部に係止される第2位置との間で弾性変形可能な板スプリングと、前記電子レンジと前記板スプリングとの間に連結されて前記板スプリングを前記第1位置から前記第2位置に弾性変形させる伝達部材とを含むことを特徴とする。
【0015】
ここで、前記板スプリングの板面には長孔が形成されており、前記フック係止部は前記長孔に挿入される。
前記伝達部材は、前記電子レンジを横切る長い棒状の軸部と、前記軸部の端部から折曲げされた折曲げ部とを有する。その際、前記折曲げ部は前記本体キャビネットの前方に係合されることが好ましい。
【0016】
前記支持プレートはその下端部から突出て前記電子レンジの下部を支持する少なくとも一つの係止片を含む。
前記本体キャビネットの底部に備えられて前記係止片に係合される係合部をさらに含むことが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付した図面を参照して本発明の実施形態を詳しく説明する。
図1は本発明による壁掛け型の電子レンジの設置状態図である。同図に示したように、台所には食べ物をつくるガスレンジ14及び流し台10が備えられている。流し台10の上側には所定の収容空間の形成された棚12が備えられている。ガスレンジ14の上側には食べ物の調理時に発生する煙及び湿気を排出するための排気構造を備えた壁掛け型の電子レンジが設けられている。
【0018】
このような壁掛け型の電子レンジは、棚12の下端に懸垂結合される前に電子レンジの設置壁面に固定された板状の支持プレート16に臨時に設けられる。
図2に示したように、壁面に設けられた支持プレート16の下端には少なくとも一対の係止片17が備えられている。支持プレート16の上部には本体キャビネット21の後板33に形成された貫通孔35に挿入されるフック係止部18が備えられている。
【0019】
フック係止部18は、支持プレート16の板面から横方向に突出て本体キャビネット21の後板面33に形成された貫通孔35を通して本体キャビネット21と外部ケーシング40との間に配置される。フック係止部18は支持プレート16の板面から突出た延長部19と、延長部19の端部から上向き折曲げされたフック部20とを有する。
【0020】
壁掛け型の電子レンジは、調理室22及び部品室27を形成する本体キャビネット21と、本体キャビネット21を取り囲んで電子レンジの外観を形成する逆‘U’字形状の外部ケーシング40と、調理室22を開閉するドア24とを有する。部品室27内にはマグネトロン28及び多数の部品(図示せず)が備えられており、部品室27の前方には調理動作を選択するための多数の操作ボタン30の備えられた操作パネル31が設けられている。
【0021】
本体キャビネット21と外部ケーシング40との間には空気流動のための空気流動路が形成されている。空気流動路の前方には調理中の食べ物から発生する湿気及び匂いを排出するためのグリル部材41が本体キャビネット21の水平方向に沿って長く設けられている。空気流動路の内部には、外部空気を本体キャビネット21と外部ケーシング40との間に吸入する吸入モータ42と、吸入空気をグリル部材41に案内する案内ダクト43とが備えられている。本体キャビネット21の底板面37には調理物から発生する湿気及び煙を流入する多数の流入口38が形成されている。
【0022】
吸入モータ42が作動すると、吸入モータ42の吸入力により湿気及び煙は底板面37に形成された流入口38を通して流入された後、各案内ダクト43により案内されてグリル部材41を通して外部に排出される。
【0023】
図3及び図4を参照して本発明による電子レンジ用の懸垂装置を説明する。電子レンジ用の懸垂装置は、底板面37の後方辺部に形成されて支持プレート16の係止片17に係止される一対の係合部47と、電子レンジの回動方向に応じて弾性変形可能な板スプリング49と、板スプリング49を作動させる伝達部材53とを備える。
【0024】
板スプリング49の一側端部50は本体キャビネット21に固定され、他側自由端部51はフック係止部18から解除される第1位置と、フック係止部18に係止される第2位置との間で弾性変形が可能である。板スプリング49の板面には長孔52が形成されており、長孔52にはフック係止部18が挿入される。
【0025】
伝達部材53は、本体キャビネット21の上部と外部ケーシング40との間で電子レンジを横切って配置される長い棒状の軸部54と、軸部54の端部から折曲げされた折曲げ部55とを備える。折曲げ部55はグリル部材41の後方側に隣接配置され、本体キャビネット21の前方に係止される。このような伝達部材53は後端部で板スプリング49の上側端部51に連結されて板スプリング49を係止維持及び係止解除させるように加圧される。
【0026】
以下、本発明による壁掛け型の電子レンジを支持プレート16に臨時に設置する方法を説明する。
先ず、電子レンジを持ち上げて本体キャビネット21の底板37に形成された一対の係合部47が支持プレート16に備えられた係止片17に係止されるようにする。本体キャビネット21の係合部47が支持プレート16の係止片17に係止された状態で、電子レンジは相互結合された係合部47及び係止片17に対して上下に回動することができる。
【0027】
次に、グリル部材41を電子レンジから離脱させた後、電子レンジを加圧して支持プレート16を向いて押しながら、伝達部材53の折曲げ部55を前方に引張る。伝達部材53を前方に引張るにつれて、板スプリング49の上側端部51は本体キャビネット21に固定された板スプリング49の下側端部50の前方に曲げられる(図3の点線表示)。
【0028】
電子レンジを支持プレート16の板面に完全に加圧した後、伝達部材53を徐々に解除すると、板スプリング49はもとの状態に復帰しながら、板スプリング49の長孔52にフック係止部18が挿入される。
【0029】
このように壁面固定の支持プレート16に電子レンジを臨時に設置した後、作業者は棚12を開放してボルトなどを用いて棚12の外部ケーシング40を締結することにより、電子レンジの懸垂結合作業を完了する。
上述したように、本発明では長孔52を有する板スプリング49を用いて支持プレート16のフック係止部18を係止させることにより、その構造が簡単になり、組立て作業も容易になる。
【0030】
また、板スプリング49に対するフック係止部18の結合強度を一定に維持しながら、フック係止部18の延長部19の長さを伸ばすことができるため、板スプリング49及び電子レンジの十分な回動範囲(図4の点線表示)を提供する。
このように電子レンジが臨時に設置された状態でも、広い回動範囲内で回動が可能なので、電子レンジを棚に懸垂結合する作業も容易に行える。
【0031】
前記実施例とは異なり、板スプリングに長孔を形成しなくても、フック係止部に板スプリングを加圧及び解除することにより、回動範囲を制限することができる。
【0032】
【発明の効果】
上述したように、本発明によれば、簡単な構造により低コスト化を達成しながらも、電子レンジを支持プレートに臨時に設置可能にした電子レンジ用の懸垂装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による壁掛け型の電子レンジの設置状態図。
【図2】本発明による壁掛け型の電子レンジと支持プレートの分解斜視図。
【図3】図2の結合状態の要部拡大斜視図。
【図4】図2の電子レンジが支持プレートに結合される状態を示した断面図。
【図5】従来の電子レンジの要部拡大斜視図。
【図6】図5の‘A’部分の拡大図。
【符号の説明】
10 流し台
12 棚
16 支持プレート
18 フック係止部
21 本体キャビネット
35 貫通孔
41 グリル部材
47 係合部
49 板スプリング
53 伝達部材

Claims (6)

  1. 調理室を形成し、貫通孔が形成された後板を有する本体キャビネットを備えた電子レンジ用の懸垂装置において、
    前記電子レンジの設置壁面に固定される板状の支持プレートと、
    前記支持プレートの板面から前記後板の貫通孔を通して前記本体キャビネットを向いて突出たフック係止部と、
    一側端部前記本体キャビネットに固定され、他側端部が前記フック係止部から係止解除される第1位置と他側端部前記フック係止部に係止される第2位置との間で弾性変形可能な板スプリングと、
    記板スプリングに連結されて前記板スプリングを前記第1位置から前記第2位置に弾性変形させる伝達部材とを含むことを特徴とする電子レンジ用の懸垂装置。
  2. 前記板スプリングの板面には長孔が形成されており、前記フック係止部は、前記長孔に挿入されることを特徴とする請求項1に記載の電子レンジ用の懸垂装置。
  3. 前記伝達部材は、前記電子レンジを横切る長い棒状の軸部と、前記軸部の端部から折曲げされた折曲げ部とを有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子レンジ用の懸垂装置。
  4. 前記折曲げ部は前記本体キャビネットの前方に係合されることを特徴とする請求項3に記載の電子レンジ用の懸垂装置。
  5. 前記支持プレートはその下端部から突出て前記電子レンジの下部を支持する少なくとも一つの係止片を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子レンジ用の懸垂装置。
  6. 前記本体キャビネットの底部に備えられて前記係止片に係合される係合部をさらに含むことを特徴とする請求項5に記載の電子レンジ用の懸垂装置。
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