JP3616923B2 - ミキサー管および液体処理システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はミキサー管とこのミキサー管を用いた液体処理システムに係り、特に、処理水中に含有されている液体分子、コロイド粒子等の各種物質の細分化および帯電化の処理を効率的に行なうことができるミキサー管および液体処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から牛や豚等の糞尿を含んだ畜産用排水、あるいは洗浄液や工場廃液等の化学物質を含む工業用排水を浄化処理する方法やシステムが提案されている。
【0003】
このような従来の液処理システムについて養豚排水処理を例に説明すると、従来の養豚排水等の水処理システムは、スクリーン等に原水を通過させて固形の浮遊物を除去するための濾過処理手段と、好気性微生物により水溶性有機物等を分解処理するための活性汚泥処理手段と、この分解により原水から分離された水溶性有機物を沈殿させて水と沈殿物とに分離する沈殿分解処理手段と、前記沈殿物から水分を脱水除去するための脱水処理手段とから構成されている。
【0004】
これらの各処理手段についてより具体的に説明すると、前記濾過処理手段では、糞尿等の固形浮遊物を含む原水がスクリーンを通過する際に前記浮遊物がスクリーンに捕えられて除去される。この浮遊物の除去された原水は、一旦、貯留タンクに貯留された後に計量タンクに移送されて活性汚泥処理可能な水量ごとに活性汚泥処理手段としての活性汚泥処理タンクに流入される。この活性汚泥処理タンクでは、好気性微生物が原水中の窒素等の水溶性有機物を生物分解するようになっている。この処理手段で生物分解された原水は沈殿分解処理手段としての沈殿タンクに送られ、この沈殿タンクにおいて、水溶性有機物等を沈殿タンクの底に沈殿させて水と分離し、この水は消毒後に河川等に放流され、前記沈殿物は脱水処理手段に移送される。この脱水処理手段では、脱水機により脱水されて固形物にされて排出される。
【0005】
ここで、従来の水処理システムにおいては、前記活性汚泥処理タンクの大型化による敷地および建設費の膨大化を回避するために、前記貯留タンクに前記脱水機の洗浄水が流入されるようになっていた。
【0006】
したがって、前記脱水機の洗浄水により、有機物負荷の高いいわゆる高濃度の原水が希釈化されるため、前記活性汚泥処理手段における好気性微生物の有機物分解負担が軽減されるようになっていた。
【0007】
しかし、従来の水処理システムにおいては、脱水機の洗浄水だけでは高濃度の原水を十分希釈しきれず、より多くの水量が必要とされていた。また、原水希釈化の水量が増大すれば浄化処理する水量も増加するため、結局、水処理設備が大規模になってしまい、建設費等のイニシャルコストおよび液処理のための消費電力料や水道料等のランニングコストが高くなるという問題が生じていた。
【0008】
また、高濃度汚水の生物処理を行う場合には維持管理が難しく、一旦、処理体系が崩れると回復までに数ケ月を要し、この間、浄化処理が不完全な処理水を河川等に放流することとなり環境汚染の問題が生じるおそれもあった。
【0009】
このような問題に対して、高分子凝集剤等の薬品を使用して化学的に原水中の高分子の有機物を凝集分離させて濃度を低下させる処理方法が提案されていた。しかし、有機物の濃度に対する薬剤の種類や投入量の設定が微妙であり、濃度変化等に追従させることが難しいという問題があった。
【0010】
これらの問題点に鑑み、本発明者らは、既に、液処理設備を小規模化することができてイニシャルコストおよびランニングコストを低廉化できるとともに、簡単な操作により液中の水溶性有機物や微生物等を確実に除去でき、しかも脱臭、脱色、殺菌、液の細分化処理および酸化還元処理を行うことのできる液処理方法、液処理装置、および液処理システムを開発し、出願しており、その発明は、特開平11−90420号公報および特開2000−263056号公報に開示されている。
【0011】
ここで、前述した2つの公開公報に開示されている発明には、液の細分化処理の工程で使用されるミキサー管が記載されている。
【0012】
このミキサー管は、管内を流動する処理水にミキサーを施す際に、液の細分化および帯電荷を行いうるように構成されており、図16に示すように、ミキサー管本体となるパイプ90の上下部に約10000Gaussのネオジウム板91が配設されているとともに、前記パイプ90内には、約11000Gaussの磁力のネオジウム磁石92が埋設されたセラミックス材料からなるネオジウムフィン93が配設されている。そして、前記ネオジウムフィン93は、螺旋状にねじられた平板により形成されており、処理水が流通する方向に沿ってフィンの幅方向端部にネオジウム磁石92が、「NNSSNNSS・・・」の順に交互に埋設されて構成されている。
【0013】
そして、このように構成されたミキサー管内を処理水を流通させる際に、前記ネオジウム板91の磁界および前記ネオジウムフィン93のミキサーの作用により、処理水中の液体分子を細分化して負電子に帯電荷(イオン化)させるとともに、前記処理水中の溶解物質のコロイド粒子を細分化して正電子に帯電荷させてそれぞれ整列させることができ、この細分化、帯電荷により、前記液処理装置における液処理の当該細分帯電荷処理の後工程である、微細な液体分子とコロイド粒子との分離処理工程において効率的に処理を施すことが可能となる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
前述のように、本発明者が開発した液処理方法や液処理システムを実現する液処理装置は、それ以前の装置の問題点を解消したものであるが、更なる懸案事項としては、装置の大規模化を伴わずに処理能力を向上させることが挙げられる。
【0015】
そこで、本発明は、前記細分帯電荷処理に用いられるミキサー管の構造を改良し、液体分子、コロイド粒子の細分化、帯電荷を効率的に行ない、前記液処理装置の処理能力をアップすることのできるミキサー管および液体処理システムを提供することを目的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するため請求項1に係る本発明のミキサー管の特徴は、供給されるミキシング対象物にミキシングを施すミキサー管であって、ミキサー管本体としての筒状パイプを有し、前記筒状パイプの内側面には、N極とS極の極性が交互となるように配列された2本のネオジウム磁石の列が相反する極性を対向させるようにして前記筒状パイプの内側面と面一に埋設されており、前記筒状パイプ内には、その表面に前記ミキシング対象物の流通方向に沿ってネオジウム磁石のN極とS極とを交互に埋設され、ミキシング対象物を前記筒状パイプの周方向において時計方向に回転させるように形成された第1フィンと、反時計方向に回転させるように形成された第2フィンとの2種類のフィンを有するネオジウムフィンが配設されている点にある。
【0017】
本発明のミキサー管によれば、供給されるミキシング対象物は前記筒状パイプ内を第1フィンによる時計方向の回転と第2フィンによる反時計方向との回転とにその回転方向を切り替えられながら流通することとなるが、前記回転方向が切り替わる際に、液流の大きな衝突が生じることにより、十分な攪拌を行ない、処理水に含まれる液体分子やコロイド分子の細分化を行なうことができ、また、その攪拌時に、前記筒状パイプやネオジウムフィンに配設されたネオジウム磁石により、細分化された分子を帯電荷させることができる。
【0018】
そして、請求項2に係る本発明のミキサー管の特徴は、請求項1に記載のミキサー管において、前記ネオジウムフィンは、前記第1フィンおよび第2フィンが前記筒状パイプの軸方向に交互に配列されている点にある。
【0019】
本発明のミキサー管によれば、前述の供給されるミキシング対象物の前記筒状パイプ内における回転方向の切替の機会を多くすることで、より十分な攪拌を行ない、分子の細分化と均一化を図ることができるものとなる。
【0020】
さらに、請求項3に係る本発明の液体処理システムの特徴は、少なくとも、浮遊物を含む処理水にマイクロ波を発振して浮遊物分子と液体分子とに分離する分離処理手段と、この浮遊物分子を分離後の液体に低周域の超音波を発振して前記浮遊物分子を凝集する凝集処理手段と、磁界中においてミキシングすることにより液体中の液体分子と浮遊物分子とを細分化しつつ帯電整列化させる細分帯電処理手段と、液体に高周域の電磁超音波を発振して前記液体の脱臭を行う脱臭処理手段と、液体に高圧パルスを印加して前記液体から窒素を分離し除去するとともにオゾンを発生させることにより前記液体の脱色および殺菌を行う高圧パルス処理手段と、前記浮遊物分子の凝集物を磁力により吸着し排出する凝集物排出処理手段とを有する液体処理システムにおいて、前記細分帯電処理手段はミキサー管により構成されており、前記ミキサー管は、筒状パイプを有し、この筒状パイプの内側面には、N極とS極の極性が交互となるように配列された2本のネオジウム磁石の列が相反する極性を対向させるようにして前記筒状パイプの内側面と面一に埋設されており、前記筒状パイプ内には、その表面に前記処理水の流動方向に沿ってネオジウム磁石のN極とS極とを交互に埋設され、前記筒状パイプの周方向において時計方向に回転するように形成された第1フィンと、反時計方向に回転するように形成された第2フィンとの2種類のフィンが前記筒状パイプの軸方向に交互に配列させて形成されたネオジウムフィンが配設されている点にある。
【0021】
本発明の液体処理システムによれば、液体処理システムを小規模化することができ、イニシャルコストおよびランニングコストを低廉化できるし、また、液体分子をより微細化することで、液体中の浮遊物を確実に除去できるとともに脱臭、脱色および殺菌して品質を高めることができ、より広範な分野への利用が可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係るミキサー管の断面図を示すものである。
【0023】
本実施形態のミキサー管71は、セラミックスあるいは樹脂で形成された円筒形をなす筒状パイプ72を本体としており、この筒状パイプ72の内側面には、N極のネオジウム磁石73aとS極のネオジウム磁石73bが交互となるように配列された2本のネオジウム磁石73の列が相反する極性を対向させるようにして前記筒状パイプ72の内側面と面一に埋設されている。なお、本実施形態においては、図1に示すように、前記ネオジウム磁石73の列は前記筒状パイプ72の内側の上下位置に埋設されており、前記ネオジウム磁石73は約10000Gaussの磁力を有するものとする。
【0024】
また、前記筒状パイプ72内には、約11000Gaussの磁力のネオジウム磁石74がその表面に埋設されたセラミックス材料からなるネオジウムフィン75が周方向にミキシング対象物の流れおよびネオジウムの磁力により、回転自在に配設されている。前記ネオジウムフィン75は、攪拌用のフィンとして前記筒状パイプ72内を流通するミキシング対象物に対し作用するものであり、詳しくは、本実施形態において、略螺旋状にねじられた平板により、当該ミキサー管内を流通する前記対象物を時計方向に回転させるように形成された第1フィン75aと、反時計方向に回転させるように形成された第2フィン75bとの2種類の形状のフィンを、前記筒状パイプ72の軸方向に交互に配列させて形成されている。そして、前記第1フィン75aおよび第2フィン75bはその表面に、図1に示すように、ミキシング対象物の流通する方向に沿ってN極のネオジウム磁石74aとS極のネオジウム磁石74bとを交互にして埋設されている。
【0025】
このような構成のミキサー管71は、筒状パイプ72の内側面に埋設されたネオジウム磁石73と、前記ネオジウムフィン75の磁力により起電力を有するものとなる。また、ネオジウムフィン75をその対象物の回転方向を相反させる第1フィン75aと第2フィン75bとを交互に配列させた構成としたことで、前記対象物の攪拌をより効率的に行えるものとなっている。
【0026】
そして、このように構成されたミキサー管71を、例えば、液体処理システムに用いることで、前記筒状パイプ72内に埋設されたネオジウム磁石73およびネオジウム磁石74の磁界および前記ネオジウムフィン75のミキサーの作用により、処理水中の液体分子を細分化して負電子に帯電(イオン化)させるとともにコロイド粒子を細分化して正電子に帯電させてそれぞれ整列させることができる。
【0027】
なお、前記ミキサー管71の筒状パイプ72の内側面に配設されたネオジウム磁石73の列は、N極のネオジウム磁石73aとS極のネオジウム磁石73bとが前記軸方向に交互に配列された構成を示したが、これはあくまでもベストモードを示すものであり、対向する2本の前記ネオジウム磁石73の列は、相反するいずれかの極性を配設した構成とすることでも帯電の作用を施すことはできる。
【0028】
また、前記ミキサー管71のネオジウムフィン75は、本実施形態においては、それぞれ4枚の第1フィン75aおよび第2フィン75bが前記筒状パイプ72の軸方向に交互に配列された8枚構成としたが、これはあくまでも例示であり、ミキシングの対象物、例えば、前記処理水を異なる方向へ回転させるように構成されたフィンを配設することで、ミキサー管71内の前記対象物の攪拌は、ミキシングの対象物を同一方向へ回転させるフィンにより攪拌される場合に比して、効率的におこなうことができ、そのフィンの枚数はそれぞれが複数である必要もない。例えば、2枚の第1フィン75a,75aの間に1枚の第2フィン75bを介在させた構成のネオジウムフィン75であってもよい。
【0029】
さらに、前記第1フィン75a、第2フィン75bの形状は限定せず、図示のものにもかぎらないが、捩ればねを用いることで流体(ミキシング対象物)と静止体(フィン)との接触面積を増やすことができ、流体がその流通方向にのばされる、いわゆる縦混合作用を得ることができる。
【0030】
次に、前述のような効果を有するミキサー管71を利用した液処理システムの具体例を示し、本実施形態のミキサー管71の作用および効果をさらに説明する。
【0031】
図2は液処理システムの具体例を示しており、豚の排尿等を含む原水から比重の大きい固形浮遊物をスクリーン等により除去するための濾過処理手段1と、濾過後のまだ濁っている原水に電磁波のマイクロ波を発振して、これによる電界がコロイド粒子と液体分子とを分離するための第1分離処理手段2と、この分離後の原水に低周域の超音波を発振してコロイド粒子を凝集するとともに液体分子から分散させるための第1凝集処理手段3と、磁界中においてミキサーされることにより原水中の液体分子とコロイド粒子とを細分化しつつ帯電整列化させる細分帯電処理手段4と、この細分化され、かつ、帯電整列化された処理水に再び電磁波のマイクロ波を発振して微細なコロイド粒子と液体分子とに分離するための第2分離処理手段5と、この分離後の処理水に高周域の電磁超音波を発振して処理水から悪臭を除去するための脱臭処理手段6と、この脱臭処理後の処理水に低周域の超音波を発振して前記コロイド粒子を凝集するとともに液体分子から分散させるための第2凝集処理手段7と、処理水に高電圧パルスを印加して前記処理水から窒素を分離除去するとともにオゾンを発生させることにより前記処理水の脱色および殺菌処理を行うための高電圧パルス処理手段8と、前記コロイド粒子の重金属等の金属物質を含む凝集物を磁力により吸着沈殿し排出するための凝集物排出処理手段9と、磁界の作用によりクラスターとも呼ばれる液体分子をより微細化して活性化した活性水を生成するための液体分子細分化処理手段10と、帯電荷処理によりイオン化された処理水を酸化還元反応させて安定した状態に戻すための酸化還元処理手段11と、前記コロイド粒子からなる沈殿物を脱水処理するための脱水処理手段12と、前記各処理手段と接続され各処理動作を制御するための集中制御手段13とから構成されている。
【0032】
前記各手段についてより具体的に説明すると、前記濾過処理手段1は、図2に示すように、原水を濾過するためのスクリーンまたはフィルタ等の濾過体14と、濾過後の浮遊物を排出するための屎渣受部15と、濾過後の原水を貯留するための原水タンク16とから構成されている。
【0033】
そして、前記濾過処理手段1は、原水を前記濾過体14に通過させることにより、すでに水と分離して原水中に浮遊している固形浮遊物を濾し取って前記屎渣受部15へ排出するようになっている。また、前記濾過体14によって濾過された原水は、一旦、原水タンク16に貯留された後に原水移送ポンプ17によって次の処理段階である前記第1分離処理手段2へと移送される。このため、この原水タンク16には、図3および図4に示すように、その上部に濾過後の原水を流入させるための流入パイプ18が連結されているとともに、側面下方部には第1移送パイプ19aが連結されていて前記原水移送ポンプ17の吸引力により原水が次の処理段階へ移送されるようになっている。
【0034】
また、前記原水タンク16の底部には、沈殿物を排出するための第1排出パイプ20aが連結されており、この第1排出パイプ20aを通じて沈殿物が前記脱水処理手段12へと移送されるようになっている。
【0035】
なお、前記原水タンク16には、前記脱水処理手段12の後述する脱水機56により沈殿物から脱水された水およびこの脱水機56を洗浄した後の水が流入されるようになっており、原水の希釈化に利用されるようになっている。
【0036】
つぎに、第1分離処理手段2について説明する。
【0037】
前記第1分離処理手段2には、図2および図3に示すように、前記第1移送パイプ19aと連結された第1分離処理パイプ22が配設されており、この第1分離処理パイプ22の外周には電磁コイル23が巻回されているとともに円管状の第1マイクロ波発振管体24が配設されている。この第1マイクロ波発振管体24は、ネオジウム板等の磁石により構成されており、上部側がN極とされ、下部側がS極とされている。そして、この第1マイクロ波発振管体24からは、原水の濃度に応じて300MHz〜16GHzの周波数、より好ましくはコロイド粒子を分離する観点から2.4G〜10.5GHzの周波数、さらに好ましくは10.5GHzの周波数のマイクロ波が発振されるようになっている。このような永久磁石、電磁石および電磁波であるマイクロ波により磁界および電界の合成場が形成され、これにより原水中のコロイド粒子および液体分子を分離させるようになっている。
【0038】
ここで、マイクロ波は、図8に示すように、主として原水が破壊されてコロイド粒子と液体分子とを帯電させてばらばらに分散する作用を有していると考えられる。
【0039】
そして、分散された処理水は、前記第1分離処理パイプ22に連結されている第2移送パイプ19bを通して前記第1凝集処理手段3へ移送される。
【0040】
つぎに、第1凝集処理手段3について説明する。
【0041】
前記第1凝集処理手段3には、図2乃至図4に示すように、第1凝集処理タンク26が配設されており、この第1凝集処理タンク26の底部には前記第2移送パイプ19bが連結されていて、前記第1分離処理パイプ22から処理水が流入されるようになっている。
【0042】
そして、前記第1凝集処理タンク26内には、図4および図5に示すように、原水の濃度に応じて100kHz以下の周波数範囲で低周域の超音波を発振する複数の第1低周域超音波発振体27が配設されている。本具体例においては、前記第1低周域超音波発振体27は、28kHzまたは40kHzの超音波を横波として発振する第1低周域超音波発振体27aと、48kHzまたは100kHzの超音波を横波として発振する第1低周域超音波発振体27bとから構成されている。これらの超音波によるキャビテーション作用等により、28kHzまたは40kHzの低周域超音波は、前記分散されたコロイド粒子を凝集する役割を有しており、前記48kHzまたは100kHzの低周域超音波は、凝集するコロイド粒子と液体分子とを分散させる役割を有している。なお、これらの超音波出力は、300W〜1.2kWとされている。
【0043】
また、前記第1凝集処理タンク26の底部の内面には、ネオジウム等の永久磁石28aが敷設されているとともに、前記底部には、第2排出パイプ20bが連結されている。このため、前記帯電状態にあるコロイド粒子の凝集物は前記永久磁石28aに吸引されて沈殿するようになっており、この沈殿物は、前記第2排出パイプ20bを通って前記脱水処理手段12へと移送されるようになっている。
【0044】
そして、第1段階の凝集処理がされた処理水は、前記第1凝集処理タンク26の側面上方部に連結されている第3移送パイプ19cを通って前記細分帯電処理手段4へと移送される。前記第3移送パイプ19cの途中には、加圧ポンプ29が配設されており、前記細分帯電処理手段4へ流入させる処理水を適度な圧力をもって流入させるようになっている。
【0045】
なお、前記第1凝集処理タンク26の上部には、原水に含まれる空気を排出するためのエア排出口49が配設されている。
【0046】
つぎに、細分帯電処理手段4について説明する。
【0047】
前記細分帯電処理手段4には、前記第3移送パイプ19cに連結された細分帯電処理パイプ30が配設されている。
【0048】
図9は、前記細分帯電処理手段4の構成の要部を示しており、前記前記加圧ポンプ29のノズル29aとディフューザー30を介することにより適当な圧力を加えられ、流速を上げた処理水が、エレメント部31に配設された前記ミキサー管を流通する構成とされている。前記ミキサー管71の構成については、図1を用いて前述した通りの構成とされている。
【0049】
前記エレメント部31においては、速い流速で供給される処理水には、筒状パイプ72内でキャビテーション現象が発生する。このキャビテーション現象が発生すると、処理水中にホットスポットができ、超高圧および真空状態の箇所ができる。この状態で処理水中のコロイド粒子等は一旦、バラバラにされたあと大きさを均等にする。その際、前記ミキサー管71の内部に配設されたネオジウムフィン75を構成する第1フィン75a、第2フィン75bは、相反する回転方向に処理水を回転させて導くことにより、処理水を激しく攪拌し、処理水中の液体分子およびコロイド粒子を分解し、大きさの均一化を促進させるように作用する。また、前記ミキサー管71を構成する筒状パイプ72の内側面およびネオジウムフィン75に埋設されたネオジウム磁石73,74は、高速で回転する処理水に起電力を生じさせ、磁化効率をアップさせるように作用する。そして、発生した起電力は、均一化されたコロイド粒子を均等に帯電させイオン整列させるように作用する。
【0050】
このように、細分帯電荷処理手段4では、前記第1分離凝集処理では除去しきれなかった、より微細なコロイド粒子のイオン整列を行い、次の第2分離凝集処理段階において容易に処理するための下準備を行なうことができる。
【0051】
つぎに、第2分離処理手段5について説明する。
【0052】
前記第2分離処理手段5は、前述した第1分離処理手段2とほぼ同様の構成を有している。すなわち、前記第2分離処理手段5には、図3および図6に示すように、前記細分帯電処理パイプ30と連結された第2分離処理パイプ33が配設されており、この第2分離処理パイプ33の外周には電磁コイル34が巻回されているとともに第2マイクロ波発振管体35が配設されている。この第2マイクロ波発振管体35は、ネオジウム板等の磁石により構成されており、上部側がN極とされ下部側がS極とされている。そして、流入する処理水の濃度に応じて300M〜16GHzの周波数、より好ましくはコロイド粒子の分離処理を行う観点から2.4G〜10.5GHzの周波数、さらに好ましくは10.5GHzの周波数範囲のマイクロ波が約1μsec間発振されるようになっており、このようなマイクロ波を処理水に発振すると、処理水が破壊されてより微細なコロイド粒子および液体分子が形成されこれらがばらばらに分散されることになる。
【0053】
その後、分散された処理水は、前記第2分離処理パイプ33から次の前記脱臭処理手段6へと移送される。
【0054】
つぎに、脱臭処理手段6について説明する。
【0055】
前記脱臭処理手段6には、高周域電磁超音波発振体である脱臭処理ボックス37が配設されており、この脱臭処理ボックス37内を前記第2分離処理パイプ33に連結した脱臭処理パイプ38が貫通されるようにして配設されている。この脱臭処理パイプ38の外側の上下位置には、図10に示すように、それぞれN極とS極の極性を有する外部磁石39aが配設されているとともに、脱臭処理パイプ38の軸心位置には、棒状の内部磁石39bが前記外部磁石39aの極性と反対の極性が対向するように配設されている。本第1実施形態では、前記外部磁石39aは電磁石により形成されており、前記内部磁石39bは永久磁石により形成されている。さらに、前記脱臭処理パイプ38の左右側面には、処理水の濃度に応じて3M〜300MHz、より効果的には100MHzの周波数の縦波の超音波を約0.5secの周期で発振する高周域超音波発振器40が配設されている。
【0056】
また、処理水は、前記脱臭処理パイプ38においてミキサーあるいは振動されながら通過するようになっており、本第1実施形態では、脱臭処理パイプ38内に配設された図示しないノズルから噴出されるとともに、このノズルの出口近傍に図示しない振動板が配設されており、この振動板に処理水が衝突することにより激しく振動するようになっている。
【0057】
また、前記外部磁石38a、内部磁石38bおよび高周域超音波発振器40により、磁界と電界による合成場が形成され、いわゆる電磁超音波が発生されるようになっており、この電磁超音波が、コロイド粒子のアミノ酸を粉砕し完全に処理水から臭気を除去するようになっている。
【0058】
この脱臭処理パイプ38で脱臭された処理水は、次の処理段階である第2凝集処理手段7へと移送される。
【0059】
つぎに、第2凝集処理手段7について説明する。
【0060】
前記第2凝集処理手段7には、第2凝集処理パイプ41が配設されており、この第2凝集処理パイプ41の外周には、電磁コイル42が巻回されているとともに、処理水の濃度に応じて50kHz以下の周波数範囲で低周域の超音波を発振する第2低周域超音波発振体43が配設されている。
【0061】
この第2低周域超音波発振体43によって低周域の超音波が処理水に発振されると、不規則にならんでいる液体分子およびコロイド粒子のうち、負イオンに帯電している液体分子が前記第2凝集処理パイプ41の壁面側へ吸引されて壁面に沿って流れ、正イオンに帯電しているコロイド粒子が前記第2凝集処理パイプ41の中心部側を流れるようになり、液体分子とコロイド粒子とが分散されて前記コロイド粒子同士が凝集されるようになっている。
【0062】
このようにして第2凝集処理が行われた処理水は、次の高電圧パルス処理手段8へと移送される。
【0063】
前記高電圧パルス処理手段8は、約10k〜60kVの高電圧を異なる周期で印加することによりプラズマを発生させて処理水中の窒素分子を除去するものである。
【0064】
このため、図11に示すように、前記高電圧パルス処理手段8には、高電圧パルス処理パイプ45が前記第2凝集処理パイプ41に連結されるようにして配設されており、前記高電圧パルス処理パイプ45には、異なる周期で印加される高電圧パルス発生体としての複数の電極体46A,46A´,46B,46B´,46C,46Dが配設されている。
【0065】
これらの電極体46A−46A´間および電極体46B−46B´間には、図12に示すように、10k〜30kVの電圧が20μs印加されて20μs経過後に再び20μs印加されて、その後5μs経過後に再び同様のパターンの電圧の印加が繰り返されるようになっている。
【0066】
一方、電極体46C−46D間には、図13に示すように、約60kVの電圧が5μsの周期で5μs間印加されるようになっている。
【0067】
図14には、前記各電極体46A,46A´,46B,46B´,46C,46Dにより電圧が印加された場合の液体分子およびコロイド粒子の状態変化を示す。図14中の大きな円は液体分子であり、これに結合している小さな円はコロイド粒子である。まず、電極体46A−46A´間および電極体46B−46B´間の高電圧パルスにより、液体分子が負電荷に帯電され窒素分子が正電荷に帯電される。そして、電極体46A−46B´間および電極体46A´−46B間の高電圧パルスにより、液体分子と窒素分子とを分離する作用が生じ、電極体46C−46D間の高電圧パルスにより窒素分子が液体分子から完全に引き裂かれる。この窒素分子がとばされるのと同時に、処理中の酸素分子が結合してオゾンが発生する。このオゾンは、処理水を脱色し、かつ、殺菌する効果を有している。
【0068】
したがって、前記高電圧パルス処理手段8により、前記処理水は窒素を除去することができるとともに処理水の脱色および殺菌を行うことができるようになっている。
【0069】
この高電圧パルス処理手段8の前記高電圧パルス処理パイプ45の流出側には、第4移送パイプ19dが連結されており、処理水が次の処理段階である前記凝集物排出処理手段9たる排出処理タンク48へと移送されることになる。
【0070】
つぎに、凝集物排出処理手段9について説明する。
【0071】
前記凝集物排出処理手段9は、ネオジウム等の永久磁石28bによって第2分離凝集処理により凝集物とされたコロイド粒子を下方へ吸着して排出するものである。
【0072】
このため、図2、図3および図7に示すように、前記凝集物排出処理手段9には、処理水を貯留するための排出処理タンク48が配設されている。この排出処理タンク48の底部には、前記第4移送パイプ19dが連結されていて凝集物を含む処理水が流入されるようになっているとともに、ネオジウム等の永久磁石28bが敷設されており、前記第4移送パイプ19dから流入された処理水のうち帯電状態にある凝集物が前記永久磁石28bの磁力により吸引されて底部に沈殿化するようになっている。
【0073】
そして、前記排出処理タンク48の底部に集められた沈殿物は、前記排出処理タンク48の底部に連結されている第3排出パイプ20cから前記脱水処理手段12へと排出されるようになっている。
【0074】
なお、前記永久磁石28bの磁力は、処理水の有機物濃度に応じて決定されるようになっている。このため、高濃度の原水、すなわちコロイド粒子が大量に含まれている原水を処理する場合には、大量の凝集物を吸着する必要があることから、前記電磁石の磁力は大きく設定されるようになっており、逆に、低濃度の原水を処理する場合には、前記電磁石の磁力は小さく設定されるようになっている。
【0075】
また、前記排出処理タンク48の上部には、エア排出口49およびオゾン排出口50が配設されており、前記高電圧パルス処理により発生する窒素等の空気およびオゾンを外部へ排出するようになっている。
【0076】
そして、前記排出処理タンク48内で凝集物等が除去された処理水は、前記排出処理タンク48の側面上方部に連結された第5移送パイプ19eを通って次の液体分子細分化処理手段10へと移送される。
【0077】
つぎに、液体分子細分化処理手段10について説明する。
【0078】
前記液体分子細分化処理手段10は、強力な磁力の作用により、前述までの各処理により浄化された水の液体分子をさらに細分化して活性水を生成するようになっている。
【0079】
このため、前記液体分子細分化処理手段10には、図2、図3および図7に示すように、細分化処理タンク51が配設されており、この細分化処理タンク51内にセラミック等の絶縁性材料からなる筒体52が上下方向を長手方向となるようにして配設されている。そして、前記細分化処理タンク51の側面上方部に前記第5移送パイプ19eが連結されているとともに、この第5移送パイプ19eと前記筒体52とを連通する筒体内移送用パイプ53が配設されている。このため、液体分子細分化処理された水は、前記第5移送パイプ19eおよび前記筒体内移送用パイプ53を通って筒体52の内側へ流入されるようになっている。
【0080】
また、前記筒体52の底面側は開口されており、筒体52の外周面には図示しない電磁コイルが巻回されている。このため、前記電磁コイルに電流が流されると、前記筒体52の内側では下方へ作用する力が発生し、流入される処理水が前記液体分子細分化処理タンク51の底部方向へ移送されるようになっている。
【0081】
一方、前記液体分子細分化処理タンク51の上部および底部の内面には、それぞれ約10000Gaussのネオジウム等の永久磁石28c,28dが磁界形成体として敷設されており、液体分子細分化処理タンク51内に強力な磁場が形成されている。この強力な磁力により、処理水が前記液体分子細分化処理タンク51内を通過すると、その液体分子、いわゆるクラスターをより細分化して活性化した活性水が生成されるようになっている。
【0082】
したがって、この処理後の水は、動物の飲料水として利用されたり、植物に与えられた場合にはその成長に著しい効果を発揮できるものとなる。
【0083】
また、液体分子の細分化処理が行われた処理水は、前記液体分子細分化処理タンク51の側面上方部に連結されている吐出パイプ54から流出され、そのまま河川等に放流されたり、あるいは動植物に与える水等として利用できるようにされている。
【0084】
なお、前記液体分子細分化処理タンク51の底部には、第4排出パイプ20dが連結されており、底面に敷設された前記永久磁石28dに吸着される最終的なコロイド粒子等を前記脱水処理手段12へと排出するようになっている。
【0085】
また、前記液体分子細分化処理タンク51の上部には、処理水に残存している窒素等の空気やオゾンを排出するためのエア排出口49およびオゾン排出口50が形成されている。
【0086】
つぎに、酸化還元処理手段11について説明する。
【0087】
前記酸化還元処理手段11は、図2、図3および図7に示すように、4つの適当な電位を有する電極部材55により構成されている。これらの電極部材55の表面では、前述の各処理によりイオン化された処理水が電子の授受を行って酸化還元反応を生じるようになっている。この酸化還元反応により、前記処理水は化学反応を起こしやすいイオン化の状態から化学反応しにくい安定的な状態に戻されることになる。
【0088】
なお、本第1実施形態では、前記酸化還元反応を電極部材55を介して電極反応として行っているが、場合によっては適当な酸化剤や還元剤を使用してもよい。
【0089】
つぎに、脱水処理手段12について説明する。
【0090】
前記脱水処理手段12には、脱水機56が配設されており、遠心分離等の作用により前記各処理手段から排出された沈殿物に含まれている水分を除去するようになっている。前記脱水機56は、前記沈殿物の水分含水率を約98%から約80%程度にまで低下させることができる。このため、堆肥化プラントにおいてより効率的に処理することができるようになる。
【0091】
また、前述したように、前記脱水機56には、脱水作用により発生する水分および前記脱水機56の洗浄水を前記原水タンク16へと移送して原水を希釈化するための原水希釈用パイプ57が連結されている。
【0092】
一方、前記脱水機56により脱水された後の固形物は固形物受部58へと排出される。その後、この固形物は、前述した濾過処理手段1により濾過された固形物とともに堆肥化プラントへ搬送されて堆肥原料として堆肥化処理され農業肥料として再利用されるようになっている。
【0093】
つぎに、集中制御手段13について説明する。
【0094】
前記集中制御手段13は、図15のブロック図に示すように、第1分離処理手段2で発振される300M〜16GHzのマイクロ波の出力を制御する第1マイクロ波制御部60と、第1凝集処理手段3において発振される100kHz以下の低周域の超音波の出力を制御する第1低周域超音波制御部61と、前記第2分離処理手段5において発振される300M〜16GHzのマイクロ波の出力を制御する第2マイクロ波制御部62と、第2凝集処理手段7において発振される50kHz以下の低周域の超音波の出力を制御する第2低周域超音波制御部63と、脱臭処理手段6において発振される3M〜300MHzの高周域電磁超音波の出力を制御する高周域電磁超音波制御部64と、高電圧パルス処理手段8において印加される高電圧パルスの出力を制御する高電圧パルス制御部65と、前記酸化還元処理手段11において電極部材55に印加する電圧を制御する電圧制御部66と、前記脱水処理手段12の脱水機56の動作を制御する脱水制御部67とを有している。これらの各制御部は、集中制御盤68の各スイッチ(図示せず)により容易に制御操作できるようになっており、通常時には自動制御されている。
【0095】
つぎに、前述の液処理システムを用いた液処理方法について説明する。
【0096】
まず、養豚排水および工業用排水等を含む原水を濾過処理手段1のスクリーンを通過させて濾過し、原水中に分離しているコロイド粒子を除去して屎渣受部15に排出するとともに、濾過された原水を原水タンク16に一旦貯留する。
【0097】
そして、原水移送ポンプ17が、前記原水タンク16から原水を吸引して第1分離処理手段2の第1分離処理パイプ22へと移送する。この第1分離処理手段2は、前記第1マイクロ波制御部60の制御により、前記第1マイクロ波発振管体24から前記原水に対して10.5GHzのマイクロ波を発振し、前記原水を液体分子とコロイド粒子とに分離する。この分離した処理水を第2移送パイプ19bを通して第1凝集処理手段3へと移送する。この第1凝集処理手段3は、処理水に対して前記第1低周域超音波制御部61の制御により、第1低周域超音波発振体27a,27bから28kHz、40kHz、48kHzおよび100kHzのいずれかの超音波を発振し、前記コロイド粒子を凝集するとともに前記液体分子から分散させる。そして、前記第1凝集処理タンク26の底面に配設した永久磁石28aが凝集されたコロイド粒子を吸着して沈殿させ第2排出パイプ20bへ排出する。
【0098】
一方、処理水は第3移送ポンプを通って加圧ポンプ29により適度な圧力をもって細分帯電処理手段4へ移送される。この細分帯電処理手段4では、筒状パイプに埋設されたネオジウム磁石の磁力およびネオジウムフィンのミキサーにより前記原水中の液体分子を細分化し負電荷に帯電させるとともに、微細コロイド粒子を正電荷に帯電させてそれぞれを整列させる。
【0099】
続いて、細分帯電処理された水は、第2分離処理手段5へ移送される。この第2分離処理手段5は、前記集中制御手段13の第2マイクロ波制御部62の制御により、前記第2マイクロ波発振管体35から前記処理水に10.5GHzのマイクロ波を発振し、前記処理水を液体分子とコロイド粒子とに分離する。この分離した処理水は脱臭処理手段6へ移送される。
【0100】
前記脱臭処理手段6は、前記集中制御手段13の高周域電磁超音波制御部64の制御により、磁界中において高周域超音波発振器40から約100MHzの超音波を処理水に発振し、この電磁超音波により処理水から悪臭を除去する。
【0101】
脱臭された処理水は、第2凝集処理手段7へ移送される。第2凝集処理手段7は、処理水に対して前記集中制御手段13の前記第2低周域超音波制御部63の制御により、第2低周域超音波発振体43から50kHz以下の超音波を発振し、前記コロイド粒子を凝集するとともに前記液体分子から分散させる。
【0102】
そして、第2凝集処理の行われた処理水は、高電圧パルス処理手段8へ移送される。この高電圧パルス処理手段8は、前記集中制御手段13の前記高電圧パルス制御部65の制御により、電極体46A−46A´間および電極体46B−46B´間にそれぞれ10k〜30kVの電圧を印加するとともに、電極体46C−46D間に約60kVの電圧を印加してプラズマを発生させ、前記処理水に含まれている窒素を分離除去する。また、このとき発生するオゾンは、処理水を脱色および殺菌する。
【0103】
窒素が除去された水は、第4移送パイプ19dを通って前記凝集物排出処理手段9の排出処理タンク48へ移送される。
【0104】
この排出処理タンク48では、前記永久磁石28bが、コロイド粒子の凝集物を磁力により吸着し前記排出処理タンク48の底部に沈殿化させて第3排出パイプ20cから脱水処理手段12へと移送する。
【0105】
凝集物が除去された処理水は、上澄みの方から順に第5移送パイプ19eを通って液体分子細分化処理手段10の液体分子細分化処理タンク51へ移送される。この液体分子細分化処理手段10は、前記液体分子細分化処理タンク51の上面および下面に敷設した永久磁石28c,28dにより強力な磁場を形成し、流入する処理水の液体分子をより細分化して活性水を生成する。
【0106】
また、前記液体分子細分化処理タンク51内では、酸化還元処理手段11の電極部材55が、その表面においてイオン化した処理水を酸化還元反応させて安定した処理水に戻す処理を行う。
【0107】
その後、細分化処理および酸化還元処理された水は、吐出パイプ54から流出されて河川に放流されたり、動物の飲料水や植物に与える栄養水として利用される。
【0108】
一方、各処理段階で排出されたコロイド粒子の沈殿物は、第1排出パイプ20a、第2排出パイプ20b、第3排出パイプ20cおよび第4排出パイプ20dをそれぞれ通って、前記脱水処理手段12の脱水機56へと移送される。この脱水機56では、前記集中制御手段13の脱水制御部67の制御により前記固形物に遠心分離作用を施し、沈殿物から水分を除去する。
【0109】
そして、脱水機56により除去された水は、脱水機56の洗浄水とともに原水希釈用パイプ57を通って前記原水タンク16へ移送されて、原水を希釈するのに利用される。一方、脱水処理された固形物は固形物受部58に収納された後、堆肥化プラントへ搬送されて農業用堆肥として利用される。
【0110】
このように、本具体例の液処理装置を用いた液処理方法によれば、養豚排水や工業用化学排水等の原水中に含まれるコロイド粒子(重金属を含む)や窒素を確実に除去できるとともに脱臭、脱色および殺菌をも行い、さらに極めて細分化された液体分子からなる活性水であって安定的な水を生成することができ、本発明のミキサー管は、その液処理方法の中で、処理水中の液体分子を細分化して負電荷に帯電(イオン化)させるとともにコロイド粒子を細分化して正電荷に帯電させてそれぞれ整列させることで、従来よりも、格段に高い処理能力を示すものとなっている。
【0111】
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
【0112】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のミキサー管によれば、処理水中に含有されている液体分子、コロイド粒子等の各種物質の細分化および帯電の処理を効率的に行なうことができ、このミキサー管を液体処理システムに用いることで、液体処理システムを小規模化することができ、イニシャルコストおよびランニングコストを低廉化でき、また、液体分子をより微細化することで、液体中の浮遊物を確実に除去できるとともに脱臭、脱色および殺菌して品質を高めることができ、より広範な分野への利用が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るミキサー管の構造を示す断面図
【図2】本発明に係る液体処理システムの実施形態を示すフロー図
【図3】本発明に係る液体処理システムの実施形態の主要部を示す平面図
【図4】図3のI−I断面図
【図5】図3のII−II方向からみた説明図
【図6】図3のIII−III方向からみた説明図
【図7】図3のIV−IV断面図
【図8】本発明に係る液体処理システムの実施形態における第1分離処理手段と第1凝集処理手段を示す模式図
【図9】本発明に係る液体処理システムの実施形態における細分帯電処理手段の要部を示す説明図
【図10】本発明に係る液体処理システムの実施形態における脱臭処理手段の要部を示す説明図
【図11】本発明に係る液体処理システムの実施形態における高電圧パルス処理手段を示す説明図
【図12】本発明に係る液体処理システムの実施形態における高電圧パルス処理手段において印加される電圧パターンを示す説明図
【図13】本発明に係る液体処理システムの実施形態における高電圧パルス処理手段において印加される電圧パターンを示す説明図
【図14】本発明に係る液体処理システムの実施形態における高電圧パルス処理手段の処理による処理水の分子状態を示す説明図
【図15】本発明に係る液体処理システムの実施形態における集中制御手段を示すブロック図
【図16】従来のミキサー管の構造を示す断面図
【符号の説明】
1 濾過処理手段
2 第1分離処理手段
3 第1凝集処理手段
4 細分帯電処理手段
5 第2分離処理手段
6 脱臭処理手段
7 第2凝集処理手段
8 高電圧パルス処理手段
9 凝集物排出処理手段
10 水分子細分化処理手段
11 酸化還元処理手段
12 脱水処理手段
13 集中制御手段
14 濾過体
15 屎渣受部
16 原水タンク
17 原水移送ポンプ
18 流入パイプ
19 移送パイプ
20 第1排出パイプ
22 第1分離処理パイプ
26 第1凝集処理タンク
27 第1低周域超音波発振体
29 加圧ポンプ
30 細分帯電処理パイプ
33 第2分離処理パイプ
38 脱臭処理パイプ
41 第2凝集処理パイプ
43 第2低周域超音波発振体
45 高電圧パルス処理パイプ
48 排出処理タンク
49 エア排出口
50 オゾン排出口
51 細分化処理タンク
52 筒体
54 吐出パイプ
56 脱水機
58 固形物受部
68 集中制御盤
71 ミキサー管
72 筒状パイプ
73 ネオジウム磁石
73a N極
73b S極
74 ネオジウム磁石
74a N極
74b S極
75 ネオジウムフィン
75a 第1フィン
75b 第2フィン

Claims (3)

  1. 供給されるミキシング対象物にミキシングを施すミキサー管であって、
    ミキサー管本体としての筒状パイプを有し、
    前記筒状パイプの内側面には、N極とS極の極性が交互となるように配列された2本のネオジウム磁石の列が相反する極性を対向させるようにして前記筒状パイプの内側面と面一に埋設されており、
    前記筒状パイプ内には、その表面に前記ミキシング対象物の流通方向に沿ってネオジウム磁石のN極とS極とを交互に埋設され、ミキシング対象物を前記筒状パイプの周方向において時計方向に回転させるように形成された第1フィンと、反時計方向に回転させるように形成された第2フィンとの2種類のフィンを有するネオジウムフィンが配設されていることを特徴とするミキサー管。
  2. 前記ネオジウムフィンは、第1フィンおよび第2フィンが前記筒状パイプの軸方向に交互に配列されていることを特徴とする請求項1に記載のミキサー管。
  3. 少なくとも、浮遊物を含む液体にマイクロ波を発振して浮遊物分子と液体分子とに分離する分離処理手段と、この浮遊物分子を分離後の液体に低周域の超音波を発振して前記浮遊物分子を凝集する凝集処理手段と、磁界中においてミキシングすることにより液体中の液体分子と浮遊物分子とを細分化しつつ帯電整列化させる細分帯電処理手段と、液体に高周域の電磁超音波を発振して前記液体の脱臭を行う脱臭処理手段と、液体に高圧パルスを印加して前記液体から窒素を分離し除去するとともにオゾンを発生させることにより前記液体の脱色および殺菌を行う高圧パルス処理手段と、前記浮遊物分子の凝集物を磁力により吸着し排出する凝集物排出処理手段とを有する液体処理システムにおいて、
    前記細分帯電処理手段はミキサー管により構成されており、
    前記ミキサー管は、筒状パイプを有し、この筒状パイプ内側面の前記筒状パイプを軸方向に二分割した各分割領域に、それぞれN極とS極の相反する極性が対向し、かつ、前記筒状パイプの各分割領域においてそれぞれN極とS極の極性が交互となるように配列されたネオジウム磁石が、前記筒状パイプの内側面と面一に埋設されており、前記筒状パイプ内には、その表面に前記処理水の流動方向に沿ってネオジウム磁石のN極とS極とを交互に埋設され、ミキシング対象物を前記筒状パイプの周方向において時計方向に回転させるように形成された第1フィンと、反時計方向に回転させるように形成された第2フィンとの2種類のフィンが前記筒状パイプの軸方向に交互に配列させて形成されたネオジウムフィンが配設されていることを特徴とする液体処理システム。
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