JP3616370B2 - 気中遮断器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、引出型気中遮断器に係るもので、詳しくは、クレードルに遮断器本体が引込/引出される時、断路(disconnected)位置、テスト(testing)位置および接続(connected)位置を使用者に一層正確に表示し得る、引出型気中遮断器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、回路遮断器とは、送配電線路および自家用変電設備などの電気回路から発生される事故電流(短絡、地絡(ground fault)および大電流)からモータや変圧器のような負荷機器および線路を保護するために負荷機器と電源間に設置される機器であって、その中で、気中遮断器は、接点の開閉時に発生するアークを消滅させるために用いられる媒質として空気を使用する遮断器を意味し、電源と負荷間に固定状態で設置される固定型と、遮断器の維持保守および安全性を確保するために遮断器が電源と負荷端子から分離移動できる引出型とに区分される。
【0003】
そして、従来の引出型気中遮断器は、図8に示すように、電源と連結される電源連結端子202および負荷機器と連結される負荷連結端子204が装着されて一方側が開放された構造のクレードル(cradle)100と、該クレードル100に対して引込(PUSH IN)/引出(PULL OUT)移動可能に配置されて電源と負荷との間の回路を接続または遮断させる遮断器本体200と、該遮断器本体200が前記クレードル100に引込または引出されるとき前記遮断器本体200の位置を断路位置、テスト位置および接続位置から選択的に外部に表示するための連動装置300とを備えている。
【0004】
クレードル100の電源連結端子202および負荷連結端子204には、対応の各コネクター206、208がそれぞれ連結されており、それらコネクター206、208は、前記遮断器本体200から突き出した電源連結端子210および負荷連結端子212にそれぞれ連結されて、前記クレードル100と前記遮断器本体200とが電気的、機械的に接続される。
また、前記クレードル100には、前記遮断器本体200が引込および引出される時、該遮断器本体200の移動をガイドするガイドフレーム214が設けられている。
【0005】
連動装置300は、図9に示すように、前記遮断器本体200に固定されるベースフレーム102と、該ベースフレーム102に回転可能に支持される送りネジ(lead screw)104と、前記クレードル100に固定されて前記送りネジ104が挿入されるネジ管106と、前記ベースフレーム102に装着され送りネジ104がネジ管106に螺合されるとき遮断器本体200の装着位置を外部に表示する位置表示装置108と、該位置表示装置108に連結されて遮断器本体200が断路位置、テスト位置および接続位置の何れかに位置される時、それらの位置を固定させる固定機構110と、により構成されている。
【0006】
また、位置表示装置108は、送りネジ104と平行に配置されて、該送りネジ104がネジ管106に螺合されて直線移動する際、クレードル100の壁面に接触して相対的に後進されるリードバー(lead bar)112と、該リードバー112が後進する時に回転運動するように該リードバー112に連結され、ベースフレーム102に回転可能に装着されるカム114と、該カム114の一方側に連結され、該カム114の回転に従って上下方向に直線移動されながら遮断器本体200の位置を外部に表示する表示手段107と、により構成されている。
【0007】
ここで、リードバー112は、一方側は送りネジ104の一方側に該送りネジ104と水平に配置され、他方側はカム114に形成されるスロット118に係合されるように屈曲した所定長さを有する棒状の部材により構成され、スロット118に係合されるリードバー112の端部には、スロット118からの離脱を防止するための離脱防止部材120が装着される。離脱防止部材120の一方側とベースフレーム102の一方側間には、リードバー112が作動した後に本来の位置に復帰させるための弾性力を与えるリターンスプリング122が掛合されている。
【0008】
また、カム114は、ベースフレーム102に回転可能に装着されるようにヒンジ部126が形成され、該ヒンジ部126の下方部にはリードバー112が係合されるスロット118が所定角度を以て屈曲した形態で形成され、ヒンジ部126の前方側には表示板150と連結される連結ピン124が装着されている。前記表示手段においては、図10に示すように、ベースフレーム102の後方側に上下方向に直線移動されるように配置されカム114と連結される表示板150と、該表示板150の前方側に配置されるフロントプレート152と、表示板150の後方側に配置され、ベースフレーム102に固定されて表示板150の上下移動をガイドするガイドプレート154とにより構成されている。
【0009】
表示板150は、平板状に形成されて、上方側前面に遮断器本体200の位置を色で表示する色表示部156が形成され、一方側にカム114の連結ピン124が結合されている。
また、フロントプレート152は、表示板150の前面に配置され、ベースフレーム102に固定され、表示板150の色表示部156の位置(断路位置、テスト位置および接続位置)を外部に表示する三つの表示窓158、160、162がそれぞれ形成され、中央部には送りネジ104を回転させるためのハンドル(図示せず)が挿入されるハンドル挿入穴164が形成されている。
【0010】
このような表示手段107は、カム114が回転すると、該カム114および連結ピン124により連結された表示板150が上下方向に移動し、該表示板150に形成された色表示部156がフロントプレート152の各表示窓158、160、162を介して色で表示されて、使用者に現在遮断器本体200の位置を表示するようになってある。
【0011】
以下、このように構成された従来気中遮断器の連動装置の位置表示装置の作動状態について説明する。
先ず、クレードル100と遮断器本体200とを接続する場合、遮断器本体200をクレードル100のガイドフレーム214に載置させて押すと、クレードル100の内部に遮断器本体200が移動する。ネジ管106に送りネジ104が接触した状態で、ハンドルを利用して送りネジ104を回転させると、該送りネジ104が回転しながらネジ管106の内部に前進する。
【0012】
すると、クレードル100に装着された各コネクター206、208に遮断器本体200から突き出した二つの連結端子210、212がそれぞれ挿入されて電源端子202と負荷端子204とが連結される。
このように送りネジ104が前進すると、リードバー112はクレードル100の外面に接触して送りネジ104と反対方向に移動する。
【0013】
その結果、リードバー112はカム114のスロット118に沿って移動しながらカム114を反時計方向に回転させる。このようなカム114の回転により表示板150が上方側方向に移動して、該表示板150に形成された色表示部156がフロントプレート152の三つの表示窓158、160、162の何れかに表示されて、遮断器本体200の現在位置を表示するようになっている。
【0014】
例えば、遮断器本体200から突き出した各連結端子210、212とクレードル100に装着される各コネクター206、208とが連結されてない回路遮断状態であるときは、表示板150の色表示部156が三つの表示窓中の最下側表示窓158に表示されて、使用者に対して現在の遮断器本体200の位置が断路位置であることを表示する。
【0015】
一方、送りネジ104が一定程度前進して制御電源が印加され、使用者が遮断器の各部をチェックしてテストする位置であるテスト位置に到達すると、表示板150が所定程度上方側に移動するので、前記表示窓中の中間に形成された表示窓160に色表示部156が表示されてテスト位置であることを表示する。
【0016】
更に、送りネジ104が完全に前進してクレードル100に装着された各コネクター206、208に各連結端子210、212が完全に挿入されて通電される接続位置に到達すると、色表示部156が上方側表示窓162に表示されて接続位置であることを表示するようになっている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
而るに、このような従来の引出型回路遮断器においては、遮断器本体の位置を表示するために表示板の色表示部がフロントプレートの表示窓を介して外部に表示されるように構成されているので、色の区別ができない使用者の場合は表示窓に表示された色表示部の位置を把握することが困難で、また、色表示部に異質物などが付いた場合は、該色表示部の色相を認識することができないという不都合な点がある。
【0018】
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたもので、遮断器本体の位置を表示する構造を改善することで、色の区別ができない使用者も位置を正確に識別することが可能で、遮断器本体の位置を使用者がより正確に識別し得る、引出型気中遮断器の位置表示装置を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明は、電源端子および負荷端子が形成され、移動可能で、電源と負荷間の回路を接続または遮断するための遮断器本体と、前記遮断器本体の移動に従って該遮断器本体と電気的および機械的に接続または分離可能で、前記遮断器本体と電気的および機械的に接続されるコネクター、前記遮断器本体との接続または分離を案内するためのネジ管および、電源および負荷にそれぞれ接続される電源端子および負荷端子が具備されるクレードルと、前記遮断器本体に固定されるベースフレームと、前記ベースフレームにより回転可能に支持され、前記ネジ管に挿入される位置および前記ネジ管から分離される位置に移動可能な送りネジと、前記ベースフレームにより水平直線移動可能に支持され、前記送りネジと平行に延設設置されて、前記送りネジが前記ネジ管に挿入されるとき、または、前記ネジ管から分離されるときに前記送りネジの進行方向とは反対方向に該送りネジの移動距離に相応する距離を直線移動するリードバーと、該リードバーに前記送りネジの挿入方向に弾性力を印加するためのスプリングとから成るリードバーアセンブリーと、前記リードバーに接続されて、該リードバーの直線移動を回転移動に変換させるカムと、前記カムに接続され、前記送りネジの位置移動に応じた前記遮断器本体の位置移動を表示するための位置表示装置と、を包含して構成される気中遮断器において、
前記位置表示装置は、
前記フレームに固定され、支持穴が形成されるガイドプレートと、前記ガイドプレートに上下垂直移動可能に配置され、前記カムの作動突起と連結されて前記カムが回転すると、垂直方向に直線移動され、長手方向に形成されたガイド穴及びガイド穴から垂直方向に延長される案内スロットが形成される移動プレートと、前記移動プレートの前方に配置され、その前面に位置指示部が形成される円板部、該円板部の後面に一体に延長され前記移動プレートのガイド穴を貫通して前記ガイドプレートの支持穴に回転可能に支持される回転軸部、及び前記円板部の後面偏心して突出されて前記移動プレートの案内スロットに挿入され、前記移動プレートが垂直移動すると前記円板部を回転運動させる駆動突起から成る表示カムと、前記表示カムの前方に固定されて配置され、該表示カムの位置指示部が外部に露出されるようにホールが形成され、該ホールの周辺には前記位置指示部により遮断器本体の位置が指示される位置マーキング部が形成されるフロントプレートとを包含して構成されることを特徴とする気中遮断器を要旨とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に対し、図面を用いて説明する。
本発明に係る気中遮断器においては、図1および図8に示すように、電源端子210および負荷端子212が形成され、移動可能で電源と負荷間の回路を連結または遮断するための遮断器本体200と;該遮断器本体200の移動により該遮断器本体200の電源端子210および負荷端子212と電気的および機械的に接続または分離され各コネクター206、208と、遮断器本体200との接続または分離を案内するネジ管106と、電源および負荷にそれぞれ接続される電源端子202および負荷端子204とから成るクレードル100と;遮断器本体200に固定されるベースフレーム2と;該ベースフレーム2に回転可能に支持され、ネジ管106に挿入される位置とネジ管106から分離される位置とに移動可能な送りネジ4と;ベースフレーム2により水平移動可能に支持され、送りネジ4と平行に延設設置されて、ネジ管106に挿入されるときまたは該ネジ管106から分離されるとき、送りネジ4の進行方向とは反対方向に該送りネジ4の移動に応じた距離を直線移動するリードバー16と、該リードバー16に送りネジ4の挿入方向に弾性力を与えるためのスプリング26とから成るリードバーアセンブリーと;リードバー16に接続されて、該リードバー16の直線移動を回転移動に変換させるカム22と;該カム22に接続されて、送りネジ4の位置移動に応じた遮断器本体200の位置移動を外部に表示する位置表示装置24と;を包含して構成されている。
【0021】
そして、ベースフレーム2は、図1に示すように、略L字状の2枚の鋼板が所定距離離れて、同様にL字状の前方側支持パネル12により相互接続して構成されて、遮断器本体200の下部に前記L字状の2枚の鋼板が横たわった状態で設置される。また、ベースフレーム2は、送りネジ4の後端部を支持するために、ベースフレーム2の後方側に固定設置される後方側支持パネル14を追加包含して構成されている。
【0022】
また、送りネジ4は、ベースフレーム2の前方側支持パネル12および後方側支持パネル14により回転可能に支持されている。送りネジ4の先端部外周面には螺旋が形成されており、内周面に螺旋が形成されてクレードル100に固定されたネジ管106と螺合される。即ち、遮断器本体200をクレードル100に接続させるために、遮断器本体200をクレードル100方向に押した状態で、ハンドルを利用して送りネジ4を時計方向に回転させると、該送りネジ4の螺旋の形成された先端部がクレードル100のネジ管106に螺合され、一方、テストまたは断路のために送りネジ4を反時計方向に回転させると、該送りネジ4の螺旋の形成された先端部がクレードル100のネジ管106から分離される。
【0023】
また、ベースフレーム2の一方側下部には、遮断器本体200が断路位置、テスト位置および接続位置に移動されると、それらの位置を固定するための固定機構10が設置されている。ここで、位置の固定は、スプリングの弾性力によって固定ボルトが送りネジ4の後方端部に形成された溝に挿入されることで行われ、また、位置固定の解除は、使用者が位置表示装置24の下部に突出されたスライドバーを押入れることによって行われる(固定機構10の詳細な構成および作用効果に対しては、本出願人の韓国特許出願2000−2041号(2000年1月17日出願)を参考にすることができる)。
【0024】
送りネジ4のベースフレーム2内に位置される後方端部には、ハンドルが嵌合される断面多角形の溝(図示せず)が形成される。
更に、リードバー16は、ベースフレーム2からクレードル100に向かって送りネジ4の先端部と平行に延設される所定長さの棒状部材であって、該リードバー16の一方端部は自由端部で、該自由端部が送りネジ4がネジ管106に挿入される時にクレードル100の壁面に接触して該壁面により押圧され、リードバー16は送りネジ4の挿入方向(前進方向)とは反対方向に後進される。また、リードバー16の他方端部は、ガイド部材18を介在してカム22に接続される。
【0025】
ガイド部材18は、中央が送りネジ4により貫通されて、該送りネジ4の外周面上で水平直線移動される二枚の平板が相互連結されて構成されている。即ち、ガイド部材18は、ベースフレーム2内の送りネジ4の外周面上で水平直線移動されるように該送りネジ4により貫通設置され、ガイド部材18を中心に相互反対方向にそれぞれ延設されるリードバー16と接続される。このとき、ガイド部材18は、リードバー16が正確な水平直線移動されるようにガイドする機能を行う。
【0026】
ガイド部材18の一面と後方側支持パネル14間にはスプリング26が介在され、該スプリング26は、後進されたリードバー16に送りネジ4の前進方向に弾性力を与えることで、リードバー16を元の位置に復帰させる。
スプリング26は、送りネジ4の外周面に巻回された状態で、一方端部がガイド部材18の一面により支持され、他方端部は後方側支持パネル14により支持されるコイルスプリングにより構成されている。
【0027】
リードバー16においてカム22に向かって延設された部分は、ガイド部材18とカム22間に連結されて、ガイド部材18が直線移動すると一緒に直線移動しながらカム22を回転させる所定長さを有する棒状の部材である。
また、リードバー16においてカム22に向かって延設された部分の一方端部はガイド部材18に連結され、他方端部にはカム22に形成される案内スロット34に係合されて該スロット34に沿って移動されるガイドピン28が一体に形成されている。
【0028】
更に、カム22は、一方側がベースフレーム2の一方側から突成されるヒンジ軸32に挿合されて回転され、下方側にはリードバー16のガイドピン28が移動可能に挿入される所定形状の案内スロット34が形成され、上方側には位置表示装置24と連結される作動突起38が偏心して形成されている。
【0029】
位置表示装置24は、カム22と接続されて、該カム22の回転を垂直方向の直線移動に変換して提供するための第1動力変換手段と、該第1動力変換手段に接続されて、該第1動力変換手段の直線移動を回転移動に変換して提供するための第2動力変換手段と、該第2動力変換手段の回転に応じた遮断器本体200の位置移動を表示するための表示手段と、を包含して構成されている。
【0030】
以下、本発明の位置表示装置24の一実施形態を図2、3に基づいて詳しく説明する。
先ず、ベースフレーム2の後方側に垂直方向に直線移動されるように配置され、カム22の作動突起38と連結されてカム22が回転すると垂直方向に移動される移動プレート(movable plate)40が前記第1動力変換手段として位置表示装置24に包含され、また、移動プレート40により回転可能に接続されて、該移動プレート40が垂直方向に移動すると回転される表示カム42が前記第2動力変換手段として位置表示装置24に包含されている。
【0031】
更に、移動プレート40の前方側には、表示カム42の回転により位置移動される遮断器本体200の位置を外部に表示するためのフロントプレート44が固定設置され、移動プレート40の後方側には、ベースフレーム2に固定されて移動プレート40の上下移動をガイドするガイドプレート46が固定設置されている。
【0032】
ここで、移動プレート40は、カム22と連結されて該カム22が回転すると上下方向に移動される平板状の部材であって、上部には表示カム42が挿入されて直線移動可能に支持されるように長手方向にガイド穴48が形成され、該ガイド穴48の長手方向の中央部には、該ガイド穴48から直角方向である水平方向に延設される所定長さの案内スロット50が形成されている。ここで、案内スロット50は、表示カム42に形成された駆動突起58を支持および案内する機能を行うもので、案内スロット50の周縁部分が移動プレート40の垂直方向の動力を表示カム42に伝達する。即ち、移動プレート40が垂直方向に移動すると、移動プレート40の案内スロット50の周縁部分が表示カム42の駆動突起58を押圧して表示カム42を回転させる。
【0033】
そして、ガイド穴48の下方側には、送りネジ4を回転させるハンドルが通過するハンドル挿入穴52が形成されている。
また、表示カム42は、円板形の部分と、該円板形部分の上、下面からそれぞれ延設される位置指示部(図3〜図5に示された矢印を含む小さい円部分)80および回転軸部56と、回転軸部56と同一平面上に偏心して位置される駆動突起58とが形成されている。詳しくは、表示カム42の円板形部分は、フロントプレート44と移動プレート40間に位置され、回転軸部56は、移動プレート40のガイド穴48を貫通してガイドプレート46の後述する支持穴62の内周面により支持される。また、表示カム42の駆動突起58は、上述したように移動プレート40の案内スロット50内に受容されて、移動プレート40が垂直移動する時の動力を表示カム42に伝達して該表示カム42を回転させる。表示カム42の位置指示部80の上面には、表示カム42の回転に伴って移動するように設けられ遮断器本体200の位置を外部に表示するための位置指示標識が形成されている。該位置指示標識の形態は、使用者が目視で識別しやすい形態であれば如何なる形態であっても構わないが、本明細書では、前記位置指示標識を矢印形状に形成して、矢印の指示方向で遮断器本体200の位置を表示し得るように構成しである。
【0034】
移動プレート40の案内スロット50は、表示カム42が回転するとき、表示カム42の回転範囲内で駆動突起58が離脱しないように充分な長さを有して形成される。
また、フロントプレート44は、その全体的形状が平板状を呈し、移動プレート40の前方側に固定された状態で配置されている。フロントプレート44の上部には表示カム42の位置指示部80を回転可能に受容するための穴部54が形成され、該穴部54上に透視窓を形成することもできる。また、フロントプレート44の長手方向の中央部には、送りネジ4を回転させるためのハンドルが挿入されるハンドル挿入穴60が形成されている。なお、ハンドル挿入穴60の下部に形成された水平スロットは、遮断器本体200の位置固定のための固定機構10のスライドバー(図示せず)を突出または挿入させるための案内溝である。
【0035】
フロントプレート44の穴部54の円周に近接した位置には、表示カム42が回転しながら位置指示部80上の矢印により選択的に遮断器本体200の位置が指示される位置マーキング部が形成される。ここで、前記位置マーキング部は、断路位置マーキング部70、テスト位置マーキング部72および接続位置マーキング部74が所定間隔をおいてそれぞれ形成されている。
【0036】
更に、ガイドプレート46は、移動プレート40とベースフレーム2間に配置されて、移動プレート40の上下垂直移動をガイドするための平板状の部材であって、上部には、表示カム42の回転軸部56を回転可能に支持するための支持穴62が形成され、また、長手方向の中央部には、ハンドル(図示せず)を通過させるためのハンドル挿入穴64が形成されている。
【0037】
以下、図面を参照して、このように構成される本発明に係る引出型気中遮断器の位置表示装置の動作を説明する。
先ず、遮断器本体200を接続位置またはテスト位置から断路位置に移動させる場合においては、ハンドルをフロントプレート44のハンドル挿入口60、移動プレート40のハンドル挿入穴52およびガイドプレート46のハンドル挿入穴64を経由して送りネジ4のハンドル挿入溝に挿入した後、反時計方向に回転させる。これにより、送りネジ4が後退しながらネジ管106から分離され、従って、遮断器本体200の電源端子210および負荷端子212がクレードル100の各コネクター206、208からそれぞれ分離されながら電源と負荷間の回路が遮断される断路位置(circuit breaking position)に遮断器本体200が位置される。
【0038】
すると、図1に示すように、リードバー16の自由端部を押圧していたクレードル100の一壁面からの押圧力がなくなるので、リードバー16は、スプリング26の弾性力によって後退される送りネジ4の進行方向とは反対方向、即ち、図1の左側方向に水平移動される。
従って、ガイドピン28によりリードバー16と接続されたカム22は時計方向に回転され、該カム22の時計方向の回転動力が作動突起38を介して移動プレート40に伝達されて、該移動プレート40は下動する。
【0039】
このような移動プレート40が下方へ移動すると、図3に示すように、駆動突起58により移動プレート40に接続された表示カム42が時計方向に回転するので、該表示カム42の位置指示部80上の矢印がフロントプレート44上の断路位置マーキング部70を指示して、使用者に現在遮断器本体200が断路位置にあることを表示する。
この時、表示カム42の駆動突起58は、図4(a)に示すように、移動プレート40の案内スロット50内で左側に移動した状態になり、断面図上では図4(b)に示した位置になる。
【0040】
一方、遮断器本体200を断路位置からテスト位置に移動させる場合には、クレードル100の電源端子202に高電圧の主電源を連結してない状態で、ハンドルをフロントプレート44のハンドル挿入口60、移動プレート40のハンドル挿入穴52およびガイドプレート46のハンドル挿入穴64を経由して送りネジ4のハンドル挿入溝に挿入した後、時計方向に所定回転させる。ここで、前記所定回転とは、接続位置である時、送りネジ4がネジ管106に完全に挿入されたときの1/2程度が挿入される回転を意味する。
【0041】
すると、クレードル100の各コネクター206、208に遮断器本体200の電源端子210および負荷端子212がそれぞれ接続され、この状態でクレードル100の電源端子202に常用電源のような所定の低電圧電気信号を印加して、遮断器の回路遮断動作をテストする。
このとき、リードバー16は、クレードル100の一壁面により押圧されて、図1に示された状態よりも所定長さだけ送りネジ4の進行方向とは反対方向に後退されるので、リードバー16が後退したストローク分だけカム22が反時計方向に回転する。
【0042】
従って、ガイドピン28はカム22の案内スロット34の長手方向の中央に位置され、カム22の反時計方向の回転動力は、作動突起38を介して移動プレート40に伝達されるので、該移動プレート40は所定距離だけ上昇する。ここで、前記所定距離とは、移動プレート40が断路位置から接続位置まで上昇する距離の1/2程度を意味する。
このような移動プレート40の上昇移動により、駆動突起58により移動プレート40に接続された表示カム42が反時計方向に回転し、よって、該表示カム42の位置指示部80上の矢印がフロントプレート44上のテスト位置マーキング部72を指示するようになって、使用者に現在遮断器本体200がテスト位置にあることを表示する。
【0043】
このとき、表示カム42の駆動突起58は、図5(a)に示すように、移動プレート40の案内スロット50内で中央に移動した状態になり、断面図上では図5(b)に示した位置になる。
また、遮断器本体200がテスト位置から接続位置に移動する場合には、クレードル100の電源端子202に高電圧の主電源を連結した状態で、ハンドルをフロントプレート44のハンドル挿入口60、移動プレート40のハンドル挿入穴52およびガイドプレート46のハンドル挿入穴64を経由して送りネジ4のハンドル挿入溝に挿入した後、時計方向に限界まで回転させて、送りネジ4をネジ管106に完全に挿入させる。
【0044】
すると、クレードル100の各コネクター206、208に遮断器本体200の電源端子210および負荷端子212がそれぞれ接続される。
この状態でリードバー16は、クレードル100の一壁面により完全に押圧されて送りネジ4の進行方向とは反対方向に完全に後退されるので、リードバー16の後退ストローク分だけカム22が反時計方向に更に回転する。
【0045】
このとき、ガイドピン28はカム22の案内スロット34の長手方向の最右側に位置され、カム22の反時計方向の回転動力が作動突起38を介して移動プレート40に伝達されるので、該移動プレート40は完全に上昇する。
このような移動プレート40の上昇移動により、駆動突起58により移動プレート40に接続された表示カム42が、図5に示すように、反時計方向に回転するので、該表示カム42の位置指示部80上の矢印がフロントプレート44上の接続位置マーキング部74を指示するようになって、使用者に現在の遮断器本体200が接続位置にあることを表示する。
【0046】
この時、表示カム42の駆動突起58は、図6(a)に示すように、移動プレート40の案内スロット50内で右側に移動した状態になり、断面図上では図6(b)に示した位置になる。
一方、本発明に係る位置表示装置の他の実施形態においては、図7に示すように、第1動力変換手段と;該第1動力変換手段に形成されるラックギヤ86と、該ラックギヤ86と歯合(meshed)されて前記第1動力変換手段の直線移動により回転されるピニオンギヤ90とから成る第2動力変換手段とが形成され、その他の部分は図2に示した一実施形態と同様に構成されている。
【0047】
詳しくは、カム22の回転移動を直線移動に変換するための第1動力変換手段として、カム22と連結されて該カム22が回転すると上下方向に移動され長手方向にガイド穴84が形成される移動プレート82が形成され、第2動力変換手段としては、移動プレート82のガイド穴84の一面に形成されるラックギヤ86と、表示カム92に形成されてラックギヤ86と歯合し移動プレート82の上下方向の移動によって回転するピニオンギヤ90と、が形成されている。
【0048】
表示カム92は、円板形の部分と、該円板形部分の上、下面からそれぞれ延設される位置指示部と、回転軸部88とから形成される。詳しくは、前記円板形部分の外周面には、ラックギヤ86と歯合されるピニオンギヤ90が形成され、回転軸部88は、移動プレート82のガイド穴84を貫通延設されてガイドプレート46の支持穴62の内周面により支持され、ピニオンギヤ90は、移動プレート82のラックギヤ86に歯合しているので、移動プレート82が垂直移動すると表示カム92が回転される。
【0049】
このように構成された本発明の位置表示装置の他の実施形態の動作を説明すると、移動プレート82が上下方向に移動すると、ラックギヤ86およびピニオンギヤ90の作用により移動プレート82の直線移動が回転移動に変換されるので表示カム92が回転され、このように表示カム92が回転されると、位置表示部80上の矢印がフロントプレート44上の3つの位置マーキング部の何れか一つを選択的に指示して、遮断器本体200の位置を表示するようになっている。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る気中遮断器の位置表示装置によれば、遮断器本体の移動に従って移動プレートが上、下方向に移動されると、表示カムが回転しながらフロントプレート上の位置マーキング部中何れか一つを指示することで遮断器本体の位置を表示するので、使用者が遮断器本体の位置を正確に識別し得るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る引出型気中遮断器のインターロッキング装置を示した側面図である。
【図2】図1の位置表示装置の一実施形態を示した分解斜視図である。
【図3】図2の位置表示装置が結合された状態を示した正面図である。
【図4】(a)は、図2の位置表示装置の作動状態中の断路位置を示したもので、(b)は、図4(a)のA−A線断面図である。
【図5】(a)は、図2の位置表示装置の作動状態中のテスト位置を示したもので、(b)は、図5(a)のB−B線断面図である。
【図6】(a)は、図2の位置表示装置の作動状態中の接続位置を示したもので、(b)は、図6(a)のC−C線断面図である。
【図7】本発明に係る位置表示装置の他の実施形態を示した分解斜視図である。
【図8】従来気中遮断器を示した側面図である。
【図9】従来気中遮断器の連動装置を示した側面図である。
【図10】図9の表示手段を示した分解斜視図である。
【符号の説明】
2…ベースフレーム
4…送りネジ
12…前方側支持パネル
14…後方側支持パネル
16…リードバー
26…スプリング
22…カム
24…位置表示装置
40…移動プレート
42…表示カム
44…プレート
100…クレードル
106…ネジ管
112…リードバー
114…カム
118…スロット
200…遮断器本体
206…コネクター
208…コネクター
210…電源端子
212…負荷端子
Claims (2)
- 電源端子および負荷端子が形成され、移動可能で、電源と負荷間の回路を接続または遮断するための遮断器本体と、
前記遮断器本体の移動に従って該遮断器本体と電気的および機械的に接続または分離可能で、前記遮断器本体と電気的および機械的に接続されるコネクター、前記遮断器本体との接続または分離を案内するためのネジ管および、電源および負荷にそれぞれ接続される電源端子および負荷端子が具備されるクレードルと、
前記遮断器本体に固定されるベースフレームと、
前記ベースフレームにより回転可能に支持され、前記ネジ管に挿入される位置および前記ネジ管から分離される位置に移動可能な送りネジと、
前記ベースフレームにより水平直線移動可能に支持され、前記送りネジと平行に延設設置されて、前記送りネジが前記ネジ管に挿入されるとき、または、前記ネジ管から分離されるときに前記送りネジの進行方向とは反対方向に該送りネジの移動距離に相応する距離を直線移動するリードバーと、該リードバーに前記送りネジの挿入方向に弾性力を印加するためのスプリングとから成るリードバーアセンブリーと、
前記リードバーに接続されて、該リードバーの直線移動を回転移動に変換させるカムと、
前記カムに接続され、前記送りネジの位置移動に応じた前記遮断器本体の位置移動を表示するための位置表示装置と、を包含して構成される気中遮断器において、
前記位置表示装置は、
前記フレームに固定され、支持穴が形成されるガイドプレートと、
前記ガイドプレートに上下垂直移動可能に配置され、前記カムの作動突起と連結されて前記カムが回転すると、垂直方向に直線移動され、長手方向に形成されたガイド穴及びガイド穴から垂直方向に延長される案内スロットが形成される移動プレートと、
前記移動プレートの前方に配置され、その前面に位置指示部が形成される円板部、該円板部の後面に一体に延長され前記移動プレートのガイド穴を貫通して前記ガイドプレートの支持穴に回転可能に支持される回転軸部、及び前記円板部の後面に偏心して突出されて前記移動プレートの案内スロットに挿入され、前記移動プレートが垂直移動すると前記円板部を回転運動させる駆動突起から成る表示カムと、
前記表示カムの前方に固定されて配置され、該表示カムの位置指示部が外部に露出されるようにホールが形成され、該ホールの周辺には前記位置指示部により遮断器本体の位置が指示される位置マーキング部が形成されるフロントプレートと、
を包含して構成されることを特徴とする気中遮断器。 - 前記位置マーキング部は、断路位置マーキング部、テスト位置マーキング部及び接続位置マーキング部が所定間隔をおいて形成されていることを特徴とする請求項1に記載の気中遮断器。
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